JP2012109867A - N値化を行う装置、方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 分割領域の境界部に置いて発生するスジ状の画質劣化を防止する。
【解決手段】 互いにオーバーラップした領域を有する第1の領域と、当該第1の領域に引き続く第2の領域においてN値化を行い、N値化結果を出力するにあたり、前記オーバーラップした領域については、前記第1のN値化結果と前記第3のN値化結果を用いて生成したN値化結果を出力する出力手段とを有することを特徴とする装置。
【選択図】 図14

Description

本発明は、画像を複数の領域に分割し、各分割領域に対してN値化を行う装置、方法、プログラムに関する。
処理スピードの向上のため、処理対象とする入力画像を、あらかじめ複数の小領域に分割し、分割された小領域ごとに逐次処理および並列処理によりN値化し、処理後にその小領域を結合することで1枚の出力画像を生成する方法が知られている。
しかしながら、各分割領域を誤差拡散法や平均濃度保存法により並列処理する場合には、隣接する小領域間で、N値化結果および量子化誤差を正確に伝搬することができない。その結果、小領域の境界部分において、画像形成(テクスチャパターン)が不連続となるためにスジ状の画質劣化が発生するという課題がある。
このような背景のもと、画像を複数の小領域に分割する際、境界部分でオーバーラップ領域が生じるようにして分割し、それぞれに対してN値化処理を施す特許文献1が知られている。
この件では、ある小領域に対してN値化処理を施すと同時に、そのある小領域と一部オーバーラップした別の小領域に対してN値化処理を施している。そして、そのある小領域から得られたN値化結果に引き続き、その別の小領域の非オーバーラップ領域から得られたN値化結果を出力している。
特開2005−012726
しかしながら、この特許文献1を用いたとしても、小領域間での誤差の受け渡しはされていない関係で、スジ状の画質劣化が発生していた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、分割領域の境界部におけるテクスチャパターンが一致するように処理を制御することによって、テクスチャパターンの不連続性に起因するスジ状の画質劣化を防ぐことを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のN値化を行う装置は、互いにオーバーラップした領域を有する第1の領域と、当該第1の領域に引き続く第2の領域においてN値化を行い、N値化結果を出力する装置であって、前記第1の領域においてN値化を行う第1のN値化手段と、前記第2の領域においてN値化を行う第2のN値化手段と、前記オーバーラップした領域においてN値化を行う第3のN値化手段と、前記第1の領域におけるオーバーラップしていない領域については、前記第1のN値化結果を出力し、前記第2の領域におけるオーバーラップしていない領域については、前記第2のN値化結果を出力し、前記オーバーラップした領域については、前記第1のN値化結果と前記第3のN値化結果を用いて生成したN値化結果を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、テクスチャパターンの連続性を保つことができる。
本発明における画像処理装置の概略図の一例である。 本発明の第1の実施形態における画像処理部構成の一例である。 本発明の第1の実施形態における画像の分割・結合を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態における処理フローを示す説明図である。 平均濃度保存法による2値化処理の方法を説明する概要図である。 本発明の第1の実施形態における交換対象判別方法の一例である。 処理結果の一例であり、(a)は従来手法、(b)は提案手法の結果である。 本発明の第2の実施形態における交換対象判別方法の一例である。 本発明の第3の実施形態におけるユーザインタフェース(UI)画面の一例である。 本発明の第3の実施形態における交換対象判別方法の一例である。 本発明の第1の実施形態における誤差算出処理フローを示す説明図である。 本発明の第1の実施形態にける強制置換領域の有無による処理結果の違いを示す説明図である。 本発明の第4の実施形態における置換対象領域の設定の仕方を説明する説明図である。 本発明の第5の実施形態における置換対象領域の設定の仕方を説明する説明図である。 本発明の第5の実施形態における置換対象領域の設定時の制約条件を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形対における置換領域と強制置換領域を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明にかかわる画像処理装置の概略構成を示している。図1を用いて、画像処理装置のコントローラ部106について説明する。
