JP2012115796A - 気体吸着デバイスの作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】気体吸着材の劣化と、作製のコストを低減可能な気体吸着デバイスの作製方法を提供する。
【解決手段】両端に開口部8を有する金属製の管7に、一端の開口部8または両端の開口部8から気体吸着材を充填し、金属製の管7における封止材5で封止する部分の周辺に狭窄部9を形成し、狭窄部9を上にして金属製の管7を設置し、狭窄部9の上に封止材5を載せ、金属製の管7と共に気体吸着材の周囲を減圧すると共に、封止材5が融解して開口部8の狭窄部9を塞ぐように金属製の管7と封止材5を加熱した後、封止材5を冷却して固めることにより、開口部8の狭窄部9を封止することにより、気体吸着デバイスを作製する。
【選択図】図2

Description

本発明は、気体吸着材を充填した気体吸着デバイスの作製方法に関するものである。
近年、真空断熱材、真空断熱容器、プラズマディスプレイパネル等、高度な真空環境により性能を発揮することができる機器(以下、真空機器と記述)の開発が盛んになってきている。
これらの真空機器にとって、製造時における残留気体や経時的に侵入する気体による内部の圧力上昇は性能を劣化する原因になる。そこで、これらの気体を吸着するための気体吸着材の適用が試みられている。
気体吸着材は大気中で空気に接触すると、空気を吸着してしまい、気体の吸着能力が低下してしまう。そこで、気体を遮断する部材で被うことが試みられている(例えば、特許文献1参照)。
また、気体吸着材の吸着性能を発揮させるために熱処理を要する場合、気体吸着材を、金属製の管内に封止するためには、予め金属製の管と封止材をセットにして熱処理炉の中に設置して温度を上昇させることにより、気体吸着材の熱処理と同一の工程で封止材を融解して封止する手法が有効である。
従来のこのような気体吸着デバイスの作製(封止)方法としては、例えば、特許文献2に開示されているものがある。以下、図5を参照しながら従来の気体吸着デバイスの作製(封止)方法を説明する。
図5(a)に示すように、従来の気体吸着デバイスの作製(封止)方法は、内容器1と、排気孔2を設けた外容器3とを端部4で接合して二重構造とし、排気口2を上にして、周りに封止材5を配置する。
そして、この封止材5上に封止板6を設置した後、真空加熱炉内で真空加熱処理を行ない、内容器1と外容器3により形成される空間内を真空にした後に封止材5を軟化させることにより封止板6を自重により外容器3に近づけ、図5(b)の状態にすることにより排気孔2を密封する。
特表平9−512088号公報 特開昭58−192516号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、気体を遮断する部材の気体バリア性が必ずしも十分ではなく、気体吸着材を吸着対象の気体が存在する空間に設置する工程で、気体吸着材が周囲の気体を吸着してしまうため、吸着材の劣化抑制が困難であった。
また、特許文献2に開示された気体吸着デバイスの作製(封止)方法では、内容器1、外容器3、封止板6という3点の部材を用いることから材料コストと工数が大きくなるた
め、この方法では空気吸着デバイスを安価にすることが困難であった。
そこで、本発明では、気体吸着デバイスの作製工程および吸着対象の気体が存在する空間への設置の工程での気体吸着材の劣化と、作製のコストを低減可能な気体吸着デバイスの作製方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の気体吸着デバイスの作製方法は、両端に開口部を有する金属製の管に、一端の前記開口部または両端の前記開口部から気体吸着材を充填し、前記開口部付近に加熱により融解する封止材を設置し、前記金属製の管と共に前記気体吸着材の周囲を減圧すると共に、前記封止材が融解して前記開口部を塞ぐように前記金属製の管と前記封止材を加熱した後、前記封止材を冷却して固めることにより、前記開口部を封止するのである。
