JP2012107168A - 組成物及び該組成物を硬化して得られる硬化物 - Google Patents

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武史 原
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Abstract

【課題】電子部品の高集積化の進展に伴い、電子部品の放熱量が増大する傾向がある。このような状況下、電子部品の絶縁材に用いられる硬化物には、一層高い熱伝導性が求められている。
【解決手段】式(1)
Figure 2012107168

で表わされるジエポキシ化合物、硬化剤及びアルミナを含有することを特徴とする組成物、及び、該組成物を硬化して得られる硬化物。
【選択図】なし

Description

本発明は、組成物及び該組成物を硬化して得られる硬化物等に関する。
集積回路などの電子部品から発生する熱を放熱するため、電子部品の絶縁材には高い熱伝導性が求められている。かかる絶縁材として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と粉末状のアルミナと硬化剤とを含む組成物を硬化して得られる硬化物が高い熱伝導性を有することが特許文献1に記載されている。
特開平6−44824号公報(表1)
最近、電子部品の高集積化の進展に伴い、電子部品の放熱量が増大する傾向がある。このような状況下、電子部品の絶縁材に用いられる硬化物には、一層高い熱伝導性が求められている。
かかる課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討した結果、以下の本発明に至った。
<1> 式(1)
Figure 2012107168
で表わされるジエポキシ化合物、硬化剤及びアルミナを含有することを特徴とする組成物。
<2> 硬化剤が、アミン硬化剤、フェノール硬化剤及び酸無水物硬化剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤であることを特徴とする<1>記載の組成物。
<3> アミン硬化剤が、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、1,5−ジアミノナフタレン及びp−フェニレンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン硬化剤であることを特徴とする<2>記載の組成物。
<4> 前記式(1)で表されるジエポキシ化合物と硬化剤とアルミナとの合計100重量部に対して、アルミナを75重量部〜95重量部含むことを特徴とする<1>〜<3>のいずれか記載の組成物。
<5> アルミナが、2μm以上100μm以下のD50(累積体積50%の粒子径)を有するアルミナ粒子A、1μm以上10μm以下のD50を有するアルミナ粒子B、及び、0.01μm以上5μm以下のD50を有するアルミナ粒子Cの混合物であり、かつ、アルミナ粒子Aとアルミナ粒子Bとアルミナ粒子Cの合計100体積%に対し、アルミナ粒子Aが50〜90体積%、アルミナ粒子Bが5〜40体積%、及び、アルミナ粒子Cが1〜30体積%の混合物であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか記載の組成物。
<6> <1>〜<5>のいずれか記載の組成物を硬化して得られる硬化物。
<7> 硬化物におけるアルミナの含有量が、硬化物100体積%に対して、50〜80体積%であることを特徴とする<6>記載の硬化物。
<8> <1>〜<5>のいずれか記載の組成物を基材に塗布もしくは含浸した後、半硬化して得られるプリプレグ。
本発明の組成物は、高い熱伝導性を有する硬化物が提供可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物は、式(1)
Figure 2012107168
で表されるジエポキシ化合物(以下、ジエポキシ化合物(1)と記すことがある)、硬化剤及びアルミナを含む組成物(以下、本組成物と記すことがある)である。
ジエポキシ化合物(1)の製造方法としては、例えば、アンモニウム塩及び無機塩基の存在下、式(2)
Figure 2012107168
で表わされるジヒドロキシ化合物(以下、ジヒドロキシ化合物(2)と記すことがある)と、エピクロロヒドリン、エピハロヒドリンなどのエピハロヒドリン(以下、エピハロヒドリン(3)と記すことがある)とを反応させる工程を含む方法(以下、グリシジルエーテル化工程と記すことがある);
例えば、塩基の存在下、ジヒドロキシ化合物(2)と式(4)
Figure 2012107168
(式中、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子を表わす。)
で表わされる化合物(以下、化合物(4)と記すことがある。)とを反応させて、式(5)
