JP2012111119A - 医療用熱転写記録シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 高濃度、高画質の熱転写適性のある記録シートが得られ、かつ、高温滅菌処理されることを想定した熱収縮試験で収縮が小さく、塗工層はもちろんのこと印字部分も脱落が起きにくい医療用熱転写記録シートを提供すること。
【解決手段】 この課題は、支持体であるポリエステル系フィルムの片面に1層以上の塗工層を有し、最上層の塗工層として記録層を有する熱転写記録シートにおいて、該記録層に吸油度(ASTM D281−31)が50ml/100g以上のカオリン、及びガラス転移温度(Tg)が0℃以上であり記録層塗工面のJIS K 6768によるぬれ張力が38mN/m以上であるアクリル系ラテックスを使用し、カオリン100質量部に対してアクリル系ラテックスを50〜300質量部配合することを特徴とする医療用熱転写記録シートによって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、血液バック、点滴パック、試験管などの医療用部材に貼着使用する粘着ラベルに関し、特に、高温滅菌処理時の熱収縮の少ない医療用熱転写記録シートに関する。
従来、血液バック、点滴パック、試験管などの医療用部材には、内容物の情報を印刷したラベルを貼着し管理されてきた。この粘着ラベルとしては、表面基材と剥離シートとの間に粘着剤を挟んだ構成を有し、表面基材としては、紙、フィルム、合成紙などが使用される(例えば、特許文献1、2、及び3参照。)。剥離シートとしては、グラシン紙、クレーコート紙、ポリエチレンラミネート紙にシリコーン化合物などの剥離剤を塗布したものが用いられる。粘着剤としては、ゴム系、アクリル系などのエマルジョン、溶剤又は無溶剤型の各種粘着剤が使用される。
近年、熱転写方式のプリンターの開発及び市場での普及が急速に進んでいる。そして、業務用途として多くの分野で使用されている。熱転写プリンターは、熱によって、昇華もしくは溶融拡散して移行する染料を含有する染料層を有する染料熱転写シート(以下、インクリボンともいう。)と、フィルム支持体の片面に前記熱転写シートの染料を受容する画像受容層(以下、単に受容層と略す。)を有する受容シートを用い、染料層と受容層を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱によって、染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ受容層上に転写して画像を形成する装置である。特に昇華性を有する染料を用いた染料熱転写方式は高画質のプリントが可能であることから、銀塩写真との置き換えが進みつつある。
このような昇華型熱転写プリンターに用いられる受像シートのなかで、シート状支持体の片面上に形成された染料画像受像層と前記支持体の反対側に形成された粘着剤層を有し、その粘着剤層面に剥離紙を貼り合わせた、いわゆるタックシートタイプの受容シートの要求が高まっている。
特に医療分野で使用される場合には、滅菌処理として120℃スチームで数分間高温処理されるため紙ベースのものは、強度の点で医療用途に用いることが難しい。また、フィルムベースのものでは、ポリプロピレン系のものが使用されているが、高温滅菌処理時、熱収縮が生じやすい。したがって、熱収縮しにくいシートが望まれている。
また、熱転写記録層はもちろんのこと印字部においても記録層と支持体(基材)との密着性がよいシートが望まれている。
特開平10−143074号公報 特開平10−265744号公報 特開平11−197212号公報
本発明は、高濃度、高画質の熱転写適性のある記録シートが得られ、かつ、高温滅菌処理されることを想定した熱収縮試験で収縮が小さく、塗工層はもちろんのこと印字部分も脱落が起きにくい医療用熱転写記録シートを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、医療用熱転写記録シートにおいて、その支持体に熱収縮が小さなシートを使用し、塗工層の最上層である記録層において特定の顔料とバインダーを使用することで、熱転写によって印字した部分の脱落が小さく、高濃度、高画質のプリントが得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明に係る医療用熱転写記録シートは、支持体であるポリエステル系フィルムの片面に1層以上の塗工層を有し、最上層の塗工層として記録層を有する熱転写記録シートにおいて、該記録層に吸油度(ASTM D281−31)が50ml/100g以上のカオリン、及びガラス転移温度(Tg)が0℃以上であって記録層塗工面のJIS K 6768:1999「プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法」によるぬれ張力が38mN/m以上であるアクリル系ラテックスを使用し、カオリン100質量部に対してアクリル系ラテックスを50〜300質量部配合することを特徴とする。
