JP2012091458A - 画像形成装置及び仮硬化用の活性光線照射装置並びに照度分布の変更方法 - Google Patents

画像形成装置及び仮硬化用の活性光線照射装置並びに照度分布の変更方法 Download PDF

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Abstract

【課題】活性光線の照射によって硬化するインクを用いる画像形成装置において、1スワス幅内で仮硬化光の露光回数の違いによる各打滴に対する被照射光量の差を減らしてバンディングむらを抑制する。
【解決手段】複数のノズルが並んだノズル列を有するインクジェットヘッド(24)と、記録媒体(12)上に打滴されたインク滴を不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化光源(32A、32B)と、仮硬化光源による露光後に追加露光を行い、インク滴を本硬化させる本硬化光源(34A、34B)と、を備える。仮硬化光源(32A,32B)はインクジェットヘッド(24)と共にキャリッジ(30)に搭載され、これらは記録媒体(12)に対して一体的に相対移動する。仮硬化光源(32A、32B)から照射される紫外線は、記録媒体(12)の面上で、記録媒体搬送方向の上流から下流に向かって照度が増すような照度分布となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は画像形成装置に係り、特に紫外線等の活性光線の照射によって硬化するインクを用いるインクジェット方式の画像形成技術に関する。
紫外線の照射によって硬化するインクは、「紫外線硬化型インク」、或いは「UV硬化インク」などと呼ばれ、インクジェット印刷の分野で広く用いられている(特許文献1〜6)。プリントヘッドから吐出したUV硬化インクを記録媒体(用紙)上で硬化させるにあたり、打滴後のインク滴の移動や、隣接打滴との干渉を防止する観点から、打滴直後にインクを部分的に(不完全に)硬化させる程度の光量のUV照射を行い、その後、インクを十分に硬化させる光量のUV照射を行う硬化方法が知られている。
打滴直後のインク滴の移動・変形を阻止する程度に、インクを部分的に硬化させる工程は、「仮硬化」、「部分硬化」、「半硬化」、「ピニング(pinning)」或いは「セット(set)」などと呼ばれる。本明細書では「仮硬化」という用語を用いる。一方、仮硬化後に、さらなるUV照射を行い、インクを十分に硬化させる工程は「本硬化」或いは「キュアリング(curing)」と呼ばれる。本明細書では「本硬化」という用語を用いる。仮硬化用の紫外線照射光源と本硬化用の紫外線照射光源を別々に有し、仮硬化と本硬化の2つの作用を、それぞれの光源で実施する形態は特許文献1〜5に開示されている。
米国特許第7600867号明細書 米国特許第6457823号明細書 特許第4519641号公報 米国特許第7393095号明細書 特開2005−313445号公報 米国特許第7073901号明細書
看板や広告物など業務用印刷に用いられるワイドフォーマットインクジェットプリンタは、キャリッジに搭載したプリントヘッドを用紙(メディア)の搬送方向と直交する方向に往復移動させて、複数の印字パスによって所定解像度の画像を完成させるマルチパス印字方式が採用されているものが多い。かかるワイドフォーマットインクジェットプリンタは、プリントヘッドによる走査むらが目立たぬように、プリントヘッドのノズル群のうち、打滴するノズル列を描画するパス数で分けて、その分けた幅ずつ用紙搬送していく方法(「シングリング打滴走査」と呼ばれる)が一般的である。この場合、1パス内では、シングリング打滴走査とUV照射(仮硬化露光)が同時に行われるために、1スワス幅の中で仮硬化露光回数の多い打滴ドット(インク滴)と、少ない打滴ドットとが混在する。
仮硬化の露光量は、メディア上におけるインク滴の広がりに影響する。インク滴が広がると、着弾ドット径は大きくなり、ドット高さは低くなる。1スワス幅の中で打滴ドットに対する総露光量の違いから、ドット径に周期的変化が生成され、「バンディングむら」と呼ばれる帯状の濃度むら・光沢むらが作られる原因となっていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、シングリング打滴されたインク滴毎の被照射光量の差を小さくし、バンディングむらを改善することができる仮硬化用の活性光線照射装置とこれを用いた画像形成装置、並びに照度分布の変更方法を提供することを目的する。
前記目的を達成するために以下の発明態様を提供する。
(発明1):発明1に係る画像形成装置は、活性光線の照射によって硬化するインクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドから吐出したインク滴を付着させる記録媒体を搬送する媒体搬送手段と、前記インクジェットヘッドを前記記録媒体に対して相対移動させる走査手段と、前記走査手段によって前記インクジェットヘッドとともに移動し、前記記録媒体上に付着したインク滴を不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化光源と、前記仮硬化光源とは別に設けられ、前記仮硬化光源によって露光されたインク滴に対して追加露光を行い、前記インク滴を本硬化させる活性光線を照射する本硬化光源と、を備え、前記仮硬化光源から照射される活性光線は、前記記録媒体の面上で、前記媒体搬送手段による記録媒体搬送方向の上流から下流に向かって照度が増す照度分布を有していることを特徴とする。
この発明によれば、仮硬化光源は、記録媒体面上で記録媒体搬送方向の上流側よりも下流側の照度が大きくなるように照度分布が調整されている。これにより、複数回の走査で作画されるスワス幅内の各インク滴の被照射光量差(被露光量差)を削減することができる。なお、活性光線としては、紫外線、可視光、赤外線、或いはこれらの適宜の組合せが可能である。
(発明2):発明2に係る画像形成装置は、発明1において、前記インクジェットヘッドは、前記記録媒体搬送方向に前記ノズルが並んだノズル列を有し、前記仮硬化光源は、前記記録媒体上に前記ノズル列の長さ以上の光照射幅で活性光線を照射することを特徴とする。
ノズル列の長さ(ノズル列幅)と同等以上の光照射幅で活性光線を照射することにより、印字幅に対して一括して仮硬化光を照射することができる。
(発明3):発明3に係る画像形成装置は、発明1又は2において、前記インクジェットヘッドと、前記仮硬化光源と、前記本硬化光源とがキャリッジに一体的に搭載され、前記走査手段は、前記キャリッジを前記記録媒体に対して相対移動させることを特徴とする。
キャリッジ上のインクジェットヘッド、仮硬化光源及び本硬化光源が一体として移動する走査方式の画像形成装置に適用することが好ましい。
(発明4):発明4に係る画像形成装置は、発明1から3のいずれか1項において、前記仮硬化光源は、少なくとも1つの活性光線発光素子と、前記活性光線発光素子から発せられた光を透過しつつ拡散させる透過型の光拡散板と、前記活性光線発光素子が実装された配線基板と前記光拡散板との間の側周面を包囲する側面反射板と、を備え、前記光拡散板の前記記録媒体に対向する光出射面には、前記照度分布を得るための光反射部と光通過部とが形成されていることを特徴とする。
この態様によれば、必要な光照射幅と照度分布を効率よく生成することができる。例えば、光拡散板は、活性光線発光素子と記録媒体の間に配置される。光拡散板の光出射面を下方に向け、記録媒体上のインク滴に対して、記録媒体の上方から活性光線を照射する場合、活性光線発光素子は光拡散板の更に上方に配置される。
(発明5):発明5に係る画像形成装置は、発明4において、前記インクジェットヘッドは、前記記録媒体搬送方向に前記ノズルが並んだノズル列を有し、前記仮硬化光源は、複数個の活性光線発光素子が前記記録媒体搬送方向に並んだ発光素子列を有し、当該発光素子列の長さは、前記ノズル列の長さよりも短いことを特徴とする。
本発明によれば、比較的少ない個数(例えば、2個〜4個程度)の活性光線発光素子で発光素子列を形成できる。
(発明6):発明6に係る画像形成装置は、発明1から5のいずれか1項において、前記記録媒体上での照度分布が異なる複数種類の前記仮硬化光源又は前記光拡散板が用意され、これら複数種類の中から選択した前記仮硬化光源又は前記光拡散板を交換自在に取り付けることができる取付構造を備えることを特徴とする。
ノズル列の長さ、主走査方向及び副走査方向の印字パス数から決定されるスワス幅や記録媒体の種類などによって、仮硬化光源の最適な照度分布は異なる。したがって、記録媒体の種類、作画モード(スワス幅)、或いはこれらの組合せに応じて、複数種類の光拡散板、又は複数種類の仮硬化光源を予め用意しておき、使用する記録媒体や、印刷時の作画モードに応じて、適切な光拡散板又は仮硬化光源に付け替えることが好ましい。
(発明7):発明7に係る画像形成装置は、発明1から3のいずれか1項において、前記仮硬化光源は、複数個の活性光線発光素子が前記記録媒体搬送方向に並んだ発光素子列と、前記各活性光線発光素子が発する光を前記記録媒体に向けて反射するリフレクタと、を備え、前記リフレクタは、前記記録媒体搬送方向の下流側ほど、前記活性光線発光素子から当該リフレクタまでの高さが低くなるように、前記発光素子列に対して配置されていることを特徴とする。
発光素子からリフレクタまでの距離が近いほど(リフレクタの高さが低いほど)、記録媒体上での照射光の照度が増す。したがって、上流から下流に向けてリフレクタの距離が近くなるようにリフレクタを傾斜配置することにより、記録媒体搬送方向の上流から下流に向かって照度が増大するような分布を形成することができる。
(発明8):発明8に係る画像形成装置は、発明1から3のいずれか1項において、前記仮硬化光源は、複数個の活性光線発光素子が前記記録媒体搬送方向に並んだ発光素子列を備え、前記照度分布が得られるように前記発光素子列の前記活性光線発光素子の点灯光量を制御する発光制御手段を備えていることを特徴とする。
活性光線発光素子の電流値制御、パルス幅変調(PWM)制御、デューティ(Duty)制御などによって、点灯光量を調整することが可能である。
