JP2012099947A - 画像読取装置、画像形成装置及び斜行検出プログラム - Google Patents

画像読取装置、画像形成装置及び斜行検出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】従来構成とは別の手段により原稿の斜行を検出することができ、また、従来の構成に上記本実施形態の構成を加えることにより、当該従来の構成のみを採用した場合に比べて、原稿の斜行の検出精度を向上させる。
【解決手段】画像読取装置は、読取領域を有する読取センサと、読取領域よりも上流側に位置し、且つ、読取領域よりも狭い検出領域を有する検出センサとを備え、読取領域のうち使用領域に進入した原稿の先端部を、読取センサの出力変化に基づき検出し、検出センサと読取センサとにおける先端部の検出時点間の時間差である第1時間差が、原稿の前記搬送方向に対する斜行が無いときの値である第1基準値に一致しない場合、斜行無しと判断する。
【選択図】図4

Description

本発明は、原稿を読取センサの読取領域へと搬送し、その読取領域で原稿上の画像を読み取る技術に関する。
従来より、原稿トレイに載置された原稿を搬送する搬送機構を有し、当該搬送機構によって原稿を原稿トレイから読取センサの読取領域へと搬送し、その画像を読み取る画像読取装置がある。このような搬送機構を有する画像読取装置では、原稿が搬送機構の搬送経路に沿った搬送方向に対して傾いた姿勢で読取領域へと搬送されること(以下、「斜行」ということがある)がある。斜行が起きると、所定の読み取り方向(上記搬送方向)に対して傾いた画像が読み取られるなど、不具合が生じるおそれがある。
そこで、従来より、搬送機構の搬送経路において、原稿の有無を検出する2つの原稿センサを、上記搬送経路の幅方向に沿って並べて配置し、2つの原稿センサの検出時点の時間差が所定の時間以上である場合に、斜行有りと判断する画像読取装置がある(特許文献1参照)。
特開2007−96590号公報
しかし、上記2つの原稿センサを有する原稿読取装置では、斜行を検出するために2つの原稿センサを設けることが必須になるため、別の手段が要望されていた。また、仮に、上記2つの原稿センサを有する原稿読取装置の構成を採用したとしても、斜行の有無を精度よく検出できないことがあり、更なる改善が要望されていた。
本明細書は、原稿の斜行を検出するために、従来の構成とは別の手段、及び、従来の構成を改善した手段の少なくとも一方を有する技術を開示する。
本明細書によって開示される画像読取装置は、搬送経路を有し、原稿を当該搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、前記搬送経路上の読取領域において前記原稿上の画像を読み取る読取センサと、前記搬送経路上において前記読取領域よりも上流側に位置し、且つ、前記搬送経路の幅方向において前記読取領域よりも狭い検出領域において前記原稿の先端部を検出する検出センサと、前記読取領域のうち、前記搬送経路に沿った搬送方向から見て前記検出領域とは重複しない領域を使用領域とし、当該使用領域に進入した前記原稿の先端部を、前記読取センサの出力変化に基づき検出する進入検出部と、前記検出センサと前記進入検出部とにおける前記先端部の検出時点間の時間差である第1時間差が、前記原稿の前記搬送方向に対する斜行が無いときの値である第1基準値に一致する場合には、前記斜行有りと判断し、前記基準値に一致しない場合には、前記斜行無しと判断する斜行検出部と、を有する。
また、上記画像読取装置は、前記読取センサは、複数の投光素子が前記幅方向に沿って配列された光源を有し、前記進入検出部は、前記複数の投光素子のうち前記使用領域外を投光領域とする投光素子の投光量を、前記使用領域内を投光領域とする投光素子よりも低減させるよう制御する構成でもよい。
また、上記画像読取装置は、前記進入検出部が前記原稿の先端部を検出する毎に、前記原稿の斜行方向を特定する特定情報の履歴を蓄積する蓄積部を有し、前記推定部は、蓄積部に蓄積された履歴情報に基づき、前記読取領域のうち、前記原稿の先端部が最初に進入する最先進入領域を推定する推定部を備え、前記進入検出部は、前記推定部で推定された前記最先進入領域を、前記使用領域に設定する構成でもよい。
また、上記画像読取装置は、前記検出センサを第1検出センサとし、前記搬送方向から見て前記第1検出センサの前記検出領域とは異なる位置に配置される検出領域を有し、前記原稿の先端部を検出する第2検出センサと、前記第1検出センサと前記第2検出センサとにおける前記先端部の検出時点間の時間差である第2時間差が、前記斜行無しのときの値である第2基準値よりも大きいかどうかに基づき、前記読取領域のうち、前記原稿の先端部が最初に進入する最先進入領域を推定する推定部を備え、前記進入検出部は、前記推定部で推定された前記最先進入領域を、前記使用領域に設定する構成でもよい。
上記画像読取装置は、前記進入検出部は、前記読取センサの出力変化が最初に生じた最先の時点を、前記読取センサにおける検出時点とする構成でもよい。
なお、この発明は、画像読取装置、画像読取方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
