JP2011027144A - ガスハイドレート貯蔵設備 - Google Patents

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博子 三町
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一成 大垣
Hiroshi Sato
博 佐藤
Takeshi Sugawara
武 菅原
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Abstract

【課題】ガスハイドレートの貯蔵温度を従来よりも高く設定し、該貯蔵設備を構成する材料に要求される耐低温性を低くすることによって、設備費を低減することができ、経済性の高いガスハイドレート貯蔵設備を提供する。
【解決手段】ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Lと、材料Lより高い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Hと、を用いて形成されているガスハイドレート貯蔵設備であって、ガスハイドレート貯蔵設備は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有するガスハイドレートを貯蔵するためのものであり、貯蔵温度は、前記ピーク温度T付近に設定されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、メタンガス、天然ガス、炭酸ガス等のハイドレート形成物質と水との包接水和物であるガスハイドレートの貯蔵設備に関するものである。
ガスハイドレートは、メタンガス、天然ガス、炭酸ガス等のハイドレート形成物質と水との包接水和物であり、水分子が形成するかご状構造の内部に前記ハイドレート形成物質を取り込んだ構造をとる。
このガスハイドレートは、相平衡が生成条件となる所定の温度と圧力の下、前記ハイドレート形成物質と水とを反応させることにより生成する。そして、生成したガスハイドレートは、前記温度または圧力のどちらか一方、または温度と圧力の両方を変化させて相平衡を生成条件外とすることにより分解し、ハイドレート形成物質と水とに解離する。
前記ガスハイドレートの生成条件はハイドレート形成物質の種類によって異なるが、一般的に高圧、低温の条件である。例えば、メタン(CH)の場合は4〜8MPa、1〜11℃、天然ガス(NG)の場合は5〜6MPa、1〜17℃、二酸化炭素(CO)の場合は2〜6MPa、1〜10℃である。
一方、ガスハイドレートは、ガスハイドレートの生成条件外において、自己保存効果(ハイドレートの生成条件外においてガスハイドレートの分解が抑制されて準安定状態になること)を奏することが知られており、この自己保存性によって安定に貯蔵される。例えば、特許文献1に記載されたメタンガスハイドレートは、大気圧の下、−23℃付近で高い自己保存効果を奏し、その自己保存効果を奏する温度に基き、貯蔵温度が設定されている(特許文献1)。
また、ガスハイドレートに、ガスハイドレートの分解抑制物質として、電解質が溶液中で解離することによって生じるイオンを含有させることによって、前記ハイドレートの生成条件外の条件下における保存性を高めることが行われている(特許文献2)。ガスハイドレートの分解抑制物質を含有させたガスハイドレートの場合も、−20℃付近において高い自己保存効果を奏することが前提とされている。
このように、前記自己保存効果によってガスハイドレートの分解が最も抑制される温度は、ハイドレート形成物質のガス種によって異なるものの、多くの場合、−20℃〜−30℃の範囲内であると認識されていた。したがって、メタンガス、天然ガス、炭酸ガス等のハイドレートは、大気圧下、−20℃以下の温度において貯蔵されているのが実状である。
ここで、ガスハイドレートを貯蔵する貯蔵設備(例えばガスハイドレートを移送する移送船等)において、貯蔵部等の各構成部に使用される材料は、前記貯蔵温度を考慮して選択される。より具体的には、ガスハイドレートを貯蔵部に所定量充填した場合に、外部との熱の出入り等も考慮してガスハイドレート貯蔵設備全体にかかる温度荷重を計算し、その温度分布に従ってそれぞれの構成部に用いる鋼材等のグレードが決定される。
特に鋼材においては低温脆性の問題があるので、低温に曝される構成部には高い耐低温脆性を有する鋼材を用いる必要があり、貯蔵温度が低いほど鋼材に要求される耐低温性は高くなる。耐低温性が高い鋼材は高価であり、ガスハイドレートを移送する移送船等に用いる大きなガスハイドレート貯蔵設備を設置する場合には、前記鋼材のコストが嵩む問題があった。
