JP2012102229A - 絶縁テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐腐食性に優れ、絶縁テープが用いられた製品がより過酷な環境下で長期間使用された場合であっても、当該製品に対し優れた信頼性を発揮させることができる絶縁テープを提供する。
【解決手段】本発明の絶縁テープは、プラスチックフィルム基材の少なくとも片面側にアクリル系ポリマーを含有する粘着剤層を有し、前記粘着剤層の60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の水分率が0.15重量%未満であり、前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中にカルボキシル基含有モノマーを実質的に含まないことを特徴としている。
【選択図】なし

Description

本発明は、絶縁テープに関する。より詳しくは、電気絶縁用途に使用される電気絶縁用粘着テープに関する。
従来、絶縁テープは、各種の電気機器、電子機器等における簡便な電気的絶縁手段として使用されてきた。近年、上記電子機器等の製品が多様化することに伴い、このような製品に使用される絶縁テープに対する要求特性も多様化してきている。例えば、絶縁テープが用いられた電子機器等の製品が、高温高湿の環境下において、あるいは長期間に渡って使用された場合であっても、当該製品の性能を劣化させることなく、当該製品の信頼性を維持させる特性が求められている。
絶縁テープとしては、吸水率を0.5重量%以下に制御することによって、加熱圧着時の発泡が抑制され、優れた接着信頼性を発揮する絶縁接着テープ(絶縁テープ)が知られている(特許文献1参照)。また、四フッ化エチレン樹脂フィルムの片面に芳香族ポリカーボネート樹脂フィルムを積層接合一体化した構成とすることにより、幅広い温度・湿度変化に対して安定した電気絶縁性能および機械的性能を発揮する電気絶縁積層テープ(絶縁テープ)が知られている(特許文献2参照)。さらに、絶縁基材の片面又は両面に水分散型アクリル系粘着剤により形成された粘着剤層を設け、上記水分散型アクリル系粘着剤の乾燥物の吸水率を4重量%以下に制御することにより、加湿条件下においても良好な絶縁特性を発揮するテープ状絶縁材(絶縁テープ)が知られている(特許文献3参照)。
特開平9−316409号公報 特開2002−124148号公報 特開2004−165025号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の絶縁テープは、吸水率を減少させるための除湿処理を必要とするため、作業性低下の問題を有していた。また、さらに、上記特許文献1〜3に記載の絶縁テープは、いずれも接着剤又は粘着剤を構成するポリマー中に酸成分を含んでおり、被着体(特に金属性の被着体)や絶縁テープの周辺部材等の腐食を引き起こすという問題を生じていた。このような場合には、特に、上記絶縁テープが使用された製品(特に、精密機器など)がより過酷な環境下(例えば、より高温高湿の環境下や温度・湿度変化の大きな環境下など)で長期間使用されると、製品の信頼性を低下させるという問題を生じていた。
従って、本発明の目的は、耐腐食性に優れ、絶縁テープが用いられた製品がより過酷な環境下で長期間使用された場合であっても、当該製品に対し優れた信頼性を発揮させることができる絶縁テープを提供することにある。なお、本明細書において、「耐腐食性」とは、被着体等の腐食を生じさせない特性をいう。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、プラスチックフィルム基材の少なくとも片面側にアクリル系ポリマーを含有する粘着剤層を有する絶縁テープについて、上記粘着剤層を構成するアクリル系ポリマーのモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを使用せず、かつ上記粘着剤層の60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の水分率を特定範囲に制御することによって、耐腐食性に優れた絶縁テープが得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、プラスチックフィルム基材の少なくとも片面側にアクリル系ポリマーを含有する粘着剤層を有し、前記粘着剤層の60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の水分率が0.15重量%未満であり、前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中にカルボキシル基含有モノマーを実質的に含まないことを特徴とする絶縁テープを提供する。
さらに、前記の絶縁テープにおいては、前記アクリル系ポリマーが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対し、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が70〜99重量%、ヒドロキシル基含有単量体の含有量が1〜10重量%であるモノマー成分より構成されたアクリル系ポリマーであることが好ましい。
さらに、前記の絶縁テープは、85℃、85%RHの環境下に550時間保存後のb*値が0〜3.0であることが好ましい。
本発明の絶縁テープは、上記構成を有するため、被着体等の腐食を生じさせず、耐腐食性に優れる。このため、絶縁テープが用いられた電子機器等の製品の性能を劣化させず、特に、絶縁テープが用いられた製品が、より過酷な環境下(例えば、より高温高湿の環境下や温度・湿度変化の大きな環境下)で長期間使用された場合であっても、優れた電気絶縁性を継続して発揮でき、製品の信頼性を向上させることができる。従って、本発明の絶縁テープを用いると、特に長期信頼性に優れた製品を得ることができる。さらに、本発明の絶縁テープは、水分を減少させるための除湿処理等の特別な処理を必要としないため、絶縁テープを用いた製品の製造における作業性を向上させることもできる。
図1は、実施例における耐腐食性の評価に用いた、抵抗値測定サンプルを示す概略図(平面図)である。 図2は、実施例における耐腐食性の評価に用いた、抵抗値測定サンプルを示す概略図(図1におけるA−A断面図)である。
本発明の絶縁テープは、プラスチックフィルム基材の少なくとも片面側に、60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の水分率が0.15重量%未満であり、かつアクリル系ポリマーを含有し、上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中にカルボキシル基含有モノマーを実質的に含まない粘着剤層(以下、「本発明の粘着剤層」と称する場合がある)を有する。
本発明の絶縁テープは、例えば、プラスチックフィルム基材の一方の表面側に本発明の粘着剤層を有し、他方の表面側には粘着剤層を有しない構成の片面粘着テープであってもよいし、プラスチックフィルム基材の両面側に粘着剤層を有する構成の両面粘着テープであってもよい。本発明の絶縁テープが両面粘着テープの場合には、プラスチックフィルム基材の両面側の粘着剤層のうち少なくとも一方が本発明の粘着剤層であればよい。例えば、プラスチックフィルム基材の両面側に本発明の粘着剤層を有する構成であってもよいし、プラスチックフィルム基材の一方の表面側に本発明の粘着剤層を有し、他方の表面側に本発明の粘着剤層以外の粘着剤層(「他の粘着剤層」と称する場合がある)を有する構成であってもよい。中でも、本発明の絶縁テープが両面粘着テープの場合には、優れた絶縁性を有しているという観点で、プラスチックフィルム基材の両面側に本発明の粘着剤層を有する構成の両面粘着テープが好ましい。
なお、本発明において「絶縁テープ」という場合には、シート状のもの、即ち、「絶縁シート」も含まれるものとする。また、粘着剤層の表面を「粘着面」と称する場合がある。
[プラスチックフィルム基材]
