JP2011077967A - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、のりしろ領域を付与することなく、ブロック処理によって誤差拡散などの疑似階調変換処理を実現する画像処理装置を提供することである。
【解決手段】 上記課題を解決するために、本発明に係わる画像処理装置は、入力画像を前記入力画像より小さい処理ブロック領域に分割する処理ブロック領域生成部と、前記処理ブロック領域をn値化する疑似中間調処理部と、隣接ブロックへの参照領域用として前記処理ブロック領域のn値化結果を保持しておくn値化データ保存領域と、n値化によって生じた誤差を保持しておく伝搬誤差保存領域と、処理ブロック領域の境界部において、n値化結果を利用して参照領域部の画像データを生成する補完画像データ生成部と、前記処理ブロック領域を1枚の画像に合成する処理ブロック領域合成部を備えることを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、ブロック処理構成で疑似中間調処理を行う画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関する。
近年の複写機は、複写機の内部の画像処理(内部画像処理)のデジタル化によって、目覚しいスピードで多機能化や画像の高品質化が進んでいる。原稿の高い再現性を求めるあまり、内部画像処理の解像度は600dpiから1200dpi、2400dpiへ、信号のビット数は8bitから10bit、12bitへと増加の一途を辿っている。このような状況下で内部画像処理をバンド処理で行うと、フィルタ処理など注目画素がその近傍画素のデータを必要とするような処理の場合に、それらのデータを保存するためのメモリも、解像度や信号のビット数などに応じて膨大になるということが問題となる。
また、デジタルプリンタ・複写機などにおいて、中間濃度を持つm値の多階調画像データをn値化(n<m)する手法として誤差拡散法や平均濃度保存法などが用いられている。これらの処理はn値化処理を行った際に生じる量子化誤差を周辺の画素に伝搬させるため、画素ごとの演算量が多くなり、計算量の削減や処理の高速化が求められている。
そこで、ブロック処理による処理方法が注目されている。ブロック処理とは、入力画像を一定サイズの領域(ブロック)に分割し、ブロック単位で画像処理を行う手法である。そのため、バンド処理のような解像度に依存するメモリが不要となり、大幅なメモリ削減が可能となる。また、ブロック単位での並列処理も実行できるため、処理の高速化というメリットも得られる。
しかしながら、ブロック処理で誤差拡散法や平均濃度保存法などの疑似中間調処理を実行すると、ブロック間でn値化処理時に発生する量子化誤差の伝搬や処理結果の参照ができなくなることから処理が不連続になるという問題が起こる。その結果、ブロック境界においてスジ状の模様が発生するという課題があった。図1はバンド処理とブロック処理における処理結果の比較を示す図であり、図1(a)は通常のバンド処理で処理を行った結果画像、図1(b)はブロック処理による結果画像である。
上記課題を解決するために、入力画像をブロックに分割する際、処理ブロックに隣接する画像の一部をオーバーラップさせ、のりしろ領域として付与する。また、n値化処理によって発生した量子化誤差や処理結果はラインメモリやバッファに保存して、伝搬や参照を実現させることで処理の不連続性を防ぐことができる。図2に従来手法を説明する図を示す。ブロック分割する際に、ブロック401に隣接するブロックの一部をのりしろ領域602として付与することで、重み係数フィルタ601がブロック外にはみ出す場合にも参照できるようにしている。そして、処理済みの結果や量子化誤差はラインメモリ603やバッファ604を利用してブロック401の処理時に利用する。その結果、ブロック境界におけるスジ状の模様の発生を軽減することが可能となっている。(特許文献1参照。)
特開平9−284543号公報
しかし、ブロック境界部に画像をオーバーラップさせて付与させることによって、オーバーラップ領域も疑似中間調処理を行う必要が出てくるため、処理コストの増加につながってしまう。上述の従来技術では、この点も考慮し、処理領域を限定することで処理コストを減らそうとしているが、根本的な解決とは至らない。また、オーバーラップ領域を付与した処理ブロックを伝送する際にも伝送負荷も増えてしまうという課題は残る。
上記課題を解決するために、本発明に係わる画像処理装置は、入力画像を前記入力画像より小さい処理ブロック領域に分割する処理ブロック領域生成部と、前記処理ブロック領域をn値化する疑似中間調処理部と、隣接ブロックへの参照領域用として前記処理ブロック領域のn値化結果を保持しておくn値化データ保存領域と、n値化によって生じた誤差を保持しておく伝搬誤差保存領域と、処理ブロック領域の境界部において、n値化結果を利用して参照領域部の画像データを生成する補完画像データ生成部と、前記処理ブロック領域を1枚の画像に合成する処理ブロック領域合成部を備えることを特徴とする。
