JP2013185922A - 光ファイバ振動センサ - Google Patents

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達也 熊谷
Akio Hattori
昭夫 服部
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Abstract

【課題】検出感度が良好で、振動が加わった位置を精度よく検出できると共に、振動の検出対象距離を長くできる低コストな光ファイバ振動センサを提供する。
【解決手段】振動を検知する構造体に沿って配置される光ファイバ2と、光源3と、受光器4と、光源3からのパルス光を光ファイバ2に出射すると共に、該パルス光が光ファイバ2を伝搬する際に発生した散乱光を受光器4側に出力する光路切替手段5と、散乱光を偏波面が直交する2つの直線偏光に分割する偏波ビームスプリッタ6と、分割した2つの直線偏光を偏波面を一致させ結合した干渉光を受光器4に出力する偏波コンバイナ7と、干渉光の光強度の変動の大きさから振動強度を検出し、パルス光の出射から干渉光の光強度の変動が生じるまでの時間から光ファイバ2に振動が加わった位置を検出する第1振動検出部8aを有する信号処理回路8と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバをフェンス、あるいは石油や天然ガスのパイプラインなどの構造体に固定して、光ファイバに加わる機械的な振動を検出し、侵入者やパイプラインの破壊などの異常を検知する光ファイバ振動センサに関するものである。
従来の光ファイバ振動センサとして、サニャック干渉系を応用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このサニャック干渉系を応用した光ファイバ振動センサでは、振動が加わった位置の情報が得られない。そこで、本発明者らは、サニャック干渉系を2重ループに構成して2つの光学系の感度比から振動が加わった位置を検出する方式の光ファイバ振動センサを提案中である。
また、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)方式により光ファイバの断線や曲がりなどによる損失増加を判定することで異常を検知する方式も一般に知られている。
特開2008−309776号公報 特開2001−6055号公報
しかしながら、上述のサニャック干渉系を用いる方式では、光ファイバの長さが最長で300m程度と短く、振動の検出対象距離が短いという問題がある。したがって、パイプラインなど長距離への適用が困難である。
また、上述の光ファイバの損失増加を判定する方式では、光ファイバを小さく曲げないと損失が発生しないため検出感度に難があり、人の侵入や異常を検出できず失報になってしまうという問題があった。
本発明は上記事情に鑑み為されたものであり、検出感度が良好で、振動が加わった位置を精度よく検出できると共に、振動の検出対象距離を長くできる低コストな光ファイバ振動センサを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、振動を検知する構造体に沿って配置される光ファイバと、パルス光を出射する光源と、光を電気に変換する受光器と、前記光源から入射されたパルス光を前記光ファイバに出射すると共に、該パルス光が前記光ファイバを伝搬する際に発生し前記光ファイバを前記パルス光と逆方向に伝搬し入射された散乱光を前記受光器側に出力する光路切替手段と、前記光路切替手段と前記受光器との間に設けられ、前記散乱光を偏波面が直交する2つの直線偏光に分割する偏波ビームスプリッタと、該偏波ビームスプリッタで分割した2つの直線偏光を偏波面を一致させて結合して干渉光とし、該干渉光を前記受光器に出力する偏波コンバイナと、前記受光器の出力から前記干渉光の光強度を検出し、前記光ファイバに振動が加えられたとき、その振動を前記干渉光の光強度の変動により検知する第1振動検出部を有する信号処理回路と、を備え、前記第1振動検出部は、前記干渉光の光強度の変動の大きさから、振動強度を検出し、前記パルス光の出射から前記干渉光の光強度の変動が生じるまでの時間から、前記光ファイバに振動が加わった位置を検出する光ファイバ振動センサである。
