JP2012118004A - 光ファイバセンサ式侵入検知方法及び光ファイバ式侵入検知センサ - Google Patents

光ファイバセンサ式侵入検知方法及び光ファイバ式侵入検知センサ Download PDF

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晃之 中村
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Abstract

【課題】風によるフェンス振動と侵入者によるフェンス振動とを区別することができ、侵入者検知感度を向上させることができる光ファイバセンサ式侵入検知方法及び光ファイバ式侵入検知センサを提供する。
【解決手段】本発明に係る光ファイバセンサ式侵入検知方法は、構造体に沿って配置される光ファイバループと、該光ファイバループに接続され構造体で発生した振動をセンサ電圧として処理して検出するための信号処理ユニットを備えたセンサ本体と、を有するサニャック干渉型の光ファイバセンサを用いて、構造体への侵入を検知するための光ファイバセンサ式侵入検知方法において、信号処理ユニットで検出されたセンサ電圧の分散値に応じて、構造体への侵入の有無を検知可能な閾値電圧に更新し、この更新後の閾値電圧とセンサ電圧とを比較して構造体への侵入の有無を検知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバに加わる振動を検知する光ファイバセンサ式侵入検知方法及び光ファイバ式侵入検知センサに関する。
光ファイバ式侵入検知センサ(光ファイバフェンスセンサ)は、サニャック効果を利用した光ファイバジャイロの原理を応用したものである。光ファイバジャイロの原理は、図2に示すようにループ状に閉じた光ファイバループ15が回転したときに、光ファイバを右回りに伝播する光と、左回りに伝播する光との間に回転角速度に比例した光の位相差が生じ(サニャック効果)、この光の位相差を測定することで、光ファイバの回転角速度を検知するものである。
光ファイバフェンスセンサは、光ファイバループをフェンスなどの構造体に沿って配置し、光ファイバを右回りに伝播する光と、左回りに伝播する光との間の位相差を測定することで、構造体の振動を検知するものである。これにより、侵入者などによってフェンスに与えられた振動を光ファイバフェンスセンサで検知することができる。
光ファイバジャイロでは、左右回りの光の位相差を測定することで、光ファイバループの回転角速度を検知していたのに対し、光ファイバフェンスセンサでは、光ファイバループが設置されているフェンスなどの構造体の振動を検知している点が異なる。
特許文献1には、上記原理を用い、センサケーブルのフェンスへの敷設が容易で、低コストに製造でき、センサケーブルの長手方向に加わる振動を高い分解能で検出できる光ファイバ振動センサが記載されている。
特許文献2には、フェンスの振動を検知するだけでなく、その振動がフェンスのどこで発生しているのかという位置情報を得ることが可能な、上記原理を用いた光ファイバ振動センサが記載されている。
特開2006−208080号公報 特開2010−85320号公報
従来の光ファイバ振動センサには以下の問題点があった。光ファイバ振動センサが設置されているフェンスは、侵入者ばかりでなく、風が吹いたときにも振動する。特許文献1及び特許文献2に記載されている光ファイバ振動センサは、予め設定された値以上の振動を検知したときに警報等を出力するため、風が強いときに侵入者を検知したと誤判断する場合がある。
そのため、台風など風が強い状態が続くと、警報等を出力し続けてしまい、侵入者の検知が困難となり、本来の侵入者検知センサとしての役割を果たさなくなる。
また、風の影響を取り除くための侵入者検知閾値を設定するのみでは、大きな閾値設定となって、侵入者検知感度が鈍くなってしまう。