本発明は、画像境界部で必要となる領域を推定処理によって生成することにより、不要な部分のn値化処理が不要となるため、処理コストの削減につなげることができる。また、ブロック分割時に画像をオーバーラップさせて付与する必要がなくなることから、データ転送コストが向上する効果が得られる。
バンド処理とブロック処理における処理結果であり、(a)はバンド処理結果による結果、(b)はブロック処理による結果を示す図である。 従来技術を説明する図である。 本実施形態における画像処理装置の断面図を示す図である。 本実施形態におけるコントローラ部の一例を示す図である。 バンド処理について示す説明図である。 本実施形態に係るブロック処理を示す図面(a)とのりしろ領域の算出処理について示す説明図(b)を示す図である。 第1、第2の実施形態における画像処理部の一例を示す図である。 疑似階調処理手段における処理の流れを説明するフローチャート図 折り返しによる推定を用いた補完処理を説明する図面(a)と判定基準の一例を示す図面(b)である。 結果を利用した推定を用いた補完処理を説明する図である。 疑似階調手段の一つである平均濃度保存法について説明する図面(a)と、処理の過程で発生する量子化誤差の伝搬のさせ方を説明する図面(b)である。 第1の実施形態における画像解析について説明する図面であり、原画像と濃度ヒストグラムを表している。(a)は自然画像を解析した結果であり、(b)はパターン画像を解析した結果を示している。 第2の実施形態における画像解析について説明する図面であり、原画像と周波数解析画像を表している。(a)は自然画像を解析した結果であり、(b)はパターン画像を解析した結果を示している。 第3の実施形態における画像処理部の一例を示す図である。
(実施例1)
以下、添付図面を参照して、本発明に係わる実施形態を説明する。
図3は本発明の一実施形態におけるフルカラー画像形成装置(複写機能、プリンタ機能、FAX機能を併せ持つ複合機)の概略断面図である。本実施形態の画像処理装置はスキャナ部101と、ドキュメントフィーダ(DF)102と、カラー4色ドラムを備えるプリンタ記録用のプリンタ部113を有する。
まず、スキャナ部101を中心に行われる読み取り動作について説明する。
原稿台107に原稿をセットしてDF102を閉じる。すると、開閉センサ124は、原稿台107が閉じられたことを検知したあと、スキャナ部101の筐体内にある光反射式の原稿サイズ検知センサ126〜130が、セットされた原稿サイズを検知する。このサイズ検知を起点にして光源110が原稿を照射し、CCD(Charge−coupled device)131が反射板111、レンズ112を介して原稿からの反射光を受光して画像を読み取る。そして、画像処理装置のコントローラ部132が、CCD131によって読み取った画像データをデジタル信号に変換し、スキャナ用の画像処理を行って印刷用画像データとしてコントローラ部132のメモリ207に格納される。
上記のコントローラ部132については、図4を用いて後述する。
DF102に画像をセットして読み込みを行う場合には、ユーザはDF102の原稿セット部103のトレイに原稿をフェースアップで載置する。すると、原稿有無センサ104が、原稿がセットされたことを検知し、これを受けて原稿給紙ローラ105と搬送ベルト106が回転して原稿を搬送し、原稿台107上の所定の位置に原稿がセットされる。これ以降は原稿台107での読み込みと同様に画像が読み込まれ、得られた印刷画像データがコントローラ部132のメモリ207に格納される。
読み込みが完了すると、再び搬送ベルト106が回転して原稿を送り、排紙側の搬送ローラ108を経由して原稿排紙トレイ109へ原稿が排紙される。原稿が複数存在する場合は、原稿台107から原稿が排紙搬送されるのと同時に、原稿給紙ローラ105を経由して次原稿が給紙され、次原稿の読み込みが連続的に行われる。以上がスキャナ部101の動作である。
続いてプリンタ部113を中心に行われる印刷動作について説明する。
コントローラ部132のメモリ207にいったん記憶された印刷画像データは、再度、コントローラ部132で後述するプリント用の画像処理が行われたあと、プリンタ部113へと転送される。プリンタ部113において、後述するプリンタ部のPWM制御でパルス信号へと変換されて、レーザ記録部でYellow、Magenta、Cyan、Blackの4色の記録レーザ光に変換される。
そして、記録レーザ光は各色の感光体114に照射され、各感光体に静電潜像を形成する。そして、プリンタ部113は、トナーカートリッジ115から供給されるトナーにより各感光体114にトナー現像を行い、各感光体に可視化されたトナー画像は中間転写ベルト119に一時転写される。中間転写ベルト119は図3において時計方向に回転し、用紙カセット116から給紙搬送路117を通って給紙された記録紙が二次転写位置118に来たところで、中間転写ベルト119から記録紙へとトナー画像が転写される。