本発明に係る医療用熱転写記録シートは、カオリンが焼成カオリンであることが好ましい。
本発明に係る医療用熱転写記録シートは、記録層の裏面に粘着剤層を有することが好ましい。
本発明によれば、その支持体に熱収縮が小さなフィルムを使用し、塗工層の最上層である記録層において特定の顔料とバインダーを使用することで、JIS K 7133:1999「プラスチック−フィルム及びシート−加熱寸法変化測定方法」に準じて120℃、10分熱処理後の加熱寸法変化を測定し、縦方向及び横方向の熱収縮率が1%以下であり、熱転写によって印字した部分の脱落が小さく、高濃度、高画質のプリントが得られる医療用熱転写記録シートが提供できる。
次に本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は他の形態に変形をしてもよい。
本実施形態に係る医療用熱転写記録シートは、その支持体に熱収縮が小さなフィルムを使用し、塗工層の最表層が記録層であり、当該記録層において特定の顔料とバインダーとを使用した熱転写記録シートである。
一般的に、支持体としては、ポリエチレン系フィルム、ポリプロプレン系フィルム、塩化ビニル系フィルムなどが使用されるが、本発明に用いる支持体としては、ポリエステル系フィルムが使用される。ポリエステル系フィルムであれば、熱収縮が抑えやすいからである。ポリエステル系フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートを主成分とするものが好ましい。また、記録層を塗工する面のJIS K 6768によるぬれ張力が38mN/m以上であるものが記録層との密着性の観点で好ましい。また、記録層を塗工する面としては、マット化易化接着面処理された面であることも好ましい。これによって、記録層との接着性が改善するからである。具体的には、例えば、東洋紡績株式会社からクリスパーの商品名で市販されているものから適宜選択することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。フィルムの厚さは、100μm以下30μm以上でよく、好ましくは40〜60μmであり、より好ましくは45〜55μmである。
本発明に用いる顔料としては、カオリン(クレー)である。本発明においては、カオリンとしては、ASTM D281−31法による吸油度が50ml/100g以上のカオリンを使用する。このようなカオリンであれば、インクを吸収しやすく、インク転写性及びインク定着性が向上するからである。カオリンの種類としては、デラミネートカオリン、エンジニアードカオリン、焼成カオリン、構造化カオリンなどが挙げられるが、焼成カオリン又は構造化カオリンが好ましい。多孔性を有し、インクを吸収しやすいからである。焼成カオリンとは、一般の含水カオリンを約1000℃の高温で焼き結晶水を飛ばしたものであり、焼成前に比較して多数の空隙を有し、比重が小さいものである。また、構造化カオリンとは、水溶性のカチオン性高分子電解質で化学的にカオリンの表面を処理したものであり、焼成カオリンと同様の性質を有するものである。ここで、本発明のおいては、焼成カオリンを使用することが特に好ましい。
本発明では、前記の如き顔料の接着剤(バインダー)として、0℃以上のガラス転移温度(Tg)を有するアクリル系ラテックスを使用するものである。例えば、アクリレート系重合体、アクリレート−スチレン系共重合体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗工液組成中のバインダーの添加量は、本発明においては、顔料100質量部に対して50〜300質量部である。バインダーが顔料100質量部に対して50質量部未満であると、塗工層の強度が弱く、塗工層の脱落、粉落ちなどの問題が発生し易くなるため好ましくない。また、300質量部を越えると、塗工性の悪化やコスト高になるため好ましくない。また、印字部のセロピック強度が、バインダー添加量が少ないほど良好になる傾向があるため、バインダーの添加量を顔料100質量部に対して200質量部以下とすることが更に好ましい。より好ましくは、顔料100質量部に対して50〜150質量部である。
