JP2012105746A - ストレッチャー等における載置台のスライド機構 - Google Patents

ストレッチャー等における載置台のスライド機構 Download PDF

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Abstract

【課題】ベッドにストレッチャーを横付けした後、ベッドの中央部まで載置台を移動することができる載置台のスライド機構を提供すること。
【解決手段】ベースフレーム上に平面視において略コ字状に構成したスライドフレームを設け、該スライドフレーム上にボトムフレームを設け、前記スライドフレームには駆動手段及び連動機構を設け、該連動機構を構成するスライドフレーム支持プレートを前記ベースフレームに止着するとともに連結部材を前記ボトムフレームに止着してスライド機構を構成することにより、前記ベースフレームに対して前記スライドフレームがスライドし、該スライドフレームに対して前記ボトムフレームがスライドするよう構成することにより、前記ボトムフレームの幅以上のスライドができるよう構成した。
【選択図】図17

Description

本発明は、ストレッチャーの載置台をベッド上に移動するために構成したスライド機構に関するものである。
従来から、ベッド上の患者あるいは療養中の高齢者等(以下、患者とする。)をベッドから別の場所に移動する場合にはストレッチャーが用いられている。
このストレッチャーは、移動自在となるよう構成した車体フレームと、この車体フレームに立設された支柱と、該支柱上に支持される載置台とからなるものである。なお、前記支柱には昇降機構が具備されており、ベッドの高さに応じて高さ調節できるように構成されている。
また、前記載置台をループ状の無端ベルトで覆うとともに、ストレッチャーの幅方向に水平移動可能とし、この移動により前記無端ベルトがスライドして患者の移載を行うよう構成したストレッチャーもある。
しかしながら、上記の構成によるストレッチャーでは、載置台の移動量が少なく、ベッド上の患者がストレッチャーに近い位置であれば使用できるものであるが、患者の位置によってはこれだけの移動量では移載できない場合がある。
なお、載置台を大きくすることによって移動量を確保することもできるが、この場合には必要以上の大きさとなってしまい、移載は容易に行えるが、移動における取り回しが難しくなり、実使用に供しないものとなる可能性がある。
また、近年患者が使用しているベッドが低床化されており、ストレッチャーの車体フレームをベッド下に挿通して、載置台をベッド上に位置させる方法をとることができないベッドが多くなっている状況もある。
特開2010−240128号公報
解決しようとする課題は、ベッドにストレッチャーを横付けした後、ベッドの中央部まで載置台を移動することができる載置台のスライド機構を提供することである。
本発明は、ベースフレーム上に平面視において略コ字状に構成したスライドフレームを設け、該スライドフレーム上にボトムフレームを設け、前記スライドフレームには駆動手段及び連動機構を設け、該連動機構を構成するスライドフレーム支持プレートを前記ベースフレームに止着するとともに連結部材を前記ボトムフレームに止着してスライド機構を構成することにより、前記ベースフレームに対して前記スライドフレームがスライドし、該スライドフレームに対して前記ボトムフレームがスライドするよう構成することにより、前記ボトムフレームの幅以上のスライドができるよう構成したことを最も主要な特徴とする。
また、上記連動機構を上記スライドフレームを構成する左右のガイド部材に具備するに、該ガイド部材の前後端に第三スプロケットと従動ローラーをそれぞれ軸受けする一方、略等しい長さの第一チェーンと第二チェーンの一端部に上記連結部材を止着するとともに他端部に上記スライドフレーム支持プレートを止着してループ状の作動チェーンを構成し、前記第三スプロケットと従動ローラーに該作動チェーンを巻回するとともに前記駆動手段により前記第三スプロケットを正逆回転自在となるよう構成したことを特徴とする。
さらに、上記ベースフレームの両側部にボトム支持フレームを上下回動自在に取り付ける一方、前記ボトムフレームを中部ボトムフレームの両側部に側部ボトムフレームを上下回動自在に取り付けて構成し、該側部ボトムフレームを支持するボトム支持フレームを上下回動することで前記側部フレームを背上げ状態で保持自在に構成したことを特徴とする。
