JP2012109453A - パルス駆動装置 - Google Patents

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光敏 後藤
Eiki Yoshida
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Abstract

【課題】 容量性の負荷デバイスをパルス駆動させた際のパルスの立下り時に生じる残留電圧を簡易な回路構成で効果的に減衰させることによって、負荷デバイスの発熱を抑えると共に、パルスのオン時における駆動能力をさらに高めることができるパルス駆動装置を提供することである。
【解決手段】 出力部16に接続されるLED10を所定のオン/オフ周期によるパルス信号によって駆動するパルス駆動装置11において、前記パルス信号がオフした際に、前記LED10に寄生するキャパシタンスに伴う残留電圧を前記出力部16と定電流パルス駆動部14との間に設けた出力制御部15を通して減衰させることによって、前記パルス信号のオフ期間におけるLED10の消費電力量を低減させた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、発光ダイオードなどの容量性の負荷デバイスをパルス駆動させるためのパルス駆動装置に関するものである。
従来、発光ダイオード(LED)の駆動装置は、一又は複数のLEDが接続される出力部と、この出力部に対して直列に接続されるコイル及びこのコイルに生じた逆起電力を前記LEDに供給するために、前記出力側に並列に接続されるダイオードからなる駆動回路と、この駆動回路をオン/オフにスイッチング駆動するスイッチング回路とを備えて構成されている。
このようなLED駆動装置にあっては、LEDに流れる電流が過渡的に変動するのを防止するための保護回路が設けられる。例えば、特許文献1に記載のLED駆動装置では、LEDが接続される出力部の両端子間に容量素子を設けることで、駆動回路を通してLEDに過大な電流が過渡的に流れるのを防止するように構成されている。
また、特許文献2には、LED駆動用の第1の差動スイッチング回路と誘導負荷を接続した第2の差動スイッチング回路とを備え、双方の差動スイッチング回路をコンデンサによって交流結合した駆動回路が開示されている。このような駆動回路によって、LEDのオン/オフによる出力電流の立上りや立下りを急峻にすることで高速化を図っている。
特開2008−235530号公報 特開2005−268276号公報
ところで、負荷となるLEDには静電容量が存在するため、図7(b)に示すように、所定のオン/オフ周期によってパルス駆動させた際に、特にパルスの立下り時における電圧波形及び電流波形の立下り特性に遅れが生じるといった現象がある。一方、同じパルス駆動であっても、抵抗性の負荷であれば、図7(a)に示すように、電圧波形及び電流波形には遅れが生じることがない。
このような容量性の負荷をパルス駆動させた際の電圧波形及び電流波形の立下り特性の遅れは、図7(b)に示したように、パルスのピーク値から時間の経過と共に徐々に減衰する電圧波となっており、ここで発生する電圧(残留電圧)はLEDで消費されていることとなる。
このような残留電圧が存在することによって、パルスのオフ期間であっても、LEDが発熱した状態となっているため、消費電力の低減効果が十分に図られないといった問題があった。また、パルスの立下りの遅れに伴って、立上りのタイミングにも遅れが生じるため、発光のオン/オフ周期が乱れ、発光輝度の低下やちらつきが生じるといった問題もあった。
上記特許文献1に開示されているような容量素子による保護回路を備えた駆動装置にあっては、容量素子自体の静電容量が重畳されるため、パルスの立下りの遅れがさらに大きくなるおそれがある。また、特許文献2に開示されているような2つの差動スイッチング回路を備えるとなると、回路構成が複雑になると共にコストアップともなり、駆動に要する消費電力が増大するため、LEDの発熱量が高くなるといった問題がある。