本発明であれば、このような配合によってラテックスの有する優れたゴム弾性と強い接着力が有効に作用し、多孔性を有する吸油性顔料の空隙性をさほど損なうことなく、少ない接着剤量で顔料を支持体に結着させることができる医療用熱転写記録シートを得ることができる。さらに、ラテックス自体がもつ柔軟性も作用して記録層と密着性が改善されるため、高濃度、高画質な医療用熱転写記録シートを得ることができる。
塗工液には、必要に応じて分散剤、消泡剤、離型剤、pH調整剤、潤滑剤、保水剤、増粘剤、界面活性剤、蛍光増白剤、着色顔料、着色染料、流動改良剤などを適宜選定して添加することができる。
このようにして調整された塗工液を公知の塗工方法によって記録層として塗工層を設けることで、本発明の医療用熱転写記録シートを得ることができる。塗工量を片面あたりの乾燥塗工量が2〜10g/m、好ましくは3〜8g/m、より好ましくは3〜5g/mとなるようにオンマシン又はオフマシンコーターで単層又は多層塗工するとよい。塗工量が3g/m未満の場合には、フィルム表面の被覆が不十分であるため均一な表面性を得ることが困難である。また、塗工量が10g/mを越える場合は、コストが高くなり、記録層のフィルムへの密着性が悪くになってしまうため好ましくない。
記録層を得るための塗工方式は特に限定されるものではなく、一般の塗工方式、例えば、ブレードコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、チャンブレックスコーター、リップコーター、ロッドコーターなどの塗工方式を採用することができる。
なお、本発明の医療用熱転写記録シートは、外観や平滑性向上の目的で記録層を塗工後に、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなど公知の加圧装置にて平滑化処理を行うことができる。記録層のJIS P 8119:1998「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」によるベック平滑度は、200秒以上であることが好ましい。また、必要に応じて裏面に帯電防止処理、滑り性を付与するための処理、粘着加工などを施すこともできる。
本発明の医療用熱転写記録シート裏面の粘着剤としては、通常用いられる溶剤系又は水系の粘着剤、例えば天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系などの粘着剤が挙げられる。
本発明の粘着剤の付着量は、乾燥後の質量で10〜20g/mが好ましい。
粘着ラベルを構成する方法については、基材裏面に粘着剤を直接塗工し、その後に剥離紙と貼り合わせる方法や、剥離紙の剥離剤層上に粘着剤を塗工し、乾燥して粘着剤層を設け、この粘着剤層と基材裏面を貼り合わせる転写方式が挙げられる。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」、「%」は、特に断らない限りそれぞれ「質量部」、「質量%」を示す。
(実施例1)
<塗工液の調製>
焼成カオリン(商品名:アンシレックス93、吸油度80ml/100g、エンゲルハード社製)100部を使用し、そこに分散剤として、ポリアクリル酸ソーダ(商品名:アクアリックDL40、40%濃度品)1部、水120.8部を添加し、カウレス分散機で40%の顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーにアクリル系ラテックス(商品名:ポリトロンF2200、50%濃度品、Tg=5℃、旭化成ケミカルズ(株)社製)100部、消泡剤(商品名:AF−1N、29%濃度品、日新化学研究所社製)0.036部を添加した後、攪拌・分散し、更に水を添加し、固形分濃度が44.44%の塗工液を得た。
<記録層の形成>
得られた塗工液を、市販のポリエステルフィルム(商品名:クリスパーK2312−50μm、東洋紡績(株)社製)のマット化易接着処理された面(ぬれ張力42mN/m)に乾燥塗工量3g/mとなるようにエアナイフコーターで塗工し、エアドライヤーで熱風乾燥し、本発明の医療用熱転写記録シートを得た。
[記録シートの評価]
フィルム塗工品物性は記録シートを23℃、湿度50%RHで調湿後、JIS及び次に示す方法に従って測定した。
坪量及び厚さ:JIS P 8124:1998「紙及び板紙−坪量測定方法」

