JP2012093593A - 画像形成装置 - Google Patents

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【課題】転写材の転写ニップ突入時におけるベルト像担持体の速度変動を抑制できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられるループ状のベルト像担持体と、ベルト像担持体を介して複数の張架ローラの1つと対向し、ベルト像担持体のループ外側面であるおもて面に当接して転写ニップを形成する転写ローラが設けられ、転写ニップ内に挟み込んだ転写材へ該おもて面に担持した画像を転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、転写ローラの近傍で、ベルト像担持体の転写ニップよりもベルト像担持体移動方向上流側の領域に当接する当接部材と、当接部材と転写ローラとを支持し、転写材の転写ニップ突入時の転写ローラ変位に連動して当接部材をベルト像担持体の張力が増加する方向に変位させる連動手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置においては、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられるベルト像担持体である中間転写ベルトに突発的な速度変動が生ずると、潜像担持体から一次転写部で中間転写ベルト上に転写された画像が伸び縮みしてしまう。そのため、潜像担持体から中間転写ベルト上に転写された画像に、一定の画像濃度であるべき部分に濃淡が生じる。また、中間転写ベルトに対して互いに異なる色の画像を順次重ね合わせて転写する多色画像形成装置においては、中間転写ベルトの速度変動によって色ズレが発生してしまう。
上述の突発的な中間転写ベルトの速度変動は、二次転写ローラと、中間転写ベルトを介して二次転写ローラと対向する対向ローラとで形成した二次転写ニップに転写材である用紙を通紙した場合などに発生する。
詳しく説明すると、図24に示すように、中間転写ベルト110を介して二次転写ローラ133と二次転写対向ローラ116とで形成した二次転写ニップへ用紙Sの先端が突入することにより、二次転写ニップが用紙Sの厚さ分だけ押し広げられる。二次転写ニップが用紙Sの厚さ分だけ押し広げられると二次転写対向ローラ116の駆動に突発的に負荷が加わり、二次転写対向ローラ116の回転が一時的に遅くなる。これにより、二次転写対向ローラ116で送られるベルト量よりも二次転写ニップ上流側張架面の上流端が巻き付いている駆動ローラ114から送り出されるベルト量の方が多くなる。その結果、二次転写ニップ上流側張架面が弛み気味となる。
このように転写紙Sが二次転写ニップに対して突入することで生じる負荷変動により中間転写ベルト110が弛み張力変動が生じると、駆動ローラ114、従動ローラ115及び二次転写対向ローラ116により張架され回転移動している中間転写ベルト110に速度変動が生じる。そのため、このときに感光体ドラム104から中間転写ベルト110に一次転写部で画像の転写が行われると前記速度変動のため上述したような画質劣化が生じてしまう。
特許文献1に記載の画像形成装置には、用紙が二次転写ニップに突入することで弛み気味となる中間転写ベルトの二次転写ニップ上流側張架面で、中間転写ベルトを内側に屈曲させるように外側からバネにより付勢するテンションローラが設けられている。中間転写ベルトの二次転写ニップ上流側張架面の張力が減少すると、バネの付勢力によってテンションローラが内側に変位し、前記二次転写ニップ上流側張架面の張力を増加させる。これにより、二次転写ニップに用紙を通紙した際に前記二次転写ニップ上流側転写面の張力が低下して前記速度変動が生じるのを抑制できるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、用紙の転写ニップ突入時にテンションローラが変位して前記二次転写ニップ上流側張架面の張力が強められるわけではない。すなわち、用紙が二次転写ニップに突入して、中間転写ベルトの二次転写ニップ上流側張架面の張力が低減してから、テンションローラが変位して前記二次転写ニップ上流側張架面の張力が強められる。そのため、用紙の二次転写ニップ突入直後は、前記二次転写ニップ上流側張架面が弛み気味となるので、上述したように中間転写ベルト110に速度変動が生じる。そして、このときに感光体ドラム104から中間転写ベルト110に一次転写部で画像の転写が行われると前記速度変動のため上述したような画質劣化が生じてしまう。
また、特許文献1に記載される画像形成装置では、装置の小型化のために、二次転写ニップ下流側張架面で中間転写ベルトを90°以上内側に屈曲させて張架している。このため、中間転写ベルトを90°以上内側に屈曲させる箇所で局所的な応力が発生し、この局所的な応力により中間転写ベルトの耐久性が得難いという問題がある。
また、これまでトナー像担持ベルトが中間転写ベルトである中間転写方式の画像形成装置について説明したが、高画質化のために中間転写ベルト上のトナー像を用紙へ転写する際、画像転写と画像定着とを同時におこなう転写同時定着方式の画像形成装置であっても、上記転写部で同様の問題が生じ得る。
また、トナー像担持ベルトが感光体ベルトであり感光体ベルト上のトナー像を転写部で用紙に直接転写する直接転写方式の画像形成装置であっても、前記転写部で同様の問題が生じ得る。この場合は、用紙が転写部に突入する際に、それまで一定速度で駆動されていた感光体ベルトの速度変動が生じる。この感光体ベルトの速度変動により、潜像を形成する露光光の照射タイミングと感光体ベルト表面が露光位置を通過するタイミングにズレが生じ、感光体ベルト上に形成される潜像の位置ズレが生じるという不具合が発生し得る。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、転写材の転写ニップ突入時におけるベルト像担持体の速度変動を抑制できる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられるループ状のベルト像担持体と、該ベルト像担持体を介して該複数の張架ローラの1つと対向し、該ベルト像担持体のループ外側面であるおもて面に当接して転写ニップを形成する転写ローラが設けられ、該転写ニップ内に挟み込んだ転写材へ該おもて面に担持した画像を転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、前記転写ローラの近傍で、前記ベルト像担持体の前記転写ニップよりもベルト像担持体移動方向上流側の領域に当接する当接部材と、前記当接部材と前記転写ローラとを支持し、前記転写材の転写ニップ突入時の転写ローラ変位に連動して該当接部材を前記ベルト像担持体の張力が増加する方向に変位させる連動手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記連動手段は、上記転写ローラを支持する転写ローラ支持部材と、上記当接部材を支持する当接部材支持部材と、各々の支持部材間の距離を規制する規制部材とで構成されることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記転写ローラ支持部材と上記当接部材支持部材との間の距離が上記規制部材によって調節可能であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2または3の画像形成装置において、上記記当接部材は、当接部材自身や上記当接部材支持部材にかかる重力によって、上記ベルト像担持体に対してループ内側から外側に当接することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2または3の画像形成装置において、上記当接部材を上記ベルト像担持体に対してループ内側から外側に当接させるように付勢する付勢手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、上記ベルト像担持体に対する上記当接部材の位置を転写材の厚さに応じて調節することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の画像形成装置において、転写材の厚さを検知する転写材厚さ検知手段を備えており、前記転写材検知手段によって検知した厚さに応じて、上記ベルト像担持体に対する上記当接部材の位置を調節することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の画像形成装置において、上記転写ニップ近傍に設けられ、上記ベルト像担持体または転写材を加熱する加熱手段を有し、前記転写ニップで前記ベルト像担持体上のトナー像を転写材に転写すると同時に定着するように構成したことを特徴とするものである。
