第1の発明は、時間毎に変化する電力料金を示す電力料金情報を取得する電力料金情報取得部と、電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示す第1タイムシフト時刻を演算するタイムシフト時刻演算部と、タイムシフト時刻演算部によって演算された前記第1タイムシフト時刻を変更するか否かを判断し、変更すると判断した場合に第1タイムシフト時刻に代えて新たなタイムシフト時刻である第2タイムシフト時刻を演算させる変更判断部と、タイムシフト時刻演算部で演算された第1タイムシフト時刻または第2タイムシフト時刻をユーザに報知する方法を決定する報知方法決定部と、報知方法決定部が決定した方法に従ってユーザに報知を行う報知部とを備え、報知方法決定部は、第1タイムシフト時刻を報知する方法と第2タイムシフト時刻を報知する方法とを異ならせる機器制御装置である。
そして、電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下とするようなタイムシフト時刻を変更するときに報知方法決定部が決定した方法で、第1タイムシフト時刻を報知する
方法と第2タイムシフト時刻を報知する方法とを異ならせるので、ユーザが必要とする程度に応じて報知を行うことができる。
第2の発明は、第1の発明において、報知方法決定部は、第2タイムシフト時刻が第1タイムシフト時刻よりも遅くなる場合と、第2タイムシフト時刻が第1タイムシフト時刻よりも速くなる場合とでユーザへの報知方法を異ならせる機器制御装置である。
そして、タイムシフト時刻を変更するときに、変更する第2タイムシフト時刻が変更前の第1タイムシフト時刻と比較して遅くなる場合と速くなる場合とで報知方法を異ならせるので、ユーザが必要とする内容に応じて報知を行うことができる。
第3の発明は、第1の発明において、報知方法決定部は、第2タイムシフト時刻が第1タイムシフト時刻の所定期間以内で変更する場合と、第2タイムシフト時刻が第1タイムシフト時刻の所定期間を超えて変更する場合とでユーザへの報知方法を異ならせる機器制御装置である。
そして、タイムシフト時刻を変更するときに、変更する第2タイムシフト時刻が変更前の第1タイムシフト時刻の所定期間以内である場合と第1タイムシフト時刻から所定期間を超えて変更する場合とで報知方法を異ならせるので、ユーザが必要とする内容に応じて報知を行うことができる。
第4の発明は、第1の発明において、報知方法決定部は、変更判断部によってタイムシフト時刻を変更する場合に、第2のタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの電気代が、第1のタイムシフト時刻において前記電気機器を運転するときの電気代より高い場合と安い場合とでユーザへの報知方法を異ならせる機器制御装置である。
そして、タイムシフト時刻を変更するときに、変更する第2タイムシフト時刻で電気機器を運転するときの電気代が、変更前の第1タイムシフト時刻で電気機器を運転するときの電気代と比較して、高い場合と安い場合とで報知のしかたを異ならせるので、ユーザが必要とする内容に応じて報知を行うことができる。
第5の発明は、第1の発明において、報知方法決定部は、変更判断部によってタイムシフト時刻を変更する場合に、第2のタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの電気代と、第1のタイムシフト時刻において前記電気機器を運転するときの電気代との差額が所定値以内の場合と所定値を超える場合とでユーザへの報知方法を異ならせる機器制御装置である。
そして、タイムシフト時刻を変更するときに、変更する第2タイムシフト時刻で電気機器を運転するときの電気代が、変更前の第1タイムシフト時刻で電気機器を運転するときの電気代と比較して差額が所定値以内である場合と、所定値を超える場合とで報知のしかたを異ならせるので、ユーザが必要とする内容に応じて報知を行うことができる。
第6の発明は、時間毎に変化する電力に係わる環境負荷量を示す情報を取得する環境情報取得部と、電気機器を運転する場合の環境負荷量を示す情報が所定値以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示す第1タイムシフト時刻を演算するタイムシフト時刻演算部と、タイムシフト時刻演算部によって演算された第1タイムシフト時刻を変更するか否かを判断し、変更すると判断した場合に第1タイムシフト時刻に代えて新たなタイムシフト時刻である第2タイムシフト時刻を演算させる変更判断部と、タイムシフト時刻演算部で演算された第1タイムシフト時刻または第2タイムシフト時刻をユーザに報知する方法を決定する報知方法決定部と、報知方法決定部が決定した方法に従ってユーザに報知を行う