本発明のスライド機構によれば、載置台を構成するボトムフレームをベースフレーム上に取り付けたスライドフレームに支持される構成とする一方、スライドフレームに設けた駆動手段により作動する連動機構によって、ベースフレームに対してスライドフレームがスライドするのと同時に該スライドフレームに対してボトムフレームがスライドするので、ボトムフレームの幅以上にスライドさせることができるスライド機構となっている。
これにより、ベッドの下方にストレッチャーの車体フレームを差し込まなくても載置台を患者の傍まで移動させることができ、移乗マット等を使用しての移載を容易に行うことができるようになった。また、ベッド上に載置台を十分重ね合わせることができるので移載時にストレッチャーが傾いたり、ベッドと載置台の間から落下するといった危険性がなく、安全に行うことができる。
また、スライド機構はスライドフレームに設けたループ状の作動チェーンの正逆回転によりスライドフレームに対してベースフレームとボトムフレームがそれぞれ反対方向にスライドするよう構成しており、駆動機構を一つ設ければよく、複雑な制御装置を必要としないので安価に提供することができるという効果がある。
さらに、背上げ可能に構成することでストレッチャーとして搬送する際に背上げすることができ、患者の楽な姿勢をとることが容易になるという効果がある。
載置台にスライド機構を具備したストレッチャーを示す全体正面図 その全体側面図 昇降フレームとベースフレームの構成を示す説明図 ベースフレームと側部フレームの構成を示す説明図 スライドフレームの構成を示す説明図 ベースフレームにスライドフレームを組み付けた状態を示す説明図 載置台の構成を示す説明図 スライドフレームに載置台を組み付けた状態を示す説明図 第一サイドレールのロック機構を示す平面図 第二サイドレールのロック機構を示す平面図 第一,第二サイドレールの取付状態を示す説明図 第一,第二サイドレールの作用を示す要部側断面図(1) 第一,第二サイドレールの作用を示す要部側断面図(2) スライド機構の作用を示す説明図(1) スライド機構の作用を示す説明図(2) スライド機構の作用を示す説明図(3) 移載機構の作用を示す説明図
本発明に係る載置台1のスライド機構2を備えたストレッチャーSは、主として前後左右に移動自在となるよう構成した車体フレーム3と、この車体フレーム3に立設される昇降機構4を具備した支柱5と、この支柱3と患者を載置する載置台1との間にスライド機構2を設けて構成している。
以下、図面に基づいて各部の説明をする。なお、以下の説明では、図17においてストレッチャーSのベッド側を後方とし、反ベッド側を前方としている。
まず、車体フレーム3について説明する。図1,図2に示すように、この車体フレーム3は四隅にキャスター6,6,・・・を装着して前後左右に移動自在とし、該キャスター6,6,・・・を制動するためのブレーキ7を備えて構成したものである。
そして、この車体フレーム3にX字状に構成したリンクフレーム8の一方を回動自在に支承するとともに、他方を該車体フレーム3に沿ってスライドまたは転動自在に構成して取り付けている。そして、このリンクフレーム8の上側の一方を図3に示す昇降フレーム9の軸受9a,9aに回動自在に取り付けるとともに、他方をレール部9b,9bに沿ってスライドまたは転動自在に構成して取り付けている。
なお、昇降機構4の駆動手段10は該昇降フレーム9に設けた取付ブラケット9cに一端部を軸止するとともに他端部を前記リンクフレーム8の一方に軸止している。
そして、前記車体フレーム3と昇降フレーム9間に前記昇降機構4を覆うジャバラ状のカバー部材11を止着して支柱5を構成している。なお、図においては駆動手段10としてアクチュエータを示しているが、本願発明において駆動手段や昇降機構を限定するものではなく、後述する載置台1を昇降可能に構成したものであれば良い。
前述のように構成した昇降機構4によれば、前記駆動手段10の伸縮により、前記リンクフレーム8が開閉し、昇降フレーム9が前記車体フレーム3に対して昇降する。
なお、前記駆動手段10の制御装置については図示していないが、図1に示すように車体フレーム3に上昇ペダル及び下降ペダルからなる昇降ペダル12を支柱5に対して対称となるように配置し、この昇降ペダル12を踏込むことによって上昇操作及び下降操作できるよう構成しておくと、両手で患者の安全確保を行いながら昇降操作することができ安全なものとすることができる。
