JP2012116065A - サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法 - Google Patents

サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 歩留まりを低下させずに、印字効率を向上させることのできるサーマルプリントヘッドを提供すること。
【解決手段】主面111を有し且つ主面111から凹む凹部115が形成された基板11と、凹部115に形成された第1蓄熱部211と、第1蓄熱部211を覆い且つ主走査方向に帯状に延びる第2蓄熱部212とを含む第1グレーズ層21と、第2蓄熱部212に積層された電極層3と、第2蓄熱部212に各々が積層され且つ電極層3のうち互いに離間した部位に各々が跨がる複数の発熱部41を含む抵抗体層4と、を備え、第2蓄熱部212は、主面111のうち凹部115と離間した位置から隆起している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法に関する。
図47には、従来のサーマルプリントヘッド900の要部断面図を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示されたサーマルプリントヘッド900は、基板91を有している。基板91には、グレーズ93が形成されている。グレーズ93は、たとえばガラスからなる。グレーズ93は、基板91から盛り上がる形状である。基板91およびグレーズ93には、電極94,95が形成されている。電極94,95は、たとえばAuを主成分としている。電極94および電極95に跨るように発熱抵抗体96が形成されている。発熱抵抗体96上には、保護膜97が形成されている。発熱抵抗体96には、保護膜97を介して印刷対象である図示しない感熱紙が押し付けられる。この押しつけは、サーマルプリントヘッド900が組み込まれるプリンタに設けられたプラテンローラ(図示略)によってなされる。
従来から、このようなプリンタの消費電力の削減、すなわち印字効率を向上させるための方策が考えられている。その一案としては、グレーズ93の高さを高くすることが考えられる。しかしながら、グレーズ93の高さを高くすると、電極94,95のうち、グレーズ93と基板91とに近接する部位に発泡が生じるおそれがある。電極94,95に発泡が生じると、歩留まり向上の妨げとなる。
特開2008−49657号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、歩留まりを低下させずに、印字効率を向上させることのできるサーマルプリントヘッドを提供することをその主たる課題とする。
本発明の第1の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドは、主面を有し且つ上記主面から凹む凹部が形成された基板と、上記凹部に形成された第1蓄熱部と、上記第1蓄熱部を覆い且つ主走査方向に帯状に延びる第2蓄熱部とを含む第1グレーズ層と、上記第2蓄熱部に積層された電極層と、上記第2蓄熱部に各々が積層され且つ上記電極層のうち互いに離間した部位に各々が跨がる複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備え、上記第2蓄熱部は、上記主面のうち上記凹部と離間した位置から隆起している。
本発明の第2の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドは、主面を有し且つ上記主面から凹む凹部が形成された基板と、上記凹部に形成された第1蓄熱部と、上記第1蓄熱部を覆い且つ主走査方向に帯状に延びる第2蓄熱部とを含む第1グレーズ層と、上記第2蓄熱部に積層された電極層と、上記第2蓄熱部に各々が積層され且つ上記電極層のうち互いに離間した部位に各々が跨がる複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備え、上記第2蓄熱部は、上記基板の厚さ方向視において、上記凹部から副走査方向にはみ出た部位を有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電極層は、上記抵抗体層と上記第2蓄熱部との間に介在する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1蓄熱部は、上記主走査方向に帯状に延びる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の発熱部はそれぞれ、上記基板の厚さ方向視において、上記第1蓄熱部に重なる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1蓄熱部は、上記第2蓄熱部を構成する材料と同一の材料よりなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凹部は、互いに対向し且つ平面状の一対の側面を有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記一対の側面は互いに平行である。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凹部は、平面状の底面を更に有し、上記底面は、上記一対の側面のいずれともつながる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記凹部は、平面状の底面と、上記底面を挟む一対の曲面とを更に有し、上記一対の曲面はそれぞれ、上記一対の側面のいずれか一つと上記底面とにつながる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記一対の側面は互いにつながる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記基板は、上記主走査方向のいずれか一方を向く基板側面を有し、上記第1蓄熱部は、上記基板側面から露出している。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2蓄熱部は、上記主走査方向に沿って延びる一対の端縁を有し、上記電極層は、上記基板の厚さ方向視において、上記一対の端縁のいずれにも重なる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電極層は、共通電極と、複数の中継電極とを含み、上記共通電極は、上記主走査方向に互いに離間し且つ互いに導通する複数の共通電極帯状部を有し、上記複数の中継電極はそれぞれ、上記主走査方向に互いに離間する2つの中継電極帯状部と、上記2つの中継電極帯状部につながる中継電極連結部とを有し、上記複数の共通電極帯状部はそれぞれ、上記2つの中継電極帯状部の一方と副走査方向に離間する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電極層は、各々が個別電極帯状部を有する複数の個別電極を更に含み、上記各個別電極帯状部は、上記複数の共通電極帯状部のいずれか一つと上記主走査方向に離間し且つ上記2つの中継電極帯状部の他方と上記副走査方向に離間する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記共通電極は、上記複数の共通電極帯状部のうち互いに隣接するものどうしにつながり且つ上記副走査方向に延びる分岐部を更に有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電極層は、共通電極を含み、上記共通電極は、副走査方向において上記凹部を横切る迂回部と、上記主走査方向に互いに離間する複数の共通電極帯状部と、上記迂回部および上記複数の共通電極帯状部のいずれにもつながる共通電極連絡部とを有する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電極層は、各々が個別電極帯状部を有する複数の個別電極を更に含み、上記複数の共通電極帯状部はそれぞれ、上記個別電極帯状部と上記副走査方向に離間する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記電極層は、各々が個別電極帯状部を有する複数の個別電極を更に含み、上記複数の共通電極帯状部はそれぞれ、上記個別電極帯状部と上記主走査方向に離間する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記基板に形成され且つ副走査方向に上記第1グレーズ層と離間した第2グレーズ層と、上記第2グレーズ層に支持された駆動ICと、上記第1グレーズ層と上記第2グレーズ層とに跨り且つ上記第1グレーズ層もしくは上記第2グレーズ層のいずれかを構成する材料よりも軟化点が低い材料よりなるガラス層と、を更に備える。
