JP2012113354A - アラーム処理装置、アラーム処理方法、及びアラーム処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】アラームの種類や重要度等が多様化しても、優先的に対処すべきアラームの決定を容易にし、適切なアラーム対処を可能にする。
【解決手段】発生したアラームに対処するまでに与えられる猶予時間に関する情報(対処猶予時間情報)に基づいて、発生した複数のアラームの対処順位を制御する。
【選択図】図7
【解決手段】発生したアラームに対処するまでに与えられる猶予時間に関する情報(対処猶予時間情報)に基づいて、発生した複数のアラームの対処順位を制御する。
【選択図】図7
Description
本発明の一態様は、例えばプロセス制御システム等に用いられる、アラーム処理装置、アラーム処理方法、及びアラーム処理プログラムに関する。
下記の特許文献1によると、化学プロセス、石油プロセス、又はその他のプロセスで利用されるプロセス制御システムは、アナログバス、デジタルバス、又はアナログとデジタルとを組み合わせたバスを介して、少なくとも一つのホスト又はオペレータワークステーション及び一若しくは複数のフィールドデバイスと通信接続される一若しくは複数の中央集中型プロセス制御装置を備えている。
例えば、バルブ、バルブポジショナ、スイッチ、及びトランスミッタ(例えば、温度センサ、圧力センサ、及び流量センサ)等のフィールドデバイスは、プロセス内で、バルブの開閉や、プロセスパラメータの測定のようなプロセス機能を実行する。
プロセス制御装置は、フィールドデバイスにより行なわれるプロセス測定を示す信号及び/又はその他のそのフィールドデバイスに付随する情報を受信し、当該情報を用いてフィールドデバイスのプロセスを制御する。
プロセス制御装置は、フィールドデバイスにより行なわれるプロセス測定を示す信号及び/又はその他のそのフィールドデバイスに付随する情報を受信し、当該情報を用いてフィールドデバイスのプロセスを制御する。
フィールドデバイス及び制御装置からの情報は、オペレータワークステーションによって実行される一又は複数のアプリケーションに提供されてもよく、それにより、オペレータは、プロセスの現状の監視やプロセスの運行の修正等のプロセスに対する所望の機能を実行することが可能になる。
プロセスの監視において、例えば、プロセス測定を示す信号が「異常発生」等のアラーム状態を示した場合、オペレータワークステーションにおいてオペレータにアラーム(警報)通知を行なうことができる。アラーム通知には、アラームの発生時刻、アラームの重要度等に応じたレベル(アラームレベル)を含めることができる。これにより、システムユーザは、通知されたアラームの発生時刻やアラームレベルに基づいて、発生したアラームに対して適切な対処順序を決定し対処することができる。
しかしながら、上記従来技術では、発生したアラームの発生時刻やレベルをシステムユーザに提供することができるに留まっているため、アラームの種類や重要度等が多様化するにつれて、発生したアラームのうちどのアラームについて優先的に対処すべきかを決定することが難しくなり、適切な対処が遅れるおそれがある。
そこで、本発明の目的の一つは、アラームの種類や重要度等が多様化しても、優先的に対処すべきアラームの決定を容易にし、適切なアラーム対処を可能にすることにある。
また、発生したアラームに対する対処の有効性を容易に確認できるようにすることも本発明の目的の一つである。
また、発生したアラームに対する対処の有効性を容易に確認できるようにすることも本発明の目的の一つである。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
本発明のアラーム処理装置の一態様は、フィールドデバイスと通信可能に接続され、前記フィールドデバイスで測定された物理量に基づいてアラームの発生を含むアラーム処理を実施するアラーム処理装置であって、発生したアラームに対処するまでに与えられる猶予時間に関する情報である対処猶予時間情報を記憶するメモリと、前記対処猶予時間情報に基づいて、発生した複数のアラームの対処順位を制御する制御部と、を備える。
ここで、前記制御部は、前記アラームの発生時刻と前記対処猶予時間情報とに基づいて対処期限を求め、前記対処期限の順に前記対処順位を決定する、ようにしてもよい。
また、前記制御部は、前記複数のアラームに関する情報を表示装置に前記対処順位に従って表示する、ようにしてもよい。
さらに、前記メモリは、発生したアラームが解除されるまでに与えられる猶予時間に関する情報である解除猶予時間情報を記憶し、前記制御部は、前記解除猶予時間情報に基づいて、前記物理量の時間変化とともに前記解除までの期限を視覚的に出力する、ようにしてもよい。
また、前記制御部は、前記アラームの発生時刻と前記解除猶予時間情報とに基づいて解除期限を求め、前記解除期限を前記物理量の時間変化と重ねて表示装置に表示する、ようにしてもよい。
さらに、本発明のアラーム処理装置の他の態様は、フィールドデバイスと通信可能に接続され、前記フィールドデバイスで測定された物理量に基づいてアラームの発生を含むアラーム処理を実施するアラーム処理装置であって、発生したアラームが解除されるまでに与えられる猶予時間に関する情報である解除猶予時間情報を記憶するメモリと、前記解除猶予時間情報に基づいて、前記物理量の時間変化とともに前記解除までの期限を視覚的に出力する制御部と、を備える。
また、本発明のアラーム処理方法の一態様は、フィールドデバイスと通信可能に接続され、前記フィールドデバイスで測定された物理量に基づいてアラームの発生を含むアラーム処理を実施するアラーム処理方法であって、発生したアラームに対処するまでに与えられる猶予時間に関する情報である対処猶予時間情報をメモリから読み出す処理と、読み出した前記対処猶予時間情報に基づいて、発生した複数のアラームの対処順位を制御する処理と、を含む。