そこで、本発明は、上記課題を解決し、風による構造体(フェンスなど)の振動と侵入者による構造体の振動とを区別することができるばかりでなく、侵入者検知感度を向上させることができる光ファイバセンサ式侵入検知方法及び光ファイバ式侵入検知センサを提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、本発明は、構造体に沿って配置される光ファイバループと、該光ファイバループに接続され前記構造体で発生した振動をセンサ電圧として処理して検出するための信号処理ユニットを備えたセンサ本体と、を有するサニャック干渉型の光ファイバセンサを用いて、前記構造体への侵入を検知するための光ファイバセンサ式侵入検知方法において、前記信号処理ユニットで検出された前記センサ電圧の分散値に応じて、前記構造体への侵入の有無を検知可能な閾値電圧に更新し、この更新後の閾値電圧と前記センサ電圧とを比較して前記構造体への侵入の有無を検知することを特徴とする光ファイバセンサ式侵入検知方法を提供する。
また、本発明は、構造体に沿って配置される光ファイバループと、該光ファイバループに接続され前記構造体で発生した振動をセンサ電圧として処理して検出するための信号処理ユニットを備えたセンサ本体と、を有するサニャック干渉型の光ファイバセンサを用いて、前記構造体への侵入を検知するための光ファイバセンサ式侵入検知方法において、所定の分散更新間隔内で検出された前記センサ電圧の分散値を計算し、この計算後の分散値に更新する分散値更新ステップと、前記構造体への侵入の有無を検知可能な閾値電圧を、前記分散値更新ステップで更新された分散値の大きさに応じて更新する閾値電圧更新ステップと、前記信号処理ユニットで検出された前記センサ電圧と前記閾値電圧更新ステップで更新された閾値電圧とを比較して、当該センサ電圧が当該閾値電圧以上になった場合に前記構造体への侵入を検知する侵入検知ステップと、を有することを特徴とする光ファイバセンサ式侵入検知方法を提供する。
さらに、本発明は、構造体に沿って配置される光ファイバループと、該光ファイバループに接続され前記構造体で発生した振動をセンサ電圧として処理して検出するための信号処理ユニットを備えたセンサ本体と、を有するサニャック干渉型の光ファイバセンサを用いて、前記構造体への侵入を検知するための光ファイバ式侵入検知センサにおいて、前記信号処理ユニットは、所定の分散更新間隔内で検出された前記センサ電圧を格納するための第1メモリと、前記第1メモリ内に格納された前記センサ電圧から分散値を計算するための分散値計算手段と、前記分散値計算手段で計算された前記分散値を格納するための第2メモリと、前記第2メモリに格納された前記分散値の大きさに応じて前記構造体への侵入の有無を検知可能な閾値電圧に更新するための閾値電圧更新手段と、前記閾値電圧更新手段によって更新された後の閾値電圧を格納するための第3メモリと、前記第3メモリに格納された前記閾値電圧と前記信号処理ユニットで検出された前記センサ電圧とを比較して、当該センサ電圧が当該閾値電圧以上であると判断した場合に、警報信号を出力する警報信号出力手段と、を有することを特徴とする光ファイバ式侵入検知センサを提供する。
本発明は、風による構造体の振動と侵入者による構造体の振動とを区別することができ、侵入者検知感度を向上させることができる。これにより、風が強いときにおいても構造体への侵入者を正しく検知することができる。
図1(a)は、本発明に係る光ファイバフェンスセンサの実施の形態を示す模式図である。図1(b)は、光ファイバループの形態を示す模式図である。 従来の光ファイバジャイロを示す模式図である。 本発明の実施例の光ファイバフェンスセンサ敷設例を示す平面図である。 最大風速を横軸に取り、センサ電圧の分散値を縦軸に取ったグラフである。 図5(a)は、経過時間を横軸に取り、風速を縦軸に取ったグラフである。図5(b)は、経過時間を横軸に取り、センサの出力電圧を縦軸に取ったグラフである。 図6(a)は、経過時間を横軸に取り、風速を縦軸に取ったグラフである。