(発明9):発明9に係る画像形成装置は、発明8において、前記発光素子列を構成する前記各活性光線発光素子には、それぞれリフレクタが設けられていることを特徴とする。
活性光線発光素子の点灯光量の制御に加え、各発光素子に設けるリフレクタの形態と発光素子群の配列形態との組合せにより、所望の照度分布を得ることが可能である。
(発明10):発明10に係る画像形成装置は、発明1から3のいずれか1項において、前記仮硬化光源は、前記記録媒体搬送方向の上流に向かって高さが次第に低くなる傾斜面を有する第1反射面と、前記第1反射面と前記記録媒体との間に配置され、前記記録媒体に対面する光出射面と、前記第1反射面と前記光出射面との間の側周面を包囲する第2反射面と、前記第1反射面、前記光出射面及び前記第2反射面で画成される光拡散空間の前記記録媒体搬送方向の下流側の端部に配置された活性光線発光素子と、を備えることを特徴とする。
かかる態様によれば、メディア搬送方向の上流から下流に向けて照度が増すような照度分布を実現することができる。内部が空洞の光散乱箱によって光拡散空間を形成する態様も可能であるし、導光体を用いて光拡散空間を形成する態様も可能である。
(発明11):発明11に係る画像形成装置は、発明10において、前記光出射面には、所望の前記照度分布を得るための光反射部と光通過部とが形成されていることを特徴とする。
光拡散空間のメディア搬送方向の下流側端部に活性光線発光素子を配置する配置形態と、光出射面に形成する光反射部と光通過部のパターンとの組合せにより、様々な照度分布を形成することができる。
(発明12):発明12に係る画像形成装置は、発明1から3のいずれか1項において、前記仮硬化光源は、前記記録媒体に対面する光出射面を有する導光体と、前記導光体の前記記録媒体搬送方向の下流側の端部に配置された活性光線発光素子と、前記導光体の前記光出射面と反対側の面に設けられ、当該導光体内に光を散乱させる散乱パターンと、を備えることを特徴とする。
かかる態様によれば、メディア搬送方向の上流から下流に向けて照度が増すような照度分布を実現することができる。また、導光体に設ける散乱パターンによって、様々な照度分布を形成することができる。
(発明13):発明13に係る画像形成装置は、発明1から12のいずれか1項において、前記活性光線は紫外線であり、前記活性光線発光素子は、紫外線発光ダイオード素子であることを特徴とする。
例えば、紫外線の照射によって重合硬化するモノマー(いわゆるUV硬化性モノマー)等を用いたインクに対して、紫外線発光ダイオード(UV−LED)素子を紫外線照射光源に用いる。
(発明14):発明14に係る画像形成装置は、発明1から13のいずれか1項において、前記走査手段による走査方向を主走査方向、前記媒体搬送手段による記録媒体搬送方向を副走査方向とするときの主走査方向及び副走査方向の印字パス数、作画モード、作画スワス幅、主走査方向及び副走査方向の解像度のうち、少なくとも1つに応じて、前記仮硬化光源の前記照度分布を変更することができることを特徴とする。
例えば、発明7の態様については、主副の印字パス数や作画モード等に応じて、リフレクタの傾斜角度を調整する。或いはまた、リフレクタの傾斜角度が異なる複数種類の仮硬化光源を予め用意しておき、主副の印字パス数や作画モード等に応じて、仮硬化光源を付け替えることにより、照度分布を変更する。
また、発明8、9の態様については、主副の印字パス数や作画モード等に応じて、点灯光量の制御を異ならせることにより、照度分布を変更することができる。
発明10、11の態様については、光出射面に設ける光反射部と光通過部のパターンを異ならせた複数種類の仮硬化光源を予め用意しておき、主副の印字パス数や作画モード等に応じて、仮硬化光源を付け替えることにより、照度分布を変更する。
発明12の態様については、導光体に設ける散乱パターンを異ならせた複数種類の仮硬化光源を予め用意しておき、主副の印字パス数や作画モード等に応じて、仮硬化光源を付け替えることにより、照度分布を変更する。
(発明15):発明15に係る仮硬化用の活性光線照射装置は、活性光線の照射によって硬化するインクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドから吐出され、記録媒体上に付着したインク滴を不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化用の活性光線照射装置であって、前記インクジェットヘッドとともにキャリッジに搭載され、前記記録媒体面上で、前記記録媒体の搬送方向の上流から下流に向かって照度が増すように照度分布が調整されていることを特徴とする。
(発明16):発明16に係る照度分布の変更方法は、発明1から14のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記走査手段による走査方向を主走査方向、前記媒体搬送手段による記録媒体搬送方向を副走査方向とするときの主走査方向及び副走査方向の印字パス数、作画モード、作画スワス幅、主走査方向及び副走査方向の解像度のうち、少なくとも1つに応じて、前記仮硬化光源の前記照度分布を変更することを特徴とする。
本発明によれば、1スワス幅内で各打滴に対する総露光量差を小さくでき、バンディングむらを効果的に低減することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図 インクジェット記録装置における記録媒体搬送路を模式的に示す説明図 キャリッジ上に配置されるインクジェットヘッド、仮硬化光源及び本硬化光源の配置例を示す平面図 インクジェットヘッド、仮硬化光源及び本硬化光源の配置例を示す斜視図 第1実施例に係る仮硬化光源の構成を示す斜視図 図5中のA−A線に沿う断面図 光拡散板の拡散特性(Mie散乱特性)の例を示すグラフ 図8(a)は、配線基板上に実装されたUV−LED素子の平面図、図8(b)は、光拡散板に形成されたミラーの平面図 光拡散板の光出射面の構成を示す斜視図 仮硬化光源から照射される紫外線のメディア面での照度分布(X方向)を示したグラフ 仮硬化光源から照射される紫外線のメディア面での照度分布(Y方向)を示したグラフ 第2実施例に係る仮硬化光源の要部構成を示す斜視図 比較例に係る仮硬化光源の構成を示す斜視図 仮硬化光源から記録媒体に向けて紫外線が照射される様子を示した断面図 図13の比較に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(X方向)を示したグラフ 図13の比較に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(Y方向)を示したグラフ 第2実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(X方向)を示したグラフ 第2実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(Y方向)を示したグラフ 第3実施例に係る仮硬化光源の要部構成を示す平面図 図19の仮硬化光源を構成するLED素子列とメディア面との関係を示した斜視図 第3実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(X方向)を示したグラフ 第3実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(Y方向)を示したグラフ 第4実施例に係る仮硬化光源の要部構成を示す斜視図 図23に示した仮硬化光源の光出射側の様子を示す斜視図 図23に示した仮硬化光源を光出射側から見た平面図 第4実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(X方向)を示したグラフ 第4実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(Y方向)を示したグラフ 第5実施例に係る仮硬化光源の要部構成を示す斜視図 光出射面に設けられるパターンマスクの例を示す図 第5実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(X方向)を示したグラフ 第5実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(Y方向)を示したグラフ 第6実施例に係る仮硬化光源の要部構成を示す斜視図 第6実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(X方向)示したグラフ 第6実施例に係る仮硬化光源のメディア面における照度分布(Y方向)を示したグラフ 図35(a)は本発明を適用した描画結果についてメディア搬送方向の濃度分布を示すグラフ、図35(b)は従来の装置による描画結果のメディア搬送方向の濃度分布を示すグラフ インクジェット記録装置のインク供給系の構成を示すブロック図 インクジェット記録装置の要部構成を示すブロック図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
<インクジェット記録装置の全体構成>
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図である。このインクジェット記録装置10は、紫外線硬化型インク(UV硬化インク)を用いて記録媒体12上にカラー画像を形成するワイドフォーマットプリンタである。ワイドフォーマットプリンタは、大型ポスターや商業用壁面広告など、広い描画範囲を記録するのに好適な装置である。ここでは、A3ノビ以上に対応するものを「ワイドフォーマット」とよぶ。
インクジェット記録装置10は、装置本体20と、この装置本体20を支持する支持脚22とを備えている。装置本体20には、記録媒体(メディア)12に向けてインクを吐出するドロップオンデマンド型のインクジェットヘッド24と、記録媒体12を支持するプラテン26と、ヘッド移動手段(走査手段)としてのガイド機構28及びキャリッジ30が設けられている。
