本発明の上記のメス型コネクタにおいて、前記フランジ保持部は、前記ハンドルの周囲壁の内側に、前記周囲壁から離間して配置されていることが好ましい。これにより、中心軸から離れるように弾性的に変位可能なフランジ保持部を容易に実現できる。また、フランジ保持部がハンドルの周囲壁の内側に配置されていることにより、作業者がフランジ保持部に触れる可能性を低減することができる。
前記ハンドルは、その外周面上の互いに対向する位置に一対の把持部を備えることが好ましい。この場合、前記一対の把持部に押力を印加したとき、前記フランジ保持部が変位することが好ましい。これにより、オス型コネクタと接続する際に一対の把持部にてハンドルを把持すれば、その把持力によってフランジ保持部が拡径するので、オス型コネクタの挿入容易性が向上する。
上記において、前記中心軸と平行な方向に沿って見たとき、前記フランジ保持部が変位する方向は、前記一対の把持部が対向する方向と直交することが好ましい。これにより、一対の把持部が対向する方向での外寸法が小さく、且つ、これと直交する、フランジ保持部が変位する方向での外寸法が大きなハンドルを容易に実現できる。このようなハンドルは、把持部で把持しやすく、且つ、回転トルクを印加しやすい。
上記において、前記フランジ保持部の数が2つであることが好ましい。この場合、2つの前記フランジ保持部が、前記フランジ保持部が変位する前記方向に対向して配置されていることが好ましい。これにより、2つのフランジ保持部で、アダプタのフランジ部を常に安定的に保持することができる。
上記において、前記ハンドルは、前記フランジ部の前記オス型コネクタとは反対側の面を保持し、且つ、前記中心軸に対して変位しない2つの第2フランジ保持部を更に備えることが好ましい。この場合、前記中心軸と平行な方向に沿って見たとき、前記2つの第2フランジ保持部は、前記一対の把持部が対向する前記方向に対向して配置されていることが好ましい。これにより、アダプタのフランジ部を、ハンドルを用いて更に安定的に保持することができる。
上記において、前記フランジ部が収納される前記ハンドルの部分の内寸法は、前記一対の把持部が対向する方向と直交する方向よりも、前記一対の把持部が対向する方向において大きいことが好ましい。これにより、より太い管状部を有するオス型コネクタとの接続が容易になる。
本発明の上記のメス型コネクタにおいて、前記ハンドルは、前記アダプタが挿入される内筒を備えることが好ましい。この場合、前記内筒には、前記内筒の前記オス型コネクタ側の開口端縁から反対側の開口端縁に向かう少なくとも1つのスリットが形成されていることが好ましい。そして、前記内筒の前記オス型コネクタの側の前記開口端縁に前記フランジ保持部が形成されていることが好ましい。これにより、中心軸から離れるように弾性的に変位可能なフランジ保持部を容易に実現することができる。
本発明の上記のメス型コネクタにおいて、前記ハンドルには、前記ハンドルの前記オス型コネクタの側の開口端縁から反対側の開口端縁に向かう少なくとも1つの第1スリットが形成されていることが好ましい。この場合、前記少なくとも1つの第1スリットが、前記フランジ保持部を周方向に分断していることが好ましい。かかる構成によっても、中心軸から離れるように弾性的に変位可能なフランジ保持部を容易に実現することができる。
上記において、前記ハンドルには前記少なくとも1つの第1スリットにそれぞれ対応する少なくとも1つの第2スリットが形成されていることが好ましい。この場合、前記少なくとも1つの第2スリットは、前記ハンドルの前記オス型コネクタの側とは反対側の開口端縁から対応する前記第1スリットの最深部に向かっていることが好ましい。このような第2スリットを設けることにより、ハンドルのオス型コネクタとは反対側の端部を把持すると、フランジ保持部が中心軸から離れるように変位するハンドルを実現することができる。
上記において、前記第1スリットの数が2つであることが好ましい。これにより、フランジ保持部が中心軸から離れるように変位するハンドルを、簡単な構成により実現することができる。
前記ハンドルの中心軸と平行な方向に沿って前記ハンドルを見たとき、前記一対の把持部は、前記ハンドルの外周面の、短軸が交差する位置に配置されていることが好ましい。これにより、ハンドルを把持する作業者に、親指と人差し指とで極めて自然に一対の把持部を把持させることができる。従って、ハンドルが、把持部への押力によってフランジ保持部が変位するように構成されている場合には、メス型コネクタをオス型コネクタに接続する作業において、ハンドルが把持されることによってフランジ保持部を上記のように変位させることができるので、オス型コネクタの挿入容易性が向上する。
上記において、前記ハンドルの外周面には、前記一対の把持部に対して前記ハンドルの周方向に隣接する位置に凹部が形成されていることが好ましい。これにより、アダプタの回りにハンドルを回転させるときに、凹部に押力を印加することによりハンドルを容易に回転させることができる。指が当接する部分が凹状に窪んでいるので、指が滑りにくく、安定して押力を印加することができる。また、凹部が把持部に隣接しているので、把持部と凹部との間で指を容易且つ迅速に移動させることができる。
本発明の上記のメス型コネクタにおいて、前記フランジ保持部が弾性的に変位したとき、前記管状部が挿入された前記アダプタを前記ハンドルがかしめることができることが好ましい。これにより、アダプタと管状部との密着性が向上するので、引っ張り特性及び耐圧特性が更に向上する。
本発明の上記のメス型コネクタにおいて、前記ハンドルは、前記オス型コネクタと係合可能な係合形状を備えることが好ましい。これにより、ハンドルの係合形状をオス型コネクタと係合させた場合には、引っ張り特性を更に向上させることができる。
上記において、前記フランジ保持部が弾性的に変位したとき、前記係合形状は変位しないことが好ましい。これにより、メス型コネクタをオス型コネクタに接続する作業において、アダプタに太い管状部を挿入したこと等のためにフランジ保持部が変位した場合であっても、ハンドルの係合形状をオス型コネクタに確実に係合させることができる。
前記ハンドルの中心軸と平行な方向に沿って前記ハンドルを見たとき、前記係合形状は、前記ハンドルの外周面の、長軸が交差する位置に設けられていることが好ましい。これにより、係合形状の位置をハンドルの外周面の形状より認識することができるので、オス型コネクタに対する係合作業を効率よく行うことができる。
前記係合形状は、前記オス型コネクタに設けられた係合爪と係合する凸部を含むことが好ましい。これにより、係合爪が設けられた公知のオス型コネクタに対して、良好な引っ張り特性で接続可能なメス型コネクタを実現することができる。
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の部材を備え得る。また、以下の各図中の寸法は、実際の寸法および寸法比率等を忠実に表したものではない。
(実施形態1)
図1Aは、本発明の実施形態1にかかるメス型コネクタ20の斜視図である。本実施形態1のメス型コネクタ20は、オス型コネクタの管状部が挿入されるアダプタ30と、アダプタ30に外装される環状のハンドル50とを備える。参照符号20aは、メス型コネクタ20の中心軸であり、これはアダプタ30の中心軸及びハンドル50の中心軸でもある。図1Bは、図1Aの1B−1B線を含み且つ中心軸20aを含む面に沿ったメス型コネクタ20の矢視断面図である。以下の説明の便宜のため、図1A及び図1Bの紙面の上側(オス型コネクタ側)をメス型コネクタ20の「上」側、図1A及び図1Bの紙面の下側(オス型コネクタとは反対側)をメス型コネクタ20の「下」側と呼ぶ。また、上下方向の相対的位置を示すために、ある位置に対して上側であることを「高い」、下側であることを「低い」と呼ぶことがある。但し、これらはメス型コネクタ20の実際の使用状態での上下方向を意味するものではない。
