JP2014056036A - 画像形成装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着温度を変更する場合、降温時と昇温時の温度変化の特徴に合わせた適切な判定を行うことができない。
【解決手段】画像データの各ページのトナー載量を、画像データに設定された属性に基づいて予想し、予想されたトナー載量情報から定着処理の予定温度を決定する。また、画像データの各ページのトナー載量を、画像データを展開したデータに基づいて確定する。確定されたトナー載量情報から定着処理の確定温度を決定する。定着手段の温度と、確定温度とを比較し、定着変更をする場合、判定された制御が温度変化速度の高い制御のときは、判定された制御を実行し、判定された制御が温度変化速度の低い制御のときは、ページ数分の画像データに対して決定された予定温度に基づいて、定着温度を変更するか否かを判定する。
【選択図】図10
【解決手段】画像データの各ページのトナー載量を、画像データに設定された属性に基づいて予想し、予想されたトナー載量情報から定着処理の予定温度を決定する。また、画像データの各ページのトナー載量を、画像データを展開したデータに基づいて確定する。確定されたトナー載量情報から定着処理の確定温度を決定する。定着手段の温度と、確定温度とを比較し、定着変更をする場合、判定された制御が温度変化速度の高い制御のときは、判定された制御を実行し、判定された制御が温度変化速度の低い制御のときは、ページ数分の画像データに対して決定された予定温度に基づいて、定着温度を変更するか否かを判定する。
【選択図】図10
Description
本発明は、形成されたトナー画像を転写紙上に熱定着する画像形成装置および方法に関する。
通常、電子写真方式により形成されたトナー画像を転写紙上に熱定着する画像形成装置においては、転写紙上に載せる単位面積当たりのトナー量に応じて、定着装置での定着温度を最適に変更する。すなわち、一般にトナー量が多いほど定着に必要な温度が高くなるので、通常は単位面積当たりのトナー量の最大値を予め決めておき、その最大値を持つ画像を確実に定着することが可能な定着温度となるよう温度調整を行う。
ここで、フルカラー複写機では、CMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)等の複数の色材を重ねて画像形成を行うため、転写紙上に載せる色材量(以下、トナー載量と呼ぶ)がフルカラー以外の複写機に比べ多くなる傾向にある。したがって、多くなったトナー裁量に対応するため定着ローラの熱容量を大きくすることから、電源投入後やスリープ解除後など、定着装置が所定設定温度より低い状態の場合、定められた設定温度に上昇するまでの定着ウォームアップは長くなる。その結果、すぐに印刷を開始することができず、印刷開始までの一定の待ち時間が発生する。また、トナー載量の最大値を大きく下回るような画像、例えばKの色材のみを使うモノクロモードによる画像の出力時には過剰な加熱を行うこことなり、不要な電力を消費することとなる。
不要な電力の削減のため従来、定着対象ページのトナー載量を予め判定予想し、トナー載量の最大値を大きく下回ると判定された場合は定着温度を引き下げる方法がが提案されている。
特許文献1では、画像形成装置に設定されている画像処理モードや、画像に施される中間調処理方式の持つ濃度変換処理の特性から適切な定着温度を判定し、これに応じて定着器の加熱制御を行うという手法が提案されている。このような従来技術においては、定着対象ページの定着温度を判定する際、例えばその印刷処理で設定されている画像処理のモードから出力時の最大トナー載量を予想し、この予想値を基に判定している。例えば、画像処理モードが「カラーモード」であれば、対象ページの出力時最大トナー載量は“200%(多い)”、「モノクロモード」であれば“100%(少ない)”と判定する。また、「文字モード」であれば濃度変換処理時の同一入力信号に対するターゲット濃度が高いので同じくトナー載量も“多い”、「写真モード」であればターゲット濃度は低いのでトナー裁量も”少ない“と判定する。このようにして、予想したトナー裁量に応じた定着温度を判定するが、あくまで画像処理モードから最大トナー載量を予想するものであって、実際のトナー載量あるいは画像を基に算出された予想トナー裁量を判定根拠としていない。このため、予想の精度は高くないが、制御動作の早い段階で定着温度の判定ができるという利点がある。
また、特許文献2では、入力データをラスタライズした後のRIP後画像の画像解析を行い、各画素の濃度値の分布率と画像面積との関係から画像の最大トナー載量を予想し、それに応じて定着温度を制御している。この方法は、ラスタライズ後画像の実際の画素値を解析した結果に基づいてトナー載り量を予想するため、印刷動作の後半、通常は最終段である定着動作実行直前等で定着温度が判定され、温度の制御開始が遅くなるが、予想自体の精度は高いという利点がある。
一方、定着温度を変更する場合、高温状態から低温状態に移行する降温制御と、低温状態から高温状態に移行する昇温制御とでは制御が異なる。すなわち、通常、降温制御では、温度変化に時間がかかる(温度変化速度が遅い)ため、早い段階で制御動作の開始が必要である。昇温制御では、温度変化に時間がかからないため、制御動作開始を遅くすることが可能である。さらに、一般的に高温状態からの制御では、対象画像のトナー載量が少ないと判定されたが実際は多かった場合でも、定着温度が急激に低くなることは少ないから画像不良などの問題は起こりにくい。しかし、低温状態からの制御で、実際は対象画像のトナー載量が多いにもかかわらず、少ないと誤判定すると昇温に時間がかかるため定着不良などが発生する可能性が高く正確な予想が必要である。
しかしながら、上述のように降温制御および昇温制御、あるいは低温状態からの制御および高温状態からの制御によって、温度の制御特性が異なるにもかかわらず従来技術では考慮されていない。すなわち、上述の特許文献1の手法も、特許文献2の手法も、制御特性の相違を考慮せずに、いずれの制御特性にある制御時にも一律同じ手法を用いて行うため、各々の手法の利点の効果が限られるという問題がある。具体的には、特許文献1の手法を用いた場合、トナー載量の予想は実際の画像に基づいたものではないので、トナー載量を少なく誤判定した場合の定着不良等を考慮し、本来低温制御とすべき場合も高温制御とせざるを得ないこともある。また、特許文献2の手法を用いた場合、判定精度が高くても、印刷動作の早い段階で判定できないことから、例えば降温制御するときに定着動作の直前に処理を開始するので十分低温に移行できず消費電力削減の効果が少ない。