ガイド機構28は、プラテン26の上方において、記録媒体12の搬送方向(X方向)に直交し且つプラテン26の媒体支持面と平行な走査方向(Y方向)に沿って延在するように配置されている。キャリッジ30は、ガイド機構28に沿ってY方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ30には、インクジェットヘッド24が搭載されるとともに、記録媒体12上のインクに紫外線を照射する仮硬化光源32A、32Bと、本硬化光源34A、34Bとが搭載されている。
仮硬化光源32A、32Bは、インクジェットヘッド24から吐出されたインク滴が記録媒体12に着弾した後に、隣接液滴同士が合一化しない程度にインクを仮硬化させるための紫外線を照射する光源である。本硬化光源34A、34Bは、仮硬化後に追加露光を行い、最終的にインクを完全に硬化(本硬化)させるための紫外線を照射する光源である。
キャリッジ30上に配置されたインクジェットヘッド24、仮硬化光源32A、32B及び本硬化光源34A、34Bは、ガイド機構28に沿ってキャリッジ30とともに一体的に(一緒に)移動する。キャリッジ30の往復移動方向(Y方向)を「主走査方向」、記録媒体12の搬送方向(X方向)、以下、「メディア搬送方向」という。)を「副走査方向」と呼ぶ場合がある。
記録媒体12には、紙、不織布、塩化ビニル、合成化学繊維、ポリエチレン、ポリエステル、ターポリンなど、材質を問わず、また、浸透性媒体、非浸透性媒体を問わず、様々な媒体を用いることができる。記録媒体12は、装置の背面側からロール紙状態(図2参照)で給紙され、印字後は装置正面側の巻き取りローラ(図1中不図示、図2の符号44)で巻き取られる。プラテン26上に搬送された記録媒体12に対して、インクジェットヘッド24からインク滴が吐出され、記録媒体12上に付着したインク滴に対して仮硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34Bから紫外線が照射される。
図1において、装置本体20の正面に向かって左側の前面に、インクカートリッジ36の取り付け部38が設けられている。インクカートリッジ36は、紫外線硬化型インクを貯留する交換自在なインク供給源(インクタンク)である。インクカートリッジ36は、本例のインクジェット記録装置10で使用される各色インクに対応して設けられている。色別の各インクカートリッジ36は、それぞれ独立に形成された不図示のインク供給経路によってインクジェットヘッド24に接続される。各色のインク残量が少なくなった場合にインクカートリッジ36の交換が行われる。
また、図示を省略するが、装置本体20の正面に向かって右側には、インクジェットヘッド24のメンテナンス部が設けられている。該メンテナンス部は、非印字時におけるインクジェットヘッド24を保湿するためのキャップと、インクジェットヘッド24のノズル面(インク吐出面)を清掃するための払拭部材(ブレード、ウエブ等)が設けられている。インクジェットヘッド24のノズル面をキャッピングするキャップは、メンテナンスのためにノズルから吐出されたインク滴を受けるためのインク受けが設けられている。
<記録媒体搬送路の説明>
図2は、インクジェット記録装置10における記録媒体搬送路を模式的に示す説明図である。図2に示すように、プラテン26は逆樋状に形成され、その上面が記録媒体12の支持面(「媒体支持面」という。)となる。プラテン26の近傍における記録媒体搬送方向(X方向)の上流側には、記録媒体12を間欠搬送するための記録媒体搬送手段である一対のニップローラ40が配設される。このニップローラ40は記録媒体12をプラテン26上で記録媒体搬送方向(X方向)へ移動させる。
ロール・ツー・ロール方式の媒体搬送手段を構成する供給側のロール(「送り出し供給ロール」という。)42から送り出された記録媒体12は、印字部の入り口(プラテン26の記録媒体搬送方向の上流側)に設けられた一対のニップローラ40によって、X方向に間欠搬送される。インクジェットヘッド24の直下の印字部に到達した記録媒体12は、インクジェットヘッド24により印字が実行され、印字後に巻き取りローラ44に巻き取られる。印字部の記録媒体搬送方向の下流側には、記録媒体12のガイド46が設けられている。
印字部においてインクジェットヘッド24と対向する位置にあるプラテン26の裏面(記録媒体12を支持する面と反対側の面)には、印字中の記録媒体12の温度を調整するための温調部50が設けられている。印字時の記録媒体12が所定の温度となるように調整されると、記録媒体12に着弾したインク液滴の粘度や、表面張力等の物性値が所望の値になり、所望のドット径を得ることが可能となる。なお、必要に応じて、温調部50の上流側にプレ温調部52を設けてもよいし、温調部50の下流側にアフター温調部54を設けてもよい。
<インクジェットヘッドの説明>
図3は、キャリッジ30上に配置されるインクジェットヘッド24と仮硬化光源32A、32B及び本硬化光源34A、34Bの配置形態の例を示す平面透視図、図4はその斜視図である。
インクジェットヘッド24には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、透明インク(CL)、白(W)の各色のインク毎に、それぞれ色のインクを吐出するためのノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61Wが設けられている。図3ではノズル列を点線により図示し、ノズルの個別の図示は省略されている。また、以下の説明では、ノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61Wを総称して符号61を付してノズル列を表すことがある。
インク色の種類(色数)や色の組合せについては本実施形態に限定されない。例えば、LC、LMのノズル列を省略する形態、CLやWのノズル列を省略する形態、特別色のインクを吐出するノズル列を追加する形態などが可能である。また、色別のノズル列の配置順序も特に限定はない。
色別のノズル列61ごとにヘッドモジュールを構成し、これらを並べることによって、カラー描画が可能なインクジェットヘッド24を構成することができる。例えば、イエローインクを吐出するノズル列61Yを有するヘッドモジュール24Yと、マゼンタインクを吐出するノズル列61Mを有するヘッドモジュール24Mと、シアンインクを吐出するノズル列61Cを有するヘッドモジュール24Cと、黒インクを吐出するノズル列61Kを有するヘッドモジュール24Kと、LC、LM、CL、Wの各色のインクを吐出するノズル列61LC、61LM、61CL、61Wをそれぞれ有する各ヘッドモジュール24LC、24LM、24CL、24Wとをキャリッジ30の往復移動方向(主走査方向)に沿って並ぶように等間隔に配置する態様も可能である。色別のヘッドモジュール24Y、24M、24C、24K、24LC、24LMを、それぞれ「インクジェットヘッド」と解釈することも可能である。或いはまた、1つのインクジェットヘッド24の内部で色別にインク流路を分けて形成し、1ヘッドで複数色のインクを吐出するノズル列を備える構成も可能である。
各ノズル列61は、複数個のノズルが一定の間隔で記録媒体搬送方向(副走査方向)に沿って1列に(直線的に)並んだものとなっている。本例のインクジェットヘッド24は、各ノズル列61を構成するノズルの配置ピッチ(ノズルピッチ)が254μm(100dpi)、1列のノズル列61を構成するノズルの数は256ノズル、ノズル列61の全長Lw(「ノズル列の長さ」に相当、「ノズル列幅」という場合がある。)は約65mm(254μm×255=64.8mm)である。また、吐出周波数は15kHzであり、駆動波形の変更によって10pl、20pl、30plの3種類の吐出液滴量を打ち分けることができる。
インクジェットヘッド24のインク吐出方式としては、圧電素子(ピエゾアクチュエータ)の変形によってインク滴を飛ばす方式(ピエゾジェット方式)が採用されている。吐出エネルギー発生素子として、静電アクチュエータを用いる形態(静電アクチュエータ方式)の他、ヒータなどの発熱体(加熱素子)を用いてインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばす形態(サーマルジェット方式)を採用することも可能である。ただし、紫外線硬化型インクは、一般に溶剤インクと比べて高粘度であるため、紫外線硬化型インクを使用する場合には、吐出力が比較的大きなピエゾジェット方式を採用することが好ましい。
<作画モードについて>
上記のごとく構成されたインクジェット記録装置10は、マルチパス方式の描画制御が適用され、印字パス数の変更によって印字解像度を変更することが可能である。例えば、高生産モード、標準モード、高画質モードの3種類の作画モードが用意され、各モードでそれぞれ印字解像度が異なる。印刷目的や用途に応じて作画モードを選択することができる。
高生産モードでは、600dpi(主走査方向)×400dpi(副走査方向)の解像度で印字が実行される。高生産モードの場合、主走査方向は2パス(2回の走査)によって600dpiの解像度が実現される。1回目の走査(キャリッジ30の往路)では300dpiの解像度でドットが形成される。2回目の走査(復路)では1回目の走査(往路)で形成されたドットの中間を300dpiで補間するようにドットが形成され、主走査方向について600dpiの解像度が得られる。
一方、副走査方向については、ノズルピッチが100dpiであり、1回の主走査(1パス)により副走査方向に100dpiの解像度でドットが形成される。したがって、4パス印字(4回の走査)により補間印字を行うことで400dpiの解像度が実現される。
標準モードでは、600dpi×800dpiの解像度で印字が実行され、主走査方向は2パス印字、副走査は8パス印字により600dpi×800dpiの解像度を得ている。
高画質モードでは、1200dpi×1200dpiの解像度で印字が実行され、主走査方向は4パス、副走査方向が12パスにより1200dpi×1200dpiの解像度を得ている。なお、キャリッジ30の主走査速度は、各モードとも1270mm/secである。