前記偏波ビームスプリッタで分割した2つの直線偏光それぞれの光強度を測定する2つの偏波用受光器と、前記偏波ビームスプリッタから入射された2つの直線偏光をそれぞれ前記偏波用受光器と前記偏波コンバイナに分岐して出射する光分岐手段と、をさらに備え、前記信号処理回路は、前記2つの偏波用受光器の出力を基に、振動強度と前記光ファイバに振動が加わった位置を検出する第2振動検出部をさらに備えてもよい。
前記光ファイバとしてシングルモード光ファイバを用い、前記光源として単一偏波の光を出射するものを用いるか、あるいは、前記光源からの光を単一偏波として前記光路切替手段に出射する偏光子を備え、前記光路切替手段として、偏光無依存型のものを用いてもよい。
前記信号処理回路は、検出した振動強度が予め設定した閾値以上であるとき、警報を発するよう構成されてもよい。
前記光ファイバと、前記光源、前記受光器、前記光路切替手段、前記偏波ビームスプリッタ、前記偏波コンバイナ、および前記信号処理回路を筐体に収容したセンサ本体を2セット備え、2本の前記光ファイバを、一方の先端側が他方の基端側に、一方の基端側が他方の先端側に位置するように、前記構造体に沿って配置してもよい。
本発明によれば、検出感度が良好で、振動が加わった位置を精度よく検出できると共に、振動の検出対象距離を長くできる低コストな光ファイバ振動センサを提供できる。
本発明の一実施の形態に係る光ファイバ振動センサの概略構成図である。 (a)は、図1の光ファイバ振動センサにおいて、センサケーブルに振動が加わっていないときの干渉光の光強度の変化の一例、(b)は、センサケーブルに振動が加わったときの干渉光の光強度の変化の一例を示すグラフ図である。 図1の光ファイバ振動センサにおける各時間毎の干渉光の光強度の変化の一例を示すグラフ図である。 本発明の他の実施の形態に係る光ファイバ振動センサの概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係る光ファイバ振動センサの概略構成図である。
図1に示すように、光ファイバ振動センサ1は、1本の光ファイバ2と、パルス光を出射する光源3と、光を電気に変換するPD(Photo Diode)などの受光器4と、光路切替手段としてのカプラ5と、カプラ5と受光器4との間に設けられる偏波ビームスプリッタ6と偏波コンバイナ7と、信号処理回路(OTDR信号処理回路)8と、を主に備えている。
光ファイバ2は、センサケーブル9として振動を検知する構造体(フェンスやパイプラインなど)に沿って配置される。光ファイバ2としては、汎用のシングルモード光ファイバ(SMF)を用いる。シングルモード光ファイバは偏波の保持性が低いので、振動が加わると、光ファイバ2を伝搬する光の偏光状態が変化する。本実施の形態に係る光ファイバ振動センサ1では、その振動による偏光状態の変化に基づき、振動を検出する。なお、光ファイバ2としては、シングルモード光ファイバに限らず、偏波の保持性が低いものであれば使用可能である。
光ファイバ振動センサ1では、偏光状態の変化により振動を検出するため、光源3からの光が無偏光だと振動を検出できない。よって、光源3としては、なるべく偏光度が高いものを用いる必要があり、単一偏波(直線偏光)の光を出射するものを用いることが望ましい。なお、光源3として偏光度が低いものを用いる場合には、光源3からの光を単一偏波(直線偏光)として光路切替手段(カプラ5)に出射する偏光子を備えればよい。また、光路切替手段であるカプラ5としては、偏光無依存型のものを用いることが望ましい。
光源3と受光器4は、光路切替手段であるカプラ5を介して光ファイバ2と光学的に接続される。これにより、光源3から入射されたパルス光は、カプラ5を介して光ファイバ2に入射されるようになっている。また、光源3からのパルス光が光ファイバ2を伝搬する際に発生し光ファイバ2をパルス光と逆方向に伝搬する散乱光(レイリー散乱光)は、カプラ5を介して受光器4側の偏波ビームスプリッタ6に出力されるようになっている。
偏波ビームスプリッタ(Polarization Beam Splitter、PBS)6は、散乱光を偏波面が直交する2つの直線偏光に分割するものである。ここでは、偏波面が直交する2つの直線偏光をX偏波,Y偏波とする。