上記方法によれば、金属製の管内に充填された気体吸着材を金属製の管と共に、減圧下で熱処理することにより、気体吸着材に付着した気体を脱離させ、必要に応じて熱処理で気体吸着材に気体吸着特性を付与した後に、金属製の管の開口部を封止することにより、気体吸着材を空気に接触させずに、金属製の管内に気体吸着材を封入した気体吸着デバイスを得る事ができ、気体吸着材が使用時までに吸着目的以外の気体を吸着して吸着目的の気体の吸着量が低減するのを抑制することができる。
更に、熱で融解した封止材が金属製の管の開口部を塞ぐように予め開口部付近に封止材を設置しておくことにより、真空加熱炉の内部等のように、外部から操作困難で、高温になるため可動部の設置が困難な状況であっても、封止材が融解して開口部を塞ぐように金属製の管と封止材を加熱した後、封止材の周囲の温度を低下させることにより、封止材が固化して金属製の管の開口部を封止する。
また、別途封止のための部材を用いる必要が無いので、低コストで気体吸着デバイスを得る事ができる。
本発明の気体吸着デバイスの作製方法によれば、気体吸着デバイスの作製工程と、気体吸着デバイスを吸着対象の気体が存在する空間へ設置する工程での気体吸着材の劣化を抑制可能な気体吸着デバイスを得る事ができる。
さらに、密封工程を封止材のみで行い、封止板等の部材を用いないため、封止工程が容易になり、気体吸着デバイスの作製にかかるコストを低減することができる。
また、気体吸着材の吸着特性付与のために熱処理工程を要する場合は、気体吸着材の加熱と封止材の加熱を同時に行なうことにより、気体吸着デバイスの作製にかかる設備稼働電力、工数を低減することができ、気体吸着デバイス作製のコストを低減することができる。
また、一般に、一端に開口部を有する金属製の容器は、金属板を絞り加工により成形するため、得られる高さに限界があり、封入できる気体吸着材の量が限定されるのに対し、金属製の管は任意の長さのものを得る事ができるため、気体吸着材を任意の量封入した気体吸着デバイスを得る事ができる。従って、必要な気体吸着量が大きい場合にも対応可能である。
更に、金属製の管を用いることにより、一端の開口部から吸引して他方の開口部から気
体吸着材を充填することができる。これにより、一端に開口部を有する金属製の容器には充填が困難な、粘性が高い気体吸着材であっても容易に充填することができる。
本発明の実施の形態1の気体吸着デバイスの作製工程における金属製の管の狭窄部加工前の斜視図 (a)同実施の形態の気体吸着デバイスの作製工程における金属製の管の狭窄部加工後の側面図(b)同金属製の管の狭窄部加工後の上面図 同実施の形態の気体吸着デバイスの作製工程における金属製の管の狭窄部に封止材を設置した状態を示す上面図 (a)同実施の形態の気体吸着デバイスの作製方法で作製された気体吸着デバイスの長径方向から見た側面図(b)同実施の形態の気体吸着デバイスの作製方法で作製された気体吸着デバイスの上面図 (a)従来の気体吸着デバイスの封止前の側面図(b)同従来の気体吸着デバイスの封止後の側面図
第1の発明は、両端に開口部を有する金属製の管に、一端の前記開口部または両端の前記開口部から気体吸着材を充填し、前記開口部付近に加熱により融解する封止材を設置し、前記金属製の管と共に前記気体吸着材の周囲を減圧すると共に、前記封止材が融解して前記開口部を塞ぐように前記金属製の管と前記封止材を加熱した後、前記封止材を冷却して固めることにより、前記開口部を封止する気体吸着デバイスの作製方法である。
気体吸着材は、使用時までに、目的外の気体に触れると、その気体を吸着し、吸着容量が減少(劣化)したり、吸着能力を失ったりしてしまう(失活)ため、使用時までは外気と接触しないような気体遮断性がある部材内に封入する必要がある。よって、気体吸着デバイスの重要な機能の一つは、使用時まで気体との接触を抑制し、気体吸着材の気体吸着能力を保持することである。