Figure 2012107168
で表わされるジアリル化物(以下、ジアリル化物(5)と記すことがある)を得、次いで、ジアリル化物(5)を酸化剤で酸化する方法(以下、アリル化工程と記すことがある);
等を挙げることができる。
まず、グリシジルエーテル化工程について説明する。
グリシジルエーテル化工程におけるエピハロヒドリン(3)の使用量は、ジヒドロキシ化合物(2)1モルに対して、例えば、2〜200モルの範囲等が挙げられ、好ましくは、例えば、5〜150モルの範囲等が挙げられる。
グリシジルエーテル化工程に用いられるアンモニウム塩としては、例えば、4級アンモニウムハライド等を挙げることができ、好ましくは、例えば、
テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、
テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、
テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラエチルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムヨージド、ベンジルトリブチルアンモニウムヨージド、
等が挙げられ、好ましくは、例えば、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
アンモニウム塩として、異なる複数種のアンモニウム塩を併用してもよい。
アンモニウム塩の使用量は、ジヒドロキシ化合物(2)1モルに対して、例えば、0.0001〜1モルの範囲等が挙げられ、好ましくは、例えば、0.001〜0.5モルの範囲等が挙げられる。
無機塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩等を挙げることができる。無機塩基として、異なる複数種の無機塩基を併用してもよい。
好ましい無機塩基としては、例えば、アルカリ金属水酸化物等が挙げられ、より好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。
無機塩基の使用量は、ジヒドロキシ化合物(2)1モルに対して、例えば、0.1〜20モルの範囲等を挙げることができ、好ましくは、例えば、0.5〜10モルの範囲等が挙げられる。
無機塩基は、例えば、粒状などの固体として用いてもよいし、例えば、1〜60重量%程度の濃度に調製した水溶液として用いてもよい。
グリシジルエーテル化工程は無溶媒で行ってもよいし、溶媒の存在下で行ってもよい。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−オクタノール、4−デカノール、2−ドデカノール、3−メチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ペンタノール、5−メチル−2−ヘキサノール、4−メチル−3−ヘプタノール、2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−2−ブタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、2−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−3−ペンタノール、3−エチル−2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2−メチル−2−ヘキサノール、3,7−ジメチル−3−オクタノール等のアルコール溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール等のエーテル溶媒が挙げられる。
二種以上の溶媒を併用してもよい。
なかでも、アルコール溶媒が好ましく、2−プロパノール、2−ブタノール等の2級アルコール溶媒および2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−2−ブタノール等の3級アルコール溶媒がより好ましく、2−メチル−2−プロパノールが特に好ましい
溶媒を用いる場合の使用量としては、ジヒドロキシ化合物(2)1重量部に対して、例えば、0.01〜100重量部の範囲等を挙げることができ、好ましくは、例えば、0.1〜50重量部の範囲等が挙げられる。
グリシジルエーテル化工程は、常圧条件下で行ってもよいし、加圧条件下で行ってもよいし、あるいは、減圧条件下で行ってもよい。また、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
グリシジルエーテル化工程は、ジヒドロキシ化合物(2)、エピハロヒドリン(3)、アンモニウム塩及び無機塩基、並びに、必要に応じて溶媒を任意の順序で混合すればよい。