本願の画像形成装置は、電子写真方式により形成されたトナー画像を記録媒体上に熱定着する定着手段を備え、定着手段は、異なる温度変化速度を有する昇温制御または降温制御により定着温度を制御する画像形成装置であって、画像データの各ページのトナー載量を、画像データに設定された属性に基づいて予想し、予想されたトナー載量情報から定着処理の予定温度を決定し、記憶手段に格納する予定温度決定手段と、画像データの各ページのトナー載量を、画像データを展開したデータに基づいて確定し、確定されたトナー載量情報から定着処理の確定温度を決定する確定温度決定手段と、定着手段の温度と、確定温度決定手段により決定された確定温度とを比較し、定着温度を変更するか否かを判定し、変更をする場合、判定された制御が温度変化速度の高い制御のときは、判定された制御を実行し、判定された制御が温度変化速度の低い制御のときは、予め決められた先読ページ数分の画像データに対して決定された予定温度を記憶手段から取得し、確定温度決定手段により決定された確定温度と、取得した先読ページ数分の画像データに対して決定された予定温度とに基づいて、定着温度を変更するか否かを判定し、判定された制御を実行する制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、各ページのトナー載り量と各ページに設定された印刷モードの双方から定着温度を決定することで、定着対象ページの定着前に前もって定着温度を制御することができ、かつ、定着装置の定着温度の切り替えの回数を少なくすることができる。
[実施例1]
図1および図8は本実施例の電子写真方式によりトナー画像を形成する画像形成装置の構成を示すハードブロック図である。図1に示すように、画像形成装置は、画像読取部101、画像処理部102、記憶部103、CPU104および画像出力部105を備える。なお、画像形成装置は、画像データを管理するサーバ、プリントの実行を指示する不図示のパーソナルコンピュータ(PC)などにネットワークなどを介して接続可能である。
図1および図8は本実施例の電子写真方式によりトナー画像を形成する画像形成装置の構成を示すハードブロック図である。図1に示すように、画像形成装置は、画像読取部101、画像処理部102、記憶部103、CPU104および画像出力部105を備える。なお、画像形成装置は、画像データを管理するサーバ、プリントの実行を指示する不図示のパーソナルコンピュータ(PC)などにネットワークなどを介して接続可能である。
画像読取部101は、原稿の画像を読み取り、画像データを出力する。画像処理部102は、画像読取部101や、外部から入力される画像データを含む印刷情報を中間情報(以下「オブジェクト」と呼ぶ)に変換し、記憶部103のオブジェクトバッファに格納する。さらに、格納したオブジェクトに基づきビットマップデータを生成し、記憶部103のバッファに格納する。その際、色変換処理や、画像調整処理、トナー総量制御処理等を行うが、詳細は後述する。
記憶部103は、ROM、RAM、ハードディスク(HD)などを含む。ROMは、CPU104が実行する各種の制御プログラムや画像処理プログラムを格納する。RAMは、CPU104がデータや各種情報を格納する参照領域や作業領域として用いられる。また、RAMとHDは、上記のオブジェクトバッファや後述の定着温度設定値の記憶などに用いられる。
このRAMとHD上で画像データを蓄積し、ページのソートや、ソートされた複数ページにわたる原稿を蓄積し、複数部のプリント出力を行うことができる。
画像出力部105は、記録紙などの記録媒体にカラー画像を形成して出力する。さらに詳細には図8を参照して説明する。
図8は、図1の画像形成装置の詳細構成を示すブロック図である。原稿読取部600は画像読取部101であり、画像出力部605は画像出力部105であり、CPU608はCPU104である。また、プログラムROM606、データROM607、RAM609、内部記憶領域部(HD)603は、記憶部103である。原稿読取部600で読み込まれた画像データは、データ処理・制御部602へ入力部I/F610を介して送られる。送られたデータは、プログラムROM606に格納されたデータ処理プログラムをCPU608が起動し、データROM607に格納される処理用データを使いながらRAM609上で処理される。処理中または処理後の画像データは、必要に応じて記憶部I/F614を介して内部記憶領域部603に格納される。処理の終了した画像データは、出力部I/F612を介して、データ送受信部604または画像出力部605に送られる。データ送受信部604に送られたデータは、ネットワークを介してホストコンピュータ616など外部に接続された他のデータ処理装置に送られる。画像出力部605に送られたデータは、画像形成装置が備えるプリントエンジンから紙などの記録媒体上に印刷されて出力される。また、このデータ送受信部604を介して、外部のホストコンピュータ616から印字データを受け取る場合もある。この場合、画像形成装置はプリンタとして動作する。さらに、USBメモリなどの可搬型外部記憶領域617を、記憶部I/F614に装着して、データを直接入力する場合もある。
これら一連の印字データ及び画像データ処理を実行する際の動作環境は、環境設定部(パネル)601を介してユーザーにより設定され、設定内容に従って、設定部I/F611によりデータ処理・制御部602の動作設定が行われる。
[装置概観]
図2は本実施例の画像形成装置の概観図である。画像読取部101において、原稿台ガラス203および原稿圧板202の間に画像を読み取るべき原稿204が置かれ、ランプ205の光を照射される。原稿204から反射された反射光は、ミラー206および207に導かれ、レンズ208によってカラーラインセンサとしての3ラインセンサ210上に像が結ばれる。なお、レンズ208には赤外カットフィルタ231が設けられているが、これに限られない。図示しないモータにより、ミラー206とランプ205を含むミラーユニットを速度Vで、ミラー207を含むミラーユニットを速度V/2で矢印の方向に移動する。つまり、3ラインセンサ210の電気的走査方向(主走査方向)に対して垂直方向(副走査方向)にミラーユニットが移動し、原稿204の全面を走査する。
