JP7296256B2 - 湿潤給熱養生装置、及び湿潤給熱養生方法 - Google Patents

湿潤給熱養生装置、及び湿潤給熱養生方法 Download PDF

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Description

本願発明は、型枠取外し後のコンクリートの養生に関する技術であり、より具体的には、湿潤養生と給熱養生を合わせて行うことができる湿潤給熱養生装置とこれを用いた湿潤給熱養生方法に関するものである。
コンクリートは鋼材とともに最も重要な建設材料のひとつであり、ダム、トンネル、橋梁といった土木構造物や、集合住宅、オフィスビルなどの建築構造物をはじめ、様々な構造物に用いられている。このコンクリート構造物は、あらかじめ工場等で製作されて所定の場所まで運搬されることもあるが、一般的な土木構造物や建築構造物の場合、所定の場所(現場)で直接構築されることが多い。いずれにしろ、セメントと水、骨材等を練り混ぜた状態のコンクリート(フレッシュコンクリート)を型枠の中に打ち込み、コンクリートの硬化を待って型枠を取り外すことでコンクリート構造物は構築される。
コンクリートは時間の経過とともに硬化していく材料であり、水とセメントが反応(水和反応)することによって内部温度が上昇するとともにその強度も増していく。つまりコンクリートが目的の強度を発揮するには適当量の水分を必要とするが、日光の直射による温度上昇や風等による乾燥に伴って、打込み直後のコンクリートから水分が蒸発することもある。コンクリートからの水分蒸発は、セメントの水和反応を阻害するだけでなく、プラスチック収縮ひび割れが生じるなど、その品質に悪影響を与える要因となる。そこで、打込み後のコンクリートの湿潤状態を維持するため、通常は「湿潤養生」が行われる。
従来、表面にコンクリート養生マットを敷設し、この養生マットに散水を行う湿潤養生が主流であった。この従来手法では、一定量の水分を維持するため定期的に養生マットに散水しなければならなかったが、近年開発されたアクアカーテン(登録商標)工法によれば定期的に散水することなく湿潤状態を保つことができる。このアクアカーテン(登録商標)工法は給水養生工法のひとつであり、具体的には、型枠取外し後のコンクリート表面を養生シートで覆い、養生シート内の空気を吸引することによって養生シート内を負圧とし、その状態でコンクリート表面と養生シートの間に養生水を常時流下させる方法である。
上記したとおりコンクリートは、水和反応による内部温度の上昇に伴ってその強度が増していく。そのため、打込み後のコンクリート温度が極端に低く、あるいはコンクリート養生中に低外気温が連続すれば、コンクリート強度の発現速度が遅延することもある。特に、初期凍害を経験したコンクリートは目的の強度を発現できないことが知られている。コンクリート強度の発現速度が遅延すると後続の工程に影響が出るし、コンクリートが目的の強度を発現しないと構造物そのものが要求仕様を満たさないこととなる。そこで、コンクリートを打ち込む環境によっては、打込み後のコンクリートに対して熱を加える給熱養生(加熱養生)が行われる。
給熱養生を行うにあたって、コンクリートの周囲をテントなどの仮囲いで覆いその内部空間に給熱することもあるが、ロスが生じるなど熱効率が悪く、しかも比較的大掛かりな設備を要することからその分コスト高となる。そこで、様々な手法による給熱養生がこれまで提案されており、例えば特許文献1では加熱された蓄熱材を用いた給熱養生について提案している。カバー筐体の内側に蓄熱材を設置し、この蓄熱材を加熱したうえで型枠取外し前のコンクリートをカバー筐体で覆うことによって給熱養生を行うわけである。
特開2018-135711号公報
セメントが完全に水和するのに必要な水量は、セメント量の約40%である(25%程度がセメントと化学的に結合し、残りの15%程度がゲル水として吸着される)といわれている。そして、水和反応を促進するには、空隙に水が満たされていることが理想であって、自己乾燥を防ぐため外部から十分な水を常時供給することが、コンクリートの強度増進や密実さの向上に役立つとされている。この点、定期的に散水することなく常に湿潤状態を保つことができるアクアカーテン(登録商標)工法は、従来の養生マットによる湿潤養生に比して極めて優れている。
ところで、既述したとおりコンクリートを打ち込む環境(例えば、寒中コンクリートの打込みなど)によっては、打込み後のコンクリートに対して熱を加える給熱養生が行われる。そしてこの場合も、水和反応の阻害防止のため、プラスチック収縮ひび割れを防ぐため、すなわち打込み後のコンクリートの湿潤状態を維持するためには、やはり湿潤養生が行われる。すなわち、湿潤養生と給熱養生の両方が必要になるケースがある。
