JP2012105419A - 電力変換装置 - Google Patents

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慎介 井手之上
Seiji Ishibashi
誠司 石橋
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勝 小林
Hirotoshi Maekawa
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Abstract

【課題】熱弱点部品であるゲート駆動用基板や平滑コンデンサの熱的破壊、およびゲート駆動用基板のノイズによる誤動作を防止できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】1個あるいは複数個のパワー半導体を内蔵するパワーモジュール2と、パワ
ーモジュール2より使用可能上限温度が低く、パワーモジュール2を駆動するためのゲート駆動用基板31と、パワーモジュール2に内蔵されたパワー半導体とゲート駆動用基板31とを電気的に接続するパワーモジュール駆動制御用配線41と、パワーモジュール2と対向して配置されてパワーモジュール2を冷却するための冷却器1とを備え、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31との間に冷却器1を介在させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載用電力変換装置に係わり、特にハイブリッド自動車や電気自動車で使用される駆動用モータや発電用モータなどに供される電力変換装置に関するものである。
電気動力源である電動回転機の駆動装置として、パワー半導体を内蔵するパワーモジュールとパワーモジュールの駆動や保護などの制御を行う制御装置とを備えた電力変換装置が従来から用いられている。
例えば、ハイブリッド車や電力を用いて走行する電気自動車では、交流モータが用いられるため、直流電力と交流電力との間で電力を双方向に変換する大容量の電力変換装置を必要とする。
従って、電力変換装置に用いるパワーモジュールも大容量となり発熱も大きくなる。
そのため、パワーモジュールを冷却する目的で、パワーモジュールを冷却器に取り付けて、電力変換装置を構成することが多い。
ここで、パワーモジュールを駆動するゲート駆動用基板は、例えば特許文献1(特許第3676719号公報)の実施例2に示されるように、パワーモジュールに内蔵して配置される。
このように、ゲート駆動用基板(特許文献1ではゲートドライバと称している)をパワーモジュール(特許文献1ではIGBTモジュールと称している)に近接して配置させる理由は、ゲート駆動用基板とパワーモジュールを結ぶ配線であるパワーモジュール駆動制御用配線がパワーモジュールの大電流によってノイズなどの影響を受け、ゲート駆動用基板が誤動作することを防止するためである。従って、パワーモジュール駆動制御用配線を短くしている。
また、パワーモジュールは、スイッチング動作によって電流が遮断される。
そのため、パワーモジュールと平滑コンデンサを結ぶ配線であるパワーモジュール接続配線(特許文献1ではグランド(N)バスバー、電源(P)バスバーと称している)に存在する配線インダクタンス(L)と、パワーモジュール接続配線に流れる電流の単位時間
当たりの電流変化(di/dt)の積により、パワーモジュールの電力端子間にサージ電圧(
サージ電圧=L×di/dt)が発生する。
このサージ電圧がパワーモジュールの耐圧を超えないようにスイッチング動作をさせる必要があるが、配線インダクタンスを低減しないまま、サージ電圧を抑制するには、スイッチング速度を遅くして電流変化(di/dt)を小さくする手法を取るため、パワーモジュールのスイッチング損失が増加して、パワーモジュールの発熱が大きくなる。
この発熱によるパワーモジュールの新たな温度上昇を防ぐためには、例えば冷却器を大型化して冷却能力を上げる必要があり、電力変換装置の大型化を招くデメリットがある。
従って、パワーモジュールの発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減するためには、パワーモジュール接続配線を短くし、この部分の配線インダクタンスを低減させる必要がある。
従って特許文献1の実施例2では、パワーモジュールと平滑コンデンサを近接して配置
し、パワーモジュール接続配線を短くしている。
また、特許文献2(特許第3641807号公報)には、直流電源に並列接続された平滑用コンデンサ、互いに直列接続された2つの半導体スイッチング素子と、この半導体スイッチング素子のそれぞれに逆並列に接続されたフライホイールダイオードとを含み、前
記半導体スイッチング素子が直列接続されたものの一端が前記直流電源の正側に、他の一端が負側に接続され、前記互いに直列接続された接続点が交流出力の出力端子となると共に、前記2つの半導体スイッチング素子を配置した位置の中央に1つの取り付け穴を有する素子モジュール、前記半導体スイッチング素子を駆動する駆動回路部、前記駆動回路部に制御信号を出力する制御回路部、複数の前記素子モジュールのそれぞれを前記1つの取り付け穴に挿入したそれぞれ1本のネジで取り付けた冷却部材を備えた「電力変換装置の変換部」が記載されている。
そして、特許文献2には、「素子モジュールは、電磁遮蔽板を介してネジにより均等に冷却部材に固定されている。素子モジュールのモジュール直流入力配線は、電力変換装置の直流入力配線と平滑用コンデンサ基板の双方へネジにより、また、素子モジュールのモジュール交流出力配線は、電力変換装置の交流出力配線とネジにより、電気接続されると共に固定されている。駆動回路部を収納した駆動回路基板は、素子モジュールの上部に駆動回路基板接続配線により保持されている。」ことが記載されている。
特許文献2の図3によれば、冷却部材は、発熱体である素子モジュールと熱弱点部品である駆動回路基板あるいは平滑用コンデンサの間に介在されていない。従って、駆動回路基板あるいは平滑用コンデンサは、素子モジュールからの熱を直接受けることになる。
特許第3676719号公報 特許第3641807号公報
従来では、パワーモジュールとゲート駆動用基板との接続配線であるパワーモジュール駆動制御用配線が、パワーモジュールの大電流によってノイズなどの影響を受け、ゲート駆動用基板が誤動作する恐れがある。
従って、パワーモジュールとゲート駆動用基板を近接して配置し、パワーモジュール駆動制御用配線を短くしている。
また、例えば直流電圧平滑用の平滑コンデンサは、スイッチング動作による発熱を増加させることなくサージ電圧を低減するために、パワーモジュールと平滑コンデンサの配線であるパワーモジュール接続配線の配線インダクタンスを低減することが必要である。
従って、パワーモジュールと平滑コンデンサを近接に配置し、パワーモジュール接続配線を短くしている。
しかしながら、これら熱弱点部品(例えば、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサなど)とパワーモジュールを近接して配置をすると、熱弱点部品がパワーモジュールの発熱の影響を受ける。
例えば、熱弱点部品であるゲート駆動用基板に搭載されているフォトカプラなどの電子部品や平滑コンデンサは、使用可能上限温度が100℃程度である場合が多い。
一方、車載用の電力変換装置の場合、熱弱点部品の周辺温度が最大80℃〜90℃程度に設定される。従って、熱弱点部品が唯一の温度上昇源であっても、周囲温度と使用可能上限温度の温度差10℃〜20℃しか温度上昇を許容できない。
その上、パワーモジュールの使用可能上限温度は、例えば125℃〜150℃程度のものが多く、熱弱点部品の周囲温度よりも高いため、熱弱点部品の周囲温度を上昇させる。従って、熱弱点部品の温度上昇は、10℃〜20℃よりさらに低い温度しか許容できなくなるため、熱弱点部品の使用可能上限温度付近まで達することは少なくない。
さらに、近年、使用可能上限温度が150℃〜200℃以上のパワーモジュールが開発されて
いる。このようなパワーモジュールを用いた場合、従来以上にパワーモジュールが発熱し、熱弱点部品の周囲温度を上昇させる。
従って、熱弱点部品が使用可能上限温度を超え、破壊する場合がある。
また、この破壊を防ぐ目的で、熱弱点部品を使用可能上限温度以下にすると(即ち、パワーモジュールの発熱を小さくすると)、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制する必要がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、使用可能上限温度が高いパワーモジュール(例えば、使用可能上限温度が150℃〜200℃以上のパワーモジュールと組み合わせる場合であっても、使用可能上限温度が100℃程度と低い熱弱点部品であ
るゲート駆動用基板や平滑コンデンサをパワーモジュールの直近に配置して、ノイズの影響による誤動作を防止し、また、配線インダクタンスを低減して、パワーモジュールの発熱を下げると同時に熱弱点部品の破壊を防止することが可能な電力変換装置を提供することを目的としている。
本発明に係る電力変換装置は、1個あるいは複数個のパワー半導体を内蔵するパワーモ