本発明によれば、読取センサを利用するという点で従来構成とは別の手段により、原稿の斜行を検出することができる。また、従来の構成に上記本実施形態の構成を加えることにより、当該従来の構成のみを採用した場合に比べて、原稿の斜行の検出精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る複合機の電気的構成を示すブロック図 スキャナ部の概略構成図 裏面読取領域X1と第1検出領域Y1との位置関係示す模式図(斜行無し) 裏面読取領域X1と第1検出領域Y1との位置関係示す模式図(斜行有り) 表面読取領域X2と第1検出領域Y1と第2検出領域Y2との位置関係を示す模式図(その1) 表面読取領域X2と第1検出領域Y1と第2検出領域Y2との位置関係を示す模式図(その2) 両面読取処理のフローチャートを示す図 裏面読取処理のフローチャートを示す図 表面読取処理のフローチャートを示す図 光源の投光状態と最先進入領域との関係を示す模式図 差分値ΔLと距離L3とを二辺とする直角三角形を示す模式図
本発明の一実施形態について図を参照しつつ説明する。
(複合機の電気的構成)
図1は、複合機1(画像形成装置の一例)の電気的構成を示すブロック図である。複合機1は、コピー機能やスキャン機能など、複数の機能を実行可能である。複合機1は、制御部3、スキャナ部5(画像読取装置の一例)、プリンタ部7(画像形成部の一例)、記憶部9、操作部11、表示部13、ネットワークインターフェイス15を備える。
制御部3は、CPU、ROM及びRAMを有し、ROMには、後述する両面読取処理を実行するための両面読取制御プログラム(斜行検出プログラムの一例)や、この複合機1の各種の動作を実行するためのプログラムが記憶されている。制御部3は、ROMから読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAMに記憶させながら複合機1内の各部の制御を行う。また、制御部3は、後述する原稿自動搬送装置25及び移動機構31を駆動するモータを制御するための回路(図示せず)を有し、原稿自動搬送装置25及び移動機構31を制御することができる。
スキャナ部5は、原稿Mの画像を読み取って、その読み取った画像に応じた画像データ(以下、「読取データ」という)を生成する。スキャナ部5は、表面読取センサ21(読取センサの一例)、裏面読取センサ23(読取センサの一例)、原稿自動搬送装置(搬送機構の一例 以下、「ADF25」という)、第1検出センサ27、第2検出センサ29(検出センサの一例)、移動機構31、原稿有無センサ33を有する。スキャナ部5の具体的構成は後述する。
プリンタ部7は、上記読取データなどの画像データに基づく画像(モノクロ画像、カラー画像)を、例えば電子写真方式またはインクジェット方式によりシート(図示せず)に印刷する。記憶部9は、例えばNVRAM、フラッシュROM、HDDなどの不揮発性メモリであり、例えば上記読取データ、後述する履歴情報、第1時間差の算出値、最先検出値、第1基準値、第2時間差、第2基準値、第3時間差の算出値等を格納する。操作部11は、複数のボタンを有し、ユーザにより各種の入力操作が可能である。表示部13は、液晶ディスプレイやランプ等を有し、各種の設定画面や装置の動作状態等を表示することが可能である。
ネットワークインターフェイス15は、図示しないネットワーク回線を介して外部の装置(例えばパーソナルコンピュータなど 図示せず)等に接続され、当該外部の装置との間で相互のデータ通信を可能にする。
(スキャナ部の具体的構成)
図2はスキャナ部5の概略構成図である。複合機1は、プリンタ部7等を備える複合機本体1Aの上面にFB(フラットベッド)用ガラス面41が設けられ、このFB用ガラス面41を覆う原稿台カバー43が、FB用ガラス面41の枠部に開閉可能に設けられている。原稿台カバー43の下方には、ADF用ガラス面55が設けられている。
上述した表面読取センサ21及び移動機構31は、FB用ガラス面41およびADF用ガラス面55の下に配置される。一方、裏面読取センサ23、ADF25、第1検出センサ27(検出センサの一例)、第2検出センサ29(検出センサの一例)、原稿有無センサ33は、原稿台カバー43内に設けられている。
原稿台カバー43には、原稿Mを載置するための原稿トレイ45、および、その原稿トレイ45の下方に配置された原稿排出トレイ47が設けられている。また、原稿トレイ45付近には上記原稿有無センサ33が設けられており、この原稿有無センサ33は、原稿トレイ45上の原稿Mの有無を検出し、その検出結果を上記制御部3に送信する。
原稿台カバー43内には、原稿Mを、原稿トレイ45からU字状に折り返して原稿排出トレイ47に搬送するための搬送経路(図2において点線矢印で示した経路)が形成されており、ADF25は、その搬送経路途中に複数の搬送ローラ49や原稿押さえ部材53を配置した構成になっている。
読取センサ21,23は、光源60(図10参照)およびイメージセンサ(図示せず)を有する。光源60は、種々の構成を利用可能であるが、本実施形態では、複数の投光素子61(例えばLED)が、上記搬送経路の幅方向(同図の紙面奥行き方向、以下、単に「幅方向」ということがある)に沿って一列状に配列された構成(例えばLEDアレイ)を有する。なお、読取センサ21,23(イメージセンサ)は、CCD(電荷結合素子)方式でも、CIS(「相補性金属酸化膜半導体」を使用した光電変換素子)方式でもよい。イメージセンサは、光源60から出射され原稿M等で反射された光を受光し、その受光した光の光強度(明度)に応じた電気信号を読取データとして出力する。
裏面読取センサ23は、上記搬送経路の前半部分(原稿トレイ45から折り返しまでの部分)の側方(図2の下側)に配置され、当該前半部分上の所定領域が読取領域(以下、「裏面読取領域X1」という)とされている。裏面読取センサ23は、原稿トレイ45から搬送された原稿Mの裏面(原稿トレイ45に載置されたときの原稿Mの下面)の画像を読み取って、その裏面画像に応じた読取データを上記制御部3に送信する。なお、裏面読取センサ23は移動不能とされている。