ところが、これまで湿潤養生と給熱養生を合わせて行うことができる養生技術が提案されることはなかった。アクアカーテン(登録商標)工法は、湿潤養生を行うことはできるが給熱養生を行うことができず、もちろん従来の養生マットによる湿潤養生も、やはり給熱養生を行うことができない。他方、コンガード(登録商標)などの加熱養生シートや電熱マットは、給熱養生を行うことはできるが湿潤養生を行うことができないし、特許文献1の技術も、型枠内のコンクリートを対象とするためやはり湿潤養生を行うことができない。コンクリートの周囲を仮囲いで覆う給熱養生と、アクアカーテン(登録商標)工法などを組み合わせることも考えられるが、この場合は、既述したとおり熱効率が悪いうえ余分なコストが掛かるという問題が生じる。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち大規模な設備を要することなく湿潤養生と給熱養生を合わせて行うことができる湿潤給熱養生装置とこれを用いた湿潤給熱養生方法を提供することである。
本願発明は、アクアカーテン(登録商標)工法によって湿潤養生を行うとともに、発熱線によって給熱養生を行う、という点に着目してなされたものであり、これまでにない発想に基づいて行われた発明である。
本願発明の湿潤給熱養生装置は、型枠取外し後のコンクリートに対して、湿潤養生及び給熱養生を行う装置であって、養生シートと吸引手段、給水手段、発熱線を備えたものである。このうち養生シートは、外側に配置される保温シートとコンクリート側に配置される裏面シートが重ねられたシート状のものであり、吸引手段は、コンクリート表面に養生シートが敷設された状態でコンクリート表面と養生シートとの間の空気を吸引する手段である。また給水手段は、コンクリート表面に養生シートが敷設され、かつコンクリート表面と養生シートとの間の空気が吸引手段によって吸引された状態で、コンクリート表面と養生シートの間に養生水を流下させる手段である。なお発熱線は、保温シートと裏面シートの両方あるいはどちらか一方に取り付けられる。そして、養生シートと給水手段によってコンクリートの湿潤養生を行うとともに、発熱線が発熱することによってコンクリートの給熱養生を行う。
本願発明の湿潤給熱養生装置は、断熱シート(ただし保温シートとは異なる材質)を有する養生シートを備えたものとすることもできる。なお断熱シートは、保温シートの外側に重ねられる。
本願発明の湿潤給熱養生装置は、発熱線が2以上の配線ルートで配置されたものとすることもできる。この場合の発熱線は、配線ルートごとに独立して発熱可能である。
本願発明の湿潤給熱養生方法は、型枠取外し後のコンクリートに対して、本願発明の湿潤給熱養生装置を用いて湿潤養生と給熱養生を行う方法であって、養生シート敷設工程と吸引工程、給水工程、発熱工程を備えた方法である。このうち養生シート敷設工程では、裏面シートがコンクリート側となるように養生シートをコンクリート表面に敷設し、吸引工程では、コンクリート表面に養生シートが敷設された状態でコンクリート表面と養生シートとの間の空気を吸引手段によって吸引する。また給水工程では、コンクリート表面に養生シートが敷設され、かつコンクリート表面と養生シートとの間の空気が吸引手段によって吸引された状態で、給水手段によってコンクリート表面と養生シートの間に養生水を流下させる。そして、コンクリート表面と養生シートの間に養生水が流下することでコンクリートの湿潤養生を行うとともに、発熱線が発熱することによってコンクリートの給熱養生を行う。
本願発明の湿潤給熱養生方法は、事前解析工程と温度計測工程をさらに備えた方法とすることもできる。事前解析工程では、コンクリート養生前にコンクリートの温度解析を行うことによって湿潤給熱養生装置による養生後のコンクリートの温度変化を算出し、温度計測工程では、コンクリート養生後に実際のコンクリートの温度変化を計測する。そして、事前解析工程で算出されたコンクリートの温度変化と、温度計測工程で計測されたコンクリートの温度変化との相違の程度に応じて、保温シートの外側にさらに保温シートを追加設置し、これに代えて(あるいは加えて)保温シートの外側に断熱シート(ただし保温シートとは異なる材質)を設置する。
本願発明の湿潤給熱養生方法は、発熱線が2以上の配線ルートで配置された本願発明の湿潤給熱養生装置を用いる方法とすることもできる。この場合、事前解析工程で算出されたコンクリートの温度変化と、温度計測工程で計測されたコンクリートの温度変化との相違の程度に応じて、配線ルートのうち発熱していない配線ルートの発熱線を追加して発熱させ、あるいは一部の配線ルートの発熱線の発熱を停止する。
