JP2012111668A - 積層セラミックスの製造方法 - Google Patents

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喜彦 森
Kazumasa Asumi
一将 阿隅
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Abstract

【課題】生産性を低下させることなく、脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散を促進し、有機物残渣や脱脂割れの発生を防止できる積層セラミックスの製造方法を提供する。
【解決手段】積層したグリーンシートを脱脂、焼成して行う積層セラミックスの製造方法であって、セラミックス粉体と樹脂系組成物とを混合し、相対密度75%以下のグリーンシートを作製する工程と、前記グリーンシートを15MPa以下の圧力で圧着し、積層成形体を作製する工程と、前記積層成形体を脱脂し、焼成する工程とを含む。このようにグリーンシートの密度および圧着圧力を制御することで、生産性を低下させることなく、脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散を促進し、有機物残渣や脱脂割れの発生を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層したグリーンシートを脱脂、焼成して行う積層セラミックスの製造方法に関する。
誘電体等にセラミックスが用いられる電子セラミックスの分野では、セラミックス層が積層された積層セラミックスが用いられることが多い。このような積層セラミックスは、セラミックス粉末とバインダ等樹脂系組成物を混ぜ、ドクターブレード等でグリーンシートを作製し、圧着等でグリーンシートを積層化した後、脱脂、焼成を行うことで得ることができる。
近年の電子部品の小型化志向に伴い、積層セラミックスにおいてセラミックス層の薄層化と積層数の増大化が進んでいる。しかし、グリーンシートを薄層化した場合、強度が低下し製造工程でのハンドリングが困難になるため、グリーンシート作製時に混合する有機物量を増やす必要がある。
また、積層数を増大させると、積層成形体内の気体が拡散しにくくなり、脱脂による有機物の分解・除去が困難となる。そこで、強度の大きいバインダ、分解しやすいバインダの開発や、積層・圧着段階での工夫が行われている。例えば、特許文献1記載の積層型圧電アクチュエーターの製造方法では、積層圧着をした積層体の一部に、積層方向に貫通するようにチムニーを形成させ、脱脂中の分解物の除去を行いやすくしている。
特開平5−186274号公報
しかし、上記のような積層セラミックスの製造方法では、積層成形体に貫通孔を形成させるときに、積層成形体に損傷が生じやすくし、製造工程も増えるため、生産性が低下してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、生産性を低下させることなく、脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散を促進し、有機物残渣や脱脂割れの発生を防止できる積層セラミックスの製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の積層セラミックスの製造方法は、積層したグリーンシートを脱脂、焼成して行う積層セラミックスの製造方法であって、セラミックス粉体と樹脂系組成物とを混合し、相対密度75%以下のグリーンシートを作製する工程と、前記グリーンシートを15MPa以下の圧力で圧着し、積層成形体を作製する工程と、前記積層成形体を脱脂し、焼成する工程と、を含むことを特徴としている。
このように、本願発明の積層セラミックスの製造方法では、グリーンシートの密度および圧着圧力を制御することで、生産性を低下させることなく、脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散を促進し、有機物残渣や脱脂割れの発生を防止することができる。
(2)また、本発明の積層セラミックスの製造方法は、前記セラミックス粉末として、PZT系の圧電セラミックスを用いて前記グリーンシートを作製することを特徴としている。これにより、PZT系の圧電セラミックスで圧電特性の優れた積層圧電素子を作製する際に不良率を低減できる。
(3)また、本発明の積層セラミックスの製造方法は、前記グリーンシートが、7MPa以上12MPa以下の圧力で圧着することを特徴としている。このように、グリーンシートを12MPa以下の圧力で圧着するため、さらに脱脂時に分解したガスの拡散を促進し、脱脂時の有機物残渣や脱脂割れの発生を防止することができる。また、7MPa以上の圧力で圧着するため、シート間に圧着デラミが生じない。