本発明の絶縁テープにおけるプラスチックフィルム基材としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)など)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)など等からなるプラスチックフィルムを用いることができる。中でも、透明性、機械強度、電気絶縁性の観点で、ポリエステル系樹脂からなるプラスチックフィルムが好ましく、より好ましくはポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)である。なお、上記プラスチックフィルムは単層の形態を有していてもよいし、複層の形態を有していてもよい。
なお、上記プラスチックフィルム基材の表面には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、慣用の表面処理、例えば、コロナ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等、又は下塗り剤等によるコーティング処理等が施されていてもよい。
上記プラスチックフィルム基材の厚さは、特に限定されないが、1〜350μmが好ましく、より好ましくは2〜125μm、さらに好ましくは12〜50μmである。厚さを1μm以上とすることにより、絶縁テープが電気絶縁性を発揮する。一方、厚さを350μm以下とすることにより、絶縁テープをロールの形態で保持しやすく、作業性が向上する。
上記プラスチックフィルム基材のb*値は、特に限定されないが、0〜2.0が好ましく、より好ましくは0〜1.5である。b*値を2.0以下とすることにより、絶縁テープが使用された製品の外観に悪影響を及ぼしにくくなる。なお、b*値は、L***表色系のb*値であり、JIS Z8729に準拠し、例えば、簡易型分光色差計(商品名「DOT−3C」、(株)村上色彩技術研究所製)を用いて測定することができる。
上記プラスチックフィルム基材のヘーズは、特に限定されないが、20%以下が好ましく、より好ましくは3%以下である。ヘーズを20%以下とすることにより、絶縁テープが使用された製品の外観に悪影響を及ぼしにくくなる。なお、ヘーズは、JIS K7136に準拠し、例えば、ヘーズメータ(商品名「HM−150」、(株)村上色彩技術研究所製)を用いて測定することができる。
本発明の絶縁テープに対して優れた電気絶縁性を発揮させるためには、特に限定されないが、プラスチックフィルム基材として電気絶縁性に優れたものを用いることが好ましい。プラスチックフィルム基材の電気絶縁性は、一般的には、絶縁破壊電圧や体積抵抗率等により評価することができる。
上記プラスチックフィルム基材の絶縁破壊電圧は、特に限定されないが、1kV以上が好ましく、より好ましくは2kV以上である。絶縁破壊電圧を1kV以上とすることにより、絶縁テープが優れた電気絶縁性を発揮する。なお、上記の絶縁破壊電圧は、JIS C2318に準拠して測定することができる。
[本発明の粘着剤層]
本発明の粘着剤層は、アクリル系モノマーを必須の単量体成分として構成されるアクリル系ポリマーを含有する粘着剤層(アクリル系粘着剤層)である。本発明の粘着剤層(100重量%)における上記アクリル系ポリマーの含有量は、特に限定されないが、65重量%以上(例えば、65〜100重量%)が好ましく、より好ましくは70〜100重量%である。
本発明の粘着剤層は、粘着剤層の形成方法によっても異なり、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを必須成分とする粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物)、または、アクリル系ポリマーを構成する単量体(モノマー)の混合物(「モノマー混合物」と称する場合がある)又はその部分重合物を必須成分とする粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物)より形成される。特に限定されないが、前者としては、例えば、いわゆる溶剤型の粘着剤組成物などが挙げられ、後者としては、例えば、いわゆる活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物などが挙げられる。本発明の粘着剤層を形成するための粘着剤組成物としては、溶剤型の粘着剤組成物または活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物が好ましい。
上記「粘着剤組成物」には、「粘着剤層を形成するための組成物」という意味も含むものとする。また、上記「モノマー混合物」とは、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分のみからなる混合物を意味する。上記「部分重合物」とは、上記モノマー混合物の構成成分のうち1又は2以上の成分が部分的に重合している組成物を意味する。
上記アクリル系ポリマーは、特に限定されないが、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを必須のモノマー成分として構成されるアクリル系ポリマーであることが好ましい。なお、上記の「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」(「アクリル」及び「メタクリル」のうちいずれか一方又は両方)を表し、他も同様である。
上記の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下、単に「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」と称する場合がある)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステル[アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステル]などが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、生産性の観点で、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)が好ましい。
上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、70〜99重量%が好ましく、より好ましくは85〜98重量%である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量を70重量%以上とすることにより、良好な粘着特性を発現できる。
また、上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、さらに、極性基含有単量体、多官能性単量体やその他の単量体((メタ)アクリル酸アルキルエステル、極性基含有単量体、及び多官能性単量体以外の単量体)を共重合モノマー成分として含んでいてもよい。共重合モノマー成分を用いることにより、例えば、被着体への接着力を向上させたり、粘着剤層の凝集力を高めたりすることができる。
上記の極性基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、ビニルアルコール、アリルアルコールなどのヒドロキシル基(水酸基)含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのグリシジル基含有単量体;アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール等の複素環含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系単量体;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェートなどのリン酸基含有単量体;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有単量体;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系単量体などが挙げられる。上記の極性基含有単量体は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、極性基含有単量体としては、ヒドロキシル基含有単量体が好ましく、より好ましくはアクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)である。
