JP2012095532A - 電子機器 - Google Patents

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良一 中島
Takeshi Wakasa
剛 若狭
Yoshio Harada
善夫 原田
Kentaro Suzuki
健太郎 鈴木
Hiroshi Tomitani
博 冨谷
Hiroaki Minami
宏明 南
Kei Iida
圭 飯田
Mitsuru Sato
充 佐藤
Hiroshi Urushido
寛 漆戸
Makoto Tanimoto
誠 谷本
Katsuichi Shintani
勝一 新谷
Yoichi Miyajima
洋一 宮嶋
Jiro Moriya
二郎 守屋
Michihito Kobayashi
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Masatsugu Honma
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平也 赤間
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】バッテリ残容量の表示をユーザに対してより正しく認識させる。
【解決手段】充放電電流積算部は、二次電池の充放電電流の検出値を積算する。充電電流検出部は、二次電池の充電電流が所定値まで減少したことを検出する。積算値リセット部は、充電電流が所定値まで減少した場合、基準積算値によって充放電電流積算部の積算値をリセットする。割合演算部は、二次電池の残容量の割合を演算する。残容量通知部は、該残容量を音声によりユーザに通知する。充放電電流積算部は、リセットされた積算値を基準として充放電電流を積算する。割合演算部は、満充電時の容量に対応する積算値として基準積算値を取得し、現在の残容量に対応する積算値を随時取得して、満充電時の容量に対する現在の残容量の割合を演算する。
【選択図】図3

Description

本技術は、二次電池により駆動する電子機器に関する。
近年、例えばデジタルビデオカメラなどの携帯型の電子機器が急増しており、これらの電子機器に搭載される二次電池の性能が重要視されている。このような二次電池の1つとして、リチウムイオン型といわれるものがある。
また、二次電池を電源として用いる上記のような携帯型の電子機器では、バッテリ残量表示機能を搭載するものが多い。特に、リチウムイオン二次電池では、放電の開始直後および終了直前を除くと、バッテリセル電圧が緩やかであって直線的に低下していくという性質を持っていることから、バッテリ残量を比較的正確に予測し、表示することができる。
そして、バッテリ容量をより正確に予測するために、バッテリセル電圧や電流の検出回路、および上記のような各種補正処理などを行うマイクロコントローラなどを、バッテリセルと同一のパッケージに収容したバッテリパックが市販されている。このようなバッテリパックは、放電負荷とする機器との間で通信を行って、内部の各種検出値を機器に対して出力する機能を備えており、それらの検出値を受信した機器が、バッテリ残量を演算し、表示することが可能になっている(例えば、特許文献1参照)。
ただし、このリチウムイオン型を始めとする二次電池は、バッテリセルごとにその容量が決まっているものの、使用を続けることにより充放電の回数が増加した場合に、容量が減少する特徴がある。これは、充放電を繰り返すことによりバッテリセルが劣化して、使用できる容量が減少するからである。
そこで、従来の二次電池では、バッテリセルの温度や充放電回数を検出する機能を設け、これらの検出値に応じてバッテリ残量を補正することが行われていた。例えば、二次電池の充電容量の累積値がそのときの満充電容量に達するごとに、満充電容量を減少させるものがあった(例えば、特許文献2参照)。
特再表03/107470号公報 特開2002−236154号公報
ここで、バッテリ残量の表示方法として、二次電池の使用可能時間として表示するものと、満充電時の充電電流の容量に対する現在の充電電流の残容量(例として、充放電電流の積算値)の比率を表示するものとがある。
これらのうち後者の場合、特に、表示をパーセンテージなどで細かく表した場合には、充放電電流の検出誤差や、バッテリセルの劣化の影響により、バッテリ残量の表示において、実際のバッテリ残量と、ユーザが表示から受ける印象との間の「ずれ」が生じてしまうという問題があった。
例えば、バッテリの充放電電流の積算値の測定値は、有限小であって幅のある微小時間ごとに電流を積算していることにより、積算が進むにつれて、実際の充放電電流積算値に対する誤差が蓄積されていき、充放電電流の積算値の測定値と、実際の積算値が、大きく乖離してしまい、ユーザに実際の積算値を正しく表示できない場合があった。
以上のように、バッテリ残量を正しく表示するためには、バッテリセルにおける電流積算値と、充放電回数などに基づくバッテリの劣化の影響を正確に評価し、この評価に従って適切に表現することが必要である。
本技術はこのような点に鑑みてなされたものであり、バッテリ残容量の表示を、機器のユーザに対してより正しく認識させることができるようにした電子機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、二次電池により駆動する電子機器が提供される。電子機器は、充放電電流積算部、充電電流検出部、積算値リセット部、割合演算部および残容量通知部を有する。
充放電電流積算部は、二次電池における充放電電流の検出値を積算する。充電電流検出部は、充電時において二次電池に対する充電電流が所定の値まで減少したことを検出する。積算値リセット部は、充電電流検出部により充電電流が所定の値まで減少したことが検出されると、あらかじめ決められた基準積算値によって充放電電流積算部の積算値をリセットする。割合演算部は、二次電池の残容量をユーザに通知するための、満充電時の容量に対する現在の残容量の割合を演算する。残容量通知部は、二次電池の残容量を音声によりユーザに通知する。
