JP5300680B2 - 新規なアビエタン重合体 - Google Patents

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本発明は、新規なアビエタン重合体に関し、より詳細には、ロジンに含まれる構成成分の一つであるデヒドロアビエチン酸を誘導して得られた新規なアビエタン重合体、及びこれを含有する複合材料に関する。
近年、地球環境保護の観点から、資源の脱石油化が検討され、様々な天然資源が注目されている。プラスチックの分野でも脱石油化が図られ、グルコースの発酵により得られる乳酸を原料としたポリ乳酸が包装材料等に広く用いられている。
非特許文献1によると、ポリ乳酸は透明性に優れるが、耐熱性が低いため、射出成型等による成型品への適用は高温に曝されない限定的用途に留まっている。
また、ポリ乳酸に限らず、非特許文献2、3に示されるように、石油系の汎用ポリマーであるPET(ポリエチレンレテフタレート)やPC(ポリカーボネート)は、高温高湿度あるいは酸性もしくはアルカリ性の環境下では加水分解してしまうため耐湿性が低いことが問題であり、その改良が望まれている。
ところで、天然物由来の成分として、松脂等から採取できるロジンがある。このロジンは種々のカルボン酸から構成されるが、そのカルボン酸のうちアビエチン酸を高分子材料に利用することが知られている(特許文献1及び2参照)。
例えば、特許文献1及び2は、アビエチン酸をフェノール樹脂又はエポキシ樹脂の末端部に修飾することにより、ロジン変性フェノール樹脂及びロジン変性エポキシ酸樹脂として塗料等の結合剤とすることを開示している。しかしながら、これらの樹脂は、フェノール樹脂又はエポキシ樹脂を主骨格としているため、石油依存の原料であり、地球環境保護の観点に至っていない。
また、アビエチン酸を多価アルコールと重合させた重合体も知られている(特許文献3参照)。しかしながら、特許文献3に記載の重合体は、不規則に重合しゲル化してしまうため、高い分子量の線状重合体とはならない。従って、このような重合体は、成形体等の工業的な用途に利用することができない。
特開2008−274150号 特開平6−87946号 特開平6−33395号
辻 秀人「ポリ乳酸−植物由来プラスチックの基礎と応用」、米田出版、2008年 滝山 栄一郎「ポリエステル樹脂ハンドブック」、日刊工業新聞社、1988年 本間 精一「ポリカーボネート樹脂ハンドブック」、日刊工業新聞社、1992年
本発明は、前記の状況に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、天然物であるロジン由来の原料を用いることができ、高耐熱性且つ高耐湿耐水性を有する新規なアビエタン重合体を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、新規なアビエタン重合体を含有する複合材料を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
<1> 下記一般式(II)で表され返し単位を含むアビエタン重合体。

(一般式(II)中、[Ia]及び[b]は繰り返し単位に含まれる部分構造であり、Lは単結合又は二価の連結基を表し、Lはアルキレン基又はアリーレン基を示す。mは0又は1を示す。)
> 前記一般式(II)で表される繰り返し単位が、下記一般式(III)で表される繰り返し単位である前記<>に記載のアビエタン重合体。

(一般式(III)中、[Ib]及び[b]は繰り返し単位に含まれる部分構造であり、L、L及びmは、前記一般式(II)におけるL、L及びmと同義である。)
> 重量平均分子量が、5000以上500000以下である前記<1>又は記載のアビエタン重合体。
> 前記<1>〜<>のいずれか1項に記載のアビエタン重合体を含有する複合材料。
本発明によれば、天然物であるロジン由来の原料を用いることができ、高耐熱性且つ高耐湿耐水性を有する新規なアビエタン重合体を提供することができる。
さらに、本発明によれば、新規なアビエタン重合体を含有する複合材料を提供することができる。
[アビエタン重合体]
以下、本発明のアビエタン重合体について説明する。
本発明のアビエタン重合体は、下記一般式(I)で表される部分構造を有する繰り返し単位を含むアビエタン重合体の好適な態様の一つである後記する一般式(II)で表される繰り返し単位を含むアビエタン重合体である。
なお、以下では、下記一般式(I)で表される部分構造を有する繰り返し単位を含むアビエタン重合体を、単に「アビエタン重合体」と略称する場合がある。
ビエタン重合体における一般式(I)で表される部分構造は有する繰り返し単位は、デヒドロアビエチン酸に由来するアビエタン骨格を含む繰り返し単位である。
ビエタン重合体は、高耐熱性であり、且つ高耐湿耐水性を示す。また、ビエタン重合体の原料であるデヒドロアビエチン酸は、バイオマス資源として入手可能な松脂由来のロジン等から得ることができる。
従って、本発明のアビエタン重合体は、ポリ乳酸等の従来のバイオマスポリマーよりも耐熱性及び耐湿耐水性の点で優位な、新規なバイオマスポリマーとして提供することができる。
さらに、アビエタン重合体は、高耐熱性であり、且つ高耐湿耐水性を有する特性を生かした用途に利用でき、例えば、シート、フィルム、繊維、成型材料、等の様々な形態で種々の用途に利用できる。
ビエタン重合体について詳細に説明する。
ビエタン重合体は、下記式(A)で表されるデヒドロアビエチン酸の誘導体を原料モノマーとして使用し、これを重合させて得られる単独重合体、又は当該原料モノマーと他のモノマーとを重合させて得られる共重合体であり、その分子構造中にデヒドロアビエチン酸に由来するアビエタン骨格を含む繰り返し単位を有してなる。
ここで、本発明において「アビエタン骨格」とは、上記のデヒドロアビエチン酸より誘導した下記式(B)で表される骨格を意味する。
ビエタン重合体は、アビエタン骨格である上記式(B)で表される骨格を主骨格として含んでいれば限定されるものではない。
ビエタン重合体の重量平均分子量は限定的でないが、好ましくは5000以上500000以下、より好ましくは10000以上200000以下とすればよい。重量平均分子量をこの範囲とすることにより、アビエタン重合体は、成形性等に優れ、工業的利用の点で良好となる。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフェィー(GPC)による分子量測定(ポリスチレン換算)で得られた値である。
ビエタン重合体は、成形性を有しながらも、耐熱性及び耐湿耐水性に優れている。これは、アビエタン骨格が有する化学構造的に安定した3環状部分(下記に示す構造式)が、主骨格として二次元的に連結していくためであること、及び3環状部分にイソプロピル基とメチル基が置換していることによって更に疎水性が付与されているためと推察される。
既述のごとく、バイオマス資源を用いて得られる従来のバイオマスポリマーは、通常、耐熱性や耐湿耐水性に劣るという問題があるが、アビエタン重合体は、バイオマス資源に由来する原料物資も用いることができるにも拘らず、上記のごとく優れた耐熱性及び耐湿耐水性を示す。
ビエタン重合体には、アビエタン骨格を含む繰返し単位を有するものに対して、更に化学処理等を施したアビエタン重合体の誘導体も含む。
ビエタン重合体は、好ましくは、アビエタン骨格を有するジオール化合物とジカルボン酸誘導体とを用いて得られたポリエステル重合体、又はアビエタン骨格を有するジオール化合物と炭酸誘導体とを用いて得られたポリカーボネート重合体である。
本発明のアビエタン重合体は、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を有する重合体である。
一般式(II)中、[Ia]及び[b]は繰り返し単位に含まれる部分構造であり、Lは単結合又は二価の連結基を表し、Lはアルキレン基又はアリーレン基を示す。mは0又は1を示す。