本発明においては、転写材の転写ニップ突入時に転写ローラが変位するのに連動して、ベルト像担持体の転写ニップ上流側張架面の張力を強める方向に当接部材が変位する。これにより、転写材の転写ニップ突入直後から、前記転写ニップ上流側張架面の張力が当接部材によって強められ前記転写ニップ上流側張架面の張力低下を抑制することができる。よって、転写材の転写ニップ突入直後から、前記転写ニップ上流側張架面の張力が低下することで生じるベルト像担持体の速度変動を抑制することができる。
以上、本発明によれば、転写材の転写ニップ突入時におけるベルト像担持体の速度変動を抑制できるという優れた効果がある。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 従来の画像形成装置の概略構成図。 中転駆動ローラと従動ローラとの速度変動を示す図。 位置ズレが発生したトナー像が転写された用紙の模式図。 (a)用紙がプレニップ部に突入した際の力の伝達を示した図、(b)用紙がプレニップ部に突入した際の二次転写ニップ近傍の拡大説明図、(c)用紙がプレニップ部に突入した際の速度変動を説明するグラフ。 (a)用紙が本ニップ部に突入した際の力の伝達を示した図、(b)用紙が本ニップ部に突入した際の二次転写ニップ近傍の拡大図、(c)用紙が本ニップ部に突入した際の速度変動を説明するグラフ。 用紙の本ニップ部突入によって中転駆動ローラと入口ローラとが共に減速するメカニズムの説明図。 (a)中間転写ベルトのプレニップ領域が戻る際の力の伝達を示した図、(b)中間転写ベルトのプレニップ領域が戻る際の二次転写ニップ近傍の拡大説明図、(c)中間転写ベルトのプレニップ領域が戻ることによる速度変動を説明するグラフ。 テンションローラ及び二次転写ローラの変位と、中転駆動ローラ及び従動ローラの速度変動との関係を示すグラフ。 従来構成の一例を示す図。 従来構成の他例を示す図。 構成例1に係る画像形成装置の要部の概略構成図。 構成例1に係る機構の動作の詳細図。 構成例2に係る画像形成装置の要部の概略構成図。 用紙突入時からの経過時間と従動ローラ線速変動率との関係のシミュレーション結果を示すグラフ。 構成例3に係る画像形成装置の二次転写ユニット近傍の拡大図。 カム位置切り替え機構の制御回路図。 モード切り替えのフローチャート。 紙厚によって押し当てローラ支持部材への突き当て量を変化させる制御のフローチャート。 用紙厚さ検知を行う場合の構成図。 用紙の厚さを検知してモード切替を行う場合の動作フローチャート。 構成例5に係る転写定着装置を有する画像形成装置の概略構成図。 構成例5に係る他構成の転写定着装置を有する画像形成装置の概略構成図。 転写材が二次転写ニップに突入した際に中間転写ベルトの張架状態が変化した状態を示す模式図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。この画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット100Y,100C,100M,100Bkを備えている。また、機内で記録シートを搬送するための複数のガイド板からなる用紙搬送路、レジストローラ対9、定着装置15、光書込ユニット(不図示)、及び、転写ユニット50なども備えている。
本実施形態の画像形成装置は、4つのプロセスユニット100Y,100C,100M,100Bkを、後述する中間転写ベルト2に対してその無端移動方向に沿って並べた所謂タンデム型の構成になっている。
各色のプロセスユニット100Y,100C,100M,100Bkは、それぞれ、潜像担持体たる感光体ドラム1Y,1C,1M,1Bkと、その周囲に配設される各種装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、プリンタ部本体に対して着脱可能になっている。そして、互いに使用するトナーの色が異なる点以外は同様の構成になっている。
Y用のプロセスユニット100Yを例にすると、トナー像担持体たる感光体ドラム1Yの周囲に、帯電装置103Y、現像装置101Y、ドラムクリーニング装置102Y等を有している。プロセスユニット100Yの感光体ドラム1Yは、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動せしめる。帯電装置103Yは、回転駆動される感光体ドラム1Yの周面をトナーの帯電極性と同極性に一様帯電せしめる。図示しない光書込ユニットは、画像情報に基づいて、レーザーダイオードを駆動して、回転中の帯電した感光体ドラム1Yに対して、レーザー光をそれぞれ回転軸線方向に偏向せしめながら照射することで、光走査処理をおこなう。これにより、感光体ドラム1Yには、Y画像情報に基づいた静電潜像が形成される。感光体ドラム1Yとしては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。
現像装置101Yは、図示しない磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有する二成分現像剤(以下、単に現像剤という)を用いて、感光体ドラム1Y上の静電潜像を現像する。二成分現像剤の代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤によって現像をおこなうタイプのものを使用していもよい。
現像によって感光体ドラム1Y上に形成されたYトナー像は、後述するY用の一次転写ニップで中間転写ベルト2のおもて面に転写される。このようにしてYトナー像を転写した後の感光体ドラム1Y上に付着している転写残トナーは、ドラムクリーニング装置102Yによって感光体ドラム1Y表面から除去される。このクリーニングに先立って、感光体ドラム1Yの表面は図示しない除電ランプによる光照射を受けて除電される。
Y用のプロセスユニット100Yについて説明したが、M,C,Bk用のプロセスユニットにおいても、同様にして感光体ドラム1M,1C,1Bkの表面にM,C,Bkトナー像が形成される。
4つのプロセスユニット100Y,100C,100M,100Bkの下方には、転写ユニット50が配設されている。この転写ユニット50は、トナー像担持ベルトたる中間転写ベルト2を有している。中間転写ベルト2は、中転駆動ローラ3、二次転写対向ローラ5、テンションローラ6、従動ローラ7、入口ローラ4などの張架ローラによって張架されている。この中間転写ベルト2を、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Bkに当接させながら、中転駆動ローラ3の回転駆動によって図中時計回り方向に無端移動させる。これにより、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Bkと中間転写ベルト2とが当接するY,C,M,Bk用の一次転写ニップが形成されている。