ここで、充放電電流積算部は、積算値リセット部によるリセット処理の後、リセットされた積算値を基準として充放電電流を積算する。割合演算部は、満充電時の容量に対応する積算値として基準積算値を取得するとともに、現在の残容量に対応する積算値として充放電電流積算部による積算値を随時取得して、満充電時の容量に対する現在の残容量の割合を演算する。
本技術の電子機器によれば、二次電池に対する充電電流が所定の値まで減少したことに基づいて、現在のバッテリの残容量を示す充放電電流の積算値が基準積算値にリセットされる。そして、リセットされた積算値を基準として新たに充放電電流が積算される。これにより、二次電池に対する充電電流が所定の値まで減少するごとに、ユーザに通知させるバッテリ残容量が満充電を示すように修正される。従って、バッテリ残容量を、機器のユーザに対してより正しく認識させることができる。
本技術の実施の形態に係るデジタルカメラおよびバッテリパックの要部構成を示す図である。 デジタルカメラにおけるバッテリ残量の表示例を示す図である。 バッテリパックおよびデジタルカメラにおけるバッテリ残容量表示のための機能を示すブロック図である。 充放電電流の積算値の積算誤差を補正する手法を説明するための図である。 充電回数を測定する手法を説明するための図である。 基準積算値の算出を説明するための図である。 劣化度の算出を説明するための図である。 二次電池の充電時においてバッテリマイコンで実行される処理を説明するフローチャート(前半)である。 二次電池の充電時においてバッテリマイコンで実行される処理を説明するフローチャート(後半)である。 二次電池の放電時においてバッテリマイコンで実行される処理を説明するフローチャートである。 二次電池の放電時においてマイクロコントローラで実行される処理を説明するフローチャートである。
以下、本技術の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では、二次電池を電源として動作する機器の例としてデジタルカメラを挙げて説明する。
図1は、本技術の実施の形態に係るデジタルカメラおよびバッテリパックの要部構成を示す図である。
図1に示すバッテリパック1は、バッテリパック1の動作を制御するバッテリマイコン11と、二次電池12とを、一体のパッケージ内に収容したものである。また、デジタルカメラ2は、固体撮像素子(図示せず)により画像を撮像し、その画像をデジタルデータとして記録媒体(図示せず)に記録する装置であり、バッテリパック1から電源の供給を受けて動作する。
バッテリパック1において、バッテリパック1のバッテリ側プラス端子15aおよびバッテリ側マイナス端子15bは、デジタルカメラ2に対して電力を供給する給電端子とされるとともに、外部の充電器からの給電を受ける端子も兼ねている。さらに、バッテリパック1には、デジタルカメラ2との間で通信するためのコントロール端子15cも設けられている。
バッテリパック1は、さらに電流検出用の抵抗13、通信インタフェース14、図示しない充電制御用FET(Field Effect Transistor)および図示しない放電制御用FETを備える。バッテリパック1では、バッテリマイコン11により、二次電池12の電圧や充放電電流に応じて充電制御用FETおよび放電制御用FETの動作が制御されることで、異常発生時における二次電池12の保護機能が実現される。これとともに、デジタルカメラ2において二次電池12の残容量を正確に表示するために必要なパラメータを算出し、それらのパラメータを通信インタフェース14を制御するとともにコントロール端子15cを介してデジタルカメラ2に送信する機能も備えている。
バッテリマイコン11は、いずれも図示しない、CPU(Central Processing Unit)、ドライバ、およびA/D変換回路を備えている。CPUは、図示しない不揮発性のメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、バッテリパック1を保護する機能や、バッテリ残量演算用の処理機能を実現するための各種演算や制御を行う。ドライバは、CPUによる制御の下で、充電制御用FETおよび放電制御用FETのゲート電圧を出力して、各FETを駆動する。
A/D変換回路は、バッテリ側プラス端子15aと二次電池12のプラス側との間に挿入された抵抗13の両端の電圧を検出する。これにより、バッテリマイコン11は、二次電池12の電圧(以下、セル電圧と呼ぶ)、充電開始の有無、および充放電電流の大きさを、随時検出できるようになっている。
充電制御用FETおよび放電制御用FETは、例えば、ソースとドレインとの間にダイオードが等価的に内蔵されたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor FET)からなり、バッテリマイコン11の制御の下で、それぞれ二次電池12の充電時、放電時の保護スイッチとして機能する。すなわち、充電制御用FETは、二次電池12に対する充電電流を選択的に遮断し、導通時には充電器からの二次電池12に対する充電を行うことが可能となる。また、放電制御用FETは、二次電池12の放電電流を選択的に遮断し、導通時には二次電池12の放電が可能となって、デジタルカメラ2に対する電源供給ができるようになる。そして、CPUが、セル電圧や充放電電流、充電開始の有無などの検出に応じてこれらのFETを制御することで、二次電池12の保護機能が実現される。