<シングリング走査によるスワス幅について>
ワイドフォーマット機の作画モードでは、解像度設定毎に、それぞれシングリング(インターレス)する作画条件が決定されている。具体的には、インクジェットヘッドの吐出ノズル列の幅Lw(ノズル列の長さ)をパス数(スキャン繰り返し回数)だけ分割してシングリング作画するので、インクジェットヘッドのノズル列幅、並びに、主走査方向及び副走査方向のパス数(インターレースする分割数)によってスワス幅が異なる。なお、マルチパス方式によるシングリング作画の詳細については、例えば、特開2004−306617号公報に説明されている。
一例として、FUJIFILM Dimatix社製のQS-10ヘッド(100dpi,256ノズル)を用いた場合のシングリング作画によるパス数とスワス幅の関係は下表(表1)の様になる。作画によって想定されるスワス幅は使用するノズル列幅を主走査方向パス数と副走査方向パス数の積で分割した値となる。
Figure 2012091458
<紫外線照射装置の配置について>
図3及び図4に示したように、インクジェットヘッド24の走査方向(Y方向)の左右両脇に、仮硬化光源32A、32Bが配置される。さらに、インクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向(X方向)の下流側に本硬化光源34A、34Bが配置されている。
インクジェットヘッド24のノズルから吐出されて記録媒体12上に着弾したインク滴は、その直後にその上を通過する仮硬化光源32A(又は32B)によって仮硬化のための紫外線が照射される。また、記録媒体12の間欠搬送に伴ってインクジェットヘッド24の印字領域を通過した記録媒体12上のインク滴は、本硬化光源34A、34Bにより本硬化のための紫外線が照射される。なお、仮硬化光源32A、32Bは、「仮硬化用の活性光線照射装置」に相当する。
仮硬化光源32A、32Bは、インクジェットヘッド24による印字動作中、2つ同時に点灯しても良いが、主走査方向のキャリッジ移動において後側となる仮硬化光源のみ点灯させることで光源の寿命を延ばすことを図っても良い。また、本硬化光源34A、34Bは、インクジェット記録装置10の印刷動作中、2つ同時に点灯される。走査速度の遅い作画モードでは、片方を消灯することも可能であり、仮硬化光源32A、32Bと、本硬化光源34A、34Bの発光開始タイミングは、同時でもよいし、異なっていてもよい。
<本硬化光源の構成例について>
図4に示したように、本硬化光源34A、34Bは、それぞれ複数個のUV−LED素子35が並べられた構造を有している。2つの本硬化光源34A、34Bは、共通の構成である。本例では、本硬化光源34A、34Bとして、Y方向に6個、X方向に2個のUV−LED素子35がマトリクス状に配置されたLED素子配列(6×2)を例示したが、LED素子数及びその配列形態はこの例に限定されない。例えば、複数個のLED素子をY方向に沿って1列に並べた構成も可能である。
また、本硬化光源34A、34Bの発光源としては、UV−LED素子35に限らず、UVランプなどを用いることも可能である。
<仮硬化光源について>
次に、仮硬化光源32A、32Bの構成例を説明する。既に説明したとおり、シングリング走査でノズル列から打滴しながら、紫外線露光する印字方式の場合、1スワス内に積算露光回数の多いインク滴と少ないインク滴とが存在する。露光回数の違いによる総露光量のばらつきを改善する観点から、仮硬化光源の照度分布を改良し、メディア搬送方向に対して、ノズル列の下流側ほど照度が高くなるような照度分布を付けることが好ましい。
以下、そのような照度分布を実現するため方法を説明する。
(実施例1;光拡散板の利用)
図5は第1の実施例に係る仮硬化光源210の構成を示す斜視図である。図6は図5のA−A線に沿う端面図である。図5に示すように、本例の仮硬化光源210は、略直方体の箱形状を成す。仮硬化光源210は、アルミ製のハウジング(囲い)212の中に、紫外線発光ダイオード(UV−LED)素子214が納められ、該ハウジング212の底面部に透過型の光拡散板216が配置された構造を有する。UV−LED素子214が実装された配線基板220は、LED実装面221を光拡散板216の方に向けた状態で(図6において、UV−LED素子214の発光面を下方に向けた状態)でハウジング212の上部に配置される。
配線基板220に実装されるUV−LED素子214の個数については、必要なUV照射幅とコストの観点から、なるべく少ない数とすることが好ましい。本例では、配線基板220上に2個のUV−LED素子214が配置されている。図3で説明したインクジェットヘッド24の記録媒体搬送方向(X方向)に沿ったノズル列幅Lwに対して一度にUV照射を行うことができるUV照射幅を得るために、2個のUV−LED素子214は、記録媒体搬送方向に並んで配置されている(図5及び図6参照)。
これら複数個(ここでは2個)のUV−LED素子214がX方向に並んだLED素子列の長さ(LED素子列の幅)Luは、インクジェットヘッド24のノズル列幅Lwよりも短いものとなっている(Lu<Lw)。
配線基板220には放熱性・耐熱性が強化されたメタル基板が用いられている。メタル基板の詳細な構造は図示しないが、アルミや銅などのメタル板の上に絶縁層が形成され、該絶縁層の上にUV−LED素子214及びLED駆動用の配線回路(アノード配線、カソード配線)等が形成されている。なお、ベースメタル上に回路が形成されたメタルベース基板を用いてもよいし、基板内部にメタル板が埋め込まれたメタルコア基板を用いてもよい。
また、配線基板220におけるLED実装面221のUV−LED素子214の周囲には、UV耐性のある高反射率の白色レジスト処理が施されている。この白色レジスト層(不図示)により、配線基板220の表面で紫外線を反射・散乱させることができ、UV−LED素子214が発生する光を効率良く仮硬化用のUV照射に利用することができる。
光拡散板216は、UV−LED素子214から発せられた光を透過しつつ拡散させる光学材料で形成された乳白色板である。例えば、光拡散板216には、白色顔料(光拡散物質)を分散した白色アクリル板が用いられる。白色アクリル板に限らず、ガラスなど透明な材料中に光拡散用の微粒子を分散混入させて成形した光学部材を使用することもできる。光拡散物質(白色顔料等)の含有量、平均粒径を変えることによって透過率や拡散特性が異なる光拡散板が得られる。本例の光拡散板216の好ましい拡散特性の一例として、UV透過性アクリル(住友化学株式会社、商品名「スミペックス010」)、板厚3mm、波長385nmnにおける透過率94%のものに、半径1μmのシリカ粉体を、1立方mmあたり約20万個分散させた場合の、入射光線に対する相対反射強度分布を図7に示す。シリカ粉体の割合、平均粒径を選択することで所望の散乱特性に設計することができる。
なお、透過型の光拡散板として、光を拡散させる手段は、このアクリル樹脂にシリカ粉体を分散させる手段に限らず、溶融石英からなる基板の表面をフロスト処理、曇りガラス処理、スリガラス処理することによっても容易に実現することができる。
このような透過型の光拡散板216は、配線基板220のLED実装面221に対向して、ハウジング212の下部に配置される。図6において光拡散板216の下面(符号217)は、記録媒体(不図示)に対面する光出射面である。光拡散板216で拡散させた光は、光出射面217から記録媒体の上にインクジェットヘッド24のノズル列幅Lw以上の光照射幅で照射される。
図6において光拡散板216の上面(符号218)、すなわち、光拡散板216の光出射面217と反対側の面(UV−LED素子214に対面する側の面)は、当該光拡散板216への光入射面となっている。光拡散板216の光入射面218には、UV−LED素子214と対向する位置に、UV−LED素子214の直射光を反射散乱させるための円盤状のミラー232(反射部)がコートされている。
図8(a)は、配線基板220上に実装されたUV−LED素子214の平面模式図、図8(b)は、光拡散板216に形成されたミラー232の平面図である。これらの図に示したとおり、UV−LED素子214とミラー232は、ハウジング212(図5参照)内で互いに向かい合うように、対応する位置関係で配置される。
仮硬化光源210のハウジング212は、アルミの板金(処理無し)で構成されており、当該ハウジング212の内周面213は(図6参照)、側面反射板として機能する。なお、ハウジング212の内周面213に反射率を高める研磨処理(鏡面仕上げ)や白色塗装などを施してもよい。
図9は、光拡散板216の光出射面217の構成を示した斜視図である。図8ではハウジング212を省略して描いた。光拡散板216の光出射面217には、帯状(ストライプ状)の反射部(反射ミラー)252がミラーコートにより形成されている。反射ミラー252の帯は、メディア搬送方向の下流側ほど、照度が高まるような分布で配置されている。すなわち、反射ミラー252の帯は、メディア搬送方向の上流側ほど幅(X方向幅)が広く、下流側に行くにつれて次第に細くなっている。反射ミラー252の部分は光が透過せず、反射ミラー252の無い部分(符号254)から光が照射される。
すなわち、光拡散板216の光出射面217に到達した光のうち、反射ミラー252の部分に到達した光は、当該反射ミラー252によって反射され光拡散板216の中に戻る。一方、光拡散板216の光出射面217に到達した光のうち、反射ミラー252が無い部分(反射ミラー252の帯と帯の間の光通過部254)に到達した光は、その光通過部254から光拡散板216の外へ抜けてくる。光拡散板216の光出射面217における反射ミラー252の帯は、目的の照度分布が得られるように、ある多項式に基づいて、帯幅の変化のさせ方が設計される。反射ミラー252がコートされていない光通過部254の幅(X方向幅)は、メディア搬送方向の下流側ほど広くなっており、下流側ほど照度が増す照度分布が実現される。
