JP2002254841A - 熱転写受像シート - Google Patents
熱転写受像シートInfo
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- JP2002254841A JP2002254841A JP2001061821A JP2001061821A JP2002254841A JP 2002254841 A JP2002254841 A JP 2002254841A JP 2001061821 A JP2001061821 A JP 2001061821A JP 2001061821 A JP2001061821 A JP 2001061821A JP 2002254841 A JP2002254841 A JP 2002254841A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 基材シート上にインク受理層が設けられ、特
にサーマルヘツドの温度(印画エネルギー)や接触圧力
(印圧)が高い場合、あるいは高温環境下において、白
紙部汚れが発生しにくい熱転写受像シートを提供するこ
と。 【解決手段】 基材シート上にインク受理層を設けた熱
転写受像シートにおいて、インク受理層と基材シートと
の間に主として填料と結着剤とからなる放熱層を有し、
この放熱層中の填料が、放熱層中における熱伝導率が
0.25W/m・K以上の填料を含有することを特徴と
する熱転写受像シートである。
にサーマルヘツドの温度(印画エネルギー)や接触圧力
(印圧)が高い場合、あるいは高温環境下において、白
紙部汚れが発生しにくい熱転写受像シートを提供するこ
と。 【解決手段】 基材シート上にインク受理層を設けた熱
転写受像シートにおいて、インク受理層と基材シートと
の間に主として填料と結着剤とからなる放熱層を有し、
この放熱層中の填料が、放熱層中における熱伝導率が
0.25W/m・K以上の填料を含有することを特徴と
する熱転写受像シートである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写受像シートに
関し、さらに詳しくは基材シート上にインク受理層を設
けてなる熱転写記録方式に用いられる熱転写受像シー
ト、特に白紙部汚れの発生が抑制された熱転写受像シー
トに関するものである。
関し、さらに詳しくは基材シート上にインク受理層を設
けてなる熱転写記録方式に用いられる熱転写受像シー
ト、特に白紙部汚れの発生が抑制された熱転写受像シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プリンターの需要が年々増加し、
このプリンターの記録方式として電子写真方式,インク
ジェット方式,熱転写方式などがあるが、これらの中で
操作や保守が容易なこと、装置の小型化及び低コスト化
が可能なこと、騒音がないことなどの理由により熱転写
方式が注目されている。この熱転写方式には、熱溶融性
物質中に着色剤を分散したインク層を有する熱転写体と
受像シートを重ねて、熱転写体に画像状に熱印加するこ
とによりインク層を熱溶融せしめて受像シート上に転写
して記録する溶融型熱転写方式と、熱昇華性染料あるい
は熱移行性染料(以下単に昇華性染料と言う)を含有す
るインク層を有する熱転写体と受像シートとを重ねて、
熱転写体に画像状に熱印加することによりインク層の昇
華性染料を受像シート上に昇華又は移行せしめて記録す
る昇華型熱転写方式とがある。
このプリンターの記録方式として電子写真方式,インク
ジェット方式,熱転写方式などがあるが、これらの中で
操作や保守が容易なこと、装置の小型化及び低コスト化
が可能なこと、騒音がないことなどの理由により熱転写
方式が注目されている。この熱転写方式には、熱溶融性
物質中に着色剤を分散したインク層を有する熱転写体と
受像シートを重ねて、熱転写体に画像状に熱印加するこ
とによりインク層を熱溶融せしめて受像シート上に転写
して記録する溶融型熱転写方式と、熱昇華性染料あるい
は熱移行性染料(以下単に昇華性染料と言う)を含有す
るインク層を有する熱転写体と受像シートとを重ねて、
熱転写体に画像状に熱印加することによりインク層の昇
華性染料を受像シート上に昇華又は移行せしめて記録す
る昇華型熱転写方式とがある。
【0003】このような熱転写記録方式に用いられる受
像シートとしては、フルカラー化、高解像度化、高精細
化、印画速度の高速化などに対応するため、一般に基材
シート上にインク受理層を設けた熱転写受像シートが使
用されている。また、上記のフルカラー化、高解像度
化、高精細化、印画速度の高速化を図るには、プリンタ
ーのサーマルヘツドの温度(印画エネルギー)や印圧を
高くすることが必要となる。しかしながら、サーマルヘ
ツドの温度や印圧を高くすると、非画像部へのインクの
転移・浸透(白紙部汚れ)が発生しやすくなるという問
題が生ずる。特に画像部と非画像部との境界において、
白紙部汚れが発生しやすくなる。
像シートとしては、フルカラー化、高解像度化、高精細
化、印画速度の高速化などに対応するため、一般に基材
シート上にインク受理層を設けた熱転写受像シートが使
用されている。また、上記のフルカラー化、高解像度
化、高精細化、印画速度の高速化を図るには、プリンタ
ーのサーマルヘツドの温度(印画エネルギー)や印圧を
高くすることが必要となる。しかしながら、サーマルヘ
ツドの温度や印圧を高くすると、非画像部へのインクの
転移・浸透(白紙部汚れ)が発生しやすくなるという問
題が生ずる。特に画像部と非画像部との境界において、
白紙部汚れが発生しやすくなる。
【0004】熱転写受像シートとしては、これまで様々
なものが提案されている。例えば、(1)紙、プラスチ
ツク等の基材上に多数の微小な気孔を有する断熱層及び
昇華性染料を吸着する受容層を積層してなる熱転写受像
シート(特開昭63−87286号公報)、(2)保水
性を有する界面活性剤をインク受理層中に含有させた熱
転写受像シート(特開平11−129636号公報)、
(3)保水性を有する界面活性剤と、有機填料及び/又
はモース硬度が2以下の無機填料をインク受理層中に含
有させた熱転写受像シート(特開2000−15943
号公報)などが提案されている。しかしながら、前記
(1)の受像シートは、記録濃度に優れるプリントイン
ク画像を得ることを目的とするものであり、このように
断熱性が高い受像シートでは、サーマルヘツドの温度や
印圧を高くすると、白紙部汚れが発生するのを免れない
という問題が生じる。また、前記(2)および(3)の
受像シートは、高エネルギーにおける反射濃度の値(O
D値)が高く、低エネルギー時のドット再現性に優れ、
かつ高温環境下においても印字汚れが発生しにくいもの
の、基材シートとして断熱性が高いものを用いた場合等
には、サーマルヘツドの温度や印圧を高くした際に、白
紙部汚れの発生を必ずしも充分に抑制することができな
い。
なものが提案されている。例えば、(1)紙、プラスチ
ツク等の基材上に多数の微小な気孔を有する断熱層及び
昇華性染料を吸着する受容層を積層してなる熱転写受像
シート(特開昭63−87286号公報)、(2)保水
性を有する界面活性剤をインク受理層中に含有させた熱
転写受像シート(特開平11−129636号公報)、
(3)保水性を有する界面活性剤と、有機填料及び/又
はモース硬度が2以下の無機填料をインク受理層中に含
有させた熱転写受像シート(特開2000−15943
号公報)などが提案されている。しかしながら、前記
(1)の受像シートは、記録濃度に優れるプリントイン
ク画像を得ることを目的とするものであり、このように
断熱性が高い受像シートでは、サーマルヘツドの温度や
印圧を高くすると、白紙部汚れが発生するのを免れない
という問題が生じる。また、前記(2)および(3)の
受像シートは、高エネルギーにおける反射濃度の値(O
D値)が高く、低エネルギー時のドット再現性に優れ、
かつ高温環境下においても印字汚れが発生しにくいもの
の、基材シートとして断熱性が高いものを用いた場合等