本発明の第3の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドの製造方法は、主面を有する基材を用意し、上記主面から凹む凹部を上記基材に形成し、上記主面および上記凹部に、第1方向に沿って延びる第1グレーズ層を形成し、上記第1グレーズ層に電極層を形成し、上記第1グレーズ層に抵抗体層を形成し、上記第1グレーズ層を形成した後に、上記第1方向と異なる第2方向に沿って、上記基材を切断する、各工程を備える。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記抵抗体層を形成する工程は、上記電極層を形成する工程の後に行う。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示す平面図である。 図1のサーマルプリントヘッドを示す要部平面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 図2のIII−III線に沿う要部断面図である。 図2のIII−III線に沿う要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの要部左側面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの要部右側面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において基板に凹部を形成した状態を示す要部平面図である。 図8のIX−IX線に沿う要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において基板にグレーズ層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において基板にグレーズ層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例においてガラス層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層の下層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層の下層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層の上層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層の上層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において補助Au層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において補助Au層を形成した状態を示す要部平面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層および補助Au層に対してエッチングを施した状態を示す要部平面図である。 図19のXX−XX線に沿う要部断面図である。 図19のXX−XX線に沿う要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において帯状部を沈降させた状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において抵抗体層を形成した状態を示す要部平面図である。 図23のXXIV−XXIV線に沿う要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において抵抗体層にエッチングを施した状態を示す要部平面図である。 図25のXXVI−XXVI線に沿う要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において保護層の下層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において保護層の上層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において樹脂層を形成した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において基板を切断した状態を示す要部断面図である。 図1のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において駆動ICを実装した状態を示す要部断面図である。 本発明の第1実施形態に基づくサーマルプリントヘッドの変形例を示す要部断面図である。 図32のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層の下層を形成した状態を示す要部断面図である。 図32のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層の上層を形成した状態を示す要部断面図である。 図32のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層および補助Au層に対してエッチングを施した状態を示す要部断面図である。 図32のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において帯状部を沈降させた状態を示す要部断面図である。 本発明の第2実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示す要部平面図である。 図37のXXXVIII−XXXVIII線に沿う要部断面図である。 図37のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例において本体Au層および補助Au層に対してエッチングを施した状態を示す要部断面図である。 図37のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例においてAg層を形成した状態を示す要部断面図である。 図37のサーマルプリントヘッドの製造方法の一例においてAg保護層を形成した状態を示す要部断面図である。 本発明の第3実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示す要部平面図である。 図42のXLIII−XLIII線に沿う要部断面図である。 図1に示したサーマルプリントヘッドの凹部の第1変形例を示す要部断面図である。 図1に示したサーマルプリントヘッドの凹部の第2変形例を示す要部断面図である。 図1に示したサーマルプリントヘッドの第2蓄熱部の変形例を示す要部断面図である。 従来のサーマルプリントヘッドの一例を示す要部断面図である。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示している。
これらの図に示すサーマルプリントヘッド101は、支持部1と、第1グレーズ層21と、第2グレーズ層22と、ガラス層25と、電極層3と、抵抗体層4と、保護層5と、樹脂層6と、駆動IC7と、複数のワイヤ81と、封止樹脂82と、コネクタ83と、を備える。サーマルプリントヘッド101は、印刷媒体801に印刷を施すプリンタに組み込まれるものである。このような印刷媒体801としては、たとえばバーコードシートやレシートを作成するための感熱紙が挙げられる。なお、理解の便宜上、図1においては、保護層5および樹脂層6を省略しており、図2においては、樹脂層6の一部、および、封止樹脂82を省略するとともに、保護層5を二点鎖線によって示している。
支持部1は、サーマルプリントヘッド101の土台となっている部位である。支持部1は、基板11,12と、放熱板13とを含む。基板11は、たとえばAl23などのセラミックからなり、その厚さはたとえば0.6〜1.0mm程度である。図1に示すように、基板11は、主走査方向xに長く延びる長矩形状である。基板11は、主面111(図3、図4参照)と、2つの基板側面112(図6、図7参照)とを有する。主面111は、平面状であり、基板11の厚さ方向zの一方(図3〜図7では上側)を向く。各基板側面112は、平面状であり、主走査方向xのうちの一方(図1の右側もしくは左側)を向く。基板11には、主面111から凹む凹部115が形成されている。凹部115は、一対の側面116,117と、底面118とを有する。一対の側面116,117、および底面118は、平面状であり、主走査方向xに長手状に延びる形状である。本実施形態においては、一対の側面116,117、および底面118は、副走査方向yにおける基板11の両端に至る。すなわち、凹部115は、主走査方向xにおける基板11の両端に至る。そのため、各基板側面112には、主面111側から凹む切り欠きが形成されている。本実施形態においてはさらに、一対の側面116,117は互いに平行である。また、各側面116,117は、底面118とつながる。すなわち、本実施形態においては、凹部115は、副走査方向yに垂直な平面による断面が矩形状である。凹部115の深さ(厚さ方向zにおける主面111と底面118との離間寸法)は、たとえば、90〜150μmである。凹部115の幅(副走査方向yにおける一対の側面116,117の離間寸法)は、たとえば、300〜400μmである。
基板12は、プリント配線基板であり、基材層と配線層とが積層された構造を有する。基材層は、たとえばガラスポキシ樹脂よりなる。配線層は、たとえばCuよりなる。図3に示すように、基板12には、サーマルプリントヘッド101をプリンタに接続するためのコネクタ83が取り付けられている。放熱板13は、基板11からの熱を放散させるためのものであり、たとえばAlなどの金属からなる。
第1グレーズ層21は、基板11に形成されている。第1グレーズ層21は、たとえば非晶質ガラスなどのガラス材料からなる。このガラス材料の軟化点は、たとえば800〜850℃である。第1グレーズ層21は、後述の発熱部41にて発生した熱を蓄えるためのものである。第1グレーズ層21は、第1蓄熱部211と第2蓄熱部212とを含む。第1蓄熱部211は、凹部115に形成されている。第1蓄熱部211は、各側面116,117と底面118とに直接接する。本実施形態においては、第1蓄熱部211は、主走査方向xに沿って長手状に延びる形状である。図6、図7に示すように、本実施形態ではさらに、第1蓄熱部211は、2つの露出面213を有する。各露出面213は、基板11の基板側面112から露出している。また各露出面213は、基板側面112と面一である。本実施形態と異なり、第1グレーズ層21は、1つのみの第1蓄熱部211を有するのではなく、主走査方向xに配列された複数の蓄熱部を有していてもよい。
