JP5894051B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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この発明は、色素として顔料を含有する有色のインク滴及び前記色素を含有しない透明色のインク滴をそれぞれ吐出することで、複数のドットを記録媒体上に形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
近時、インクジェット技術の飛躍的進歩に伴い、インクジェット方式の画像形成装置による高速・高画質を両立したカラー大判印刷が可能になりつつある。この装置は、特にサイン・ディスプレイ用途において幅広い分野で用いられ、例えば、店頭POP(Point Of Purchase)や壁面ポスター、屋外広告・看板等の印刷にも適用可能である。インクジェット方式では、記録媒体上に複数種のインク液を吐出して多数のドットを形成することで、印刷物を得ることができる。すなわち、サイズ又は色が異なるドットを種々組み合わせることで、記録媒体上で無数の色を再現可能である。
ところで、色素としての顔料を包含するインクを用いた場合、染料と比べて粒子径が相対的に大きいため、顔料等の含有物が記録面上に残存し易い傾向がある。特に、グラデーション画像上において光沢の不均一性が発生し、その結果、画像の見栄え(品位)が低下する問題があった。これは、ドットの配置規則の離散性・不連続性により、同一の画像上であっても凹凸形状が生じるためである。そこで、色素を含有しない透光性が高いインク(以下、透明色インク)を用いて、光沢の発生程度を調整するための画像形成方法が種々提案されている。
特許文献1には、インク滴を打ち込む位置を変更することで画像の表面平滑性を制御する技術が提案されている。同文献の図17には、低濃度階調域での表面平滑性(光沢度)を下げることで、すべての濃度階調域にわたる光沢度のばらつきが低減する旨が記載されている。
特許文献2には、色素としてカーボンブラックを含有するインクを使用する場合、透明色インクの使用量を相対的に多くすることで特にシャドー領域での光沢度を下げ、その結果、色域が改善される旨が記載されている。また、光沢度を効果的に下げる方法として、透明色インクを有色インクよりも後の走査で記録する点について述べている。
特許文献3には、有色インクを用いて網点画像を形成した後に、透明色インクを用いて1〜40%の平網画像を重ねて形成する方法及び装置が提案されている。同文献の図12には、透明色インクによる網点が、有色インクによる各網点と比べて相対的に大きい画像の断面図が示されている。
特開2010−284951号公報(要約、[0005]〜[0008]、図17等) 特開2012−051210号公報(要約、[0070]〜[0072]等) 特開2009−160877号公報(要約、[0051]〜[0056]、図12等)
ところで、本発明者による鋭意研究の結果によれば、高濃度階調域の平網画像(ハーフトーンべた画像)を形成したところ、装置及びインクの組み合わせによって光沢バンディングが発生し得ることを見出した。この結果は、ドット配列が規則的な画像であっても、記録媒体の搬送精度、顔料インクの物性等の画像形成プロセスに起因して、表面平滑性が局所的に損なわれることを意味する。特に、2以上の原色を混合した色(以下、混合色ともいう)の場合、混合色の種類によって光沢バンディングの発生程度が大きく変動する傾向がみられた。
しかしながら、特許文献1及び2に開示された装置及び方法では、異なる濃度間における光沢の不均一性を問題視しているにすぎず、平網画像内における光沢の不均一性について何も言及していない。
また、特許文献3に開示された方法等では、各有色インクを吐出した後に透明色インクを吐出する必要があり、設計上の制約が生じていた。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、画像形成プロセスに起因する平網画像上での光沢バンディングの発生を抑制可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、色素として顔料を含有する有色のインク滴及び前記色素を含有しない透明色のインク滴をそれぞれ吐出することで、複数のドットを記録媒体上に形成する装置であって、濃度がそれぞれ異なり且つ色相が互いに等しい色群である同系色、前記同系色との間で前記色相が異なる色である単独色、及び前記透明色を含む複数色のインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び前記記録媒体のうち少なくとも一方を所定の搬送方向に搬送することで前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対移動させる搬送手段と、前記搬送手段による前記相対移動の下、各前記ドットを順次形成させて画像を生成するように、制御信号に基づいて前記記録ヘッドを駆動制御するヘッド駆動回路と、所定の濃度階調レベルに相当する各色の前記ドットの集合単位内において、前記同系色間の各前記ドットが第1位置に重ねて形成されると共に、前記単独色及び前記透明色の各前記ドットが前記第1位置と異なる第2位置に重ねて形成されるように、入力された画像信号を前記ヘッド駆動回路に供される前記制御信号に変換する画像処理部とを備え、前記画像処理部は、前記同系色間の各前記ドットが前記第1位置に重ねて形成される割合、及び、前記単独色及び前記透明色の各前記ドットが前記第2位置に重ねて形成される割合を、低濃度階調域ほど低くし且つ高濃度階調域ほど高くなるように、前記制御信号に変換することを特徴とする。
このように、同系色間の各ドットが第1位置に重ねて形成されると共に、単独色及び透明色の各ドットが第1位置と異なる第2位置に重ねて形成されるように、入力された画像信号をヘッド駆動回路に供される制御信号に変換する画像処理部を設けたので、2つのドットが積層される割合が高く、表面平滑性が低い画像が形成される。画像の表面平滑性を抑制することで、理想的に得られる光沢度が低下する反面、画像形成プロセスに起因する表面平滑性の局所的劣化に対する頑健性が高くなる。これにより、画像形成プロセスに起因する平網画像上での光沢バンディングの発生を抑制できる。また、2以上の原色を混合した混合色で形成される平網画像の場合、第1位置及び第2位置でのパイルハイトを揃えることで画像のレリーフ感も併せて抑制可能であり、特に効果的である。しかも、画像処理部は、同系色間の各ドットが第1位置に重ねて形成される割合、及び、単独色及び透明色の各ドットが第2位置に重ねて形成される割合を、低濃度階調域ほど低くし且つ高濃度階調域ほど高くなるように、制御信号に変換するので、光沢バンディングの影響を受け易くなる高濃度階調域において、その抑制効果は顕著に現われる。また、低濃度階調域では記録媒体上に形成されるドットの数が少ないので、画像形成プロセスに起因する光沢バンディングの影響は相対的に小さい。そこで、ドットが第2位置に重ねて形成される割合を低くすることで、画像のノイズ・粒状感を低減できる。
また、前記画像処理部は、前記入力された画像信号に対して色変換処理を施し、前記複数色に応じたカラーチャンネル毎のデバイス色信号を得る色変換処理部と、前記色変換処理部により得られた各前記デバイス色信号に対して、前記単独色及び前記透明色の間の色毎に同一の又は異なる閾値マトリクスを用いた組織的ディザ法によるハーフトーン処理を施すハーフトーン処理部とを備えることが好ましい。
更に、前記ハーフトーン処理部は、前記単独色及び前記透明色の間の色毎に同一の閾値マトリクスを用いた前記ハーフトーン処理を施すことが好ましい。