ジュールと、前記パワーモジュールより使用可能上限温度が低く、前記パワーモジュールを駆動するためのゲート駆動用基板と、前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体と前記ゲート駆動用基板とを電気的に接続するパワーモジュール駆動制御用配線と、前記パワーモジュールと対向して配置されて前記パワーモジュールを冷却するための冷却器とを備え、前記パワーモジュールと前記ゲート駆動用基板との間に前記冷却器を介在させるものである。
また、本発明に係る電力変換装置は、1個あるいは複数個のパワー半導体を内蔵するパ
ワーモジュールと、前記パワーモジュールより使用可能上限温度が低く、前記パワーモジュールの直流電圧を平滑するための平滑コンデンサと、前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体と前記平滑コンデンサとを電気的に接続するパワーモジュール接続配線と、前記パワーモジュールと対向して配置されて前記パワーモジュールを冷却するための冷却器とを備え、前記パワーモジュールと前記平滑コンデンサとの間に前記冷却器を介在させるものである。
また、本発明に係る電力変換装置は、1個あるいは複数個のパワー半導体を内蔵するパ
ワーモジュールと、前記パワーモジュールより使用可能上限温度が低く、前記パワーモジュールを駆動するためのゲート駆動用基板と、前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体と前記ゲート駆動用基板とを電気的に接続するパワーモジュール駆動制御用配線と、前記パワーモジュールより使用可能上限温度が低く、前記パワーモジュールの直流電圧を平滑するための平滑コンデンサと、前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体と前記平滑コンデンサとを電気的に接続するパワーモジュール接続配線と、前記パワーモジュールと対向して配置されて前記パワーモジュールを冷却するための冷却器とを備え、前記パワーモジュールと前記ゲート駆動用基板および前記平滑コンデンサとの間に前記冷却器を介在させるものである。
本発明によれば、熱弱点部品であるゲート駆動用基板あるいは平滑コンデンサとパワーモジュールとの間に冷却器を介在させることによって、パワーモジュールの熱を直接的にゲート駆動用基板あるいは平滑コンデンサが受けないようにすることができる。
また、冷却器を介在させつつ熱弱点部品であるゲート駆動用基板あるいは平滑コンデンサをパワーモジュールと近接させることができるので、パワーモジュール駆動制御用配線あるいはパワーモジュール接続配線を短くすることができる。
従って、ノイズの影響によるゲート駆動用基板の誤動作を防止するのを防止できる。
また、パワーモジュール接続配線の配線インダクタンスを低減して、パワーモジュールの発熱を下げることができる。
実施の形態1による電力変換装置の構成を示す断面図である。 従来の電力変換装置の構成を示す断面図である。 実施の形態1におけるパワーモジュール駆動制御用配線の他の配置例を示す断面図である。 実施の形態1における冷却器の他の構成を示す断面図である。 実施の形態2による電力変換装置の構成を示す断面図である。 実施の形態2におけるパワーモジュール接続配線の他の配置例を示す断面図である。 実施の形態2における冷却器の他の構成例を示す断面図である。 実施の形態3よる電力変換装置の構成を示す断面図である。 実施の形態3おけるパワーモジュール接続配線の他の配置例を示す断面図である。 実施の形態3における冷却器の他の構成例を示す断面図である。 実施の形態3における熱弱点部品の他の配置例を示す断面図である。 実施の形態3における熱弱点部品の他の配置例を示す断面図である。
本発明による電力変換装置の実施の形態例について、図面に基づいて説明する。
なお、各図間において、同一符号は、同一あるいは相当のものであることを表す。
以下の説明では、三相交流モータなどを駆動する三相の電力変換装置に関する実施の形態について述べるが、本発明は多相の電力変換装置やDC/DCコンバータなどの電力変換装置に対しても適用可能である。
実施の形態1.
図1から図4を用いて、本発明の実施の形態1による電力変換装置について説明する。
図1に示すように、実施の形態1による電力変換装置においては、パワーモジュール2
は、複数のパワー半導体21a、21b、・・・(以下、パワー半導体21a、21bと略す)を内蔵し、これら複数のパワー半導体を導体にて接続し、その外部を樹脂で封止している。
本実施の形態による電力変換装置においては、パワーモジュール2を駆動・制御するためにあり、またパワーモジュール2より使用可能上限温度が低いゲート駆動用基板31を含む熱弱点部品(即ち、熱によって破壊あるいは特性が劣化したりする「熱に弱い部品」)3を備えており、熱弱点部品3のゲート駆動用基板31とパワーモジュール2の間に冷却器1を介在させている。
また、パワーモジュール2を冷却器1に押圧させることにより、パワー半導体21a、21bで生じた熱を冷却器によって冷却させている。
特許文献1の実施例2に示すような従来の構造では、パワーモジュールにゲート駆動用
基板を内蔵しているため、また、特許文献2ではゲート駆動用基板(特許文献2では駆動回路部と称している)がパワーモジュール(特許文献2では素子モジュールと称している)の上部にあるため、パワーモジュールで発生する熱がゲート駆動用基板の周囲温度を上げ、ゲート駆動用基板に悪影響を及ぼす。
例えば、ゲート駆動用基板に搭載されているフォトカプラなどの電子部品は、使用可能上限温度が100℃程度である場合が多い。一方、車載用電力変換装置の場合、ゲート駆動
用基板の周辺温度が最大80℃〜90℃程度に設定される。
従って、ゲート駆動用基板が唯一の温度上昇源であっても、周囲温度と使用可能上限温
度の温度差10℃〜20℃しか温度上昇を許容できない。
その上、パワーモジュールの使用可能上限温度は、例えば125℃〜150℃のものが多く、ゲート駆動用基板の周囲温度よりも高いため、ゲート駆動用基板の周囲温度を上昇させる。
また、ゲート駆動用基板の温度上昇は、10℃〜20℃よりさらに低い温度しか許容できなくなるため、ゲート駆動用基板の使用可能上限温度付近まで達すことは少なくない。
従って、ゲート駆動用基板が使用可能上限温度を超え、破壊する場合がある。この破壊を防ぐ目的で、ゲート駆動用基板の使用可能上限温度以下にする(即ち、パワーモジュールの発熱を小さくする)には、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制する必要がある。
しかしながら、実施の形態1によれば、ゲート駆動用基板31とパワーモジュール2を
対向して配置し、この間に冷却器1を介在させるように構成するため、ゲート駆動用基板31が使用可能上限温度を超え、熱的に破壊するという課題を解決できる。
また、この破壊を防ぐ目的で、ゲート駆動用基板31を使用可能上限温度以下にする(即ち、本来パワーモジュール2が駆動できる出力を抑制する)必要が無くなる。
続いて、実施の形態1における「パワーモジュール2とゲート駆動用基板31の近接配置」の構成について説明する。
図2は、従来の電力変換装置の構成を示す断面図である。
本実施の形態においては、冷却器1の厚みは、図2に示した従来のパワーモジュールと
パワーモジュールを押圧するための部材(ネジ51、バネ52、絶縁のために必要な空間53など)を組み合わせた厚みよりも薄く構成されている。
また、実施の形態1においては、図1に示すように、パワーモジュール駆動制御用配線
41は、パワーモジュール2と冷却器1が対向する面から取り出され、冷却器1にパワーモジュール2とゲート駆動用基板31を繋ぐための空間部が形成されている。そして、この空間部には、パワーモジュール駆動制御用配線41と冷却器1の絶縁を取るための絶縁機能を持たせた層13を有しており、この空間部を通るパワーモジュール駆動制御用配線41を通じて、電気的に近接して接続されている。
従来は、例えば特許文献2の図3に示すとおり、ネジやバネなどを用いて、冷却器にパワーモジュールを押圧している。
また、場合によっては、図2に示すようにばね52をパワーモジュール2の上部に配し、ネジ51で固定していることもある。
さらに、このネジ51の上部には、ネジ51との間の絶縁のために必要な空間(間隙)53を保って、熱弱点部品であるゲート駆動用基板31を配している。
このように、パワーモジュール2の上部にゲート駆動用基板31を配する場合、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31の接続配線であるパワーモジュール駆動制御用配線41は、パワーモジュール2による大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや、周辺部の電界や磁界などのノイズの影響を受け、ゲート駆動用基板31が誤動作する可能性がある。
そのため、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31を近接して配置し、パワーモジュール駆動制御用配線41を短くしている。
実施の形態1においては、冷却器1の厚みを「パワーモジュール2とパワーモジュール
2を押圧させる部材を合わせた厚み」よりも薄くすることで、特許文献2の図3や図2に示した従来の構造と同程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31の距離を近接に配置でき、パワーモジュール駆動制御用配線41を短くできるため、ノイズによるゲート駆動用基板31の誤動作を防ぐことが出来る。