グリシジルエーテル化工程の反応温度としては、例えば、−20℃〜150℃の範囲を挙げることができ、好ましくは−10℃〜120℃の範囲が挙げられる。
また、グリシジルエーテル化工程の反応時間としては、例えば、1〜150時間の範囲内を挙げることができる。
グリシジルエーテル化工程としては、下記工程(i)及び工程(ii)を含む方法が好ましい。
工程(i):ジヒドロキシ化合物(2)、エピハロヒドリン(3)、及びアンモニウム塩、並びに、必要に応じて溶媒を混合する工程。
工程(ii):工程(i)で得られた混合物に、さらに、無機塩基を混合する工程。
工程(ii)は、常圧条件下でおこなってもよいし、加圧条件下でおこなってもよいし、あるいは減圧条件下でおこなってもよい。また、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下でおこなってもよい。
工程(i)の混合温度としては、例えば、−10℃〜150℃の範囲等を挙げることができ、好ましくは、例えば、0℃〜120℃の範囲等が挙げられる。
工程(i)の混合時間は、混合温度等によっても異なるが、例えば、0.5〜72時間の範囲等を挙げることができる。
工程(ii)は、常圧条件下でおこなってもよいし、加圧条件下でおこなってもよいし、あるいは減圧条件下でおこなってもよい。また、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下でおこなってもよい。
工程(ii)の混合温度としては、例えば、−20℃〜120℃の範囲等を挙げることができ、好ましくは、例えば、−10℃〜80℃の範囲等が挙げられる。
工程(ii)の混合時間は、液体クロマトグラフィーなどの測定により追跡することができ、ジエポキシ化合物(1)の増加が認められなくなるまで反応を行うことが好ましい。具体的には、混合温度等によっても異なるが、例えば、0.5〜72時間の範囲等を挙げることができる。
工程(ii)終了後、例えば、反応液に、水を加えた後、必要に応じて水に不溶の溶媒を加えてジエポキシ化合物(1)を含む層を得、水洗した後、必要に応じて不溶分を濾過で除去し、該層から過剰のエピハロヒドリン及び溶媒を留去して、ジエポキシ化合物(1)を得る方法等が挙げられる。
また、ジエポキシ化合物(1)は、必要に応じて再結晶等の精製手段を施すことにより、さらに精製することもできる。
次に、アリル化工程について説明する。
アリル化工程に用いられる化合物(4)としては、例えば、アリルクロリド、アリルブロミド等を挙げることができる。
化合物(4)の使用量としては、ジヒドロキシ化合物(2)1モルに対して、例えば、2〜200モルの範囲等を挙げることができ、好ましくは2〜100モルの範囲等が挙げられる。尚、必要に応じて、2種類以上の化合物(4)を併用してもよい。
アリル化工程に用いられる塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩等の無機塩基、例えばピリジン等の有機塩基等を挙げることができる。塩基として、異なる複数種の塩基を併用してもよい。
好ましい塩基としては、例えば、アルカリ金属炭酸塩等が挙げられ、より好ましくは、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが挙げられる。
塩基の使用量としては、無機塩基の場合、ジヒドロキシ化合物(2)1モルに対して、例えば、2〜10モルの範囲等を挙げることができる。有機塩基の場合、2モル以上であればよく、有機塩基を溶媒として用いるときには、該有機塩基を大過剰に用いてもよい。
ジヒドロキシ化合物(2)と化合物(4)との反応は、好ましくは、溶媒中で行われる。溶媒としては、ジヒドロキシ化合物(2)とエピハロヒドリン(3)との反応で用いられる溶媒と同様のものが挙げられる。また、上記で述べたように、有機塩基を用いる場合は、かかる塩基を溶媒として用いてもよい。
ジヒドロキシ化合物(2)、化合物(4)及び塩基、並びに、必要に応じて溶媒を任意の順序で混合して、ジヒドロキシ化合物(2)と化合物(4)とを反応させることにより、ジヒドロキシ化合物(2)のジアリル化物(5)を得ることができる。
この反応は、常圧条件下でおこなってもよいし、加圧条件下でおこなってもよいし、あるいは減圧条件下でおこなってもよい。また、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下でおこなってもよい。
この反応の反応温度としては、例えば、−20℃〜120℃の範囲等を挙げることができ、好ましくは、例えば、−10℃〜100℃の範囲等が挙げられる。
ジアリル化物(5)を得る反応の反応時間は、反応温度により異なるが、反応の進行度合いを液体クロマトグラフィーなどの測定により追跡することにより調節でき、ジアリル化物(5)の増加が認められなくなるまで反応を行うことが好ましい。