上述したように、LEDを所定のオン/オフ周期によるパルス信号で駆動させることは一般には行われているが、パルス信号がオフした場合であっても、LEDに寄生する残留電圧の影響で立下りが遅くなるため、前記パルスのオン期間の中でさらに細かくスイッチングさせるような2重パルスを用いた駆動方式を採用することは困難であった。このような2重パルスによる高速駆動が実現できれば、消費電力量を最小限に抑えつつ、LEDの駆動能力の限界値に近いピーク電流値の近傍で駆動させることが可能となる。しかしながら、従来の回路構成では残留電圧を急激に低減させることは難しく、また、スイッチングを高速化させるには、回路構成が複雑になるといった問題があり、実際に使用できるレベルでの製品化が困難となっていた。
そこで、本発明の目的は、容量性の負荷デバイスをパルス駆動させた際のパルスの立下り時に生じる残留電圧を簡易な回路構成で効果的に減衰させることによって、負荷デバイスの発熱を抑えると共に、パルスのオン時における駆動能力をさらに高めることができるパルス駆動装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、容量性の負荷デバイスを所定のオン/オフ周期によるパルス信号によって駆動するパルス駆動装置において、前記パルス信号がオフした際に、前記負荷デバイスに寄生するキャパシタンスに伴う残留電圧を減衰させることによって、前記負荷デバイスが消費する電力を低減させることを特徴とする。
前記負荷デバイスに対して、所定の電圧値以下に減衰させる整形部を備える。
前記整形部は、前記負荷デバイスに寄生するキャパシタンスを吸収あるいは打ち消すように調整可能なインダクタンスを有する電磁誘導部材を備える。
また、本発明は、容量性の負荷デバイスが接続される出力部と、この出力部に接続された負荷デバイスの定格電圧値に基づき、この負荷デバイスを定常駆動させるための定格電流値及びこの定格電流値から該負荷デバイスに固有の絶対最大定格電流値を算出し、この絶対最大定格電流値を超えない範囲で該負荷デバイスに流し得るピーク電流値の算出及び設定を行い、前記ピーク電流値に基づいてパルス幅変調することで、前記負荷デバイスのオン期間を規定した第1のオン/オフ周期による方形状の第1駆動パルスを生成するとともに、この第1駆動パルスのオン期間の中でさらにスイッチングさせることで、パルスの最大振幅が前記ピーク電流値となるように、且つオン期間及びオフ期間のデューティ比を可変とした第2のオン/オフ周期による第2駆動パルスを生成する定電流パルス駆動部とを備えたパルス駆動装置であって、前記定電流パルス駆動部と出力部との間に、前記駆動パルスがオフした際、前記負荷デバイスに寄生するキャパシタンスに伴う残留電圧を減衰させる整形部を有した出力制御部を設けたことを特徴とする。
本発明に係るパルス駆動装置によれば、駆動パルス信号がオフした際に、負荷デバイスに寄生しているキャパシタンスを吸収あるいは打ち消すように作用させることで、前記負荷デバイスで消費される残留電圧を減衰することができる。これによって、負荷デバイスを駆動させるパルス信号を高速化できると共に、負荷デバイスの発熱量を抑えることが可能となる。
また、前記パルスのオン期間の中でさらに細かくスイッチングさせた場合であっても、寄生キャパシタンス及び残留電圧に伴う立下り特性に遅れが生じないので、ピーク電流値を維持した状態で、且つ、安定した状態で負荷デバイスを駆動させることができる。
本発明に係るパルス駆動装置のブロック図である。 上記パルス駆動装置の全体回路図である。 出力制御部の回路図である。 上記パルス駆動装置における駆動パルス及び発光駆動波形図である。 上記パルス駆動装置における発光周期波形図である。 上記パルス駆動装置によって実際にLEDを駆動させたときの出力波形図である。 従来のパルス駆動装置の出力波形図である。
以下、添付図面に基づいて本発明に係るパルス駆動装置の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明のパルス駆動装置を含むシステムのブロック図、図2はパルス駆動装置の回路図である。
