JP2012107009A - 8−アリールオクタン酸誘導体及びそれを用いたポリエステルとその製造方法、並びに複合材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バイオマス資源を用いて工業的に有用なポリエステル及びその製造方法を提供する。また、該ポリエステルの構成単位となるモノマーの製造方法を提供する。
【解決手段】 カシューナッツ殻油由来のカルダノールを用いて、該カルダノールの脂肪族炭化水素基中の炭素−炭素二重結合を過酸化物で酸化する工程を含む、下記一般式(1)で表される化合物の製造方法、及び当該化合物からの構成成分を繰り返し単位として有するポリエステルの製造方法。
Figure 2012107009

(一般式(1)において、Rは水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸骨格を繰り返し単位とする新規なポリエステル及びその製造方法、並びに複合材料に関する。また、本発明は、カシューナッツ殻油を原料として8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸及びその誘導体を製造する方法に関する。
近年、化石燃料資源枯渇への危惧や大気中の二酸化炭素増加という地球規模での環境問題を背景として、石油等の化石資源を原料として製造される従来型の高分子材料に代わり、バイオマス資源を原料として得られる高分子材料が注目されている。再生可能なバイオマス資源を利用した高分子材料は、カーボンニュートラルの観点から今後もますます注目が高まるものと考えられる。
天然素材由来の高分子材料として、植物由来グルコース等の発酵により得られる乳酸を原料としたポリ乳酸が知られている。ポリ乳酸は生分解性プラスチックであり、透明性に優れるため、包装材料や透明性を生かした成形品等の用途に使用されている。しかしながら、ポリ乳酸は従来のプラスチックと比べて、耐加水分解性、耐衝撃性、耐熱性等の点で十分とはいえない。上記の点を改良すべく様々な方法が検討されているが、ポリ乳酸それ自体を改良することは非常に困難で、ポリ乳酸に他の添加剤やポリマーを混合してある程度の改良効果を発現させているのが現状である。
このような背景から、植物等の天然物由来素材を原料とした新たな高分子材料の開発が望まれていた。
バイオマス資源の利用にあたっては、それらが食糧と競合しないことが望ましく、廃材等の廃棄物を原料として有効活用することが注目されている。カシューナッツ殻油はカシューナッツを採取する際に生じる副産物であり、その生産量は多く、しかも安価に入手できる。カシューナッツ殻油は自動車のブレーキパッド等の摩擦材料としてわずかに利用されているだけで、その大部分は燃料として燃やされるか廃棄されており、工業的にはほとんど利用されていないのが現状である。カシューナッツ殻油の新たな利用方法として、カシューナッツ殻抽出物をハロアルキレンオキシドと反応させエポキシ樹脂を製造することが提案されている(特許文献1)。
一方、カシューナッツ殻油から得られるカルダノールを酸化して8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸を得るという報告がなされている(特許文献2)。
しかしながら当該文献では、カシューナッツ殻油から得られるカルダノールを、環境上、悪影響のある過マンガン酸カリウムを酸化剤として用い、反応溶媒にも環境に影響を及ぼす恐れのある塩化メチレンを用いて酸化しており、かつ、反応収率が低く目的物の単離法も煩雑で、産業上への利用が困難という課題があった。
特表2009−540046号公報 Indian Pat.182,611(A1)号
本発明は、バイオマス資源であるカシューナッツ殻油を用いて工業的に有用なポリエステル及びその製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、該ポリエステルの構成成分として用いられる8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸及びその誘導体の工業的製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み、安価に入手可能な天然物由来素材としてカシューナッツ殻油に着目し、これを原料として工業的に有用な新規高分子材料を得るべく鋭意検討を行った。その結果、カシューナッツ殻油中の主成分であるカルダノールから、8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸及びその誘導体が、工業的に利用でき、しかも環境悪影響のない方法で得られることを見出した。さらに、当該化合物を重合することで新規なポリエステルが得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明の課題は以下の手段によって達成された。
(1)カシューナッツ殻油由来のカルダノールを用いて、該カルダノールの脂肪族炭化水素基中の炭素−炭素二重結合を過酸化物で酸化開裂する工程を含むことを特徴とする下記一般式(1)で表される化合物の製造方法。
Figure 2012107009
(一般式(1)において、Rは水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。)
(2)カルダノールの水酸基を保護基で保護した後、前記開裂反応を行う(1)に項記載の製造方法。
(3)前記過酸化物が過酸化水素である(2)項に記載の製造方法。
(4)前記(1)項に記載の方法により得られた前記一般式(1)で表される化合物を重合する工程を含み、前記一般式(1)で表される化合物からの構成成分を繰り返し単位として有するポリエステルの製造方法。
(5)前記(4)項に記載の方法により得られたポリエステル。
(6)下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有するポリエステル。
Figure 2012107009
(一般式(2)において、Rはアルキレン基を表す。nは0又は1を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す)
(7)下記一般式(1A)で表される化合物。
Figure 2012107009
(一般式(1A)において、Rは水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。ただしRが水素原子のとき、R〜Rは水素原子ではなく、R〜Rが水素原子のとき、Rは水素原子ではない。)