本願発明の湿潤給熱養生方法は、パラメータ設定工程と計画工程をさらに備えた方法とすることもできる。パラメータ設定工程では、装置タイプを設定し、その装置タイプごとに養生後のコンクリートの温度変化の実績値を取得し、さらに装置タイプごとにコンクリートの温度解析を行うことによって、装置タイプごとの温度解析パラメータを設定する。なお装置タイプは、保温シートの厚さ及び材質を含む養生シートの仕様や、配置間隔及び発熱量を含む発熱線の仕様を変えることによって決められる湿潤給熱養生装置のパターンであり、2以上のパターンの装置タイプが設定される。また計画工程では、装置タイプごとの温度解析パラメータを用いてコンクリートの温度解析を行うことによって、装置タイプを計画する。この場合、養生シート敷設工程では、計画工程で計画された装置タイプの養生シートを敷設し、発熱工程では、計画工程で計画された装置タイプの発熱線を発熱させる。
本願発明の湿潤給熱養生装置、及び湿潤給熱養生方法には、次のような効果がある。
(1)大規模な設備を要することなく、湿潤養生と給熱養生を合わせて行うことができる。
(2)アクアカーテン(登録商標)工法によって湿潤養生を行うことから、効率的かつ効果的に湿潤状態を保つことができる。
(3)事前の温度解析によるコンクリートの温度変化と、実際に測定したコンクリートの温度変化を比較することで、例えば修正熱伝導率によって評価するなど給熱養生の効果を定量的に把握することができる。
型枠取外し後のコンクリートに本願発明の湿潤給熱養生装置を設置した状態を模式的に示すモデル図。 コンクリート表面に養生シートを敷設した状態を模式的に示す部分断面図。 (a)は折り返しながら鉛直方向に11列で配置された発熱線を示す正面図、(b)は折り返しながら水平方向に7列で配置された発熱線を示す正面図。 (a)は2重の裏面シートの間に固定された発熱線を示す部分断面図、(b)は保温シートと裏面シートの間に固定された発熱線を示す部分断面図。 第1の配線ルートと第2の配線ルートの2つの配線ルートで配置した発熱線を示す正面図。 (a)は3重の保温シートを重ねて構成された養生シートを示す部分断面図、(b)は保温シートの外側に断熱シートを重ねて構成された養生シートを示す部分断面図。 本願発明の湿潤給熱養生方法の主な工程を示すフロー図。 本願発明の湿潤給熱養生方法のうち計画準備工程の主な手順を示すフロー図。 設定された複数種類の装置タイプの例を示すモデル。 (a)は保温シートを1重とした装置タイプにおける温度変化を示すグラフ図、(b)は本願発明の湿潤給熱養生装置を用いることなく養生したケースにおける温度変化を示すグラフ図。 (a)は保温シートを3重とした装置タイプにおける温度変化を示すグラフ図、(b)は保温シートにアルミシートを重ねた装置タイプにおける温度変化を示すグラフ図。 本願発明の湿潤給熱養生方法のうち養生工程の主な手順を示すフロー図。
本願発明の湿潤給熱養生装置、及び湿潤給熱養生方法の実施形態の例を図に基づいて説明する。
1.全体概要
本願発明は、アクアカーテン(登録商標)工法を利用した技術であり、養生シートに発熱線を取り付けることを特徴とする発明である。効率的かつ効果的にコンクリートの湿潤状態を保つことができるアクアカーテン(登録商標)工法に加え、発熱線を備えることによってコンクリートの給熱養生も行うことができるわけである。
アクアカーテン(登録商標)工法は、コンクリートの給水養生工法として広く知られた工法である。詳しくは、型枠取外し後のコンクリート表面を養生シートで覆い、養生シート内の空気を吸引することによって養生シート内を負圧とし、その状態でコンクリート表面と養生シートの間に養生水を流下させる給水養生工法である。
2.湿潤給熱養生装置
本願発明の湿潤給熱養生装置について、図を参照しながら詳しく説明する。なお、本願発明の湿潤給熱養生方法は、本願発明の湿潤給熱養生装置を用いて行う方法であり、したがってまずは本願発明の湿潤給熱養生装置について説明し、その後に本願発明の湿潤給熱養生方法について説明することとする。
図1は、型枠取外し後のコンクリートCOに本願発明の湿潤給熱養生装置100を設置した状態を模式的に示すモデル図である。本願発明の湿潤給熱養生装置100は、養生シート110と吸引手段、給水手段、発熱線を含んで構成される。図1に示すように吸引手段は、ポンプなどの吸気装置121と吸気管122を含んで構成することができ、また給水手段は、水中ポンプなどの送水装置131と送水管132、そして養生水供給管133を含んで構成することができる。
吸引手段は、コンクリートCO表面に敷設した養生シート110内の空気(つまりコンクリートCO表面と養生シート110の間の空気)を吸引する手段であり、具体的には、養生シート110の一部を貫通した吸気管122を通じて吸気装置121が養生シート110内の空気を吸引する。これにより養生シート110内が負圧となり、コンクリートCOと養生シート110がより密接(密着)するわけである。