通信インタフェース14は、例えばシリアル通信を行うインタフェースであり、バッテリパック1側のコントロール端子15cを通じてデジタルカメラ2側のコントロール端子25cと接続し、デジタルカメラ2側の通信IC24を通じてバッテリマイコン11とデジタルカメラ2側のマイクロコントローラ21との間で所定のフォーマットに従って通信できるようにする。
二次電池12は、バッテリセルを構成し、例えばリチウムイオン型などの二次電池を用いることができる。リチウムイオン二次電池のように、放電電圧が比較的緩やかでかつ直線的に低下する放電特性を有する二次電池を用いることにより、デジタルカメラ2側でバッテリ残量を高精度に検出して表示することが可能となる。
一方、デジタルカメラ2は、電源端子25aおよび25bに対してバッテリパック1のバッテリ側プラス端子15aおよびバッテリ側マイナス端子15bが接続されることで、バッテリパック1から電源の供給を受ける。また、デジタルカメラ2は、バッテリパック1と通信するためのコントロール端子25cを備え、バッテリ残量を表示するために必要なパラメータを、バッテリパック1から受信できるようになっている。
このデジタルカメラ2は、装置全体を統括的に制御するマイクロコントローラ21と、、バッテリパック1側のバッテリマイコン11と通信するための通信IC24と、電源端子25aからの印加電圧を所定電圧に安定化して装置内部に供給する図示しないレギュレータと、画角合わせのためのカメラスルー画像や、記録媒体に記録した画像データに基づく再生画像、バッテリ残量などを表示するためのディスプレイ(ここでは例としてLCD(Liquid Crystal Display)22)などを備えている。
なお、図示しないが、デジタルカメラ2の備えるマイクロコントローラ21は、CPUやメモリなどからなり、このメモリに記憶されたプログラムをCPUが実行することにより、装置内部の各種制御機能や、バッテリ残量表示のための演算機能などが実現される。
次に、このようなバッテリパック1およびデジタルカメラ2において実現されるバッテリ残量表示機能について、詳しく説明する。まず、図2は、デジタルカメラにおけるバッテリ残量の表示例を示す図である。
デジタルカメラ2においては、図に示すように、レンズなどが設けられた撮像面に対する背面に、画角合わせや画像再生用のLCD22が設けられている。そして、このLCD22の画面には、バッテリ残量を示す残量表示画像22aが、例えばOSD(On Screen Display)表示される。本実施の形態では、バッテリ残量は、満充電時の容量に対する現在の残容量の割合として表示され、残量表示画像22aには、その割合が例えばパーセント(百分率)を示す数字として表示される。なお、この他に例えば、LCDなどからなる電子ファインダを持つ場合には、この電子ファインダ上に残量表示画像22aを表示してもよい。また、画像表示用のディスプレイとは別の表示部にバッテリ残量を表示してもよい。
なお、バッテリ残量を、バッテリの使用可能時間として表示した場合には、その時点においてその機器を使用可能である残り時間を直観的に把握できるので、ユーザにとって便利である。しかしその一方、使用するアクセサリの変更や、レンズ交換や、動作モード変更などにより、その機器の消費電力が変化した場合に、これに基づいて使用可能時間も変わってしまうため、機器にとっても再計算を行う必要がある。さらに、消費電力の変化に伴って使用可能時間が大きく変化した場合には、ユーザにとっても誤解や混乱を招きかねないという問題があった。本実施の形態では、バッテリ残量を、満充電時の容量に対する現在の残容量の割合として表示することで、このような問題を解消することができる。
図3は、バッテリパックおよびデジタルカメラにおけるバッテリ残容量表示のための機能を示すブロック図である。
デジタルカメラ2は、バッテリ残量表示のための機能として、0%基準値設定部211、割合演算部212、演算結果変換部213、および表示処理部214を備える。これらの機能は、マイクロコントローラ21によって実現される。また、バッテリパック1は、バッテリ残量表示のための機能として、充電電流検出部111、積算値リセット部112、充放電電流積算部113、充電電流積算部114、充電回数測定部115、基準積算値補正部116、セル係数設定部117、およびパラメータ出力部118を備える。これらの機能は、バッテリマイコン11によって実現される。
まず、バッテリパック1の充電電流検出部111は、充電時において二次電池12に対する充電電流が所定の値まで減少したことを検出する。
積算値リセット部112は、充電電流検出部111により充電電流が所定の値まで減少したことが検出されると、あらかじめ決められた基準積算値によって、充放電電流積算部113の積算値をリセットする。
充放電電流積算部113は、抵抗13の両端電圧に基づいて充電電流および放電電流を検出し、二次電池12における充放電電流の検出値を積算する。ここで、充放電電流積算部113は、積算値リセット部112によるリセット処理の後、リセットされた積算値を基準として再度、充放電電流の積算を開始する。
充電電流積算部114は、二次電池12における充電電流の検出値を積算する。ここで、詳しくは図5において後述するが、充電電流積算部114は、充電電流の検出値を所定のしきい値まで繰り返し積算する。
充電回数測定部115は、充電電流積算部114による充電電流の積算値を基に、二次電池12の充電回数を測定する。ここで、充電回数測定部115は、充電電流積算部114による充電電流の積算値がしきい値に達するごとに、充電回数をカウントアップする。
基準積算値補正部116は、基準積算値に対する二次電池12の劣化に基づく影響に応じて基準積算値を補正する。ここで、基準積算値補正部116は、充電回数測定部115により測定された充電回数に応じて基準積算値を補正する。このとき、基準積算値補正部116は、詳しくは図6において後述するが、充電回数と基準積算値とをあらかじめ線形な対応関係によって対応付けておき、充電回数測定部115により測定された充電回数と対応関係とに基づいて基準積算値を補正する。
