JP2012107403A - 擬似電気錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類ある実機電気錠1を用意する事無く、電気錠システムの動作確認が行え、既存の実機電気錠を使用せずに電気錠システムを一時的に仮動作させる事を可能とする擬似電気錠を提供する。
【解決の手段】複数種類ある電気錠種別の動作を擬似電気錠本体2の切替装置5にて特定の実機電気錠として設定して、擬似電気錠2を特定の実機電気錠を制御する外部機器3に実機電気錠1の代わりに接続し、この疑似電気錠2は外部機器3からの施解錠用制御信号を認識して施解錠動作を擬似的に行い、外部機器へ施解錠状態信号を出力し、また擬似電気錠本体の施解錠操作スイッチ6の操作でも施解錠動作を疑似的に行い前記同様に外部機器へ施解錠状態信号を出力し、さらに開閉操作スイッチ7にて扉開閉動作を擬似的に行い外部機器へ扉開閉信号を出力する事で外部機器3に擬似電気錠2を特定の実機電気錠1として認識させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気錠システムが正常動作しているか否かを検査する際に用いる擬似電気錠である。
昨今、防犯システムや入退室管理システムには、各ドアに電気信号によって施錠や解錠動作をする電気錠が導入されている。電気錠とは、施錠の為のデッドボルトの移動や固定を電磁アクチュエータにより制御するものの他、扉枠側において施錠の為のデッドボルトを係止するストライクを電磁アクチュエータにより制御する電気ストライクを含めたものを指す。
電気錠の制御方法は複数種類あり、基本的な制御は電気錠への通電で行われ、通電の有無で施解錠を制御する方法や、通電ごとに施解錠を制御する方法があり、その中でも代表的な動作として通電時施錠型、通電時解錠型、瞬時通電制御型、モーター施解錠型が挙げられる。
通電時施錠型の電気錠とは、電磁アクチュエータとしてソレノイド等を用いるもので、施錠の為の制御に連続通電を必要とし、通電を絶つと解錠し、非常時に避難経路になり、停電時には自動的に解錠させたい扉等に用いる場合が多い。
通電時解錠型の電気錠とは、前者と同じく電磁アクチュエータとしてソレノイド等を用いるものだが、通電時施錠型とは動作が逆で、解錠の為の制御に連続通電を必要とし、通電を絶つと施錠する為、主に停電時にも施錠しておかなければならないセキュリティ性の高い扉に用いる場合が多い。
瞬時通電制御型とは、電磁アクチュエータにプッシュプルソレノイド等を用いるもので、短時間直流を通電すると電磁アクチュエータが作動し、その作動位置を主に磁気的に保持し、施錠あるいは解錠する。施解錠状態を保持する為、前記通電時施錠型や通電時解錠型のように施錠状態あるいは解錠状態を保持する為の連続通電を必要としない。この機構を正負の異なる電極の通電でそれぞれ施錠動作と解錠動作をするものと、通電極性にかかわらず施錠または解錠にかかわらず通電により施解錠状態が施錠および解錠の状態を交互にとるものとの2種類があり、ここでは前者を有極制御瞬時通電制御型、後者を無極制御瞬時通電制御型と称す。
モーター施解錠型の電気錠とは、電磁アクチュエータとして直流のマイクロモータを用いるもので、デッドボルトをマイクロモータにより駆動させるので、錠止が確実で、前記瞬時通電施錠型と同様に施錠状態あるいは解錠状態保持の為の連続通電を必要としない。
このように電気錠は前記のような主な制御方法で区分けされるが、実際これらの電気錠は施解錠動作時の細かな仕様の違い等により、多種多様に存在する。
また、電気錠は製造メーカーや種類により、本体の大きさや形状もそれぞれ異なり汎用性がない。同じ電気錠でも電気錠を設置する扉の厚みにより付随するシリンダーやサムターン、種類によってはレバーやノブの設定が変わり、もちろんレバーやノブの形状にも種類がある為、扉の仕様によって用意する電気錠セットの仕様も異なる。
前記電気錠を用いたシステムの点検や保守の際、既存の実機電気錠がなんらかの要因で動作しない場合、実機電気錠を制御する外部機器での動作確認の為に点検対象の実機電気錠と同じ種類の実機電気錠を用意しなければならない。また、用意した実機電気錠を既存の実機電気錠と設置交換しなければならず、設置交換せずに接続だけを既存の実機電気錠から交換用の実機電気錠に変更して動作確認を行う場合は、当然交換用の実機電気錠は扉に設置していない状態で使用しなければならない。電気錠は扉に設置することが前提な為、扉に設置した電気錠と扉枠側に設置したストライクとが対になっており、ストライクに内蔵された磁石を電気錠が反応することにより電気錠は閉扉したと認識する為、電気錠はストライクがない状態では扉が開いていると認識する。その為、扉から外した状態の電気錠本体では扉開閉動作を伴った電気錠の正常な施解錠一連動作をさせることは容易でない。
複数種類の電気錠を併用しているシステムの点検や保守では、使用している実機電気錠と同種類の実機電気錠を用意する必要があり、更に、設置交換を必要とした点検や保守では、既存の実機電気錠と仕様をある程度あわせる必要がある。
使用している電気錠の種別がわからない場合は、予測を立てて、予め複数種類の実機電気錠を用意する必要がある。
実機電気錠は決して軽いものではなく、常時複数種類、複数台数を持ち歩くには不便である。
また、保守や点検等と用途は変わるが、電気錠システム導入前での構築したシステムの動作確認には、実機電気錠を用意する必要があり、構築内容に変更があった場合は再度構築内容に適した種類の実機電気錠を用意する必要がある。
そこで、本発明は複数種類ある実機電気錠の動作と信号の授受を一つの機器で擬似的に行うことにより、実機電気錠を複数種類常備しなければならない問題を解消することを目的としている。
