JP2012111734A - エタンハイドレートの貯蔵方法 - Google Patents

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博 佐藤
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Abstract

【課題】純水を用いて生成させたガスハイドレートの貯蔵温度に関する知見に基き、経済性および安全性がより高い条件でエタンハイドレートの分解が起こりにくく、保存性が高いエタンハイドレートの貯蔵方法を提供すること。
【解決手段】エタンハイドレートの生成条件下で、エタンガスと純水とを反応させて生成したエタンハイドレートを、温度が−20℃を超えて0℃未満の範囲内で、圧力が大気圧の下で、貯蔵することを特徴とするエタンハイドレートの貯蔵方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、エタンガスと水との包接水和物であるエタンハイドレートの貯蔵方法に関するものである。
ガスハイドレートは、相平衡が生成条件となる所定の温度と圧力の下、メタン、エタン等の炭化水素ガス、天然ガス、炭酸ガス等のハイドレート形成物質と水とを反応させることにより生成する。そして、生成したガスハイドレートは、前記温度または圧力のどちらか一方、または温度と圧力の両方を変化させて相平衡を生成条件外とすることにより分解し、ハイドレート形成物質と水とに解離する。
前記ガスハイドレートの生成条件はハイドレート形成物質の種類によって異なるが、一般的に高圧、低温の条件である。例えば、エタン(C)の場合は1〜2MPa、1〜10℃、メタン(CH)の場合は4〜8MPa、1〜11℃、天然ガス(NG)の場合は5〜6MPa、1〜17℃、二酸化炭素(CO)の場合は2〜6MPa、1〜10℃である。
生成したガスハイドレートを移送または貯蔵する場合には、設備費、運転費等の経済性や安全性に鑑み、大気圧下(若しくは外気の漏れ込みを防止する程度の弱加圧下)において、できるだけ0℃以下の常温に近い温度で保存することが望ましい。
このようなハイドレートの生成条件外の温度及び圧力の下において、ガスハイドレートを安定して貯蔵するため、ガスハイドレートに、その分解抑制物質として電解質が溶液中で解離することによって生じるイオンを含有させることによって、前記ガスハイドレートの生成条件外の温度及び圧力の下における自己保存性を高めることが行われている(特許文献1)。
特許文献1に記載されたガスハイドレートの分解抑制物質を含有するガスハイドレートは、ガスハイドレートの自己保存効果(ハイドレートの生成条件外においてガスハイドレートの分解が抑制されて準安定状態になること)が最も高い温度と思われる−20℃程度で貯蔵されている。
そして、特許文献1における比較例としては、ハイドレート形成物質と純水とを反応させて生成させたガスハイドレートが記載されており、前記比較例のガスハイドレートについても−20℃における分解率が測定されている。−20℃においてガスハイドレートを貯蔵する場合、原料水として純水を用いたガスハイドレート(比較例)は、前記分解抑制物質を含有するガスハイドレートよりも分解率が高い。したがって、原料水として純水を用いたガスハイドレートは貯蔵に適した保存性を有していないと認識されていた。
特開2004−2754号公報
ここで、本発明者らは、前記分解抑制物質を含有するガスハイドレートの温度依存性の研究を行う過程において、エタンガスと純水とを反応させて生成したエタンハイドレートについて、その温度依存性の研究を行った結果、純水を用いて生成したエタンハイドレートは、−20℃を超えて0℃未満の範囲内で前記エタンハイドレートの分解が特に抑制される温度条件が存在することを見出した。