セル係数設定部117は、0%基準値に対する二次電池12の劣化に基づく影響に応じて0%基準値を補正するためのセル係数を設定する。セル係数は、二次電池12の劣化の度合いや二次電池12の温度による0%積算値に対する影響などを示した指数であり、0以上1以下の値をとる。すなわち、セル係数が0のとき、二次電池12の状態が良く、セル係数が大きいほど、二次電池12の状態が悪くなり、セル係数が1のとき、充放電が完全に不可能であることを示す。セル係数は、まったく劣化のない二次電池12では0であり、二次電池12の劣化が進むに従って、値が大きくなる。また、セル係数は、一般に、二次電池12の温度が高いほど放電特性が良くなるため、値が小さくなり、二次電池12の温度が低いほど放電特性が悪くなるため、値が大きくなる。
本実施の形態では特に、充電回数が多いほどバッテリ容量が低下することに鑑み、セル係数は、二次電池12における充電回数に応じた容量低下率を示すことにする。
ここで、セル係数設定部117は、詳しくは図7において後述するが、充電回数測定部115により測定された充電回数に応じてセル係数を設定する。セル係数設定部117は、充電回数とセル係数とを少なくとも2点の傾き変化点を持つ折れ線によりあらかじめ対応付けておき、充電回数測定部115により測定された充電回数と折れ線とに基づいてセル係数を設定する。
パラメータ出力部118は、二次電池12の負荷となるデジタルカメラ2からの要求に応じて、二次電池12の残容量を、満充電時の容量に対する現在の残容量の割合としてユーザに通知するための演算に必要なパラメータを出力する。ここで、パラメータ出力部118は、満充電時の容量に対応する積算値として基準積算値補正部116による基準積算値を出力するとともに、現在の残容量に対応する積算値として充放電電流積算部113による積算値を随時取得してデジタルカメラ2の割合演算部212に出力する。また、パラメータ出力部118は、セル係数設定部117によるセル係数を、デジタルカメラ2の0%基準値設定部211に出力する。
一方、デジタルカメラ2の0%基準値設定部211は、デジタルカメラ2の電源を安全にオフにするために設けられたバッテリ残量の余裕である0%基準値を設定する。0%基準値は、バッテリ残量の表示が0%を示す時の二次電池12の充放電電流の積算値として設定される値である。二次電池12の充放電電流の積算値が、0%基準値以下になった場合、マイクロコントローラ21は、デジタルカメラ2自体の保護や誤作動の防止のために、自動的にデジタルカメラ2の電源をオフにする。
ここで、バッテリから電源の供給を受ける機器には、バッテリ残量が0になってバッテリから電流が供給されなくなってしまった時における、機器の誤作動の防止や、機器の保護のために、一般に、バッテリ残量が一定量(以下、0%積算値という)を下回ると電源をオフにする機能が設けられている。この0%積算値は、機器の動作をすみやかに停止すると共に、安全に機器の電源をオフにするために必要なバッテリ残量を確保できるように設定される。本実施の形態では、この0%積算値を、バッテリ残量が0%を示すときの基準とする。
二次電池12のバッテリ残量が残り僅かである際に、電流を大量に消費する動作(例えば機械式シャッタを切るなど)が行われた場合、その動作によってバッテリ残量をすべて消費し尽してしまう場合が起こりうる。このような場合、その動作の完了とともに、または動作の途中でデジタルカメラ2が停止してしまうので、画像データの消失、デジタルカメラ2の誤作動や故障を引き起こす可能性がある。
このような事態の発生を防止すべく、0%基準値を設けて、デジタルカメラ2の電源を安全にオフにするために必要なバッテリ残量の余裕を確保している。
この0%基準値は、デジタルカメラ2内のマイクロコントローラ21に記憶されており、デジタルカメラ2の単位時間当たりの消費電力などに基づいて決定される。なお、デジタルカメラ2に使用するアクセサリを変更したり、交換レンズを取り付けたりするなどの構成の変化や、フラッシュ使用などの撮像条件の違いや、撮像モードと画像表示モードなどの動作モードの違いなどにより、0%基準値を動的に変化させてもよい。
また、0%基準値は、バッテリパック1側のセル係数設定部117により設定されたセル係数によって補正され、割合演算部212によるバッテリ残容量表示の演算に用いられる。
デジタルカメラ2の割合演算部212は、次の式に従って、バッテリ残量を、満充電時の容量に対する現在の残容量の割合として算出する。
バッテリ残量(%)={(現在の電流積算値[mAh]−0%積算値[mAh]×セル係数)/(満充電時の電流積算値[mAh]−0%積算値[mAh]×セル係数)}×100
ここで、現在の電流積算値としては、二次電池12における充放電電流の積算値が適用される。また、満充電時の電流積算値としては、基準積算値が適用される。また、0%積算値は、0%基準値である。
これらの現在の充放電電流の積算値、基準積算値、およびセル係数は、バッテリパック1側からコントロール端子25cを通じて受信する。また、0%基準値は、デジタルカメラ2自体の仕様、構成、動作モード、撮像条件などによって決まる値であり、デジタルカメラ2の内部の図示しない不揮発性メモリなどに記憶され、割合演算時に読み出されて利用される。
演算結果変換部213は、割合演算部212による演算結果が100%以上の場合、その出力値を100%に固定して出力する。ここで、本実施の形態では、二次電池12が満充電であることを通知するときの容量を、二次電池の充電電流の積算値の上限に対応する最大容量とせず、最大容量より若干少ない所定の値(例えば、最大容量の0.9倍)としている。このため、使用者に満充電が通知される状態においてもさらに充電することができるため、この状態を超えて充電された際に、単純に現在の充放電電流の積算値に対する割合を求めると、100%を超えてしまうことがある。従って、演算結果変換部213により、充電の結果、バッテリ残量の割合の演算結果が100%以上を示している場合には、値が「100%」に修正されるので、デジタルカメラ2のユーザに違和感のない割合を表示することができる。