一般式(II)における部分構造[Ia]及び[b]の連結態様としては、例えば、部分構造[Ia]の上記右端と、部分構造[b]における上記左端又は上記右端とが連結して一つの繰り返し単位を構成する態様、部分構造[Ia]の上記左端と、部分構造[b]における上記左端又は上記右端とが連結して一つの繰り返し単位を構成する態様が挙げられる。
本発明のアビエタン重合体は、同一の一般式(II)で表される繰り返し単位のみ含むものであっても、2種以上の一般式(II)で表される繰り返し単位を含むものであってもよい。
で示される二価の連結基としては特に限定的ではないが、例えば、−(C2n)−、−CO(C2n)−、(ここで、nは1〜12、好ましくは1〜8の整数であり、直鎖でも分岐でも環状でもよく、また、更に置換基を有していてもよい。また、分子鎖を構成する炭素原子の1つ以上が、酸素原子に置き換わった構造であってもよい。)等が挙げられる。
として、好ましくは−(CH−、−(CH5−、又は−(CH−等である。
で示されるアルキレン基の好ましい炭素数は1〜20であり、特に好ましくは2〜12である。Lで示されるアルキレン基は、直鎖、分岐及び環状のいずれでもよく、また、更に置換基を有していてもよい。
で示されるアルキレン基は、分子鎖を構成する炭素原子の1つ以上が、酸素原子に置き換わった構造であってもよい。
で示されるアルキレン基として、具体的には、例えば、−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、及び−C10−、等が挙げられる。
で示されるアリーレン基の好ましい炭素数は6〜20であり、特に好ましくは6〜15である。Lで示されるアリーレン基は、単環であっても縮環であってもよく、また、更に置換基を有してもよい。
で示されるアリーレン基として、具体的には、例えば、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−、等が挙げられる。
として好ましくは、−(CH−、−C10−、−C−又は−C10−である。
一般式(II)で表される繰り返し単位としては、下記一般式(III)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
一般式(III)中、[Ib]及び[b]は繰り返し単位に含まれる部分構造であり、L、L及びmは、前記一般式(II)におけるL及びmと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(III)における部分構造[Ib]及び[b]の連結態様としては、例えば、部分構造[Ib]の上記右端と、部分構造[b]における上記左端又は上記右端とが連結して一つの繰り返し単位を構成する態様、部分構造[Ib]の上記左端と、部分構造[b]における上記左端又は上記右端とが連結して一つの繰り返し単位を構成する態様が挙げられる。
本発明のアビエタン重合体は、同一の一般式(III)で表される繰り返し単位のみ含むものであっても、2種以上の一般式(III)で表される繰り返し単位を含むものであってもよい。
本発明のアビエタン重合体の具体的な例としては、一般式(III)において、m=1であるポリエステル重合体(以下、「ポリエステル重合体A」とも称する。)、及び、m=0であるポリカーボネート重合体(以下、「ポリカーボネート重合体A」とも称する。)が挙げられる。
ポリエステル重合体Aの例としては、Lが−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−COCH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体、及び、
が−CO(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体が挙げられる。
これらの中でも、Lが−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体、及び
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体がより好ましい。
特に好ましいポリエステル重合体Aは、Lが−(CH−であり、Lが−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−C10−、−C−及び−C10−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−C10−、−C−及び−C10−であるポリエステル重合体、及び
が−(CH−であり、Lが−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−C10−、−C−及び−C10−であるポリエステル重合体である。
ポリカーボネート重合体Aの例としては、Lが−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH5−、−COCH−、−CO(CH−、−CO(CH−、−CO(CH−、又は−CO(CH−であるポリカーボネート重合体が挙げられる。
これらの中でも、ポリカーボネート重合体Aとしては、Lが−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH5−であるポリカーボネート重合体がより好ましい。
特に好ましいポリカーボネート重合体Aは、Lが−(CH−、−(CH−、−(CH5−であるポリカーボネート重合体である。
一般式(III)で表される繰り返し単位を含む本発明のアビエタン重合体の原料として用いられ、前記部分構造[Ib]を形成しうるジオール化合物の例としては、下記一般式(VII)で表される化合物が挙げられる。
一般式(VII)中、Lは単結合又は二価の連結基を示す。
特に、一般式(VII)において、Lが、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−COCH−、−CO(CH−、−CO(CH−、−CO(CH−又は−CO(CH−である化合物が好ましく、より好ましくは、Lが、−(CH−、−(CH−、又は−(CH−で示される化合物である。
ポリエステル重合体Aの原料として用いられるジカルボン酸化合物若しくはその誘導体としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、ジグリコール酸、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジカルボン酸等といった脂肪族ジカルボン酸若しくはその誘導体;テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、ベンゾフェノン−4,4’−ジカルボン酸といった芳香族ジカルボン酸若しくはその誘導体等が挙げられ、コハク酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸若しくはその誘導体等がより好ましい。
ポリカーボネート重合体Aの原料として用いられる炭酸誘導体としては、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジフェニル等が挙げられ、ホスゲン、炭酸ジフェニル等がより好ましい。
更に、アビエタン重合体の好適な具体的な態様の一つは、下記一般式(IV)で表される繰り返し単位を有する重合体である。
一般式(IV)中、Lは単結合又は二価の連結基を示し、Lはアルキレン基又はアリーレン基を示す。nは0又は1を示す。
で示される二価の連結基としては特に限定的ではないが、例えば、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−O(C2n)O−、−CO(C2n)CO−、−(C2n)−(ここで、nは1〜12、好ましくは1〜6の整数である)、及び−C(−R)(−R)−(ここで、R及びRは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜8(好ましくは炭素数2〜4)のアルキル基等を示す)等が挙げられる。