上記の課題を解決する為に、請求項1のように実機電気錠の解錠状態や施錠状態、扉の開扉状態や閉扉状態を実機電気錠からそれぞれの状態信号を受け、実機電気錠の状態を認識し、施解錠状態や扉開閉状態を確認できる機能を備えた外部機器を接続し、当該外部機器が正常に信号を受信し、状態を認識して正常動作するか否かを検査する擬似電気錠であって、擬似電気錠の施錠状態と解錠状態を任意に選択するスイッチを備え、スイッチの操作により施錠と解錠の状態を変化させ、施錠状態の場合に施錠状態信号を、解錠状態の場合に解錠状態信号を出力し、扉開閉状態も同様に開扉状態と閉扉状態を任意に選択するスイッチを備え、スイッチの操作により開扉と閉扉の状態を変化させ、開扉状態の場合に開扉状態信号を、閉扉状態の場合は閉扉状態信号を出力し、当該外部機器への各状態信号の入力を外部機器で確認して、外部機器が正常に動作するか否かを判断することができるようにした。
また、請求項2のように複数種類ある電気錠種別の特定の実機電気錠動作を、スイッチの切替にて対象となる実機電気錠の電気錠種別の擬似動作を行うよう擬似電気錠を設定し、外部機器からの施解錠制御用通電を受けることで特定の実機電気錠と同様の動作を擬似的に行い、実機電気錠と同様に施錠状態や解錠状態の信号を出力することで、その各信号の授受により外部機器が正常に動作するか否かを検査する擬似電気錠であって、擬似電気錠にあらかじめ設定してある複数種類の電気錠種別設定の選択切替は、実装されたスイッチにより当該外部機器に設定された制御方法で動作する特定の実機電気錠と同様の動作をするように設定を切替え、特定の実機電気錠が外部機器から施解錠動作に必要な通電を受けて施解錠動作を行い、そして現状の状態に応じた施解錠状態信号を特定の実機電気錠同様のタイミングで外部機器へ出力するという一連の動作を擬似電気錠で行うことで、あらかじめ外部機器に設定された電気錠種別と同じ実機電気錠が外部機器に接続されていると認識させ、外部機器が電気錠制御に必要な通電、非通電を正常に行っているか否か、また電気錠状態信号を正常に受信しているか否かを判断することもできるようにした。
更に、請求項3のように実機電気錠同様に外部機器からの施解錠の制御を認識し、実機電気錠同様の動作を擬似的に行い、前記実機電気錠の各状態信号を出力することにより、外部機器が正常に動作するか否かを検査する機能に加え、動作電気錠種別や擬似電気錠に設定された情報、擬似電気錠の施錠状態や解錠状態、開扉状態や閉扉状態などの動作状態情報と外部機器からの施錠動作や解錠動作に必要な通電の情報を表示する機能を備え、また擬似電気錠の操作方法を指示する表示やランプや前記情報を目視で確認できる液晶画面等の表示機能を備え、接続した当該外部機器側で確認できる信号授受の情報や動作設定、制御設定等の情報と、前記機能で表示される擬似電気錠の保持する情報や設定内容を照らし合わせる事で、外部機器が正常に信号を授受しているか否かの判断や、外部機器が正常に設定されているか否か、また正常に動作しているか否かの判断が容易になるようにした。
請求項1の構成をとることにより、擬似電気錠から出力された施解錠状態信号や扉開閉信号の確認を、電気錠を制御する外部機器で行うことにより、擬似電気錠を接続した箇所から外部機器間の通線状態や信号の授受の確認及び疑似電気錠からの電気錠状態信号を受けた外部機器の動作を、実機電気錠を用いずに確認することが可能となる。また、擬似電気錠には施解錠状態信号出力用スイッチと扉開閉状態信号出力用スイッチを有し、施錠状態信号と解錠状態信号を手動で切替えて出力でき、また同様に開扉状態信号と閉扉状態信号も手動で切替えて出力できる。この施解錠状態信号と扉開閉状態信号はそれぞれのスイッチで動作する為、任意の施解錠状態と任意の扉開閉状態信号が自由に組み合わせ可能となる。例えばこの機能を用いることにより、扉が閉まっている閉扉状態で鍵のかかった施錠状態の中、バール等を用いて無理やり扉をこじ開けると施錠状態のまま扉の開いた開扉状態となるような通常の運用ではあり得ない異常状態または異常動作を擬似電気錠では簡単に再現することができる。このような実機電気錠の通常運用ではあり得ない施錠状態での開扉状態を擬似的に作り、異常な状態信号を出力することで、その異常状態で外部機器がどのような動きをするか確認することができるという優れた作用効果が得られる。
また、請求項2の構成をとることにより、擬似電気錠の複数種類ある電気錠種別の実機電気錠動作を切替えて設定できる機能を用いて特定の実機電気錠として設定し、外部機器と接続すると、電気錠を制御する外部機器は擬似電気錠を特定の実機電気錠として認識する。
擬似電気錠と接続されている外部機器が正常に動作するか否かを確認することで、不具合のある電気錠システムの原因特定につながる効果が得られる。
例えば実機電気錠を制御している外部機器の設定が正しく設定されているかを確認できる。通電時施錠型電気錠と通電時解錠型電気錠では同じ施解錠制御信号に対してまったく逆の動きをする。施解錠制御信号が通電している間施錠しているのが通電時施錠型で、逆に施解錠制御信号が通電している間解錠しているのが通電時解錠型にあたる。外部機器が施錠制御した際に擬似電気錠から解錠信号が出力され、施錠制御を止めた際に擬似電気錠から施錠信号が出力されるという通常とは全く逆の動きをする場合は、電気錠と外部機器の電気錠種別の設定が一致していない事が判明する。
そして、請求項2記載の構成をとることにより、複数種類ある電気錠種別の実機電気錠動作を切替えて設定できる機能により、ある特定の実機電気錠として擬似動作させる事ができる為、保守やテスト等、また、新たに電気錠システムを構築する場合やシステム導入前の動作確認が既存の電気錠種や構築内容に準じた実機電気錠を用意する必要なく可能となる。その為作業効率の向上や、保守用品のコスト削減につながる効果が得られる。