画像が転写された記録紙は、定着器120で、加圧と熱によりトナーが定着され、排紙搬送路で搬送されたあと、フェイスダウンのセンタートレイ121か、あるいはフェースアップのサイドトレイ122へ排紙される。フラッパ123は、これらの排紙口を切り替えるために搬送路を切り替えるためのものである。
両面プリントの場合には、記録紙が定着器120を通過後に、フラッパ123が搬送路を切り替え、その後スイッチバックして下方に記録紙が送られ、両面印刷用紙搬送路125を経て再び二次転写位置118に給紙され、両面プリントが行われる。
図4は、図3に示した第1の実施形態における画像処理装置を制御するコントローラ部132を説明する図である。ユーザは、操作部203を用いて複写機の設定を行う。制御部205は、ユーザからの指示を受け取ると、ネットワークI/F201、表示部204、スキャナ部101、およびプリンタ部113を制御する。
ここで、PDLデータは、ネットワークI/F201で受け取られる。そして、前記のPDLデータがPDL処理部202でレンダリング処理された後、制御部205により、レンダリング処理されたPDLデータを画像処理部206へ送る。
また、スキャナ部101は、スキャナ部101が受け取った画像信号を画像処理部206に送る。画像処理部206は、受け取った入力信号をプリンタで出力するのに適するように画像処理を行ない、メモリ207を介してプリンタ部113へ送る。
コントローラ部132は、FAX送受信部など、多数の装置を含むが、本実施形態の特徴と直接関係しないので、説明を省略する。
図5は、バンド処理について説明する図面である。
バンド処理において画像処理を進めていく場合は、入力画像301の左上から順に注目画素302を移動させながら処理を実行する。このバンド処理において周囲の画像データを必要とするフィルタ処理を行う場合、注目画素以前の画素データを保存するために、画像幅分のラインメモリ304がフィルタサイズに応じて必要となる。たとえば、5×5ピクセルのフィルタ303を入力画像301に対してかける場合には、ラインメモリ304は、4ライン分必要となり、フィルタサイズが7×7ピクセルになるとラインメモリ304は6ライン分必要になる。
近年の画像処理解像度や信号のビット数の増大に伴い、1ライン分のラインメモリ容量も増大していくため、フィルタ処理にかかるメモリコストの問題が発生する。そのために後述のブロック処理の必要性が出てくる。
図6(a)は、本実施形態の内部画像処理で想定しているブロック処理について説明するものである。ブロック処理では、入力画像301を所定の大きさをもつ矩形のブロック401に分割する。以下、矩形領域サイズを32×32ピクセルとして説明を進めるが、ブロックサイズはこれに限ったことではない。そして、このブロック単位で必要な各種内部画像処理を行う。
図6(b)は、ブロック処理において、フィルタ処理のような周囲のブロック領域の画素データを参照する処理を行う場合に必要となるのりしろ領域についての概念とのりしろ領域を算出する処理を示す図面である。図6(a)で分割されたブロック401における注目画素402に対して、フィルタ処理を行うと、ブロックの外にフィルタがはみだしてしまう。そこで、ブロック401に隣接したブロックにオーバーラップさせてデータを取得する必要がある。これをのりしろ領域と呼ぶことにする。32×32ピクセルのブロック401に対して所定サイズのフィルタ303(5×5ピクセルとする)をかけるときは、図6(b)に示すように注目画素402の周囲2ピクセルの情報が必要となる。すなわち、図6(b)に示されているように、ブロック401に対してフィルタ処理をする場合には、幅2ピクセルののりしろ領域403が付与され、38×38ピクセルの処理ブロック404が生成される。
上記の処理を用いると、必要となるメモリ容量は、分割するブロックサイズと、フィルタサイズ、信号のビット数のみに依存する。しかし、画像処理解像度の増加による影響はフィルタサイズの変動程度で抑えることができるため、バンド処理のように解像度に応じてメモリコストが増大するということが少なくなる。
図7は、本実施形態における画像処理部206の一例を示す図である。図7を用いて画像処理装置の疑似中間調処理について詳細に説明する。
PDL処理部202で生成されたRGB/CMYKデジタル信号、あるいは、スキャナ部101で読み取られた原稿のRGBデジタル画像信号は、一旦ハードディスクにスプールされる。
画像処理部206では、ブロック領域生成部701によってHDDから処理ブロックを読み込み、後述する疑似中間調処理部702によってn値化処理を行う。そして得られた結果をブロック領域合成部703によって1枚の画像に合成し、出力画像をプリンタ部113へ送信する。
図8は疑似中間調処理部702における処理を説明するフローチャートである。
まず、ブロック領域生成部701によってHDDから読み取られた処理ブロックを入力とする。ステップS801では処理ブロック近傍のブロックを処理した時に発生した誤差を伝搬誤差保存領域から読み込み、誤差伝搬処理を行う。