上記の極性基含有単量体(特に、ヒドロキシル基含有単量体)の含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、1〜10重量%が好ましく、より好ましくは2〜8重量%である。含有量を1重量%以上とすることにより、接着力を向上できる。一方、含有量を10重量%以下とすることにより、後述の粘着剤層の水分率を低くすることができ、耐腐食性を向上させ、特に、絶縁テープがより過酷な環境下で長期間使用された場合にも、製品に対し高い信頼性を発揮させることができる。また、粘着剤層の凝集力が高くなり過ぎず、粘着性が向上する。
上記の多官能性単量体としては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。多官能性単量体は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記の多官能性単量体の含有量は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、0〜0.5重量%が好ましく、より好ましくは、0〜0.3重量%である。含有量を0.5重量%以下とすることにより、粘着剤層の凝集力が高くなり過ぎず、粘着性が向上する。なお、架橋剤を用いる場合には多官能性単量体を用いなくてもよいが、架橋剤を用いない場合には、多官能性単量体の含有量は0.001〜0.5重量%が好ましく、より好ましくは0.002〜0.1重量%である。
また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル、極性基含有単量体、多官能性単量体以外の単量体(その他の単量体)としては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;フェニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニルなどが挙げられる。
本発明の粘着剤層におけるアクリル系ポリマーは、上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中にカルボキシル基含有モノマーを実質的に含まない。なお、本明細書において「実質的に含まない」とは、不可避的に混入する場合を除いて能動的には配合しないことを指す。具体的には、カルボキシル基含有モノマーの含有量は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、1重量%未満であり、好ましくは0.1重量%未満である。カルボキシル基含有モノマーの含有量を1重量%未満とすることにより、アクリル系ポリマー中の未反応モノマー(残留モノマー)としてのカルボキシル基含有モノマーが少なくなり、被着体等の腐食が抑制され、優れた耐腐食性を発揮する。カルボキシル基含有モノマーの含有量が多いと(例えば、1重量%以上であると)、粘着剤層から腐食性のカルボキシル基含有モノマーが染み出し、被着体等を腐食しやすく、製品の性能劣化を引き起こす。上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などが挙げられる。また、これらカルボキシル基含有モノマーの酸無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物含有モノマー)も、カルボキシル基含有モノマーとして含まれるものとする。
上記アクリル系ポリマーは、上記のモノマー成分を公知慣用の重合方法により重合して調製することができる。アクリル系ポリマーの重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法や活性エネルギー線照射による重合方法(活性エネルギー線重合方法)などが挙げられる。上記の中でも、重合反応の制御のし易さの観点で、溶液重合方法または活性エネルギー線重合方法が好ましく、溶液重合方法がコスト面で特に好ましい。なお、アクリル系ポリマーの重合に際しては、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤や溶剤など、それぞれの重合方法に応じた適宜な成分を、公知乃至慣用のものの中から適宜選択して使用することができる。
上記のアクリル系ポリマーの調製に際しては、重合反応の種類に応じて、熱重合開始剤や光重合開始剤(光開始剤)などの重合開始剤を用いることができる。重合開始剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。特に限定されないが、一般的には、熱重合開始剤は溶液重合方法における重合開始剤として使用される場合が多く、光重合開始剤は活性エネルギー線重合方法における重合開始剤として使用される場合が多い。
上記熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤、レドックス系重合開始剤などを挙げることができる。上記アゾ系開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと称する場合がある)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(以下、AMBNと称する場合がある)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなどが例示される。上記過酸化物系重合開始剤としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、ジクミルパーオキサイドなどが例示される。
中でも、熱重合開始剤としては、絶縁テープの黄変抑制の観点で、アゾ系重合開始剤が好ましい。特に、熱重合開始剤として、ベンゾイルパーオキサイドやt−ブチルパーオキシベンゾエート等のベンゾイル基を有する過酸化物系重合開始剤を使用すると、絶縁テープが黄変しやすくなる場合があるため、好ましくない。上記アゾ系重合開始剤の使用量としては、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量部)に対して、0.05〜0.5重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜0.3重量部である。
上記光重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等を用いることができる。光重合開始剤の使用量としては、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量部)に対して、0.01〜0.2重量部が好ましく、より好ましくは0.05〜0.15重量部である。
上記のベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、アニソールメチルエーテルなどが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノンなどが挙げられる。α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オンなどが挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライドなどが挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾインなどが含まれる。ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジルなどが含まれる。ベンゾフェノン系光重合開始剤は、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが含まれる。ケタール系光重合開始剤には、例えば、ベンジルジメチルケタールなどが含まれる。チオキサントン系光重合開始剤には、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが含まれる。
