JP2012118448A - 画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】構造が類似する観察対象物の顕微鏡画像を連動させて表示させることが可能な画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラムを提供すること
【解決手段】本発明の画像処理装置は、第1領域検出部41と、第2領域検出部42と、画像比較部43と、画像表示部44とを具備する。
第1領域検出部41は、第1の低倍率画像において、第1の観察対象物が存在する領域を第1の領域として検出する。
第2領域検出部42は、第2の低倍率画像において、第2の観察対象物が存在する領域を第2の領域として検出する。
画像比較部43は、第1の低倍率画像と第2の低倍率画像とを比較して、第1の観察対象物の位置と第2の観察対象物の位置の差異を求める。
画像表示部44は、前記差異に基づいて、第1の高倍率画像と、第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、顕微鏡画像の連動表示が可能な画像処理方、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
病理診断の分野等において、生体組織(検体)を染色して顕微鏡で観察し、病変の有無等を診断する方法がある。この際、ひとつの検体のスライス片のうち近接する切片を異なる染色剤によって染色することがよく行われる。例えば、検体のひとつの切片に対してHE(Hematoxilin-Eosin)染色を実施し、疑わしい染色反応を呈する検体に対しては他の切片に蛍光染色を実施して詳細に観察する場合等である。
このような異なる染色剤によって染色された切片の顕微鏡画像を、ディスプレイに隣接して表示することができれば、同一部位の異なる染色の様子を観察することができ、観察者にとって便利である。しかし、このためには、異なる画像における切片の対応する領域をディスプレイに表示させる必要がある。
例えば、特許文献1に記載の細胞画像解析装置は、撮像した画像における細胞が存在する領域を細胞の輪郭を基準とした画像処理により検出することが可能である。このような検出方法を用いれば、撮像した画像における検体の部位の位置情報を取得することができる。異なる画像における検体の部位の位置を比較して位置合わせすることにより、切片の対応する領域をディスプレイに表示させることが可能となる。
特開2010−145366号公報(段落[0026]、図3)
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、細胞の輪郭のような特徴的な構造が画像に存在している場合にのみ適用することが可能となる。例えば、上述の染色観察においては、特に蛍光染色の染色剤が一般的に高価なこともあり、顕微鏡の撮像範囲が限定され、撮像範囲に切片の輪郭等の特徴的な構造が表れない場合がある。このような場合、画像における検体の部位の位置情報を得ることができず、異なる画像の対応する領域をディスプレイに表示することもできない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、構造が類似する観察対象物の顕微鏡画像を連動させて表示させることが可能な画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る画像処理方法は、画像比較部が、第1の観察対象物の低倍率の画像である第1の低倍率画像と、上記第1の観察対象物と類似する第2の観察対象物の低倍率の画像である第2の低倍率画像とを比較して、上記第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、上記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を求める。
画像表示部が、上記差異に基づいて、上記第1の察対象物の高倍率の画像である第1の高倍率画像と、上記第2の観察対象物の高倍率の画像である第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる。
第1の低倍率画像は第1の観察対象物を低倍率で撮像した画像であるため、第1の高倍率画像に比べて視野範囲が大きく、第2の低倍率画像も第2の観察対象物を低倍率で撮像した画像であるため、第1の低倍率画像に比べて視野範囲が大きい。このため、第1の低倍率画像に第1の高倍率画像には含まれない第1の観察対象物の領域が含まれ、又は第2の低倍率画像に第2の高倍率画像には含まれない第2の観察対象物の領域が含まれている場合がある。したがって、第1の低倍率画像と第2の低倍率画像を比較することにより、このような高倍率画像には含まれない領域の情報を用いて、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像の位置合わせを行い、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像を連動させて表示させることが可能となる。
上記目的を達成するため、本発明の別の形態に係る画像処理方法は、第1領域検出部が、第1の観察対象物が低倍率で撮像された第1の低倍率画像において、第1の観察対象物が存在する領域を第1の領域として検出する。
第2領域検出部が、上記第1の観察対象物と類似する第2の観察対象物が低倍率で撮像された第2の低倍率画像において、第2の観察対象物が存在する領域を第2の領域として検出する。
