JP2012110107A - 離隔距離確認器具 - Google Patents
離隔距離確認器具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012110107A JP2012110107A JP2010256152A JP2010256152A JP2012110107A JP 2012110107 A JP2012110107 A JP 2012110107A JP 2010256152 A JP2010256152 A JP 2010256152A JP 2010256152 A JP2010256152 A JP 2010256152A JP 2012110107 A JP2012110107 A JP 2012110107A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rod
- transmission line
- objective lens
- separation distance
- camera body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】送電線と対物レンズとの離隔を正確に保持しつつ、送電線から所定距離下方の高所映像を安定的に撮影して、地上巡視の際に送電線と送電線近接物との離隔距離を確認する。
【解決手段】複数の絶縁性の棒状部材12a、12b、12cを伸縮自在に連結した竿10と、竿10の基端部側に設置されたカメラ本体20と、カメラ本体20から延びて竿10の先端部適所に対物レンズ40を固定され、且つ対物レンズ10から得た映像をカメラ本体10に入力する光ファイバーケーブル42と、竿10の先端部から竿10の軸方向へ出没自在に支持された絶縁性の測距部材50と、を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】複数の絶縁性の棒状部材12a、12b、12cを伸縮自在に連結した竿10と、竿10の基端部側に設置されたカメラ本体20と、カメラ本体20から延びて竿10の先端部適所に対物レンズ40を固定され、且つ対物レンズ10から得た映像をカメラ本体10に入力する光ファイバーケーブル42と、竿10の先端部から竿10の軸方向へ出没自在に支持された絶縁性の測距部材50と、を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は高圧送電線とその下方に位置する樹木等の送電線近接物との間の距離が安全上許容される程度に十分に離隔しているか否かを確認するための離隔距離確認器具の改良に関する。
鉄塔間に張設される高圧送電線は、送電経路に沿った地上の樹木や建造物等の背の高い物体(送電線近接物)から十分に離隔した高さ位置に配置する必要がある。高圧送電線は絶縁樹脂等による絶縁被覆ができないために裸電線であり、空気を利用して絶縁を確保している。そのため、高圧電線から所定距離以内の空間に樹木等があると、電線に接触しなくても空気絶縁が破られることにより放電が発生し火災の原因となる。
特に、樹木は成長して送電線との間の距離が経時的に縮まるため、電力会社では一年に一回程度、定期的に電線と樹木頂部との間の離隔距離を確認するための巡視を行い、離隔距離が許容限度を下回っている場合には、地権者の承諾を得てから樹木の頂部を所定長に亘り伐採(剪定)する作業を実施することとなる。なお、通常、樹木との干渉が問題となる送電線の地上高は20m程度までである。送電線と樹木等との間の適正な離隔距離は、送電線の電圧に応じて法定されているが、樹木を対象とする場合にはその成長による距離の短縮分を考慮して大きめに離隔距離を定める。そして、離隔距離が許容範囲を越えて短い場合には、樹木を伐採することとなる。
特に、樹木は成長して送電線との間の距離が経時的に縮まるため、電力会社では一年に一回程度、定期的に電線と樹木頂部との間の離隔距離を確認するための巡視を行い、離隔距離が許容限度を下回っている場合には、地権者の承諾を得てから樹木の頂部を所定長に亘り伐採(剪定)する作業を実施することとなる。なお、通常、樹木との干渉が問題となる送電線の地上高は20m程度までである。送電線と樹木等との間の適正な離隔距離は、送電線の電圧に応じて法定されているが、樹木を対象とする場合にはその成長による距離の短縮分を考慮して大きめに離隔距離を定める。そして、離隔距離が許容範囲を越えて短い場合には、樹木を伐採することとなる。
ところで、従来送電線と樹木との間の離隔距離を調べる場合には、巡視ヘリコプターによる航空測量調査(特許文献1,2)や、請負業者が鉄塔に登った上で目視による調査をする目視点検等が行われていたが、何れも多大な費用がかかるため、電力会社サイドで低廉に行える測距の方法の開発が求められていた。
地上からの目視観察によって送電線と樹木との間の離隔距離を調べる方法は、低廉に行える調査ではあるが、ある程度の正確さで判定することは容易ではない。特に、巡視者による判断は感覚的に行われるため、送電線と巡視者の位置との高低差や距離によって、正確に離隔距離を判断することが困難となる。
なお、正確な離隔距離の判断は熟練した専門家によれば困難ではないが、熟練者を育てること自体にコストと時間を要するし、判断ミスも有り得る。更に、樹木が密集している等の植生状況や、地形等の環境条件によっては目視観察できない場合もあった。
そこで、作業員が鉄塔に登って直接目視観察する代わりに、地表から所定高さに引き上げたカメラにより植生状況を撮影して確認することが考えられる。特許文献3には、伸縮竿の先端に取り付けたカメラにより高所設備の点検を行う高所点検装置が記載されている。
地上からの目視観察によって送電線と樹木との間の離隔距離を調べる方法は、低廉に行える調査ではあるが、ある程度の正確さで判定することは容易ではない。特に、巡視者による判断は感覚的に行われるため、送電線と巡視者の位置との高低差や距離によって、正確に離隔距離を判断することが困難となる。
なお、正確な離隔距離の判断は熟練した専門家によれば困難ではないが、熟練者を育てること自体にコストと時間を要するし、判断ミスも有り得る。更に、樹木が密集している等の植生状況や、地形等の環境条件によっては目視観察できない場合もあった。