(8)前記(5)又は(6)項に記載のポリエステルを含む複合材料。
本発明の製造方法によれば、カシューナッツ殻油を用いて、工業的に有用な新規ポリエステル、及び当該ポリエステルの構成成分として用いうる中間体モノマーを高収率で得ることができる。また、本発明の製造方法は、安価なバイオマス資源であるカシューナッツ殻油を有効利用して原料とでき、環境負荷及び製造コストを低減することができる。本発明のポリエステルは、靭性及び耐水性に優れており、種々の成形品に好適に用いることができる。
実施例1のカルダノールアセテートのH−NMRスペクトルを示す図である。 実施例1の8−(3−アセトキシフェニル)オクタン酸のH−NMRスペクトルを示す図である。 実施例1の8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸のH−NMRスペクトルを示す図である。
本発明の製造方法は、カシューナッツ殻油を原料として用いて実施することができる。まず、該殻油に含まれるカルダノールを出発物質として、カルダノールの脂肪族炭化水素基中の炭素−炭素二重結合を過酸化物で開裂し、下記一般式(1)で表される化合物(中間体モノマー)を得る。次いで、得られた一般式(1)で表される化合物の重縮合反応により、本発明のポリエステルを得る。
以下、詳細に説明する。
[原料]
本発明の製造方法は、原料としてウルシ科のカシュー樹(Anacardium occidentale)より得られるカシューナッツ殻油(カシューナッツ殻液:Cashew Nut Shell Liquid)を用いる。カシューナッツ殻油には主に下記3種のフェノール化合物、カルダノール、カルドール、及びメチルカルドールが含まれ、本発明の製造方法では出発物質としてこのカルダノールを用いることができる。
本発明ではカシューナッツ殻油をそのまま用いることもできるが、複数のフェノール化合物が含まれるカシューナッツ殻油を精製処理してカルダノールを主成分としたものを用いることが好ましい。高純度のカルダノールを用いることで、高分子量の線状ポリマーを効率よく得ることができる。具体的には、カシューナッツ殻油に対してカルダノールが80質量%以上含まれるものを用いることが好ましく、90質量%以上含まれるものを用いることがより好ましい。
カシューナッツ殻油からカルダノールを単離・精製する方法としては、蒸留等の通常の方法を用いることができる。例えば、多段精留塔を用いて真空蒸留を行うことにより、純度90%以上のカルダノールを得ることができる。
Figure 2012107009
上記カルダノール、カルドール及びメチルカルドールは、側鎖Rとして炭素数15の脂肪族炭化水素基を有する。Rには、0〜3個の炭素−炭素二重結合が含まれる。カルダノールに含まれる4種の脂肪族炭化水素基(アルキル基又はアルケニル基)を有する化合物を下記に示す(炭素−炭素二重結合の幾何異性は無視している)。
Figure 2012107009
カシューナッツ殻油中の上記4種の化合物の含有比率は、生産地や収穫時期、カシューナッツ殻油からの単離方法等により変動するので一概には言えないが、脂肪族炭化水素基のR中に二重結合を全く持たない化合物の含有比率はカシューナッツ殻油の数質量%以下と極めて低く、脂肪族炭化水素基のRに少なくとも1つの二重結合を有する化合物が大部分を占める(例えば、90〜97質量%)。さらに、脂肪族炭化水素基のRに少なくとも1つの二重結合を有する3種の化合物は、共通する構造として炭化水素基の末端から7番目の炭素と8番目の炭素との間に二重結合を有している。
[一般式(1)で表される化合物(中間体モノマー)の製造方法]
本発明の製造方法は、カルダノールの脂肪族炭化水素基中の炭素−炭素二重結合を過酸化物で酸化開裂させ、前記一般式(1)で表される化合物を得る。酸化反応によって炭素-炭素二重合が開裂し、カルボン酸が生成するが、側鎖の共通位置(炭化水素基の末端から7番目の炭素と8番目の炭素との間)に二重結合を有する3種の化合物からは、いずれの場合も8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸が得られる。上述のように、カルダノールには側鎖の共通位置に二重結合を有する3種の化合物が高含有されるため、これを原料として用いることで、高い収率で8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸、すなわち前記一般式(1)で表される化合物を得ることが可能となる。
炭素−炭素二重結合を開裂してカルボン酸を生成し得る酸化剤としては、過マンガン酸塩や重クロム酸塩、無水クロム酸等が一般的だが、後処理で生じる大量の重金属を含む廃棄物は環境上、著しく悪影響を及ぼすのでその使用は好ましくない。
一方、過酸化物を酸化剤に用いると、反応で生成する被還元物質が水、アルコール類、カルボン酸類等で、それらは環境上、無害であり、反応の後処理も極めて簡便である。過酸化物としては、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸、過安息香酸、過炭酸塩等が有用であるが、それらの中で過酸化水素が安価かつ環境安全の点で最も好ましい。作業上の安全性についても、適切な反応条件を遵守することで安全性が担保される。
過酸化物、例えば過酸化水素は通常、水溶液の形態で用いられる。その濃度は特に制限はないが、10〜60質量%、好ましくは30〜40質量%のものが好ましく使用される。
本発明において、過酸化物の反応活性を増大させるために触媒を使用することが好ましい。触媒としては、周期律表第6族の金属化合物が好ましく用いられる。本発明で有用な触媒としては、モリブデン酸およびその塩、リンモリブデン酸およびその塩、タングステン酸およびその塩、リンタングステン酸およびその塩、クロム酸およびその塩等を挙げることができる。
本発明において用いられる触媒は、単独でも2種以上を併用してもよく、その使用量は、通常、カルダノールに対して0.001モル%〜15モル%、より好ましくは、0.01モル%〜8モル%の範囲で使用される。