図2は本実施例の画像形成装置の概観図である。画像読取部101において、原稿台ガラス203および原稿圧板202の間に画像を読み取るべき原稿204が置かれ、ランプ205の光を照射される。原稿204から反射された反射光は、ミラー206および207に導かれ、レンズ208によってカラーラインセンサとしての3ラインセンサ210上に像が結ばれる。なお、レンズ208には赤外カットフィルタ231が設けられているが、これに限られない。図示しないモータにより、ミラー206とランプ205を含むミラーユニットを速度Vで、ミラー207を含むミラーユニットを速度V/2で矢印の方向に移動する。つまり、3ラインセンサ210の電気的走査方向(主走査方向)に対して垂直方向(副走査方向)にミラーユニットが移動し、原稿204の全面を走査する。
3ラインのCCDからなる3ラインセンサ210は、入力される光情報を色分解して、フルカラー情報としてレッドR、グリーンGおよびブルーBの各色成分を読み取り、その色成分信号を信号処理部102へ送る。なお、本実施例では3ラインセンサ210を構成するCCDはそれぞれ5000画素分の受光素子を有し、原稿台ガラス203に載置可能な原稿の最大サイズであるA3サイズの原稿の短手方向(297mm)を600dpiの解像度で読み取ることができる。標準白色板211は、3ラインセンサ210の各CCD 210−1から210−3によって読み取ったデータを補正するためのものである。標準白色板211は、可視光でほぼ均一の反射特性を示す白色である。
画像処理部102は、3ラインセンサ210から入力される画像信号を電気的に処理して、シアンC、マゼンタM、イエローYおよびブラックKの各色成分信号を生成し、生成したCMYKの色成分信号を画像出力部105に送る。このとき出力される画像はディザなどのハーフトーン処理が行われたCMYKの画像となっている。画像出力部105において、画像読取部101から送られてくるC、M、YまたはKの画像信号はレーザドライバ212へ送られる。レーザドライバ212は、入力される画像信号に応じて半導体レーザ素子213を変調駆動する。半導体レーザ素子213から出力されるレーザビームは、ポリゴンミラー214、f−θレンズ215およびミラー216を介して感光ドラム217を走査し、感光ドラム217上に静電潜像を形成する。
本実施例の現像器は、マゼンタ現像器219、シアン現像器220、イエロー現像器221およびブラック現像器222の4つの各色用現像器から構成される。4つの現像器が交互に感光ドラム217に接することで、感光ドラム217上に形成された静電潜像を対応する色のトナーで現像してトナー像を形成する。記録紙カセット225から供給される記録紙は、転写ドラム223に巻き付けられ、感光ドラム217上のトナー像が記録紙に転写される。
このようにしてC、M、YおよびKの4色のトナー像が順次転写された記録紙は、定着ユニット226を通過することで、トナー像が熱定着された後、装置外へ排出される。この定着ユニットは内部の加圧ローラからの圧力と熱を転写された記録紙に与えることによりC、M、Y、Kの4色のトナー像を記録紙に定着させる。この時の熱量がトナー載量に対して不十分であると定着不良を起こし正常な画像が得られないため、この定着ユニットには不図示の温度センサが取り付けられており、定着に十分な温度になっていることが確認されて初めて定着動作が行われるよう制御する。この温度制御はCPU104にて温度センサ情報とトナー載量の関係とに基づいて実行される。
次に前述のトナー載量に関係する印刷モードと、定着ユニットが動作するために必要な温度(以下、定着温度)及び処理速度(以下、定着速度)との関係に関して説明する。本実施例で、トナー載量とは画像上の単位面積当たりトナーが付与された量を意味し、単位を%として説明する。具体的にはC、M、Y、Kの各色の最大値を100%とした時に、例えばその最大値を2色重ねた場合に200%のトナー載量となる。各色は階調性を持っているため各色のトナー載量は0〜100%までの間の値を取り得る。
一般に、トナー載量は印刷された画像の品質に影響を与えるため、印刷のモード指定に応じて十分な品質となるためには、一定のトナー載量が必要となる。例えば、フルカラー印刷モードはCMYKの4色のトナーをフルに利用したモードで任意の色を再現する、高品質なカラー印刷を行うモードである。一般的にはフルカラー印刷の時の最大トナー載量は240%ほどが確保されれば高品位な画質を得ることが可能である。
またUCR印刷モードは、前述のフルカラー印刷でC、M、Yの3色で作られる黒またはグレーをK単色に置き換え、文字や細線のトナー飛び散り等を押さえ文字の可読性を高める処理である。UCR印刷では、CMYをKに置き換えることで最大トナー載量は減らすことができ、この時の最大トナー載量は180%程度で十分となる。
また省トナー印刷モードは、前述のフルカラー印刷よりも画像全体の濃度を落とすことで使用するトナーを減らしトナー載量を少なくするモードである。省トナー印刷では、例えばトナーの使用量をフルカラーの半分に設定することができ、この場合トナー載量の最大値は半分の120%、または2色分200%の4分の1を削減して150%等とすることができる。
最後に単色印刷モードは、モノクロ印刷に代表される1色のトナーのみを使った処理であり、その場合のトナー載量の最大値は1色の最大値である100%になる。
このように画像の色をどのように処理するか、すなわち印刷のモード指定により最大トナー載量が異なるため、印刷のモードごとに必要とされる定着ユニットの温度は異なる。一般に、定着時の定着速度が一定の場合、最大トナー載量が高いほど必要な定着温度は高くなる。なお、画像中の最大トナー載量を予想する手法としては、上述した印刷モードにより予想するものが一般的である。以下、図3〜7、9〜16を参照して、本実施例を詳細に説明する。
[モジュール構成]