上記問題に鑑み、本発明は、ガスハイドレートの前記貯蔵温度を従来(−20℃以下)よりも高く設定し、ガスハイドレート貯蔵設備を構成する材料に要求される耐低温性を低くすることによって、設備費を大きく低減することができるガスハイドレート貯蔵設備を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様に係るガスハイドレート貯蔵設備は、ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Lと、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Hと、を用いて形成されているガスハイドレート貯蔵設備であって、該ガスハイドレート貯蔵設備は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有するガスハイドレートを貯蔵するためのものであり、貯蔵温度は、前記ピーク温度T付近に設定されていることを特徴とするものである。
本態様のガスハイドレート貯蔵設備は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有するガスハイドレート用のガスハイドレート貯蔵設備である。当該「自己保存効果が高いことに対応するピーク温度」とは、例えば、ガスハイドレートを所定の時間貯蔵した際に、ハイドレート形成物質(ガス)の残存量が極大となるピーク温度や、ガスハイドレートの分解速度が極小となるピーク温度等が挙げられる。
前記ガスハイドレートの貯蔵温度は、ガスハイドレートの分解を最も効果的に抑制して貯蔵することができるピーク温度T付近(制御可能な貯蔵温度範囲として例えばT±4℃)に設定されている。
本態様によれば、貯蔵温度が従来(−20℃以下)よりも高い温度に設定されているので、ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する材料Lに替えて前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する材料Hを用いることができる構成部が多くなり、前記材料Lの使用量を従来よりも減らし、ガスハイドレート貯蔵設備を設置するためにかかる費用を低減することができる。
前記材料Lに替えて前記材料Hを用いることができる理由について、以下に詳細に説明する。ガスハイドレートが直接接触する構成部(貯蔵部等)には、前記貯蔵温度(ピーク温度T付近)における耐低温性(耐低温脆性、耐低温割れ性等)を有する材料が用いられる。このような材料を、前記ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する材料Lとする。
前記材料Lとしては、前記ピーク温度Tに対して安全率を見込んだ温度を考慮して選択することができる。例えば、安全率として「貯蔵温度−10℃」の耐低温性が必要であり、前記貯蔵温度が−15℃である場合には、−25℃(=−15℃−10℃)での耐低温性を有している材料が選択される。前記安全率としての温度は、ガスハイドレート貯蔵設備の大きさ、形状、ガスハイドレート貯蔵設備が設置される環境、施工性、使用条件等により設定される。このように耐低温性を示す温度が低くなるほど鋼材の価格は高くなる。
しかし、ガスハイドレート貯蔵設備全体を前記材料Lで構成する必要はなく、前記貯蔵温度でガスハイドレートを貯蔵部に所定量充填したときにガスハイドレートが直接接触しないため、前記ガスハイドレートが直接接触する構成部よりも高い温度になる構成部には、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する材料Hを用いることができる。
該材料Hを用いる構成部は、前記貯蔵部に前記ガスハイドレートを所定量充填したときの、該ガスハイドレート貯蔵設備全体における温度分布の計算値に基づいて決められる。
本態様のガスハイドレート貯蔵設備は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有するガスハイドレート専用の貯蔵設備であるので、該ガスハイドレート貯蔵設備を設計する際には、前記ピーク温度T付近に設定した貯蔵温度でガスハイドレートを貯蔵するときの前記温度分布を計算する。
本態様のガスハイドレート貯蔵設備における前記温度分布は、従来の貯蔵温度(−20℃以下)で貯蔵するガスハイドレート貯蔵設備における前記温度分布よりも、ガスハイドレートが直接接触する構成部より高い温度になる構成部の分布が多くなる。当該温度分布に基づき、前記材料H(低コスト)を用いることができる構成部を多くすることができるので、前記材料L(高コスト)の使用量を減らし、ガスハイドレート貯蔵設備を設置するためにかかる費用を従来よりも低減することができる。