上記の構成からなる仮硬化光源210によれば、UV−LED素子214から発せられた光は、光拡散板216のミラー232で反射・散乱し、ミラー232及びハウジング212の内周面213(側面反射板)並びに配線基板220の白色レジスト層等で反射・散乱しながら、光拡散板216に進入する。光拡散板216の光入射面218から進入した光は、光拡散板216を通って拡散され、光出射面217の光通過部254を通って記録媒体上に照射される。
図10及び図11は、仮硬化光源210から照射される紫外線のメディア面における照度分布を示したグラフである。図10は、メディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示し、図11は、Y方向についての照度分布断面を示す。これらはメディア面上の照射領域の中心線(Y方向中心線、X方向中心線)上での分布を示すものである。
図10に示すように、メディア搬送方向の下流側ほど照度が増す分布となっている。理想的には、パス数に合わせて照度が段階的に変化していく分布とすることが好ましい。
従来、シングリング走査でノズル列から打滴しながら紫外線露光する場合には、作画モードによって1スワス内の打滴インクについて仮硬化光により露光される積算光量に差が生じ、バンディングの原因となっていたが、本発明の実施形態のように、照度分布を工夫した仮硬化光源を用いることにより、1スワス内の各打滴に対する総露光量差を小さくでき、バンディング現象を低減することが可能となった。これにより、バンディングむらが小さく、目立ち難くなった。更に、記録媒体に対するインクの密着性、光沢性の改善が図れた。
また、本例の仮硬化光源210によれば、少ない個数(ここでは2個)のUV−LED素子214を用いた構成(Lu<Lw)でありながら、ノズル列幅Lw以上の長さの光照射幅が実現されている。
本実施形態によれば、少ない個数のUV−LED素子を用いて、仮硬化に好適なノズル列幅以上の光照射幅を持つ照度分布を効率よく生成することができる。
<仮硬化光源の光量及び照度分布を変更する形態について>
打滴直後に照射される仮硬化の光量が不足している場合、又はスワス内でのインク滴毎の被露光量の差が大きい場合は、記録媒体上で隣接するインク滴同士の合一によるドット重心の移動が発生してしまう。このような問題を解消するために、必要に応じて仮硬化用の照射光量を増減調整することが望ましい。
使用する記録媒体の種類によって、記録媒体毎にインク滴を移動させないための仮硬化光量は異なるため、記録媒体の種類に応じて仮硬化光量のみを調整できることが好ましい。さらに、仮硬化光源から照射される紫外線の最適な照度分布は、主副の印字パス数に応じて異なるため、主副の印字パス数に応じて照度分布を変更できることが好ましい。
このような仮硬化光源の光量調整、照度分布調整を可能にするため、仮硬化光源の光拡散板216を交換可能な構成とする。拡散透過率や光出射面217における反射ミラー252の分布を異ならせた複数種類の光拡散板216を予め準備しておき、使用する記録媒体や作画モードに応じて、光拡散板216を差し替える。
例えば、使用する記録媒体の表面反射率が高いものほど、透過率の低い光拡散板が用いられる。また、作画モードごとに、適切な照度分布を実現する反射ミラー252の分布が設けられた光拡散板が予め用意されており、印刷時の作画モードに応じてオペレータ(プリンタ操作者)が、対応する光拡散板に差し替える作業を行う。
光拡散板216の付け替え作業を容易にするために、ハウジング212の下部に光拡散板216を着脱自在に取り付ける取付構造が設けられる。具体的には、例えば、ハウジング212の光拡散板取付部に、光拡散板216の縁部を支持する溝を形成しておき、その溝に沿って光拡散板216を挿入して光拡散板216をセットする。光拡散板216を交換する場合には、セットされている光拡散板216を引き抜いて、別の光拡散板を再挿入する。このような抜き差し式の取付構造に限らず、爪の係合を利用して着脱する構造や、凹凸の嵌合を利用して着脱する構造など、様々な取付構造を採用し得る。
また、光拡散板のみを差し替える構成に代えて、光拡散板を含む仮硬化光源ごと付け替える構成も可能である。この場合、使用する記録媒体や作画モードに応じた複数種類の仮硬化光源が予め用意されており、使用する記録媒体の種類や印刷時の作画モードに応じてオペレータ(プリンタ操作者)が、対応する仮硬化光源に付け替える作業を行う。
光拡散板、又はこれを含んだ仮硬化光源を取り替えることによって、仮硬化の光量分布を調整して、打滴干渉によるムラを低減することが可能となる。
また、主走査方向と副走査方向の印字解像度が異なる場合、すなわち、画像形成の画素の格子が長方形の場合には、着弾インクの合一によって、隙間、スジ発生の原因となる場合がある。このような場合にも、仮硬化光量を調整することが効果的である。
<記録媒体に対するインクの密着性について>
密着性はインクと記録媒体(メディア)との相互作用によって変化し、未硬化の時間が長いほど、インクのメディアに対する密着性は増す傾向にある。これも記録媒体の種類によって傾向が異なるので、メディア毎に仮硬化光量を変化させることが望ましい。
メディア毎に仮硬化光量を変える方法としては、UV−LED素子の駆動波形をPWM制御する方法、点灯駆動波形のデューティ(Duty)を制御する方法、動作電流を低減する方法、なども考えられる。しかし、このような駆動制御と比較して、光拡散板、又はこれを含んだ仮硬化光源をオペレータが付け替える方法は、メディア交換時と同時に、付け替え作業を行うことで、オペレータにとって設定ミスを防ぐことができるという利点がある。
(実施例2;リフレクタの傾斜(回転)による照度分布の形成)
次に、仮硬化光源として好適な第2実施例を説明する。図12は第2実施例に係る仮硬化光源260の要部構成を示す斜視図である。この仮硬化光源260は、複数個のUV−LED素子264がX方向(メディア搬送方向)に沿って1列に並べられたLED素子列と、略半円筒型のリフレクタ266とを含んで構成される。ここでは、11個のUV−LED素子264が並んだLED素子列を例示しているが、UV−LED素子264の個数は特に限定されない。
リフレクタ266は、LED素子列の長さ(Lu)以上の長さ(幅)を有し、このリフレクタ266によって、LED素子列の片側の側面部とLED素子列の上部が覆われる。各UV−LED素子264が発する光はリフレクタ266によって反射され、リフレクタ266の開放口(光出射口)から図12のZ方向に向けて紫外線が照射される。なお、Z方向は、記録媒体(図12中で不図示)に向かう方向である。
このリフレクタ266は、メディア搬送方向(X方向)の上流側と下流側とでUV−LED素子264とリフレクタ266との距離(リフレクタ266の高さ)が異なるように配置されている。すなわち、メディア搬送方向の下流側ほどリフレクタ266の高さが低くなるように、リフレクタ266の長手方向軸がUV−LED素子264の配列方向(X方向)に対して角度θの回転角度で傾斜した状態でリフレクタ266が配置されている。
比較のために、図13にリフレクタ266の高さが一定に構成された仮硬化光源の例を示す。図13において、図12に示した構成と同一又は類似の要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図13に示した仮硬化光源260’は、略円筒型のリフレクタ266(「第1のリフレクタ」という。)の他に、これと対向して第2のリフレクタ268を備えている。第1のリフレクタ266と第2のリフレクタ268との間の隙間の部分が光出射口270となる。図12では、図示の便宜上、第2のリフレクタ268の図示を省略したが、図12の仮硬化光源260も図13と同様に、第2のリフレクタ268を備えている。第2のリフレクタ268はUV−LED素子264が搭載された基板と固定されており、第1のリフレクタ266を回転させた場合も、第2のリフレクタ268は回転されない。
図14に示すように、第1のリフレクタ266と第2のリフレクタ268とで形成される光出射口270が下方に向けられ、該光出射口270から下方の記録媒体12に向けて紫外線が照射される。
図15及び図16は、比較に係る仮硬化光源260’のメディア面における照度分布を示したグラフである。図15は、メディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示し、図16は主走査方向(Y方向)についての照度分布断面を示す。これらはメディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線、X方向中心線)上での分布を示すものである。
図17及び図18は、図12で説明した実施例に係る仮硬化光源260のメディア面における照度分布を示したグラフである。図17は、メディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示し、図18はY方向についての照度分布断面を示す。これらはメディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線、X方向中心線)上での分布を示すものである。
図15ではメディア搬送方向に概ね一様な分布となっているのに対し、図17ではメディア搬送方向の上流から下流に向かって照度が増大するような照度分布が形成されている。
図12で説明したように、リフレクタ266の傾斜(回転)角度θを調整することにより、メディア搬送方向の照度分布を調整することができ、所望の照度分布を得ることができる。
リフレクタ266の傾斜(回転)角度θを調整することができる角度調整機構を設けてもよいし、リフレクタ266の角度θを異ならせた複数種類の仮硬化光源を予め用意しておいてもよい。使用する記録媒体12の種類や作画モード、主副のパス数、作画スワス幅、などに応じて、最適な照度分布が得られるように、リフレクタ266の角度θを変更し、或いは、仮硬化光源を付け替える。
(実施例3;LED素子列の発光制御による照度分布の形成)
次に、仮硬化光源として好適な第3実施例を説明する。図19は第3実施例に係る仮硬化光源280の要部構成を示す平面図である。この仮硬化光源280は、複数個のUV−LED素子264がX方向(メディア搬送方向)に沿って1列に並べられたLED素子列を含んで構成される。