図3および図4は、本実施例にかかる画像形成装置が備えるモジュール構成を示す図である。以降に示す処理は、図8のCPU608に相当するCPU307が、プログラムROM606やデータROM607に相当する記憶部308から読み出したプログラムやデータを用いてデータ処理・制御部602において実行するものである。以下、他の実施例でも同様である。図8のデータ送受信部604に相当するデータ入力部303で入力の印刷データを受け取り、同じくデータ処理・制御部602に含まれる画像処理部内のデータ処理部304においてページ記述言語(以下、PDL)として解析し展開する。そして、画像形成部305でラスタライズ画像を生成する。生成した画像はビデオ信号に変換し画像出力部306に出力する。この時、データ入力部303〜画像形成部305は、ホストPC301が備えていてもよいし、画像形成装置302が備えていてもよい。
図3および図4は、本実施例にかかる画像形成装置が備えるモジュール構成を示す図である。以降に示す処理は、図8のCPU608に相当するCPU307が、プログラムROM606やデータROM607に相当する記憶部308から読み出したプログラムやデータを用いてデータ処理・制御部602において実行するものである。以下、他の実施例でも同様である。図8のデータ送受信部604に相当するデータ入力部303で入力の印刷データを受け取り、同じくデータ処理・制御部602に含まれる画像処理部内のデータ処理部304においてページ記述言語(以下、PDL)として解析し展開する。そして、画像形成部305でラスタライズ画像を生成する。生成した画像はビデオ信号に変換し画像出力部306に出力する。この時、データ入力部303〜画像形成部305は、ホストPC301が備えていてもよいし、画像形成装置302が備えていてもよい。
本実施例では、図4に示すように、データ入力時にジョブ中の各ページ共通のトナー量を、印刷動作実行時に設定されている画像処理モードにより予想するトナー載量予想部(1)311を備える。さらに、ジョブ及びページ解析時にページ毎のトナー量を予想するトナー載量予想部(2)312を備えることも可能である。トナー載量予想部311を、第1のトナー載量予想部、トナー載量予想部312を第2のトナー載量予想部と呼ぶこともできる。また、各ページのトナー量を確定するトナー載量確定部313を画像形成部305の後に備え、さらに上記情報から対象ページの定着温度を確定する定着温度確定部314と、確定した温度に従い定着器を制御する定着温度制御部315を備える。ここで、画像処理モードには、色処理モード設定値、原稿タイプモード設定値、濃度調整モード設定値などが含まれる。
[判定フロー]
図5を参照して、上述したトナー載量予想部311、312・確定部313を用いて定着温度を決定する処理流れを説明する。ここでは、トナー載量予想部(1)311で行う予想と、トナー載量確定部313で行う判定の例を説明する。本実施例では、トナー載量に予め閾値を定めておき、閾値を超えると一定の高温で定着動作を実行し、閾値以下では一定の低温で定着動作を実行する。ここでは、この閾値をトナー載量が160%とする。
図5を参照して、上述したトナー載量予想部311、312・確定部313を用いて定着温度を決定する処理流れを説明する。ここでは、トナー載量予想部(1)311で行う予想と、トナー載量確定部313で行う判定の例を説明する。本実施例では、トナー載量に予め閾値を定めておき、閾値を超えると一定の高温で定着動作を実行し、閾値以下では一定の低温で定着動作を実行する。ここでは、この閾値をトナー載量が160%とする。
図5を参照すると、画像処理モード401によるトナー載量予想による手法の場合は、定着温度の判定タイミングが早いが、定着温度の判定精度は低い。一方、ラスタ画像の画素値からトナー載量を予想する手法の場合は、判定タイミングは遅いが、判定精度は高い。すなわち、画像処理モードは、図8に示す環境設定部(以下、パネル)601や、ホストコンピュータ616上のユーザインターフェイス(以下、UI)が保持する情報であり、この情報により図6に示すように定着温度を判定する。具体的には、図6を参照すると、入力ジョブの全てのページをカラーで処理する“カラーモード”や、カラーか否かを自動的に判断して処理する“自動モード”の画像処理モード403が設定されている場合、出力はフルカラー印刷となる可能性がある。そこで予想トナー載量をこのモードでの色変換処理が定義している最大載量(例:200%)とし、この値は閾値(160%)を超えるので、ジョブに含まれる全てのページに“高載量(予想値)”という情報を付加する。ここで、情報の付加方法は本技術分野で知られたいずれの方法を用いることもできる。
一方、“モノクロモード”の画像処理モード404であれば、K一色しか使用しないので、最大のトナー載量は100%となり、閾値160%を下回っているので“低載量(確定値)”という情報を付加する。ここで、Kのみの色であれば閾値を超えることはないので“低載量”は確定値となる。“単色印刷モード”の場合も同様であり、“低載量”という情報を付加する。
また、“省トナー印刷モード”の画像処理モード405であれば、色変換処理で通常のトナー載量から削減する削減率は既知なので、最大のトナー載量を確定できる(例えば、150%)。
この段階で“低載量(確定値)”の情報が付加されたページは定着制御時に予定温度が低い“低温定着”可能と判断される。この予定温度決定手段であるトナー載量予想部(1)で“高載量(予想)”となったページは、更にトナー載量確定部313でRIP後CMYK画像の各画素値から実際のトナー載量の解析406を実行する。ここでページ内の最大載量を持つ画素値が190%であれば閾値の160%を超えているので、“高載量(確定値)”、140%であれば、本例の閾値160%以下だから、“低載量(確定値)”と判定する。以上の確定値は、RIP処理後のRIP画像に付加される。
このように、本実施例では「トナー載量予想部」と「トナー載量確定部」を両方備え、最終的にトナー載量を判定する点が特徴である。すなわち、本実施例では、上述の2種類のトナー載量の予想手法を効果的に組み合わせて使用することにより最終的な定着温度を決定する。
図7を参照して、上述のように判定した定着温度を定着器に適用する印刷処理中のタイミングを説明する。図7は、画像形成装置302において実行される。通常、複数のページを含む印刷ジョブは、PDLデータ504として解析され、RIP前に一旦記憶部503に蓄積保存される。この段階までに、トナー載量予想部(1)311あるいはトナー載量予想部(2)312で予想されたトナー載量情報がページ2〜ページN+3の各ページに付加されている。ここで、トナー裁量情報が付加されるページの範囲はトナー載量予想部の現在実行している原稿の位置に依存する。定着対象ページ501の直前のページ502はRIP画像であるので、トナー載量確定部313で確定されたトナー載量情報を保持する。この2つの情報を用いて、定着対象ページ501をページ0として、定着動作における定着温度制御を実行する。この時、ページ1となる対象の次のページ502のみ確定されたトナー載量情報が付加されており、ページ2〜ページN+3の画像データには予想されたトナー載量情報のみが付加されている。