なお、「パワーモジュール2とゲート駆動用基板31を繋ぐパワーモジュール駆動制御用配線41を配置するために設けた冷却器1の空間部」については、パワーモジュール駆
動制御用配線41と冷却器1の間に絶縁のための空間距離をとることが可能であれば、絶縁機能を持たせた層13を設ける必要はない。
また、パワーモジュール駆動制御用配線41は、図3に示すように、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31を近接して接続できるよう、パワーモジュール2の側面から取り出されてから、冷却器1側に向けて略垂直に折り曲げられていても構わない。
また、図4に示すとおり、冷却器1は、天板部11と放熱フィン12がロウ付けによって接続されていても構わない。
ロウ付け以外の代表的な冷却器の製造手法として、鋳造や押し出し成型などがあるが、これらの製造方法では、パワーモジュール2と対向する面である天板部11や放熱フィン12が一体であるため、放熱フィンを構成するには、鋳造時の湯流れや押し出しに用いる金型の強度制約などの影響を受ける。そのため、放熱フィンや天板部を厚肉とする必要がある。
しかしながら、本実施の形態のように、ロウ付け接合による冷却器1を用いる場合は、放熱効果の良い複雑な構造の放熱フィン12と天板部11を、それぞれ最適な製法を用いて別部材で製造した後、これらを接合することが可能となり、放熱効果に優れた冷却器1を薄型にすることができる。
そのため、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31を近接させて配置できるので、さらにパワーモジュール駆動制御用配線41を短くすることができる。
また、パワーモジュール2に、バンドギャップが2.0eV以上の電界効果トランジスタあ
るいは整流ダイオードのパワー半導体が内蔵されていても良い。
従来技術での半導体材料として良く用いられるSiは、バンドギャップ値が1.12eVであった。
これに対し、バンドギャップ値が2.0eV以上となる半導体材料は、Siと対比してワイド
バンドギャップと総称されており、代表的には炭化珪素4H-SiC (バンドギャップ 3.25eV)、窒化ガリウムGaN (バンドギャップ3.39eV)、ダイヤモンド (バンドギャップ 5.47eV)が挙げられる。
Si材料とワイドバンドギャップ材料を比較すると、結晶内の電子の状態を表すバンド構造の上で、バンドギャップが広いほど、電子が価電子帯から伝導帯に遷移するために多くのエネルギが必要となるが、ワイドバンドギャップの場合はSiに比べて、より多くの熱エネルギを与えて励起させない限り、電子が伝導帯へ飛び移れない。
この性質をパワー半導体のPN接合部の漏れ電流に当てはめると考えると、パワー半導体がオフしている際に、ワイドバンドギャップの半導体材料は、Si材料にて漏れ電流が流れ始める温度よりもさらに高温になって、ようやく漏れ電流が流れ始めることになる。
言い換えると、ワイドバンドギャップ材料のパワー半導体は、Si材料のパワー半導体よりも、半導体として正常に動作する半導体接合部温度の上限が高くなる。バンドギャップ値が2.0eV以上であれば、Siのバンドギャップ値1.12eVと比較してバンドギャップ値が約80%以上大きくなるため、半導体接合部温度上限の差は有意に表れる。
パワーモジュールの取扱い電力を増すと、パワー半導体に生じる損失が増えて半導体接合部温度が上昇するが、バンドギャップ値が2.0eV以上の材料のパワー半導体を用いるこ
とにより、特性の劣化が少なく抑えられて、パワーモジュールの耐熱性能は向上する。
また、パワーモジュールに内蔵されているパワー半導体のバンドギャップが2.0eV以
上の場合、パワーモジュールの使用可能上限温度が例えば従来の125〜150℃程度から150
〜200℃以上に上がるため、従来以上にパワーモジュールが発熱し、熱弱点部品であるゲ
ート駆動用基板の周囲温度を上昇させる。従って、ゲート駆動用基板が使用可能上限温度を超え、破壊する場合がある。
また、この破壊を防ぐ目的で、ゲート駆動用基板を使用可能上限温度以下にする(即ち
、パワーモジュールの発熱を小さくする)と、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制する必要がある。
しかしながら、実施の形態1によれば、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31に冷却器1を介在させ、ゲート駆動用基板31がパワーモジュール2の熱の影響を受けないようにできる。このためゲート駆動用基板が使用可能上限温度を超えず、またパワーモジュールの出力抑制をする必要がなくなる。
さらに、パワーモジュール2の使用可能上限温度が高くなることで、同じ取り扱い電力でも冷却器1の冷却能力を低減させることができるため、冷却器1を薄型にすることができ、従来の構造以下にパワーモジュール2とゲート駆動用基板31の距離を近接して配置し、パワーモジュール駆動制御用配線41を短くできる。これによりノイズによるゲート駆動用基板31の誤動作を防ぐことが出来る。
従って、実施の形態1による電力変換装置によれば、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31との間に冷却器1を介在させたことにより、パワーモジュール2からの熱を熱弱点部品であるゲート駆動用基板31が直接受けることを防止でき、パワーモジュール2の高温化に対応させつつ、パワーモジュール2の大電流などによるノイズによる誤動作を防ぐことが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態による電力変換装置は、1個あるいは複数個のパワ
ー半導体を内蔵するパワーモジュール2と、パワーモジュール2より使用可能上限温度が低く、パワーモジュール2を駆動するためのゲート駆動用基板31と、パワーモジュール2に内蔵されたパワー半導体とゲート駆動用基板31とを電気的に接続するパワーモジュール駆動制御用配線41と、パワーモジュール2と対向して配置されてパワーモジュール2を冷却するための冷却器1とを備え、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31との間に冷却器1を介在させている。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュール2の熱をゲート駆動用基板31が直接受けないように出来る。
そのため、ゲート駆動用基板31が使用可能上限温度を超えて破壊するという課題や、この破壊を防ぐ目的で、ゲート駆動用基板を使用可能上限温度以下にすべく、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制しなければならないという課題が解決できる。
さらに、本実施の形態によれば、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31との間に冷却器1を介在させており、冷却器1が電磁遮蔽板の効果も兼ねることが出来る。
従って、パワーモジュール2の大電流によるノイズの影響をゲート駆動用基板31が受け難くなり、ゲート駆動用基板31の誤動作を防ぐことが出来る。
また、電磁遮蔽板を設けていない電力変換装置では、パワーモジュールなどの大電流によるゲート駆動用基板の誤動作を防ぐために、新たな電子部品をゲート駆動用基板に搭載する場合や、電子部品の配置に制約を受ける場合があった。
しかし、本実施の形態によれば、冷却器が電磁遮蔽板の効果も兼ねているため、ゲート駆動用基板に搭載した電子部品に影響を受けることがなく、ゲート駆動用基板の小型化を図ることが可能となる。
また、本実施の形態では、パワーモジュール駆動制御用配線41は、パワーモジュール2と冷却器1とが対向する面から取り出されている。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31の配線であるパワーモジュール駆動制御用配線41を短くできるので、従来の構造程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュール2の大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや、周辺部の電界や磁界などのノイズによる影響を受け難くなり、ゲート駆動用基板の誤動作を防ぐことが出来る。
また、本実施の形態では、パワーモジュール駆動制御用配線41は、パワーモジュール
2の側面から取り出されてから冷却器1の側に向けて略垂直に折り曲げられている。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュール駆動制御用配線41は冷却器1内を通過させておらず、冷却器1とパワーモジュール2間の伝熱面積(即ち、冷却器1とパワーモジュール2が対向している面積)をさらに広く確保することができるため、パワーモジュール2の大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや周辺部の電界や磁界などのノイズによる影響を受け難くなる共に、パワーモジュール2の温度上昇を抑えることが出来る。