画像比較部が、上記第1の低倍率画像と上記第2の低倍率画像とを比較して、上記第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、上記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を求める。
画像表示部が、上記差異に基づいて、上記第1の領域が高倍率で撮像された第1の高倍率画像と、上記第2の領域が高倍率で撮像された第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる。
第1の高倍率画像は、第1の低倍率画像において第1の観察対象物が存在する第1の領域を高倍率で撮像した画像であり、第2の高倍率画像は、第2の低倍率画像において第2の観察対象物が存在する第2の領域を高倍率で撮像した画像である。しかし、例えば、観察対象物がプレパラートのカバーガラスの範囲外である場合等において、第1の高倍率画像に第1の観察対象物の全体像が含まれない、又は第2の高倍率画像に第2の観察対象物の全体像が含まれない場合が存在する。しかし、本発明によれば、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像の位置合わせに、より広い視野範囲の第1の低倍率画像と第2の低倍率画像を用いることにより、このような場合であっても第1の高倍率画像と第2の高倍率画像の位置合わせをすることができ、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像を連動させて表示させることが可能となる。
上記画像比較部が上記差異を求める工程は、上記画像比較部が、上記第1の低倍率画像における上記第1の観察対象物の輪郭と、上記第2の低倍率画像における上記第2の観察対象物の輪郭を求め、上記第1の低倍率画像における上記第1の観察対象物の輪郭の位置と、上記第2の低倍率画像における上記第2の観察対象物の輪郭の位置の相違から上記差異を求めてもよい。
第1の観察対象物と第2の観察対象物は類似するものであるため、画像比較部はこれらの輪郭の情報を用いて第1の低倍率画像と第2の低倍率画像の位置合わせをすることが可能である。
上記画像比較部が上記差異を求める工程は、上記画像比較部が、上記第1の低倍率画像のコントラストから上記第1の観察対象物の輪郭を求め、上記第2の低倍率画像のコントラストから上記第2の観察対象物の輪郭を求めてもよい。
画像比較部は、第1の低倍率画像及び第2の低倍率画像において、輝度、色等の視覚的特徴であるコントラストを用いて、第1の観察対象物及び第2の観察対象物の輪郭を検出することが可能である。
第1の観察対象物と第2の観察対象物は類似するものであるため、画像比較部はこれらの輪郭の情報を用いて第1の低倍率画像と第2の低倍率画像の位置合わせをすることが可能である。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る画像処理装置は、第1領域検出部と、第2領域検出部と、画像比較部と、画像表示部とを具備する。
上記第1領域検出部は、第1の観察対象物が低倍率で撮像された第1の低倍率画像において、第1の観察対象物が存在する領域を第1の領域として検出する。
上記第2領域検出部は、上記第1の観察対象物と類似する第2の観察対象物が低倍率で撮像された第2の低倍率画像において、第2の観察対象物が存在する領域を第2の領域として検出する。
上記画像比較部は、上記第1の低倍率画像と上記第2の低倍率画像とを比較して、上記第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、上記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を求める。
上記画像表示部は、上記差異に基づいて、上記第1の領域が高倍率で撮像された第1の高倍率画像と、上記第2の領域が高倍率で撮像された第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る画像処理プログラムは、第1領域検出部と、第2領域検出部と、画像比較部と、画像表示部ととして機能する。
上記第1領域検出部は、第1の観察対象物が低倍率で撮像された第1の低倍率画像において、第1の観察対象物が存在する領域を第1の領域として検出する。
上記第2領域検出部は、上記第1の観察対象物と類似する第2の観察対象物が低倍率で撮像された第2の低倍率画像において、第2の観察対象物が存在する領域を第2の領域として検出する。
上記画像比較部は、上記第1の低倍率画像と上記第2の低倍率画像とを比較して、上記第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、上記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を求める。
上記画像表示部は、上記差異に基づいて、上記第1の領域が高倍率で撮像された第1の高倍率画像と、上記第2の領域が高倍率で撮像された第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる。
以上のように本発明によれば、構造が類似する観察対象物の顕微鏡画像を連動させて表示させることが可能な画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することが可能である。