一般的に実機電気錠は電気錠本体とレバーもしくはノブ、部屋内側用の鍵であるサムターン、部屋外側用の鍵であるシリンダー、扉枠に設置されるストライクの5つがセットになって構成されている場合が多く、この一つ一つの部品は実際の設置する扉の厚みや開き方によって寸法が異なる。保守等で、事前に既存の実機電気錠詳細が不明な場合はもちろんの事、その他電気錠システム導入前では設置する扉が決まっていない場合や、扉の寸法がわからない場合が多く、運用方法もこれから検討するという場合、詳細仕様の不明な電気錠セットを用意することが出来ず、仮仕様で実機電気錠セットを用意する事となる。その為用意した実機電気錠セットが設置する扉の仕様が判明した際に実際の仕様と異なる為使用できない可能性があり、さらに電気錠種の変更に伴い都度実機電気錠を必要数用意することは得策ではない。この請求項2の構成をとることで、構築内容の変更にも擬似電気錠の電気錠種別設定を変更することにより対応ができ、この場合も余分な実機電気錠を用意する必要がなくなるため、コスト削減の効果が得られるとともに、即時対応が可能となる効果も得られる。
その他、請求項2の構成をとることにより、保守作業や既存の実機電気錠を一時的に外さなければならない場合、実機電気錠のかわりに擬似電気錠を外部機器に接続しておくことで、システムから実機電気錠を外した際のシステム異常等の発報を軽減する効果も得られる。
更に、請求項3の構成をとることにより、擬似電気錠が施錠状態信号を出力しているのか解錠状態信号を出力しているのか、また扉が開扉状態信号を出力しているのか閉扉状態信号を出力しているのかを目視で確認でき、外部機器で確認できる施解錠状態や扉開閉状態との整合を確認することにより、機器間の結線や外部機器の動作確認が容易に行える。
例えば擬似電気錠の解錠状態を表示しているにもかかわらず、外部機器が解錠状態信号を認識しない場合は機器間の結線が断線もしくは外部機器の故障と推測でき、また外部機器が解錠状態信号ではなく施錠状態信号を認識している場合は誤結線であると判断できる。
また、外部機器からの電気錠制御に必要とする通電状態を目視で確認できる為、外部機器からの通電が正常であるか、また外部機器の設定が正しいか否かの判断材料になるという作用効果が得られる。
本発明の疑似電気錠を含むシステム形態の概略を示す図である。 実機電気錠が授受する信号線と電気錠種別の配線図である。 本発明の回路の概略構成を示す図である。 本発明を利用した実施例を示す図である。 実機電気錠のセットの一例を示す図である。 本発明の外観図と活用例に沿った外観図である。
以下、本発明に付随する実機電気錠の動作説明と擬似電気錠の動作説明を図面に基づいて説明する。
通常実機電気錠は外部機器からの施解錠用制御信号の直流24Vの通電により制御され、この制御信号の通電や非通電を利用して、施錠と解錠を行う。
実機電気錠は電気錠種により制御方法が異なり、図2b、図2c、図2d記載の施解錠制御用配線に直流24Vの通電時、非通電時、または通電後に施錠端子側または解錠端子側のいずれかに切替接続される施解錠信号用リードスイッチまたはマイクロスイッチ(図2 のSW3、SW4またはSW5)を備え、外部機器で前記施解錠用制御信号の通電制御することにより施解錠動作をおこない、施解錠状態信号の出力を無電圧接点にて行う。
また、実機電気錠が有する鍵38を挿して回し、手動で施解錠操作が可能なシリンダー32の操作や、鍵なしで回して手動で施解錠が可能なサムターン33の操作でも、前記同様に施解錠状態信号の出力を無電圧接点にて行う。
さらに、実機電気錠では扉開閉時に開扉端子または閉扉端子の接点開閉するリードスイッチまたはマイクロスイッチ(図2のSW1、SW2またはSW6)を備え、扉の開閉動作に伴い、扉開閉信号の出力を無電圧接点にて行う。
擬似電気錠はこの一連の動作を擬似的に行い、各信号の授受を行う機能を有し、擬似電気錠は実機電気錠の施解錠制御に必要とされる施解錠用制御信号の通電を受け、擬似的な施解錠状態で実機電気錠同様の施解錠動作を行い、施解錠状態信号を外部機器へ出力する。
また、擬似電気錠ではシリンダー32やサムターン33の代わりにスイッチ等の切替装置6を実装し、実機同様に手動での施解錠操作を行い、施解錠状態信号を外部機器へ出力する。
さらに擬似電気錠での扉開閉状態は実装のスイッチ等の切替装置7を用いて擬似的に扉開閉状態を作り、手動で扉開閉状態信号を出力する。
基本的接続構造として、図面2記載のように、実機電気錠と外部機器はS1とS2を用いた施解錠用制御信号入力線とS9とS10を用いた施錠状態信号出力線、S7とS8を用いた解錠状態信号出力線、S5とS6を用いた閉扉状態信号出力線、S3とS4を用いた開扉状態信号出力線で接続構成され、ほとんどの場合、図2eや図2fのように施錠と解錠の各1芯が共通化され、また開扉と閉扉の各1芯が共通化されている場合などが多く、また図2gや図2hのように施錠と解錠、開扉と閉扉の各1芯が共通化されている場合や、解錠状態信号出力がない場合、開扉状態出力が無い場合(図2e〜g)などがあるが、基本的な構造はさほど大差がない。
前記の通り施解錠用制御信号入力線は2芯で構成され、直流24Vが通電される。図2bの通電時施錠型や通電時解錠型、無極制御瞬時通電制御型の電気錠では通電極性が無い場合がほとんどで、有極制御瞬時通電制御型(図2c)の電気錠やモーター制御型(図2d)の電気錠ではプラス通電の方向が決まっていて、2芯のどちらにプラスが流れたかで施錠制御、その反転極性通電で解錠制御を行う。その為、擬似電気錠では2芯のどちらにプラスが流れているかを判断させている。
