JP2012107123A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(I)で表される加水分解性シリル基を有する有機重合体(A)と、カチオン重合開始剤(B)とを含有する熱硬化性樹脂組成物。
【化1】
(式(I)において、Xは加水分解性基であり、R1は炭素数1〜20の炭化水素基であり、nは0、1又は2である。)
【選択図】なし
Description
本発明は、硬化性に優れ、貯蔵安定性も良好な熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記一般式(I)で表される加水分解性シリル基を有する有機重合体(A)と、カチオン重合開始剤(B)とを含有する。
式(I)で表される加水分解性シリル基は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を有し、カチオン重合開始剤(B)によって加速される反応によりシロキサン結合を形成し、架橋しうる基である。
式(I)において、Xは加水分解性基である。加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基が用いられる。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。中でも、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。アルコキシ基の中でも、加水分解性に優れるという観点から、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
Xは、1つの加水分解性シリル基の中に2又は3個存在する場合は、同一又は異なってよい。
nが1である場合の加水分解性シリル基の具体例としては、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基が挙げられる。中でも、加水分解性に優れる観点から、ジメトキシメチルシリル基が特に好ましい。
nが2である場合の加水分解性シリル基の具体例としては、メトキシジメチルシリル基、エトキシジメチルシリル基、イソプロポキシジメチルシリル基が挙げられる。
nは、加水分解性に優れるという観点から、0又は1であるのが好ましく、速硬化性に優れるという観点から、0であるのが好ましい。
加水分解性シリル基は、重合体分子鎖の主鎖の末端又は側鎖の末端にあってもよく、両方にあってもよい。特に、加水分解性シリル基が分子鎖の主鎖の末端にある場合は、硬化性に優れる、硬化物の破断強度、破断伸度に優れると言う観点から好ましい。
加水分解性シリル基は、速硬化性、粘度と可とう性のバランスに優れるという観点から、重合体1分子中に平均して1.0〜3.0個存在するのが好ましく、1.1〜2.7個存在するのがより好ましい。分子中に含まれる加水分解性シリル基の数が平均して1個以上である場合は、硬化性が十分に優れる。分子中に含まれる加水分解性シリル基の数が平均して3個以下であると、硬化物の破断強度、破断伸度に優れる点で良好である。また、加水分解性シリル基は、重合体1分子中に1又は2種以上含まれてもよい。
有機重合体の主鎖構造は、直鎖状又は分岐状であってよい。主鎖が直鎖状の場合は硬化物の伸びに優れる。主鎖が分岐状の場合にはより強靭な硬化物を得ることができる。
これらの中でも、ポリオキシアルキレン系重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を主鎖骨格にもつ有機重合体(A)は貯蔵安定性、速硬化性、硬化物の強靭性に優れることから好ましい。
有機重合体の分子量分布は特に限定されないが、狭いことが好ましい。具体的には、1.80以下が好ましく、1.60以下がより好ましく、1.40以下がさらに好ましい。分子量分布が1.80以下であると、粘度が高すぎず、作業性が良好になる。
末端にトリアルコキシシリル基を有する変性ポリオキシアルキレンとしては、例えば、主鎖構造としてPPG(ポリプロピレングリコール)、PTHF(ポリテトラヒドロフラン)。PTMG(ポリテトラメチレングリコール)、PEG(ポリエチレングリコール)、PMG(ポリメチレングリコール)PNPG(ポリネオペンチルグリコール)が挙げられる。末端にジアルコキシシリル基を有する変性ポリオキシアルキレンとしては、例えば、主鎖構造としてPPG(ポリプロピレングリコール)、PTHF(ポリテトラヒドロフラン)。PTMG(ポリテトラメチレングリコール)、PEG(ポリエチレングリコール)、PMG(ポリメチレングリコール)PNPG(ポリネオペンチルグリコール)が挙げられる。末端にジアルコキシシリル基を有する変性ポリアルキレンとしては、末端にジアルコキシシリル基を有する変性ポリイソブチレン、ポリブテンが挙げられる。末端にジアルコキシシリル基を有する変性テレケリックアクリル重合体としては、例えば、主鎖構造としてPPG(ポリプロピレングリコール)、PTHF(ポリテトラヒドロフラン)。PTMG(ポリテトラメチレングリコール)、PEG(ポリエチレングリコール)、PMG(ポリメチレングリコール)PNPG(ポリネオペンチルグリコール)が挙げられる。