さらに、本発明のアラーム処理方法の他の態様は、フィールドデバイスと通信可能に接続され、前記フィールドデバイスで測定された物理量に基づいてアラームの発生を含むアラーム処理を実施するアラーム処理方法であって、発生したアラームが解除されるまでに与えられる猶予時間に関する情報である解除猶予時間情報をメモリから読み出す処理と、読み出した前記解除猶予時間情報に基づいて、前記物理量の時間変化とともに前記解除までの期限を視覚的に出力する処理と、を含む。
また、本発明のアラーム処理プログラムの一態様は、コンピュータ読み取り可能なアラーム処理プログラムであって、上述のアラーム処理方法を前記コンピュータに実施させる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
図1は、本実施の形態に係るプロセス制御システムの一例を示す図である。図1に示すプロセス制御システムは、例示的に、プラントや、ビルディング等の施設内において監視ポイントとなる現場(「フィールド」とも呼ばれる。)に設置される1又は複数のフィールドデバイス1−1〜1−N(Nは1以上の整数)と、フィールドデバイス1−i(i=1〜Nのいずれか)の動作を制御するフィールドコントローラ2−iと、を備える。
プロセス制御システムには、フィールドコントローラ2−i、及び当該フィールドコントローラ2−iに接続されたフィールドデバイス1−iの動作を監視する1又は複数の監視装置3を備えることができる。また、プロセス制御システムには、プロセス管理者(オペレータ)がプロセス制御システムに付与した各種設定(以下「コンフィグレーション」とも称する。)を管理するコンフィグレーション装置4を設けてもよい。フィールドコントローラ2、監視装置3及びコンフィグレーション装置4は、フィールドバス等の通信ネットワーク5によって相互通信可能に接続することができる。
コンフィグレーション装置4は、通信ネットワーク5を通じて監視装置3にコンフィグレーションを実施することができる。コンフィグレーション装置4は、通信ネットワーク5に有線あるいは無線で固定的に接続された固定端末でもよいし、通信ネットワーク5に有線あるいは無線で一時的にアクセス可能な移動端末でもよい。あるいは、コンフィグレーション装置4は、通信ネットワーク5を介さずに、監視装置3の通信インターフェースに接続可能な端末でもよい。
フィールドデバイス1−iの一例は、空調器、ヒータ、加湿器、風量計、温度計、熱量計、電力計、流量計、コンプレッサ、スイッチ、表示器、バルブ、ポンプ等である。フィールドデバイス1−iは、温度、風量、湿度、消費熱量、消費電力等の状態を示す情報(物理量)を測定する各種センサ(図示省略)を備えることができ、当該センサによって測定データ(以下「測定値」ともいう。)を周期的に取得することができる。例示的に、当該センサは、1分毎、あるいは1秒毎に測定データを取得することができる。別言すると、フィールドデバイス1−iは、測定データの時間変化を取得することができる。
フィールドコントローラ2−i及び監視装置3は、例えばコンフィグレーション装置4によって設定されたコンフィグレーションに従って動作する。コンフィグレーションデータには、システム全体のコンフィグレーションを定義するシステム定義情報、プロセス制御システムにおける監視ポイントを定義するポイント定義情報、プロセスアラームやシステムアラーム等のアラームを定義するアラーム定義情報、フィールドデバイス1−iからフィールドコントローラ2−iを通じて収集すべき測定データを定義する測定データ定義情報等を含めることができる。
ポイント定義情報には、例示的に、監視ポイントを示すタグ(ポイントタグ)やポイントタグの名称(タグ名)、アドレス、監視ポイントが設けられるフィールドデバイス1−iの識別情報(ID)等を含めることができる。アラーム定義情報には、アラームの発生/解除条件に関する情報、例えばアラーム発生(又は解除)と判断すべき閾値(上限値や下限値)や、発生したアラームに対処するまでに与えられる猶予時間(対処猶予時間)に関する情報を含めることができる。追加的に、アラーム定義情報には、アラーム発生から当該アラームが解除されてアラーム不発生状態に復帰するまでに与えられる猶予時間(復帰猶予時間)に関する情報を含めてもよい。アラーム発生時刻に「対処猶予時間」を加算することで、オペレータによるアラーム対処がなされるべき「対処期限」が得られ、アラーム発生時刻に「復帰猶予時間」を加算することで「復帰期限」が得られる。
「対処期限」は、当該対処期限の順番(例えば対処期限が早く到来する順番)でアラームの対処順位を決定するために用いることができる。決定した対処順位は、ディスプレイ36に表示すべきアラームリストをソートするために用いることができる。また、「対処期限」は、後述のトレンド画面に当該対処期限をトレンド画面においてフィールドデバイス1−iで測定された測定値の時間変化(例えば後述するトレンドグラフ)とともに表示するために用いることもできる。
一方、「復帰期限」は、当該復帰期限の順番(例えば復帰期限が早く到来する順番)でディスプレイ36に表示すべきアラームリストをソートしたり、トレンド画面に当該復帰期限をトレンドグラフとともに表示したりするために用いることができる。なお、「復帰期限」は、「アラーム発生時刻」ではなく「対処期限」を基準にした時間加算で設定してもよい。
フィールドコントローラ2−iは、フィールドデバイス1−iを制御し、フィールドデバイス1−iの測定データやアラーム情報等を通信ネットワーク5経由で監視装置3に送信することができる。なお、フィールドコントローラ2−iは、2以上のフィールドデバイス1−iを収容し、それぞれを個別に制御することも可能である。また、フィールドコントローラ2−iは、フィールドデバイス1−iに組み込まれていてもよい。
測定データは、逐次的に監視装置3へ送信されてもよいし、フィールドデバイス1−iで一定期間、記憶された測定データの一部又は全部がまとめて監視装置3へ送信されるようにしてもよい。また、測定データを外部メモリや記憶ディスクなどの記憶媒体に記憶し、当該記憶媒体から測定データを監視装置3が読み出してもよい。また、以上の組み合わせで、測定データを監視装置3へ提供することも可能である。