これらUV−LED素子264を個別に、或いは、X方向に沿って複数のブロックに区分けしたブロック単位で電流値制御を行って点灯光量(放射輝度)を制御し、メディア搬送方向の下流側ほど照度が高い照度分布を形成する。
図20は、仮硬化光源280を構成するLED素子列とメディア面との関係を示した斜視図である。図21及び図22は、仮硬化光源280のメディア面290における照度分布を示したグラフである。図21はメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示し、図22はY方向についての照度分布断面を示す。これらはメディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線、X方向中心線)上での分布を示すものである。
図21に示すように、メディア面上でX方向の上流から下流に向かって照度が増大する照度分布が得られている。このような照度分布を持つ仮硬化光源280を用いることにより、スワス内の打滴の被露光量差を削減できた。なお、図19では、8個のUV−LED素子264のパッケージが直線的に1列に並んだ例を示しているが、UV−LED素子264の配列個数及びその配列形態は特に限定されない。例えば、UV−LED素子列が複数列配置された形態も可能である。
また、点灯光量を制御する方法は、電流値制御に限らず、パルス幅変調(PWM)制御やデューティ(Duty)制御によって、それぞれの点灯光量を変更することが可能である。
作画モード、主副の印字パス数、ノズル列幅と主副の印字パス数から定まる作画スワス幅、出力解像度の設定によって変化するスワス幅の変化に応じて、各UV−LED素子264の放射輝度を制御することが好ましい。
(実施例4:LED素子列の発光制御とリフレクタの組合せによる照度分布の形成)
図23は、第4実施例に係る仮硬化光源300の要部構成を示す斜視図である。この仮硬化光源300は、X方向に沿って複数個(ここでは6個)のUV−LED素子304が一定の間隔で並ぶLED素子列をY方向に複数列(ここでは2列)配置して成るLED素子群を備える。各UV−LED素子304には、略放物面状のリフレクタ306が設けられている。なお、図23では、12個のUV−LED素子304のパッケージを6×2列で配置した例を示したが、UV−LED素子304の個数や配列形態は特に限定されない。
図24は、図23に示した構成の光出射側の様子を示す斜視図であり、図25は、図23の構成を光出射側から見た平面図である。図23〜図25に示したように、各UV−LED素子304の発光部305から発生した光は、それぞれのリフレクタ306の開放口(光出射口)308から記録媒体(図23〜図25において不図示)に向けて照射される。
この第4実施例においても、第3実施例と同様に、UV−LED素子304を個別に、或いは、X方向に沿って複数のブロックに区分けしたブロック単位で電流値制御を行って点灯光量(放射輝度)を制御し、メディア搬送方向の下流側ほど照度が高い照度分布を形成する。
図26及び図27は、仮硬化光源300のメディア面における照度分布を示したグラフである。図26はメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示し、図27はY方向についての照度分布断面を示す。これらはメディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線、X方向中心線)上での分布を示すものである。図26に示すように、X方向について、上流から下流に向かって照度が増大する照度分布が得られている。
また、電流値制御に限らず、パルス幅変調(PWM)制御やデューティ(Duty)制御によってそれぞれの点灯光量を変更することが可能である。さらに、作画モードに応じて、出力解像度によるスワス幅の変化に応じて、各UV−LED素子304の放射輝度を変えることが可能である。
(実施例5;光拡散箱の端部にLEDパッケージを配置する構成)
図28は、第5実施例に係る仮硬化光源330の構成を示す斜視図である。この仮硬化光源330は、内部が空洞の光拡散箱332の端面部分にUV−LED素子334のパッケージが配置された構成からなる。光拡散箱332は、内周面が鏡面反射するアルミ板で構成されている。光拡散箱332の天井面は、X方向の上流に向かって高さが次第に低くなる傾斜面340を有する。光拡散箱332の底部には、図示せぬカバーガラスが配置されている。このカバーガラスのメディア面350と対面する面(光拡散箱332の底面)が光出射面となる。光拡散箱332の側面板346は、傾斜した反射面(傾斜面340)を有する天井面と、光出射面として機能する底面との間の側周面を包囲する側面反射板として機能する。
UV−LED素子334のパッケージは、光拡散箱332のX方向下流側の端面部に発光面を上流側に向けて配置される。UV−LED素子334から発光された光は、光拡散箱332の内部で反射、散乱して、光出射面から下方の記録媒体に向けて照射される。このような構成によれば、メディア面350での照度分布がメディア搬送方向下流ほど高い照度分布を形成することができる。なお、図28ではUV−LED素子334が1個のみ端面に配置されているが、光量を増す必要のある場合には光拡散箱332を大きくして、UV−LED素子334を縦横に並べる形態が可能である。
また、メディア面に対向して設けるカバーガラスに、反射ミラーをコートして、そのパターンによって照度分布を調整することが可能である。図29は光出射面に形成されるパターンマスクの例を示した図である。図29では、カバーガラスにストライプ状の反射ミラー348をコートした例が示されている。反射ミラー348がコートされていない部分(符号349)が光通過部となる。
図30及び図31は、仮硬化光源300のメディア面における照度分布を示したグラフである。図30はメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示し、図31はY方向についての照度分布断面を示す。これらはメディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線、X方向中心線)上での分布を示すものである。図30に示したように、メディア搬送方向の上流から下流に向けて照度が増大する照度分布が得られている。
なお、本例における光拡散箱332の内側の空間が「光拡散空間」に相当し、光拡散箱332の天井面が「第1反射面」に相当し、側面板346による側面反射が「第2反射面」に相当する。
(実施例6;導光体による照度分布の形成)
図32は、第6実施例に係る仮硬化光源370の構成を示す斜視図である。この仮硬化光源370は、メディア搬送方向(X方向)に長い直方体形状の導光体372の端面部分にUV−LED素子374のパッケージが配置された構成からなる。
導光体372は、透明な光学材料で構成されている。導光体372の上面(光出射面と反対側の面)には、酸化チタン粉を分散させた塗料によって白色散乱パターン376が形成されている。この白色散乱パターン376は、多数の円形散乱部を所定の配置形態(例えば、千鳥格子状の配置や正方格子状の配置)で分布させたものである。導光体372上の位置によって円形散乱部の大きさ(直径)を変えることで、単位面積当りの被覆率を変化させることができる。導光体372の上面に設ける白色散乱パターン376のパターン形状によって、導光体372の下面(光出射面)から出射される照射光の分布を調整することができる。
UV−LED素子374のパッケージは、発光面をX方向上流に向けて、導光体372のX方向下流側の端面部分において、発光面をX方向上流に向けて配置される。通常、導光体372の一方の端面378から入射した光は、導光体372の境界面で全反射しながら、導光体372の中を伝搬して対向面(他方の端面)に到達する。導光体372の境界面に対する入射角が臨界角よりも大きいと境界面で全反射し、入射角が臨界角よりも小さい場合には導光体の外部に光が抜ける。
このような導光体372の上部に白色散乱パターン376を設けることにより、導光体372の上面で光を散乱させ、全反射する光の量を調整することができる。白色散乱パターン376の分布によって、導光体372の下方に照射される紫外線の分布を任意に設計することができ、所望の照度分布を得ることができる。
例えば、導光体372の片側の端面378から光を入射する構成の場合、白色散乱パターン376によって、UV−LED素子374に近いほど(X方向下流側ほど)、全反射成分を大きくし、遠方ほど、全反射成分を小さくすることにより、光量が低下する遠方ほど下方へ拡散する光の量を増やし、X方向に一様な照度分布の仮硬化照射を実現できる。
UV−LED素子374を導光体372のX方向下流側端面に配置するという構成と、導光体372上面に設けた白色散乱パターン376の分布とが相まって、X方向の上流側ほど照射されるUV光が小さくなる所望の分布(つまり、下流側ほどUV光が多くなる分布)を得ることができる。
図33及び図34は、仮硬化光源370のメディア面における照度分布を示したグラフである。図33はメディア搬送方向(X方向)についての照度分布断面を示し、図34はY方向についての照度分布断面を示す。これらはメディア面における照射領域の中心線(Y方向中心線、X方向中心線)上での分布を示すものである。
なお、導光体372の基材として、第1実施例で説明したアクリル樹脂の中にシリカ粉体を分散させたものを用いることも可能である。このような態様は、照度分布をX方向に対して一様に傾斜させるために効果的である。
また、実施例5や実施例6の構成により、照度分布の異なる複数種類の仮硬化光源を予め用意しておいてもよい。使用する記録媒体12の種類や作画モード、主副のパス数、作画スワス幅、などに応じて、最適な照度分布が得られるように、仮硬化光源を付け替えることが好ましい。
<仮硬化光源のLED配置密度について>