また、本態様に係るガスハイドレート貯蔵設備は貯蔵温度が高いので、貯蔵部の冷却にかかる消費エネルギーを削減することができ、ガスハイドレート貯蔵設備の運転費を抑えることができる。加えて、材料の低温脆性や低温割れの虞を低減することができるので、安全性の高い貯蔵設備とすることができる。
本発明の第2の態様に係るガスハイドレート貯蔵設備は、ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Lと、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Hと、を用いて形成されているガスハイドレート貯蔵設備であって、該ガスハイドレート貯蔵設備は、ハイドレート形成物質と純水とを反応させて生成したガスハイドレートを貯蔵するためのものであり、貯蔵温度は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内で、最も自己保存効果が高くなる温度付近に設定されていることを特徴とするものである。
本態様において「純水」とは、電解質(電解質が解離したイオン)およびガスハイドレートの保存性(非分解性)に影響を与える濃度で夾雑物が含まれていない水のことであり、例えば、蒸留水、精製水、イオン交換水、RO水等が挙げられる。
ガスハイドレートの生成条件下で、ハイドレート形成物質と純水とを反応させて生成したガスハイドレートは、後述する試験1において示されるように、大気圧下、約−15℃においてその分解が効果的に抑制されるので、その貯蔵温度は、約−15℃付近の温度(例えば−16℃〜−13℃の温度範囲)に設定される。
本態様によれば、ハイドレート形成物質と純水とを反応させて生成したガスハイドレートを、−20℃より高い温度に設定された貯蔵温度で貯蔵するので、第1の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第3の態様に係るガスハイドレート貯蔵設備は、第1の態様において、前記ガスハイドレートは、電解質が溶液中で解離したイオンを、該ガスハイドレートの分解抑制作用を持つ物質として含有する原料水と、ハイドレート形成物質と、を反応させて生成したものであることを特徴とするものである。
本態様によれば、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有するガスハイドレートとして、電解質が溶液中で解離したイオンを、該ガスハイドレートの分解抑制作用を持つ物質として含有する原料水と、ハイドレート形成物質とを反応させて生成したガスハイドレートを貯蔵し、第1の態様と同様の効果を奏する。
本発明の第4の態様に係るガスハイドレート貯蔵設備は、第3の態様において、前記電解質は、塩化ナトリウムであることを特徴とするものである。本態様によれば、溶液中でガスハイドレートの分解抑制作用を持つイオンを生成する電解質として塩化ナトリウム(以下、NaClと記載する場合がある)を用い、第3の態様と同様の効果を得ることができる。
例えば、0.34mol/mのNaCl水溶液を用いて生成したガスハイドレートは、大気圧下、−15℃〜−10℃の温度範囲に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有するので(後述する試験2を参照)、当該ガスハイドレートの貯蔵温度を−15℃以上に設定することが可能である。また、NaClは安価であり、毒性が低く安全性およびハンドリング性に優れている点で有利である。
本発明によれば、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内で高い自己保存効果を示し、−20℃より高い貯蔵温度で安定に貯蔵することができるガスハイドレート専用のガスハイドレート貯蔵設備としたことにより、ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する材料Lに替えて、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する材料Hを用いることができる構成部が多くなり、前記材料Lの使用量を減らし、ガスハイドレート貯蔵設備を設置するためにかかる費用を従来よりも低減することができる。
また、前記貯蔵温度が高いので、貯蔵部の冷却にかかる消費エネルギーを削減することができ、ガスハイドレート貯蔵設備の運転費を抑えることができる。加えて、材料の低温脆性や低温割れの虞を低減することができるので、安全性の高い貯蔵設備とすることができる。