として、好ましくは、単結合、−O−、−S−、又は−CH−等である。
で示されるアルキレン基の好ましい炭素数は1〜20であり、特に好ましくは2〜12である。Lで示されるアルキレン基は、直鎖、分岐及び環状のいずれでもよく、また、更に置換基を有していてもよい。
で示されるアルキレン基は、分子鎖を構成する炭素原子の1つ以上が、酸素原子に置き換わった構造であってもよい。
で示されるアルキレン基として、具体的には、例えば、−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、及び−C10−、等が挙げられる。
で示されるアリーレン基の好ましい炭素数は6〜20であり、特に好ましくは6〜15である。Lで示されるアリーレン基は、単環であっても縮環であってもよく、また、更に置換基を有してもよい。
で示されるアリーレン基として、具体的には、例えば、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−、等が挙げられる。
として好ましくは、−(CH−、−C10−、−C−又は−C10−である。
一般式(IV)で表される繰り返し単位としては、下記一般式(V)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
一般式(V)中、L、L及びnは、前記一般式(IV)におけるL、L及びnと同義であり、好ましい範囲も同様である。
ビエタン重合体の具体的な他の例としては、一般式(V)において、n=1であるポリエステル重合体(以下、「ポリエステル重合体B」とも称する。)、及び、n=0であるポリカーボネート重合体(以下、「ポリカーボネート重合体B」とも称する。)が挙げられる。
ポリエステル重合体Bの例としては、Lが単結合であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が酸素原子であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が硫黄原子であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−SO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−O(CHO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−O(CHO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−O(CHO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−O(CHO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−O(CH12O−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO(CHCO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO(CHCO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO(CH10CO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH12−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CH(−CH)−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−C(−CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CH(−CHCH)−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−C(CH)(−CHCH)−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−C(−CHCH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CH(−CHCHCH)−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−C(−CH)(−CHCHCH)−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−C(−CHCH)(−CHCHCH)−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体、及び
が−C(−CHCHCH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体が挙げられる。
これらの中でも、ポリエステル重合体Bとしては、Lが単結合であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が酸素原子であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が硫黄原子であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−SO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−O(CHO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−O(CHO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−O(CHO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO(CHCO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CO(CHCO−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−(CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;
が−CH(−CH)−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体;、及び、
が−C(−CH−であり、Lが−CH−、−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−(CH−、−CHOCH−、−CHOCHCHOCH−、−C10−、−C−、−C10−、−C−、−COC−及び−CCOC−であるポリエステル重合体がより好ましい。
特に好ましいポリエステル重合体Bは、Lが単結合であり、Lが−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−C10−、−C−及び−C10−であるポリエステル重合体;
が酸素原子であり、Lが−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−C10−、−C−及び−C10−であるポリエステル重合体;
が硫黄原子であり、Lが−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−C10−、−C−及び−C10−であるポリエステル重合体、及び
が−CH−であり、Lが−(CH)2−、−(CH)3−、−(CH)4−、−(CH−、−C10−、−C−及び−C10−であるポリエステル重合体である。