上記搬送経路に沿った方向(以下、「搬送方向」という)において裏面読取領域X1よりも上流側には、第1検出センサ27の検出領域(以下、「第1検出領域Y1」という)が配置されている。この第1検出センサ27は、例えば1組の投光素子61及び受光素子を有し、裏面読取領域X1に近づいてきた原稿Mを検出し、その検出結果を上記制御部3に送信する。
表面読取センサ21は、上記搬送経路の後半部分(折り返しから原稿排出トレイ47までの部分)の側方(図2の下側)に配置され、当該後半部分上の所定領域が読取領域(以下、「表面読取領域X2」という)とされている。表面読取センサ21は、上記原稿Mの表面(原稿トレイ45に載置されたときの原稿Mの上面)の画像を読み取って、その表面画像に応じた読取データを上記制御部3に送信する。
この表面読取センサ21は、上記移動機構31によってFB用ガラス面41およびADF用ガラス面55に平行して、図2の紙面左右方向に移動可能に設けられている。移動機構31は、表面読取センサ21を、上記表面読取領域X2にて表面の画像を読み取り可能な位置と、FB用ガラス面41の直下とに移動させることができる。
表面読取領域X2よりも搬送方向上流側には、第2検出センサ29の検出領域(以下、「第2検出領域Y2」という)が配置されている。この第2検出センサ29は、例えば1組の投光素子61及び受光素子を有し、表面読取領域X2に近づいてきた原稿Mを検出し、その検出結果を上記制御部3に送信する。
複合機1は、スキャン機能として、FB読取機能とADF読取機能を有し、上記原稿有無センサ33により原稿トレイ45上の原稿Mが検出されないときにFB読取機能を実行し、当該原稿Mが検出されたときにADF読取機能を実行する。FB読取機能は、FB用ガラス面41に静止状態で載置された原稿Mの画像を読み取るものである。この機能を実行すると、表面読取センサ21は、移動機構31により、FB用ガラス面41の直下を副走査方向(図2の左から右方向)に移動しつつ当該静止状態にある原稿Mの下面の画像を読み取る。
ADF読取機能は、原稿MをADF25にて自動搬送させつつその画像を読み取るものである。このADF読取機能として、片面読取機能と両面読取機能を有する。片面読取機能は、原稿Mの片面(表面)の画像を表面読取センサ21にて読み取るものであり、両面読取機能は、原稿Mの両面の画像を、表面読取センサ21および裏面読取センサ23にて並行して読み取るものである。
(読取領域と検出領域の位置関係)
(1)裏面読取領域X1と第1検出領域Y1との位置関係
図3,4は、裏面読取領域X1と第1検出領域Y1との搬送経路上における位置関係を模式的に示す図(搬送経路を上方から見た図)であり、紙面右方向が原稿Mの搬送方向F(原稿の読み取り方向)であり、同図中の一点鎖線は搬送経路の幅方向(紙面上下方向)における中央ラインCを示す。
第1検出領域Y1は、搬送方向から見て、裏面読取領域X1よりも狭い。本実施形態では、第1検出センサ27は、後述するように原稿Mの搬送エラーの有無を判断する際、原稿Mを検出するものなので、第1検出領域Y1は、複合機1で使用対象とされる様々な原稿サイズのうち最小サイズ(例えば葉書きサイズ)の原稿が通過する領域(図3,4において2本の一点鎖線K、Kで囲まれる範囲 以下、「最小原稿通過領域K、K」という)上に配置されることが好ましい。
従って、ADF25が、様々なサイズの原稿の通過経路を、搬送経路の中央ラインCを基準に設定する、いわゆる「中央合わせ」タイプである場合、図3,4に示すように、第1検出領域Y1は、中央ラインC寄りの位置に配置される。同図では、第1検出領域Y1が中央ラインCからずれた位置に配置された場合を例示しているが、中央ラインC上に配置してもよい。一方、ADF25が、様々なサイズの原稿の通過経路を、搬送経路の片端ライン(右端ラインまたは左端ライン)を基準に設定する、いわゆる「片端合わせ」タイプである場合、第1検出領域Y1は、片端ライン寄りの位置(図3,4に示す位置に対して紙面上方または紙面下方にずれた位置)に配置される。以下、中央合わせタイプを例に挙げて説明する。
(2)表面読取領域X2と第1検出領域Y1と第2検出領域Y2との位置関係
図5,6は、表面読取領域X2と第1検出領域Y1と第2検出領域Y2との搬送経路上における位置関係を模式的に示す図(搬送経路を上方から見た図)であり、紙面上の符号の意味は、上記図3,4と同様である。なお、図5,6では、裏面読取領域X1が省略されている。
第2検出領域Y2は、搬送方向から見て、表面読取領域X2よりも狭い。本実施形態では、第2検出センサ29は、後述するように原稿Mの搬送エラーの有無を判断する際、原稿Mを検出するものなので、第2検出領域Y2は、第1検出領域Y1と同様、上記最小原稿通過領域K、K上に配置されることが好ましい。
従って、ADF25が中央合わせタイプである場合、図5,6に示すように、第1検出領域Y1は、中央ラインC寄りの位置に配置される。同図では、第2検出領域Y2が中央ラインCからずれた位置に配置された場合を例示しているが、中央ラインC上に配置してもよい。また、第1検出領域Y1と第2検出領域Y2とは、搬送方向及び幅方向の両方向から見て互いに異なる位置に配置されている。
(両面読取処理)
図7から図9は両面読取処理のフローチャートを示す図である。以下、両面読取機能を例に挙げて、両面読取処理について具体的に説明する。
