JP2002002129A - 溶融熱転写受像シート - Google Patents

溶融熱転写受像シート

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JP2002002129A
JP2002002129A JP2000186102A JP2000186102A JP2002002129A JP 2002002129 A JP2002002129 A JP 2002002129A JP 2000186102 A JP2000186102 A JP 2000186102A JP 2000186102 A JP2000186102 A JP 2000186102A JP 2002002129 A JP2002002129 A JP 2002002129A
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filler
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Noriyoshi Umeda
法義 梅田
Takeshi Kanezaki
武志 金崎
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Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 本発明は、優れた断熱性とクッション性
を有すると共に、十分なインク投錨効果及びインク吸収
性を有し、低濃度転写性,最高濃度,粒状感,ドット再
現性,表面強度,階調性,高印画光沢感等の熱転写適性
に優れた溶融型熱転写受像シートを提供すること。 【解決手段】 基材上にインク受理層を設けた溶融型熱
転写受像シートにおいて、インク受理層中に、填料とし
てインク投錨効果を有する有機系特異形状粒子と、JISK
5101に基づく吸油量が500ml/100g以上の有機填料を
含有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた断熱性とク
ッション性を有すると共に、十分なインク投錨効果及び
インク吸収性を有し、低濃度転写性,最高濃度,粒状
感,ドット再現性,表面強度,階調性,高印画光沢感等
の熱転写適性に優れた溶融型熱転写受像シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】溶融型熱転写受像シートとして基材上に
インク受理層を設けた塗工紙が使用されている。従来は
インク受理層に主成分として無機填料が含有されたもの
が主に用いられていたが、このものは断熱性が低いた
め、印画したとき濃度の低下,低濃度転写不良や低光沢
等の問題があった。
【0003】一方、インク受理層中に有機填料を含有さ
せる試みもなされている。例えば、特開昭63−211
85号公報に開示されているように、熱伝導率が低い有
機填料(0.3Kcal/m・hr・℃)をインク受理層中に含
有させる試みが、また、特開平10−309875号公
報に開示されているように、中空を有する有機填料をイ
ンク受理層中に含有させる試みがなされている。しかし
ながら、いずれも断熱性若しくはクッション性の向上等
は図れるものの、インクの吸収性及びインクの投錨効果
が不十分であるため、十分な熱転写適性が得られなかっ
た。
【0004】また、特開平10−250246号公報に
開示されているように、JISK5101に準じる吸油量が100
〜500ml/100gの有機填料をインク受理層中に含有さ
せる試みが、また、特開平2−103183号公報に開
示されているように、インク受理層中に高分子ミクロス
フィアとして異相構造粒子を含有させる試みがなされて
いるが、いずれもインク投錨効果は十分あるが、インク
吸収性は不十分であった。
【0005】更に、特開平4−82790号公報に開示
されているように、基材上に疎水性ポリウレタンを用い
て多孔層を形成する方法や、特公平5−87311号公
報に開示されているように、表面多孔性プラスチックシ
ートの製造方法として混和性の低い樹脂の溶解・凝固に
より多数の細孔を形成させる方法が試みられているが、
いずれも細孔径の制御の困難さ,低光沢,表層強度が弱
い等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
溶融型熱転写受像シートは、インク受理層のインク投錨
効果又はインク吸収性のいずれか又は両方とも不十分で