続いて、本発明に係るスライド機構2について説明する。
このスライド機構2は、前記昇降フレーム9に止着するベースフレーム13と、スライドフレーム14及び、ボトムフレーム15とから主に構成し、前記スライドフレーム14には駆動手段16及び連動機構17を設けて前記ベースフレーム13に対して前記ボトムフレーム15が大きくベッドB側にはみ出すようにスライドするように構成したものである。
以下、各部の構成について説明する。
まず、図3に基づきベースフレーム13について説明する。
このベースフレーム13は、前記昇降フレーム9に固定するための取付プレート18,18を備えており、該取付プレート18にはスライドフレーム14を支持するための第一支持プレート19を立設状態で固着し、該第一支持プレート19,19を複数の連結パイプ20,20,20で繋いでいる。
前記支持プレート19には前上方に支軸19aを固着し、後上方にはブラケット部19bを設け、図4に示すように転動自在にローラー21を支承している。
一方、前記取付プレート18の前後には第二支持プレート22,22を固着している。該第二支持プレート22,22の上部には、互いに対向する空孔部22a,22aを設けるとともに、前方側の第二支持プレート22には上下方向のレール部22bを設けている。
このように構成したベースフレーム13は、上記昇降フレーム9に固着したナット部材9d,9d,・・・にそれぞれの取付プレート18,18に穿設した空孔部18a,18aを合わせ、螺子を螺着して固定する。
前記ベースフレーム13の両側部には、図4に示すようにボトム支持フレーム25,25を取り付けている。
このボトム支持フレーム25は、左右対称状に構成したものであるので、ここでは一方側の構成について説明する。
ボトム支持フレーム25は、パイプを曲折して平面視においてブーツ型の枠パイプ25aを形成し、内部の適所に補強パイプ25bを固着するとともに、外側寄りに後述するボトムフレーム15を支持するボトム支持プレート25cを固着し、該ボトム支持プレート25cの上面にライナー部材25dを止着して構成している。
上記構成によるボトム支持フレーム25は、前記ベースフレーム13に設けた空孔部22a,22aに回動自在に軸承している。
そして、前記ボトム支持フレーム25に固着しているブラケット25eと前記ベースフレーム13に固着している支点プレート18bに伸縮調節自在なガスシリンダー26を取り付けている。また、前記ブラケット25eには背上げレバー27を軸承して、該ガスシリンダー26の伸縮調節ができる構成としている。
このように構成した左右のボトム支持フレーム25は、それぞれ前記背上げレバー27を操作して、前記ガスシリンダー26を伸長あるいは縮退させることで、背上げしたり水平に戻したりできるよう構成している。
なお、本実施例ではこのように背上げできるように構成しているが、前記ベースフレーム13と一体となるよう固着して構成し、水平状態でのみ使用する形態であっても何ら問題はない。
次にスライドフレーム14について説明する。
該スライドフレーム14は、平面視においてスライド方向側に開放したコ字状に構成している。詳述すると、図5に示すように、L字プレート28aの上面の中央部にパイプ28bを固着してガイド部材28を構成し、左右のガイド部材28,28の前端部にフレームパイプ29を固着して構成している。
そして、このスライドフレーム14には、上述したように駆動手段16と連動機構17が設けられている。
まず、駆動手段16について説明する。前記フレームパイプ29の両側部近傍には、取付プレート30,31を止着し、一方の取付プレート30に動力源となるモーター32を固定している。
前記モーター32の出力軸には第一スプロケット33を止着している。また、左右の取付プレート30,31には、両端部にベベルギア34,34を止着してなる連動軸35を軸受けしている。なお、この連動軸35にはモーター32の出力軸側のベベルギア34に隣接する状態で第二スプロケット36を止着している。
そして、左右のベベルギア34,34にそれぞれ対応するベベルギア37と第三スプロケット38を駆動軸39に止着して、該ベベルギア37を前記ベベルギア34に噛合させるとともに、前記ガイド部材28の前方部に第三スプロケット38が位置するように配置している。