ガスハイドレートの貯蔵温度は常温に近い温度、すなわち、より高い温度であれば、貯蔵槽等の冷却にかかる消費エネルギーを削減することができ、貯蔵設備の運転費を低減することができる上、前記貯蔵槽等の設備を形成する部材(鋼材等)に要求される耐久温度の下限温度も高く設定することができるので、設備費を低減することができる。また、常温に近い温度であるほど鋼材の低温脆性の虞が低くなるので、貯蔵設備、移送設備等の安全性を高めることができる。
本発明は、前述の純水を用いて生成させたガスハイドレートの貯蔵温度に関する知見に基き、経済性および安全性がより高い条件でエタンハイドレートの分解が起こりにくく、保存性が高いエタンハイドレートの貯蔵方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様に係るエタンハイドレートの貯蔵方法は、エタンハイドレートの生成条件下で、エタンガスと純水とを反応させて生成したエタンハイドレートを、温度が−20℃を超えて0℃未満の範囲内で、圧力が大気圧の下で、貯蔵することを特徴とするものである。
本発明において「純水」とは、電解質(電解質が解離したイオン)およびガスハイドレートの保存性(非分解性)に影響を与える濃度で夾雑物が含まれていない水のことであり、蒸留水、精製水、イオン交換水、RO水等が挙げられる。また、本発明において「大気圧」とは、ほぼ大気圧であって、ガスハイドレートを貯蔵する容器等への外気の漏れ込みを防止する程度の弱加圧も含むものとする。
一般的に、ガスハイドレートの自己保存効果には温度依存性がある。すなわち、ガスハイドレートをハイドレートの生成条件外の温度及び圧力の下で貯蔵する場合、貯蔵温度が氷点から温度が低くなるに従ってガスハイドレートの分解が抑制され、ある温度(例えば−20℃)において最も分解が抑制される状態となる。更にその温度よりも低くなると、徐々に分解が起こり易くなる。
例えば、電解質が溶液中で解離することによって生じるイオンを、ガスハイドレートの分解抑制作用を持つ物質(分解抑制物質)として含有するエタンハイドレートの場合、図3のような温度依存性を示す。尚、図3は、前記分解抑制物質であるイオンを生成する電解質として塩化ナトリウム(NaCl:1.0mol/m)を添加したエタンハイドレート(粒径0.5〜1mm)の温度依存性を示す図である。この場合、−20℃近辺にエタンハイドレートの分解が最も抑制される極値をとり、その前後の温度におけるガス残存率の変化は、単調な温度依存性を示すと言える。
一方、ガスハイドレートの生成条件下で、ハイドレート形成物質と純水とを反応させて生成したガスハイドレートは、前記分解抑制物質を添加した場合と異なり、後述する実施例に示されるように、氷点より低い温度から−20℃より高い温度範囲内において、前記ガスハイドレートの分解が特に抑制される温度条件が存在することが明らかとなった。
本態様によれば、エタンハイドレートの生成条件下で、エタンガスと純水とを反応させて生成したエタンハイドレートを、大気圧の下、温度が−20℃を超えて0℃未満の範囲内、すなわち、従来(−20℃)よりも常温に近い温度で貯蔵し、貯蔵槽、貯蔵容器等の冷却にかかる消費エネルギーを削減し、貯蔵設備の運転費を低減することができる。また、前記貯蔵槽、貯蔵容器等の設備を形成する部材(鋼材等)に要求される耐久温度も高く設定することができるので、設備費を低減することができる。
本発明の第2の態様に係るエタンハイドレートの貯蔵方法は、第1の態様において、前記貯蔵時の温度は−16℃〜−10℃であることを特徴とするものである。本態様によれば、ガスハイドレートを従来(−20℃)よりも常温に近い温度(−16℃〜−10℃)でガスハイドレートを貯蔵するので、第1の態様と同様の作用効果を奏する。
更に、純水で生成したエタンハイドレートは、−16℃〜−10℃において特に高い自己保存効果を示す。この温度範囲内で前記ガスハイドレートを貯蔵することによって、ガスハイドレートの分解を効果的に抑制し、貯蔵効率を向上させることができる。