上記の溶液重合に際しては、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。溶剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記の活性エネルギー線重合(光重合)に際して照射される活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に紫外線が好ましい。また、活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間、照射方法などは特に限定されず、光重合開始剤を活性化させて、モノマー成分の反応を生じさせることができればよい。
上記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、30万〜120万が好ましく、より好ましくは40万〜100万、さらに好ましくは50万〜90万である。重量平均分子量を30万以上とすることにより、未反応モノマー(残留モノマー)の量が少なくなるため、加熱時に発生するアウトガス量が低減する。また、粘着性が向上する。一方、重量平均分子量を120万以下とすることにより、塗工性が向上する。重量平均分子量は、重合開始剤の種類やその使用量、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度、モノマー滴下速度などによりコントロールすることができる。
本発明の粘着剤層におけるアクリル系ポリマーの特に好ましい具体的構成としては、例えば、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、アクリル酸2−エチルヘキシルを95〜97重量%、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを3〜5重量%含有するモノマー成分より構成されたアクリル系ポリマー、が挙げられる。ただし、これに限定されるものではない。
本発明の粘着剤層は、特に限定されないが、上述のように、アクリル系ポリマーを必須成分とする粘着剤組成物、あるいは、アクリル系ポリマーを構成するモノマー混合物又はその部分重合物を必須成分とする粘着剤組成物より形成される。上記粘着剤組成物は、アクリル系ポリマーを架橋し、本発明の粘着剤層の凝集力を一層大きくする等の目的で、架橋剤を含有することが好ましい。即ち、本発明の粘着剤層は、架橋剤を含有する粘着剤組成物より形成された粘着剤層であることが好ましい。
上記架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤等が挙げられる。上記架橋剤は単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。中でも、架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤が好ましい。
上記エポキシ系架橋剤としては、分子内に複数のエポキシ基を有する多官能性エポキシ化合物を使用することができる。例えば、N,N,N′,N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学(株)製)などの市販品を用いることもできる。
上記イソシアネート系架橋剤としては、分子内に複数のイソシアネート基を有する多官能性イソシアネート化合物を使用することができる。例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート系架橋剤(脂肪族イソシアネート化合物);シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート系架橋剤(脂環族イソシアネート化合物);2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート系架橋剤(芳香族イソシアネート化合物)などが挙げられる。その他、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物[日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートL」](芳香族イソシアネート系架橋剤)や、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート付加物[日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートHL」](脂肪族イソシアネート系架橋剤)なども用いられる。
上記粘着剤組成物における架橋剤の含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマー(100重量部)に対して、0重量部よりも多く、かつ3重量部以下であることが好ましい。さらには、0重量部よりも多く、かつ2重量部以下であることが特に好ましい。含有量を0重量部よりも多くすることにより、粘着力が向上する。一方、含有量を3重量部以下とすることにより、粘着力が低下するのを防ぐ。なお、架橋剤を2種以上併用する場合には、これら架橋剤の含有量の合計(合計含有量)が上記範囲にあればよい。
中でも、架橋剤として芳香族イソシアネート系架橋剤を用いる場合、芳香族イソシアネート系架橋剤の含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマー(100重量部)に対して、2.0重量部以下(例えば、0.2〜2.0重量部)が好ましく、より好ましくは0.2〜0.8重量部である。含有量を2.0重量部以下とすることにより、過酷な環境下での使用や長期間の使用による絶縁テープの黄変が抑制されるため、製品の外観に悪影響を及ぼしにくくなる。また、粘着剤層が硬くなり過ぎず、粘着性が向上する。一方、含有量を0.2重量部以上とすることにより、プラスチックフィルム基材に対する粘着剤層の投錨性が向上するため、糸引き(絶縁テープを巻き戻す際に、テープ端部に粘着剤層の一部が糸状に引かれる現象)や、被着体から剥離する際の投錨破壊などの不具合発生が抑制される。
また、本発明の粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、粘着付与樹脂(粘着付与剤)を実質的に含まないことが好ましい。具体的には、上記粘着剤組成物における粘着付与樹脂の含有量は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して1重量%未満が好ましく、より好ましくは0.1重量%未満である。含有量を1重量%未満とすることにより、絶縁テープが加熱されたときに発生するアウトガスの量が低減する。上記粘着付与樹脂としては、具体的には、例えば、テルペン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、ロジン系粘着付与樹脂、石油系粘着付与樹脂などが例示される。
上記粘着剤組成物は、前述の架橋剤以外にも、必要に応じて、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤などの公知の添加剤や溶剤(例えば、前述のアクリル系ポリマーの溶液重合の際に使用可能な溶剤など)を含有していてもよい。
本発明の粘着剤層は、公知乃至慣用の粘着剤層の形成方法により形成することができ、またアクリル系ポリマーの重合方法などによっても異なり、特に限定されないが、例えば、以下の(1)〜(3)などの方法により形成することができる。(1)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分の混合物(モノマー混合物)又はその部分重合物及び必要に応じて光重合開始剤や架橋剤などの添加剤を含む粘着剤組成物を、プラスチックフィルム基材又はセパレータ上に塗布(塗工)し、活性エネルギー線(特に、紫外線が好ましい)を照射して、粘着剤層を形成する。(2)アクリル系ポリマー、溶剤、必要に応じて架橋剤などの添加剤を含む粘着剤組成物(溶液)を、プラスチックフィルム基材又はセパレータ上に塗布(塗工)し、乾燥及び/又は硬化させて粘着剤層を形成する。(3)上記(1)で形成した粘着剤層をさらに乾燥させる。中でも、生産性、作業性の点で、上記(2)の方法が好ましい。
