以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。尚、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る家電機器の構成を示す図である。図1に示す家電機器1は、運転情報取得部11、運転情報記憶部12、運転情報読出部13、通信部14、電力料金情報取得部15、運転時刻算出部16、電気代算出部17、順位付与部18、報知部19、運転時刻選択受付部20、運転時刻記憶部21、時計部22及び運転制御部23を備える。
家電機器1は、例えば、洗濯乾燥機、炊飯器、電気給湯機、食器洗浄機、衣類乾燥機、エアコン、電磁調理器(IH)、及び生ゴミ処理機などである。
運転情報取得部11は、例えばユーザが家電機器1を操作するためのスイッチ、キーボード又はタッチパネルなどで構成され、家電機器1を運転するための運転条件と、ユーザが希望する家電機器1の希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を示す希望運転時刻とを取得する。なお、運転条件は、例えば家電機器1が洗濯乾燥機であれば、標準洗いモード、しっかり洗いモード、洗濯モード、脱水モード及び乾燥モードなどの運転モードである。また、洗濯する衣類の重量を重量センサから取得してもよい。運転情報取得部11は、取得した運転条件を運転情報読出部13へ出力し、取得した希望運転時刻を運転時刻算出部16へ出力する。
運転情報記憶部12は、家電機器1の運転に要する期間を示す運転期間情報と、家電機器1の運転に要する電力量を示す電力量情報とを運転条件に対応付けて記憶する。なお、運転情報記憶部12は、運転条件に対応付けた運転期間情報及び電力量情報を予め記憶しているが、本発明は特にこれに限定されず、運転条件に対応付けた運転期間情報及び電力量情報を後述する通信部14を介して外部サーバから取得してもよい。
運転情報読出部13は、運転情報取得部11によって取得された運転条件に対応する運転期間情報と、運転情報取得部11によって取得された運転条件に対応する電力量情報とを運転情報記憶部12から読み出す。
通信部14は、ネットワークを介して外部サーバと接続し、情報を送受信する。
電力料金情報取得部15は、通信部14を介して、時間毎に変化する電力料金を示す電力料金情報を取得する。電力料金情報は、例えば電力会社から提供される。電力料金情報取得部15は、例えば前日に当日の電力料金情報を取得し、内部のメモリに記憶する。電力料金情報は、24時間分の1kWh当たりの電力料金の変動を表す。電力料金はたとえば1時間毎に、時間に応じて変動している。これは、家電機器のある家庭に太陽電池及び燃料電池等の電力供給源が設置されることや、蓄電池が設置されることで家庭への電気の供給体制が大きく変わることからリアルタイムに電気代が変動するリアルタイムプライシングが反映されたものである。
リアルタイムプライシングとは、一般に、事前に電力会社から通知される電力料金情報を示す。また、リアルタイムプライシングとは、電力会社からの電力料金情報だけでなく、それに加えて家庭内の電力供給源及び蓄電池等の機器運用情報、買電力料金情報及び売電力料金情報の過去の実績から作成される電力料金情報を示す場合もある。
以上のように、電力料金情報は、電力会社からの電力料金情報だけでなく、機器運用情報、買電力料金情報及び売電力料金情報の過去の実績から作成される、ある家庭だけで適応される電力料金情報であってもよい。要は、時間に依存して変動する電力料金がわかればよいのであって、その情報の入手方法は問わない。
運転時刻算出部16は、運転情報取得部11によって取得された希望運転時刻と、電力料金情報取得部15によって取得された電力料金情報と、運転情報読出部13によって読み出された運転期間情報とに基づいて、希望運転時刻に応じて規定される家電機器1の複数の運転パターン毎に、電力料金が所定料金以下となる運転開始時刻を算出する。ここで、所定料金とはユーザが家電機器1を1回使用するのに支払っても良いと思われる金額で、たとえば、リアルタイムプライシングを反映させない条件で家電機器1を運転させたときの通常の電力料金である。
なお、運転時刻算出部16は、運転開始時刻のみを算出するのではなく、運転終了時刻のみを算出してもよく、また、運転開始時刻及び運転終了時刻の両方を算出してもよい。
たとえば、運転時刻算出部16は、希望運転時刻までに家電機器1の運転を開始する第1の運転パターンにおいて電力料金が所定料金以下となる第1の運転開始時刻と、希望運転時刻から所定の時間以内であり、かつ希望運転時刻以降に家電機器1の運転を開始する第2の運転パターンにおいて電力料金が所定料金以下となる第2の運転開始時刻とを少なくとも算出する。
また、運転時刻算出部16は、希望運転時刻までに家電機器1の運転を終了する第3の運転パターンにおいて電力料金が所定料金以下となる第3の運転開始時刻と、希望運転時刻から所定の時間以内であり、かつ希望運転時刻以降に家電機器1の運転を終了する第4の運転パターンにおいて電力料金が所定料金以下となる第4の運転開始時刻とを少なくとも算出する。所定の時間については後述する。
なお、本実施の形態において、「第1の運転パターン」及び「第1の運転開始時刻」が、特許請求の範囲における「第3の運転パターン」及び「第3の運転開始時刻」に相当し、「第2の運転パターン」及び「第2の運転開始時刻」が、特許請求の範囲における「第4の運転パターン」及び「第4の運転開始時刻」に相当し、「第3の運転パターン」及び「第3の運転開始時刻」が、特許請求の範囲における「第1の運転パターン」及び「第1の運転開始時刻」に相当し、「第4の運転パターン」及び「第4の運転開始時刻」が、特許請求の範囲における「第2の運転パターン」及び「第2の運転開始時刻」に相当する。これは、他の実施の形態においても同様である。
電気代算出部17は、運転時刻算出部16によって算出された複数の運転開始時刻(第1〜第4の運転開始時刻)と、電力料金情報取得部15によって取得された電力料金情報と、運転情報読出部13によって読み出された運転期間情報と、運転情報読出部13によって読み出された電力量情報とに基づいて、運転時刻算出部16によって算出された複数の運転開始時刻(第1〜第4の運転開始時刻)のそれぞれで家電機器1が運転された場合に課金される電気代を算出する。
順位付与部18は、電気代算出部17によって算出された電気代の安い順番に複数の運転開始時刻(第1〜第4の運転開始時刻)に対して順位を付与する。
報知部19は、例えば液晶表示部で構成され、運転時刻算出部16によって算出された複数の運転開始時刻(第1〜第4の運転開始時刻)をユーザに報知する。なお、報知部19は、順位付与部18によって付与された順位とともに複数の運転開始時刻を報知する。
なお、本実施の形態1において、報知部19は、表示部で構成されているが、本発明は特にこれに限定されず、報知部19は、音声を出力する音声出力部、及び家電機器1に接続された表示装置へ出力する出力部を含んでもよい。
なお、運転時刻算出部16は、第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれに対応する第1〜第4の運転終了時刻を算出してもよく、報知部は、運転時刻算出部16によって算出された第1〜第4の運転終了時刻をユーザに報知してもよい。
運転時刻選択受付部20は、報知部19によって報知された複数の運転開始時刻の中から、ユーザが所望する運転開始時刻の選択を受け付ける。
運転時刻記憶部21は、運転時刻選択受付部20によって受け付けられた運転開始時刻を記憶する。時計部22は、時間を計る。運転制御部23は、時計部22を参照し、運転時刻記憶部21に記憶されている運転開始時刻に基づいて、家電機器1の運転を制御する。すなわち、運転制御部23は、現在時刻が運転時刻記憶部21に記憶された運転開始時刻になると開始信号を出力し、家電機器1の運転を開始するよう制御する。
次に、本実施の形態1における家電機器の動作について説明する。
図2は、本実施の形態1における家電機器の動作について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS1において、運転情報取得部11は、家電機器1を運転するための運転条件と、ユーザが希望する家電機器1の希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を示す希望運転時刻とを取得する。運転情報取得部11は、家電機器1を運転するための運転条件と、ユーザが希望する家電機器1の希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を示す希望運転時刻との入力を受け付ける。
例えば、ユーザは、家電機器1の希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を入力する。ユーザは、例えば“18:00”等の実際の希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を入力する。あるいは、ユーザは、例えば“8時間後”等の現在の時刻から何時間後に運転を開始又は終了するかを入力する。なお、ユーザは、希望運転開始時刻及び希望運転終了時刻を特に意識することなく入力してもよい。また、従来のように、入力設定した希望時刻が運転開始時刻及び運転終了時刻のいずれであるかを設定するステップや、設定した希望時刻までに運転を開始するのか(又は終了するのか)、設定した希望時刻以降に運転を開始するのか(又は終了するのか)を設定するステップは必要ない。
また、ユーザは、家電機器1を運転するための運転条件を入力する。例えば、家電機器1が洗濯乾燥機であれば、運転情報取得部11は、ユーザによって選択された洗濯コース(標準コース、省エネコース及び時短コースなど)を運転条件として取得する。
特に、家電機器1が洗濯乾燥機であれば、運転の最中に複数の工程(例えば、洗濯工程、脱水工程及び乾燥工程など)が順次行われるので、運転条件は複雑なものとなる。運転情報取得部11は、洗濯コース、洗濯衣類の重量、及び水温や外気温等のセンサ結果を運転条件として取得する。
次に、ステップS2において、運転情報読出部13は、運転情報取得部11によって取得された運転条件に対応する運転期間情報と、運転情報取得部11によって取得された運転条件に対応する電力量情報とを運転情報記憶部12から読み出す。運転情報読出部13は、読み出した運転期間情報を運転時刻算出部16へ出力する。また、運転情報読出部13は、読み出した運転期間情報及び電力量情報を電気代算出部17へ出力する。
