JP2012113149A - 光学ユニットおよび撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学ユニット100は、物体側から像面側に向かって順番に配置された、第1レンズ群110と、第2レンズ群120と、第3レンズ群130と、を有し、第1レンズ群110は、第1レンズエレメント111を含み、第2レンズ群120は、物体側から像面側に向かって順番に配置された、第2レンズエレメント121と、第1透明体122と、第3レンズエレメント123と、を含み、第3レンズ群130は、物体側から像面側に向かって順番に配置された、第4レンズエレメント131と、第2透明体132と、第5レンズエレメント33と、を含む。
【選択図】図1
Description
この広角レンズは、3群で構成されており、第1レンズがガラスレンズ、第2、第3レンズが非球面モールドで構成されており、車載や監視用途に使用可能である。
これは、第1レンズが球面であるため収差がとりきれないためである。
ところが、第1レンズがプラスチックで構成されているため、車載や監視用途で使う場合は、別途前面を保護するカバーガラスが必要となる。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(光学ユニットを採用した撮像レンズの第1の構成例)
2.第2の実施形態(光学ユニットを採用した撮像レンズの第2の構成例)
3.第3の実施形態(撮像装置の構成例)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光学ユニットを採用した撮像レンズの構成例を示す図である。
この撮像レンズ100は、単焦点レンズとして形成されている。そして、第1レンズ群110、第2レンズ群120、および第3レンズ群130により光学ユニットが形成される。
第1レンズ群110は、ひとつの第1レンズエレメント111のみで形成されている。
第3レンズ群130は、物体側OBJSから像面150側に向かって順番に配置された、第4レンズエレメント131、第2透明体132、および第5レンズエレメント133を含む接合体により形成されている。
第2レンズ群120および第3レンズ群130は次のように構成される。
ここで絞りは、ガラス基板の物体側にクロム膜等の透過がほとんど無い物質をあらかじめ付けて実現される。また、赤外(IR)カットフィルタも同じ面に付けられている。
次に、第2レンズ群120と第3レンズ群130のガラスウエハーを接着し、それからダイシングを行い個片化することが望ましい。
これにより出来上がった第2レンズ群120と第3レンズ群130と第1レンズ群110の第1レンズエレメント111をレンズ鏡筒に組み上げて構成されることが望ましい。
第1レンズ群110は、焦点距離−2.92[mm]の強い負のパワーのレンズで構成される。
その利点は、周辺光量の劣化を防ぐことと、入射瞳位置を物体側に移動させることにある。入射瞳位置が物体側に移動することにより、撮像素子に入射する周辺光の主光線の入射角を小さく抑える作用と、バックフォーカスが長くなるという利点が生まれデジタルカメラでは望ましい特性が得られる。
第2レンズ群120は,合成焦点距離1.38[mm]の強い正のパワーを有している。このことにより第1レンズ群110が強い負のパワーであることにより発生した、光学ディストーションや非対称収差を補正する。
第3レンズ群130は、入射側が負のパワーで小さいアッベ数、出射側が正のパワーで大きいアッベ数により構成されており、色収差をはじめとして諸収差をよく補正する。
これにより、水平画角90度で光学ディストーションが−5.7[%]に抑えられた、高解像度なレンズとなる。
第5レンズエレメント133の像面側面と像面150との間には、樹脂またはガラスで形成されるカバーガラス140が配置され、また赤外カットフィルタやローパスフィルタなどの他、光学部材が配置されていてもよい。
なお、本実施形態では、図1において、左側が物体側(前方)であり、右側が像面側(後方)である。
そして、物体側から入射した光束は像面150上に結像される。
単焦点レンズである本実施形態の撮像レンズ100は、以下の条件式(1)〜(5)を満足するように構成されている。
−10 ≦ fL1/f ≦ −0.2 (1)
ここで、fは光学系(レンズ系)全体の焦点距離を示している。
また、撮像素子に入射する光線角度が非常に大きくなり、CCD,CMOSセンサを使うデジタルカメラでは、ほとんど使われていない。負群で始まる広角レンズが一般的である。その利点は、周辺光量の劣化を防ぐことと、入射瞳位置を物体側に移動させることにある。
入射瞳位置が物体側に移動することにより、撮像素子に入射する周辺光の主光線の入射角を小さく抑える作用と、バックフォーカスが長くなるという利点が生まれデジタルカメラでは望ましい特性が得られる。