図2はアダプタ30の斜視図、図3Aはその平面図、図3Bはその側面図、図3Cは図3Aの3C−3C線に沿ったその断面図である。
アダプタ30は、液状物が流れる流路がその中心軸20aに沿って形成された、全体として円筒形状を有する。オス型コネクタの管状部は、アダプタ30の上側の開口から挿入される(後述する図8A、図8Bを参照)。オス型コネクタの管状部が挿入されるアダプタ30の部分を挿入部31と呼ぶ。アダプタ30の、挿入部31とは反対側(下側)の部分は、栄養セットの柔軟性を有するチューブ39(後述する図8A、図8B、図9A、図9Bを参照)が挿入され固定される基端部37である。
アダプタ20は、可撓性及び弾性を有する材料からなり、特に制限はないが、例えば、PBD(ポリブタジエン)、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)、ABS(アクリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ポリアミド樹脂、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン樹脂、天然ゴム、合成ゴム等を用いて、一体成型により作成することができる。
挿入部31側の開口端縁の外周面には、外方向に突出したフランジ部33が形成されている。本実施形態1では、フランジ部33は、挿入部31の外周面に周方向に連続しているが、周方向に2以上に分断されていてもよい。また、本実施形態1では、フランジ部33はアダプタ30の上端に設けられているが、アダプタ30の上端の近傍、即ち、上端から下方に僅かに離れた位置に設けられていてもよい。フランジ部33の基端部37側の面には、周方向に沿った環状の溝34が形成されている。
挿入部31の、フランジ部33よりも下側の領域の外周面には、外方向に突出した複数(本実施形態1では4本)のリブ35が上下方向に延びている。複数のリブ35は中心軸20aに対して等角度間隔で配置されている。リブ35の頂部でのアダプタ30の外径は、フランジ部33でのアダプタ30の外径より小さい。リブ35の数は4本に限定されず、これより少なくても多くてもよい。
アダプタ30の内周面は、上側から下側に向かって、第1領域41、第2領域42、第3領域43をこの順に有する。アダプタ30の内径は、第1領域41、第2領域42、第3領域43の順に小さい。アダプタ30の内径をこのように徐々に小さくすることにより、オス型コネクタの管状部の外周面の形状や寸法が種々に異なっても、いずれかの領域でアダプタ30の内周面と管状部の外周面とを密着させることができるので、オス型コネクタの管状部の仕様にかかわらず、オス型コネクタと接続したときの引っ張り特性及び耐圧特性が向上する。
第1領域41、第2領域42、第3領域43のそれぞれは、中心軸20a方向において内径が一定である円筒面、又は、基端部37に近づくにしたがって内径が小さくなるテーパ面である。特に、第1領域41(更にはこれに加えて第2領域42)は、基端部37に近づくにしたがって内径が小さくなるテーパ面であることが好ましい。これにより、オス型コネクタの管状部をメス型コネクタに挿入する際に、テーパ面である第1領域41(更には第2領域42)が管状部を案内するので、アダプタ30に挿入された管状部の中心軸をアダプタ30の中心軸20aに容易に一致させることができる。その結果、アダプタ30の内周面と管状部の外周面との密着性が向上するので、オス型コネクタと接続したときの耐圧特性が向上する。
第1領域41には、第1リブ46及び第2リブ47が形成されている。更に、第1領域41と第2領域42との境界領域には第3リブ48が形成されている。第1,第2,第3リブ46,47,48は、中心軸20a方向に突出し、且つ、周方向に連続した環状の突起である。オス型コネクタの管状部をアダプタ30に挿入すると、管状部の外周面の形状や寸法に応じて第1,第2,第3リブ46,47,48のうちの少なくとも1つが管状部の外周面に当接し適宜弾性変形して管状部の外周面に局所的に密着する。その結果、オス型コネクタと接続したときの耐圧特性が更に向上する。また、管状部の外周面に周方向に延びた溝が形成されている場合には、当該溝に第1,第2,第3リブ46,47,48のうちの少なくとも1つを嵌入させることにより、引っ張り特性が更に向上する。
図4Aはハンドル50の右側斜視図、図4Bはその左側斜視図、図5Aはその平面図、図5Bはその側面図、図5Cはその下面図、図5Dは図5Aの5D−5D線に沿ったハンドル50の断面図である。ハンドル50は、中心軸20aを中心として周方向に連続した環状形状を有している。ハンドル50は、中心軸20aに対して2回回転対称形状(即ち、中心軸20a回りに180°回転させると回転前の形状と一致する)を有している。
ハンドル50は、アダプタ120よりも高い剛性を有する材料からなり、特に制限はないが、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、PVC、PBD等を用いて、一体成型により作成することができる。
ハンドル50の内周面には、アダプタ30のフランジ部33の外径より大きな内径を有する大径部51と、大径部51より下側に、アダプタ30のフランジ部33の外径より小さな内径を有する小径部52とを有する。そして大径部51と小径部52との間に、フランジ保持部53が形成されている。フランジ保持部53は、上側に向いた面を有し、この面上に、上方に向かって突出した凸条54が形成されている。凸状54は、周方向に沿って延びている。本実施形態1では、小径部52においてハンドル50の内径は最小となる。
大径部51よりも上側に、一対の鍔部60が形成されている。鍔部60の中心軸20aに対向する内周面61は、中心軸20aを中心とする円筒面の一部をなす。内周面61には、中心軸20aに向かって突出した凸部62及びストッパ部63が形成されている。凸部62は、内周面61の上側端縁に沿って周方向に延びている。ストッパ部63は、中心軸20aから見て凸部62の右側端から下方に向かって延びている。互いに対向する凸部62間の距離及び互いに対向するストッパ部63間の距離は、アダプタ30のフランジ部33の外径及び大径部51の内径より大きい。
図5A、図5Cに示されているように、ハンドル50を、その中心軸20aと平行な方向に沿って見たとき、ハンドル50の外周面は、互いに直交する長軸59aと短軸59bとを有する。長軸59aは、中心軸20aと直交し、且つ、ハンドル50の外寸法が最大となる方向と平行な軸である。一対の鍔部60及びその内周面61上に形成された一対の凸部62は、長軸59a上に配置されている。
このように、ハンドル50の外周面を非円筒面とし、その長軸59a上に一対の凸部62を配置することにより、一対の凸部62の中心軸20a回りの位置をハンドル50の外周面の形状より認識することができる。従って、後述するように、凸部62をオス型コネクタの係合爪105(後述する図7を参照)に係合する際に、オス型コネクタに対するハンドル50の中心軸20a回りの位置合わせが容易となり、係合作業を効率よく行うことができる。