報知部とを備え、報知方法決定部は、第1タイムシフト時刻を報知する方法と第2タイムシフト時刻を報知する方法とを異ならせる機器制御装置である。
そして、環境負荷量を示す情報が所定値以下とするようなタイムシフト時刻を変更するときに報知方法決定部が決定した方法で、第1タイムシフト時刻を報知する方法と第2タイムシフト時刻を報知する方法とを異ならせるので、ユーザが必要とする程度に応じて報知を行うことができる。
第7の発明は、第1〜第6のいずれかの発明において、第1タイムシフト時刻は、タイムシフト時刻演算部によって電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示すタイムシフト時刻を演算して報知部でユーザに報知した最初のタイムシフト時刻とする機器制御装置である。
そして、タイムシフト時刻演算部によって演算し報知部でユーザに報知した最初のタイムシフト時刻、つまりタイムシフト時刻を変更する前の最初にユーザに報知したタイムシフト時刻を第1タイムシフト時刻とするので、ユーザは第1のタイムシフト時刻(最初に報知されたタイムシフト時刻)を基準にして第2タイムシフト時刻(変更したタイムシフト時刻)を判断することができる。
第8の発明は、第1〜第6のいずれかの発明において、第1タイムシフト時刻は、タイムシフト時刻演算部によって電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示すタイムシフト時刻を演算して報知部でユーザに報知した最後のタイムシフト時刻とする機器制御装置である。
そして、タイムシフト時刻演算部によって演算し報知部でユーザに報知した最後のタイムシフト時刻を第1タイムシフト時刻とするので、ユーザは第1のタイムシフト時刻(一番最近に報知されたタイムシフト時刻)を基準にして第2タイムシフト時刻(変更したタイムシフト時刻)を判断することができる。
第9の発明は、時間毎に変化する電力料金を示す電力料金情報を取得する電力料金情報取得のステップと、電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示す第1タイムシフト時刻を演算するタイムシフト時刻演算のステップと、タイムシフト時刻演算のステップによって演算された第1タイムシフト時刻を変更するか否かを判断し、変更すると判断した場合に第1タイムシフト時刻に代えて新たなタイムシフト時刻である第2タイムシフト時刻を演算させる変更判断のステップと、第1タイムシフト時刻または第2タイムシフト時刻をユーザに報知する方法を決定する報知方法決定のステップと、報知方法決定のステップで決定した方法に従ってユーザに報知を行う報知のステップとを含む機器の制御方法において、報知方法のステップ部は、第1タイムシフト時刻を報知する方法と第2タイムシフト時刻を報知する方法とを異ならせる機器の制御方法である。
そして、電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下とするようなタイムシフト時刻を変更するときに報知方法決定部が決定した方法で、第1タイムシフト時刻を報知する方法と第2タイムシフト時刻を報知する方法とを異ならせるので、ユーザが必要とする程度に応じて報知を行うことができる。
第10の発明は、時間毎に変化する電力料金を示す電力料金情報を取得する電力料金情報取得部と、電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示す第1タイムシフト時刻を演算するタイムシフト時刻演算部と、タイムシフト時刻演算部によって演算された第1タイムシフト時刻を変更するか否かを判断し、変
更すると判断した場合に第1タイムシフト時刻に代えて新たなタイムシフト時刻である第2タイムシフト時刻を演算させる変更判断部と、タイムシフト時刻演算部で演算された第1タイムシフト時刻または第2タイムシフト時刻をユーザに報知する方法を決定する報知方法決定部と、報知方法決定部が決定した方法に従ってユーザに報知を行う報知部としてコンピュータを機能させる機器制御プログラムにおいて、報知方法決定部は、第1タイムシフト時刻を報知する方法と第2タイムシフト時刻を報知する方法とを異ならせる機器制御プログラムである。
そして、電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下とするようなタイムシフト時刻を変更するときに報知方法決定部が決定した方法で、第1タイムシフト時刻を報知する方法と第2タイムシフト時刻を報知する方法とを異ならせるので、ユーザが必要とする程度に応じて報知を行うことができる。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。尚、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る機器制御システムの全体構成を示す図である。図1に示す機器制御システム100は、機器制御装置10及び家電機器30、30、40を備える。