ユーザが操作部11または上記外部の装置の入力部にて両面読取機能の実行を指示するための操作を行うと、制御部3は両面読取処理を実行する。なお、片面読取機能の実行が指示された場合には、制御部3は、両面読取処理(図7)のうち裏面読取処理(図8)を実行しない。
制御部3は、まずADF25を起動させて、原稿トレイ45上の原稿Mの搬送を開始させ(S1)、次に、図7に示す裏面読取処理を実行する(S2)。
(1)裏面読取処理
制御部3は、第1検出センサ27が原稿Mの先端(先端部の一例)を検出したかどうかを判断する(S101)。両面読取処理の開始時点から第1基準時間経過しても原稿Mの先端を検出しない場合には(S101:NO、S102:YES)、原稿Mが第1検出領域Y1手前で詰まったなど、搬送エラーが発生したとみなし、例えば表示部13等によりエラーをユーザに報知し(S103)、本両面読取処理を停止する。
制御部3は、両面読取処理の開始時点から第1基準時間経過する前に、第1検出センサ27が原稿Mの先端を検出した場合には(S101:YES)、その検出時点(以下、「第1検出時点T1」という)からの経過時間をカウント開始する(S104)。次に、制御部3は、過去に実行した裏面読取処理において取得した斜行角度及び斜行角度(以下、「斜行角度等」という)の算出結果(特定情報の一例)の蓄積数が、基準回数(例えば10回)以上であるかどうかを判断する(S105)。制御部3は、本裏面読取処理を実行する毎に、そのときの斜行角度等の算出結果を、履歴情報として記憶部9に蓄積していく(下記S113参照)。
斜行角度等の算出結果の蓄積数が基準回数未満である場合には(S105:NO)、制御部3は、後述する斜行検出で使用する領域(以下、「使用領域」という)を、初期領域に設定する。そして、裏面読取センサ23が有する複数の投光素子61のうち上記初期領域(使用領域)内に投光領域が位置する投光素子61のみを投光させ、初期領域外に投光領域が位置する投光素子61は投光させないよう、光源60を制御する(S106)。
初期領域は、裏面読取領域X1全体としてもよいが、次のように決めるのが好ましい。例えば、裏面読取領域X1のうち、搬送方向から見て第1検出領域Y1との重複領域(図3のR1領域)は、後述する斜行検出(下記S111参照)に使用しない。そこで、少なくとも上記重複領域R1は、上記初期領域外とすることが好ましい。
また、例えば、裏面読取センサ23が原稿Mの先端を最初に検出する位置(以下、「最先検出位置」という)は、裏面読取領域X1のうち上記片端ライン寄りの領域内になることがほとんどであり、中央ラインC寄りの領域内になることは少ない。従って、裏面読取領域X1のうち両端寄りの領域を初期領域とすることが好ましい。なお、片端合わせタイプの場合、初期領域は、上記中央合わせタイプの場合に比べて片端ライン側に寄せて配置することが好ましい。要するに、裏面読取領域X1のうち、幅方向において上記最小原稿通過領域K、Kの中央寄りの領域を除いた領域を、初期領域とすることが好ましい。
そこで、本実施形態では、裏面読取領域X1のうち、上記重複領域R1よりも広く、且つ、上記最小原稿通過領域K、Kよりも狭い領域(図3でR2)を除いた領域を、初期領域としている。
一方、斜行角度等の算出結果の蓄積数が基準回数以上である場合には(S105:YES)、制御部3は、この斜行角度等の算出結果の履歴情報を利用して、裏面読取領域X1のうち原稿Mの先端が最初に進入する領域(以下、「最先進入領域」という)を推定する(S107)。具体的には、例えば直近基準回数分の斜行角度等のうち、斜行方向(搬送方向に対して右方向か左方向か)が例えば右方向であることを示すものの割合(以下、「右斜行割合」という)に応じて最先進入領域を推定する。より具体的には次の通りである。
(A)右斜行割合が上限値(例えば100%、90%)以上である場合:最先進入領域=左側領域R3L(図3等参照)
(B)右斜行割合が下限値(例えば0%、10%)以下である場合:最先進入領域=右側領域R3R(図3等参照)
(C)右斜行割合が上限値未満且つ下限値超である場合:最先進入領域=右側領域R3R+左側領域R3L
通常、斜行角度は微少である。このため、右斜行割合が大きいことは、最先検出位置が左側領域R3L内になる頻度が高いことを意味するので、当該左側領域R3Lが最先進入領域であると推定する。逆に、右斜行割合が小さいことは、最先検出位置が右側領域R3R内になる頻度が高いことを意味するので、当該右側領域R3Rが最先進入領域であると推定する。一方、右斜行(搬送方向に対して右方向へ斜行すること)と左斜行(搬送方向に対して左方向へ斜行すること)との割合差が小さい場合には、左側領域R3L及び右側領域R3Rが最先進入領域であると推定する。
制御部3は、使用領域を、推定した最先進入領域に設定する。そして、裏面読取センサ23が有する複数の投光素子61のうち上記最先進入領域(使用領域)内に投光領域が位置する投光素子61のみを投光させ、最先進入領域外に投光領域が位置する投光素子61は投光させないよう、光源60を制御する(S108)。右斜行割合が上限値以上である場合、図10に示すように、左側領域R3L内に投光素子が位置する投光素子61だけ投光させる。
制御部3は、投光素子61を投光させると(S106またはS108)、その状態で、裏面読取センサ23が、原稿Mの先端を検出したかどうかを判断する(S109)。具体的には、制御部3は、裏面読取センサ23の出力変化(読取データのデータ値の変化)に基づき、裏面読取領域X1に進入した原稿Mの先端を検出する。このとき、制御部3は「検出進入部」として機能する。