本発明の第3の態様に係るエタンハイドレートの貯蔵方法は、第1の態様または第2の態様において、生成されたエタンハイドレートに対して、第一工程として水分が凍結する温度に下げて氷を含む状態にし、その後、第二工程として圧力を大気圧下に移行すると共に、前記第一工程で水分が凍結する温度は、貯蔵時の温度であることを特徴とするものである。
一般的にガスハイドレートは、該ガスハイドレートの生成条件外において、自己保存効果による自己保存性によって安定に貯蔵される。この自己保存効果の作用機構については、未解明な点も多いが、以下のような説明がなされている(兼子弘、日本造船学会誌第842号、p.38−48)。
図4は、ガスハイドレート粒子の断面を模式的に示した図面である。低温高圧で生成したガスハイドレート1[図4(a)]を大気圧などの分解条件におくと、表面から部分的に分解が始まり、ハイドレート形成物質はガス化するとともに、水膜2がガスハイドレート表面を覆う[同図(b)]。表面でのガスハイドレートの分解により熱が奪われると、ガスハイドレート表面の水膜2は氷の膜3となってガスハイドレート表面を覆う[同図(c)]。この氷の膜3がある厚さ以上まで成長すると、内部のガスハイドレートと外部との物質移動が抑制され、大気圧などの分解条件でも内部のガスハイドレートは安定する。つまり、この氷の膜3が、分解(ガス化)しようとするガスハイドレートの圧力に抗するだけの機械的強度を持つことにより、ガスハイドレートが安定化して、それ以上の分解が抑制される自己保存効果が生ずると考えられている。
本態様では、生成されたガスハイドレートに対して、水分が凍結する温度に下げて氷を含む状態にする第一工程を行う。そして、前記第一工程の後、第二工程として圧力を大気圧下にする。このとき、ガスハイドレートの表面が部分的に分解し、前記氷の膜3が形成され、ガスハイドレートは自己保存性を生ずる。
通常、前記第一工程を行う温度は氷点(0℃)以下であれば良いが、本態様によれば、該第一工程を行う温度を前記貯蔵時の温度に設定することによって、前記氷の膜3を形成したエタンハイドレートを、そのまま当該エタンハイドレートの分解が抑制される温度条件下におくことができる。更に、貯蔵時の温度を最も自己保存効果の高い温度(−16℃〜−10℃)にすれば、圧力を大気圧下に移行した際に分解するエタンハイドレートの分解量を抑制することができる。
その際、前記第一工程を行う温度を前記貯蔵時の温度は従来よりも高い温度、すなわち−20℃を超える温度に設定するので、該第一工程において温度を下げる(冷却する)ときに必要な消費エネルギーを削減することができる。
実施例1の各試験温度におけるエタン残存率の測定結果である。 実施例1における150時間経過後のエタン残存率と試験温度との関係を示す図である。 比較例1における150時間経過後のエタン残存率と試験温度との関係を示す図である。 ガスハイドレートの自己保存効果の機構を説明する原理図である。 ガスハイドレート分解量測定装置の概略図である。
本発明に係るエタンハイドレートは、エタンハイドレートの生成条件下で、エタンと原料水としての純水を反応させることによって得ることができる。
<原料水>
原料水の純水としては、電解質(電解質が解離したイオン)およびガスハイドレートの生成に影響を与える夾雑物が含まれていない、蒸留水、精製水、イオン交換水、RO水等が用いられる。
<エタンハイドレートの生成>
エタンハイドレートの生成は、生成器内に原料水(純水)とエタンガスとを入れ、該生成器内をエタンハイドレートの生成条件(温度および圧力)にすることによって行われる。前記エタンハイドレートの生成条件は、例えば、圧力が1〜3MPaのとき、温度が5〜10℃である。
原料水(純水)とエタンガスとの反応は、水中に気泡を吹き込むバブリング法、ガス中に水を噴霧する噴霧法等の公知の方法によって行うことができる。
[実施例]