上限を超えると負のパワーが強くなり、それを補正するこれに続く後群のパワーが強くなり、結果的に非常に製造公差が小さくなり現実的に製造できなくなる。よってこの上限となる。
0.8 ≦ fL2/f ≦ 5 (2)
ここで、fは光学系(レンズ系)全体の焦点距離を示している。
条件式(2)は上記の理由で必要となる。下限を超えると正のパワーが強くなり、非常に製造公差が小さくなり現実的に製造できなくなる。よってこの下限となる。
上限を超えると、光学ディストーションや非対称収差を補正できなくなり、望ましいカメラ特性が取れなくなるので、本上限が必要となる。
第1レンズ群110と第2レンズ群120で上述のような諸収差を消す役割を果たしているため、第3レンズ群130は、基本的に色収差を消した構成であることが望ましい。
24 ≦ νdE4 ≦ 45 (3)
第3レンズ群130の第4レンズエレメント131は負のパワーを持っているため、アッベ数が小さいほうが色消し条件となる。
下限は、物性値で決まる。現状、アッベ数24以下の硝材の報告が無く、最大現実的なのが本下限となる。
また、上限は、色消しにならずに色収差を出してしまうためにカメラ特性を落とす。このことにより本上限となる。
42 ≦ νdE5 ≦ 66 (4)
第3レンズ130群の第5レンズエレメント133は正のパワーを持っているため、アッベ数が大きいほうが色消し条件となる。
下限は、色消しにならずに色収差を出してしまうためにカメラ特性を落とす。このことにより本下限となる。
上限は物性値で決まる。現状、アッベ数66以上の硝材の報告が無く、最大現実的なのが本上限となる。
65 ≦ 2ω ≦ 140 単位:[°] (5)
ωは半水平画角を示す。
下限は、広角レンズでも標準画角に近くなり、負群始まりが最適にならない。よって本下限となる。
また、水平画角140度以上を3群構成で特性を得るのは極めて困難である。このことにより本上限となる。
ただし、Xは非球面頂点に対する接平面からの距離を、Aは4次の非球面係数を、Bは6次の非球面係数を、Cは8次の非球面係数を、Dは10次の非球面係数をそれぞれ表している。
第2レンズ群120の第2レンズエレメント121の物体側面に面番号L2S1が付与され、第2レンズエレメント121と第1透明体122の物体側面との境界面(接合面)に面番号GS1S1が付与されている。
第1透明体122の像面側面と第3レンズエレメント123の物体側面との境界面(接合面)に面番号GS1S2が付与され、第3レンズエレメント123の像面側面に面番号L2S2が付与されている。
第3レンズ群130の第4レンズエレメント131の物体側面に面番号L3S1が付与され、第4レンズエレメント131と第2透明体132の物体側面との境界面(接合面)に面番号GS2S1が付与されている。
第2透明体132の像面側面と第5レンズエレメント133の物体側面との境界面(接合面)に面番号GS2S2が付与され、第5レンズエレメント133の像面側面に面番号L3S2が付与されている。
また、カバーガラス140には面番号CGが付与され、像面150には面番号T1が付与されている。
第2レンズ群120の第2レンズエレメント121の物体側面L2S1の中心曲率半径はR3に設定され、第2レンズエレメント121の像面側面と第1透明体122の物体側面との境界面(接合面)GS1S1の中心曲率半径はR4に設定される。
第1透明体122の像面側面と第3レンズエレメント123の物体側面との境界面(接合面)GS1S1の中心曲率半径はR5に設定される。
第3レンズエレメント123の像面側面L2S2の中心曲率半径はR6に設定される。
第3レンズ群130の第4レンズエレメント131の物体側面L3S1の中心曲率半径はR7に設定され、第4レンズエレメント131の像面側面と第3透明体132の物体側面との境界面(接合面)GS2S1の中心曲率半径はR8に設定される。
第2透明体132の像面側面と第5レンズエレメント133の物体側面との境界面(接合面)GS2S2の中心曲率半径はR9に設定される。
第5レンズエレメント133の像面側面L3S2の中心曲率半径はR10に設定される。
なお、面GS1S1,GS1S2,GS2S1,GS2S2の中心曲率半径R4,R5,R8,R9は無限(INFINITY)である。
第1レンズエレメント111の像面側面L1S2と第2レンズ群120の第2レンズエレメント121の物体側面L2S1間の光軸OX上の距離がd2に設定される。
第2レンズエレメント121の厚さとなる面L2S1と面GS1S1間の光軸OX上の距離がd3に設定される。
第1透明体122の厚さとなる面GS1S1と面GS1S2間の光軸OX上の距離がd4に設定される。