そこで、作業員が鉄塔に登って直接目視観察する代わりに、地表から所定高さに引き上げたカメラにより植生状況を撮影して確認することが考えられる。特許文献3には、伸縮竿の先端に取り付けたカメラにより高所設備の点検を行う高所点検装置が記載されている。
しかしながら、特許文献3の高所点検装置では、竿の先端にカメラが取り付けられているため竿が撓る可能性があり、高所の映像をうまく撮影できない虞がある。また、重心が高いため、作業員が竿を支える際にバランスを崩しやすく危険である。また、送電線と送電線近接物との離隔距離を知る手がかりがないという問題がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、高所の映像を安定して撮影することができるとともに、竿を安定して支持することができ、かつ送電線と送電線近接物との離隔距離を確認することができる離隔距離確認器具を提供することを目的とする。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、高所の映像を安定して撮影することができるとともに、竿を安定して支持することができ、かつ送電線と送電線近接物との離隔距離を確認することができる離隔距離確認器具を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の絶縁性の棒状部材を伸縮自在に連結した竿と、前記竿の基端部側に設置されたカメラ本体と、該カメラ本体から延びて前記竿の先端部適所に対物レンズを固定され、且つ該対物レンズから得た映像を前記カメラ本体に入力する光ファイバーケーブルと、前記竿の先端部から該竿の軸方向へ出没自在に支持された絶縁性の測距部材と、を備えた離隔距離確認器具を特徴とする。
請求項1の発明では、映像が直接入射する対物レンズをカメラ本体から離間した位置に配置すると共に、対物レンズとカメラ本体とを光ファイバーケーブルにて接続している。対物レンズをカメラ本体から離間させたことにより、重量のあるカメラ本体を竿の基端部側に配置することができる。また、測距部材により、竿の先端部(対物レンズ)とその上方に位置する送電線との距離を正確に測定することができ、送電線からどの程度下方に離間した位置から撮影された画像であるのかを把握することができる。また、撮影された画像に基づいて、送電線と樹木との離隔距離を把握することができる。また、竿が伸縮自在であり、測距部材が出没自在であるため、収納時にコンパクトにすることができ、地上巡視の際に容易に運搬することができる。
請求項1の発明では、映像が直接入射する対物レンズをカメラ本体から離間した位置に配置すると共に、対物レンズとカメラ本体とを光ファイバーケーブルにて接続している。対物レンズをカメラ本体から離間させたことにより、重量のあるカメラ本体を竿の基端部側に配置することができる。また、測距部材により、竿の先端部(対物レンズ)とその上方に位置する送電線との距離を正確に測定することができ、送電線からどの程度下方に離間した位置から撮影された画像であるのかを把握することができる。また、撮影された画像に基づいて、送電線と樹木との離隔距離を把握することができる。また、竿が伸縮自在であり、測距部材が出没自在であるため、収納時にコンパクトにすることができ、地上巡視の際に容易に運搬することができる。
請求項2に記載の発明は、前記測距部材は剛性を有した棒状体であり、該棒状体の先端には送電線に係止する係止手段を備えている請求項1記載の離隔距離確認器具を特徴とする。
請求項2の発明では、測距部材を起立した状態に維持することができる。
請求項3に記載の発明は、前記測距部材は柔軟性を有する長尺のワイヤーであり、該ワイヤーには空気よりも軽い気体を封入するバルーンが固定されている請求項1記載の離隔距離確認器具を特徴とする。
請求項3の発明では、ワイヤーがバルーンとともに浮上するので、測距部材が撓る虞がなく、送電線が非常に高所にあっても、送電線と対物レンズとの距離を正確に測定することができる。
請求項2の発明では、測距部材を起立した状態に維持することができる。
請求項3に記載の発明は、前記測距部材は柔軟性を有する長尺のワイヤーであり、該ワイヤーには空気よりも軽い気体を封入するバルーンが固定されている請求項1記載の離隔距離確認器具を特徴とする。
請求項3の発明では、ワイヤーがバルーンとともに浮上するので、測距部材が撓る虞がなく、送電線が非常に高所にあっても、送電線と対物レンズとの距離を正確に測定することができる。
本発明によれば、カメラ本体を竿の基端部側に配置したので竿の撓りを防止することができる。離隔距離確認器具全体の重心を下げることができるので、作業員が竿を支える際にバランスをとりやすく、高所の映像を安定して撮影することができる。また、送電線に対する対物レンズの位置を正確に把握できるので、撮影された映像に基づいて送電線と送電線近接物との離隔距離を知ることができる。
〔第一の実施形態〕
本発明の第一の実施形態について図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る離隔距離確認器具の全体図である。図2は、本発明の第一の実施形態に係る離隔距離確認器具の収納時の外観図である。本実施形態に係る離隔距離確認器具は、電力会社の巡視員等が高圧送電線とその下方に位置する樹木等の送電線近接物との間の距離が安全上許容される程度に十分に離隔しているか否かを判断するための手段であり、電線から所定距離下方の位置から、送電線近接物の様子を確認できるようにした点に特徴がある。
本発明の第一の実施形態について図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る離隔距離確認器具の全体図である。図2は、本発明の第一の実施形態に係る離隔距離確認器具の収納時の外観図である。本実施形態に係る離隔距離確認器具は、電力会社の巡視員等が高圧送電線とその下方に位置する樹木等の送電線近接物との間の距離が安全上許容される程度に十分に離隔しているか否かを判断するための手段であり、電線から所定距離下方の位置から、送電線近接物の様子を確認できるようにした点に特徴がある。