ユーザは、操作部103を用いて複写機の設定を行う。制御部107は、ユーザからの指示を受け取ると、スキャナ部101、プリンタ部102、表示部104、およびネットワークI/F105を制御する。
ここで、スキャナ部101は、スキャナ部101が受け取った画像信号をコントローラ部106内の画像処理部109に送る。
また、PDLデータは、ネットワークI/F105で受け取られる。そして、前記のPDLデータがコントローラ部106内のPDL処理部108でレンダリング処理された後、前記PDLデータを画像処理部109へ送る。
画像処理部109は、受け取った入力信号およびPDLデータをプリンタで出力するのに適するように画像処理を行ない、メモリ110を介して画像処理されたデータをプリンタ部102へ送る。
コントローラ部106は、FAX送受信部などの多数の装置を含むが、本実施形態の特徴と直接関係しないので、説明を省略する。
図2は、本実施形態における画像処理部109の一例を説明する図である。図2を用いて、画像処理装置の画像処理について説明する。
スキャナ部101で読み取られた原稿のRGBデジタル画像信号、あるいは、PDL処理部108で生成されたRGB/CMYKデジタル信号は、一旦メモリ110にスプールされる。
画像処理部109は、メモリ110にスプールされたデータに対し、プリンタ出力に適した画像処理を行う。この画像処理部109は、画像分割処理部201と擬似中間調処理部202、画像結合処理部203で構成される。画像分割処理部201は、入力画像を主走査方向と垂直複数(2つ以上で任意)の領域に分割する。続いて擬似中間調処理部202において、分割された領域に対して、誤差拡散法や平均濃度保存法などを用いてN値化処理を施す。最後に画像結合処理部203において、N値化処理後の結果を結合する。生成された出力画像はプリンタ部102へ送信される。
図3を用いて、本実施形態における画像の分割および結合の仕方を説明する。
画像分割処理部201は、メモリ110にスプールされている入力画像301を主走査方向と垂直にn個(n=1,2,3・・・N)の領域に分割する。このとき、入力画像301を単純に分割するのではなく、隣接する領域を重複させ、共通した領域を含むようにして分割する。以下、この分割された領域をバンド領域とよび、隣接バンド領域間で重複(共通)した領域をオーバーラップ領域とよぶ。
図3では、分割の一例として、入力画像301を3つのバンド領域302〜304に分割する様子を示している。このとき、バンド領域[2]303中において、左側のバンド領域[1]302と重複している領域をオーバーラップ領域[2−L]310、右側のバンド領域[3]304と重複している領域をオーバーラップ領域[2−R]312とする。また、隣接するバンド領域と重複していない領域を非オーバーラップ領域[2−C]311とする。このうち、302を第1の領域、303を第2の領域、これらの領域が互いにオーバーラップしている領域をオーバーラップ領域と呼ぶこともある。
続いて、擬似中間調処理部202は、生成されたバンド領域302〜304に対して、後述する方法でN値化処理を施す。
最後に、画像結合処理部203は、擬似中間調処理部202で生成された画像305〜307に対して、オーバーラップ領域[k−L](k=1,2、・・・n)を除いた領域を結合することで、最終的な1枚の出力画像308を生成する。そして、得られた出力画像をプリンタ部102へ送信する。
図4を用いて、本実施形態におけるN値化処理の方法を説明する。
図4(a)は、擬似中間調処理部202におけるN値化処理を説明するフローチャートである。擬似中間調処理部202は、画像分割処理部201によって生成されたバンド領域を入力としてN値化処理を行う。図4(b)は、バンド領域[k]420を処理する様子を示している。(k=1,2、・・・、n)本実施形態では、N値化処理の際に、バンド領域[k]420全体の処理に加え、オーバーラップ領域[k−R]421およびオーバーラップ領域[k−L]422に対して並列して処理を行う。そして、所定範囲内において、オーバーラップ領域[k−R]421およびオーバーラップ領域[k−L]422で得られた結果を、バンド領域[k]420の処理結果に反映させる(結果を置換する)ことにより、隣接するバンド領域でのテクスチャパターンの連続性を作り出している。以下に、詳細の処理について記載する。