表示処理部214は、割合演算部212によって算出され、演算結果変換部213を経たバッテリ残量に基づく上記の残量表示画像22aを生成して、LCD22に表示する画像上に合成し、この合成画像信号をLCD22に供給する。これにより、算出されたバッテリ残量の割合(パーセント表示)を示す残量表示画像22aが、LCD22上に表示される。
なお、デジタルカメラ2が備える0%基準値設定部211、割合演算部212、演算結果変換部213、および表示処理部214のそれぞれの機能は、バッテリパック1側が備えてもよい。また、バッテリパック1が備える充電電流検出部111、積算値リセット部112、充放電電流積算部113、充電電流積算部114、充電回数測定部115、基準積算値補正部116、セル係数設定部117、およびパラメータ出力部118のそれぞれの機能は、デジタルカメラ2側が備えてもよい。さらに、ここでは、デジタルカメラ2に対して二次電池が着脱可能な状態で搭載された例を示しているが、二次電池が着脱不可能な状態で搭載され、上記の各機能ブロックがすべてデジタルカメラ2の内部に備えられてもよい。
次に、バッテリパック1の備える各機能について説明する。まず始めに、充放電電流の積算値の積算誤差を補正する手法について説明する。
図4は、充放電電流の積算値の積算誤差を補正する手法を説明するための図である。
バッテリパック1において、充放電電流積算部113は、二次電池12の充放電電流を積算している。この充放電電流の積算は、基本的に、充電電流を検出したときは、その電流の大きさを加算し、放電電流を検出したときは、その電流の大きさを減算することが行われる。
一般に、本実施の形態で二次電池12として用いているリチウムイオン型二次電池に定電圧で充電を行う場合、充電時間が進むにつれて、図の上側の充電電流は減少していく一方、図の下側の充放電電流積算値は増加していく。
ところで、充放電電流積算値の測定値bは、無限小な時間ではなく、有限小であって幅のある微小時間ごとに電流を積算しているため、積算が進むにつれて、実際の充放電電流積算値aに対する誤差cが蓄積されていく。
ここで、リチウムイオン型二次電池には、満充電付近のあるタイミングdで、充電電流がある基準値Xとなり、さらに充放電電流積算値が基準値Yになるという関係がある。この関係を利用して、バッテリマイコン11は、充電電流が基準値Xになった場合には、充放電電流積算値の測定値(すなわち、現在の充放電電流の積算値)を基準値Yにリセットする。このように、充放電電流積算値の測定値を補正することで、充放電電流積算部113によって積算された充放電電流の積算値を、実際の値に近づけることができる。
なお、ここでは、充放電電流積算部113で積算される充放電電流の積算誤差の補正について説明したが、充電電流積算部114で積算される充電電流の積算誤差についても、同様に補正されてもよい。
次に、二次電池12の劣化を評価するための充電回数の測定手法について説明する。 図5は、充電回数を測定する手法を説明するための図である。
上述したように、リチウムイオン型二次電池は、劣化するに従って充放電可能な容量が低下する。二次電池12の充放電可能な容量は、(1−劣化度)の値に比例する。ここで、劣化度は、二次電池12の劣化の度合いを示した指数であり、本実施の形態のセル係数の設定に用いられる。劣化度は、二次電池12の充放電回数が多いほど高くなることから、劣化度を求めるために、充電回数測定部115により二次電池12の充電回数のみを測定し、これを二次電池12の充放電回数に代えて劣化度の決定に用いる。ここで、充放電回数とは、基本的には、二次電池12の両端の電圧(セル電圧)が0の状態から満充電に至り、さらに電圧0の状態に戻る動作の回数を指す。従来から、このような充放電回数は、セル電圧の増減状況に基づいて測定されていた。
本実施の形態に係る充電回数測定部115は、劣化度を求めるために、充放電電流の積算値の代わりに、二次電池12の充電電流の積算値を基に充電回数をカウントする。
図5では、充放電動作に伴う充放電電流の積算値の変化を実線で示し、このときの充電電流の積算値を点線で示している。また、充電回数をカウントアップする充電電流積算値のしきい値を、例として、満充電時の充電電流積算値の25%としている。このため、4回カウントアップすると充電回数が1回となるように、1/4回ずつカウントアップを行うようにして、誤差を小さくしている。また、これにより、例えば積算値がしきい値に達する前にリセットなどが行われ、積算値がクリアされた場合でも、積算値が大幅に狂うことを防止できるという効果も生まれる。
このような手法により、比較的狭い電圧範囲で小刻みに充放電が繰り返されたときでも、充電回数を正確にカウントすることができるようになる。特に、放電電流ではなく、充電電流の積算値を基にカウントすることにより、充放電回数の測定精度を高めることができる。例えば、バッテリパック1のバッテリ側プラス端子15aおよびバッテリ側マイナス端子15bが開放状態であるときでも、自然放電により微少な放電電流が流れる場合があるが、放電電流を積算すると、このような微少電流を検出できないことがある。このため、放電電流を基に充放電回数をカウントすると、充放電回数の誤差が大きくなる。従って、充電電流の積算値を基に充電回数を測定して、充放電回数とすることで、その測定精度を高めることができる。