には、サーマルヘツドの温度や印圧を高くした際に、白
紙部汚れの発生を必ずしも充分に抑制することができな
い。
【0005】ところで、熱転写方式のプリンターには各
種のものがあるが、特に印画の際の圧力が高いものは、
白紙部汚れが発生しやすい。例えば、熱転写体(インク
リボン)を介してサーマルヘッドと受像シート表面とを
接触させる際の圧力を高くすることによって、インク画
像ドットの受像シートへの転写性能を高め、印画濃度、
ドットや階調の再現性を向上させる方式のプリンターが
知られている。このような方式のプリンターでは、サー
マルヘッドの接触圧力(印圧)は、数N/m程度に達す
ることがあるが、この方式のものに限らず、サーマルヘ
ッドの接触圧力が約0.5N/m以上であると、白紙部
汚れが発生しやすくなる。また、サーマルヘッドの温度
を高めた場合にも、白紙部汚れが発生しやすくなる。し
たがって、サーマルヘッドの温度や接触圧力が高いプリ
ンターで印画しても白紙部汚れが発生しにくい受像シー
トが求められている。なお、サーマルヘッドの接触圧力
が高い方式としては、マイクロドライ(登録商標)方式
と称されるものがあり、プリンターの機種としては、ア
ルプス電気株式会社製の商品名MD−1000、MD−
5000、MD−5000J等がある。さらに、白紙部
汚れは、比較的気温が高い環境下で発生しやすい。熱転
写方式のプリンターは、工場内や倉庫内などの高温にな
り得る場所での用途も多いため、高温環境下でも白紙部
汚れが発生しにくいものが求められている。
種のものがあるが、特に印画の際の圧力が高いものは、
白紙部汚れが発生しやすい。例えば、熱転写体(インク
リボン)を介してサーマルヘッドと受像シート表面とを
接触させる際の圧力を高くすることによって、インク画
像ドットの受像シートへの転写性能を高め、印画濃度、
ドットや階調の再現性を向上させる方式のプリンターが
知られている。このような方式のプリンターでは、サー
マルヘッドの接触圧力(印圧)は、数N/m程度に達す
ることがあるが、この方式のものに限らず、サーマルヘ
ッドの接触圧力が約0.5N/m以上であると、白紙部
汚れが発生しやすくなる。また、サーマルヘッドの温度
を高めた場合にも、白紙部汚れが発生しやすくなる。し
たがって、サーマルヘッドの温度や接触圧力が高いプリ
ンターで印画しても白紙部汚れが発生しにくい受像シー
トが求められている。なお、サーマルヘッドの接触圧力
が高い方式としては、マイクロドライ(登録商標)方式
と称されるものがあり、プリンターの機種としては、ア
ルプス電気株式会社製の商品名MD−1000、MD−
5000、MD−5000J等がある。さらに、白紙部
汚れは、比較的気温が高い環境下で発生しやすい。熱転
写方式のプリンターは、工場内や倉庫内などの高温にな
り得る場所での用途も多いため、高温環境下でも白紙部
汚れが発生しにくいものが求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解消し、基材シート上にインク受理層が設
けられ、特にサーマルヘツドの温度(印画エネルギー)
や接触圧力(印圧)が高い場合、あるいは高温環境下に
おいて、白紙部汚れが発生しにくい熱転写受像シートを
提供することを目的とするものである。
術の問題点を解消し、基材シート上にインク受理層が設
けられ、特にサーマルヘツドの温度(印画エネルギー)
や接触圧力(印圧)が高い場合、あるいは高温環境下に
おいて、白紙部汚れが発生しにくい熱転写受像シートを
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、白紙部汚
れが発生しにくい熱転写受像シートについて鋭意研究を
重ねた結果、インク受理層と基材シートの中間に、放熱
性を有する層を設けることにより、前記目的を達成し得
ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完
成したものである。すなわち、本発明は、基材シート上
にインク受理層を有する熱転写受像シートにおいて、イ
ンク受理層と基材シートとの間に主として填料と結着剤
とからなる放熱層を設け、この放熱層中の填料が、放熱
層中における熱伝導率が0.25W/m・K以上の填料
を含有するものであることを特徴とする熱転写受像シー
トを提供するものである。このように、本発明は、イン
ク受理層と基材シートの中間に層を設け、その層の熱伝
導率を高めることによってインク受理層からの放熱を促
すものである。また、層の熱伝導率は、含有する填料の
熱伝導率に左右されること、特に、填料単体としての熱
伝導率よりも、層の中における熱伝導率に着目したもの
である。填料の中には、様々な理由により、単体で存在
するときの熱伝導率と、放熱層の中における熱伝導率が
異なるものがあるからである。
れが発生しにくい熱転写受像シートについて鋭意研究を
重ねた結果、インク受理層と基材シートの中間に、放熱
性を有する層を設けることにより、前記目的を達成し得
ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完
成したものである。すなわち、本発明は、基材シート上
にインク受理層を有する熱転写受像シートにおいて、イ
ンク受理層と基材シートとの間に主として填料と結着剤
とからなる放熱層を設け、この放熱層中の填料が、放熱
層中における熱伝導率が0.25W/m・K以上の填料
を含有するものであることを特徴とする熱転写受像シー
トを提供するものである。このように、本発明は、イン
ク受理層と基材シートの中間に層を設け、その層の熱伝
導率を高めることによってインク受理層からの放熱を促
すものである。また、層の熱伝導率は、含有する填料の
熱伝導率に左右されること、特に、填料単体としての熱
伝導率よりも、層の中における熱伝導率に着目したもの
である。填料の中には、様々な理由により、単体で存在
するときの熱伝導率と、放熱層の中における熱伝導率が
異なるものがあるからである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の熱転写受像シートは、基
材シートと、インク受理層と、その中間に設けられた放
熱層を有する。放熱層は、インク受理層の放熱を促す効
果を有する。白紙部汚れは、非画像部にインクが転移・
浸透する現象であり、主としてインク及びサーマルヘッ
ドの過剰な蓄熱に起因する。放熱層の存在により、この
過剰な蓄熱を回避することができ、放熱によるインク及
びサーマルヘッドの冷却がなされるために、白紙部汚れ
の発生が抑制される。
材シートと、インク受理層と、その中間に設けられた放
熱層を有する。放熱層は、インク受理層の放熱を促す効
果を有する。白紙部汚れは、非画像部にインクが転移・
浸透する現象であり、主としてインク及びサーマルヘッ
ドの過剰な蓄熱に起因する。放熱層の存在により、この
過剰な蓄熱を回避することができ、放熱によるインク及
びサーマルヘッドの冷却がなされるために、白紙部汚れ
の発生が抑制される。
【0009】本発明の熱転写受像シートにおける基材シ
ートの材質としては、特に制限はなく、従来、熱転写受
像シートの基材として慣用されているもの、例えば紙,
合成紙,プラスチックフィルムなどの中から、状況に応
じて適宜選択して用いることができる。ここで、紙とし
ては、例えば上質紙,キャストコート紙,アート紙,コ
ート紙,微塗工紙,合成樹脂又はエマルジョンなどの含
浸紙,壁紙用裏打ち紙などのセルロース繊維紙及び合繊
パルプ、合成木材パルプなどの非セルロース繊維紙又は
セルロース繊維と非セルロース繊維の混抄紙など、ある
いは前述の紙を芯材として少なくとも片面をラミネート
した加工紙などから選択することができる。また、合成
紙としては、微細空孔を含有する紙状層を設けた合成
紙、海島構造を有する合成紙などから選択することがで
きる。一方、プラスチックフィルムとしては、例えばポ
リオレフィン系,ポリ塩化ビニル系,ポリエチレンテレ
フタレート系,ポリスチレン系,ポリメタクリレート
系,ポリカーボネートなどのフィルムから選択すること