第2蓄熱部212は、電極層3や抵抗体層4を形成するのに適した平滑面を提供するためのものである。また、第2蓄熱部212は、保護層5のうち発熱部41を覆う部分を、印刷媒体801に適切に当接させるためのものである。第2蓄熱部212は、第1蓄熱部211を覆っている。第2蓄熱部212は、第1蓄熱部211とつながっている。また第2蓄熱部212は、主面111を覆っている。すなわち、第2蓄熱部212は、厚さ方向z視において、副走査方向yに凹部115からはみ出た部位を有する。第2蓄熱部212は、主面111に直接接する。第2蓄熱部212は、主走査方向xに帯状に延びる。第2蓄熱部212は、主面111のうち、凹部115と副走査方向yに離間した位置から隆起している。さらに、図4に示すように、第2蓄熱部212は、主走査方向xに垂直な平面による断面は、主面111が向く方向(図4の上方向)に、主面111から湾曲する形状を有する。もしくは、第2蓄熱部212は、主走査方向xに垂直な平面による断面は、主面111から主面111が向く方向(図4の上方向)に、主面111から膨らむ形状を有する。
第2蓄熱部212は、一対の端縁216,217と、2つの端面218とを有する。一対の端縁216,217はいずれも主走査方向xに沿う。各端縁216,217は、第2蓄熱部212の主走査方向xにおける端部に位置する。各端縁216,217の副走査方向yにおける離間距離(本実施形態においては、副走査方向yにおける第2蓄熱部212の寸法)は、副走査方向yにおける第1蓄熱部211の寸法よりも大きい。各端縁216,217の副走査方向yにおける離間距離は、たとえば700μm程度である。また、一対の端縁216,217の間に、第1蓄熱部211が配置されている。2つの端面218は、主走査方向xの一方(図1の右側もしくは左側)を向き、且つ、互いに反対側を向く。各端面218は、露出面213および基板側面112と面一である。第2蓄熱部212の厚さ方向zにおける寸法は、たとえば18〜50μm程度である。本実施形態においては、第1蓄熱部211と第2蓄熱部212とは同時に形成される。そのため、第1蓄熱部211と第2蓄熱部212とは同一の材料よりなる。なお、本実施形態と異なり、第1蓄熱部211と第2蓄熱部212とが異なる材料よりなっていてもよい。
第2グレーズ層22は、基板11に形成されている。第2グレーズ層22は、第1グレーズ層21に対して副走査方向yに離間している。第2グレーズ層22は、たとえば非晶質ガラスなどのガラス材料からなる。このガラス材料の軟化点は、たとえば800〜850℃である。第2グレーズ層22は、後述の電極層3や駆動IC7を形成するのに適した平滑面を提供するためのものである。第2グレーズ層22の厚さは、たとえば40〜60μm程度である。
ガラス層25は、第1グレーズ層21と第2グレーズ層22とに跨る。ガラス層25は、基板11のうち第1グレーズ層21と第2グレーズ層22とに挟まれた領域を覆っている。ガラス層25は、第1グレーズ層21もしくは第2グレーズ層22を構成するガラス材料よりも軟化点の低いガラス材料よりなる。ガラス層25を構成するガラス材料の軟化点は、たとえば、680℃程度である。ガラス層25の厚さは、たとえば2.0μm程度である。ガラス層25は、電極層3や抵抗体層4を形成するのに適した平滑面を提供するためのものである。
電極層3は、抵抗体層4に通電するための経路を構成するためのものである。本実施形態においては、電極層3は、本体Au層301および補助Au層304からなる。本体Au層301は、たとえばAu比率が97%程度のレジネートAuからなり、添加元素としてたとえばロジウム、バナジウム、ビスマス、シリコンなどが添加されている。本実施形態においては、本体Au層301は、下層302および上層303によって構成されている。下層302および上層303は、それぞれの厚さがたとえば0.3μm程度である。補助Au層304は、本体Au層301上に積層されており、たとえばAu比率が99.7%程度のレジネートAuからなる。補助Au層304は、その厚さが0.3μm程度である。なお、補助Au層304は、上述した材質のほかに、たとえばAu比率が60%程度であり、かつガラスフリットが混入された材質でもよい。この場合、補助Au層304の厚さは、1.1μm程度である。
電極層3は、複数の個別電極33(図2には6つ示す)と、一つの共通電極35と、複数の中継電極37(図2には6つ示す)とを含む。電極層3は、第2蓄熱部212と、ガラス層25と、第2グレーズ層22とに積層されている。本実施形態においては、電極層3は、第2蓄熱部212、ガラス層25、および第2グレーズ層22のいずれとも直接接する。より具体的には、次のとおりである。
複数の個別電極33は、互いに導通していない。そのため、各個別電極33には、サーマルプリントヘッド101の組み込まれたプリンタが使用される際に、個別に、互いに異なる電位が付与されうる。各個別電極33は、個別電極帯状部331と、屈曲部333と、直行部334と、斜行部335と、ボンディング部336とを有する。各個別電極帯状部331は、副走査方向yに沿って延びる帯状である。各個別電極帯状部331は、第2蓄熱部212に積層されている。各個別電極帯状部331の対向縁332は、主走査方向xに沿っている。屈曲部333は、個別電極帯状部331につながり、主走査方向xおよび副走査方向yのいずれに対しても傾斜している。本実施形態においては、屈曲部333は、第1グレーズ層21上に形成されている。直行部334は、副走査方向yに平行にまっすぐ延びている。直行部334は、その大部分がガラス層25上に形成されており、一端側部分が第1グレーズ層21に、他端側部分が第2グレーズ層22に重なっている。本実施形態では、直行部334(すなわち個別電極33もしくは電極層3)が、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁217と重なる。斜行部335は、主走査方向xおよび副走査方向yのいずれに対しても傾斜した方向に延びており、第2グレーズ層22上に形成されている。ボンディング部336は、ワイヤ81がボンディングされる部分であり、第2グレーズ層22上に形成されている。本実施形態においては、個別電極帯状部331、屈曲部333、直行部334、および斜行部335の幅が、たとえば47.5μm程度とされており、ボンディング部336の幅がたとえば80μm程度とされている。
共通電極35は、サーマルプリントヘッド101の組み込まれたプリンタが使用される際に複数の個別電極33に対して電気的に逆極性となる部位である。共通電極35は、複数の共通電極帯状部351と、複数の分岐部353と、複数の直行部354と、複数の斜行部355と、複数の延出部356と、一つの基幹部357とを有する。各共通電極帯状部351は、副走査方向yに延びる帯状である。各共通電極35において、複数の共通電極帯状部351は、主走査方向xに互いに離間し、且つ、互いに導通している。各共通電極帯状部351は、第2蓄熱部212に積層されている。共通電極帯状部351の対向縁352は、主走査方向xに沿っている。各共通電極帯状部351は、個別電極帯状部331と主走査方向xに離間している。本実施形態においては、互いに隣接した2つずつの共通電極帯状部351が、2つの個別電極帯状部331に挟まれている。複数の共通電極帯状部351、および複数の個別電極帯状部331は、主走査方向xに沿って配列されている。分岐部353は、2つの共通電極帯状部351と1つの直行部354をつなぐ部分であり、Y字状とされている。分岐部353は、第1グレーズ層21上に形成されている。直行部354は、副走査方向yに平行にまっすぐ延びている。直行部354は、その大部分がガラス層25上に形成されており、一端側部分が第1グレーズ層21に、他端側部分が第2グレーズ層22に重なっている。本実施形態では、直行部354(すなわち共通電極35もしくは電極層3)が、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁217と重なる。斜行部355は、主走査方向xおよび副走査方向yのいずれに対しても傾斜した方向に延びており、第2グレーズ層22上に形成されている。延出部356は、斜行部355につながり、副走査方向yに沿って延びている。基幹部357は、主走査方向xに延びる帯状であり、複数の延出部356がつながっている。本実施形態においては、共通電極帯状部351、直行部354、斜行部355、および延出部356の幅が、たとえば47.5μm程度とされている。
複数の中継電極37はそれぞれ、複数の個別電極33のうちの一つと共通電極35との間に電気的に介在する。各中継電極37は、2つの中継電極帯状部371と連結部373とを有する。各中継電極帯状部371は、副走査方向yに延びる帯状である。複数の中継電極帯状部371は、主走査方向xに互いに離間している。各中継電極帯状部371は、第2蓄熱部212に積層されている。複数の中継電極帯状部371は、第2蓄熱部212上において、複数の個別電極帯状部331,351とは副走査方向yにおいて反対側に配置されている。各中継電極帯状部371の対向縁372は、主走査方向xに沿っている。各中継電極37における2つの中継電極帯状部371の一方は、複数の共通電極帯状部351のいずれか一つと、副走査方向yに互いに離間している。すなわち、各中継電極37における2つの中継電極帯状部371の一方の対向縁372は、複数の共通電極帯状部351のいずれか一つの対向縁352と、副走査方向yに隙間を隔てて対向している。各中継電極37における2つの中継電極帯状部371の他方は、複数の個別電極帯状部331のいずれか一つと、副走査方向yに互いに離間している。すなわち、各中継電極37における2つの中継電極帯状部371の他方の対向縁372は、複数の個別電極帯状部331のいずれか一つの対向縁332と、副走査方向yに隙間を隔てて対向している。複数の連結部373はそれぞれ、主走査方向xに沿って延びている。各連結部373は、各中継電極37における2つの中継電極帯状部371につながる。これにより、各中継電極37における2つの中継電極帯状部371どうしが互いに導通している。本実施形態では、連結部373(すなわち中継電極37もしくは電極層3)が、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁216と重なる。
