JP2012119563A - 半導体装置用フレキシブル基板および半導体装置 - Google Patents

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陽子 平野
Shingo Ide
慎吾 井手
Yasunori Matsumura
保範 松村
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Abstract

【課題】放熱性を向上させるための金属層を有していても、高い折り曲げ性を有する半導体装置用フレキシブル基板を提供する。
【解決手段】絶縁ベースフィルム基材2と、該絶縁ベースフィルム基材の表面に形成された配線パターン3と、該配線パターンの表面を被覆する絶縁保護膜4と、該絶縁保護膜上に形成された接着剤層5と、該接着剤層により前記絶縁保護膜に接着された金属層6とを有してなる半導体装置用フレキシブル基板であって、前記接着剤層の弾性率が1.0MPa以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置用フレキシブル基板および半導体装置に関し、さらに詳しくは、チップオンフィルムなどの半導体装置を形成するためのフレキシブル基板であって、折り曲げ性に優れた半導体装置用フレキシブル基板、およびこれに電子部品を実装してなる半導体装置に関する。
近年、ポリイミド基板などの表面に配線パターンを形成し、この配線パターンのインナーリード部分に電子部品が実装されたチップオンフィルムなどの半導体装置が広く用いられている。このような半導体装置には、高い折り曲げ性、屈曲性および耐熱性等の性能が要求される。
このような半導体装置においては、実装された電子部品が駆動することにより熱が発生する。この発生した熱は、電子部品の表面、さらにこの電子部品に接続している配線パターンなどを介して半導体装置外に放出される。
しかし、近年の電子部品は高密度化、高集積化の一途をたどっており、これに伴って電子部品が駆動する際に発生する熱量が大きくなり、発生した熱を半導体装置外に十分に放出しきれない場合が生じている。熱を半導体装置外に十分に放出しきれないと、半導体装置が高温状態に長時間晒されることになり、その結果、半導体装置が所定の機能を果たせなくなる事態に至る場合がある。
この問題を解決する技術として、特許文献1に、ポリイミド基板の表面に形成された配線パターンのインナーリード部分とアウターリード部分を除いた表面に、接着剤を介して銅箔からなる保護層を形成し、この保護層によってインナーリードに接続された電子部品の発する熱を効率的に放熱するようにした半導体装置が記載されている。このような銅箔からなる保護層は熱伝導率が高いので、電子部品が発生する熱を効率的に放熱することができ、これにより電子部品が所定の温度以上にはならず、確実に所定の機能を果たすことができるようになる。
また、特許文献2には、ポリイミド基板と、ポリイミド基板の表面に形成された配線パターンと、配線パターンのインナーリードに接合された電子部品とを備え、配線パターンのリード部分を除く表面に絶縁保護膜が被覆され、絶縁保護膜の表面に、厚さ、面積および金属の種類のいずれかを調整することで電子部品の実測表面温度を想定表面温度に下げる金属層からなる放熱手段を有する半導体装置が記載されている。この放熱手段により、個々にサイズや発熱量が異なる電子部品が実装された半導体装置であっても、所定の温度以下にすることができるようになる。
しかし、半導体装置用の基板がこのような保護層または放出手段などの金属層を有すると、半導体装置の放熱性が向上する一方で、基板の折り曲げ性が低下するという問題が生じる。