ができる。基材シートは、単層のもの、多層構造のもの
のいずれでも良い。多層構造を形成する方法には、特に
制限はない。例えば、共押出し法による多層プラスチッ
クフィルム、ラミネートによるものなど、各種の方法か
ら選択できる。
ートの材質としては、特に制限はなく、従来、熱転写受
像シートの基材として慣用されているもの、例えば紙,
合成紙,プラスチックフィルムなどの中から、状況に応
じて適宜選択して用いることができる。ここで、紙とし
ては、例えば上質紙,キャストコート紙,アート紙,コ
ート紙,微塗工紙,合成樹脂又はエマルジョンなどの含
浸紙,壁紙用裏打ち紙などのセルロース繊維紙及び合繊
パルプ、合成木材パルプなどの非セルロース繊維紙又は
セルロース繊維と非セルロース繊維の混抄紙など、ある
いは前述の紙を芯材として少なくとも片面をラミネート
した加工紙などから選択することができる。また、合成
紙としては、微細空孔を含有する紙状層を設けた合成
紙、海島構造を有する合成紙などから選択することがで
きる。一方、プラスチックフィルムとしては、例えばポ
リオレフィン系,ポリ塩化ビニル系,ポリエチレンテレ
フタレート系,ポリスチレン系,ポリメタクリレート
系,ポリカーボネートなどのフィルムから選択すること
ができる。基材シートは、単層のもの、多層構造のもの
のいずれでも良い。多層構造を形成する方法には、特に
制限はない。例えば、共押出し法による多層プラスチッ
クフィルム、ラミネートによるものなど、各種の方法か
ら選択できる。
【0010】一般的には、基材シート上にインク受理層
を設けた熱転写受像シートにおいては、基材シートの熱
伝導率が0.25W/m・K以下であると、インク受理
層に過剰な畜熱が生じやすく、従って白紙部汚れが発生
しやすい。これに対し、本発明によれば、放熱層の作用
により蓄熱を軽減できる。従って、本発明の利点が特に
顕著に発揮されるのは、基材シートの熱伝導率が0.2
5W/m・K以下の場合である。なお、基材シートに関
する熱伝導率は、プローブ法によって測定したものを言
う。プローブ法は、特許第1810084号明細書(特
公平5−13461号公報)に記載されている方法で、
熱線法を発展させたものである。プローブ法を用いる測
定機としては、例えば京都電子工業(株)製の「QTM
−500」(商品名)などがある。
を設けた熱転写受像シートにおいては、基材シートの熱
伝導率が0.25W/m・K以下であると、インク受理
層に過剰な畜熱が生じやすく、従って白紙部汚れが発生
しやすい。これに対し、本発明によれば、放熱層の作用
により蓄熱を軽減できる。従って、本発明の利点が特に
顕著に発揮されるのは、基材シートの熱伝導率が0.2
5W/m・K以下の場合である。なお、基材シートに関
する熱伝導率は、プローブ法によって測定したものを言
う。プローブ法は、特許第1810084号明細書(特
公平5−13461号公報)に記載されている方法で、
熱線法を発展させたものである。プローブ法を用いる測
定機としては、例えば京都電子工業(株)製の「QTM
−500」(商品名)などがある。
【0011】さらに、単層構造の基材シート又は多層構
造の基材シートの1層以上の層として、空隙を有し密度
が1.2g/cm3 以下である層を用いると、柔軟性と
クッション性を付与することができ、印画品質及びしな
やかさを向上させるので好適である。
造の基材シートの1層以上の層として、空隙を有し密度
が1.2g/cm3 以下である層を用いると、柔軟性と
クッション性を付与することができ、印画品質及びしな
やかさを向上させるので好適である。
【0012】基材シートがプラスチックフィルムからな
るものである場合、その上に設けられる放熱層などの層
との密着性を向上させるために、所望により酸化法や凹
凸化法などの表面処理を施すことができる。上記酸化法
としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿
式)、火災処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理な
どが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンド
ブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表
面処理法は、基材シートの種類に応じて適宜選ばれる
が、一般にはコロナ放電処理法が、効果及び操作性など
の面から、好ましく用いられる。
るものである場合、その上に設けられる放熱層などの層
との密着性を向上させるために、所望により酸化法や凹
凸化法などの表面処理を施すことができる。上記酸化法
としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿
式)、火災処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理な
どが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンド
ブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表
面処理法は、基材シートの種類に応じて適宜選ばれる
が、一般にはコロナ放電処理法が、効果及び操作性など
の面から、好ましく用いられる。
【0013】本発明の放熱層は、基材シートとインク受
理層との中間に設けられ、インク受理層の過剰な蓄熱を
放熱させ、また、それによりインク及びサーマルヘッド
の過剰な蓄熱をも放熱させる層である。放熱を起こさせ
るには、熱伝導率が高いことが必要であるが、層の熱伝
導率は、含有する填料の熱伝導率に左右される。本発明
においては、填料が単体で存在するときの熱伝導率より
も、放熱層の中における熱伝導率に注目した。様々な工
程を経て熱転写受像シートが完成した後に、放熱層の中
において填料が保持している熱伝導率と、工程に投入す
る前の単体の填料の熱伝導率は、異なっている場合があ
る。本発明における、填料の放熱層中における熱伝導率
とは、以上の事情を考慮し、完成した放熱層中での熱伝
導率を言うものである。当然ながら、填料単体での熱伝
導率と放熱層中においての熱伝導率が等しい填料もあ
り、そのような場合も含めて、放熱層中における熱伝導
率を規定するものである。填料が単体で存在するときの
熱伝導率と、放熱層中における熱伝導率が異なる理由は
種々あるが、理由の如何は問わない。
理層との中間に設けられ、インク受理層の過剰な蓄熱を
放熱させ、また、それによりインク及びサーマルヘッド
の過剰な蓄熱をも放熱させる層である。放熱を起こさせ
るには、熱伝導率が高いことが必要であるが、層の熱伝
導率は、含有する填料の熱伝導率に左右される。本発明
においては、填料が単体で存在するときの熱伝導率より
も、放熱層の中における熱伝導率に注目した。様々な工
程を経て熱転写受像シートが完成した後に、放熱層の中
において填料が保持している熱伝導率と、工程に投入す
る前の単体の填料の熱伝導率は、異なっている場合があ
る。本発明における、填料の放熱層中における熱伝導率
とは、以上の事情を考慮し、完成した放熱層中での熱伝
導率を言うものである。当然ながら、填料単体での熱伝
導率と放熱層中においての熱伝導率が等しい填料もあ
り、そのような場合も含めて、放熱層中における熱伝導
率を規定するものである。填料が単体で存在するときの
熱伝導率と、放熱層中における熱伝導率が異なる理由は
種々あるが、理由の如何は問わない。
【0014】填料が単体で存在するときの熱伝導率と、
放熱層中における熱伝導率が異なる場合の一例をあげる
と、次のような場合である。例えば、填料を塗工液中に
分散し、基材シートの上に塗工し、乾燥、固化させて放
熱層を設ける場合、填料が塗工液中で2次凝集粒子を形
成し、そのまま乾燥、固化する場合がある。そのような
場合は、その填料の放熱層中における熱伝導率は、2次
凝集粒子の状態での熱伝導率である。この他にも3次以
上の凝集粒子を形成する場合、塗工液中で溶解する場