離隔距離確認器具(確認器具1)は、複数の絶縁性の棒状部材12a、12b、12cを伸縮自在に連結した竿10と、竿10の基端部側に設置されたカメラ本体20と、カメラ本体20から延びて竿10の先端部適所に対物レンズ40を固定され、且つ対物レンズ40から得た映像をカメラ本体20に入力する光ファイバーケーブル(ケーブル42)と、竿10の先端部から竿10の軸方向へ出没自在に支持された絶縁性の測距部材50と、を備えている。なお、竿10を構成する棒状部材の数は、説明の便宜のために設定したものであり、図示する竿10は一例にすぎない。
竿10は、軸方向に貫通した筒状の棒状部材を複数振り出し式に伸縮自在に連結した構成である。すなわち、各棒状部材12a、12b、12cは、夫々内外径が異なり、軸方向に貫通した中空構造を有し、樹脂やグラスファイバー等、剛性を有し、軽量かつ絶縁性の素材からなるパイプである。棒状部材12a、12b、12cを夫々入れ子式に配置して、伸縮自在としている。各棒状部材12a、12b、12cは、円筒形である必要はなく、互いの外面形状と内面形状が整合し合う形状であればよい。
竿10は、軸方向に貫通した筒状の棒状部材を複数振り出し式に伸縮自在に連結した構成である。すなわち、各棒状部材12a、12b、12cは、夫々内外径が異なり、軸方向に貫通した中空構造を有し、樹脂やグラスファイバー等、剛性を有し、軽量かつ絶縁性の素材からなるパイプである。棒状部材12a、12b、12cを夫々入れ子式に配置して、伸縮自在としている。各棒状部材12a、12b、12cは、円筒形である必要はなく、互いの外面形状と内面形状が整合し合う形状であればよい。
本実施形態においては、伸長時に隣接する2つの棒状部材が互いに嵌合して摩擦力により締結される構造である。棒状部材12a、12bを例にとって説明すると、棒状部材12aの先端部側内周面と、棒状部材12bの基端部側外周面とが互いに嵌合して、摩擦力により締結される。縮退させるときは、軸方向かつ縮退方向に衝撃を与えることで、竿10の先端側に位置する棒状部材12bが、棒状部材12a内に収納される。
棒状部材同士を固定するためには、上記以外の方法を用いてもよく、例えば、隣接する2つの棒状部材が螺着による締結構造を有していてもよい。具体的には、棒状部材12aの先端部側内周面に雌ネジ部を備え、棒状部材12bの基端部側外周面に雄ネジ部を備え、2つの棒状部材を螺着により固定する構成とすることができる。また、棒状部材とは異なる締結用の部材を用いて締結するようにしてもよい。
なお、竿10は、図示のような入れ子式の伸縮構造に限らず、多段状に全長を伸長、短縮できる構造であれば、どのような構造であってもよい。
棒状部材同士を固定するためには、上記以外の方法を用いてもよく、例えば、隣接する2つの棒状部材が螺着による締結構造を有していてもよい。具体的には、棒状部材12aの先端部側内周面に雌ネジ部を備え、棒状部材12bの基端部側外周面に雄ネジ部を備え、2つの棒状部材を螺着により固定する構成とすることができる。また、棒状部材とは異なる締結用の部材を用いて締結するようにしてもよい。
なお、竿10は、図示のような入れ子式の伸縮構造に限らず、多段状に全長を伸長、短縮できる構造であれば、どのような構造であってもよい。
竿10を最小限まで縮退させたときの軸方向長と重量は、山岳地帯での運搬に支障が出ないように設定する。また、竿10を伸長したときの最大軸方向長は、作業員が確認器具1を下方にて支持可能であり、かつ先端部において竿10が撓らない程度に設定する。このとき、竿10に用いる素材の剛性や重量を考慮し、各棒状部材の長さや連結段数を適宜設定する。例えば、竿10の最大軸方向長を10〜13m程度、最小軸方向長を1.0〜1.5m程度に設定することかできる
本実施形態に係る確認器具1においては、竿10の先端部に対物レンズ40が設置され、竿10の基端部にカメラ本体20が設置され、対物レンズ40とカメラ本体20とはケーブル42にて接続されている。対物レンズ40とケーブル42とカメラ本体20とは、いわゆるファイバースコープの一種を構成している。
対物レンズ40は、物体の像(光)が直接入射するレンズであり、広い角度の視野を撮影可能とするために広角レンズを用いることが望ましい。対物レンズ40は、各棒状部材のうち最小径の棒状部材12cの先端部に固定されている。
ケーブル42は、対物レンズ40から取り込まれた映像をカメラ本体20に伝送して入力する映像伝送手段であり、複数の光ファイバーをひと束にまとめた構成である。光ファイバーは軽量であるので、ケーブル42も軽量に構成することができ、確認器具1を軽量化することができる。また、光ファイバーは柔軟性があるので、ケーブル42にも柔軟性を持たせることができ、非使用時にはリール装置44にてケーブル42を巻き取っておくことができ、携帯性、保管性に優れる。
対物レンズ40は、物体の像(光)が直接入射するレンズであり、広い角度の視野を撮影可能とするために広角レンズを用いることが望ましい。対物レンズ40は、各棒状部材のうち最小径の棒状部材12cの先端部に固定されている。
ケーブル42は、対物レンズ40から取り込まれた映像をカメラ本体20に伝送して入力する映像伝送手段であり、複数の光ファイバーをひと束にまとめた構成である。光ファイバーは軽量であるので、ケーブル42も軽量に構成することができ、確認器具1を軽量化することができる。また、光ファイバーは柔軟性があるので、ケーブル42にも柔軟性を持たせることができ、非使用時にはリール装置44にてケーブル42を巻き取っておくことができ、携帯性、保管性に優れる。
竿10は、いわゆる中通しの竿であり、ケーブル42は竿10の中空部分、つまり各棒状部材の連結された中空部分を通過する。そして、竿10の基端部側の棒状部材12aに開けられたケーブル引出穴14から外部に引き出される。ケーブル42が竿10の内部を通っているので、使用時にケーブル42が樹木に引っ掛からないという利点がある。ケーブル42の長さは、竿10を最大限に伸長させた長さよりも長く設定し、ケーブル42に引っ張り方向への負荷がかからないようにする。
なお、中通し式ではなく、竿10の外部にガイドを設けて、対物レンズ40からカメラ本体20までケーブル42を案内するようにしてもよい。