偏波ビームスプリッタ6から出射された2つの直線偏光(X偏波,Y偏波)は、それぞれ偏波コンバイナ7に入射される。偏波コンバイナ7は、偏波ビームスプリッタで分割した2つの直線偏光(X偏波,Y偏波)を偏波面を一致させて結合して干渉光とし、その干渉光を受光器4に出力するものである。偏波コンバイナ7は、例えば、X偏波またはY偏波の一方をλ/2板に通して偏光方向を揃え、その後両者を結合するもの等を用いることができる。なお、偏波コンバイナ7の構成はこれに限定するものではない。
偏波コンバイナ7から出射された干渉光は、受光器4にて受光される。受光器4からの出力信号は、A/D変換器10aにてデジタル信号に変換され、信号処理回路8に入力されるようになっている。
さらに、本実施の形態に係るファイバ振動センサ1では、偏波ビームスプリッタ6で分割した2つの直線偏光(X偏波,Y偏波)それぞれの光強度を測定する2つの偏波用受光器11a,11bと、偏波ビームスプリッタ6から入射された2つの直線偏光(X偏波,Y偏波)をそれぞれ偏波用受光器11a,11bと偏波コンバイナ7に分岐して出射する光分岐手段としての2つのカプラ12a,12bと、をさらに備えている。偏波用受光器11a,11bからの出力信号は、それぞれA/D変換器10b,10cにてデジタル信号に変換され、信号処理回路8に入力されるようになっている。
ファイバ振動センサ1では、偏波ビームスプリッタ6から出射されたX偏波が、カプラ12aにより一方の偏波用受光器11aと偏波コンバイナ7に分岐して出射され、偏波ビームスプリッタ6から出射されたY偏波が、カプラ12bにより他方の偏波用受光器11bと偏波コンバイナ7に分岐して出射されるよう構成されている。
偏波ビームスプリッタ6から偏波コンバイナ7や偏波用受光器11a,11bに至る光路で偏波状態が変化してしまうと、振動を精度よく検出できなくなるので、偏波ビームスプリッタ6から偏波コンバイナ7および偏波用受光器11a,11bに至る光路は、偏波保持性の高い部材で構成することが望ましい。より具体的には、偏波ビームスプリッタ6とカプラ12a,12bとを接続する光ファイバ、カプラ12a,12bと偏波用受光器11a,11bとを接続する光ファイバ、および、カプラ12a,12bと偏波コンバイナ7とを接続する光ファイバとして偏波保持光ファイバを用い、カプラ12a,12bとして偏波保持カプラを用いることが望ましい。
光源3、受光器4、カプラ5、偏波ビームスプリッタ6、偏波コンバイナ7、信号処理回路8、A/D変換器10a〜10c、偏波用受光器11a,11b、およびカプラ12a,12bは、筐体10に収容されている。以下、筐体10を含む光源3、受光器4、カプラ5、偏波ビームスプリッタ6、偏波コンバイナ7、信号処理回路8、A/D変換器10a〜10c、偏波用受光器11a,11b、およびカプラ12a,12bの全体をセンサ本体13と呼称する。すなわち、光ファイバ振動センサ1では、センサ本体13からセンサケーブル9が延出されており、そのセンサケーブル9が振動を検知する構造体に沿って配置されている。
信号処理回路8は、受光器4の出力から干渉光の光強度を検出し、光ファイバ2(センサケーブル9)に振動が加えられたとき、その振動を干渉光の光強度の変動により検知する第1振動検出部8aと、偏波用受光器11a,11bから直交する2つの直線偏光(X偏波,Y偏波)の光強度を検出し、両直線偏光の光強度を基に振動を検知する第2振動検出部8bと、を備えている。
本実施の形態では、振動が加わった位置(センサケーブル9の長さ方向に沿った位置)を特定する手段として、OTDR方式を採用している。信号処理回路8では、パルス光を入射してから、戻り光(干渉光、X偏光、Y偏光)の光強度の変動が生じるまでの時間を計測することにより、振動が加わった位置を検出している。
まず、第1振動検出部8aについて説明する。
図2(a)に示すように、受光器4で受光される干渉光の光強度は、センサケーブル9に振動を加えない状態では、パルス光を出射してからの時間が長くなるにしたがって(つまりセンサ本体13からの距離が離れるにしたがって)一定の割合で減衰する。