ハンドル50の上側の開口端縁から下方に向かって、一対の第1スリット71が所定長さで形成されている。一対の第1スリット71は、大径部51,小径部52,フランジ保持部53,及び凸条54を周方向に2つに分割している。更に、一対の第1スリット71に対応する一対の第2スリット72が、ハンドル50の下側の開口端縁から、上方に向かって、即ち第1スリット71の最深部に向かって所定長さで形成されている。上下に対をなす第1スリット71及び第2スリット72は、中心軸20aに平行な一直線に沿って延びている。上側の第1スリット71と下側の第2スリット72とは連続しておらず、その間に接続部73が存在している。
一対の接続部73よりも低いハンドル50の外周面上の領域には、中心軸20aを挟んで互いに対向する位置に一対の把持部55が形成されている。図5Cから理解できるように、ハンドル50を、その中心軸20aと平行な方向に沿って見たとき、一対の把持部55は短軸59b上に配置されている。一対の把持部55の外面は、中心軸20aを中心とする円筒面の一部をなす。
短軸59b上に設けられた一対の把持部55でのハンドル50の外寸法は、長軸59a上に設けられた一対の鍔部60でのハンドル50の外寸法より小さい。鍔部60の外面(鍔部60の中心軸20aとは反対側の面)は中心軸20aとほぼ平行に下方に延ばされて、長軸方向外壁57が形成されている。長軸方向外壁57の接続部73より低い部分は斜めに切断されている(図5B参照)。以上のようにハンドル50の外周面が造形されているために、作業者は、ハンドル50を把持する場合、外寸法が小さく、また面積が広いために安定的に保持できる一対の把持部55を、きわめて自然に親指と人差し指とで挟んで把持する。また、一対の把持部55を把持してハンドル50に中心軸20a周りの回転トルクを印加するのも容易である。
図5Bに示されているように、ハンドル50の外周面の長軸59a方向の外寸法は、一対の鍔部60が形成された上端から、下方に向かってほぼ一定である。従って、ハンドル50の外観形状はすっきりした印象を与え、その意匠的価値を高めている。
一対の鍔部60の外周面が下方に延長されているので、ハンドル50の外周面の短軸59b方向の寸法(即ち、一対の把持部55間の距離)と、当該外周面の長軸59a方向の寸法(即ち、一対の長軸方向外壁57間の距離)との差が大きい。従って、一対の把持部55を把持してハンドル50に中心軸20a周りの回転トルクを印加するのが更に容易になる。このように、ハンドル50の外観形状は、機能的にも優れている。
把持部55に対してハンドル50の周方向の両側に、把持部55に隣接して、凹状に窪んだ凹部56a,56bが形成されている。把持部55に対して右側に隣接する凹部56aを第1凹部、左側に隣接する凹部56bを第2凹部と呼ぶ(図5Bを参照)。第2スリット72は第1凹部56a上に形成されている。
図5Cから理解できるように、第1凹部56a及び第2凹部56bは、ハンドル50の外周面上の長軸59aと短軸59bとの間の領域に形成されている。従って、ハンドル50を下方から見て時計回り方向に中心軸20a回りに回転させるときは、親指及び人差し指を一対の第1凹部56aに当接させることによりハンドル50に回転トルクを印加しやすい。また、これとは逆に、ハンドル50を下方から見て反時計回り方向に中心軸20a回りに回転させるときは、親指及び人差し指を一対の第2凹部56bに当接させることによりハンドル50に回転トルクを印加しやすい。指が当接する部分56a,56bが凹状に窪んでいるので、指が滑りにくく、安定して押力を印加することができる。
本実施形態1のハンドル50は、中心軸20aに対して対称な2箇所に形成された上下の第1スリット71及び第2スリット72によって周方向に2つの半体74に分断され、この2つの半体74が2つの接続部73で繋がっていると考えることができる。
半体74は実質的に剛体とみなすことができる。一方、接続部73は外力により弾性的に屈曲変形可能である。例えば、図6に示すように、一対の把持部55が互いに接近するする向きの押力F1を一対の把持部55に印加すると、一対の把持部55が一対の接続部73よりも低い位置にあるので、一対の接続部73が弾性的に曲げ変形して、第1スリット71の間隔が拡がり、且つ、第2スリット72の間隔が狭まるように、一対の半体74が矢印Sの向きに変位する。その結果、ハンドル50の上側の開口径が拡大する。より詳細には、大径部51,小径部52,フランジ保持部53,及び凸条54が、それぞれの一対の半体74が対向する方向(即ち、中心軸20aに平行な方向に沿って見たとき一対の接続部73が対向する方向と直交する方向)の内寸法が拡大するように拡径する。
図1A及び図1Bに示すように、アダプタ30はハンドル50の開口内に挿入される。アダプタ30のフランジ部33はハンドル50の大径部51内に嵌入される。ハンドル50は、アダプタ30に対して中心軸20a方向に移動可能であり、且つ、アダプタ30の回りに回転可能である。
但し、図1Bに示されているように、アダプタ30のフランジ部33の下面は、ハンドル50のフランジ保持部53と当接する。更に、フランジ部33の下面に形成された溝34に、フランジ保持部53の凸状54が嵌入する。このようにしてフランジ部33とフランジ保持部53とが係合すると、アダプタ30はハンドル50に対してこれ以上下方に移動することができない。
アダプタ30の外周面に形成されたリブ35は、ハンドル50の内周面の少なくとも一部(例えば小径部52)と接触していることが好ましい。これにより、アダプタ30とハンドル50間に発生する静止摩擦力によって、ハンドル50がアダプタ50に保持され、下方に落下するのを防止できる。
以上のように構成された本実施形態1のメス型コネクタ20をオス型コネクタと接続する方法を以下に説明する。
図7は、オス型コネクタ100の一例の下方から見た斜視図である。このオス型コネクタ100は、医療用容器のポートに接続されるキャップ102と、キャップ102の下面に設けられた台座104と、台座104の中央に立設された管状部108とを備えている。参照符号100aは、オス型コネクタ100の中心軸である。
キャップ102の内周面には医療用容器のポートの雄ネジと螺合する雌ネジ103(後述する図8Bを参照)が形成されている。
台座104は、キャップ102の下面の中央の円形の領域を下方に突出させることで形成されている。台座104の外周面には、中心軸100aに対して対称位置に一対の係合爪105が形成されている。係合爪105は、中心軸100aに対して放射方向に突出している。
管状部108に、液状物が流れる流路(貫通穴)109(後述する図8Bを参照)が中心軸100aに沿って形成されている。管状部108の外周面には、キャップ102に近づくほど外径が大きくなるテーパ面(円錐台面)が形成されている。
本実施形態1のメス型コネクタ20と図7に示したオス型コネクタ100とを、図8A及び図8Bに示すように対向させ、オス型コネクタ100の管状部108をメス型コネクタ20のアダプタ30内に挿入する。作業者は、片方の手の親指と人差し指とでメス型コネクタ20のハンドル50の一対の把持部55を把持し、他方の手の親指と人差し指とでオス型コネクタ100のキャップ102を把持することができる。
アダプタ30のフランジ部33の下面をハンドル50のフランジ保持部53が保持することでフランジ部33とフランジ保持部53とが係合しているので、作業者は、アダプタ30に管状部108を挿入する作業中に、アダプタ30に手を触れる必要はなく、ハンドル50のみを保持すれば足りる。
フランジ部33の溝34にフランジ保持部53の凸状54が嵌入しているので、アダプタ30に管状部108を挿入する作業中に加えられる力によってフランジ部33が変形しても、フランジ部33とフランジ保持部53との係合は外れにくい。