制御部3は、原稿Mの先端を検出したと判断すれば(S109:YES)、上記第1検出時点T1からの経過時間に基づき、当該第1検出時点T1と、S109での検出時点(以下、「第2検出時点T2」という)との時間差である第1時間差(=T2−T1)を算出し、その第1時間差の算出値(今回算出値)を記憶部9に記憶する。また、このときの最先検出値も記憶部9に記憶する(S110)。
次に、制御部3は、上記第1時間差の算出値と第1基準値とを比較し、その比較結果に基づき、斜行の有無を検出する(S111)。このとき、制御部3は「斜行検出部」として機能する。ここで、第1基準値は、例えば図3に示すように、原稿Mが斜行ぜずに、第1検出領域Y1及び裏面読取領域X1を通過した場合において算出した第1時間差の値(ΔT1)と略同一であることが好ましい。なお、第1基準値は、記憶部9に記憶されている。
例えば図4に示すように原稿Mが右斜行したまま搬送された場合、第1時間差の算出値は第1基準値よりも短い値(ΔT2<ΔT1)くなる。原稿Mの先端が第1検出センサ27により検出された後、その被検出部位Wよりも先に、原稿Mの左端の角部が裏面読取センサ23に検出されるからである。なお、原稿Mが左斜行したまま搬送された場合も、第1時間差の算出値は第1基準値よりも短くなる。
そこで、制御部3は、第1時間差の算出値が第1基準値に一致する場合には「斜行無し」と判断し、第1時間差の算出値が第1基準値に一致しない場合には「斜行有り」と判断する。なお、ここでいう「一致する場合」には、必ずしも両者の値が完全に一致する場合だけに限らず、両者の差異が所定の許容範囲内である場合を含んでもよい。
制御部3は、斜行無しと判断すれば(S111:NO)、斜行角度等を算出せずに、画像読取処理を開始する(S112)。具体的には、裏面読取センサ23の複数の投光素子61全てを投光させて、原稿Mの裏面画像を読み取って、その裏面画像に応じた読取データを生成し、斜行角度等に基づく補正処理をせずに出力する。制御部3は、この裏面画像の画像読取処理を続行しつつ並行して、図9に示す表面読取処理(図7のS3)を開始し、裏面画像全体について画像読取処理を行うと、本裏面読取処理を終了する。
一方、制御部3は、斜行有りと判断すれば(S111:YES)、上記第1時間差の算出値及び第1基準値に基づき、斜行角度等を算出し、記憶部9に蓄積する(S113)。ここで、上記第1時間差の算出値は、斜行角度に応じて変化し、それに伴って第1基準値とのずれが大きくなる。搬送速度を「V」とすると、斜行無し(図3)の場合、原稿Mの上記被検出部位Wが上記ΔT1(第1基準値)だけ移動した距離L1は、ΔT1×Vであり、これは第1検出領域Y1と裏面読取領域X1との距離に略等しい。斜行有り(図4)の場合、上記被検出部位Wが上記ΔT1(第1基準値)だけ移動した距離L2は、ΔT2×Vであり、上記距離L1よりも短い。
そして、斜行角度が大きくなるほど、距離L1と距離L2との差分値ΔLは大きくなる。また、制御部3は、記憶部9に記憶した最先検出位置を利用して、上記裏面読取領域X1のうち上記重複領域R1内の位置と最先検出位置との距離L3を求める。ここで、図11は、差分値ΔLと距離L3とを二辺とする直角三角形P1、P2、P3が示されている。この直角三角形のうち、幅方向に沿った辺P1−P3(距離L3)と最長辺P1−P2とのなす角度θが斜行角度である。従って、第1時間差の算出値、第1基準値及び最先検出位置から斜行角度及び斜行方向を算出することができる。
なお、上述したように、第1時間差の算出値は、斜行角度に比例するから、その比例関係に応じた対応テーブルや演算式を予め記憶部9に記憶しておき、当該対応テーブル等により斜行角度を算出してもよい。この場合、第1基準値は不要である。但し、斜行方向を求めるには、上記最先検出位置が必要である。最先検出位置が上記重複領域R1の左側であれば「右斜行」と判断し、最先検出位置が重複領域R1の右側であれば「左斜行」と判断する。
制御部3は、斜行角度等を算出すると(S113)、次に、画像読取・補正処理を実行する(S114)。このとき、制御部3は、「補正部」として機能する。具体的には、裏面読取センサ23の複数の投光素子61全てを投光させて、原稿Mの裏面画像を読み取って、その読み取った画像を、S113で算出した斜行方向とは逆方向に斜行角度分だけ回転処理を施し、その回転処理後の画像に応じた読取データを生成する。この処理は、1ライン毎に行ってもよいし、原稿画像全体に対してまとめて行ってもよい。本実施形態では、原稿Mの先端が裏面読取領域X1に進入したとき、即ち、原稿M上の原稿画像部分が裏面読取領域X1に進入する前に、斜行角度等を求めることが可能である。従って、この画像読取・補正処理では、原稿画像の先頭部分から、斜行を補正した読取データを生成することができる。
制御部3は、この裏面画像の画像読取・補正処理を続行しつつ並行して、図9に示す表面読取処理(図7のS3)を開始し、裏面画像全体について画像読取・補正処理を行うと、本裏面読取処理を終了する。
(2)表面読取処理
制御部3は、まず第2検出センサ29が原稿Mの先端を検出したかどうかを判断する(S201)。両面読取処理の開始時点または第1検出時点T1から第2基準時間経過しても原稿Mの先端を検出しない場合には(S201:NO、S202:YES)、原稿Mが第2検出領域Y2手前で詰まったなど、搬送エラーが発生したとみなし、例えば表示部13等によりエラーをユーザに報知し(S203)、本両面読取処理を停止する。
制御部3は、上記第2基準時間経過する前に、第2検出センサ29が原稿Mの先端を検出した場合には(S201:YES)、その検出時点(以下、「第3検出時点T3」という)と上記第1検出時点T1との時間差である第2時間差(=T3−T1)を記憶部9に記憶する(S205)。