半導体装置用基板の折り曲げ性を向上させる技術としては、特許文献3に、ベースフィルム、極薄銅箔および接着剤組成物の硬化物を積層させてなる部分を有する極薄フレキシブル配線板で、積層部分の厚さが20μm以下である極薄フレキシブル配線板が記載されている。特許文献4には、電気絶縁性フィルムと金属箔とを熱硬化性接着剤で積層してなり、金属箔が最終冷間圧延時の加工度88〜98%の圧延銅箔であるフレキシブル印刷配線用基板が記載されている。
しかし、これらの技術は、放熱性を向上させるための保護層または放出手段などの金属層を有しないフレキシブル基板を対象とする技術であり、基板の厚さを小さくしたり、配線パターン用の銅箔の物性を制御したりするにすぎないので、放熱性を向上させるための保護層または放出手段などの金属層を有する半導体装置用基板に適用し、その折り曲げ性を向上させるには不十分であった。
特開2007−258197号公報 特開2010−45325号公報 特開2005−209913号公報 特開2000−188452号公報
本発明は、以上のような事情の下になされたものであり、放熱性を向上させるための金属層を有していても、高い折り曲げ性を有する半導体装置用基板および半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究した結果、ポリイミド基板、配線パターン、絶縁保護膜、接着剤層および金属層を積層してなる半導体装置用基板の折り曲げ試験においては、まず接着剤層にクラックが発生し、これに続いて金属層の断裂が起こり、基板の断裂に至るという知見を得た。本発明者は、この知見に基づき、接着剤層の物性等の改良により高い折り曲げ性を実現できるとの発想の下、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、絶縁ベースフィルム基材と、該絶縁ベースフィルム基材の表面に形成された配線パターンと、該配線パターンの表面を被覆する絶縁保護膜と、該絶縁保護膜上に形成された接着剤層と、該接着剤層により前記絶縁保護膜に接着された金属層とを有してなる半導体装置用フレキシブル基板であって、前記接着剤層の弾性率が1.0MPa以下であることを特徴とする半導体装置用フレキシブル基板である。
前記半導体装置用フレキシブル基板において、前記接着剤層の厚みが10μm以下であることが好ましい。
また、他の発明は、前記半導体装置用フレキシブル基板に電子部品を実装してなる半導体装置である。
本発明の半導体装置用基板は、放熱性を向上させるための金属層を有していても、高い折り曲げ性を有する。このため、本発明の半導体装置用基板に電子部品を実装することにより、高い放熱性を有するとともに、高い折り曲げ性を有する半導体装置を得ることができる。
図1は、本発明の半導体装置用フレキシブル基板の一具体例である半導体装置用フレキシブル基板1の縦断面図である。 図2は、半導体装置用フレキシブル基板を用いてMIT試験を行ったときの、半導体装置用フレキシブル基板の組織を観察した金属顕微鏡写真である。 図3は、実施例で得られた、半導体装置用フレキシブル基板の接着剤層の弾性率と折り曲げ回数との関係を示す図である。 図4は、実施例で得られた、半導体装置用フレキシブル基板の接着剤層の厚みと折り曲げ回数との関係を示す図である。
本発明の半導体装置用フレキシブル基板は、絶縁ベースフィルム基材と、該絶縁ベースフィルム基材の表面に形成された配線パターンと、該配線パターンの表面を被覆する絶縁保護膜と、該絶縁保護膜上に形成された接着剤層と、該接着剤層により前記絶縁保護膜に接着された金属層とを有してなり、前記接着剤層の弾性率が1.0MPa以下であることを特徴とする。
本発明の半導体装置用フレキシブル基板の基本構造を図1に示す。図1は、本発明の半導体装置用フレキシブル基板の一具体例である半導体装置用フレキシブル基板1の縦断面図である。半導体装置用フレキシブル基板1は、絶縁ベースフィルム基材2と、絶縁ベースフィルム基材2の表面に形成された配線パターン3と、配線パターン3の表面を被覆する絶縁保護膜4と、絶縁保護膜4上に形成された接着剤層5と、接着剤層5により絶縁保護膜4に接着された金属層6とを有してなる。