フランジ部33はアダプタ30の上端又はその近傍に形成されているので、アダプタ30に管状部108を挿入する作業中に加えられる力によってアダプタ30が座屈変形することはない。
これらに加えて本実施形態1では、作業者がハンドル50の一対の把持部55に印加する把持力によって、一対の把持部55間の間隔が狭まり、且つ、大径部51,小径部52,フランジ保持部53,及び凸条54の内寸法が拡大するように、ハンドル50が弾性変形する(図6参照)。ハンドル50の把持部55が形成された部分とアダプタ30との間には隙間が存在し、また、管状部108の外径は先端側ほど小さいから、ハンドル50が上記のように変形することによって、ハンドル50の把持部55が形成された部分がアダプタ30を管状部108に押し付けることはない。従って、ハンドル50が弾性変形することによって、アダプタ30と管状部108との間の摩擦力は増大しない。むしろ、大径部51,小径部52,フランジ保持部53,及び凸条54の内寸法が拡大するので、ハンドル50が変形しない場合に比べて、アダプタ30と管状部108との間の摩擦力は小さくなる可能性がある。
フランジ部33の溝34にフランジ保持部53の凸状54が嵌入しているので、アダプタ30に管状部108を挿入する作業中にハンドル50が変形しても、フランジ部33とフランジ保持部53との係合は外れにくい。
従って、本実施形態1のメス型コネクタ20は、図27に示した従来のメス型コネクタと同等以上の挿入容易性を有している。
アダプタ30のフランジ部33がオス型コネクタ100の台座104に当接又は接近するまでアダプタ30内に管状部108を挿入した後、オス型コネクタ100に対してハンドル50を、下方から見て時計回り方向に回転させる。これにより、オス型コネクタ100の台座104の外周面に形成された係合爪105と、ハンドル50の鍔部60に形成された凸部62とを係合させる。オス型コネクタ100の係合爪105がハンドル50のストッパ部63(図4参照)に当接するまで回転させれば、係合爪105と凸部62とを深く係合させることができる。
ハンドル50を回転させる際に、把持部55を把持していた親指及び人差し指を、把持部55に隣接する第1凹部56aに移動させて、第1凹部56aに回転トルクを印加する。これにより、ハンドル50に回転トルクを容易に加えることができる。また、把持部55と第1凹部56aとは極めて近接しているので、把持部55を把持してアダプタ30内へ管状部108を挿入する作業から、ハンドル50を回転させて係合爪105と凸部62とを係合させる作業へ、素早く移行することができる。これにより、メス型コネクタ20とオス型コネクタ100とを接続するための一連の作業を効率よく行うことができる。
一対の把持部55に押力を印加したときと異なり、一対の第1凹部56aにハンドル50を時計回り方向に回転させるための押力を印加しても、その押力によってハンドル50は少なくとも図6に示した弾性変形をしない。従って、凸部62を係合爪105に確実に係合させることができる。
かくして、図9A及び図9Bに示すように、メス型コネクタ20とオス型コネクタ100とを接続することができる。アダプタ30は可撓性及び弾性を有するので、オス型コネクタ100の管状部108の外周面の寸法及び形状に応じて拡径及び変形し、その弾性回復力により管状部108の外周面に密着する。従って、本実施形態1のメス型コネクタ20は、図27に示した従来のメス型コネクタと同等の引っ張り特性及び耐圧特性を有している。
凸部62と係合爪105とを係合させることにより、引っ張り特性が更に向上する。
アダプタ30は、管状部108が挿入されたことによって拡径するかも知れない。このアダプタ30の拡径は、アダプタ30の外周面に形成されたリブ35(図2、図3Bを参照)が半径方向に弾性圧縮変形すること、及び/又は、ハンドル50が、その上側の開口径が拡大するように弾性変形することによって許容される。
メス型コネクタ20のオス型コネクタ100からの分離は上記の動作を逆に行うことで可能である。即ち、オス型コネクタ100に対してハンドル50を、下方から見て反時計回り方向に回転させ、係合爪105と凸部62との係合を解除する。ハンドル50の回転は、一対の第2凹部56bに回転トルクを印加することにより行うことができる。これにより、ハンドル50に回転トルクを容易に加えることができる。係合爪105と凸部62との係合を解除した後、アダプタ30をオス型コネクタ100の管状部108から抜き取る。
図10は、図7に示したオス型コネクタ100とは異なるオス型コネクタ110の下方から見た斜視図である。図10において、参照符号112はキャップ、114は台座、118は管状部であり、図7に示したオス型コネクタ100のキャップ102、台座104、管状部108にそれぞれ対応する。
図10のオス型コネクタ110は、図7のオス型コネクタ100と以下の点で異なる。第1に、オス型コネクタ110の管状部118の外周面は、オス型コネクタ100の管状部108よりも径が大きなテーパ面である。第2に、オス型コネクタ110の台座114には係合爪が形成されていない。
本実施形態1のメス型コネクタ20をオス型コネクタ110に接続する方法は、上述したオス型コネクタ100に接続する方法と概略同じである。即ち、片方の手の親指と人差し指とでメス型コネクタ20のハンドル50の一対の把持部55を把持し、他方の手の親指と人差し指とでオス型コネクタ110のキャップ112を把持して、オス型コネクタ110の管状部118をメス型コネクタ20のアダプタ30内に挿入する。
図11は、本実施形態1のメス型コネクタ20とオス型コネクタ110とを接続した状態を示した断面図である。
管状部118の外径は、図7に示したオス型コネクタ100の管状部108の外径より太いから、管状部108を挿入した場合に比べて、アダプタ30はより大きく拡径されている。アダプタ30のこの拡径によって、ハンドル50は、上側(オス型コネクタ110側)の開口径が拡大するように弾性変形している。
本実施形態1のハンドル50は、上側の開口径(即ち、大径部51,小径部52,フランジ保持部53,及び凸条54の内寸法)が拡大するように弾性変形可能である。このハンドル50の弾性変形が、図11に示したアダプタ30の拡径を可能にする。従って、弾性変形できないハンドル930を用いた図27に示した従来のメス型コネクタに比べて、本実施形態1のメス型コネクタ20は、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110にも接続することができる。
また、アダプタ30に管状部208を挿入する際にハンドル50の一対の把持部55に印加される把持力によってハンドル50が弾性変形し、上側の開口径が拡大する(図6参照)。従って、ハンドル50の大径部51又は小径部52がアダプタ30を管状部118に押し付けることによってアダプタ30と管状部118との間の摩擦力が増大するのを抑制することができる。
従って、本実施形態1のメス型コネクタ20は、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110に対しても良好な挿入容易性を有している。
図10のオス型コネクタ110は、図7のオス型コネクタ100が備えていた係合爪105を有していない。従って、凸部62を用いてハンドル50とオス型コネクタ110とを係合させることはできない。しかしながら、このような場合であっても、アダプタ30が管状部118の外周面の寸法及び形状に応じて拡径及び変形し、その弾性回復力により管状部118の外周面に密着する。
