JP2012104697A - 感光性樹脂積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材11、該基材上に設けられた金属層14及び該金属層上に設けられたSiO2層15が積層されてなるエッチング層12、並びに該エッチング層上に設けられ、カチオン硬化性樹脂組成物とラジカル硬化性樹脂組成物とを含むレジスト層13を具備する感光性樹脂積層体。該カチオン硬化性樹脂組成物は、エポキシ化合物、オキセタン化合物及びビニルエーテル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類のカチオン硬化性モノマーと光酸発生剤を含み、該ラジカル硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリレート誘導体であるラジカル硬化性モノマーと光ラジカル発生剤と所定のウレタン(メタ)アクリレート化合物を含み、該ウレタン(メタ)アクリレート化合物の含有量は、該カチオン及び該ラジカル硬化性樹脂組成物の固形分合計100重量部に対し0.1〜5重量部である。
【選択図】図1
Description
例えば、樹脂フィルム上にエッチング層としてアルミニウムを製膜し、そこにレジスト層として、光硬化性樹脂を製膜することによって、光ナノインプリント用感光性樹脂積層体を形成することができる。ここに表面微細パターンを有する透明モールドを押圧し、UV照射で光硬化性樹脂を硬化すれば、レジスト層に微細パターンを転写することができる。その後、レジスト層の残膜処理やアルミニウムのエッチング処理を行うことによりアルミニウムの微細配線パターンを得ることができ、ワイヤーグリッド偏光子などの光学材料を得ることができる。あるいは、アルミニウムの代わりの他の金属化合物、例えば、銅、銀、クロムなどを用いてパターン転写を行えば、フレキシブルな微細金属配線や透明導電膜等を形成することができる。
このように、これまでフレキシブル基板を用い、エッチング層として金属化合物を配した光ナノインプリント用感光性樹脂積層体の最適な構造は、未だ充分に開発されておらず、ロールtoロール生産などにおける重要な課題となっている。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
前記[1]〜[3]のいずれかに記載の感光性樹脂積層体のエッチング層上にレジスト層を設ける塗工工程、
微細パターン形状を有し、光透過性を有する透明モールドと、該エッチング層上のレジスト層とを貼合する貼合工程、
該透明モールドと、該レジスト層を介して一体化したエッチング層とを押圧する押圧工程、
該レジスト層に押圧した該透明モールド側から光を照射し、該レジスト層を硬化する硬化工程、
硬化したレジスト層から該透明モールドを離型することにより、感光性樹脂表面に微細パターン形状を転写する転写工程、及び
微細パターンが転写されたレジスト層をマスクとして、該エッチング層をエッチングするエッチング工程、
を含むことを特徴とする微細パターン形成方法。
本発明において、ナノインプリント又はナノインプリントプロセスとは、凡そ数nm〜数μmのサイズの表面パターンを有したモールドを用い、そのパターンをレジスト層に転写する方法及び物をいう。ナノインプリントリソグラフィーとは、レジストをマスクとして使用し、基板上のエッチング層のリソグラフィーを行う技術をいう。光ナノインプリントとは、ナノインプリントにおいて、レジスト層の硬化に可視光やUV光などの活性エネルギー線を使用する方法及び物をいう。本発明において、レジスト層の残膜(残膜厚ともいう)とは、凹凸のパターンを形成したレジスト層の凹部の高さのことをいう。
図1に示すように、本実施の形態に係る感光性樹脂積層体は、基材11と、この基材11上に設けられたエッチング層12と、エッチング層12上に設けられたレジスト層13とを備える。この感光性樹脂積層体においては、必ずしも光の透過性が必要とされず、光が透過してもよく光が透過しなくてもよい。
本発明においては、エッチング層12は、金属及び/又は金属化合物を含有する金属層14と、この金属層14上に設けられたSiO2層15とを含む少なくとも2層が積層された多層構造で構成される。