Y,C,M,Bk用の一次転写ニップの近傍では、ベルトループ内側に配設された一次転写ローラ54Y,54C,54M,54Bkによって中間転写ベルト2を感光体ドラム1Y,1C,1M,1Bkに向けて押圧している。これら一次転写ローラ54Y,54C,54M,54Bkには、それぞれ図示しない電源によって一次転写バイアスが印加されている。これにより、Y,C,M,Bk用の一次転写ニップには、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Bk上のトナー像を中間転写ベルト2に向けて静電移動させる一次転写電界が形成されている。
図中時計回り方向の無端移動に伴ってY,C,M,Bk用の一次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト2のおもて面には、各一次転写ニップでトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト2のおもて面には4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト2の図中下方には、当接部材たる二次転写ローラ8が配設されており、中間転写ベルト2における二次転写対向ローラ5に対する掛け回し箇所にベルトおもて面から当接して二次転写ニップを形成している。これにより、中間転写ベルト2のおもて面と、二次転写ローラ8とが当接する二次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ8の軸中心は、二次転写対向ローラ5の軸中心よりも、用紙搬送方向上流側に位置している。本実施形態においては、二次転写ローラ8を不図示のモータにより図中反時計回りに回転駆動させている。なお、二次転写ローラ8が中間転写ベルト2に対して連れ回る構成でもよい。
ベルトループ内の二次転写対向ローラ5には、図示しない電源によってトナーと同極性の二次転写バイアスが印加されている。一方、ベルトループ外の二次転写ローラ8は接地されている。これにより、二次転写ニップ内に二次転写電界が形成されている。
二次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対9が配設されている。画像形成に並行して、給紙ローラ18を回転し、給紙カセット20から転写材たる用紙19を繰り出し、分離ローラ17で1枚ずつ分離して用紙搬送経路に入れ、搬送ローラ16で搬送してレジストローラ対9に突き当てて止める。または、手差し部上の用紙を繰り出し、用紙搬送経路に入れ、同じくレジストローラ対9に突き当てて止める。
レジストローラ間に挟み込んだ用紙19を中間転写ベルト2上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで二次転写ニップに送り出す。二次転写ニップ内では、中間転写ベルト2上の4色トナー像が二次転写電界やニップ圧の影響によって転写材たる用紙に一括二次転写され、用紙の白色と相まってフルカラー画像となる。
二次転写ニップを通過した中間転写ベルト2のおもて面には、二次転写ニップで用紙に転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、中間転写ベルト2に当接する不図示のベルトクリーニング装置によってクリーニングされる。
二次転写ニップを通過した用紙19は、中間転写ベルト2と搬送ベルト11との搬送力により定着装置15に向けて送られる。定着装置15は、定着ローラ13と加熱ローラ14とで張架された定着ベルト13aに対して加圧ローラ12を圧接して構成する。定着ベルト13aは加熱ローラ14内の図示しないIHコイルによって加熱され、画像定着に必要な温度まで加熱される。一方、加圧ローラ12にも内部に図示しないヒーターを内蔵しており、待機時の予備加熱に使用している。用紙上の未定着画像は、定着ベルト13aと加圧ローラ12とのニップ部において熱と圧力を与えられ、用紙19に定着される。なお、定着装置15のヒーターはIHコイルを用いたものでなくてもよく、熱ローラ対で構成された方式であっても良い。
定着装置15で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、図示しない排紙トレイに排出される。または、図示しない両面反転機構により再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録、定着して後、排紙トレイに排出する。
中間転写ベルト2に当接して二次転写ニップを形成している二次転写ローラ8は、金属製の芯金とこれの周面に被覆されたゴム等の弾性部材とを具備している。二次転写ニップでは、中間転写ベルト2における二次転写対向ローラ5に対する掛け回し箇所が、二次転写ローラ8の表面の弾性部材に食い込んでいる。これにより、幅広い二次転写ニップが形成されている。
次に、従来の画像形成装置の中間転写ベルト2の課題について説明する。図2は従来の画像形成装置の概略構成図であり、基本的な構成は本実施形態の画像形成装置と略同じなので、その説明は省略する。
用紙19が二次転写ニップ部に突入する際、中間転写ベルト2の感光体ドラム1Y,1C,1M,1Bkに当接する領域(以下、一次転写領域という)を張架する中転駆動ローラ3や従動ローラ7には図3に示すような速度変動が発生する。このような現象は特に厚紙通紙時(ここでは連量220[kg]紙、坪量256[g/m]紙以上を想定している)により顕著に見られる現象である。
それに対して、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Bkは用紙先端が二次転写ニップ突入時においてもほぼ同速で回転駆動されるので、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Bkと中間転写ベルト2との間で速度差が発生する。この速度差によって、一次転写ニップにおいて転写位置ずれが発生する。
図4は、単色の画像形成を行った場合に、前述したような転写位置ずれが発生したトナー象が最終画像として転写された用紙19を模式的に示す説明図である。
用紙先端の二次転写ニップ突入時に発生した一次転写ニップにおける転写位置ずれを含むトナー像は、一次転写ニップから二次転写ニップまでの距離をLとすると、用紙先端からLの位置で用紙19に転写または転写・定着される。このため、排紙される用紙19上の最終画像には、図4に示すように用紙先端からLの位置に正常な画像の部分I1よりも色が薄い部分I2や色が濃い部分I3という局所的な濃度ムラをもった画像となる。
なお、複数色の画像形成を行った場合は、各色で一次転写ニップから二次転写ニップまでの距離が異なるため、各色で用紙先端から濃度ムラまでの距離Lが異なる画像なって出力される。
このように、用紙先端の二次転写ニップ突入時に発生する一次転写ニップにおける転写位置ずれを防ぐには、用紙先端の二次転写ニップ突入時における中転駆動ローラ3や従動ローラ7の速度変動を抑制する必要がある。この中転駆動ローラ3や従動ローラ7の速度変動がどのようなメカニズムで発生するのかについて以下に述べる。
本実施形態の画像形成装置では、図1に示すように二次転写ローラ8の軸中心が二次転写対向ローラ5の軸中心よりも用紙搬送方向上流側に位置している。このため、中間転写ベルト2の外周面が二次転写ローラ8と当接するニップは、次の2つのニップ部を有する。すなわち、中間転写ベルト2の内周面が二次転写対向ローラ5と接触している二次転写ニップ(以下、本ニップ部という)と、二次転写ニップよりも用紙搬送方向上流側にあり、中間転写ベルト2の内周面が二次転写対向ローラ5と接触していないニップ部(以下、プレニップ部という)とを有している。
このように、本実施形態の画像形成装置では、本ニップ部やプレニップ部を有する構成であるため、中転駆動ローラ3や従動ローラ7の速度変動は、大きく分けて以下の3つの変動から成り立っている。