これらの中でも、低温硬化性に優れる観点から、末端にトリアルコキシシリル基を有する変性ポリオキシアルキレンがより好ましく、末端にトリメトキシシリル基を有する変性ポリオキシプロピレンが特に好ましい。
本発明で用いられるカチオン重合開始剤は、熱によりカチオンを発生する熱カチオン重合開始剤である。熱カチオン重合開始剤は、常温では不活性であるが、加熱されて臨界温度(反応開始温度)に達すると開裂してカチオンを発生し、カチオン重合を開始させ得る。このような化合物としては、例えば、アルミニウムキレート錯体、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体などの有機金属錯体;六フッ化アンチモンイオン(SbF6 −)、四フッ化アンチモンイオン(SbF4 −)、六フッ化ヒ素イオン(AsF6 −)、六フッ化リンイオン(PF6 −)などを陰イオン成分とする4級アンモニウム塩型化合物、ホスホニウム塩型化合物、ヨードニウム塩型化合物及びスルホニウム塩型化合物などが挙げられる。
ヨードニウム塩型化合物としては、例えば、ジフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素、ジ−4−クロロフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素、ジ−4−ブロムフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素、ジ−p−トリルヨードニウム六フッ化ヒ素、フェニル(4−メトキシフェニル)ヨードニウム六フッ化ヒ素等が挙げられる。
置換基を有してもよい脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルケニレン基、アルコキシ基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、炭素数3〜10、好ましくは3〜6のものが挙げられる。例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
アルケニル基としては、炭素数2〜18、好ましくは炭素数2〜6の直鎖又は分岐状のものが挙げられる。例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基が挙げられる。
アルケニレン基としては、炭素数2〜18、好ましくは炭素数2〜6の直鎖または分岐状のものが挙げられる。例えば、ビニレン基、プロペニレン基、ブタジエニレン基が挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜6の直鎖又は分岐状のものが挙げられる。例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。中でも、メトキシ基が好ましく用いられる。
アラルキル基としては、炭素数7〜13、好ましくは炭素数7〜11のものが挙げられる。例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等が挙げられる。中でも、ベンジル基が好ましく用いられる。
アリーレン基としては、炭素数6〜14、好ましくは炭素数6〜10のものが挙げられる。例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基、ビフェニレン基が挙げられる。中でも、フェニレン基が好ましく用いられる。
アルケニル基は、上述の脂肪族炭化水素基についてのアルケニル基と同様である。
R4は、炭素数1〜20の炭化水素基である。炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20の不飽和炭化水素基を含むアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられる。R4の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基が挙げられる。
熱カチオン重合開始剤としては、反応開始温度が70〜180℃のものが好ましく用いられ、80〜150℃のものがより好ましく用いられる。カチオン重合開始剤は、熱カチオン重合開始剤として作用するほか、光カチオン重合開始剤として作用するものであってもよい。カチオン重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱カチオン重合開始剤は、十分な速硬化性を確保し、貯蔵安定性を確保するという観点から、本発明の組成物に含まれる全有機重合体100重量部に対し、0.1〜10重量部が配合されるのが好ましく、0.5〜5重量部配合されるのがより好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂をさらに含有してもよい。本発明の樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含有することで、接着性に優れたものとなる。このようなエポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有する化合物であれば特に制限されない。例えば、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、芳香環及び/又は脂環構造を有する2官能型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、その他の構造のエポキシ樹脂が挙げられる。