金属層14は、例えば、W、V、Co、Mo、Ge、Ir、Os、Nb、Cr,Cu,Ti、Ag、Pt、Au、Al、Ni、Fe、Pb、In、Znなどの単体金属、あるいは、Ni−Cr、SUS(ステンレススチール)、Cu−Znなどの合金と、Al2O3、ITO、TiO2、Nb2O5、ZnO、CuO、CuO2、ZrO2、WO3、SiO2、などの金属酸化物、GaN、AlN、InN、Si3N4などの金属窒化物、、MgF2、LiFなどのフッ化物などの各種金属及び/又は金属化合物を用いて製膜される。また、金属層14は、これらの金属及び/又は金属化合物を1種類用いて製膜されていてもよく、2種類以上組み合わせて製膜されていてもよい。また、金属層14は、1層でも多層でもよく、また、層内で均一である必要はなく、例えば、異種金属が海島構造になっていてもよい。
金属層14と基材11との接着性を上げるために、基材11の表面に、例えば、易接着コーティング、プライマー処理、コロナ処理、オゾン処理、高エネルギー線処理、表面粗化処理、多孔質化処理を行ってもよい。また、金属層14と異種の金属又は金属化合物、例えば、W、V、Co、Mo、Ge、Ir、Os、Nb、Cr,Cu,Ti、Ag、Pt、Au、Al、Ni、Fe、Pb、In、Znなどの単体金属、Ni−Cr、SUS(ステンレススチール)、Cu−Znなどの合金、Al2O3、ITO、TiO2、Nb2O5、ZnO、CuO、CuO2、ZrO2、WO3、SiO2などの金属酸化物、GaN、AlN、InN、Si3N4などの金属窒化物、MgF2、LiFなどのフッ化物などを、金属層14と同様の方法により製膜してもよい。異種の金属層又はいは金属化合物であると、後工程におけるウェットエッチングやドライエッチングによるエッチング処理におけるエッチングストッパーとすることができ、好ましい。
本発明において、レジスト層13は、カチオン硬化性樹脂組成物とラジカル硬化性樹脂組成物とを主に含有する。ここで、カチオン硬化性樹脂組成物とは、少なくともカチオン硬化性モノマーと、光酸発生剤とを含む組成物をいい、ラジカル硬化性樹脂組成物とは、少なくともラジカル硬化性モノマーと光ラジカル発生剤とウレタン(メタ)アクリレート化合物とを含む組成物をいう。
カチオン硬化性樹脂組成物におけるカチオン硬化性モノマーとは、カチオン重合開始剤の存在下で、例えば、UV照射や加熱などの硬化処理を行うことにより硬化物が得られる化合物である。カチオン硬化性モノマーとしては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、及びビニルエーテル化合物が挙げられ、エポキシ化合物としては、脂環式エポキシ化合物、及びグリシジルエーテルが挙げられる。これらの中でも脂環式エポキシ化合物は、重合開始速度が向上し、オキセタン化合物は重合率の向上効果があるので、使用することが好ましく、グリシジルエーテルはカチオン硬化性樹脂組成物の粘度を低下させ、モールドへの高充填化や離型後の低残膜化に効果があるので使用することが好ましい。より好ましくは、脂環式エポキシ化合物とオキセタン化合物とを併用することであり、さらに好ましくは脂環式エポキシ化合物とオキセタン化合物との重量比率が99:1〜51:49の範囲で併用することである。
グリシジルエーテルとしては、例えば、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルエチルジエトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル−4−チオフェノキシスルホニウム、ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウム、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム、4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムなどが挙げられ、公知慣用の光酸発生剤を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のラジカル硬化性樹脂組成物における(メタ)アクリレート誘導体とは、分子内にラジカル重合性の官能基を有するモノマーであり、具体的な官能基としては、(メタ)アクリロイル基を有するラジカル硬化性モノマーである。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
分子内に芳香環骨格を有する構造であると、本発明の感光性樹脂積層体を使用し、ドライエッチングにより金属層14の微細加工を施す際に、レジスト層13のエッチング速度を低く抑えることができ、より高精細の微細パターンを金属層14に設けることが可能となる。分子内に芳香環骨格を有すると、ドライエッチング工程において、レジスト層13のエッチング速度を低く抑えることができるメカニズムの詳細は不明だが、芳香環の安定性によりドライエッチングにおける中間体の安定性が増すためと推定される。