ステップS401において、擬似中間調処理部202は、画素置換フラグ(boolean flag)の初期化を行う。この画素置換フラグは、後述するステップS406において、N値化処理終了時に出力画素値を選択する際に使用するので、ここでは説明を省略する。
ステップS402およびステップS403において、擬似中間調処理部202は、バンド領域[k]420、オーバーラップ領域[k−R]421およびオーバーラップ領域[k−L]422に対してそれぞれN値化処理を行う。ただし、処理注目画素がオーバーラップ領域[k−R]421あるいはオーバーラップ領域[k−L]422内ではない場合(図4(b)中の破線矢印部)は、ステップS402およびステップS403の処理はスルーされることになる。
N値化処理の方法としては、誤差拡散法や平均濃度保存法などを用いることができる。図5を用いて、平均濃度保存法におけるN値化処理について説明する。なお、ここでは説明の簡略化のため2値化処理を例にして説明を行う。
図5(a)はバンド領域501の2値化処理の様子を示しており、領域503は2値化処理済みの領域を、領域504は2値化処理前の多階調画像領域を表している。バンド領域501中の注目画素502を2値化処理する場合、注目画素502の近傍の2値画像503に対して図5(b)に示す重み係数フィルタ505を重畳することで、重み付き平均値Maveを算出する。ここで得られた重み付き平均値Maveをしきい値として注目画素値f(x,y)を2値化する。このとき、2値化した際に発生する量子化誤差E=f(x,y)−Maveは、図5(c)に示す誤差拡散係数506に従って近傍画素に拡散していく。この場合は右の画素と下の画素にそれぞれE/2ずつ拡散される。なお、ここで示した重み係数フィルタ505および、誤差拡散係数506は一例であり、これに限るものではない。
図4に戻り、ステップS404において、擬似中間調処理部202は、処理の注目画素が強制置換領域内(所定位置の画素よりも前の画素)であるかを判別する。もし、強制置換領域外であればステップS405へ進み、交換対象領域内であれば、ステップS410へ進む。
ステップS405において、擬似中間調処理部202は、処理の注目画素が置換対象領域内であるかを判別する。もし、置換対象領域外であればステップS406へ進み、交換対象領域内であれば、ステップS407へ進む。
ステップS406において、擬似中間調処理部202は、バンド領域[k]420で算出された結果を注目画素の出力値として出力する。
ステップS407において、擬似中間調処理部202は、画素置換フラグflagの値を確認する。この画素置換フラグflagは、N値化処理後の出力結果として、バンド領域の処理結果(第1の領域におけるN値化結果のこと。第1のN値化結果とも言う。)ではなく、オーバーラップ領域で得られた結果(オーバーラップ領域におけるN値化結果。第3のN値化結果とも言う。)に置換して、即ち、オーバーラップ領域で得られた結果を出力するかをチェックするために用いられる。すなわち、通常時(flag=false)には、バンド領域で算出された結果を用いるのに対し、flag=trueとなっていた場合には、オーバーラップ領域の結果を出力するような制御を行う。したがって、flag=falseの場合にはステップS408に進み、注目画素が置換対象かどうかの判定処理を行う。一方、値がtrueであった場合は、既に出力結果の置換が行われていることを示しているため、ステップS410に進み、出力値にオーバーラップ領域で算出された画素値を出力することになる。
ステップS408において、擬似中間調処理部202は、バンド領域とオーバーラップ領域の処理結果を比較し、オーバーラップ領域で算出された結果を出力値として使用するか(置換対象画素であるか)を判別する。置換対象判定処理の詳細については後述する。
ステップS409において、擬似中間調処理部202は、ステップS408で得られた画素置換フラグflagの結果を参照し、出力画素の置換制御を行う。画素置換フラグflag=falseの場合、すなわち置換対象画素ではないと判定された場合にはステップS406へ進み、バンド領域全体の処理結果を出力値とする。一方、画素置換フラグflag=trueの場合、すなわち置換対象画素であると判定された場合は、ステップS410へ進み、オーバーラップ領域の処理結果を出力値として用いる。
ステップS410において、擬似中間調処理部202は、オーバーラップ領域[k−R]421あるいは、オーバーラップ領域[k−R]422で算出された処理結果を注目画素の出力値として出力する。
ステップS411において、擬似中間調処理部202は、拡散誤差算出処理を行う。拡散誤差算出処理については後述する。