次に、制御部3は、この第2時間差が、第2基準値よりも大きいかどうかに基づき最先進入領域を推定する。例えば図5において、点線で示した原稿Mは、斜行無しの状態で搬送される場合を示し、実線で示した原稿Mは、斜行有りの状態で搬送される場合を示す。第2基準値は、原稿Mが斜行ぜずに、第1検出領域Y1及び第2検出領域Y2を通過した場合において算出した第2時間差の値(ΔT3)と略同一であることが好ましい。なお、第2基準値は、記憶部9に記憶されている。
例えば図5に示すように原稿Mが左斜行したまま搬送された場合、第2時間差の算出値は第2基準値よりも長い値(ΔT4<ΔT3)になる。原稿Mの先端が第1検出センサ27により検出された後、その被検出部位Wが第2検出領域Y2の側方を通過した後に、原稿Mの先端が第2検出センサ29に検出されるからである。逆に、原稿Mが右斜行したまま搬送された場合、第2時間差の算出値は第2基準値よりも短くなる。
なお、図1に示すように、第1検出領域Y1と第2検出領域Y2との距離は長いため、この間で斜行無しから斜行有りに変わることがある。この場合でも、第2時間差が第2基準値よりも大きいか小さいかによって原稿Mの斜行方向を検出することができる。図6に示すように、原稿Mが斜行無しから左斜行に変わった場合、原稿Mの先端が第1検出センサ27により検出された後、その被検出部位Wが第2検出領域Y2の側方を通過した後に、原稿Mの先端が第2検出センサ29に検出されるからである。逆に、原稿Mが右斜行したまま搬送された場合、第2時間差の算出値は第2基準値よりも短くなる。
従って、第2時間差が第2基準値よりも大きいか小さいかによって原稿Mの斜行方向を検出することができる。そして、左斜行であれば、例えば表面読取領域X2のうち右側領域R4R(図5参照)が最先進入領域であると推定し、右斜行であれば、例えば表面読取領域X2のうち左側領域R4L(図5参照)が最先進入領域であると推定する。
制御部3は、使用領域を、推定した最先進入領域に設定する。そして、裏面読取センサ23が有する複数の投光素子61のうち上記最先進入領域(使用領域)内に投光領域が位置する投光素子61のみを投光させ、最先進入領域外に投光領域が位置する投光素子61は投光させないよう、光源60を制御する(S207)。
制御部3は、投光素子61を投光させると(S207)、その状態で、表面読取センサ21が、原稿Mの先端を検出したかどうかを判断する(S208)。具体的には、制御部3は、表面読取センサ21の出力変化(読取データのデータ値の変化)に基づき、表面読取領域X2に進入した原稿Mの先端を検出する。このとき、制御部3は「検出進入部」として機能する。
制御部3は、原稿Mの先端を検出したと判断すれば(S208:YES)、上記第3検出時点T3と、S208での検出時点(以下、「第4検出時点T4」という)との時間差である第3時間差(=T4−T3)を算出し、その第3時間差の算出値(今回算出値)を記憶部9に記憶する。また、このときの最先検出値も記憶部9に記憶する(S209)。以下、S210〜S213では、第3時間差及び最先検出位置を利用して、図8のS111〜S114と同様の処理を行う。そして、表画像全体について画像読取処理(S112)または画像読取・補正処理(S114)を行うと、本裏面読取処理を終了し、本両面読取処理を終了する。
(本実施形態の効果)
原稿M上の画像を読み取るための読取センサ21,23の出力は、その読取領域X1、X2に原稿Mの先端が進入したときに変化するため、その出力変化に基づき、使用領域に進入した原稿Mの先端を検出することができる。即ち、読取センサ21,23を、原稿Mの先端を検出するための検出センサとして利用することができる。
また、検出センサ27,29の検出領域Y1、Y2は、読取センサ21,23の読取領域X1、X2よりも搬送経路の上流側に位置し、且つ、幅方向において狭い。このため、検出センサ27,29と読取センサ21,23とにおける先端の検出時点の時間差(第1時間差、第3時間差)は、搬送方向に対する原稿Mの斜行角度(傾き角度)に応じて変化する。
従って、本実施形態でよれば、少なくとも1つの検出センサと読取センサとを利用して、両センサにおける先端部の検出時点の時間差に基づき、原稿の斜行を検出(斜行の有無、斜行角度、斜行方向のうち少なくとも1つ)することができる。
また、斜行の有無の判断は、原稿Mが読取領域に極力近づいたときに行うことが好ましい。ところが、読取センサに対して上流側に位置する2つの検出センサを利用して斜行の有無を検出する従来技術では、読取領域の上流側での原稿の斜行の有無しか判断できず、その判断結果は、原稿Mが読取領域に進入するときとは異なることがある。これに対し、本実施形態では、読取センサ21,23における原稿Mの先端の検出時点を利用するから、従来技術によりも精度よく、読取領域に進入する原稿Mについて斜行の有無を検出することができる。
これにより、読取センサを利用するという点で従来構成とは別の手段により、原稿の斜行を検出することができる。また、従来の構成に上記本実施形態の構成を加えることにより、当該従来の構成のみを採用した場合に比べて、原稿の斜行の検出精度を向上させることができる。
本実施形態によれば、使用領域外を投光領域とする投光素子の投光量を、使用領域内を投光領域とする投光素子よりも低減させる。これにより、使用領域外を投光領域とする投光素子の投光量を低減させない場合に比べて、消費電力を抑制することができる。なお、上記実施形態では、使用領域外を投光領域とする投光素子を投光させなかったが、これに限らず、使用領域外を投光領域とする投光素子よりも投光量を低減させれば、消費電力を抑制することができる。