一般式(4)において、m+nの値が2≦(m+n)≦8の値であると、エポキシ(メタ)アクリレートモノマーの粘度が低くなり好ましく、m+n=4であると粘度低下とエッチング速度の低下が顕著になりより好ましい。
また、一般式(5)において、mの値は、1≦m≦3の値であると、エポキシ(メタ)アクリレートモノマーの粘度が低くなり好ましく、2≦m≦3であると、粘度低下とエッチング速度の低下が顕著になりより好ましい。
これら2官能基性エポキシ(メタ)アクリレートと1官能基性エポキシ(メタ)アクリレートは各々単独で使用してもよいが、併用すると、より高精細の微細パタンのレジスト層12が得られ、より好ましく、さらに好ましくは、2官能基性エポキシ(メタ)アクリレートと1官能基性(メタ)アクリレートとの重量比率が、20:80〜80:20の範囲で併用することである。
アセトフェノン系の光重合開始剤:アセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、クロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2’−フェニルアセトフェノン、2−アミノアセトフェノン、ジアルキルアミノアセトフェノン等;
ベンゾイン系の光重合開始剤:ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−2−メチルプロパン−1オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等;
ベンゾフェノン系の光重合開始剤:ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシプロピルベンゾフェノン、アクリルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、ペルフルオロベンゾフェノン等;
チオキサントン系の光重合開始剤:チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジメチルチオキサントン等;
アントラキノン系の光重合開始剤:2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン;
ケタール系の光重合開始剤:アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール;
その他の光重合開始剤:α−アシルオキシムエステル、ベンジル−(o−エトキシカルボニル)−α−モノオキシム、アシルホスフィンオキサイド、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート等;
フッ素原子を有する光重合開始剤:ペルフルオロtert−ブチルペルオキシド、ペルフルオロベンゾイルペルオキシド等。
市販されている開始剤の例としては、Ciba社製の「IRGACURE」(例えば、IRGACURE651、184、500、2959、127、754、907、369、379、379EG、819、1800、784、OXE01、OXE02)や「DAROCUR」(例えば、DAROCUR1173、MBF、TPO、4265)等が挙げられる。
本発明においては、以下の製造工程により微細パターンを形成する。まず、前記した感光性樹脂積層体のレジスト層13に対し、光透過性を有する透明モールドをレジスト層13の表面に貼合する(貼合工程)。次いで、透明モールドをレジスト層13を介して一体化したエッチング層12を押圧する(押圧工程)。次いで、レジスト層13に押圧した透明モールド側(図1における紙面上側)から光を照射し、レジスト層13を硬化させる(硬化工程)。次いで、露光工程によりレジスト層13を硬化させた後、さらに硬化を加速するために熱処理工程などを経てもよい。
次に、硬化したレジスト層13から透明モールドを離型し、レジスト層13の感光性樹脂表面に微細パターン形状を転写する(転写工程)。離型した後、さらに硬化を促進させるために熱処理工程や、再度、光を照射するなどの工程(ポストキュア工程)を経てもよい。
本発明の感光性樹脂積層体を用いて形成することができる微細パターン形状は、光学材料の中では、特に、ワイヤーグリッド偏光子等に利用される細線形状、そして、略円錐形状、略角錐形状、略楕円錐形状、略円錐台形状、略角錐台形状、略楕円錐台形状といった所謂モスアイ形状の製造に有効である。