あったため、優れた熱転写適性が得られなかったことに
鑑み、優れた断熱性とクッション性を有すると共に、十
分なインク投錨効果及びインク吸収性を有し、低濃度転
写性,最高濃度,粒状感,ドット再現性,表面強度,階
調性,高印画光沢感等の熱転写適性に優れた新たな溶融
型熱転写受像シートを提供することを、その課題とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明の構成は、基材上にインク
受理層を設けた溶融型熱転写受像シートにおいて、イン
ク受理層中に、填料としてインク投錨効果を有する有機
系特異形状粒子と、JISK5101に基づく吸油量が500ml
/100g以上の有機填料を含有することを特徴とするも
のである。
【0008】本発明は、上記溶融型熱転写受像シートに
おいて、有機系特異形状粒子を、貫通中空構造型,ドー
ナツ状扁平構造型,異相構造型,お椀型,土管型のいず
れか1の型のプラスチックピグメント、又は、2以上の
型のプラスチックピグメントを組合せたものにすること
ができる。また、このドーナツ状扁平構造型及び/又は
異相構造型プラスチックピグメントの一部もしくは全部
が、貫通孔を1個以上有するものにすることができる。
【0009】また、上記溶融型熱転写受像シートのイン
ク受理層中に存在する特異形状粒子が全填料100重量部
中10〜90重量部であり、JISK5101に基づく吸油量が500
ml/100g以上の有機填料が全填料100重量部中10〜90
重量部である構成、インク受理層は、バインダー樹脂の
固形分重量Rと全填料の固形分重量Fの比F/Rが0.5
〜5である構成、貫通中空構造型プラスチックピグメン
トの平均粒子径が、0.3〜1.2μmである構成、ドーナツ
状扁平構造型プラスチックピグメントの扁平面の直径D
が0.1〜5μmであり、且つ粒子の厚さdとの比D/d
が1.5〜5.0である構成、異相構造型プラスチックピグメ
ントの平均粒子径が、0.2〜3.0μmである構成、JISK51
01に基づく吸油量が500ml/100g以上の有機填料が、
尿素樹脂系填料である構成にすることもできる。
【0010】溶融型熱転写方式は、インクリボンの種類
でワックス系の浸透型とレジン系のインクオンインク型
に大別されるが、本発明の溶融型熱転写受像シートは、
インクオンインク型はもとより浸透型でも優れた熱転写
適性を有する。本発明の溶融型熱転写受像シートが優れ
た熱転写適性を有するのは、有機填料の一種である特異
形状粒子とJISK5101に基づく吸油量が500ml/100g以
上の有機填料がともにインク受理層中に含有されている
からである。即ち、有機系特異形状粒子は加えて優れた
インク投錨効果を有するが、インク吸収性(吸油性)が
十分でない。一方、JISK5101に基づく吸油量が500ml
/100g以上の有機填料は、優れたインク吸収性(吸油
性)を有するがインク投錨効果が十分でない。そこで、
これら両填料をインク受理層中に含有させることで、イ
ンク吸収性(吸油性)及びインク投錨効果をともに十分
発揮させることができ、その結果、各種条件(プリンタ
ーの仕様・条件及びインクリボンの仕様)に対応可能と
なる。因みに、インク吸収性が低いと多次色(CMY
K)のインク転写不良及び階調性不良等が生じ、またイ
ンク投錨効果が低いと、低濃度転写不良等が生じる。な
お、上記両填料をインク受理層中に含有させることによ
り、優れた断熱性とクッション性及び平坦性が得られる
ことも、熱転写適性の向上に寄与している。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例につ
いて詳述する。
【0012】本発明の溶融型熱転写受像シートの基本的
な層構成は、基材の少なくとも片面にインク受理層を設
けた構成であり、基材の裏面に適宜粘着層及び剥離層を
設けてもよい。
【0013】基材としては、紙,合成紙,プラスチック
フィルム等のいずれでもよいが、比較的平滑性が高く、
内部に細孔を有し、断熱性,クッション性に優れた多孔
質フィルムが好ましい。このうち紙としては、上質紙、
キャストコート紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、合
成樹脂又はエマルジョン等の含浸紙、壁紙用裏打ち紙等
のセルロース繊維紙、及び、合成パルプ,合成木材パル
プ等の非セルロース繊維紙、又は、セルロース繊維及び