本実施形態のパルス駆動装置は、接続される負荷デバイスとして、定格電圧値及び定格電流値等の既定の電気的特性を有する発光ダイオード(LED)を対象として構成されている。図1及び図2に示すように、パルス駆動装置11は、外部電力供給源100からの直流電圧V0を印加する入力端12a,12bを有する入力部12と、直流電圧V0を所定の電圧値に昇圧あるいは降圧させるための昇降圧制御部13と、この昇降圧制御部13によって制御された電圧VFによって、定電流のパルス信号を生成する定電流パルス駆動部14と、この定電流パルス駆動部14で生成されたパルス信号を整形する出力制御部15と、この出力制御部15によって整形されたパルス信号をLED10に出力する出力端16a,16bを有する出力部16とを備えて構成されている。
前記LED10は、1w,2w,3w,・・・など照明用途に応じて消費電力や数量が適宜設定される。例えば、白熱電球30w相当用であれば、4w前後のLEDが1個、あるいは1wのLEDが4乃至5個が直列に接続される。
前記外部電力供給源100は、用途に応じて商用交流電圧(100V系、200V系)、直流電圧(3V〜48V系など)、あるいは、電池(1.5V〜3V系など)から選択された電源装置を用いることができる。LED10は直流駆動であるため、商用交流電圧を用いる場合は、前記外部電力供給源100側に設けられた整流回路101を介して交流から直流に変換した後、パルス駆動装置11の入力端12a,12bに供給される。なお、直流電圧電源や電池を使用する場合には、整流回路101を介さずそのまま直流電圧V0が入力端12a,12bに供給される。
前記昇降圧制御部13は、LED10に流れる電流I1が設定電流IFとなるように、定電流パルス駆動部14に供給する電圧を制御する。前記電流I1が設定電流IFより低い場合は、昇圧コンバータとして動作し、IFと等しくなるようにI1を制御する。逆に、I1がIFより高い場合は、降圧コンバータとして動作し、IFと等しくなるようにI1を制御する。このようにして制御された電圧VFが定電流パルス駆動部14へ供給される。
前記定電流パルス駆動部14は、予め規定されているLED10の定格電流値IFと、このLED10が破壊しない範囲で流し得る絶対最大定格電流値Imaxとの間で、絶対最大定格電流値Imaxを超えないでより絶対最大電流値に近い値としてのピーク電流値Ipで駆動される駆動パルスを出力制御部15に供給する。
前記出力制御部15は、後述する充放電部17と整形部18を備え、図4に示すように、前記ピーク電流値Ipを最大振幅とする発光駆動波形W2による電流を生成し、この電流を出力部16の出力端16a,16bに出力する。これによって、前記出力端16a,16bに接続されているLED10を正確なパルス信号によって、連続的に安定した状態で発光駆動させることができる。
次に、図2に基づいて、パルス駆動装置11の詳細な回路構成について説明する。定電流パルス駆動部14は、定電流制御部21と、第1のスイッチング素子Q1と、第2のスイッチング素子Q2とを備え、出力制御部15に流す電流値I1を常時監視して常に一定供給するように制御される。前記昇降圧制御部13では、出力部16に接続されているLED10に流れる電流値I1の増減分を補うように外部電力供給源100から電流レベルを増減させる。これによって、一定の電流レベルを維持している。第1のスイッチング素子Q1は、図4に示したように、第1のオン/オフ周期T1からなる第1駆動パルスP1を生成するためのもので、前記昇降圧制御部13によって増減された電流信号を第1のドライブ回路23を介して所定のタイミングでスイッチングさせることで、オン期間とオフ期間の比率(デューティ)を設定する。前記第1のオン/オフ周期T1は、200Hz程度となるように制御される。また、デューティは、前記LED10が有する定格輝度となるように制御されるが、オン期間を50%程度又はそれ以下となるように設定することで、発熱量や消費電力を低減させることができる。本実施形態では、オン期間を10%、オフ期間を90%となるようにデューティを設定した。