次に、ステップS3において、電力料金情報取得部15は、通信部14を介して、時間毎に変化する電力料金を示す電力料金情報を取得する。なお、電力料金情報取得部15は、通信部14を介して、電力会社が運営する外部サーバにアクセスし、当該外部サーバから電力料金情報を取得するが、本発明は特にこれに限定されず、電力料金情報取得部15は、内部のメモリに予め記憶している電力料金情報を読み出してもよい。電力料金情報取得部15は、取得した電力料金情報を運転時刻算出部16及び電気代算出部17へ出力する。
次に、ステップS4において、運転時刻算出部16は、運転情報取得部11によって取得された希望運転時刻と、電力料金情報取得部15によって取得された電力料金情報と、運転情報読出部13によって読み出された運転期間情報と、運転情報読出部13によって読み出された電力量情報とに基づいて、希望運転時刻に応じて規定される家電機器1の複数の運転パターン毎に、家電機器1が運転された場合に課金される電気代が最も安くなる運転開始時刻を算出する運転開始時刻算出処理を実行する。
ここで、図2のステップS4における運転開始時刻算出処理について説明する。図3は、図2のステップS4における運転開始時刻算出処理について説明するためのフローチャートである。また、図4(A)は、希望運転開始時刻までに家電機器の運転を開始する第1の運転パターンを示す模式図であり、図4(B)は、希望運転開始時刻から所定の時間以内であり、かつ希望運転開始時刻以降に家電機器の運転を開始する第2の運転パターンを示す模式図であり、図4(C)は、希望運転終了時刻までに家電機器の運転を終了する第3の運転パターンを示す模式図であり、図4(D)は、希望運転終了時刻から所定の時間以内であり、かつ希望運転終了時刻以降に家電機器の運転を終了する第4の運転パターンを示す模式図である。
まず、ステップS21において、運転時刻算出部16は、希望運転開始時刻までに家電機器1の運転を開始する第1の運転パターンにおいて、電力料金が最も安い時間帯に家電機器1の運転を開始するための第1の運転開始時刻を算出する第1の運転開始時刻算出処理を実行する。この場合、図4(A)に示すように、現在時刻から希望運転時刻までの間であり、かつ電力料金の最も安い時間帯において、家電機器1の運転が開始されるように第1の運転開始時刻が算出される。なお、第1の運転開始時刻算出処理については後述する。
次に、ステップS22において、運転時刻算出部16は、希望運転開始時刻から所定の時間以内であり、かつ希望運転開始時刻以降に家電機器1の運転を開始する第2の運転パターンにおいて、電力料金が最も安い時間帯に家電機器1の運転を開始するための第2の運転開始時刻を算出する第2の運転開始時刻算出処理を実行する。この場合、図4(B)に示すように、希望運転時刻から所定の時間以内であり、かつ希望運転時刻以降であり、かつ電力料金の最も安い時間帯において、家電機器1の運転が開始されるように第2の運転開始時刻が算出される。なお、第2の運転開始時刻算出処理については後述する。
次に、ステップS23において、運転時刻算出部16は、希望運転終了時刻までに家電機器1の運転を終了する第3の運転パターンにおいて、電力料金が最も安い時間帯に家電機器1の運転を開始するための第3の運転開始時刻を算出する第3の運転開始時刻算出処理を実行する。この場合、図4(C)に示すように、現在時刻から希望運転時刻までの間であり、かつ電力料金の最も安い時間帯において、家電機器1の運転が終了されるように第3の運転開始時刻が算出される。なお、第3の運転開始時刻算出処理については後述する。
次に、ステップS24において、運転時刻算出部16は、希望運転終了時刻から所定の時間以内であり、かつ希望運転終了時刻以降に家電機器1の運転を終了する第4の運転パターンにおいて、電力料金が最も安い時間帯に家電機器1の運転を開始するための第4の運転開始時刻を算出する第4の運転開始時刻算出処理を実行する。この場合、図4(D)に示すように、希望運転時刻から所定の時間以内であり、かつ希望運転時刻以降であり、かつ電力料金の最も安い時間帯において、家電機器1の運転が終了されるように第4の運転開始時刻が算出される。なお、第4の運転開始時刻算出処理については後述する。
次に、ステップS25において、運転時刻算出部16は、算出した第1〜第4の運転開始時刻がそれぞれ実行可能か否かを判断し、実行不可能と判断された運転開始時刻を実行可能となるように調整する運転開始時刻調整処理を実行する。なお、運転開始時刻調整処理については後述する。
ここで、図3のステップS21における第1の運転開始時刻算出処理について説明する。図5は、図3のステップS21における第1の運転開始時刻算出処理について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS31において、運転時刻算出部16は、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間を加算した時刻までの間で、電力料金の最も安い時間帯を検索する。なお、ここでの電力料金の最も安い時間帯は、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間を加算した時刻までの間における電力料金の最も安い時間帯であり、1日の内の電力料金の最も安い時間帯ではない。
次に、ステップS32において、運転時刻算出部16は、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間を加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在するか否かを判断する。ここで、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間を加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在すると判断された場合(ステップS32でYES)、ステップS33において、運転時刻算出部16は、電力料金の最も安い時間帯の終端を運転終了時刻に決定する。
次に、ステップS34において、運転時刻算出部16は、決定した運転終了時刻から運転期間を遡って第1の運転開始時刻を算出する。
一方、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間を加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在しないと判断された場合、すなわち、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間を加算した時刻までの間に、電力料金が変化しない場合(ステップS32でNO)、ステップS35において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻を第1の運転開始時刻に決定する。
図6は、第1の運転開始時刻算出処理について説明するための模式図である。なお、図6において、現在時刻は14時であり、家電機器1の運転期間は1時間であり、希望運転時刻は16時30分である。また、14時から17時までの時間帯の電力料金が28円/kWhであり、17時から23時までの時間帯の電力料金が21円/kWhであり、23時から2時までの時間帯の電力料金が8円/kWhである。
まず、運転時刻算出部16は、14時(現在時刻)から、17時30分(希望運転時刻(16時30分)に運転期間(1時間)を加算した時刻)までの間で、電力料金の最も安い時間帯を検索する。14時から17時30分までの時間帯において、14時から17時までの時間帯の電力料金が、28円/kWhであり、17時から17時30分までの時間帯の電力料金が、21円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、電力料金が21円/kWhである17時から17時30分までの時間帯を、電力料金の最も安い時間帯として抽出する。
次に、運転時刻算出部16は、電力料金の最も安い時間帯の終端である17時30分を運転終了時刻に決定する。
次に、運転時刻算出部16は、運転終了時刻である17時30分から、運転期間である1時間遡った16時30分を第1の運転開始時刻として算出する。このようにして、第1の運転開始時刻は、16時30分に決定され、家電機器1は、16時30分から17時30分まで運転されることになる。そして、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、(28円+21円)/2=24.5円となる。
なお、図6において、希望運転時刻が例えば15時である場合、運転時刻算出部16が検索する範囲は、14時から16時(希望運転時刻(15時)に運転期間(1時間)を加算した時刻)までの範囲となる。この場合、14時から16時までの時間帯の電力料金は、一律の28円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、電力料金が最も安い時間帯が存在しないと判断する。その結果、運転時刻算出部16は、希望運転時刻である15時を第1の運転開始時刻に決定する。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、28円となる。
また、図6において、希望運転時刻が例えば24時である場合、運転時刻算出部16が検索する範囲は、14時から1時(希望運転時刻(24時)に運転期間(1時間)を加算した時刻)までの範囲となる。この場合、14時から1時までの時間帯において、電力料金が最も安い時間帯は、23時から1時である。そのため、運転時刻算出部16は、電力料金が8円/kWhである23時から1時までの時間帯を、電力料金の最も安い時間帯として抽出する。その結果、運転時刻算出部16は、電力料金の最も安い時間帯の終端である1時を運転終了時刻に決定し、24時を第1の運転開始時刻として算出する。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、8円となる。
なお、上記の図5及び図6において、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間を加算した時刻までの間で、電力料金の最も安い時間帯のみを検索するように説明したが、これに限らず、さらに2番目に安い時間帯も検索して第1の運転開始時刻を複数個算出してもよい。また、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間を加算した時刻までの間で、電力料金が変化する毎に運転開始時刻を算出してもよい。
続いて、図3のステップS22における第2の運転開始時刻算出処理について説明する。図7は、図3のステップS22における第2の運転開始時刻算出処理について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS41において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻から、希望運転時刻に運転期間と許容期間とを加算した時刻までの間で、電力料金の最も安い時間帯を検索する。なお、ここでの電力料金の最も安い時間帯は、現在時刻から、希望運転時刻に運転期間と許容期間とを加算した時刻までの間における電力料金の最も安い時間帯であり、1日の内の電力料金の最も安い時間帯ではない。