試験1におけるガスハイドレートのメタン残存率の測定結果を示す図である。 試験1における150時間経過後のメタン残存率と試験温度との関係を示す図である。 試験2におけるガスハイドレートのメタン残存率の測定結果を示す図である。 試験2における150時間経過後のメタン残存率と試験温度との関係を示す図である。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
ガスハイドレートは、相平衡が生成条件となる所定の温度と圧力の下、ハイドレート形成物質と原料水とを反応させることにより生成する。
<原料水>
原料水としては、純水や溶液中でガスハイドレートの分解抑制作用を持つイオンを生成する電解質を溶解した水溶液等を用いることができる。
純水としては、電解質(電解質が解離したイオン)およびガスハイドレートの保存性(非分解性)に影響を与える濃度で夾雑物が含まれていない水、例えば、蒸留水、精製水、イオン交換水、RO水等が用いられる。
前記電解質を溶解した水溶液は、例えば、純水に前記電解質を添加することによって調製することができる。また、水中に分解抑制物質が適量含有される場合には、その水をそのまま原料水として用いることもできる。
<ガスハイドレート形成物質>
前記ガスハイドレート形成物質としては、その種類に特に制限はなく、所定の圧力および温度条件においてガスハイドレートを形成するものであればよい。例えば、メタン、エタン、天然ガス(メタンを主成分とし、エタン、プロパン、ブタン等を含む混合ガス)、炭酸ガス(二酸化炭素)等の常温・常圧で気体(ガス)である物質が挙げられる。
<ガスハイドレートの生成条件>
ガスハイドレートの生成条件(温度および圧力)は、ハイドレート形成物質により異なるが、既知の条件で生成することができる。例えば、メタンの場合は4〜8MPa、1〜11℃、天然ガスの場合は5〜6MPa、1〜17℃、二酸化炭素の場合は2〜6MPa、1〜10℃である。原料水とガスハイドレート形成物質との反応は、水中に微細な気泡を吹き込むバブリング法、ガス中に水を噴霧する噴霧法等の公知の方法によって行うことができる。
[実施例]
本実施例に係るガスハイドレート貯蔵設備に貯蔵されるガスハイドレートは、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有している。
前記ピーク温度Tを有するガスハイドレートは、例えば、ハイドレート形成物質と純水とを反応させて生成したガスハイドレートが挙げられる。原料水として純水を用いて生成したガスハイドレートは、後述する試験1の試験結果に示されるように、−15℃〜−10℃の温度範囲に自己保存効果が高いことに対応するピーク温度を有する。
また、ガスハイドレートに、電解質が溶液中で解離したイオンを、ガスハイドレートの分解抑制作用を持つ物質として含有させることによって、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、前記ピーク温度Tを有するガスハイドレートとすることができる。例えば、ハイドレート形成物質と0.34mol/mの塩化ナトリウム水溶液とを反応させて生成したガスハイドレートは、後述する試験2の試験結果に示されるように、約−15℃に自己保存効果が高いことに対応するピーク温度を有する。
前記ガスハイドレートの貯蔵温度は、ガスハイドレートの分解を最も効果的に抑制して貯蔵することができるピーク温度T付近に設定されている。制御可能な貯蔵温度範囲として、例えばピーク温度T±4℃、好ましくはT±1℃の範囲で貯蔵することが望ましい。
前記ガスハイドレート貯蔵設備を構成する材料(鋼材等)としては、当該ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Lと、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Hが用いられる。
ガスハイドレートが直接接触する構成部(貯蔵部等)は、当該ガスハイドレート貯蔵設備において最も低い温度に曝される構成部である。このような構成部に用いられる材料Lとしては、貯蔵時の安全性を考慮し、実際の貯蔵温度(ピーク温度T付近)よりも低い温度での耐低温性(耐低温脆性、耐低温割れ性等)を有するものが用いられる。
例えば、前記ピーク温度Tに対して安全率を見込んだ温度を考慮して前記材料Lを選択することができる。安全率として「貯蔵温度−10℃」の耐低温性が必要であり、前記貯蔵温度が−15℃である場合には、−25℃(=−15℃−10℃)での耐低温性を有している材料が選択される。前記安全率としての温度は、ガスハイドレート貯蔵設備の大きさ、形状、ガスハイドレート貯蔵設備が設置される環境、施工性、使用条件等により設定される。このように耐低温性を示す温度が低くなるほど鋼材の価格は高くなる。