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
実施例1
<エタンハイドレートの調製>
エタンハイドレートの調製には、セルの壁面温度を恒温水の循環によって7℃に保ち、撹拌棒によって気液界面を上下に運動させることで連続的に撹拌することのできる高圧セルを用いた。
前記高圧セルに純水(原料水)を導入し、15分間高圧セル内を排気した。続いてエタンガスを導入し、1.6MPaまで加圧した。エタンハイドレートが生成すると圧力が低下するので、エタンハイドレートの平衡圧以上を保つように順次エタンガスを導入した。
エタンハイドレートが充分生成すると、成長したエタンハイドレートによって撹拌の上下運動が妨害され、撹拌棒が停止する。このように撹拌棒が停止するまでエタンハイドレートの生成反応を行った。
前記撹拌棒の停止後、未反応の原料水を前記高圧セルの底から排出した。排出しきれない水をハイドレート化させるため、3日以上、7℃、1.5±0.1MPaの条件を保った。時間経過による圧力低下がほとんどないことを確認し、前記高圧セルを−20℃に冷却し、6時間以上静置した。その後、−20℃下において大気圧まで減圧し、エタンハイドレートを取出し、液体窒素容器(−196℃)にて一旦保管した。
<エタン残存率測定>
−30℃にてエタンハイドレートを砕き、0.5mm〜1mmの粒にした。この砕いたエタンハイドレートを用い、図5に示すガスハイドレート分解量測定装置10により、以下のようにエタン残存率を測定した。
(1)重量を計測した粒径0.5mm〜1mmの前記エタンハイドレート11(試料重量W1)をガスバリア袋12に入れて密封し、気密容器13に入れ、これを空気恒温槽14を用いて所定の一定温度(−4、−10、−13、−15、−20、および−25℃の各温度)に保った。分解が進行するに従い前記ガスバリア袋12が膨らみ、分解によって発生した気体と同じ体積の空気Aが気密容器13から押し出される。前記気密容器13は接続ライン15を介して流量計16に接続されており、押し出された空気Aの量を該流量計16により測定した。前記流量計16としては、転倒ます式流量計を用いた。測定した前記空気量に対し、温度、気圧による補正を行い、分解によって生じたエタンの体積を求めた。所定の時間が終了するまで分解エタン量(V1)の計測を続けた。
(2)前記所定の時間終了後、エタンハイドレート試料を完全に分解して残水(氷)の重量(W2)を計測した。
(3)以下の式に従い、ゲスト分子包蔵率α(式1)およびエタン残存率(式2)を求めた。
ゲスト分子包蔵率α
={(W1−W2)/30×7.67×18}/W2 …(式1)
エタン残存率
=計測時のエタン包蔵量/(初期エタン包蔵量V)
=1−(初期から計測時までのガス分解量Vt)/(初期エタン包蔵量V) …(式2)
式2におけるVtおよびVは、一例として以下のように計算することができる。
Vt=計測値
V=22.4×(W1−W2)/30
ここではVtおよびVは標準状態の体積とし、単位はNL(ノルマルリットル)、W1およびW2の単位はg(グラム)とする。
本実施例のエタンハイドレート生成方法により生成したエタンハイドレートのゲスト分子包蔵率αは15〜30%であった。
図1は、各試験温度におけるエタン残存率の測定結果である。図2は、実施例1における150時間経過後のエタン残存率と試験温度との関係を示す図である。
比較例1
純水に塩化ナトリウムを溶解させ、1.0mol/mの塩化ナトリウム水溶液を調製した。この溶液を原料水として用いる以外は、実施例1と同様にしてエタンハイドレートを製造した。本実施例のガスハイドレートのゲスト分子包蔵率αは15〜30%であった。製造したエタンハイドレートについて、−4、−10、−15、−20、−25、および−30℃の各温度におけるエタン残存率を測定した。
図3は、比較例1における150時間経過後のエタン残存率と試験温度との関係を示す図である。