センサケーブル9に振動を加えると、振動により光ファイバ2に応力が加わり、光弾性効果により光ファイバ2に複屈折が生じて偏波が他の偏波に結合する偏波クロストークが発生する。複屈折は各偏光軸の屈折率が異なる現象であるから、X偏波とY偏波の位相も変化する。なお、シングルモード光ファイバであっても、コアの非円や小さな複屈折が存在し、弱い偏光軸があって偏光分散特性を有している。
つまり、センサケーブル9に振動が加わると、偏波クロストークの影響により偏波ビームスプリッタ6で分割したX偏光とY偏光に位相差が生じる。その結果、これらX偏光とY偏光を偏波コンバイナ7で結合して干渉させると、例えば両偏波の位相が同相であれば明るく、180度反転した位相であれば暗くなるので、図2(b)に示すように、受光器4に受光される干渉光の光強度が変動することになる。X偏波とY偏波間の位相差の変動は、振動の強度に依存するので、干渉光の光強度の時間変化を検出すれば、振動強度が求められることになる。
よって、本実施の形態では、干渉光の光強度の変動の大きさから、振動強度を検出し、パルス光の出射から干渉光の光強度の変動が生じるまでの時間から、光ファイバ2に振動が加わった位置(センサケーブル9の長さ方向に沿った位置)を検出するように第1振動検出部8aを構成した。
より詳細には、第1振動検出部8aは、光源3を制御してパルス光を出射すると共に、受光器4の出力から干渉光の光強度を検出し、パルス光を出射してからの時間をセンサ本体13からの距離(センサケーブル9の長さ方向の位置)に換算して、図2(a)や図2(b)のような2次元データとして記憶する。同様の測定を所定の時間おき(センサケーブル9の長さにもよるが、センサケーブル9が数km程度であれば100μsec〜1msec程度に設定すればよい)に繰り返すと、図3に示すように時間のパラメータを加えた3次元データが得られる。
図2(b)、図3に示すように、振動が発生した位置から位相がシフトするため、干渉光の光強度の変動は、振動が発生した位置からセンサケーブル9の遠端側まで連続する。よって、干渉光の光強度を距離(パルス光を出射してからの時間)で微分して干渉光の光強度の変化量を求め、その干渉光の光強度の変化量が予め設定した閾値よりも大きくなる最小の距離を、振動が加わった位置として検出するように、第1振動検出部8aを構成すればよい。
次に、第2振動検出部8bについて説明する。
センサケーブル9に振動を加えると、上述のような偏波クロストークが発生すると同時に、偏波の回転が発生する。第2振動検出部8bは、X偏波、Y偏波の光強度から偏波の回転を検出し、これにより、振動を検出するものである。
具体的には、第2振動検出部8bは、パルス光を出射した後、偏波用受光器11aによりX偏光の光強度Px、偏波用受光器11bによりY偏光の光強度Pyを検出し、両偏光の光強度比Px/Py(または(Px−Py)/(Px+Py))を演算すると共に、パルス光を出射してからの時間をセンサ本体13からの距離(センサケーブル9の長さ方向の位置)に換算して、両偏波の光強度比と距離の関係を2次元データとして記憶する。同様の測定を所定の時間おきに繰り返すと、時間のパラメータを加えた3次元データが得られる。
上述の偏波クロストークの場合と同様に、偏波の回転は振動が発生した位置から発生するため、両偏波の光強度比の変動は、振動が発生した位置からセンサケーブル9の遠端側まで連続する。よって、両偏波の光強度比を距離(パルス光を出射してからの時間)で微分して両偏波の光強度比の変化量を求め、その両偏波の光強度比の変化量が予め設定した閾値よりも大きくなる最小の距離を、振動が加わった位置として検出するように、第2振動検出部8bを構成すればよい。偏波の回転の変動は振動の強度に依存するので、両偏波の光強度比の時間変化を検出すれば、振動強度が求められることになる。
このように、本実施の形態では、センサケーブル9に振動が加わることによる偏光状態の変動を、偏波クロストーク、および偏波の回転から検出し、それぞれ振動の強度と振動が加わった位置を検出するようにしている。このような2つの振動検出部8a,8bを備えることにより、例えば、一方がなんらかの理由で振動を検知できなかった場合であっても、他方にて振動を検知することが可能になる。また、偏波クロストークと偏波の回転の両方の影響をデータとして得ることができるため、得られたデータを多角的に分析することが可能となり、振動の原因等を推測し易くなる。