吸引手段は、コンクリートCOに密接(密着)した養生シート110内(つまりコンクリートCO表面と養生シート110の間)に養生水を流下させる手段であり、例えば図1に示すように、水槽WTに貯留した養生水を送水装置131が汲み上げ、さらに送水装置131が送水管132を通じて養生水供給管133に送り、養生シート110の内に敷設された養生水供給管133から養生シート110内に養生水を流下させる構成とすることができる。この養生水供給管133はコンクリートCO表面に沿って(図1では紙面奥行方向に)配置され、管内に送られた養生水は養生水供給管133に設けられる小孔を通じて養生シート110内に流下していく。なお、養生シート110内を流下した養生水を、空気とともに吸気装置121が吸引する場合は、図1に示すように吸引した養生水を水槽WTに戻す構成としてもよい。
図2は、コンクリートCO表面に養生シート110を敷設した状態を模式的に示す部分断面図である。この図に示すように養生シート110は、保温シート111と裏面シート112を重ね合わせた多重シートであり、裏面シート112がコンクリートCO側(つまり保温シート111が外気側)となるように敷設されるものである。なお保温シート111としては、気泡緩衝材といった保温性能を有するシート状のものを利用することができ、一方の裏面シート112は、例えば不織布製のシートを利用することができる。
また図2に示すように、養生シート110の内側(コンクリートCO側)には、発熱線140が取り付けられる。この発熱線140は、型枠取外し後のコンクリートCOに対して給熱することができるものであり、例えば、特に農業用として多用されている温床線などを利用することができる。発熱線140は文字どおり線状のものであるから、対象とするコンクリートCO範囲を養生するためには、図3に示すように平面的に広く配置するとよい。例えば図3(a)では、折り返しながら鉛直方向に複数列(図では11列)が配置され、図3(b)では、折り返しながら水平方向に複数列(図では7列)が配置されており、それぞれ1個の電源装置BTで発熱線140を発熱させる構成としている。
発熱線140は、養生シート110の内側に取り付けられるのであれば、保温シート111のみに固定することもできるし、裏面シート112のみに固定することもできるし、あるいは保温シート111と裏面シート112の両方に固定することもできる。例えば、図4(a)に示すように養生シート110が2重の裏面シート112で構成される場合は、これら裏面シート112の間に発熱線140を固定することもできるし、あるいは図4(b)に示すように養生シート110が1重の裏面シート112で構成される場合は、保温シート111と裏面シート112の間に発熱線140を固定することもできる。なお、養生シート110の内側に発熱線140が取り付けられ、すなわち養生水供給管133から流下してくる養生水に発熱線140が接触する可能性があることから、発熱線140の周囲は絶縁性の材料(ビニール材など)で被覆するとよい。
発熱線140を平面的に配置するにあたっては、図3に示すように1の配線ルート(つまり、1個の電源装置BTと1本の発熱線140からなる組み合わせ)で配置することもできるし、2以上の配線ルートで配置することもできる。例えば図5では、第1の電源装置BTaと第1の発熱線140a(図では実線で示す)からなる第1の配線ルート、そして第2の電源装置BTbと第2の発熱線140b(図では破線で示す)からなる第2の配線ルートの2つの配線ルートで発熱線140を配置している。このように2以上の配線ルートで発熱線140を配置すると、それぞれ配線ルートごとに独立して発熱することができ、その結果、養生中に発熱量の増減が可能となるうえ、故障など不測の事態が生じても柔軟に対応できる。
図4(a)では、2重の裏面シート112で構成される養生シート110の例を示しているが、図6(a)に示すように養生シート110は、2以上(図では3重)の保温シート111を重ねて構成することもできる。あるいは図6(b)に示すように、保温シート111の外側(コンクリートCOとは反対側)に断熱シート113を重ねて養生シート110を構成することもできる。この場合、断熱シート113は、アルミシートなど保温シート111とは異なる材質のものとするとよい。
3.湿潤給熱養生方法
次に本願発明の湿潤給熱養生方法について図を参照しながら説明する。なお、本願発明の湿潤給熱養生方法は、ここまで説明した湿潤給熱養生装置100を使用して行う方法であり、したがって湿潤給熱養生装置100で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の湿潤給熱養生方法に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2.湿潤給熱養生装置」で説明したものと同様である。