合、熱で構造が変化する場合などが考えられるが、理由
の如何は問わず、本発明は填料の放熱層中における熱伝
導率を規定する。
放熱層中における熱伝導率が異なる場合の一例をあげる
と、次のような場合である。例えば、填料を塗工液中に
分散し、基材シートの上に塗工し、乾燥、固化させて放
熱層を設ける場合、填料が塗工液中で2次凝集粒子を形
成し、そのまま乾燥、固化する場合がある。そのような
場合は、その填料の放熱層中における熱伝導率は、2次
凝集粒子の状態での熱伝導率である。この他にも3次以
上の凝集粒子を形成する場合、塗工液中で溶解する場
合、熱で構造が変化する場合などが考えられるが、理由
の如何は問わず、本発明は填料の放熱層中における熱伝
導率を規定する。
【0015】本発明において、放熱層中の填料は、放熱
層中における熱伝導率が0.25W/m・K以上の填料
を含有することが必要である。0.25W/m・Kより
も低いと、インク受理層の放熱を促す効果が小さく、白
紙部汚れの発生が充分に抑制されない。更に好ましく
は、0.28W/m・K以上である。填料の層中におけ
る熱伝導率λsgは、下記の式(1)から求めることがで
きる(L.Topper;Analysis of Porous Thermal Insul
ating Materials, Ind. andEng. chem., 47 1377(1
955))。
層中における熱伝導率が0.25W/m・K以上の填料
を含有することが必要である。0.25W/m・Kより
も低いと、インク受理層の放熱を促す効果が小さく、白
紙部汚れの発生が充分に抑制されない。更に好ましく
は、0.28W/m・K以上である。填料の層中におけ
る熱伝導率λsgは、下記の式(1)から求めることがで
きる(L.Topper;Analysis of Porous Thermal Insul
ating Materials, Ind. andEng. chem., 47 1377(1
955))。
【0016】
【数2】
【0017】〔式中、Vg は、填料のみで層を形成した
場合の当該層中の空気の容積分率であって、当該層中の
填料の容積分率Vsとの間でVs+Vg=1の関係にあ
るものを示し、λs は填料の熱伝導率を示し、λg は空
気の熱伝導率0.024W/m・Kである。なお、填料
の見掛け密度をdA 、真密度をdr とすると、dA =d
r ・Vsの関係にある。〕
場合の当該層中の空気の容積分率であって、当該層中の
填料の容積分率Vsとの間でVs+Vg=1の関係にあ
るものを示し、λs は填料の熱伝導率を示し、λg は空
気の熱伝導率0.024W/m・Kである。なお、填料
の見掛け密度をdA 、真密度をdr とすると、dA =d
r ・Vsの関係にある。〕
【0018】本発明において放熱層は、填料及び結着剤
から構成される。必要に応じて助剤を含有させても良
い。放熱層に用いうる填料としては、特に制限はなく、
様々なものを用いることができる。ただ、上記のように
放熱層中における熱伝導率が0.25W/m・K以上の
填料を含有することが必要であり、その含有割合は放熱
層中の全填料中、30重量%以上であることが、放熱性
能の面から好ましく、50重量%以上であることが、よ
り好ましい。
から構成される。必要に応じて助剤を含有させても良
い。放熱層に用いうる填料としては、特に制限はなく、
様々なものを用いることができる。ただ、上記のように
放熱層中における熱伝導率が0.25W/m・K以上の
填料を含有することが必要であり、その含有割合は放熱
層中の全填料中、30重量%以上であることが、放熱性
能の面から好ましく、50重量%以上であることが、よ
り好ましい。
【0019】前述のとおり、填料としては、放熱層中に
おける熱伝導率に注目して選択するが、填料単体での熱
伝導率が2.0W/m・K以上の中から選択すると、熱
伝導率が高い層が容易に形成でき、好ましい。熱伝導率
が2.0W/m・K以上である填料としては、酸化チタ
ン,炭酸カルシウム,結晶質シリカ,アルミナ,マグネ
シア、カオリン等の無機填料、カーボンブラック等の炭
素微粉末,表面に熱伝導性材料を付着させた有機填料、
アルミニウム,ニッケル,銅,スズ等の金属微粉末、高
熱伝導性セラミックなどが挙げられる。
おける熱伝導率に注目して選択するが、填料単体での熱
伝導率が2.0W/m・K以上の中から選択すると、熱
伝導率が高い層が容易に形成でき、好ましい。熱伝導率
が2.0W/m・K以上である填料としては、酸化チタ
ン,炭酸カルシウム,結晶質シリカ,アルミナ,マグネ
シア、カオリン等の無機填料、カーボンブラック等の炭
素微粉末,表面に熱伝導性材料を付着させた有機填料、
アルミニウム,ニッケル,銅,スズ等の金属微粉末、高
熱伝導性セラミックなどが挙げられる。
【0020】放熱層の厚みは、1μ以上30μ以下であ
ることが好ましい。より好ましくは5μ以上25μ以下
である。1μ未満であると放熱効果が不充分であり、3
0μを超えると放熱効果が飽和状態となる一方表面の粗
面化が著しく、インク受理層塗布後の表面平坦性が低下
し好ましくない。
ることが好ましい。より好ましくは5μ以上25μ以下
である。1μ未満であると放熱効果が不充分であり、3
0μを超えると放熱効果が飽和状態となる一方表面の粗
面化が著しく、インク受理層塗布後の表面平坦性が低下
し好ましくない。
【0021】放熱層を形成する方法は、填料と結着剤を
主成分とし、必要に応じて助剤を加えた塗工液を塗工し
て形成する方法がある。この場合、放熱層中の填料Fと
結着剤Rとの固形分重量比F/Rは、0.5以上5.0
以下が好ましい。より好ましくは0.5以上3.5以下
である。0.5未満であると放熱効果が不充分である。
一方、5.0を超えると、結着剤に対して填料が過剰に
なるために放熱層中に空隙が生じ、これによる熱伝導率
の低下が発生する。また、5.0を超えると層強度も不
充分となり、層強度が不充分であると、印画時に表層剥
離が発生する。
主成分とし、必要に応じて助剤を加えた塗工液を塗工し
て形成する方法がある。この場合、放熱層中の填料Fと
結着剤Rとの固形分重量比F/Rは、0.5以上5.0
以下が好ましい。より好ましくは0.5以上3.5以下
である。0.5未満であると放熱効果が不充分である。
一方、5.0を超えると、結着剤に対して填料が過剰に
なるために放熱層中に空隙が生じ、これによる熱伝導率
の低下が発生する。また、5.0を超えると層強度も不
充分となり、層強度が不充分であると、印画時に表層剥
離が発生する。
【0022】また、放熱層に使用する填料は、JISK
5101による吸油量が300ml/100g以下であ
ることが好ましく、100ml/100g以下がより好
ましい。吸油量が300ml/100gを超えると、吸
油性が高いため、インク受理層塗布時に主にインク受理
層成分中の結着剤成分を過剰に吸収し、結果としてイン
ク受理層の表面を粗面化するため、好ましくない。放熱
層に使用する結着剤としては、アクリル系,ウレタン
系,スチレン系,スチレン−アクリル系等のものが挙げ
られるが、インク受理シートとの相容性等を考慮した上
で適宜選択することができる。また、結着剤も、熱伝導
性が高い程好ましい。放熱層に助剤を使用する場合、助
剤としては、酸化防止剤,紫外線吸収剤、消泡剤等のも
のが挙げられる。
5101による吸油量が300ml/100g以下であ
ることが好ましく、100ml/100g以下がより好
ましい。吸油量が300ml/100gを超えると、吸
油性が高いため、インク受理層塗布時に主にインク受理
層成分中の結着剤成分を過剰に吸収し、結果としてイン
ク受理層の表面を粗面化するため、好ましくない。放熱
層に使用する結着剤としては、アクリル系,ウレタン
系,スチレン系,スチレン−アクリル系等のものが挙げ
られるが、インク受理シートとの相容性等を考慮した上
で適宜選択することができる。また、結着剤も、熱伝導
性が高い程好ましい。放熱層に助剤を使用する場合、助
剤としては、酸化防止剤,紫外線吸収剤、消泡剤等のも
のが挙げられる。
【0023】本発明におけるインク受理層とは、インク