本発明の実施形態に係る顕微鏡システムを示す模式図である。 同顕微鏡システムの機能的構成を示すブロック図である。 同顕微鏡システムの第1の観察対象物に対する動作を示すフローチャートである。 同顕微鏡システムの第2の観察対象物に対する動作を示すフローチャートである。 同顕微鏡システムの第1の観察対象物の画像と第2の観察対象物の画像の比較動作を示すフローチャートである。 同顕微鏡システムによって撮像される第1の低倍率画像の例である。 同顕微鏡システムによって、第1の低倍率画像から検出された検体領域を示す模式図である。 同顕微鏡システムが、第1の低倍率画像に設定する顕微鏡撮像範囲を概念的に示す図である。 同顕微鏡システムによって撮像される第1の高倍率画像の例である。 同顕微鏡システムによって撮像される第2の低倍率画像の例である。 同顕微鏡システムによって、第2の低倍率画像から検出された検体領域を示す模式図である。 同顕微鏡システムが、第2の低倍率画像に設定する顕微鏡撮像範囲を概念的に示す図である。 同顕微鏡システムによって撮像される第2の高倍率画像の例である。 同顕微鏡システムによる第1の低倍率画像と第2の低倍率画像の比較の様子を示す概念図である。 同顕微鏡システムによって、表示装置に表示される第1の高倍率画像と第2の高倍率画像の例を示す図である。 同顕微鏡システムによって観察するプレパラートを示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[顕微鏡システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る顕微鏡システム1を示す模式図である。
同図に示すように、顕微鏡システム1は、顕微鏡2、顕微鏡制御ユニット3、画像処理装置4及び表示装置5から構成されている。顕微鏡制御ユニット3は、顕微鏡2の各部を制御する付随的な電装部品であり、画像処理装置4は情報処理装置である。表示装置5はCRT(Cathode Ray Tube)や液晶ディスプレイ等である。ここに示す顕微鏡システム1の構成は例示であり、異なる構成とすることも可能である。
顕微鏡2は、顕微鏡制御ユニット3からの制御信号を受けて各部が動作する光学顕微鏡であり、一般的な顕微鏡とすることができる。具体的には、顕微鏡2は、高倍率撮像装置21、高倍率鏡筒22、ステージ23、ステージ駆動部24、低倍率撮像装置25及び低倍率鏡筒26を有するものとすることができる。図1には、ステージ23に載置されたプレパラートPが示されている。
高倍率撮像装置21は、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を備えるデジタル撮像デバイスであり、顕微鏡撮像用のものを用いることができる。高倍率撮像装置21は高倍率鏡筒22に設けられ、高倍率鏡筒22の光学系を介して、プレパラートPの顕微鏡画像の撮像が可能に構成されている。高倍率撮像装置21は、顕微鏡制御ユニット3に接続され、撮像タイミングや露光量の制御を受ける。高倍率撮像装置21は、生成した画像データを顕微鏡制御ユニット3を介して生成した画像データを画像処理装置4に出力する。
低倍率撮像装置25は、CCDやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を備えるデジタル撮像デバイスである。低倍率撮像装置25は低倍率鏡筒26に設けられ、低倍率鏡筒26の光学系を介して、プレパラートPの全体画像の撮像が可能に構成されている。低倍率撮像装置25は、低倍率撮像装置25は、例えば、画素数が24Mメガピクセルのものを用いることができる。低倍率撮像装置25は、顕微鏡制御ユニット3に接続され、撮像タイミングや露光量の制御を受ける。低倍率撮像装置25は、生成した画像データを顕微鏡制御ユニット3を介して生成した画像データを画像処理装置4に出力する。
高倍率鏡筒22は、高倍率の対物レンズ、及びこれらの位置調整機構を内蔵し、プレパラートPを所定の倍率、例えば20倍や40倍等の倍率で拡大できるように構成されている。高倍率鏡筒22は、顕微鏡制御ユニット3に接続され、焦点深度調整(オートフォーカス)等の制御を受ける。
低倍率鏡筒26は、低倍率の対物レンズ又は縮小光学系、及びこれらの位置調整機構を内蔵し、プレパラートPを所定の倍率、例えば0.5倍、当倍、2倍等の倍率で拡大又は縮小できるように構成されている。また、低倍率鏡筒26は、顕微鏡制御ユニット3に接続され、焦点深度調整(オートフォーカス)等の制御を受ける。
なお、図1においては、高倍率鏡筒22及び高倍率撮像装置21と低倍率鏡筒26及び低倍率撮像装置25は別体となっているが、これらの鏡筒及び撮像装置は、ひとつの鏡筒とひとつの撮像装置とすることも可能である。この場合、鏡筒に設けられた対物レンズの交換により、高倍率と低倍率の切替を可能とすることができる。
ステージ23は、プレパラートPを支持し、低倍率鏡筒26及び高倍率鏡筒22の光学系に対して垂直方向(光学系の光軸方向)及び水平方向(上記光軸方向に直交する方向)に移動可能に構成されている。ステージ23には、図示しない照明用光源から放出された光を透過させる透過窓が設けられている。プレパラートPはこの透過窓上に配置される。また、ステージ23は、プレパラートPを高倍率鏡筒22および低倍率鏡筒26の撮影領域に移動させることができる。又は高倍率鏡筒22および低倍率鏡筒26が移動し、プレパラートPの画像の低倍率画像及び高倍率画像を取得できるようしてもよい。
ステージ駆動部24は、ステッピングモータ等の駆動機構を内蔵し、ステージ23を上述の各方向に移動させる。ステージ駆動部24は顕微鏡制御ユニット3に接続され、移動方向や移動量の制御を受ける。
顕微鏡2は以上のように構成されている。なお、顕微鏡2は、顕微鏡制御ユニット3によって焦点深度の調整や撮像等が自動的に実行されるものを想定しているが、これに限られず、ユーザによって手動で制御されるものとすることも可能である。
顕微鏡制御ユニット3は、マイクロプロセッサ等の電装部品で構成され、上述のように顕微鏡2の各部を制御する。顕微鏡制御ユニット3は、画像処理装置4に接続され、画像処理装置4の出力を顕微鏡2の制御に反映させる。