更に、図11に示したようにアダプタ30に管状部118を挿入した後に、把持部55から手を離すと、ハンドル50の弾性回復力によってハンドル50の内周面(例えば、小径部52)がアダプタ30を管状部118に押し付ける。このようなハンドル50によるかしめ効果によって、アダプタ30の内周面と管状部118の外周面との密着性は更に向上する。
従って、本実施形態1のメス型コネクタ20は、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110に対しても良好な引っ張り特性と耐圧特性とを有している。
以上のように、本実施形態1のメス型コネクタ20は、引っ張り特性及び耐圧特性という基本特性に加えて挿入容易性を有している。更に、ハンドル50のフランジ保持部53が中心軸20aから離れるように弾性的に変位可能であるので、図27に示した従来のメス型コネクタ900では接続できないような、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110にも接続することができる。従って、本実施形態1のメス型コネクタ20は、公知の各種のオス型コネクタに対して接続可能な汎用性を有している。
ハンドル50に形成される第1及び第2スリット71,72の上下方向寸法(長さ)や周方向の幅は任意に設定することができる。一般に、第1スリット71が長いほど、ハンドル50の上側の開口径の拡大量は大きくなるが、アダプタ30に対するハンドル50のかしめ効果は弱くなる。第2スリット72が長いほど、より小さな押力F1(図6参照)でハンドル50を弾性変形させることができる。第2スリット72の幅が大きいほど、ハンドル50の弾性変形量を大きくすることができるので、フランジ保持部53の拡径量は大きくなる。接続部73が細いほど、また、長いほど、接続部73の剛性が低下するので、アダプタ30に対するハンドル50のかしめ効果は弱くなり、また、接続部73が破損する可能性が高くなる。
上記の例では、ハンドル50の上側の開口端縁から下方に向かって形成された第1スリット71の数は2つであったが、第1スリット71の数はこれに限定されず、1つ又は3つ以上であってもよい。第1スリット71の数が2つ以上であると、ハンドル50の弾性変形量を大きくすることができるので好ましい。第2スリット72は、第1スリット71と同数だけ設けられる。
但し、本発明では、第2スリット72を省略することができる。この場合、接続部73は、ハンドル50の下側の開口端縁に設けられる。第2スリット72を省略しても、上記の例と同様に、フランジ保持部53が中心軸20aから離れるようにハンドル50は弾性変形することができ、この弾性変形が、アダプタ30に大きな外径を有する管状部を挿入したときのアダプタ30の拡径を許容する。従って、上記の例と同様に、大きな外径を有する管状部を備えたオス型コネクタに対しても接続可能なメス型コネクタを実現できる。
(実施形態2)
以下に、本発明の実施形態2にかかるメス型コネクタ220を、実施形態1と相違する点を中心に説明する。以下の説明で参照する図において、実施形態1と同じ部材には同じ符号が付されており、それらについての重複する説明を省略する。
図12は、本発明の実施形態2にかかるメス型コネクタ220の斜視図である。図13Aは、図12の13A−13A線及び中心軸20aを含む面に沿ったメス型コネクタ220の断面図、図13Bは、図12の13B−13B線及び中心軸20aを含む面に沿ったメス型コネクタ220の断面図である。本実施形態2のメス型コネクタ220は、オス型コネクタの管状部が挿入されるアダプタ30と、アダプタ30に外装される環状のハンドル250とを備える。参照符号20aは、メス型コネクタ220の中心軸であり、これはアダプタ30の中心軸及びハンドル250の中心軸でもある。
メス型コネクタ220を構成するアダプタ30は、実施形態1のアダプタ30(図2、図3A、図3Bを参照)と同じである。
図14Aはハンドル250の上方から見た斜視図、図14Bはその下方から見た斜視図である。図15Aはハンドル250の平面図、図15Bはその側面図、図15Cはその下面図である。図16Aは図15Aの16A−16A線及び中心軸20aを含む面に沿ったハンドル250の断面図、図16Bは図15Aの16B−16B線及び中心軸20aを含む面に沿ったハンドル250の断面図である。ハンドル250は、中心軸20aを中心として周方向に連続した環状形状を有している。ハンドル250は、中心軸20aに対して2回回転対称形状(即ち、中心軸20a回りに180°回転させると回転前の形状と一致する)を有している。
長軸59a(図15A及び図15Cを参照)方向の両外側に配置された一対の長軸方向外壁57が、一対のサポート部251でつながれている。一対の長軸方向外壁57と一対のサポート部251とが、ハンドル250の周囲壁を構成する。一対の長軸方向外壁57の内側(中心軸20a側)に、一対の保持板260が、長軸59a方向に対向して配置されている。各保持板260は、その下端において、一対の支持ブリッジ253を介して長軸方向外壁57に接続されている(図14A及び図14Bを参照)。支持ブリッジ253を除いて、保持板260と長軸方向外壁57とは離間している。保持板260は、中心軸20aと同軸の円筒の一部をなす。
保持板260の上側端の内周面には、大径部51、小径部52、フランジ保持部53、凸条54が、実施形態1と同様に形成されている。
一方、一対の保持板260が存在しない、サポート部251の短軸59b方向に対向する内周面には、大径部51及び小径部52と同じ高さの位置に、フランジ収容部271及びアダプタ収容部272がそれぞれ形成されている。短軸59b方向に対向するフランジ収容部271間の内寸法は、短軸59b方向に対向するアダプタ収容部272間の内寸法より大きく、且つ、長軸59a方向に対向する大径部51間の内寸法より大きい。短軸59b方向に対向するアダプタ収容部272間の内寸法は、長軸59a方向に対向する小径部52間の内寸法よりも大きい。フランジ収容部271とアダプタ収容部272との間に、第2フランジ保持部273が形成されている。保持板260上のフランジ保持部53と異なり、第2フランジ保持部273上には、凸条54は形成されていない。
ハンドル250の下側の開口端縁から上方に向かって、中心軸20aと略平行に4本のスリット270が形成されている。スリット270の上端は、サポート部251の下端近傍にまで達している。スリット270は、第1凹部56a及び第2凹部56b上に位置している。これにより、把持部55を含み、その上側端がサポート部251に固定され、その下側端を自由端とする片持ち支持構造を有する一対の把持片255が形成される。一対の把持片255は短軸59b方向に対向している。
実施形態1と異なり、一対の長軸方向外壁57と一対のサポート部251とからなる周囲壁は実質的に剛体と見なすことができる。これに対して、一対の把持片255は、その下側端が短軸59b方向に接離するように弾性的に変形する。
把持片255と保持板260とは、スリット270内に設けられた駆動ブリッジ254を介して接続されている。駆動ブリッジ254は、支持ブリッジ253よりも上側に位置している。
したがって、図17に示すように、一対の把持部55に押力F2を印加して一対の把持片255を互いに接近するように弾性的に変形させると、把持片255の変形は駆動ブリッジ254を介して保持板260に伝達される。上述したように、保持板260の下端は、支持ブリッジ253を介して長軸方向外壁57に接続されている。従って、把持片255が上記のように変形することにより、保持板260は、支持ブリッジ253を支点として、その上側端が長軸59a方向に、中心軸20aから離れるように弾性的に変位する。その結果、保持板260に形成された大径部51、小径部52、フランジ保持部53、及び凸条54の長軸59a方向の内寸法が拡大する。