第3レンズエレメント123の厚さとなる面GS1S2と面L2S2間の光軸OX上の距離がd5に設定される。第3レンズエレメント123の像面側面L2S2と第3レンズ群130の第4レンズエレメント131の物体側面L3S1間の光軸OX上の距離がd6に設定される。
第4レンズエレメント131の厚さとなる面L3S1と面GS2S1間の光軸OX上の距離がd7に設定される。
第2透明体132の厚さとなる面GS2S1と面GS2S2間の光軸OX上の距離がd8に設定される。
第5レンズエレメント133の厚さとなる面GS2S2と面L3S2間の光軸OX上の距離がd9に設定される。
表1、表2、表3、および表4に実施例1の各数値が示されている。実施例1の各数値は図1の撮像レンズ100に対応している。
実施例1は、1/4サイズのCCDもしくはCMOSイメージャ用の設計例である。
表2において、Kは円錐定数を、Aは4次の非球面係数を、Bは6次の非球面係数を、Cは8次の非球面係数を、Dは10次の非球面係数をそれぞれ表している。
ここで、焦点距離fは1.85[mm]に、開口数Fは2.8に、半画角ωは52.5degに、レンズ長Hは9.07[mm]に設定されている。
第1レンズ群110の焦点距離に関する値(fL2/f)が0.74に設定され、条件式(2)で規定される条件を満足している。
第3レンズ群130の第4レンズエレメント131のアッベ数νdE4が29.6に設定され、条件式(3)で規定される条件を満足している。
第3レンズ群130の第5レンズエレメント133のアッベ数νdE5が57.1に設定され、条件式(4)で規定される条件を満足している。
画角2ωが90に設定され、条件式(5)で規定される条件を満足している。
図3からわかるように、実施例1によれば、球面、非点、歪曲の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた光学ユニットを含む撮像レンズが得られる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る撮像レンズの構成例を示す図である。
第2の実施形態においても、第2レンズ群120Aおよび第3レンズ群130Aは、透明体を挟んで配置された複数のレンズエレメントを含む接合体により形成されている。
第1レンズ群110Aは、ひとつの第1レンズエレメント111のみで形成されている。
第3レンズ群130Aは、物体側OBJSから像面150側に向かって順番に配置された、第4レンズエレメント131、第2透明体132、および第5レンズエレメント133を含む接合体により形成されている。
第2レンズ群120Aおよび第3レンズ群130Aは次のように構成される。
ここで絞りは、ガラス基板の物体側にクロム膜等の透過がほとんど無い物質をあらかじめ付けて実現される。また、赤外(IR)カットフィルタも同じ面に付けられている。
次に、第2レンズ群120Aと第3レンズ群130Aのガラスウエハーを接着し、それからダイシングを行い個片化することが望ましい。
これにより出来上がった第2レンズ群120Aと第3レンズ群130Aと第1レンズ群110の第1レンズエレメント111をレンズ鏡筒に組み上げて構成されることが望ましい。
第1レンズ群110Aは、焦点距離−4.08[mm]の強い負のパワーのレンズで構成される。
その利点は、周辺光量の劣化を防ぐことと、入射瞳位置を物体側に移動させることにある。入射瞳位置が物体側に移動することにより、撮像素子に入射する周辺光の主光線の入射角を小さく抑える作用と、バックフォーカスが長くなるという利点が生まれデジタルカメラでは望ましい特性が得られる。
第2レンズ群120Aは、合成焦点距離1.96[mm]の強い正のパワーを有している。このことにより第1レンズ群110Aが強い負のパワーであることにより発生した、光学ディストーションや非対称収差を補正する。
第3レンズ群130Aは、入射側が負のパワーで小さいアッベ数、出射側が正のパワーで大きいアッベ数により構成されており、色収差をはじめとして諸収差をよく補正する。
これより、水平画角70度で光学ディストーションが−6.2[%]に抑えられた、高解像度なレンズとなる。
表5、表6、表7、および表8に実施例2の各数値が示されている。実施例2の各数値は図4の撮像レンズ100Aに対応している。
実施例2は、1/4サイズのCCDもしくはCMOSイメージャ用の設計例である。
表6において、Kは円錐定数を、Aは4次の非球面係数を、Bは6次の非球面係数を、Cは8次の非球面係数を、Dは10次の非球面係数をそれぞれ表している。
ここで、焦点距離fは2.69[mm]に、開口数Fは2.8に、半画角ωは42.0degに、レンズ長Hは11.0[mm]に設定されている。
第1レンズ群110の焦点距離に関する値(fL2/f)が0.72に設定され、条件式(2)で規定される条件を満足している。