従って、気体吸着デバイスの作製は、真空中或いは、気体吸着材が吸着し得ない気体、例えばアルゴン等の不活性ガス中でなされる必要があった。
一般にこのような作業は、アルゴン等の不活性ガスで満たしたグローブボックス内で実施されることが多いが、作業性が悪く、取り扱いに時間を要する、また、アルゴンガスの消費量が多い等、コスト的には不利な条件となっていた。また、グローブボックス内に外部より侵入した空気等の不純物ガスが存在することにより、気体吸着材が劣化することも課題の一つであった。
以上の様に、活性を付与された気体吸着材は、空気に触れると吸着特性が損なわれるため、空気に触れさせること無く、できる限り速やかに気体遮断性が大きい部材で密閉されることが望ましい。
次に示すように、本発明の気体吸着デバイスの作製方法は、気体吸着デバイスの作製工程と、気体吸着デバイスを吸着対象の気体が存在する空間へ設置する工程での気体吸着材の劣化を抑制可能な気体吸着デバイスを得る事ができる。
例えば、熱処理が行われていない状態では大気中で取り扱いが可能である気体吸着材の原料を、高度の真空高温環境下で熱処理して吸着特性を付与した後、温度のみを変えるという一連の工程で閉空間に密閉できるため、活性を付与された気体吸着材の大気への接触を非常に少なくすることができる。
更に、封止工程に封止板等他の部材を用いないため材料コストを抑えることができ、封止工程が熱処理の温度の変化のみで行われるため、工数を低減することができる。
また、一般に、一端に開口部を有する金属製の容器は、金属板を絞り加工により成形するため、得られる高さに限界があり、封入できる気体吸着材の量が限定されるのに対し、金属製の管は任意の長さのものを得る事ができるため、気体吸着材を任意の量封入した気体吸着デバイスを得る事ができる。従って、必要な気体吸着量が大きい場合にも対応可能である。
更に、金属製の管を用いることにより、一端の開口部から吸引して他方の開口部から気体吸着材を充填することができる。これにより、一端に開口部を有する金属製の容器には充填が困難な、粘性が高い気体吸着材であっても容易に充填することができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、金属製の管における封止材で封止する部分の周辺に狭窄部を形成し、前記狭窄部を上にして金属製の管を設置し、前記狭窄部の上に前記封止材を載せて前記封止材を加熱溶融する気体吸着デバイスの作製方法である。
外気の侵入のない密閉封止を行うためには、融解前及び融解状態にある封止材を適切な位置に固定することが重要となる。
例えば、金属製の管の管軸方向が重力方向に対して略垂直(垂直を含む)になるように金属製の管を横に寝かせた横置きにして封止材を融解させると、金属製の管の寸法に比較して封止材の量が充分でない場合、金属製の管内側壁面の封止材が接触している部分に付着するのみで、開口部を封止することができない場合がある。
また、封止歩留まりを向上させるために封止材を多量に使用すると、封止材が高価である場合、気体吸着デバイスの価格が高くなってしまう。
また、狭窄部を有しない金属製の管を、封止材で封止すべき開口部が上になるように金属製の管の管軸方向を重力方向と略平行(平行を含む)に設置した場合、封止材は金属製の管の開口部付近に固定することが困難であり、封止材を設置以前に気体吸着材が充填してある場合は、封止材は気体吸着材に上方から接触し、気体吸着材が粉末状である場合は、気体吸着材内部に埋没する場合もある。
しかし、金属製の管における封止材で封止する部分の周辺に狭窄部を形成し、前記狭窄部を上にして金属製の管を設置し、前記狭窄部の上に前記封止材を載せるようにすれば、封止材を封止すべき箇所に容易に固定することができ、封止材の量と加熱が適度であれば、液化した封止材が表面張力で狭窄部の最も狭い部分に留まって開口部(狭窄部)を塞ぐことになる。