また、前記ハーフトーン処理部は、前記単独色及び前記透明色の間の色毎に異なる閾値マトリクスを用いた前記ハーフトーン処理を施すことが好ましい。
更に、前記色毎に異なる閾値マトリクスは、基準とする閾値マトリクスの各行列要素における閾値を順次シフトした関係を有することが好ましい。これにより、各色間のドットの重なり程度を簡便に変更できる。
更に、前記ハーフトーン処理部は、前記同系色間の色毎に同一の又は異なる閾値マトリクスを用いた前記ハーフトーン処理を施すことが好ましい。
本発明に係る画像形成装置は、色素として顔料を含有する有色のインク滴及び前記色素を含有しない透明色のインク滴をそれぞれ吐出することで、複数のドットを記録媒体上に形成する画像形成装置を用いた方法であって、前記画像形成装置は、濃度が互いに異なり且つ色相が互いに等しい色群である同系色、前記同系色との間で前記色相が異なる色である単独色、及び前記透明色を含む複数色のインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び前記記録媒体のうち少なくとも一方を所定の搬送方向に搬送することで前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対移動させる搬送手段と、前記搬送手段による前記相対移動の下、各前記ドットを順次形成させて画像を生成するように、制御信号に基づいて前記記録ヘッドを駆動制御するヘッド駆動回路と、を有し、所定の濃度階調レベルに相当する各色の前記ドットの集合単位内において、前記同系色間の各前記ドットが第1位置に重ねて形成されると共に、前記単独色及び前記透明色の各前記ドットが前記第1位置と異なる第2位置に重ねて形成されるように、入力された画像信号を前記ヘッド駆動回路に供される前記制御信号に変換するステップを備え、前記ステップは、前記同系色間の各前記ドットが前記第1位置に重ねて形成される割合、及び、前記単独色及び前記透明色の各前記ドットが前記第2位置に重ねて形成される割合を、低濃度階調域ほど低くし且つ高濃度階調域ほど高くなるようにするものであることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法によれば、同系色間の各ドットが第1位置に重ねて形成されると共に、単独色及び透明色の各ドットが第1位置と異なる第2位置に重ねて形成されるように、入力された画像信号をヘッド駆動回路に供される制御信号に変換するので、2つのドットが積層される割合が高く、表面平滑性が低い画像が形成される。画像の表面平滑性を抑制することで、理想的に得られる光沢度が低下する反面、画像形成プロセスに起因する表面平滑性の局所的劣化に対する頑健性が高くなる。これにより、画像形成プロセスに起因する平網画像上での光沢バンディングの発生を抑制できる。また、2以上の原色を混合した混合色で形成される平網画像の場合、第1位置及び第2位置でのパイルハイトを揃えることで画像のレリーフ感も併せて抑制可能であり、特に効果的である。しかも、同系色間の各ドットが第1位置に重ねて形成される割合、及び、単独色及び透明色の各ドットが第2位置に重ねて形成される割合を、低濃度階調域ほど低くし且つ高濃度階調域ほど高くなるように、制御信号に変換するので、光沢バンディングの影響を受け易くなる高濃度階調域において、その抑制効果は顕著に現われる。また、低濃度階調域では記録媒体上に形成されるドットの数が少ないので、画像形成プロセスに起因する光沢バンディングの影響は相対的に小さい。そこで、ドットが第2位置に重ねて形成される割合を低くすることで、画像のノイズ・粒状感を低減できる。
図1Aは、本実施形態に係る画像形成方法を用いて記録媒体上に形成された、各ドットの第1状態を示す平面模式図である。図1Bは、図1AのIB−IB線に沿った概略断面図である。 図2Aは、比較例に係る画像形成方法を用いて記録媒体上に形成された、各ドットの第2状態を示す平面模式図である。図2Bは、図2AのIIB−IIB線に沿った概略断面図である。 本実施形態に係る画像処理部の機能ブロック図である。 濃淡テーブルの特性曲線の一例を示すグラフである。 異系色テーブルの特性曲線の一例を示すグラフである。 組織的ディザ法によるハーフトーン処理の概略説明図である。 図7Aは、第1マトリクスの行列要素の一例を表す概略説明図である。図7Bは、第2マトリクスの行列要素の一例を表す概略説明図である。図7Cは、共通マトリクスの行列要素の一例を表す概略説明図である。 図3に示すドットサイズ割付部における、複数のドットサイズの割り付け特性の一例を示すグラフである。 図9A及び図9Bは、比較例に係る画像形成方法を用いて形成された、平網画像の凹凸形状を可視化する高さ画像の拡大図である。図9Cは、反射光強度の角度分布特性を表すグラフである。 図10A及び図10Bは、実施例に係る画像形成方法を用いて形成された、平網画像の凹凸形状を可視化する高さ画像の拡大図である。図10Cは、反射光強度の角度分布特性を表すグラフである。 図11A〜図11Cは、代表的な色を再現するために用いられる閾値マトリクスの対応表である。 色毎の表面粗さRMSを示すグラフである。 代表的な色名と閾値マトリクスとの対応関係を示す別の表である。 本実施形態に係る画像形成装置の外観斜視図である。 図14の画像形成装置における記録媒体の搬送路を模式的に示す説明図である。 図14のキャリッジ上に配置される記録ヘッド、仮硬化光源、及び本硬化光源の配置形態の例を示す平面透視図である。 画像形成装置のインク供給系の構成を示すブロック図である。 画像形成装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係る画像形成方法についてそれを実施する画像形成装置との関係において好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。本明細書において、画像を形成することを「印刷」又は「印字」という場合がある。
[本実施形態に係る画像形成方法の特徴]
図1Aは、本実施形態に係る画像形成方法を用いて記録媒体10上に形成された、各ドットの第1状態を示す平面模式図である。図1Bは、図1AのIB−IB線に沿った概略断面図である。なお、図1Aにおいて、X方向及びY方向に沿ってなる正方格子Grの各格子点は、各ドットが形成され得る目標位置をそれぞれ示している。
図1A及び図1Bに示すように、記録媒体10の記録面12上には、複数色のドットがそれぞれ形成されている。より詳細には、2種類の同系色、2種類の単独色、及び透明色の計7色から構成されている。
本明細書中における「同系色」は、濃度がそれぞれ異なり且つ色相が互いに等しい色群を意味する。本図例では、「シアン系」及び「マゼンタ系」のドット、すなわち、シアン(C)の色を有するドット14C、ライトシアン(LC)の色を有するドット14Lc、マゼンタ(M)の色を有するドット14M、ライトマゼンタ(LM)の色を有するドット14Lmが配置されている。
また、本明細書中における「単独色」は、同系色との間で色相が異なる色を意味する。本図例では、ブラック(K)の色を有するドット14K、イエロー(Y)の色を有するドット14Yが配置されている。これらの色は、シアン系、マゼンタ系と異なり、濃ドット・淡ドット等の複数種類の濃度(インクの種類)をもたない。
記録媒体10に向けて打滴し記録面12上に有色のインク滴を付着させることで、各ドット14C、14Lc、14M、14Lm、14Y、14Kがそれぞれ形成される。各インク滴は、記録媒体10への浸透性が相対的に低い色素、例えば顔料を含有する。或いは、記録面12上に色素を含有しない透明色(クリア)のインク滴を付着させることで、ドット14CLが形成される。以下、説明の便宜のため、ドット14C、14Lc、14M、14Lm、14Y、14K、14CLを、ドット14と総称することがある。