図6(b)は、経過時間を横軸に取り、センサの出力電圧を縦軸に取ったグラフである。 本発明の実施例の侵入者判定システムを示すブロック図である。 本発明の実施例のメインルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例のモード変更処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例の侵入者判定処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
光ファイバ式侵入検知センサとして、フェンス(構造体)に光ファイバループを配置する光ファイバフェンスセンサを用いて説明を行う。図1(a)は、本発明に係る光ファイバ式侵入検知センサの実施の形態を示す模式図であり、図1(b)は、光ファイバループの形態を示す模式図である。
図1(a)に示すように、光ファイバフェンスセンサ1は、センサ本体2と、センサ本体2に光学的に接続されて光閉回路を形成する光ファイバループ3とを備える。図1(b)に示すように本実施の形態では2個の光コネクタ4によりセンサ本体2と光ファイバループ3が光学的に接続されている。光ファイバで閉回路を形成した光ファイバループ3は、その一部がフェンス振動計測用の光ファイバセンサケーブル3aとなる。
センサ本体2は、光源6、受光器7、第1の光カプラ9、偏光子11、第2の光カプラ10及びこれらを光学的に接続する接続用光ファイバ8、並びに信号処理ユニット13が筐体5内に収容されて構成される。
光源6及び受光器7にはそれぞれ光ファイバ8a,8bが光学的に接続され、両光ファイバ8a,8bは共に光分岐結合素子である光カプラ9に光学的に接続されている。光カプラ9,10は、1×2入出力ポートを有する光ファイバカプラである。第1の光カプラ9の一端側の2つの入出力ポートに、光ファイバ8a,8bがそれぞれ光学的に接続される。
光カプラ9の他端側の1入出力ポートには光ファイバ8cが光学的に接続され、光ファイバ8cは、その一部が偏光子を形成して第2の光カプラ10の1入出力ポートに光学的に接続されている。第2の光カプラ10の他端側の2入出力ポートには長尺の光ファイバの両端がそれぞれ光学的に接続され、ループ(閉回路)状の光ファイバループとなっている。
光ファイバループ3の一端側に設けた位相変調器12は、光ファイバループ3を互いに反対方向に伝播する光波間に相対的に時間遅れのある位相変調をかけるものである。
本実施の形態では、位相変調器12は、振動子とする円筒上のPZT(ピエゾセラミック)に光ファイバループ3の一部を巻き付けて形成し、PZTへ印加する電圧によりPZTに巻き付けた光ファイバを伸縮させて伝播光の位相を変調するものとした。
信号処理ユニット13は、光源6の駆動、受光器7で検出された光信号が光電変換された電気信号を処理してセンサ電圧(振動データ)を検出、位相変調器12の変調レベル制御、処理結果の出力等をするものであり、光源6、受光器7及び光位相変調器12と電気的に接続されている。
偏光子11は、第1及び第2の両光カプラ9,10間を接続する光ファイバ8cの一部をコイル状に形成すると共に、コアの複屈折を大きくしたファイバ型の偏光子である。
光源6、受光器7、偏光子11及び光カプラ9、10に光学的に接続される光ファイバ8a、8b、8c及び光ファイバループ3は偏波面保存光ファイバで構成するのが好ましい。
本実施の形態に係る光ファイバフェンスセンサ1は、前述のサニャック効果を原理とした光ファイバジャイロを応用したものであり、センサ本体2に接続される光ファイバループ3の一部を振動計測用のセンサケーブル3aとして用いている。
図2に示すように、従来の光ファイバジャイロ14は、ループ状に閉じた光ファイバ(光ファイバループ)15が回転を受けたとき、光ファイバ15を右回りに伝搬する光と左回りに伝搬する光との間に回転角速度に比例した位相差が生じるサニャック効果を利用して、光ファイバループ15の回転角速度を測定するものである。