そして、第一スプロケット33と第二スプロケット36に駆動チェーン40を張設して駆動手段16を構成している。
なお、図面においては、駆動手段16の制御装置等を図示していないが、昇降フレーム9にバッテリーを配置し、このバッテリーからモーター32に電力を供給して、該モーター32の正逆回転を制御できるものとするように構成してもよい。そして、モーター32の正逆回転の操作を行うためのスイッチは、スライドフレーム14に具備した駆動手段16のカバー部材に設けておくと使い勝手がよいものとなる。
次に、前記連動機構17について説明する。
前記ガイド部材28の後端部には従動ローラー41を軸承した調節部材42を螺着しており、該従動ローラー41と前記第三スプロケット38間に連結部材43とスライドフレーム支持プレート44を介在させて、作動チェーン45をループ状に張設している。詳述すると、第三スプロケット38を迂回する第一チェーン45aと前記従動ローラー41を迂回する第二チェーン45bの一端部を連結部材43に止着するとともに、他端部をスライドフレーム支持プレート44に止着している。なお、前記第一チェーン45aと第二チェーン45bは略等しい長さとし、前記スライドフレーム支持プレート44は上記ベースフレーム13に止着しており、クランク状に曲折して前記L字プレート28aを迂回する形状としている。また、連結部材43の他端側には空孔部43aを設け、該空孔部43aとボトムフレーム15を連結して、連動機構17を構成している。
なお、図5,6においては各チェーンの図示を省略している。
前述のようにベースフレーム13にスライドフレーム14を取り付けたとき、該スライドフレーム14の後部は、ベースフレーム13に支承したローラー21,21に支持された状態にある。一方、該スライドフレーム14の前方側は、スライドリンク46を介してベースフレーム13に支持されている。
このスライドリンク46は、前記フレームパイプ29の両端にそれぞれ固着したリンク取付プレート47に設けた空孔部47aに支承される第一リンク46aと、上記ベースフレーム13の支軸19aに支承される第二リンク46bとからなり、該第二リンク46bの他端部を前記第一リンク46aの中間部に軸承している。そして、第一リンク46aの他端部にはローラー46cを支承して、ベースフレーム13のレール部22b内に挿通してベースフレーム13に該スライドフレーム14を前後に移動自在となる状態で支持したものである。そして、左右の第一リンク46a,46aの間には補強部材46dを固着してスライドリンク46を構成している。
なお、このスライドフレーム14には、ギアやチェーン等が露出しないようにカバーが設けられるが図面においては省略している。
続いて、前記スライドフレーム14上に前記連結部材43,43を介して具備されるボトムフレーム15について説明する。
図7においては、中部ボトムフレーム48と、該中部ボトムフレーム48の両側にそれぞれ回動自在に取り付ける側部ボトムフレーム49,49とから構成してなるボトムフレーム14を図示している。
まず、中部ボトムフレーム48は、前記スライドフレーム14のガイド部材28,28を覆う下方開放の略コ字状のスライドプレート48a,48aを備えている。そして、このスライドプレート48a,48aの前後端面にはそれぞれブラケットプレート48b,48cを固着している。該ブラケットプレート48b,48cには中部ボトムフレーム48の左右方向で外側となる箇所に同一軸心で空孔部48dを穿設している。
そして、この両側に配置したスライドプレート48a,48a間にアンダーカバープレート48eを固着するとともに補強部材48f,48fを固着して構成している。なお、前記アンダーカバープレート48eには窓部48g,48gを設け、この窓部48g,48gに前記連結部材43,43を位置させ、前記スライドプレート48a,48aにそれぞれ固着したナット部材48h,48hに螺子止めして連動動作するよう構成している。
なお、この中部ボトムフレーム48の後部側には、ブラケット部48i,48iを設けて、上下に揺動自在となる揺動部材50を支承している。該揺動部材50の先端側には回転自在となるようにパイプ50aを支承している。
次に、前記側部ボトムフレーム49は、矩形状に構成したフレーム枠49aの中部ボトムフレーム側にブラケットプレート49b,49bを固着している。また、反対側にはカバー(図示省略)の取付部材49c,49cを固着している。この側部ボトムフレーム49の後部側には空孔部49d,49dを設けて、前記中部ボトムフレーム48と同様に、揺動部材50を支承している。