監視装置3は、「アナンシエーター」(annunciator)とも呼ばれ、例示的に、サーバやコンピュータ等の情報処理装置であり、プロセス制御システム全体の管理、監視を行なう。例えば、監視装置(以下「監視サーバ」ともいう)3は、フィールドデバイス1−iやフィールドコントローラ2−iから収集したデータを記憶し、記憶したデータを表示したり、プロセス制御システムの異常を知らせるアラーム情報を表示したりする。
監視サーバ3において、監視ポイント(フィールドデバイス1−i)での測定データやアラーム情報は、発生時刻(例えば日時)等の時刻情報(タイムスタンプ)や、当該フィールドデバイス1−iのID、測定データ/アラームの種類等と対応付けて記憶、管理することができる。これにより、監視サーバ3は、例えば、監視ポイントを示すタグ(ポイントタグ)毎に、収集した圧力や液量、温度等の物理量の測定値を時系列にディスプレイやプリンタ等に出力することができる。測定値の時間的な変化を視覚的に描画して得られるグラフを「トレンドグラフ」と呼ぶ。
次に、図2に監視サーバ3のハードウェア構成例を示す。図2に示す監視サーバ3は、例示的に、CPU(Central Processing Unit)31、RAM(Random Access Memory)32、ROM(Read Only Memory)33、ハードディスク等の記憶装置34、1又は複数のインターフェース(I/F)35A〜35D、ディスプレイ36、キーボード37、マウス等のポインティングデバイス38を備える。
キーボード37及びポインティングデバイス38は、プロセス管理者が監視サーバ3に情報を入力するために用いられる入力デバイスの一例である。
ディスプレイ36は、液晶ディスプレイ、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等の表示装置であり、例えばCPU31による表示制御の下、RAM32やROM33、記憶装置34に記憶されているデータ(既述の測定データやアラームも含まれる)を表示する。なお、ディスプレイ36は、タッチパネル等の情報入力が可能なデバイスを備えていてもよい。
インターフェース35A〜35Cは、それぞれディスプレイ36、キーボード37及びポインティングデバイス38等の周辺機器(ペリフェラル)を接続するために用いられるインターフェースである。当該インターフェースには、例示的に、USB、IEEE1394、シリアル、パラレル、赤外線、無線等のインターフェースを用いることができる。インターフェース35Dは、監視サーバ3を通信ネットワーク5に接続する通信インターフェースである。
記憶装置34は、プロセス制御システムの運転状態の監視業務を支援するプログラム(プロセス監視プログラム)を記憶する。プロセス監視プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供することができる。記録媒体には、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blue-ray Disk)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きRAMカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等が含まれる。コンピュータの一例である監視サーバ3は当該記録媒体からプロセス監視プログラムを読み取って記憶装置34やRAM32に転送し格納して用いる。また、プロセス監視プログラムは、例えば通信ネットワーク5を介して監視サーバ3に提供することもできる。
なお、「コンピュータ」とは、例えば、ハードウェアとオペレーティングシステム(OS)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウェアを意味することがある。また、OSが不要でプログラム単独でハードウェアを動作可能な場合には、そのハードウェアがコンピュータに相当するとみることができる。ハードウェアは、CPU等の演算装置と、記録媒体に記録されたプログラムを読み取り可能な読み取り装置とを含むことができる。
プロセス監視プログラムは、上述のようなコンピュータに、監視サーバ3としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。その機能の一部はプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
ROM33は、不揮発性記憶媒体の一例であり、例えば、監視サーバ3が起動する際に、CPU31にマイクロコードを設定したり、各部を初期化したり、記憶装置34からOS等を起動し、プログラムが実行されるような指示を行なったりするためのプログラムやデータを記憶する。
RAM32は、揮発性記憶媒体の一例であり、CPU31の作業領域(ワークメモリ)を提供する。
CPU31は、演算処理能力を備えたプロセッサの一例である。CPU31は、ROM33や記憶装置34に記憶されたプログラムやデータ、インターフェース35A〜35Cを通じて与えられる各種入力情報を作業領域であるRAM38に展開し、展開したプログラム等に従って動作することにより、情報処理装置であるコンピュータを監視サーバ3として機能させる。なお、CPU31の代わりに、MPU(Micro Processing Unit)や、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Processor)を用いてもよい。
次に、図3に監視サーバ3の機能ブロック図を示す。図3に示す監視サーバ3は、上述したようにCPU31がRAM32、ROM33及び記憶装置34と協働してプロセス監視プログラムを実行することよって、例示的に、制御部301としての機能を有する。プロセス監視プログラムには、図7及び/又は図8にて後述するフローチャートをCPU31に実行させるアラーム処理プログラムが含まれてよい。