非セルロース繊維の混抄紙等がある。また、合成紙とし
ては、微細空孔を含有する紙状層を設けた合成紙(例え
ば、ユポ)、海島構造を有する合成紙(例えば、ピーチ
コート)等がある。更に、プラスチックフィルムとして
は、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエチレ
ンテレフタレート系、ポリスチレン系、メタクリレート
系、ポリカーボネート系等の樹脂を用いたフィルムが挙
げられ、多孔質であるか非多孔質であるは問わない。
【0014】次に、インク受理層は、インクシートのイ
ンクを受理する層であり、一層構造に限られず、二層以
上の多層構造であってもよい。多層構造としては、イン
ク受理層の上層に剥離層(ブロッキング防止)或いは帯
電防止層等を積層した構成、又は、インク受理層の下層
に帯電防止層を積層した構成等が挙げられる。
【0015】上記のインク受理層中には、填料としてイ
ンク投錨効果を有する有機系特異形状粒子と、JISK5101
に基づく吸油量が500ml/100g以上の有機填料が含有
されている。有機系特異形状粒子としては、貫通中空構
造型(多孔中空型)プラスチックピグメント,ドーナツ
状扁平構造型プラスチックピグメント,異相構造型プラ
スチックピグメント,お椀型プラスチックピグメント,
土管型プラスチックピグメント等が挙げられる。本発明
は、有機系特異形状粒子として、インク受理層中にこれ
らいずれか1つの型のプラスチックピグメントを含有さ
せた構成、2以上の型のプラスチックピグメントを組合
せて含有させた構成のものがある。
【0016】有機系特異形状粒子である貫通中空構造型
プラスチックピグメントとは、粒子内部に空隙を有し、
且つその粒子表面から内部の空隙(小孔)に通じる貫通
孔を有する多層構造エマルジョン粒子である。この貫通
中空構造型プラスチックピグメントの粒子径は0.1〜5.0
μm、好ましくは0.3〜1.2μmである。0.1μm未満の
粒子径であると、空隙サイズ(空隙率)が小さくなり、
断熱及びクッション効果が不十分となり、熱転写適性が
低下する。貫通中空構造型プラスチックピグメントの形
状は問わないが、一般的には球形である。
【0017】また、有機系特異形状粒子であるドーナツ
状扁平構造型プラスチックピグメントとは、ドーナツ状
の扁平なビニル重合体のエマルジョン粒子であり、扁平
面の少なくとも一方に凹部を有しており、その扁平面の
直径Dが0.1〜5.0μmであり、且つ粒子の厚さdとの比
D/dが1.5〜5.0である凹部を有する扁平状エマルジョ
ン粒子をいう。ここで、ドーナツ状とは、楕円形,円形
等の円板類似形状の中実の扁平体であって、片面若しく
は両面の中央部が陥没したものに限られず、中央部に貫
通孔を有するものも包含する。なお、凹部及び貫通孔の
大きさは特に限定されない。
【0018】更に、有機系特異形状粒子である異相構造
型プラスチックピグメントとは、シード乳化重合により
作製され、1粒子中に2成分以上の異種重合体が不均一
に存在する粒子状重合体で、且つその内の1種が粒子中
に微粒子の集合体として存在し、その粒子径が0.05〜0.
5μmであり、且つ集合体粒子の粒子径が0.2〜3.0μm
である微粒子集合体エマルジョンである。なお、その形
態は、金平糖,雪だるま,星等の形状である。
【0019】上記の有機系特異形状粒子の材質は問わな
いが、一般的には、アクリル系,スチレン系若しくはア
クリル−スチレン系の共重合物である。
【0020】次に、JISK5101に基づく吸油量が500ml
/100g以上の有機填料としては、尿素樹脂系填料等が
挙げられるが、その材質、粒子性状(1次・2次粒子)
は問わない。平均粒子径としては20μm以下が好まし
い。
【0021】インク受理層中に含有する填料成分には、
上記の有機系特異形状粒子、JISK5101に基づく吸油量が
500ml/100g以上の有機填料以外に、これら有機系特
異形状粒子,有機填料によりもたらされる良好な熱転写
適性を損なわない範囲で他の有機或いは無機填料を一部
含有させてもよい。そのような有機填料としては、充填
した或いは中空のプラスチックピグメント、セルロース
系,ウレタン系,ポリエステル系,ポリエチレン系等の
填料が挙げられる。また、無機填料としては、シリカ、
カオリン、炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン等が
挙げられる。