半導体装置用フレキシブル基板1において、絶縁ベースフィルム基材2および配線パターン3から構成される部分は、通常のフレキシブル配線板と同様の構造である。絶縁保護膜4は、配線パターン3をカバーするために設けられるカバーレイまたはソルダーレジストである。金属層6は、半導体装置用フレキシブル基板1に電子部品が実装されて形成される半導体装置が稼動したときに発生する熱を効率的に半導体装置外に放出する放熱手段として機能する金属層である。接着剤層5は、金属層6を絶縁保護膜4に接着する機能を有する。
本発明に係る半導体装置用フレキシブル基板は、接着剤層に特徴を有する。
接着剤層の弾性率は1.0MPa以下であり、好ましくは0.3〜1.0MPaであり、より好ましくは0.3〜0.5MPa以下である。接着剤層の弾性率が1.0MPa以下であると、半導体装置用フレキシブル基板の折り曲げ性が向上する。本発明における接着剤層の弾性率は、該接着剤層を形成するために使用される接着剤を用いて弾性率測定用サンプルを作製し、この弾性率測定用サンプルに対し、引張試験装置を用いて、以下の引張試験条件で弾性率を測定したときに得られる値である。弾性率測定用サンプルは、銅箔上に接着剤を50μm厚となるように塗膜し、110〜150℃で加熱硬化させ、その後、銅箔をエッチングして作製される。
(引張試験条件)
サンプル幅:10mm、サンプル厚み:32μm、
引張速度:50mm/min、チャック間距離:50mm
接着剤層の弾性率は、たとえば、接着剤層を形成するために使用される接着剤の硬化温度を適宜変更することにより、前記の大きさに調整することができる。但し、接着剤の硬化温度は、密着力および金属層に影響がない範囲で調整が行われる。
図2に、半導体装置用フレキシブル基板1と同様の5層構造を有する半導体装置用フレキシブル基板を用いてMIT試験を行ったときの、半導体装置用フレキシブル基板の組織を観察した金属顕微鏡写真の一例を示す。MIT試験を開始すると、図2(a)に示すように、まず接着剤層と金属層との境界付近にクラックが生じる。さらにMIT試験を継続すると、図2(b)に示すように、接着剤層および金属層の断裂が生じる。この図から、半導体装置用フレキシブル基板1と同様の構造を有する半導体装置用フレキシブル基板の折り曲げによる破断は、接着剤層と金属層との相互作用が起因となって生じると推測される。
以上の知見より、接着剤層の弾性率が1.0MPaより大きい場合には、接着剤層の反発が大きいために、破断の引き金になる接着剤層と金属層との境界付近のクラックが生じやすく、その結果、半導体装置用フレキシブル基板の折り曲げによる破断が生じやすくなるものと考えられる。一方、接着剤層の弾性率が1.0MPa以下である場合には、接着剤層の反発が小さいので、接着剤層と金属層との境界付近にクラックが生じにくく、その結果、半導体装置用フレキシブル基板の折り曲げによる破断が生じにくくなるものと考えられる。
接着剤層の厚みは10μm以下であり、好ましくは1〜8μmであり、より好ましくは
1〜5μmである。接着剤層の厚みが10μm以下であると、半導体装置用フレキシブル基板の折り曲げ性が向上する。接着剤層の厚みは、デジマチックインジケーター(ミツトヨ精密)により求められた数値である。
接着剤層の厚みが10μmより大きいと、破断の引き金になる接着剤層と金属層との境目付近のクラックが生じやすいので、半導体装置用フレキシブル基板の折り曲げによる破断が生じやすくなる一方、接着剤層の厚みが10μm以下であると、接着剤層と金属層との境目付近にクラックが生じにくいので、半導体装置用フレキシブル基板の折り曲げによる破断が生じにくくなるものと考えられる。
接着剤層は、接着剤層を形成するための接着剤を金属層または絶縁保護膜に塗布し、金属層を絶縁保護膜に張り合わせた後、接着剤を硬化させることにより得られる。