画像処理装置4は、低倍率撮像装置25又は高倍率撮像装置21から供給される画像に後述する処理を施すとともに、観察用の画像を表示装置5に表示させる。図2は、画像処理装置4の機能的構成を示すブロック図である。
同図に示すように、画像処理装置4は、第1領域検出部41、第2領域検出部42、画像比較部43及び画像表示部44を有する。第1領域検出部41及び第2領域検出部42はそれぞれ顕微鏡制御ユニット3に接続されている。画像比較部43は、第1領域検出部41及び第2領域検出部42に接続されている。画像表示部44は、画像比較部43に接続され、また顕微鏡制御ユニット3に接続されている。画像処理装置4の各構成は、プロセッサ、メモリ及びプログラム等の動作によって機能するものであり、詳細は後述する。
表示装置5は、CRTや液晶ディスプレイ等の表示デバイスであり、画像処理装置4の画像表示部44からの出力を表示させる。
顕微鏡システム1は以上のように構成される。なお、画像処理装置4は、特定の機種の顕微鏡2及び顕微鏡制御ユニット3と共に顕微鏡システム1を構成するものではなくてもよく、任意の顕微鏡システムに追加的に導入することができるものとすることができる。
[観察対象物について]
本実施形態では、「第1の観察対象物」及び「第2の観察対象物」を観察対象とする。第1の観察対象物及び第2の観察対象物は類似するものである。類似するとは、第1の観察対象物と第2の観察対象物において、輪郭や組織構造の関連性が確認できるという意味である。具体的には、第1の観察対象物を、ある生体組織の切片を何らかの染色法(例えば、HE(Hematoxylin-Eosin)染色)によって染色したものとし、第2の観察対象物を同一の切片を異なる染色法(例えば、DAPI(4',6-diamidino-2-phenylindole)染色)によって染色したものとすることができる。また、ある生体組織をスライスして作成された複数の切片のうち、隣接又は近接する切片をそれぞれ第1の観察対象物及び第2の観察対象物とすることができる。
病理診断において行われる染色観察では、ひとつの病理組織を複数の切片にスライスて作成された切片の一つに染色を施して他の切片は予備として保管しておき、染色した切片に異常が見られれば、予備の切片に別の染色を施して詳細に観察することがよく行われる。このよな場合の前者の切片を第1の観察対象物とし、後者の切片を第2の観察対象物とすることができる。
このように第1の観察対象物と第2の観察対象物は類似するものとするため、第1の観察対象物の顕微鏡画像と第2の観察対象物の顕微鏡画像をディスプレイに連動して表示させることにより、第1の観察対象物と第2の観察対象物の対応する組織構造を比較することが可能となる。なお、連動して表示とは、拡大、縮小や移動等を両画像で同様に行うことを意味する。
ここで、第1の観察対象物の顕微鏡画像と第2の観察対象物の顕微鏡画像を連動させるためには、両画像のレジストレーション(登録)が必要となる。これは、両画像における特徴的な構造を抽出し、対応する構造であるとして設定することである。例えば、レジストレーションには両画像に表示される観察対象物の輪郭線等がよく用いられる。
しかし、第1の観察対象物の顕微鏡画像と第2の観察対象物の顕微鏡画像の両方又は何れか一方に、レジストレーションが可能な構造が含まれない場合がある。例えば、図16(a)に示すプレパラートは、スライドガラスS1上に載置された観察対処物T1よりカバーガラスC1が大きい。この場合、プレパラートの顕微鏡画像には観察対象物T1の輪郭線が含まれる。これに対し図16(b)に示すプレパラートは、スライドガラスS2上に載置された観察対象物T2よりカバーガラスC2が小さい。顕微鏡撮像はカバーガラスが存在しない領域に対してはピントが合わないため、このプレパラートの顕微鏡画像には観察対象物T2の輪郭線が含まれない。したがって、図16(b)に示すようなプレパラートでは、観察対象物の輪郭を利用したレジストレーションを実行することができない。
本実施形態では、図16(b)に示すような顕微鏡画像に観察対象物の輪郭が含まれない場合であっても、レジストレーションを可能とする。以下の説明において、第1の観察対象物は輪郭がカバーガラスによって被覆されているものとし、第2の観察対象物は輪郭がカバーガラスによって被覆されていないものとする。また、第1の観察対象物がセットされたプレパラートをプレパラートP1とし、第2の観察対象物がセットされたプレパラートをプレパラートP2とする。
[顕微鏡システムの動作]
顕微鏡システム1の動作について説明する。
顕微鏡システム1の動作を3つに分けて説明する。第1は第1の観察対象物対する動作であり、第2は第2の観察対象物に対する動作である。第3は第1の観察対象物の画像と第2の観察対象物の画像の比較動作である。
(第1の観察対象物に対する動作)
顕微鏡システム1の第1の観察対象物に対する動作について説明する。図3は、当該動作を示すフローチャートである。なお、ステージ23には、予めプレパラートP1が載置されているものとする。
ユーザによって開始指示が入力されると、低倍率撮像装置25がプレパラートP1の「全体画像」を撮像する(St101)。全体画像は、プレパラートP1の全体が低倍率撮像装置25の視野に納まる画像である。顕微鏡制御ユニット3が、ユーザによって指定された倍率(2倍、等倍、0.5倍等)となるように、また、その倍率においてピントが一致するように低倍率鏡筒26に制御信号を出力する。続いて、低倍率撮像装置25が顕微鏡制御ユニット3による制御信号を受けて、プレパラートP1を撮像する。この全体画像を「第1の低倍率画像」とする。