制御部301は、例示的に、アラーム処理部311、アラームデータ管理部312、及びアラームサマリ画面制御部313を備える。また、制御部301は、トレンド処理部314、トレンドデータ管理部315及びトレンド画面制御部316を備えていてもよい。
アラーム処理部311は、例えば通信インターフェース35Dを通じて受信される、フィールドデバイス1−iの測定データと、アラームに関するコンフィグレーションデータ(例えば、アラーム発生条件に関する情報)とに基づいて、アラームデータの生成等のアラームデータ処理を実施する。アラームデータには、図4に例示するように、監視ポイントを示すタグ、アラーム種類、及び時刻情報等を含めることができる。
「アラーム種類」の一例としては、「上限アラーム」、「下限アラーム」、「上限アラーム復帰期限超過アラーム」、「下限アラーム復帰期限超過アラーム」等が挙げられる。「上限アラーム」は、測定データが所定の上限値を超えたために発生したアラームであることを表わし、「下限アラーム」は、測定データが所定の下限値を下回ったために発生したアラームであることを表わす。また、「上限アラーム復帰期限超過アラーム」は、発生した「上限アラーム」が「復帰期限」までに復帰しなかったために発生したアラームを表わし、「下限アラーム復帰期限超過アラーム」は、発生した「下限アラーム」が「復帰期限」までに復帰しなかったために発生したアラームであることを表わす。
時刻情報の一例としては、アラームが発生した時刻(発生時刻)のほか、発生したアラームをオペレータが確認した時刻(確認時刻)、発生したアラームにオペレータが対処した時刻(対処時刻)、発生したアラームが復帰した時刻(復帰時刻)等の情報が挙げられる。例えば、アラームというイベントが発生した場合、アラーム処理部311は、当該アラームが発生した監視ポイントやアラーム種類等に発生時刻を付してアラームデータ(イベントデータ)を生成することができる。
アラームデータ管理部312は、アラーム処理に関する設定情報(コンフィグレーションデータ)312aや、アラーム処理部311で生成されたアラームデータのアラームデータベース312bへの記録等を管理する。
コンフィグレーションデータ312aには、既述の「対処猶予時間」を含めることができ、付加的に「復帰猶予時間」を含めてもよい。例示的に、コンフィグレーションデータ312aは、例えば図6に示すように、「タグ」、「タグ名称」、「上限値」、「下限値」、「対処期限」、及び「復帰期限」に関する設定情報を含んでよい。
アラームデータベース312bには、例えば図4に示したような形式で、1又は複数のアラームデータ(以下「アラームレコード」とも称する。)を記録することができる。アラームレコードは、アラームデータ管理部312において1又は複数のグループにグループ化して管理されてもよい。
アラームサマリ画面制御部313は、アラームデータベース312bにおけるアラームレコードを基に、ディスプレイ36に対するアラームサマリ画面361の表示制御を実施する。
アラームサマリ画面361の一例を図5に示す。図5に示すアラームサマリ画面361は、例示的に、ソートボタン3610、確認ボタン3614、対処ボタン3615、トレンド画面ボタン3616、及びアラームレコードに基づくアラーム情報のリスト(アラームリスト)を表示する領域(アラームリスト表示領域)3617を含む。
各ボタン3610、3614、3615及び3616は、例示的に、ポインティングデバイス38やキーボード37、ディスプレイ36に装備されたタッチパネル等の入力デバイスを通じて入力されたオペレータの操作を検出するGUI(Graphical User Interface)として具現することができる。
ソートボタン3610は、アラームリスト表示領域3617に表示するアラームレコードの順序を特定の基準に従ってソートするために用いられる。図5においては、ソートボタンの一例として、「発生時刻順」ボタン3611、「対処期限順」ボタン3612、及び「復帰期限順」ボタン3613が表示された様子を例示している。
オペレータによる「発生時刻順」ボタン3611の選択操作が検出されると、アラームサマリ画面制御部313は、アラームリスト表示領域3617においてアラームリストを発生時刻順にソートして表示する。これに対し、オペレータによる「対処期限順」ボタン3612(又は「復帰期限順」ボタン3613)の選択操作が検出されると、アラームサマリ画面制御部313は、アラームリスト表示領域3617においてアラームリストを対処期限順(又は復帰期限順)にソートして表示する。
また、確認ボタン3614の選択操作が検出されると、アラームサマリ画面制御部313は、例えば、アラームリストにおいて該当アラーム情報がオペレータによって「確認済み」であることを示す情報を表示する。さらに、対処ボタン3615の選択操作が検出されると、アラームサマリ画面制御部313は、例えば、アラームリストにおいて該当アラーム情報が「対処済み」であることを示す情報を表示する。なお、トレンド画面ボタン3616の選択操作が検出されると、トレンド画面制御部316によって、トレンド画面362の表示制御が行なわれる。
本実施形態で用いる「選択操作」には、オペレータがアラームサマリ画面361においてポインティングデバイス38等でソートボタンのいずれかをクリックする操作のほか、タッチパネルを備えたディスプレイ36においてボタン3611〜3616のいずれかをオペレータがタッチする操作等が含まれる。
アラームリスト表示領域3617の表示形式(表示する項目名や項目数、各項目の配列等)は任意であるが、非限定的な一例として、図5に示すように、「確認済み」、「発生時刻」、「アラーム種類」、「対処済み」、「対処期限」、「復帰期限」、「名称」及び「タグ名」の各項目を設定しておくことができる。