接着剤層を形成するために使用される接着剤としては、金属層を絶縁保護膜に接着することができ、上記物性を有する接着剤層を形成できる限り制限はなく、たとえば、アクリル系接着剤、エポキシ性接着剤、ポリイミド系接着剤、ウレタン系接着剤等を挙げることができる。
前記ベースフィルム基材の厚みは、通常20〜50μmである。絶縁ベースフィルム基材としては、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂等からなる基板を挙げる事ができる。その中でもポリイミド系樹脂からなる基板は耐熱性、寸法安定性、機械特性等に優れるので好ましい
前記配線パターンの材料は、特に制限はないが、通常銅または銅合金である。前記配線パターンの厚みは、通常5〜70μmである。配線パターンのパターン形状は、目的に応じて適宜決定することができる。
前記絶縁保護膜の材料としては、特に制限はないが、例えばポリイミド、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。絶縁保護膜の厚さは、通常5〜50μmである。絶縁保護膜は、配線パターンの全面を被覆する必要はなく、たとえば、配線パターンのリード部分を除く部分のみを被覆していてもよい。
前記金属層は、高い放熱性を確保するために、熱伝導係数が50〜450W/m・Kの範囲内であることが好ましく、具体的には電解銅箔および圧延銅箔のような銅層またはアルミニウム箔のようなアルミニウム層であることが好ましい。金属層の厚さは、高い放熱性を確保する観点から、通常5〜100μmである。また、金属層として、絶縁保護膜と接触していない側の金属層表面の平均表面粗度(Rz)が、0.1〜5.0μmの範囲内である金属層、特にアルミニウム箔を用いることが、コスト、量産性、放熱性の点で好ましい。
また、本発明の半導体装置用フレキシブル基板における金属層としては、特許文献2に記載された放熱手段のように、厚さ、面積および金属の種類のいずれかを調整することで、実装される電子部品の実測表面温度を想定表面温度に下げることのできる金属層にすることもできる。
本発明の半導体装置用基板は、高い放熱性を有する金属層を有しているので放熱効率が良く、さらに金属層を有していても、接着剤層が前記性能を有することから、高い折り曲げ性を有する。
本発明の半導体装置用フレキシブル基板は、公知の半導体装置用フレキシブル基板の製造方法に則して製造することができる。たとえば、ポリイミド基板に接着剤を用いて配線パターン形成用の金属箔を接着し、レジストを用いてその金属箔をエッチングして、配線パターンを形成する。その配線パターンの全面または一部の面を被覆するように絶縁保護膜形成用組成物を塗布し、これを硬化させて絶縁保護膜を形成する。金属層形成用の金属板の片面に接着剤層形成用の接着剤を塗布し、その塗布面を絶縁保護膜に押し当てて、絶縁保護膜に金属層を貼付する。その接着剤を硬化させて接着剤層を形成する。以上により、本発明の半導体装置用フレキシブル基板が製造される。
本発明の半導体装置用フレキシブル基板に電子部品を実装することにより本発明の半導体装置が得られる。具体的には、半導体チップ等の電子部品を本発明の半導体装置用フレキシブル基板の配線パターンのインナーリードに接続する。
本発明の半導体装置用フレキシブル基板が、前述のとおり高い放熱性および高い折り曲げ性を有することから、この半導体装置用フレキシブル基板に電子部品を実装することにより得られる半導体装置も、高い放熱性を有するとともに、高い折り曲げ性を有する。
本発明の半導体装置用フレキシブル基板および半導体装置は、半導体装置用フレキシブル基板が前記の基本構造を有する限り、適宜形状を決定することができる。たとえば、本発明の半導体装置は、特許文献2に記載された半導体装置10のような形状にすることができる。