シートのインクを受理するための層である。インク受理
層の熱伝導率が高過ぎる場合、インクに与えられた熱が
早く放熱され過ぎるため、インクが充分に溶融しない、
あるいは早く固着し過ぎる等により、画像の品質に問題
が発生する。一方、インク受理層の熱伝導率が低いと、
白紙部汚れが発生しやすい。本発明の熱転写受像シート
は、インク受理層自体の熱伝導率が低い場合でも、放熱
層の作用により放熱を促進して白紙部汚れの発生を抑制
できるので、インク受理層に用いる素材の選択肢を広げ
られることが特徴の一つである。従って、インク受理層
自体の熱伝導率が低い場合の方が、本発明の特徴が活か
され効果が顕著であると言える。
シートのインクを受理するための層である。インク受理
層の熱伝導率が高過ぎる場合、インクに与えられた熱が
早く放熱され過ぎるため、インクが充分に溶融しない、
あるいは早く固着し過ぎる等により、画像の品質に問題
が発生する。一方、インク受理層の熱伝導率が低いと、
白紙部汚れが発生しやすい。本発明の熱転写受像シート
は、インク受理層自体の熱伝導率が低い場合でも、放熱
層の作用により放熱を促進して白紙部汚れの発生を抑制
できるので、インク受理層に用いる素材の選択肢を広げ
られることが特徴の一つである。従って、インク受理層
自体の熱伝導率が低い場合の方が、本発明の特徴が活か
され効果が顕著であると言える。
【0024】インク受理層についても、層中における填
料の熱伝導率に着目すると、それが0.4W/m・K以
下の場合で、且つ放熱層中の填料の放熱層中における熱
伝導率より低い場合に、本発明の効果は顕著である。す
なわち、インク受理層中の填料のインク受理層中におけ
る熱伝導率〔放熱層中の填料の場合と同様に、前記の式
(1)により算出される。〕の加重平均値をT1 とし、
放熱層中の填料の放熱層中における熱伝導率の加重平均
値をT2 としたとき、T1 とT2 が下記の関係式を満た
すのが好ましい。 T1 ≦T2 ただし、T1 ≦0.4W/m・K
料の熱伝導率に着目すると、それが0.4W/m・K以
下の場合で、且つ放熱層中の填料の放熱層中における熱
伝導率より低い場合に、本発明の効果は顕著である。す
なわち、インク受理層中の填料のインク受理層中におけ
る熱伝導率〔放熱層中の填料の場合と同様に、前記の式
(1)により算出される。〕の加重平均値をT1 とし、
放熱層中の填料の放熱層中における熱伝導率の加重平均
値をT2 としたとき、T1 とT2 が下記の関係式を満た
すのが好ましい。 T1 ≦T2 ただし、T1 ≦0.4W/m・K
【0025】インク受理層は、インク受理層としての本
来の役割を有する塗工層(以下、インク受理塗工層と記
すことがある。)のみの一層構造に限らず多層構造であ
ってもよい。多層構造としては、インク受理塗工層の上
にブロッキング防止を目的とする剥離層、あるいは帯電
防止層等を積層した構成、又はインク受理塗工層の下層
に、帯電防止層、隠蔽層等を積層した構成などが挙げら
れる。本発明においては、上記インク受理層の厚みは、
1〜30μmの範囲にあることが好ましい。この厚みが
1μm未満では白紙部汚れの発生は抑制し得るものの、
インク受理性能(インクの吸収性、アンカー効果)が不
十分となるおそれがある。30μmを超えるとインク受
理層自体の熱伝導性が低い場合、放熱層の効果が充分に
発揮されにくく、インク受理層での過剰な蓄熱を生じ、
白紙部汚れが生じる原因となる。また、インク受理層自
体の熱伝導性が高い場合でも、厚みが30μmを超える
とインク受理層の平坦性低下による白紙部汚れが生じる
おそれがある。より好ましいインク受理層の厚みは5〜
30μmの範囲である。
来の役割を有する塗工層(以下、インク受理塗工層と記
すことがある。)のみの一層構造に限らず多層構造であ
ってもよい。多層構造としては、インク受理塗工層の上
にブロッキング防止を目的とする剥離層、あるいは帯電
防止層等を積層した構成、又はインク受理塗工層の下層
に、帯電防止層、隠蔽層等を積層した構成などが挙げら
れる。本発明においては、上記インク受理層の厚みは、
1〜30μmの範囲にあることが好ましい。この厚みが
1μm未満では白紙部汚れの発生は抑制し得るものの、
インク受理性能(インクの吸収性、アンカー効果)が不
十分となるおそれがある。30μmを超えるとインク受
理層自体の熱伝導性が低い場合、放熱層の効果が充分に
発揮されにくく、インク受理層での過剰な蓄熱を生じ、
白紙部汚れが生じる原因となる。また、インク受理層自
体の熱伝導性が高い場合でも、厚みが30μmを超える
とインク受理層の平坦性低下による白紙部汚れが生じる
おそれがある。より好ましいインク受理層の厚みは5〜
30μmの範囲である。
【0026】本発明においては、上記インク受理層のベ
ック平滑度が100秒以上であることが好ましい。この
ベック平滑度が100秒未満では、インク受理層の平坦
性低下による白紙部汚れが生じ、本発明の効果が損なわ
れるおそれがある。より好ましいベック平滑度は500
秒以上である。
ック平滑度が100秒以上であることが好ましい。この
ベック平滑度が100秒未満では、インク受理層の平坦
性低下による白紙部汚れが生じ、本発明の効果が損なわ
れるおそれがある。より好ましいベック平滑度は500
秒以上である。
【0027】インク受理塗工層は、通常、主要成分とし
て填料及び結着剤を含有する。ここで、填料としては、
従来公知のもの、例えば酸化チタン,タルク,炭酸カル
シウム,クレー,シリカ,水酸化アルミニウムなどの無
機填料、スチレン−アクリル系に代表される粒状、中空
状、貫通孔型、ドーナツ型などの形状を有するプラスチ
ックピグメント、尿素系、セルロース系などのフィラー
等の有機填料が挙げられる。これらの填料は一種を単独
で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。該填料として柔らかいものを用いると、白紙部汚れ
の発生をさらに効果的に抑制できるので、有機填料やモ
ース硬度2以下の無機填料を使用するのが有利である。
これらの填料の平均粒子径は、通常0.1〜10μm、
好ましくは0.1〜7μmの範囲で選定される。填料の
平均粒子径が0.1〜7μmであると、通常はインク受
理層のベック平滑度が100秒以上となり、前記の効果
が得られる。一方、結着剤としては、従来公知のもの、
例えばアクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、スチレン樹脂
系、スチレン−アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系な
どの中から熱転写体との相容性などを考慮して、一種以
上を適宜選択出来る。
て填料及び結着剤を含有する。ここで、填料としては、
従来公知のもの、例えば酸化チタン,タルク,炭酸カル
シウム,クレー,シリカ,水酸化アルミニウムなどの無
機填料、スチレン−アクリル系に代表される粒状、中空
状、貫通孔型、ドーナツ型などの形状を有するプラスチ
ックピグメント、尿素系、セルロース系などのフィラー
等の有機填料が挙げられる。これらの填料は一種を単独
で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。該填料として柔らかいものを用いると、白紙部汚れ
の発生をさらに効果的に抑制できるので、有機填料やモ
ース硬度2以下の無機填料を使用するのが有利である。
これらの填料の平均粒子径は、通常0.1〜10μm、
好ましくは0.1〜7μmの範囲で選定される。填料の
平均粒子径が0.1〜7μmであると、通常はインク受
理層のベック平滑度が100秒以上となり、前記の効果
が得られる。一方、結着剤としては、従来公知のもの、
例えばアクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、スチレン樹脂
系、スチレン−アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系な
どの中から熱転写体との相容性などを考慮して、一種以