ケーブル引出穴14から引き出されたケーブル42は、リール装置44を用いて巻き取り巻き出し自在に構成されている。竿10の基端部側の棒状部材12aには、ケーブル42を巻き取るリール装置44が固定されている。リール装置44は、ケーブル42が所定の曲げ半径より小さくならないような径の巻き取りドラムを有しており、光ファイバーの曲げによる放射損失を発生させないようにしている。
リール装置44は、手動巻き取りでも電動巻き取りでもよい。また、リール装置の内部には、掃除機等に用いられているゼンマイバネ及びラチェット機構を用いた周知のコードリールを利用して、自動的に巻き取られるようにしてもよい。
なお、中通し式ではなく、竿10の外部にガイドを設けて、対物レンズ40からカメラ本体20までケーブル42を案内するようにしてもよい。
ケーブル引出穴14から引き出されたケーブル42は、リール装置44を用いて巻き取り巻き出し自在に構成されている。竿10の基端部側の棒状部材12aには、ケーブル42を巻き取るリール装置44が固定されている。リール装置44は、ケーブル42が所定の曲げ半径より小さくならないような径の巻き取りドラムを有しており、光ファイバーの曲げによる放射損失を発生させないようにしている。
リール装置44は、手動巻き取りでも電動巻き取りでもよい。また、リール装置の内部には、掃除機等に用いられているゼンマイバネ及びラチェット機構を用いた周知のコードリールを利用して、自動的に巻き取られるようにしてもよい。
カメラ本体20について説明する。カメラ本体20は、ケーブル42を介して対物レンズ40から得られた映像(光信号)を内部に取り込む手段である。撮影可能な映像は、静止画でも動画でもよく、またこの双方であってもよい。つまり、デジタルカメラとビデオカメラのいずれもカメラ本体とすることができる。カメラ本体20の外面には、映像データを映し出す表示モニタ22と、カメラ本体20を操作する操作ボタン24とが配置されている。
図示するカメラ本体20は、専用の入力端子部(不図示)により直接ケーブル42と接続されて、内部に映像を取り込むことができる構成であるが、カメラ本体20には一般的なデジタルカメラ等を使用することができる。この場合、カメラ本体20に取り付け可能なアタッチメントをケーブル42の基端部側に配置し、オプションレンズや交換レンズを装着するのと同様の手法にて、一般的なデジタルカメラ等と接続することができる。
なお、カメラ本体20にアナログカメラ(銀塩カメラ)を用いてもよい。
図示するカメラ本体20は、専用の入力端子部(不図示)により直接ケーブル42と接続されて、内部に映像を取り込むことができる構成であるが、カメラ本体20には一般的なデジタルカメラ等を使用することができる。この場合、カメラ本体20に取り付け可能なアタッチメントをケーブル42の基端部側に配置し、オプションレンズや交換レンズを装着するのと同様の手法にて、一般的なデジタルカメラ等と接続することができる。
なお、カメラ本体20にアナログカメラ(銀塩カメラ)を用いてもよい。
図3は、カメラ本体の表示モニタを示す図である。表示モニタ22には、格子状に配置されたグリッド線26を表示する。送電線Wと樹木T(送電線近接物)とが、どの程度の離隔距離を有しているかを判断するための目安とする。
グリッド線26は、映像データに重ねて出力される。グリッド線26の間隔は、操作ボタン24から適宜調整できるようにすることが望ましい。また、グリッド線26の傾きを適宜調整できるようにしてもよい。さらに、映像データをカメラ本体20のメモリ(内蔵メモリ又は着脱式の補助メモリ等)に記録する際に、画像データとグリッド線26とを合わせて記録してもよいし、映像データのみを記録するようにしてもよい。
なお、グリッド線26を表示手段に出力する代わりに、表示モニタ22にグリッド線26付きのシールを貼付したり、グリッド線26付きのカバーを添設する等して、映像データと合わせて確認できるようにしてもよい。
グリッド線26は、映像データに重ねて出力される。グリッド線26の間隔は、操作ボタン24から適宜調整できるようにすることが望ましい。また、グリッド線26の傾きを適宜調整できるようにしてもよい。さらに、映像データをカメラ本体20のメモリ(内蔵メモリ又は着脱式の補助メモリ等)に記録する際に、画像データとグリッド線26とを合わせて記録してもよいし、映像データのみを記録するようにしてもよい。
なお、グリッド線26を表示手段に出力する代わりに、表示モニタ22にグリッド線26付きのシールを貼付したり、グリッド線26付きのカバーを添設する等して、映像データと合わせて確認できるようにしてもよい。
測距部材50について説明する。本実施形態に係る測距部材50は、竿10の先端部に配置された剛性を有する棒状体52であり、棒状体52の先端に送電線Wに係止する係止手段56を備えている。
棒状体52は筒状の棒状部材54a、54b、54cを夫々入れ子式に配置して、振り出し式に伸縮自在に連結したものであり、竿10と同様の構成を有している。棒状体52を構成する各棒状部材の形状や素材、棒状部材同士の固定方法等については、竿10と同様であるため、その説明を省略する。また、棒状体52を構成する棒状部材の数は、説明の便宜のために設定したものであり、図示する棒状体52は一例にすぎない。
棒状体52は、竿10と一体化されていてもよいし、着脱機構により着脱自在に構成されていてもよい。着脱自在とすることにより、運搬時及び保管時に確認器具1をコンパクト化することができる。
棒状体52が竿10と異なる点は、棒状体52を所定の長さにて固定可能に構成した点にある。すなわち、安全上許容される送電線と送電線近接物との間の距離は電気設備技術基準等によって予め定められており、送電線にかかる電圧条件等により規定された離隔距離は異なっている。そこで、複数の離隔距離に対応した長さに固定することができるようにしている。例えば、送電線の電圧が6万ボルトであれば、送電線近接物との間の許容距離が2.6mと定められているため、棒状体52を2.6mにて固定する。あるいは、許容距離が2.1mである場合には、棒状体52を2.1mにて固定する。