また、許容期間とは、希望運転開始時刻や希望運転終了時刻に対して早くなったり遅くなったりしても許容される期間を表し、本実施の形態では例えば5時間に設定されている。また、現在時刻から希望運転時刻まで時間が長いときは、希望運転時刻より遡って許容期間内に限ってもよい。なお、許容期間は、予め記憶されているが、ユーザが任意の期間を設定することも可能である。家電機器毎に許容期間を異ならせて記憶させてもよいし、希望運転時刻や機器の運転時刻に応じて許容期間を異ならせてもよい。
次に、ステップS42において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻から、希望運転時刻に運転期間と許容期間とを加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在するか否かを判断する。ここで、希望運転時刻から、希望運転時刻に運転期間と許容期間とを加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在すると判断された場合(ステップS42でYES)、ステップS43において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻が電力料金の最も安い時間帯に含まれるか否かを判断する。
希望運転時刻が電力料金の最も安い時間帯に含まれないと判断された場合(ステップS43でNO)、ステップS44において、運転時刻算出部16は、電力料金の最も安い時間帯の始端を第2の運転開始時刻に決定する。
一方、希望運転時刻から、希望運転時刻に運転期間と許容期間とを加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在しないと判断された場合、すなわち、希望運転時刻から、希望運転時刻に運転期間と許容期間とを加算した時刻までの間に、電力料金が変化しない場合(ステップS42でNO)、又は希望運転時刻が電力料金の最も安い時間帯に含まれると判断された場合(ステップS43でYES)、ステップS45において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻を第2の運転開始時刻に決定する。
図8は、第2の運転開始時刻算出処理について説明するための模式図である。なお、図8において、現在時刻は14時であり、家電機器1の運転期間は1時間であり、許容期間は5時間であり、希望運転時刻は16時30分である。また、14時から17時までの時間帯の電力料金が28円/kWhであり、17時から23時までの時間帯の電力料金が21円/kWhであり、23時から2時までの時間帯の電力料金が8円/kWhである。
まず、運転時刻算出部16は、16時30分(希望運転時刻)から、22時30分(希望運転時刻(16時30分)に運転期間(1時間)と許容期間(5時間)とを加算した時刻)までの間で、電力料金の最も安い時間帯を検索する。16時30分から22時30分までの時間帯において、16時30分から17時までの時間帯の電力料金が、28円/kWhであり、17時から22時30分までの時間帯の電力料金が、21円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、電力料金が21円/kWhである17時から22時30分までの時間帯を、電力料金の最も安い時間帯として抽出する。
次に、運転時刻算出部16は、希望運転時刻が電力料金の最も安い時間帯に含まれるか否かを判断する。図8の例では、運転時刻算出部16は、希望運転時刻(16時30分)が電力料金の最も安い時間帯(17時〜22時30分)に含まれていないと判断し、電力料金の最も安い時間帯の始端である17時を第2の運転開始時刻に決定する。このようにして、第2の運転開始時刻は、17時に決定され、家電機器1は、17時から18時まで運転されることになる。そして、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、21円となる。
なお、図8において、希望運転時刻が例えば20時である場合、運転時刻算出部16が検索する範囲は、20時から2時までの範囲となる。この場合、20時から23時までの時間帯の電力料金は、21円/kWhであり、23時から2時までの時間帯の電力料金は、8円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、希望運転時刻(20時)が電力料金の最も安い時間帯(23時〜2時)に含まれていないと判断し、電力料金の最も安い時間帯の始端である23時を第2の運転開始時刻に決定する。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、8円となる。
また、図8において、許容期間が例えば12時間である場合、運転時刻算出部16が検索する範囲は、16時30分から5時30分までの範囲となる。この場合、16時30分から17時までの時間帯の電力料金は、28円/kWhであり、17時から23時までの時間帯の電力料金は、21円/kWhであり、23時から5時30分までの時間帯の電力料金は、8円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、希望運転時刻(16時30分)が電力料金の最も安い時間帯(23時〜5時30分)に含まれていないと判断し、電力料金の最も安い時間帯の始端である23時を第2の運転開始時刻に決定する。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、8円となる。
なお、上記の図7及び図8において、希望運転時刻から、希望運転時刻に運転期間と許容期間とを加算した時刻までの間で、電力料金の最も安い時間帯のみを検索するように説明したが、これに限らず、さらに2番目に安い時間帯も検索して第2の運転開始時刻を複数個算出してもよい。また、希望運転時刻から、希望運転時刻に運転期間と許容期間とを加算した時刻までの間で、電力料金が変化する毎に運転開始時刻を算出してもよい。
続いて、図3のステップS23における第3の運転開始時刻算出処理について説明する。図9は、図3のステップS23における第3の運転開始時刻算出処理について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS51において、運転時刻算出部16は、現在時刻から希望運転時刻までの間で、電力料金の最も安い時間帯を検索する。なお、ここでの電力料金の最も安い時間帯は、現在時刻から希望運転時刻までの間における電力料金の最も安い時間帯であり、1日の内の電力料金の最も安い時間帯ではない。
次に、ステップS52において、運転時刻算出部16は、現在時刻から希望運転時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在するか否かを判断する。ここで、現在時刻から希望運転時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在すると判断された場合(ステップS52でYES)、ステップS53において、運転時刻算出部16は、電力料金の最も安い時間帯の終端を運転終了時刻に決定する。
一方、現在時刻から希望運転時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在しないと判断された場合、すなわち、現在時刻から希望運転時刻までの間に、電力料金が変化しない場合(ステップS52でNO)、ステップS54において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻を運転終了時刻に決定する。
次に、ステップS55において、運転時刻算出部16は、決定した運転終了時刻から運転期間を遡って第3の運転開始時刻を算出する。
図10は、第3の運転開始時刻算出処理について説明するための模式図である。なお、図10において、現在時刻は14時であり、家電機器1の運転期間は1時間であり、希望運転時刻は16時30分である。また、14時から17時までの時間帯の電力料金が28円/kWhであり、17時から23時までの時間帯の電力料金が21円/kWhであり、23時から2時までの時間帯の電力料金が8円/kWhである。
まず、運転時刻算出部16は、14時(現在時刻)から16時30分(希望運転時刻)までの間で、電力料金の最も安い時間帯を検索する。14時から16時30分までの時間帯の時間帯の電力料金は、一律の28円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、電力料金が最も安い時間帯が存在しないと判断する。
次に、運転時刻算出部16は、希望運転時刻である16時30分を運転終了時刻に決定する。
次に、運転時刻算出部16は、運転終了時刻である16時30分から、運転期間である1時間遡った15時30分を第3の運転開始時刻として算出する。このようにして、第3の運転開始時刻は、15時30分に決定され、家電機器1は、15時30分から16時30分まで運転されることになる。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、28円となる。
なお、図10において、希望運転時刻が例えば19時である場合、運転時刻算出部16が検索する範囲は、14時から19時までの範囲となる。この場合、14時から17時までの時間帯の電力料金は、28円/kWhであり、17時から19時までの時間帯の電力料金は、21円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、電力料金が21円/kWhである17時から19時までの時間帯を、電力料金の最も安い時間帯として抽出する。その結果、運転時刻算出部16は、電力料金の最も安い時間帯の終端である19時を運転終了時刻に決定し、18時を第3の運転開始時刻として算出する。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、21円となる。
また、図10において、希望運転時刻が例えば1時である場合、運転時刻算出部16が検索する範囲は、14時から1時までの範囲となる。この場合、14時から17時までの時間帯の電力料金は、28円/kWhであり、17時から23時までの時間帯の電力料金は、21円/kWhであり、23時から2時までの時間帯の電力料金は、8円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、電力料金が8円/kWhである23時から1時までの時間帯を、電力料金の最も安い時間帯として抽出する。その結果、運転時刻算出部16は、電力料金の最も安い時間帯の終端である1時を運転終了時刻に決定し、24時を第3の運転開始時刻として算出する。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、8円となる。