(実施例1)
以下の方法により、図1に示した半導体装置用フレキシブル基板1と同様の5層構造を有する半導体装置用フレキシブル基板(1)を作製した。
厚み38μmのポリイミド基板に導体層として厚み8μmの銅箔が接着されてなるCOF用積層フィルム(エスパーフレックス:住友金属鉱山製)の導体層をフォトリソグラフィ法によりパターニングし、配線パターンを形成した。配線パターン全体に錫メッキを施した後、配線パターンの表面を被覆するようにポリイミド系熱硬化樹脂(SN9000:日立化成製)をスクリーン印刷法により塗布し、厚み10μmのソルダーレジスト層を形成した。さらに、アクリル系熱硬化型接着剤が塗工されている厚み50μmのアルミニウム箔を金型により個片に打ち抜き、ソルダーレジスト層に熱圧着した。アクリル系熱硬化型接着剤を110℃で硬化させて、接着剤層を形成し、半導体装置用フレキシブル基板(1)を作製した。形成された接着剤層の厚みは8μmであった。接着剤の厚みは、デジマチックインジケーター(ミツトヨ精密)を使用して測定した。下記の実施例においても、同様の方法で接着剤の厚みを測定した。
(実施例2)
アクリル系熱硬化型接着剤の硬化温度を100℃にして接着剤層を形成したこと以外は実施例1と同様に行い、半導体装置用フレキシブル基板(2)を作製した。形成された接着剤層の厚みは8μmであった。
(実施例3)
アクリル系熱硬化型接着剤の硬化温度を80℃にして接着剤層を形成したこと以外は実施例1と同様に行い、半導体装置用フレキシブル基板(3)を作製した。形成された接着剤層の厚みは8μmであった。
(比較例1)
接着剤層および金属層を形成せず、3層構造としたこと以外は実施例1と同様に行い、半導体装置用フレキシブル基板(R1)を作製した。
(比較例2)
アクリル系熱硬化型接着剤の硬化温度を150℃にして接着剤層を形成したこと以外は実施例1と同様に行い、半導体装置用フレキシブル基板(R2)を作製した。形成された接着剤層の厚みは8μmであった。
<弾性率の測定>
実施例1〜3、比較例2で使用したアクリル系熱硬化型接着剤を銅箔上に50μm厚となるように塗膜した。そのアクリル系熱硬化型接着剤を110℃で加熱硬化させた。その後、銅箔をエッチングして、弾性率測定用接着剤層サンプル(1)を作製した。アクリル系熱硬化型接着剤を100℃、80℃および150℃で加熱硬化させたこと以外は上記と同様にして、それぞれ弾性率測定用接着剤層サンプル(2)〜(4)を作製した。弾性率測定用接着剤層サンプル(1)〜(4)の厚みは32μmであった。弾性率測定用接着剤層サンプル(1)〜(4)に対し、引張試験装置を用いて、以下の引張試験条件で弾性率を測定した。弾性率測定用接着剤層サンプル(1)〜(4)から得られた測定値をそれぞれ半導体装置用フレキシブル基板(1)、半導体装置用フレキシブル基板(2)、半導体装置用フレキシブル基板(3)および半導体装置用フレキシブル基板(R2)の接着剤層の弾性率として表1に示した。
実施例1で使用したポリイミド系熱硬化樹脂を銅箔上に50μm厚となるように塗膜し、120℃で加熱硬化させた。その後、銅箔をエッチングして、弾性率測定用ソルダーレジスト層サンプルを作製した。弾性率測定用ソルダーレジスト層サンプルに対し、引張試験装置を用いて、以下の引張試験条件で弾性率を測定した。その測定値を各半導体装置用フレキシブル基板のソルダーレジスト層の弾性率として表1に示した。
実施例1で使用した厚み50μmのアルミニウム箔を下記所定のサイズにカットして、弾性率測定用アルミニウム箔サンプルを作製した。弾性率測定用アルミニウム箔サンプルに対し、引張試験装置を用いて、以下の引張試験条件で弾性率を測定した。その測定値を各半導体装置用フレキシブル基板の金属層の弾性率として表1に示した。
(引張試験条件)
引張試験装置:インストロン社製 5582
サンプル幅:10mm、