前記第2のスイッチング素子Q2は、第2のオン/オフ周期T2からなる第2駆動パルスP2を生成するためのもので、前記第1のスイッチング素子Q1がオンしている間で動作可能となっている。このスイッチングによって、第2のオン/オフ周期T2は約300KHzで、デューティ比はオン期間が1(10%)、オフ期間が9(90%)となるように制御される。
負荷電流検出部19は、電流検出素子R2、RC積分回路27、差動増幅器28を備える。電流検出素子R2は、高精度のシャント抵抗が用いられ、前記第2のスイッチング素子Q2のスイッチングによってLED10に流れる電流を検出する。RC積分回路27では、前記電流検出素子R2によって検出された検出電流を第2のスイッチング素子Q2のオン/オフ周期によって積分する。差動増幅器28は、前記RC積分回路27によって積分された信号と基準電圧源32との差分をとって増幅した検出電圧V1を出力する。この検出電圧V1は定電流制御部21に送られる。
前記定電流パルス駆動部14に接続される出力制御部15は、充放電部17と整形部18とを備える。図3に示すように、前記充放電部17は、出力端16a,16bに生じる電圧を充電するコンデンサC1と、このコンデンサC1に充電された電流を制限するための抵抗R1、コンデンサC1から放電される電流をバイパスするためのダイオードD1を備える。この充放電部17では、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2がオンする度にLED10に流れる電流が抵抗R1を通してコンデンサC1にも充電される。そして、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2がオフになっている間にコンデンサC1に充電された電荷が放電してLED10に電流が流れる。これによって、第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2のスイッチングによるそれぞれのオン期間だけでなく、オフ期間においてもLED10には電流を一定量供給し続けることができる。このため、駆動電流は間欠的な方形波状のパルスでありながらLED10には一定の電流が連続して流れるため、発光輝度を一定に維持することができると共に、消費電力を低減させることが可能となる。なお、コイルL1とダイオードD1は、第2のスイッチング素子Q2がオンすることによって、LED10に流れるピーク電流値Ipを平滑化する。ダイオードD2は、バックコンバータとなり、第2のスイッチング素子Q2がオフの期間、LED10に流れた電流をI1に回生させる機能を有している。
図3に示したように、整形部18は、一方の出力端16bと前記充放電部17の間に設けられる電磁誘導部材(コイル)L2によって構成される。このコイルL2は、所定のインダクタンスHxを有し、前記出力端16a,16bに接続されるLED10に寄生するキャパシタンスFxとによってLC回路を構成している。
前記LC回路は、その共振周波数で振動する電力を蓄えることができ、LED10に寄生するキャパシタンスFxは、出力端16a,16bにかかる電圧によって変化する。ここで、前記キャパシタンスFxとコイルL2のインダクタンスHxとが結合すると、キャパシタンスFxにかかる電圧がインダクタンスHxによって吸収され、あるいは、打ち消し合いながら徐々に減衰していき、最終的に、出力部16に蓄積された電力がなくなるように放出させることができる。しかしながら、コイルL2が電流の変化を阻止するように働くため、電流は流れ続ける。この電流が流れている間の電圧は、前記LED10の下限電圧値である定格電圧値VFより低くなるように設定される。
前記コイルL2は、LED10のキャパシタンスFxが既知であれば、このキャパシタンスFxとの共振点が設定可能なインダクタンスHx値を有した部品が選択される。また、前記LED10のキャパシタンスFxが不明であったり、発光状態において変動したりする場合は、コイルL2にインダクタンスHx値が可変可能な部品を用いて構成することができる。なお、基本構成としては、L1=L2を満たせばよい。