その後、周囲の温度を下げることにより、開口部(狭窄部)を塞いた状態の封止材が冷却されて固まり、開口部(狭窄部)は封止材により封止される。
以上の様にして、真空熱処理炉の外部から操作することなく狙いの位置で適切に金属製の管を封止することができる。
以上の構成により、金属製の管における封止材で封止する部分の周辺に形成した狭窄部に封止材を留めて、狭窄部を封止材で封止することができる。
これを、真空加熱炉内で行なうと、金属製の管の開口部を大気に接触させずに封止することができ、気体吸着材の劣化を抑制して、高性能な気体吸着デバイスを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の気体吸着デバイスの作製工程における金属製の管の狭窄部加工前の斜視図である。
図1に示すように、金属製の管7は銅製で両方の端部に開口部8を有する。また金属製の管7の長さは300mm、胴部の壁厚は1mm、外径20mmの円筒形である。
図2(a)は同実施の形態の気体吸着デバイスの作製工程における金属製の管の狭窄部加工後の側面図、図2(b)は同金属製の管の狭窄部加工後の上面図である。
図2(a)に示すように、金属製の管7の一端の開口部8の付近には径方向で対向する2方向から押しつぶしたような狭窄部9が設けられている。さらに、他端の開口部8は溶接により封止されている。
図3は同実施の形態の気体吸着デバイスの作製工程における金属製の管の狭窄部に封止材を設置した状態を示す上面図である。
図3に示すように、金属製の管7における封止材5で封止する部分の周辺に狭窄部9を形成し、狭窄部9を上にして金属製の管7を設置し、狭窄部9の上に封止材5を載せて封止材5を加熱溶融する。なお、封止材5は直径2mm、長さ10mmの円柱状である。
図4(a)は同実施の形態の気体吸着デバイスの作製方法で作製された気体吸着デバイスの長径方向から見た側面図、図4(b)は同実施の形態の気体吸着デバイスの作製方法で作製された気体吸着デバイスの上面図である。
以上の様に構成された本実施の形態の気体吸着デバイスについてその作製方法を説明する。
図1に示す金属製の管7に、熱処理により吸着特性を付与される気体吸着材を一端の開口部8から充填する。金属製の管7の他端の開口部8は溶接で封止してある。更に、溶接封止していない一端の開口部8付近を径方向で対向する2方向から圧縮して狭窄部9を作製する。
ここで、気体吸着材は金属製の管7の両側が開口部8の状態で、一端の開口部8から充填しても良く、両端の開口部8から充填しても良い。また、一端の開口部8を溶接で封止し、封止されていない方の開口部8から充填しても良い。
更に、狭窄部9を作製するための圧縮は、直径が5mmの円柱状のステンレス治具(図示せず)2本を、金属製の管7と垂直方向に、ステンレス治具同士は平行にして、金属製の管7の開口部8から20mmの位置を挟むように対向して設置し、距離を縮めることにより行った。
ここで、狭窄部9の作製と開口部8溶接の順番は任意である。さらに、この過程では予
め、開口部8内にスペーサー(図示せず)として厚さ1.2mm、幅15mmのステンレス板を挿入しておいて、スペーサーと金属製の管7の内壁が接触した時点で圧縮を完了するようにした。
以上の工程で図2に示すように狭窄部9が作製される。ここで、狭窄部9は、気体吸着材の充填位置より金属製の管7の開口部8側に形成する。
さらに、この状態で、金属製の管7と、気体吸着材と、封止材5を真空加熱炉(図示せず)に設置する。真空加熱炉内を、気体吸着材に付着している気体を離脱と吸着特性の付与に必要な温度まで上昇する。
さらに真空加熱炉内を、封止材5の融解温度まで上昇させ、封止材5を融解させて狭窄部9に流し込み、粘性と表面張力で狭窄部9に保持させる。
この後、真空加熱炉内を冷却することにより、封止材5が固化して封止がなされる。