ポリカーボネート重合体Bの例としては、Lが単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−SO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CH12O−、−CO(CHCO−、−CO(CHCO−、−CO(CHCO−、−CO(CH10CO−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH12−、−CH(CH)−、−C(CH−、−CH(CHCH)−、−C(CH)(CHCH)−、−C(CHCH−、−CH(CHCHCH)−、−C(CH)(CHCHCH)−、−C(CHCH)(CHCHCH)−、−C(CHCHCH)(CHCHCH−であるポリカーボネート重合体が挙げられる。
これらの中でも、ポリカーボネート重合体Bとしては、Lが単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−SO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−CO(CHCO−、−CO(CHCO−、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH(CH)−、−C(CH−であるポリカーボネート重合体がより好ましい。
特に好ましいポリカーボネート重合体Bは、Lが単結合、酸素原子、硫黄原子、−CH−であるポリカーボネート重合体である。
一般式(V)で表される繰り返し単位を含むアビエタン重合体の原料として用いられるジオール化合物の例としては、下記一般式(VIII)で表される化合物が挙げられる。
一般式(VIII)中、Lは、単結合又は二価の連結基を示す。
特に、一般式(VIII)において、Lが、単結合、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−O(C2n)O−、−CO(C2n)CO−、−(C2n)−(ここで、nは1〜12の整数である。)、又は−C(−R)(−R)−(ここで、R及びRは、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)である化合物が好ましく、より好ましくは、Lが、単結合、−O−、−S−、又は−CH−で示される化合物である。
ポリエステル重合体Bの原料として用いられるジカルボン酸化合物若しくはその誘導体としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、ジグリコール酸、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジカルボン酸等といった脂肪族ジカルボン酸若しくはその誘導体;テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、ベンゾフェノン−4,4’−ジカルボン酸といった芳香族ジカルボン酸若しくはその誘導体等が挙げられ、コハク酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸若しくはその誘導体等がより好ましい。
ポリカーボネート重合体Bの原料として用いられる炭酸誘導体としては、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジフェニル等が挙げられ、ホスゲン、炭酸ジフェニル等がより好ましい。
また、アビエタン重合体の他の例としては、下記一般式(VI)で表される繰り返し単位からなる重合体が挙げられる。この重合体は、一分子自己収縮型の重合体である。
一般式(VI)中、Lは単結合又は二価の連結基を表す。
で示される二価の連結基としては特に限定的ではないが、例えば、−(C2n)−、−CO(C2n)−、(ここで、nは1〜12、好ましくは1〜8の整数であり、直鎖でも分岐でも環状でもよく、また、更に置換基を有していてもよい。また、分子鎖を構成する炭素原子の1つ以上が、酸素原子に置き換わった構造であってもよい。)等が挙げられる。
として、好ましくは−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CO(CH−、−CO(CH−、又は−CO(CH−等である。
一般式(VI)で表される繰り返し単位からなる重合体を合成するためのモノマー(自己収縮型モノマー)としては、下記一般式(IX)で表される化合物若しくはその誘導体が挙げられる。
一般式(IX)中、Lは単結合又は二価の連結基を表す。Yは、塩素原子、−OH、−OR、−OCOR、−OCOOR、又は−OSORを示し、Rは、アルキル基、又はアリール基を示す。
特に、一般式(IX)において、Lが、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−COCH−、−CO(CH−、−CO(CH−、−CO(CH−又は−CO(CH−である化合物が好ましく、より好ましくは、L5が、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CO(CH−、−CO(CH−又は−CO(CH−で示される化合物である。
[アビエタン重合体の製造方法]
ビエタン重合体の製造方法について説明する。
ビエタン重合体は、前述のごとく、前記式(A)で表されるデヒドロアビエチン酸の誘導体を原料モノマーとして使用し、これを重合させて得られる単独重合体、又は当該原料モノマーと他のモノマーと重合させて得られる共重合体であり、その分子構造中にデヒドロアビエチン酸に由来するアビエタン骨格を含む繰り返し単位を有してなるものであれば、特に限定的でない。
アビエタン重合体の製造に用いるデヒドロアビエチン酸は、例えば、ロジンから得ることができる。
ロジンとは松脂から採取される樹脂成分であり、採取の方法により、「ガムロジン」、「トールロジン」及び「ウッドロジン」の3種がある。ロジンに含まれる構成成分は、これら採取の方法や松の産地により異なるが、一般的には、以下にその構造を示す、アビエチン酸(1)、ネオアビエチン酸(2)、パラストリン酸(3)、レボピマール酸(4)、デヒドロアビエチン酸(5)、ピマール酸(6)、イソピマール酸(7)等のジテルペン系樹脂酸の混合物である。
これらのジテルペン系樹脂酸のうち、(1)から(4)で表される各化合物は、ある種の金属触媒の存在下、加熱処理することにより不均化を起こし、デヒドロアビエチン酸(5)と、下記構造のジヒドロアビエチン酸(8)に変性する。
即ち、アビエタン重合体の合成を実施する上で必要なデヒドロアビエチン酸(5)は、種々の樹脂酸の混合物であるロジンに適切な化学処理を施すことにより比較的容易に得ることができ、工業的にも安価に製造することができる。なお、ジヒドロアビエチン酸(8)とデヒドロアビエチン酸(5)とは、公知の方法により容易に分離できる。
ビエタン重合体は、例えば、以下の合成経路1又は2で合成することができる。なお、合成経路1又は2は、アビエタン重合体として、ポリエステル重合体又はポリカーボネート重合体である前記一般式(III)又は(V)で表される繰り返し単位を有する重合体を合成する際の合成経路の例である。
(合成経路1)
(合成経路2)
上記合成経路1中、L、L及びmは、一般式(III)の説明において示したものであり、Yは、塩素原子、−OH、−OR、−OCOR、−OCOOR、又は−OSORを示し、Rは、アルキル基、又はアリール基を示す。
上記合成経路2中、L、L及びnは一般式(IV)の説明において示したものであり、Yは、塩素原子、−OH、−OR、−OCOR、−OCOOR、又は−OSORを示し、Rは、アルキル基、又はアリール基を示す。