<(1)用紙19の先端がプレニップ部に突入することによる速度変動>
図5は、用紙19の先端がプレニップ部に突入した際に生じる速度変動の説明図である。用紙先端がプレニップ部に突入すると、中間転写ベルト2の転写ニップ上流側張架面である二次転写対向ローラ5と入口ローラ4との張架領域(以下、プレニップ領域T3という)が内側に押される。中間転写ベルト2のプレニップ領域T3が内側に押されると、プレニップ領域T3の用紙先端との当接部より中間転写ベルト移動方向上流側の部分が、図5(b)に示すように、中間転写ベルト移動方向へ引っ張られる。その結果、図5(b)に示すように、入口ローラ4には中間転写ベルト移動方向と同方向に引っ張る力I2が働き、入口ローラ4に回転方向と同方向のトルクE2が働く。その結果、入口ローラ4が加速する。
また、図5(a)の矢印F(2)に示すように、中間転写ベルト移動方向と同方向に引っ張る力I2は、中間転写ベルト2を介して中転駆動ローラ3に伝達され、中転駆動ローラ3に回転方向と同方向のトルクがかかり、図5(c)で太線で示すように中転駆動ローラ3が加速される。そして、最終的には、図5(a)の矢印F(2)に示すように、中間転写ベルト移動方向と同方向に引っ張る力I2が中間転写ベルト2を介して従動ローラ7にまで伝達される。その結果、図5(c)の太線で示すように従動ローラ7が加速される。
また、中間転写ベルト2のプレニップ領域T3の用紙先端との当接部より中間転写ベルト移動方向下流側の部分が、中間転写ベルト移動方向とは逆方向へ引っ張られる。その結果、図5(b)に示すように、二次転写対向ローラ5には、中間転写ベルト移動方向とは逆方向に引っ張る力I1が働き、二次転写対向ローラ5には回転方向とは逆方向のトルクE1がかかる。これにより、二次転写対向ローラ5が減速する。
また、中間転写ベルト移動方向とは逆方向へ引っ張る力I1は、図5(a)の矢印F(1)に示すように、中間転写ベルト2を介してテンションローラ6や従動ローラ7へ伝達される。伝達経路を考えれば、中間転写ベルト移動方向と同方向へ引っ張る力I2が従動ローラ7へ伝達され従動ローラ7が加速する前に、中間転写ベルト移動方向とは逆方向へ引っ張る力I1により従動ローラ7が減速するはずである。しかしながら、図5(c)を見てみると、中間転写ベルト移動方向とは逆方向へ引っ張る力I1による従動ローラ7の減速が生じていない。これは、本実施形態では、二次転写ローラ8を中転駆動ローラ3とは別のモータで駆動させたため、二次転写ローラ8の回転駆動力によって中間転写ベルト移動方向とは逆方向へ引っ張る力I1を消滅させてしまったためと考えられる。
図5(b)に示すように、中転駆動ローラ3が中間転写ベルト移動方向に引っ張られる力I2により加速することで、中間転写ベルト2の一次転写領域T1が加速される。その結果、図4に示すように正常な画像の部分I1よりも色が薄い部分I2が生じるのである。
<(2)用紙19の先端が本ニップ部に突入することによる速度変動>
図6は、用紙先端が二次転写ニップたる本ニップ部に突入した際に生じる速度変動の説明図である。
用紙19の先端が本ニップ部に突入することによる速度変動は、用紙19の先端が本ニップ部に突入する際に用紙19の先端が二次転写ローラ8を押し下げることによって二次転写対向ローラ5が減速する減少である。
ここで、二次転写対向ローラ5が減速するメカニズムについて図7を用いて説明する。図7に示すように、用紙19の先端が本ニップ部に突入するためには、用紙19の先端が、二次転写ローラ8を用紙19の厚さ相当分押し下げる必要がある。
図7に示すように二次転写ローラ8は、付勢コイルバネ10bにより図中矢印A方向に付勢されている。二次転写ローラ8を押し下げるには、用紙19の先端が二次転写ローラ8を押し下げる力(図中の矢印B)が、付勢コイルバネ10bの付勢力を上回る必要がある。用紙19の先端の押し下げる力Bは、用紙先端を図中右側へ搬送する搬送力であり、その搬送力は二次転写対向ローラ5の回転駆動力Cである。すなわち、用紙19の先端が二次転写ローラ8に当接したとき二次転写対向ローラ5には、中間転写ベルト2を搬送するためのトルクの他に、用紙先端が二次転写ローラ8を押し下げるのに必要なトルクが生じる。その結果、図6(b)に示すように二次転写対向ローラ5の回転負荷(図中矢印D1)が増加し、二次転写対向ローラ5が減速する。
一方、入口ローラ4についても、二次転写対向ローラ5と同様に減速が生じる。これは、用紙19の先端が本ニップ部に突入すると、用紙19の先端が二次転写ローラ8を押し下げるまで用紙19が前に進まないので、中間転写ベルト2と用紙間の摩擦力によるベルト走行負荷J2が生じる。このベルト走行負荷J2により入口ローラ4に回転方向とは逆方向のトルクD2が働き、入口ローラ4も同様に減速する。
このベルト走行負荷J2は、図6(a)の矢印(3)に示すように、中間転写ベルト2を介して中転駆動ローラ3へ伝達される。なお、中転駆動ローラ3に伝達されたベルト走行負荷は、中転駆動ローラ3を回転駆動させるモータの駆動力により打ち消されるため、中転駆動ローラ3より中間転写ベルト移動方向上流側の従動ローラ7に伝達されない。
二次転写対向ローラ5が減速すると、中間転写ベルト2の転写ニップ下流側張架面たる二次転写対向ローラ5と従動ローラ7との張架領域(以下、テンション制御領域T2という)が中間転写ベルト移動方向とは逆方向へ引っ張られ、図6(a)の矢印F(4)に示すように、テンションローラ6や従動ローラ7に中間転写ベルト移動方向とは逆方向の力J1が伝達される。
従動ローラ7に中間転写ベルト移動方向とは逆方向へ引っ張る力J1が伝達されると、図6(c)の太線に示すように従動ローラ7が減速する。従動ローラ7が減速することにより、中間転写ベルト2の一次転写領域T1が中間転写ベルト移動方向とは逆方向へ引っ張られ、中転駆動ローラ3に回転方向とは逆方向のトルクがかかる。その結果、図6(c)の太線に示すように中転駆動ローラ3が減速する。
このように、従動ローラ7や中転駆動ローラ3が減速する結果、中間転写ベルト2の一次転写領域T1が減速し、図4に示すように正常な画像の部分I1よりも色が濃い部分I3が生じるのである。
<(3)用紙先端が本ニップ部に突入した後における中間転写ベルト2のプレニップ領域T3の戻りによる速度変動>
図8は、用紙先端が本ニップ部に突入した後における中間転写ベルト2のプレニップ領域T3の戻りによる変動の説明図である。
図8(b)に示すように、用紙先端が二次転写ローラ8を押し下げて本ニップ部へ突入すると、これまで用紙19の先端によって内側に押し込まれていた中間転写ベルト2のプレニップ領域T3が元に戻る。その結果、上記<(1)用紙19の先端がプレニップ部に突入することによる速度変動>とは逆の現象が発生する。
すなわち、プレニップ領域T3の用紙先端が中間転写ベルト2を押していた位置よりも中間転写ベルト移動方向下流側では、中間転写ベルト移動方向と同方向に中間転写ベルト2を押し込むような力G1が発生する。
一方、プレニップ領域T3の用紙先端が中間転写ベルト2を押していた位置よりも中間転写ベルト移動方向上流側では、中間転写ベルト移動方向とは逆方向に中間転写ベルト2を押し込むような力G2が発生するのである。
中間転写ベルト移動方向とは逆方向に中間転写ベルト2を押し込む力G2は、図8(a)の矢印F(6)に示すように、中間転写ベルト2を介して入口ローラ4や中転駆動ローラ3に伝達される。入口ローラ4に中間転写ベルト移動方向とは逆方向に押し込む力G2が生じることで、図8(b)に示すような入口ローラ回転方向とは逆方向のトルクH1が入口ローラ4に生じ、入口ローラ4が減速する。同様に、中転駆動ローラ回転方向とは逆方向のトルクが中転駆動ローラ3に生じ、図8(c)の太線で示すように、中転駆動ローラ3の速度が低下する。