棒状体52は筒状の棒状部材54a、54b、54cを夫々入れ子式に配置して、振り出し式に伸縮自在に連結したものであり、竿10と同様の構成を有している。棒状体52を構成する各棒状部材の形状や素材、棒状部材同士の固定方法等については、竿10と同様であるため、その説明を省略する。また、棒状体52を構成する棒状部材の数は、説明の便宜のために設定したものであり、図示する棒状体52は一例にすぎない。
棒状体52は、竿10と一体化されていてもよいし、着脱機構により着脱自在に構成されていてもよい。着脱自在とすることにより、運搬時及び保管時に確認器具1をコンパクト化することができる。
棒状体52が竿10と異なる点は、棒状体52を所定の長さにて固定可能に構成した点にある。すなわち、安全上許容される送電線と送電線近接物との間の距離は電気設備技術基準等によって予め定められており、送電線にかかる電圧条件等により規定された離隔距離は異なっている。そこで、複数の離隔距離に対応した長さに固定することができるようにしている。例えば、送電線の電圧が6万ボルトであれば、送電線近接物との間の許容距離が2.6mと定められているため、棒状体52を2.6mにて固定する。あるいは、許容距離が2.1mである場合には、棒状体52を2.1mにて固定する。
このように、伸長後の棒状体52全長が所望の長さとなるように、適宜各棒状部材54a、54b、54cの長さや数(段数)を設定しておく。固定方法は竿10と同様であるので、その説明を省略する。
また、伸長させた棒状体52の全長が一目でわかるように、視認可能な目印をつけておく。例えば、各棒状部材54a、54b、54cを色分けしたり、各棒状部材54a、54b、54cに伸長距離を示す目盛りや数値を表示したり、これらを併用する等して、伸長距離を容易に認識できるようにする。
また、伸長させた棒状体52の全長が一目でわかるように、視認可能な目印をつけておく。例えば、各棒状部材54a、54b、54cを色分けしたり、各棒状部材54a、54b、54cに伸長距離を示す目盛りや数値を表示したり、これらを併用する等して、伸長距離を容易に認識できるようにする。
係止手段56は、送電線Wに係止することにより、送電線Wと対物レンズ40との距離を一定(伸長した棒状体52の距離分)に保持する部材である。係止手段56は、略横向きS字状の鈎状であり、絶縁性かつ剛性を有した軽量の素材(例:樹脂、グラスファイバー等)から作成する。使用時には送電線Wの上方又は下方から送電線Wと当接することにより、送電線Wに係止する。
確認器具1の使用方法について、図1乃至図4を参照して説明する。図4は、離隔距離確認器具の使用状態を示す図である。
本実施形態に係る確認器具1は、運搬・収納時には、竿10及び測距部材50が縮退状態にあり、また、ケーブル42がリール装置44に巻き取られた状態にある(図2)。
確認器具1を用いて離隔距離の確認を行う際には、測距部材50の棒状部材54a、54b、54cを適宜繰り出して所定の長さに固定する。続いて竿10の棒状部材12a、12b、12cを小径の棒状部材12cから大径の棒状部材12aへと順次繰り出して、竿10を伸長させる。伸長させた後の竿10の全長は、測距部材の長さと周囲の木々の高さを考慮して、繰り出す棒状部材の数により調整する。同時にケーブル42がリール装置44から巻き出される(図1)。
確認器具1を立てて、係止手段56を送電線Wに係止させる。ケーブル42は、竿10内部を通過しているので、樹木に引っ掛かる虞がない(図1、図4)。また、測距手段50は剛性を有しているので、起立した姿勢を保持することができ、離隔距離を正確かつ一定に保持することができる。
本実施形態に係る確認器具1は、運搬・収納時には、竿10及び測距部材50が縮退状態にあり、また、ケーブル42がリール装置44に巻き取られた状態にある(図2)。
確認器具1を用いて離隔距離の確認を行う際には、測距部材50の棒状部材54a、54b、54cを適宜繰り出して所定の長さに固定する。続いて竿10の棒状部材12a、12b、12cを小径の棒状部材12cから大径の棒状部材12aへと順次繰り出して、竿10を伸長させる。伸長させた後の竿10の全長は、測距部材の長さと周囲の木々の高さを考慮して、繰り出す棒状部材の数により調整する。同時にケーブル42がリール装置44から巻き出される(図1)。
確認器具1を立てて、係止手段56を送電線Wに係止させる。ケーブル42は、竿10内部を通過しているので、樹木に引っ掛かる虞がない(図1、図4)。また、測距手段50は剛性を有しているので、起立した姿勢を保持することができ、離隔距離を正確かつ一定に保持することができる。
カメラ本体20の電源を入れて、表示モニタ22の表示を確認しながら、対物レンズ40の向きや傾きの調整を行う。対物レンズ40の向きは、確認器具1を竿10の周方向に回転させて調整する。表示モニタ22に表示された映像の水平方向及び垂直方向の傾きは、グリッド線26を参考にしながら竿10の傾きを変更して調整する。また、離隔距離確認の目安となるように、遠方の送電線が表示モニタ22に写り込むように竿10の方向や傾きを調整する。そして、静止画や動画の撮影を操作ボタン24により行う。
撮影が終了したら、カメラ本体20の電源を切り、伸長とは逆の手順にて測距部材50と竿10を縮退させ、ケーブル42をリール装置44にて巻き取り収納する。
撮影が終了したら、カメラ本体20の電源を切り、伸長とは逆の手順にて測距部材50と竿10を縮退させ、ケーブル42をリール装置44にて巻き取り収納する。
以上のように、本実施形態によれば、カメラ本体を竿の基端部に配置したので、竿の撓りを防止することができる。また、確認器具全体の重心を下げることができるので、作業員が竿を支える際にバランスをとりやすく、高所の映像を安定して撮影することができる。
また、本実施形態に係る確認器具においては、送電線から所定の離隔距離分だけ下がったところから送電線近接物の状況を観察する。送電線に対する対物レンズの位置を正確に把握できるので、撮影された映像に基づいて送電線と送電線近接物との離隔距離を確認することができる。送電線と送電線近接物との離隔距離の確認の精度を高めることができ、巡視の信頼性が向上する。また、作業員が高所に登る必要がなく、巡視ヘリコプターを出動させる必要がないため、安価かつ手軽で安全である。また、作業員が高所に登る場合に比べて作業時間を短縮することができる。