しかし、ガスハイドレート貯蔵設備全体を前記材料Lで構成する必要はなく、前記貯蔵温度でガスハイドレートを貯蔵部に所定量充填したときにガスハイドレートが直接接触しないため、前記ガスハイドレートが直接接触する構成部よりも高い温度になる構成部には、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する材料Hを用いることができる。
該材料Hを用いる構成部は、前記貯蔵部に前記ガスハイドレートを所定量充填したときの、該ガスハイドレート貯蔵設備全体における温度分布の計算値に基づいて決められる。
次に、前記ガスハイドレート貯蔵設備を構成する材料について、ガスハイドレートの移送船の場合を例に挙げて詳細に説明する。
船の場合、舟用の鋼材について各国船級協会の規定があり、日本においては日本海事協会が定める鋼船規則に準ずる。例えば、従来の貯蔵温度(約−23℃〜−20℃)でガスハイドレートを貯蔵して移送する移送船の場合、ガスハイドレートが接する部分、すなわち、最も低い温度に曝される構成部にはKD鋼やKE鋼を使用する。KD鋼およびKE鋼の組成の一例を以下に示す。
[KD鋼]C:0.21%以下、Si:0.35%以下、Mn:0.60%以上、P:0.035%以下、S:0.035%以下、Al:0.015%以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるキルド鋼または細粒キルド鋼
[KE鋼]C:0.18%以下、Si:0.35%以下、Mn:0.70%以上、P:0.035%以下、S:0.035%以下、Al:0.015%以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる細粒キルド鋼
しかし、前述のように、船全体をKD鋼、KE鋼で構成する必要は無いので、前記貯蔵温度(約−23℃〜−20℃)でガスハイドレートを貯蔵部に所定量積載した場合の船全体の温度分布を計算し、該温度分布に基づいて各構成部に使用する鋼材のグレードを変えている。
計算した温度分布に基づき、例えば−10℃を超える構成部には、前記KD鋼、KE鋼より高い温度における耐低温性を有する材料として、KA鋼、KB鋼等を用いることができる。KA鋼、KB鋼はKD鋼およびKE鋼よりも耐低温性のグレードが低く、低価格である。KA鋼、KB鋼の組成の一例を以下に示す。
[KA鋼]C:0.23%以下、Si:0.50%以下、Mn:2.5×C%以上、P:0.035%以下、S:0.035%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるキルド鋼またはセミキルド鋼
[KB鋼]C:0.21%以下、Si:0.35%以下、Mn:0.80%以上、P:0.035%以下、S:0.035%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるキルド鋼またはセミキルド鋼
一方、本発明に係るガスハイドレート貯蔵設備は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有するガスハイドレート用である。該ガスハイドレートの貯蔵温度は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内の前記ピーク温度T付近に設定されている。
ここで、本発明に係るガスハイドレート貯蔵設備において、−20℃より高い前記ピーク温度T付近に設定した貯蔵温度でガスハイドレートを貯蔵するときの前記温度分布を計算すると、該温度分布は、前述の従来の貯蔵温度(例えば約−23℃〜−20℃)で貯蔵するガスハイドレート貯蔵設備における温度分布よりも、ガスハイドレートが直接接触する構成部より高い温度になる構成部の分布が多くなる。
すなわち、KA鋼、KB鋼等(材料Hに相当)を用いることができる構成部が増え、従来はKD鋼、KE鋼(材料Lに相当)を用いていた構成部をKA鋼、KB鋼等によって形成することができる。したがって、高コストであるKD鋼、KE鋼の使用量を減らすことができ、ガスハイドレート貯蔵設備を設置するためにかかる費用を低減することができる。
尚、低温で用いられる鋼材は、その用途によって規格が規定されている。例えば、圧力容器等の材料の場合、低い温度に曝される構成部に用いられる材料Lは、低温圧力容器用炭素鋼鋼板(JIS
G 3126)等に基づき選択されることが望ましく、例えば以下に示されるような組成の鋼材が挙げられる。
[SLA235A]C:0.15%以下、Si:0.30%以下、Mn:0.70%〜1.50%、P:0.025%以下、S:0.020%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるAl処理細粒キルド鋼