また、本実施の形態では、冷却器1は、パワーモジュール駆動制御用配線41を通すための空間部が形成されており、該空間部には、冷却器1とパワーモジュール駆動制御用配線41とを絶縁するための機能を持たせた層を形成している。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31とを繋ぐ配線であるパワーモジュール駆動制御用配線41を、この空間部を通すことによって短くできる。
さらに、パワーモジュール駆動制御用配線41が電磁遮蔽効果を有する冷却器1に囲われている。
そのため、従来の構造程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュール2の大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや周辺部の電界や磁界などのノイズによる影響を受け難くなり、ゲート駆動用基板31の誤動作を防ぐことが出来る。
また、本実施の形態では、パワーモジュール2に内蔵されたパワー半導体21a、21bは、バンドギャップが2.0eV以上の半導体による電界効果トランジスタを用いて構成
されている。
そのため、実用的なパワー半導体接合部温度の上限が従来のSi材料によるパワー半導体よりも引き上げられるので、パワー半導体に生じる損失が増えて半導体接合部温度がさらに高温となってもパワー半導体の特性の劣化が少なく、耐熱性能が向上する。
従って、パワーモジュールの使用可能上限温度を高く設定できる。
しかしながら、特許文献1のように熱弱点部品であるゲート駆動用基板や平滑コンデンサがパワーモジュールに近接配置されている場合、これら熱弱点部品が使用可能上限温度を超えて破壊するという課題や、この破壊を防ぐ目的で、熱弱点部品の使用可能上限温度以下にする(即ち、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制しなければならない)という課題がある。
本実施の形態によれば、パワーモジュール2と熱弱点部品3の間に冷却器1を介在させることで、熱弱点部品の使用可能上限温度に影響されないため、バンドギャップが2.0eV
以上のパワー半導体の使用可能上限温度まで発熱させることが可能となる。
また、上述の通り、パワーモジュールの使用可能上限温度を高くできるため、従来のSi材料のパワー半導体よりも「冷媒による冷却能力」を高く保つ必要が無く、冷却器1の放熱フィン12を簡素化することや、冷却器を薄くすることが可能となる。そのためパワーモジュールと熱弱点部品を近接させて配置することが可能となる。
従って、熱弱点部品がゲート駆動用基板の場合、パワーモジュールとゲート駆動用基板の配線であるパワーモジュール駆動制御用配線を短くできるため、従来の構造程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュールの大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや、周辺部の電界や磁界などのノイズによる影響を受け難くなり、ゲート駆動用基板の誤動作を防ぐことが出来る。
さらに、実施の形態2で後述するように、熱弱点部品が平滑コンデンサの場合、パワーモジュールと平滑コンデンサ間の接続であるパワーモジュール接続配線を短くでき、この配線部の配線インダクタンスを低減させることができるため、パワーモジュールの発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減することができる。
また、パワーモジュールの発熱を増加させなくても良いため、冷却器の大型化による冷
却能力増加も必要が無いため、電力変換装置の小型化が実現できる。
また、本実施の形態では、パワーモジュール2に内蔵されたパワー半導体21a、21bは、半導体スイッチ素子と整流素子の並列接続体を単位とするものであって、この整流素子はバンドギャップが2.0eV以上の半導体による整流ダイオードを用いて構成されて
いる。
従って、本実施の形態によれば、実用的なパワー半導体接合部温度の上限が従来のSi材料によりも引き上げられことから、パワー半導体に生じる損失が増えて半導体接合部温度がさらに高温となってもパワー半導体の特性の劣化が少なく、耐熱性能が向上し支障がない。従って、パワーモジュールの使用可能上限温度を高く設定できる。
また、本実施の形態によれば、パワーモジュールと熱弱点部品の間に冷却器を介在させることによって、熱弱点部品の使用可能上限温度に影響されないため、バンドギャップが2.0eV以上の半導体による整流ダイオードの使用可能上限温度まで発熱させることが可能
となる。
また、上述の通りバンドギャップが2.0eV以上のパワー半導体の使用可能上限温度は高
いため、従来のSi材料のパワー半導体よりも冷媒による冷却能力を高く保つ必要が無く、冷却器の放熱フィンを簡素化することや、冷却器を薄くすることができる。そのためパワーモジュールと熱弱点部品を近接させて配置することが可能となる。
また、本実施の形態では、上記バンドギャップが2.0eV以上のパワー半導体は、炭化珪
素系、窒化ガリウム系又はダイヤモンドを材料としている。
そのため、実用的な半導体接合部温度の上限が従来のSi材料によるパワー半導体よりも引き上げられことから、パワー半導体に生じる損失が増えて半導体接合部温度がさらに高温となってもパワー半導体の特性の劣化が少なく、耐熱性能が向上し支障がない。
従って、パワーモジュールの使用可能上限温度を高く設定できる。
また、本実施の形態によれば、パワーモジュールと熱弱点部品の間に冷却器を介在させることによって、熱弱点部品の使用可能上限温度に影響されないため、バンドギャップが2.0eV以上の半導体による整流ダイオードの使用可能上限温度まで発熱させることが可能
となる。
また、上述の通りバンドギャップが2.0eV以上の半導体の使用可能上限温度は高いため
、従来のSi材料のパワー半導体よりも冷媒による冷却能力を高く保つ必要が無く、冷却器のフィンを簡素化することや、冷却器を薄くすることができる。そのためパワーモジュールと熱弱点部品を近接させて配置することが可能となる。
また、本実施の形態では、冷却器1の厚みは、パワーモジュール2とパワーモジュール2を押圧するための部材を組み合わせた厚みよりも薄くしている。
従来では、特許文献2の図3のように、パワーモジュールをネジやバネなどの固定部材で固定し、その上部にゲート駆動用基板などを配していた。
しかし、本実施の形態によれば、冷却器が薄型となっているため、パワーモジュールと熱弱点部品の間隔が、従来程度あるいは従来以下の間隔で、パワーモジュールと熱弱点部品をより近接に配置することが出来る。
従って、ゲート駆動用基板とパワーモジュールの間に冷却器を介在させる場合、パワーモジュールとゲート駆動用基板の配線であるパワーモジュール駆動制御用配線を短くできるため、従来の構造程度、あるいは従来の構造以下に、パワーモジュールの大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや周辺部の電界や磁界などのノイズによる影響を受け難くなり、ゲート駆動用基板の誤動作を防ぐことが出来る。
また、平滑コンデンサとパワーモジュールの間に冷却器を介在させる場合、パワーモジュールと平滑コンデンサ間の接続であるパワーモジュール接続配線を短くでき、この配線部の配線インダクタンスを低減させることができるため、パワーモジュールの発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減することができる。
また、パワーモジュールの発熱を増加させなくても良いため、冷却器の大型化による冷却能力増加も必要が無いため、電力変換装置の小型化が実現できる。
また、本実施の形態では、冷却器1は、放熱面積を大きくした複雑な構造をした放熱フィン12がロウ付けにより接合されている。
ロウ付け以外の代表的な冷却器の製造手法として、鋳造や押し出し成型などがあるが、これらの製造方法では、パワーモジュール2と対向する面である天板部11や放熱フィン12が一体であるため、放熱フィンを構成するには、鋳造時の湯流れや押し出しに用いる金型の強度制約などの影響を受ける。そのため、放熱フィンや天板部を厚肉とする必要がある。
しかしながら、ロウ付け接合による冷却器1を用いる場合は、放熱効果の良い複雑な構造の放熱フィン12と天板部11を、それぞれ最適な製法を用いて別部材で製造した後、これらを接合することが可能となり、放熱効果に優れた冷却器1を薄型にすることができる。
従って、ゲート駆動用基板とパワーモジュールの間に冷却器を介在させる場合、パワーモジュールとゲート駆動用基板の接続配線であるパワーモジュール駆動制御用配線を短くできるため、従来の構造程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュールの大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや周辺部の電界や磁界などのノイズによる影響を受け難くなり、ゲート駆動用基板の誤動作を防ぐことが出来る。
また、平滑コンデンサとパワーモジュールの間に冷却器を介在させる場合、パワーモジュールと平滑コンデンサ間の接続配線であるパワーモジュール接続配線を短くでき、この配線部の配線インダクタンスを低減させることができるため、パワーモジュールの発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減することができる。
また、パワーモジュールの発熱を増加させなくても良いため、冷却器の大型化して冷却能力を増加させる必要が無いため、電力変換装置の小型化が実現できる。
実施の形態2.