上を適宜選択出来る。
【0028】インク受理塗工層中の前記填料と結着剤と
の含有割合は、重量比で0.5:1〜5:1の範囲が好
ましい。填料の割合が上記範囲より少ないとインク受理
性能が不充分となるおそれがあり、また上記範囲より多
いと表層強度が低下し、印画時にインク受理層の一部が
剥離して熱転写体に転移する現象が発生する場合があ
る。これらの理由から、より好ましい填料と結着剤との
含有割合は、重量比で0.5:1〜4:1の範囲であ
る。
の含有割合は、重量比で0.5:1〜5:1の範囲が好
ましい。填料の割合が上記範囲より少ないとインク受理
性能が不充分となるおそれがあり、また上記範囲より多
いと表層強度が低下し、印画時にインク受理層の一部が
剥離して熱転写体に転移する現象が発生する場合があ
る。これらの理由から、より好ましい填料と結着剤との
含有割合は、重量比で0.5:1〜4:1の範囲であ
る。
【0029】本発明においては、このインク受理塗工層
中には、填料及び結着剤以外に、助剤として、本発明の
目的が損なわれない範囲で、必要に応じ、従来インク受
理層における塗工層に慣用されている各種添加剤成分、
例えば熱転写記録時における熱転写受像シートと熱転写
体(熱転写リボン)との融着を防止するための離型剤、
耐光性,耐暗退色性,染着性などの向上剤、紫外線吸収
剤や光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、帯電防止剤、
蛍光染料、可塑剤などを含有させることができる。
中には、填料及び結着剤以外に、助剤として、本発明の
目的が損なわれない範囲で、必要に応じ、従来インク受
理層における塗工層に慣用されている各種添加剤成分、
例えば熱転写記録時における熱転写受像シートと熱転写
体(熱転写リボン)との融着を防止するための離型剤、
耐光性,耐暗退色性,染着性などの向上剤、紫外線吸収
剤や光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、帯電防止剤、
蛍光染料、可塑剤などを含有させることができる。
【0030】上記離型剤としては、例えばシリコーンオ
イル、フッ素シリコーンオイル、エポキシ変性,アミン
変性,アルコール変性,ポリエーテル変性等の変性シリ
コーンオイルなどのシリコーンオイル系、流動パラフィ
ンなどの石油系、パラフィンワックスやポリエチレンワ
ックスなどのワックス系などが挙げられる。また、耐光
性、耐暗退色性、染着性などの向上剤としては、例えば
(メタ)アクリルアミドと他の共重合可能なモノマーと
の共重合体、具体的には(メタ)アクリルアミド/スチ
レン/(メタ)アクリル酸共重合体など、さらには芳香
族多塩基酸、脂肪族多塩基酸、脂環式多塩基酸などと、
脂肪族アルコール、脂環式アルコール、フェノール類な
どとのエステル化物、脂肪族ウレタン化合物、芳香族ウ
レタン化合物などが挙げられる。紫外線吸収剤として
は、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノ
アクリレート系、サリチレート系、シュウ酸アニリド系
などを、光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物
などを用いることができるが、低分子型のものは、ブロ
ッキングやブリードアウトなどの問題が生じる場合があ
るため、高分子型の紫外線吸収剤や光安定剤が好まし
い。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、リ
ン系、イオウ系のものなどが用いられる。
イル、フッ素シリコーンオイル、エポキシ変性,アミン
変性,アルコール変性,ポリエーテル変性等の変性シリ
コーンオイルなどのシリコーンオイル系、流動パラフィ
ンなどの石油系、パラフィンワックスやポリエチレンワ
ックスなどのワックス系などが挙げられる。また、耐光
性、耐暗退色性、染着性などの向上剤としては、例えば
(メタ)アクリルアミドと他の共重合可能なモノマーと
の共重合体、具体的には(メタ)アクリルアミド/スチ
レン/(メタ)アクリル酸共重合体など、さらには芳香
族多塩基酸、脂肪族多塩基酸、脂環式多塩基酸などと、
脂肪族アルコール、脂環式アルコール、フェノール類な
どとのエステル化物、脂肪族ウレタン化合物、芳香族ウ
レタン化合物などが挙げられる。紫外線吸収剤として
は、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノ
アクリレート系、サリチレート系、シュウ酸アニリド系
などを、光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物
などを用いることができるが、低分子型のものは、ブロ
ッキングやブリードアウトなどの問題が生じる場合があ
るため、高分子型の紫外線吸収剤や光安定剤が好まし
い。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、リ
ン系、イオウ系のものなどが用いられる。
【0031】該インク受理層における塗工層を形成させ
るには、種々の公知の方法を用いることができる。一例
を挙げると、まず、適当な有機溶剤又は水と混和性のあ
る有機溶剤と水との混合物からなる水性溶剤中に、前記
の填料、結着剤及び必要に応じて用いられる各種添加剤
成分を溶解又は分散させて、濃度5〜40重量%程度の
塗工液を調整する。次いで、この塗工液を放熱層上に直
接に、又は帯電防止層、隠蔽層などを介して、乾燥後の
厚みが所望の値になるように塗工し、乾燥処理する。塗
工方法としては、例えばメイヤーバー法、リバースロー
ル法、グラビア法、ブレード法、エアーナイフ法などの
公知の方法を用いることができる。また、本発明の熱転
写受像シートにおいては、基材シートのインク受理層と
は反対側の面に、所望により、カール防止機能、帯電防
止機能、滑り性向上機能などを有する層を、少なくとも
一層設けることができる。
るには、種々の公知の方法を用いることができる。一例
を挙げると、まず、適当な有機溶剤又は水と混和性のあ
る有機溶剤と水との混合物からなる水性溶剤中に、前記
の填料、結着剤及び必要に応じて用いられる各種添加剤
成分を溶解又は分散させて、濃度5〜40重量%程度の
塗工液を調整する。次いで、この塗工液を放熱層上に直
接に、又は帯電防止層、隠蔽層などを介して、乾燥後の
厚みが所望の値になるように塗工し、乾燥処理する。塗
工方法としては、例えばメイヤーバー法、リバースロー
ル法、グラビア法、ブレード法、エアーナイフ法などの
公知の方法を用いることができる。また、本発明の熱転
写受像シートにおいては、基材シートのインク受理層と
は反対側の面に、所望により、カール防止機能、帯電防
止機能、滑り性向上機能などを有する層を、少なくとも
一層設けることができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0033】実施例1 基材シートとして、プローブ法による熱伝導率0.18
W/m・Kの空隙を有する合成紙(王子油化合成紙社
製、ユポFPG 130μm、密度0.78g/c
m3 )を用いた。放熱層として、スチレン−アクリル酸
アルキルエステル共重合樹脂(BASFディスパージョ
ン社製、アクロナールYJ3042D、固形分50%)
25重量部、真密度4.2g/cm3 、見掛け密度0.
57g/cm3 、熱伝導率5.3W/m・Kの酸化チタ
ン(石原産業社製、タイペークR820、固形分100
%)25重量部及び水100重量部を加え、サンドグラ
インダーを用いて分散したものを塗工液とし、リバース
ロールコーターで上記基材シートに乾燥厚み15μmに
塗工した。このときの放熱層中における填料(タイペー
クR820)の熱伝導率は、0.62W/m・Kであっ
た〔前記の式(1)により算出した。以下同様であ
る。〕 インク受理層として、ウレタン樹脂(大日本インキ化学
工業社製、ハイドランAP−40、固形分22%)10
0重量部、真密度1.05g/cm3 、見掛け密度1.