施解錠状態や扉開閉状態の各状態信号出力は無電圧接点で行われ、図2eから図2hにあるように、メーカーや機種によって使用する線数が異なる。ただ、メーカーや機種が変わっても無電圧接点の出力で基本的な構造は変わらない為、擬似電気錠では外部機器との接続は図3bから図3dのように結線の変更で対応できる。このように必要な線だけ接続する形態をとることで、多種の実機電気錠に対応する。
例えば施解錠用制御信号2芯と図2eの電気錠状態信号線5芯の計7芯で接続される実機電気錠として使用する場合、図3bの結線でS1,2,5,6,7,9,10を使用し結線し、図2gのような電気錠状態信号線4芯の計6芯で接続される実機電気錠として使用する場合は図3cの結線で必要な線のみを接続すると良い。
以下、擬似電気錠の一実施例を図3に基づいて説明する。
表示部は擬似電気錠の基本的な説明の為、状態表示ランプ点灯にて下記情報を表示させる事とする。
施解錠用制御信号の入力は入力線2芯(S1,S2)のどちらか片方にプラス通電があるかを判断する必要がある場合に対応する為、入力線S1にプラスが通電されると制御表示ランプL2が、入力線S2にプラスが通電されると表示ランプL3が点灯するようにし、この二つの表示ランプを用いて通電の有無と通電極性を表示する。
擬似電気錠の施解錠状態や扉開閉状態も信号ごとに表示ランプL4からL7を点灯表示させ、施錠状態では施錠状態表示ランプL7を、解錠状態では解錠状態表示ランプL6を、また開扉状態では開扉状態表示ランプL4を、閉扉状態では閉扉状態表示ランプL5をそれぞれ点灯表示させる。
また、操作部は擬似電気錠の基本的な説明の為、手動での施解錠操作は押しボタンの手動施解錠操作スイッチ6で行い、手動で施錠操作できない電気錠での設定では解錠操作のみとし、手動で施錠操作と解錠操作が可能な電気錠の設定ではボタンを押すごとに施錠と解錠を繰返し切替える動作をする事とする。扉開閉操作は押しボタンの手動扉開閉操作スイッチ7にて行い、ボタンを押すたびに開扉と閉扉を切替える動作をする事とする。
さらに、疑似電気錠の錠種別設定方法は擬似電気錠の基本的な説明の為、スイッチを回して切替えるロータリースイッチ5で電気錠種別の設定を行う事とする。この実施例では一般的な電気錠種別の動作に限定し、通電時施錠型を設定1に、通電時解錠型を設定2に、有極制御瞬時通電制御型を設定3に、無極制御瞬時通電制御型を設定4に、モーター制御型を設定5、とする5種類の電気錠種別設定とする。また、更に設定を細分化することで、メーカーや機種別の実機電気錠の動作に近づけることも可能になるが、この実施例では大まかな動作の5種類で設定運用する事とする。
擬似電気錠と外部機器との接続用配線は、前記通りのS1とS2を用いた施解錠用制御入力配線、S9とS10を用いた施錠状態信号出力配線、S7とS8を用いた解錠状態信号出力配線、S3とS4を用いた開扉状態信号出力配線、S5とS6を用いた閉扉状態信号出力配線の各ペアとし、合計10芯を基本とする。このS3からS10までの各状態信号出力配線のペアは無電圧接点信号とし、各状態信号の出力時に接点がメイクする仕様である。
ただし、この実施例では電気錠7芯制御式の実機電気錠との交換を前提にする為、図3bの結線を元に施解錠用制御信号入力配線2芯S1とS2、施解錠状態信号出力3芯S7、S8、S9、開扉状態信号出力配線2芯S5とS6の計7芯に接続しなおした構成で説明する。
この実施例での擬似電気錠に接続する外部機器も7芯制御式の実機電気錠が制御可能な外部機器とする。
施解錠状態信号出力3芯の内1芯S8は施錠状態信号出力と解錠状態信号出力の共通配線となる。
擬似電気錠の論理回路の駆動電圧は直流9Vの電池29または外部電源30を利用し、擬似電気錠に搭載された表示ランプを点灯する為と、内蔵されたCPUを駆動させるために電源を使用する。
次に特定の電気錠種別の制御に設定された外部機器と擬似電気錠との接続と使用方法を説明する。
接続は前記通り、7芯制御式電気錠を前提とし、擬似動作する電気錠は全て同一メーカーと仮定する為、接続方法は全て同じ配線配列である。
擬似電気錠のS1とS2を用いた施解錠用制御信号入力線2芯を外部機器の施解錠制御信号出力に接続する。この線は直流24Vが通電されることにより、擬似電気錠の施解錠制御を行う。次に、施解錠状態信号出力線S7、S8、S9の3芯を外部機器のそれぞれ施解錠状態信号入力に接続する。接続は施錠状態信号入力にS9、解錠状態信号入力にS7、施解錠状態信号入力の共通接続箇所で一般的に施解錠状態信号入力用COMMONと記載されている箇所にS8を接続する。そして、擬似電気錠のS5とS6を用いた閉扉状態信号出力線2芯を外部機器の閉扉状態信号入力へ接続する。実機電気錠とこの擬似電気錠の状態信号出力は無電圧接点の為、2芯の接続順番は無いが、外部機器に閉扉状態信号入力COMMONと表記しているようであれば、COMMON側にS6を接続すると良い。
以下、通電時施錠型電気錠種として擬似電気錠を動作させる場合の説明を行う。
通電時施錠型電気錠種の制御に設定された外部機器と接続する場合、擬似電気錠の電気錠種別設定用ロータリースイッチ5を用い、擬似電気錠の電気錠種別を設定1の通電時施錠型に設定し、外部機器と前記配線配列にて擬似電気錠を接続した後に擬似電気錠の電源スイッチ4を押して電源を投入する。