印字評価:
印字濃度(ベタ部)は、ALPS製 MD5500(溶融型熱転写方式)を使用して印字後、マクベス濃度計にてベタ部の濃度を測定した。
印字ムラは、ALPS製 MD5500(溶融型熱転写方式)を使用して印字後、ベタ部の印字ムラを目視で判定した。
○:ムラがなく、実用に耐える、△:わずかなムラがあるが、実用に耐える、×:ムラが目立ち、劣り、実用に耐えない。

セロピック評価(セロピック強度):
ALPS製 MD5500(溶融型熱転写方式)を使用して印字後、フィルム塗工面、印字ベタ部にセロハンテープ(ニチバン社製、CT405AP−18)を18mm×70mmに切り取り、フィルム塗工面、印字ベタ部に、通常の方法で貼りつけた。接着面を指で軽く擦り、その後、セロハンテープを垂直方向に剥がした。そのときの塗工層、印字ベタ部の剥け具合を目視で判定した。
○:剥け無し、良好で実用に耐える、△:やや剥け有り、やや良好で実用に耐える、×:剥け多く、劣り、実用に耐えない。

ブロッキング評価:
熱キャレンダー(ロール温度80℃、クリアランス0mm、ゲージ圧4.5MPa)にサンプル(幅12.5cm×長さ30cm)を2枚重ねて1回通して、貼り合せた。その後、サンプルを幅3cm×長さ30cmに切り、先端を数cm剥がし、剥がれ具合を評価した。
○:ブロッキング無し、良好で実用に耐える、△:ややブロッキング有り、やや良好で実用に耐える、×:ブロッキング有り、劣り、実用に耐えない。

熱収縮率:
JIS K 7133に準じて測定した。試験片(120mm×120mm)を2個用意した。標線間距離を100mmとし、試験片の長さ方向を縦、幅方向を横とした。試験片を120±2℃に保った試験機の中に10分間水平に置き、常温まで冷却して、縦、横の長さを測定した。縦及び横のそれぞれ2個の平均を求め、次の式によって縦方向及び横方向の伸縮性を算出した。

S=[(B−A)/A]×100
ここで S:熱収縮率(%)
A:加熱前の標線間距離(mm)
B:加熱後の標線間距離(mm)

耐水性:
A4サンプルをバケツの中の水に24時間浸漬後、記録層面を指で擦り、記録層の剥け具合を評価した。
○:剥け無し、良好で実用に耐える、△:やや剥け有り、やや良好で実用に耐える、×:剥け多く、劣り、実用に耐えない。