また、本実施形態に係る確認器具においては、送電線から所定の離隔距離分だけ下がったところから送電線近接物の状況を観察する。送電線に対する対物レンズの位置を正確に把握できるので、撮影された映像に基づいて送電線と送電線近接物との離隔距離を確認することができる。送電線と送電線近接物との離隔距離の確認の精度を高めることができ、巡視の信頼性が向上する。また、作業員が高所に登る必要がなく、巡視ヘリコプターを出動させる必要がないため、安価かつ手軽で安全である。また、作業員が高所に登る場合に比べて作業時間を短縮することができる。
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態について図5に基づいて説明する。図5は、本実施形態に係る離隔距離確認器具の全体図である。本実施形態に係る離隔距離確認器具は、測距手段として、可撓性を有したワイヤーと空気よりも軽い気体を封入したバルーンを備えた点に特徴がある。以下、第一の実施形態と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
第一の実施形態においては、竿と測距手段が剛性を有した棒状の部材から構成されていたため、いずれもある一定の長さ以上になると、撓りが生じて起立姿勢を保てなくなり、離隔距離の確認及び周囲状況の撮影が困難になり、最悪の場合には中間部から折れてしまう虞がある。
そこで、本実施形態においては、測距手段の先端部に空中に浮かぶバルーンを配置して、竿の長さを撓りが生じない程度に制限しつつ、送電線と対物レンズとの距離を一定に保持できるように構成した。
図示するように、本実施形態に係る確認器具2の測距部材60は柔軟性を有する長尺のワイヤー62であり、ワイヤー62には空気よりも軽い気体を封入するバルーン64が固定されている。
本発明の第二の実施形態について図5に基づいて説明する。図5は、本実施形態に係る離隔距離確認器具の全体図である。本実施形態に係る離隔距離確認器具は、測距手段として、可撓性を有したワイヤーと空気よりも軽い気体を封入したバルーンを備えた点に特徴がある。以下、第一の実施形態と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
第一の実施形態においては、竿と測距手段が剛性を有した棒状の部材から構成されていたため、いずれもある一定の長さ以上になると、撓りが生じて起立姿勢を保てなくなり、離隔距離の確認及び周囲状況の撮影が困難になり、最悪の場合には中間部から折れてしまう虞がある。
そこで、本実施形態においては、測距手段の先端部に空中に浮かぶバルーンを配置して、竿の長さを撓りが生じない程度に制限しつつ、送電線と対物レンズとの距離を一定に保持できるように構成した。
図示するように、本実施形態に係る確認器具2の測距部材60は柔軟性を有する長尺のワイヤー62であり、ワイヤー62には空気よりも軽い気体を封入するバルーン64が固定されている。
ワイヤー62は、絶縁材料からなる紐や帯状体等、柔軟性を有し軽量且つ長尺の材料から構成する。また、樹木の間を縫ってバルーン64を浮上させることから、木々と接触したときに容易に破損しないよう、強度と耐久性を有する材料を用いる。
ワイヤー62の基端部には、ワイヤー62を巻き取るリール装置66が配置されている。リール装置66の巻き取り機構は、手動式でも自動式でも構わない。確認器具2の使用時にワイヤー62が必要以上に繰り出さないようにする巻き出し防止機構(不図示)を備えている。
リール装置66及びワイヤー62は、竿10に一体化されていてもよいし、着脱機構により着脱自在に構成されていてもよい。着脱自在とする場合、第一の実施形態の測距部材50と相互に交換可能に構成することができる。
ワイヤー62の長さは、竿10を最大限伸長させたときに、少なくともバルーン64が送電線と接触可能となるように設定する。ワイヤー62には、長手方向に所定長さ(ピッチ)毎に目印を記載する等して、対物レンズ40からバルーン64までの長さが容易に確認できるようにする。目印としては、ワイヤー62の色分けや基準線、文字等を用いることができる。
なお、リール装置66は、竿10の先端部に配置してもよいし基端部側に配置してもよい。
リール装置66を竿10の基端部側に配置する場合には、竿10の内部にワイヤー62を通す中通し式にしてもよいし、ガイドを用いてワイヤー62を竿10に添設する外ガイド式にしてもよい。また、リール装置66又は竿10の適所に計測基準部を設けて、この計測基準部と目印とを合わせて確認することにより、対物レンズ40とバルーン64との距離を基端部側にて確認できるようにする。このとき、竿10を最大限伸長させた状態で、バルーン64が対物レンズ40と同じ高さ位置にあるときに、計測基準部と目印のゼロ位置を意味する部位とが一致するようにする。
ワイヤー62の基端部には、ワイヤー62を巻き取るリール装置66が配置されている。リール装置66の巻き取り機構は、手動式でも自動式でも構わない。確認器具2の使用時にワイヤー62が必要以上に繰り出さないようにする巻き出し防止機構(不図示)を備えている。
リール装置66及びワイヤー62は、竿10に一体化されていてもよいし、着脱機構により着脱自在に構成されていてもよい。着脱自在とする場合、第一の実施形態の測距部材50と相互に交換可能に構成することができる。
ワイヤー62の長さは、竿10を最大限伸長させたときに、少なくともバルーン64が送電線と接触可能となるように設定する。ワイヤー62には、長手方向に所定長さ(ピッチ)毎に目印を記載する等して、対物レンズ40からバルーン64までの長さが容易に確認できるようにする。目印としては、ワイヤー62の色分けや基準線、文字等を用いることができる。
なお、リール装置66は、竿10の先端部に配置してもよいし基端部側に配置してもよい。
リール装置66を竿10の基端部側に配置する場合には、竿10の内部にワイヤー62を通す中通し式にしてもよいし、ガイドを用いてワイヤー62を竿10に添設する外ガイド式にしてもよい。また、リール装置66又は竿10の適所に計測基準部を設けて、この計測基準部と目印とを合わせて確認することにより、対物レンズ40とバルーン64との距離を基端部側にて確認できるようにする。このとき、竿10を最大限伸長させた状態で、バルーン64が対物レンズ40と同じ高さ位置にあるときに、計測基準部と目印のゼロ位置を意味する部位とが一致するようにする。