図6は第1の低倍率画像の例である。同図に示す画像は、第1の観察対象物として、豚ロースの切片をHE染色によって染色したものを撮像した画像である。同図に示す第1の低倍率画像はモノクロ画像であるが、これは撮像されたカラー画像をモノクロ化したものである。第1の低倍率画像は、顕微鏡制御ユニット3を介して画像処理装置4の第1領域検出部41に出力される。また、第1の低倍率画像は、後のステップにおいて使用されるため、消去されることなく画像処理装置4に保存される。
次に、第1領域検出部41が第1の低倍率画像において「検体領域」を検出する(St102)。検体領域は、プレパラートP1において、第1の観察対象物、ここでは豚ロースの切片が存在する領域である。図7は、検出された検体領域を示す模式図である。図7(a)は検体領域の輪郭を第1の低倍率画像に重ねて示すものであり、図7(b)は検体領域の輪郭と第1の低倍率画像の周縁を示すものである。図7(a)及び図7(b)において検体領域の輪郭を領域A1として示す。
後のステップにおいて、顕微鏡システム1はこの検体領域を高倍率で撮像するが、観察対象物の存在しない領域を高倍率で撮像することは無駄となるため、本ステップにおいて高倍率で撮像すべき観察対象物が存在する領域を検出する。検体領域の検出は、閾値処理とラベリング処理による領域抽出やデジタルフィルタを用いたエッジ検出等の、画像のコントラスト(輝度、色等の視覚的特徴)を利用した処理とすることができる。
次に、画像処理装置4が、第1の低倍率画像に「顕微鏡撮像範囲」を設定する(St103)。図8は、顕微鏡撮像範囲を概念的に示す図である。図8には、検体領域(領域A1)と、その上に設定された顕微鏡撮像範囲(範囲Rとして示す)を示す。
顕微鏡撮像範囲は、所定の拡大倍率に設定された高倍率鏡筒22を介しての、高倍率撮像装置21の視野範囲に相当する範囲である。画像処理装置4は、ユーザによって入力された拡大倍率に応じて顕微鏡撮像範囲の大きさを決定する。ひとつの顕微鏡撮像範囲に検体領域の全てが含まれない場合は、画像処理装置4は図8に示すように複数の顕微鏡撮像範囲を配置する。なお、画像処理装置4は同図に示すように周縁部が重畳するように顕微鏡撮像範囲を配置することができる。これは、後述する顕微鏡画像連結ステップにおける便宜のためである。
次に、画像処理装置4が、上記各顕微鏡撮像範囲を高倍率撮像装置21の視野に納めるためのステージ23の位置座標ある「ステージ位置座標」を算出する(St104)。具体的には、画像処理装置4は、第1の低倍率画像の中央の位置座標と、ひとつの顕微鏡撮像範囲の中央の位置座標の差分を算出する。そして、画像処理装置4は顕微鏡制御ユニット3から供給された、第1の低倍率画像が撮像されたときのステージ23の位置座標に対して、この差分を適用し、その顕微鏡撮像範囲についてのステージ位置座標とする。画像処理装置4は、各顕微鏡撮像範囲に対応するステージ位置座標を顕微鏡制御ユニット3に出力する。また、画像処理装置4は、顕微鏡撮像範囲が複数設定されている場合、最も効率的な、即ち、最もステージ23の駆動距離が短くなる撮像の順序を決定し、顕微鏡制御ユニット3に出力する。
次に、顕微鏡制御ユニット3が、ステージ駆動部24によってステージ23の位置を移動させる(St105)。顕微鏡制御ユニット3は、前ステップにおいて供給されたステージ位置座標に従って、顕微鏡撮像範囲のいずれかひとつが高倍率撮像装置21の視野に一致するようにステージ駆動部24を制御する。
次に、高倍率撮像装置21が、プレパラートP1の「顕微鏡画像」を撮像する(St105)。顕微鏡画像は、プレパラートP1の顕微鏡拡大画像である。顕微鏡制御ユニット3が、ユーザによって指定された拡大倍率となるように、また、その拡大倍率においてピントが一致するように高倍率鏡筒22に制御信号を出力する。高倍率撮像装置21は、顕微鏡画像を画像処理装置4に出力する。
顕微鏡撮像範囲が複数設定されている場合、顕微鏡制御ユニット3が再びステージ駆動部24によってステージ23の位置を移動させ、高倍率撮像装置21によってプレパラートP1の次の顕微鏡撮像範囲を撮像させる。顕微鏡制御ユニット3はこのステージ23の位置移動(St105)と高倍率撮像装置21による顕微鏡撮像(St106)を、全ての顕微鏡撮像範囲が撮像されるまで繰り返し実行する。
相互に隣接する顕微鏡画像が複数撮像されている場合、画像処理装置4が、個々の顕微鏡画像を連結する(St107)。具体的には、画像処理装置4は、隣接する2枚の顕微鏡画像の重畳領域において複数の特徴点を抽出し、その特徴点が一致するようにこれらの画像を結合(スティッチング)させることができる。これにより、連続する検体領域がひとつの顕微鏡撮像範囲より大きいサイズであっても、当該検体領域の連続する顕微鏡画像を取得することが可能となる。このようにして作成された、プレパラートP1の連結された顕微鏡画像を「第1の高倍率画像」とする。
図9は第1の高倍率画像の模式図である。図9に示すように、第1の高倍率画像は、プレパラートP1上の検体領域のみを高倍率に撮像したものである。
次に、画像処理装置4は、第1の高倍率画像を画像タイルに分割する(St108)。画像処理装置4は、第1の高倍率画像を複数、例えば256個の正方形区画に分割する。これは、第1の高倍率画像を表示装置5に表示させる場合等にメモリ等を節約し、取り扱いを容易にするためである。画像処理装置4は、各画像タイルのヘッダーに、第1の高倍率画像における当該画像タイルの位置情報を付加する。
図3に示した顕微鏡システム1の第1の観察対象物に対する動作は以上のようになる。続いて、顕微鏡システム1は、図4に示す第2の観察対象物に対する動作に移行する。なお、顕微鏡システム1の第1の観察対象物に対する動作と、以下に示す第2の観察対象物に対する動作は順序が逆でもよい。