図1Aに示す二点鎖線で囲む領域は、各色のドット14の集合単位16を表しており、画像の形成単位である画素に相当する。集合単位16内において、シアン系のインク滴が位置P1c(第1位置)に順次着弾され、ドット14C、14LcがZ方向に積層されてなる積層ドット17が形成される。また、マゼンタ系のインク滴が位置P1m(第1位置)に順次着弾され、ドット14M、14LmがZ方向に積層されてなる積層ドット18が形成される。更に、異系色のインク滴が位置P2(第2位置)に順次着弾され、ドット14CL、14KがZ方向に積層されてなる積層ドット19が形成される。ここで、「異系色」とは、濃度及び色相が互いに異なる色群を意味する。
以下、同じ位置にドット14を順次着弾させて積層ドット17、18、19を形成する打滴方法を「重ね打ち」と称する。本明細書における「ドットが同じ位置である」とは、インク滴を吐出する際の目標位置が同じであることを意味し、種々の誤差要因により着弾位置がずれることで「略同じ位置になった」場合も含まれる。
図2Aは、比較例に係る画像形成方法を用いて記録媒体10上に形成された、各ドットの第2状態を示す平面模式図である。図2Bは、図2AのIIB−IIB線に沿った概略断面図である。なお、図2Aにおいて、X方向及びY方向に沿ってなる正方格子Grの各格子点は、図1Aと同様に、各ドットが形成され得る目標位置をそれぞれ示している。
図2A及び図2Bに示すように、記録媒体10の記録面12上には、複数色のドットがそれぞれ形成されている。ここで、各ドット14を同じ位置に重ねることなく形成する点が、第1状態(図1A及び図1B参照)と異なる。以下、異なる位置に順次着弾させて各ドット14C、14Lc、14M、14Lmを形成する打滴方法を「単独打ち」と称する。本明細書における「ドットが異なる位置である」とは、インク滴を吐出する際の目標位置が異なることを意味し、種々の誤差要因により着弾位置がずれることで「異なる位置になった」場合は含まれない。
「単独打ち」を採用する場合、位置P1cにおいて採り得る形態は、例えば、ドット14Lcのみの形成、ドット14Cのみの形成、或いはいずれのドット14も形成しないかの3種類である。
図1A〜図2Bから理解されるように、図1A及び図1Bの集合単位16(第1領域A1)における表面粗さは、図2A及び図2Bの集合単位16(第2領域A2)における表面粗さよりも大きい。換言すれば、第2領域A2での表面平滑性は、第1領域A1での表面平滑性よりも良好である。このため、第2領域A2での鏡面反射率は、第1領域A1での鏡面反射率よりも高くなる。
[画像処理部20の構成及び動作]
図3は、本実施形態に係る画像処理部20の機能ブロック図である。画像処理部20は、解像度変換部22と、色変換処理部24と、ハーフトーン処理部26と、ドットサイズ割付部28とを基本的に備える。
画像処理部20に入力される画像信号(以下、入力画像信号)は、複数のカラーチャンネルからなる多階調データである。例えば、8ビット(1画素当り256階調)RGBのTIFF形式データであってもよい。
<1.解像度変換部22の動作説明>
解像度変換部22は、画像サイズを拡大又は縮小する画像拡縮処理を用いて、入力画像信号の解像度を、画像形成装置100(図14等参照)に応じた解像度に変換する。ここで得られる第1中間画像信号は、入力画像信号とデータ定義は同一であるが、データサイズが異なっている。この画像拡縮処理には、補間演算を含む公知のアルゴリズムを種々適用してもよい。
<2.色変換処理部24の動作説明>
色変換処理部24は、解像度変換部22から取得した第1中間画像信号を、画像形成装置100(図14等参照)で取り扱うデバイス色信号に変換する。具体的には、色変換処理部24は、記憶された色変換テーブル30を読み出して参照することで、RGB色信号からCMYK色信号に変換する。その後、色変換処理部24は、記憶された濃淡テーブル32を読み出して参照することで、特定のカラーチャンネル(例えば、シアン)のデバイス色信号を、その同系色のカラーチャンネル毎の信号に分解(分版)する。
図4は、本実施形態に係る濃淡テーブル32の特性曲線の一例を示すグラフである。グラフの横軸及び縦軸はいずれも、百分率で表記した階調レベル(単位:%)である。ここでは、各値の区別を容易にするため、横軸を「入力網%」、縦軸を「出力網%」と称する。本図例では、濃色(濃インク)及び淡色(淡インク)の特性曲線を併せて表記している。ここで、「濃色」及び「淡色」は色相が等しく濃度が異なる関係を有し、「濃色」は濃度が高い方の色を意味する。
濃インクの特性曲線に関して、入力網%の値が0〜20%の範囲では出力網%の値が常に0である。そして、入力網%の値が20%を超える範囲では、入力網%の増加に略比例して出力網%の値が増加する。淡インクの特性曲線(Tb1)に関して、入力網%の値が0〜35%の範囲では、入力網%の増加に応じて出力網%の値が単調に増加する。そして、入力網%の値が35%を超える範囲では、入力網%の増加に応じて出力網%の値が略直線的に増加する。
本図に示すように、入力網%の最大値(0%)及び最小値(100%)を除いて、淡色の出力網%は、濃色の出力網%と比べて大きい値をとっている。すなわち、色変換処理部24は、濃淡テーブル32を用いることで、0%及び100%を除く任意の中間濃度階調域にわたって、淡色(LC、LM)のドットの数が濃色(C、M)のドットの数よりも多くなるように色変換処理を施す。
ところで、従来の画像形成方法では、中〜高濃度階調域にわたって淡インクから濃インクに置き換えるように濃淡テーブルが設けられる。すなわち、淡インクの特性曲線(Tb2)は、破線で図示するように、入力網%が35%の値をピークとし、約90%にて0になる山型の形状を有する。
また、色変換処理部24は、記憶された異系色テーブル34を読み出して参照することで、特定のカラーチャンネル(例えば、ブラック)のデバイス色信号を、その色及び透明色のカラーチャンネル毎の信号に分解(分版)する。
図5は、本実施形態に係る異系色テーブル34の特性曲線の一例を示すグラフである。グラフの横軸及び縦軸はいずれも、百分率で表記した階調レベル(単位:%)である。本図例では、単独色(単独色インク)及び透明色(透明色インク)の特性曲線を併せて表記している。
単独色インクの特性曲線に関して、入力網%の値が0〜100%、すなわち全範囲で、入力網%の値の増加に応じて出力網%の値が単調に増加する透明色インクの特性曲線に関して、入力網%の値が0〜40%の範囲では出力網%の値が常に0である。そして、入力網%の値が40%を超える範囲では、入力網%の値の増加に応じて出力網%の値が単調に増加する。
ここで得られる第2中間画像信号は、多階調のデバイス色信号に相当する。例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)及びクリア(CL)の7つのカラーチャンネル毎のデバイス色信号にそれぞれ分版される。
<3.ハーフトーン処理部26の動作説明>
図3のハーフトーン処理部26は、色変換処理部24から取得した第2中間画像信号を、ドットのオン・オフ信号に変換する。このハーフトーン処理には、組織的ディザ法、誤差拡散法、濃度パターン法、ランダムドット法等を適用することができる。本実施形態では、組織的ディザ法を用いたハーフトーン処理を中心に説明する。