一方、中間転写ベルト移動方向と同方向に中間転写ベルト2を押し込む力G1は、図8(a)の矢印F(5)に示すように、中間転写ベルト2を介して二次転写対向ローラ5やテンションローラ6や従動ローラ7に伝達される。二次転写対向ローラ5に中間転写ベルト移動方向とは逆方向に中間転写ベルト2を押し込む力G1が伝達されると、図8(b)で示すように、二次転写対向ローラ5に回転方向と同方向のトルクH2が生じ、二次転写対向ローラ5が加速する。同様に、従動ローラ回転方向と同方向のトルクが従動ローラ7に生じ、図8(c)の太線で示すように、従動ローラ7の速度が増加する。
図9は、従動ローラ7及び中転駆動ローラ3の速度変動と、テンションローラ6及び二次転写ローラ8の変位との関係についての実験データである。
図9に示すように、従動ローラ7の線速が落ち込み始める、つまり上記<(2)用紙19の先端が本ニップ部に突入することによる速度変動>の開始とほぼ同時にテンションローラ6は急激に中間転写ベルト外側方向に変位し始めることがわかる。これは、中間転写ベルト2の二次転写対向ローラ5と従動ローラ7との間のベルトテンション(張力)の増大によりテンションローラ6が中間転写ベルト外側に押し下げられていることを意味している。
仮に、テンションローラ6が無い場合は、テンションローラ6が中間転写ベルト外側に押し下がることによるベルトテンションの緩和がないので、用紙先端が本ニップ部突入時に発生する負荷トルクがほぼ損失無く従動ローラ7に伝播することになり、従動ローラ7の減速は大きくなる。
また、テンションローラ6が中間転写ベルト外側方向に変位し始めるのとほぼ同時に、二次転写ローラ8も中間転写ベルト外側方向(図では下側)に変位し始めていることがわかる。そこで、二次転写ローラ8の変位に連動してテンション制御領域T2のベルトテンションを弱めることができれば、二次転写対向ローラ5を減速させる負荷トルクが従動ローラ7に伝播し難くでき、従動ローラ7や中転駆動ローラ3の速度低下を抑制でき、中間転写ベルト2の一次転写領域T1の速度低下を抑制することができる。
ここで、図10に示すように、二次転写ニップよりも中間転写ベルト移動方向下流側近傍の中間転写ベルト外側に押し当てローラ41が設置されており、中間転写ベルト2をクリーニングするクリーニング装置60が押し当てローラ41よりも中間転写ベルト移動方向下流側にあると、押し当てローラ41はクリーニング装置60によって除去される前の中間転写ベルト2上の転写残トナー70に圧接することになる。そのため、転写残トナー70の一部が中間転写ベルト2から押し当てローラ41へと転移して、押し当てローラ41が汚れたり、トナーが飛散したりする虞があるので、このような構成を採用するのは好ましくない。
また、図11に示すように、二次転写ニップよりも中間転写ベルト移動方向下流側近傍の中間転写ベルト内側に押し当てローラ41が設置されている場合では、用紙19の二次転写ニップ突入前に押し当てローラ41が中間転写ベルト2に内側から外側方向へ所定量食い込んでいるが(図中実線)、用紙19が二次転写ニップに突入した後は押し当てローラ41が中間転写ベルト2の内側方向へ退避する(図中点線)。そのため、用紙19の二次転写ニップ突入前後で中間転写ベルト2に対するクリーニングブレード51の当接圧や当接角度が変わってしまう。クリーニング装置60によるクリーニング性能に余裕度があればよいが、場合によっては用紙19の二次転写ニップ突入によってクリーニング不良が発生する虞があるので、このような構成を採用するのは好ましくない。
[構成例1]
図12は本構成例における構成全体図であり、押し当てローラ41を二次転写ニップ上流側近傍の中間転写ベルト内側に配置し、中間転写ベルト内側から外側方向に当接するようにしたものである。
二次転写ローラ8を回転可能に支持する二次転写ユニット10は、装置本体に回転可能に設けられた偏芯カム48によって二次転写ユニット回転支点43を中心に装置本体に対して回転可能に設けられている。また、二次転写ユニット10には、二次転写ユニット下部に設けられた引張りバネ支持点46と、その引張りバネ支持点46よりも上方で装置本体側に設けられた引張りバネ支持点45とに両端が支持された引張りバネ44の引張り力により、二次転写ユニット回転支点43を中心に図中反時計回りで二次転写ユニット10を回転させるような力が付勢されている。
用紙突入時、二次転ユニットの鉛直下向きの変位に連動して、押し当てローラ41が自重によって中間転写ベルト外側へと変位することにより、中間転写ベルト2の一次転写領域T1において加速力を発生させ、用紙先端の二次転写ニップ突入時に発生する負荷力(本ニップ突入変動)を相殺しようというものである。
一方、用紙19が二次転写ニップから抜ける時には、二次転写ユニットの鉛直上向きの変位に連動して、押し当てローラ41が中間転写ベルト内側へと変位することにより、中間転写ベルト2の一次転写領域T1において用紙19が二次転写ニップから抜ける時に発生する負荷力とは逆向きの力を発生させ前記負荷力を抑制する。
この機構により、押し当てローラ41が転写残トナーで汚れたりトナーが飛散したりするクリーニング性能の変化などの課題が解決でき、なおかつ、中間転写ベルト2の速度変動により生じる一次転写ニップにおける転写位置ずれを抑制できるという効果を得ることができる。
図13は本機構の動作の詳細図である。
押し当てローラ支持部材47は中間転写ベルト移動方向上流側の一端部で押し当てローラ41を支持し、中間転写ベルト移動方向下流側の他端部が入口ローラ4の回転軸を中心に回動するように設けられている。
二次転写ユニット10と押し当てローラ支持部材47との距離を規制する規制部材としてカム32が二次転写ユニット側に固定されて設置されており、カム32が押し当てローラ支持部材47に当接することで、二次転写ユニット10が押し当てローラ支持部材47にそれ以上近づくことができなくなり両者間の距離が規制される。なお、本実施形態ではカム32を二次転写ユニット10に設けているが、押し当てローラ支持部材47にカム32を設けても良い。
<二次転写部非加圧時>
二次転写ニップ非加圧時では図13(a)に示すように、偏芯カム48により二次転写ユニット10を下方に押し下げ二次転写ユニット回転支点43を中心に図中時計回りに回転させて、中間転写ベルト2から二次転写ローラ8を離間させることで、入口ローラ4の軸を中心に押し当てローラ支持部材47が自重や押し当てローラ41の重さによって、図中時計回りに回転して押し当てローラ41が中間転写ベルト2を内側から外側方向に所定量食い込んで押圧する。
<二次転写部加圧時(用紙突入前)>
二次転写ニップ加圧時では図13(b)に示すように、偏芯カム48による二次転写ユニット10の押し下げを解除し、二次転写ユニット10を引張りバネ44の引張り力によって二次転写ユニット回転支点43を中心に図中反時計回りに回転させることで、中間転写ベルト2に二次転写ローラ8を当接させる。また、前述したように二次転写ユニット10が回転することで、カム32が押し当てローラ支持部材47に突き当たりカム32によって押し当てローラ支持部材47が押し上げられ、押し当てローラ支持部材47が入口ローラ4の軸を中心として図中反時計回りに回転し、押し当てローラ41が中間転写ベルト内側に所定量退避する。
<用紙突入後>
用紙先端の二次転写ニップ突入時では図13(c)に示すように、二次転写ユニット10と共にカム32が用紙厚さ相当分押し下げられる。これにより、入口ローラ4の軸を中心に押し当てローラ支持部材47が自重や押し当てローラ41の重さによって図中時計回りに回転し、押し当てローラ41が中間転写ベルト2を内側から外側方向に押圧して中間転写ベルト2が引っ張られる。
このような構成により、用紙先端の二次転写ニップ突入タイミングで押し当てローラ41が中間転写ベルト2を所定量、中間転写ベルト外側方向へ引っ張ることができるので、前述したように中間転写ベルト2の一次転写領域T1において用紙先端の二次転写ニップ突入時に発生する負荷力を打ち消すことができる。