(第2の観察対象物に対する動作)
顕微鏡システム1の第2の観察対象物に対する動作について説明する。図4は、当該動作を示すフローチャートである。なお、ステージ23には、予めプレパラートP2が載置されているものとする。
ユーザによって開始指示が入力されると、低倍率撮像装置25がプレパラートP2の「全体画像」を撮像する(St201)。全体画像は、プレパラートP2の全体が低倍率撮像装置25の視野に納まる画像である。顕微鏡制御ユニット3が、ユーザによって指定された倍率(2倍、等倍、0.5倍等)となるように、また、その倍率においてピントが一致するように低倍率鏡筒26に制御信号を出力する。続いて、低倍率撮像装置25が顕微鏡制御ユニット3による制御信号を受けて、プレパラートP2を撮像する。この全体画像を「第2の低倍率画像」とする。
図10は第2の低倍率画像の例である。同図に示す画像は、第2の観察対象物として、豚ロースの切片をDAPI染色によって染色したものを撮像した画像である。同図に示す第2の低倍率画像はモノクロ画像であるが、これは撮像されたカラー画像をモノクロ化したものである。第2の低倍率画像は、顕微鏡制御ユニット3を介して画像処理装置4の第2領域検出部42に出力される。また、第2の低倍率画像は、後のステップにおいて使用されるため、消去されることなく画像処理装置4に保存される。
次に、第2領域検出部42が第2の低倍率画像において「検体領域」を検出する(St202)。検体領域は、プレパラートP2において第2の観察対象物、ここでは豚ロースの切片が存在する領域である。図11は、検出された検体領域を示す模式図である。図11(a)は検体領域の輪郭を第2の低倍率画像に重ねて示すものであり、図11(b)は検体領域の輪郭と第2の低倍率画像の周縁を示すものである。図11(a)及び図11(b)において検体領域の輪郭を領域A2として示す。
後のステップにおいて、顕微鏡システム1はこの検体領域を高倍率で撮像するが、観察対象物の存在しない領域を高倍率で撮像することは無駄となるため、本ステップにおいて高倍率で撮像すべき観察対象物が存在する領域を検出する。検体領域の検出は、閾値処理とラベリング処理による領域抽出やデジタルフィルタを用いたエッジ検出等の、画像のコントラスト(輝度、色等の視覚的特徴)を利用した処理とすることができる。
次に、画像処理装置4が、第2の低倍率画像に「顕微鏡撮像範囲」を設定する(St203)。図12は、顕微鏡撮像範囲を概念的に示す図である。図12には、検体領域(領域A2)と、その上に設定された顕微鏡撮像範囲(範囲Rとして示す)を示す。
顕微鏡撮像範囲は、所定の拡大倍率に設定された高倍率鏡筒22を介しての、高倍率撮像装置21の視野範囲に相当する範囲である。画像処理装置4は、ユーザによって入力された拡大倍率に応じて顕微鏡撮像範囲の大きさを決定する。ひとつの顕微鏡撮像範囲に検体領域の全てが含まれない場合は、画像処理装置4は図12に示すように複数の顕微鏡撮像範囲を配置する。なお、画像処理装置4は同図に示すように周縁部が重畳するように顕微鏡撮像範囲を配置することができる。これは、後述する顕微鏡画像連結ステップにおける便宜のためである。
次に、画像処理装置4が、上記各顕微鏡撮像範囲を高倍率撮像装置21の視野に納めるためのステージ23の位置座標ある「ステージ位置座標」を算出する(St204)。具体的には、画像処理装置4は、第2の低倍率画像の中央の位置座標と、ひとつの顕微鏡撮像範囲の中央の位置座標の差分を算出する。そして、画像処理装置4は顕微鏡制御ユニット3から供給された、第2の低倍率画像が撮像されたときのステージ23の位置座標に対して、この差分を適用し、その顕微鏡撮像範囲についてのステージ位置座標とする。画像処理装置4は、各顕微鏡撮像範囲に対応するステージ位置座標を顕微鏡制御ユニット3に出力する。また、画像処理装置4は、顕微鏡撮像範囲が複数設定されている場合、最も効率的な、即ち、最もステージ23の駆動距離が短くなる撮像の順序を決定し、顕微鏡制御ユニット3に出力する。
次に、顕微鏡制御ユニット3が、ステージ駆動部24によってステージ23の位置を移動させる(St205)。顕微鏡制御ユニット3は、前ステップにおいて供給されたステージ位置座標に従って、顕微鏡撮像範囲のいずれかひとつが高倍率撮像装置21の視野に一致するようにステージ駆動部24を制御する。
次に、高倍率撮像装置21が、プレパラートP2の「顕微鏡画像」を撮像する(St205)。顕微鏡画像は、プレパラートP2の顕微鏡拡大画像である。顕微鏡制御ユニット3が、ユーザによって指定された拡大倍率となるように、また、その拡大倍率においてピントが一致するように高倍率鏡筒22に制御信号を出力する。高倍率撮像装置21は、顕微鏡画像を画像処理装置4に出力する。
顕微鏡撮像範囲が複数設定されている場合、顕微鏡制御ユニット3が再びステージ駆動部24によってステージ23の位置を移動させ、高倍率撮像装置21によってプレパラートP2の次の顕微鏡撮像範囲を撮像させる。顕微鏡制御ユニット3はこのステージ23の位置移動(St205)と高倍率撮像装置21による顕微鏡撮像(St206)を、全ての顕微鏡撮像範囲が撮像されるまで繰り返し実行する。
相互に隣接する顕微鏡画像が複数撮像されている場合、画像処理装置4が、個々の顕微鏡画像を連結する(St207)。具体的には、画像処理装置4は、隣接する2枚の顕微鏡画像の重畳領域において複数の特徴点を抽出し、その特徴点が一致するようにこれらの画像を結合(スティッチング)させることができる。これにより、連続する検体領域がひとつの顕微鏡撮像範囲より大きいサイズであっても、当該検体領域の連続する顕微鏡画像を取得することが可能となる。このようにして作成された、プレパラートP2の連結された顕微鏡画像を「第2の高倍率画像」とする。