光ファイバジャイロ14の光ファイバループ15は、回転角速度と同様に、外部の急激な温度変化、振動、音等に対して感度を有する。これら回転角速度以外の要因による位相変化を低減する対策として、通常、光ファイバループ15を、ループの中心部分から一側をS(右)巻きし、他側をZ(左)巻きする対称巻き技術を施している。また、光ファイバループ15に加わる振動や衝撃を緩衝するべく熱硬化性樹脂等で光ファイバループ15を固定する樹脂ポッティングが施されている。
本実施の形態の光ファイバフェンスセンサ1は、光ファイバループの振動によって、左右回り光間に位相差が発生し、光ファイバジャイロにおける回転角速度に相当するセンサ電圧(振動データ)を出力するものである。
光ファイバフェンスセンサ1では、センサケーブル3aは回転角速度に対する感度を必要とせず、そのため光ファイバループ3を中央部分3cに対して一側を右巻き、他側を左巻きにし、左巻き及び右巻きの両光ファイバループがそれぞれ囲む面積を等しくするのが好ましい。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
光源6より出射された光L1は、第1の光カプラ9を伝搬し、偏光子11で直線偏光にされ、第2の光カプラ10に入射する。第2の光カプラ10では、光L1が2つに分岐されて、光ファイバループ3の互いに異なる端に入射する。ここで、光ファイバループ3に入射した2つの光のうち、一方を右回り光Lcw、他方を左回り光Lccwとする。
左右両回り光Lccw,Lcwはそれぞれ位相変調器12で光の位相を変調され、光ファイバループ3を1周して第2の光カプラ10へ再び入射する。
第2の光カプラ10へ入射した各々左右両回り光Lccw,Lcwは、第2の光カプラ10で干渉して干渉光L2となる。干渉光L2は、偏光子11を伝搬して第1の光カプラ9へ入射し、再び2つの光に分岐され、分岐された光の一方は受光器7で検出される。
第2の光カプラ10で干渉する2つの光Lcw,Lccwが同位相であれば、第2の光カプラに入射する光L1と、第2の光カプラを出射する干渉光L2は、光カプラ9、10での放射損失等を除き、光強度は等しく検出される。
一方、光が光ファイバループ3を伝搬中に、センサケーブル3aの任意の箇所に振動が生じると、振動が生じた箇所では光ファイバの伸縮により伝搬光の位相が変化する。
第2の光カプラ10に入射する2光の位相が異なる(位相差が生じる)と、受光器7で受光される光の強度は、同位相で結合した光の強度とは異なって検出される。すなわち、受光器7では、センサケーブル3aに振動がないときは常に略一定の光強度(零点)を検出しており、その一定の光強度と異なる光強度を検出したとき、センサケーブル3aで振動を検知したことになる。
光ファイバループ3のループ中央部分(図中右端側)3cでは、第2の光カプラ10で分岐された右回り光Lcw及び左回り光Lccwがループ中央部分3cを同時刻に通過するため、振動による位相差が発生し難い。従って、光ファイバループ3のループ中央部分3cは、センサとして機能する必要がない場所に敷設することが好ましい。
光ファイバループ3の中央部分を除いた部分をセンサケーブル3aとすることで、センサケーブル3aに加えられた振動による位相差が表れないといったことがなく、高い信頼性を有する。
光ファイバループ3及び接続用の光ファイバ8を慣用のシングルモード光ファイバで構成すると、光ファイバを伝搬する光の偏波が回転して(偏光状態が変化して)左右回り光が干渉しない場合がある。そこで、光ファイバループ3及び接続用光ファイバを偏波面保存光ファイバで形成することで、左右回り光の偏波が回転することなく互いに干渉させることができる。
また、出力されるセンサ電圧(振動データ)から左右両回り光Lccw,Lcw間の位相差を計算して、センサケーブル3aの振動があった箇所を検知することができる。