図9では、従来技術を用いてトナー載量判定を行った場合の定着温度制御(温度遷移)を説明する。図9のグラフ(a)は、トナー載量予想部(1)311のみを用いた判定手法により定着温度を制御する場合の温度遷移を示すグラフである。この場合、各ページが保持するトナー載量情報は全て“予想値”であり、確定値は算出されないので定着以降も“予想値”のみ保持しているものとする。ここで、ページ701は定着済みであり、次に定着対象ページ702の定着動作をする状態とする。定着対象ページ702の定着動作の後は、次定着ページ703、次次定着ページ704と定着動作が実行されていくものとする。
ページ701が“高載量”の画像だったとすると、ページ701の定着処理終了後、次の定着対象ページ702の情報、及び2ページ先の次定着ページ703および次々定着ページ704までの情報を用いて定着温度を判定する。一般に、トナー載量予想部(1)311のみを用いた判定手法により定着温度を制御する場合、安定的に温度制御するため、低載量の画像が一定数連続するまで降温制御を行わない。本実施例では、対象ページを含む3ページ以上連続で予想値が低載量の場合のみ降温制御を開始する。図9のグラフ(a)に示す例では、定着対象ページ702および次々定着ページ704は低載量(予想)であるが次定着ページ703は高載量(予想)とする。このため、高い定着温度を維持するような制御を行うので、次定着ページ703の実際のトナー載量が高載量でない場合も降温制御には移行せず、定着温度を低温にすることができない。なお、本実施例では、連続して判断するページ数は3、すなわち先読みするページ数は2(先読ページ数分は2ページ)となる。しかし、より安定化を図る場合は、より多い数を設定することができ、その場合先読み数を予め記憶部308に保持しておくこともできる。
図9のグラフ(b)に示す例は、トナー載量確定部313のみを用いて定着温度を判定する場合の温度遷移を示す図である。この場合、各ページが保持するトナー載量情報は全て“確定値”であり、かつ定着対象ページのみが本情報を保持しているとする。“高載量”の定着対象ページ705の定着処理終了後、次の次対象ページ706の情報を判定に利用する。本例では、上述の例とは異なり、常に確定されたトナー載量情報のみに基づいて定着温度制御を行うものとする。
図9のグラフ(b)では、定着対象ページ706は低載量(確定)のため、高載量(確定)の定着済みページの705の処理終了後に温度を降下させる降温制御を開始する。しかし次対象ページ707は高載量(確定)であるため、降温制御終了後に高い定着温度に昇温する昇温制御を行う。さらに次々対象ページ708が低載量(確定)であるため、また降温制御が開始される。以上説明したようにトナー載量確定部313のみを用いて定着温度を判定する場合、確定された精度の高いトナー載量情報により定着温度の判定ができるが、判定がなされるのが遅いため、条件によっては頻繁に昇降制御が切り替わる。このため、安定した温度制御を実行することが困難となる。
図10および図11を参照して、本実施例を用いてトナー載量判定を行った場合の定着温度制御(温度遷移)を説明する。図10は、トナー載量予想部(1)311とトナー載量確定部313を用いてトナー載量判定を行う場合の、定着対象ページ802に対する定着動作の処理開始時の状態を示す図である。この場合、定着対象ページ802が保持するトナー載量情報は“確定値“、次定着ページ803および次々定着ページ804はトナー載量情報の“予想値”を保持しているものとする。
“高載量”の定着済ページ801の定着処理終了後、定着対象ページ802の確定されたトナー載量情報、及び2ページ先(次定着ページ803および次々定着ページ804)までの情報に基づいて定着温度を判定する。この場合、定着対象ページ802の確定されたトナー載量情報は、“低載量”なので、図9で説明したのと同様に降温制御開始の条件として、対象ページを含む3ページが連続して低載量と予想される場合のみとする。そこで本実施例では、定着対象ページ802は“低載量”(確定)、次々定着804は“低載量”(予想)であるが、次定着ページ803が“高載量”(予想)である。本実施例では、処理が進み次定着ページ803の予想値が確定すると、“低載量”(確定)と判定される可能性もあるため、このタイミングで降温制御を開始する。
次に、図11のグラフ(a)および(b)は、定着対象ページ802の定着処理が終了し、次定着ページ803の定着動作に移行した際の状態を示す図である。本実施例では、この段階でトナー載量確定部313が、定着対象ページ803のトナー載量を確定し、定着温度を確定するため、確定の内容が高載量か低載量かで制御が異なってくる。図11のグラフ(a)は、定着対象ページ803がトナー載量予想部(1)311で高載量(予想)であり、トナー載量確定部313で低載量(確定)と確定された場合の遷移を示す図である。図11のグラフ(a)に示すように、この場合は低載量と確定されたページが連続することとなるので、引き続き降温制御を行いより低い定着温度として消費電力を削減することができる。すなわち、本実施例では一度高載量と予想されても、実際には低載量と判断してもよいような場合には降温制御を続けるよう制御することが可能となる。このため、次定着ページ804の開始前には所定の低温度に達することが可能となる。実際に出力されるカラー印刷物は、カラー指定がなされていてもトナー載量自体は最大値に達しない画像が多数の場合も多いことから、従来技術では十分な低温に制御できない場合でも本実施例の制御により低温での定着が可能となる。