これらの中でも、速硬化性を高めるという観点から、脂環式エポキシ樹脂、2官能型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、信越化学工業社製のシリコーンハイブリッドエポキシ樹脂:X−40−2670などを挙げることができる。2官能型エポキシ樹脂の中では、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。
本発明において、エポキシ樹脂は、本発明の樹脂組成物に含まれる全有機重合体100重量部に対して、0.1〜200重量部配合される。エポキシ樹脂の配合量は、用途に応じて適宜調整される。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フィラーをさらに含有してもよい。本発明の樹脂組成物は、フィラーを含有することで、成形性の調整が容易になり、また、エポキシ樹脂と共に含有されることで、補強性に優れたものとなる。
このようなフィラーとしては、無機充填材が好ましく用いられる。例えば、シリカ、酸化アンチモン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、アルミナ、マイカ、ベリリア、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、炭酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、焼成クレー等のクレー、タルク、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素が挙げられる。
フィラーは、その製造について特に制限されず、例えば、従来公知の方法に従って得ることができる。フィラーは市販品として入手できる。フィラーは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
フィラーは、本発明の樹脂組成物に含まれる全有機重合体100重量部に対して、0.1〜500重量部配合される。フィラーの配合量は、接着性、補強性能により優れ、ハンドリングし易いという観点から、全有機重合体100重量部に対して、10〜100重量部であるのが好ましい。
また、本発明の組成物は、例えば、加水分解性シリル基を有する有機重合体を含む第1液(主剤)と、カチオン重合開始剤を含む第2液(硬化剤)とを有する2液型の組成物として製造することができる。必要に応じて添加されるエポキシ樹脂、添加剤は、第1液及び/または第2液に加えることができる。第1液及び第2液は、それぞれ室温で減圧下または窒素雰囲気下において、混合ミキサー等の撹拌装置を用いて充分混練し、均一に分散させることによって製造することができる。
また、本発明において、貯蔵安定性は、具体的には、後述するように粘度計で測定した粘度を基に評価される。本発明の組成物の貯蔵安定性は、例えば、有機重合体としてアルコキシシリル変性ポリオキシアルキレン重合体又は加水分解性シリル基テレケリックアクリル重合体を用い、カチオン重合開始剤として式(II)で表される化合物を用いた場合は、1日冷蔵(5℃)保存後に増粘がないことであり、好ましくは室温で1日保存して増粘がないことであり、より好ましくは室温で1週間保存して増粘がないことである。
(熱硬化性樹脂組成物の製造)
実施例1〜19、比較例1、2として、下記表1〜3に示す各成分を、それぞれ同表に示す配合比で混合し、熱硬化性樹脂組成物を製造した。表中の各成分の数値は、重量部で表す。
・ 硬化性シリコーン樹脂(1):トリアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体(商品名SAX510、カネカ社製MSポリマー)
・ 硬化性シリコーン樹脂(2):ジアルコキシシリル基変性ポリオキシアルキレン重合体(商品名S303、カネカ社製MSポリマー)
・ 硬化性シリコーン樹脂(3):ジアルコキシシリル基変性ポリイソブチレン重合体(商品名EP705S、カネカ社製エピオン)
・ 硬化性シリコーン樹脂(4):ジアルコキシシリル基含有テレケリックアクリル重合体(商品名SA100S、カネカ社製XMap)
硬化剤(1)は次のようにして調製した。ベンジルクロライド10gと4−メチルチオフェノール11.07gをメタノール中で室温で24時間反応させ、クロライド中間体を得た。さらに中間体10gとテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのナトリウム塩水溶液(固形分10%)263gを混合し、硬化剤(1)を得た。
・ 硬化剤(2):式(IIb)で表されるスルホニウム塩化合物
硬化剤(2)は次のようにして調製した。1−(クロロメチル)ナフタレン10gと4−メチルチオフェノール7.9gをメタノール中で室温で24時間反応させ、クロライド中間体を得た。さらに中間体10gとテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのナトリウム塩水溶液(固形分10%)220.16gを混合し、硬化剤(2)を得た。