以下では、当該合成経路1及び2中、前記一般式(VII)又は(VIII)で表されるジオール化合物とジカルボン酸化合物もしくはその誘導体、又は炭酸誘導体とにより、最終生成物であるポリエステル重合体又はポリカーボネート重合体を合成する工程(合成経路1および2の右端に示す工程)について、詳細に説明する。なお、上記合成経路1及び2によるポリエステル重合体又はポリカーボネート重合体の詳細な合成例については、後述する実施例において更に具体的に説明する。
合成経路1及び2において、一般式(III)又は(V)で表される繰り返し単位を有するポリエステル重合体を合成する工程は、ジカルボン酸クロリド又はジエステル化合物と、一般式(VII)又は(VIII)で表される化合物に包含されるジオールとを公知の方法で重縮合させることにより合成することができる。また、一般式(III)又は(V)で表される繰り返し単位を有するポリカーボネート重合体を合成する工程は、ホスゲン又は炭酸ジエステル化合物と、一般式(VII)又は(VIII)で表される化合物に包含されるジオールとを公知の方法で重縮合させることにより合成することができる。
具体的なポリエステル合成方法としては、例えば、新高分子実験学3 高分子の合成・反応(2)、78〜95頁、共立出版(1996年)に記載の方法(例えば、エステル交換法、直接エステル化法、酸クロリド法等の溶融重合法、低音溶液重合法、高温溶液重縮合法、界面重縮合法など)などが挙げられ、本発明では特に酸クロリド法及び界面重縮合法が好ましく用いられる。
エステル交換法は、前記ジオール化合物と前記ジカルボン酸エステルとを溶融状態または溶液状態で、必要により触媒の存在下に加熱することにより脱アルコール重縮合させポリエステルを合成する方法である。
直接エステル化法は、前記ジオール化合物と前記ジカルボン酸化合物とを溶融状態または溶液状態で触媒の存在下に、加熱下において脱水重縮合させることによりポリエステルを合成する方法である。
酸クロリド法は、前記ジオール化合物と前記ジカルボン酸クロリド化合物とを溶融状態または溶液状態で、必要により触媒の存在下に加熱し脱HCl重縮合させることによりポリエステルを合成する方法である。
界面重合法は、前記ジオール化合物を水、前記ジカルボン酸化合物を有機溶媒に溶解させ、層間移動触媒を使用して水/有機溶媒界面で重縮合させることによりポリエステルを合成する方法である。
具体的なポリカーボネート合成方法としては、例えば、新高分子実験学3 高分子の合成・反応(2)、95〜106頁、共立出版(1996年)に記載の方法(例えば、ホスゲン法、エステル交換法)などが挙げられる。
ホスゲン法は、前記ジオール化合物とホスゲンとを溶融状態または溶液状態で有機塩基存在下に、脱HCl重縮合させることによりポリカーボネートを合成する方法である。
エステル交換法は、前記ジオール化合物と炭酸ジエステルとを溶融状態または溶液状態で、必要により触媒の存在下に加熱することにより脱アルコール重縮合させポリカーボネートを合成する方法である。
また、ビエタン重合体が、前記一般式(VI)で表される繰り返し単位からなる重合体として合成される場合であれば、デヒドロアビエチン酸から誘導した自己縮合型モノマーを用い、これを自己縮合させることにより合成することができる。ビエタン重合体として、ポリエステル重合体である前記一般式(VI)で表される繰り返し単位を有する重合体を合成する際の合成経路の例としては、例えば、以下に示す合成経路3が挙げられる。
(合成経路3)
上記合成経路3中、L及びYは、一般式(IX)の説明において示したものである。
なお、一般式(VI)で表される繰り返し単位からなる重合体の詳細な合成例についても、後述する実施例において更に具体的に説明する。
以上説明したビエタン重合体は、単独でポリマー材料として用いることができる。或いは、該アビエタン重合体と種々の材料とを混合することにより、複合材料とすることもできる。
以下、アビエタン重合体を含有する複合材料について説明する。
[アビエタン重合体を含有する複合材料]
ビエタン重合体は、その物性を改良するために種々の材料を混合して、複合材料とすることができる。
アビエタン重合体を複合材料とする場合に、特に重要なのは、ポリマーアロイ化(異種ポリマーの混合)とフィラーの混合であり、これにより、耐衝撃性、耐熱性、耐久性、成形性等を改良することができる。
ポリマーアロイ化に使用されるポリマーとしては、異なるポリマー特性を有するビエタン重合体を2種以上使用してもよいし、アビエタン重合体とそれ以外のポリマーとを併用してもよい。
ポリマーアロイ化に使用されるアビエタン重合体以外のポリマーとしては、
1)オレフィン系樹脂(エチレン又はプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン、又はシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等のシクロオレフィンの単独重合体、上記α−オレフィン同士の共重合体、及びα−オレフィンと共重合可能な他の単量体、酢酸ビニル、マレイン酸、ビニルアルコール、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等との共重合体等)、
2)ポリエステル系樹脂(テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等のジカルボン酸単量体とエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノール化合物又はその誘導体のアルキレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等のジオール又は多価アルコール単量体との共重合体、乳酸、β−ヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸や、2,6−ヒドロキシナフトエ酸、等のヒドロキシカルボン酸等の重縮合体等)、
3)ポリアミド系樹脂(3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、二塩基酸とジアミンなどの重縮合によって得られる鎖中に酸アミド結合を有する重合体で、具体的には、ε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α−ピペリドンなどの重合体、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシレンジアミンなどのジアミンと、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二塩基酸、グルタール酸などのジカルボン酸と重縮合せしめて得られる重合体またはこれらの共重合体であり、たとえば、ナイロン−4、ナイロン−6、ナイロン−7、ナイロン−8、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−6、6、ナイロン−6、10、ナイロン−6、11、ナイロン−6、12、ナイロン−6T、ナイロン−6/ナイロン−6、6共重合体、ナイロン−6/ナイロン−12共重合体、ナイロン−6/ナイロン−6T共重合体、ナイロン−6I/ナイロン−6T共重合体等)
4)ゴムやエラストマー(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、二トリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等)、
その他、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリアセタール、ポリスルホン、ABS、ポリエーテルエーテルケトン等の樹脂が挙げられる。
上記したポリマーアロイ化に使用されるポリマーのうち、植物度を下げない観点で、ポリ乳酸やポリβ−ヒドロキシ酪酸、ポリブチレンサクシナート等が好ましく用いられる。
ポリマーアロイ化は、通常、溶融混練により行われるが、単純な混練では相分離してしまう場合は、相溶化剤を用いたり、二次的にブロック重合やグラフト重合させたり、一方のポリマーをクラスター状に分散させたりして均一相を形成させる。