図6は、組織的ディザ法によるハーフトーン処理の概略説明図である。一例として、ベイヤー型の閾値マトリクス(マスクパターン)を用いた2値化の概念を示す。先ず、多階調画像信号の各アドレスと、閾値マトリクスの各行列要素とを対応付ける。そして、着目する画素での画素値と、着目する行列要素での閾値との大小関係をそれぞれ比較し、画素値の方が大きい場合には「1(オン)」を割り当て、それ以外の場合には「0(オフ)」を割り当てる。このようにして、画像信号の階調数を多値から2値に変換することができる。
図7Aは、第1マトリクス36の行列要素の一例を表す概略説明図である。図7Bは、第2マトリクス38の行列要素の一例を表す概略説明図である。各数字は、各行列要素における閾値(階調レベル)を意味する。第1マトリクス36及び第2マトリクス38は、共通するサイズ(本図例では、4行4列の正方形)を有する。
図7A及び図7Bから理解されるように、16個の行列要素のうち閾値の配置がそれぞれ異なっている。ある行列要素における第1マトリクス36、第2マトリクス38の閾値をそれぞれTh1、Th2とすると、任意の行列要素においてTh2=1+{(Th1+3) mod 16}の関係を満たしている。このとき、[1]階調レベルnが1≦n≦4である場合に両マトリクス間での「1」の重複数は0個であり、[2]4<n≦12である場合に「1」の重複数は(n−4)個であり、[3]12<n≦16である場合に「1」の重複数は2(n−8)個である。
このように、第2マトリクス38は、基準とする第1マトリクス36の各行列要素における閾値を順列的に(順次)シフトした関係を有するので、両マトリクス間での「1(オン)」の重複数(同系色間のドットの重なり程度)を簡便に変更できる。なお、閾値マトリクスの作成方法はこれに限られず、種々の手法を用いてもよい。
図7Cは、共通マトリクス40の行列要素の一例を表す概略説明図である。共通マトリクス40は、上述した第1マトリクス36及び第2マトリクス38と共通するサイズを有する。共通マトリクス40は、基準とする第1マトリクス36の各行列要素における閾値を右回りに90度回転させることで得られる。
そして、ハーフトーン処理部26は、分版された色毎に、同一の又は異なる閾値マトリクスを用いた組織的ディザ法を実行することで、第2中間画像信号をドットのオン・オフ信号に変換する。具体的には、同系色間の各色に対して第1マトリクス36及び第2マトリクス38を適用すると共に、特定の異系色間の各色に対して共通マトリクス40を適用する。ここでは、C(又はM)に対して第1マトリクス36を適用すると共に、LC(又はLM)に対して第2マトリクス38を適用する。また、K及びCLに対して共通マトリクス40を適用する。
なお、上記の適用例とは反対に、同系色間の各色に対して同一の閾値マトリクス(共通マトリクス40)を用いてもよいし、特定の異系色間の各色に対して異なる閾値マトリクス(第1マトリクス36及び第2マトリクス38)を用いてもよいことは言うまでもない。
<4.ドットサイズ割付部28の動作説明>
図3のドットサイズ割付部28は、ハーフトーン処理部26から取得した2値画像信号が表す複数の画素のうち、オン状態(画素値が1)である画素の各位置に対し、いずれかのドットサイズをそれぞれ割り付ける。
ドットサイズ割付部28は、2値画像信号が表すオン状態の各画素に対し、「大サイズ」、「中サイズ」及び「小サイズ」を適切に割り付けることで、インク滴を適切に吐出制御するための制御信号(図14等の記録ヘッド106の制御に供される信号)を作成する。ここで得られる制御信号は、記録ヘッド106に対してインク吐出動作の有無(オン・オフ)又は吐出するインク滴の量を時系列的に制御する色毎の多値データである。例えば、多値レベル「0」はオフ状態を表し、多値レベル「1」はオン状態(小サイズ)を表し、多値レベル「2」はオン状態(中サイズ)を表し、多値レベル「3」はオン状態(大サイズ)を表すものとする。
図8は、図3に示すドットサイズ割付部28における、複数のドットサイズの割り付け特性の一例を表すグラフである。グラフの横軸は、百分率で表記した階調レベル(単位:%)である。グラフの縦軸は、ドット記録率(単位:%)である。なお、「ドット記録率」とは、ドットを形成可能である最大ドット数に対するドットの記録比率(0〜100%)を意味する。
ここでは、吐出制御部168(図18参照)による吐出制御により、「大サイズ」、「中サイズ」及び「小サイズ」の3種類のドットを形成可能であるものとする。なお、形成可能なドットのサイズは3種類に限定されず、2種類であっても4種類以上であってもよい。
本グラフに示すように、「小サイズ」のドット記録率は、階調レベルが0〜40%の範囲で単調に増加し、階調レベル40〜90%の範囲で一定(約25%)であり、階調レベル90〜100%の範囲で単調に減少する。「中サイズ」のドット記録率は、階調レベルが0〜40%の範囲で0%であり、階調レベル40〜70%の範囲で単調に増加し、階調レベル70〜90%の範囲で一定(約25%)であり、階調レベル90〜100%の範囲で単調に減少する。「大サイズ」のドット記録率は、階調レベルが0〜70%の範囲で0%であり、階調レベル70〜100%の範囲で単調に増加する。このように、低濃度階調域で「小サイズ」のドットのみ用いることで、粒状性が抑制された良好な画像が得られる。
<5.総括>
このようにして、図3の画像処理部20による画像処理が完了する。その後、画像処理部20から出力された制御信号に基づいて各色のインク滴が吐出され、記録媒体10上に所望の画像が形成される。
その結果、低濃度階調域(概ね階調レベル0〜30%)において、図2A及び図2Bに示すように、同系色間のドット14C、14Lc、同系色間のドット14M、14Lm、及び特定の異系色間のドット14K、14CLがそれぞれ「単独打ち」された画像が形成される。同様に、高濃度階調域(概ね階調レベル70〜100%)において、図1A及び図1Bに示すように、同系色間のドット14C、14Lc、同系色間のドット14M、14Lm、及び特定の異系色間のドット14K、14CLがそれぞれ「重ね打ち」された画像が形成される。
すなわち、積層ドット17(18)が位置P1c(P1m)に形成される割合は、低濃度階調域ほど低くし且つ高濃度階調域ほど高くなっている。同様に、積層ドット19が位置P2に形成される割合は、低濃度階調域ほど低くし且つ高濃度階調域ほど高くなっている。
[この画像形成方法による第1の効果]
続いて、本実施形態に係る画像形成方法により得られる第1の効果について、図9A〜図10Cを参照しながら説明する。
<サンプル画像の説明>
CMYK版におけるC=40%、M=40%に相当する平網画像(ハーフトーンべた画像)に対して4種類の画像処理を施した上で、各サンプル画像を作製した。「比較例」として、図2A及び図2Bに示す状態(単独打ち)でドット14C、14Lc、14M、14Lmを配置するように画像処理を行った。「実施例」として、同系色同士、ドット14C、14Lcを重ねると共に、ドット14M、14Lmを重ねて配置するように画像処理を行った。
<サンプル画像の分析結果>
図9A及び図9Bは、比較例に係る画像形成方法を用いて形成された、平網画像の凹凸形状を可視化する高さ画像の拡大図である。図9Aは第1スワスに相当する画像領域の一部であり、図9Bは第2スワスに相当する画像領域の一部である。なお、図9A及び図9B、並びに後述する図10A及び図10Bに示す各高さ画像は、濃く表記した部位ほど表面位置(図1A等のZ方向)が高く、淡く表記した部位ほど表面位置が低いとする。