また、放電電流を積算する場合に、微少電流を検出できるようにすると、充放電電流の積算値の分解能を高くする必要があるので、積算値を保持するためのメモリのサイズが大きくなる。これに対して、二次電池12の充電時には充電器が接続されて、放電時と比較して大きな電流が連続的に流れることから、充電電流を積算する場合にはその積算の分解能を低くすることができ、その積算値保持用のメモリのサイズを小さくすることもできる。また、充電電流の積算値を区分することにより、積算値は一定値(上記例では25%)を超えないので、積算値保持用のメモリ領域を一定サイズとすることができる。
また、充電回数をカウントアップする充電電流積算値のしきい値は、例えば25%といったように、比較的大きな値にしても、充電回数の測定精度を維持することができる。このため、充電回数のカウント値を保持するためのメモリのサイズを小さくすることもできる。
なお、本実施の形態では、充電電流の積算値が一定値になるごとに充電回数をカウントアップしていたが、この他に例えば、一定時間ごとにカウントアップ動作を行うようにしても、上記と同様に充電回数の測定精度を高める効果を得ることができる。
また、以上に限らず、劣化評価のためには、その他の充放電回数のカウント方法を用いることができる。
以上のように充電回数が測定されると、その測定結果に基づいて、基準積算値補正部116は基準積算値を補正し、セル係数設定部117はセル係数を設定する。
まず、基準積算値補正部116による基準積算値の補正について説明する。
図6は、基準積算値の算出を説明するための図である。
一般に、リチウムイオン型二次電池の充電回数と、充放電電流積算値の基準値Y(満充電時の充放電電流積算値)には、ほぼ線形の関係があることが知られている。そこで、充電回数測定部115によって測定された充電回数(図5)と、充放電電流の積算値の基準値Y(図4)との関係を、図に示すような直線を示す所定の1次式を関係式として予め定める。そして、定めた一次式をバッテリマイコン11内に格納しておく。これにより、基準積算値補正部116は、この1次式を用いて、測定された充電回数(例えば、α回目)を二次電池の劣化による影響に応じた充放電電流の積算値の基準値Y(例えば、Yα)に換算する。
従って、一般的には、二次電池の劣化の進行に従って、満充電時の充放電電流の積算値も低下していくことになるが、上記のような基準積算値の補正を行うことで、二次電池が劣化した場合においても、満充電時でも残量表示が「100%」を示さなくなってしまう事態を防止し、残量表示が「100%」を示すようにすることができる。
この直線は、例えば、所定回数ごと(例えば、10回ごと)に充放電を繰り返したときの、それぞれの基準値Yを測定し、その測定結果に基づいて作成することができる。
次に、セル係数設定部117によるセル係数の設定について説明する。
セル係数設定部117で設定されるセル係数は、バッテリの劣化などによるバッテリ容量への影響を0%基準値に反映させるべく、0%基準値を補正するための値であり、劣化度をパラメータに含む関数である。
本実施の形態では特に、充電回数が多いほどバッテリ容量が低下することに鑑み、セル係数は、二次電池12における充電回数に応じた容量低下率を示すこととして、セル係数として劣化度をそのまま用いることにする。なお、これに限らず、セル係数のパラメータとして、例えば温度など、他の要素を含めてもよい。
図7は、劣化度の算出を説明するための図である。
二次電池では、一般に、充放電回数が少ない場合にはバッテリ容量の低下を示す劣化度が大きく増加し、その後増加率は緩やかになって、ある回数を超えると再び増加率が大きくなることが知られている。例えば、リチウムイオン二次電池には、充放電回数が0回〜約10回の範囲では、劣化度が急激に増加し、充放電回数が約10回〜約300回の範囲では、劣化度が緩やかに増加し、充放電回数が約300回を超えると、劣化度が再び急激に増加する特性を持つものがある。
そこで、本実施の形態では、図7に示すように、劣化度増加の傾きが変化する変化点C1およびC2を設定し、それらの変化点の間を線形補間して直線で結び、前述したように充放電回数の代わりに充電回数を用いて、生成された折れ線を用いて充電回数を劣化度に換算する。図7の例では、変化点C1は充電回数が10回となる位置に設定され、変化点C2は充電回数が300回となる位置に設定されている。なお、図7中の劣化度補正終了点Eは、充電回数が300回より大きいときの変換直線上に設定されて、充電回数の仕様上の限界点を示す。これらの変化点および劣化度補正終了点は、二次電池12の特性に応じた位置に設定されればよい。
以上のような折れ線を用いて充電回数を劣化度に換算することにより、劣化度の算出誤差を低減することができる。従って、上述した充電回数の測定手法と併用することで、バッテリパック1のセル係数設定部117に対して、より正確な劣化度を出力することが可能になり、バッテリ残量をより正確に算出し、表示できるようになる。
次に、本実施の形態の充放電時におけるバッテリパック1およびデジタルカメラ2の動作について説明する。
図8および図9は、二次電池の充電時においてバッテリマイコンで実行される処理を説明するフローチャートである。なお、ここではバッテリパック1が専用の充電器により充電される場合を例示するが、この他に例えば、バッテリパック1がデジタルカメラ2に装着された状態で充電動作が実行可能である場合にも、以下と同様の処理が実行される。
まず、バッテリパック1が、バッテリ側プラス端子15aおよびバッテリ側マイナス端子15bによって充電器に接続され、充電が開始されると、充電電流検出部111は、充電電流を検出する(ステップS11)。
次に、充放電電流積算部113は、図4において前述した二次電池12における充放電電流の検出値の積算を行い(ステップS12)、充電電流積算部114は、二次電池12における充電電流の検出値の積算を行い(ステップS13)、充電回数測定部115は、ステップS13の充電電流積算部114による充電電流の積算値を基に、図5において前述した二次電池12の充電回数の測定を行う(ステップS14)。