擬似電気錠は外部機器から施解錠用制御信号の直流24V通電を受けていない状態では解錠状態にあり、解錠表示ランプ16(L6)が点灯する。この解錠状態では擬似電気錠のT7とT8がメイクし、S7とS8を用いて無電圧接点にて外部機器へ解錠状態信号を出力する。擬似電気錠の扉開閉表示ランプの開扉表示ランプ14(L4)が点灯したことから、擬似電気錠は現状開扉状態にあり、扉開閉操作用スイッチを押すと擬似電気錠は閉扉状態となり開扉表示ランプ14(L4)が消灯し閉扉表示ランプ15(L5)が点灯する。閉扉状態に移行すると擬似電気錠のT5とT6がメイクし、S5とS6を用いて無電圧接点にて外部機器へ閉扉状態信号が出力される。この時外部機器に電源が投入されていて、外部機器が正常に動作していると、外部機器は擬似電気錠からの解錠状態信号と閉扉状態信号を元に制御する扉が閉まっていて、さらに解錠状態であると認識する。次に外部機器から施錠制御を行うと、外部機器の施解錠用制御信号出力からS1とS2に直流24Vが継続的に通電される。この通電は擬似電気錠に実装されているL2とL3の制御表示ランプにて目視で確認でき、S1側にプラス通電があるとL2ランプが、S2側にプラス通電があるとL3が点灯するようになっている。この実施例の電気錠種別設定では実機電気錠同様に施解錠用制御信号の通電極性が決められておらず、S1側がプラス通電でもS2側がプラス通電でも同じ施錠制御信号として認識する。通電時に施錠する動作特性から、擬似電気錠はこの制御信号の通電を受け解錠状態から施錠状態へと移行して解錠表示ランプL6が消灯し施錠表示ランプL7が点灯する。施錠状態に移行するとT7とT8がブレイクし、解錠状態信号の出力を止め、T9とT10がメイクする事で、S9とS8(10)を用いて無電圧接点にて外部機器へ施錠状態信号を出力する。
擬似電気錠の扉開閉操作スイッチ7を押すと擬似電気錠は開扉状態となり、T5とT6がブレイクし、S5とS6を用いた閉扉状態信号の出力を止める。開扉状態での擬似電気錠の状態表示ランプは開扉表示ランプ14(L4)が点灯し、閉扉表示ランプ15(L5)が消灯となる。この7芯制御式の電気錠システムでは外部機器は開扉状態信号を監視していない為、閉扉状態信号の有無で開扉状態か閉扉状態かを判別する。
外部機器からの施解錠用制御信号の直流24Vが通電され、擬似電気錠が施錠状態にある場合、擬似電気錠の施解錠ボタン6を押すことで、擬似電気錠を手動で解錠状態にする事ができる。この場合、外部機器からの施解錠用制御信号の直流24Vは通電のままであるが、擬似電気錠は解錠状態にあり、T9とT10がブレイクし、T7とT8がメイクすることで外部機器へS7とS8を用いて解錠状態信号を無電圧接点にて出力する。この操作は実機電気錠に例えると、扉に設置された鍵を回して解錠する動作にあたる。この通電時解錠型電気錠では手動施錠が出来ず、手動解錠後は施錠用制御信号が通電しているにもかかわらず解錠状態にある状態となり、一度扉を開けるための動作、つまりレバーまたはノブを回す動作をすることで、再度施解錠用制御信号を認識し施錠状態となる。その為レバーまたはノブの無い擬似電気錠では扉開閉操作を行い一度扉開閉動作させることにより再び外部からの施解錠用制御通電を認識し、施錠状態へと戻る。
擬似電気錠の特殊な使用方法として、外部機器から施解錠用制御信号の24Vが通電され、擬似電気錠が施錠状態にあり、かつ閉扉状態である場合に擬似電気錠の扉開閉操作用ボタン7を押し開扉状態にする事で、施錠中での開扉状態を作る事ができる。これは鍵のかかった状態で開扉できない実機電気錠では容易に再現する事ができない異常な状態であり、鍵のかかった扉がバール等を用い無理やりこじ開けられた状態と酷似する。例えばこの特殊な状態を擬似的に作り上げることで、外部機器がこの異常状態でどのような動きをするか試験する事が可能となる。
続いて以下、通電時解錠型電気錠種として擬似電気錠を動作させる場合の説明を行う。
通電時解錠型電気錠種の制御に設定された外部機器を接続する場合、擬似電気錠の電気錠種別設定用ロータリースイッチ5を用い、擬似電気錠の電気錠種別を設定2の通電時解錠型に設定し、外部機器と前記配線配列にて擬似電気錠を接続した後に擬似電気錠の電源スイッチ4を押して電源を投入する。
擬似電気錠は外部機器から施解錠用信号の直流24V通電を受けていない状態では施錠状態にあるが、擬似電気錠のデフォルト状態は開扉中にある為、外部機器からの施解錠用制御信号の有無にかかわらず解錠状態にある。この状態では、擬似電気錠はS7とS10を用いて無電圧接点にて解錠状態信号を外部機器に出力する。
まず、扉開閉操作スイッチ7の押しボタンを押して擬似電気錠を閉扉状態にする。擬似電気錠は開扉状態から閉扉状態に移行し、S5とS6を用いて無電圧接点にて外部機器へ閉扉状態信号を出力する。この閉扉状態で、外部機器から施解錠用制御信号の直流24Vの通電がないと擬似電気錠は施錠状態へ移行する。つまり、この通電時解錠制御の電気錠は施解錠用制御信号が無い場合、言い換えれば外部機器で何も制御を行っていない場合は自動で施錠する仕組みになっている。擬似電気錠は施錠状態に移行すると、前記通電時施錠型同様に解錠状態信号の出力を止め、S9とS8(10)を用いて無電圧接点にて外部機器へ施錠状態信号を出力する。
外部機器からの施解錠用制御信号用の通電が絶たれると擬似電気錠は施錠状態から解錠状態へと移行し、上記とは逆に施錠状態信号の出力を止め、解錠状態信号を出力する。
この通電解錠型電気錠の多くは手動解錠操作後の施錠操作ができず、電気錠は手動解錠後、施解錠用制御信号の直流24Vの通電がないにもかかわらず解錠状態にあり、再び施錠状態にするには一度扉を開ける為の動作が必要になる。擬似電気錠では扉開閉操作スイッチ7の押しボタンを押すことで一度開扉動作を行い再び閉扉状態にすることで再度施錠状態に戻すことができる。
扉開閉操作と扉開閉動作は電気錠の制御とは関係が無い為、前記通電時施錠型電気錠と同様の操作で同様の動作を行う。
続いて以下、無極制御瞬時通電制御型電気錠として擬似電気錠を動作させる場合の説明を行う。ここでの無極制御瞬時通電制御型電気錠は、外部機器から施錠制御と解錠制御の両方が行える電気錠とする。