図5から図7を用いて、実施の形態2による電力変換装置について説明する。
図5に示すように、実施の形態2による電力変換装置においては、パワーモジュール2は複数のパワー半導体21a、21b、・・・を内蔵し、これら複数のパワー半導体を導体にて接続し、その外部を樹脂で封止している。
本実施の形態による電力変換装置においては、パワーモジュール2の直流電圧を平滑するためにあり、また、パワーモジュール2より使用可能上限温度が低い平滑コンデンサ32を含む熱弱点部品(熱に弱い部品)3を備えており、熱弱点部品3の平滑コンデンサ32とパワーモジュール2の間に冷却器1を介在させている。
また、パワーモジュール2を冷却器1に押圧させることにより、パワー半導体21a、21bで生じた熱を冷却器によって冷却させている。
なお、実施の形態2による電力変換装置においても、ゲート駆動用基板やこれに接続される配線などが配置されているが、図5から図7では図示を省略している。
さて、例えば特許文献1実施例2に示すような従来の構造では、例えばパワーモジュールの側部に平滑コンデンサを配しているため、パワーモジュールで発生する熱が平滑コンデンサに影響を及ぼし、平滑コンデンサの温度を上げる。
例えば、耐熱性や耐湿性などの特性が安定したポリプロピレン製フィルムの平滑コンデンサは、使用可能上限温度が100℃程度ものも多い。
一方、車載用電力変換装置の場合、平滑コンデンサの周辺温度が最大80℃〜90℃程度のため、平滑コンデンサが唯一の温度上昇源の場合であっても、周囲温度と使用可能上限温度の温度差10℃〜20℃しか平滑コンデンサの温度上昇を許容できない。
その上、パワーモジュールの使用可能上限温度は、例えば125℃〜150℃のものが多く、平
滑コンデンサの周囲温度よりも高いため、平滑コンデンサの周囲温度を上昇させる。
従って、平滑コンデンサの温度上昇は、10℃〜20℃よりさらに低い温度しか許容できなくなるため、平滑コンデンサの使用可能上限温度付近まで達すことは少なくない。
従って、平滑コンデンサが使用可能上限温度を超え、破壊する場合がある。この破壊を防ぐ目的で、平滑コンデンサの使用可能上限温度以下にする(即ち、パワーモジュールの発熱を小さくする)には、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制する必要がある。
しかしながら、実施の形態2によれば、平滑コンデンサ32とパワーモジュール2の間に冷却器1を介在させるように構成するため、平滑コンデンサ32が使用可能上限温度を超え、熱的に破壊するという課題が解決できる。
この破壊を防ぐ目的で、平滑コンデンサ32を使用可能上限温度以下にする(即ち、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制する)必要が無くなる。
続いて、実施の形態2おける「パワーモジュール2と平滑コンデンサ32の近接配置」の構成について説明する。
パワーモジュール2は、スイッチング動作により電流が遮断される。
そのため、パワーモジュールと平滑コンデンサを結ぶ配線であるパワーモジュール接続配線(特許文献1ではグランド(N)バスバー、電源(P)バスバーと称している)に存在する配線インダクタンス(L)と、パワーモジュール接続配線に流れる電流の単位時間
当たりの電流変化(di/dt)の積により、
パワーモジュールの電力端子間にサージ電圧(サージ電圧=L×di/dt)が発生する。
このサージ電圧がパワーモジュールの耐圧を超えないようにスイッチング動作をさせる必要があるが、一方、配線インダクタンス一定のままサージ電圧を低くすると、di/dtが
小さく、スイッチング速度が遅くなるため、パワー半導体の発熱が大きくなるというデメリットがある。
従って、パワー半導体の発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減するためには、パワーモジュール接続配線を短くし、この部分の配線インダクタンスを低減させる必要がある。
実施の形態2においては、図5に示すようにパワーモジュール2のパワー半導体と平滑コンデンサ32を結ぶ配線であるパワーモジュール接続配線42は、パワーモジュール2と冷却器1が対向する面から取り出され、冷却器1にはパワーモジュール2と平滑コンデ
ンサ32を繋ぐパワーモジュール接続配線42を通すための空間部が形成されている。
そして、この空間部には、パワーモジュール接続配線42と冷却器1の絶縁を取るための絶縁機能を持たせた層13を有しており、この空間部を通るパワーモジュール接続配線42を通じて、パワーモジュール2のパワー半導体と平滑コンデンサ32が電気的に近接して接続されている。
また、冷却器1の厚みは、従来のパワーモジュールとパワーモジュールを押圧するため
の部材を合わせた厚みよりも薄く構成されている。
従って、実施の形態2による電力変換装置は、冷却器1の厚みをパワーモジュール2とパワーモジュール2の固定部材を合わせた厚みよりも薄くすることで、従来の構造と同程度、あるいは従来の構造以下に、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32の距離を近接させて配置でき、パワーモジュール接続配線42を短くできるため、配線インダクタンスが低減し、発熱も抑制できる。
また、パワーモジュール接続配線42が冷却器1を通過するため、パワーモジュール接続配線42に流れる電流による電界や磁界などのノイズが周辺に広がり難くなるため、例えばゲート駆動用基板31に与える影響が低くなる。
なお、パワーモジュール接続配線42を貫通させるための冷却器1の空間部については、パワーモジュール接続配線42と冷却器1の絶縁のための空間距離をとることが可能であれば、絶縁機能を持たせた層13を設ける必要はない。
また、パワーモジュール接続配線42は、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32を近接して接続できるよう、図6に示すように、パワーモジュール2の側面から取り出してから、冷却器1側に向けて略垂直に折り曲げられていても構わない。
また、図7に示すとおり、本実施の形態においても、冷却器1は放熱フィン12が天板部11と底板にロウ付けによって接続されていても良い。
ロウ付け以外の代表的な冷却器の製造手法として、鋳造や押し出し成型などがあるが、これらの製造方法では、パワーモジュール2と対向する面である天板部11や放熱フィン12が一体であるため、放熱フィンを構成するには、鋳造時の湯流れや押し出しに用いる金型の強度制約などの影響を受ける。そのため、放熱フィンや天板部を厚肉とする必要がある。
しかしながら、ロウ付け接合による冷却器1を用いる場合は、放熱効果の良い複雑な構造の放熱フィン12と天板部11を、それぞれ最適な製法を用いて別部材で製造した後、これらを接合することが可能となり、放熱効果に優れた冷却器1を薄型にすることができる。
そのため、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32を近接して配置でき、さらにパワーモジュール接続配線42を短くすることができる。
また、パワーモジュール2に、バンドギャップが2.0eV以上の電界効果トランジスタあ
るいは整流ダイオードのパワー半導体が内蔵されていても良い。
前述した実施の形態1に記載のとおり、ワイドバンドギャップ材料のパワー半導体は、従来技術であるSi材料のパワー半導体よりも、半導体として正常に動作する半導体接合部温度の上限が高くなる。
従って、パワー半導体のバンドギャップが2.0eV以上の場合、使用可能上限温度が、
例えば従来の125〜150℃程度から150〜200℃以上に上がるため、従来以上にパワーモジュールが発熱し、熱弱点部品である平滑コンデンサの周囲温度を上昇させる。
従って、平滑コンデンサが使用可能上限温度を超え、破壊する場合がある。また、この破壊を防ぐ目的で、平滑コンデンサを使用可能上限温度以下にすると(即ち、パワーモジュールの発熱を小さくすると)、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制する必要がある。
しかしながら、実施の形態2によれば、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32の間に冷却器1を介在させているため、平滑コンデンサ32が使用可能上限温度を超えず、また、パワーモジュール2の出力抑制をする必要がなくなる。
さらに、使用可能上限温度が高くなることで、同じ取り扱い電力でも冷却器1の冷却能力を低減させることができるため、冷却器1を薄型にすることができる。
そのため、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32を近接して配置し、パワーモジュール接続配線42を短くできる。これにより、配線インダクタンスが低減し、発熱も抑制できる。
実施の形態2によれば、パワーモジュール2からの熱を、熱弱点部品である平滑コンデンサ32が受けることを防止するので、パワーモジュール2の高温化に対応させつつ、低インダクタンスで発熱の小さい電力変換装置とすることが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態による電力変換装置は、1個あるいは複数個のパワ
ー半導体21a、21b・・・・を内蔵するパワーモジュール2と、パワーモジュール2より使用可能上限温度が低く、パワーモジュール2の直流電圧を平滑するための平滑コンデンサ32と、パワーモジュール2に内蔵されたパワー半導体と平滑コンデンサ32とを電気的に接続するパワーモジュール接続配線42と、パワーモジュール2と対向して配置されてパワーモジュール2を冷却するための冷却器1とを備え、パワーモジュール2と平
滑コンデンサ32との間に冷却器1を介在させている。
従って、本実施の形態による電力変換装置によれば、パワーモジュールと平滑コンデンサとの間に冷却器1を介在させているので、パワーモジュールの熱を平滑コンデンサが受けないように出来る。そのため、平滑コンデンサが使用可能上限温度を超えて破壊するという課題や、この熱的破壊を防ぐ目的で、平滑コンデンサを使用可能上限温度以下にすべく、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制しなければならないという課題が解決できる。
また、パワーモジュールと平滑コンデンサ間の接続であるパワーモジュール接続配線を短くでき、この配線部の配線インダクタンスを低減させることができるため、パワーモジュールの発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減することができる。
またパワーモジュールの発熱を増加させなくても良いため、冷却器の大型化による冷却能力増加も必要が無いため、電力変換装置の小型化が実現できる。
また、本実施の形態では、パワーモジュール接続配線42は、パワーモジュール2と冷却器1とが対向する面から取り出されている。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュールと平滑コンデンサ間の接続であるパワーモジュール接続配線を短くでき、パワーモジュール接続配線の配線インダクタンスを低減させることができるため、パワーモジュールの発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減することができる。
また、パワーモジュールの発熱を増加させなくても良いため、冷却器の大型化による冷却能力増加も必要が無いため、電力変換装置の小型化が実現できる。
また、本実施の形態では、パワーモジュール接続配線42は、パワーモジュール2の側面から取り出されてから冷却器1の側に向けて略垂直に折り曲げられている。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュール駆動制御用配線41は冷却器1内を通過させておらず、冷却器とパワーモジュール間の伝熱面積を広く確保することができるため、パワーモジュールの温度上昇を抑えることが出来る。
また、本実施の形態では、冷却器1は、パワーモジュール接続配線42を通すための空間部が形成されており、該空間部には、冷却器1とパワーモジュール接続配線42とを絶縁するための機能を持たせた層13を形成している。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュールと平滑コンデンサ間の接続配線であるパワーモジュール接続配線を、この空間部を通すことにより短くし、パワーモジュール接続配線の配線インダクタンスを低減させることができるため、パワーモジュールの発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減することができる。
また、冷却器が電磁遮蔽効果をなすため、パワーモジュール接続配線に流れる電流によるノイズは周辺に広がり難くなるため、例えばゲート駆動用基板の誤動作を少なくすることができる。
実施の形態3.