本実施の形態の光ファイバフェンスセンサ1は、フェンス等に取り付けて、侵入検知等のセキュリティを目的とするセンサとして適用できる。
例えば、図3に示すように、フェンス31の一端に収納ボックス32を設け、収納ボックス32にセンサ本体2を収納する。光ファイバループ3の行きと折り返した後の帰りの2本を共にして形成したセンサケーブル3aは、フェンス31の検知する範囲(例えば金網の部分)に固定される。光ファイバループ3のループ中央部分3cはフェンス31に設けられる終端ボックス33に収納される。センサケーブル3aを固定する際、センサケーブル3aに均一な張力を付与する必要はなく、フェンス31が振動した時にセンサケーブル3aが振動する程度に一体に固定すればよい。図4は、300秒間中の最大風速を横軸に取り、(数1)に示す式(1)によって求めたセンサ電圧(振動データ)の分散値SSを縦軸に取ったものである。
Figure 2012118004
ここで、センサ電圧の分散値は、光ファイバフェンスセンサ1から出力されるセンサ電圧を160ms周期で取得し、分散更新間隔2000(160×2000(ms))で求めたものである。
図4より、最大風速とセンサ電圧分散値との間には相関関係があることがわかり、最大風速がある値(図4中で7.5m/s付近)を超えた時点でセンサ電圧分散値が大きく上昇することがわかる。
従って、センサ電圧の分散値をモニタすることにより、分散値が大きい時(0.001以上)には風が強い状態であることがわかるので、風による振動と人などによる振動とを区別することができる。
図5(a)及び図6(a)に示す風速データは、光ファイバフェンスセンサ1から出力されるセンサ電圧(図5(b)及び図6(b))と風速との相関関係を調べるために、光ファイバフェンスセンサ1とは別に設けたものであり、参考データである。
図5(a)及び図6(a)は、経過時間(hr)を横軸に取り、風速(m/s)を縦軸に取ったものである。図5(b)のデータは、図5(a)のデータと同時に、図6(b)のデータは、図6(a)のデータと同時に測定したものであり、経過時間(hr)を横軸に取り、センサ電圧(V)を縦軸に取ったものである。
ここで図5及び図6のグラフを比較する。図6に示すように風速約13m/s前後の風が常時吹き続けている時には、センサ電圧のバックグランドが上がり、約3Vのセンサ電圧が常時出力され続けていることがわかる。
これに対して、図5に示すように風速が大きく変化する時には、風速が大きい時は、風速が小さい時よりもセンサ電圧が高くなっていて、風速が大きい時には、約3Vのセンサ電圧を超えることがわかる。
上記より、風速の変化の度合いとセンサ電圧との間に相関関係があることが読み取れる。
図5、図6で、3.5V以上のセンサ電圧があったことを示すデータ(楕円表示部分)は、フェンスからの侵入者があったことを示す。
図7は本発明の実施例の光ファイバフェンスセンサ侵入者判定システムを示すブロック図である。この信号処理ユニット13は、制御装置13aと警報機13bを有し、制御装置13aが光ファイバループ3に発生した振動が侵入者によって発生したものかの判定を行う。
信号処理ユニット13内の制御装置13aは、所定の分散更新間隔内で検出されたセンサ電圧(振動データ)を格納するための第1メモリと、この第1メモリ内に格納されたセンサ電圧(振動データ)から分散値を計算するためのマイコン等の分散値計算手段と、この分散値計算手段で計算された分散値を格納するための第2メモリと、前記第2メモリに格納された前記分散値の大きさに応じて前記構造体への侵入の有無を検知可能な閾値電圧に更新するためのマイコン等の閾値電圧更新手段と、前記閾値電圧更新手段によって更新された後の閾値電圧を格納するための第3メモリと、この第3メモリに格納された閾値電圧と信号処理ユニット13で検出されたセンサ電圧(振動データ)とを比較して、当該センサ電圧(振動データ)が当該閾値電圧以上であると判断した場合に、警報機13bに警報信号を出力する警報信号出力手段と、を有する。