無極制御瞬時通電制御型電気錠種の制御に設定された外部機器を接続する場合、擬似電気錠の電気錠種別設定用ロータリースイッチ5を用い、擬似電気錠の電気錠種別を設定4の無極制御瞬時通電制御型に設定し、外部機器と前記配線配列にて擬似電気錠を接続した後に擬似電気錠の電源スイッチ4を押して電源を投入する。
擬似電気錠のデフォルト状態は開扉中で解錠中にあり、この状態では擬似電気錠はS7とS8を用いて無電圧接点にて解錠状態信号を外部機器に出力する。
まず、扉開閉操作ボタン7を押して擬似電気錠を閉扉状態にする。擬似電気錠は開扉状態から閉扉状態に移行し、S5とS6を用いて無電圧接点にて外部機器へ閉扉状態信号を出力する。この無極制御瞬時通電制御型は施解錠用制御信号の直流24V通電があった後に施解錠動作を行う為、擬似電気錠を施錠状態にする為には一度施解錠用制御信号を通電させる必要がある。外部機器からの施錠操作にて施解錠用制御信号の直流24Vの通電を一定秒数受けると擬似電気錠は解錠状態から施錠状態に移行し、S9とS8(10)を用いて無電圧接点にて施錠状態信号を出力する。また、もう一度施解錠用制御信号の直流24Vの通電を受けると施錠状態から解錠状態へ移行する。この無極制御瞬時通電制御型の電気錠はS1とS2のどちらにプラスを通電しても同じ動作をする。
無極制御瞬時通電施解錠型電気錠は通電時施錠型や通電時解錠型と違い、手動にて施錠操作が可能であり、擬似電気錠の施解錠操作ボタン6を押して解錠操作した後に外部機器からの施解錠用制御信号S1、S2を用いて施錠操作する事も可能である。
続いて以下、有極制御瞬時通電制御型電気錠またはモーター制御型電気錠として擬似電気錠を動作させる場合の説明を行う。
有極制御瞬時通電施解錠型電気錠とモーター制御型電気錠は施解錠の制御にソレノイドを用いるかモーター駆動するかで違いがあるが、制御方法が基本的に同じで、施解錠制御に必要とされる施解錠用制御信号の通電秒数が違う。
有極制御瞬時通電制御型電気錠種の制御に設定された外部機器を接続する場合、擬似電気錠の電気錠種別設定用ロータリースイッチ5を用い、擬似電気錠電気錠種別を設定3の有極制御瞬時通電制御型に、またモーター制御型電気錠種別の制御に設定された外部機器を接続する場合は、擬似電気錠の電気錠種別設定用ロータリースイッチ5の擬似電気錠種別を設定5に設定し、外部機器を前記配線配列にて擬似電気錠を接続した後に擬似電気錠の電源スイッチ4を押して電源を投入する。
擬似電気錠のデフォルト状態では開扉中で解錠中にあり、この状態では擬似電気錠はS7とS8を用いて無電圧接点にて解錠状態信号を外部機器に出力する。
まず、扉開閉操作ボタン7を押して擬似電気錠を閉扉状態にする。擬似電気錠は開扉状態から閉扉状態に移行し、S5とS6を用いて無電圧接点にて外部機器へ閉扉状態信号を出力する。この有極制御瞬時通電制御型電気錠とモーター制御型電気錠は外部からの施解錠操作や手動での施解錠操作が無い限り、現状の施解錠状態を保持し、施解錠用制御信号入力端子に直流24Vが通電された場合や手動にて施解錠操作が行われた場合に施解錠動作を行う。外部機器かららの施解錠操作は擬似電気錠の施解錠用制御信号入力端子のT1とT2に直流24Vを通電する事により行い、T1側がプラス通電だと施錠、T2側がプラスだと解錠の制御を行う。通電秒数は瞬時通電制御型とモーター施解錠型では異なり、瞬時通電制御型は瞬時に施解錠状態を切替える為、1秒以下の通電秒数で動作するのに対し、モーター施解錠型はモーター駆動にて施解錠動作を行う為、通常1秒から3秒程度通電が必要となる。
この実施例では有極制御瞬時通電制御型電気錠を0.5秒、またモーター制御型電気錠を1秒の通電で施解錠動作するように設定する。
外部機器からの施錠操作にて入力端子T1側がプラスでT2側がマイナスの施解錠用制御信号の直流24Vの通電を設定秒数受けると擬似電気錠は解錠状態から施錠状態に移行し、S9とS8(10)を用いて無電圧接点にて施錠状態信号を出力する。また、逆に入力端子T1がマイナスでT2がプラスの施解錠用制御信号の直流24Vの通電を受けると施錠状態から解錠状態へと移行し、S7とS8を用いて無電圧接点にて外部機器に解錠状態信号を出力する。
擬似電気錠では施解錠用制御信号の通電極性情報を必要とする為、擬似電気錠の通電表示にL2とL3の二つの表示灯を設け、視覚的に施錠用制御信号を受信したのか解錠用制御信号を受信したのかを明確にする機能を設けた。
有極制御瞬時通電制御型電気錠とモーター制御型電気錠は無極制御瞬時施解錠型電気錠と同様に手動にて施錠操作が可能であり、擬似電気錠の施解錠操作ボタン6を押して解錠操作した後に外部機器からの施解錠用制御信号を用いて施錠操作する事も可能である。
また、モーター制御型電気錠に限り、扉の開閉状態に関わらず、施解錠操作をする事が可能である。
下記電気錠種別の詳細設定について説明する。
前記までに記した通り実機電気錠には複数の電気錠種別があり、同じ動作種別でもメーカーや機種により接続方法が異なる。例えば同じ制御方法でも図2に示すように、状態信号の結線方法に違いがある。施解錠用制御信号の配線図2a〜2dと電気錠状態信号の配線図2e〜2hを組合すことにより、多種の実機電気錠をカバーする。また、施解錠用制御信号と電気錠状態信号を組合わせて4芯や3芯で制御されるような特殊な電気錠種においても、図3dに示すように結線を変更し、さらに使用する状態信号を減らす事で対応が可能となる。
実機電気錠と同様の動作をする機能に関しても、実際はメーカーや機種により多少の動作の違いがあり、例えば瞬時通電制御型やモーター制御型電気錠では施解錠動作に必要な通電秒数が機種別に違う為、擬似電気錠の設定を秒数ごとに更に細分化する事で、その必要な秒数に合致した設定で擬似電気錠を動作させる事が可能となる。