さらに、図11に示すグラフ(b)は、定着対象ページ803がトナー載量予想部(1)311での判定は高載量(予想)であり、トナー載量確定部313での判定も同じく高載量(確定)であった場合の制御を示す図である。つまり、予想値および確定値共に高載量と判断された場合、定着済ページ802の定着動作の際に降温制御を開始してしまっているので、定着対象ページ803の定着処理開始前には昇温制御に切り替えなければならない。本実施例では一度予想したトナー載り量をトナー載量確定部313において再度見直すので、ぎりぎりまで降温制御を続けることができ、可能な範囲まで消費電力の削減が可能である。これは、降温制御に比べ昇温制御は比較的短期間に必要な温度まで定着温度を変化させる温度変化速度を有することが可能だからである。
図12は、本実施例における処理を示すメインのフローチャートである。図3のホストPC301(図8のホストコンピュータ616に対応)などから入力された印刷データジョブ(入力データ)を、データ入力部303(図8ではデータ送受信部604に対応)が受け取る。印刷データジョブは、複数ページからなら印刷ジョブである。ここで、図4のトナー載量予想部(1)311を起動し、この入力データに対してS1001で、図8に示す環境設定部601によって設定されている画像処理モードの設定値から、トナー載量予想値DEを決定する。
具体的には、画像処理モードには以下のような種類があるが、これに限ることなく本実施例の原理を適用できる印刷モードであればいずれのものも使用できる。また、以下に述べる各モードと判定方法は一例に過ぎず、どのモードのときに同様な予想値を割り当てる等は、暫時システムに適合させて決定することができる。例えば、色処理モードが「カラーモード」であれば、原則4色使用するため“高載量”(予想)、「モノクロモード」であれば、1色しか使われないので“低載量”(確定)と判定する。また、画像濃度を制御するモードが「通常」あるいは指定無しであれば“高載量”(予想)、「省トナーモード」などのように通常より低い濃度で出力される設定がなされている場合は“低載量”(確定)と判定する。また、印刷データのタイプ指定が「文字モード」であれば、明瞭に印刷するため比較的高濃度で出力されるよう処理がなされるため“高載量”(予想)、「写真モード」であれば、中間調を多用するため“低載量”(予想)とする。これは印刷処理開始時のモード設定でも、後述するページ毎に付加される設定としても使用することができる。このように、一般には印刷モードにより、一応の予想値が予想され、画像データに付加されるが、モードによっては、予想の段階でトナー載量が閾値を超えるか、閾値以下か確定できるものもある。本実施例で言えば、「省トナーモード」や「モノクロモード」は、実際の画像を解析するまでもなく、本実施例で設定した閾値160%以下となり、低載量となることが明らかなため、この時点で“低載量”(確定)とする。
図13は、図12のS1001の詳細を示し、本実施例におけるトナー載量予想部311,312の処理例を詳細に示すフローチャートである。図13のS1101で受信した入力データに対し、S1102で画像処理モードの設定値を取得する。S1103で画像処理モードの中の色処理モードとして「モノクロモード」が設定されているか否かを判定し、設定されていればS1105でトナー載量予想情報(DE)を“低載量”(確定)とする。設定されていない場合は、S1104で濃度調整モードとして「省トナーモード」が設定されているか否かを判定し、されていれば同じくS1105でトナー載量予想情報(DE)を“低載量”(確定)とする。設定されていない場合は、更にS1106で印刷データのタイプ指定モードとして「写真モード」が設定されているか否かを判定し、設定されていれば、S1107でトナー載量予想情報(DE)を“低載量”(予想)とする。これらの条件に合致しない場合はS1108でトナー載量予想情報(DE)を“高載量”(予想)とする。メインフローに戻り、S1002で決定した予想値DEからこの入力データの予定定着温度TEを決定する。
図14および図15は、図12のS1002の予定定着温度決定処理の一例を詳細に示すフローチャートである。図14は定着温度切り替えが高温か低温の2段階の場合であり、S1201で決定したトナー載量予想情報(DE)が“低載量”であればS1202で予定定着温度(TE)を“低温”に、“高載量”であれば同じくS1203で“高温”に設定する。また、図15では複数レベルの温調制御が可能な場合であり、3段階を例として説明する。まずS1204では、記憶部308などに予め記憶している図示しないトナー載量と定着温度の対応テーブルを取得し、S1206でトナー載量予想情報(DE)の値を判定する。トナー載量予想情報(DE)が“レベル1”であれば、S1207で予定定着温度(TE)を取得した対応テーブルから得られる対応温度“温度1”に設定する。“レベル1”でなかった場合は、S1208で“レベル2”であるか否かを判定し、そうであればS1209で同じく“温度2”を設定する。いすれも否であれば、S1210で“温度3”に設定する。また、ルックアップテーブルを用いることもできる。
なお、トナー載量情報から定着温度を決定するタイミングは、トナー載量の確定情報取得時に行ってもよい。次に図12のS1003を示す、決定した予定定着温度(TE)を保持する手法を図16を参照して説明する。決定した定着温度情報は、S1301において各ページデータにページ属性として埋め込むことで保持する。上記の処理により、トナー載量予想値から決定した予定定着温度(TE)を保持した状態で各ページはデータ処理部304で処理され、画像形成部305でデータを展開し、ラスタライズ画像を生成して、メインフローのS1004に移行する。ここで図4に示すトナー載量確定部313を起動し、ラスタライズ画像を解析してトナー載量を確定し、確定温度の決定を行う(確定温度決定処理)。
次に、図12のS1004のトナー載り量の確定処理の詳細について、図17を用いて説明する。図17は、トナー載量確定処理を詳細に示すフローチャートである。S1401でラスタライズ画像を取得し、S1402で1画素毎にその画素値からトナー載量を算出する。全画素解析後にS1403で高載量と判定される画素がページ内に存在するか否かを判定し、1つでも存在した場合はS1406でトナー載量DFを“高載量”とし、存在しない場合はS1405で同じくDFを“低載量”とする。この判定手法は、ここでは1画素単位で判定したが、一定領域内の平均値で判定しても良い。