例示的に、「確認済み」の項目には、オペレータによって確認ボタン3614の選択操作がなされてアラーム情報が既にオペレータによって確認済みであるか否かを示す情報を表示することができる。例えば、「確認済み」であれば「済み」を当該項目に表示し、未確認であれば当該項目を空欄表示とすることができる。
「発生時刻」にはアラームが発生した時刻(例えば日時)、「アラーム種類」には既述の「上限アラーム」、「下限アラーム」、「上限アラーム復帰期限超過アラーム」、「下限アラーム復帰期限超過アラーム」等を表示することができる。
「対処済み」の項目には、オペレータによって対処ボタン3615の選択操作がなされてアラーム対処が既になされたか否かを示す情報を表示することができる。例えば、「対処済み」であれば「済み」を当該項目に表示し、未対処であれば当該項目を空欄表示とすることができる。
「対処期限」の項目には、例示的に、「対処予定時刻」あるいは「対処時刻」を表示することができる。「対処予定時刻」は、オペレータによってアラーム対処がなされる予定の時刻を表わし、例えばアラームの「発生時刻」から既述の「対処猶予時間」後の時刻に設定することができる。これに対し、「対処時刻」はオペレータによる対処ボタン3615の選択操作がなされてアラーム対処が実際になされた時刻を表わす。
「復帰期限」の項目には、例示的に、「復帰予定時刻」あるいは「復帰時刻」を表示することができる。「復帰予定時刻」は、アラーム対処後に当該アラームが解除される予定の時刻を表わし、例えばアラームの「対処時刻」から既述の「復帰猶予時間」後の時刻に設定することができる。これに対し、「復帰時刻」はアラーム対処後に実際にアラームが解除された時刻を表わす。
「対処予定時刻」及び「対処時刻」の表示色は、反転表示する等して互いに異ならせてもよい。同様に、「復帰予定時刻」及び「復帰時刻」の表示色についても反転表示する等して互いに異ならせてもよい。この場合、オペレータは、表示色の相違によって「対処予定時刻」及び「対処時刻」の相違や、「復帰予定時刻」及び「復帰時刻」の相違を容易に区別することが可能となる。ただし、「対処予定時刻」及び「対処時刻」、並びに、「復帰予定時刻」及び「復帰時刻」のそれぞれに個別の項目を設定してもよい。
「タグ名」の項目には、例示的に、「FIC001」等のように、監視ポイントをシステム内で識別する情報(システム内でユニークなデータ)を表示することができる。「名称」の項目には、例示的に、「装置1燃料流量」等のように、「タグ名」で識別される監視ポイントを説明する情報(文字列等)を表示することができる。
トレンド処理部314は、例示的に、フィールドデバイス1−iの測定データと、トレンド処理に関するコンフィグレーションデータ(例えば、トレンドグラフの表示形式等に関する情報)とに基づいて、トレンドデータの生成を含むトレンド処理を実施する。
トレンドデータ管理部315は、トレンド処理に関するコンフィグレーションデータ315aや、トレンド処理部314によって生成されたトレンドデータのトレンドデータベース315bへの記録等を管理する。
トレンド画面制御部316は、例えばトレンド画面ボタン3616の選択操作が検出された場合に、トレンドデータベース315bにおけるトレンドデータを基に、ディスプレイ36に対するトレンド画面362の表示制御を行なう。これにより、監視ポイントでの測定値の時間的な変化がトレンドグラフにて視覚的にトレンド画面362に表示される。トレンド画面制御部316は、アラームデータベース312bにおけるアラームレコードの対処期限や復帰期限に関する情報に基づいて、トレンド画面362に表示されたトレンドグラフに、発生したアラームの対処期限や復帰期限を例えばラインカーソルによって重ねて表示する制御を行なうこともできる。
なお、トレンド画面362の表示制御は、トレンド画面ボタン3616の選択操作に限らず、他のイベント、例えば対処ボタン3615の選択操作の検出を契機に実施しても構わない。また、トレンド画面362は、アラームサマリ画面361と択一的にディスプレイ36に表示されてもよいし、アラームサマリ画面361の表示と連動してディスプレイ36に表示されてもよい。
(対処/復帰期限に基づくアラーム制御)
以下、上述したプロセス制御システムの動作の一例として、対処/復帰期限に基づくアラーム制御について詳述する。なお、以下の説明では、或る監視ポイントでの測定値がタンクの温度及び液面水位(以下、それぞれ「タンク温度」及び「タンク水位」ともいう。)である場合を想定する。
以下、上述したプロセス制御システムの動作の一例として、対処/復帰期限に基づくアラーム制御について詳述する。なお、以下の説明では、或る監視ポイントでの測定値がタンクの温度及び液面水位(以下、それぞれ「タンク温度」及び「タンク水位」ともいう。)である場合を想定する。
(コンフィグレーション作業)
図7に例示するように、まず、オペレータは、例えばコンフィグレーション装置4を用いて監視サーバ3に対してコンフィグレーションを実施する(処理P10)。例えば、オペレータは、タンク温度の上限値(XX)を80(℃)に設定するとともに、アラームレベルを例えば「高」、「中」及び「低」の中の「中」に設定する。また、オペレータは、「対処猶予時間」を「3分」、「復帰猶予時間」を「6分」にそれぞれ設定する。
図7に例示するように、まず、オペレータは、例えばコンフィグレーション装置4を用いて監視サーバ3に対してコンフィグレーションを実施する(処理P10)。例えば、オペレータは、タンク温度の上限値(XX)を80(℃)に設定するとともに、アラームレベルを例えば「高」、「中」及び「低」の中の「中」に設定する。また、オペレータは、「対処猶予時間」を「3分」、「復帰猶予時間」を「6分」にそれぞれ設定する。
同様に、オペレータは、液面水位の上限値(YY)を「120(cm)」に設定するとともに、アラームレベルを「中」に設定する。また、オペレータは、「対処猶予時間」を「5分」、「復帰猶予時間」を「10分」にそれぞれ設定する。