本発明において、反応を効率良く進行させるために相間移動触媒を使用することができる。相間移動触媒としては、四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩および四級ホスホニウム塩が好ましく用いられる。本発明で有用な相間移動触媒としては、臭化トリエチルベンジルアンモニウム、臭化トリエチルドデシルアンモニウム、臭化トリエチルヘキサデシルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化トリエチルベンジルアンモニウム、臭化トリオクチルメチルアンモニウム、臭化ラウリルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化トリフェニルブチルホスホニウム、臭化テトラブチルホスホニウム、臭化トリオクチルブチルホスホニウム等を挙げることができる。
本発明において、相間移動触媒の使用量は、カルダノールに対して好ましくは0.1モル%〜10モル%、より好ましくは0.3モル%〜5モル%の範囲で使用される。
上記酸化開裂反応に先立って、カルダノールの水酸基を適当な保護基で保護しておくことが好ましい。保護基としては、有機合成で通常用いられるヒドロキシル基の保護基を適宜利用することができ、好ましい例として、アシル基、アルコキシカルボニル基、スルホニル基を挙げることができる。
本発明の製造方法の実施態様として、例えば、カルダノールを酢酸に溶かし、触媒量の硫酸を加えた後、無水酢酸を加えて水酸基をアセチル化し、引き続き上記過酸化物を加えて50℃〜100℃で数時間〜30時間撹拌した後、反応液に水を加え、分離した油分を分離することにより8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸を得る方法が挙げられる。
酸化反応においては、反応溶媒としてtert−ブタノールやピリジンを適当量、加えてもよい。
酸化反応に続いてアルカリ加水分解し、得られた8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸に適宜置換基を導入してもよい。置換基としては、前記一般式(1)で表される化合物の有する置換基R及びR〜Rが挙げられる。置換基の導入方法としては、上記置換基を導入する際に通常行われる方法を用いることができる。例えば、8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸のヒドロキシル基を塩基存在下、ヒドロキシアルキルハライドやアルキレンオキシドと反応させることにより、下記一般式(1)のRがヒドロキシアルキル基である化合物を製造することができる。また、8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸にコルベ・シュミット反応を施すことにより、下記一般式(1)のRa又はRdにカルボキシル基を導入することができる。さらに、8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸に種々の親電子置換反応を行うことにより、下記一般式(1)のR〜Rにアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、スルホニル基、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基等を導入することができる。
[一般式(1)で表される化合物]
上記手法により、カルダノールから下記一般式(1)で表される化合物、すなわち8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸及びその誘導体を得ることができる。
Figure 2012107009
上記一般式(1)において、Rは水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、スルホニル基又はヒドロキシアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。
のアシル基としては、炭素数1〜8のアシル基が好ましく、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ベンゾイル基等が挙げられ好ましい。アルコキシカルボニル基としては、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基が好ましく、具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソブチロキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等が挙げられ好ましい。スルホニル基としてはメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等が好ましい。ヒドロキシアルキル基としては、直鎖、分岐鎖のいずれであってもよく、炭素数1〜8のヒドロキシアルキル基が好ましい。具体的には、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシプロピル基等が挙げられ、好ましくは2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基である。
より好ましくは、Rは水素原子、炭素数1〜4のアシル基、又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基である。
のアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。Rのヒドロキシアルキル基としては、直鎖、分岐鎖のいずれであってもよく、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基が好ましい。具体的には、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシプロピル基等が挙げられ、より好ましくは2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基である。
〜Rのアルキル基としては、直鎖、分岐鎖、環状のいずれであってもよく、炭素数1〜8のアルキル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル等が挙げられ、メチル基、イソプロピル基、t−ブチル基が好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましい。アシル基及びアルコキシカルボニル基としては、前述のRで例示したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。アシルアミノ基のアシル部分は、前述のRのアシル基として例示したものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。スルホニル基としては、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、プロパンスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、4−(メタンスルホニルアミノ)フェニルスルホニル基)が挙げられ、メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基が好ましい。