前記定格電圧値VFを基準としたピーク電流値Ipは、IF<Ip<Imaxの関係を満たしていれば問題ないが、安全性を考慮しつつ、最大限の効果を引き出すためには、Ip=k×Imax(k=0.9)に予め設定される。係数kは(0<k<1)の範囲で任意に設定することができるが、(0.5<k<1)あるいは(0.7<k<1)で設定するのが好ましい。この結果から実際にLEDを高効率で駆動させるためのピーク電流値Ipを設定する。なお、係数kは、駆動制御部10の外部端子(図示せず)に接続される可変抵抗、トリマーあるいはディップスイッチなどの調整デバイスによって外部から設定することができる。
また、上述したように、既定値として予めピーク電流値Ipを設定する以外の手段として、パルス駆動装置11に内蔵するCPUのメモリ内に定格電流値参照テーブル(VF−IFテーブル)や絶対最大定格電流値参照テーブル(IF−Imaxテーブル)を記憶させておき、これらの参照テーブルを基にしたプログラム処理によって算出させることもできる。前記VF−IFテーブルには、定格電圧値VF、定格電流値IFが設定され、IF−Imaxテーブルには、前記定格電流値IF、絶対最大定格電流値Imaxが設定される。
ここで、定格電流値IFとは、前記LED10を安定した状態で一定の明るさに発光させることが可能な電流値であり、定格電圧値VFはそのときにLED10にかかる電圧値である。また、絶対最大定格電流値Imaxとは、LED10の動作を一定の条件の下で保証し得る最大許容値であり、この値を超えれば素子の破壊につながるため、短時間であっても越えないように規定した値である。この絶対最大定格電流値Imaxは、後述する第1駆動パルス及び第2駆動パルスにおける駆動条件において保証し得る最大許容値であり、LEDチップメーカー側で公開している仕様書やカタログなどに記載されている絶対最大定格電流値とは異なり、数倍程度の値を取り得る。したがって、本発明におけるピーク電流値Ipとは、使用するLED10の第1及び第2駆動パルスにおける駆動条件下において予め求められた絶対最大定格電流値Imaxに安全率としての係数を加味して決定された値である。
前記定電流パルス駆動部14は、図4に示したように、LED10をパルス駆動させるための方形状の発光周期信号(第1駆動パルス)P1を生成する。この第1駆動パルスP1は、定電流パルス駆動部14の第1ドライブ回路23によってパルス幅変調された連続した第1のオン/オフ周期T1からなっており、電流が流れる期間(オン期間)と、電流が流れない期間(オフ期間)を連続して繰り返す。前記第1のオン/オフ周期T1は、一例として、約200Hz、デューティ比は、オン期間が1(10%)に対してオフ期間が9(90%)となるように設定される。なお、前記第1のオン/オフ周期T1は、LEDの駆動能力に応じて適宜設定される。
前記第1駆動パルスP1は、第1のオン期間の中で高速にスイッチングさせることで、さらに電流が流れる期間を細かく断続させた第2のオン/オフ周期T2からなる方形状の発光駆動信号(第2駆動パルス)P2が生成される。第2のオン/オフ周期T2は、前述したT1の条件の下では、一例として、約300kHz、デューティ比は第1駆動パルスP1と同様にオン期間が1に対してオフ期間が9となるように設定される。この第2駆動パルスP2は、前記第1駆動パルスP1と同様にLED10の種類や数量等の駆動能力に応じて設定されたピーク電流値Ipによる振幅で制御出力される。また、第2駆動パルスP2は、RC積分回路27を通すことによって、第2のオン/オフ周期T2で充放電を繰り返す三角波状の発光駆動波形W2となる。さらに、図5に示すように、この発光駆動波形W2によるパルスから第1のオン/オフ周期T1で充放電を繰り返す三角波状の発光周期波形W1による電流が出力される。このように、ピーク電流値Ipを最大振幅とする発光周期波形W1による電流をLEDに印加することによって、消費電力を抑えつつ、高効率でLEDを連続的に安定した状態で発光駆動させることができる。
上記定電流パルス駆動部14によって、ピーク電流値Ipは、IF<Ip<Imaxの関係を満たす範囲に制御され、このピーク電流値Ipを所定のデューティ比でスイッチングさせるように構成されている。