本願発明の湿潤給熱養生方法は、図7に示すように計画準備工程(Step100)と養生工程(Step200)に大別することができる。このうち計画準備工程(Step100)は、後述するように型枠取外し後のコンクリートCOの温度解析を行うためのパラメータを得ることが主な目的である。したがって、このパラメータが既に得られている現場では、改めて計画準備工程(Step100)を行う必要はなく、すなわち計画準備工程(Step100)を省略して養生工程(Step200)のみを行うこともできる。以下、計画準備工程(Step100)と養生工程(Step200)についてそれぞれ詳しく説明する。
(計画準備工程)
図8は、本願発明の湿潤給熱養生方法のうち計画準備工程(Step100)の主な手順を示すフロー図である。この図に示すように、まずは複数種類の「装置タイプ」を設定する(Step101)。ここで装置タイプとは、本願発明の湿潤給熱養生装置100の仕様(規格)を適宜変更して設定されるものであり、いわば湿潤給熱養生装置100の仕様パターンである。例えば、保温シート111の厚さや材質、保温シート111の枚数(重ねる数)を含む養生シート110の仕様(規格)を種々変更したり、あるいは配置間隔や発熱量を含む発熱線140の仕様を種々変更したりすることによって、種々の装置タイプを設定することができる。図9では、保温シート111を1重とし、発熱線を150mm間隔で鉛直配置するパターン(仕様)を「装置タイプNo.01」、保温シート111を1重とし、断熱シートとしてアルミシートを重ね、発熱線を150mm間隔で鉛直配置するパターン(仕様)を「装置タイプNo.02」、保温シート111を3重とし、発熱線を200mm間隔で鉛直配置するパターン(仕様)を「装置タイプNo.03」としている。
複数種類の装置タイプを設定すると、設定した装置タイプごとに実際にコンクリートCOの養生を行い(Step102)、あらかじめコンクリートCOに設置した温度計測装置(例えば熱電対)によってコンクリートCOの温度変化を計測する(Step103)。そして、例えば修正熱伝達率ηなどのパラメータを装置タイプごとに決定していく。具体的には、装置タイプごとにパラメータを仮に設定し(Step104)、そのパラメータを用いて温度解析を行う(Step105)。この温度解析で得られたコンクリートCOの温度変化と、実際の計測(Step103)により得られたコンクリートCOの温度変化とを照らし合わせ、相当程度に相違すればパラメータを変更して繰り返し温度解析を行い(Step105)、相当程度に一致すればそのパラメータを当該装置タイプのパラメータとして決定する(Step106)。
図10(a)は、保温シート111を1重とした「装置タイプT1」に関する温度変化である。なお、この図のうち「TEMP-1f」は実際の計測(Step103)により得られたコンクリートCO表面付近(表面から5cm)の温度変化を示し、「TEMP-1a」はパラメータを仮設定して温度解析を行った(Step105)コンクリートCO表面付近(表面から5cm)の温度変化を示し、「TEMP-C」は実際の計測(Step103)により得られたコンクリートCO中心の温度変化を示している。この図では、実測による温度変化と解析による温度変化が相当程度に一致したと判断され、装置タイプT1の修正熱伝達率η(パラメータ)の値が5.7(w/m・℃)と決定された。
なお、参考までに本願発明の湿潤給熱養生装置100を用いないケースの試験施工及びパラメータ決定も行った。その結果が図10(b)であり、「TEMP-0f」は実際の計測(Step103)により得られたコンクリートCO表面付近(表面から5cm)の温度変化を示し、「TEMP-0a」はパラメータを仮設定して温度解析を行った(Step105)コンクリートCO表面付近(表面から5cm)の温度変化を示している。そして、このケースでは修正熱伝達率η(パラメータ)の値が14(w/m・℃)と決定された。装置タイプT1の修正熱伝達率η(パラメータ)の値が5.7(w/m・℃)であることを考えると、本願発明の湿潤給熱養生装置100を用いる養生方法は顕著な保温効果や給熱効果を奏することが理解できる。
また図11(a)は、保温シート111を3重とした「装置タイプT2」に関する温度変化である。なお、この図のうち「TEMP-2f」は実際の計測(Step103)により得られたコンクリートCO表面付近(表面から5cm)の温度変化を示し、「TEMP-2a」はパラメータを仮設定して温度解析を行った(Step105)コンクリートCO表面付近(表面から5cm)の温度変化を示している、この図では、実測による温度変化と解析による温度変化が相当程度に一致したと判断され、装置タイプT2の修正熱伝達率η(パラメータ)の値が2(w/m・℃)と決定された。これは、土木学会コンクリート標準示方書[設計編:標準]で定める「発泡スチロール50mm+シート養生」に相当する。