ぬれ張力:
JIS K 6768に従って測定した。
(実施例2)
実施例1においてアクリル系ラテックス(商品名:ポリトロンF2200、50%濃度品、旭化成ケミカルズ(株)社製)の配合を60部とした以外は、実施例1と同様にして本発明の医療用熱転写記録シートを得た。
その後タック加工を施し、熱転写タックラベルを得た。
(実施例3)
実施例1においてアクリル系ラテックス(商品名:ポリトロンF2200、50%濃度品、旭化成ケミカルズ(株)社製)の配合を50部とした以外は、実施例1と同様にして本発明の医療用熱転写記録シートを得た。
(実施例4)
実施例1においてアクリル系ラテックス(商品名:ポリトロンF2200、50%濃度品、旭化成ケミカルズ(株)社製)の配合を80部とした以外は、実施例1と同様にして本発明の医療用熱転写記録シートを得た。
(実施例5)
実施例1において乾燥塗工量が5g/mとなるようにエアナイフコーターで塗工した以外は、実施例1と同様にして本発明の医療用熱転写記録シートを得た。
(実施例6)
実施例2において乾燥塗工量が5g/mとなるようにエアナイフコーターで塗工した以外は、実施例1と同様にして本発明の医療用熱転写記録シートを得た。
(比較例1)
ガラス転移温度−5℃のアクリル系ラテックス(商品名:ウルトラゾールB−400、50%濃度品、ガンツ化成(株)社製)100部を用いた以外は、実施例1と同様にして医療用熱転写記録シートを得た。
(比較例2)
ガラス転移温度−10℃のアクリル系ラテックス(商品名:ウルトラゾールB−800、55.1%濃度品、ガンツ化成(株)社製)150部を用いた以外は、実施例1と同様にして医療用熱転写記録シートを得た。
(比較例3)
実施例1においてアクリル系ラテックス(商品名:ポリトロンF2200、50%濃度品、旭化成ケミカルズ(株)社製)の配合を40部とした以外は、実施例1と同様にして医療用熱転写記録シートを得た。
(比較例4)
実施例1においてアクリル系ラテックス(商品名:ポリトロンF2200、50%濃度品、旭化成ケミカルズ(株)社製)の配合を30部とした以外は、実施例1と同様にして医療用熱転写記録シートを得た。
(比較例5)
実施例1において無機顔料として軽質炭酸カルシウムを使用した以外は、実施例1と同様にして医療用熱転写記録シートを得た。
(比較例6)
一般的に入手可能な熱転写用ユポ(王子油化合成紙(株)、商品名VES、ポリプロピレン系フィルム品)を用いて物性評価を実施した。
(比較例7)
市販のポリエステルフィルム(商品名:クリスパーK2411−50μm、東洋紡績(株)社製)のコロナ処理された面(ぬれ張力36mN/m)に乾燥塗工量3g/mとなるようにエアナイフコーターで塗工した以外は、実施例1と同様にして医療用熱転写記録シートを得た。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2012111119
表1の実施例1〜6の結果から明らかなように、本実施例の医療用熱転写記録シートはその支持体に熱収縮が小さなフィルムを使用し、塗工層の最表層の記録層において、特定の顔料とバインダーとを使用することによって、熱転写による印字部分の脱落が小さくなり、高濃度、高画質のプリントが得られる。
それに対して、比較例1においては、ガラス転移温度−5℃のアクリル系ラテックスを使用したが、ブロッキング性が不十分であった。また比較例2においては、ガラス転移温度−10℃のアクリル系ラテックスを使用したが、ブロッキング性が不十分であった。さらに比較例3においては、アクリル系ラテックスの配合を40部としたが、セロハンテープ剥離が不十分であった。比較例4においては、アクリル系ラテックスの配合を30部としたが、セロハンテープ剥離が不十分であった。比較例5においては、顔料として軽質炭酸カルシウムを使用したが、印字濃度が不十分であった。比較例6においては、ポリプロピレン基材のユポを使用したが、熱収縮が不十分であった。比較例7においては、ぬれ張力36mN/mのポリエステルフィルムを使用したが、塗工面のぬれ張力が悪く、記録層の密着性が不十分であった。

Claims (3)

  1. 支持体であるポリエステル系フィルムの片面に1層以上の塗工層を有し、最上層の塗工層として記録層を有する熱転写記録シートにおいて、該記録層に吸油度(ASTM D281−31)が50ml/100g以上のカオリン、及びガラス転移温度(Tg)が0℃以上であって記録層塗工面のJIS K 6768によるぬれ張力が38mN/m以上であるアクリル系ラテックスを使用し、カオリン100質量部に対してアクリル系ラテックスを50〜300質量部配合することを特徴とする医療用熱転写記録シート。
  2. カオリンが焼成カオリンであることを特徴とする請求項1記載の医療用熱転写記録シート。
  3. 前記記録層の裏面に粘着剤層を有することを特徴とする、請求項1〜2いずれかに記載の医療用熱転写記録シート。


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