図4および図5に示すように、電極層3は、通常厚部321、薄肉部322、および厚肉部323に区分されている。通常厚部321は、本体Au層301によって構成されており、電極層3の大部分を占めている。薄肉部322は、下層302によって構成されており、各帯状部331,351,371の対向縁332,352,372側部分がこれに該当する。厚肉部323は、本体Au層301と補助Au層304とが重なった部分であり、ボンディング部336、延出部356、および基幹部357がこれに相当する。本実施形態においては、通常厚部321の厚さが0.6μm程度、薄肉部322の厚さが0.3μm程度、厚肉部323の厚さが0.9μm程度である。なお、補助Au層304が上述したガラスフリットが混入された材質からなる場合、厚肉部323の厚さは、1.7μm程度である。
図3、図4に示すように、個別電極帯状部331、および中継電極帯状部371(共通電極帯状部351も同様)は、先端寄りの部分が第1グレーズ層21に対して沈降している。この沈降は、各帯状部331,351,371の先端より部分の上面が、第1グレーズ層21と面一となるかこれよりも若干上位に位置する程度である。
抵抗体層4は、電極層3からの電流が流れた部分が発熱する。このように発熱することによって印字ドットが形成される。抵抗体層4は、電極層3を構成する材料よりも抵抗率が高い材料よりなる。このような材料としては、たとえば、TaSiO2またはTaNが挙げられる。抵抗体層4の厚さは、たとえば厚膜の場合は2〜10μm程度である。本実施形態においては、抵抗体層4と第2蓄熱部212との間に、電極層3が介在している。本実施形態と異なり、抵抗体層4が第1グレーズ層21と電極層3との間に介在していてもよい。抵抗体層4は、複数の発熱部41と、複数の電極被覆部42とを含む。
各発熱部41は、第2蓄熱部212に積層されている。各発熱部41は、電極層3のうち互いに離間した部位に跨る。より具体的には、各発熱部41は、共通電極帯状部351と中継電極帯状部371とに、もしくは、個別電極帯状部331と中継電極帯状部371とに、跨る。各発熱部41は、第2蓄熱部212上において、対向縁332と対向縁372とに挟まれた隙間、もしくは、対向縁352と対向縁372とに挟まれた隙間を覆う。複数の発熱部41は、主走査方向xに沿って配列されている。本実施形態においては、複数の発熱部41はそれぞれ、厚さ方向z視において、第1蓄熱部211に重なる部位を有する。
各電極被覆部42は、発熱部41につながっている。各電極被覆部42は、電極層3と後述の保護層5との間に介在している。本実施形態においては、電極被覆部42は、すべての中継電極37と、すべての個別電極帯状部331と、すべての共通電極帯状部351と、すべての屈曲部333と、すべての分岐部353と、すべての直行部334,354と、を覆っている。電極被覆部42は、各帯状部331,351,371などから幅方向において4μm程度はみ出している。
保護層5は、電極層3および抵抗体層4を覆っており、電極層3および抵抗体層4を保護するためのものである。本実施形態においては、保護層5は、互いに積層された下層51および上層52を含む。下層51は、たとえばSiO2からなり、その厚さが2μm程度である。上層52は、たとえばSiCを含む材料からなり、その厚さが6μm程度である。保護層5は、基板11の副走査方向yにおける一端付近から直行部334,354のうち第2グレーズ層22上に形成された部分にわたる領域に形成されている。保護層5と電極層3との間には抵抗体層4の電極被覆部42が介在している。そのため、保護層5と電極層3とは接していない。
樹脂層6は、絶縁性の樹脂からなり、電極部61およびIC部62を含む。電極部61は、斜行部335,355や延出部356を覆っている。IC部62は、共通電極35の基幹部357上に形成されており、駆動IC7を支持している。樹脂層6の材質としては、たとえば透明なエポキシ樹脂が挙げられる。
駆動IC7は、各個別電極33にそれぞれ電位を付与するものである。各個別電極33にそれぞれ電位が付与されることにより、共通電極35と各個別電極33との間に電圧が印加され、各発熱部41に選択的に電流が流れる。駆動IC7は、樹脂層6のIC部62に搭載されている。駆動IC7は、複数のパッド71を含む。複数のパッド71は、2列に形成されている。複数のパッド71のうち副走査方向yにおいて個別電極33に近い側の列に含まれるものは、ワイヤ81を介してボンディング部336に接続されている。複数のパッド71のうち副走査方向yにおいて個別電極33に対して遠い側の列に含まれるものは、ワイヤ81を介して基板12に形成された配線パターンに接続されている。この配線パターンは、コネクタ83と駆動IC7とを導通させる。また、共通電極35の基幹部357と基板12の上記配線パターンとは、ワイヤ81によって接続されている。
封止樹脂82は、たとえば黒色の樹脂からなる。封止樹脂82は、駆動IC7、およびワイヤ81を覆っており、駆動IC7およびワイヤ81を保護している。本実施形態においては、封止樹脂82の副走査方向yにおける一端が樹脂層6の電極部61に重なっている。また、封止樹脂82の副走査方向yにおける他端は、基板12におよんでいる。
次に、サーマルプリントヘッド101の製造方法について、図8〜図31を参照しつつ以下に説明する。なお、サーマルプリントヘッド101の製造方法の説明において、上述した構成と同一もしくは類似の要素は、上記と同一の用語を用いさらに上記と同一の符号を付す。
まず、図8および図9に示すように、基板11を用意する。基板11は、主走査方向xに長く延びる長矩形状である。基板11は、たとえばAl23などのセラミックからなり、その厚さがたとえば0.6〜1.0mm程度とされている。次いで、基板11に、主面111から凹む凹部115を形成する。凹部115は、主走査方向xに沿って延びる形状である。凹部115の形成は、たとえばダイシングブレードを用いて行う。
次いで、図10および図11に示すように、基板11に第1グレーズ層21を形成する。第1グレーズ層21は、凹部115および主面111に形成する。また、第1グレーズ層21を形成するのと同時に、基板11に第2グレーズ層22を形成する。第1グレーズ層21および第2グレーズ層22の形成は、たとえばガラスを含むペーストを第1グレーズ層21および第2グレーズ層22に相当する部分に厚膜印刷した後に、厚膜印刷されたペーストを焼成することによって行う。本実施形態においては、第1グレーズ層21を、副走査方向yにおける寸法がたとえば700μm程度、厚さ方向zにおける寸法がたとえば18〜50μm程度に形成する。
次いで、図12に示すようにガラス層25を形成する。ガラス層25の形成は、たとえばガラスを含むペーストを、第1グレーズ層21と第2グレーズ層22との間の領域に厚膜印刷した後に、厚膜印刷されたペーストを焼成することによって行う。このときの焼成温度は、たとえば790〜800℃である。また、印刷および焼成は、ガラス層25の厚さが2.0μm程度となるように行う。
次いで、図13および図14に示すように、下層312を形成する。下層312の形成は、たとえばレジネートAuペーストを基板11の全面に厚膜印刷した後に、厚膜印刷されたレジネートAuペーストを焼成することによって行う。このときの焼成温度は、たとえば790℃程度である。下層312は、その厚さがたとえば0.3μm程度であり、Au比率が97%程度である。
次いで、図15および図16に示すように、上層313を形成する。上層313の形成は、下層312上にたとえばレジネートAuペーストを厚膜印刷した後に、厚膜印刷されたレジネートAuペーストを焼成することによって行う。レジネートAuペーストの厚膜印刷においては、図15に示すように、下層312のうち第1グレーズ層21を覆う部分のほとんどを露出させる。このときの焼成温度は、たとえば790℃である。上層313は、その厚さがたとえば0.3μm程度であり、Au比率が97%程度である。下層312および上層313を形成することにより本体Au層311が得られる。
次いで、図17に示すように、補助Au層314を形成する。補助Au層314の形成は、本体Au層311の一部を覆うようにたとえばレジネートAuペーストを厚膜印刷した後に、厚膜印刷されたレジネートAuペーストを焼成することによって行う。補助Au層314は、その厚さがたとえば0.3μm程度であり、Au比率が99.7%程度である。本体Au層311および補助Au層314を形成することにより、図18に示すAu層30が得られる。なお、補助Au層314の形成は、粒状のガラスとAuとを含むペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することによって行ってもよい。この場合に得られる補助Au層314は、その厚さが1.1μm程度であり、Au比率が60%程度である。
次いで、Au層30に対してパターニングを施す。このパターニングは、Au層30上にフォトリソグラフの手法を用いた感光処理によってマスクを形成し、このマスクを利用したウェットエッチングを施すことによって行う。Au層30に対するパターニングにより、図19〜図21に示すように、下層302および上層303からなる本体Au層301と補助Au層304とを含む電極層3が得られる。電極層3は、上述した通常厚部321、薄肉部322、および厚肉部323を有している。また、電極層3は、上述した複数の個別電極33、複数の中継電極37、および共通電極35を含む。
次いで、上述した各要素が形成された基板11に対して加熱処理を施す。この加熱処理は、たとえば基板11全体を830℃に昇温する工程をたとえば2回程度繰り返す。基板11に対するこの加熱処理によって、グレーズ層2の第1グレーズ層21が軟化する。そして、図22に示すように、各帯状部331,351,371が第1グレーズ層21に対して若干沈降する。本実施形態においては、第1グレーズ層21の厚さが18〜50μm程度と比較的薄い。このため、各帯状部331,351,371の先端寄り部分は、その上面が第1グレーズ層21の上面とほぼ面一となる程度に沈降するが、これらの根元寄り部分は、第1グレーズ層21に対してほとんど沈降しない。