図8ら図12を用いて、実施の形態3による電力変換装置について説明する。
図8に示すように、本実施の形態においても、前述の実施の形態1あるいは実施の形態2と同様に、パワーモジュール2は、複数のパワー半導体21a、21b、・・・・を内蔵し、これら複数のパワー半導体を導体にて接続し、その外部を樹脂で封止している。
本実施の形態による電力変換装置においては、パワーモジュール2を駆動・制御するためにあり、また、パワーモジュール2より使用可能上限温度が低いゲート駆動用基板31とパワーモジュール2の直流電圧を平滑するための平滑コンデンサ32とを含む熱弱点部品3を備えており、この熱弱点部品3に含まれるゲート駆動用基板31および平滑コンデンサ32とパワーモジュール2との間に冷却器1を介在させている。
なお、図8に示すように、ゲート駆動用基板31は、平滑コンデンサ32と冷却器1の
間にあって、平滑コンデンサ32は冷却器1の近傍に配置している。
さらに、パワーモジュール2を冷却器1に押圧させることで、パワー半導体21a、21bで生じた熱を冷却器1によって冷却させている。
さて、前述したように、特許文献1の実施例2に示すような従来の構造では、例えば、パワーモジュールに近接してゲート駆動用基板や平滑コンデンサを配しているため、パワーモジュールで発生する熱がゲート駆動用基板や平滑コンデンサに影響を及ぼし、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサの温度を上げる。
例えば、ゲート駆動用基板に搭載されているフォトカプラなどの電子部品や、耐熱性・耐湿性などの特性が安定したポリプロピレン製フィルムの平滑コンデンサは使用可能上限温度が100℃程度ものも多い。
一方、車載用の電力変換装置の場合、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサの周辺温度が最大80℃〜90℃程度のため、ゲート駆動用基板および平滑コンデンサが唯一の温度上昇源の場合であっても、周囲温度と使用可能上限温度の温度差10℃〜20℃しかゲート駆動用基板および平滑コンデンサの温度上昇を許容できない。
その上、パワーモジュールの使用可能上限温度は、例えば125℃〜150℃のものが多く、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサの周囲温度よりも高いため、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサの周囲温度を上昇させる。
従って、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサの温度上昇は、10℃〜20℃よりさらに低い温度しか許容できなくなるため、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサの使用可能上限温度付近まで達すことは少なくない。
また、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサが使用可能上限温度を超え、破壊する場合がある。この破壊を防ぐ目的で、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサの使用可能上限温度以下にする(即ち、パワーモジュールの発熱を小さくする)には、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制する必要がある。
しかしながら、実施の形態3によれば、ゲート駆動用基板31とパワーモジュール2の
間、および平滑コンデンサ32とパワーモジュール2の間に冷却器1を介在させるように構成するため、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサが使用可能上限温度を超え、破壊するという課題が解決できる。
この破壊を防ぐ目的で、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサを使用可能上限温度以下にする(即ち、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制する)必要が無くなる。
続いて、実施の形態3における「パワーモジュール2とゲート駆動用基板31の近接配
置」の構成について説明する。
図8に示した冷却器1の厚みは、図2に示した従来のパワーモジュールとパワーモジュールを押圧するための部材(ネジ51、バネ52など)を合わせた厚みよりも薄く構成されている。
また、図8に示すように、ゲート駆動用基板31に接続されるパワーモジュール駆動制御用配線41は、パワーモジュール2と冷却器1が対向する面から取り出され、冷却器1にパワーモジュール2とゲート駆動用基板31を繋ぐパワーモジュール駆動制御用配線41を通すための空間部が形成されている。そして、この空間部にはパワーモジュール駆動制御用配線41と冷却器1の絶縁を取るための絶縁機能を持たせた層13を有しており、この空間部を通るパワーモジュール駆動制御用配線41を通じて、パワーモジュール2のパワー半導体と電気的に近接して接続されている。
また、同様に、平滑コンデンサ32に接続されるパワーモジュール接続配線42は、パワーモジュール2と冷却器1が対向する面から取り出され、冷却器1にパワーモジュール2と平滑コンデンサ32を繋ぐパワーモジュール接続配線42を通すための空間部が形成されている。そして、この空間部にはパワーモジュール接続配線42と冷却器1の絶縁を取るための絶縁機能を持たせた層13を有しており、この空間部を通るパワーモジュール
接続配線42を通じてパワーモジュール2のパワー半導体と平滑コンデンサ32が電気的接続されている。
従来では、例えば特許文献2の図3に示すとおり、ネジやバネなどを用いて、冷却器にパワーモジュールを押圧している。
また、場合によっては、図2に示すようにバネ52をパワーモジュール2の上部に配置し、ネジ51で固定していることもある。さらに、このネジ51の上部に、ネジとの間の絶縁のための間隔を保ってゲート駆動用基板31を配置している。
このようにパワーモジュール2の上部にゲート駆動用基板31を配置する場合、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31の接続配線であるパワーモジュール駆動制御用配線41は、パワーモジュール2による大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや、周辺部の電界や磁界などのノイズの影響を受け、ゲート駆動用基板31が誤動作する可能性がある。
そのためパワーモジュール2とゲート駆動用基板31を近接させて配置し、パワーモジュール駆動制御用配線41を短くしている。
実施の形態3においては、冷却器1の厚みをパワーモジュールとパワーモジュールを押
圧させる部材を合わせた厚みよりも薄くすることで、特許文献2の図3や、図2に示した従来の構造と同程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31の距離を近接に配置でき、パワーモジュール駆動制御用配線41を短くできるため、ノイズによるゲート駆動用基板31の誤動作を防ぐことが出来る。
さらに続いて、実施の形態3における「パワーモジュールと平滑コンデンサの近接配置」の構成について説明する。
パワーモジュールはスイッチング動作により電流が遮断される。
そのため、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32を結ぶ配線であるパワーモジュール接続配線42(特許文献1ではグランド(N)バスバー、電源(P)バスバーと称している)に存在する配線インダクタンス(L)と、パワーモジュール接続配線42に流れる
電流の単位時間当たりの電流変化(di/dt)の積により、パワーモジュール2の電力端子
間にサージ電圧(サージ電圧=L×di/dt)が発生する。
このサージ電圧がパワー半導体の耐圧を超えないようにスイッチング動作させる必要がある。
一方、配線インダクタンス一定のままサージ電圧を低くすると、di/dtが小さく、スイ
ッチング速度が遅くなるため、パワー半導体の発熱が大きくなるというデメリットがある。
従って、パワー半導体の発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減するためには、パワーモジュール接続配線を短くし、この部分の配線インダクタンスを低減させる必要がある。
また、実施の形態3においては、図8に示すように、パワーモジュール接続配線42は、パワーモジュール2と冷却器1が対向する面から取り出され、冷却器1にはパワーモジュール2と平滑コンデンサ32を繋ぐための空間部が形成されている。
そして、この空間部にはパワーモジュール接続配線42と冷却器1の絶縁を取るための絶縁機能を持たせた層13を有しており、この空間部を通るパワーモジュール接続配線42を通じて、パワーモジュール2のパワー半導体と平滑コンデンサ32が電気的に近接して接続されている。
また、冷却器1の厚みは、従来のパワーモジュールとパワーモジュールを押圧するため
の部材を合わせた厚みよりも薄く構成されている。
従って、実施の形態3による電力変換装置は、従来の構造と同程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32の距離を近接に配置でき、パワーモジュール接続配線42を短くできるため、配線インダクタンスが低減し、発熱も抑制できる