また、前記圧力容器等において、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する材料Hは、圧力容器用鋼板(JIS
G 3115)、溶接構造用圧延鋼材(JIS G 3106)、建築構造用圧延鋼材(JIS G 3136)等に基づき選択されることが望ましい。例えば、圧力容器用鋼板(JIS
G 3115)SPV235、溶接構造用圧延鋼材(JIS G 3106)SM400A、建築構造用圧延鋼材(JIS G 3136)SN400A等が挙げられる。
以上、説明したように、本発明によれば、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内で高い自己保存効果を示し、−20℃より高い貯蔵温度で安定に貯蔵することができるガスハイドレート専用のガスハイドレート貯蔵設備としたことにより、より低い温度における耐低温性を有する材料L(高コスト)に替えて、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する材料H(低コスト)を用いることができる構成部が多くなるので、前記材料Lの使用量を減らし、ガスハイドレート貯蔵設備を設置するためにかかる費用を従来よりも低減することができる。
また、前記貯蔵温度が高いので、貯蔵部の冷却にかかる消費エネルギーを削減することができ、ガスハイドレート貯蔵設備の運転費を抑えることができる。加えて、材料の低温脆性や低温割れの虞を低減することができるので、安全性の高い貯蔵設備とすることができる。
[ガスハイドレートの分解試験]
試験1
純水(原料水)をステンレス製反応容器に入れ、密閉した後、メタンガス(純度99%以上)を5.8MPa〜6.2MPaの圧力で充填した。
前記反応容器を7℃に保ち、撹拌機による撹拌を行いながら、ガスハイドレートを生成させた。メタンガスハイドレートの生成に伴いガス圧力が低下するので、圧力が一定となるようにメタンガスを供給した。
メタンガスハイドレートの生成が止まったら、未反応の原料水を反応容器下部から排出した。更に反応を進めるため、そのままの温度および圧力で2〜3日置いた後、−20℃に冷却して内部の余剰水分を凍結させた後、大気圧まで減圧した。メタンガスハイドレートは−20℃雰囲気において砕き、0.5mm〜1mmの粒にした。メタンガスハイドレートを体積流量計に接続した袋につめて分解ガス量を計測し、メタン残存率を求めた。
<メタン残存率の測定>
(1)重量を計測したメタンガスハイドレート試料重量(W1)を体積流量計に接続した袋に入れ、所定の温度(−4、−10、−15、−18、−20、−25、および−30℃の各温度)に維持し、所定の時間が終了するまで分解ガス量(V1)の計測を続ける。
(2)前記所定の時間終了後、メタンガスハイドレート試料を完全に分解して残水(氷)の重量(W2)を計測する。
(3)以下の式に従い、ゲスト分子包蔵率α(式1)およびメタン残存率(式2)を求める。
ゲスト分子包蔵率α
={(W1−W2)/16×5.75×18}/W2 …(式1)
メタン残存率
=計測時のメタン包蔵量/(初期メタン包蔵量V)
=1−(初期から計測時までのガス分解量Vt)/(初期メタン包蔵量V)…(式2)
式2におけるVtおよびVは、一例として以下のように計算することができる。
Vt=計測値
V=22.4×(W1−W2)/16
ここではVtおよびVは標準状態の体積とし、単位はNL(ノルマルリットル)、W1およびW2の単位はg(グラム)とする。
本実施例のガスハイドレート生成方法により生成したガスハイドレートの初期ゲスト分子包蔵率は約50%であった。本実施例のガスハイドレートのメタン残存率の測定結果を図1に示す。図2は、試験1における150時間経過後のメタン残存率と試験温度との関係を示す図である。
試験2
純水に塩化ナトリウムを溶解させ、0.34mol/mの塩化ナトリウム水溶液を調製した。この溶液を原料水として用いる以外は、試験1と同様にしてメタンハイドレートを製造した。製造したメタンハイドレートについて、−4、−10、−15、−16.5、−18、−20、−25、および−30℃の各温度におけるメタン残存率を測定した。本実施例のガスハイドレートの初期ゲスト分子包蔵率は30〜40%であった。図3は、試験2のガスハイドレートのメタン残存率の測定結果である。図4は、試験2における150時間経過後のメタン残存率と試験温度との関係を示す図である。
試験1(図1および図2を参照)は、ハイドレート形成物質と純水とを反応させて生成したガスハイドレートについての試験である。図1および図2に示されるように、純水を用いて生成したガスハイドレートは、圧力が大気圧の下、−15℃におけるメタン残存率が最も高くなった。すなわち、純水を用いて生成したガスハイドレートについて、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tは−15℃付近である。