ステップS412において、擬似中間調処理部202は、1ライン分の処理が終了したかを判別し、終了していない場合にはステップでS402以降の処理を繰り返す。即ち、第1の領域に対して行われた以上の処理を、それに引き続く第2の領域(第2の領域からは第2のN値化結果が得られることになる。)に対して、さらに引き続く領域に対してという具合に行っていく。一方、1ライン終了していた場合にはステップS413に進む。
最後に、ステップS413において、擬似中間調処理部202は、全ライン終了したかどうかを判定する。全ライン処理をしていない場合には、ステップS401で画素置換フラグflagを初期化した後、ステップS402以降の処理を繰り返す。全ライン終了時には、N値化処理後のバンド領域を、画像結合処理部203へ送信する。
以上の処理を全てのバンド領域に対して実行する。
ここで、図6を用いて、ステップS408における置換対象判定処理の一例について説明する。バンド領域で算出された結果と、オーバーラップ領域で算出された結果を置換した際、テクスチャが乱れることによる画質劣化を防ぐ必要がある。そこで、図6に示す判定処理に従い、置換後の影響が最小限になるような制御を行う。
ステップS601において、擬似中間調処理部202は、バンド領域の処理結果およびオーバーラップ領域の処理結果を比較する。それぞれの処理結果が一致していた場合にはステップS603の判定処理に進む。一方、処理結果が異なっていた場合には、テクスチャパターンの崩れを引き起こす可能性が高いため、ステップS602において、判定結果をfalseに設定する。
ステップS603において、擬似中間調処理部202は、図4中のステップS402およびS403のN値化処理時に用いた、注目画素近傍の重み付き平均値(=しきい値)を比較する。そして、それぞれのしきい値が一致もしくは近似(例えば、±1%の誤差以内など)していた場合、続くステップS604へ進む。条件を満たさなかった場合は、ステップS602へ進み、判定結果をfalseに設定する。
ステップS604において、擬似中間調処理部202は、注目画素の直前画素の処理結果を比較し、出力結果の連続性を判定する。直前の結果が一致していた場合には、ステップS605において、判定結果をtrueに設定し、不一致の場合には、ステップS602へ進み、判定結果をfalseに設定する。つまり、一致した時点で判定結果がtrueとなり、画素置換が行われ始めることになる。
最後に、ステップS606において、擬似中間調処理部202は、ステップS602および、ステップS605で設定された判定結果を画素置換フラグflagとして出力し、図4中のステップS408に戻り、出力画素置換処理を行う。
なお、ここでは、交換対象か否かの判定結果を得るために3つの条件による判定方法を示したが、判定条件の内容、判定回数、判定順番をこれに限るものではなく、自由に変更しても構わない。例えば判定条件の内容に関しては、周辺画素の処理結果のパターンを比較したり、入力画素への誤差伝搬値を比較したりするなどの判定条件を用いることができる。
続いて、図11を用いてステップS411における拡散誤差の算出の仕方を説明する。図11(a)は拡散誤差の算出フローを示している。図11(b)は、図5(b)に示す誤差拡散係数506に基づき、誤差の拡散を行う様子を示す図である。図11(c)では誤差の補正が行われた様子の一例を示す。
ステップS1101において、擬似中間調処理部202は、オーバーラップ領域に対する量子化誤差E’を算出する。
ステップS1102において、擬似中間調処理部202は、ステップS1101で得られた量子化誤差E’と、図5の拡散誤差係数506に基づき、オーバーラップ領域における拡散誤差値E’を算出する。なお、E’は注目画素より右側に拡散させる誤差を表す。
ステップS1103において、擬似中間調処理部202は、ステップS1101で得られた量子化誤差E’と、ステップS1102で得られた拡散誤差値E’に基づき、オーバーラップ領域における拡散誤差値E’を算出する。なお、E’は注目画素の下側に拡散させる誤差を表す。
続いて、ステップS1104において、擬似中間調処理部202は、バンド領域に対する量子化誤差Eを算出する。
ステップS1105において、擬似中間調処理202は、注目画素が置換処理を開始した画素であるか判定する。置換開始画素であればステップS1106へ進み、拡散誤差の補正を行う。置換開始画素でない場合は、ステップS1107へ進む。
ステップS1106において、擬似中間調処理部202は、バンド領域における拡散誤差値Eを補正して出力する。ここでは、オーバーラップ領域の拡散誤差算出で得られた拡散誤差値E’に置換して出力する。この制御により、次のバンド処理を行う際に、周囲の画素から受け取る誤差値と同じにすることができるため、誤差値の違いによる画像劣化を防止することが出来る。