以上の設定は、アラームデータ管理部312のコンフィグレーションデータ312aとして管理される。なお、「対処猶予時間」及び「復帰猶予時間」には、それぞれアラームレベルに応じたデフォルト値(例えばアラームレベルが「中」の場合は5分等)が自動的に設定されるようにしてもよい。この場合、オペレータは、コンフィグレーション作業において当該デフォルト値を適宜に変更(更新)すればよい。
(アラーム発生時)
監視サーバ3に対するコンフィグレーションが完了した後の運用状態において、監視サーバ3(制御部301)は、例えばアラーム処理部311にて、タンク温度及びタンク水位の測定データとそれぞれの上限値及び下限値とを比較することにより、タンクの状態を監視する(処理P20のNOルート)。
監視サーバ3に対するコンフィグレーションが完了した後の運用状態において、監視サーバ3(制御部301)は、例えばアラーム処理部311にて、タンク温度及びタンク水位の測定データとそれぞれの上限値及び下限値とを比較することにより、タンクの状態を監視する(処理P20のNOルート)。
ここで、例示的に、タンク温度が81(℃)(>上限値XX)で、かつ、タンク水位が121(cm)(>上限値YY)になり、それぞれについて上限アラームが新規に発生したと仮定する。すると、アラーム処理部311は、アラームの発生した場所(監視ポイント)を示すタグ、タグ名称、アラーム種類、発生時刻等を含むアラームデータを生成する。生成されたアラームデータは、アラームデータ管理部312のアラームデータベース312bに記録される(処理P20のYESルートから処理P30)。
アラームデータベース312bに上記アラームデータが記録されると、アラームサマリ画面制御部313は、アラームデータベース312bのアラームレコードに基づいてアラームリストをディスプレイ36(アラームサマリ画面361のアラームリスト表示領域3617)に表示する。また、アラームサマリ画面制御部313は、アラームレコードにおける「発生時刻」を基準に経過時間のカウント(管理)を開始する。なお、アラームレコードの記録/更新の事実をアラームサマリ画面制御部313が検出する手法としては、例えば、アラームデータ管理部312からアラームサマリ画面制御部313へイベント通知する手法や、アラームサマリ画面制御部313が周期的にアラームデータベース312bにアクセスする手法等が挙げられる。
その後、オペレータによる「対処期限順」ボタン3612の選択操作がGUIにより検出されると、アラームサマリ画面制御部313は、アラームサマリ画面361においてアラームリストを対処期限順(例えば、対処期限が早く到来する順)にソートして表示する(処理P40)。
非限定的な一例を挙げると、タンク温度及びタンク水位についての「対処猶予時間」がそれぞれ上述したように設定情報312aにおいて3分及び5分に設定されていれば、タンク温度の上限アラームがアラームリストの先頭行に、タンク水位の上限アラームがその次の行にそれぞれ位置するよう表示が行なわれる。これにより、オペレータは現在発生中のアラームの中から、優先的に対処すべきアラームを容易に、また、即座に認識できるようになる。なお、当該対処期限順のソートは、オペレータによる「対処期限順」ボタン3612の選択操作が無くても自動的になされるデフォルト設定としてもよい。
次いで、アラームサマリ画面制御部313は、アラーム発生時刻から開始した経過時間のカウントに基づいて、設定情報312aにおける「対処期限」が到来したか否か、また、オペレータによる確認ボタン3614の選択操作がなされたか否かをチェックする(処理P50及び処理P60のNOルート)。なお、「対処期限」は、例えばアラームサマリ画面制御部313が、アラームデータ管理部312から設定情報312aを読み出し、アラームレコードにおけるアラーム発生時刻に設定情報312aにおける「対処猶予時間」を加算することで得られる。
オペレータは、当該表示をアラームサマリ画面361において視認すると、例えば各上限アラームについて確認ボタン3614の選択操作(別言すると、確認操作)を行なう。当該確認操作が「対処期限」の到来しない間に検出された場合(処理P50のNOルート及び処理P60のYESルート)、アラームサマリ画面制御部313は、アラームデータベース312bに、「確認時刻」を含むアラームレコードを登録する(処理P70)。これにより、アラームリストに表示される該当アラーム情報のステータスは「確認済み」となる。
その後、オペレータは、まず、アラームリストの先頭行に表示された、対処期限が迫っているタンク温度の上限アラームを選択した状態で、対処ボタン3615の選択操作(別言すると、アラーム対処操作)を行なう。このとき、アラームサマリ画面制御部313は、「対処期限」が到来したか否か、また、オペレータによる対処ボタン3615の選択操作がなされたか否かをチェックしている(処理P80及び処理P90のNOルート)。
ここで、上記のアラーム対処操作が、「対処期限」の到来しない間に検出された場合(処理P80のNOルート及び処理P90のYESルート)、制御部301は、例えば通信I/F35D及び該当フィールドコントローラ2−iを通じてフィールドデバイス1−iのバルブ弁を制御(例えば開放)する。これにより、タンク温度の上限アラームに対する対処が実施される。
その際、アラームサマリ画面制御部313は、アラームデータベース312bに、「対処時刻」を含むアラームレコードを登録する(処理P100)。これにより、アラームリストに表示される該当アラームのステータスは「対処済み」となる。そのため、アラームサマリ画面制御部313は、当該上限アラームをアラームリストの例えば最後の行に表示し、タンク水位の上限アラームをアラームリストの先頭行に繰り上げて表示する(処理P110のYESルートから処理P120:アラームリスト更新)。