01g/cm3 、熱伝導率0.11W/m・Kのアクリ
ル−スチレン系貫通中空型有機填料(三井化学社製、グ
ロスデール2001TX、固形分20%)330重量
部、ポリエチレングリコール(日本油脂社製、PEG#
600、固形分100%:保水性を有する界面活性剤)
3重量部及び水10重量部を加え、サンドグラインダー
を用いて分散したものを塗工液とし、上記放熱層上にリ
バースロールコーターで乾燥厚み20μmに塗工し、本
発明の熱転写受像シートを得た。このときのインク受理
層中における填料(グロスデール2001TX)の熱伝
導率は、0.11W/m・Kであった。
W/m・Kの空隙を有する合成紙(王子油化合成紙社
製、ユポFPG 130μm、密度0.78g/c
m3 )を用いた。放熱層として、スチレン−アクリル酸
アルキルエステル共重合樹脂(BASFディスパージョ
ン社製、アクロナールYJ3042D、固形分50%)
25重量部、真密度4.2g/cm3 、見掛け密度0.
57g/cm3 、熱伝導率5.3W/m・Kの酸化チタ
ン(石原産業社製、タイペークR820、固形分100
%)25重量部及び水100重量部を加え、サンドグラ
インダーを用いて分散したものを塗工液とし、リバース
ロールコーターで上記基材シートに乾燥厚み15μmに
塗工した。このときの放熱層中における填料(タイペー
クR820)の熱伝導率は、0.62W/m・Kであっ
た〔前記の式(1)により算出した。以下同様であ
る。〕 インク受理層として、ウレタン樹脂(大日本インキ化学
工業社製、ハイドランAP−40、固形分22%)10
0重量部、真密度1.05g/cm3 、見掛け密度1.
01g/cm3 、熱伝導率0.11W/m・Kのアクリ
ル−スチレン系貫通中空型有機填料(三井化学社製、グ
ロスデール2001TX、固形分20%)330重量
部、ポリエチレングリコール(日本油脂社製、PEG#
600、固形分100%:保水性を有する界面活性剤)
3重量部及び水10重量部を加え、サンドグラインダー
を用いて分散したものを塗工液とし、上記放熱層上にリ
バースロールコーターで乾燥厚み20μmに塗工し、本
発明の熱転写受像シートを得た。このときのインク受理
層中における填料(グロスデール2001TX)の熱伝
導率は、0.11W/m・Kであった。
【0034】実施例2 基材として、プローブ法による熱伝導率0.19W/m
・Kの微細空洞含有ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(東洋紡社製、クリスパーK2323 100μm、
密度1.1g/cm3 )を用いた。放熱層として、スチ
レン−アクリル酸アルキルエステル共重合樹脂(BAS
Fディスパージョン社製、アクロナールYJ3042
D、固形分50%)25重量部、真密度2.6g/cm
3 、見掛け密度0.35g/cm3 、熱伝導率3.8W
/m・Kの焼成カオリン(Georgia Kaoli
n社製、アルトホワイトTE、固形分100%)50重
量部及び水100重量部を加え、サンドグラインダーを
用いて分散したものを塗工液とし、リバースロールコー
ターで上記基材に乾燥厚み10μmに塗工した。このと
きの放熱層中における填料(アルトホワイトTE)の熱
伝導率は、0.38W/m・Kであった。インク受理層
として、ポリエステル樹脂(東洋紡社製、バイロナール
MD1930、固形分30%)140重量部、モース硬
度1、真密度2.65g/cm3、見掛け密度0.1g
/cm3 、熱伝導率2.1W/m・Kのタルク(竹原化
学社製、ハイミクロンHE−5、固形分100%)10
0重量部、ポリエチレングリコール(日本油脂社製、P
EG#600、固形分100%)4重量部及び水160
重量部を加え、サンドグラインダーを用いて分散したも
のを塗工液とし、上記放熱層上にリバースロールコータ
ーで乾燥厚み15μmに塗工し、本発明の熱転写受像シ
ートを得た。このときのインク受理層中における填料
(ハイミクロンHE−5)の熱伝導率は、0.08W/
m・Kであった。
・Kの微細空洞含有ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(東洋紡社製、クリスパーK2323 100μm、
密度1.1g/cm3 )を用いた。放熱層として、スチ
レン−アクリル酸アルキルエステル共重合樹脂(BAS
Fディスパージョン社製、アクロナールYJ3042
D、固形分50%)25重量部、真密度2.6g/cm
3 、見掛け密度0.35g/cm3 、熱伝導率3.8W
/m・Kの焼成カオリン(Georgia Kaoli
n社製、アルトホワイトTE、固形分100%)50重
量部及び水100重量部を加え、サンドグラインダーを
用いて分散したものを塗工液とし、リバースロールコー
ターで上記基材に乾燥厚み10μmに塗工した。このと
きの放熱層中における填料(アルトホワイトTE)の熱
伝導率は、0.38W/m・Kであった。インク受理層
として、ポリエステル樹脂(東洋紡社製、バイロナール
MD1930、固形分30%)140重量部、モース硬
度1、真密度2.65g/cm3、見掛け密度0.1g
/cm3 、熱伝導率2.1W/m・Kのタルク(竹原化
学社製、ハイミクロンHE−5、固形分100%)10
0重量部、ポリエチレングリコール(日本油脂社製、P
EG#600、固形分100%)4重量部及び水160
重量部を加え、サンドグラインダーを用いて分散したも
のを塗工液とし、上記放熱層上にリバースロールコータ
ーで乾燥厚み15μmに塗工し、本発明の熱転写受像シ
ートを得た。このときのインク受理層中における填料
(ハイミクロンHE−5)の熱伝導率は、0.08W/
m・Kであった。
【0035】実施例3 放熱層として、スチレン−アクリル酸アルキルエステル
共重合樹脂(BASFディスパージョン社製、アクロナ
ールYJ3042D、固形分50%)50重量部、真密
度4.2g/cm3 、見掛け密度0.57g/cm3 、
熱伝導率5.3W/m・Kの酸化チタン(石原産業社
製、タイペークR820、固形分100%)25重量
部、真密度2.2g/cm3 見掛け密度0.13g/c
m3 、熱伝導率1.5W/m・Kの非結晶質シリカ(水
澤化学社製、ミズカシルP526、固形分100%)2
5重量部及び水200重量部を加え、サンドグラインダ
ーを用いて分散したものを塗工液とし、リバースロール
コーターで基材に乾燥厚み15μmに塗工した以外は実
施例1と同様にして本発明の熱転写受像シートを得た。
このときの放熱層中における酸化チタン(タイペークR
820)の熱伝導率は、0.62W/m・Kであり、放
熱層中における非結晶性シリカ(ミズカシルP526)
の熱伝導率は、0.09W/m・Kであった。
共重合樹脂(BASFディスパージョン社製、アクロナ
ールYJ3042D、固形分50%)50重量部、真密
度4.2g/cm3 、見掛け密度0.57g/cm3 、
熱伝導率5.3W/m・Kの酸化チタン(石原産業社
製、タイペークR820、固形分100%)25重量
部、真密度2.2g/cm3 見掛け密度0.13g/c
m3 、熱伝導率1.5W/m・Kの非結晶質シリカ(水
澤化学社製、ミズカシルP526、固形分100%)2
5重量部及び水200重量部を加え、サンドグラインダ
ーを用いて分散したものを塗工液とし、リバースロール
コーターで基材に乾燥厚み15μmに塗工した以外は実
施例1と同様にして本発明の熱転写受像シートを得た。
このときの放熱層中における酸化チタン(タイペークR
820)の熱伝導率は、0.62W/m・Kであり、放
熱層中における非結晶性シリカ(ミズカシルP526)
の熱伝導率は、0.09W/m・Kであった。
【0036】比較例1 実施例1において、真密度4.2g/cm3 、見掛け密
度0.57g/cm3、熱伝導率5.3W/m・Kの酸
化チタン(石原産業社製、タイペークR820)を真密
度2.2g/cm3 、見掛け密度0.13g/cm3 、
熱伝導率1.5W/m・Kの非結晶質シリカ(水澤化学
社製、ミズカシルP526、固形分100%)に代えた
以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得
た。このときの放熱層中における填料の熱伝導率は、
0.09W/m・Kであった。
度0.57g/cm3、熱伝導率5.3W/m・Kの酸
化チタン(石原産業社製、タイペークR820)を真密
度2.2g/cm3 、見掛け密度0.13g/cm3 、
熱伝導率1.5W/m・Kの非結晶質シリカ(水澤化学
社製、ミズカシルP526、固形分100%)に代えた
以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得
た。このときの放熱層中における填料の熱伝導率は、
0.09W/m・Kであった。
【0037】比較例2 放熱層を設けず、基材シート上に直接インク受理層を塗
工した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート
を得た。