ステップS1107において、擬似中間調処理部202は、ステップS1104で得られた量子化誤差Eと、図5の拡散誤差係数506に基づき、バンド領域における拡散誤差値Eを算出する。
ステップS1108において、擬似中間調処理部202は、ステップS1104で得られた量子化誤差Eと、ステップS1102で得られた拡散誤差値Eに基づき、バンド領域における拡散誤差値Eを算出する。
以上により、バンド領域およびオーバーラップ領域における拡散誤差をそれぞれ算出する。なお、ここでは、図5の誤差拡散係数506を用いた場合について説明を行ったが、これに限るものではない。例えば、もっと広範囲に誤差を拡散させる場合には、注目画素より右側への拡散誤差は、オーバーラップ領域で算出された誤差値を用いる。そして、残りの誤差を誤差拡散係数に基づいて注目画素より左側に対して拡散させればよい。
図12を用いて、強制置換領域を設けたことによる処理結果の違いを説明する。
図12(a)は強制置換領域を設けずに処理を行った場合の結果を示している。濃灰色部はブロック領域[k]の処理結果であり、淡灰色部はオーバーラップ領域[k−R]の処理結果を表している。この結果が示すように、置換対象判定処理でflag=tureとなる画素が見つからなかった場合には、処理行の最後までブロック領域[k]の処理結果が出力される(領域1201と領域1202)。その結果、隣接するバンド領域との共通結果を持つオーバーラップ領域[k−R]の処理結果を参照しながらの画像形成が出来ないため、スジ状の画質劣化が生じる要因に繋がってしまう。
一方、図12(b)は、強制置換領域を設けた場合の処理結果である。置換対象判定処理に関わらず、強制的に出力画素の置換を行っているため、図12(a)のようにオーバーラップ領域[k−R]の処理結果を参照しないということが解消される(領域1203と領域1204)。その結果、どんな場合でも必ずオーバーラップ領域[k−R]の処理結果考慮しながらの画像形成が出来るため、スジ状の画質劣化が発生することがなくなる。
最後に、本実施例による処理結果を図7に示す。
図7(a)は、オーバーラップ領域を設けて画像を分割し、それぞれのバンド領域に対してN値化処理を行って、バンド領域の処理結果を結合するという、従来処理による処理結果を示す。このような従来手法では、オーバーラップ領域Lで処理された結果は、直前のバンド領域(オーバーラップ領域R)の処理結果の近似となっている。そのため、バンド領域の境界部においてテクスチャの連続性を満たすことができず、図7(a)に示すように、白いスジ状の画像劣化が発生してしまうことがある。
一方、図7(b)に本実施形態における処理結果を示す。本実施形態では、オーバーラップ領域をバンド領域とは独立して処理を行い、オーバーラップ領域の処理結果を用いてバンド領域の画像形成を行っている。これにより、隣接するバンド領域境界部では、バンド間で共通であるオーバーラップ領域の処理結果を参照していることになる。その結果、バンド領域間のテクスチャパターンの連続性を確保できるため、図7(b)の本手法による結果では、図7(a)の従来手法で発生していたスジ状の画像劣化が解消していることが分かる。
以上の処理により、バンド領域の境界部において、隣接するバンド領域間で共通した領域であるオーバーラップ領域の結果を用いて画像形成が行われるようになる。その結果、境界部におけるテクスチャパターンの連続性が確保され、スジ状の画像劣化を防止することができる。また、それぞれのバンド領域は独立した処理が可能であるため、複数のバンド領域を並列して処理を行うことができ、処理の高速化が実現できる。さらには、入力画像を小領域に分割していることから、N値化処理に必要なラインバッファが従来の画像幅分からバンド領域幅に削減できることから、大幅なメモリ削減の効果にもつながる。
(実施形態2)
第1の実施形態では、置換対象判定処理の際に、全ての判定条件を満たした場合にのみ置換を実行するように制御を行っていた。本実施形態では、それぞれの判定条件に任意の重み付けを行い、総合的な判定値によって置換処理を行うかどうかを判定する。
図8に本実施形態における置換対象判定処理のフロー図を示す。
ステップS801において、擬似中間調処理部202は、判定値scoreを0で初期化する。この判定値scoreは、後述する判定条件ごとを満たすごとに重み付けされた値が加算されていき、ステップS809において、最終的な合計値を基にして置換対象か否かの判定をするために用いられる。