次いで、図23および図24に示すように、抵抗体層40を形成する。抵抗体層40の形成は、たとえば基板11の全面を覆うように、たとえばTaSiO2またはTaNを材料としたスパッタを施すことによって行う。抵抗体層40は、その厚さがたとえば厚膜で2〜10μm程度である。
次いで、抵抗体層40に対してパターニングを施す。このパターニングは、抵抗体層40上にフォトリソグラフの手法を用いた感光処理によってマスクを形成し、このマスクを利用したウェットエッチングを施すことによって行う。このパターニングにより、図25および図26に示すように、複数の発熱部41および複数の電極被覆部42を有する抵抗体層4が得られる。
次いで、図27に示すように、下層51を形成する。下層51の形成は、所望の領域を露出させるマスクを形成した後に、たとえばSiO2を用いたスパッタ法またはCVD法を施すことによって行う。下層51は、その厚さがたとえば2.0μm程度である。下層51と電極層3との間には、抵抗体層4の電極被覆部42が介在している。
次いで、図28に示すように、上層52を形成する。上層52の形成は、下層51と重なるように、たとえばSiCを用いたスパッタ法またはCVD法を施すことによって行う。上層52は、その厚さがたとえば6.0μm程度である。下層51および上層52を形成することにより、厚さがたとえば8.0μm程度の保護層5が得られる。
次いで、図29に示すように、樹脂層6を形成する。樹脂層6の形成は、たとえば透明な樹脂材料を電極部61およびIC部62に相当する領域に塗布することによって行う。
次いで、図30に示すように、基板11、第1グレーズ層21、および第2グレーズ層22などを一括して、副走査方向yに沿って切断する。これにより、基板11には、上述の基板側面112が形成される。また、第1グレーズ層21における第1蓄熱部211には、上述の露出面213が形成される。また、第1グレーズ層21における第2蓄熱部212には、上述の端面218が形成される。
次いで、図31に示すように、IC部62に駆動IC7を搭載する。さらに、基板11とコネクタ83を取り付けた基板12とを放熱板13に取り付ける。そして、複数のワイヤ81をボンディングする。こののち、封止樹脂82の形成を行う。以上の工程を経ることにより、サーマルプリントヘッド101が完成する。
次に、サーマルプリントヘッド101の使用方法の一例について簡単に説明する。
サーマルプリントヘッド101は、プリンタに組み込まれた状態で使用される。図3に示したように、当該プリンタ内において、サーマルプリントヘッド101の各発熱部41はプラテンローラ802に対向している。当該プリンタの使用時には、プラテンローラ802が回転することにより、印刷媒体801が、副走査方向yに沿ってプラテンローラ802と各発熱部41との間に一定速度で送給される。印刷媒体801は、プラテンローラ802によって保護層5のうち各発熱部41を覆う部分に押しあてられる。一方、各個別電極33には、駆動IC7によって選択的に電位が付与される。これにより、共通電極35と複数の個別電極33の各々との間に電圧が印加される。そして、複数の発熱部41には選択的に電流が流れ、熱が発生する。そして、各発熱部41にて発生した熱は、保護層5を介して印刷媒体801に伝わる。そして、印刷媒体801上の主走査方向xに線状に延びる第1ライン領域に、複数のドットが印刷される。また、各発熱部41にて発生した熱は、第1グレーズ層21にも伝わり、第1グレーズ層21にて蓄えられる。
さらに、プラテンローラ802が回転することにより、印刷媒体801が、副走査方向yに沿って一定速度で引き続き送給される。そして、上述の第1ライン領域への印刷と同様に、印刷媒体801上の主走査方向xに線状に延びる、第1ライン領域に隣接する第2ライン領域への印刷が行われる。第2ライン領域への印刷の際、印刷媒体801には、各発熱部41にて発生した熱に加え、第1ライン領域への印刷時に第1グレーズ層21にて蓄えられた熱が伝わる。以上のように、印刷媒体801上の主走査方向xに線状に延びるライン領域ごとに、複数のドットを印刷することにより、印刷媒体801への印刷が行われる。
次に、本実施形態にかかるサーマルプリントヘッド101およびその製造方法の作用について説明する。
サーマルプリントヘッド101においては、第1グレーズ層21は、主面111から凹む凹部115に形成された第1蓄熱部211を含む。そのため、サーマルプリントヘッド101は、第1グレーズ層21の主面111からの高さ(厚さ方向zにおける主面111から第1グレーズ層21の頂部までの寸法)を低くしつつ、第1グレーズ層21の体積を大きくするのに適する。第1グレーズ層21の体積が大きいと、蓄えることのできる熱量も多くなる。これにより、各ライン領域への印刷を行う際には、各ライン領域への印刷以前に第1グレーズ層21に蓄えられた熱をより多く用いることができる。そのため、各ライン領域への印刷を行う際に各発熱部41にて発生させなければならない熱量を少なくすることができる。このことは、サーマルプリントヘッド101における消費電力の削減、すなわち印字効率の向上を図るのに適する。
発明者らによると、第1グレーズ層21の主面111からの高さを低くすると、電極層3のうち第1グレーズ層21と主面111との境界(本実施形態では端縁216,217)の近傍に形成された部分が、印刷もしくは焼成中に発泡してしまう不具合を抑制できることがわかった。さらに、サーマルプリントヘッド101においては、第2蓄熱部212が主面111のうち凹部115と離間した位置から隆起している。発明者らによると、当該構成は、電極層3のうち第1グレーズ層21と主面111との境界(本実施形態では端縁216,217)の近傍に形成された部分が印刷もしくは焼成中に発泡してしまう不具合をさらに抑制できることがわかった。特に、電極層3が第2蓄熱部212と直接接している場合に、上述の発泡が生じやすい。そのため、本実施形態にかかる構成は、上述の発泡を抑制するのに非常に好適である。電極層3が発泡する不具合を抑制できると、歩留まりの向上が期待できる。
個別電極33等を形成するためのフォトリソグラフにて用いる光は完全な平行光でなく、わずかに拡散する拡散光である。そのため、第1グレーズ層21の主面111からの高さが高いと、エッチングをする際に用いるマスクに比較的近接している第1グレーズ層21の頂部には、マスクの枠縁からあまりずれることなく光が照射される。一方、マスクから比較的遠い主面111には、マスクの枠縁から大きくずれて光が照射される。そのため、たとえば、主走査方向xにおける幅寸法が同一の枠縁を有するマスクを用いても、主走査方向xにおける幅寸法が同一の個別電極33を形成することができない。そのため、個別電極33の幅が位置によって不均一となる。このように、第1グレーズ層21の主面111からの高さが高いと、電極層3や抵抗体層4の形状が、マスクの枠縁の形状から歪むおそれがある。しかしながら、本実施形態では、第1グレーズ層21の主面111からの高さを低くすることができる。そのため、フォトリソグラフにて用いる光をマスクの枠縁からあまりずれることなく照射でき、電極層3や抵抗体層4を、マスクの枠縁に沿った形状にエッチングすることができる。よって、電極層3や抵抗体層4を、所望の形状に形成することが可能となる。
サーマルプリントヘッド101においては、第1蓄熱部211は、主走査方向xに帯状に延びる。このような構成は、第1蓄熱部211が複数、主走査方向xに互いに離間した状態で配列されている構成に比べ、第1グレーズ層21の体積を大きくするのに適する。そのため、サーマルプリントヘッド101は、第1グレーズ層21により多くの熱を蓄えることがでる。これにより、消費電力の削減、すなわち印字効率の向上を図ることができる。
サーマルプリントヘッド101においては、複数の発熱部41はそれぞれ、厚さ方向z視において、第1蓄熱部211に重なる。そのため、各発熱部41にて発生した熱が、第1蓄熱部211に速やかに伝わる。また、第1蓄熱部211にて蓄えられた熱は、速やかに各発熱部41を介して印刷媒体801に伝わる。よって、各発熱部41にて発生した熱をあまり無駄にせずに、印刷媒体801への印刷に用いることができる。これは、消費電力の削減、すなわち印字効率の向上に適する。
凹部115は、互いに平行な一対の側面116,117を有する。このような凹部115を形成するには、基板11の主面111に対しダイシングブレードを傾ける必要が無い。主面111に対しダイシングブレードを傾けずに凹部115を形成すると、ダイシングブレードが摩耗しにくいといったメリットがある。
本実施形態によれば、帯状部331,351,371の先端寄り部分は、薄肉部322によって構成されている。これにより、帯状部331,351,371の対向縁332,352,372が顕著な段差となることを抑制することが可能である。これは、抵抗体層4が顕著な段差を覆う構成となることを避けるものであり、抵抗体層4の損傷を回避するのに適している。
帯状部331,351,371の根元側部分や、電極層3のうちこれらにつながる部分は、通常厚部321によって構成されている。これにより、電極層3の電気抵抗値が不当に大きくなってしまうことを防止することができる。
帯状部331,351,371の先端寄り部分を第1グレーズ層21の発熱抵抗体支持部21に対して沈降させることにより、第1グレーズ層21と帯状部331,351,371との境界に段差が生じることをさらに抑制することができる。帯状部331,351,371の先端寄り部分と第1グレーズ層21とを面一とすれば段差の解消に好適である。
通常厚部321を下層302および上層303からなる本体Au層301によって構成し、薄肉部322を下層302のみによって構成することにより、通常厚部321と薄肉部322との境界を所望の場所に設けるのに都合がよい。この境界の位置は、厚膜印刷によって規定できるため、相応の精度を確保することができる。