家電機器30、30、40は、例えば、洗濯乾燥機、炊飯器、電気給湯機、食器洗浄機、衣類乾燥機、エアコン、電磁調理器(IH)、及び生ゴミ処理機など、運転時間をシフトさせて使用することが可能な運転時間シフト対応機器である。
機器制御装置10と家電機器30、30、40とは、無線又は有線のホームネットワークにより情報を相互に送受信可能に接続されている。なお、図1では、3つの家電機器30、30、40が機器制御装置10に接続されているが、本発明は特にこれに限定されず、2つ以下、又は4つ以上の家電機器が機器制御装置10に接続されていてもよい。
また、機器制御装置10は、宅内ではなく、宅外に設けられていてもよく、その場合、家電機器30、30、40とは、インターネットなどの外部ネットワークを介して接続される。
さらに、機器制御装置10を設けることなく、家電機器30、30、40のうちの1つが、機器制御装置10の機能を有してもよい。また、宅外に設けられた機器制御装置10は個人が携帯する情報処理機器や家庭の機器制御を行う事業者のサーバ装置であってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1に係る機器制御システムの構成を示すブロック図である。なお、家電機器30、30、40は、同じ構成であるので、図2では、家電機器30のみを図示する。
家電機器30は、入力操作部31、送信部32、受信部33、記憶部34、運転制御部35及び表示部36を備える。
家電機器30の入力操作部31は、例えば操作画面などを備えた入出力部品であり、ユーザによる情報の入力操作を受け付ける。入力操作部31は、ユーザが希望する家電機器30の希望運転終了時刻(遅くともこの時刻までに運転を終了して欲しい)を示す希望時
刻情報、ユーザが希望する家電機器30の運転メニューにおいて家電機器30が運転に要する期間を示す運転期間情報及び家電機器30が運転に要する電力を示す電力情報のユーザによる入力を受け付ける。
なお、本実施の形態では、入力操作部31は、ユーザによる家電機器30の希望運転終了時刻の入力のみを受け付けているが、本発明は特にこれに限定されず、家電機器30の希望運転開始時刻(遅くともこの時刻までに運転を開始して欲しい)の入力のみを受け付けてもよく、家電機器30の希望運転終了時刻及び希望運転開始時刻の両方の入力を受け付けてもよい。入力操作部31は、希望時刻情報、運転期間情報及び電力情報を送信部32へ出力する。
送信部32は、ユーザが希望する家電機器30の希望運転終了時刻を示す希望時刻情報、家電機器30が運転に要する期間を示す運転期間情報及び家電機器30が運転に要する電力を示す電力情報を機器制御装置10へ送信する。
なお、送信部32は、希望運転終了時刻のみを示す希望時刻情報を機器制御装置10へ送信するのではなく、希望運転開始時刻のみを示す希望時刻情報を機器制御装置10へ送信してもよく、また、希望運転終了時刻及び希望運転開始時刻の両方を示す希望時刻情報を機器制御装置10へ送信してもよい。
機器制御装置10は、受信部11、電力料金情報取得部12、電力料金情報記憶部13、タイムシフト時刻演算部14、タイムシフト時刻記憶部15、送信部16、変更判断部17、報知部18、報知方法決定部19及び入力設定部20を備える。
受信部11は、家電機器30によって送信された種々のデータ、情報及び信号を受信する。受信部11は、家電機器30によって送信されたタイムシフト時刻演算開始信号を受信する。
タイムシフト時刻演算開始信号は、タイムシフト時刻の演算の開始を指示するための信号であり、家電機器30を識別するための識別情報、家電機器30が運転に要する期間を示す運転期間情報及び家電機器30が運転に要する電力を示す電力情報を含む。
電力料金情報取得部12は、時間毎に変化する電力料金を示す電力料金情報を取得する。電力料金情報は、例えば電力会社から提供される。
電力料金情報取得部12は、例えば前日に当日の電力料金情報を取得し、内部のメモリに記憶する。また、天候や天気等に応じて電力料金情報は更新され、例えば数時間毎に最新情報に更新される。これを電力料金情報取得部12は取得する。
なお、電力料金情報は、当日の24時間分の1kWh当たりの電力料金の変動を表す。電力料金はたとえば1時間毎に、時間に応じて変動するものとする。
これは、家電機器のある家庭に太陽電池及び燃料電池等の電力供給源が設置されることや、蓄電池が設置されることで家庭への電気の供給体制が大きく変わることからリアルタイムに電気代が変動するリアルタイムプライシングが反映されたものである。