より好ましくは、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子(特に好ましくは塩素原子)、カルボキシル基、シアノ基、又は炭素数1〜8(特に好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基であることが好ましい。
本発明において、前記一般式(1)で表される化合物にはその塩が包含される。
前記一般式(1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2012107009
Figure 2012107009
Figure 2012107009
[ポリエステルの製造方法]
本発明では、前記一般式(1)で表される化合物を重合(脱水縮合)させて、一般式(1)で表される化合物からの構成成分を繰り返し単位として有するポリエステルを得る。
一般式(1)で表される化合物を重縮合させる方法は特に限定されず、通常の方法にて行うことができる。具体的には、一般式(1)の化合物を減圧下で200℃以上に加熱して直接脱水させる方法、ヒドロキシル基をアセチル基等で活性化した後、200℃以上に加熱して酢酸を脱離させる方法、カルボキシル基をフェニルエステルやメチルエステルに変換した後、200℃以上に加熱して脱フェノール(又は脱メタノール)させる方法、カルボキシル基を塩化チオニルや塩化オキサリル等で酸クロリドに変換した後、塩基により脱塩化水素させる方法、一般式(1)の化合物自身をカルボジイミド類、3価リン化合物とアゾジカルボン酸エステル類、(Boc)O等で処理する方法等が好ましく用いられる。
[ポリエステル]
本発明のポリエステルは、前記一般式(1)で表される化合物からの構成成分、すなわち下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する。
Figure 2012107009
一般式(2)において、Rはアルキレン基を表す。Rのアルキレン基は、前記一般式(1)のRがヒドロキシアルキル基である場合の当該アルキレン基と同義である。また、好ましい範囲も同様である。nは0又は1を表す。
〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。R〜Rは前記一般式(1)のR〜Rと同義であり、好ましい範囲も同様である。
本発明のポリエステルの数平均分子量は、10,000〜300,000が好ましく、20,000〜300,000がより好ましく、30,000〜300,000がさらに好ましい。
本発明のポリエステルの有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2012107009
本発明のポリエステルは、優れた耐水・耐湿性、柔軟性及び耐衝撃性を示す。そのため、種々の用途に使用することができる。例えば、包装材料、接着剤、粘着剤、シーリング材、コーティング材、プラスチック相溶化剤、プラスチック改質材、各種フィルム・シート等が挙げられる。また、柔軟で低温特性に優れることを利用して、各種のホース・チューブ、電線被覆材、光ファイバー被覆材等にも利用できる。さらには、複写機(例えば、ゼログラフィー等)用トナーバインダーや防振材料、防音材料、各種パッキング、自動車部品等、様々な形態で種々の用途に利用できる。
本発明のポリエステルは、前記一般式(2)で表される構造を繰り返し単位として含んでいればよく、前記一般式(2)で表される繰り返し単位からなる単独重合体であってもよく(一般式(2)で表される繰り返し単位として、2種以上の異なる構造を有している場合を含む)、その他のモノマーとの共重合体であってもよい。その他のモノマーとしては特に限定されず、上述した用途に通常用いられうるモノマーや市販品を使用することができる。例えば、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシエトキシ安息香酸、4−ヒドロキシ酪酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸類;エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールA、4,4−ビフェノール等のジオール類;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸類等を挙げることができ、それらの中でもヒドロキシカルボン酸類が好ましい例として挙げられる。これらは1種又は2種以上を使用してもよい。
本発明のポリエステルにおける前記一般式(2)で表される繰り返し単位と他のモノマーとの含有比率は特に限定されず、目的とする機能及び用途に応じて適宜決定すればよいが、例えば、モル比で1:0.2〜1:4程度、好ましくは1:0.5〜1:3程度である。
[一般式(1A)で表される化合物]
本発明の一般式(1)で表される化合物は、第二の好ましい態様として、下記一般式(1A)で表される化合物である。
Figure 2012107009
一般式(1A)において、Rは水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。ただしRが水素原子のとき、R〜Rは水素原子ではなく、R〜Rが水素原子のとき、Rは水素原子ではない。
上記一般式(1A)で表される化合物は、前記一般式(1)で表される化合物において、Rが水素原子のとき、R〜Rは水素原子ではなく、R〜Rが水素原子のとき、Rは水素原子ではないこと以外は、前記一般式(1)で表される化合物と同様である。
本発明のポリエステルは、単独でポリマー材料として用いることができる。また、本発明のポリエステルとともに種々の材料を含有させ、複合材料とすることもできる。以下、本発明のポリエステルを含有する複合材料について説明する。
[本発明のポリエステルを含有する複合材料]
本発明のポリエステルは、その物性を改良するために種々の材料を混合して、複合材料とすることができる。