また、本実施形態によれば、ボンディング部336は、厚肉部323によって構成されている。厚肉部323は、通常厚部321の厚さが0.6μm程度であるのに対し、厚さが0.9μm程度(あるいは、1.7μm程度)と厚い。これにより、ワイヤ81をボンディングする際の圧力が負荷されても、これによって損傷を受ける可能性が低い。また、ワイヤ81を介してボンディング部336に引っ張り力が作用した場合に、ワイヤ81とボンディング部336との接合部に生じる応力集中を弱める機能を果たす。これにより、ワイヤ81およびボンディング部336のはがれを抑制することができる。
厚肉部323は、本体Au層301と補助Au層304からなる。補助Au層304は、本体Au層301よりもAu比率が高いため、Auからなるワイヤ81との接合力を高めるのに適している。また、補助Au層304がAuおよびガラスが混入された材料からなる場合、補助Au層304の表面が比較的凹凸が多い形状となりやすい。これにより、ボンディング部336とワイヤ81との接触面積を増大させることが可能である。これによっても、ワイヤ81とボンディング部336との接合力を高めることができる。
本体Au層301には、添加元素としてロジウム、バナジウム、ビスマス、シリコンなどが添加されている。これらの添加元素は、特にガラスからなる第2グレーズ層22との接合力を高める効果を発揮する。これにより、ボンディング部336の剥離を好適に防止することができる。
本実施形態においては、共通電極35の基幹部357も厚肉部323によって構成されている。この厚肉部323には、樹脂層6のIC部62を介して駆動IC7が実装されている。このような構成は、基幹部357のうち駆動IC7が実装された領域に不当な応力集中が生じることを回避するのに適している。また、基幹部357には、配線基板12に繋がるワイヤ81がボンディングされている。基幹部357が厚肉部323によって構成されていることは、ワイヤ81との接合力、および第2グレーズ層22との接合力の双方を高めるのに適しており、このワイヤ81および基幹部357の剥離を抑制するのに有利である。
また、本実施形態によれば、保護層5には、電極層3と直接接する部分がない。Auを主成分とする電極層3とスパッタ法を用いてガラスによって形成された保護層5とは、比較的結合力が弱い。一方、たとえばTaSiO2またはTaNからなる抵抗体層4は、保護層5との結合力が比較的強い。したがって、保護層5の剥離を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、電極層3のうち第1グレーズ層21と第2グレーズ層22との間にある部分は、ガラス層25上に形成されている。これらの部分は細かい帯状とされているため、下地が粗いと断線などの不具合を生じやすい。ガラス層25は、たとえば第1グレーズ層21もしくは第2グレーズ層22を形成するガラスよりも軟化点が低いガラスからなるため、その表面を平滑に仕上げやすい。これにより、電極層3の断線を回避することができる。また、電極層3のうちガラス層25上に位置するのは、直行部334,354のみである。直行部334,354は、直線状であるため、たとえば屈曲部に生じやすい偏った応力が作用するおそれがない。したがって、直行部334,354が不当にずれたり曲がったりすることを防止することができる。
複数の直行部334,354は、互いに平行であり、かつ副走査方向yに沿っている。これにより、同数の直行部334,354を配置する場合に、互いのピッチを最大化することが可能である。これは、直行部334,354どうしが接触してしまうと言った不具合を防止するのに適している。
また、本実施形態においては、直行部334,354を抵抗体層4の電極被覆部42が覆っている。電極被覆部42の当該部分は細い帯状とされている。直行部334,354がずれたり曲がったりしにくいため、電極被覆部42の当該部分どうしが接触してしまうことを回避することができる。
図32〜図45は、本発明の他の実施形態もしくは変形例を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図32は、サーマルプリントヘッド101の変形例を示している。同図に示されたサーマルプリントヘッド101は、電極層3の構成が上述したサーマルプリントヘッド101と異なっている。この変形例においては、薄肉部322が、本体Au層301の上層303によって構成されている。下層302は、第1グレーズ層21の副走査方向yにおける中心から退避した位置に形成されている。
図33〜図36は、図32に示すサーマルプリントヘッド101の製造方法を示している。まず、基板11に第1グレーズ層21、第2グレーズ層22およびガラス層25を形成した後に、下層312を形成する。このとき、第1グレーズ層21の大部分を露出させるように、下層312を形成する。次いで、基板11のほぼ全面を覆うように、上層313を形成する。さらに、補助Au層314を形成する。そして、Au層30に対してパターニングを施すことにより、図35に示すように、本体Au層301を有する電極層3を形成する。そして、基板11全体を加熱する処理を施すことにより、各帯状部331,351,371の先端寄り部分が第1グレーズ層21に対して沈降する。こののちは、図23〜図31を参照して説明した工程を経ることにより、図32に示すサーマルプリントヘッド101の変形例が完成する。
このような変形例によっても、抵抗体層4の損傷を抑制しつつ、電極層3の電気抵抗値が不当に大きくなってしまうことを回避することができる。
図37および図38は、本発明の第2実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示している。本実施形態のサーマルプリントヘッド102は、電極層3の厚さ方向z視における形状と、Ag層361およびAg保護層53を備える点とが、上述した実施形態と異なっている。
電極層3は、複数の個別電極33(図37には7つ示す)と、一つの共通電極35とを含む。電極層3は、第2蓄熱部212と、ガラス層25と、第2グレーズ層22とに積層されている。本実施形態においては、電極層3は、第2蓄熱部212、ガラス層25、および第2グレーズ層22のいずれとも直接接する。より具体的には、次のとおりである。
複数の個別電極33は、互いに導通していない。そのため、各個別電極33には、サーマルプリントヘッド102の組み込まれたプリンタが使用される際に、個別に、互いに異なる電位が付与されうる。各個別電極33は、個別電極帯状部331と、直行部334と、斜行部335と、ボンディング部336とを有する。各個別電極帯状部331は、副走査方向yに沿って延びる帯状である。各個別電極帯状部331は、第2蓄熱部212に積層されている。各個別電極帯状部331の対向縁332は、主走査方向xに沿っている。直行部334は、副走査方向yに平行にまっすぐ延びている。直行部334は、その大部分がガラス層25上に形成されており、一端側部分が第1グレーズ層21に、他端側部分が第2グレーズ層22に重なっている。本実施形態では、直行部334(すなわち個別電極33もしくは電極層3)は、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁217と重なる。斜行部335は、主走査方向xおよび副走査方向yのいずれに対しても傾斜した方向に延びており、第2グレーズ層22上に形成されている。ボンディング部336は、ワイヤ81がボンディングされる部分であり、第2グレーズ層22上に形成されている。
共通電極35は、複数の共通電極帯状部351と、連結部358と、迂回部359と、基幹部357とを有する。各共通電極帯状部351は、副走査方向yに延びる帯状である。各共通電極35において、複数の共通電極帯状部351は、主走査方向xに互いに離間し、且つ、互いに導通している。各共通電極帯状部351は、第2蓄熱部212に積層されている。共通電極帯状部351の対向縁352は、主走査方向xに沿っている。各共通電極帯状部351は、複数の個別電極帯状部331のいずれか一つと副走査方向yに互いに離間している。すなわち、各共通電極帯状部351の対向縁352は、複数の個別電極帯状部334の対向縁332と、副走査方向yに隙間を隔てて対向している。連結部358は、基板11の副走査方向y一端寄り部分に形成されており、主走査方向xに長く延びている。連結部358は、複数の共通電極帯状部351につながる。これにより、各共通電極帯状部351どうしが互いに導通している。本実施形態では、連結部358(すなわち共通電極35もしくは電極層3)は、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁216と重なる。迂回部359は、基板11の主走査方向x一端寄り部分に形成されており、副走査方向yにおいて、凹部115を横切っている。本実施形態では、迂回部359(すなわち共通電極35もしくは電極層3)は、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁216,217と重なる。基幹部357は、主走査方向xに延びる帯状であり、迂回部359につながっている。
本実施形態においては、個別電極帯状部331、共通電極帯状部351の幅が27.3μm程度、個別電極帯状部331と共通電極帯状部351との副走査方向yにおける隙間が15μm程度とされている。また、ボンディング部336の主走査方向xにおける寸法が55μm程度とされている。
抵抗体層4は、電極層3からの電流が流れた部分が発熱する。このように発熱することによって印字ドットが形成される。抵抗体層4は、電極層3を構成する材料よりも抵抗率が高い材料よりなる。このような材料としては、たとえば、TaSiO2またはTaNが挙げられる。抵抗体層4の厚さは、たとえば厚膜の場合は2〜10μm程度である。本実施形態においては、抵抗体層4と第2蓄熱部212との間に、電極層3が介在している。本実施形態と異なり、抵抗体層4が第1グレーズ層21と電極層3との間に介在していてもよい。抵抗体層4は、複数の発熱部41と、複数の電極被覆部42とを含む。