続いて補完画像データ生成部810において、重み係数フィルタ601が処理ブロック外にはみ出す場合に参照する領域(参照領域部)の画像を補完するための推定処理を後述の手順で実現する。
ステップS802ではブロックのオブジェクト属性を解析する。前記のオブジェクト属性とは、たとえば自然画像やパターン画像、単調画像である。
オブジェクト解析の方法として、画像の濃度ヒストグラムを作成し、濃度の分布や分散を見ることによって、自然画像・パターン画像・単調画像を識別する。パターン画像の場合、周期的に同じテクスチャが含まれていることから、図12(a)に示すように、濃度分布も決まった濃度にのみ点在して存在することになる。一方、自然画像の場合は、さまざまな濃度を含んでいて、画像に周期性がないことから、濃度の分散も大きくなる。単調画像の場合には、濃度の分散がほとんどないものとなる。以上のことから、画像を自然画像、パターン画像、単調画像と分類することが可能となる。
ステップS803ではステップS802の解析結果をもとに、それぞれのオブジェクト属性に従って参照領域部の補完画像データの推定法を選択する。前記補完画像データ推定法は、たとえば折り返しによる推定(ステップS804)、結果を利用した推定(ステップS805)、画像濃度の最大値(255)や最小値(0)、平均値、最頻値などの固定値を用いた推定(ステップS806)である。ステップS804、ステップS805についての詳細は後述する。
最後に、近傍ブロックで発生した量子化誤差やn値化結果を利用しながら、ステップS807により誤差拡散や平均濃度保存法などの疑似中間調処理を行う。図11を用いて平均濃度保存法によるn値化処理を説明する。ここでは説明の簡略化のため2値化処理を例にして説明を行う。
最後に、近傍ブロック近傍ブロックで発生した量子化誤差やn値化結果を利用しながら、ステップS807において誤差拡散や平均濃度保存法などの疑似中間調処理を行う。図11を用いて平均濃度保存法によるn値化処理を説明する。ここでは説明の簡略化のため、2値化処理を例にして説明を行う。
図11(a)はブロック401の2値化処理の様子を表している。ブロック401中の注目画素901を2値化処理する場合、注目画素901の近傍の2値画像1101に対して重み係数フィルタ601を重畳することで、重み付き平均値Maveを算出する。ここで得られた平均値Maveをしきい値として注目画素値f(x,y)を2値化する。このとき、2値化した際に発生する誤差E=f(x,y)−Maveは図11(b)に示す誤差伝搬係数1103に従って近傍画素に伝搬していく。この場合は右の画素と下の画素にそれぞれE/2ずつ伝搬される。ところで、ブロック端部を処理する際には、重み係数フィルタ601がブロック401外を参照してしまう。そこで後述の方法により参照領域を補完生成する。このようにしてブロック401全体を処理して得られた結果は出力ブロックとしてブロック領域合成部703に送信される。そしてブロック外に伝搬される量子化誤差はメモリ603やバッファ604に保存され(ステップS808)、隣接ブロックを処理する際に必要となるn値化結果もメモリ603やバッファ604に保存する(ステップS809)。
以上の処理を全てのブロックに対して実行する。
図9を用いて折り返しによる推定を用いた補完処理法(ステップS804)について説明する。
自然画像の場合、画像をブロックに分割するとブロック境界で画素値が類似している(画像の連続性が強い)ことが多い。そこで、参照領域を補完する場合にもこの点を考慮する必要がある。そこで、オブジェクト属性が自然画像と判定された場合は、ステップS804の折り返しによる推定を用いて補完処理を行う。
図9において、注目画素901が処理ブロックの右側境界位置にある場合、重み係数フィルタ601はブロック外を参照する。そこで、すでにn値化処理が終了しているn値化領域902を、画像境界を軸として反転し、補完画像領域903として利用する。これにより、画像境界において画像が連続的に変化するようになり、前述した自然画像の特徴ともいえる画像の連続性を保証できる。また、ここではn値化した結果を折り返して参照していたが、オリジナル画像を反転させ、得られた補完画像に対してn値化処理を行って必要なn値化データを得てもよい。しかし、オリジナルのコントーンデータ(多値画像)を利用するのではなく、処理済みのn値化結果を利用する方が、参照領域内をn値化処理する必要がなくなることから処理の軽減につながり、望ましいといえる。
図10を用いて折り返しによる推定を用いた補完処理法(ステップ805)について説明する。ここで示す推定処理は一例であり、n値化結果を利用した推定方法はこれに限ったことではない。
パターン画像の場合は、自然画像と同じようにブロック境界において画像が連続になる部分もあれば不連続になる部分も多々存在することになる。そこで、オブジェクト属性によってパターン画像と判断された場合には、ステップS805の処理済みのn値化結果を利用した参照領域を推定する処理を行う。