リアルタイムプライシングとは、一般に、事前に電力会社から通知される電力料金情報を示す。また、リアルタイムプライシングとは、電力会社からの電力料金情報だけでなく、それに加えて家庭内の電力供給源及び蓄電池等の機器運用情報、買電力料金情報及び売電力料金情報の過去の実績から作成される電力料金情報を示す場合もある。
以上のように、電力料金情報は、電力会社からの電力料金情報だけでなく、機器運用情報、買電力料金情報及び売電力料金情報の過去の実績から作成される、ある家庭だけで適応される電力料金情報であってもよい。要は、時間に依存して変動する電力料金がわかればよいのであって、その情報の入手方法は問わない。
上記のように、電力料金情報は、電力需要予測に基づいて、単位時間ごとに細かく料金を変動させていくリアルタイムプライシングが採用されている。
電力需要の変動要因としては、季節、曜日、気象状況(気温、相対湿度及び天候等)、大口需要家の操業計画、社会的因子(スポーツイベント等)、及び景気の動向などがあるが、中でも気象状況とは密接な関係がある。例えば、気温が1度変化した場合の影響は、夏の電力需要で3%、冬の電力需要で1.5%と想定されている。
また、近年では、太陽光発電装置の設置が励行されており、太陽光発電で得た電力を社会全体で使用するという方向に進んでいる。太陽光発電による発電量は日照時間と著しい相関関係を有しており、気温変動以上に日照時間が大きな影響を与える。
例えば、予想していたよりも気温が高く、蒸し暑くなっているが、太陽が雲にさえぎられて十分な日照時間が得られない場合には、空調機器などによる電力需要は増大するが、太陽光発電装置からは十分な電力供給が得られない。こういった点から、天気予報の精度がそのまま電力需要予測に影響するようなってくる。しかしながら、地域的な温度及び日照時間などを正確に予測することは困難であるのが現状である。
予想外の電力需要変動が生じることは現時点では避けようがないため、たとえば電力需要の変動に伴ってある程度の単位時間ごと(例えば数時間刻み)に電力料金を変動させるリアルタイムプライシングなどが有望となり、そのために家電機器の稼働時間をシフトさせる(いわゆるタイムシフト)ことが家電機器の基本機能として求められつつある。
電力料金情報記憶部13は、電力料金情報取得部12によって取得された電力料金情報を記憶する。
なお、本実施の形態では、電力料金情報記憶部13は、電力料金情報取得部12によって取得された電力料金情報を記憶しているが、本発明は特にこれに限定されず、ユーザによって入力された電力料金情報を予め記憶してもよい。
タイムシフト時刻演算部14は、家電機器30が運転された場合に課金される電気代が所定料金以下となる運転開始時刻をタイムシフト時刻として演算する。タイムシフト時刻演算部14は、受信部11によって受信された運転期間情報及び電力情報と、電力料金情報記憶部13に記憶されている電力料金情報とに基づいて、家電機器30が運転された場合に課金される電気代が最も安くなる運転開始時刻を演算する。
なお、タイムシフト時刻演算部14は、タイムシフト時の家電機器30の運転開始時刻のみを演算するのではなく、運転終了時刻のみを演算してもよく、また、運転開始時刻及び運転終了時刻の両方を演算してもよい。
タイムシフト時刻記憶部15は、タイムシフト時刻演算部14によって演算されたタイムシフト時刻、当該タイムシフト時刻を演算する際に用いた運転期間情報、及び当該タイムシフト時刻を演算する際に用いた電力情報を、受信部11によって受信された識別情報に対応付けて記憶する。タイムシフト時刻記憶部15は、家電機器毎にタイムシフト時刻
、運転期間情報及び電力情報を記憶する。
送信部16は、種々のデータ、情報及び信号を家電機器30へ送信する。送信部16は、タイムシフト時刻演算部14によって演算されたタイムシフト時刻を家電機器30へ送信する。
なお、送信したタイムシフト時刻が家電機器30において修正された場合(ユーザがタイムシフト時刻を変更した場合)、受信部11は、家電機器30の送信部32から送信される、修正後のタイムシフト時刻を含む確定信号を受信し、修正後のタイムシフト時刻をタイムシフト時刻記憶部15に記憶する。
変更判断部17は、タイムシフト時刻演算部14によって演算されたタイムシフト時刻を変更するか否かを判断する。より具体的には、変更判断部17は、タイムシフト時刻演算部14によって演算されたタイムシフト時刻を再度演算するか否かを判断する。
変更判断部17は、電力料金情報取得部12が取得する電力料金情報を監視し、電力料金情報記憶部13に記憶された前回の電力料金情報と比較して、電力料金情報が更新されたか否かを判断する。変更判断部17は、電力料金情報が更新されたと判断した場合、タイムシフト時刻演算部14に対し、タイムシフト時刻を再度演算するよう指示する。