なお、上記の図9及び図10において、現在時刻から希望運転時刻までの間で、電力料金の最も安い時間帯のみを検索するように説明したが、これに限らず、さらに2番目に安い時間帯も検索して第3の運転開始時刻を複数個算出してもよい。また、現在時刻から希望運転時刻までの間で、電力料金が変化する毎に運転終了時刻を算出してもよい。
続いて、図3のステップS24における第4の運転開始時刻算出処理について説明する。図11は、図3のステップS24における第4の運転開始時刻算出処理について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS61において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻から運転期間を減算した時刻から、希望運転時刻に許容期間を加算した時刻までの間で、電力料金の最も安い時間帯を検索する。なお、ここでの電力料金の最も安い時間帯は、希望運転時刻から運転期間を減算した時刻から、希望運転時刻に許容期間を加算した時刻までの間における電力料金の最も安い時間帯であり、1日の内の電力料金の最も安い時間帯ではない。
また、許容期間とは、希望運転終了時刻や希望運転終了時刻に対して早くなったり遅くなったりしても許容される期間を表し、本実施の形態では例えば5時間に設定されている。また、現在時刻から希望運転時刻まで時間が長いときは、希望運転時刻より遡って許容期間内に限ってもよい。なお、許容期間は、予め記憶されているが、ユーザが任意の期間を設定することも可能である。家電機器毎に許容期間を異ならせて記憶させてもよいし、希望運転時刻や機器の運転時刻に応じて許容期間を異ならせてもよい。
次に、ステップS62において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻から運転期間を減算した時刻から、希望運転時刻に許容期間を加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在するか否かを判断する。ここで、希望運転時刻から運転期間を減算した時刻から、希望運転時刻に許容期間を加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在すると判断された場合(ステップS62でYES)、ステップS63において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻が電力料金の最も安い時間帯に含まれるか否かを判断する。
希望運転時刻が電力料金の最も安い時間帯に含まれないと判断された場合(ステップS63でNO)、ステップS64において、運転時刻算出部16は、電力料金の最も安い時間帯の始端を第4の運転開始時刻に決定する。
一方、希望運転時刻から運転期間を減算した時刻から、希望運転時刻に許容期間を加算した時刻までの間に、電力料金の最も安い時間帯が存在しないと判断された場合、すなわち、希望運転時刻から運転期間を減算した時刻から、希望運転時刻に許容期間を加算した時刻までの間に、電力料金が変化しない場合(ステップS62でNO)、又は希望運転時刻が電力料金の最も安い時間帯に含まれると判断された場合(ステップS63でYES)、ステップS65において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻を運転終了時刻に決定する。
次に、ステップS66において、運転時刻算出部16は、決定した運転終了時刻から運転期間を遡って第4の運転開始時刻を算出する。
図12は、第4の運転開始時刻算出処理について説明するための模式図である。なお、図12において、現在時刻は14時であり、家電機器1の運転期間は1時間であり、許容期間は5時間であり、希望運転時刻は16時30分である。また、14時から17時までの時間帯の電力料金が28円/kWhであり、17時から23時までの時間帯の電力料金が21円/kWhであり、23時から2時までの時間帯の電力料金が8円/kWhである。
まず、運転時刻算出部16は、15時30分(希望運転時刻(16時30分)から運転期間(1時間)を減算した時刻)から、21時30分(希望運転時刻(16時30分)に許容期間(5時間)を加算した時刻)までの間で、電力料金の最も安い時間帯を検索する。15時30分から21時30分までの時間帯において、15時30分から17時までの時間帯の電力料金が、28円/kWhであり、17時から21時30分までの時間帯の電力料金が、21円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、電力料金が21円/kWhである17時から21時30分までの時間帯を、電力料金の最も安い時間帯として抽出する。
次に、運転時刻算出部16は、希望運転時刻が電力料金の最も安い時間帯に含まれるか否かを判断する。図12の例では、運転時刻算出部16は、希望運転時刻(16時30分)が電力料金の最も安い時間帯(17時〜21時30分)に含まれていないと判断し、電力料金の最も安い時間帯の始端である17時を第4の運転開始時刻に決定する。このようにして、第4の運転開始時刻は、17時に決定され、家電機器1は、17時から18時まで運転されることになる。そして、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、21円となる。
なお、図12において、希望運転時刻が例えば21時である場合、運転時刻算出部16が検索する範囲は、20時から2時までの範囲となる。この場合、20時から23時までの時間帯の電力料金は、21円/kWhであり、23時から2時までの時間帯の電力料金は、8円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、希望運転時刻(21時)が電力料金の最も安い時間帯(23時〜2時)に含まれていないと判断し、電力料金の最も安い時間帯の始端である23時を第4の運転開始時刻に決定する。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、8円となる。
また、図12において、許容期間が例えば12時間である場合、運転時刻算出部16が検索する範囲は、15時30分から4時30分までの範囲となる。この場合、15時30分から17時までの時間帯の電力料金は、28円/kWhであり、17時から23時までの時間帯の電力料金は、21円/kWhであり、23時から4時30分までの時間帯の電力料金は、8円/kWhである。そのため、運転時刻算出部16は、希望運転時刻(16時30分)が電力料金の最も安い時間帯(23時〜4時30分)に含まれていないと判断し、電力料金の最も安い時間帯の始端である23時を第4の運転開始時刻に決定する。このとき、家電機器1の1時間当たりの使用電力量が1kWhである場合、課金される電気代は、8円となる。
なお、上記の図11及び図12において、希望運転時刻から運転期間を減算した時刻から、希望運転時刻に許容期間を加算した時刻までの間で、電力料金の最も安い時間帯のみを検索するように説明したが、これに限らず、さらに2番目に安い時間帯も検索して第4の運転開始時刻を複数個算出してもよい。また、希望運転時刻から運転期間を減算した時刻から、希望運転時刻に許容期間を加算した時刻までの間で、電力料金が変化する毎に運転終了時刻を算出してもよい。
続いて、図3のステップS25における運転開始時刻調整処理について説明する。図13は、図3のステップS25における運転開始時刻調整処理について説明するためのフローチャートである。ここで、運転開始時刻と現在時刻とを比較して、運転開始時刻が現在時刻より前になったとき、すなわち実行不可能となったときの処理を行う。
まず、ステップS71において、運転時刻算出部16は、算出した第1の運転開始時刻が現在時刻以降であるか否かを判断する。ここで、算出した第1の運転開始時刻が現在時刻以降ではないと判断された場合(ステップS71でNO)は、第1の運転開始時刻で運転を開始することは不可能であるので、ステップS72において、運転時刻算出部16は、第1の運転開始時刻を現在時刻に決定して直ちに運転を開始できるようにする。
算出した第1の運転開始時刻が現在時刻以降であると判断された場合(ステップS71でYES)、又は現在時刻が第1の運転開始時刻に決定された場合、ステップS73において、運転時刻算出部16は、算出した第2の運転開始時刻が現在時刻以降であるか否かを判断する。ここで、算出した第2の運転開始時刻が現在時刻以降ではないと判断された場合(ステップS73でNO)は、第2の運転開始時刻で運転を開始することは不可能であるので、ステップS74において、運転時刻算出部16は、第2の運転開始時刻を現在時刻に決定して直ちに運転を開始できるようにする。
算出した第2の運転開始時刻が現在時刻以降であると判断された場合(ステップS73でYES)、又は現在時刻が第2の運転開始時刻に決定された場合、ステップS75において、運転時刻算出部16は、算出した第3の運転開始時刻が現在時刻以降であるか否かを判断する。ここで、算出した第3の運転開始時刻が現在時刻以降ではないと判断された場合(ステップS75でNO)は、第3の運転開始時刻で運転を開始することは不可能であるので、ステップS76において、運転時刻算出部16は、第3の運転開始時刻を現在時刻に決定して直ちに運転を開始できるようにする。
算出した第3の運転開始時刻が現在時刻以降であると判断された場合(ステップS75でYES)、又は現在時刻が第3の運転開始時刻に決定された場合、ステップS77において、運転時刻算出部16は、算出した第4の運転開始時刻が現在時刻以降であるか否かを判断する。ここで、算出した第4の運転開始時刻が現在時刻以降ではないと判断された場合(ステップS77でNO)は、第4の運転開始時刻で運転を開始することは不可能であるので、ステップS78において、運転時刻算出部16は、第4の運転開始時刻を現在時刻に決定して直ちに運転を開始できるようにする。
そして、算出した第4の運転開始時刻が現在時刻以降であると判断された場合(ステップS77でYES)、又は現在時刻が第4の運転開始時刻に決定された場合、運転時刻算出部16は、運転開始時刻調整処理を終了する。
図2に戻って、ステップS5以降の処理について説明する。