図10(a)に示すように、重み係数フィルタ601がブロック外にはみ出す場合、ブロック外を参照している画素(a〜dを指す。以下、この領域を推定領域1002と呼ぶ)を、ブロック内を参照している部分(1〜8を指す。以下、この領域を注目領域1001と呼ぶ)の黒画素数をもとに推定する。具体的には、注目領域1001内の黒画素数により、推定領域1002内の画素のON/OFFを推定する画素数を決める。続いて、乱数によって推定する画素位置ならびにON/OFF設定を行い、補完画像1003を生成する。ここで、ONとは黒画素を、OFFとは白画素を指すこととする。図10(b)に推定する画素数を決める基準の一例を示す。たとえば注目領域1001内に黒画素がない場合には推定領域1002はすべてOFFとする。注目領域1001内に黒画素が1〜2画素含まれていた場合は、a〜dのうちどれか1つを乱数によって決定し、さらにON/OFFの推定を行う。同様に注目領域1001内に黒画素が3〜4画素含まれていた場合は、a〜dのうちどれか1つを乱数によって決定し、さらにON/OFFの推定を行う。このように黒画素数に応じてON/OFFを推定する画素数を決めることで、画像の連続性を高めることができる一方、乱数でON/OFFを最終的に決定することで、画像の不連続性も同時に作り出すことができる。その結果、前述の折り返しでは対応できなかったブロック境界で不連続となるような画像に対しても、良好な結果を得ることができる。
(実施例2)
第2の実施例では、オブジェクト解析の方法として、周波数解析による方法を利用する。それ以外の処理に関しては第1の実施例と同様であるため、説明を省略する。
本実施例におけるオブジェクト解析の方法では、画像に対してフーリエ変換などの周波数解析を行い、パワースペクトルが強くあらわれる周波数帯やパワースペクトルの分布に注目する。図13に一例を示す。自然画像中にはさまざまなテクスチャが存在しているため、周波数解析を行うと図13(a)に示すように様々な方向に対して強いエッジ成分が存在することになる。また、パターン画像の場合は、画像が周期性を持って構成されているため、図13(b)に示すようにあるパワースペクトルにも周期性が強くあらわれる。以上のことから、自然画像とパターン画像が識別され、これらの特性に当てはまらないものを単調画像として識別することができる。また、第1の実施例と組み合わせて利用することも可能である。この方法では、画像を空間周波数上でさらに解析していることから、より厳密な分類ができることになる。
(実施例3)
第1、2の実施例では、オブジェクト解析により、画像を自然画像・パターン画像・単調画像の3種類に分類し、それぞれに応じた推定処理を行っていた。第3の実施例では、画像を自然画像とパターン画像の2種類のみに限定して分類する構成をとる。それ以外の処理に関しては第1、2の実施例と同様のため、詳細説明は省略する。図14に本実施例の構成を示す。この形態をとることによって、オブジェクト解析の処理を2種類の画像構成に分類するだけにすることができるため処理を単純化することができる。また、第1、2の実施例で単調画像と判定されていた画像は自然画像として分類し、折り返しによる推定法を適用させる。これは、単調画像ではブロック境界において画像の連続性が強いという特徴があるためである。すなわち、パターン画像の場合のように処理結果を用いて画像を推定補完するという計算負荷の高い処理を選択する必要がないためである。オブジェクト解析の方法は第1の実施例、第2の実施例のどちらを利用しても構わない。
(実施例4)
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器を含むシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスクがある。また、更に、記録媒体としては、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、その接続先のホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムのプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。また、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
101 スキャナ部
102 ドキュメントフィーダ(DF)
103 原稿セット部
104 原稿有無センサ
105 原稿給紙ローラ
106 搬送ベルト
107 原稿台
108 排紙側の搬送ローラ
109 原稿排紙トレイ
110 光源
111 反射板
112 レンズ
113 プリンタ部
114 感光体
115 トナーカートリッジ
116 用紙カセット
117 給紙搬送路
118 二次転写位置
119 中間転写ベルト
120 定着器
121 センタートレイ
122 サイドトレイ