工した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート
を得た。
【0038】上記の各実施例及び比較例で作製した熱転
写受像シートに、40℃環境下において、熱転写カラー
プリンター(アルプス電気社製、商品名:MD5000
J)により、シアンインク(紙用シアン、MDC-FLCC)、
マゼンタインク(紙用マゼンタ、MDC-FLCC)、イエロー
インク(紙用イエロー、MDC-FLCY)を用い、熱エネルギ
ーの低い方から順番にレベル1〜レベル10の10階調
に振ったシアン、マゼンタ、イエローのチャートからな
るテストパターンを印画し、低濃度転写性、最高濃度及
び白紙部汚れについて、下記の基準で評定し、印画性を
評価した。評価結果を第1表に示す。
写受像シートに、40℃環境下において、熱転写カラー
プリンター(アルプス電気社製、商品名:MD5000
J)により、シアンインク(紙用シアン、MDC-FLCC)、
マゼンタインク(紙用マゼンタ、MDC-FLCC)、イエロー
インク(紙用イエロー、MDC-FLCY)を用い、熱エネルギ
ーの低い方から順番にレベル1〜レベル10の10階調
に振ったシアン、マゼンタ、イエローのチャートからな
るテストパターンを印画し、低濃度転写性、最高濃度及
び白紙部汚れについて、下記の基準で評定し、印画性を
評価した。評価結果を第1表に示す。
【0039】印画性 (イ)低濃度転写性 シアンのレベル1の反射濃度をマクベス濃度計(RD−
918)で測定した値が0.11以上を◎、0.06〜
0.10を○、0.05以下を×とした。 (ロ)最高濃度 マゼンタのレベル10の反射濃度をマクベス濃度計(R
D−918)で測定した値が1.60以上を◎、1.4
5〜1.59を○、1.44以下を×とした。 (ハ)白紙部汚れ 汚れが認められないものが◎、薄く汚れが出ているが、
印画性をさほど損なわず、実用上問題ないものを○、は
っきりとスジ状若しくは帯状に汚れが出て、明らかに印
画性が損なわれているものを×とした。なお、各実施例
及び比較例で用いた填料の熱伝導率を第2表に示す。
918)で測定した値が0.11以上を◎、0.06〜
0.10を○、0.05以下を×とした。 (ロ)最高濃度 マゼンタのレベル10の反射濃度をマクベス濃度計(R
D−918)で測定した値が1.60以上を◎、1.4
5〜1.59を○、1.44以下を×とした。 (ハ)白紙部汚れ 汚れが認められないものが◎、薄く汚れが出ているが、
印画性をさほど損なわず、実用上問題ないものを○、は
っきりとスジ状若しくは帯状に汚れが出て、明らかに印
画性が損なわれているものを×とした。なお、各実施例
及び比較例で用いた填料の熱伝導率を第2表に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、特にサーマルヘツドの
温度(印画エネルギー)や接触圧力(印圧)が高い場
合、あるいは高温環境下において、白紙部汚れが発生し
にくい熱転写受像シートを、容易に得ることができる。
温度(印画エネルギー)や接触圧力(印圧)が高い場
合、あるいは高温環境下において、白紙部汚れが発生し
にくい熱転写受像シートを、容易に得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 基材シート上にインク受理層を設けた熱
転写受像シートにおいて、インク受理層と基材シートと
の間に主として填料と結着剤とからなる放熱層を有し、
且つ該放熱層中の填料が、放熱層中における熱伝導率が
0.25W/m・K以上の填料を含有するものであるこ
とを特徴とする熱転写受像シート。 - 【請求項2】 放熱層中における填料の熱伝導率λsgが
式(1) 【数1】 〔式中、Vg は、填料のみで層を形成した場合の当該層
中の空気の容積分率であって、当該層中の填料の容積分
率Vsとの間でVs+Vg=1の関係にあるものを示
し、λs は填料単体の熱伝導率を示し、λg は空気の熱
伝導率0.024W/m・Kである。なお、填料の見掛
け密度をdA 、真密度をdr とすると、dA=dr ・V
sの関係にある。〕から算出されたものである請求項1
記載の熱転写受像シート。 - 【請求項3】 放熱層の厚みが1〜30μmである請求
項1又は2記載の熱転写受像シート。 - 【請求項4】 放熱層中の填料Fと結着剤Rの固形分重
量比F/Rが0.5以上5.0以下である請求項1〜3
のいずれか1項に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項5】 基材シートのプローブ法による熱伝導率
が0.25W/m・K以下であることを特徴とする請求
項1〜4のいずれか1項に記載の熱転写受像シート。 - 【請求項6】 基材シートが、中に空隙を有し密度が
1.2g/cm3 以下である層からなる単層構造又は中
に空隙を有し密度が1.2g/cm3 以下である層を1
層以上含む多層構造である請求項1〜5のいずれか1項
に記載の熱転写受像シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001061821A JP2002254841A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 熱転写受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001061821A JP2002254841A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 熱転写受像シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002254841A true JP2002254841A (ja) | 2002-09-11 |
Family
ID=18921047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001061821A Pending JP2002254841A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 熱転写受像シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002254841A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006096938A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリプロピレンフィルム用マスターバッチおよびポリプロピレンフィルム用組成物 |
WO2007064017A1 (en) * | 2005-11-30 | 2007-06-07 | Fujifilm Corporation | Heat-sensitive transfer image-receiving sheet |
JP5674257B2 (ja) * | 2005-12-09 | 2015-02-25 | 株式会社カネカ | 高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物 |
-
2001
- 2001-03-06 JP JP2001061821A patent/JP2002254841A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006096938A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリプロピレンフィルム用マスターバッチおよびポリプロピレンフィルム用組成物 |
JP4661153B2 (ja) * | 2004-09-30 | 2011-03-30 | 住友化学株式会社 | ポリプロピレンフィルム用マスターバッチおよびポリプロピレンフィルム用組成物 |
WO2007064017A1 (en) * | 2005-11-30 | 2007-06-07 | Fujifilm Corporation | Heat-sensitive transfer image-receiving sheet |
JP2007144959A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Fujifilm Corp | 感熱転写受像シート |
US8053389B2 (en) | 2005-11-30 | 2011-11-08 | Fujifilm Corporation | Heat-sensitive transfer image-receiving sheet |
JP5674257B2 (ja) * | 2005-12-09 | 2015-02-25 | 株式会社カネカ | 高熱伝導性熱可塑性樹脂組成物 |
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