図9Cは、反射光強度の角度分布特性を表すグラフである。グラフの横軸は観察角度(単位:deg)であり、縦軸は反射光強度(単位:cd)である。なお、本グラフは、市販のゴニオフォトメータを用いた実際の測定結果、より詳しくは、図9Aにおける画像の測定値を実線で、図9Bにおける画像の測定値を破線でそれぞれ示す。本図に示すように、観察角度が0〜30[deg]の範囲内において両者は略一致するが、観察角度が30[deg]を超えた場合に各測定値の乖離が生じる。換言すれば、高濃度階調域の平網画像内であっても、スワス毎に光沢の不均一性(光沢バンディング)が生じている。これは、記録媒体10の搬送精度、顔料インクの物性等の画像形成プロセスに起因して、表面平滑性が局所的に損なわれたためと推認される。
図10A及び図10Bは、実施例に係る画像形成方法を用いて形成された、平網画像の凹凸形状を可視化する高さ画像の拡大図である。図10Aは第1スワスに相当する画像領域の一部であり、図10Bは第2スワスに相当する画像領域の一部である。図10Cは、反射光強度の角度分布特性を表すグラフである。本グラフは、図10Aにおける画像の測定値を実線で、図10Bにおける画像の測定値を破線でそれぞれ示す。
図10Cに示すように、観察角度が0〜60[deg]の範囲内において両者は略一致しており、スワス毎の光沢が略均一になっている。すなわち、高濃度階調域の平網画像内における光沢バンディングの発生が抑制される。この理由について以下に述べる。
「単独打ち」を採用した場合、画像の記録面12(図2B参照)上での表面平滑性に優れる反面、画像形成プロセスに起因する表面平滑性の局所的劣化に対する影響を受け易くなっている。その結果、スワス毎に光沢の不均一性が生じ、光沢バンディングが起こる傾向がある。
これに対して、高濃度階調域において「重ね打ち」を採用し、画像の記録面12(図1B参照)上での表面平滑性を抑制することで、理想的に得られる光沢度が低下する反面、画像形成プロセスに起因する表面平滑性の局所的劣化に対する頑健性が高くなる。これにより、画像形成プロセスに起因する平網画像上での光沢バンディングの発生を抑制できる。
[この画像形成方法による第2の効果]
続いて、本実施形態に係る画像形成方法により得られる第2の効果について、図11A〜図12を参照しながら説明する。
図11A〜図11Cは、代表的な色を再現するために用いられる閾値マトリクスの対応表である。より詳細には、図11Aは「単独打ち」、図11Bは同系色間での「重ね打ち」、図11Cは同系色間及び異色系間での「重ね打ち」をそれぞれ実現するための対応表をそれぞれ示す。
各表の「行」には画像の色名を示すと共に、「列」にはインクの種類を示す。色名として、上から順に、「4C」(400%相当のインク使用量)、「3C」(300%相当のインク使用量)、「R」(レッド)、「G」(グリーン)、「B」(ブルー)、「C」(シアン)、「M」(マゼンタ)、「Y」(イエロー)、及び「K」(ブラック)を挙げている。各セルの数字「1〜4」は、閾値マトリクスの種類を表しており、その種類に応じて閾値の配置がそれぞれ異なっている。また、空欄のセルは、該当するインクの種類のデバイス色信号(換言すればドット14)が存在しないことを意味する。
図11Aを参照すると、例えば、「単独打ち」で「3C」画像を形成する際には、「C」の色信号に対して閾値マトリクス「2」が、「M」の色信号に対して閾値マトリクス「3」が、「Y」の色信号に対して閾値マトリクス「4」がそれぞれ用いられる。
図12は、色毎の表面粗さRMS(Root Mean Square)を示すグラフである。グラフの横軸は画像の色名であり、縦軸は表面粗さRMS(以下、単にRMS)の相対値である。ここで、RMSは、集合単位16内における表面高さの二次元分布から算出された値である。
本図から理解されるように、「単独打ち」(図11A参照)を採用する場合、色毎のRMSはそれぞれ小さいので、その最大高低差ΔHsの値も小さくなる。ところが、上記したように、平網画像上での光沢バンディングが発生する懸念が生じる。これに対して、「重ね打ち(同系色)」(図11B参照)を採用する場合、特定の色、具体的には、単独色(Y及びK)を除く各色において、RMSの値は総じて大きいので、その最大高低差ΔHp1の値も大きくなる。これにより、平網画像上での光沢バンディングの影響を抑制できる。
更に、「重ね打ち(同系色+異系色)」(図11C参照)を採用することで、単独色(Y及びK)におけるRMSの値も併せて大きくなるので、その最大高低差ΔHp2の値は小さくなる。すなわち、各原色及びこれらの混合色(例えば2次色)同士を比べて、RMS値のばらつきが小さくなっている。このように、位置P1c、P1m及び位置P2でのパイルハイトを揃えることで画像のレリーフ感も併せて抑制できる。
<補足説明>
(1)図1A〜図2B例では、同サイズのドット14(例えば、ドット14C、14Lc)を重ねて形成しているが、異なるサイズのドット14を重ね打ちしても上記した作用効果を得ることができる。同様に、ドット14の濃淡及び/又はサイズが異なるインク滴に関し、その着弾順番を適宜変更してもよい。
(2)記録方式がシングルパス方式、マルチパス方式のいずれであっても上記した作用効果を得ることができる。シングルパス方式とは、記録媒体10の幅方向に沿って配列された複数のノズルを備えるラインヘッドを用いて、所定の直線パスに沿って記録媒体10を1回だけ相対的に移動させて画像を生成する記録方式である。マルチパス方式とは、記録ヘッド106を記録媒体10の幅方向に沿って往復走査しながら、記録媒体10の搬送方向に沿って記録媒体10を1回だけ相対的に移動させて画像を生成する記録方式であり、後述する画像形成装置100(図14参照)により実現可能である。
(3)閾値マトリクスの別の選択方法
図13は、代表的な色を再現するために用いられる閾値マトリクスの別の対応表である。例えば、この表中のセルの数字「2+3+4」は、閾値マトリクス「2」、「3」、「4」を用いてそれぞれ演算することを意味する。この結果、ドット14Lcに第1のドット14CLが、ドット14Lmに第2のドット14CLが、ドット14Lmに第3のドット14CLがそれぞれ重ねられる。また、セルの数字「1’」は、網%の値を半分に減らした後、閾値マトリクス「1」を用いて演算することを意味する。
このように、本図で例示するように閾値マトリクスを選択することで、低濃度階調域においてパイルハイトを揃えることが可能である。換言すれば、図11Cの対応表と組み合わせることで、任意の濃度階調域にわたってパイルハイトを揃えることができる。
(4)ブルーの表現方法について
例えば、2次色であるB(ブルー)の画像を形成する場合、図11Bに示した通り、4色分のインク滴を吐出する必要がある。そうすると、インク使用量の増加や、画像解像度の実質的な低下等の弊害が生じる。そこで、画質の劣化を抑制するため、以下の対策を種々講じてもよい。
[1]W(ホワイト)等の下地インクを使用する場合、その使用を省略するか、代わりにLC等のライトインクを用いる。[2]K単色の場合は、グレー、クリア、又はLC等のライトインクのうちいずれか1つを用いる。[3](B+K)等の2次色の場合、グレー、クリア、又はLC等のライトインクのうちいずれか1つを用いる。[4]関心領域周辺のインク使用量及び/又は光沢バンディングの影響度を考慮して、下地インクの色を選択する。[5]コンテンツの属性(例えば、自然画と線画)に応じてハーフトーン処理を変更する。例えば、線画では下地インクを使用しない。また、自然画では下地インクを使用してもよいが、上限値を超えないようにインクの総使用量を制限する。
[画像形成装置100の全体構成]
図14は、本実施形態に係る画像形成装置100の外観斜視図である。この画像形成装置100は、紫外線硬化型インク(UV硬化インク)を用いて記録媒体10上にカラー画像を形成するワイドフォーマットプリンタである。ここで、「ワイドフォーマット」プリンタとは、A3ノビ以上に対応する装置を意味する。