各発熱部41は、第2蓄熱部212に積層されている。各発熱部41は、電極層3のうち互いに離間した部位に跨る。より具体的には、各発熱部41は、個別電極帯状部331と共通電極帯状部351とに跨る。各発熱部41は、第2蓄熱部212上において、対向縁331と対向縁351とに挟まれた隙間を覆う。複数の発熱部41は、主走査方向xに沿って配列されている。本実施形態においては、複数の発熱部41はそれぞれ、厚さ方向z視において、第1蓄熱部211に重なる部位を有する。
各電極被覆部42は、発熱部41につながっている。各電極被覆部42は、電極層3と保護層5との間に介在している。本実施形態においては、電極被覆部42は、すべての個別電極帯状部331と、すべての共通電極帯状部351と、すべての屈曲部333と、すべての直行部334と、を覆っている。電極被覆部42は、個別電極帯状部331などから幅方向において4μm程度はみ出している。
Ag層361は、共通電極35の連結部358および迂回部359に重なる帯状であり、Agによって形成されている。Ag層361の厚さは、たとえば16μm程度である。
Ag保護層53は、Ag層361を保護するためのものであり、Ag層361のすべてを覆う帯状とされている。Ag保護層53は、たとえばガラスからなり、その厚さが4〜10μm程度とされている。
次に、サーマルプリントヘッド102の製造方法の一例について、図39〜図41を参照しつつ、以下に説明する。
まず、図8〜図20を参照して説明した工程と類似の工程を行う。これにより、図39に示すように、凹部115が形成された基板11上に、第1グレーズ層21、第2グレーズ層22、ガラス層25、および電極層3を形成する。同図に示された状態においては、各帯状部331,351は、いまだ第1グレーズ層21に対して沈降していない。
次いで、図40に示すようにAg層361を形成する。Ag層361の形成は、たとえばAgを含むペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することによって行う。このときの焼成工程において、第1グレーズ層21が加熱される。これにより、各帯状部331,351が第1グレーズ層21に対して沈降する。
次いで、Ag保護層53を形成する。Ag保護層53の形成は、たとえばガラスペーストを印刷した後に、印刷されたガラスペーストを焼成することによって行う。このときの焼成工程において、第1グレーズ層21が再び加熱される。これにより、各帯状部331,351の第1グレーズ層21に対する沈降が促進される。こののちは、図23〜図31を参照して説明した工程と類似の工程を経ることにより、サーマルプリントヘッド102が完成する。
次に、本実施形態にかかるサーマルプリントヘッド102およびその製造方法の作用について説明する。
サーマルプリントヘッド102は、サーマルプリントヘッド101に関して説明した理由と同様の理由により、消費電力の削減、すなわち印字効率の向上を図るのに適する。
サーマルプリントヘッド102によると、サーマルプリントヘッド101に関して説明した理由と同様の理由により、電極層3や抵抗体層4を、所望の形状に形成することが可能となる。
サーマルプリントヘッド102によると、サーマルプリントヘッド101に関して説明した理由と同様の理由により、歩留まりの向上が期待できる。
本実施形態によれば、共通電極35の連結部358および迂回部359を流れるべき電流が、Ag層361にも流れることとなる。このため、共通電極35の電気抵抗値を低減させることが可能である。また、Ag層361は、ガラスからなるAg保護層53によって、そのすべてが覆われている。サーマルプリントヘッド102の製造工程において、抵抗体層40を形成するときには、Ag層361は、Ag保護層53によってすでに覆われている格好となっている。このため、たとえばスパッタ法やCVD法などを用いて抵抗体層40を形成するときに発生するCF4ガスやO2によってAg層361が変質してしまうことを防止することができる。
また、Ag層361およびAg保護層53の製造工程と、各帯状部331,351の先端寄り部分を沈降させる工程とを兼ねることが可能である。これにより、サーマルプリントヘッド102の製造効率を高めることができる。
図42および図43は、本発明の第3実施形態に基づくサーマルプリントヘッドを示している。本実施形態のサーマルプリントヘッド103は、厚さ方向z視における電極層3の形状と、厚さ方向z視における抵抗体層4の形状が、サーマルプリントヘッド102と主に異なる。
本実施形態においては、電極層3は、複数の個別電極33(図42には5つ示す)および共通電極35を含む。
複数の個別電極33は、互いに導通していない。そのため、各個別電極33には、サーマルプリントヘッド103の組み込まれたプリンタが使用される際に、個別に、互いに異なる電位が付与されうる。各個別電極33は、個別電極帯状部331と、直行部334と、斜行部335と、ボンディング部336とを有する。各個別電極帯状部331は、副走査方向yに沿って延びる帯状である。各個別電極帯状部331は、第2蓄熱部212に積層されている。個別電極帯状部331の対向縁332は、副走査方向yに沿っている。直行部334は、副走査方向yに平行にまっすぐ延びている。直行部334は、その大部分がガラス層25上に形成されており、一端側部分が第1グレーズ層21に、他端側部分が第2グレーズ層22に重なっている。本実施形態では、直行部334(すなわち個別電極33もしくは電極層3)は、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁217と重なる。斜行部335は、主走査方向xおよび副走査方向yのいずれに対しても傾斜した方向に延びており、第2グレーズ層22上に形成されている。ボンディング部336は、ワイヤ81がボンディングされる部分であり、第2グレーズ層22上に形成されている。
共通電極35は、複数の共通電極帯状部351と、連結部358と、迂回部359と、基幹部357とを有する。各共通電極帯状部351は、副走査方向yに延びる帯状である。各共通電極35において、複数の共通電極帯状部351は、主走査方向xに互いに離間し、且つ、互いに導通している。各共通電極帯状部351は、第2蓄熱部212に積層されている。共通電極帯状部351の対向縁352は、副走査方向yに沿っている。各共通電極帯状部351は、複数の個別電極帯状部331のいずれか一つと副走査方向yに互いに離間している。すなわち、各共通電極帯状部351の対向縁352は、複数の個別電極帯状部331のいずれか一つの対向縁332と、主走査方向xに隙間を隔てて対向している。複数の共通電極帯状部351と、複数の個別電極帯状部331とは、主走査方向xに沿って交互に配置されている。連結部358は、基板11の副走査方向y一端寄り部分に形成されており、主走査方向xに長く延びている。連結部358は、複数の共通電極帯状部351につながる。これにより、各共通電極帯状部351どうしが互いに導通している。本実施形態では、連結部358(すなわち共通電極35もしくは電極層3)は、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁216と重なる。迂回部359は、基板11の主走査方向一端寄り部分に形成されており、副走査方向yにおいて、凹部115を横切っている。本実施形態では、迂回部359(すなわち共通電極35もしくは電極層3)は、厚さ方向z視において、第2蓄熱部212の端縁216,217と重なる。基幹部357は、主走査方向xに延びる帯状であり、迂回部359につながっている。
抵抗体層4は、電極層3からの電流が流れた部分が発熱する。このように発熱することによって印字ドットが形成される。抵抗体層4は、電極層3を構成する材料よりも抵抗率が高い材料よりなる。このような材料としては、たとえば、TaSiO2またはTaNが挙げられる。抵抗体層4の厚さは、たとえば厚膜の場合は2〜10μm程度である。本実施形態においては、抵抗体層4と第2蓄熱部212との間に、電極層3が介在している。本実施形態においては、抵抗体層4は、主走査方向xに延びる帯状である。抵抗体層4は、複数の発熱部41を含む。
各発熱部41は、第2蓄熱部212に積層されている。各発熱部41は、電極層3のうち互いに離間した部位に跨る。より具体的には、各発熱部41は、複数の個別電極帯状部331のうちの1つと複数の共通電極帯状部351のうちの1つとにまたがる。各発熱部41は、第2蓄熱部212上において、対向縁332と対向縁352とに挟まれた隙間を覆う。複数の発熱部41は、主走査方向xに沿って配列されている。本実施形態においては、複数の発熱部41はそれぞれ、厚さ方向z視において、第1蓄熱部211に重なる部位を有する。なお、サーマルプリントヘッド103には、ガラス層26が形成されている。ガラス層26は、端縁216に接し、連結部358と基板11との間に介在する。
このようなサーマルプリントヘッド103を形成するには、サーマルプリントヘッド102を形成する工程と類似の工程を行う。
サーマルプリントヘッド103は、サーマルプリントヘッド101に関して説明した理由と同様の理由により、消費電力の削減、すなわち印字効率の向上を図るのに適する。
サーマルプリントヘッド103によると、サーマルプリントヘッド101に関して説明した理由と同様の理由により、電極層3や抵抗体層4を、所望の形状に形成することが可能となる。
サーマルプリントヘッド103によると、サーマルプリントヘッド101に関して説明した理由と同様の理由により、歩留まりの向上が期待できる。
次に、図44を用いて、図4に示した凹部115の第1変形例について説明する。
図44に示すように、凹部115は、一対の側面116,117と、底面118と、一対の曲面119とを有する。一対の側面116,117、および底面118は、いずれも、平面状であり、主走査方向xに長手状に延びる形状である。本実施形態においてはさらに、一対の側面116,117は互いに平行である。各側面116,117は、一対の曲面119のいずれか一方とつながる。さらに、一対の曲面119の間に底面118が位置し、且つ、一対の曲面119は底面118を挟む。すなわち、本実施形態においては、凹部115は、主走査方向xに垂直な平面による断面がU字状である。