このように構成した側部ボトムフレーム49は前記中部ボトムフレーム48に連結軸51,51を挿通して回動自在に固定している。
前述のように中部ボトムフレーム48と側部ボトムフレーム49,49とからなるボトムフレーム15は、図8に示すように上記スライドフレーム14に取り付ける。
詳述すると、スライドフレーム14のガイド部材28の上面にはそれぞれカバー部材もしくはライナー部材(図示省略)が止着されており、該カバー部材と中部ボトムフレーム48のスライドプレート48a,48aの内面が接当する状態となるように中部ボトムフレーム48を載置し、作動チェーン45に連結した連結部材43の空孔部43aを中部ボトムフレーム48のナット部材48hに合わせ、ボルト部材52を螺着して取り付けている。
このように構成したボトムフレーム15は、スライドフレーム14とボトム支持フレーム25,25のライナー部材25d,25dによって支持されており、ボトム支持フレーム25を上方回動することで、側部ボトムフレーム49も上方回動することができる構成となっている。
なお、上述したように、ベースフレーム13にボトム支持フレーム25を固着して構成した場合には、このボトムフレーム15も中部ボトムフレーム48と側部ボトムフレーム49,49を固着して一体的なものとしても良い。
また、これら中部ボトムフレーム48及び側部ボトムフレーム49には、それぞれクッション性のあるマットを取り付けるとともに、それぞれにカバーが止着されて載置台1を構成するが、図面においてはそれぞれの構成及び位置関係をより明確に示すために図示することを省略している。
次に、載置台1の両側に具備されるサイドレール53,54について説明する。
まず、図2において、左側に具備する第一サイドレール53のロック機構55について説明する。
このロック機構55は、第一サイドレール53のサイドレールボード53aの内部に止着する支持部材56を備えている。この支持部材56は、左右の支持プレート56a,56aを連結パイプ56bで連結するとともに、上部には固定プレート56c,56cを固着して構成している。なお、支持プレート56aには、ガイド孔56dと取付孔56eを設けている。さらに、連結パイプ56bの中央部にはガイドピン56fを固着している。
また、ロック片57aを備えたロックプレート57を備えている。該ロック片57aは前記ガイド孔56dに挿通されており、該ロックプレート57の反対側には左右方向の規制孔57bと作動ピン57cを設けている。
また、前記サイドレールボード53aに設けたレバー操作孔53bにはレバー58を配し、該レバー58に掛止する連動プレート59を取り付けている。該連動プレート59の下部には上下方向の規制孔59aが穿設されるとともに斜め下方向きの作動孔59bを設けている。
そして、連動プレート59に設けた規制孔59aに支持部材56のガイドピン56fを挿通するとともに、左右のロックプレート57のそれぞれの規制孔57bも同様に挿通する。また、ロックプレート57の作動ピン57cを連動プレート59の作動孔59bに挿通するとともに、左右のロックプレート57,57が離間方向に付勢されるようにスプリング60を取り付けている。
このように構成したロック機構55は、カバープレート61をサイドレールボード53aに止着してカバーリングされている。
このように構成した第一サイドレール53は、上記スライドフレーム14のリンク取付プレート47に穿設した取付孔47bと前記支持部材56aに設けた取付孔56eにボルト部材62を螺着して図11に示すように回動自在に取り付けている。
そして、図12に示すように第一サイドレール53が立設している状態では、図9の左側に示すようにスプリング60の付勢力で左右のロックプレート57,57が離間する方向に移動されるとともに、前記リンク取付プレート47,47に設けられたロック孔47c,47cにロック片57a,57aが挿通され、立設状態を保持している。
該第一サイドレール53を回動するには、図9の右側に示すようにレバー58を引き上げ、ガイドピン56fに沿って連動プレート59を引き上げる。すると、ロックプレート57,57が規制孔57bと作動ピン57cの作用により水平状態を維持しながら、スプリング60の付勢力に抗して接近する。これにより、ロック片57a,57aがリンク取付プレート47,47のロック孔47c,47cから抜け、回動自在な状態となり、図12の仮想線に示す下方回動した状態とすることができる。