・ 硬化剤(4):式(IId)で表されるスルホニウム塩化合物(商品名SI60L、三新化学社製)
・ 硬化剤(5):式(IIe)で表されるスルホニウム塩化合物(商品名CP77、ADEKA社製)
・ 硬化剤(6):式(IIf)で表されるスルホニウム塩化合物(商品名SI100L、三新化学社製)
・ 硬化剤(7):下記式で表されるジオクチル錫塩及び正珪酸エチルの反応物(商品名ネオスタンS1、日東化成社製)
・ エポキシ樹脂(2):下記式で表される化合物(商品名X-40-2670、信越化学工業社製)
・ カップリング剤(1):ビニルトリメトキシシラン(商品名A171、モーメンティブ社製)
・ カップリング剤(2):[N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン](商品名KBM603、信越化学工業社製)
・ 充填剤(1):球状シリカ(商品名SE5050、アドマテックス社製)
・ アミン化合物(1):1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(東京化成工業株式会社製)
得られた各樹脂組成物について、下記の方法で硬化時間を測定し、硬化性を評価した。また、下記の方法で増粘性を観察し、貯蔵安定性を評価した。結果を表1〜3に示す。
(1)硬化性
得られた各組成物について、深部の10mm厚硬化試験で評価した。具体的には、得られた各組成物を深さ10mmのアルミ容器に流し込み、80℃及び100℃の各温度で硬化させ、所定時間経過ごとに硬化した皮膜を容器から取り出し、その厚みが10mmに達した時間を測定した。なお、深部は、硬化した皮膜の容器内での下層部に相当する。皮膜の厚みが10mmに達していれば、最下層部まで完全に硬化していることを示し、10mmに達していなければ、表面は硬化しているが下層部が硬化していないことを示す。ここでは、80℃で1.5時間以内に10mmに達したものをA、80℃で2時間以内に10mmに達したものをB、100℃で2時間以内に10mmに達したものをC、いずれの温度でも2時間以内には10mmに達しなかったものをDとそれぞれ評価した。C以上の評価の組成物を使用可能とした。
(2)貯蔵安定性
得られた各組成物について、25℃の条件下でE型粘度計 VISCONIC EHD型(東機産業株式会社製)を用いてに準じて初期粘度を測定した。アルミ箔上に1gを載せ、室温で1週間保存後、室温で1日保存後、1日冷蔵保存(5℃)後に初期粘度と同様にして組成物の粘度(保存後の粘度)を測定した。硬化していなかった場合は増粘あり、硬化していた場合は増粘なしとした。室温で1週間保存後に増粘なしのものをA、室温1日保存後は増粘なしのものをB、1日冷蔵保存後に増粘なしのものをC、1日冷蔵保存後に増粘するものをDとそれぞれ評価した。C以上の評価の組成物を使用可能とした。
また、硬化剤としてカチオン重合開始剤を含有する組成物であっても、アミン化合物を含有するもの(比較例2)は、硬化性が悪く、貯蔵安定性も悪かった。
これに対し、硬化剤としてカチオン重合開始剤を含有する組成物であって、アミン化合物を含有しないもの(実施例1〜19)は、優れた硬化性が損なわれることなく、貯蔵安定性も良好であった。
特に、カチオン重合開始剤として、式(II)で表される化合物として式(1)で表されるアニオンを持つものを含有するもの(実施例1〜4、9〜19)は、極めて良好な硬化性を示した。
また、有機重合体として、末端にトリアルコキシシリル基で変性された変性基を有するものを含有する組成物(実施例1〜8、12〜19)は、比較的低温でも硬化性に優れていた。
Claims (4)
- 下記一般式(I)で表される加水分解性シリル基を有する有機重合体(A)と、カチオン重合開始剤(B)とを含有する熱硬化性樹脂組成物。
(式(I)において、Xは加水分解性基であり、R1は炭素数1〜20の炭化水素基であり、nは0、1又は2である。) - 前記カチオン重合開始剤(B)が下記式(II)で表される化合物である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
(式(II)において、R2、R3は、同一又は異なって、置換基を有してもよい脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基、アルケニル基、或いは水素原子であり、互いに結合してもよく、R4は炭素数1〜20の炭化水素基である。Yは、下記式(1)で表される化合物、SbF6、PF6、BF4又はAsF6である。)
- 前記加水分解性シリル基を有する有機重合体(A)100重量部に対し、前記カチオン重合開始剤(B)0.1〜10重量部が配合された請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記加水分解性シリル基を有する有機重合体(A)100重量部に対し、エポキシ樹脂(C)0.1〜200重量部と、フィラー(D)0.1〜500重量部とをさらに含有する請求項3に記載の熱硬化性樹脂組成物。
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