当該構成においては、凹部115は、互いに平行な一対の側面116,117を有する。このような凹部115を形成するには、基板11の主面111に対しダイシングブレードを傾ける必要が無い。主面111に対しダイシングブレードを傾けずに凹部115を形成すると、ダイシングブレードが摩耗しにくいといったメリットがある。
次に、図45を用いて、図4に示した凹部115の第2変形例について説明する。
図45に示すように、凹部115は、一対の側面116,117を有する。一対の側面116,117は、いずれも、平面状であり、主走査方向xに長手状に延びる形状である。本実施形態においてはさらに、一対の側面116,117は互いにつながる。すなわち、本実施形態においては、凹部115は、主走査方向xに垂直な平面による断面がV字状である。
次に、図46を用いて、図4に示した第2蓄熱部212の変形例について説明する。
図46に示すように、第2蓄熱部212は、第1部位214と2つの第2部位215とを有する。第1部位214は第1蓄熱部211とつながり、第1蓄熱部211と同時に形成される。各第2部位215は、第1部位214の副走査方向yにおける端部に形成されている。第2部位215は、第1部位および第1蓄熱部211が形成された後に、形成される。このような構成によっても、第1実施形態にて述べた効果と同様の効果を奏する。
図44、図45にて示した凹部115の形状は、第1実施形態における凹部115の変形例として示したが、第2もしくは第3実施形態における凹部115の変形例として採用してもよい。同様に、図46にて示した第2蓄熱部の変形例は、第2もしくは第3実施形態における第2蓄熱部の変形例として採用してもよい。
101,102,103 サーマルプリントヘッド
1 支持部
11 基板
111 主面
112 基板側面
115 凹部
116,117 側面
118 底面
12 基板
13 放熱板
21 第1グレーズ層
211 第1蓄熱部
212 第2蓄熱部
213 露出面
214 第1部位
215 第2部位
216,217 端縁
218 端面
22 第2グレーズ層
25,26 ガラス層
3 電極層
30 Au層
301 本体Au層
302 下層
303 上層
304 補助Au層
311 本体Au層
312 下層
313 上層
314 補助Au層
321 通常厚部
322 薄肉部
323 厚肉部
33 個別電極
331 個別電極帯状部
332 対向縁
333 屈曲部
334 直行部
335 斜行部
336 ボンディング部
35 共通電極
351 共通電極帯状部
352 対向縁
353 分岐部
354 直行部
355 斜行部
356 延出部
357 基幹部
358 連結部
359 迂回部
361 Ag層
37 中継電極
371 中継電極帯状部
372 対向縁
373 連結部
4 抵抗体層
41 発熱部
42 電極被覆部
5 保護層
51 下層
52 上層
53 Ag保護層
6 樹脂層
61 電極部
62 IC部
7 駆動IC
71 パッド
81 ワイヤ
82 封止樹脂
83 コネクタ
x 主走査方向
y 副走査方向
z 厚さ方向

Claims (22)

  1. 主面を有し且つ上記主面から凹む凹部が形成された基板と、
    上記凹部に形成された第1蓄熱部と、上記第1蓄熱部を覆い且つ主走査方向に帯状に延びる第2蓄熱部とを含む第1グレーズ層と、
    上記第2蓄熱部に積層された電極層と、
    上記第2蓄熱部に各々が積層され且つ上記電極層のうち互いに離間した部位に各々が跨がる複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備え、
    上記第2蓄熱部は、上記主面のうち上記凹部と離間した位置から隆起している、サーマルプリントヘッド。
  2. 主面を有し且つ上記主面から凹む凹部が形成された基板と、
    上記凹部に形成された第1蓄熱部と、上記第1蓄熱部を覆い且つ主走査方向に帯状に延びる第2蓄熱部とを含む第1グレーズ層と、
    上記第2蓄熱部に積層された電極層と、
    上記第2蓄熱部に各々が積層され且つ上記電極層のうち互いに離間した部位に各々が跨がる複数の発熱部を含む抵抗体層と、を備え、
    上記第2蓄熱部は、上記基板の厚さ方向視において、上記凹部から副走査方向にはみ出た部位を有する、サーマルプリントヘッド。
  3. 上記電極層は、上記抵抗体層と上記第2蓄熱部との間に介在する、請求項1または2に記載のサーマルプリントヘッド。
  4. 上記第1蓄熱部は、上記主走査方向に帯状に延びる、請求項1ないし3のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  5. 上記複数の発熱部はそれぞれ、上記基板の厚さ方向視において、上記第1蓄熱部に重なる、請求項1ないし4のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  6. 上記第1蓄熱部は、上記第2蓄熱部を構成する材料と同一の材料よりなる、請求項1ないし5のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  7. 上記凹部は、互いに対向し且つ平面状の一対の側面を有する、請求項4に記載のサーマルプリントヘッド。
  8. 上記一対の側面は互いに平行である、請求項7に記載のサーマルプリントヘッド。
  9. 上記凹部は、平面状の底面を更に有し、上記底面は、上記一対の側面のいずれともつながる、請求項8に記載のサーマルプリントヘッド。
  10. 上記凹部は、平面状の底面と、上記底面を挟む一対の曲面とを更に有し、上記一対の曲面はそれぞれ、上記一対の側面のいずれか一つと上記底面とにつながる、請求項8に記載のサーマルプリントヘッド。
  11. 上記一対の側面は互いにつながる、請求項7に記載のサーマルプリントヘッド。
  12. 上記基板は、上記主走査方向のいずれか一方を向く基板側面を有し、上記第1蓄熱部は、上記基板側面から露出している、請求項1ないし11のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  13. 上記第2蓄熱部は、上記主走査方向に沿って延びる一対の端縁を有し、上記電極層は、上記基板の厚さ方向視において、上記一対の端縁のいずれにも重なる、請求項1ないし12のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  14. 上記電極層は、共通電極と、複数の中継電極とを含み、上記共通電極は、上記主走査方向に互いに離間し且つ互いに導通する複数の共通電極帯状部を有し、上記複数の中継電極はそれぞれ、上記主走査方向に互いに離間する2つの中継電極帯状部と、上記2つの中継電極帯状部につながる中継電極連結部とを有し、上記複数の共通電極帯状部はそれぞれ、上記2つの中継電極帯状部の一方と副走査方向に離間する、請求項1ないし13のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  15. 上記電極層は、各々が個別電極帯状部を有する複数の個別電極を更に含み、上記各個別電極帯状部は、上記複数の共通電極帯状部のいずれか一つと上記主走査方向に離間し且つ上記2つの中継電極帯状部の他方と上記副走査方向に離間する、請求項14に記載のサーマルプリントヘッド。
  16. 上記共通電極は、上記複数の共通電極帯状部のうち互いに隣接するものどうしにつながり且つ上記副走査方向に延びる分岐部を更に有する、請求項15に記載のサーマルプリントヘッド。
  17. 上記電極層は、共通電極を含み、上記共通電極は、副走査方向において上記凹部を横切る迂回部と、上記主走査方向に互いに離間する複数の共通電極帯状部と、上記迂回部および上記複数の共通電極帯状部のいずれにもつながる共通電極連絡部とを有する、請求項1ないし13のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  18. 上記電極層は、各々が個別電極帯状部を有する複数の個別電極を更に含み、上記複数の共通電極帯状部はそれぞれ、上記個別電極帯状部と上記副走査方向に離間する、請求項17に記載のサーマルプリントヘッド。
  19. 上記電極層は、各々が個別電極帯状部を有する複数の個別電極を更に含み、上記複数の共通電極帯状部はそれぞれ、上記個別電極帯状部と上記主走査方向に離間する、請求項17に記載のサーマルプリントヘッド。
  20. 上記基板に形成され且つ副走査方向に上記第1グレーズ層と離間した第2グレーズ層と、
    上記第2グレーズ層に支持された駆動ICと、
    上記第1グレーズ層と上記第2グレーズ層とに跨り且つ上記第1グレーズ層もしくは上記第2グレーズ層のいずれかを構成する材料よりも軟化点が低い材料よりなるガラス層と、を更に備える、請求項1ないし19のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  21. 主面を有する基材を用意し、
    上記主面から凹む凹部を上記基材に形成し、
    上記主面および上記凹部に、第1方向に沿って延びる第1グレーズ層を形成し、
    上記第1グレーズ層に電極層を形成し、
    上記第1グレーズ層に抵抗体層を形成し、
    上記第1グレーズ層を形成した後に、上記第1方向と異なる第2方向に沿って、上記基材を切断する、各工程を備える、サーマルプリントヘッドの製造方法。
  22. 上記抵抗体層を形成する工程は、上記電極層を形成する工程の後に行う、請求項21に記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
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