次に、アラームサマリ画面制御部313は、アラームデータベース312bにおいてステータスが「対処済み」になっていないアラームレコードの有無をチェックする(処理P処理P130)。「対処済み」になっていないアラームレコードが有れば(処理P130でYESであれば)、アラームサマリ画面制御部313は、当該アラームレコードが「確認済み」のステータスになっているか否かを更にチェックする(処理P140)。その結果、「確認済み」のステータスになっていれば(処理P140でYESであれば)、アラームサマリ画面制御部313は、上述した処理P80以降の処理を実施する。一方、「確認済み」のステータスになっていなければ(処理P140でNOであれば)、アラームサマリ画面制御部313は、上述した処理P50以降の処理を実施する。
例えば、オペレータが、アラームリストの先頭行に表示された(確認済みの)タンク水位の上限アラームを選択した状態で、対処ボタン3615の選択操作を行なう。当該選択操作を検出した制御部301は、タンク温度の上限アラームに対する対処と同様に、例えば通信I/F35Dを通じてタンク水位の上限アラームに対する対処(バルブ弁の開放等)を実施する。
その際、アラームサマリ画面制御部313は、アラームデータベース312bに、「対処時刻」を含むアラームレコードを登録する(処理P140のYESルートから処理P80、処理P80のNOルートから処理P90、及び処理P90のYESルートから処理P100)。これにより、タンク水位の上限アラームが「対処済み」の状態となり、アラームサマリ画面制御部313は、当該上限アラームをアラームリストの例えば最後の行に表示し、次行に位置するアラームをアラームリストの先頭行に繰り上げて表示する(処理P110のYESルートから処理P120:アラームリスト更新)。
3つ以上のアラームが発生している場合についても、オペレータは、上記と同様にアラームリストの先頭行に表示されたアラームから順番に対処を実施すればよい。
なお、対処期限が過ぎてもアラームのステータスが「対処済み」になっていない場合(処理P50及び処理P110でそれぞれNOの場合)、アラームサマリ画面制御部313は、その旨のメッセージを例えばディスプレイ36に表示する(処理P150)。なお、当該メッセージの出力は、代替的あるいは付加的に、ディスプレイ36あるいはその他の機器の表示ランプの点灯によって実施してもよい。
その後、アラームサマリ画面制御部313は、上記メッセージの消去イベントが発生するか否かを監視し(処理P160のNOルート)、消去イベントが発生すれば(処理P160のYESルート)、上記メッセージの出力を停止する(処理P170)。なお、消去イベントの一例としては、オペレータによるメッセージ消去操作(ポインティングデバイス38やキーボード37、タッチパネル等の操作)が挙げられる。
以上のように、本実施形態によれば、複数のアラームが発生している状態において、アラームの対処順位を対処期限順に制御してオペレータに示すことができるので、オペレータは、どのアラームの緊急性が高く優先して対処すべきかを認識し易くなる。したがって、例えば、同一レベルの複数のアラームが発生した場合でも、対処順序を明確化することができ、オペレータは適切な順序で複数のアラームに対する対処を的確に実施することができる。また、時間の経過とともに対処の重要度(アラームレベル)が変化するようなアラームが存在したとしても、オペレータはどのアラームに対する対処を優先すべきかを即座に判断することができる。
(トレンド表示制御)
次に、トレンド画面制御部316によるトレンド画面362の表示制御について、図8及び図9を用いて詳述する。
次に、トレンド画面制御部316によるトレンド画面362の表示制御について、図8及び図9を用いて詳述する。
例えば、オペレータがアラームサマリ画面361においてアラームリストの1つ(例えば、タンク温度の上限アラーム)を選択した状態でトレンド画面ボタン3616の選択操作を行なったとする。当該選択操作がトレンド画面制御部316にて検出されると、図8に例示するように、トレンド画面制御部316は、トレンドデータ管理部315における設定情報315a及びトレンドデータベース315bそれぞれの内容に基づいてトレンド画面362(例えば図9参照)をディスプレイ36に表示する(処理P210)。
これにより、タンク温度の時間的な変化が視覚的にトレンドグラフにてトレンド画面362に表示される。当該トレンド画面362には、上限アラームの発生時刻、対処時刻、対処期限及び復帰期限のいずれか1つ又は2以上をラインカーソル3621〜3624によってトレンドグラフに重ねて表示することができる。なお、上限アラームの復帰時刻を同様にしてトレンド画面362に表示してもよい。
なお、ラインカーソルは、トレンド画面に常時表示しておかなくてもよい。例えば、対応するボタン等をトレンド画面362に設け、当該ボタンのオペレータの選択操作に応じて表示/非表示を切り替えるようにしても構わない。また、トレンドグラフの縦軸及び/又は横軸(時間軸)のスケールは、オペレータの操作入力に応じて変更(拡縮)できるようにしてもよい。例えば、対処時刻、対処期限、及び復帰期限のそれぞれを示す3つのラインカーソルを1つのトレンド画面362内に表示できるよう時間軸のスケールを変更することも可能である。
さて、オペレータは、復帰期限を表示するラインカーソル3622を基に、タンク温度の上限アラームが既に実施したアラーム対処によって復帰期限までに解除される傾向にあるかを観察する。当該アラーム対処によってもタンク温度の測定値の時間変化(トレンドグラフ)がアラーム解除に向けてうまく推移せず復帰期限までに解除される傾向にないと判断すれば、オペレータは、例えば対処ボタン3615の選択操作を行ない、追加的なアラーム対処を実施する(図8の処理P220のNOルート及び処理P240のYESルート)。その後、上記と同様にオペレータはタンク温度の上限アラームが復帰期限までに解除される傾向にあるかを観察する。
最終的に、1又は複数回のアラーム対処によってタンク温度のトレンドグラフがアラーム解除に向けて期待通りに推移し、当該アラームが復帰期限までに解除されれば(図8の処理P220及び処理P230でYESであれば)、アラームサマリ画面361のアラームリストから当該アラーム情報はアラームサマリ画面制御部313によって消去される(図8の処理P250:アラームリスト更新)。