なお、上記粘着剤組成物の塗布(塗工)には、公知のコーティング法を用いることが可能であり、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどを用いることができる。
本発明の粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、1〜100μmが好ましく、より好ましくは5〜50μm、特に好ましくは10〜30μmである。厚さを1μm以上とすることにより、応力が分散されやすく剥がれの発生が抑制される。一方、厚さを100μm以下とすることにより、乾燥不良や塗工後の巻き取り時のシワの発生が抑制される。また、加工性も向上する。さらに、アウトガス低減にも繋がる。
本発明の粘着剤層の、60℃、90%RHの環境下に24時間保存した後の水分率(「加湿後の水分率」と称する場合がある)は、0.15重量%未満であり、好ましくは0.13重量%未満、より好ましくは0.12重量%以下である。加湿後の水分率を0.15重量%未満とすることにより、絶縁テープを用いた製品がより過酷な環境下(例えば、より高温高湿の環境下や温度・湿度変化の大きな環境下)で長期間使用された場合であっても、当該製品(電気機器等)に悪影響を及ぼさない。
本発明の粘着剤層の加湿後の水分率は、例えば、アクリル系ポリマーのモノマー組成などによって制御することができる。
本発明の粘着剤層の加湿後の水分率は、例えば、以下の方法により測定することができる。
本発明の粘着剤層を60℃、90%RHの環境下に24時間保存した後、上記粘着剤層を150℃で加熱し、発生したガス中の水分量(即ち、60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の粘着剤層中の水分量)を測定する。なお、粘着剤層の加熱は、例えば、加熱気化装置を用いて実施でき、水分量の測定は、例えば、電量滴定式水分測定装置を用いて実施できる。このようにして測定した水分量の、60℃、90%RHの環境下に24時間保存した後の粘着剤層の重量に対する割合(重量分率)を算出し、粘着剤層の加湿後の水分率(単位:重量%)とする。より詳細には、後述の(評価)の「(1)加湿後の水分率」に記載の方法により測定することができる。
従来の絶縁テープは、これらの絶縁テープが使用された電子機器等の製品が、特に、より過酷な環境下で長期間使用された場合に、製品の信頼性を低下させてしまうという問題を有していた。このような製品の信頼性低下の原因の一つは、絶縁テープの粘着剤層に含まれる水分であると推定される。具体的には、絶縁テープの粘着剤層中の水分が多い場合には、このような水分が被着体や絶縁テープの周辺部材などの腐食を引き起こし及び/又は促進したり、絶縁テープの電気絶縁性を低下させたりすることで、製品の信頼性(特に、長期信頼性)が低下するものと推定される。これに対して、本発明の絶縁テープは、本発明の粘着剤層の加湿後の水分率を0.15重量%未満と非常に低いレベルに低減することにより、上記の腐食や電気絶縁性の低下が抑制され、より過酷な環境下で使用された場合であっても、本発明の絶縁テープが用いられた製品に対し優れた信頼性を発揮させることができる。さらに、本発明の絶縁テープは、水分を減少させるための特別な処理を必要としないため、絶縁テープを用いた製品の製造における作業性を向上させることができる。
本発明の粘着剤層の水分率(「初期の水分率」と称する場合がある)は、特に限定されないが、0.3重量%未満が好ましく、より好ましくは0.2重量%未満、さらに好ましくは0.15重量%未満である。初期の水分率を0.3重量%未満とすることにより、絶縁テープを用いた製品がより過酷な環境下(例えば、より高温高湿の環境下や温度・湿度変化の大きな環境下)で長期間使用された場合であっても、当該製品が優れた信頼性を発揮する。なお、本発明の粘着剤層の初期の水分率は、60℃、90%RHの環境下に24時間保存しないこと以外は、上記の加湿後の水分率と同様の方法により測定することができる。より詳細には、後述の(評価)の「(2)初期の水分率」に記載の方法により測定することができる。
本発明の粘着剤層の初期の水分率は、例えば、アクリル系ポリマーのモノマー組成などによって制御することができる。
[他の粘着剤層]
本発明の絶縁テープが他の粘着剤層を有する場合、他の粘着剤層を形成するための粘着剤の種類としては、特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などの公知の粘着剤を使用することができる。上記粘着剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、上記粘着剤は、いずれの形態を有している粘着剤であってもよく、例えば、エマルジョン型粘着剤、溶剤型(溶液型)粘着剤、活性エネルギー線硬化型粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)などを使用することができる。
[本発明の絶縁テープ]
本発明の絶縁テープは、プラスチックフィルム基材の両面側に本発明の粘着剤層を有する構成(積層構成)の両面粘着テープ又はプラスチックフィルム基材の片面側に本発明の粘着剤層を有する構成の片面粘着テープであることが好ましい。本発明の絶縁テープは、プラスチックフィルム基材、本発明の粘着剤層、他の粘着剤層以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、中間層、下塗り層など)を有していてもよい。また、プラスチックフィルム基材と粘着剤層は、直接積層されていてもよいし、中間層などの他の層を介して積層されていてもよい。
本発明の絶縁テープの粘着面には、使用時までセパレータ(剥離ライナー)が設けられていてもよい。セパレータは粘着剤層の保護材として用いられており、被着体に貼付する際に剥がされる。なお、セパレータは必ずしも設けられていなくてもよい。上記セパレータとしては、慣用の剥離紙などを使用でき、特に限定されないが、例えば、剥離処理層を有する基材、フッ素ポリマーからなる低接着性基材や、無極性ポリマーからなる低接着性基材などを用いることができる。上記剥離処理層を有する基材としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等が挙げられる。上記フッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。また、上記無極性ポリマーとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等が挙げられる。なお、セパレータは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、セパレータの厚さ等も特に限定されない。
本発明の絶縁テープの厚さ(総厚さ)は、特に限定されないが、5〜550μmが好ましく、より好ましくは10〜200μmである。厚さを5μm以上とすることにより、粘着性および電気絶縁性が向上する。一方、厚さを550μm以下とすることにより、絶縁テープの加工性が向上する。なお、上記「絶縁テープの厚さ(総厚さ)」には、セパレータの厚さは含めない。
本発明の絶縁テープの、後述の測定方法により測定される、170℃で15分間加熱した際に発生するアウトガス量(トータルアウトガス量:アウトガスの全発生量)は、特に限定されないが、500ppm以下が好ましく、より好ましくは450ppm以下、さらに好ましくは400ppm以下である。上記アウトガス量を500ppm以下とすることにより、絶縁テープが用いられた製品の腐食や誤作動等が抑制され、また、絶縁テープや周囲の部材の浮き、発泡、剥がれなども生じにくいため、製品の信頼性が向上する。一般に、絶縁テープから発生するアウトガスは、粘着剤層中の未反応モノマー成分や粘着付与樹脂などの低分子量成分などに由来するため、本発明においては、例えば、本発明の粘着剤層に粘着付与樹脂を実質的に含有させないことにより、アウトガスを低減できる。また、アクリル系ポリマーを重合する際に用いる重合開始剤等の選択や、アクリル系ポリマーの分子量(重量平均分子量)等の制御によってもアウトガス量を低減できる。