【0022】次に、インク受理層中の有機系特異形状粒
子の含有量は、全填料100重量部中10〜90重量部であ
る。10重量部以上でないと十分なインク投錨効果が得ら
れない一方、90重量部を超えると十分なインク吸収性が
得られない。また、インク受理層中のJISK5101に基づく
吸油量が500ml/100g以上の有機填料の含有量は、全
填料100重量部中10〜90重量部である。10重量部以上で
ないと、十分なインク吸収性が得られない一方、90重量
部を超えると十分なインク投錨効果が得られない。
【0023】上記のインク吸収性及びインク投錨効果に
関しては、インク受理層中に、有機系特異形状粒子とし
て、貫通孔を1個以上有するドーナツ状扁平構造型プラ
スチックピグメント及び/又は異相構造型プラスチック
ピグメントを一部若しくは全部含有させることで、その
効果をより発揮させることができる。
【0024】インク受理層中の主成分は、有機系特異形
状粒子とJISK5101に基づく吸油量が500ml/100g以上
の有機填料及び結着剤であるが、その他、ブロッキング
防止成分,帯電防止成分等を含有させてもよい。結着剤
の種類は問わないが、インクシートとの相容性等を考慮
した上で適宜選択できる。種類としては、アクリル系,
ウレタン系,スチレン系,スチレン−アクリル共重合等
が挙げられる。なお、インク受理層中の填料成分と結着
剤の割合は、0.5:1〜5:1であることが好ましい。
結着剤1に対し填料成分が0.5以下であると断熱性能及
びインク投錨効果等が低下し、熱転写適性が低下する。
一方、結着剤1に対し填料成分が5以上であると表面強
度が不十分となり、印画時にインク受理層の一部が剥離
してインクシートに転移してしまうので好ましくない。
【0025】インク受理層を基材上に形成する方法とし
ては、メイヤーバー法,リバースロール法,グラビア
法,ブレード法,エアーナイフ法等の公知の方法を任意
に選択することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上の通りであって、本発明溶
融型熱転写受像シートは、優れた断熱性及びクッション
性を有すると共に、十分なインク投錨効果及びインク吸
収性を有しているので、低濃度転写性,最高濃度,粒状
感,ドット再現性,表面強度,階調性,高印画光沢感等
の熱転写適性において優れているという格別の効果が得
られる。
【0027】次に、本発明溶融型熱転写受像シートの実
施例、及び、比較例について説明する。
【0028】(実施例1)基材として微細空洞含有ポリ
エチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製、クリス
パーK2323 100μm)を用いた。インク受理層として、
スチレンアクリル酸アルキルエステル共重合樹脂(BASF
ディスパージョン社製、アクロナールYJ3042D、固形分5
0%)50重量部、粒子径1.0μmの貫通中空構造型プラス
チックピグメント(三井化学社製、グロスデール2001T
X、固形分20%)200重量部、吸油量700ml/100gの尿
素樹脂系有機填料(日本化成株式会社製、有機フィラ
ー、固形分100%)10重量部、水50重量部を加え、サン
ドグラインダーを用いて分散したものを塗工液とし、リ
バースロールコーターで上記基材上に乾燥厚み15μmに
塗工し、本発明熱転写受像シートを得た。
【0029】(実施例2)基材としで微細空洞含有ポリ
エチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製、クリス
パーK2323 100μm)を用いた。インク受理層として、
スチレンアクリル酸アルキルエステル共重合樹脂(BASF
ディスパージョン社製 アクロナールYJ2741D、固形分5
6%)100重量部、粒子系O.5μmの貫通中空構造型プラ
スチックピグメント(三井化学社製、グロスデール2000T
X、固形分20%)140重量部、吸油量700ml/100gの尿
素樹脂系有機填料(日本化成株式会社製 有機フィラ
ー、固形分100%)28重量部、水180重量部を加え、サン
ドグラインダーを用いて分散したものを塗工液とし、リ
バースロールコーターで上記基材上に乾燥厚み15μmに
塗工し、本発明熱転写受像シートを得た。
【0030】(実施例3)スチレンアクリル酸アルキル
エステル共重合樹脂(BASFディスパージョン社製、アク
ロナールYJ3042D、固形分50%)100重量部、粒子径0.5