さらに図11(b)は、保温シート111に0.2mmのアルミシート(断熱シート113)を重ねた「装置タイプT3」に関する温度変化である。なお、この図のうち「TEMP-3f」は実際の計測(Step103)により得られたコンクリートCO表面付近(表面から5cm)の温度変化を示し、「TEMP-3a」はパラメータを仮設定して温度解析を行った(Step105)コンクリートCO表面付近(表面から5cm)の温度変化を示している、この図では、実測による温度変化と解析による温度変化が相当程度に一致したと判断され、装置タイプT2の修正熱伝達率η(パラメータ)の値が1.5(w/m・℃)と決定された。これは、土木学会コンクリート標準示方書[設計編:標準]でも予定していないほど小さい値であり、極めて高水準の保温効果や給熱効果を期待することができるといえる。
(養生工程)
図12は、本願発明の湿潤給熱養生方法のうち養生工程(Step200)の主な手順を示すフロー図である。この図に示すように、まずはコンクリートCOの要求仕様や外部環境などを勘案したうえで、適切な装置タイプを計画する(Step201)このとき、計画準備工程で設定された(Step101)複数種類の装置タイプの中から適宜選択するとよい。
装置タイプを計画すると、当該装置タイプのパラメータを用いてあらかじめ温度解析を行ってコンクリートCOの温度変化を求める(Step202)。なおここで求められるコンクリートCOの温度変化のことを、便宜上ここでは「解析温度変化」ということとする。
ここまでの準備が整うと、組み立てられた型枠内に実際にコンクリートを打ち込み(Step203)、所定期間が経過した後に型枠を取り外す(Step204)。そして、Step201で計画した装置タイプの湿潤給熱養生装置100を設置する。具体的には、当該装置タイプの養生シート110をコンクリートCO表面に敷設するとともに(Step205)、吸引手段や給水手段を設置する。そして、吸引手段で養生シート110とコンクリートCOとの間を吸引し(Step206)、吸引された状態の養生シート110とコンクリートCOとの間に給水手段で養生水を流下させ(Step207)、さらに発熱線140を発熱させる(Step208)。すなわち、敷設され吸引された養生シート110内に養生水を流下させることでコンクリートCOに対して湿潤養生を行い、あわせて発熱線140が発熱することでコンクリートCOに対して給熱養生を行うわけである。
コンクリートCOの養生(湿潤養生及び給熱養生)を行っている間は、あらかじめコンクリートCOに設置した温度計測装置(例えば熱電対)によって適宜温度計測を行うとよい(Step209)。なおこの温度計測の結果得られるコンクリートCOの温度変化のことを、便宜上ここでは「実温度変化」ということとする。実温度変化が得られると、解析温度変化(Step202)と照らし合わせ(Step210)、実温度変化と解析温度変化が相当程度に一致すると判断されると(Step210のNo)引き続き温度計測装置の温度計測を行う。一方、実温度変化と解析温度変化が相当程度に相違すると判断されると(Step210のYes)養生仕様を変更する(Step210)。なお、実温度変化と解析温度変化との一致の程度は、相関係数などを求めることで判断することもできるし、人による目視で判断することもできる。
実温度変化と解析温度変化が相当程度に相違すると判断され(Step210のYes)、さらに保温や給熱が必要と判断された場合は、保温シート111を増設(さらに重ねて設置)するか、アルミシートなど断熱シート113を保温シート111の外側に設置するとよい。一方、必要以上に保温され給熱されていると判断された場合は、複数重ねた保温シート111の一部を取り外すか、アルミシートなど断熱シート113を保温シート111から取り外すとよい。
図5に示すように2以上の配線ルートで発熱線140が配置されている場合は、配線ルートごとの発熱によって調整することができる。すなわち、さらに保温や給熱が必要と判断された場合は、発熱していない配線ルートの発熱線140を追加して発熱させ、一方、必要以上に保温され給熱されていると判断された場合は、一部の配線ルートの発熱線140の発熱を停止するとよい。
本願発明の湿潤給熱養生装置、及び湿潤給熱養生方法は、橋脚や橋台、擁壁など竪壁を有するコンクリート構造物、あるいはトンネルやボックスカルバートなど天井面を有するコンクリート構造物に特に有効に利用することができる、本願発明が、社会インフラストラクチャーを支えるコンクリート構造物の高品質化や長寿命化に資することを考えれば、産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待し得る発明といえる。