尚、以下の実施例における材料、使用組成、処理工程などは例示的なものであり、適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、適宜変更して実施することが可能である。そのため、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<カチオン硬化性モノマー>
A−1:3−エチル−3{[3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(OXT−221、東亜合成社製)
A−2:3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(和光純薬社製)
A−3:3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(OXT−101、東亜合成社製)
B−1:フェノキシジエチレングリコールアクリレート(アロニックス(登録商標)M−101A(東亜合成社製)、一般式(5)においてm=2)
B−2:エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(アロニックス(登録商標)M−211B(東亜合成社製)、一般式(4)においてm=n=2)
B−3:エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレート(アロニックス(登録商標)M−350(東亜合成社製))
C−1:DTS−102(みどり化学社製)
D−1:1,9−ジブトキシアントラセン(アントラキュア(登録商標)UVS−1331、川崎化成社製)
E−1:Irgacure(登録商標)184(Ciba社製)
F−1:オプツール(登録商標) DAC HP(20%固形分、ダイキン工業社製)(一般式(2)においてn=2又は3)
G−1:CHEMINOX FAMAC−6(ユニマッテク社製)
プロピレングリコールモノメチルエーテル
トリアセチルセルロースフィルムにスパッタリング装置を用いて、SiO2を10nm、アルミニウムを100nm、SiO2を10nm製膜し、3層が積層したエッチング層を形成した。これを実施例1〜7、及び比較例1〜8における複合樹脂基板とした。複合樹脂基材は□70mmとした。
各固形分を、以下の表1に示す重量組成比で混合し、感光性樹脂組成物を調整した。次いで、感光性樹脂組成物の固形分が5重量部になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈した塗布溶液を作製した。前記複合樹脂基板に、前記塗布溶液をスピンコーティング法(2000rpm、20秒)を用いて塗布することによりレジスト層を形成し、感光性樹脂積層体を作製した。
微細凹凸の大きさが150nm且つピッチが130nmの微細凹凸構造を表面に有するニッケル製の円筒状金型にハーベス社製のDurasurf 2101Zを用い離型処理を施した。OPTOOL DAC HP(ダイキン工業社製)とトリメチロールプロパントリアクリレート(東亞合成社製 M350)及びIrgacure 184(Ciba社製)を重量部で10:100:5の割合で混合した。次いで、混合液をマイクログラビアを用いPETフィルムへと塗工した。次いで、ポリエチレンテレフタレートフィルムに対する60℃の乾燥工程を経て、上記ニッケル製金型の微細凹凸構造面と張り合わせた。UV露光後、金型とポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、リール状の透明樹脂モールドを得た。透明樹脂モールドは、その後は特に離型処理は実施しなかった。
まず、前記のように作製した感光性樹脂積層体に、前記透明樹脂モールド□70mmに切断し貼り合わた。張り合わせは、サンテック社製のフィルム貼合装置(TMS−S2)を使用し、貼合ニップ力90N、貼合速度1.5m/sで貼合した。次に、貼合し一体化透明樹脂モールドと感光性樹脂積層体とを、□70mm×t10mmの透明シリコーン板(硬度20)2枚で挟んだ。その状態で、エンジニアリングシステム社製のナノインプリント装置(EUN−4200)を用いて、0.05MPaの圧力でプレスした。プレスした状態で、透明樹脂モールド側から紫外線を2500mJ/cm2で照射し、感光性樹脂部分を硬化させた。硬化後、透明シリコーン板と透明樹脂モールドを剥離し、パターン転写が行われた感光性樹脂積層体を得た。得られた感光性樹脂積層体のパターン底部の厚さ;残膜厚は10nmであった。残膜厚は下記に示す走査型電子顕微鏡による断面観察により測定した。