次に、制御装置13aの具体的な処理方法について説明を行う。制御装置13aはメインルーチン(S100)に従って処理を行う。メインルーチン(S100)はモード変更処理(S200)と侵入者判定処理(S300)から構成される。警報機13bは、ブザー・警報灯(図示せず)等からなり、制御装置13aから警報信号を受信し、警報を発する。
メインルーチン(S100)は、具体的には図8のフローチャートで示される。電源を投入した時(S1)にはタイマーT(分散更新間隔)をスタートし(S2)、閾値電圧は3.5Vに設定されている(S3)。その後、タイマーT(分散更新間隔2000(160×2000(ms))を経過しているかどうかの判断がなされ(S4)、経過している場合には閾値電圧のモード変更処理(S5)がなされ、タイマーTがリセットされてから再度スタートされ(S6)、侵入者判定処理(S7)がなされる。タイマーT(分散更新間隔)を経過していない場合には、タイマーTはそのままで(カウントを続けながら)、侵入者判定処理(S7)がなされる。侵入者判定処理(S7)の後、電源投入時かどうかの判断(S1)に戻り、上記の処理が繰り返される。
閾値電圧のモード変更処理(S5)は図9のフローチャートS200で示される。タイマーT(分散更新間隔2000)の間に検出されたセンサ電圧(振動データ)を制御装置13a内の第1メモリに格納し、この格納されたセンサ電圧により、式(1)を用いて、センサ電圧(振動データ)の分散値SSを分散値計算手段で計算する(S21)。次に分散値SSが0.001以上かどうかの判断がなされる(S22)。分散値SSが0.001以上のときは、予め定められた数式(プログラム)により、閾値電圧は3.5V(高感度モード)に設定され(S24)、分散値SSが0.001未満のときは、閾値電圧は3.0V(低感度モード)に設定され(S23)、閾値電圧は第3メモリに格納されてモード変更処理が終了する。
侵入者判定処理(S7)は図10のフローチャートS300で示される。フェンス振動を表すセンサ電圧(振動データ)を計測し(S31)、閾値電圧のモード変更処理(S4)で設定された閾値電圧以上かどうかの判断がなされる(S32)。センサ電圧(振動データ)が閾値電圧以上のときには、侵入者ありとの判断がなされ(S33)、警報信号が警報機13bに送られ(S35)、侵入者判定処理が終了する。センサ電圧(振動データ)が閾値電圧未満のときには、侵入者なしとの判断がなされ(S34)、侵入者判定処理が終了する。
このように、最大風速、すなわち風速の変化の度合いが大きくなるほど、光ファイバフェンスセンサ1から出力されるセンサ電圧(振動データ)の分散値も大きくなるという知見に基づき、この分散値に応じて閾値電圧を風の影響を受けることなく十分な検知感度となる数値に更新して、更新後の閾値電圧以上のセンサ電圧が検出されたときに、フェンス侵入者があることを検知するようにしているので、風速の影響を無視できる程に小さくしてフェンス侵入者の有無判定を精度良く行うことができることとなる。
以上のように、本実施例によれば、一定時間毎に光ファイバフェンスセンサ1から出力されるセンサ電圧(振動データ)の分散値を計算し、この計算された分散値によって風速の大きさ・変化の度合いを推定し、センサ電圧(振動データ)の閾値電圧を更新し、この更新後の閾値電圧を用いてフェンス侵入者の有無判定を行っているため、風による振動と侵入者による振動とを区別することができる。これにより、風が強いときにおいてもフェンスへの侵入者を正しく検知し、警報等を出力することができる。
以上述べた実施例においては、予め設定した式(プログラム)により閾値電圧を自動的に設定しているが、これに限定されるものではなく、状況に応じて手動で閾値電圧を設定してもよい。
また、分散更新間隔や閾値電圧も上記実施例に限定されるものではなく、光ファイバフェンスセンサが配置・使用される環境に合わせて侵入者検知感度を高めることができるような数値に設定すれば良い。