ステップS802において、擬似中間調処理部202は、バンド領域とオーバーラップ領域の処理結果を比較し、出力結果が等しいかどうかを判定する。出力結果が一致していた場合には、ステップS803へ進み、結果が一致しなかった場合には、ステップS804へ進む。
ステップS803において、擬似中間調処理部202は、判定値scoreに重み2を加算し、ステップS804へ進む。
ステップS804において、擬似中間調処理部202は、図4中のステップS402およびS403のN値化処理時に用いた、注目画素近傍の重み付き平均値(=しきい値)を比較する。そして、それぞれのしきい値が一致していた場合にはステップS805へ、近似(例えば、±1%の誤差以内など)していた場合にはステップS806へ、それ以外の場合は、ステップS807へ進む。
ステップS805において、擬似中間調処理部202は、判定値scoreに重み2を加算し、ステップS807へ進む。
ステップS806において、擬似中間調処理部202は、判定値scoreに重み1を加算し、ステップS807へ進む。
ステップS807において、擬似中間調処理部202は、注目画素の直前画素の処理結果を比較し、出力結果の連続性を判定する。直前の結果が一致していた場合には、ステップS808へ進み、不一致の場合には、ステップS809へ進む。
ステップS808において、擬似中間調処理部202は、判定値scoreに重み1を加算し、ステップS809へ進む。
ステップS809において、擬似中間調処理部202は、判定値scoreと規定値を比較し、置換対象であるか否かを判定する。ここでは、規定値を4と設定し、判定値scoreが規定値の4以上であるかを判定する。判定値scoreが規定値未満であった場合には、ステップS810へ進み、判定結果flagをfalseに設定する。一方、判定値score規定値以上であった場合には、ステップS811へ進み、判定結果flagをtrueに設定する。
以上の判定処理で得られた結果を用いて、図4中のステップS408に戻り、画素の置換処理を行う。
このように、複数の条件に重み付けして判定することで、より厳密な判定を行うことが可能となる。なお、ここで示した判定条件の内容、判定回数、判定順番、判定結果に対する重み、判定値のしきい値である規定値はこれに限るものではなく、自由に設定できることは言うまでもない。
(実施形態3)
実施形態1および、実施形態2では、常に同じ置換対象判定処理を用いて画素の置換制御を行っていた。本実施形態では、パフォーマンスや画質に応じて判定処理を切り替えて使用する仕組みを提供する。
図9に、図1の操作部203に表示されるユーザインタフェース(UI)画面の一例を示す。UI画面901上には、判定処理レベルを設定するためのスライダーバー902、選択内容をキャンセルするためのCancelボタン903、確定するためのOKボタン904が配置されていて、ユーザはこれらを用いて所望の設定を行う。
図1の制御部107は、ユーザによって設定された入力値を取得し、画像処理部109内の擬似中間調処理部202へ送信する。擬似中間調処理部202は、この設定値に応じて、判定処理レベルを変更し、図4中のステップS407の置換対象判定処理を変更する。
例えば、図10(a)〜(c)に示すように、複数の置換対象判定処理のフローを用意しておき、判定レベル設定値に応じて切り替えて使用してもよい。例えば、「速度優先」が選択された場合には、判定処理を簡略化した図10(a)が設定される。また、「画質優先」が選択された場合には、図10(c)が設定され、判定条件を厳しくして、テクスチャパターンの崩れを最大限防止するような制御が行われる。「標準」が選択された場合には、中間レベルの判定条件である図10(b)が設定される。
あるいは、実施形態2における判定フローを用いる場合には、判定レベルに応じて、各判定条件に対する重み付けや、最終判断で用いられる規定値(しきい値)を変更するという仕組みを設けることも可能である。
以上により、ユーザの利用目的に応じて判定処理のレベルを変更することが可能となる。
(実施形態4)
実施形態1〜3では、オーバーラップ領域[k−R]に対して、置換対象領域と強制置換領域の2つの領域に分け、出力結果の置換処理を行っていた。本実施例では、オーバーラップ領域[k−R]を複数の置換対象領域と強制置換領域に分割して、出力結果の置換処理を行うことで、より細かな制御を行う。
図13を用いて、置換対象領域の設定の一例と、処理の方法について説明する。オーバーラップ領域[k−R]に関して、図13のように複数の置換対象領域と強制置換領域に分割する。ここでは3つの置換対象領域A〜Cに分割しているが、これに限らないことは言うまでもない。そして、それぞれの置換対象領域には、段階的に画素置換が発生しやすくなるように、置換判定条件を緩和していく。例えば、置換対象領域Aには図10(c)を、置換対象領域Bには図10(b)を、置換対象領域Cには図10(a)の判定条件を割り当てればよい。そして、最終的にどの条件にも当てはまらない場合には、強制置換領域で画素の置換を行うことになる。