また、中間転写ベルト2の張力変化を検知するセンサを設けたり、押し当てローラ41を変位させるためにアクチュエータを用いたりする必要がなく、二次転写ユニット10と押し当てローラ41とがそれぞれ独立した支持部材で支持されているので、装置本体に対して二次転写ユニット10を図中手前側に引き出して機外に取り出す際の操作性が向上する。
なお、本機構では、300[g/m]紙以上の厚紙印刷時において、用紙19が二次転写ニップで二次転写ローラ8と中間転写ベルト2とにより挟まれると、カム32と押し当てローラ支持部材47とが離間するように設計されている。このとき、引張りバネ44の引張り力により二次転写ユニット10が上方に引き上げられることにより、二次転写ローラ8が中間転写ベルト2に押し付けられて、二次転写ニップで良好な転写が行える程度のニップ圧が生じる。
一方、300[g/m]紙未満の用紙印刷時において、用紙19が二次転写ニップで二次転写ローラ8と中間転写ベルト2とに挟まれたときには、カム32と押し当てローラ支持部材47とが離間せず、カム32とローラ支持部材47との接触力分だけ二次転写ニップのニップ圧が減少することになる。そのため、そのようなニップ圧の減少を抑えるためには、その分、引張りバネ44の引張り力を上げる必要がある。ただし、ニップ圧が減少したとしても、転写画像に大きな影響がなければ必ずしも引張りバネ44の引張り力を増加させる必要はない。
[構成例2]
図14は構成例2における構成全体図である。本構成例においては構成例1の構成に加えて、入口ローラ4の軸を中心に押し当てローラ支持部材47を図中時計回りに回転させるような引張り力を付与する引張りバネ52が押し当てローラ支持部材47の他端部側に取り付けられている。これにより、押し当てローラ41が、押し当てローラ41や押し当てローラ支持部材47の重みだけではなく引張りバネ52の引張り力にもよって、中間転写ベルト2を内側から外側方向に押圧する。
構成例1のように押し当てローラ41や押し当てローラ支持部材47の重みのみで押し当てローラ41を中間転写ベルト2に押し当てる場合、より押圧力を大きく設定するためには、押し付けローラ41の体積を大きくしたり、別途押し当てローラ支持部材47にステイを設けたりする必要がある。これに対して、本構成例のように引張りバネ52の引張り力を用いて押し当てローラ41を中間転写ベルト2に押し当てる構成であれば、引張りバネ52のバネ定数やバネ変位の設定によって自由に押圧力を設定できるので、前述したような課題はなくなる。
なお、本構成例における動作は構成例1と同様であるため、動作の説明は割愛する。
<シミュレーションによる抑制効果>
図15は、従来装置と本構成例の装置とについて、用紙19の二次転写ニップ突入後における従動ローラの速度変動を計算し比較したものである。なお、計算条件は用紙19の二次転写ニップ突入後において、カム32と押し当てローラ支持部材47とが離間するように設計しており、従来装置と本構成例の装置とで二次転写ユニット10を引っ張り上げる引張りバネ44の引張り力が同じであると仮定している。図15は、坪量359[g/m]の用紙19を通紙した場合の結果であり、このような厚紙が二次転写ニップに入した場合でも、本構成例の装置では従来装置に比べて約60[%]の速度変動抑制効果を得ることができる。
[構成例3]
構成例1や構成例2では、300[g/m]紙以上の厚紙印刷時において、用紙19の二次転写ニップ突入後、カム32と押し当てローラ支持部材47とが離間するように設計してある。そのため、それより薄い用紙の印刷時には、用紙19の二次転写ニップ突入後においてもカム32とローラ支持部材47とが離間せず、二次転写ニップのニップ圧が減少してしまい、場合によっては転写性能が損なわれる可能性がある。
図16は構成例3における構成の全体図である。本構成例では、構成例1や構成例2において二次転写ユニット10と押し当てローラ支持部材47との距離を規制する規制部材として二次転写ユニット10に固定されて設けられたカム32を、二次転写ユニット10に対して回転可能に設けられた偏芯カム33に変更して設けている。そして、偏芯カム33の位置を図示しないモータで制御することにより、押し当てローラ支持部材47への突き当て量を複数設定できるようにしたものである。
本構成例では、偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に突き当てないモードであるモード1と、偏芯カム32を押し当てローラ支持部材47に所定量突き当てるモードであるモード2とを設けている。
モード1は、例えば300[g/m]紙未満の普通紙や薄紙印刷時に用いるようにする。これにより、用紙19の二次転写ニップ突入時における中間転写ベルト2の速度変動が厚紙を用いる場合よりも比較的小さく一次転写ニップにおける転写位置ずれに伴う濃度ムラが生じにくい普通紙や薄紙印刷時に、モード1の状態で印刷を行えば、常に偏芯カム33と押し当てローラ支持部材47とが接触しないため、二次転写ニップのニップ圧を減少させることなく転写を行うことができる。
一方、モード2は、例えば300[g/m]紙以上の厚紙印刷時に用いるようにする。用紙19が二次転写ニップに突入前は、偏芯カム33と押し当てローラ支持部材47とが接触するため、二次転写ニップのニップ圧が減少してしまう。ところが、用紙19の二次転写ニップ突入後、偏芯カム33と押し当てローラ支持部材47とが離間するように設計しているため、用紙19が二次転写ニップに突入する前では減少していた二次転写ニップのニップ圧が、モード1を実行したときと同じ水準まで戻り、所定のニップ圧で中間転写ベルト2から用紙19に画像を転写することができる。
つまり、本構成例では、用紙19の二次転写ニップ突入時における中間転写ベルト2の速度変動が小さい普通紙や薄紙(300[g/m]紙未満)を用いる場合は、偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に突き当てないモード1を実行し、用紙19の二次転写ニップ突入時における中間転写ベルト2の速度変動が大きい厚紙(300[g/m]紙以上)を用いる場合は、偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に突き当てるモード2を実行し、負荷変動を抑制しつつ所定のニップ圧で転写するというように選択できるようにしている。
図17は、偏芯カム33の位置を切り替える偏芯カム位置切り替え機構28の制御回路図を示すものである。図17に示すように、図示しないCPUからの指令が駆動司令部25内のマイクロプロセッサ26へと入力されると、マイクロプロセッサ26は、予めメモリ27に格納しておいた押し当てローラ41の変位量に対応する駆動電圧値を取り出し、偏芯カム位置切り替え機構28の駆動ドライバ29に送り、モータ30を回転させる。
図18は、本構成例におけるモード1とモード2とのモード切り替えのフローチャートを示すものである。本構成例では、通常、モード1を用いて印刷処理が行われるように設定されており、モード切り替えOFFのときには偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に突き当てないモード1が実行され、モード切り替えONのときには偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に突き当てるモード2が実行される。
印刷ジョブ投入時にモード切り替えONが選択されると(S1でYES)、モード切り替えONとなりモード2が実行され、プリンタ本体のCPUから、駆動司令部25、カム位置切り替え機構28へと指令が伝達され、二次転写ユニット10の加圧時に偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に突き当てる動作が行われる(S2)。このような動作が実行された後、印刷が開始され(S3)、印刷処理を行い(S4)、印刷が終了すると(S5でYES)、モード切り替えOFFとなりモード1が実行され押し当てローラ支持部材47から偏芯カム33を離間させた後(S6)、一連の制御が終了する。なお、モードの切り替え設定は、プリンタ本体でのボタン操作やコンピュータでの印刷設定で設定可能とする。