実施形態1と同様に、図12、図13A、図13Bに示すように、アダプタ30はハンドル250の開口内に挿入される。アダプタ30のフランジ部33はハンドル250の大径部51及びフランジ収容部271内に嵌入される。
また、図13Aに示されているように、アダプタ30のフランジ部33の下面は、ハンドル250のフランジ保持部53と当接する。更に、フランジ部33の下面に形成された溝34に、フランジ保持部53の凸状54が嵌入する。
また、図13Bに示されているように、アダプタ30のフランジ部33の下面は、ハンドル250の第2フランジ保持部273と当接する。
上述したように、短軸59b方向に対向するフランジ収容部271間の内寸法は、長軸59a方向に対向する大径部51間の内寸法より大きい。従って、図13Bに示されているように、短軸59b方向には、フランジ部33とフランジ収容部271との間に隙間271sが形成される。
また、短軸59b方向に対向するアダプタ収容部272間の内寸法は、長軸59a方向に対向する小径部52間の内寸法よりも大きい。従って、図13Bに示されているように、短軸59b方向には、アダプタ30とアダプタ収容部272との間に隙間272sが形成される。
本実施形態2のメス型コネクタ220は、上記を除いて実施形態1のメス型コネクタ20と同じである。
本実施形態2のメス型コネクタ220は、実施形態1と同様にして、オス型コネクタ100(図7参照)と接続することができる。
このとき、作業者は、片方の手の親指と人差し指とでメス型コネクタ220のハンドル250の一対の把持部55を把持する。一対の把持部55に印加する把持力によって、図17に示したように、一対の把持片255間の間隔が狭まるので、保持板260が弾性的に変位し、大径部51、小径部52、フランジ保持部53、及び凸条54の長軸59a方向の内寸法が拡大する。従って、保持板260が変位しない場合に比べて、アダプタ30と管状部108との間の摩擦力は小さくなる可能性がある。従って、本実施形態2のメス型コネクタ220は、実施形態1のメス型コネクタ20と同様に、良好な挿入容易性を有している。
フランジ部33の溝34にフランジ保持部53の凸状54が嵌入しているので、アダプタ30に管状部108を挿入する作業中に保持板260が変位しても、フランジ部33とフランジ保持部53との係合は外れにくい。
アダプタ30内に管状部108を挿入した後、実施形態1と同様に、オス型コネクタ100に対してハンドル250を、下方から見て時計回り方向に回転させる。これにより、オス型コネクタ100の台座104の外周面に形成された係合爪105と、ハンドル250の鍔部60に形成された凸部62とを係合させる。ハンドル250の回転は、把持部55を把持していた親指及び人差し指を、把持部55に隣接する第1凹部56aに移動させることにより、ハンドル250に回転トルクを容易に加えることができる。
実施形態1と異なり、本実施形態2では、鍔部60や、これに形成された凸部62は実質的に変位しない。従って、従って、凸部62を係合爪105に確実に係合させることができる。
図18Aはメス型コネクタ220とオス型コネクタ100とが接続された状態を示した、長軸59aと垂直な方向から見た側面図、図18Bは長軸59a及び中心軸20aを含む面に沿ったその断面図である。図19Aはメス型コネクタ220とオス型コネクタ100とが接続された状態を示した、短軸59bと垂直な方向から見た側面図であり、図19Bは短軸59b及び中心軸20aを含む面に沿ったその断面図である。図19Bに示されているように、フランジ部33とフランジ収容部271との間には隙間271sが形成されている。また、アダプタ30とアダプタ収容部272との間には隙間272sが形成されている。
実施形態1と同様に、アダプタ30はオス型コネクタ100の管状部108の外周面の寸法及び形状に応じて拡径及び変形し、その弾性回復力により管状部108の外周面に密着する。従って、本実施形態2のメス型コネクタ220は、実施形態1のメス型コネクタ20と同様に、良好な引っ張り特性及び耐圧特性を有している。
凸部62と係合爪105とを係合させることにより、引っ張り特性が更に向上する。
メス型コネクタ220のオス型コネクタ100からの分離は上記の動作を逆に行うことで可能である。即ち、オス型コネクタ100に対してハンドル250を、下方から見て反時計回り方向に回転させ、係合爪105と凸部62との係合を解除する。ハンドル250の回転は、一対の第2凹部56bに回転トルクを印加することにより行うことができる。係合爪105と凸部62との係合を解除した後、アダプタ30をオス型コネクタ100の管状部108から抜き取る。
本実施形態2のメス型コネクタ220を、管状部108よりもより大きな径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110(図10参照)に接続する場合を説明する。
実施形態1で説明したように、アダプタ30に、管状部108よりも大径の管状部118を挿入すると、アダプタ30は、管状部108を挿入したときよりも大きく拡径される。
長軸59a方向においては、対向するフランジ保持部53の内寸法が拡大するように一対の保持板260が弾性変位することで、アダプタ30の拡径が可能である。また、短軸59b方向においては、図13B及び図19Bに示された隙間271s,272sが、アダプタ30の拡径を可能にする。従って、本実施形態2のメス型コネクタ220は、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110にも接続することができる。また、オス型コネクタ100と接続する場合と同様に、これより大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110に対しても良好な挿入容易性を有している。
また、アダプタ30が管状部118の外周面の寸法及び形状に応じて拡径及び変形し、その弾性回復力により管状部118の外周面に密着する。更に、弾性変位した一対の保持板260が初期状態に戻ろうとする弾性回復力によって、保持板260がアダプタ30を管状部118に押し付ける。このようなハンドル250によるかしめ効果によって、アダプタ30の内周面と管状部118の外周面との密着性は更に向上する。
従って、本実施形態2のメス型コネクタ220は、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110に対しても良好な引っ張り特性と耐圧特性とを有している。
以上のように、本実施形態2のメス型コネクタ220は、引っ張り特性及び耐圧特性という基本特性に加えて挿入容易性を有している。更に、フランジ保持部53が、中心軸20aから離れるように弾性的に変位可能であるので、図27に示した従来のメス型コネクタ900では接続できないような、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110にも接続することができる。従って、本実施形態2のメス型コネクタ220は、公知の各種のオス型コネクタに対して接続可能な汎用性を有している。
また、実施形態1と異なり、本実施形態2では、図17から理解できるように、把持部55に押力が印加されたとしても、鍔部60や、これに形成された凸部62は実質的に変位しない。従って、ハンドル250の凸部62とオス型コネクタ100の係合爪105とを係合させる際に、凸部62を係合爪105に確実に係合させることができる。
