JP2012111185A - 射出溶着用ポリアミド材料およびそれを用いた封止成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶着強度および耐熱性が高い射出溶着用ポリアミド材料を提供する
【解決手段】ポリアミド66(A)、非晶性ポリアミド(B)および無機充填材(C)を含有し、(A)〜(C)の質量比が、(A)/(B)=60/40〜20/80、{(A)+(B)}/(C)=100/(70〜150)を満たす射出溶着用ポリアミド材料および射出溶着用ポリアミド材料によりポリアミド66樹脂またはポリアミド6樹脂からなる筐体を射出溶着して得られる封止成形品11
【選択図】図3
【解決手段】ポリアミド66(A)、非晶性ポリアミド(B)および無機充填材(C)を含有し、(A)〜(C)の質量比が、(A)/(B)=60/40〜20/80、{(A)+(B)}/(C)=100/(70〜150)を満たす射出溶着用ポリアミド材料および射出溶着用ポリアミド材料によりポリアミド66樹脂またはポリアミド6樹脂からなる筐体を射出溶着して得られる封止成形品11
【選択図】図3
Description
本発明は、筐体の封止成形等に適した射出用着用ポリアミド材料に関するものである。
封止成形品は、一般に、ポリアミド66をブロー成形や射出成形することにより製造されている。中でも、厚肉の中空成形品や、厚肉部分と薄肉部分を有する成形品を製造する場合、目的とする成形品を分割した分割体をあらかじめ作製し、それらを組み立てた後、嵌め合せ部を加熱溶着して一体化する方法が用いられている。もしくは、前記分割体を射出成形機の金型に嵌め合せた状態で配置し、嵌合部の周縁に溶融樹脂を射出溶着する、いわゆる封止成形が用いられている。
封止成形する際、射出溶着に用いる樹脂材料としては、ポリアミド6やポリアミド66が知られている。しかしながら、ポリアミド6を用いた場合、溶着強度は高いが耐熱性に劣るという問題があり、ポリアミド66を用いた場合、耐熱性は高いが、溶着強度が低いという問題があった。特許文献1〜3には、封止成形用の射出溶着樹脂材料として、ポリアミド6、ポリアミド66と無機充填材からなる樹脂組成物や、ポリアミド6/66共重合体、ポリアミド12と無機充填材からなる樹脂組成物、ポリアミド66、ポリアミド12、ポリアミド6/66共重合体と無機充填材からなる樹脂組成物が開示されているが、いずれも溶着強度が低いという問題があった。
上述のように、射出溶着用材料として種々の樹脂組成物を用いることが開示されているが、溶着強度と耐熱性をいずれも満足した射出溶着用材料は未だ開発されていない。
そこで本発明の課題は、溶着強度と耐熱性に優れた射出溶着用のポリアミド材料を提供することにある。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)ポリアミド66(A)、非晶性ポリアミド(B)および無機充填材(C)を含有し、(A)〜(C)の質量比が、(A)/(B)=60/40〜20/80、{(A)+(B)}/(C)=100/(70〜150)を満たす射出溶着用ポリアミド材料。
(2)(1)に記載の射出溶着用ポリアミド材料により、ポリアミド66樹脂またはポリアミド6樹脂からなる筐体を射出溶着して得られる封止成形品。
(3)内部に空間を含む構造を有する(2)に記載の封止成形品。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)ポリアミド66(A)、非晶性ポリアミド(B)および無機充填材(C)を含有し、(A)〜(C)の質量比が、(A)/(B)=60/40〜20/80、{(A)+(B)}/(C)=100/(70〜150)を満たす射出溶着用ポリアミド材料。
(2)(1)に記載の射出溶着用ポリアミド材料により、ポリアミド66樹脂またはポリアミド6樹脂からなる筐体を射出溶着して得られる封止成形品。
(3)内部に空間を含む構造を有する(2)に記載の封止成形品。
本発明によれば、溶着強度および耐熱性が高い射出溶着用ポリアミド材料を提供することができる。また、この射出溶着用ポリアミド材料を射出溶着して得られる封止成形品は、耐圧強度が高い。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の射出溶着用ポリアミド材料(以下、「ポリアミド材料」と略称する場合がある。)は、ポリアミド66(A)、非晶性ポリアミド(B)、無機充填材から構成される。