図13は第2の高倍率画像の模式図である。ここで、同図に示す第2の高倍率画像は、
第2の観察対象物の一部である。これは、上述のように、プレパラートP2では、カバーガラスが第2の観察対象物の中央部のみを被覆していることにより、カバーガラスが存在しない領域では顕微鏡のピントが合わず、画像を撮像できないためである。図13に示すような第2の高倍率画像では、第2の観察対象物の輪郭が含まれないため、第1の高倍率画像と輪郭を用いた位置合わせを実施することができない。この位置合わせの詳細については後述する。
次に、画像処理装置4は、第2の高倍率画像を画像タイル分割する(St208)。画像処理装置4は、第2の高倍率画像を複数、例えば256個の正方形区画に分割する。これは、第2の高倍率画像を表示装置5に表示させる場合等にメモリ等を節約し、取り扱いを容易にするためである。画像処理装置4は、各画像タイルのヘッダーに、第2の高倍率画像における当該画像タイルの位置情報を付加する。
図4に示した顕微鏡システム1のプレパラートP2に対する動作は以上のようになる。続いて、顕微鏡システム1は、図5に示す第1の観察対象物の画像と第2の観察対象物の画像の比較動作に移行する。なお、顕微鏡システム1の第1の観察対象物に対する動作と第2の観察対象物に対する動作は順序が逆でもよい。
(第1の観察対象物の画像と第2の観察対象物の画像の比較動作)
顕微鏡システム1の第1の観察対象物の画像と第2の観察対象物の画像の比較動作について説明する。図5は、当該動作を示すフローチャートである。
画像処理装置4の画像比較部43が、第1の低倍率画像と第2の低倍率画像を比較する(St301)。図14は、画像比較部43による第1の低倍率画像と第2の低倍率画像の比較の様子を示す概念図である。同図に示すように、画像比較部43は、第1の低倍率画像と第2の低倍率画像のそれぞれにおいて、観察対象物が存在する領域のコントラストの差を用いてそれぞれの画像における観察対象物の輪郭を抽出する。図14(a)は第1の低倍率画像から抽出した観察対象物の輪郭L1を示し、図14(b)は第2の低倍率画像から抽出した観察対象物の輪郭L2を示す。画像処理装置4は、図14(c)に示すように、第1の低倍率画像における観察対象物の輪郭L1と第2の低倍率画像における観察対象物の輪郭L2を両画像の周縁が一致するように重畳させる。
次に、画像比較部43は、第1の低倍率画像と第2の低倍率画像の相対位置を算出する(St302)。この相対位置は、第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、上記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を意味する。具体的には、画像比較部43は、輪郭上の一点または複数の点の位置座標の、両画像における差を算出する。相対位置は例えば、第1の低倍率画像と第2の低倍率画像は、x方向に何mm、y方向に何mmシフトし、何度回転しているというような形で算出される。また場合によっては、ねじれなどの画像の歪みが存在しているという情報も加えられることがある。
次に、画像比較部43が、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像の相対位置を算出する(St303)。この相対位置は、第1の高倍率画像における第1の観察対象物の位置と、上記第2の高倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を意味する。上述のように、第1の低倍率画像における第1の高倍率画像の範囲と、第2の低倍率画像における第2の高倍率画像の範囲は判明している。このため、画像比較部43は、第1の低倍率画像と第2の低倍率画像の相対位置から、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像の相対位置を求めることが可能である。
次に、画像比較部43が、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像の相対位置情報を画像タイルに追記する(St304)。画像比較部43は、第1の高倍率画像の各画像タイルに対して、その画像タイルに相対位置が最も接近する第2の高倍率画像の画像タイルを指定する情報を記載する。また、画像比較部43は、第2の高倍率画像の各画像タイルに対しても、その画像タイルに相対位置が最も接近する第1の高倍率画像の画像タイルを指定する情報を記載する。
次に、画像表示部44が、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像を、表示装置5に連動表示させる(St305)。図15は、表示装置5に表示される第1の高倍率画像と第2の高倍率画像の例を示す図である。図15において、第1の高倍率画像を画像G1、第2の高倍率画像を画像G2として示す。同図に示すように、画像表示部44は、第1の高倍率画像の画像タイルと第2の高倍率画像の画像タイルのうち、互いに対応する画像タイルを表示させる。ユーザによって、第1の高倍率画像又は第2の高倍率画像に対する拡大、縮小、移動等の操作が入力された場合、画像表示部44は当該操作を反映させた両画像の画像タイルを表示させる。即ち、画像表示部44は、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像を連動表示させる。