また、アビエタン重合体が示す特性を損なうことなく、ポリマーアロイ化をする観点からは、ポリマーアロイ中における該アビエタン重合体の含有比率(質量基準)は、20〜100%が好ましく、50〜100%がより好ましい。
また、アビエタン重合体は、種々のフィラーを混合して所望のポリマー物性に改良することができる。特に、耐熱性、耐久性、及び耐衝撃性改良には、フィラーの混合は有効である。
フィラーとしては、無機フィラー、有機フィラーのいずれを用いてもよい。
無機フィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイト、セピオライト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維および硼素繊維等の繊維状の無機フィラー;ガラスフレーク、非膨潤性雲母、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、ドロマイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、石膏、ノバキュライト、ドーソナイト、白土等の板状や粒状の無機フィラーが有用である。
また、有機フィラーとしては、セルロースナノファイバーやポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、再生セルロース繊維、アセテート繊維、アラミド繊維等の合成繊維、ケナフ、ラミー、木綿、ジュート、麻、サイザル、マニラ麻、亜麻、リネン、絹、ウール等の天然繊維、微結晶セルロース、さとうきび、木材パルプ、紙屑、古紙等から得られる繊維状の有機フィラーや、有機顔料等の粒状の有機フィラーが有用である。
ビエタン重合体は、実際の製品として適用される多くの場合、難燃剤が混合された複合材料として使用される。
難燃剤はポリマー材料を燃え難くし、或いは炎が広がらないようにする素材である。
難燃剤としては、主に、ハロゲン系(臭素および塩素化合物)化合物やリン系化合物(芳香族のリン酸エステル等)が利用される。しかし、これらの難燃剤は、火災の際に人体に有害な物質を発生したり環境有害物質を生成するので改良が求められている。かかる観点からは、難燃効果と環境安全性の観点で優れているとして最近着目される、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムについても、アビエタン重合体に併用される難燃剤として好ましく用いられる。
難燃剤と併用して難燃性を高めたり、樹脂表面に炭化皮膜を形成して火災の広がりを抑える素材(難燃助剤)も、本発明のアビエタン重合体を含む複合材料として有用である。具体的には、無機系ではアンチモン化合物、有機系芳香族化合物(フェノール誘導体等)が好ましく用いられる。
また、アビエタン重合体には、上記の他に、通常使用される添加剤、例えば、可塑剤、安定剤、耐衝撃性向上剤、結晶核剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、顔料、染料、充填剤、酸化防止剤、加工助剤、紫外線吸収剤、防曇剤、防菌剤、防黴剤等を単独又は二種以上添加してもよい。
上記記載の素材を混合して得られる本発明の複合材料は、種々の方法で賦形(成型)することができる。成形方法しては、例えば、押出成形、射出成形等が用いられる。そのようにして得られた成形体の用途は、特に限定されるものではないが、例えば、自動車、家電、電気・電子機器(OA・メディア関連機器、光学用機器及び通信機器等)の構成部品、機械部品、住宅・建築用材料、コンテナ・ボトルなどの各種容器、等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、アビエタン重合体の合成に用いる各化合物を、デヒドロアビエチン酸から下記合成例[1]〜[3]に示すように合成した。
更に、これらの化合物を用いて合成した、アビエタン重合体の合成例を後記する実施例及び参考例に示す。
[1]一般式(VII)において、Lがブチレンであるジオール化合物の合成例
(合成経路)
a)500ml三口ナスフラスコに、デヒドロアビエチン酸(42.0g,0.140mol)、無水コハク酸(20.7g,0.207mol)を入れ、塩化メチレン(240ml)に溶解させた。反応系に無水塩化アルミニウム(63.6g,0.477mol)を10〜15℃で少量ずつ加えた。室温で3時間攪拌した後、反応液を氷水に添加し、塩化メチレンで抽出、分液、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物にメタノールを加えて晶析、かけ洗いし、化合物(1−I)(48.0g,0.120mol,85.7%)を得た。
b)ディーンスタークトラップを備えた500mlナスフラスコに、化合物(1−I)(27.1g,68.0mmol)を入れ、テトラエチレンエチレングリコール(90ml)に懸濁させた。反応系にヒドラジン・一水和物(11.6ml,225mmol)、水酸化カリウム(12.1g,216mmol)を添加した後、60℃〜220℃に段階的に昇温し、水を留去しながら5時間撹拌した。放冷後、反応溶液を希塩酸に添加し、酢酸エチルで抽出、分液、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物にメタノールを加えて晶析、かけ洗いし、化合物(1−II)(24.8g,61.9mmol,91.0%)を得た。
c)窒素雰囲気下にて200ml三口フラスコに、化合物(1−II)(12.6g,32.6mmol)を入れ、脱水テトラヒドロフラン(30ml)に溶解させた。反応系に水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム・トルエンに溶液(約70%)(23.5g,81.4mmol)を15〜20℃で滴下した後、室温で3時間撹拌した。反応溶液を希塩酸に添加し、酢酸エチルで抽出、分液、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ジオール化合物である化合物(1−III)(10.5g,29.3mmol,89.9%)を得た。
化合物(1−III)のH−NMRデータを以下に示す。
1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.89(s, 3H), 1.16〜1.24(m, 9H), 1.30〜1.50(m, 5H),1.53〜1.85(m 9H), 2.29(d, 1H), 2.61(t, 2H), 2.76〜2.93(m, 2H), 3.07(sep, 1H), 3.22(d, 1H), 3.46(d, 1H), 3.67(t, 2H), 6.89(s, 1H), 6.98(s, 1H)
[2]一般式(VIII)において、Lがメチレンであるジオール化合物の合成例
(合成経路)
a)500ml三口フラスコに、デヒドロアビエチン酸(30.1g,0.100mol)、36%ホルムアルデヒド水溶液(4.17g,0.0500mol)を入れ、塩化メチレン(100ml)に溶解させた。反応系に硫酸(20ml)を滴下し、室温にて3時間撹拌した。反応溶液を水に添加し、塩化メチレンで抽出、分液、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(2−I)(20.0g,0.0326mol,65.2%)を得た。
b)窒素雰囲気下にて200ml三口フラスコに、化合物(2−I)(24.5g,40.0mmol)を入れ、脱水テトラヒドロフランに(50ml)溶解させた。反応系に水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム・トルエンに溶液(約70%)(28.9g,100mmol)を15〜20℃で滴下した後、室温で3時間撹拌した。反応溶液を希塩酸に添加し、酢酸エチルで抽出、分液、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ジオール化合物である化合物(2−II)(19.2g,32.8mmol,82.0%)を得た。