したがって、同一の監視ポイント(タグ)についてアラーム発生とアラーム解除とが繰り返し発生した場合、アラームリストには未解除のアラーム情報が残ることになる。なお、アラームリストからアラームを消去する際、アラームサマリ画面制御部313は、アラームデータベース312bに、「復帰時刻」を含むアラームレコードを登録する。これにより、アラームのステータスは「復帰」済みのステータスになる。
一方、1又は複数回のアラーム対処によってもタンク温度の上限アラームが復帰時間までに解除されなければ(図8の処理P230でNOであれば)、トレンド画面制御部316は、当該上限アラームをアラームデータ管理部312のアラームデータベース312bにて新規に発生したアラーム情報(別言すると、「発生時刻」を含むアラームレコード)として管理させる(図8の処理P260)。これにより、当該上限アラームは、アラームサマリ画面制御部313によって新規アラームとして処理(図7の処理P30以降の処理)されることになる。
なお、タンク水位の上限アラームについても、上述したタンク温度についてのトレンド画面表示制御と同様の制御が実施される。
以上のように、本実施形態によれば、オペレータによるアラーム対処の結果、監視ポイントでの測定値に期待された時間変化が生じ、その変化によりアラームが復帰期限内に解除されるか否かをディスプレイ36(トレンド画面362)に視覚的に表示することができる。したがって、オペレータによるアラームに対する対処内容が適切であったかの確認や、対処結果の効果が不十分である等の場合の追加的な対処をオペレータに促すことができる。
1…フィールドデバイス、2…フィールドコントローラ、3…監視装置(監視サーバ)、4…コンフィグレーション装置、5…通信ネットワーク、34…記憶装置、35A〜35D…インターフェース(I/F)36…ディスプレイ、37…キーボード、38…ポインティングデバイス、38…ポインティングデバイス、301…制御部、311…アラーム処理部、312…アラームデータ管理部、312a…コンフィグレーションデータ(設定情報)、312b…アラームデータベース、313…アラームサマリ画面制御部、314…トレンド処理部、315…トレンドデータ管理部、315a…コンフィグレーションデータ(設定情報)、315b…トレンドデータベース、316…トレンド画面制御部、361…アラームサマリ画面、362…トレンド画面、3610…ソートボタン、3611…「発生時刻順」ボタン、3612…「対処期限順」ボタン、3613…「復帰期限順」ボタン、3614…確認ボタン、3615…対処ボタン、3616…トレンド画面ボタン、3617…アラームリスト表示領域、3621〜3624…ラインカーソル、XX…上限値、YY…上限値
Claims (9)
- フィールドデバイスと通信可能に接続され、前記フィールドデバイスで測定された物理量に基づいてアラームの発生を含むアラーム処理を実施するアラーム処理装置であって、
発生したアラームに対処するまでに与えられる猶予時間に関する情報である対処猶予時間情報を記憶するメモリと、
前記対処猶予時間情報に基づいて、発生した複数のアラームの対処順位を制御する制御部と、
を備えた、アラーム処理装置。 - 前記制御部は、前記アラームの発生時刻と前記対処猶予時間情報とに基づいて対処期限を求め、前記対処期限の順に前記対処順位を決定する、請求項1に記載のアラーム処理装置。
- 前記制御部は、前記複数のアラームに関する情報を表示装置に前記対処順位に従って表示する、請求項1又は2に記載のアラーム処理装置。
- 前記メモリは、発生したアラームが解除されるまでに与えられる猶予時間に関する情報である解除猶予時間情報を記憶し、
前記制御部は、前記解除猶予時間情報に基づいて、前記物理量の時間変化とともに前記解除までの期限を視覚的に出力する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアラーム処理装置。 - 前記制御部は、前記アラームの発生時刻と前記解除猶予時間情報とに基づいて解除期限を求め、前記解除期限を前記物理量の時間変化と重ねて表示装置に表示する、請求項4に記載のアラーム処理装置。
- フィールドデバイスと通信可能に接続され、前記フィールドデバイスで測定された物理量に基づいてアラームの発生を含むアラーム処理を実施するアラーム処理装置であって、
発生したアラームが解除されるまでに与えられる猶予時間に関する情報である解除猶予時間情報を記憶するメモリと、
前記解除猶予時間情報に基づいて、前記物理量の時間変化とともに前記解除までの期限を視覚的に出力する制御部と、
を備えた、アラーム処理装置。 - フィールドデバイスと通信可能に接続され、前記フィールドデバイスで測定された物理量に基づいてアラームの発生を含むアラーム処理を実施するアラーム処理方法であって、
発生したアラームに対処するまでに与えられる猶予時間に関する情報である対処猶予時間情報をメモリから読み出す処理と、
読み出した前記対処猶予時間情報に基づいて、発生した複数のアラームの対処順位を制御する処理と、
を含む、アラーム処理方法。 - フィールドデバイスと通信可能に接続され、前記フィールドデバイスで測定された物理量に基づいてアラームの発生を含むアラーム処理を実施するアラーム処理方法であって、
発生したアラームが解除されるまでに与えられる猶予時間に関する情報である解除猶予時間情報をメモリから読み出す処理と、
読み出した前記解除猶予時間情報に基づいて、前記物理量の時間変化とともに前記解除までの期限を視覚的に出力する処理と、
を含む、アラーム処理方法。 - コンピュータ読み取り可能なアラーム処理プログラムであって、請求項7又は8に記載のアラーム処理方法を前記コンピュータに実施させる、アラーム処理プログラム。
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