以上のように、本実施の形態の気体吸着デバイスの作製方法は、両端に開口部8を有する金属製の管7に、一端の開口部8または両端の開口部8から気体吸着材を充填し、開口部8付近に加熱により融解する封止材5を設置し、金属製の管7と共に気体吸着材の周囲を減圧すると共に、封止材5が融解して開口部8を塞ぐように金属製の管7と封止材5を加熱した後、封止材5を冷却して固めることにより、開口部8を封止するのである。
また、金属製の管7における封止材5で封止する部分の周辺に狭窄部9を形成し、狭窄部9を上にして金属製の管7を設置し、狭窄部9の上に封止材5を載せて封止材5を加熱溶融するのである。
本実施の形態では、真空加熱炉内を、気体吸着材に付着している気体の離脱と吸着特性の付与に必要な温度まで上昇する。さらに真空加熱炉内を、封止材5の融解温度まで上昇させ、封止材5を融解させて狭窄部9に流れ込ませ、粘性と表面張力で狭窄部9に保持させるという熱処理の温度のみを変える一連の工程で気体吸着材を閉空間に密閉できるため、活性を付与された気体吸着材の大気への接触を非常に少なくすることができる。
更に、封止工程に封止板等他の部材を用いないため材料コストを抑えることができ、封止工程が熱処理の温度の変化のみで行われるため、工数を低減することができる。
また、気体吸着材からの気体の離脱と吸着特性の付与のための加熱という熱処理工程後に、封止材5を融解するために温度を上昇するという封止工程を経ることにより、封止工程の温度まで上昇させるエネルギーのうち、熱処理工程の温度まで上昇させるエネルギーが必要なくなる。
従って、気体吸着デバイスの作製にかかる設備稼働電力、工数を低減することができ、気体吸着デバイス作製のコストを低減することができる。
本実施の形態における金属製の管7とは、一方向が長く中空のものであり、金属からなるものである。金属製の管7を構成する金属の気体透過度は10[cm/m・day・atm]以下、望ましくは10[cm/m・day・atm]以下のもの、さらに望ましくは10[cm/m・day・atm]以下のものであり、アルミニウム、銅等を用いることができる。
また、金属製の管7は周囲の気体を吸着する際の破壊を容易にするため、厚さが1mm以下であることが望ましく、0.5mm以下であれば更に望ましい。
本実施の形態では、金属製の管7として湾曲していないものを用いたが、湾曲させて、例えばU字型の形状にすることにより、両端の開口部を略同一方向(同一方向を含む)として、両端の開口部がいずれも上方を向くようにして真空加熱炉に設置しても良い。
本実施の形態における狭窄部9とは、金属製の管7の長さ方向と垂直方向の断面積が小さくなっている部分であり、大きさと形状は、封止材5に加わる重力で、狭窄部9を上にして立てた状態の金属製の管7の下に封止材5が落下しないようにして決定される。
従って、封止材5の寸法が大きい場合は、狭窄部9は広くすることができ、封止材5の寸法が小さい場合は封止材5の寸法に合わせて狭くする必要がある。
また、本実施の形態では、金属製の管7における封止材5で封止する部分の周辺に狭窄部9を形成し、狭窄部9を上にして金属製の管7を設置し、狭窄部9の上に封止材5を載せて固定しているが、封止材5を、金属製の管の内径より大きいものとすることで、封止材5は金属製の管7の開口部に接触した状態で設置することができる。
このようにして設置した、気体吸着材と金属製の管7と封止材5を真空熱処理炉内に設置後、本実施の形態と同様の工程を経ることにより、気体吸着デバイスを作製することができる。ここで、金属製の管7への気体の充填と、金属製の管7を湾曲させる工程の順序は任意である。
本実施の形態において、端部とは、管状部材の最も長い方向の、周囲との境界部分であり、開口部8とは、中空の金属製の管7の内部と外部が、金属製の管7の構成材料を経ずにつながることが可能であり、ここから気体吸着材の充填が可能な部分である。