フランジ保持部53が変位する方向が長軸59a方向であるので、短軸59b方向(即ち、一対の把持部55が対向する方向)でのハンドル250の外寸法を小さくすることができる。また、フランジ保持部53を、長軸59a方向に対向させて、長軸方向外壁57よりも内側に、変位可能に収納することができる。
弾性的に変位するフランジ保持部53及びこれが形成された保持板260が、実質的に剛体と見なしうる長軸方向外壁57の内側に、長軸方向外壁57から離間して配置されている。従って、作業者がフランジ保持部53や保持板260に触れる可能性が低減されるので、ハンドル350の破損の可能性が低減する。
上記の例では、サポート部251の内周面に、変位しない第2フランジ保持部273が形成されていた。この第2フランジ保持部273は、ハンドル250でアダプタ30を安定的に保持するのに有利である。但し、本発明では、第2フランジ保持部273を省略することができる。その場合であっても、サポート部251の内周面は、アダプタ30が拡径できる程度に、アダプタ30の外周面(特にフランジ部33)から離間していることが好ましい。
本実施形態2では、ハンドル250の短軸59b方向の内寸法は不変である。従って、アダプタ30により大きな外径を有する管状部を挿入した場合に、短軸59b方向において、アダプタ30がハンドル250に衝突し、ハンドル250がアダプタ30の拡径を制限するかも知れない。しかしながら、このような場合であっても、アダプタ30は長軸59a方向には拡径可能である。従って、中心軸20aに対して全方向で拡径が制限される場合に比べれば、より大径の管状部に対しても接続することができる。
(実施形態3)
以下に、本発明の実施形態3にかかるメス型コネクタ320を、実施形態1,2と相違する点を中心に説明する。以下の説明で参照する図において、実施形態1,2と同じ部材には同じ符号が付されており、それらについての重複する説明を省略する。
図20は、本発明の実施形態3にかかるメス型コネクタ320の斜視図である。図21Aは、図20の21A−21A線及び中心軸20aを含む面に沿ったメス型コネクタ320の断面図、図21Bは、図20の21B−21B線及び中心軸20aを含む面に沿ったメス型コネクタ320の断面図である。本実施形態3のメス型コネクタ320は、オス型コネクタの管状部が挿入されるアダプタ30と、アダプタ30に外装される環状のハンドル350とを備える。参照符号20aは、メス型コネクタ320の中心軸であり、これはアダプタ30の中心軸及びハンドル350の中心軸でもある。
メス型コネクタ220を構成するアダプタ30は、実施形態1のアダプタ30(図2、図3A、図3Bを参照)と同じである。
図22Aはハンドル350の上方から見た斜視図、図22Bはその下方から見た斜視図である。図23Aはハンドル350の平面図、図23Bはその側面図、図23Cはその下面図である。図24Aは図23Aの24A−24A線及び中心軸20aを含む面に沿ったハンドル350の断面図、図24Bは図23Aの24B−24B線及び中心軸20aを含む面に沿ったハンドル350の断面図である。ハンドル350は、中心軸20aを中心として周方向に連続した環状形状を有している。ハンドル350は、中心軸20aに対して2回回転対称形状(即ち、中心軸20a回りに180°回転させると回転前の形状と一致する)を有している。
長軸59a方向の両外側に配置された一対の長軸方向外壁57が、一対のサポート部251でつながれている。一対の長軸方向外壁57と一対のサポート部251とが、ハンドル350の周囲壁を構成する。一対の長軸方向外壁57の間に、略円筒形状を有する内筒360が配置されている。内筒360の下側の部分は、周方向に連続した円筒形状を有する環状部361である。内筒360は、環状部361にて、4つの支持ブリッジ353を介して長軸方向外壁57に接続されている。
内筒360の、環状部361よりも上側の部分は、内筒360の上側の開口端縁から下方に向かって形成された4本のスリット370によって、4つの保持板363に周方向に分割されている。スリット370は、中心軸20aと略平行に、中心軸20aに対して等角度間隔に配置されている。4つの保持板363のうちの2つは長軸59a方向に対向し、残りの2つは短軸59b方向に対向している。保持板363は、その下側端を環状部361に固定された固定端とし、その上側端を自由端とする片持ち支持構造を有している。
図24Aに示されているように、保持板363と長軸方向外壁57との間には隙間364aが形成されている。また、図24Bに示されているように、保持板363とサポート部251との間には隙間364bが形成されている。従って、各保持板363は、その上側端が中心軸20aに対して接離するように弾性的に変形可能である。
保持板363の上側端には、上側に向いた面であるフランジ保持部53が形成され、フランジ保持部53上には、上方に向かって突出した凸条54が形成されている。フランジ保持部53及び凸条54の形状や寸法は、周方向に分断されている点を除いて、実施形態1のそれと同じである。各フランジ保持部53は、長軸方向外壁57及びサポート部251からなる周囲壁よりも内側(中心軸20a側)に位置している。
把持部55は、環状部361の外表面上に形成されている。また、第1凹部56a及び第2凹部56bは、支持ブリッジ353の外表面上に形成されている。
実施形態1と同様に、図20、図21A、図21Bに示すように、アダプタ30はハンドル350の内筒360内に挿入される。図21A、図21Bに示されているように、アダプタ30のフランジ部33の下面は、ハンドル350のフランジ保持部53と当接する。更に、フランジ部33の下面に形成された溝34に、フランジ保持部53の凸状54が嵌入する。
本実施形態3のメス型コネクタ320は、上記を除いて実施形態1のメス型コネクタ20と同じである。
本実施形態3のメス型コネクタ320を、実施形態1と同様にして、オス型コネクタ100(図7参照)に接続することができる。
このとき、作業者は、片方の手の親指と人差し指とでメス型コネクタ320のハンドル350の一対の把持部55を把持する。実施形態1,2では、一対の把持部55に押力を印加すると、フランジ保持部53が拡径するように弾性的に変位したが、本実施形態3では、一対の把持部55に押力を印加しても、フランジ保持部53が弾性的に変位することはない。しかしながら、4つ保持板363が中心軸20aに対して接離する方向に自由に弾性的に変形することができる。従って、保持板363が変形しない場合に比べて、アダプタ30と管状部108との間の摩擦力は小さくなる可能性がある。従って、本実施形態3のメス型コネクタ320は、実施形態1のメス型コネクタ20と同様に、良好な挿入容易性を有している。
フランジ部33の溝34にフランジ保持部53の凸状54が嵌入しているので、アダプタ30に管状部108を挿入する作業中に保持板363が変形しても、フランジ部33とフランジ保持部53との係合は外れにくい。
アダプタ30内に管状部108を挿入した後、実施形態1と同様に、オス型コネクタ100に対してハンドル350を、下方から見て時計回り方向に回転させる。これにより、オス型コネクタ100の台座104の外周面に形成された係合爪105と、ハンドル350の鍔部60に形成された凸部62とを係合させる。ハンドル350の回転は、把持部55を把持していた親指及び人差し指を、把持部55に隣接する第1凹部56aに移動させることにより、ハンドル350に回転トルクを容易に加えることができる。
実施形態1と異なり、本実施形態3では、鍔部60や、これに形成された凸部62は実質的に変位しない。従って、従って、凸部62を係合爪105に確実に係合させることができる。