次にS1005で図4の定着温度確定部314を起動し、S1003で確定したトナー載り量の確定情報から対象ページの定着温度を確定する。この確定定着温度の決定処理は、S1002と同様のフローで可能である。上記で定着対象ページの確定定着温度TF(1)が決定する。S1006で、画像形成装置302の現在の定着温度(すなわち、1ページ前の確定定着温度)TF(0)と、決定した確定定着温度TF(1)(Nページ目の(Nは自然数)のトナー載り量から求めたNページ目の定着温度)とを比較する。比較した結果、同じ温度である場合は温度を変更する制御を行う必要がないので、そのまま終了する。温度に差がある場合は、S1007で比較し、現時点の定着温度TF(0)より次の確定定着温度TF(1)が高い場合は、そのまま昇温制御を実行する。
現時点の定着温度TF(0)より次の確定定着温度TF(1)が低い場合は、S1010で記憶部308に保持される先読ページ数Nを取得する。そして、S1009で先読ページ数N分のページについて予定定着温度情報(印刷ジョブに設定された印刷モードに対応する(N+1)ページ目以降の定着温度)を取得する。S1011で、取得した各予定定着温度と現在の定着温度を比較し、1つでも“高温(確定)”のページがある場合は、降温制御を行わず現在の温度(高温)を維持する。確定した“高温”のページがない場合は、S1012で(N+1)ページ目以降のぺ−ジの定着のために降温制御を開始する。上記処理フローにより、図10および図11で説明した温度制御を実行することが可能となる。
これにより、本実施例では、記憶部308に保持されている定着制御前のページの予定定着温度と現在定着しているページの確定定着温度と、各ページのトナー載り量を用いて定着温度制御を行う。これにより、定着制御前のページに対して前もって定着温度を下げておくことができ、かつ、各ページのトナー載り量に対応する定着温度により定着を制御することができる。
従来技術で説明した図9(a)の予想情報のみで判定する場合は、各ページのトナー載り量を判定しておらず、低載り量と予想したページが実際高載り量だった場合、定着温度が低温状態のためトナーが定着できない可能性がある。また、図9(b)の確定情報のみで判定する場合、定着の直前にしか載り量を判定することができず、定着制御前の先のページの載り量を事前に判定することができない。よって、載り量に応じた定着温度により頻繁に切り替えが発生してしまう。
[第2実施例]
以下、図18を参照して、本発明の第2実施例を詳細に説明する。本実施例では、トナー載量の予想を2種類の手法を併用して予想精度を上げるものである。データ入力部303で受け取る印刷データが複数ページからなるジョブの場合、通常はS1001の判定で用いる画像処理モードの設定値はジョブ全体に適用される。例えば、ここで色処理モードが「カラーモード」であれば、ジョブ内の全ページを“高載量”(予想)、「モノクロモード」であれば(1色しか使われないので)“低載量”(確定)とする。画像濃度を制御するモードや印刷データのタイプ指定モードも同様である。
以下、図18を参照して、本発明の第2実施例を詳細に説明する。本実施例では、トナー載量の予想を2種類の手法を併用して予想精度を上げるものである。データ入力部303で受け取る印刷データが複数ページからなるジョブの場合、通常はS1001の判定で用いる画像処理モードの設定値はジョブ全体に適用される。例えば、ここで色処理モードが「カラーモード」であれば、ジョブ内の全ページを“高載量”(予想)、「モノクロモード」であれば(1色しか使われないので)“低載量”(確定)とする。画像濃度を制御するモードや印刷データのタイプ指定モードも同様である。
しかし、ジョブに含まれる画像の中には色処理モードがカラーであっても単色しか含まないものや、ページ毎に設定されている画像処理命令により、印刷処理実行時の設定値と異なる動作をする可能性がある。このような場合にも予測精度を上げるために、以下のような処理を行う。S1001で、ジョブ全体(ページ共通)のトナー載量予想部(1)311を実行しDE1を決定する。この時S1501で、DE1が確定された値であるか否かを判定する。モノクロモードのように既に予想の段階で確定されていれば、これ以上の判定は不要のためS1502でDEにDE1を設定する。確定されておらず予想された値の場合は、S1503でトナー載量予想部(2)312を起動し、ページ毎に画像処理情報を解析する。例えば、ページのヘッダファイルにそのページのカラーモード命令が含まれている場合、これを参照してページがカラーモードかモノクロモードかを判定する。その他画像濃度を制御するモードや印刷データのタイプ指定モードも同様である。具体的には、色処理設定値、原稿タイプ設定値または濃度調整設定値が含まれる。
次にS1504で、決定したトナー載量予想情報2(DE2)が確定された値であるか否かを判定し、確定されていればS1505でDEにDE2を設定する。DE1とDE2のいずれも確定された値ではない場合、S1004のトナー載量確定ステップに処理を移行する。これにより、印刷ジョブ全体に設定された印刷モードによるトナー載量予想の結果と、ページ単位の予想の結果とが異なるときも、より精度の高いトナー載量予想を行うことが可能となる。
[その他の実施例]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。また、本発明は、複数のプロセッサが連携して処理を行うことによっても実現できるものである。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。また、本発明は、複数のプロセッサが連携して処理を行うことによっても実現できるものである。
Claims (15)
- 電子写真方式により形成されたトナー画像を記録媒体上に熱定着する定着手段を備え、該定着手段は、異なる温度変化速度を有する昇温制御または降温制御により定着温度を制御する画像形成装置であって、
画像データの各ページのトナー載量を、該画像データに設定された属性に基づいて予想し、前記予想されたトナー載量情報から定着処理の予定温度を決定し、記憶手段に格納する予定温度決定手段と、
画像データの各ページのトナー載量を、該画像データを展開したデータに基づいて確定し、前記確定されたトナー載量情報から定着処理の確定温度を決定する確定温度決定手段と、