ジアリル化物(5)を含む反応液を、例えば、そのまま酸化剤による酸化反応を行うことによりジエポキシ化合物(1)を製造してもよいし、例えば、ジアリル化物(5)を含む反応液を水洗等により、生成する塩を除去した後、酸化剤による酸化反応を行うことにより、ジエポキシ化合物(1)を製造してもよい。
酸化剤としては、炭素−炭素二重結合をエポキシ基へ酸化することが可能な酸化剤であればよく、例えば、m−クロロ過安息香酸等の過酸などが挙げられる。酸化剤の使用量は、例えば、ジアリル化物(5)1モルに対して、2〜20モルの範囲等を挙げることができる。
ここで、グリシジルエーテル化工程又はアリル化工程で用いられるジヒドロキシ化合物(2)の製造方法について説明する。
ジヒドロキシ化合物(2)の製造方法としては、例えば、酸の存在下、p−ヒドロキシ安息香酸と2−メチルヒドロキノンとをエステル化反応する方法等を挙げることができる。
p−ヒドロキシ安息香酸の使用量は、2−メチルヒドロキノン1モルに対して、例えば、1〜10モルの範囲等が挙げられ、好ましくは、2〜5モルの範囲等が挙げられる。
エステル化工程に用いる酸としては、例えば、硫酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。その使用量は、p−ヒドロキシ安息香酸1モルに対して、例えば、0.001〜0.30モルの範囲等が挙げられる。必要に応じて、2種類以上の酸を併用してもよい。
p−ヒドロキシ安息香酸と2−メチルヒドロキノンとの反応は、溶媒の存在下に行うことが好ましい。溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒が挙げられる。その使用量は、p−ヒドロキシ安息香酸1重量部に対して、例えば、1〜200重量部の範囲等が挙げられ、好ましくは5〜100重量部の範囲等が挙げられる。
p−ヒドロキシ安息香酸と2−メチルヒドロキノンとの反応は、常圧条件下でおこなってもよいし、加圧条件下でおこなってもよいし、あるいは減圧条件下でおこなってもよい。また、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下でおこなってもよい。
p−ヒドロキシ安息香酸と2−メチルヒドロキノンとの反応の反応温度としては、例えば、50〜250℃の範囲等を挙げることができ、好ましくは、例えば、60〜200℃の範囲等が挙げられる。
反応時間は、反応温度等によっても異なるが、例えば、0.5〜72時間の範囲等を挙げることができる。
p−ヒドロキシ安息香酸と2−メチルヒドロキノンとの反応の進行に伴って、水が生成するが、生成する水を反応系外へ除去しながら、反応を行うことが好ましい。生成する水を反応系外へ除去する方法としては、例えば、共沸蒸留法、モレキュラーシブス等の脱水剤を用いる方法等が挙げられる。
次に、本組成物について説明する。
本組成物の製造方法は、例えば、ジエポキシ化合物(1)と硬化剤とアルミナとを溶媒中で混合する方法等を挙げることができる。該製造方法に用いられる溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、例えば酢酸ブチル等のエステル溶媒、例えばプロピレングリゴールモノメチルエーテル等のグリコール溶媒等が挙げられ、好ましくは、例えば、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
硬化剤とは、ジエポキシ化合物(1)中のエポキシ基と硬化反応し得る官能基を少なくとも1個有するもの、または、ジエポキシ化合物(1)の硬化反応において触媒作用を示す硬化触媒である。具体的には、前記官能基がアミノ基であるアミン硬化剤、前記官能基が水酸基であるフェノール硬化剤、前記官能基が酸無水物基である酸無水物硬化剤および硬化触媒が挙げられ、アミン硬化剤、フェノール硬化剤および硬化触媒が好ましい。
アミン硬化剤としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の炭素数2〜20の脂肪族多価アミン(すなわち、炭素数2〜20の脂肪族炭化水素に含まれる水素原子の複数がアミノ基に置換された化合物)、例えばp−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン等の芳香族多価アミン(すなわち、芳香族炭化水素基を有する炭素数6〜20の炭化水素における芳香族炭化水素基に含まれる水素原子の複数がアミノ基に置換された化合物)、例えば4,4’−ジアミノジシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂環式多価アミン(すなわち、脂環式炭化水素基を有する炭素数5〜20の炭化水素における脂環式炭化水素基に含まれる水素原子の複数がアミノ基に置換された化合物)、例えばジシアンジアミド等が挙げられ、好ましくは、例えば、芳香族多価アミンやジシアンジアミド等が挙げられ、より好ましくは、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、1,5−ジアミノナフタレン、p−フェニレンジアミン、ジシアンジアミド等が挙げられる。