100 本願発明の湿潤給熱養生装置
110 (湿潤給熱養生装置の)養生シート
111 (養生シートの)保温シート
112 (養生シートの)裏面シート
113 (養生シートの)断熱シート
121 (吸引手段の)吸気装置
122 (吸引手段の)吸気管
131 (給水手段の)送水装置
132 (給水手段の)送水管
133 養生水供給管
140 (湿潤給熱養生装置の)発熱線
BT 電源装置
CO コンクリート

Claims (5)

  1. 型枠取外し後のコンクリートに対して、湿潤養生及び給熱養生を行う装置であって、
    保温シートと、コンクリート側に配置される裏面シートと、該保温シートの外側に配置される断熱シートと、が重ねられた養生シートと、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設された状態で、コンクリート表面と該養生シートとの間の空気を吸引して該養生シート内を負圧にすることによって該養生シートをコンクリート表面に密着させる吸引手段と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設され、かつ該養生シートがコンクリート表面に密着した状態で、コンクリート表面と該養生シートの間に養生水を流下させる給水手段と、
    前記保温シート及び/又は前記裏面シートに取り付けられた発熱線と、を備え、
    前記断熱シートは、前記保温シートとは異なる材質であり、
    前記発熱線は、2以上の配線ルートで配置され、該配線ルートごとに独立して発熱可能であり、
    前記養生シート及び前記給水手段によってコンクリートの湿潤養生を行うとともに、前記発熱線が発熱することによってコンクリートの給熱養生を行う、
    ことを特徴とする湿潤給熱養生装置。
  2. 湿潤給熱養生装置を用いて、型枠取外し後のコンクリートに対して、湿潤養生及び給熱養生を行う方法であって、
    前記湿潤給熱養生装置は、保温シートと裏面シートが重ねられた養生シートと、該保温シート及び/又は該裏面シートに取り付けられた発熱線と、吸引手段と、給水手段と、を有し、
    コンクリート養生前にコンクリートの温度解析を行うことによって、前記湿潤給熱養生装置による養生後のコンクリートの温度変化を算出する事前解析工程と、
    前記裏面シートがコンクリート側となるように、前記養生シートをコンクリート表面に敷設する養生シート敷設工程と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設された状態で、コンクリート表面と該養生シートとの間の空気を、前記吸引手段によって吸引する吸引工程と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設され、かつコンクリート表面と該養生シートとの間の空気が前記吸引手段によって吸引された状態で、コンクリート表面と該養生シートの間に、前記給水手段によって養生水を流下させる給水工程と、
    前記発熱線を発熱させる発熱工程と、
    コンクリート養生後に、実際のコンクリートの温度変化を計測する温度計測工程と、を備え、
    前記事前解析工程で算出されたコンクリートの温度変化と、前記温度計測工程で計測されたコンクリートの温度変化と、の相違の程度に応じて、前記保温シートの外側にさらに該保温シートを追加設置し、及び/又は前記保温シートの外側に該保温シートとは異なる材質の断熱シートを設置し、
    コンクリート表面と前記養生シートの間に養生水が流下することでコンクリートの湿潤養生を行うとともに、前記発熱線が発熱することによってコンクリートの給熱養生を行う、
    ことを特徴とする湿潤給熱養生方法。
  3. 湿潤給熱養生装置を用いて、型枠取外し後のコンクリートに対して、湿潤養生及び給熱養生を行う方法であって、
    前記湿潤給熱養生装置は、保温シートと裏面シートが重ねられた養生シートと、該保温シート及び/又は該裏面シートに取り付けられた発熱線と、吸引手段と、給水手段と、を有し、
    前記発熱線は、2以上の配線ルートで配置され、該配線ルートごとに独立して発熱可能であり、
    コンクリート養生前にコンクリートの温度解析を行うことによって、前記湿潤給熱養生装置による養生後のコンクリートの温度変化を算出する事前解析工程と、