引張速度:50mm/min、チャック間距離:50mm
<折り曲げ性の測定>
半導体装置用フレキシブル基板(1)〜(3)および(R1)〜(R2)の折り曲げ性を以下の方法で測定した。
下記条件でMIT試験を行い、金属顕微鏡(倍率100倍)にて半導体装置用フレキシブル基板の組織観察を行い、銅配線の亀裂が観察されたときに半導体装置用フレキシブル基板に破断が生じたと判断し、その破断が生じた時までに行われた往復回数を折り曲げ回数とした。この折り曲げ回数により各半導体装置用フレキシブル基板の折り曲げ性を評価した。
(MIT試験条件)
R:0.5mm
加重:100g/10mm幅
速度:175rpm
折り曲げ角度:135°
折り曲げ回数を表1に示した。また、接着剤層の弾性率と折り曲げ回数との関係を図3に示した。
これらの結果から、接着剤層の弾性率E(MPa)と折り曲げ回数との間には次式が成立することがわかった。
Figure 2012119563
Figure 2012119563
上記結果から、接着剤層の弾性率が1.0MPa以下であれば、接着剤層および金属層を有しない半導体装置用フレキシブル基板(R1)と同等の折り曲げ性が得られ、十分な折り曲げ性を有する半導体装置用フレキシブル基板が得られることがわかった。
(実施例4)
アルミニウム箔に塗工されたアクリル系熱硬化型接着剤の量を調整して、接着剤層の厚みを5μmとしたこと以外は実施例1と同様に行い、半導体装置用フレキシブル基板(4)を作製した。
(比較例3)
アルミニウム箔に塗工されたアクリル系熱硬化型接着剤の量を調整して、接着剤層の厚みを15μmとしたこと以外は実施例1と同様に行い、半導体装置用フレキシブル基板(R3)を作製した。
(比較例4)
アルミニウム箔に塗工されたアクリル系熱硬化型接着剤の量を調整して、接着剤層の厚みを20μmとしたこと以外は実施例1と同様に行い、半導体装置用フレキシブル基板(R4)を作製した。
(比較例5)
アルミニウム箔に塗工されたアクリル系熱硬化型接着剤の量を調整して、接着剤層の厚みを30μmとしたこと以外は実施例1と同様に行い、半導体装置用フレキシブル基板(R5)を作製した。
<折り曲げ性の測定>
半導体装置用フレキシブル基板(4)および(R3)〜(R5)の折り曲げ性を前記と同じ方法で測定した。
半導体装置用フレキシブル基板(1)、(4)および(R3)〜(R5)で得られた折り曲げ回数を表2に示した。また、接着剤層の厚みと折り曲げ回数との関係を図4に示した。
これらの結果から、接着剤層の厚みtA(μm)と折り曲げ回数との間には次式が成立することがわかった。
Figure 2012119563
Figure 2012119563
上記結果から、接着剤層の厚みが10μm以下であれば、放熱板無しサンプルの折り曲げ回数を上回り、十分な折り曲げ性を有する半導体装置用フレキシブル基板が得られることがわかった。
1 半導体装置用フレキシブル基板
2 絶縁ベースフィルム基材
3 配線パターン
4 絶縁保護膜
5 接着剤層
6 金属層

Claims (3)

  1. 絶縁ベースフィルム基材と、該絶縁ベースフィルム基材の表面に形成された配線パターンと、該配線パターンの表面を被覆する絶縁保護膜と、該絶縁保護膜上に形成された接着剤層と、該接着剤層により前記絶縁保護膜に接着された金属層とを有してなる半導体装置用フレキシブル基板であって、前記接着剤層の弾性率が1.0MPa以下であることを特徴とする半導体装置用フレキシブル基板。
  2. 前記接着剤層の厚みが10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置用フレキシブル基板。
  3. 請求項1または2に記載の半導体装置用フレキシブル基板に電子部品を実装してなる半導体装置。
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