図6は本発明のパルス駆動装置11を用いて実際にLEDを駆動したときの出力波形である。波形(a)は、定格2wのLEDを用いて、駆動パルスのオンデューティを20%に設定したときのものである。このときの電圧・電流値は以下の通りである。
ピーク電圧Vp=10.40(V)
ピーク電流Ip=1.28(A)
平均電圧Vrms=4.72(V)
平均電流Irms=0.468(A)
平均電力Prms=2.21(W)
一方、比較のために、上記定格2wのLEDをDC駆動した場合の実験値は以下のようになる。
ピーク電圧Vp=8.42(V)
ピーク電流Ip=0.253(A)
平均電圧Vrms=8.42(V)
平均電流Irms=0.253(A)
平均電力Prms=2.13(W)
また、このときの全光速は、パルス駆動で110(lm)、DC駆動で94(lm)となり、パルス駆動の方が明るくなるといった結果が得られた。
温度変化に関しては、DC駆動の場合、最高温度Tc=44℃、周囲温度Ta=28℃となり、その差ΔT=16℃であったのに対して、パルス駆動の場合、Tc=42℃、Ta=28℃となり、その差ΔT=14℃となった。この結果、パルス駆動の場合では、LEDの温度が約2℃低下するといった効果が得られた。なお、Tcの温度測定は、LED近傍のヒートシンク表面位置を固定して測定を行った。
次に、定格2wのLEDを用いて、駆動パルスのオンデューティを10%に設定したときの実験データを以下に示す。
ピーク電圧Vp=12.60(V)
ピーク電流Ip=2.68(A)
平均電圧Vrms=4.07(V)
平均電流Irms=0.523(A)
平均電力Prms=2.13(W)
このときの全光速は、114(lm)であった。また、上記条件における温度変化は、Tc=41℃、Ta=28℃となり、その差ΔT=13℃となり、DC駆動に比べて約3℃低下することが確認できた。
上記実験結果から、LED10がオフした際におけるキャパシタンスFxが整形部18のインダクタンスHxと結合することによって、残留電圧を打ち消す方向に作用した結果、DC駆動時と略同じ電力が供給されたにも関わらず、LED10で消費される電力が低減し、これによって発熱を抑えることができた。また、パルスのオンデューティを小さく設定するほど発熱量を抑えることが可能となる。これは、パルスのオフ期間が長くなることと、前記整形部18によって、パルスがオフした際の残留電圧が急激に低減するため、LED10の冷却効果が高まったためであると考えられる。
以上、説明したように、本発明のパルス駆動装置によれば、パルスがオフした際の電流波形及び電圧波形の立下り特性が改善されたことによって、発光周期波形及びこの発光周期波形の中でさらにオン/オフする発光駆動波形の立下り特性も急峻となるように改善された。これによって、オンパルスのIpが高まり、発光特性も大幅に改善することができた。
特に、出力端16a,16bに接続されるLED10の特性や個数に応じた定電流を出力部16に対して連続的に供給するのではなく、ピーク電流値Ipのオン/オフが変化するパルス信号を高速にスイッチングすることでLED10を発光制御する。このため、LED10の発光レベルを一定に維持した状態で、発熱及びこの発熱に伴う消費電力の低減化が図られるといった有利な効果を奏する。
LEDの特性としては、順方向の定格電圧値VFが温度の上昇によって低下する傾向にあるため、従来の一般的な定電流源からの出力電圧が一定であると、出力部16に流れる電流が増し、それに伴って前記定格電圧値VFがさらに低下するといった問題があったが、前述したように、定電流パルス駆動部14によって、LED10への通電時間を間欠的にスイッチングさせることで、温度上昇の低減とともに、VFの変動を抑制する効果も得られる。
前記出力部16に接続されるLED10は1個から駆動可能であり、複数接続される場合は、直列や並列あるいは直列並列が混在したものであってもよい。なお、本実施形態では、LEDを駆動対象としたが、LEDには限定されず、液晶やEL等の容量性の負荷デバイス全般も駆動対象とすることが可能である。
10 LED(負荷デバイス)
11 パルス駆動装置