    前記裏面シートがコンクリート側となるように、前記養生シートをコンクリート表面に敷設する養生シート敷設工程と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設された状態で、コンクリート表面と該養生シートとの間の空気を、前記吸引手段によって吸引する吸引工程と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設され、かつコンクリート表面と該養生シートとの間の空気が前記吸引手段によって吸引された状態で、コンクリート表面と該養生シートの間に、前記給水手段によって養生水を流下させる給水工程と、
    前記発熱線を発熱させる発熱工程と、
    コンクリート養生後に、実際のコンクリートの温度変化を計測する温度計測工程と、を備え、
    前記事前解析工程で算出されたコンクリートの温度変化と、前記温度計測工程で計測されたコンクリートの温度変化と、の相違の程度に応じて、前記配線ルートのうち発熱していない該配線ルートの前記発熱線を追加して発熱させ、又は一部の該配線ルートの該発熱線の発熱を停止し、
    コンクリート表面と前記養生シートの間に養生水が流下することでコンクリートの湿潤養生を行うとともに、前記発熱線が発熱することによってコンクリートの給熱養生を行う、
    ことを特徴とする湿潤給熱養生方法。
  4. 湿潤給熱養生装置を用いて、型枠取外し後のコンクリートに対して、湿潤養生及び給熱養生を行う方法であって、
    前記湿潤給熱養生装置は、保温シートと裏面シートが重ねられた養生シートと、該保温シート及び/又は該裏面シートに取り付けられた発熱線と、吸引手段と、給水手段と、を有し、
    前記保温シートの厚さ及び材質を含む前記養生シートの仕様や、配置間隔及び発熱量を含む前記発熱線の仕様を変えることによって、複数パターンの前記湿潤給熱養生装置を装置タイプとして設定し、該装置タイプごとに養生後のコンクリートの温度変化の実績値を取得し、さらに該装置タイプごとにコンクリートの温度解析を行うことによって、該装置タイプごとの温度解析パラメータを設定するパラメータ設定工程と、
    前記装置タイプごとの前記温度解析パラメータを用いてコンクリートの温度解析を行うことによって、前記装置タイプを計画する計画工程と、
    前記計画工程で計画された前記装置タイプの前記養生シートを、前記裏面シートがコンクリート側となるようにコンクリート表面に敷設する養生シート敷設工程と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設された状態で、コンクリート表面と該養生シートとの間の空気を、前記吸引手段によって吸引する吸引工程と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設され、かつコンクリート表面と該養生シートとの間の空気が前記吸引手段によって吸引された状態で、コンクリート表面と該養生シートの間に、前記給水手段によって養生水を流下させる給水工程と、
    前記計画工程で計画された前記装置タイプの前記発熱線を発熱させる発熱工程と、を備え、
    コンクリート表面と前記養生シートの間に養生水が流下することでコンクリートの湿潤養生を行うとともに、前記発熱線が発熱することによってコンクリートの給熱養生を行う、
    ことを特徴とする湿潤給熱養生方法。
  5. 湿潤給熱養生装置を用いて、型枠取外し後のコンクリートに対して、湿潤養生及び給熱養生を行う方法であって、
    前記湿潤給熱養生装置は、保温シートと裏面シートと断熱シートが重ねられた養生シートと、該保温シート及び/又は該裏面シートに取り付けられた発熱線と、吸引手段と、給水手段と、を有し、
    前記養生シートは、前記裏面シートが前記保温シートの一方側に、該保温シートとは異なる材質の該断熱シートが該保温シートの他方側に、それぞれ配置されて形成され、
    前記裏面シートがコンクリート側となるように、前記養生シートをコンクリート表面に敷設する養生シート敷設工程と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設された状態で、コンクリート表面と該養生シートとの間の空気を前記吸引手段で吸引して該養生シート内を負圧にすることによって該養生シートをコンクリート表面に密着させる吸引工程と、
    コンクリート表面に前記養生シートが敷設され、かつ該養生シートがコンクリート表面に密着した状態で、コンクリート表面と該養生シートの間に、前記給水手段によって養生水を流下させる給水工程と、
    前記発熱線を発熱させる発熱工程と、を備え
    コンクリート表面と前記養生シートの間に養生水が流下することでコンクリートの湿潤養生を行うとともに、前記発熱線が発熱することによってコンクリートの給熱養生を行う、
    ことを特徴とする湿潤給熱養生方法。
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