上述した実施例1〜6のいずれの構成であっても、仮硬化光源に用いるUV−LED素子の個数やその配置形態、配置密度については、多様な設計が可能である。ただし、複数個のUV−LED素子を用いて仮硬化光源を構成する場合のLED素子の配置密度は、本硬化光源34A、34Bを構成するUV−LED素子35の配置密度よりも小さいものとすることが好ましい。例えば、同じ仕様のUV−LED素子を複数個用いて仮硬化光源32A、32Bと本硬化光源34A、34Bをそれぞれ構成する場合、仮硬化光源32A、32Bを構成するLED配置におけるUV−LED素子間の距離(配置間隔)を、本硬化光源34A、34Bを構成するLED配置におけるUV−LED素子間の距離(配置間隔)よりも大きくする。
また、本硬化光源34A、34Bに用いるUV−LED素子とは異なる仕様(発光性能、発光特性)のLED素子を用いて、仮硬化光源32A、32Bを構成することも可能である。この場合も本硬化光源のLED配置密度に比べて仮硬化光源のLED配置密度を小さくする(疎に配置する)ことが好ましい。
<本発明の実施形態によるバンディング防止の効果>
本発明の実施形態によるインクジェット記録装置10を用いて記録媒体12上に一定の階調による均一濃度画像(ベタ画像)を描画した。その描画結果をスキャナで読み取り、主走査方向(キャリッジ走査方向)256画素×副走査方向(メディア搬送方向)256画素の正方領域の画素値を縦方向(Y方向)に合算し、X方向の4画素毎の移動平均を求めたグラフを図35(a)に示す。
図35(b)は、比較のために、従来のインクジェット記録装置を用いて同様の実験を行ったグラフである。図35(a)、(b)の各グラフの上部に、それぞれの移動平均の結果を模式的に示した線を示した。図35(a)では、グラフの値が概ね一定であり、バンディングによる濃度の段差が発生していない。これに対し、図35(b)では、中央部分にバンディングによる濃度の段差が存在している。
<インク供給系の説明>
図36は、インクジェット記録装置10のインク供給系の構成を示すブロック図である。同図に示すように、インクカートリッジ36に収容されているインクは、供給ポンプ70によって吸引され、サブタンク72を介してインクジェットヘッド24に送られる。サブタンク72には、内部のインクの圧力を調整するための圧力調整部74が設けられている。
圧力調整部74は、バルブ76を介してサブタンク72と連通される加減圧用ポンプ77と、バルブ76と加減圧用ポンプ77との間に設けられる圧力計78と、を具備している。
通常の印字時は、加減圧用ポンプ77がサブタンク72内のインクを吸引する方向に動作し、サブタンク72の内部圧力及びインクジェットヘッド24の内部圧力が負圧に維持される。一方、インクジェットヘッド24のメンテナンス時は、加減圧用ポンプ77がサブタンク72内のインクを加圧する方向に動作し、サブタンク72の内部及びインクジェットヘッド24の内部が強制的に加圧され、インクジェットヘッド24内のインクがノズルを介して排出される。インクジェットヘッド24から強制的に排出されたインクは、上述したキャップ(図示せず)のインク受けに収容される。
<インクジェット記録装置の制御系の説明>
図37はインクジェット記録装置10の構成を示すブロック図である。同図に示すように、インクジェット記録装置10は、制御手段としての制御装置102が設けられている。制御装置102としては、例えば、中央演算処理装置(CPU)を備えたコンピュータ等を用いることができる。制御装置102は、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。制御装置102には、記録媒体搬送制御部104、キャリッジ駆動制御部106、光源制御部108、画像処理部110、吐出制御部112が含まれる。これらの各部は、ハードウエア回路又はソフトウエア、若しくはこれらの組合せによって実現される。
記録媒体搬送制御部104は、記録媒体12(図1参照)の搬送を行うための搬送駆動部114を制御する。搬送駆動部114は、図2に示すニップローラ40駆動する駆動用モータ、及びその駆動回路が含まれる。プラテン26(図1参照)上に搬送された記録媒体12は、インクジェットヘッド24による主走査方向の往復走査(印刷パスの動き)に合わせて、スワス幅単位で副走査方向へ間欠送りされる。
図37に示すキャリッジ駆動制御部106は、キャリッジ30(図1参照)を主走査方向に移動させるための主走査駆動部116を制御する。主走査駆動部116は、キャリッジ30の移動機構に連結される駆動用モータ、及びその制御回路が含まれる。光源制御部108は、LED駆動回路118を介して仮硬化光源32A、32BのUV−LED素子(214、264、304、334、374)の発光を制御するとともに、LED駆動回路119を介して本硬化光源34A、34BのUV−LED素子35の発光を制御する制御手段である。
制御装置102は、操作パネル等の入力装置120、表示装置122が接続されている。入力装置120は、手動による外部操作信号を制御装置102へ入力する手段であり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、操作ボタンなど各種形態を採用しうる。表示装置122には、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTなど、各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置120を操作することにより、作画モードの選択、印刷条件の入力や付属情報の入力・編集などを行うことができ、入力内容や検索結果等の各種情報は、表示装置122の表示を通じて確認することができる。
また、インクジェット記録装置10には、各種情報を格納しておく情報記憶部124と、印刷用の画像データを取り込むための画像入力インターフェース126が設けられている。画像入力インターフェースには、シリアルインターフェースを適用してもよいし、パラレルインターフェースを適用してもよい。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
画像入力インターフェース126を介して入力された画像データは、画像処理部110にて印刷用のデータ(ドットデータ)に変換される。ドットデータは、一般に、多階調の画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(例えば、RGB各色について8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置10で使用するインク各色の色データに変換する処理である。
ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して、誤差拡散法や閾値マトリクス等の処理で各色のドットデータに変換する処理である。ハーフトーン処理の手段としては、誤差拡散法、ディザ法、閾値マトリクス法、濃度パターン法など、各種公知の手段を適用できる。ハーフトーン処理は、一般にM値(M≧3)の階調画像データをN値(N<M)の階調画像データに変換する。最も簡単な例では、2値(ドットのオンオフ)のドット画像データに変換するが、ハーフトーン処理において、ドットサイズの種類(例えば、大ドット、中ドット、小ドットなどの3種類)に対応した多値の量子化を行うことも可能である。
こうして得られた2値又は多値の画像データ(ドットデータ)は、各ノズルの駆動(オン)/非駆動(オフ)、さらに、多値の場合には液滴量(ドットサイズ)を制御するインク吐出データ(打滴制御データ)として利用される。
吐出制御部112は、画像処理部110において生成されたドットデータに基づいて、ヘッド駆動回路128に対して吐出制御信号を生成する。また、吐出制御部112は、不図示の駆動波形生成部を備えている。駆動波形生成部は、インクジェットヘッド24の各ノズルに対応した吐出エネルギー発生素子(本例では、ピエゾ素子)を駆動するための駆動電圧信号を生成する手段である。駆動電圧信号の波形データは、予め情報記憶部124に格納されており、必要に応じて使用する波形データが出力される。駆動波形生成部から出力された信号(駆動波形)は、ヘッド駆動回路128に供給される。なお、駆動波形生成部から出力される信号はデジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
ヘッド駆動回路128を介してインクジェットヘッド24の各吐出エネルギー発生素子に対して、共通の駆動電圧信号が印加され、各ノズルの吐出タイミングに応じて各エネルギー発生素子の個別電極に接続されたスイッチ素子(不図示)のオンオフを切り換えることで、対応するノズルからインクが吐出される。
情報記憶部124は、制御装置102のCPUが実行するプログラム、及び制御に必要な各種データなどが格納されている。情報記憶部124は、作画モードに応じた解像度の設定情報、パス数(スキャンの繰り返し数)、仮硬化光源32A、32B及び本硬化光源34A、34Bの制御情報などが格納されている。
エンコーダ130は、主走査駆動部116の駆動用モータ、及び搬送駆動部114の駆動用モータに取り付けられており、該駆動モータの回転量及び回転速度に応じたパルス信号を出力し、該パルス信号は制御装置102に送られる。エンコーダ130から出力されたパルス信号に基づいて、キャリッジ30の位置、及び記録媒体12(図1参照)の位置が把握される。
センサ132は、キャリッジ30に取り付けられており、センサ132から得られたセンサ信号に基づいて記録媒体12の幅が把握される。
<本実施形態のインクジェット記録装置の作用効果>
(1)仮硬化光源と本硬化光源とを完全に機能分離したことで、使用するメディアに対応して、仮硬化の光量のみを簡便に変更することが可能である。これにより、インクとメディアとの相互作用の程度を適切に調整することが可能である。
(2)仮硬化用の照射光の照度に分布を与えることによって、スワス内での被露光量差を少なくすることができ、ドット径の均一性、光沢均一性の高いプリント作成が可能である。
(3)作画モード、主副の印字パス数、作画スワス幅、メディアの種類、インクの種類、等によって、仮硬化光源の照度分布、光量を簡便に変更することが可能である。