前記定着手段の温度と、前記確定温度決定手段により決定された確定温度とを比較し、定着温度を変更するか否かを判定し、変更をする場合、当該判定された制御が温度変化速度の高い制御のときは、当該判定された制御を実行し、当該判定された制御が温度変化速度の低い制御のときは、予め決められた先読ページ数分の画像データに対して決定された予定温度を前記記憶手段から取得し、前記確定温度決定手段により決定された確定温度と、前記取得した先読ページ数分の画像データに対して決定された予定温度とに基づいて、定着温度を変更するか否かを判定し、判定された制御を実行する制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記予定温度決定手段は、印刷処理実行時に設定されている色処理モード設定値からトナー載量を予想することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記予定温度決定手段は、画像形成を実行時に設定されている原稿タイプモード設定値からトナー載量を予想することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記予定温度決定手段は、画像形成を実行時に設定されている濃度調整モード設定値からトナー載量を予想することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記確定温度決定手段は、ラスタライズ画像を解析し各画素値からトナー載量を確定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記予定温度決定手段は、複数の定着温度で温度制御が可能であり、各定着温度に対応するトナー載量の最大値を参照するルックアップテーブルを参照して得られたトナー載量の最大値から前記予定温度を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記温度変化速度の低い制御が降温制御であるとき、前記先読ページに1つでも予め定めた閾値よりも高温に決定された予定温度であって、予め確定温度と定められたページがあるときは前記降温制御を実行しないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記温度変化速度の低い制御が降温制御であるとき、前記先読ページに予め定めた閾値よりも高温に決定された予定温度のページがあっても降温制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 複数の画像データを含む印刷データの各々の画像データについて電子写真方式により形成されたトナー画像を記録媒体上に熱定着する定着手段を備える画像形成装置であって、
印刷処理の際の前記印刷データに含まれる画像データの全体に対して設定された画像処理モードの設定からトナー載量を予想する第1のトナー載量予想手段と、
前記印刷データに含まれる各画像データに設定されている画像処理情報からトナー載量を予想する第2のトナー載量予想手段と、
前記第1のトナー載量予想手段で使用された画像処理モードの設定が、予想されるトナー載量が最終的に確定された値であると予め定められている設定でないとき、さらに第2のトナー載量予想手段を用いて予想されたトナー載量に基づいて、前記定着手段の温度制御を制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記第2のトナー載量予想手段は、前記印刷データに含まれる各画像データに付加されている色処理設定値からトナー載量を予想することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記第2のトナー載量予想手段は、前記印刷データに含まれる各画像データに付加されている原稿タイプ設定値からトナー載量を予想することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記第2のトナー載量予想手段は、前記印刷データに含まれる各画像データに付加されている濃度調整設定値からトナー載量を予想することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 形成されたトナー画像を記録媒体上に定着する定着手段の定着温度を制御する画像形成方法であって、
画像データの各ページのトナー載量を、該画像データに設定された属性に基づいて予想し、前記予想されたトナー載量情報から定着処理の予定温度を決定し、記憶手段に格納する予定温度決定ステップと、
画像データの各ページのトナー載量を、該画像データを展開したデータに基づいて確定し、前記確定されたトナー載量情報から定着処理の確定温度を決定する確定温度決定ステップと、
前記定着手段の予定温度と、前記確定温度決定ステップにおいて決定された確定温度とを比較し、定着温度を変更するか否かを判定し、変更をする場合、当該判定された制御が温度変化速度の高い制御のときは、当該判定された制御を実行し、当該判定された制御が温度変化速度の低い制御のときは、予め決められた先読ページ数分の画像データに対して決定された予定温度を前記記憶手段から取得し、前記確定温度決定ステップにおいて決定された確定温度と、前記取得した先読ページ数分の画像データに対して決定された予定温度とに基づいて、定着温度を変更するか否かを判定し、判定された制御を実行する制御手段と
を備えた、ことを特徴とする画像形成方法。 - 形成された画像を記録媒体上に定着する定着手段の定着温度を制御する画像形成装置であって、
画像データの各ページに設定されている印刷モードと前記各ページのトナー載り量とに応じて、各ページの定着温度を決定する決定手段と、
前記決定された定着温度を用いて定着手段の定着温度制御を行う制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 形成された画像を記録媒体上に定着する定着手段の定着温度を制御する画像形成装置であって、
複数ページからなる印刷ジョブに含まれるNページ目の(Nは自然数)のトナー載り量から求めたNページ目の定着温度と、前記印刷ジョブに設定された印刷モードに対応する(N+1)ページ目以降の定着温度とから、(N+1)ページ目以降のページに対して定着温度制御を行う制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
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