本発明の射出溶着用ポリアミド材料(以下、「ポリアミド材料」と略称する場合がある。)は、ポリアミド66(A)、非晶性ポリアミド(B)、無機充填材から構成される。
本発明のポリアミド材料に用いるポリアミド66(A)とは、1,6−ヘキサンジアミンとアジピン酸の重縮合体である。
ポリアミド66(A)の相対粘度は、1.5〜3.0が好ましい。ポリアミド(A)の相対粘度が3.0を超えると、成形加工性が悪くなり、操業性が低下する場合がある。一方、ポリアミド(A)の相対粘度が1.5未満の場合、溶融粘度が低すぎて成形物の機械的特性が劣る場合がある。
本発明のポリアミド材料に用いる非晶性ポリアミド樹脂(B)とは、示差走査型熱量計で20℃/分で昇温した際に結晶の融解による吸熱ピークが検出されず、20℃/分で降温した際に結晶化による発熱ピークが検出されないポリアミドである。
非晶性ポリアミド樹脂(B)のカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられ、中でも、テレフタル酸とイソフタル酸が好ましい。非晶性ポリアミド樹脂(B)のジアミン成分としては、1,6−ヘキサンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン等が挙げられ、中でも、1,6−ヘキサンジアミンが好ましい。
非晶性ポリアミド樹脂(B)の相対粘度は、1.5〜4.0が好ましい。非晶性ポリアミド樹脂(B)の相対粘度が4.0を超えると、成形加工性が悪くなり、操業性が低下する場合がある。一方、ポリアミド(B)の相対粘度が1.5未満の場合、溶融粘度が低すぎて成形物の機械的特性が劣る場合がある。
ポリアミド66(A)と非晶性ポリアミド樹脂(B)の含有量は、(A)/(B)=60/40〜20/80が必要で、50/50〜30/70(質量比)が好ましい。(A)の含有量が、(A)と(B)の合計に対して、60質量%を超えても、40質量%未満であっても、溶着強度が低くなるので好ましくない。
本発明のポリアミド材料には、無機充填材を含有させる必要がある。無機充填材としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム、ウィスカー、カオリン、タルク、マイカ等を挙げられ、中でも、成形収縮率を小さくすることができるので、ガラス繊維が好ましい。
無機充填材としてガラス繊維を用いる場合、ガラス繊維の繊維径は1〜20μmとすることが好ましく、5〜15μmとすることがより好ましい。また、繊維長は、0.5〜5mmとすることが好ましく、1〜4mmとすることがより好ましい。ガラス繊維の繊維径を1〜20μmとし、繊維長を0.5〜5mmとすることで、成形性が良好で、成形収縮率が低いポリアミド材料を作製することができる。
無機充填材の含有量は、ポリアミド66(A)および非晶性ポリアミド(B)の合計100質量部に対して、70〜150質量部とすることが必要であり、100〜150質量部が好ましい。無機充填材の含有量が150質量部を超える場合、成形流動性が著しく低下し、成形品の表面が悪化するので好ましくない。一方、無機充填材の含有量が70質量部未満の場合、溶着強度が低くなるので好ましくない。
本発明の射出溶着用ポリアミド材料は、公知の製造方法によって作製することができる。例えば、ポリアミド66(A)、非晶性ポリアミド(B)、無機充填材(C)を混合し、二軸押出機を用いて混練する方法等が挙げられる。
本発明のポリアミド材料には、必要に応じて、添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、難燃剤、耐衝撃剤、熱安定剤、可塑剤、酸化防止剤、核剤、染料、顔料、離型剤等が挙げられる。
本発明のポリアミド材料は、射出溶着に好適に用いることができる。具体的には、あらかじめ成形された分割体を金型内に嵌め合せた状態で配置し、嵌合部の周辺に溶融樹脂を射出溶着して一体化する際に用いることができる。
本発明の射出溶着用ポリアミド材料は、ポリアミド66樹脂やポリアミド6樹脂からなる筐体、特に、これらの樹脂からなる内部に空間を含む構造を有する筐体を、射出溶着して封止成形品を作製する際に好適に用いることができる。
本発明のポリアミド材料の熱変形温度は、200℃以上であることが好ましく、210℃以上であることがより好ましい。熱変形温度が高いほど耐熱性は高くなる。
ポリアミド材料の溶着強度は、35MPa以上であることが好ましく、40MPa以上であることがより好ましい。