12 入力部
12a,12b 入力端
13 昇降圧制御部
14 定電流パルス駆動部
15 出力制御部
16 出力部
16a,16b 出力端
17 充放電部
18 整形部
19 負荷電流検出部
21 定電流制御部
23 第1のドライブ回路
24 第2のドライブ回路
27 RC積分回路
28 差動増幅器
32 基準電圧源
100 外部電力供給源
101 整流回路
Q1 第1のスイッチング素子
Q2 第2のスイッチング素子
R1,R2 抵抗
C1 コンデンサ
L1,L2 コイル
D1,D2 ダイオード
P1 第1駆動パルス
P2 第2駆動パルス
T1 第1のオン/オフ周期
T2 第2のオン/オフ周期
W1 発光周期波形
W2 発光駆動波形
V1 検出電圧
VF 定格電圧値
Ip ピーク電流値
IF 定格電流値
Imax 絶対最大定格電流値

Claims (11)

  1. 容量性の負荷デバイスを所定のオン/オフ周期によるパルス信号によって駆動するパルス駆動装置において、
    前記パルス信号がオフした際に、前記負荷デバイスに寄生するキャパシタンスに伴う残留電圧を減衰させることによって、前記負荷デバイスが消費する電力を低減させることを特徴とするパルス駆動装置。
  2. 前記負荷デバイスに対して、所定の電圧値以下に減衰させる整形部を備えた請求項1に記載のパルス駆動装置。
  3. 前記整形部は、前記負荷デバイスに寄生するキャパシタンスを吸収あるいは打ち消すように調整可能なインダクタンスを有する電磁誘導部材を備える請求項2に記載のパルス駆動装置。
  4. 前記電磁誘導部材は、前記負荷デバイスのキャパシタンスと共振するようにインダクタンスが調整される請求項3に記載のパルス駆動装置。
  5. 前記キャパシタンスとインダクタンスとを共振させることによって、前記残留電圧を前記負荷デバイスが起動可能となる下限電圧値以下に減衰させる請求項1乃至4のいずれかに記載のパルス駆動装置。
  6. 前記下限電圧値は、前記負荷デバイスの定格電圧値である請求項5に記載のパルス駆動装置。
  7. 容量性の負荷デバイスが接続される出力部と、
    この出力部に接続された負荷デバイスの定格電圧値に基づき、この負荷デバイスを定常駆動させるための定格電流値及びこの定格電流値から該負荷デバイスに固有の絶対最大定格電流値を算出し、この絶対最大定格電流値を超えない範囲で該負荷デバイスに流し得るピーク電流値の算出及び設定を行い、
    前記ピーク電流値に基づいてパルス幅変調することで、前記負荷デバイスのオン期間を規定した第1のオン/オフ周期による方形状の第1駆動パルスを生成するとともに、
    この第1駆動パルスのオン期間の中でさらにスイッチングさせることで、パルスの最大振幅が前記ピーク電流値となるように、且つオン期間及びオフ期間のデューティ比を可変とした第2のオン/オフ周期による第2駆動パルスを生成する定電流パルス駆動部とを備えたパルス駆動装置であって、
    前記定電流パルス駆動部と出力部との間に、前記駆動パルスがオフした際、前記負荷デバイスに寄生するキャパシタンスに伴う残留電圧を減衰させる整形部を有した出力制御部を設けたことを特徴とするパルス駆動装置。
  8. 前記整形部は、前記負荷デバイスがオフした際に寄生するキャパシタンスと共振するインダクタンスを有する電磁誘導部材を備える請求項7に記載のパルス駆動装置。
  9. 前記整形部は、前記残留電圧を負荷デバイスの定格電圧値未満に減衰させる請求項8に記載のパルス駆動装置。
  10. 前記出力制御部は、キャパシタンス及びインダクタンスからなる充放電回路を備え、パルスの最大振幅が前記ピーク電流値となるように駆動される第1駆動パルス及び第2駆動パルスのオン期間で充電してオフ期間で放電させることによって、前記出力部側に前記充放電によるパルス信号で駆動された電流を印加する請求項7に記載のパルス駆動装置。
  11. 前記負荷デバイスは、一又は複数の発光素子である請求項1又は7に記載のパルス駆動装置。
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