[構成例4]
本構成例では、さらに複数の紙厚によって、表1に示すように押し当てローラ支持部材47への偏芯カム33の突き当て量を複数設定できるようにしたものである。
Figure 2012093593
図19に本構成例における制御のフローチャートを示す。本構成例では、モード2の中でさらに中厚紙モードと超厚紙モードとの2段階の設定ができるようにしており、中厚紙モードと超厚紙モードそれぞれに対応させた偏芯カム33の変位位置に偏芯カム33の位置を切り替える動作を行ってから、印刷を開始するようにしている。
印刷ジョブ投入時にモード切り替えONが選択されると(S1でYES)、モード切り替えONとなりモード2が実行される。次に、モード2において超厚紙モードが選択されると(S3でYES)、超厚紙モードが実行され、プリンタ本体のCPUから、駆動司令部25、カム位置切り替え機構28へと指令が伝達され、二次転写ユニット10の加圧時に偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に表1に示した突き当て量だけ突き当てる動作が行われる(S4)。一方、モード2において超厚紙モードが選択されなければ(S3でNO)、中厚紙モードが実行され、プリンタ本体のCPUから、駆動司令部25、カム位置切り替え機構28へと指令が伝達され、二次転写ユニット10の加圧時に偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に表1に示した突き当て量だけ突き当てる動作が行われる(S9)。このような動作が実行された後、印刷が開始され(S5でYES)、印刷処理を行い(S6)、印刷が終了すると(S7でYES)、モード切り替えOFFとなりモード1が実行され押し当てローラ支持部材47から偏芯カム33を離間させた後(S8)、一連の制御が終了する。なお、モードの切り替え設定は、プリンタ本体でのボタン操作やコンピュータでの印刷設定で設定可能とする。
用紙19の厚さに比例して用紙19が厚くなるほど用紙19の二次転写ニップ突入時における二次転写ユニット10の下がり量は大きくなる。そのため、用紙19が厚くなればなるほど、押し当てローラ支持部材47に対する偏芯カム33の突き当て量が大きくても、用紙19の二次転写ニップ突入後において偏芯カム33と押し当てローラ支持部材47とを離間させることができるようになるため、二次転写ニップのニップ圧の減少を抑えることが可能となる。
このような構成にすることで、中厚紙モードにおいても、カム突き当てによる負荷変動抑制効果を得つつ、所定のニップ圧で転写することが可能となる。
ここで、ユーザーによる走査でモード選択を行う場合、モード選択を間違えてしまう虞がある。そのため、実際に搬送された用紙19の厚さを検知した上で、位置切り替え動作を行うようにしても良い。
図20は用紙厚さ検知を行う場合の構成図を示すものである。厚さ検知センサ46をレジスト部の上流に配置し、レジスト開始前に厚さ検知を行うようにしている。図21はそのときの動作フローチャートを示すものである。
印刷ジョブが投入されてレジスト部に用紙19が給紙されると(S1)、厚さ検知センサ46で用紙厚さが検知される。用紙厚さが所定の閾値を超えると(S2でYES)、モード切り替えONとなりモード2が実行され、プリンタ本体のCPUから、駆動司令部25、カム位置切り替え機構28へと指令が伝達され、二次転写ユニット10の加圧時に偏芯カム33を押し当てローラ支持部材47に突き当てる動作が行われる(S3)。このような動作が実行された後、印刷が開始され(S4)、印刷処理を行い(S5)、印刷が終了すると(S6でYES)、モード切り替えOFFとなりモード1が実行され押し当てローラ支持部材47から偏芯カム33を離間させた後(S7)、一連の制御が終了する。なお、厚さ検知センサ46により用紙厚さを検知する場合には、上述のように紙厚に応じた偏芯カム33の変位量を複数持つテーブルを設定しておき、それら変位量を閾値として各種モードを実行するようにしても良い。
[構成例5]
構成例5においては、中間転写ベルト上のトナー像を用紙19へ転写すると同時に定着も行う転写定着装置を有する画像形成装置へと本発明を適用する方法について説明する。
図22は転写定着装置を有する画像形成装置の概略構成図である。図22に示すように、二次転写ニップ近傍であり二次転写ニップよりも用紙搬送方向上流側に用紙19を加熱する加熱手段たる加熱装置21が設けられている。加熱装置21によって用紙19にトナーが定着するのに十分な温度まで加熱し、二次転写ニップにおいて転写と定着とを同時に行う構成となっている。
図23は、別構成の転写定着装置を有する画像形成装置の概略構成図である。図23に示すように、二次転写ニップ近傍であり中転駆動ローラ3よりも中間転写ベルト移動方向下流側で押し当てローラ41よりも中間転写ベルト移動方向上流側に、中間転写ベルト2を加熱する加熱手段たる加熱装置22が設けられている。加熱装置22によって中間転写ベルト2を加熱し、中間転写ベルト2上のトナーを溶融して、二次転写ニップにおいて転写と定着とを同時に行う構成となっている。
図22や図23に示したような転写定着装置を有する画像形成装置においても、用紙19が二次転写ニップへ突入するときの各ローラや中間転写ベルト2や用紙19等の挙動は、構成例1から構成例4の場合と同様である。よって、構成例1から構成例4で示した構成は、そのまま図22や図23に示したような転写定着装置を有する画像形成装置においても適用可能である。また、その際に、動作の詳細については構成例1から構成例4と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上、本実施形態においては、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられるループ状のベルト像担持体である中間転写ベルト2と、中間転写ベルト2を介して複数の張架ローラの1つと対向し、中間転写ベルト2のループ外側面であるおもて面に当接して転写ニップである二次転写ニップを形成する転写ローラである二次転写ローラ8が設けられ、二次転写ニップ内に挟み込んだ転写材である用紙19へ前記おもて面に担持した画像を転写する転写手段である二次転写ユニット10とを備えた画像形成装置において、二次転写ローラ8の近傍で、中間転写ベルト2の二次転写ニップよりも中間転写ベルト移動方向上流側の領域に当接する当接部材である押し当てローラ41と、押し当てローラ41と二次転写ローラ8とを支持し、用紙19の二次転写ニップ突入時の二次転写ローラ変位に連動して押し当てローラ41を中間転写ベルト2の張力が増加する方向に変位させる連動手段とを有する。これにより、用紙19の二次転写ニップ突入時における二次転写ローラ8の変位に連動して、中間転写ベルト2の二次転写ニップ上流側張架面の張力を強める方向に押し当てローラ41を変位させることができるので、用紙19が二次転写ニップに突入したときに中間転写ベルト2の二次転写ニップ上流側張架面の張力が低下するのを抑制することができる。