画像形成装置100は、装置本体102と、この装置本体102を支持する支持脚104とを備えている。装置本体102には、記録媒体10に向けてインクを吐出するドロップオンデマンド型の記録ヘッド106と、記録媒体10を支持するプラテン108と、ヘッド移動手段(走査手段)としてのガイド機構110及びキャリッジ112が設けられている。
ガイド機構110は、プラテン108の上方において、記録媒体10の搬送方向(X方向)に直交し且つプラテン108の媒体支持面(記録媒体10の支持面)と平行な走査方向(Y方向)に沿って延在するように配置されている。キャリッジ112は、ガイド機構110に沿ってY方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ112には、記録ヘッド106が搭載されると共に、記録媒体10上のインクに紫外線を照射する仮硬化光源114a、114bと、本硬化光源116a、116bとが搭載されている。
仮硬化光源114a、114bは、記録ヘッド106から吐出されたインク滴が記録媒体10に着弾した後、隣接するインク滴同士が合一化しない程度にインクを仮硬化させるための紫外線を照射する光源である。本硬化光源116a、116bは、仮硬化後に追加露光を行い、最終的にインクを完全に硬化(本硬化)させるための紫外線を照射する光源である。
キャリッジ112上に配置された記録ヘッド106、仮硬化光源114a、114b及び本硬化光源116a、116bは、ガイド機構110に沿ってキャリッジ112と共に一体的に移動する。以下、キャリッジ112の往復移動方向を「主走査方向」、記録媒体10の搬送方向(単に「搬送方向」ともいう)を「副走査方向」と呼ぶ場合がある。
記録媒体10には、紙、不織布、塩化ビニル、合成化学繊維、ポリエチレン、ポリエステル、ターポリンなど、材質を問わず、また、浸透性媒体、非浸透性媒体を問わず、様々な媒体を用いることができる。記録媒体10は、装置の背面側からロール紙状態(図15参照)で給紙され、印字後は装置正面側の巻き取りローラ128(同図参照)で巻き取られる。プラテン108上に搬送された記録媒体10に対して、記録ヘッド106からインク滴が吐出され、記録媒体10上に付着したインク滴に対して仮硬化光源114a、114b、本硬化光源116a、116bから紫外線がそれぞれ照射される。
装置本体102の正面に向かって左側前面に、インクカートリッジ118の取り付け部120が設けられている。インクカートリッジ118は、紫外線硬化型インクを貯留する交換自在なインク供給源である。このインクカートリッジ118は、本図例の画像形成装置100で使用される各色インクに対応して設けられている。色別の各インクカートリッジ118は、それぞれ独立に形成された図示しないインク供給経路によって記録ヘッド106に接続される。
[記録媒体10の搬送路]
図15は、画像形成装置100における記録媒体10の搬送路を模式的に示す説明図である。本図に示すように、プラテン108は逆樋状に形成され、その上面が記録媒体10の支持面となる。プラテン108の近傍であってそのX方向上流側には、記録媒体10を間欠搬送するための搬送手段である一対のニップローラ122が配設される。このニップローラ122は記録媒体10をプラテン108上でX方向へ移動させる。
ロール・ツー・ロール方式の搬送手段を構成する供給側のロール(送り出し供給ロール124)から送り出された記録媒体10は、印字部126の入り口に設けられた一対のニップローラ122によって、X方向に間欠搬送される。記録ヘッド106の直下の印字部126に到達した記録媒体10は、記録ヘッド106により印字が実行され、印字後に巻き取りローラ128に巻き取られる。印字部126に対するX方向下流側には、記録媒体10を案内するガイド部材130が設けられている。
印字部126において記録ヘッド106と対向する位置にあるプラテン108の裏面(記録媒体10を支持する面と反対側の面)には、印字中の記録媒体10の温度を調整するための温調部132が設けられている。印字時の記録媒体10が所定の温度となるように調整されると、記録媒体10に着弾したインク滴の粘度や、表面張力等の物性値が所望の値になり、所望のドット径を得ることが可能となる。なお、必要に応じて、温調部132に対するX方向上流側にプレ温調部134を設けてもよいし、温調部132に対するX方向下流側にアフター温調部136を設けてもよい。
[記録ヘッド106の説明]
図16は、キャリッジ112上に配置される記録ヘッド106、仮硬化光源114a、114b及び本硬化光源116a、116bの配置形態の例を示す平面透視図である。
記録ヘッド106には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、透明色インク(CL)、白(W)の各色のインク毎に、それぞれ色のインクを吐出するためのノズル列140Y、140M、140C、140K、140Lc、140Lm、140CL、140Wが設けられている。本図においてノズル列を点線によりそれぞれ図示し、ノズルの個別の図示は省略されている。また、以下の説明では、ノズル列140Y、140M、140C、140K、140Lc、140Lm、140CL、140Wを、ノズル列140と総称することがある。
インク色の種類(色数)や色の組合せについては本実施形態に限定されない。例えば、LC、LMのノズル列を省略する形態、CLやWのノズル列を省略する形態、特別色のインクを吐出するノズル列を追加する形態などが可能である。また、色別のノズル列の配置順序も特に限定はない。
色別のノズル列140毎にヘッドモジュールを構成し、これらを並べることによって、カラー画像又はモノクロ画像を形成可能な記録ヘッド106を構成することができる。例えば、Y、M、C、K、LC、LM、CL、Wの各色のインクを吐出するノズル列140Y、140M、140C、140K、140Lc、140Lm、140CL、140Wをそれぞれ有する各ヘッドモジュール106Y、106M、106C、106K、106Lc、106Lm、106CL、106Wを、キャリッジ112の往復移動方向(X方向)に沿って並ぶように等間隔に配置する態様も可能である。色別のヘッドモジュール(例えば、ヘッドモジュール106Y)をそれぞれ「記録ヘッド」と解釈することも可能である。あるいは、1つの記録ヘッド106の内部で色別にインク流路を分けて形成し、1ヘッドで複数色のインクを吐出するノズル列を備える構成も可能である。
各ノズル列140は、複数個のノズルが一定の間隔でX方向に沿って1列に配置されてなる。本図例の記録ヘッド106は、各ノズル列140を構成するノズルの配置ピッチが254μm、1列のノズル列140を構成するノズルの数は256ノズル、ノズル列140の全長Lwは約65mm(254μm×255=64.8mm)である。また、吐出周波数は15kHzであり、駆動波形の変更によって10pl、20pl、30plの3種類の吐出量を打ち分けることができる。
記録ヘッド106のインク吐出方式としては、圧電素子(ピエゾアクチュエータ)の変形によってインク滴を飛ばす方式(ピエゾジェット方式)が採用されている。吐出エネルギー発生素子として、静電アクチュエータを用いる形態(静電アクチュエータ方式)の他、ヒータなどの発熱体(加熱素子)を用いてインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばす形態(サーマルジェット方式)を採用することも可能である。
[紫外線照射装置の説明]
図16に示すように、記録ヘッド106の走査方向(Y方向)の左右両脇に、仮硬化光源114a、114bが配置される。更に、記録ヘッド106の搬送方向(X方向)下流側に、本硬化光源116a、116bが配置される。