図25はメス型コネクタ320とオス型コネクタ100とが接続された状態を示した、長軸59aと垂直な方向から見た側面図である。図26Aはメス型コネクタ320とオス型コネクタ100とが接続された状態を示した、長軸59a及び中心軸20aを含む面に沿った断面図、図26Bは短軸59b及び中心軸20aを含む面に沿ったその断面図である。図26Aに示されているように、保持板363と長軸方向外壁57との間には隙間364aが形成されている。また、図26Bに示されているように、保持板363とサポート部251との間には隙間364bが形成されている。
実施形態1と同様に、アダプタ30はオス型コネクタ100の管状部108の外周面の寸法及び形状に応じて拡径及び変形し、その弾性回復力により管状部108の外周面に密着する。従って、本実施形態3のメス型コネクタ320は、実施形態1のメス型コネクタ20と同様に、良好な引っ張り特性及び耐圧特性を有している。
凸部62と係合爪105とを係合させることにより、引っ張り特性が更に向上する。
メス型コネクタ320のオス型コネクタ100からの分離は上記の動作を逆に行うことで可能である。即ち、オス型コネクタ100に対してハンドル350を、下方から見て反時計回り方向に回転させ、係合爪105と凸部62との係合を解除する。ハンドル350の回転は、一対の第2凹部56bに回転トルクを印加することにより行うことができる。係合爪105と凸部62との係合を解除した後、アダプタ30をオス型コネクタ100の管状部108から抜き取る。
本実施形態3のメス型コネクタ320を、管状部108よりもより大きな径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110(図10参照)に接続する場合を説明する。
実施形態1で説明したように、アダプタ30に、管状部108よりも大径の管状部118を挿入すると、アダプタ30は、管状部108を挿入したときよりも大きく拡径される。
長軸59a方向においては、保持板363と長軸方向外壁57との間に隙間364aが形成されており(図26A参照)、短軸59b方向においては、保持板363とサポート部251との間に隙間364bが形成されている(図26B参照)。従って、フランジ保持部53が中心軸20aから離れるように、保持板363が弾性変形することで、アダプタ30の拡径が可能である。従って、本実施形態3のメス型コネクタ320は、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110にも接続することができる。また、オス型コネクタ100と接続する場合と同様に、これより大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110に対しても良好な挿入容易性を有している。
また、アダプタ30が管状部118の外周面の寸法及び形状に応じて拡径及び変形し、その弾性回復力により管状部118の外周面に密着する。更に、弾性変形した保持板363の弾性回復力によって、保持板363がアダプタ30を管状部118に押し付ける。このようなハンドル350によるかしめ効果によって、アダプタ30の内周面と管状部118の外周面との密着性は更に向上する。
従って、本実施形態3のメス型コネクタ320は、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110に対しても良好な引っ張り特性と耐圧特性とを有している。
以上のように、本実施形態3のメス型コネクタ320は、引っ張り特性及び耐圧特性という基本特性に加えて挿入容易性を有している。更に、フランジ保持部53が、中心軸20aから離れるように弾性的に変位可能であるので、図27に示した従来のメス型コネクタ900では接続できないような、より大きな外径を有する管状部118を備えたオス型コネクタ110にも接続することができる。従って、本実施形態3のメス型コネクタ320は、公知の各種のオス型コネクタに対して接続可能な汎用性を有している。
また、実施形態1と異なり、本実施形態3では、鍔部60や、これに形成された凸部62は実質的に変位しない。従って、ハンドル350の凸部62とオス型コネクタ100の係合爪105とを係合させる際に、凸部62を係合爪105に確実に係合させることができる。
更に、弾性的に変位するフランジ保持部53及びこれが形成された保持板363が、実質的に剛体と見なしうる長軸方向外壁57及びサポート部251の内側に、長軸方向外壁57及びサポート部251から離間して配置されている。従って、作業者がフランジ保持部53や保持板260に触れる可能性が低減されるので、ハンドル350の破損の可能性が低減する。
本実施形態3において、内筒360に形成されたスリット370の数及び保持板363の数は、上記の例のように4つである必要はなく、これより多くても少なくてもよい。但し、保持板363がアダプタの拡径に応じて適度に弾性変形するためには、スリット370の数及び保持板363の数は2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましく、4以上であることが特に好ましい。
弾性的に変形可能な保持板363は、中心軸20aの周りに均等に配置されている必要はない。例えば、一対の保持板363を長軸59a方向のみに対向して配置してもよい。この場合、短軸59b方向には、必要に応じて、実施形態2で説明した第2フランジ保持部273をサポート部251の内周面に形成してもよい。
上記の実施形態1〜3は一例に過ぎない。本発明は上記の実施形態1〜3に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、上記の実施形態1〜3では、ハンドル50,250,350とオス型コネクタ100との係合構造として、ハンドル50,250,350に形成された凸部62とオス型コネクタ100に形成された係合爪105とを備えていたが、係合構造の構成はこれに限定されない。例えば、上述した特許文献1に記載された各種係合構造であってもよい。あるいは、一対の鍔部60を省略すること、即ち、ハンドル50,250,350とオス型コネクタ100との係合構造を省略することも可能である。
ハンドル50,250,350の外周面の形状は上記の実施形態1〜3に限定されない。例えば、把持部55及び第1及び第2凹部56a,56bの形状は任意に変更可能である。
アダプタ30の構成も上記の実施形態1〜3に限定されない。
例えば、フランジ部33の下面に形成した溝34は省略することができる。この場合、ハンドル50,250,350のフランジ保持部53に形成した凸状54も省略することができる。
アダプタ30の外周面に形成したリブ35は、上記の実施形態1〜3のように上下方向に延びている必要はなく、例えば周方向に連続的に若しくは断続的に延びていてもよく、または、螺旋状に連続的に若しくは断続的に延びていてもよい。あるいは、ドット状の突起であってもよい。更に、リブ35を省略してもよい。
アダプタ30の内周面の形状も上記の実施形態1〜3に限定されない。内周面の形状や内径によって区別される領域の数は、上記の実施形態1〜3のように3つに限定されず、これより多くても、少なくてもよい。また、第1,第2,第3リブ46,47,48のうちの少なくとも1つは、周方向に複数個に分断されていてもよい。内周面に形成される環状のリブの数は、上記の実施形態1〜3のように3つに限定されず、これより多くても、少なくてもよい。例えば、第1,第2,第3リブ46,47,48のうちの少なくとも1つを省略してもよい。第1,第2,第3リブ46,47,48とは異なる1つ以上のリブ又は溝をアダプタの内周面に形成してもよい。