次に、充電電流検出部111は、検出した充電電流から二次電池12の満充電を検出したか否かを判定し(ステップS15)、満充電を検出した場合には、ステップS21の処理に進む一方、満充電を検出していない場合には、ステップS11からの処理を、例えば一定時間ごとに繰り返す。ここで、充電電流検出部111による満充電の検出には、図4において前述した基準値Xが用いられる。すなわち、充電電流検出部111によって検出された充電電流が、基準値X以下になった場合には、充電電流検出部111は、満充電を検出したものとする。
次に、基準積算値補正部116は、ステップS14の充電回数測定部115により測定された充電回数を取得し(ステップS21)、基準積算値補正部116は、図6において前述したように、ステップS21で取得した充電回数に基づいて、基準積算値を補正して、バッテリマイコン11が備えるメモリ(図示省略)に格納する(ステップS22)。
次に、基準積算値補正部116は、補正した基準積算値を、バッテリマイコン11が備えるメモリに格納し(ステップS23)、積算値リセット部112は、最新の基準積算値によって、ステップS12で積算された充放電電流積算部113の積算値をリセットする(ステップS24)。
次に、セル係数設定部117は、ステップS21で取得した充電回数に基づいて、図7に前述したセル係数の設定を行い(ステップS25)、セル係数設定部117は、設定したセル係数を、バッテリマイコン11が備えるメモリに格納する(ステップS26)。
また、ステップS15での満充電の検出後に、さらに充電が継続された場合には、充放電電流積算部113は、ステップS24でリセットされた積算値を基準として、さらにステップS12における充放電電流の検出値の積算処理を繰り返し実行する。
図10は、二次電池の放電時においてバッテリマイコンで実行される処理を説明するフローチャートである。
バッテリパック1のバッテリマイコン11が、デジタルカメラ2の電源投入に基づく二次電池の放電電流を検出すると、パラメータ出力部118は、デジタルカメラ2側からの要求に応じて、いずれもバッテリマイコン11が備えるメモリに格納されている、基準積算値をデジタルカメラ2の割合演算部212に送信し(ステップS31)、セル係数をデジタルカメラ2の0%基準値設定部211に送信する(ステップS32)。
次に、充放電電流積算部113は、充電電流および放電電流を検出し、二次電池12における充放電電流の積算値の積算を行う(ステップS33)。このとき、充放電電流積算部113の積算値は、最後の満充電検出時(ステップS15に対応)において基準積算値によりリセット(ステップS24に対応)された積算値を基準に積算されたものである。
次に、パラメータ出力部118は、デジタルカメラ2の割合演算部212から充放電電流の要求を受けたか否かを判定し(ステップS34)、充放電電流の要求を受けていない場合には、ステップS33の処理に進む一方、充放電電流の要求を受けている場合には、パラメータ出力部118は、ステップS33において積算された最新の充放電電流の積算値をデジタルカメラ2の割合演算部212に送信する(ステップS35)。
このステップS33、ステップS34およびステップS35の処理は、デジタルカメラ2の電源がオフになるまで、例えば一定時間ごとに繰り返される。
なお、本実施の形態では、基準積算値およびセル係数の送信は、デジタルカメラ2の電源投入時に行われるのみであるが、これに限らず、二次電池12の放電中に随時または必要に応じて行われるようにしてもよい。例えば、二次電池12の温度を加味してセル係数を算出する場合には、デジタルカメラ2側においてバッテリ残量の割合を演算する際に、現在の充放電電流積算値とともに、現在の温度に応じて補正したセル係数が、バッテリパック1側からデジタルカメラ2側に送信されてもよい。
図11は、二次電池の放電時においてマイクロコントローラで実行される処理を説明するフローチャートである。
デジタルカメラ2のマイクロコントローラ21が、デジタルカメラ2の電源投入を検出すると、割合演算部212は、バッテリパック1のパラメータ出力部118から送信された基準積算値を取得し(ステップS41)、0%基準値設定部211は、パラメータ出力部118から送信されたセル係数を取得する(ステップS42)。
次に、0%基準値設定部211は、デジタルカメラ2の状態などに基づいて、0%基準値を設定する(ステップS43)。
これにより、0%基準値設定部211が、例えば、デジタルカメラ2に使用するアクセサリを変更したり、交換レンズを取り付けたりするなどの構成の変化や、フラッシュ使用などの撮像条件の違いや、撮像モードと画像表示モードなどの動作モードの違いなどにより、デジタルカメラ2の状態が変化した場合に、これに応じて0%基準値を再設定し、この再設定された0%基準値に基づいてバッテリ残量の表示が演算されるので、例えば、デジタルカメラ2の構成や動作モードの変更によって、安全に電源をオフにするために確保すべき残量が変化した場合にも、電源がオフになる充放電電流の積算値を下回るまで放電されたときに、バッテリ残量の表示を、確実に「0%」と表示できるようになる。
また、このステップS43では、0%基準値設定部211が、設定した0%基準値に、ステップS42において取得したセル係数を乗じることによって、0%基準値を補正する。これにより、二次電池12の劣化の影響が、0%基準値に反映される。
次に、割合演算部212は、パラメータ出力部118から送信された最新の充放電電流の積算値を取得し(ステップS44)、割合演算部212は、バッテリ残量の割合を示す値である残容量表示度数を算出する(ステップS45)。演算結果変換部213は、ステップS45で算出された残容量表示度数が100%未満であるか否かを判定し(ステップS46)、残容量表示度数が100%未満である場合には、算出された残容量表示度数を、表示処理部214に出力する(ステップS47)一方、残容量表示度数が100%以上である場合には、残容量表示度数を、表示上は「100%」に変換して、表示処理部214に出力する(ステップS48)。その後、ステップS43からの処理を、例えば一定時間ごとに繰り返す。