記録ヘッド106のノズルから吐出されて記録媒体10上に着弾したインク滴は、その直後にその上を通過する仮硬化光源114a、114bによって仮硬化のための紫外線が照射される。また、記録媒体10の間欠搬送に伴って印字部126(図15参照)を通過した記録媒体10上のインク滴は、本硬化光源116a、116bにより本硬化のための紫外線が照射される。
仮硬化光源114a、114bは、それぞれ複数個のUV−LED素子142が並べられた構造を有している。2つの仮硬化光源114a、114bは、共通の構成である。この6個のUV−LED素子142は、記録ヘッド106のノズル列140の全長Lwと同じ幅の領域に対して一度にUV照射を行うことができるように並べられている。
本硬化光源116a、116bは、それぞれ複数個のUV−LED素子144が並べられた構造を有している。2つの本硬化光源116a、116bは、共通の構成である。これらの本硬化光源116a、116bは、Y方向に6個、X方向に2個のUV−LED素子144がマトリクス状に配置されている。
なお、仮硬化光源114a、114b(又は本硬化光源116a、116b)におけるLED素子数及びその配列形態は、本図例に限定されない。
[インク供給系の説明]
図17は、画像形成装置100のインク供給系の構成を示すブロック図である。本図に示すように、インクカートリッジ118に収容されているインクは、供給ポンプ146によって吸引され、サブタンク148を介して記録ヘッド106に送られる。サブタンク148には、内部のインクの圧力を調整するための圧力調整部150が設けられている。
圧力調整部150は、バルブ152と、バルブ152を介してサブタンク148と連通される加減圧用ポンプ154と、バルブ152と加減圧用ポンプ154との間に設けられる圧力計156とを備える。
通常の印字時は、加減圧用ポンプ154がサブタンク148内のインクを吸引する方向に動作する。これにより、サブタンク148の内部圧力及び記録ヘッド106の内部圧力が負圧に維持される。
一方、記録ヘッド106のメンテナンス時は、加減圧用ポンプ154がサブタンク148内のインクを加圧する方向に動作する。これにより、サブタンク148の内部及び記録ヘッド106の内部が強制的に加圧され、記録ヘッド106内のインクが各ノズル列140(図16参照)を介して排出される。
[画像形成装置100の制御系の説明]
図18は、画像形成装置100の構成を示すブロック図である。本図に示すように、画像形成装置100は、制御手段としての制御装置160を備えている。制御装置160として、例えば、中央演算処理装置(CPU)を備えたコンピュータ等を用いることができる。制御装置160は、読み出したプログラムに従って画像形成装置100の全体を制御する制御装置として機能すると共に、各種演算を行う演算装置として機能する。
制御装置160は、記録媒体搬送制御部162、キャリッジ駆動制御部164、光源制御部166、画像処理部20(図3参照)、及び吐出制御部168を有する。これらの各部は、ハードウエア回路又はソフトウエア、若しくはこれらの組合せによって実現される。
記録媒体搬送制御部162は、記録媒体10(図15参照)の搬送を行うための搬送駆動部170(搬送手段)を制御する。搬送駆動部170は、一対のニップローラ122(同図参照)を駆動する駆動用モータ、及びその駆動回路が含まれる。プラテン108(同図参照)上に搬送された記録媒体10は、記録ヘッド106による主走査方向の往復走査(印刷パスの動き)に合わせて、スワス幅単位で副走査方向へ間欠送りされる。
キャリッジ駆動制御部164は、キャリッジ112(図14参照)を主走査方向に移動させるための主走査駆動部172(搬送手段)を制御する。主走査駆動部172は、キャリッジ112の移動機構に連結される駆動用モータ、及びその制御回路が含まれる。
なお、エンコーダ174は、主走査駆動部172の駆動用モータ、及び搬送駆動部170の駆動用モータに取り付けられており、該駆動モータの回転量及び回転速度に応じたパルス信号を出力し、該パルス信号は制御装置160に送られる。エンコーダ174から出力されたパルス信号に基づいて、キャリッジ112の位置、及び記録媒体10の位置が把握される。
光源制御部166は、LED駆動回路176を介して仮硬化光源114a、114b(UV−LED素子142)の発光量を調整すると共に、LED駆動回路178を介して本硬化光源116a、116b(UV−LED素子144)の発光量を調整する制御手段である。
LED駆動回路176、178は、光源制御部166からの指令に応じた電圧値の電圧を出力して、UV−LED素子142、144の発光量を調整する。発光量の調整は、電圧を変更するのではなく、駆動波形のデューティ比や周波数を変更することによって行ってもよい。
制御装置160には、操作パネル等の入力装置180、表示装置182がそれぞれ接続されている。入力装置180は、手動による外部操作信号を制御装置160へ入力する手段であり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、操作ボタンなど各種形態を採用し得る。表示装置182には、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTなど、各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置180を操作することにより、印刷条件の入力や付属情報の入力・編集などを行うことができる。また、オペレータは、表示装置182の表示を通じて、入力内容や検索結果等の各種情報を確認することができる。
また、画像形成装置100には、各種情報を格納しておく情報記憶部184と、入力画像信号を取り込むための画像入力I/F186とが設けられている。画像入力I/F186には、シリアルインターフェースを適用してもよいし、パラレルインターフェースを適用してもよい。この部分には、通信を高速化するための図示しないバッファメモリを搭載してもよい。
情報記憶部184には、制御装置160が備える図示しないCPUが実行するプログラム、及び制御に必要な各種データが格納されている。情報記憶部184に格納されるデータとして、例えば、図3に示す分版条件(色変換テーブル30、濃淡テーブル32、異系色テーブル34)や閾値マトリクス(第1マトリクス36、第2マトリクス38、共通マトリクス40)等が挙げられる。
画像処理部20は、画像入力I/F186を介して取得した入力画像信号に対して所望の画像処理を施すことで、インク滴の吐出制御に供される制御信号を生成する。図3例に示す画像処理部20は、解像度変換部22と、色変換処理部24と、ハーフトーン処理部26と、ドットサイズ割付部28とを基本的に備えている。各部の機能及び動作に関しては上述した通りであるから、その説明を割愛する。
吐出制御部168は、画像処理部20から取得した制御信号に基づいて、ヘッド駆動回路188に対して吐出制御信号を生成する。ヘッド駆動回路188を介して記録ヘッド106の各吐出エネルギー発生素子に対して、共通の駆動電圧信号が印加され、各ノズルの吐出タイミングに応じて各エネルギー発生素子の個別電極に接続された図示しないスイッチ素子のオン・オフを切り換えることで、ノズル列140(図16参照)のうちの対応ノズルからインク滴が吐出される。
[本発明の効果]
以上のように、この画像形成装置100は、同系色、単独色、及び透明色を含む複数色のインク滴を吐出する記録ヘッド106と、記録ヘッド106及び記録媒体10のうち少なくとも一方を所定の搬送方向(X方向、Y方向)に搬送することで記録ヘッド106と記録媒体10とを相対移動させる搬送手段(搬送駆動部170、主走査駆動部172)と、この相対移動の下、各ドット14を順次形成させて画像を生成するように、制御信号に基づいて記録ヘッド106を駆動制御するヘッド駆動回路188と、を備える。