本発明のポリエステルを複合材料とする場合、ポリマーアロイ化(異種ポリマーの混合)及び/又はフィラーの混合を行うことが好ましく、これにより、耐衝撃性、耐熱性、耐久性、成形性等を改良することができる。
ポリマーアロイ化に使用されるポリマーとしては、互いに異なるポリマー特性を有する本発明のポリエステルを2種以上併用してもよいし、本発明のポリエステルとそれ以外のポリマーとを併用してもよい。
ポリマーアロイ化に使用される本発明のポリエステル以外のポリマーとしては特に限定されず、ポリマーアロイに用いうる通常のポリマーや市販品を使用することができる。例えば、下記1)〜5)が挙げられる。
1) オレフィン系樹脂(エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン、又はシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等のシクロオレフィンの単独重合体、上記α−オレフィン同士の共重合体、及びα−オレフィンと共重合可能な他の単量体、酢酸ビニル、マレイン酸、ビニルアルコール、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等との共重合体等)
2) ポリエステル系樹脂(テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等のジカルボン酸単量体とエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノール化合物又はその誘導体のアルキレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等のジオール又は多価アルコール単量体との共重合体、乳酸、β−ヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸、等のヒドロキシカルボン酸等の重縮合体等)
3) ポリアミド系樹脂(3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、二塩基酸とジアミンなどの重縮合によって得られる鎖中に酸アミド結合を有する重合体で、具体的には、ε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α−ピペリドンなどの重合体、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシレンジアミンなどのジアミンと、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二塩基酸、グルタール酸などのジカルボン酸と重縮合せしめて得られる重合体またはこれらの共重合体であり、例えば、ナイロン−4、ナイロン−6、ナイロン−7、ナイロン−8、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−6、6、ナイロン−6、10、ナイロン−6、11、ナイロン−6、12、ナイロン−6T、ナイロン−6/ナイロン−6、6共重合体、ナイロン−6/ナイロン−12共重合体、ナイロン−6/ナイロン−6T共重合体、ナイロン−6I/ナイロン−6T共重合体等)
4) ゴムやエラストマー(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、二トリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等)
5) その他:ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリアセタール、ポリスルホン、ABS、ポリエーテルエーテルケトン等の樹脂
ポリマーアロイ化に使用される上記ポリマーのうち、植物度の観点からは、ポリ乳酸、ポリβ−ヒドロキシ酪酸、ポリブチレンサクシナート等が好ましい。
ポリマーアロイ化は通常の方法に基づいて行うことができる。例えば、溶融混練等により行うことができる。単純な混練では相分離してしまう場合は、相溶化剤を用いたり、二次的にブロック重合やグラフト重合させたり、一方のポリマーをクラスター状に分散させたりして均一相を形成させればよい。
ポリマーアロイ中における本発明のポリエステルの含有比率(質量基準)は、ポリエステルが示す特性を損なうことなく、ポリマーアロイ化をする観点からは、一般的には1〜100%であり、20〜100%が好ましく、50〜100%がより好ましい。
本発明のポリエステルは、種々のフィラーを混合して所望のポリマー物性に改良することができる。特に、耐熱性、耐久性及び耐衝撃性改良には、フィラーの混合は有効である。フィラーとしては、無機フィラー及び有機フィラーのいずれを用いてもよい。
無機フィラーとしては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイト、セピオライト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維等の繊維状の無機フィラー;ガラスフレーク、非膨潤性雲母、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、ドロマイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、石膏、ノバキュライト、ドーソナイト、白土等の板状又は粒状の無機フィラーが好適である。
有機フィラーとしては、例えば、セルロース(ナノ)ファイバー、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、再生セルロース繊維、アセテート繊維、アラミド繊維等の合成繊維、ケナフ、ラミー、木綿、ジュート、麻、サイザル、マニラ麻、亜麻、リネン、絹、ウール等の天然繊維、微結晶セルロース、さとうきび、木材パルプ、紙屑、古紙等から得られる繊維状の有機フィラー;有機顔料等の粒状の有機フィラー等が好適である。
本発明のポリエステルは、実際の製品として適用される場合、例えば、難燃剤等が混合された複合材料として使用されることが好ましい。
難燃剤はポリマー材料を燃え難くするか炎が広がらないようにする素材であれば特に限定されず、通常の難燃剤や市販品を使用することができる。例えば、ハロゲン系(臭素及び塩素)化合物、リン系化合物(芳香族のリン酸エステル、ポリリン酸塩等)、ケイ素含有難燃剤、窒素化合物系難燃剤、無機系難燃剤等が利用できる。特に、環境安全性の観点から、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が、好ましく用いることができる。含有量は、本発明のポリエステル100質量部に対して通常30質量部以下、好ましくは10質量部以下である。