よって、用紙19の二次転写ニップ突入時に中間転写ベルト2の二次転写ニップ上流側張架面の張力が低下することで生じる中間転写ベルト2の速度変動を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、前記連動手段が、二次転写ローラ8を支持する転写ローラ支持部材である二次転写ユニット10と、押し当てローラ41を支持する当接部材支持部材である押し当てローラ支持部材47と、各々の支持部材間の距離を規制する規制部材であるカム32とで構成されることで、前記連動手段が1つの支持部材で構成される場合に比べて、レイアウトの自由度が向上するとともに、二次転写ローラ8を支持した二次転写ユニット10を機外に引き出す際の操作性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、二次転写ユニット10と押し当てローラ支持部材47との間の距離が前記規制部材である偏芯カム33によって調節可能であることで、二次転写ローラ8と押し当てローラ41との連動性を確保しつつ、中間転写ベルト2に対する押し当てローラ41の当接位置を調節することができる。よって、中間転写ベルト2の二次転写ニップ上流側張架面の張力をより適切に制御できるので、中間転写ベルト2の速度変動を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態によれば、押し当てローラ41が押し当てローラ自身や押し当てローラ支持部材47にかかる重力によって、中間転写ベルト2に対してループ内側から外側に当接することで、二次転写ローラ8に連動する押し当てローラ41によって前記二次転写ニップ上流側張架面の張力を制御する際、所定の当接圧を受けている状態で押し当てローラ41を連動させるほうが、前記張力の制御効果が大きくなる。また、押し当てローラ41を中間転写ベルト2に当接させる部品を別途用いる必要が無いので、その分、装置の小型化やコスト削減を図ることができる。
また、本実施形態によれば、押し当てローラ41を中間転写ベルト2に対してループ内側から外側に当接させるように付勢する付勢手段である引張りバネ52を有することで、二次転写ローラ8に連動する押し当てローラ41によって前記二次転写ニップ上流側張架面の張力を制御する際、所定の当接圧を受けている状態で押し当てローラ41を連動させるほうが、前記張力の制御効果が大きくなる。また、レイアウト上の制約を受けることなく所定の当接圧を中間転写ベルト2に付与することができる。
また、本実施形態によれば、中間転写ベルト2に対する押し当てローラ41の位置を用紙19の厚さに応じて調節することで、用紙厚さに応じて用紙19の二次転写ニップ突入時や抜け時に発生する負荷トルクが変化し特に用紙19が厚くなればなるほど負荷トルクは大きくなるため、用紙19が厚いときは、当接圧が大きくなるように押し当てローラ41の位置をより中間転写ベルト外側に設置することができるので、厚紙においても負荷トルクの抑制効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、用紙19の厚さを検知する転写材厚さ検知手段である厚さ検知センサ46を備えており、厚さ検知センサ46によって検知した厚さに応じて、中間転写ベルト2に対する押し当てローラ41の位置を調節することで、ユーザーによって紙厚が誤って設定されるのを抑制し、紙厚に応じた押し当てローラ41の位置を設定することができる。
また、本実施形態によれば、二次転写ニップ近傍に設けられ、中間転写ベルト2または用紙19を加熱する加熱手段である加熱装置21,22を有し、二次転写ニップで中間転写ベルト2上のトナー像を用紙19に転写すると同時に定着するように構成した転写定着装置を有する画像形成装置の場合でも、前述した構成を採用することにより前述したのと同様の効果を得ることができる。
1 感光体ドラム
2 中間転写ベルト
3 中転駆動ローラ
4 入口ローラ
5 二次転写対向ローラ
6 テンションローラ
7 従動ローラ
8 二次転写ローラ
9 レジストローラ対
10 二次転写ユニット
10b 付勢コイルバネ
11 搬送ベルト
12 加圧ローラ
13 定着ローラ
13a 定着ベルト
14 加熱ローラ
15 定着装置
16 搬送ローラ
17 分離ローラ
18 給紙ローラ
19 用紙
20 給紙カセット
21 加熱装置
22 加熱装置
25 駆動司令部
26 マイクロプロセッサ
27 メモリ
28 偏芯カム位置切り替え機構
29 駆動ドライバ
30 モータ
32 カム
32 偏芯カム
33 偏芯カム
41 押し当てローラ
43 二次転写ユニット回転支点
44 引張りバネ
45 引張りバネバネ支持点
46 引張りバネバネ支持点
46 厚さ検知センサ
47 押し当てローラ支持部材
48 偏芯カム
50 転写ユニット
51 クリーニングブレード
52 引張りバネ
54 一次転写ローラ
60 クリーニング装置
70 転写残トナー
100 プロセスユニット
101 現像装置
102 ドラムクリーニング装置
103 帯電装置
104 感光体ドラム
110 中間転写ベルト
114 駆動ローラ
116 対向ローラ
特開2005−338884号公報

Claims (8)

  1. 複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられるループ状のベルト像担持体と、
    該ベルト像担持体を介して該複数の張架ローラの1つと対向し、該ベルト像担持体のループ外側面であるおもて面に当接して転写ニップを形成する転写ローラが設けられ、該転写ニップ内に挟み込んだ転写材へ該おもて面に担持した画像を転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記転写ローラの近傍で、前記ベルト像担持体の前記転写ニップよりもベルト像担持体移動方向上流側の領域に当接する当接部材と、
    前記当接部材と前記転写ローラとを支持し、前記転写材の転写ニップ突入時の転写ローラ変位に連動して該当接部材を前記ベルト像担持体の張力が増加する方向に変位させる連動手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記連動手段は、上記転写ローラを支持する転写ローラ支持部材と、上記当接部材を支持する当接部材支持部材と、各々の支持部材間の距離を規制する規制部材とで構成されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    上記転写ローラ支持部材と上記当接部材支持部材との間の距離が上記規制部材によって調節可能であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2または3の画像形成装置において、
    上記記当接部材は、当接部材自身や上記当接部材支持部材にかかる重力によって、上記ベルト像担持体に対してループ内側から外側に当接することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1、2または3の画像形成装置において、
    上記当接部材を上記ベルト像担持体に対してループ内側から外側に当接させるように付勢する付勢手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、
    上記ベルト像担持体に対する上記当接部材の位置を転写材の厚さに応じて調節することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6の画像形成装置において、
    転写材の厚さを検知する転写材厚さ検知手段を備えており、
    前記転写材検知手段によって検知した厚さに応じて、上記ベルト像担持体に対する上記当接部材の位置を調節することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5または6の画像形成装置において、
    上記転写ニップ近傍に設けられ、上記ベルト像担持体または転写材を加熱する加熱手段を有し、前記転写ニップで前記ベルト像担持体上のトナー像を転写材に転写すると同時に定着するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
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