そして、同系色間の各ドット14C、14Lc(14M、14Lm)が位置P1c(P1m)に重ねて形成されると共に、単独色及び透明色の各ドット14K、14CLが位置P2に重ねて形成されるように、入力された画像信号をヘッド駆動回路に供される制御信号に変換する画像処理部20を備えるので、2つのドット14が積層される割合が高く、表面平滑性が低い画像が形成される。画像の表面平滑性を抑制することで、理想的に得られる光沢度が低下する反面、画像形成プロセスに起因する表面平滑性の局所的劣化に対する頑健性が高くなる。これにより、画像形成プロセスに起因する平網画像上での光沢バンディングの発生を抑制できる。また、2以上の原色を混合した混合色で形成される平網画像の場合、位置P1c(P1m)及び位置P2でのパイルハイトを揃えることで画像のレリーフ感も併せて抑制可能であり、特に効果的である。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
上述の実施形態では、ワイドフォーマット印刷装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。ワイドフォーマット以外の画像形成装置への適用も可能である。また、本発明は、グラフィックアート(印刷)用途に限らず、電子回路基板の配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体(「インク」に相当)として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、微細構造物形成装置等、画像パターンを形成し得る画像形成装置に種々適用できる。
10…記録媒体 12…記録面
14(C、CL、K、Lc、Lm、M、Y)…ドット
16…集合単位 17〜19…積層ドット
20…画像処理部 22…解像度変換部
24…色変換処理部 26…ハーフトーン処理部
28…ドットサイズ割付部 30…色変換テーブル
32…濃淡テーブル 34…異系色テーブル
36…第1マトリクス 38…第2マトリクス
100…画像形成装置 106…記録ヘッド
160…制御装置 170…搬送駆動部
172…主走査駆動部 184…情報記憶部
186…画像入力I/F 188…ヘッド駆動回路

Claims (7)

  1. 色素として顔料を含有する有色のインク滴及び前記色素を含有しない透明色のインク滴をそれぞれ吐出することで、複数のドットを記録媒体上に形成する画像形成装置であって、
    濃度がそれぞれ異なり且つ色相が互いに等しい色群である同系色、前記同系色との間で前記色相が異なる色である単独色、及び前記透明色を含む複数色のインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び前記記録媒体のうち少なくとも一方を所定の搬送方向に搬送することで前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対移動させる搬送手段と、
    前記搬送手段による前記相対移動の下、各前記ドットを順次形成させて画像を生成するように、制御信号に基づいて前記記録ヘッドを駆動制御するヘッド駆動回路と、
    所定の濃度階調レベルに相当する各色の前記ドットの集合単位内において、前記同系色間の各前記ドットが第1位置に重ねて形成されると共に、前記単独色及び前記透明色の各前記ドットが前記第1位置と異なる第2位置に重ねて形成されるように、入力された画像信号を前記ヘッド駆動回路に供される前記制御信号に変換する画像処理部と
    を備え
    前記画像処理部は、前記同系色間の各前記ドットが前記第1位置に重ねて形成される割合、及び、前記単独色及び前記透明色の各前記ドットが前記第2位置に重ねて形成される割合を、低濃度階調域ほど低くし且つ高濃度階調域ほど高くなるように、前記制御信号に変換することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記画像処理部は、
    前記入力された画像信号に対して色変換処理を施し、前記複数色に応じたカラーチャンネル毎のデバイス色信号を得る色変換処理部と、
    前記色変換処理部により得られた各前記デバイス色信号に対して、前記単独色及び前記透明色の間の色毎に同一の又は異なる閾値マトリクスを用いた組織的ディザ法によるハーフトーン処理を施すハーフトーン処理部と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、
    前記ハーフトーン処理部は、前記単独色及び前記透明色の間の色毎に同一の閾値マトリクスを用いた前記ハーフトーン処理を施すことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2記載の画像形成装置において、
    前記ハーフトーン処理部は、前記単独色及び前記透明色の間の色毎に異なる閾値マトリクスを用いた前記ハーフトーン処理を施すことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4記載の画像形成装置において、
    前記色毎に異なる閾値マトリクスは、基準とする閾値マトリクスの各行列要素における閾値を順次シフトした関係を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2〜のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記ハーフトーン処理部は、前記同系色間の色毎に同一の又は異なる閾値マトリクスを用いた前記ハーフトーン処理を施すことを特徴とする画像形成装置。
  7. 色素として顔料を含有する有色のインク滴及び前記色素を含有しない透明色のインク滴をそれぞれ吐出することで、複数のドットを記録媒体上に形成する画像形成装置を用いた方法であって、
    前記画像形成装置は、
    濃度が互いに異なり且つ色相が互いに等しい色群である同系色、前記同系色との間で前記色相が異なる色である単独色、及び前記透明色を含む複数色のインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び前記記録媒体のうち少なくとも一方を所定の搬送方向に搬送することで前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対移動させる搬送手段と、
    前記搬送手段による前記相対移動の下、各前記ドットを順次形成させて画像を生成するように、制御信号に基づいて前記記録ヘッドを駆動制御するヘッド駆動回路と、を有し、
    所定の濃度階調レベルに相当する各色の前記ドットの集合単位内において、前記同系色間の各前記ドットが第1位置に重ねて形成されると共に、前記単独色及び前記透明色の各前記ドットが前記第1位置と異なる第2位置に重ねて形成されるように、入力された画像信号を前記ヘッド駆動回路に供される前記制御信号に変換するステップを備え
    前記ステップは、前記同系色間の各前記ドットが前記第1位置に重ねて形成される割合、及び、前記単独色及び前記透明色の各前記ドットが前記第2位置に重ねて形成される割合を、低濃度階調域ほど低くし且つ高濃度階調域ほど高くなるようにするものであ
    ことを特徴とする画像形成方法。
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