(4)作画モード、主副の印字パス数、作画スワス幅、メディアの種類、インクの種類、等に応じて適切な仮硬化光の照度分布をつくることで、シングリング描画、露光による積算光量の差を最小限に抑えることが可能となり、打滴ドットのドット径、ドット高さが揃えられる。これによってスワス幅が帯状に目立つというバンディング現象を低減し、密着性を向上した耐久性の高いプリントを作成できる。
<変形例1>
上記実施形態では、描画ヘッド部(インクジェットヘッド24)が色別に1列のノズル列を有する例を説明したが、ノズルの配列形態はこの例に限定されない。例えば、各色について、2列の千鳥配列、或いは、さらに多列のマトリクス配列その他の2次元配列でもよい。
<変形例2>
図3のインクジェットヘッド24は、色別のノズル列61が主走査方向(Y方向)に沿って一定のノズル列間ピッチで複数列(インク色数と同数の列)配列されているが、Y方向のノズル列間隔は必ずしも一定でなくてもよい。
<変形例3>
上記実施形態では、主走査方向についてインクジェットヘッド24の両側に仮硬化光源32A、32Bと本硬化光源34A、34Bを対称的に配置し(中心線に対して線対称に配置)、往復走査(双方向)で打滴及びUV露光を行う例を述べたが、インクジェットヘッド24の片側のみに仮硬化光源、本硬化光源を配置して、一方向走査時に描画を行う態様も可能である。
<装置応用例>
上述の実施形態では、ワイドフォーマットインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。ワイドフォーマット以外のインクジェット記録装置への適用も可能である。また、本発明は、グラフフィック印刷用途に限らず、電子回路基板の配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体(「インク」に相当)として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、微細構造物形成装置など、各種の画像パターンを形成し得る様々な画像形成装置に適用可能である。
10…インクジェット記録装置、12…記録媒体、24…インクジェットヘッド、26…プラテン、28…ガイド機構、30…キャリッジ、32A,32B…仮硬化光源、34A,34B…本硬化光源、36…インクカートリッジ、210…仮硬化光源、212…ハウジング、214…紫外線発光ダイオード(UV−LED)素子、216…光拡散板、217…光出射面、220…配線基板、221…LED実装面、232…ミラー、252…反射ミラー、254…光通過部、260,280,300,330,370…仮硬化光源、264,304,334,374…紫外線発光ダイオード(UV−LED)素子、266,268…リフレクタ、290,350…メディア面、306…リフレクタ、332…光拡散箱、340…傾斜面、348…反射ミラー、372…導光体、376…白色散乱パターン

Claims (16)

  1. 活性光線の照射によって硬化するインクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドから吐出したインク滴を付着させる記録媒体を搬送する媒体搬送手段と、
    前記インクジェットヘッドを前記記録媒体に対して相対移動させる走査手段と、
    前記走査手段によって前記インクジェットヘッドとともに移動し、前記記録媒体上に付着したインク滴を不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化光源と、
    前記仮硬化光源とは別に設けられ、前記仮硬化光源によって露光されたインク滴に対して追加露光を行い、前記インク滴を本硬化させる活性光線を照射する本硬化光源と、
    を備え、
    前記仮硬化光源から照射される活性光線は、前記記録媒体の面上で、前記媒体搬送手段による記録媒体搬送方向の上流から下流に向かって照度が増す照度分布を有していることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記インクジェットヘッドは、前記記録媒体搬送方向に前記ノズルが並んだノズル列を有し、
    前記仮硬化光源は、前記記録媒体上に前記ノズル列の長さ以上の光照射幅で活性光線を照射することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記インクジェットヘッドと、前記仮硬化光源と、前記本硬化光源とがキャリッジに一体的に搭載され、前記走査手段は、前記キャリッジを前記記録媒体に対して相対移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記仮硬化光源は、
    少なくとも1つの活性光線発光素子と、
    前記活性光線発光素子から発せられた光を透過しつつ拡散させる透過型の光拡散板と、
    前記活性光線発光素子が実装された配線基板と前記光拡散板との間の側周面を包囲する側面反射板と、を備え、
    前記光拡散板の前記記録媒体に対向する光出射面には、前記照度分布を得るための光反射部と光通過部とが形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記インクジェットヘッドは、前記記録媒体搬送方向に前記ノズルが並んだノズル列を有し、
    前記仮硬化光源は、複数個の活性光線発光素子が前記記録媒体搬送方向に並んだ発光素子列を有し、当該発光素子列の長さは、前記ノズル列の長さよりも短いことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記記録媒体上での照度分布が異なる複数種類の前記仮硬化光源又は前記光拡散板が用意され、これら複数種類の中から選択した前記仮硬化光源又は前記光拡散板を交換自在に取り付けることができる取付構造を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記仮硬化光源は、
    複数個の活性光線発光素子が前記記録媒体搬送方向に並んだ発光素子列と、
    前記各活性光線発光素子が発する光を前記記録媒体に向けて反射するリフレクタと、を備え、
    前記リフレクタは、前記記録媒体搬送方向の下流側ほど、前記活性光線発光素子から当該リフレクタまでの高さが低くなるように、前記発光素子列に対して配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記仮硬化光源は、
    複数個の活性光線発光素子が前記記録媒体搬送方向に並んだ発光素子列を備え、
    前記照度分布が得られるように前記発光素子列の前記活性光線発光素子の点灯光量を制御する発光制御手段を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記発光素子列を構成する前記各活性光線発光素子には、それぞれリフレクタが設けられていることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記仮硬化光源は、
    前記記録媒体搬送方向の上流に向かって高さが次第に低くなる傾斜面を有する第1反射面と、
    前記第1反射面と前記記録媒体との間に配置され、前記記録媒体に対面する光出射面と、
    前記第1反射面と前記光出射面との間の側周面を包囲する第2反射面と、
    前記第1反射面、前記光出射面及び前記第2反射面で画成される光拡散空間の前記記録媒体搬送方向の下流側の端部に配置された活性光線発光素子と、
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記光出射面には、所望の前記照度分布を得るための光反射部と光通過部とが形成されていることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記仮硬化光源は、
    前記記録媒体に対面する光出射面を有する導光体と、
    前記導光体の前記記録媒体搬送方向の下流側の端部に配置された活性光線発光素子と、
    前記導光体の前記光出射面と反対側の面に設けられ、当該導光体内に光を散乱させる散乱パターンと、
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記活性光線は紫外線であり、
    前記活性光線発光素子は、紫外線発光ダイオード素子であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記走査手段による走査方向を主走査方向、前記媒体搬送手段による記録媒体搬送方向を副走査方向とするときの主走査方向及び副走査方向の印字パス数、作画モード、作画スワス幅、主走査方向及び副走査方向の解像度のうち、少なくとも1つに応じて、前記仮硬化光源の前記照度分布を変更することができることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 活性光線の照射によって硬化するインクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドから吐出され、記録媒体上に付着したインク滴を不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する仮硬化用の活性光線照射装置であって、
    前記インクジェットヘッドとともにキャリッジに搭載され、
    前記記録媒体面上で、前記記録媒体の搬送方向の上流から下流に向かって照度が増すように照度分布が調整されていることを特徴とする仮硬化用の活性光線照射装置。
  16. 請求項1から14のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記走査手段による走査方向を主走査方向、前記媒体搬送手段による記録媒体搬送方向を副走査方向とするときの主走査方向及び副走査方向の印字パス数、作画モード、作画スワス幅、主走査方向及び副走査方向の解像度のうち、少なくとも1つに応じて、前記仮硬化光源の前記照度分布を変更することを特徴とする照度分布の変更方法。
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