また、擬似電気錠の動作に制限をかける事で、特定の実機電気錠の動作に近づける事が可能であり、外部操作からは解錠操作しかできない等の制限でより実機電気錠の動作に近づける事が可能となる。例えば、一般的な通電時施錠型や通電時解錠型、瞬時通電制御型の実機電気錠では通常開扉中に施錠動作を行うことができない。また、多くの通電時施錠型や通電時解錠型の電気錠では閉扉施錠中に手動で解錠操作を行った後、一度レバーやノブを回す動作を行わないと施錠動作が行えない。この制限事項を擬似電気錠内部のCPU25を用いてプログラム動作させることで、より実機電気錠に近い動作を行うことが可能となる。
また、前記の特定動作や動作制限をメーカー別や機種別に区別し、設定しておくとなお良い。擬似電気錠使用者が実機電気錠の実際の動作詳細を理解していない場合でも、メーカーと機種名が特定できれば実機電気錠同様の動作を擬似電気錠で行う事が可能となる。
以下、擬似電気錠の一活用例を図面4に基づいて説明する。
図面4aにおいて、一般的に電気錠システムは、ドアに組込まれた既存の実機電気錠1から引き出されたリード線が扉内に配線され、扉開閉動作にかかわらず通電可能な配線を有した通電金具26と接続され、通電金具から実機電気錠を制御する為の外部機器3に配線接続されている。
この既存の実機電気錠と外部機器を任意の箇所で切り離し、切り離した箇所10a〜10dで外部機器からの配線に擬似電気錠2を接続することで、擬似電気錠に既存の実機電気錠の役割を持たせる。
擬似電気錠を既存の実機電気錠として動作させる為には、擬似電気錠の電気錠種別の設定を行う必要がある。
前記までで記したように、電気錠は複数種類あり、電気錠種別ごとに制御方法が異なるため、擬似電気錠の電気錠種別を切替えて設定できる機能により、既存の実機電気錠と同種の電気錠種別に設定することで、外部機器に擬似電気錠を既存の電気錠と同種のものと認識させる。
前記の基本構成に基づき、擬似電気錠を既存の実機電気錠の代わりに外部機器に接続することにより、実機電気錠を用いずに電気錠システムの保守や点検が可能となる。
電気錠システムに不具合があり、実機電気錠が正常に動作しない場合、既存の実機電気錠から外部機器間の通信線上で、既存の実機電気錠を当該外部機器から切り離し、代わりに擬似電気錠を接続して再度電気錠システムの動作を確認する。電気錠システムが正常に動作する場合、図面4aにおいて擬似電気錠接続箇所10(a〜dのいずれかの箇所)から既存の実機電気錠側に問題点がある事が推測でき、逆に電気錠システムが正常に動作しない場合は擬似電気錠接続箇所10(a〜dのいずれかの箇所)から外部機器側に問題があると推測できる。
擬似電気錠2を既存の実機電気錠の設置箇所10aから中継箇所10b、そして中継箇所10c、10d、最終的に当該外部機器3への直接接続と、接続箇所を変更して動作を確認することにより、更に不具合箇所を絞っていくことが可能となる。
擬似電気錠を用いた用途は保守や点検以外に下記のような場合にも用いることができる。
(活用例1)
図4bのように、例えば実機電気錠が設置された扉が組込まれている区画の扉位置変更作業で、区画変更前と区画変更後の扉位置が変わる場合、区画変更の作業中は既存の実機電気錠を切り離さなければならず、作業中外部機器は異常状態と認識する場合がある。例えば外部機器が複数の実機電気錠を制御している場合、区画変更対象外の実機電気錠が別テナントである場合、外部機器を停止させることが出来ない。この作業中、擬似電気錠を切り離した実機電気錠の代用で接続しておく事で、外部機器には電気錠が接続されている状態と認識させることが可能である。
また、扉位置の変更だけではなく、何らかの要因で一時的に既存の実機電気錠を切り離しておかなければならない場合にも活用可能である。
擬似電気錠を用いる用途は前記以外に下記のような場合にも用いることができる。
(活用例2)
例えば電気錠システムを導入する区画で図4cのように実機電気錠を設定する予定の扉がまだ設定されていない場合や、予定の扉が設置されたにもかかわらず、組込む為の実機電気錠がまだ手元に無い場合、実機電気錠の代わりに外部機器3に擬似電気錠2を接続することで、電気錠システムの実機電気錠以外の動作確認が可能となる。実機電気錠が組込まれる前に他のシステムの動作検証が可能となるので、実機電気錠が組込まれる前に動作検証の工程が前倒しで行えるという効果がある。
また、擬似電気錠を用いる用途は前記以外に下記のような場合にも用いる事ができる。
(活用例3)
例えば図4dのように、電気錠システムの導入前のシステム構築時に、実機電気錠を制御する外部機器やシステム機器と擬似電気錠を接続する事で、システム導入前に事前にシステムの動作を確認する事が可能となる。この場合、システムや電気錠の運用方法が変更になった場合でも、擬似電気錠の電気錠種別を変更することにより柔軟に対応ができ、コストを最小限にしてシステムの動作確認が可能になる。
また、擬似電気錠の操作により、実機電気錠と同様の施解錠状態信号や扉開閉信号の出力が可能な為、扉がこじ開けられた状態等の予期せぬ電気錠の動作が起こった場合にシステムがどのような制御や動作を行うかが事前に確認できる効果がある。
擬似電気錠に下記機能の付加または改善を行うことも可能である。
(改善例1)
擬似電気錠の電気錠種別設定機能を自動化する機能を持たせることにより、擬似電気錠を外部機器に接続した際、外部機器に設定されている電気錠種別を外部機器から出力される施解錠用制御信号を認識し、擬似電気錠の電気錠種別を自動で設定する機能をもたせると良い。
この機能により、活用例2や活用例3において既存の実機電気錠種別を確認する事なく使用が可能となり、擬似電気錠の錠種設定は不要となる。