ステップS5において、電気代算出部17は、運転時刻算出部16によって算出された第1〜第4の運転開始時刻と、電力料金情報取得部15によって取得された電力料金情報と、運転情報読出部13によって読み出された運転期間情報と、運転情報読出部13によって読み出された電力量情報とに基づいて、運転時刻算出部16によって算出された第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれで運転された場合に課金される電気代を算出する。
電気代算出部17は、下記の(1)式を用いて、家電機器30が運転された場合に課金される電気代を算出する。すなわち、電気代算出部17は、時間毎に変化する電力料金Y(t)に、家電機器1が運転に要する電力量P(t)を乗算した値を、運転開始時刻t1から運転終了時刻t2までの運転期間で積分することにより、第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれで運転された場合に課金される電気代を算出する。
図6、図8、図10及び図12で説明したように、それぞれの電気代は、第1の運転開始時刻の場合が24.5円、第2の運転開始時刻の場合が21円、第3の運転開始時刻の場合が28円、第4の運転開始時刻の場合が21円となる。
次に、ステップS6において、順位付与部18は、電気代算出部17によって算出された電気代の安い順番に第1〜第4の運転開始時刻に対して順位を付与する。
図14は、実施の形態1において、第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれに対して付与される順位について説明するための図である。
図14において、電気代は、第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれで運転された場合に課金される電気代を表している。なお、図14における電気代は、図6,8,10,12の例において算出された第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれで運転された場合に課金される電気代を示している。なお、第1の運転開始時刻の電気代は、24.5円であるが四捨五入して、25円とする。電気代の価値は、課金される電気代のうち、最も高い電気代を0円とし、最も高い電気代に対して何円安くなっているかを表している。推薦順位は、順位付与部18によって付与された順位を表している。
順位付与部18は、電気代の価値が高い順番に、順位を付与する。第1の運転開始時刻で運転された場合に課金される電気代は、25円であり、電気代の価値は、+3円であり、推薦順位は、3番が付与されている。第2の運転開始時刻で運転された場合に課金される電気代は、21円であり、電気代の価値は、+7円であり、推薦順位は、1番が付与されている。第3の運転開始時刻で運転された場合に課金される電気代は、28円であり、電気代の価値は、0円であり、推薦順位は、4番が付与されている。第4の運転開始時刻で運転された場合に課金される電気代は、21円であり、電気代の価値は、+7円であり、推薦順位は、2番が付与されている。
なお、ここでは第2の運転開始時刻で運転された場合と第4の運転開始時刻で運転された場合との運転時間が同じであるから、第2の運転開始時刻で運転された場合に課金される電気代と、第4の運転開始時刻で運転された場合に課金される電気代とは同じである。電気代が同じである複数の運転開始時刻が算出された場合、全てに同じ順位を付与してもよく、また、ランダムに順位を付与してもよい。図14では、第2の運転開始時刻に対して付与される順位と、第4の運転開始時刻に対して付与される順位とを同じとして“1番”が付与されている。
また、順位付与部18は、運転開始時刻が同じである複数の運転開始時刻が算出された場合、1つの運転開始時刻のみを残し、他の運転開始時刻を削除してもよい。このとき、運転時刻算出部16は、削除された運転パターンについて、後述するように、例えば許可期間を広くするなど条件を変化させて計算条件を変更し、運転開始時刻を再度算出してもよい。
図2に戻って、ステップS7において、報知部19は、順位付与部18によって付与された順位とともに、運転時刻算出部16によって算出された第1〜第4の運転開始時刻を表示する。
次に、ステップS8において、運転時刻選択受付部20は、報知部19によって報知された第1〜第4の運転開始時刻の中から、ユーザが所望する運転開始時刻の選択を受け付ける。
図15(A)〜図15(D)は、報知部によって表示される表示画面の一例を示す図である。報知部19は、複数の運転開始時刻を1候補ずつ順に表示する。報知部19は、図15(A)〜図15(D)に示す表示画面を順位の高い順に表示する。
まず、報知部19は、“1番”の順位が付与された運転開始時刻を表示画面に表示する。図15(A)〜図15(D)に示すように、表示画面には、家電機器1が推薦する推薦順位、家電機器1が運転を開始する運転開始時刻、運転開始時刻から運転終了時刻までを表す運転時間、及び家電機器1が運転された場合に課金される電気代が表示される。また、報知部19は、表示される運転開始時刻の選択を受け付けるための選択項目を表示画面に表示する。選択項目には、表示されている運転開始時刻でよいか、及び別の運転開始時刻を見るかが表示され、ユーザはいずれか一方を選択する。
運転時刻選択受付部20は、報知部19によって報知された複数の運転開始時刻の中から、ユーザが所望する運転開始時刻の選択を受け付ける。つまり、ユーザは、表示画面に表示される運転開始時刻でよければ、“Yes”に対応するボタンを押下し、別の運転開始時刻を表示する場合は、“No”に対応するボタンを押下する。
ユーザにより表示される運転開始時刻が選択されなかった場合、報知部19は、“2番”の順位が付与された運転開始時刻を表示画面に表示する。以降、報知部19は、運転開始時刻が選択されるまで、“3番”及び“4番”の順位が付与された運転開始時刻を表示画面に順次表示する。
なお、図14に示す第2の運転開始時刻及び第4の運転開始時刻のように、同一の運転開始時刻が算出された場合、報知部19は、3つの運転開始時刻を表示する。また、第2の運転開始時刻の算出時において、図12において説明したように、許容期間を12時間に広げて設定した場合に算出される第2の運転開始時刻(23時)を、重複した運転開始時刻の代わりに表示してもよい。図15(D)に示す表示画面には、許容期間を12時間に設定した場合に算出される第2の運転開始時刻が表示されている。
このように、複数の運転開始時刻を1つずつ表示画面に表示することにより、ユーザは、許容できる運転開始時刻であるか否かを1つずつ判断することができる。また、順位が1番目の運転開始時刻が許容できる場合、順位が2番目以降の運転開始時刻について判断する必要がないため、選択操作が容易になる。
次に、報知部によって表示される表示画面の第1の変形例について説明する。図16は、報知部によって表示される表示画面の第1の変形例を示す図である。図16では、表示画面に複数の運転開始時刻が一括して表示されている。報知部19は、複数の運転開始時刻を順位の高い順に表示する。
図16に示すように、表示画面には、現在時刻、ユーザによって入力された希望運転時刻、運転に要する期間、家電機器1が推薦する推薦順位、家電機器1が運転を開始する複数の運転開始時刻、運転開始時刻から運転終了時刻までを表す運転時間、及び家電機器1が運転された場合に課金される電気代が表示される。また、報知部19は、表示される複数の運転開始時刻の中から1つの運転開始時刻の選択を受け付けるための選択項目を表示画面に表示する。選択項目には、表示されている複数の運転開始時刻の中から、ユーザが希望する運転開始時刻の選択を促す文章が表示される。ユーザは、運転開始時刻に対応付けられている順位に対応するボタンを押下することにより、複数の運転開始時刻の中からいずれかの運転開始時刻を選択する。
また、表示画面には、現在時刻、希望運転時刻、推薦順位、複数の運転開始時刻、運転時間、電力料金単価及び課金される電気代が模式的に表示される。図16の下側に示すように時間軸とともに電力料金変化と複数の運転時間をグラフ化して時間関係をユーザが理解するのを補助する。
このように、複数の運転開始時刻が1つの表示画面に表示されるので、ユーザは、各運転開始時刻を比較しながら選択することができる。
次に、報知部によって表示される表示画面の第2の変形例について説明する。図17は、報知部によって表示される表示画面の第2の変形例を示す図である。図17では、表示画面に複数の運転開始時刻が一括して表示されている。また、複数の運転開始時刻は、運転開始時刻の早い順に表示される。なお、複数の運転開始時刻は、電気代の安い順に表示してもよい。
図17に示すように、表示画面には、現在時刻、ユーザによって入力された希望運転時刻、運転に要する期間、家電機器1が運転を開始する複数の運転開始時刻、運転開始時刻から運転終了時刻までを表す運転時間、及び家電機器1が運転された場合に課金される電気代が表示される。なお、図17に示す表示画面において、運転開始時刻の左方に表示される番号は、推薦順位を表すものではなく、運転開始時刻の早い順番を表している。また、報知部19は、表示される複数の運転開始時刻の中から1つの運転開始時刻の選択を受け付けるための選択項目を表示画面に表示する。選択項目には、表示されている複数の運転開始時刻の中から1つの運転開始時刻の選択を促す文章が表示される。ユーザは、運転開始時刻に対応付けられている番号に対応するボタンを押下することにより、複数の運転開始時刻の中からいずれかの運転開始時刻を選択する。
また、表示画面には、現在時刻、希望運転時刻、複数の運転開始時刻、運転時間、電力料金単価及び課金される電気代が模式的に表示される。図17の下側に示すように時間軸とともに電力料金変化と複数の運転時間をグラフ化して時間関係をユーザが理解するのを補助する。
このように、複数の運転開始時刻が1つの表示画面に表示されるので、ユーザは、各運転開始時刻を比較しながら選択することができる。
なお、図16及び図17において家電機器1が運転された場合に課金される電気代の代わりに、その運転時間における電力料金単価を表示しても良い。
図2に戻って、ステップS9において、運転時刻記憶部21は、運転時刻選択受付部20によって受け付けられた運転開始時刻を記憶する。
次に、ステップS10において、運転制御部23は、現在の時刻が運転時刻記憶部21に記憶されている運転開始時刻になったか否かを判断する。現在の時刻が運転時刻記憶部21に記憶されている運転開始時刻になっていないと判断された場合(ステップS10でNO)、待機状態となり、現在の時刻が運転時刻記憶部21に記憶されている運転開始時刻になるまで所定のタイミングでステップS10の判断処理を繰り返す。
一方、現在の時刻が運転時刻記憶部21に記憶されている運転開始時刻になったと判断された場合(ステップS10でYES)、ステップS11において、運転制御部23は、家電機器1の運転を開始する。なお、運転制御部23は、運転情報取得部11によって取得された運転条件に従って家電機器1を運転する。