フェノール硬化剤としては、例えば、フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ジフェニレン骨格等を有する)、ナフトールアラルキル樹脂およびポリオキシスチレン樹脂が挙げられる。フェノール樹脂としては、アニリン変性レゾール樹脂、ジメチルエーテルレゾール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、および、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂等の特殊フェノール樹脂が挙げられる。ポリオキシスチレン樹脂としては、ポリ(p−オキシスチレン)が挙げられる。
酸無水物硬化剤としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
硬化触媒としては、例えば2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、ベンジルジメチルアミン等が挙げられる。
本組成物における硬化剤の含有量は、用いる硬化剤の種類に応じて適宜選択すればよく、アミン硬化剤やフェノール硬化剤であれば、例えば該硬化剤中のエポキシ基と硬化反応し得る官能基の合計モル数が、ジエポキシ化合物(1)中のエポキシ基1モルに対して、0.5〜1.5モル、好ましくは0.9〜1.1モルとなる量が用いられる。
本組成物におけるアルミナの含有量としては、ジエポキシ化合物(1)と硬化剤とアルミナとの合計100重量部に対して、75重量部〜95重量部であることが好ましく、より好ましくは83重量部〜90重量部である。アルミナが75重量部以上であると、得られる硬化物の熱伝導性が向上する傾向があり、95重量部以下であると、本組成物の成形が容易となる傾向がある。
本組成物におけるアルミナ含有量を上記範囲内にて調整することにより、後述する本組成物を硬化して得られる硬化物におけるアルミナ含量を、硬化物100体積%に対して50〜80体積%の範囲に調整可能である。
アルミナとしては、粒子状であることが好ましい。粒子状のアルミナとしては、例えば、重量累積粒度分布の微粒子側からの累積体積50%の粒子径をD50(レーザー回折法による平均粒子径)としたとき、2μm以上100μm以下のD50を有するアルミナ粒子A、1μm以上10μm以下のD50を有するアルミナ粒子B及び0.01μm以上5μm以下のD50を有するアルミナ粒子Cの混合物であることが好ましい。特に、アルミナ粒子Aとアルミナ粒子Bとアルミナ粒子Cの合計100体積%に対し、アルミナ粒子Aが50〜90体積%、アルミナ粒子Bが5〜40体積%及びアルミナ粒子Cが1〜30体積%の混合物であることが好ましい。
このようなアルミナは、例えば、市販されている種々の平均粒子径を有するアルミナ粒子を、適宜混合することにより調製することができる。
本組成物は、さらに、各種添加剤、例えば、トリフェニルホスフィン、1,8−アザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、2−フェニルイミダゾール等の硬化促進剤、例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、例えばカーボンブラック等の着色剤、例えばシリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力成分、例えば天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸またはその金属塩、パラフィン等の離型剤、酸化防止剤等、例えば、溶融破砕シリカ粉末、溶融球状シリカ粉末、結晶シリカ粉末、二次凝集シリカ粉末等のシリカ又はその粉末、例えば、チタンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレイ、マイカ、ガラス繊維等が含有されていてもよい。本組成物における各種添加剤の含有量としては、熱伝導性等の所望の性能の低下を招かない程度である。
本組成物は、例えば、後述する硬化物、熱硬化性接着剤として使用することができる。
本組成物を硬化して得られる硬化物(以下、本硬化物と記すことがある)の製造方法としては、例えば、本組成物をそのまま加熱して硬化させる方法;本組成物を加熱溶融して金型等に注ぎ、該金型をさらに加熱して成形する方法;本組成物を部分硬化させ、得られる部分硬化物を粉砕してなる粉末を金型に充填し、該充填粉末を溶融成形する方法;溶媒を含む本組成物を、攪拌し、得られた溶液をキャストした後、溶媒を通風乾燥等で乾燥除去し、必要に応じてプレス機等で圧力をかけながら所定時間加熱する方法等が挙げられる。