以上の処理により、1枚の画像の中で複数の判定条件で段階的に画素置換判定を行うことが出来るようになり、より自然な形で連続した画像形成を行うことが可能となる。
(実施形態5)
実施形態1〜4では、オーバーラップ領域[k−L]に関しては、全領域を強制置換領域としてオーバーラップ領域[k−L]の出力結果に置換をしていた。本実施形態においては、オーバーラップ領域[k−L]に関しても置換対象領域解除を設け、置換処理を行う範囲をランダムに制御できる仕組みを提供する。
図14のように、オーバーラップ領域[k−L]に対する置換対象解除領域を設ける。置換対象解除領域では、図6や図10で示した置換対象判定処理を行うが、条件に一致した場合にのみ、置換処理を解除し、バンド領域[k]で得られた出力結果を出力するように制御を行う。なお、非オーバーラップ領域[k−C]では、必ずバンド領域で得られた結果が出力されるように制御が行われる。
ただし、置換対象解除領域を設ける際には、図15に示すように、オーバーラップ領域[k−L]中の強制置換領域と、直前のバンド領域におけるオーバーラップ領域[(k−1)−R]中の強制置換領域とが共通して含まれるように範囲設定をする必要がある。この条件を満たしていない場合には、図12で示した場合と同じように、隣接バンド領域間で共通して参照している領域がなくなり、画質劣化に繋がってしまう可能性があるためである。
以上の処理により、バンド領域の左端部においても、オーバーラップ領域の結果を参照する領域をランダムで制御できるため、常に同じ場所で置換処理を終了することによる画像劣化の可能性を排除することが出来る。
(実施形態6)
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器を含むシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。

Claims (4)

  1. 互いにオーバーラップした領域を有する第1の領域と、当該第1の領域に引き続く第2の領域においてN値化を行い、N値化結果を出力する装置であって、
    前記第1の領域においてN値化を行う第1のN値化手段と、
    前記第2の領域においてN値化を行う第2のN値化手段と、
    前記オーバーラップした領域においてN値化を行う第3のN値化手段と、
    前記第1の領域におけるオーバーラップしていない領域については、前記第1のN値化結果を出力し、
    前記第2の領域におけるオーバーラップしていない領域については、前記第2のN値化結果を出力し、
    前記オーバーラップした領域については、前記第1のN値化結果と前記第3のN値化結果を用いて生成したN値化結果を出力する出力手段とを有することを特徴とする装置。
  2. 前記出力手段は、
    前記第1のN値化結果と前記第3のN値化結果とが一致する画素が見つかった時点で、前記第3のN値化結果の出力を開始することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記出力手段は、
    前記オーバーラップした領域における所定位置の画素までの間に前記第1のN値化結果と前記第3のN値化結果とが一致する画素が見つからなかった場合には、前記所定位置の画素から前記第3のN値化結果を出力し始めることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 互いにオーバーラップした領域を有する第1の領域と、当該第1の領域に引き続く第2の領域においてN値化を行い、N値化結果を出力する装置の制御方法であって、
    前記第1の領域においてN値化を行う第1のN値化工程と、
    前記第2の領域においてN値化を行う第2のN値化工程と、
    前記オーバーラップした領域においてN値化を行う第3のN値化工程と、
    前記第1の領域におけるオーバーラップしていない領域については、前記第1のN値化結果を出力し、
    前記第2の領域におけるオーバーラップしていない領域については、前記第2のN値化結果を出力し、
    前記オーバーラップした領域については、前記第1のN値化結果と前記第3のN値化結果を用いて生成したN値化結果を出力する出力工程とを有することを特徴とする装置の制御方法。
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