裏面読取処理によれば、表面読取処理に比べて、少ない検出センサで最先進入領域を推定することができる。逆に、裏面読取処理によれば、裏面読取処理とは異なり、履歴情報が無くても、最先進入領域を推定することができる。
また、表面読取処理で利用する検出センサ27,29の検出は、各読取センサ21,23による読取開始のトリガーの役割を果たす。また、検出センサ27,29は、搬送エラーの検出に利用されている(図8のS101.S102、図9のS201、S202)。更に、制御部3は、第1検出センサ27の上記検出時点T1から、第2検出センサ29が原稿Mの先端部または後端部を検出した時点までの時間が、所定の上限時間を越えた場合には、原稿詰まりなど搬送異常が発生したと判断し、エラー処理を行う。このとき、制御部3は「搬送異常検出部」として機能する。このように他の役割を果たす既存の検出センサ27,29を利用して斜行検出や、最先進入領域の推定を行うことができる。
上記実施形態において、制御部3は、読取センサ21,23の出力変化が最初に生じた最先の時点を、当該読取センサ21,23における検出時点とすることが好ましい。これにより、斜行検出、斜行角度等の算出を早期に行い、それらを、画像読取処理の開始時から補正処理に使用することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、制御部3は1つのCPUを有し、この1つのCPUによって両面読取処理を実行する例を挙げたが、本発明はこれに限られない。例えば2以上のCPUが分担して両面読取処理を実行してもよい。具体的には、1つのCPUが裏面読取処理を実行し、もう1つのCPUが表面読取処理を実行してもよい。更に裏面読取処理において、1つのCPUが最先進入領域の推定を実行し、もう1つのCPUが斜行検出、斜行角度等の算出を実行し、更にもう1つのCPUが画像読取・補正処理を実行してもよい。また、制御部3は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの専用回路により構成してもよい。
(2)上記実施形態では、第1時間差や第3時間差に基づき斜行の有無を判断し(図8のS111、図9のS210)、斜行有りと判断した場合に斜行角度等を算出したが、本発明はこれに限られない。例えば斜行の有無を判断することなく、斜行角度等を算出してもよい。但し、この場合でも、傾斜角度または斜行方向の算出を持って斜行の有無を判断しているともいえる。また、斜行有りと判断した場合に、斜行角度等の算出をせずに、斜行有りを外部出力(例えば信号出力、印刷出力、表示出力)してもよい。
(3)上記実施形態では、斜行有りの場合、斜行角度等に基づき読取画像を補正した(図8のS114、図9のS213)が、本発明はこれに限られない。例えば斜行有りと判断した場合、斜行有りを外部出力しつつ、補正処理をせずに読取データをプリンタ部7に出力して印刷させる。ユーザは、上記外部出力により斜行有りであることを知り、印刷結果を確認し、ユーザの指示入力があった場合に限り、画像読取・補正処理を実行する構成でもよい。
(4)上記実施形態では、使用領域を、最先進入領域に設定したが、本発明はこれに限られない。読取領域X1、X2のうち、搬送方向から見て検出領域Y1、Y2に重複しない領域内であれば斜行の有無を検出することができる。但し、上記実施形態の構成であれば、斜行の有無の検出、斜行角度等の算出を早期に行うことができる。
(5)上記実施形態において、表面読取処理では、搬送方向及び幅方向からみて互いに異なる位置に配置された検出センサ27,29を利用して、最先進入領域を推定したが、本発明は、これに限られない。搬送方向からみて互いに異なる位置であって、且つ、幅方向からみて同じ位置に配置された2つの検出センサでも上記実施形態と同様に、最先進入領域を推定することができる。
(6)上記実施形態では、「画像形成部」の例としてプリンタ部7を挙げたが、本発明はこれに限られない。例えば読取データに基づく画像を表示部13に表示させる表示制御部でもよい。
(7)上記実施形態では、各検出センサ27,29、読取センサ21,23は、原稿Mの先端(エッジ)を検出したが、本発明でいう「先端部」はこれに限られない。原稿Mの先端よりやや内側の領域(例えば余白部分)内でもよい。要するに、原稿画像の手前部分であればよい。
(8)上記実施形態では、履歴情報として、斜行角度の算出結果を例に挙げたが、本発明でいう「特定情報」はこれに限られない。最先進入領域を推定できる情報であればよく、例えば斜行方向、第1時間差、裏面読取領域X1のうち最先検出位置情報などでもよい。
(9)上記実施形態では、2つの読取センサ21,23を備える構成であったが、本発明はこれに限られず、1または3つ以上の読取センサを備える構成でもよい。例えば読取センサ23を備えず、読取センサ21のみを備えて、表面読取処理のみを実行するものでもよい。また、上記検出センサ27,29は、搬送エラー検出など、他の機能にも使用されるものを利用して斜行検出する構成であったが、本発明はこれに限られず、斜行検出のための専用の検出センサを利用してもよい。
(10)裏面読取処理及び表面読取処理の少なくとも一方において最先進入領域の推定処理を実行しない構成でもよい。また、表面読取処理において、裏面読取処理の推定処理(S105〜108)を実行してもよい。また、上記実施形態では、表面読取処理において、斜行検出や斜行角度等の算出に第2検出センサ29を利用したが、第1検出センサ27を利用してもよい。但し、上記実施形態の構成であれば、表面読取領域X2に進入する原稿Mの斜行検出を精度よく行うことができる。