このように、希望運転時刻に応じて規定される家電機器1の複数の運転パターン毎に、電力料金が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻が算出され、算出された複数の運転開始時刻又は複数の運転終了時刻がユーザに報知されるので、ユーザが想定していなかった運転開始時刻又は運転終了時刻を提案することや、ユーザが行う希望運転時刻の設定操作を簡単にすることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、算出された複数の運転開始時刻又は複数の運転終了時刻を電力料金の安い順番にユーザに提案することができる。
なお、本実施の形態1において、運転情報記憶部12は、家電機器1を運転した場合に排出されるCO2排出量情報を運転条件に対応付けてさらに記憶してもよい。この場合、家電機器1は、運転情報取得部11によって取得された希望運転時刻と、運転情報読出部13によって読み出された運転期間情報と、運転情報読出部13によって読み出されたCO2排出量情報とに基づいて、運転時刻算出部16によって算出された複数の運転開始時刻のそれぞれで運転された場合に排出されるCO2排出量を算出するCO2排出量算出部をさらに備える。そして、順位付与部18は、CO2排出量算出部によって算出されたCO2排出量の少ない順番に複数の運転開始時刻に対して順位を付与する。あるいはまた、家電機器1が運転された場合に課金される電気代と排出されるCO2排出量との両方を表示したり順位付けしてユーザに選択させてもよい。
また、本実施の形態において、運転時刻算出部16は、希望運転時刻に応じて規定される家電機器1の複数の運転パターン毎に、電力料金が所定料金以下となる運転開始時刻を算出しているが、本発明は特にこれに限定されず、家電機器1が運転された場合に家電機器1の運転に要する電力量、その運転に課金される電気代の算出は必須ではなくて、運転時刻算出部16は、希望運転時刻に応じて規定される家電機器1の複数の運転パターン毎に、その運転開始時刻における電力料金単価や運転期間における平均の電力料金が所定料金以下(例えば、21円/kWh以下)となる運転終了時刻を算出してもよい。
さらに、本実施の形態では、第1〜第4の運転開始時刻を算出しているが、本発明は特にこれに限定されず、第1及び第2の運転開始時刻のみを算出し、第1及び第2の運転開始時刻のみをユーザに報知してもよく、また、第3及び第4の運転開始時刻のみを算出し、第3及び第4の運転開始時刻のみをユーザに報知してもよい。
また、報知部19は第1〜第4の運転開始時刻と、それに対応する第1〜第4の運転終了時刻のうち、運転開始時刻及び運転終了時刻のいずれか一方のみをユーザに報知してもよい。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2に係る家電機器について説明する。図18は、本発明の実施の形態2に係る家電機器の構成を示す図である。
図18に示す家電機器1’は、運転情報取得部11、運転情報記憶部12、運転情報読出部13、通信部14、電力料金情報取得部15、運転時刻算出部16、電気代算出部17、順位付与部18、報知部19、運転時刻選択受付部20、運転時刻記憶部21、時計部22、運転制御部23及び時間差算出部24を備える。なお、実施の形態2に係る家電機器1’において、実施の形態1に係る家電機器1と同じ構成については説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
時間差算出部24は、運転時刻算出部16によって算出された複数の運転開始時刻のそれぞれによって特定される運転開始時刻又は運転終了時刻と、希望運転時刻との時間差を算出する。すなわち、時間差算出部24は、運転時刻算出部16によって算出された第1及び第2の運転開始時刻のそれぞれによって特定される運転終了時刻と希望運転時刻との時間差、及び、運転時刻算出部16によって算出された第3及び第4の運転開始時刻と希望運転時刻との時間差を算出する。
順位付与部18は、電気代算出部17によって算出された電気代と、時間差算出部24によって算出された時間差とに基づいて、複数の運転開始時刻(第1〜第4の運転開始時刻)に対して順位を付与する。
次に、本実施の形態2における家電機器1’の動作について説明する。
図19は、本実施の形態2における家電機器1’の動作について説明するためのフローチャートである。
ステップS81〜S85,S88〜S92の処理は、図2に示すステップS1〜S5,S7〜S11の処理と同じであるので説明を省略する。
ステップS86において、時間差算出部24は、運転時刻算出部16によって算出された第1の運転開始時刻及び第2の運転開始時刻によって特定される運転開始時刻と希望運転時刻との時間差、及び運転時刻算出部16によって算出された第3の運転開始時刻及び第4の運転開始時刻によって特定される運転終了時刻と希望運転時刻との時間差を算出する。
前述した図6に示すように、希望運転時刻(希望運転開始時刻)が16時30分であり、算出された第1の運転開始時刻が16時30分である場合、時間差算出部24によって算出される、第1の運転開始時刻によって特定される運転開始時刻(16時30分)と希望運転時刻(16時30分)との時間差は、“0分”である。
また、前述した図8に示すように、希望運転時刻(希望運転開始時刻)が16時30分であり、算出された第2の運転開始時刻が17時である場合、時間差算出部24によって算出される、第2の運転開始時刻によって特定される運転開始時刻(17時)と希望運転時刻(16時30分)との時間差は、“30分”である。
なお、第2の運転開始時刻を算出する際に、許可期間を12時間に設定した場合、第2の運転開始時刻は23時となる。この場合、第2の運転開始時刻によって特定される運転開始時刻と希望運転時刻との時間差は、“6時間30分”である。
また、前述した図10に示すように、希望運転時刻(希望運転終了時刻)が16時30分であり、算出された第3の運転開始時刻が15時30分である場合、時間差算出部24によって算出される、第3の運転開始時刻によって特定される運転終了時刻(16時30分)と希望運転時刻(16時30分)との時間差は、“0分”である。
また、前述した図12に示すように、希望運転時刻(希望運転終了時刻)が16時30分であり、算出された第4の運転開始時刻が17時である場合、時間差算出部24によって算出される、第4の運転開始時刻によって特定される運転終了時刻(18時)と希望運転時刻(16時30分)との時間差は、“90分”である。
図19に戻って、ステップS87において、順位付与部18は、電気代算出部17によって算出された電気代と、時間差算出部24によって算出された時間差とに基づいて、複数の運転開始時刻に対して順位を付与する。
図20は、実施の形態2において、第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれに対して付与される順位について説明するための図である。
図20において、電気代は、第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれで運転された場合に課金される電気代を表している。なお、図20における電気代は、図6,8,10,12の例において算出された第1〜第4の運転開始時刻のそれぞれで運転された場合に課金される電気代を示している。電気代の価値は、課金される電気代のうち、最も高い電気代を0円とし、最も高い電気代に対して何円安くなっているかを表している。時間差は、第1の運転開始時刻によって特定される運転開始時刻と希望運転時刻との時間差、第2の運転開始時刻によって特定される運転開始時刻と希望運転時刻との時間差、第3の運転開始時刻によって特定される運転終了時刻と希望運転時刻との時間差、及び第4の運転開始時刻によって特定される運転終了時刻と希望運転時刻との時間差を表している。時間差の価値は、時間差を電気代に換算したものであり、最も長い時間差を0円とし、30分の時間差を1円の電気代に換算している。価値の合計は、電気代の価値と、時間差の価値とを合計したものである。推薦順位は、順位付与部18によって付与された順位を表している。
ここで、第2の運転開始時刻で運転された場合と第4の運転開始時刻で運転された場合の運転時間が同じであるが、第2の運転開始時刻で運転された場合の時間差と、第4の運転開始時刻で運転された場合の時間差が異なるので電気代の価値と、時間差の価値とを合計した価値は異なる。あるいはまた、時間差の価値は異なるが家電機器を運転する時刻は同じなので、価値の高いほうのみ報知して、価値の低いほうを報知しないようにしてもよい。
図20において、第4の運転開始時刻に対応する時間差は90分であり、第1〜第4の運転開始時刻に対応する時間差の中で最も長いので、時間差の価値は0円となり、電気代の価値との合計は7円となっている。また、第1の運転開始時刻に対応する時間差は0分であるので、時間差の価値は+3円となり、電気代の価値との合計は6円となっている。第2の運転開始時刻に対応する時間差は30分であるので、時間差の価値は+2円となり、電気代の価値との合計は9円となっている。第3の運転開始時刻に対応する時間差は0分であるので、時間差の価値は+3円となり、電気代の価値との合計は3円となっている。
順位付与部18は、電気代の価値と時間差の価値との合計が高い順番に、順位を付与する。図20において、第2の運転開始時刻に対応する価値の合計が最も高いので、1番目の推薦順位が付与される。そして、第4の運転開始時刻、第1の運転開始時刻及び第3の運転開始時刻に対して、それぞれ2番目、3番目及び4番目の推薦順位が付与される。
なお、本実施の形態2では、30分の時間差を1円の電気代に換算しているが、本発明は特にこれに限定されず、電気代の価値をより重視する場合は、1時間の時間差を1円の電気代に換算し、時間差に対する電気代の価値を高くしてもよい。また、時間差の価値をより重視する場合は、15分の時間差を1円の電気代に換算し、電気代に対する時間差の価値を高くしてもよい。
また、図8において説明したように、第2の運転開始時刻を算出する際に、許可期間を12時間に設定した場合、第2の運転開始時刻は23時となり、時間差は、6時間30分となる。この場合、電気代の価値は、+20円(28円−8円)、時間差の価値は、−10円((90分―390分)/30分×1円)、価値の合計は、10円となり、推薦順位は、1番目となる。
このように、時間差を電気代に換算する換算計数を設定することにより、電気代と時間差との価値比率を変化させることができる。また、電気代だけでなく、時間差も考慮してユーザに推薦する順位が決定されるので、よりユーザの嗜好に適した運転開始時刻を提案することができる。