さらに、図9に示すフローチャートS200では、モード変更処理前後において閾値電圧が同じかどうかを判断することなく、分散値SSの大きさに応じて処理後の閾値電圧に更新(上書き)する方法を示したが、処理前後において閾値電圧が同じかどうかを判断し、同じである場合には、その閾値電圧を維持する方法としても良い。
1…光ファイバフェンスセンサ、2…センサ本体、3…光ファイバループ、
3a…光ファイバセンサケーブル、3c…光ファイバループ中央部、4…光コネクタ、
5…筐体、6…光源、7…受光器、8,8a,8b,8c…光ファイバ、9…第1の光カプラ、10…第2の光カプラ、11…偏光子、12…位相変調器、13…信号処理ユニット、13a…制御装置、13b…警報機、14…光ファイバジャイロ、15…光ファイバループ、31…フェンス、32…収納ボックス、33…終端ボックス。

Claims (3)

  1. 構造体に沿って配置される光ファイバループと、該光ファイバループに接続され前記構造体で発生した振動をセンサ電圧として処理して検出するための信号処理ユニットを備えたセンサ本体と、を有するサニャック干渉型の光ファイバセンサを用いて、前記構造体への侵入を検知するための光ファイバセンサ式侵入検知方法において、
    前記信号処理ユニットで検出された前記センサ電圧の分散値に応じて、前記構造体への侵入の有無を検知可能な閾値電圧に更新し、
    この更新後の閾値電圧と前記センサ電圧とを比較して前記構造体への侵入の有無を検知することを特徴とする光ファイバセンサ式侵入検知方法。
  2. 構造体に沿って配置される光ファイバループと、該光ファイバループに接続され前記構造体で発生した振動をセンサ電圧として処理して検出するための信号処理ユニットを備えたセンサ本体と、を有するサニャック干渉型の光ファイバセンサを用いて、前記構造体への侵入を検知するための光ファイバセンサ式侵入検知方法において、
    所定の分散更新間隔内で検出された前記センサ電圧の分散値を計算し、この計算後の分散値に更新する分散値更新ステップと、
    前記構造体への侵入の有無を検知可能な閾値電圧を、前記分散値更新ステップで更新された分散値の大きさに応じて更新する閾値電圧更新ステップと、
    前記信号処理ユニットで検出された前記センサ電圧と前記閾値電圧更新ステップで更新された閾値電圧とを比較して、当該センサ電圧が当該閾値電圧以上になった場合に前記構造体への侵入を検知する侵入検知ステップと、
    を有することを特徴とする光ファイバセンサ式侵入検知方法。
  3. 構造体に沿って配置される光ファイバループと、該光ファイバループに接続され前記構造体で発生した振動をセンサ電圧として処理して検出するための信号処理ユニットを備えたセンサ本体と、を有するサニャック干渉型の光ファイバセンサを用いて、前記構造体への侵入を検知するための光ファイバ式侵入検知センサにおいて、
    前記信号処理ユニットは、
    所定の分散更新間隔内で検出された前記センサ電圧を格納するための第1メモリと、
    前記第1メモリ内に格納された前記センサ電圧から分散値を計算するための分散値計算手段と、
    前記分散値計算手段で計算された前記分散値を格納するための第2メモリと、
    前記第2メモリに格納された前記分散値の大きさに応じて前記構造体への侵入の有無を検知可能な閾値電圧に更新するための閾値電圧更新手段と、
    前記閾値電圧更新手段によって更新された後の閾値電圧を格納するための第3メモリと、
    前記第3メモリに格納された前記閾値電圧と前記信号処理ユニットで検出された前記センサ電圧とを比較して、当該センサ電圧が当該閾値電圧以上であると判断した場合に、警報信号を出力する警報信号出力手段と、
    を有することを特徴とする光ファイバ式侵入検知センサ。
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