信号処理回路8は、振動検出部8a,8bで検出した振動強度が予め設定した閾値以上であるとき、管理者等に警報を発するよう構成されてもよい。このとき、検出した振動が加わった位置を、警戒すべき位置情報として管理者に通知するように構成すればよい。警報や警戒すべき位置情報は、有線または無線で管理者に通知すればよく、光や音により通知したり、管理用のモニタに表示したり、あるいは管理用の携帯端末に通知するなど、種々の手段を用いてよい。
本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係る光ファイバ振動センサ1では、光源3から入射されたパルス光を光ファイバ2に出射すると共に、該パルス光が光ファイバ2を伝搬する際に発生した散乱光を、偏波ビームスプリッタ6で偏波面が直交する2つの直線偏光に分割し、さらに偏波コンバイナ7で2つの直線偏光を偏波面を一致させて結合した干渉光を受光器4に出力するようにし、信号処理回路8の第1振動検出部8aにて、受光器4の出力から干渉光の光強度を検出し、干渉光の光強度の変動の大きさから振動強度を、パルス光の出射から干渉光の光強度の変動が生じるまでの時間から、光ファイバ2に振動が加わった位置を検出するようにしている。
従来のサニャック干渉系を用いた光ファイバ振動センサでは、センサケーブルを300m程度までしか延長できなかったが、OTDR方式を用いた本実施の形態に係る光ファイバ振動センサ1では、少なくとも100km程度まではセンサケーブル9を延長することが可能となり、振動の検出対象距離を長くすることが可能になるため、石油や天然ガスのパイプラインなどの長距離の用途にも適用可能となる。
また、従来のサニャック干渉系を用いた光ファイバ振動センサでは、サニャック干渉系を2重とし2つの光学測定系を用いなければ振動が加わった位置を検出できなかったが、本発明の光ファイバ振動センサ1では、1つの光学測定系で振動が加わった位置を検出可能であり、低コストである。
また、光ファイバ振動センサ1では、X偏波とY偏波を干渉させた干渉光の光強度により振動を検知しているため、両偏波の位相の差が微少であっても、両散乱光を干渉させた干渉光の光強度が大きく変化するので、振動の検出感度を高めることができる。
つまり、本発明によれば、検出感度が良好で、振動が加わった位置を精度よく検出できると共に、振動の検出対象距離を長くできる低コストな光ファイバ振動センサ1を実現できる。
さらに、光ファイバ振動センサ1では、偏波ビームスプリッタ6で分割した2つの直線偏光それぞれの光強度を偏波用受光器11a,11bで測定し、信号処理回路8の第2振動検出部8bにて、2つの偏波用受光器の出力を基に、振動強度と光ファイバ2に振動が加わった位置を検出するようにしている。
これにより、振動検出部8a,8bの一方がなんらかの理由で振動を検知できなかった場合であっても、他方にて振動を検知することが可能になり、また、偏波クロストークと偏波の回転の影響を考慮した多角的な分析が可能となるため、振動の原因等を推測し易くなる。
なお、偏波用受光器11a,11b、カプラ12a,12b、および第2振動検出部8bは、必須ではなく、省略可能である。
本発明の他の実施の形態を説明する。
図4に示す光ファイバ振動センサ41は、図1の光ファイバ振動センサ1を2セット備え、両光ファイバ振動センサ1の光ファイバ2を、一方の先端側が他方の基端側に、一方の基端側が他方の先端側に位置するように、構造体に沿って配置したものである。光ファイバ振動センサ41によれば、センサケーブル9を一度切断された場合であっても、センサケーブル9の全長にわたって振動の検知を継続できる。
なお、図4では、両光ファイバ振動センサ1の光ファイバ2を1つのセンサケーブル9として一体にした場合を示しているが、両光ファイバ振動センサ1のセンサケーブル9を別体として両者を沿わせるように配置してもよい。