たとえば、家電機器の種別やユーザの好みによってその比率を異ならせてもよい。食べ頃にこだわる炊飯器のような調理機器では運転終了時刻と希望運転時刻との時間差を小さくするように時間差に対する電気代の価値を高くする。たとえば、15分の時間差を1円の電気代に換算する。一方で、多少の出来上がり時間の変化は構わないような食器洗い乾燥機では運転終了時刻と希望運転時刻との時間差が大きくても電気代を安くするように時間差に対する電気代の価値を低くする。たとえば、1時間の時間差を1円の電気代に換算する。
また、運転する時刻に応じて時間差に対する電気代を変化させてもよい、たとえば、就寝時間帯は時間差に対する電気代の価値を低くしたり、朝夜の時間帯は高くする。
なお、このように電気代と時間差との合計の価値を算出するときの換算係数は、運転情報記憶部12に予め記憶しておく方法や、運転情報取得部13や通信部14を介して外部から設定変更できる方法が考えられる。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3に係る機器制御システムについて説明する。図21は、本発明の実施の形態3に係る機器制御システムの構成を示す図である。図21に示す機器制御システムは、機器制御装置2、第1の家電機器5a及び第2の家電機器5bを備える。
機器制御装置2と、第1の家電機器5a及び第2の家電機器5bとは、無線又は有線のホームネットワークにより情報を相互に送受信可能に接続されている。なお、図21では、2つの家電機器が機器制御装置2に接続されているが、本発明は特にこれに限定されず、1つの家電機器のみ、又は3つ以上の家電機器が機器制御装置2に接続されていてもよい。
第1の家電機器5a及び第2の家電機器5bは、運転情報取得部51、運転情報記憶部52、運転情報読出部53、宅内通信部54及び運転制御部55を備える。第1の家電機器5a及び第2の家電機器5bは、それぞれ種別が異なっているが、同じ構成である。機器制御装置2は、宅内通信部31、通信部32、電力料金情報取得部33、運転時刻算出部34、電気代算出部35、順位付与部36、報知部37、運転時刻選択受付部38、運転時刻記憶部39、時計部40及び家電機器遠隔制御部41を備える。機器制御装置2は、例えば宅内に設けられたホームサーバ又はパーソナルコンピュータである。なお、機器制御装置2は、例えば宅外に設けられたサーバであってもよい。
なお、第2の家電機器5bの構成は、第1の家電機器5aの構成と同じであるので、以下の説明では、第1の家電機器5aの構成についてのみ説明する。
第1の家電機器5aの運転情報取得部51は、例えばユーザが第1の家電機器5aを操作するためのスイッチ、キーボード又はタッチパネルなどで構成され、第1の家電機器5aを運転するための運転条件と、ユーザが希望する第1の家電機器5aの希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を示す希望運転時刻とを取得する。
運転情報記憶部52は、第1の家電機器5aの運転に要する期間を示す運転期間情報と、第1の家電機器5aの運転に要する電力量を示す電力量情報とを運転条件に対応付けて記憶する。
運転情報読出部53は、運転情報取得部51によって取得された運転条件に対応する運転期間情報と、運転情報取得部51によって取得された運転条件に対応する電力量情報とを運転情報記憶部52から読み出す。
宅内通信部54は、運転情報取得部51によって取得された希望運転時刻と、運転情報読出部53によって読み出された運転期間情報及び電力量情報とを機器制御装置2へ送信する。また、宅内通信部54は、機器制御装置2から送信される第1の家電機器5aの運転を開始するための運転開始指示信号を受信する。
運転制御部55は、宅内通信部54によって受信された運転開始指示信号に基づいて、第1の家電機器5aの運転を制御する。
機器制御装置2の宅内通信部31は、第1の家電機器5aの宅内通信部54によって送信された希望運転時刻、運転期間情報及び電力量情報を受信する。
なお、通信部32、電力料金情報取得部33、運転時刻算出部34、電気代算出部35、順位付与部36、報知部37、運転時刻選択受付部38、運転時刻記憶部39及び時計部40の構成は、図1に示す通信部14、電力料金情報取得部15、運転時刻算出部16、電気代算出部17、順位付与部18、報知部19、運転時刻選択受付部20、運転時刻記憶部21及び時計部22の構成と同じであるので説明を省略する。
家電機器遠隔制御部41は、時計部40を参照し、運転時刻記憶部39に記憶されている運転開始時刻に基づいて、第1の家電機器5aの運転を遠隔制御する。すなわち、家電機器遠隔制御部41は、現在時刻が運転時刻記憶部39に記憶された運転開始時刻になると、第1の家電機器5aの運転を開始するための運転開始指示信号を生成する。家電機器遠隔制御部41は、生成した運転開始指示信号を宅内通信部31へ出力する。宅内通信部31は、家電機器遠隔制御部41によって生成された運転開始指示信号を第1の家電機器5aの宅内通信部54へ送信する。
あるいは、図示しないが、第1の家電機器5aが時計部40を備えて、運転制御部55において、現在時刻が機器制御装置2から受信した運転開始時刻になると、第1の家電機器5aの運転を開始するように構成してもよい。
なお、本実施の形態3において、第1の家電機器5a及び第2の家電機器5bは、運転情報記憶部52及び運転情報読出部53を備えているが、本発明は特にこれに限定されず、機器制御装置2が、運転情報記憶部52及び運転情報読出部53を備えてもよい。この場合、運転情報取得部51は、運転条件と希望運転時刻とを取得し、取得した運転条件と希望運転時刻とを宅内通信部54へ出力する。宅内通信部54は、運転条件及び希望運転時刻を機器制御装置2へ送信する。機器制御装置2の宅内通信部31は、第1の家電機器5aによって送信された運転条件及び希望運転時刻を受信し、受信した運転条件を運転情報読出部へ出力し、受信した希望運転時刻を運転時刻算出部34へ出力する。機器制御装置2の運転情報読出部は、宅内通信部31によって受信された運転条件に対応する運転期間情報と、宅内通信部31によって受信された運転条件に対応する電力量情報とを運転情報記憶部から読み出す。これは、後述する実施の形態4においても同様である。
なお、本実施の形態3において、第1の家電機器5aを運転するための運転条件と、ユーザが希望する第1の家電機器5aの希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を示す希望運転時刻とを、ユーザが第1の家電機器機5aにて設定し、宅内通信部31を介してこれを機器制御装置2が取得するようにしているが、ユーザが機器制御装置2を操作して運転条件や希望運転時刻を設定するようにしてもよい。これは、後述する実施の形態4においても同様である。
次に、本実施の形態3における機器制御システムの動作について説明する。
図22は、本実施の形態3における機器制御システムの動作について説明するためのフローチャートである。なお、以下の説明では、第1の家電機器5aの運転開始時刻を決定する動作について説明する。
まず、ステップS101において、運転情報取得部51は、第1の家電機器5aを運転するための運転条件と、ユーザが希望する第1の家電機器5aの希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を示す希望運転時刻とを取得する。運転情報取得部51は、第1の家電機器5aを運転するための運転条件と、ユーザが希望する第1の家電機器5aの希望運転開始時刻又は希望運転終了時刻を示す希望運転時刻との入力を受け付ける。運転情報取得部51は、取得した運転条件を運転情報読出部53へ出力し、取得した希望運転時刻を宅内通信部54へ出力する。
次に、ステップS102において、運転情報読出部53は、運転情報取得部51によって取得された運転条件に対応する運転期間情報と、運転情報取得部51によって取得された運転条件に対応する電力量情報とを運転情報記憶部52から読み出す。運転情報読出部53は、読み出した運転期間情報及び電力量情報を宅内通信部54へ出力する。
次に、ステップS103において、宅内通信部54は、運転情報取得部51によって取得された希望運転時刻と、運転情報読出部53によって読み出された運転期間情報及び電力量情報を機器制御装置2へ送信する。
次に、ステップS104において、機器制御装置2の宅内通信部31は、第1の家電機器5aの宅内通信部54によって送信された希望運転時刻、運転期間情報及び電力量情報を受信する。宅内通信部31は、受信した希望運転時刻及び運転期間情報を運転時刻算出部34へ出力し、受信した運転期間情報及び電力量情報を電気代算出部35へ出力する。
ステップS105,S106の処理は、図2に示すステップS3,S4の処理と同じであるので説明を省略する。
次に、ステップS107において、運転時刻算出部34は、算出した複数の運転開始時刻のうち、既に運転開始時刻が決定されており、運転時刻記憶部39に記憶されている他の家電機器の運転期間と重複する運転開始時刻が存在するか否かを判断し、重複する運転開始時刻が存在すると判断した場合、算出した複数の運転開始時刻の中から当該重複する運転開始時刻を削除する。一方、重複する運転開始時刻が存在しないと判断した場合、ステップS108の処理へ移行する。
なお、本実施の形態3において、本発明は特にこれに限定されず、ステップS107は必須のものではない。また、運転時刻算出部34は、運転時刻記憶部39を参照することにより、他の家電機器の運転期間と重複する運転開始時刻が存在するか否かを判断しているが、本発明は特にこれに限定されず、運転時刻算出部34は、宅内通信部31によって他の家電機器に設定されている運転開始時刻及び運転期間を収集することにより、他の家電機器の運転期間と重複する運転開始時刻が存在するか否かを判断してもよい。これは、後述する実施の形態4においても同様である。
ステップS108〜S113の処理は、図2に示すステップS5〜S10の処理と同じであるので説明を省略する。
現在の時刻が運転時刻記憶部39に記憶されている運転開始時刻になったと判断された場合(ステップS113でYES)、ステップS114において、家電機器遠隔制御部41は、第1の家電機器5aの運転を開始するための運転開始指示信号を生成し、宅内通信部31へ出力する。
次に、ステップS115において、宅内通信部31は、家電機器遠隔制御部41によって生成された運転開始指示信号を第1の家電機器5aの宅内通信部54へ送信する。
次に、ステップS116において、第1の家電機器5aの宅内通信部54は、機器制御装置2の宅内通信部31によって送信された運転開始指示信号を受信する。
次に、ステップS117において、運転制御部55は、運転情報取得部51によって取得された運転条件に基づいて、第1の家電機器5aの運転を開始する。