<考察>
比較例1(図3)は、溶液中で分解抑制物質であるイオンを生成する電解質として塩化ナトリウム(NaCl)を添加した試験である。図3では−20℃近辺にエタン残存率が高い(エタンハイドレートの分解が最も抑制される)極値をとり、前記極値をとる温度よりも高い温度では、エタン残存率が低下していることが分かる。前記極値をとる温度よりも低い温度では、一旦エタン残存率が低下し(−25℃)、それよりも低い温度(−30℃)になると再びエタン残存率が高くなる。
一方、実施例1(図1および図2)では、−20℃での150時間後のエタン残存率が約0.8であり(図2)、比較例1のガスハイドレートの−20℃での150時間後のエタン残存率(約0.9、図3参照)に比べて低い。
しかし、実施例1では−20℃よりも高い温度でエタンハイドレートの分解が抑制され、−15℃近辺において、その分解が特に抑制されることが分かった。特に、実施例1のエタンハイドレートの−15℃〜−13℃におけるエタン残存率(約0.9)は、前記比較例1の−20℃におけるエタン残存率と同等あるいはそれ以上である。
ここで、実施例1に係るエタンハイドレートは−25℃においても高い保存性を有していると言えるが、エタンハイドレートを貯蔵するにあたり、貯蔵槽等を冷却するための消費エネルギーを少なくし、エタンハイドレート貯蔵装置等の運転コストを抑えるという観点から、−20℃よりも高い温度で当該エタンハイドレートを貯蔵することが望まれる。
したがって、エタンガスと純水とを反応させて生成したエタンハイドレートは、温度が−20℃を超えて0℃未満の範囲内で、圧力が大気圧下(容器等内への外気の漏れ込みを防止する程度の弱加圧下も含む)で貯蔵することが好ましい。より好ましい貯蔵温度は−13℃近辺であり、−16℃〜−10℃であると考えられる。
本発明に係るエタンハイドレートの貯蔵方法は、従来(−20℃)よりも常温に近い温度でエタンハイドレートを貯蔵するので、貯蔵槽、貯蔵容器等の冷却にかかる消費エネルギーを削減し、貯蔵設備の運転費を低減することができる。また、前記貯蔵槽、貯蔵容器等の設備を形成する部材(鋼材等)に要求される耐久温度も高く設定することができるので、設備費を低減することができる。
尚、本実施例においては試験条件を一定にするため、エタンハイドレート生成後、反応容器温度を水分が凍結する温度である−20℃においたが、この温度を前記貯蔵時の温度(−20℃を超えて0℃未満の範囲内)と同じ温度に設定することにより、自己保存効果を生じたエタンハイドレートを、そのまま当該エタンハイドレートの分解が抑制される温度条件下におくことができる。
1 ガスハイドレート、 2 水膜、 3 氷の膜、
10 ガスハイドレート分解量測定装置、 11 エタンハイドレート、
12 ガスバリア袋、 13 気密容器、
14 空気恒温槽、 15 接続ライン、 16 流量計、
A 空気

Claims (3)

  1. エタンハイドレートの生成条件下で、エタンガスと純水とを反応させて生成したエタンハイドレートを、温度が−20℃を超えて0℃未満の範囲内で、圧力が大気圧の下で、貯蔵することを特徴とするエタンハイドレートの貯蔵方法。
  2. 請求項1に記載されたエタンハイドレートの貯蔵方法において、前記貯蔵時の温度は−16℃〜−10℃であることを特徴とするエタンハイドレートの貯蔵方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたエタンハイドレートの貯蔵方法において、生成されたエタンハイドレートに対して、第一工程として水分が凍結する温度に下げて氷を含む状態にし、その後、第二工程として圧力を大気圧下に移行すると共に、前記第一工程で水分が凍結する温度は、貯蔵時の温度であることを特徴とするエタンハイドレートの貯蔵方法。
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