第3レンズ群130の第4レンズエレメント131のアッベ数νdE4が29.6に設定され、条件式(3)で規定される条件を満足している。
第3レンズ群130の第5レンズエレメント133のアッベ数νdE5が57.1に設定され、条件式(4)で規定される条件を満足している。
画角2ωが70に設定され、条件式(5)で規定される条件を満足している。
図6からわかるように、実施例2によれば、球面、非点、歪曲の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた光学ユニットを含む撮像レンズが得られる。
小型コンパクトでCCDやCMOSセンサに最適な、広角レンズを実現できる。
第1レンズ群がガラス球面で構成されているため、車載や監視用途に最適である。
また、リフロー可能硝材で構成可能であり、高耐熱高耐久性が実現できる。
光学ディストーションを6[%]程度に抑えて光学特性が良好なレンズを実現できる。
3群構成のうち第2レンズ群と第3レンズ群をハイブリッドレンズと呼ばれるウエハーレベルカメラで実現できるため、絞りをハイブリッドレンズの中に内蔵でき、かつ第2レンズ群と第3レンズ群を一体で作ることができるために高生産性、高信頼性を実現できる。
ハイブリッドレンズを採用することにより、第3レンズ群の入射側と出射側で異なるアッベ数の硝材で構成することができ、色収差を初めとする諸収差をより抑えることができる。
第1レンズ群の軸上厚みを非常に厚くでき、車載用途で使って石が飛んできても割れにくい構造を取れる。
バックフォーカスが長く組立が容易である。
本実施形態により、小型コンパクトで安価な車載や監視用途の高耐熱で信頼性、コストに優れたカメラを量産することができる。
図7は、本実施形態に係る光学ユニットを含む撮像レンズが採用される撮像装置の構成例を示すブロック図である。
光学系210は、撮像デバイス220の画素領域を含む撮像面に入射光を導き、被写体像を結像する。
撮像装置200は、さらに、撮像デバイス220を駆動する駆動回路(DRV)230、および撮像デバイス220の出力信号を処理する信号処理回路(PRC)240を有する。
信号処理回路240で処理された画像信号は、たとえばメモリなどの記録媒体に記録される。記録媒体に記録された画像情報は、プリンタなどによってハードコピーされる。また、信号処理回路240で処理された画像信号を液晶ディスプレイ等からなるモニターに動画として映し出される。
Claims (7)
- 物体側から像面側に向かって順番に配置された、
第1レンズ群と、
第2レンズ群と、
第3レンズ群と、を有し、
上記第1レンズ群は、
第1レンズエレメントを含み、
上記第2レンズ群は、物体側から像面側に向かって順番に配置された、
第2レンズエレメントと、
第1透明体と、
第3レンズエレメントと、を含み、
上記第3レンズ群は、物体側から像面側に向かって順番に配置された、
第4レンズエレメントと、
第2透明体と、
第5レンズエレメントと、を含む
光学ユニット。 - 上記第1レンズ群の焦点距離fL1および上記第2レンズ群の焦点距離fL2が下記の条件式を満足する
請求項1記載の光学ユニット。
−10 ≦ fL1/f ≦ −2
0.8 ≦ fL2/f ≦ 5
f : 光学系全体の焦点距離 - 上記第3レンズ群の上記第4レンズエレメントが物体側に凹形状を含む凹平形状を有し、
上記第3レンズ群の上記第5レンズエレメントが、像面側に凸形状を含む凸平形状を有する
請求項1または2記載の光学ユニット。 - 上記第4レンズエレメントのアッベ数νdE4および上記第5レンズエレメントのアッベ数νdE5が下記の条件式を満足する
請求項1から3のいずれか一に記載の光学ユニット。
24 ≦ νdE4 ≦ 45
42 ≦ νdE5 ≦ 66 - 上記第2レンズ群および上記第3レンズ群が、ウエハー状で多数個作られ、それから切り出されて個片化されている
請求項1から4のいずれか一に記載の光学ユニット。 - 画角が下記この条件式を満足する
請求項1から5のいずれか一に記載の光学ユニット。
65 ≦ 2ω ≦ 140 単位:[°]
ω:半水平画角 - 撮像素子と、
上記撮像素子に被写体像を結像する光学ユニットと、を有し、
上記光学ユニットは、
物体側から像面側に向かって順番に配置された、
第1レンズ群と、
第2レンズ群と、
第3レンズ群と、を有し、
上記第1レンズ群は、
第1レンズエレメントを含み、
上記第2レンズ群は、物体側から像面側に向かって順番に配置された、
第2レンズエレメントと、
第1透明体と、
第3レンズエレメントと、を含み、
上記第3レンズ群は、物体側から像面側に向かって順番に配置された、
第4レンズエレメントと、
第2透明体と、
第5レンズエレメントと、を含む
撮像装置。
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