μmのドーナツ状扁平構造型プラスチックピグメント
(三井化学社製、グロスデール240V、固形分44%)160
重量部、吸油量700ml/100gの尿素樹脂系有機填料
(日本化成株式会社製、有機フィラー、固形分100%)3
0重量部、水300重量部を加え、サンドグラインダーを用
いて分散したものを塗工液とし、リバースロ一ルコータ
ーで実施例1と同じ基材上に乾燥厚み15μmに塗工し、
本発明熱転写受像シートを得た。
【0031】(実施例4)ウレタン樹脂(大日本インキ
化学工業社製、ハイドランAP-40、固形分22%)200重量
部、粒子径1.0μmの異相構造型プラスチックピグメン
ト(三井化学社製、グロスデール110M、固形分30%)10
重量部、吸油量700ml/100gの尿素樹脂系有機填料
(日本化成株式会社製、有機フィラー、固形分100%)2
7重量部、水60重量部を加え、サンドグラインダーを用
いて分散したものを塗工液とし、リバースロールコータ
ーで実施例1と同じ基材上に乾燥塗工厚み15μmに塗工
し、本発明熱転写受像シートを得た。
【0032】(比較例1)スチレンアクリル酸アルキル
エステル共重合樹脂(BASFディスパージョン社製、アク
ロナールYJ2741D、固形分56%)100重量部、吸油量700
ml/100gの尿素樹脂系有機填料(日本化成株式会社
製、有機フィラー、固形分100%)40重量部、水250重量
部を加え、サンドグラインダーを用いて分散したものを
塗工液とし、リバースロールコーターで実施例1と同じ
基材上に乾燥塗工厚み15μmに塗工し、溶融型熱転写受
像シートを得た。
【0033】(比較例2)スチレンアクリル酸アルキル
エステル共重含樹脂(BASFディスパージョン社製、アク
ロナールYJ2741D、固形分56%)50重量部、粒子径1.0μ
mの異相構造型プラスチックピグメント(三井化学社
製、グロスデール110M、固形分30%)185重量部、水100
重量部を加え、サンドグラインダーを用いて分散したも
のを塗工液とし、リバースロールコーターで実施例1と
同じ基材上に乾燥塗工厚み15μmに塗工し、溶融型熱転
写受像シートを得た。
【0034】(比較例3)粒子径1.0μmの貫通中空構
造型プラスチックピグメント(三井化学社製、グロスデ
ール2001TX、固形分20%)200重量部を粒子径1.0μmの
球状充填型プラスチックピグメント(三井化学社製、グ
ロスデール202-S、固形分35%)115重量部に変更した以
外は、実施例1と同様にして溶融型熱転写受像シートを
得た。
【0035】以上、得られた溶融型熱転写受像シート
を、熱転写カラープリンター(アルプス電気社製、MD50
00J)で、シアンインク(紙用シアン、MDC-FLCC)、マ
ゼンタインク(紙用マゼンタ、MDC-FLCM)、イエローイ
ンク(紙用イエロー、MDC-FLCY)を使用して、熱エネル
ギーの低い方から順番にレベル1〜レベル10の10階調に
振ったシアン、マゼンタ、イエローの単色のチャート及
び3色を重ねたブラックのチャートとシアンのベタから
なり、最後に光沢仕上げインクで光沢処理を施したテス
トパターンを印画し、低濃度転写性、 最高濃度、粒状
感、ドット再現性、光沢感、階調性の各項目について印
画性を評価し、また、セロハンテープ剥離試験によリ表
層強度を評価した。
【0036】上記印画性及び表層強度は3段階(◎、
○、×)で評価を行い、○以上を合格とした。 (1) 低濃度転写性は、シアンのレベル1の反射濃度をマ
クベス濃度計(RD-918)で測定した値の0.11以上を◎、
0.06〜0.10を○、0.05以下を×とした。 (2) 最高濃度は、マゼンタのレベル10の反射濃度をマク
ベス濃度計(RD-918)で測定した値の1.6以上を◎、1.4
5〜1.59を○、1.44以下を×とした。 (3) 粒状感は、シアンのベタ部分を目視で判定し、印画
ムラや画像のザラツキがなく、均一に転写されているも
のが◎、多少の印画ムラや画像のザラツキが認められる
が、実用上問題ないものを○、印画ムラや画像のザラツ
キが酷く鑑賞画像として耐えられないレベルのものを×
とした。 (4) ドット再現性は、3色を重ねたブラックのレベル1
のドット形状をデジタルマイクロスコープ(キーエンス
社製、VH-6300)を用いて500倍で観察し、3色全てのド
ットが、欠けや歪みがなく安定した形状で転写されてい
るものを◎、多少のドットの欠けや歪みが認められる