このように、希望運転時刻に応じて規定される家電機器の複数の運転パターン毎に、電力料金が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻が算出され、算出された複数の運転開始時刻又は複数の運転終了時刻がユーザに報知されるので、ユーザが想定していなかった運転開始時刻又は運転終了時刻を提案することや、ユーザが行う希望運転時刻の設定操作を簡単にすることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
なお、本実施の形態3のステップ107において、運転時刻算出部34は、運転期間の重複する家電機器が存在すると判断した場合、算出した複数の運転開始時刻の中から当該重複する運転開始時刻を削除しているが、本発明は特にこれに限定されず、運転時刻算出部34は、重複する運転期間が存在すると判断した場合、その運転期間において、運転開始時刻を算出した家電機器と、重複した他の家電機器との電力量の合計の最大値が、所定値より小さいか否かを判断してもよい。
運転開始時刻を算出した家電機器と、重複した他の家電機器との電力量の合計の最大値が、所定値以上であると判断された場合、運転時刻算出部34は、算出した複数の運転開始時刻の中から当該重複する運転開始時刻を削除する。また、運転開始時刻を算出した家電機器と、重複した他の家電機器との電力量の合計の最大値が、所定値より小さいと判断された場合、運転時刻算出部34は、重複する運転開始時刻を削除せずに使用する。これは、後述する実施の形態4においても同様である。なお、所定値とは、家庭内で使用可能な最大電力量、又は家庭内で使用可能な最大電力量の例えば70%である。
また、運転時刻算出部34は、運転期間の重複する家電機器が存在すると判断した場合、重複した他の家電機器が運転される期間を含めないように、運転開始時刻を再度算出してもよい。例えば、重複した他の家電機器が運転される期間が、18時〜19時である場合、運転時刻算出部34は、18時〜19時を外して運転開始時刻を再度算出する。これは、後述する実施の形態4においても同様である。
また、運転情報記憶部52は、家電機器毎に予め付与される優先順位を記憶して、運転期間の重複する家電が存在すると判断した場合にどの家電機器を優先するかを定めてもよい。運転時刻算出部34は、運転期間の重複する家電機器が存在すると判断した場合、宅内通信部31を介して重複している家電機器の優先順位を収集し、優先順位の高い家電機器が運転される期間を含めないように、優先順位の低い家電機器の運転開始時刻を再度算出してもよい。これは、後述する実施の形態4においても同様である。
また、機器制御装置2は、報知部37及び運転時刻選択受付部38を備えているが、本発明は特にこれに限定されず、第1の家電機器5aが報知部及び運転時刻選択受付部を備えてもよい。この場合、機器制御装置2の宅内通信部31は、順位付与部36によって付与された順位とともに複数の運転開始時刻を第1の家電機器5aへ送信し、第1の家電機器5aの宅内通信部54は、順位の付与された複数の運転開始時刻を受信する。そして、第1の家電機器5aの報知部は、宅内通信部54によって受信された複数の運転開始時刻を表示し、第1の家電機器5aの運転時刻選択受付部は、報知部によって表示された複数の運転開始時刻の中から、ユーザによる運転開始時刻の選択を受け付ける。その後、第1の家電機器5aの宅内通信部54は、運転時刻選択受付部によって選択された運転開始時刻を機器制御装置2へ送信し、運転時刻記憶部39は、宅内通信部31によって受信された運転開始時刻を記憶する。これは、後述する実施の形態4においても同様である。
(実施の形態4)
続いて、実施の形態4に係る機器制御システムについて説明する。図23は、本発明の実施の形態4に係る機器制御システムの構成を示す図である。図23に示す機器制御システムは、機器制御装置2’、第1の家電機器5a及び第2の家電機器5bを備える。
第1の家電機器5a及び第2の家電機器5bは、運転情報取得部51、運転情報記憶部52、運転情報読出部53、宅内通信部54及び運転制御部55を備える。第1の家電機器5a及び第2の家電機器5bは、それぞれ種別が異なっているが、同じ構成である。機器制御装置2’は、宅内通信部31、通信部32、電力料金情報取得部33、運転時刻算出部34、電気代算出部35、順位付与部36、報知部37、運転時刻選択受付部38、運転時刻記憶部39、時計部40、家電機器遠隔制御部41及び時間差算出部42を備える。なお、実施の形態4に係る機器制御システムにおいて、実施の形態3に係る機器制御システムと同じ構成については説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
時間差算出部42は、運転時刻算出部34によって算出された複数の運転開始時刻のそれぞれによって特定される運転開始時刻又は運転終了時刻と、希望運転時刻との時間差を算出する。なお、時間差算出部42は、実施の形態2における時間差算出部24の構成と同じである。
順位付与部36は、電気代算出部35によって算出された電気代と、時間差算出部42によって算出された時間差とに基づいて、複数の運転開始時刻に対して順位を付与する。なお、順位付与部36は、実施の形態2における順位付与部18の構成と同じである。
次に、本実施の形態4における機器制御システムの動作について説明する。
図24は、本実施の形態4における機器制御システムの動作について説明するためのフローチャートである。
ステップS121〜S128,S131〜S138の処理は、図22に示すステップS101〜S108,S110〜S117の処理と同じであるので説明を省略する。また、ステップS129,S130の処理は、図19に示すステップS86,S87の処理と同じであるので説明を省略する。
このように、時間差を電気代に換算する換算計数を設定することにより、電気代と時間差との価値比率を変化させることができる。また、電気代だけでなく、時間差も考慮してユーザに推薦する順位が決定されるので、よりユーザの嗜好に適した運転開始時刻を提案することができる。
なお、実施の形態1〜4において、運転時刻記憶部21,39は、家電機器毎にユーザによって選択された運転開始時刻の履歴を家電機器毎に記憶してもよい。このとき、運転時刻記憶部21,39は、図4(A)〜図4(D)の複数の運転パターンのうち、ユーザによって選択された運転開始時刻または運転終了時刻に対応する運転パターンを記憶する。順位付与部18,36は、複数の運転パターンのうちの選択された運転パターンの回数の多い順に重み付け係数を付与してもよい。これにより、ユーザによって選択される可能性の高い運転パターンに対応する運転開始時刻の順位を高くすることができる。
たとえば、食器洗い乾燥機や生ゴミ処理機においては、ユーザが入力した希望運転時刻を運転開始時刻として演算した運転パターンをユーザが選択する回数が増えれば、図15や図16にてその運転パターンの推薦順位を高めてユーザに提示することができる。また、衣類洗濯乾燥機や炊飯器においてはユーザが入力した希望運転時刻を運転終了時刻として演算した運転パターンをユーザが選択する回数が増えれば、図15や図16においてその運転パターンの推薦順位を高めてユーザに提示することができる。
また、実施の形態1〜4において、運転時刻記憶部21,39は、例えば24時間を1時間毎の時間帯に分割し、ユーザによって選択された運転開始時刻がどの時間帯に属するかを判断し、各時間帯毎に運転開始時刻が属する回数を家電機器毎に記憶してもよい。順位付与部18,36は、選択された運転開始時刻の回数の多い時間帯に重み付け係数を付与してもよい。これにより、ユーザの生活時間帯に応じて、選択される可能性の高い運転パターンに対応する運転開始時刻の順位を高くすることができる。
たとえば、ユーザの起床時刻である午前7時に炊飯器の希望運転時刻を設定することが多く、かつ、そのときに希望運転時刻の前に炊飯が終了するような運転パターンを選択する回数が増えれば、図15や図16においてその運転パターンの推薦順位を高めてユーザに提示することができる。
また、実施の形態1〜4において、運転時刻算出部16,34は、家電機器毎に異なる運転パターンを用いて運転開始時刻又は運転終了時刻を算出してもよい。例えば、家電機器が炊飯器又は洗濯乾燥機である場合は、運転終了時刻のほうが運転開始時刻よりもユーザは優先するとして、運転時刻算出部16,34は、第3の運転パターン及び第4の運転パターンのみを用いて運転終了時刻を算出する。また、家電機器が食器洗い乾燥機又は生ごみ処理機である場合は、運転開始時刻のほうが運転終了時刻よりもユーザは優先するとして、運転時刻算出部16,34は、第1の運転パターン及び第2の運転パターンのみを用いて運転開始時刻を算出する。家電機器毎に異なる運転パターンは運転情報記憶部12に予め記憶させておく。また、報知部によって表示される表示画面の一例である図15や図16、図17では4つの運転開始時刻の候補を表示しているが、この場合は2つの運転開始時刻の候補を表示する。
このように、複数の運転パターンの全てを用いて運転開始時刻又は運転終了時刻を算出するのではなく、複数の運転パターンのうちの一部を用いて運転開始時刻又は運転終了時刻を算出するので、たとえば、少なくとも第1の運転パターン及び第2の運転パターンを用いて運転開始時刻のみを算出して比較すれば、運転開始時刻を希望運転時刻の前後にどの程度ずらすと電力料金がどの程度変化するかをユーザは把握することができる。
また、その場合に、第1の運転パターンの中で電力料金が1番安い運転開始時刻と2番目に安い運転開始時刻とを、第2の運転パターンの中で電力料金が1番安い運転開始時刻と2番目に安い運転開始時刻とを、それぞれ算出して報知することで、ユーザの選択肢を増やすようにしてもよい。
また、少なくとも第3の運転パターン及び第4の運転パターンを用いて運転終了時刻のみを算出して比較すれば、運転終了時刻を希望運転時刻の前後にどの程度ずらすと電力料金がどの程度変化するかをユーザは把握することができる。あわせて、運転時刻を算出する処理時間を短縮することができる。
また、その場合に、第3の運転パターンの中で電力料金が1番安い運転開始時刻と2番目に安い運転開始時刻とを、第4の運転パターンの中で電力料金が1番安い運転開始時刻と2番目に安い運転開始時刻とを、それぞれ算出して報知することで、ユーザの選択肢を増やすようにしてもよい。
なお、本実施の形態1〜4では、電気機器の例として家庭にある家電機器で説明したが、これに限らず、事務所、工場及び施設などで扱われる電気機器や、電気エネルギーを発電するガスタービンや燃料電池などの発電機器、電気エネルギーを蓄える蓄電池の制御機器、蓄電池を搭載した電気自動車や電動二輪車の充電の制御機器においても同様の効果が得られる。
また、本発明をプログラムとして記憶媒体や通信媒体によって配布し、サーバやパーソナルコンピュータ、電気機器のマイクロコンピュータにインストールして実行させてもよい。