バルーン64は、ゴムや塩化ビニル等の弾力性と十分な強度を有した材料にて構成し、使用時に木々と接触しても容易には破損しないようにする。その内部には、ヘリウムガス等の空気よりも軽い気体が封入され、浮力によりワイヤー62とともにバルーン64を空中に浮上させることができる。また、その直径を10cm程度として、樹木の間を縫ってバルーン64を浮上させる際に枝に引っ掛かりにくくする。バルーン64の適所には気体注入口68が形成されており、バルーン64内部に携帯用ガスボンベ等からガスを注入することができる。なお、現場にてその都度ガスを注入するような構成としてもよいし、バルーン64内部に常時ガスを封入した構成としてもよい。バルーン64の浮力を保持するために、気体注入口68には、ガスが容易に抜けないよう、逆止弁やゴムパッキン等を備えた構成することが望ましい。
なお、バルーン64とワイヤー62とは、一体化されていてもよいし、着脱自在に構成されていてもよい。
なお、バルーン64とワイヤー62とは、一体化されていてもよいし、着脱自在に構成されていてもよい。
バルーン64下部の適所には、送電線Wに係止することによりバルーン64を地表から所定距離上方の高所にて安定させる係止手段70が配置されている。係止手段70は、絶縁性かつ剛性を有した軽量の素材から構成された鈎状の部材である。送電線Wに係止する際には、一旦バルーン64を送電線W上方に上げてからバルーン64を下げて、係止手段70を送電線Wに係止する。また、係止状態を解除する際には、一旦バルーン64を送電線Wの上方に上げてから、送電線Wから水平方向に離間させた位置にてバルーン64を下げればよい。
本実施形態に係る確認器具2の使用方法について、第一の実施形態と異なる点を中心に記載する。
確認器具2にて離隔距離の確認を行う際には、まず気体注入口68から携帯用ガスボンベを用いて気体を注入する。ワイヤー62を所望の長さに伸ばした状態で固定する。ワイヤー62の長さは、送電線Wが送電線近接物との間に安全上有するべき離隔距離であることが望ましいが、送電線Wが非常に高所にある場合には、この離隔距離よりも長く設定し、離隔距離を正確に保持できるようにする。
竿10を伸長させて、バルーン64を送電線Wの高さ位置まで浮上させる。係止手段70を送電線Wに係止して、周囲状況の撮影を行う。なお、無風状態であれば、バルーン64の頂部が送電線Wと接触した状態にて撮影を行ってもよい。
撮影が終了したら、竿10を縮退させるとともにバルーン64を降下させる。ワイヤー62をリール装置66にて巻き取るとともに、バルーン64内の気体を気体注入口68から押し出して収納する。
確認器具2にて離隔距離の確認を行う際には、まず気体注入口68から携帯用ガスボンベを用いて気体を注入する。ワイヤー62を所望の長さに伸ばした状態で固定する。ワイヤー62の長さは、送電線Wが送電線近接物との間に安全上有するべき離隔距離であることが望ましいが、送電線Wが非常に高所にある場合には、この離隔距離よりも長く設定し、離隔距離を正確に保持できるようにする。
竿10を伸長させて、バルーン64を送電線Wの高さ位置まで浮上させる。係止手段70を送電線Wに係止して、周囲状況の撮影を行う。なお、無風状態であれば、バルーン64の頂部が送電線Wと接触した状態にて撮影を行ってもよい。
撮影が終了したら、竿10を縮退させるとともにバルーン64を降下させる。ワイヤー62をリール装置66にて巻き取るとともに、バルーン64内の気体を気体注入口68から押し出して収納する。
以上のように本実施形態によれば、送電線の位置が地上から非常に高い位置にあっても、竿の長さを撓りが生じない程度に制限しつつ、竿の先端部(対物レンズ)から送電線までの離隔を正確かつ一定に保持することができる。また、対物レンズと送電線との距離を正確に保持できるので、送電線と送電線近接物が安全上有するべき離隔距離よりも大きい場合であっても、撮影された映像を参照して送電線と送電線近接物との離隔距離を確認することができる。
1、2…確認器具、10…竿、12a、12b、12c…棒状部材、14…ケーブル引出穴、20…カメラ本体、22…表示モニタ、24…操作ボタン、26…グリッド線、40…対物レンズ、42…ケーブル、44…リール装置、50…測距部材、52…棒状体、54a、54b、54c…棒状部材、56…係止手段、60…測距部材、62…ワイヤー、64…バルーン、66…リール装置、68…気体注入口、70…係止手段
Claims (3)
- 複数の絶縁性の棒状部材を伸縮自在に連結した竿と、前記竿の基端部側に設置されたカメラ本体と、該カメラ本体から延びて前記竿の先端部適所に対物レンズを固定され、且つ該対物レンズから得た映像を前記カメラ本体に入力する光ファイバーケーブルと、前記竿の先端部から該竿の軸方向へ出没自在に支持された絶縁性の測距部材と、を備えたことを特徴とする離隔距離確認器具。
- 前記測距部材は剛性を有した棒状体であり、該棒状体の先端には送電線に係止する係止手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の離隔距離確認器具。
- 前記測距部材は柔軟性を有する長尺のワイヤーであり、該ワイヤーには空気よりも軽い気体を封入するバルーンが固定されていることを特徴とする請求項1記載の離隔距離確認器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010256152A JP2012110107A (ja) | 2010-11-16 | 2010-11-16 | 離隔距離確認器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010256152A JP2012110107A (ja) | 2010-11-16 | 2010-11-16 | 離隔距離確認器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012110107A true JP2012110107A (ja) | 2012-06-07 |
Family