装置;HITACHI s−5500
加速電圧;10kV
MODE;Normal
実施例1〜7、及び比較例1〜8の感光性樹脂積層体について、下記の手法により各項目の評価を行った。
<塗布性>
感光性樹脂組成物を塗布した後の複合樹脂基板の状態を下記の基準で評価した。
○:均一な塗布膜が得られた
×:均一な塗布膜は得られず、塗布膜上に凝集物が見られた
透明樹脂モールドからの露光を行い、感光性樹脂組成物を硬化させ、モールドの剥離を行った状態を、下記の基準で評価した。
○:エッジ部分を除くパターン転写領域において、全面的にモールド/感光性樹脂積層体間ではく離し、感光性樹脂積層体の凝集破壊を伴う剥離が見られなかった
×:エッジ部分を除くパターン転写領域において、部分的にモールド/感光性樹脂積層体間ではく離している領域もあるものの、部分的に又は全面に感光性樹脂積層体の凝集破壊を伴う剥離が見られた
××:エッジ部分を除くパターン転写領域において、部分的に又は全面にで感光性樹脂積層体/Al間での剥離が見られた
−:前記<塗布性>の状態が不良のため、評価せず
硬化後の感光性樹脂積層体を走査型電子顕微鏡により、表面、断面観察を行い、形状を評価した。
○:良好なパターン形状が得られた
×:パターンの山高さの減少が見られた
−:前記<塗布性>又は<インプリント後の状態>が不良のため、評価せず
一方、実施例7とレジスト層13の組成を同一とした比較例1の感光性樹脂積層体は、インプリント後の状態が不良であった。これは、エッチング層12にSiO2層15を用いていないため、レジスト層13とエッチング層12との接着性が低下したためと考えられる。
さらに、実施例3とアクリレート誘導体の組成のみを変えた比較例2、ウレタンアクリレート化合物を全く使用しない比較例4、ウレタンアクリレートを過剰に使用した比較例5、及びウレタンアクリレートの代わりにフッ素含有アクリレートを使用した比較例8においては、いずれも、インプリント後の状態が不良であった。さらに、アクリレート誘導体を使用しない比較例3においては、インプリント後の状態は良好であったが、走査電子顕微鏡による断面観察から、パターンの山高さが著しく減少しており、パターン中途での凝集破壊が起きていた。
12 エッチング層(レジスト層+金属層)
13 レジスト層
14 金属層
15 SiO2層
Claims (5)
- 基材、該基材上に設けられた金属層及び該金属層上に設けられたSiO2層が積層されてなるエッチング層、並びに該エッチング層上に設けられ、カチオン硬化性樹脂組成物とラジカル硬化性樹脂組成物とを含むレジスト層を具備する感光性樹脂積層体であって、該カチオン硬化性樹脂組成物は、エポキシ化合物、オキセタン化合物、及びビニルエーテル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類のカチオン硬化性モノマーと光酸発生剤とを含み、該ラジカル硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリレート誘導体であるラジカル硬化性モノマーと光ラジカル発生剤と下記一般式(1):
- 前記金属層が、アルミニウムを含有する、請求項1又は2に記載の感光性樹脂積層体。
- 以下の工程:
請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂積層体のエッチング層上にレジスト層を設ける塗工工程、
微細パターン形状を有し、光透過性を有する透明モールドと、該エッチング層上のレジスト層とを貼合する貼合工程、
該透明モールドと、該レジスト層を介して一体化したエッチング層とを押圧する押圧工程、
該レジスト層に押圧した該透明モールド側から光を照射し、該レジスト層を硬化する硬化工程、
硬化したレジスト層から該透明モールドを離型することにより、感光性樹脂表面に微細パターン形状を転写する転写工程、及び
微細パターンが転写されたレジスト層をマスクとして、該エッチング層をエッチングするエッチング工程、
を含むことを特徴とする微細パターン形成方法。 - 前記光透過性を有する透明モールドが、リール状モールドである、請求項4に記載の微細パターン形成方法。
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