次に第二サイドレール54のロック機構63について説明する。
このロック機構63も前述のロック機構55と同様にサイドレールボード54aの内部に設けている。さらに、このロック機構55もサイドレールボード54aに設けたレバー操作孔54bに位置させるレバー64と連動プレート65により作動するよう構成している。
まず、支持部材66は、支持プレート66a,66aの上端に連結パイプ66bを固着するとともに、上部に取付プレート66c,66cも固着されており、前記サイドレールボード54aに止着される。なお、前記支持プレート66aには、それぞれガイドピン66d及びガイドプレート66eが固着されており、これらに対応するガイド溝67aを設けるとともに下端部がロック片67bとなるロックプレート67を配している。
そして、前記連動プレート65に掛止した作動プレート68の両端部に設けた作動片68a,68aを前記ロックプレート67,67に設けた空孔部67c,67cに挿通するとともに、前記支持部材66と該作動プレート68との間にスプリング69,69を挿通している。
このように構成したロック機構63は、カバープレート61をサイドレールボード54aに止着してカバーリングされている。
このように構成した第二サイドレール54は、図3及び図4に示すように、ベースフレーム13に固着している取付プレート23,23に取り付けている。まず、該取付プレート23には空孔部23aが設けられ、一方の取付プレート23には規制軸23bを固着している。
前記空孔部23a,23aには第一リンク70,70を支承するとともに、該第一リンク70,70の他端部に前記第二サイドレール54の支持プレート66a,66aに設けた空孔部66f,66fを支承している。また、一方の支持プレート66aに固着した軸部材66gと前記規制軸23bには第二リンク71を支承している。なお、第二リンク71の規制軸23b側には略へ字状のガイド溝71aを設けている。
このように取り付けた第二サイドレール54は、立設状態では、第一リンク70の下端部が昇降フレーム9あるいはベースフレーム13に接当して回動が拘束された状態とし、第一リンク70の上端部に設けたロック溝70aに上記ロック片67bが嵌り、回動不能な状態となる。
レバー64を引き上げると、左右のロックプレート67,67が引き上げられ、ロック片67b,67bがロック溝70a,70aから抜け、回動自在な状態となり、図12の仮想線に示す倒伏状態とすることができる。
なお、本願発明のスライド機構2を作動させるときには、図13に示すように第二サイドレール54を略水平状に倒伏させて、ボトムフレーム15側に向けて押し込むように回動させる。すると、ガイドピン66dがベースフレーム13の取付部材24,24に取り付けたフック部材72に掛止され、水平状態を保持する構成となっている。
詳述すると、前記取付部材24,24にはそれぞれガイド溝24a,24aが設けられており、該取付部材24,24の間にフック部材72を取り付けている。
該フック部材72は、連動軸72aの両端にフックプレート72b,72bを固着するとともに、中央部に解除プレート72cを固着してなるものである。
そして、図12に示すように上方回動側に付勢するスプリング73を介在させている。
このように構成したフック部材72によれば、第二サイドレール54を押し込むと、フックプレート72b,72bに設けた案内面によりスプリング73の付勢力に抗して該フック部材72が下方回動され、第二サイドレール54のガイドピン66dが掛止され、当該第二サイドレール54が水平状態で保持される。このとき、解除プレート72cが作動プレート68に設けた空孔部68bに掛止されており、前記レバー64を引くと、該フック部材72が下方回動され、第二サイドレール54を引き出し、立設状態とすることができるよう構成したものである。
なお、左右のボトム支持プレート25,25の少なくとも一方が水平状態にないときには、ボトム支持フレーム25に固着したストッパープレート25fに第二サイドレール54が接触し、保持できる位置まで押し込むことができないように構成している。これは、第二サイドレール54を水平状態で保持した状態、すなわち、ボトムフレーム15が水平な状態でのみスライド機構2が作動するように構成するためのものであり、前記フック部材72の取付部に図示してはいないが検知手段を設けることで、誤作動することなく、安全にスライド機構2を使用できるものとすることができる。