以上のようにして、本実施形態に係る顕微鏡システム1は、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像を連動表示させることが可能となる。これにより、ユーザは、第1の観察対象物と第2の観察対象物の対応する構造の顕微鏡像を比較することが容易となる。特に顕微鏡システム1は、第1の高倍率画像又は第2の高倍率画像に観察対象物の輪郭が含まれない場合であっても、第1の高倍率画像と第2の高倍率画像を連動表示させることが可能である。
本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において変更することが可能である。
上記実施形態では、第1の低倍率画像として等倍率で撮像されたプレパラートの全体画像を用いたが、第1の低倍率画像はこれに限られない。例えば、顕微鏡画像である第1の高倍率画像を圧縮コーディングした画像を第1の低倍率画像とすることも可能である。
4…画像処理装置
41…第1領域検出部
42…第2領域検出部
43…画像比較部
44…画像表示部

Claims (6)

  1. 画像比較部が、第1の観察対象物の低倍率の画像である第1の低倍率画像と、前記第1の観察対象物と類似する第2の観察対象物の低倍率の画像である第2の低倍率画像とを比較して、前記第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、前記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を求め、
    画像表示部が、前記差異に基づいて、前記第1の察対象物の高倍率の画像である第1の高倍率画像と、前記第2の観察対象物の高倍率の画像である第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる
    画像処理方法。
  2. 第1領域検出部が、第1の観察対象物が低倍率で撮像された第1の低倍率画像において、第1の観察対象物が存在する領域を第1の領域として検出し、
    第2領域検出部が、前記第1の観察対象物と類似する第2の観察対象物が低倍率で撮像された第2の低倍率画像において、第2の観察対象物が存在する領域を第2の領域として検出し、
    画像比較部が、前記第1の低倍率画像と前記第2の低倍率画像とを比較して、前記第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、前記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を求め、
    画像表示部が、前記差異に基づいて、前記第1の領域が高倍率で撮像された第1の高倍率画像と、前記第2の領域が高倍率で撮像された第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる
    画像処理方法。
  3. 請求項2に記載の画像処理方法であって、
    前記画像比較部が前記差異を求める工程は、前記画像比較部が、前記第1の低倍率画像における前記第1の観察対象物の輪郭と、前記第2の低倍率画像における前記第2の観察対象物の輪郭を求め、前記第1の低倍率画像における前記第1の観察対象物の輪郭の位置と、前記第2の低倍率画像における前記第2の観察対象物の輪郭の位置の相違から前記差異を求める
    画像処理方法。
  4. 請求項3に記載の画像処理方法であって、
    前記画像比較部が前記差異を求める工程は、前記画像比較部が、前記第1の低倍率画像のコントラストから前記第1の観察対象物の輪郭を求め、前記第2の低倍率画像のコントラストから前記第2の観察対象物の輪郭を求める
    画像処理方法。
  5. 第1の観察対象物が低倍率で撮像された第1の低倍率画像において、第1の観察対象物が存在する領域を第1の領域として検出する第1領域検出部と、
    第2領域検出部が、前記第1の観察対象物と類似する第2の観察対象物が低倍率で撮像された第2の低倍率画像において、第2の観察対象物が存在する領域を第2の領域として検出する第2領域検出部と、
    前記第1の低倍率画像と前記第2の低倍率画像とを比較して、前記第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、前記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を求める画像比較部と、
    前記差異に基づいて、前記第1の領域が高倍率で撮像された第1の高倍率画像と、前記第2の領域が高倍率で撮像された第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる画像表示部と
    を具備する画像処理装置。
  6. 第1の観察対象物が低倍率で撮像された第1の低倍率画像において、第1の観察対象物が存在する領域を第1の領域として検出する第1領域検出部と、
    第2領域検出部が、前記第1の観察対象物と類似する第2の観察対象物が低倍率で撮像された第2の低倍率画像において、第2の観察対象物が存在する領域を第2の領域として検出する第2領域検出部と、
    前記第1の低倍率画像と前記第2の低倍率画像とを比較して、前記第1の低倍率画像における第1の観察対象物の位置と、前記第2の低倍率画像における第2の観察対象物の位置の差異を求める画像比較部と、
    前記差異に基づいて、前記第1の領域が高倍率で撮像された第1の高倍率画像と、前記第2の領域が高倍率で撮像された第2の高倍率画像とを連動させて表示装置に表示させる画像表示部と
    として機能する画像処理プログラム。
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