(4)また、本発明の積層セラミックスの製造方法は、前記グリーンシートの厚さを65μm以上90μm以下に制御することを特徴としている。これにより、グリーンシートの強度を維持しつつ、脱脂時に有機物が分解したガスの拡散を促進できる。
本発明によれば、生産性を低下させることなく、脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散を促進し、有機物残渣や脱脂割れの発生を防止できる。
各試料のグリーンシートの密度と各工程における積層成形体不良率との関係を示す表である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。本発明は、グリーンシートの密度を管理し、一定の透気度を得ることで脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散を促進している。また、グリーンシートを低圧で圧着することで、脱脂時の有機物残渣および脱脂割れの発生を抑えている。以下、具体的に説明する。
本発明の積層セラミックスの製造方法では、積層したグリーンシートを焼成する製造工程を含むものを対象としている。積層セラミックスを構成する材料は、特に限定されないが、特に圧電セラミックスに対して有効である。
まず、セラミックス粉体と樹脂系組成物とを所定量秤量し混合する。この際には、相対密度75%以下のグリーンシートが得られるように混合量を調整する。混合は、上記混合物に溶媒を添加し、たとえばボールミルを用いて行う。このようにして、セラミックスのスラリーを得る。なお、セラミックス粉体としてはPZT系の圧電セラミックスを用いることが好ましい。これにより、優れた圧電特性を有するPZT系圧電セラミックスで積層圧電素子を作製する際に不良率を低減できる。樹脂系組成物は、具体的には、バインダ、分散剤、消泡剤、可塑剤または湿潤剤等である。溶媒は、水または有機物であり、特に限定されない。
後述のグリーンシート作製工程で、スラリー乾燥後のパッキング状態は、セラミックスの粒子サイズ(粒径,粒度分布)に依存するため、最適なバインダ添加量もセラミックスの粒子サイズにより異なる。たとえば、粒子が粗く、均質なほど最適なバインダ量は少なくなる。したがって、最適なグリーンシートの密度域も粒子径に応じて変化しうる。
バインダの種類によって熱分解性が変わるため、熱分解が急激に進むポリビニル系等は、設定する相対密度を低くする方がよい。なお、セラミックス粒子やバインダはいずれもスラリーpHにより、分散状態や形態が変わってくるので、pH域により最適な密度は変わりうる。
ただし、グリーンシートの成形工程においてセラミックス粉末に対し5〜10wt%加えられるバインダの添加量の範囲では、バインダの種類によってグリーンシートの最適密度は変わらない。有機物残渣や脱脂割れの発生を防止するには、相対密度75%以下のグリーンシートが好適である。
好適な相対密度は実験により判断できる。相対密度が75〜80%程度のグリーンシートを用い、20〜25MPaで積層圧着したところ、積層成形体の相対密度は80%以上となり、脱脂後の不良率が100%であった。一方、相対密度が75%以下のグリーンシートを用い、20〜25MPaで積層圧着したところ、脱脂後の不良率は改善した。このように脱脂後の状況を考慮すれば、相対密度75%以下のグリーンシートが好適であるという結果が得られている。
なお、添加された溶媒の量によってもグリーンシートの密度は変わるが、これは乾燥時の溶媒の抜け道に起因する。溶媒の量が多い場合は、セラミックス粉体とバインダからなるネットワークが形成される前に溶媒が蒸発するため、ある一定量以上の溶媒量では効果が飽和し、密度が下がらないと考えられる。通常、溶媒量は、適当なスラリー粘度となるように管理する。乾燥工程を重視して管理する場合もあるが、その場合、溶媒量は少ないほど良いと認識されている。本発明では、このような従来の技術常識に反して低い相対密度を有するグリーンシートを作製している。
上記の混合により得られたスラリーを脱泡し、たとえばドクターブレード法によりグリーンシートを作製する。このようにして、相対密度75%以下のグリーンシートが得られる。このとき、グリーンシートの厚さを65μm以上90μm以下に制御することが好ましい。グリーンシートの厚さを65μm以上とすることで、グリーンシートの強度を維持し、脱脂時にシートの樹脂成分や、電極ペーストに含まれるビヒクル成分の熱分解により発生するガスの拡散路が維持される。また、積層数を増やすためシートの厚さは90μm以下であることが望ましい。