上記アウトガス量は、本発明の絶縁テープが片面粘着テープの場合、セパレータを剥離し、粘着面側から発生するアウトガスの量を測定することによって求めることができる。本発明の絶縁テープが両面粘着テープの場合には、セパレータを剥離し、いずれか一方の粘着面にPETフィルムを裏打ち材として貼り合わせた後、他方の粘着面側から発生するアウトガスの量を測定することによって上記アウトガス量を求めることができる。さらに詳細には、後述の(評価)の「(4)トータルアウトガス量」に記載の方法で測定することができる。なお、本発明の絶縁テープが両面粘着テープである場合には、いずれの側の粘着面を測定面とした場合にも、アウトガス量が上記範囲を満たすことが好ましい。
本発明の絶縁テープの、85℃、85%RHの環境下に550時間保存した後のb*値(色度)は、特に限定されないが、0〜3.0が好ましく、より好ましくは0〜2.0、さらに好ましくは0〜1.5である。上記b*値を3.0以下とすることにより、過酷な環境下での使用や長期間の使用の際の黄変が抑制されるため、絶縁テープが使用された電子機器等の外観に悪影響を及ぼしにくくなる。このような絶縁テープの黄変は、絶縁テープが電子機器等の外部から視認される場合には、電子機器等の外観に悪影響を与え、使用者に対して製品の性能劣化を想起させるため好ましくない。なお、絶縁テープの85℃、85%RHの環境下に550時間保存した後のb*値は、例えば、絶縁テープからセパレータを剥離し、スライドガラス(「マツナミマイクロスライドガラスS1111」、松浪硝子工業(株)製、サイズ:長さ75mm×幅25mm、厚さ1.0mm)に貼り合わせ、85℃、85%RHの環境下に550時間保存した後、JIS Z8729に準拠し、簡易型分光色差計(商品名「DOT−3C」、(株)村上色彩技術研究所製)を用いて測定することができる。
上記の絶縁テープを85℃、85%RHの環境下で550時間保存する試験は、促進耐候性試験(促進試験)としての意義も有する。かかる試験における絶縁テープの黄変挙動は、例えば、25℃の環境下で使用した場合の29年経過時の黄変挙動に相当する。これは、アレニウス式によると試験環境と室温との温度差が60℃以上の場合、促進倍率が460倍となるため、550時間(23日)の460倍では10580日(29年)となることから算出される。このため、本発明の絶縁テープの上記b*値が上記範囲に制御された場合には、過酷な環境条件下(例えば、高温高湿条件下)での使用のみならず、長期間の使用においても黄変することなく、絶縁テープが使用された電子機器等の外観に悪影響を及ぼしにくい。
本発明の絶縁テープの、85℃、85%RHの環境下で550時間保存した後のb*値は、架橋剤の種類、架橋剤の含有量、重合開始剤の種類、重合開始剤の含有量、粘着付与剤の含有量などにより制御することができる。
本発明の絶縁テープのヘーズは、特に限定されないが、25%以下が好ましく、より好ましくは5%以下である。ヘーズを25%以下とすることにより、絶縁テープが使用された電子機器等の外観に悪影響を及ぼしにくくなる。なお、ヘーズは、JIS K7136に準拠し、例えば、ヘーズメータ(商品名「HM−150」、(株)村上色彩技術研究所製)を用いて測定することができる。
本発明の絶縁テープの絶縁破壊電圧は、特に限定されないが、1kV以上が好ましく、より好ましくは2kV以上である。絶縁破壊電圧を1kV以上とすることにより、絶縁テープとしての機能を十分に発揮することができる。なお、上記の絶縁破壊電圧は、JIS C2107(2005年)に準ずる試験により測定することができる。
本発明の絶縁テープは、公知乃至慣用の製造方法により製造することができる。このような製造方法としては、具体的には、例えば、プラスチックフィルム基材の表面に粘着剤層を直接形成する方法(直写法)、セパレータ上に粘着剤層を形成した後、プラスチックフィルム基材と転写する(貼り合わせる)ことにより、プラスチックフィルム基材上に粘着剤層を設ける方法(転写法)などが挙げられる。
本発明の絶縁テープは、電気的な絶縁が必要とされる用途全般に使用され、絶縁テープが使用される具体的態様は特に限定されず、例えば、屋内配線の絶縁、導線の絶縁、電線の接続部の絶縁、各種機器や装置の内部配線の接続や絶縁、屋外電気配線・電力や通信ケーブルの絶縁等に使用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下の記載及び表1において、「コロネートL」、「デュラネートMFA−75X」、及び「ニカノールH−80」の配合量(添加量)は、固形分換算の添加量(重量部)で表している。
実施例1
モノマー成分として、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)100重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)4重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン250重量部をセパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、80℃に昇温して7時間反応させた。その後、トルエンを加えて濃度調整し、固形分濃度20重量%のアクリル系ポリマー溶液(「アクリル系ポリマー溶液A」と称する場合がある)を得た。該アクリル系ポリマー溶液Aにおけるアクリル系ポリマー(「アクリル系ポリマーA」と称する場合がある)の重量平均分子量は55万であった。
表1に示すように、アクリル系ポリマー溶液Aに、アクリル系ポリマーA:100重量部に対して、架橋剤として商品名「コロネートL」(日本ポリウレタン工業(株)製、イソシアネート系架橋剤)0.5重量部を加えて混合し、粘着剤組成物(溶液)(「粘着剤組成物A」と称する場合がある)を調製した。
上記で得られた粘着剤組成物Aを、厚さ23μmのポリエステルフィルム(商品名「ルミラー S−10 #25」、東レ(株)製、PETフィルム)上に、乾燥後の厚さが25μmとなるように流延塗布し、常圧下、120℃で3分間加熱乾燥して粘着剤層を形成した。そして、該粘着剤層表面にセパレータを貼り合わせた。さらに、PETフィルムの粘着剤層を形成した側に対する反対面にも同様の操作を施して粘着剤層を形成した後、50℃で24時間エージングを行い、絶縁テープ(両面粘着テープ)を作製した。
比較例1
モノマー成分として、アクリル酸n−ブチル(BA)50重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)50重量部、メタクリル酸メチル(MMA)5重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)4重量部、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン250重量部をセパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、80℃に昇温して7時間反応させた。その後、トルエンを加えて濃度調整し、固形分濃度20重量%のアクリル系ポリマー溶液(「アクリル系ポリマー溶液B」と称する場合がある)を得た。該アクリル系ポリマー溶液Bにおけるアクリル系ポリマー(「アクリル系ポリマーB」と称する場合がある)の重量平均分子量は45万であった。
表1に示すように、アクリル系ポリマー溶液Bに、アクリル系ポリマーB:100重量部に対して、架橋剤として商品名「コロネートL」(日本ポリウレタン工業(株)製、イソシアネート系架橋剤)2.0重量部を加えて混合し、粘着剤組成物(溶液)(「粘着剤組成物B」と称する場合がある)を調製した。
上記で得られた粘着剤組成物Bを、厚さ23μmのポリエステルフィルム(商品名「ルミラー S−10 #25」、東レ(株)製、PETフィルム)上に、乾燥後の厚さが25μmとなるように流延塗布し、常圧下、120℃で3分間加熱乾燥して粘着剤層を形成した。そして、該粘着剤層表面にセパレータを貼り合わせた。さらに、PETフィルムの粘着剤層を形成した側に対する反対面にも同様の操作を施して粘着剤層を形成した後、50℃で24時間エージングを行い、絶縁テープ(両面粘着テープ)を作製した。
比較例2