この場合、外部機器が正常に動作している事が前提になり、外部機器が正常に動作していない場合は、擬似電気錠は意図と違う電気錠種別に設定されてしまう。逆に、擬似電気錠が意図と違う電気錠種別に設定されてしまう場合は外部機器の設定が間違っているか正常に動作していない可能性が推測できる為、この機能を併用する事により、外部機器の電気錠種別が正常に設定されているか、また正常に動作しているかの確認を行う事も可能である。
(改善例2)
図6cに示すように、擬似電気錠を外部機器に接続する為に各実機電気錠メーカーまたは個別の実機電気錠用にコネクタを用意しておくと良い。
実機電気錠はメーカーごとに接続コネクタの形状が違う場合があり、更に同形状の場合でもコネクタの配列順番が異なる場合や、使用する配線が異なる場合がある。既存の実機電気錠と擬似電気錠を交換接続する場合、擬似電気錠に既存の実機電気錠にあわせた接続コネクタ20を用意させる事で、作業の効率を上げられる効果が得られる。
(改善例3)
擬似電気錠に特定の動作用スイッチをあらかじめ装備させることで、擬似電気錠の操作を容易にすることが可能となる。
例えば、施錠状態中の開扉状態、つまり扉がこじ開けられた状態を作る機能を有したスイッチを装備する事で、容易に扉のこじ開け状態を作る事が可能となる。
(改善例4)
擬似電気錠にブザーまたはアラーム機能を持たせると良い。
この機能により、擬似電気錠の動作を音で判別できるようになり、外部機器と離れた場所に擬似電気錠を設置した場合にも擬似電気錠の状態が確認でき、外部機器との電気錠状態信号の確認が容易になる。
(改善例5)
擬似電気錠の機能を必要な機能のみに特定すると良い。
特定の機能のみに特化することで、コンパクトに製作できる利点があり、用途を限定する事で、使用者側が容易に扱えるようになる。
例えば、特定のメーカーに限定する事で、接続コネクタの統一が図れたり、表示部や操作スイッチを最小限にする事で、製作のコスト削減に繋がる。
1 実機電気錠/既存実機電気錠
2 疑似電気錠
3 電気錠制御機器等の外部機器
5 電気錠種別動作切替装置/電気錠種別動作切替スイッチ
6 手動施解錠操作スイッチ
7 手動扉開閉操作スイッチ
18 液晶画面

Claims (3)

  1. 実機電気錠の解錠状態や施錠状態、扉の開扉状態や閉扉状態を実機電気錠からそれぞれの状態信号を受け、実機電気錠の状態を認識し、施解錠状態や扉開閉状態を確認できる機能を備えた外部機器と接続し、当該外部機器が正常に信号を受信し、状態を認識して正常動作するか否かを検査する擬似電気錠であって、擬似電気錠の施錠状態と解錠状態を任意に選択するスイッチを備え、スイッチの操作により施錠と解錠の状態を変化させ、施錠状態の場合に施錠状態信号を、解錠状態の場合に解錠状態信号を出力し、扉開閉状態も同様に開扉状態と閉扉状態を任意に選択するスイッチを備え、スイッチの操作により開扉と閉扉の状態を変化させ、開扉状態の場合に開扉状態信号を、閉扉状態の場合は閉扉状態信号を出力し、当該外部機器への各状態信号の入力を外部機器で確認して、外部機器が正常に動作するか否かを判断する為の擬似電気錠。
  2. 複数種類ある電気錠種別の特定の実機電気錠動作を、スイッチの切替にて対象となる実機電気錠の電気錠種別の擬似動作を行うよう擬似電気錠を設定し、外部機器からの施解錠制御用通電を受けることで特定の実機電気錠と同様の動作を擬似的に行い、実機電気錠と同様に施錠状態や解錠状態の信号を出力することで、その各信号の授受により外部機器が正常に動作するか否かを検査する擬似電気錠であって、擬似電気錠にあらかじめ設定してある複数種類の電気錠種別設定の選択切替は、実装されたスイッチにより当該外部機器に設定された制御方法で動作する特定の実機電気錠と同様の動作をするように設定を切替え、特定の実機電気錠が外部機器から施解錠動作に必要な通電を受けて施解錠動作を行い、そして現状の状態に応じた施解錠状態信号を特定の実機電気錠と同様のタイミングで外部機器へ出力するという一連の動作を擬似電気錠で行うことで、あらかじめ外部機器に設定された電気錠種別と同じ実機電気錠が外部機器に接続されていると認識させ、外部機器が電気錠制御に必要な通電、非通電を正常に行っているか否か、また電気錠状態信号を正常に受信しているか否かを判断する為の擬似電気錠。
  3. 実機電気錠と同様に外部機器からの施解錠の制御を認識し、特定の実機電気錠と同様の動作を擬似的に行い、前記実機電気錠の各状態信号を出力することにより、外部機器が正常に動作するか否かを検査する機能に加え、動作電気錠種別や擬似電気錠に設定された情報、擬似電気錠の施錠状態や解錠状態、開扉状態や閉扉状態などの動作状態情報と外部機器からの施錠動作や解錠動作に必要な通電の情報を表示する機能を備え、器側で確認できまた擬似電気錠の操作方法を指示する表示やランプや前記情報を目視で確認できる液晶画面等の表示機能を備え、接続した当該外部機る信号授受の情報や動作設定、制御設定等の情報と、前記機能で表示される擬似電気錠の保持する情報や設定内容を照らし合わせる事で、外部機器が正常に信号を授受しているか否かの判断や、外部機器が正常に設定されているか否か、また正常に動作しているか否かを判断する為の擬似電気錠。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024042646A1 (ja) * 2022-08-24 2024-02-29 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 断線検査装置及び断線検査方法
WO2024084700A1 (ja) * 2022-10-21 2024-04-25 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 セキュリティシステムの点検器具および点検方法

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