本硬化物に含まれるアルミナの含有割合は、該硬化物100体積%に対して、50〜80体積%であることが好ましく、60〜74体積%であることがより好ましい。
特許文献1の表1からも明らかなように、一般に、硬化物におけるアルミナ含有量が低下すると、熱伝導性が低下する傾向がある。本発明の硬化物は、アルミナ含有量が同じ場合、特許文献1記載の硬化物、すなわち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とアルミナと硬化剤とを含む組成物を硬化して得られる硬化物よりも高い熱伝導性を有する。
次に、本組成物を用いたプリプレグの製造方法について説明する。まず、有機溶媒を含む本組成物をそのまま、必要に応じて、さらに有機溶媒で希釈し、基材に塗布もしくは含浸させた後、得られた基材を加熱して、該基材中のジエポキシ化合物(1)を半硬化させることによりプリプレグが得られる。この際に用いられる有機溶媒としては、メチルイソブチルケトンなどの前記本組成物の製造方法で用いられた有機溶媒である。かくして得られたプリプレグを、複数個、積層してプレスなどにより加圧及び加熱することにより積層板を調製することができる。
プリプレグに用いられる基材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維等の無機質繊維の織布もしくは不織布、例えばポリエステル等の有機質繊維の織布もしくは不織布等が挙げられる。
本発明の硬化物をそのまま、あるいは、前記プリプレグを硬化して得られる硬化物は、例えば、絶縁材、放熱板などに使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。尚、実施例における平均粒子径(D50)とは、レーザー回折法により、重量累積粒度分布の微粒子側からの累積体積50%の粒子径を意味する。
[参考例1:ジヒドロキシ化合物(2)の製造例]
Figure 2012107168
ディーンスターク装置を取り付けた反応容器に、p−ヒドロキシ安息香酸814g(5.90mol)、2−メチルヒドロキノン366g(2.95mol)、硫酸14.4g(0.147mol)及びキシレン約2200gを室温で混合した。得られた混合物を還流下で15時間攪拌した後、室温(約25℃)まで冷却した。尚、反応の進行に伴って生成した水はディーンスターク装置によって反応系外へ除去した。その後、析出した固体を濾過し、メタノール5Lで洗浄した後、55℃で4時間減圧乾燥させて、ジヒドロキシ化合物(2)を含む薄灰色結晶883gを得た。
該結晶を液体クロマトグラフィーによって分析し、得られたクロマトグラフの面積百分率を算出したところ、99.0%であり、該結晶中のジヒドロキシ化合物(2)の含有量を99.0重量%と仮定すると、2−メチルヒドロキノンを基準とするジヒドロキシ化合物(2)の収率は、81%であった。
参考例1で得られたジヒドロキシ化合物(2)のスペクトルデータは以下の通りであった。
H−NMR(δ:ppm,DMSO−d) 10.54(br,2H),7.98−8.03(c,4H),6.92−7.25(c,7H),2.16(c,3H)
[参考例2:ジエポキシ化合物(1)の製造例]
Figure 2012107168
冷却装置を取り付けた反応容器内にて、参考例1で得られたジヒドロキシ化合物(2)2.00g(5.49mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド0.088g(0.27mmol)、エピクロロヒドリン17.2mL、及び2−メチル−2−プロパノール17.2mLを室温で混合し、さらに、70℃で10時間攪拌した後、18℃まで冷却した。次に、15重量%の水酸化ナトリウム水溶液を4.40g(16.5mmol)徐々に加えて、18℃で3時間攪拌した後、0℃まで冷却した。
次に、10重量%塩化アンモニウム水溶液30mL、イオン交換水50mLを加え、室温で、クロロホルム100mLを加えた後、混合し、クロロホルム層と水層とを得た。クロロホルム層は、さらにイオン交換水で3回洗浄した後、水洗されたクロロホルム層に含まれる不溶分を濾過して除去し、得られた濾液を濃縮して粗生成物を得た。
冷却装置を取り付けた反応容器内にて、得られた粗生成物、トルエン25mLおよび2−プロパノール25mLを混合し、得られた混合物を70℃で1時間攪拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、析出した固体を濾過により取り出した。取り出した固体を2−プロパノールで洗浄した後、乾燥し、ジエポキシ化合物(1)を含む白色結晶1.88gを得た。
該結晶を液体クロマトグラフィーによって分析し、得られたクロマトグラフの面積百分率を算出したところ、95.9%であり、該結晶中のジエポキシ化合物(1)の含有量を95.9重量%と仮定すると、ジヒドロキシ化合物(2)を基準とするジエポキシ化合物(1)の収率は、69%であった。