123 フラッパ
124 開閉センサ
125 両面印刷用紙搬送路
126〜130 原稿サイズ検知センサ
131 CCD
132 コントローラ部

Claims (13)

  1. m値の入力画像を前記入力画像より小さい処理ブロック領域を生成し、前記処理ブロック領域ごとに疑似中間調処理を用いてn値化画像(n<m)を生成し、前記処理ブロック領域を合成して結果を生成する画像処理装置において、前記入力画像を前記処理ブロック領域に分割する処理ブロック領域生成部701と、前記処理ブロック領域をn値化する疑似中間調処理部702と、隣接ブロックへの参照領域用として前記処理ブロック領域のn値化結果を保持しておくn値化データ保存領域と、n値化によって生じた誤差を保持しておく伝搬誤差保存領域と、処理ブロック領域の境界部において、n値化結果を利用して参照領域部の画像データを生成する補完画像データ生成部810と、前記処理ブロック領域を1枚の画像に合成する処理ブロック領域合成部703とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記補完画像データ生成部810は、処理ブロックのオブジェクト属性を解析し(S802)、前記解析結果であるオブジェクト属性に応じて、補完画像推定方法を変更する(S803)ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記補完画像データ生成部810は、前記処理ブロックにおいて、n値化処理が行われた領域を折り返すことによって参照領域を推定する(S804)ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記補完画像データ生成部810は、前記処理ブロックにおいて、n値化処理が行われた領域のデータを参照して、注目点近傍の濃度を反映するように参照領域を推定する(S805)ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記補完画像データ生成部810は、前記処理ブロックにおける最大値・最小値・平均値・最頻値のいずれかを用いて、参照領域を推定する(S806)ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
  6. 入力画像を前記入力画像より小さい処理ブロック領域を生成し、前記処理ブロック領域ごとに疑似中間調処理を用いてn値化画像を生成し、前記処理ブロック領域を合成して結果を生成する画像処理方法において、前記入力画像を前記処理ブロック領域に分割する処理ブロック領域生成部701と、前記処理ブロック領域をn値化する疑似中間調処理部702と、隣接ブロックへの参照領域用として前記処理ブロック領域のn値化結果を保持しておくn値化データ保存領域と、n値化によって生じた誤差を保持しておく伝搬誤差保存領域と、処理ブロック領域の境界部において、n値化結果を利用して参照領域部の画像データを生成する補完画像データ生成部810と、前記処理ブロック領域を1枚の画像に合成する処理ブロック領域合成部703とを備えることを特徴とする画像処理方法。
  7. 前記補完画像データ生成部810は、処理ブロックのオブジェクト属性を解析し(S802)、前記解析結果であるオブジェクト属性に応じて、補完画像推定方法を変更する(S803)ことを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
  8. 前記補完画像データ生成部810は、前記処理ブロックにおいて、n値化処理が行われた領域を折り返すことによって参照領域を推定する(S804)ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像処理方法。
  9. 前記補完画像データ生成部810は、前記処理ブロックにおいて、n値化処理が行われた領域のデータを参照して、注目点近傍の濃度を反映するように参照領域を推定する(S805)ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像処理方法。
  10. 前記補完画像データ生成部810は、前記処理ブロックにおける最大値・最小値・平均値・最頻値のいずれかを用いて、参照領域を推定する(S806)ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像処理方法。
  11. 請求項6乃至10のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 前記疑似中間調処理が誤差拡散法または平均濃度保存法である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
  13. 前記疑似中間調処理が誤差拡散法または平均濃度保存法である請求項7〜請求項10のいずれかに記載の画像処理方法。
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