本発明のポリアミド材料は、成形収縮率が小さい。成形収縮率が低いと、内部歪みが小さくなるので、溶着強度が高くなる。成形収縮率は、流れ方向(無機充填材の配向方向)において0.15%以下であることが好ましく、垂直方向において0.3%以下であることが好ましい。
また、本発明のポリアミド材料を射出溶着して得られる封止成形品は、耐圧強度が高い。耐圧強度は、0.4MPa以上であることが好ましく、0.5MPa以上であることがより好ましい。
本発明の封止成形品は、エアーインテークマニホールド、ソレノイドや吸気温センサー、車輪速センサー等の各種センサーの封止成形部品として使用することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
1.原料
(1)ポリアミド66(以下「PA66」と略称する。)
デュポン社製 Zytel
(2)非晶性ポリアミド(以下「X21」と略称する。)
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 NOVAMID X21
(3)結晶性ポリアミド(アジピン酸変性ポリアミド6T、以下「PA6T」と略称する。)
三井化学社製アーレンC2000
(4)ガラス繊維(以下「GF」と略称する。)
オーウェンスコーニングジャパン社製MAFT692、平均繊維径13μm、平均繊維長3mm、密度2.50g/cm3
(5)ガラス繊維30質量%含有のポリアミド66樹脂(以下「PA66GF30」と略称する。)
ユニチカ社製マラニール175S
(1)ポリアミド66(以下「PA66」と略称する。)
デュポン社製 Zytel
(2)非晶性ポリアミド(以下「X21」と略称する。)
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 NOVAMID X21
(3)結晶性ポリアミド(アジピン酸変性ポリアミド6T、以下「PA6T」と略称する。)
三井化学社製アーレンC2000
(4)ガラス繊維(以下「GF」と略称する。)
オーウェンスコーニングジャパン社製MAFT692、平均繊維径13μm、平均繊維長3mm、密度2.50g/cm3
(5)ガラス繊維30質量%含有のポリアミド66樹脂(以下「PA66GF30」と略称する。)
ユニチカ社製マラニール175S
2.測定方法
(1)相対粘度
ポリアミドを濃硫酸(硫酸濃度:96%)に溶解し、濃度0.5g/dlの試料溶液を作製した。続いて、ウベローデ型粘度計を用い、30℃の温度にて試料溶液および溶媒の落下時間を測定し、相対粘度を求めた。
(1)相対粘度
ポリアミドを濃硫酸(硫酸濃度:96%)に溶解し、濃度0.5g/dlの試料溶液を作製した。続いて、ウベローデ型粘度計を用い、30℃の温度にて試料溶液および溶媒の落下時間を測定し、相対粘度を求めた。
(2)熱変形温度
射出溶着用ポリアミド材料を、射出成形機(東芝機械製:EC−100型)を用いて成形し、縦20mm×横20mm×厚み1mmの成形片を作製した。シリンダ温度は300℃、金型温度は100℃、射出時間は8秒、冷却時間は15秒であった。
作製した成形片を用いて、安田精機製ヒートデストーションテスターを用いて、ASTM規格D−648にしたがい、荷重1.8MPaで測定した。
射出溶着用ポリアミド材料を、射出成形機(東芝機械製:EC−100型)を用いて成形し、縦20mm×横20mm×厚み1mmの成形片を作製した。シリンダ温度は300℃、金型温度は100℃、射出時間は8秒、冷却時間は15秒であった。
作製した成形片を用いて、安田精機製ヒートデストーションテスターを用いて、ASTM規格D−648にしたがい、荷重1.8MPaで測定した。
(3)溶着強度
以下、図1の作業手順を用いて、溶着強度の測定方法を説明する。
まず、射出成形機(東芝機械社製EC−100型)を用いて、PA66GF30を成形し、ASTM規格D−790の形状の成形片(127mm×12.7mm×3.2mm)を作製した(成形片1)。成形片1を半分に切断し、ゲート位置2から見て遠方の成形片を成形片4とした。その後、成形片4を金型のゲート位置2から最遠方位置にはめこんだ。
続いて、射出成形機(東芝機械社製EC−100型)を用いて、射出溶着用ポリアミド材料を充填部分6に充填し、試験片7を作製した。シリンダ温度は310℃、金型温度は100℃、射出時間は5秒、冷却時間は20秒であった。
その後、接合した試験片7を、ASTMD638に準じて、インテスコ社製インテスコを用いて、境界面から剥離するか、境界面以外の部分で破壊する(基材破壊)までの引張強度を測定し、溶着強度とした。