参考例2で得られたジエポキシ化合物(1)のスペクトルデータは以下の通りであった。
H−NMR(δ:ppm,CDCl) 8.14−8.18(c,4H),7.00−7.26(c,7H),4.32−4.36(c,2H),4.04−4.06(c,2H),3.39−3.40(c,2H),2.94−2.96(c,2H),2.79−2.81(c,2H),2.24(q,3H)
[実施例1:本組成物及びその硬化物の製造例1]
ジエポキシ化合物(1)100重量部と、硬化剤として1,5−ジアミノナフタレン(和光純薬工業株式会社製)18重量部と、粒子状のアルミナ1076重量部(住友化学株式会社製α−アルミナ粒子;平均粒子径(D50)が18μmであるアルミナ粒子A1と、平均粒子径(D50)が3μmであるアルミナ粒子B1と、平均粒子径(D50)が0.4μmであるアルミナ粒子C1とを、重量比(アルミナ粒子A1/アルミナ粒子B1/アルミナ粒子C1)=796/151/129、体積比(アルミナ粒子A1/アルミナ粒子B1/アルミナ粒子C1)=74/14/12で混合することにより調製)と、溶剤としてメチルイソブチルケトン320重量部とN,N−ジメチルホルムアミド60重量部とを混合し、溶液状の本組成物を調製した。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、アプリケータで、調製したアルミナ含有組成物を350μmの厚みになるよう塗布した。アルミナ含有組成物が塗布されたPETフィルムを1時間室温で乾燥し、さらに140℃で3分間乾燥した後、PETフィルムを剥がし、シートを得た。得られたシートを厚さ40μmのアルミ箔で挟み、真空プレス成形(プレス温度:140℃、真空度:1kPa、プレス圧:6MPa、処理時間:20分)を行った。その後、プレス温度を180℃まで40分かけて昇温した。アルミ箔を剥がし、296μmの厚みを有するシート状の硬化物を得た。NETZSCH製キセノンフラッシュアナライザー nanoflash LFA447型により、該硬化物の熱伝導率を測定したところ、10.5W/(m・K)であった。
ジエポキシ化合物(1)と1,5−ジアミノナフタレンとを含み、アルミナ粒子を含まない組成物を硬化させることにより得られる硬化物の密度を1.2g/cm、アルミナ粒子の密度を3.97g/cmとして、得られた硬化物中のアルミナの含有割合を算出したところ、該硬化物中のアルミナの含有割合は、74体積%であった。
このように、本硬化物は、アルミナ含有量が74体積%と低くても、高い熱伝導率を有する。
[実施例2:本組成物及びその硬化物の製造例2]
ジエポキシ化合物(1)100重量部と、硬化剤として4,4’−ジアミノジフェニルメタン(和光純薬工業株式会社製)21重量部と、アルミナ1114重量部(住友化学株式会社製α−アルミナ粒子;レーザー回折法によって測定された平均粒子径(D50)が18μmであるアルミナ粒子A1と、平均粒子径(D50)が3μmであるアルミナ粒子B1と、平均粒子径(D50)が0.4μmであるアルミナ粒子C1とを、重量比(アルミナ粒子A1/アルミナ粒子B1/アルミナ粒子C1)=825/156/134、体積比(アルミナ粒子A1/アルミナ粒子B1/アルミナ粒子C1)=74/14/12で混合することにより調製)と、溶剤としてメチルイソブチルケトン530重量部とN,N−ジメチルホルムアミド60重量部とを混合し、溶液状のアルミナ含有組成物を調製した。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、アプリケータで、調製した組成物を350μmの厚みになるよう塗布した。組成物が塗布されたPETフィルムを、実施例1と同様にして真空プレス成形し、306μmの厚みを有するシート状の硬化物を得た。実施例1と同様にして、得られた硬化物の熱伝導率を測定したところ、9.6W/(m・K)であった。得られた硬化物中のアルミナの含有割合は、74体積%であった。
このように、本硬化物は、アルミナ含有量が74体積%と低くても、高い熱伝導率を有する。
[実施例3:アルミナ含有組成物及びその硬化物の製造例3]
ジエポキシ化合物(1)100重量部と、硬化剤として1,5−ジアミノナフタレン(和光純薬工業株式会社製)17重量部と、アルミナ569重量部(住友化学株式会社製α−アルミナ粒子;平均粒子径(D50)が18μmであるアルミナ粒子)と、溶剤としてメチルイソブチルケトン160重量部とN,N−ジメチルホルムアミド60重量部とを混合し、溶液状のアルミナ含有組成物を調製した。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、アプリケータで調製した組成物を350μmの厚みになるよう塗布した。アルミナ含有組成物が塗布されたPETフィルムを、実施例1と同様にして真空プレス成形し、240μmの厚みを有するシート状の硬化物を得た。実施例1と同様にして、得られた硬化物の熱伝導率を測定したところ、5.0W/(m・K)であった。