難燃剤と併用して難燃性を高めたり、樹脂表面に炭化皮膜を形成して火災の広がりを抑える素材(難燃助剤)も、本発明のポリエステルを含む複合材料に好適に用いることができる。難燃助剤として具体的には、無機系ではアンチモン化合物、有機系芳香族化合物(フェノール誘導体等)等が好ましく用いられる。
本発明のポリエステルを含む複合材料は、可塑剤を含有してもよい。これにより、難燃性及び成形性をより一層向上させることができる。可塑剤としては、ポリマーの成形に通常用いられるものを使用できる。例えば、ポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤およびエポキシ系可塑剤等が挙げられる。含有量は、本発明のポリエステル100質量部に対して通常30質量部以下、好ましくは10質量部以下である。
本発明のポリエステルには、上記の他に、通常使用される添加剤、例えば、安定剤、耐衝撃性向上剤、結晶核剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、顔料、染料、充填剤、酸化防止剤、加工助剤、紫外線吸収剤、防曇剤、防菌剤、防黴剤等を単独又は二種以上添加してもよい。
上記素材を混合して得られる本発明の複合材料は、種々の方法で賦形(成形)することができる。成形方法しては、例えば、押出成形、射出成形等が用いられる。得られる成形体の用途は、特に限定されるものではないが、例えば、自動車、家電、電気・電子機器(OA・メディア関連機器、光学用機器及び通信機器等)の構成部品、機械部品、住宅・建築用材料、コンテナ、化粧品・飲料ボトルなどの各種容器等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1.例示化合物C1およびC23の合成
下記スキームにしたがって、本発明のオクタン酸化合物を合成した。
Figure 2012107009
カルダノール(カシュー(株)社製)90.2gとピリジン200mlの混合物に氷冷下、無水酢酸40.8gを8〜10℃で滴下した。滴下後、室温で2時間、さらに50℃で3時間撹拌し、反応液を冷希塩酸に注いだ。分離した淡黄色液体を酢酸エチルで抽出し、食塩水で十分洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後。酢酸エチルを減圧留去してカルダノールアセテートの粗製物103.3gを得た。このものは次工程に使用できる純度を有する。粗製物5gをカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製し、カルダノールアセテートの純品4.2gを得た。このもののH−NMRスペクトル(溶媒:CDCl)を図1に示した。
カルダノールアセテート17.2g、リンタングステン酸2.0g、塩化セチルピリジニウム0.5gおよび酢酸50mlの混合物に、35%過酸化水素水25mlを加え、90℃で16時間激しく撹拌した。さらに、35%過酸化水素水10mlを加え、90℃で8時間撹拌した。放冷後、酢酸エチル200mlと5%食塩水200mlを加えて有機層を分離した。有機層に10%亜硫酸ナトリウム水溶液100mlを加え、室温で1時間激しく撹拌した。有機層を分離、食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去、さらに副生したエナント酸を除去するため100℃(200Pa)で減圧留去して8−(3−アセトキシフェニル)オクタン酸(例示化合物C23)の粗製物9.8gを得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)にかけて精製し、8−(3−アセトキシフェニル)オクタン酸(例示化合物C23)の精製品8.5gを得た。このもののH−NMRスペクトル(溶媒:CDCl)を図2に示した。
8−(3−アセトキシフェニル)オクタン酸5.57gをメタノール30mlに溶かし、そこに20%水酸化ナトリウム水溶液20mlを加え、窒素気流下、室温で3時間撹拌した。反応液に水50mlを加え、氷冷下、希塩酸で中和し、生成した白色沈殿を濾取、水洗、乾燥して8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸(例示化合物C1)4.65gを得た。このもののH−NMRスペクトルを図3に示した。
実施例2.例示化合物C23の合成(2)
実施例1におけるリンタングステン酸の代わりにタングステン酸2.5gを用いる以外は実施例1と同様の条件でカルダノールアセテートを酸化して、例示化合物C23の粗製物9.4gを得た。
実施例3.例示化合物C23の合成(3)
実施例1における塩化セチルピリジニウムの代わりに臭化テトラブチルアンモニウム0.4gを用いる以外は実施例1と同様の条件でカルダノールアセテートを酸化して、例示化合物C23の粗製物9.1gを得た。
実施例4.例示化合物C23の合成(4)
実施例1におけるカルダノールアセテートの酸化反応の溶媒として、酢酸の代わりにtert−ブタノール50mlを用いる以外は実施例1と同様の条件で反応させ、例示化合物C23の粗製物7.1gを得た。
実施例5.例示化合物C2の合成
8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸2.36gをN−メチルピロリドン20mlに溶かし、炭酸カリウム5.52gおよびエチレンブロモヒドリン5.0gを加えて80℃で5時間加熱撹拌した。反応液を冷希塩酸100mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水洗、乾燥後、溶媒を減圧留去して8−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)オクタン酸2−ヒドロキシエチル3.1gを得た。このもののNMRデータ(H−NMR,溶媒:CDCl)を以下に示す。
H−NMR(溶媒:CDCl);7.15(1H),6.73(1H),6.65(2H),4.20(2H),4.08(2H),3.95(2H),3.82(2H),3.32(2H),2.52(2H),2.10〜2.60(2H).1.58〜1.65(4H),1.30(6H)
実施例6.例示化合物C3の合成