また、封止材5は、熱で融解した後、冷却固化することにより、金属製の管7を密封できるもので、気体通過量が、金属製の管7の気体通過量と同等程度に小さくできるものであればよい。
例えば、合金材料であり、特に指定するものではないが、銅ロウ、アルミロウ等を用いることができる。
また、封止に適した流動性が得られる温度が金属製の管の融点より低いガラスを用いることも可能であり、このようなガラスは、一般に封着用の低融点ガラスとして公知のものである。
また、封止材5の熱膨張率は、金属製の管7を構成する物質の熱膨張係数に近いことが望ましいが、金属製の管7を構成する金属がアルミニウムのように柔軟である場合や、柔軟性に乏しい金属であっても非常に薄く、封止材5に追従して延びるものであればこの限りではない。
封止材5の融解温度は、温度制御の観点から、金属製の管7の融解温度より30℃以上低いことが望ましいが、精密な温度制御が可能な場合はこの限りではない。冷却固化の温度制御条件は、特に指定するものではなく、加熱炉内での自然冷却を行うことが可能である。
本実施の形態1では封止材5にガラスを用いたが、ガラス以外の、金属の酸化物または珪素の酸化物を用いることもできる。
本実施の形態において、気体吸着材とは、気体中に含まれる非凝縮性気体を吸着できるものであり、物理吸着、化学吸着のいずれにより吸着するものを用いることが可能であるが、特に、加熱を行なうことにより気体吸着特性が得られるものが適しており、CuZSM−5等も利用可能である。また、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物や、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物等が利用でき、特に、酸化リチウム、水酸化リチウム、酸化バリウム、水酸化バリウム等がある。
以上のように、本実施の形態の気体吸着デバイスの作製方法は、両端に開口部8を有する金属製の管7に、一端の開口部8または両端の開口部8から気体吸着材を充填し、金属製の管7における封止材5で封止する部分の周辺に狭窄部9を形成し、狭窄部9を上にして金属製の管7を設置し、狭窄部9の上に封止材5を載せ、金属製の管7と共に気体吸着材の周囲を減圧すると共に、封止材5が融解して開口部8の狭窄部9を塞ぐように金属製の管7と封止材5を加熱した後、封止材5を冷却して固めることにより、開口部8の狭窄部9を封止することにより、気体吸着デバイスを作製することができる。
この結果、気体吸着デバイス作製工程における気体吸着材の劣化を抑制し、高性能で、作製にかかる材料コスト、工数を低減することにより安価な気体吸着デバイスを得る事ができる。
本発明にかかる気体吸着デバイスの作製方法は、作製工程で空気に触れると吸着特性を失う気体吸着材の劣化を抑制する気体吸着デバイスの作製を、真空熱処理炉内に可動部を設置すること無しに達成し、安価に気体吸着デバイスを得る事ができる。さらに、熱処理が必要であり、熱処理後は気体に触れると劣化する薬品等の熱処理及び封止に用いることができる。
5 封止材
7 金属製の管
8 開口部
9 狭窄部

Claims (2)

  1. 両端に開口部を有する金属製の管に、一端の前記開口部または両端の前記開口部から気体吸着材を充填し、前記開口部付近に加熱により融解する封止材を設置し、前記金属製の管と共に前記気体吸着材の周囲を減圧すると共に、前記封止材が融解して前記開口部を塞ぐように前記金属製の管と前記封止材を加熱した後、前記封止材を冷却して固めることにより、前記開口部を封止する気体吸着デバイスの作製方法。
  2. 金属製の管における封止材で封止する部分の周辺に狭窄部を形成し、前記狭窄部を上にして金属製の管を設置し、前記狭窄部の上に前記封止材を載せて前記封止材を加熱溶融する請求項1に記載の気体吸着デバイスの作製方法。
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