ジエポキシ化合物(1)と1,5−ジアミノナフタレンとを含み、アルミナ粒子を含まない組成物を硬化させることにより得られる硬化物の密度を1.2g/cm、アルミナ粒子の密度を3.97g/cmとして、得られた硬化物中のアルミナの含有割合を算出したところ、該硬化物中のアルミナの含有割合は、60体積%であった。
このように、本硬化物は、アルミナ含有量が60体積%と低くても、高い熱伝導率を有する。
[実施例4:本組成物及びそのプリプレグの製造例]
ジエポキシ化合物(1)100重量部と、硬化剤として1,5−ジアミノナフタレン(和光純薬工業株式会社製)17重量部と、溶剤としてメチルイソブチルケトン160重量部と、N,N−ジメチルホルムアミド60重量部とを混合することにより、溶液状の組成物を得ることができる。得られる組成物を、厚さ0.2mmのガラス繊維織布に含浸した後、加熱乾燥することにより、プリプレグを得ることができる。得られるプリプレグ4枚を重ね、温度175℃、圧力4MPaの条件で90分間プレス成形することにより、積層板を得ることができる。
[比較例1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂とアルミナと硬化剤とを含む組成物及びその硬化物]
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(Sigma−Aldrich製)100重量部と、硬化剤として1,5−ジアミノナフタレン(和光純薬工業株式会社製)23重量部と、粒子状のアルミナ1137重量部(住友化学株式会社製α−アルミナ粒子;平均粒子径(D50)が18μmであるアルミナ粒子A1と、平均粒子径(D50)が3μmであるアルミナ粒子B1と、平均粒子径(D50)が0.4μmであるアルミナ粒子C1とを、重量比(アルミナ粒子A1/アルミナ粒子B1/アルミナ粒子C1)=849/159/137、体積比(アルミナ粒子A1/アルミナ粒子B1/アルミナ粒子C1)=74/14/12で混合することにより調製)と、溶剤としてメチルイソブチルケトン530重量部とN,N−ジメチルホルムアミド60重量部とを混合し、溶液状の組成物を調製した。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、アプリケータで、調製した組成物を350μmの厚みになるよう塗布した。組成物が塗布されたPETフィルムを、実施例1と同様にして真空プレス成形し、318μmの厚みを有するシート状の硬化物を得た。実施例1と同様にして、得られた硬化物の熱伝導率を測定したところ、6.7W/(m・K)であった。得られた硬化物中のアルミナの含有割合は、74体積%であった。
硬化物中のアルミナの含有割合は、実施例1及び2と同じであったが、熱伝導性は劣っていた。
本発明の組成物は、高い熱伝導性を有する硬化物が提供可能である。

Claims (8)

  1. 式(1)
    Figure 2012107168
    で表わされるジエポキシ化合物、硬化剤及びアルミナを含有することを特徴とする組成物。
  2. 硬化剤が、アミン硬化剤、フェノール硬化剤及び酸無水物硬化剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. アミン硬化剤が、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、1,5−ジアミノナフタレン及びp−フェニレンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン硬化剤であることを特徴とする請求項2記載の組成物。
  4. 前記式(1)で表されるジエポキシ化合物と硬化剤とアルミナとの合計100重量部に対して、アルミナを75重量部〜95重量部含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
  5. アルミナが、D50(累積体積50%の粒子径)が2μm以上100μm以下である成分A、D50が1μm以上10μm以下である成分B、D50が0.01μm以上5μm以下である成分Cの混合物であり、成分Aと成分Bと成分Cの合計100体積%に占める各成分の割合は、成分Aが50〜90体積%、成分Bが5〜40体積%、成分Cが1〜30体積%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の組成物を硬化して得られる硬化物。
  7. 硬化物におけるアルミナの含有量が、硬化物100体積%に対して、50〜80体積%であることを特徴とする請求項6記載の硬化物。
  8. 請求項1〜5のいずれか記載の組成物を基材に塗布もしくは含浸した後、半硬化して得られるプリプレグ。
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