モノマー成分として、アクリル酸2−メトキシエチル(2MEA)59重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)40重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)1重量部、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン250重量部をセパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、80℃に昇温して7時間反応させた。その後、トルエンを加えて濃度調整し、固形分濃度20重量%のアクリル系ポリマー溶液(「アクリル系ポリマー溶液C」と称する場合がある)を得た。該アクリル系ポリマー溶液Cにおけるアクリル系ポリマー(「アクリル系ポリマーC」と称する場合がある)の重量平均分子量は60万であった。
表1に示すように、アクリル系ポリマー溶液Cに、アクリル系ポリマーC:100重量部に対して、架橋剤として商品名「デュラネートMFA−75X」(旭化成ケミカルズ(株)製、イソシアネート系架橋剤)0.4重量部を加えて混合し、粘着剤組成物(溶液)(「粘着剤組成物C」と称する場合がある)を調製した。
上記で得られた粘着剤組成物Cを、厚さ23μmのポリエステルフィルム(商品名「ルミラー S−10 #25」、東レ(株)製、PETフィルム)上に、乾燥後の厚さが25μmとなるように流延塗布し、常圧下、120℃で3分間加熱乾燥して粘着剤層を形成した。そして、該粘着剤層表面にセパレータを貼り合わせた。さらに、PETフィルムの粘着剤層を形成した側に対する反対面にも同様の操作を施して粘着剤層を形成した後、50℃で24時間エージングを行い、絶縁テープ(両面粘着テープ)を作製した。
比較例3
モノマー成分として、アクリル酸n−ブチル(BA)100重量部、アクリル酸(AA)5重量部、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン250重量部をセパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、80℃に昇温して7時間反応させた。その後、トルエンを加えて濃度調整し、固形分濃度20重量%のアクリル系ポリマー溶液(「アクリル系ポリマー溶液D」と称する場合がある)を得た。該アクリル系ポリマー溶液Dにおけるアクリル系ポリマー(「アクリル系ポリマーD」と称する場合がある)の重量平均分子量は55万であった。
表1に示すように、アクリル系ポリマー溶液Dに、アクリル系ポリマーD:100重量部に対して、架橋剤として商品名「コロネートL」(日本ポリウレタン工業(株)製、イソシアネート系架橋剤)4.5重量部と、粘着付与剤として商品名「ニカノールH−80」(三菱ガス化学(株)製)30重量部を加えて混合し、粘着剤組成物(溶液)(「粘着剤組成物D」と称する場合がある)を調製した。
上記で得られた粘着剤組成物Dを、厚さ23μmのポリエステルフィルム(商品名「ルミラー S−10 #25」、東レ(株)製、PETフィルム)上に、乾燥後の厚さが25μmとなるように流延塗布し、常圧下、120℃で3分間加熱乾燥して粘着剤層を形成した。そして、該粘着剤層表面にセパレータを貼り合わせた。さらに、PETフィルムの粘着剤層を形成した側に対する反対面にも同様の操作を施して粘着剤層を形成した後、50℃で24時間エージングを行い、絶縁テープ(両面粘着テープ)を作製した。
(評価)
実施例及び比較例で得られた絶縁テープおよび該絶縁テープにおける粘着剤層について、下記の測定方法又は評価方法により測定又は評価した。評価結果は表1に示した。また、実施例及び比較例で得られた絶縁テープの、85℃、85%RHの環境下に550時間保存した後のb*値を、上述の方法により測定し、測定結果を表1に示した。
(1)加湿後の水分率
実施例及び比較例で得られた絶縁テープにおける粘着剤層の形成に用いた粘着剤組成物(粘着剤組成物A〜D)を、セパレータ上に乾燥後の厚さが25μmとなるように流延塗布し、常圧下、120℃で3分間加熱乾燥し、50℃で24時間エージングを行い、粘着剤層を形成した。さらに、上記粘着剤層の両側の表面にセパレータを貼り合わせ、試料(「セパレータ/粘着剤層/セパレータ」の構成を有する)を作製した。なお、このようにして作製した粘着剤層は、実施例及び比較例で得られた絶縁テープにおける粘着剤層と同じものである。
試料を幅1cm×長さ3cm(一方の面の面積:3cm2)のサイズに切り出した後、一方のセパレータを剥離し、露出させた粘着面に、あらかじめ重量を測定したアルミホイルを貼り合わせた。次に、アルミホイルを貼り合わせた試料から残りのセパレータを剥離し、「粘着剤層/アルミホイル」の構成を有する測定サンプルを作製した。
上記測定サンプルを、槽内雰囲気を60℃、90%RHに制御した恒温恒湿器(商品名「プラチナス(登録商標)PH−3KT」、ESPEC製)の中に入れ、24時間保存した。その後、測定サンプルを恒温恒湿器から取り出して重量を測定し、アルミホイルの重量を減ずることによって、該測定サンプル(60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の測定サンプル)における粘着剤層の重量を算出した。
[水分率の測定方法]
上記測定サンプル(60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の測定サンプル)を下記の加熱気化装置に入れ、150℃にて10分間加熱し、発生したガスを下記の電量滴定式水分測定装置の滴定セル内に導入した。下記の電量滴定式水分測定装置および測定条件で、上記ガス中の水分量(単位:μg)を測定することによって、上記測定サンプルにおける粘着剤層中の水分量を測定した。
上記測定サンプルにおける粘着剤層(60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の粘着剤層)の重量に対する、上記水分量の割合(重量分率)を算出し、加湿後の水分率(単位:重量%)を求めた。なお、サンプリングを含めた測定の再現性確認のため、測定回数は2回(N=2)とし、平均値を算出した。結果は、表1の「水分率 加湿後」の欄に示した。
(分析装置)
電量滴定式水分測定装置:三菱化学(株)製、CA−06型
加熱気化装置:三菱化学(株)製、VA−06型
(測定条件)
方法:加熱気化法/150℃加熱
陽極液:アクアミクロンAX
陰極液:アクアミクロンCXU
(2)初期の水分率
実施例及び比較例で得られた絶縁テープにおける粘着剤層の形成に用いた粘着剤組成物(粘着剤組成物A〜D)を、セパレータ上に乾燥後の厚さが25μmとなるように流延塗布し、常圧下、120℃で3分間加熱乾燥し、50℃で24時間エージングを行い、粘着剤層を形成した。さらに、上記粘着剤層の両側の表面にセパレータを貼り合わせ、試料(「セパレータ/粘着剤層/セパレータ」の構成を有する)を作製した。なお、このようにして作製した粘着剤層は、実施例及び比較例で得られた絶縁テープにおける粘着剤層と同じものである。
試料を幅1cm×長さ3cm(一方の面の面積:3cm2)のサイズに切り出した後、一方のセパレータを剥離し、露出させた粘着面に、あらかじめ重量を測定したアルミホイルを貼り合わせた。次に、アルミホイルを貼り合わせた試料から残りのセパレータを剥離し、「粘着剤層/アルミホイル」の構成を有する測定サンプルを作製した。
上記測定サンプルを23℃、50%RHの環境下に24時間静置して調湿した後、該測定サンプルの重量を測定し、アルミホイルの重量を減ずることによって、該測定サンプルにおける粘着剤層の重量を算出した。次いで、上記測定サンプルについて、上記(1)の[水分率の測定方法]に記載の方法と同様にして、粘着剤層の初期の水分率(単位:重量%)を求めた。なお、サンプリングを含めた測定の再現性確認のため、測定回数は2回(N=2)とし、平均値を算出した。結果は、表1の「水分率 初期」の欄に示した。
(3)電気絶縁性
実施例及び比較例で得られた絶縁テープを、幅50mm×長さ50mmのサイズに切り出し、セパレータを剥離して、測定サンプルを作製した。該測定サンプルを、自重500g、径12.5mmφの球で挟み込み、昇圧速度を1.0kV/秒として、導通した際の電圧(絶縁破壊電圧)を絶縁耐力試験装置(東京変圧器(株)製)を用いて測定した(JIS C2107に準拠)。
なお、結果は表1の「絶縁破壊電圧」の欄に示した。
(4)トータルアウトガス(アウトガス量)