8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸2.36gをN−メチルピロリドン20mlに溶かし、炭酸カリウム4.14gおよび3−ブロモプロパノール4.17gを加えて80℃で4時間加熱撹拌した。反応液を冷希塩酸100mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、溶媒を減圧留去して8−(3−ヒドロキシプロポキシフェニル)オクタン酸3−ヒドロキシプロピル3.3gを得た。このもののNMRデータ(H−NMR,溶媒:CDCl)を以下に示す。
H−NMR(溶媒:CDCl);7.10(1H),6.71(1H),6.65(2H),4.02(2H),3.74〜3.86(6H),3.80(2H),2.52(2H),2.10〜2.60(2H),1.95(2H),1.88(2H),1.60〜1.65(4H),1.30(6H)
実施例7.例示化合物C5の合成
8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸4.72gを塩化メチレン40mlに溶かし、t−ブトキシクロリド2.4gを氷冷下、加えた。室温で1時間撹拌した後、2時間加熱還流した。放冷後、反応液に水50mlを加え、有機層を分離、水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、8−(3−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)オクタン酸(例示化合物C5)2.8gを得た。このもののNMRデータ(H−NMR,溶媒:CDCl)を以下に示す。
H−NMR(溶媒:CDCl);7.18(1H),6.82(1H),6.74(1H),2.56(2H),2.34(2H),1.60(4H),1.30(6H)
実施例8.例示化合物C19及び8−(3−ヒドロキシエトキシ−4−tert−ブチルフェニル)オクタン酸2−ヒドロキシエチルの合成
8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸4.72gを1,2−ジクロロエタン10ml、酢酸2ml、tert−ブタノール3.7gの混合物に加え、そこに硫酸2mlを室温で滴下し、さらに50℃で3時間撹拌した。放冷後、反応液に水50mlと酢酸エチル100mlを加え、有機層を分離した。水洗、乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、8−(3−ヒドロキシ−4−tert−ブチルフェニル)オクタン酸(例示化合物C19)3.5gを得た。
8−(3−ヒドロキシ−4−tert−ブチルフェニル)オクタン酸2.93gをN−メチルピロリドン20mlに溶かし、炭酸カリウム5.52gおよびエチレンブロモヒドリン5.0gを加えて80℃で10時間加熱撹拌した。反応液を冷希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、溶媒を減圧留去して8−(3−ヒドロキシエトキシ−4−tert−ブチルフェニル)オクタン酸2−ヒドロキシエチル3.8gを得た。このもののNMRデータ(H−NMR,溶媒:CDCl)を以下に示す。
H−NMR(溶媒:CDCl);7.15(1H),6.70(1H),6.56(1H),4.18(2H),4.03(2H),3.92(2H),3.80(2H),2.50(2H),2.30〜2.80(2H),1.60〜1.65(4H),1.30〜1.40(15H)
実施例9.例示化合物P1の合成
8−(3−ヒドロキシフェニル)オクタン酸4.73gを塩化メチレン30mlに溶かし、塩化オキサリル3.05gを滴下し、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、そこに塩化メチレン10mlを加えた液を、塩化メチレン30mlと4−ジメチルアミノピリジン3.67gの混合物中に氷冷下、滴下した。室温で1時間さらに50℃で2時間撹拌した後、6N塩酸30mlおよび塩化メチレン50mlを加え、塩化メチレン層を分離、水洗、乾燥後、塩化メチレンを留去し、残渣をテトラヒドロフラン40mlに溶かし、不溶物を濾別後、メタノール100mlに添加して再沈殿を行い、本発明のポリエステル(1)(例示化合物P1)の白色固体4,12gを得た。
ポリエステル(1)のGPCによる分子量測定を行い、MW=43,500、Mn=23,500を得た。さらに、示査走査熱量計(SIIナノテクノロジー社製DSC6200)を用いてガラス転移点を測定し、Tg=50℃の値を得た。
実施例10.例示化合物P10の合成
8−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)オクタン酸2−ヒドロキシエチル3.0gにオルトチタン酸エチル10mgを加え、減圧下、200℃で2時間、さらに230℃で3時間加熱してポリマー化を行なった。放冷後、残渣にテトラヒドロフラン50mlを加えて加熱溶解し、メタノール100mlに注いで生成した沈殿を濾取し、本発明のポリエステル(2)(例示化合物P10)2.1gを得た。
ポリエステル(2)のGPCによる分子量測定を行い、MW=74,800、Mn=29,800を得た。さらに、示査走査熱量計(SIIナノテクノロジー社製DSC6200)を用いてガラス転移点を測定し、Tg=42℃の値を得た。
実施例11.例示化合物P11の合成
8−(3−ヒドロキシプロポキシフェニル)オクタン酸3−ヒドロキシプロピル3.0gにオルトチタン酸エチル10mgを加え、減圧下、200℃で2時間、さらに230℃で3時間加熱してポリマー化を行なった。放冷後、残渣にテトラヒドロフラン50mlを加えて加熱溶解し、メタノール100mlに注いで生成した微褐色沈殿を濾取し、本発明のポリエステル(3)(例示化合物P11)2.2gを得た。
ポリエステル(3)のGPCによる分子量測定を行い、MW=77,800、Mn=28,600を得た。さらに、示査走査熱量計(SIIナノテクノロジー社製DSC6200)を用いてガラス転移点を測定し、Tg=40℃の値を得た。
実施例12.例示化合物P3の合成