本発明の光ファイバ振動センサ1,41は、そのセンサケーブル9をフェンスに敷設することで、侵入検知システムとして用いることができる。また、石油や天然ガスなどのパイプラインにセンサケーブル9を据え付けることで、油漏れやガス漏れ、破壊の検知などを行うセキュリティシステムとして用いることができる。その他にも、例えば、落石検知、地震検知、建物等のヘルスチェックなど、振動検知が有効な分野に広く適用可能である。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施の形態では言及しなかったが、光ファイバ振動センサ1,41を侵入検知システムとして用いる場合、風等の自然現象による振動を除外する機能を信号処理回路8に搭載してもよい。
また、上記実施の形態では、光路切替手段としてカプラ5を用いたが、これに限らず、サーキュレータを用いることも可能である。光路切替手段としてサーキュレータを用いることで、カプラ5を用いた場合と比較して、光学系の損失を往復で6dB程度改善することが可能になる。
1 光ファイバ振動センサ
2 光ファイバ
3 光源
4 受光器
5 カプラ(光路切替手段)
6 偏波ビームスプリッタ
7 偏波コンバイナ
8 信号処理回路
8a 第1振動検出部
8b 第2振動検出部
9 センサケーブル
10a〜10c A/D変換器
11a,11b 偏波用受光器
12a,12b カプラ(光分岐手段)
13 センサ本体

Claims (5)

  1. 振動を検知する構造体に沿って配置される光ファイバと、
    パルス光を出射する光源と、
    光を電気に変換する受光器と、
    前記光源から入射されたパルス光を前記光ファイバに出射すると共に、該パルス光が前記光ファイバを伝搬する際に発生し前記光ファイバを前記パルス光と逆方向に伝搬し入射された散乱光を前記受光器側に出力する光路切替手段と、
    前記光路切替手段と前記受光器との間に設けられ、前記散乱光を偏波面が直交する2つの直線偏光に分割する偏波ビームスプリッタと、
    該偏波ビームスプリッタで分割した2つの直線偏光を偏波面を一致させて結合して干渉光とし、該干渉光を前記受光器に出力する偏波コンバイナと、
    前記受光器の出力から前記干渉光の光強度を検出し、前記光ファイバに振動が加えられたとき、その振動を前記干渉光の光強度の変動により検知する第1振動検出部を有する信号処理回路と、を備え、
    前記第1振動検出部は、前記干渉光の光強度の変動の大きさから、振動強度を検出し、前記パルス光の出射から前記干渉光の光強度の変動が生じるまでの時間から、前記光ファイバに振動が加わった位置を検出する
    ことを特徴とする光ファイバ振動センサ。
  2. 前記偏波ビームスプリッタで分割した2つの直線偏光それぞれの光強度を測定する2つの偏波用受光器と、
    前記偏波ビームスプリッタから入射された2つの直線偏光をそれぞれ前記偏波用受光器と前記偏波コンバイナに分岐して出射する光分岐手段と、をさらに備え、
    前記信号処理回路は、前記2つの偏波用受光器の出力を基に、振動強度と前記光ファイバに振動が加わった位置を検出する第2振動検出部をさらに備える
    請求項1記載の光ファイバ振動センサ。
  3. 前記光ファイバとしてシングルモード光ファイバを用い、
    前記光源として単一偏波の光を出射するものを用いるか、あるいは、前記光源からの光を単一偏波として前記光路切替手段に出射する偏光子を備え、
    前記光路切替手段として、偏光無依存型のものを用いる
    請求項1または2記載の光ファイバ振動センサ。
  4. 前記信号処理回路は、
    検出した振動強度が予め設定した閾値以上であるとき、警報を発するよう構成される
    請求項1〜3いずれかに記載の光ファイバ振動センサ。
  5. 前記光ファイバと、前記光源、前記受光器、前記光路切替手段、前記偏波ビームスプリッタ、前記偏波コンバイナ、および前記信号処理回路を筐体に収容したセンサ本体を2セット備え、
    2本の前記光ファイバを、一方の先端側が他方の基端側に、一方の基端側が他方の先端側に位置するように、前記構造体に沿って配置した
    請求項1〜4いずれかに記載の光ファイバ振動センサ。
JP2012050649A 2012-03-07 2012-03-07 光ファイバ振動センサ Pending JP2013185922A (ja)

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