また、パワーモジュール接続配線42が電磁遮蔽機能を有する冷却器1を通過するため、パワーモジュール接続配線42に流れる電流による電界や磁界などのノイズが周辺に広がり難くなるため、例えばゲート駆動用基板31に与える影響が低くなる。
なお、パワーモジュール接続駆動制御用配線41を貫通させるために形成した冷却器1の空間部については、パワーモジュール接続駆動制御用配線41と冷却器1の絶縁のための空間距離をとることが可能であれば、絶縁機能を持たせた層を設ける必要はない。
また、パワーモジュール接続配線42を貫通させるための冷却器1の空間部についても、パワーモジュール接続配線42と冷却器1の絶縁のための空間距離をとることが可能であれば、絶縁機能を持たせた層を設ける必要はない。
また、パワーモジュール接続駆動制御用配線41に生じるノイズによる誤動作がなく、パワーモジュール接続駆動制御用配線41とパワーモジュール接続配線42間の絶縁が保つことが可能な場合は、パワーモジュール駆動制御用配線41とパワーモジュール接続配線42が冷却器1の同じ空間部を貫通させても構わない。
また、図9に示すように、パワーモジュール接続駆動制御用配線41は、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32を近接して接続できるよう、パワーモジュール2の側面から取り出してから、冷却器1側に向けて略垂直に折り曲げられていても構わない。
また、パワーモジュール接続配線42についても、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32を近接して接続できるよう、パワーモジュール2の側面から取り出してから、冷却器1側に向けて略垂直に折り曲げられていても構わない。
また、図10に示すように、冷却器1は、天板部11と底板と放熱フィン12がロウ付けによって接続されていても良い。
ロウ付け以外の代表的な冷却器の製造手法として、鋳造や押し出し成型などがあるが、これらの製造方法では、パワーモジュール2と対向する面である天板部11や放熱フィン12が一体であるため、放熱フィンを構成するには、鋳造時の湯流れや押し出しに用いる金型の強度制約などの影響を受ける。そのため、放熱フィンや天板部を厚肉とする必要がある。
しかしながら、ロウ付け接合による冷却器1を用いる場合は、放熱効果の良い複雑な構造の放熱フィン12と天板部11を、それぞれ最適な製法を用いて別部材で製造した後、これらを接合することが可能となり、放熱効果に優れた冷却器1を薄型にすることができる。
そのため、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32を近接して配置でき、さらにパワーモジュール駆動制御用配線41やパワーモジュール接続配線42を短くすることができる。
また、平滑コンデンサ32とゲート駆動用基板31が近傍して配置されるため、例えばゲート駆動用基板31が温度検出機能を有し、平滑コンデンサ32には温度検出機能を有していない場合、ゲート駆動用基板31の温度検出値から平滑コンデンサ32またはその周囲温度が推定できる。
従って、この推定を元に、平滑コンデンサ32の異常判定が可能となる。
また、例えば平滑コンデンサ32が温度検出機能を有している場合は、平滑コンデンサ32の温度検出値からゲート駆動用基板31またはその周囲温度が推定できる。
このように、ゲート駆動用基板31と平滑コンデンサ32は、相互の温度を推定可能となる。
パワーモジュール2に、バンドギャップが2.0eV以上の電界効果トランジスタあるいは
整流ダイオードのパワー半導体が内蔵されていても良い。
実施の形態1に記載のとおり、ワイドバンドギャップ材料のパワー半導体は、従来技術
であるSi材料のパワー半導体よりも、半導体として正常に動作する半導体接合部温度の上限が高くなる。
パワー半導体のバンドギャップが2.0eV以上の場合、使用可能上限温度が例えば従来
の125〜150℃程度から150〜200℃以上に上がるため、従来以上にパワーモジュール2が発熱し、ゲート駆動用基板31や平滑コンデンサ32の周囲温度を上昇させる。
従って、ゲート駆動用基板31や平滑コンデンサ32が使用可能上限温度を超え、破壊する場合がある。
また、この熱的破壊を防ぐ目的で、ゲート駆動用基板31や平滑コンデンサを使用可能上限温度以下にする(即ち、パワーモジュールの発熱を小さくする)と、本来パワーモジュール2が駆動できる出力を抑制する必要がある。
しかしながら、実施の形態3によれば、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31や平滑コンデンサ32の間に冷却器1を介在させているため、ゲート駆動用基板31や平滑コンデンサ32が使用可能上限温度を超えず、パワーモジュール2の出力抑制をする必要がなくなる。
さらに、使用可能上限温度が高くなることで、同じ取り扱い電力でも冷却器1の冷却能力を低減させることができるため、冷却器1を薄型にすることができる。
そのため、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32を近接して配置でき、パワーモジュール接続配線42を短くできる。これにより配線インダクタンスが低減し、発熱も抑制できる。
なお、図8では冷却器1と平滑コンデンサ32の間にゲート駆動用基板31が配置されているが、パワーモジュール駆動制御用配線41に生じるノイズ問題がなければ、図11に示すように、ゲート駆動用基板31と平滑コンデンサ32の位置関係を入れ替えて、冷却器1とゲート駆動用基板31の間に平滑コンデンサ32を配置してもよい。
また、図12に示すように、ゲート駆動用基板31と平滑コンデンサ32を共に横並びに配置して、冷却器1に近接して配置しても構わない。
実施の形態3によれば、パワーモジュール2からの熱を、熱弱点部品であるゲート駆動
用基板や平滑コンデンサ32が受けることを抑制することにより、パワーモジュール2の高温化に対応させつつ、低インダクタンスで発熱の小さい電力変換装置とすることが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態による電力変換装置は、1個あるいは複数個のパワ
ー半導体21a、21b・・・を内蔵するパワーモジュール2と、該パワーモジュール2より使用可能上限温度が低く、パワーモジュール2を駆動するためのゲート駆動用基板31と、パワーモジュール2に内蔵されたパワー半導体とゲート駆動用基板31とを電気的に接続するパワーモジュール駆動制御用配線41と、パワーモジュール2より使用可能上限温度が低く、パワーモジュール2の直流電圧を平滑するための平滑コンデンサ32と、パワーモジュール2に内蔵されたパワー半導体と平滑コンデンサ32とを電気的に接続するパワーモジュール接続配線42と、パワーモジュール2と対向して配置されてパワーモジュール2を冷却するための冷却器1とを備え、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31および平滑コンデンサ32との間に冷却器1を介在させる。
本実施の形態によれば、パワーモジュール2の熱をゲート駆動用基板31および平滑コンデンサ32が受けないように出来る。
従って、「ゲート駆動用基板および平滑コンデンサが使用可能上限温度を超え、破壊する」という課題や、「この熱的破壊を防ぐ目的で、ゲート駆動用基板および平滑コンデンサを使用可能上限温度以下にすべく、本来パワーモジュールが駆動できる出力を抑制しなければならない」という課題が解決できる。
また、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31の間に冷却器1を介在させており、冷却器1が電磁遮蔽板の効果も兼ねることが出来る。従って、パワーモジュールの大電流によるノイズの影響をゲート駆動用基板が受け難くなり、ゲート駆動用基板の誤動作を防ぐことが出来る。
電磁遮蔽板を設けていない電力変換装置では、パワーモジュールなどの大電流によるゲート駆動用基板の誤動作を防ぐため、新たな電子部品をゲート駆動用基板に搭載する場合や、電子部品の配置に制約を受ける場合があった。
本実施の形態によれば、冷却器1が電磁遮蔽板の効果も兼ねているため、ゲート駆動用基板31の小型化を図ることが可能となる。
さらに、平滑コンデンサ32とゲート駆動用基板31が近傍に配置されるため、例えばゲート駆動用基板が温度検出機能を有し、平滑コンデンサには温度検出機能を有していない場合、ゲート駆動用基板31の温度検出値から平滑コンデンサ32またはその周囲温度が推定できる。従って、この推定を元に、平滑コンデンサの異常判定が可能となる。
また、例えばゲート駆動用基板が温度検出機能を有しておらず、平滑コンデンサが温度検出機能を有している場合、平滑コンデンサ32の温度検出値からゲート駆動用基板31またはその周囲温度が推定できる。
本実施の形態によれば、パワーモジュール駆動制御用配線41およびパワーモジュール接続配線42は、パワーモジュール2と冷却器1とが対向する面から取り出されている。
従って、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31を接続する配線であるパワーモジュール駆動制御用配線41を短くできるため、従来の構造程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュール2の大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや、周辺部の電界や磁界などのノイズによる影響を受け難くなり、ゲート駆動用基板の誤動作を防ぐことが出来る。