化合物(2−II)のH−NMRデータを以下に示す。
1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.80〜1.85(m, 42H), 1.99(d, 2H), 2.80〜2.98(m, 4H), 3.05(sep, 2H), 3.21(d, 2H), 3.47(d, 2H), 3.95(s, 2H), 6.70(s, 2H), 6.94(s, 2H)
[3]自己縮合型モノマーの合成例
(合成経路)
a)窒素雰囲気下にて200ml三口フラスコに、デヒドロアビエチン酸(12.1g,40.3mmol)を入れ、脱水テトラヒドロフランに(30ml)溶解させた。反応系に水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム・トルエンに溶液(約70%)(4.07g,30.4mmol)を15〜20℃で滴下した後、室温で3時間撹拌した。反応溶液を希塩酸に添加し、酢酸エチルで抽出、分液、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物(11.7g)を200ml三口フラスコに入れ、酢酸エチル(30ml)に溶解させた。ピリジン(3.82g,48.3mmol)を加え、塩化アセチル(3.79g,48.3mmol)を15〜20℃で滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応溶液をろ過し、ろ液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(3−I)(10.5g,32.0mmol,79.4%)を得た。
b)500ml三口ナスフラスコに、化合物(3−I)(10.0g,30.4mmol)、無水コハク酸(4.49g,44.9mmol)を入れ、塩化メチレン(50ml)に溶解させた。反応系に無水塩化アルミニウム(14.2g,106mmlo)を10〜15℃で少量ずつ加えた。室温で3時間攪拌した後、反応液を氷水に添加し、塩化メチレンで抽出、分液、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(3−II)(10.9g,25.4mmol,83.6%)を得た。
c)ディーンスタークトラップを備えた500mlナスフラスコに、化合物(3−II)(10.0g,23.3mmol)を入れ、ジエチレングリコール(30ml)に溶解させた。反応系にヒドラジン・一水和物(4.0ml,76.9mmol)、水酸化カリウム(4.25g,75.7mmol)を添加した後、60℃〜220℃に段階的に昇温し、水を留去しながら5時間撹拌した。放冷後、反応溶液を希塩酸に添加し、酢酸エチルで抽出、分液、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(3−III)(7.01g,18.8mmol,80.7%)を得た。
d)300ml三口フラスコに、化合物(3−III)(7.01g,18.8mmol)、炭酸カリウム(3.90g,28.2mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(20ml)に懸濁させた。反応系によう化エチル(3.23g,20.7mmol)を滴下した後、50℃にて3時間攪拌した。放冷後、反応溶液を水に添加し、酢酸エチルで抽出、分液、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、自己縮合型モノマーである化合物(3−IV)(6.81g,17.0mmol,90.4%)を得た。
化合物(3−IV)のH−NMRデータを以下に示す。
1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.80〜1.95(m, 26H), 2.21〜2.42(m, 3H), 2.52〜2.70(m, 2H), 2.79〜2.95(m, 2H), 3.07(sep, 1H), 3.15〜3.30(m, 1H), 3.41〜3.52(m, 1H), 4.13(q, 2H), 6.89(s, 1H), 6.98(s, 1H)
[実施例1]
(アビエタン重合体(A)の合成)
窒素導入管を備えた100ml三口フラスコにジオール化合物として化合物(1−III)(1.861g,5.19mmol)を入れ無水ピリジン(10ml)に溶解させた。反応系に二塩化テレフタロイル(1.054g,5.19mmol)を添加し、窒素を吹き込みながら室温で1時間攪拌し、50℃に昇温して1時間、次いで100℃で3時間、120℃で5時間反応させた。放冷後、反応物をメタノール(500ml)に投入して析出した沈殿物をろ別した。該沈殿物をテトラヒドロフラン(50ml)に溶かし、不溶物を除去した後、メタノール(500ml)に投入して再沈殿したポリマーをろ別、メタノールで洗浄し、乾燥して粉末のポリエステル(2.5g)を得て、これをアビエタン重合体(A)とした。
アビエタン重合体(A)のGPC測定による重量平均分子量は38800であった。また、アビエタン重合体(A)の熱物性として、DSCにより昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度Tgは100℃であった。
アビエタン重合体(A)のH−NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 0.85〜1.98(m, 24H), 2.23〜2.40(m, 1H), 2.55〜2.96(m, 4H), 2.98〜3.17(m, 1H), 3.98〜4.09(m, 1H), 4.15〜4.28(m, 1H), 4.30〜4.47(m, 2H), 6.80〜7.08(m, 2H), 7.98〜8.25(m, 4H)
参考
(アビエタン重合体(B)の合成)
ジオール化合物として化合物(2−II)(5.85g,10.0mmol)、ジカルボン酸誘導体としてセバシン酸クロリド(2.40g,10.0mmol)を用い、その他の条件は実施例1と同様にして粉末のポリエステル(5.45g)を得て、これをアビエタン重合体(B)とした。
アビエタン重合体(B)のGPC測定による重量平均分子量は38800であった。また、アビエタン重合体(B)の熱物性として、DSCにより昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度Tgは106℃であった。
アビエタン重合体(B)のH−NMRデータを以下に示す。
1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.78〜1.85(m, 51H), 1.90〜2.05(m, 2H), 2.17〜2.38(m, 4H),2.70〜3.00(m, 4H), 3.00〜3.15(m, 2H), 3.60〜3.77(m, 2H), 3.82〜4.05(m, 5H), 6.62〜6.73(m, 2H), 6.90〜7.00(m, 2H)
参考
(アビエタン重合体(C)の合成)
窒素導入管を備えた50ml三口ナスフラスコに、化合物(3−IV)(4.00g,9.99mmol)を入れ、酸化アンチモン(III)(30mg,0.103mmol)を加えた。200〜250mmHgの減圧下、ゆるやかに乾燥窒素を流しながら温度を徐々に200℃に上げ、2時間加熱し、生成したエタノールを留去した。さらに1mmHgの減圧下、220℃で2時間、250℃で2時間加熱した。放冷後、反応物をメタノール(500ml)に投入して析出した沈殿物をろ別した。該沈殿物をテトラヒドロフラン(50ml)に溶かし、不溶物を除去した後、メタノール(500ml)に投入して再沈殿したポリマーをろ別、メタノールで洗浄し、乾燥して粉末のポリエステル(3.0g)を得て、これをアビエタン重合体(C)とした。