以下、図1の作業手順を用いて、溶着強度の測定方法を説明する。
まず、射出成形機(東芝機械社製EC−100型)を用いて、PA66GF30を成形し、ASTM規格D−790の形状の成形片(127mm×12.7mm×3.2mm)を作製した(成形片1)。成形片1を半分に切断し、ゲート位置2から見て遠方の成形片を成形片4とした。その後、成形片4を金型のゲート位置2から最遠方位置にはめこんだ。
続いて、射出成形機(東芝機械社製EC−100型)を用いて、射出溶着用ポリアミド材料を充填部分6に充填し、試験片7を作製した。シリンダ温度は310℃、金型温度は100℃、射出時間は5秒、冷却時間は20秒であった。
その後、接合した試験片7を、ASTMD638に準じて、インテスコ社製インテスコを用いて、境界面から剥離するか、境界面以外の部分で破壊する(基材破壊)までの引張強度を測定し、溶着強度とした。
(4)成形収縮率
(2)で作製した成形片を吸湿しないようにアルミ袋に入れ、常温で24時間静置した。その後、アルミ袋から取り出し、KEYNCE社製高精度2次元寸法測定器VM−8040を用いて成形片の縦の長さを測定し、以下の式を用いて成形収縮率を測定した。
成形収縮率(%)=[24時間静置後の成形片の縦の長さ(mm)−20]/20×100
(2)で作製した成形片を吸湿しないようにアルミ袋に入れ、常温で24時間静置した。その後、アルミ袋から取り出し、KEYNCE社製高精度2次元寸法測定器VM−8040を用いて成形片の縦の長さを測定し、以下の式を用いて成形収縮率を測定した。
成形収縮率(%)=[24時間静置後の成形片の縦の長さ(mm)−20]/20×100
(5)耐圧強度
以下、図2、図3を用いて、耐圧強度の測定方法を説明する。
まず、PA66GF30を用いて図2のような中空成形品の部品となる蓋8と箱9を作製した。蓋8と箱9を組み合わせて、金型内に配置した後、射出溶着用ポリアミド材料をインサートして射出溶着することにより、図3のような中空成形品11を作製した。
その後、中空成形品11の内部に、加圧空気を充填し、境界面から剥離するか境界面以外の部分で破壊する(基材破壊)までの圧力を測定し、耐圧強度とした。10は射出溶着部分である。
以下、図2、図3を用いて、耐圧強度の測定方法を説明する。
まず、PA66GF30を用いて図2のような中空成形品の部品となる蓋8と箱9を作製した。蓋8と箱9を組み合わせて、金型内に配置した後、射出溶着用ポリアミド材料をインサートして射出溶着することにより、図3のような中空成形品11を作製した。
その後、中空成形品11の内部に、加圧空気を充填し、境界面から剥離するか境界面以外の部分で破壊する(基材破壊)までの圧力を測定し、耐圧強度とした。10は射出溶着部分である。
実施例1
二軸押出機(東芝機械社製TEM26SS、スクリュ径26mm)のホッパーに、ポリアミド66(PA66)60質量部と非晶性ポリアミド(X21)40質量部とを供給し、290℃で溶融混練した。サイドフィーダーからガラス繊維(GF)150質量部を供給し、十分に溶融混練させた。その後、ストランド状に押出し冷却固化した後、ペレット状に切断し射出溶着用ポリアミド材料を得た。
二軸押出機(東芝機械社製TEM26SS、スクリュ径26mm)のホッパーに、ポリアミド66(PA66)60質量部と非晶性ポリアミド(X21)40質量部とを供給し、290℃で溶融混練した。サイドフィーダーからガラス繊維(GF)150質量部を供給し、十分に溶融混練させた。その後、ストランド状に押出し冷却固化した後、ペレット状に切断し射出溶着用ポリアミド材料を得た。
実施例2〜4、比較例1〜9
ポリアミド材料の組成および製造条件をそれぞれ表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作をおこなって、射出溶着用ポリアミド材料を得た。
ポリアミド材料の組成および製造条件をそれぞれ表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作をおこなって、射出溶着用ポリアミド材料を得た。
比較例10、11
非晶性ポリアミド(X21)を結晶性ポリアミド(PA6T)に変更し、ポリアミド材料の組成および製造条件をそれぞれ表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作をおこなって、射出溶着用ポリアミド材料を得た。