実施例及び比較例で得られた絶縁テープの粘着面(一方の粘着面)に、PETフィルム(商品名「ルミラー S−10」、東レ(株)製、厚さ25μm)を貼付した。次いで、幅1cm×長さ7cmのサイズに切り出した後、セパレータを剥離して、測定サンプルを作製した。
パージ&トラップヘッドスペースサンプラーにより、上記測定サンプルを170℃で15分間加熱し、発生したガス(アウトガス)をトラップした後、このトラップされた成分について、ガスクロマトグラフ/質量分析計による測定を行った。発生したガスの量(アウトガス量)はトルエン標準による換算値(単位:ppm)として求めた。
なお、結果は表1の「トータルアウトガス」の欄に示した。
(5)180°引き剥がし粘着力
実施例及び比較例で得られた絶縁テープを、幅20mm×長さ150mmの短冊状に切り出し、測定サンプルを作製した。引張試験機を用いて、JIS Z0237(2000)に準拠して180°剥離試験を行い、試験板(SUS304BA鋼板)に対する180°ピール強度(180°引き剥がし強度)(単位:N/20mm)を測定し、「180°引き剥がし粘着力」とした。
なお、試験板と測定サンプルの貼り合わせは、絶縁テープの一方の粘着面にPETフィルム(商品名「ルミラー S−10」、東レ(株)製、厚さ25μm)を貼付(裏打ち)した後、セパレータを剥離して露出させた他方の粘着面を試験板に重ね合わせ、2kgのゴムローラー(幅:約45mm)を1往復させることによって行った。
測定は、23℃、50%RHの雰囲気下、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で行った。試験回数は3回(N=3)とし、平均値を算出した。結果は表1の「180°引き剥がし粘着力」の欄に示した。
(6)セパレータの剥離力
実施例及び比較例で得られた絶縁テープを、幅50mm×長さ150mmの短冊状に切り出し、セパレータが設けられていない側の粘着面にPETフィルム(商品名「ルミラー S−10」、東レ(株)製、厚さ25μm)を貼付(裏打ち)して、測定サンプルを作製した。
引張試験機を用いて、JIS Z0237(2000)に準拠して180°剥離試験を行い、セパレータの180°ピール強度(引き剥がし強度)(単位:N/50mm)を測定して、「セパレータの剥離力」とした。
測定は、23℃、50%RHの雰囲気下、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で行った。試験回数は3回(N=3)とし、平均値を算出した。結果は表1の「セパレータの剥離力」の欄に示した。
(7)保持力
実施例及び比較例で得られた絶縁テープを、短冊状(サイズ:幅10mm×長さ100mm)に切り出し、セパレータが設けられていない側の粘着面にPETフィルム(商品名「ルミラー S−10」、東レ(株)製、厚さ25μm)を貼付(裏打ち)して、テープ片を得た。
次いで、上記テープ片からセパレータを剥離し、粘着面(測定面)をベークライト板(サイズ:幅25mm×長さ125mm、厚さ2mm)に、貼付面積が200mm2(サイズ:幅10mm×長さ20mm)となるように貼付した。その後、2kgのローラーを1往復して圧着し、40℃、50%RHの雰囲気下で0.5時間エージングして、測定サンプルを作製した。
上記測定サンプルを用いて、絶縁テープの保持力(JIS Z 0237に準拠)を測定した。保持力は、40℃、50%RHの雰囲気下、保持力試験機を用い、ベークライト板を固定した状態で、絶縁テープの一端(長さ方向の一端)に500gfの引張荷重を1時間加えた際に、絶縁テープが元の貼付位置からずれた距離(mm/時間)(ずれの距離)を測定することによって評価した。
なお、結果は表1の「保持力」の欄に示した。
(8)耐腐食性(信頼性)
実施例及び比較例で得られた絶縁テープの粘着面(一方の粘着面)に、PETフィルム(商品名「ルミラー S−10 #25」、東レ(株)製、厚さ25μm)を貼り合わせ、幅20mm×長さ50mmのサイズに切り出し、試験片を作製した。
図1及び図2に示すように、導電性PETフィルム12(商品名「エレクリスタ V−270 TFMP」、日東電工(株)製)(サイズ:長さ70mm×幅25mm)のITO膜形成面12aの両端部に15mm幅で銀ペースト13を塗布し、そのITO膜形成面12a側にセパレータを剥離した上記試験片11の粘着面を貼り合わせて、積層体(試験片11と導電性PETフィルム12との積層体)(抵抗値測定サンプル)を得た。上記積層体を23℃の環境下で24時間放置した後、抵抗値を測定し、これを「貼付直後の抵抗値」とした。次いで、上記積層体を85℃、85%RHの環境下で168時間放置した後、抵抗値を測定し、これを「湿熱後の抵抗値」とした。
なお、上記の抵抗値は、日置電気(株)製「3540 ミリオームハイテスタ」を用いて、上記積層体の両端の銀ペースト13の表面に電極をつけて測定した。
上述のように測定した「貼付直後の抵抗値」および「湿熱後の抵抗値」を用いて、次式にて抵抗値変化率を算出した。
「抵抗値変化率」(%)=100×(「湿熱後の抵抗値」−「貼付直後の抵抗値」)/「貼付直後の抵抗値」
上記抵抗値変化率が、110%未満の場合を○(抵抗値の上昇幅が小さい、耐腐食性(信頼性)良好)、110%以上の場合を×(抵抗値の上昇幅が大きい、耐腐食性(信頼性)不良)と判定した。
なお、結果は表1の「耐腐食性(信頼性)」の欄に示した。
Figure 2012102229
表1の結果から明らかなように、本発明の絶縁テープ(実施例)は、60℃、90%RHの環境下で長時間放置した場合であっても優れた耐腐食性を有し、本発明の絶縁テープが用いられた製品に対し優れた信頼性を発揮させるものであった。一方、粘着剤層中のアクリル系ポリマーを構成するモノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを含み、かつ、湿熱環境下に保存後の粘着剤層の水分率が高すぎる場合(比較例3)には、耐腐食性が不良であった。さらに、モノマー成分としてカルボキシル基含有モノマーを含まない場合であっても、湿熱環境下に保存後の粘着剤層の水分率が高すぎる場合(比較例1、2)には、耐腐食性が不良であった。
表1中の略語は以下の通りである。
2EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル
BA:アクリル酸n−ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
2MEA:アクリル酸2−メトキシエチル
4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル
AA:アクリル酸
コロネートL:芳香族イソシアネート系架橋剤、日本ポリウレタン工業(株)製
デュラネートMFA−75X:脂肪族イソシアネート系架橋剤(ヘキサメチレンジイソシアネート系架橋剤)、旭化成ケミカルズ(株)製
ニカノールH−80:粘着付与剤、三菱ガス化学(株)製
11 試験片
11a PETフィルム
11b 絶縁テープ
12 導電性PETフィルム
12a ITO膜形成面
13 銀ペースト

Claims (3)

  1. プラスチックフィルム基材の少なくとも片面側にアクリル系ポリマーを含有する粘着剤層を有し、前記粘着剤層の60℃、90%RHの環境下に24時間保存後の水分率が0.15重量%未満であり、前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中にカルボキシル基含有モノマーを実質的に含まないことを特徴とする絶縁テープ。
  2. 前記アクリル系ポリマーが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対し、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が70〜99重量%、ヒドロキシル基含有単量体の含有量が1〜10重量%であるモノマー成分より構成されたアクリル系ポリマーである請求項1に記載の絶縁テープ。
  3. 85℃、85%RHの環境下に550時間保存後のb*値が0〜3.0である請求項1又は2に記載の絶縁テープ。
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