1:複合機 3:制御部 5:スキャナ部 7:プリンタ部 21:表面読取センサ 23:裏面読取センサ 25:ADF 27:第1検出センサ 29:第2検出センサ 60:光源 61:投光素子 T1:第1検出時点 T2:第2検出時点 T3:第3検出時点 T4:第4検出時点 X1:裏面読取領域 X2:表面読取領域 Y1:第1検出領域 Y2:第2検出領域

Claims (9)

  1. 搬送経路を有し、原稿を当該搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、
    前記搬送経路上の読取領域において前記原稿上の画像を読み取る読取センサと、
    前記搬送経路上において前記読取領域よりも上流側に位置し、且つ、前記搬送経路の幅方向において前記読取領域よりも狭い検出領域において前記原稿の先端部を検出する検出センサと、
    前記読取領域のうち、前記搬送経路に沿った搬送方向から見て前記検出領域とは重複しない領域を使用領域とし、当該使用領域に進入した前記原稿の先端部を、前記読取センサの出力変化に基づき検出する進入検出部と、
    前記検出センサと前記進入検出部とにおける前記先端部の検出時点間の時間差である第1時間差が、前記原稿の前記搬送方向に対する斜行が無いときの値である第1基準値に一致する場合には、前記斜行有りと判断し、前記基準値に一致しない場合には、前記斜行無しと判断する斜行検出部と、を有する画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置であって、
    前記読取センサは、複数の投光素子が前記幅方向に沿って配列された光源を有し、
    前記進入検出部は、前記複数の投光素子のうち前記使用領域外を投光領域とする投光素子の投光量を、前記使用領域内を投光領域とする投光素子よりも低減させるよう制御する、画像読取装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像読取装置であって、
    前記進入検出部が前記原稿の先端部を検出する毎に、前記原稿の斜行方向を特定する特定情報の履歴を蓄積する蓄積部を有し、
    前記推定部は、蓄積部に蓄積された履歴情報に基づき、前記読取領域のうち、前記原稿の先端部が最初に進入する最先進入領域を推定する推定部を備え、
    前記進入検出部は、前記推定部で推定された前記最先進入領域を、前記使用領域に設定する、画像読取装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の画像読取装置であって、
    前記検出センサを第1検出センサとし、
    前記搬送方向から見て前記第1検出センサの前記検出領域とは異なる位置に配置される検出領域を有し、前記原稿の先端部を検出する第2検出センサと、
    前記第1検出センサと前記第2検出センサとにおける前記先端部の検出時点間の時間差である第2時間差が、前記斜行無しのときの値である第2基準値よりも大きいかどうかに基づき、前記読取領域のうち、前記原稿の先端部が最初に進入する最先進入領域を推定する推定部を備え、
    前記進入検出部は、前記推定部で推定された前記最先進入領域を、前記使用領域に設定する、画像読取装置。
  5. 請求項4に記載の画像読取装置であって、
    前記第1検出センサと前記第2検出センサとは、検出領域が前記幅方向から見て互いに異なる位置に配置され、
    前記第1検出センサと前記第2検出センサとにおける前記先端部の検出時点間の時間差が、上限時間を超えたときに前記原稿の搬送異常を検出する搬送異常検出部を備える、画像読取装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像読取装置であって、
    前記進入検出部は、前記読取センサの出力変化が最初に生じた最先の時点を、前記読取センサにおける検出時点とする、画像読取装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像読取装置であって、
    前記読取センサにより読み取られた読取画像を、前記斜行検出部における検出結果に基づき前記原稿の斜行角度が減少するよう補正する補正部を備える、画像読取装置。
  8. 上記請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置が生成した読取データに基づき画像を形成する画像形成部と、を備える画像形成装置。
  9. 原稿を搬送経路に沿って搬送する搬送機構、前記搬送経路上に読取領域を有し、前記原稿上の画像を読み取る読取センサ、及び、前記搬送経路上において前記読取領域よりも上流側に位置し、且つ、前記搬送経路の幅方向において前記読取領域よりも狭い検出領域を有し、前記原稿の先端部を検出する検出センサを有する画像読取装置のコンピュータに、
    前記読取領域のうち、前記搬送経路に沿った搬送方向から見て前記検出領域とは重複しない領域を使用領域とし、当該使用領域に進入した前記原稿の先端部を、前記読取センサの出力変化に基づき検出する進入検出処理と、
    前記検出センサと前記進入検出部とにおける前記先端部の検出時点間の時間差である第1時間差が、前記原稿の前記搬送方向に対する斜行が無いときの値である第1基準値に一致する場合には、前記斜行有りと判断し、前記基準値に一致しない場合には、前記斜行無しと判断する斜行検出処理と、を実行させる、斜行検出プログラム。
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