なお、ステップS42で実行されるセル係数の取得の処理は、本実施の形態では、デジタルカメラ2の電源投入時に1回行われるのみであるが、これに限らず、この処理をデジタルカメラ2の使用中に、随時行うようにして、例えば二次電池12の温度に基づいて修正されたセル係数をバッテリパック1から取得し、この取得したセル係数に基づいて0%基準値を随時補正してもよい。
また、ステップS43で実行される0%基準値の設定の処理は、本実施の形態では、デジタルカメラ2の使用中に、随時行われるが、これに限らず、この処理をデジタルカメラ2の電源投入時に1回行われるのみにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態のバッテリパック1によれば、二次電池12に対する充電電流が所定の値まで減少したことに基づいて、現在のバッテリの残容量を示す充放電電流の積算値が基準積算値にリセットされる。そして、リセットされた積算値を基準として新たに充放電電流が積算され、この積算値を基にバッテリ残量表示の演算が実行される。これにより、二次電池12が満充電に対応する所定の容量まで充電されるたびに、ユーザに通知されるバッテリ残容量が満充電(すなわち、100%)を示すように修正される。従って、バッテリ残容量を、機器のユーザに対してより正しく認識させることができる。例えば、実際には100%の状態なのに100%未満と表示されるといった事態が防止される。
さらに、基準積算値補正部116が、基準積算値自体を二次電池12の劣化度(充電回数)により補正し、補正した値が割合演算部212により上記演算に利用されるので、二次電池12の劣化度合いに関係なく、常に残量を正しくユーザに通知できる。
さらに、セル係数設定部117が二次電池12の劣化などの状態の変化に応じて0%基準値を補正するセル係数を設定し、この再設定されたセル係数に基づいてバッテリ残量の表示が演算されるので、例えば、二次電池12の劣化が進んだことによって、安全に電源をオフにするために確保すべき充放電電流の積算値が変化した場合にも、電源がオフになる充放電電流の積算値を下回るまで放電されたときに、バッテリ残量の表示を、確実に「0%」と表示できるようになる。
なお、以上の実施の形態では、本技術をデジタルカメラに適用したが、これに限らず、二次電池で駆動され、かつ、バッテリ残量を表示するための表示機能を備えたいかなる電子機器にも、本技術を適用可能である。また、バッテリ残量は、ユーザに通知するためには、ユーザに対して表示により視覚的に通知される以外に、例えば音声などの他の手段によって通知されてもよい。
1……バッテリパック、2……デジタルカメラ、11……バッテリマイコン、12……二次電池、13……抵抗、14……通信インタフェース、15a……バッテリ側プラス端子、15b……バッテリ側マイナス端子、15c……コントロール端子、21……マイクロコントローラ、22……LCD、22a……残量表示画像、24……通信IC、25a,25b……電源端子、25c……コントロール端子、111……充電電流検出部、112……積算値リセット部、113……充放電電流積算部、114……充電電流積算部、115……充電回数測定部、116……基準積算値補正部、117……セル係数設定部、118……パラメータ出力部、211……0%基準値設定部、212……割合演算部、213……演算結果変換部、214……表示処理部

Claims (4)

  1. 二次電池により駆動する電子機器において、
    前記二次電池における充放電電流の検出値を積算する充放電電流積算部と、
    充電時において前記二次電池に対する充電電流が所定の値まで減少したことを検出する充電電流検出部と、
    前記充電電流検出部により前記充電電流が所定の値まで減少したことが検出されると、あらかじめ決められた基準積算値によって前記充放電電流積算部の積算値をリセットする積算値リセット部と、
    前記二次電池の残容量をユーザに通知するための、満充電時の容量に対する現在の残容量の割合を演算する割合演算部と、
    前記二次電池の残容量を音声によりユーザに通知する残容量通知部と、
    を有し、
    前記充放電電流積算部は、前記積算値リセット部によるリセット処理の後、リセットされた積算値を基準として前記充放電電流を積算し、
    前記割合演算部は、前記満充電時の容量に対応する積算値として前記基準積算値を取得するとともに、前記現在の残容量に対応する積算値として前記充放電電流積算部による積算値を随時取得して、前記満充電時の容量に対する現在の残容量の割合を演算する電子機器。
  2. 前記二次電池と、前記二次電池からの各種検出値に基づいて所定の処理を実行する処理回路とが一体に収容され、前記電子機器に対して着脱可能に構成されたバッテリパックと、
    前記バッテリパックと通信する通信部と、
    を有し、
    前記バッテリパックの前記処理回路は、前記充電電流検出部と、前記積算値リセット部とを有し、
    前記割合演算部は、演算に必要なパラメータを前記通信部を通じて前記バッテリパックから受け取る請求項1記載の電子機器。
  3. 前記割合演算部は、前記電子機器の電源投入直後に前記基準積算値を取得した後、前記充放電電流積算部による積算値を一定時間ごとに取得して演算を行う請求項2記載の電子機器。
  4. 前記割合演算部による前記満充電時の容量に対する前記現在の残容量の割合を表示するための表示処理部をさらに有する請求項1記載の電子機器。
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