次に、上述のように構成してなるストレッチャーSのスライド機構2の作用について説明する。なお、図14から図15において、(a)図はスライド機構の要部平面図、(b)図は要部側面図である。
図14は、図2に示したストレッチャーSの状態でのベースフレーム13とスライドフレーム14及びボトムフレーム15を移動させるための連結部材43を示している。
まず、この状態では、スライドリンク46が開いた状態でスライドフレーム14の前部を支持している。このとき、ベースフレーム13に止着しているスライドフレーム支持プレート44は、作動チェーン45の後端に位置し、逆に連結部材43は作動チェーン45の前端に位置している。
この状態から駆動手段16のモーター32を正回転させ、第三スプロケット38を図14(a)において時計周りの回転となるように作動させる。すると、作動チェーン45が回転され、図15に示すように、第三スプロケット38がスライドフレーム支持プレート44側に接近する。この接近した移動量の分だけ連結部材43は第三スプロケット38から離間する。この移動に伴ってスライドリンク46は先端のローラー46cがレール部22b内を転動しながら、閉じた状態となって前記スライドフレーム14を支持している。
さらに、モーター32を正回転させ、第三スプロケット38を時計回りに回転させると、図16に示すように、スライドフレーム支持プレート44は、作動チェーン45の前端に位置し、逆に連結部材43は作動チェーン45の後端に位置している。
このように、モーター32の正逆回転が第三スプロケット38の正逆回転となり、この第三スプロケット38の回転が作動チェーン45の正逆回転となるように構成している。さらに、スライドフレーム14を基準とすると、該作動チェーン45に止着する連結部材43とスライドフレーム支持プレート44は逆方向に移動するように配置している。
したがって、ベースフレーム13に対してスライドフレーム14が移動した分だけ、スライドフレーム14に対してボトムフレーム15が移動するので、ボトムフレーム15の移動量がスライドフレーム14のガイド部材28の長さの2倍近いものとなり、載置台1の幅を広く構成することなく、ボトムフレーム13の移動量が十分確保できるものとなっている。
図17は、上記構成のスライド機構2を備えたストレッチャーSの作動状態を示している。
図(a)は、ベッドBにストレッチャーSを横付けして、スライド操作できる状態とした様子を示している。
図(b)は、スライド機構2を作動させて、載置台1(ボトムフレーム15)をベッドB側に移動させた状態を示している。
図示しているように、スライド機構2を備えたストレッチャーSによれば、ベッドBに横付けした状態から、スライド機構2を作動させて載置台1すなわち、ボトムフレーム15全体をベッドB上に位置させるまでスライドさせることができる。
したがって、ベッドBのフレームが低床下され、ストレッチャーSの車体フレーム3をベッドBのフレーム下に挿通できないような場合であっても、本願スライド機構2を備えたストレッチャーSであれば、ベッドBに接するように横付けして、スライド機構2を作動させると、ベッドBの略中間部まで載置台1をスライドさせることができる。
したがって、ベッドB上の患者の傍まで載置台1を移動させて、移乗マット等を用いて該載置台1上に載せ、スライド機構2を逆方向に作動させれば、簡単に移載することができるという効果がある。
また、車体フレーム3の一方側(スライドする方向側)に支柱5を立設するとともに、ベースフレーム13は該支柱5の上部に配置し、このベースフレーム13に隣接するようにブーツ状の枠パイプ25aからなるボトム支持フレーム25により、ボトムフレーム15を支持する構成としていることから、図(b)からも明らかなように、ボトムフレーム15をスライドさせたときに操作側に大きな開口部が現われ、患者により接近しやすい構成となっており、移載を安全に行うことができるという効果もある。