次に、試験2(図3および図4を参照)は、電解質が溶液中で解離したイオンを、該ガスハイドレートの分解抑制作用を持つ物質として含有するガスハイドレートを用いた試験であり、前記ガスハイドレートは、前記電解質として塩化ナトリウム(NaCl)を0.34mol/mの濃度で添加した水を用いて生成したものである。
NaClを添加した場合は、図4に示されるように、−30℃〜−20℃における自己保存性が高いが、−18℃〜−16.5℃ではメタン残存率は約0.6程度に低下する。しかし、−15℃付近では−30℃〜−20℃の場合と同程度のメタン残存率(約0.8)を示した。すなわち、試験2のガスハイドレートの−20℃より高く0℃より低い温度範囲内におけるピーク温度Tは−15℃付近(−15℃〜−10℃)である。
上記試験結果に基づき、試験1および試験2において生成したメタンガスハイドレートは、−15℃±4℃の範囲、より好ましくは±1℃の範囲で貯蔵することにより、大気圧下、−20℃を超える温度において、当該ガスハイドレートの自己保存性が高い状態で安定に貯蔵することができる。
試験1および試験2において生成したメタンガスハイドレートを貯蔵する貯蔵設備では、貯蔵温度を−15℃近辺に設定し、貯蔵部に所定量のガスハイドレートを充填した場合のガスハイドレート貯蔵設備全体における温度分布を計算する。前記貯蔵温度は従来よりも5℃程度高いので、ガスハイドレートが直接接触する構成部(最も低い温度に曝される)よりも高い温度になる構成部の分布が従来よりも多い温度分布になる。
該温度分布に基づき、ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Lを用いる構成部と、前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Hを用いる構成部が決められる。
前述のように、ガスハイドレートが直接接触する構成部(最も低い温度に曝される)よりも高い温度になる構成部が多いため、前記材料Hを用いることができる構成部も多くなる。すなわち、従来は材料Lを用いていた構成部を材料Hによって形成することができるので、前記材料Lの使用量を減らし、ガスハイドレート貯蔵設備を設置するためにかかる費用を従来よりも低減することができる。
本発明は、メタンガス、天然ガス、炭酸ガス等のハイドレート形成物質と水との包接水和物であるガスハイドレートの貯蔵設備に利用可能である。
特開2005−201286号公報 特開2004−2754号公報

Claims (4)

  1. ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Lと、
    前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Hと、を用いて形成されているガスハイドレート貯蔵設備であって、
    該ガスハイドレート貯蔵設備は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内に、自己保存効果が高いことに対応するピーク温度Tを有するガスハイドレートを貯蔵するためのものであり、
    貯蔵温度は、前記ピーク温度T付近に設定されていることを特徴とするガスハイドレート貯蔵設備。
  2. ガスハイドレート貯蔵設備が曝される最も低い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Lと、
    前記材料Lより高い温度における耐低温性を有する少なくとも一種の材料Hと、を用いて形成されているガスハイドレート貯蔵設備であって、
    該ガスハイドレート貯蔵設備は、ハイドレート形成物質と純水とを反応させて生成したガスハイドレートを貯蔵するためのものであり、
    貯蔵温度は、−20℃より高く0℃より低い温度範囲内で、最も自己保存効果が高くなる温度付近に設定されていることを特徴とするガスハイドレート貯蔵設備。
  3. 請求項1に記載されたガスハイドレート貯蔵設備において、前記ガスハイドレートは、電解質が溶液中で解離したイオンを、該ガスハイドレートの分解抑制作用を持つ物質として含有する原料水と、ハイドレート形成物質と、を反応させて生成したものであることを特徴とするガスハイドレート貯蔵設備。
  4. 請求項3に記載されたガスハイドレート貯蔵設備において、前記電解質は、塩化ナトリウムであることを特徴とするガスハイドレート貯蔵設備。
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