また、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32間の接続配線であるパワーモジュール接続配線42を短くでき、この箇所の配線インダクタンスを低減させることができる。
そのため、パワーモジュールの発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減することができる。
また、パワーモジュール2の発熱を増加させなくても良いため、冷却器1を大型化して冷却能力を増加する必要が無いため、電力変換装置の小型化が実現できる。
また、本実施の形態によれば、パワーモジュール駆動制御用配線41およびパワーモジュール接続配線42は、パワーモジュール2の側面から取り出されてから冷却器1の側に向けて略垂直に折り曲げられている。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュール駆動制御用配線41およびパワーモジュール接続配線42は、冷却器1内を通過させておらず、冷却器とパワーモジュール間の伝熱面積をさらに広く確保することができるため、パワーモジュールの温度上昇を抑えることが出来る。
また、本実施の形態によれば、冷却器1は、パワーモジュール駆動制御用配線41を通すための第1の空間部およびパワーモジュール接続配線42を通すための第2の空間部が形成されており、第1の空間部には冷却器1とパワーモジュール駆動制御用配線41とを絶縁するための機能を持たせた第1の層を形成し、第2の空間部には冷却器1とパワーモジュール接続配線42とを絶縁するための機能を持たせた第2の層を形成している。
従って、本実施の形態によれば、パワーモジュール2とゲート駆動用基板31とを繋ぐ配線であるパワーモジュール駆動制御用配線41を短くできると共に、パワーモジュール駆動制御用配線41が電磁遮蔽効果を有する冷却器に囲われている。
そのため、従来の構造程度あるいは従来の構造以下に、パワーモジュール2の大電流によって発生する電界や磁界などのノイズや、周辺部の電界や磁界などのノイズによる影響
を受け難くなり、ゲート駆動用基板31の誤動作を防ぐことが出来る。
さらに、パワーモジュール2と平滑コンデンサ32とを接続するパワーモジュール接続配線42を短くでき、このパワーモジュール接続配線42の配線インダクタンスを低減させることができるため、パワーモジュール2の発熱を増加させることなく、サージ電圧を低減することができる。
さらに、冷却器1が電磁遮蔽効果を有するため、パワーモジュール接続配線42に流れる電流によるノイズは周辺に広がり難くなるため、ゲート駆動用基板31の誤動作を少なくすることができる。
本発明は、ゲート駆動用基板や平滑コンデンサの熱的破壊およびゲート駆動用基板のノイズによる誤動作を防止できる電力変換装置の実現に有用である。
1 冷却器 2 パワーモジュール
3 熱弱点部品 11 天板部
12 放熱フィン 13 絶縁機能を有した層
21a、21b パワー半導体
31 ゲート駆動用基板 32 平滑コンデンサ
41 パワーモジュール駆動制御用配線
42 パワーモジュール接続配線
51 ネジ 52 バネ
53 絶縁のために必要な空間

Claims (17)

1個あるいは複数個のパワー半導体を内蔵するパワーモジュールと、
前記パワーモジュールより使用可能上限温度が低く、前記パワーモジュールを駆動するためのゲート駆動用基板と、
前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体と前記ゲート駆動用基板とを電気的に接続するパワーモジュール駆動制御用配線と、
前記パワーモジュールと対向して配置されて前記パワーモジュールを冷却するための冷却器とを備え、
前記パワーモジュールと前記ゲート駆動用基板との間に前記冷却器を介在させることを特徴とする電力変換装置。
前記パワーモジュール駆動制御用配線は、前記パワーモジュールと前記冷却器とが対向する面から取り出されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
前記パワーモジュール駆動制御用配線は、前記パワーモジュールの側面から取り出されてから前記冷却器の側に向けて略垂直に折り曲げられていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
前記冷却器は、前記パワーモジュール駆動制御用配線を通すための空間部が形成されており、前記空間部には、前記冷却器と前記パワーモジュール駆動制御用配線とを絶縁するための機能を持たせた層を形成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
1個あるいは複数個のパワー半導体を内蔵するパワーモジュールと、
前記パワーモジュールより使用可能上限温度が低く、前記パワーモジュールの直流電圧を平滑するための平滑コンデンサと、
前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体と前記平滑コンデンサとを電気的に接続するパワーモジュール接続配線と、
前記パワーモジュールと対向して配置されて前記パワーモジュールを冷却するための冷却器とを備え、
前記パワーモジュールと前記平滑コンデンサとの間に前記冷却器を介在させることを特徴とする電力変換装置。
前記パワーモジュール接続配線は、前記パワーモジュールと前記冷却器とが対向する面から取り出されていることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
前記パワーモジュール接続配線は、前記パワーモジュールの側面から取り出されてから前記冷却器の側に向けて略垂直に折り曲げられていることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
前記冷却器は、前記パワーモジュール接続配線を通すための空間部が形成されており、前記空間部には、前記冷却器と前記パワーモジュール接続配線とを絶縁するための機能を持たせた層を形成していることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
1個あるいは複数個のパワー半導体を内蔵するパワーモジュールと、
前記パワーモジュールより使用可能上限温度が低く、前記パワーモジュールを駆動するためのゲート駆動用基板と、
前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体と前記ゲート駆動用基板とを電気的に
接続するパワーモジュール駆動制御用配線と、
前記パワーモジュールより使用可能上限温度が低く、前記パワーモジュールの直流電圧を平滑するための平滑コンデンサと、
前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体と前記平滑コンデンサとを電気的に接続するパワーモジュール接続配線と、
前記パワーモジュールと対向して配置されて前記パワーモジュールを冷却するための冷却器とを備え、
前記パワーモジュールと前記ゲート駆動用基板および前記平滑コンデンサとの間に前記冷却器を介在させることを特徴とする電力変換装置。
前記パワーモジュール駆動制御用配線および前記パワーモジュール接続配線は、前記パワーモジュールと前記冷却器とが対向する面から取り出されていることを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
前記パワーモジュール駆動制御用配線および前記パワーモジュール接続配線は、前記パワーモジュールの側面から取り出されてから前記冷却器の側に向けて略垂直に折り曲げられていることを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
前記冷却器は、前記パワーモジュール駆動制御用配線を通すための第1の空間部および前記パワーモジュール接続配線を通すための第2の空間部が形成されており、前記第1の空間部には前記冷却器と前記パワーモジュール駆動制御用配線とを絶縁するための機能を持たせた第1の層を形成し、前記第2の空間部には前記冷却器と前記パワーモジュール接続配線とを絶縁するための機能を持たせた第2の層を形成していることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体は、バンドギャップが2.0eV以上の
半導体による電界効果トランジスタを用いて構成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
前記パワーモジュールに内蔵されたパワー半導体は、半導体スイッチ素子と整流素子の並列接続体を単位とするものであって、前記整流素子はバンドギャップが2.0eV以上の
半導体による整流ダイオードを用いて構成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
前記バンドギャップが2.0eV以上の半導体は、炭化珪素系、窒化ガリウム系又はダイ
ヤモンドを材料とすることを特徴とする請求項13または14に記載の電力変換装置。
前記冷却器の厚みは、前記パワーモジュールと前記パワーモジュールを押圧するための部材を合わせた厚みよりも薄いことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の電力変換装置。
前記冷却器は、放熱フィンがロウ付けにより接合されていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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