非晶性ポリアミド(X21)を結晶性ポリアミド(PA6T)に変更し、ポリアミド材料の組成および製造条件をそれぞれ表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作をおこなって、射出溶着用ポリアミド材料を得た。
表1に、ポリアミド材料の組成、製造条件、ポリアミド材料および封止成形品の評価を示す。
実施例1〜4は、ポリアミド66、非晶性ポリアミド、無機充填材の含有量が本発明の範囲内であったため、ポリアミド材料の溶着強度と耐熱性が高く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が高いものであった。
比較例1〜3、6は、ポリアミド66の含有量が多く、非晶性ポリアミドの含有量が少なかったため、耐熱性は高かったが、溶着強度が低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。
比較例4、5、7は、ポリアミド66の含有量が少なく、非晶性ポリアミドの含有量が多かったため、耐熱性、溶着強度がともに低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。
比較例8は、無機充填材の含有量が少なかったため、耐熱性、溶着強度がともに低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。
比較例9は、無機充填材の含有量が多かったため、耐熱性は高かったが、溶着強度が低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。また、成形流動性が低かったため、成形片の外観も悪かった。
比較例10、11は、結晶性ポリアミドを用いたため、耐熱性は高かったが、溶着強度が低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。
比較例1〜3、6は、ポリアミド66の含有量が多く、非晶性ポリアミドの含有量が少なかったため、耐熱性は高かったが、溶着強度が低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。
比較例4、5、7は、ポリアミド66の含有量が少なく、非晶性ポリアミドの含有量が多かったため、耐熱性、溶着強度がともに低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。
比較例8は、無機充填材の含有量が少なかったため、耐熱性、溶着強度がともに低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。
比較例9は、無機充填材の含有量が多かったため、耐熱性は高かったが、溶着強度が低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。また、成形流動性が低かったため、成形片の外観も悪かった。
比較例10、11は、結晶性ポリアミドを用いたため、耐熱性は高かったが、溶着強度が低く、それを射出溶着して得られた封止成形品は、耐圧強度が低かった。
1 ASTM規格D−790の形状の成形片
2 ゲート位置
3 射出時の溶融樹脂の流動方向
4 成形片1を半分に切断した成形片
5 成形片4の切断面
6 射出溶着用ポリアミド材料の充填部分
7 溶着強度測定用の試験片
8 耐圧強度測定用の中空成形体の部品となる蓋
9 耐圧強度測定用の中空成形体の部品となる箱
10 射出溶着部分
11 耐圧強度測定用の中空成形体
2 ゲート位置
3 射出時の溶融樹脂の流動方向
4 成形片1を半分に切断した成形片
5 成形片4の切断面
6 射出溶着用ポリアミド材料の充填部分
7 溶着強度測定用の試験片
8 耐圧強度測定用の中空成形体の部品となる蓋
9 耐圧強度測定用の中空成形体の部品となる箱
10 射出溶着部分
11 耐圧強度測定用の中空成形体
Claims (3)
- ポリアミド66(A)、非晶性ポリアミド(B)および無機充填材(C)を含有し、(A)〜(C)の質量比が、(A)/(B)=60/40〜20/80、{(A)+(B)}/(C)=100/(70〜150)を満たす射出溶着用ポリアミド材料。
- 請求項1に記載の射出溶着用ポリアミド材料により、ポリアミド66樹脂またはポリアミド6樹脂からなる筐体を射出溶着して得られる封止成形品。
- 内部に空間を含む構造を有する請求項2に記載の封止成形品。
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