次に、グリーンシートを所定の大きさに整え、必要な電極パターンを印刷する。そして、設計された枚数のグリーンシートを15MPa以下の圧力で圧着し、積層成形体を作製する。このとき、7MPa以上12MPa以下の圧力で圧着することがさらに好ましい。12MPa以下の圧力で圧着することで、脱脂時に分解したガスの拡散の効果が高まる。また、7MPa以上の圧力で圧着するため、シート間に圧着デラミが生じない。一般的に数〜数十MPaの圧力で行われるグリーンシートの圧着より、本発明の圧着工程における圧力は十分に低い。
そして、作製された積層成形体を、脱脂し、焼成して、積層セラミックスを得る。このように、グリーンシートの密度を制御することで、脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散を促進し、有機物残渣や脱脂割れの発生を防止することができる。
PZT粉末に対し、分散剤(ポリアクリル酸系)2wt%、消泡剤0.2wt%および、イオン交換水を10〜25wt%添加し、一晩ボールミル混合した。そして、バインダ(ポリアクリル酸系)を固形分換算で8wt%添加し、4時間ボールミル混合して、スラリーを得た。スラリーを脱泡し、ドクターブレードで90μm厚のグリーンシートを成形した。成形されたグリーンシートについては重量を測定し、長さおよび幅を測定し体積を求め、密度を算出した。その後、グリーンシートに電極パターンを印刷し、150層のシートを積層圧着した。圧着は、90℃、7〜12MPaで5分間行った。得られた積層成形体については圧着デラミ等の不良が生じているか否かを確認した。そして積層成形体を、500℃で脱脂した。脱脂後の積層成形体については、不良が生じているか否かを確認した。
このようにして、グリーンシートの密度を変えて複数の積層成形体を作製した。図1は、各試料のグリーンシートの密度と各工程における積層成形体不良率との関係を示す表である。図1に示すように、密度3.5×10kg/m(相対密度68%)の試料および密度3.7×10kg/m(相対密度72%)の試料では、いずれも不良率が0%であり、不良が生じ難いことが実証された。
これに対し、密度3.3×10kg/m(相対密度65%)の試料では、積層圧着後の不良率が70%、脱脂後の不良率が70%であった。このように密度が低い試料では、積層圧着後や脱脂後の不良が生じた。密度が低い試料では、脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散は促進されているものの、グリーンシートの機械的強度が低すぎて、シート塗工後の工程でのハンドリングが困難になったり、ピンホールのような欠陥が生じたりするため、このような結果になると考えられる。
一方、密度3.8×10kg/m(相対密度75%)の試料では、積層圧着後の不良率が20%、脱脂後の不良率が100%であった。密度が高い試料でも、積層圧着後や脱脂後の不良が生じたものの、特に脱脂後の不良率が顕著に高かった。密度が高い試料では、脱脂時の有機物の熱分解および分解したガスの拡散が妨げられ、不良が生じたものと考えられる。

Claims (4)

  1. 積層したグリーンシートを脱脂、焼成して行う積層セラミックスの製造方法であって、
    セラミックス粉体と樹脂系組成物とを混合し、相対密度75%以下のグリーンシートを作製する工程と、
    前記グリーンシートを15MPa以下の圧力で圧着し、積層成形体を作製する工程と、
    前記積層成形体を脱脂し、焼成する工程と、を含むことを特徴とする積層セラミックスの製造方法。
  2. 前記セラミックス粉末として、PZT系の圧電セラミックスを用いて前記グリーンシートを作製することを特徴とする請求項1記載の積層セラミックスの製造方法。
  3. 前記グリーンシートは、7MPa以上12MPa以下の圧力で圧着することを特徴とする請求項1または請求項2記載の積層セラミックスの製造方法。
  4. 前記グリーンシートの厚さを65μm以上90μm以下に制御することを特徴する請求項1から請求項3のいずれかに記載の積層セラミックスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000173858A (ja) * 1998-12-03 2000-06-23 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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