このように、本願発明におけるスライド機構2は、ベースフレーム13上にスライドフレーム14を配置し、該スライドフレーム14に具備した駆動手段16により作動する連動機構17を介してボトムフレーム15とベースフレーム13を連結して構成している。このように、ベースフレーム13とボトムフレーム15との間にスライドフレーム14を介在させることで、載置台1の幅以上のスライド量を確保することができるスライド機構2とすることができ、ベッドB上の患者の位置に関わらず、移載を容易に行うことができるようになっている。このように移動量を十分確保できるスライド機構2となっているので、載置台1を必要以上に大型化することなくストレッチャーSを構成することができるので、移動時の取り回しが容易にできるという効果もある。
また、この連動機構17はスライドフレーム14のガイド部材28の前後に渡って張設されるループ状の作動チェーン45の正逆回転により作動するよう構成しており、一つの駆動手段によって、ベースフレーム13に対してスライドフレーム14とボトムフレーム15を連動してスライドするよう構成したものであり、一つの駆動力により作動するので複雑な制御装置を必要とせず、安価に提供することができるという効果もある。
さらに、スライドフレーム14のガイド部材28を覆うようにボトムフレーム15のスライドプレート48aを配置して構成することで載置台1の厚みを薄くしている。これにより、載置台1上に移載される患者が感じる違和感を低減している。
そして、このスライド機構2では、ベースフレーム13に隣接するようにボトム支持フレーム25,25を上下回動自在に設けるとともに、中部ボトムフレーム48の両端に側部ボトムフレーム49,49を回動自在に設けているので、ストレッチャーSとして使用する際に背上げした状態で搬送することもできるものとなっている。
なお、背上げした状態では、第二サイドレール54を水平保持することができないように前記ボトム支持フレーム25にストッパープレート25fを固着しており、該サイドレール54の水平保持状態を検知してスライド機構2が作動するよう構成しておけば、安全に使用できるものとすることができる。
1 載置台
2 スライド機構
13 ベースフレーム
14 スライドフレーム
15 ボトムフレーム
16 駆動手段
17 連動機構
25 ボトム支持フレーム
28 ガイド部材
38 第三スプロケット
41 従動ローラー
43 連結部材
44 スライドフレーム支持プレート
45 作動チェーン
45a第一チェーン
45b第二チェーン
48 中部ボトムフレーム
49 側部ボトムフレーム

Claims (3)

  1. ベースフレーム上に平面視において略コ字状に構成したスライドフレームを設け、該スライドフレーム上にボトムフレームを設け、前記スライドフレームには駆動手段及び連動機構を設け、該連動機構を構成するスライドフレーム支持プレートを前記ベースフレームに止着するとともに連結部材を前記ボトムフレームに止着してスライド機構を構成することにより、前記ベースフレームに対して前記スライドフレームがスライドし、該スライドフレームに対して前記ボトムフレームがスライドするよう構成することにより、前記ボトムフレームの幅以上のスライドができるよう構成したことを特徴とするストレッチャーの載置台におけるスライド機構。
  2. 上記連動機構を上記スライドフレームを構成する左右のガイド部材に具備するに、該ガイド部材の前後端に第三スプロケットと従動ローラーをそれぞれ軸受けする一方、略等しい長さの第一チェーンと第二チェーンの一端部に上記連結部材を止着するとともに他端部に上記スライドフレーム支持プレートを止着してループ状の作動チェーンを構成し、前記第三スプロケットと従動ローラーに該作動チェーンを巻回するとともに前記駆動手段により前記第三スプロケットを正逆回転自在となるよう構成したことを特徴とする請求項1に記載のストレッチャーの載置台におけるスライド機構。
  3. 上記ベースフレームの両側部にボトム支持フレームを上下回動自在に取り付ける一方、前記ボトムフレームを中部ボトムフレームの両側部に側部ボトムフレームを上下回動自在に取り付けて構成し、該側部ボトムフレームを支持するボトム支持フレームを上下回動することで前記側部フレームを背上げ状態で保持自在に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のストレッチャーの載置台におけるスライド機構。
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