8−(3−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)オクタン酸2.71gを塩化メチレン20mlに溶かし、塩化オキサリル1.54gを滴下し、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、そこに塩化メチレン10mlを加えた液を、塩化メチレン30mlと4−ジメチルアミノピリジン2.45gの混合物中に氷冷下、滴下した。室温で1時間さらに50℃で2時間撹拌した後、6N塩酸30mlおよび塩化メチレン50mlを加え、塩化メチレン層を分離、水洗、乾燥後、塩化メチレンを留去し、残渣をテトラヒドロフラン30mlに溶かし、不溶物を濾別後、メタノール100mlに添加して再沈殿を行い、本発明のポリエステル(4)(例示化合物P3)の白色固体2.3gを得た。
ポリエステル(3)のGPCによる分子量測定を行い、MW=38,800、Mn=21,200を得た。さらに、示査走査熱量計(SIIナノテクノロジー社製DSC6200)を用いてガラス転移点を測定し、Tg=57℃の値を得た。
実施例13.例示化合物P17の合成
8−(3−ヒドロキシエトキシ−4−tert−ブチルフェニル)オクタン酸2−ヒドロキシエチル3.0gにオルトチタン酸エチル10mgを加え、減圧下、180℃で2時間、さらに230℃で3時間加熱してポリマー化を行なった。放冷後、残渣にテトラヒドロフラン50mlを加えて加熱溶解し、メタノール100mlに注いで生成した灰白色沈殿を濾取し、本発明のポリエステル(5)(例示化合物P17)2.0gを得た。
ポリエステル(5)のGPCによる分子量測定を行い、MW=40,500、Mn=23,800を得た。さらに、示査走査熱量計(SIIナノテクノロジー社製DSC6200)を用いてガラス転移点を測定し、Tg=54℃の値を得た。
実施例14.共重合ポリマーの合成
8−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)オクタン酸2−ヒドロキシエチル3.24g、4−ヒドロキシ安息香酸1.38gおよび酢酸鉛15mgの混合物を窒素気流下、200℃で2時間、さらに減圧下、250で5時間加熱した。
放冷後、残渣にテトラヒドロフラン60mlを加え、加温還流して溶解させた。不溶物を濾別した後、300mlのメタノールに注ぎ、生成したポリマーの白色沈殿を濾取、水洗&メタノール洗浄、乾燥して本発明のポリエステル(6)3.5gを得た。
該ポリマーのGPCによる分子量測定を行い、MW=48,200、Mn=18,100を得た。さらに、示査走査熱量計(SIIナノテクノロジー社製、DSC6200)を用いてガラス転移点を測定し、Tg=128℃を得た。
Figure 2012107009
実施例15
実施例9〜14で得られた本発明のポリエステル(1)〜(6)と、比較用ポリマーとして下記のPLA(ポリ乳酸)とを用いて、耐衝撃強度の指標としてのシャルピー強度(ノッチ付)、耐湿耐水性の指標としての吸水率(%)、及びフィルム膜靭性の各物性をそれぞれ評価・比較した。結果を下記表1に示す。
比較例において用いたポリマーは、以下の通りである。
[比較用ポリマー]
PLA:三井化学(株)製のポリ乳酸、製品名:LACEA H−140、Tg:58℃
[評価]
1.耐衝撃強度:<シャルピー試験>
シャルピー衝撃強度(ノッチ付き)の測定を、ISO179に準じて行い、KJ/mで示した。
2.耐湿耐水性:<吸水率(%)>
吸水率は、以下のようにして測定した。
実施例9〜14で合成したポリエステル(1)〜(6)及び比較用ポリマーPLAを用いて作製したフィルム成膜性評価用のキャストフィルムを、23℃の水に24時間浸し、その後、表面の水滴をよく拭き取り、素早く質量を測定した。吸水率を下記式から算出した。
吸水率=(浸水後のフィルムの質量−浸水前のフィルムの質量)/浸水前のフィルムの質量
3.フィルム膜靭性
各ポリマーの10%塩化メチレン溶液を用い、キャスト法により厚み100μmのフィルムを作製した。乾燥したフィルムの靭性〜脆性をフィルムの繰り返し屈曲性試験(UL746E,n=5)で評価を行い、平均500回以上を○、平均50〜500回を△、平均50回以下を×とした。
Figure 2012107009
上記表1から明らかなように、実施例9〜14で得られた本発明のポリエステル(1)〜(6)は、比較用ポリマーPLAと比べて、耐衝撃強度及び耐湿耐水性がいずれも向上していることがわかった。また、本発明のポリエステル(1)〜(6)はフィルムにした際の靭性においても良好であることがわかった。

Claims (8)

  1. カシューナッツ殻油由来のカルダノールを用いて、該カルダノールの脂肪族炭化水素基中の炭素−炭素二重結合を過酸化物で酸化開裂する工程を含むことを特徴とする下記一般式(1)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2012107009
    (一般式(1)において、Rは水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。)
  2. カルダノールの水酸基を保護基で保護した後、前記酸化開裂反応を行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記過酸化物が過酸化水素であることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 請求項1に記載の方法により得られた前記一般式(1)で表される化合物を重合する工程を含み、前記一般式(1)で表される化合物からの構成成分を繰り返し単位として有することを特徴とするポリエステルの製造方法。
  5. 請求項4に記載の方法により得られたポリエステル。
  6. 下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有するポリエステル。
    Figure 2012107009
    (一般式(2)において、Rはアルキレン基を表す。nは0又は1を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す)
  7. 下記一般式(1A)で表される化合物。
    Figure 2012107009
    (一般式(1A)において、Rは水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホ基、スルホニル基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。ただしRが水素原子のとき、R〜Rは水素原子ではなく、R〜Rが水素原子のとき、Rは水素原子ではない。)
  8. 請求項5又は6に記載のポリエステルを含むことを特徴とする複合材料。
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