が、画像に与える影響が少なく実用上問題ないものを
○、ドットの欠けや歪みが酷いもの、またはドットの転
写不良が認められるものを×とした。 (5) 光沢感は、シアンのベタ部分の光沢度をJISP8142に
準じた方法で測定した値の50.0%以上を◎、35.0〜49.9
%を○、34.9%以下を×とした。 (6) 階調性は、マゼンタのレベル1〜レベル10の10階調
において、レベル10で最高濃度に達し、旦つレベル1か
ら最高濃度までの反射濃度の上昇がほぼ一定の緩やかな
傾きであるものを◎、レベル8〜レベル9で最高濃度に
達するが、レベル1から最高濃度までの反射濃度の上昇
がほぼ一定の傾きであるものを○、濃度が急激に上昇す
る、いわゆる階調のジャンプ現象が認められるものを×
とした。 (7) 表層強度は、セロハンテープ(ニチバンNo405 18
mm幅)長さ10cmをコート層上に親指の腹で押しなが
ら密着させ、直後に45°の角度で逆行する向きに低速
(5cm/5秒)で剥離し、セロハンテープに付着した
インク受理層の面積が20%未満の場合を◎、20〜50%の
場合を○、50%よりも多い場合を×とした。これらの評
価結果は、表1に示す通りである。
【0037】
【表1】
フロントページの続き Fターム(参考) 2H111 AA01 AA26 AA33 CA03 CA25 CA30 CA33 CA41 CA47 4J002 BC02W BC02X BC06W BC06X BG00W BG00X CC16Y CK02W GS00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上にインク受理層を設けた溶融型熱
    転写受像シートにおいて、インク受理層中に、填料とし
    てインク投錨効果を有する有機系特異形状粒子と、JISK
    5101に基づく吸油量が500ml/100g以上の有機填料を
    含有することを特徴とする溶融型熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】 有機系特異形状粒子は、貫通中空構造
    型,ドーナツ状扁平構造型,異相構造型,お椀型,土管
    型のいずれか1の型のプラスチックピグメント、又は、
    2以上の型のプラスチックピグメントを組合せたもので
    ある請求項1の溶融型熱転写受像シート。
  3. 【請求項3】 ドーナツ状扁平構造型及び/又は異相構
    造型プラスチックピグメントの一部もしくは全部が、貫
    通孔を1個以上有する請求項1又は2の溶融型熱転写受
    像シート。
  4. 【請求項4】 インク受理層中に存在する有機系特異形
    状粒子が全填料100重量部中10〜90重量部であり、JISK5
    101に基づく吸油量が500ml/100g以上の有機填料が
    全填料100重量部中10〜90重量部である請求項1〜3の
    いずれかの溶融型熱転写受像シート。
  5. 【請求項5】 インク受理層は、バインダー樹脂の固形
    分重量Rと全填料の固形分重量Fの比F/Rが0.5〜5
    である請求項1〜4のいずれかの溶融型熱転写受像シー
    ト。
  6. 【請求項6】 貫通中空構造型プラスチックピグメント
    の平均粒子径が、0.3〜1.2μmである請求項1〜5のい
    ずれかの溶融型熟転写受像シート。
  7. 【請求項7】 ドーナツ状扁平構造型プラスチックピグ
    メントの扁平面の直径Dが0.1〜5μmであり、且つ粒
    子の厚さdとの比D/dが1.5〜5.0である請求項1〜6
    のいずれかの溶融型熱転写受像シート。
  8. 【請求項8】 異相構造型プラスチックピグメントの平
    均粒子径が、0.2〜3.0μmである請求項1〜7のいずれ
    かの溶融型熱転写受像シート。
  9. 【請求項9】 JISK5101に基づく吸油量が500ml/100
    g以上の有機填料が、尿素樹脂系填料である請求項1〜
    8のいずれかの溶融型熱転写受像シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012111119A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd 医療用熱転写記録シート

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