ID=46495097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010256152A Pending JP2012110107A (ja) | 2010-11-16 | 2010-11-16 | 離隔距離確認器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012110107A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103499801A (zh) * | 2013-09-23 | 2014-01-08 | 国家电网公司 | 运行互感器参数读取仪 |
JP5524323B1 (ja) * | 2012-12-28 | 2014-06-18 | 中国電力株式会社 | 離隔判定装置 |
JP2016212038A (ja) * | 2015-05-13 | 2016-12-15 | 株式会社ディスコ | 導通チェッカー |
JP2017160775A (ja) * | 2016-03-02 | 2017-09-14 | Mogコンサルタント株式会社 | 橋梁下面作業方法及び橋梁下面作業用竿 |
JP2020092631A (ja) * | 2018-12-11 | 2020-06-18 | 中国電力株式会社 | 蜂巣捕獲装置および蜂巣捕獲方法 |
CN112162565A (zh) * | 2020-08-21 | 2021-01-01 | 云南电网有限责任公司昆明供电局 | 一种基于多机协同作业的不间断自主杆塔巡检方法 |
CN117382945A (zh) * | 2023-12-06 | 2024-01-12 | 山东黄金电力有限公司 | 一种电力巡检无人机 |
-
2010
- 2010-11-16 JP JP2010256152A patent/JP2012110107A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5524323B1 (ja) * | 2012-12-28 | 2014-06-18 | 中国電力株式会社 | 離隔判定装置 |
CN103499801A (zh) * | 2013-09-23 | 2014-01-08 | 国家电网公司 | 运行互感器参数读取仪 |
JP2016212038A (ja) * | 2015-05-13 | 2016-12-15 | 株式会社ディスコ | 導通チェッカー |
JP2017160775A (ja) * | 2016-03-02 | 2017-09-14 | Mogコンサルタント株式会社 | 橋梁下面作業方法及び橋梁下面作業用竿 |
JP2020092631A (ja) * | 2018-12-11 | 2020-06-18 | 中国電力株式会社 | 蜂巣捕獲装置および蜂巣捕獲方法 |
JP7147529B2 (ja) | 2018-12-11 | 2022-10-05 | 中国電力株式会社 | 蜂巣捕獲装置および蜂巣捕獲方法 |
CN112162565A (zh) * | 2020-08-21 | 2021-01-01 | 云南电网有限责任公司昆明供电局 | 一种基于多机协同作业的不间断自主杆塔巡检方法 |
CN112162565B (zh) * | 2020-08-21 | 2023-05-30 | 云南电网有限责任公司昆明供电局 | 一种基于多机协同作业的不间断自主杆塔巡检方法 |
CN117382945A (zh) * | 2023-12-06 | 2024-01-12 | 山东黄金电力有限公司 | 一种电力巡检无人机 |
CN117382945B (zh) * | 2023-12-06 | 2024-02-23 | 山东黄金电力有限公司 | 一种电力巡检无人机 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2012110107A (ja) | 離隔距離確認器具 | |
CN110869846B (zh) | 高处观察装置 | |
SA516370892B1 (ar) | بنية وصلة أنبوبية، عضو مانع للتسرب، طريقة ادارة حالة توصيل لوصلة أنبوبية، وجهاز ادارة حالة توصيل لوصلة أنبوبية | |
JP2007178240A (ja) | 離隔距離測定装置及び自走測定装置 | |
US11274948B2 (en) | Remote facade inspection gantry | |
KR101528510B1 (ko) | 풍력타워설치를 위한 맷마스트 구조 | |
JP4799142B2 (ja) | 離隔距離計測器具及び測定方法 | |
CN217980677U (zh) | 一种地铁车站渗漏检测装置 | |
JP4187866B2 (ja) | 光ファイバセンサ | |
JP2009287928A (ja) | 電線離隔測定器具 | |
JP5501805B2 (ja) | 空中撮影装置および空中撮影方法 | |
JP3212973U (ja) | 橋梁管路設備の巡視点検装置 | |
JPH1056711A (ja) | 高所点検装置 | |
JP6534199B2 (ja) | 煙突内検査装置及び検査方法 | |
JP5230584B2 (ja) | 光ケーブルクロージャ点検装置 | |
KR101905629B1 (ko) | 무인기상관측장비용 승하강식 지주대 구조 | |
JP2012095395A (ja) | 離隔距離確認器具 | |
JP2009089481A (ja) | ケーブル布設方法 | |
JP6943910B2 (ja) | 点検工具 | |
CN217113898U (zh) | 线缆结构和水下检测系统 | |
CN219084938U (zh) | 大棚土壤检测设备 | |
CN219038120U (zh) | 一种具有伸缩功能地下水位观测装置 | |
CN214539269U (zh) | 墩内检测装置及墩内检测系统 | |
KR101268197B1 (ko) | 측량용 폴의 구조체 | |
CN214276771U (zh) | 一种地下水监测井埋深测量装置 |