アビエタン重合体(C)のGPC測定による重量平均分子量は 18800であった。また、アビエタン重合体(C)の熱物性として、DSCにより昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度Tgは106℃であった。
デヒドロアビエチン酸重合体(C)のH−NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 0.80〜1.95(m, 22H), 2.20〜2.45(m, 3H), 2.52〜2.69(m, 2H), 2.70〜2.93(m, 2H), 2.98〜3.18(m, 1H), 3.68〜3.82(m, 1H), 3.90〜4.5(m, 1H), 6.81〜7.05(m, 2H)
[実施例
(アビエタン重合体(D)の合成)
窒素導入管を備えた100ml三口フラスコにジオール化合物として化合物(1−III)(1.80g,5.02mmol)とジフェニルカーボネート(1.08g,5.04mmol)、酸化亜鉛(10mg)、酸化鉛(II)(10mg)を入れ、窒素を吹き込みながら180℃に昇温して30分間攪拌させた。次いで50mmHgの減圧下、180℃で30分間、圧力を15mmHgにし、200℃で30分間、圧力を1mmHgにし、250℃で30分間、最後には270℃で3時間反応させた。放冷後、反応物をメタノール(1l)に投入して析出した沈殿物をろ別した。該沈殿物をテトラヒドロフラン(50ml)に溶かし、不溶物を除去した後、メタノール(500ml)に投入して再沈殿したポリマーをろ別、メタノールで洗浄し、乾燥して粉末のポリカーボネート(1.5g)を得て、これをアビエタン重合体(D)とした。
アビエタン重合体(D)のGPC測定による重量平均分子量は13700であった。また、アビエタン重合体(D)の熱物性として、DSCにより昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度Tgは114℃であった。
アビエタン重合体(D)のH−NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 0.85〜1.98(m, 24H), 2.15〜2.40(m, 1H), 2.50〜2.68(m, 2H), 2.71〜2.95(m, 2H), 2.96〜3.14(m, 1H), 4.01〜4.23(m, 4H), 6.80〜7.05(m, 2H)
参考
(アビエタン重合体(E)の合成)
窒素導入管を備えた100ml三口フラスコにジオール化合物として化合物(2−II)(3.51g,6.00mmol)を入れ塩化メチレン(10ml)に溶解させた。反応系にトリホスゲン(0.594g,2.24mmol)を添加し、窒素を吹き込みながら無水ピリジン(4.85ml)を室温で滴下し、3時間攪拌した。60℃に昇温して2時間、反応させた後、反応物をメタノール(500ml)に投入して析出した沈殿物をろ別した。該沈殿物をテトラヒドロフラン(50ml)に溶かし、不溶物を除去した後、メタノール(500ml)に投入して再沈殿したポリマーをろ別、メタノールで洗浄し、乾燥して粉末のポリカーボネート(2.6g)を得て、これをアビエタン重合体(E)とした。
アビエタン重合体(E)のGPC測定による重量平均分子量は7700であった。また、アビエタン重合体(E)の熱物性として、DSCにより昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度Tgは155℃であった。
アビエタン重合体(E)のH−NMRデータを以下に示す。
1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ 0.75〜2.08(m, 58H), 2.70〜2.97(m, 4H), 2.97〜3.15(m, 2H),3.63〜3.85(m, 2H), 3.85〜4.11(m, 4H), 6.60〜6.73(m, 2H), 6.89〜7.00(m, 2H)
[評価]
実施例及び参考例で得られたアビエタン重合体(A)〜(E)と、比較例1〜3における比較用ポリマーとして、市販のPC(ポリカーボネート)、PET(ポエチレンテレフタレート)、及びPLA(ポリ乳酸)をそれぞれ用いて、それぞれのガラス転移温度Tg(℃)、吸水率(%)、及び加水分解率の各物性を対比し評価した。評価結果を下記表1に示す。
比較例1〜3において比較用ポリマーとして用いたPC、PET、及びPLCの詳細は、以下の通りである。
PC:帝人化成(株)製のポリカーボネート、製品名:パンライト L-1225Y、Tg:150℃
PET:SIGMA-ALDRICH社製ポルエチレンテレフタレート、製品名:Poly(ethylene terephthalate granular、Tg:67℃
PLA:三井化学(株)製のポリ乳酸、製品名:LACEA H-140、Tg:57〜60℃
<吸水率(%)>
吸水率は、以下のようにして測定した。
実施例1〜5で得られたデヒドロアビエチン酸重合体(A)〜(E)と、比較例1〜3の市販のPC、PET、PLA(各1g)とを、熱プレス(160〜250℃)して、200μmのフィルムを作製した。得られたフィルムを23℃の水に24時間浸し、その後、表面の水滴をよく拭き取り、素早く質量を測定した。吸水率を下記式から算出した。
吸水率(%)=(浸水後のフィルムの質量−浸水前のフィルムの質量)/浸水前のフィルムの質量
<加水分解度>
加水分解度は、以下のようにして測定した。
実施例1〜5で得られたデヒドロアビエチン酸重合体(A)〜(E)と、比較例1〜3の比較用ポリマーとして用いた市販のPC、PET、PLA(各1g)とを、THF(テトラヒドロフラン)(30ml)及び1,2−ジクロロエタン(30ml)にそれぞれ溶解し、THF溶液には1N NaOH水溶液(10ml)、1,2−ジクロロエタン溶液には硫酸(0.1ml)を加え、24時間撹拌した。撹拌した溶液を水に投入し、析出した沈殿物の重量平均分子量をGPCにより測定した。
デヒドロアビエチン酸重合体及び比較用ポリマーの各々についての、加水分解後の重量平均分子量と加水分解前の重量平均分子量との比を加水分解度とした。
表1に示されるように、実施例及び参考例で得られたアビエタン重合体(A)〜(E)(ポリエステル及びポリカーボネート重合体)は、PLAとの比較においては、耐熱性及び耐湿耐水性がいずれも向上していることが判る。また、PET及びPCとの比較においても、アビエタン重合体(A)〜(E)は、耐湿耐水性が向上していることが判る。

Claims (4)

  1. 下記一般式(II)で表される繰り返し単位を含むアビエタン重合体。

    (一般式(II)中、[Ia]及び[b]は繰り返し単位に含まれる部分構造であり、Lは単結合又は二価の連結基を表し、Lはアルキレン基又はアリーレン基を示す。mは0又は1を示す。)
  2. 前記一般式(II)で表される繰り返し単位が、下記一般式(III)で表される繰り返し単位である請求項に記載のアビエタン重合体。

    (一般式(III)中、[Ib]及び[b]は繰り返し単位に含まれる部分構造であり、L、L及びmは、前記一般式(II)におけるL、L及びmと同義である。)
  3. 重量平均分子量が、5000以上500000以下である請求項1又は請求項2に記載のアビエタン重合体。
  4. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のアビエタン重合体を含有する複合材料。
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