電力料金情報が更新されても、更新前の電力料金情報と比較して、電力料金情報が変化していない場合はタイムシフト時刻を再度演算しない。
また、電力料金情報が更新されたときでも、更新前の電力料金情報と比較して、電力料金情報の変化が所定値よりも小さい場合はタイムシフト時刻を再度演算しないようにしてもよい。
タイムシフト時刻演算部14は、変更判断部17によってタイムシフト時刻を再度演算すると判断された場合、タイムシフト時刻を再度演算する。
ここで、再度演算したタイムシフト時刻を第2のタイムシフト時刻、再度演算する前のタイムシフト時刻を第1のタイムシフト時刻と呼ぶことにする。
このとき、タイムシフト時刻演算部14は、タイムシフト時刻記憶部15に記憶されている運転期間情報及び電力情報と、電力料金情報取得部12で取得した、更新された電力料金情報とに基づいて、家電機器30が運転された場合に課金される電気代が最も安くなる運転開始時刻(タイムシフト時刻)を演算する。
報知部18は、変更判断部17によって前記タイムシフト時刻を変更すると判断された場合、前回に演算されたタイムシフト時刻(第1のタイムシフト時刻)を変更することをユーザに報知する。
ここで報知部18はタイムシフト時刻を変更する度にユーザに報知するようにしてもよいが、電力料金情報の更新頻度が多いと報知部18の報知回数が多くなり、ユーザにとって煩わしいものとなる恐れがある。
そこで、報知方法決定部19は、変更判断部17によって前記タイムシフト時刻を変更すると判断された場合、タイムシフト時刻を変更することをユーザに報知する方法を決定する。たとえば、入力設定部20を用いてユーザが設定する。
報知方法決定部19に設定する報知方法は下記のような5つが考えられる。
(方法a)報知方法決定部19は、変更判断部17によってタイムシフト時刻を変更する場合に、変更する前のタイムシフト時刻(第1のタイムシフト時刻)と、タイムシフト時刻演算部14で再度演算したタイムシフト時刻(第2のタイムシフト時刻)とを比較して、再度演算した第2のタイムシフト時刻が演算する前の第1のタイムシフト時刻よりも遅くなる時に報知し、運転開始時刻が第1のタイムシフト時刻よりも遅くならない時は報知しない。
この方法によれば、タイムシフト時刻を変更するときに、変更する第2タイムシフト時刻が変更前の第1タイムシフト時刻と比較して遅くなる場合と速くなる場合とで報知方法を異ならせるので、ユーザは再度演算したタイムシフト時刻が遅くなるときのみを知ることができ、ユーザが必要とする内容に応じて報知を行うことができる。
なお、第1のタイムシフト時刻とは、前回に報知部18でユーザに報知してお知らせした時刻である。過去にタイムシフト時刻を再度演算していても報知方法決定部19の報知方法によって報知部18でユーザに報知していない時刻は変更する前のタイムシフト時刻に含めない。
また、前回にユーザに報知したタイムシフト時刻を記憶するため、報知方法決定部19は前回にユーザに報知したタイムシフト時刻を記憶して第1のタイムシフト時刻とする。
(方法b)報知方法決定部19は、変更判断部17によってタイムシフト時刻を変更する場合に、変更する前のタイムシフト時刻(第1のタイムシフト時刻)と、タイムシフト時刻演算部14で再度演算したタイムシフト時刻(第2のタイムシフト時刻)とを比較して、再度演算した第2のタイムシフト時刻が演算する前の第1のタイムシフト時刻から所定期間(たとえば1時間)以上前後に変動する時に、再度演算した第2のタイムシフト時刻を報知部によってユーザに報知する。
この方法によれば、タイムシフト時刻を変更するときに、変更する第2タイムシフト時刻が変更前の第1タイムシフト時刻の所定期間以内である場合と第1タイムシフト時刻から所定期間を超えて変更する場合とで報知方法を異ならせるので、ユーザは再度演算したタイムシフト時刻が所定期間を超えて前後に変更するときのみを知ることができ、ユーザが必要とする内容に応じて報知を行うことができる。
ここで、所定期間はユーザが許容する時間幅としてユーザが予め設定して報知方法決定部19に記憶する。また、所定期間は時計やカレンダー部(図示しない)と連携して、時間帯や季節に応じて許容時間を変化させてもよい。たとえば、ユーザの忙しい時間帯である午前中は所定期間を短くする(たとえば30分間)、日照時間が長い夏季は所定時間を長くする(たとえば90分間)。
もちろん、報知方法決定部19は、タイムシフト時刻が所定期間を超えて前後に変更するとき以外に、所定期間を超えて遅くなる時のみ報知する、タイムシフト時刻が所定期間を超えて速くなる時のみ報知するように決定しても構わない。
(方法c)報知方法決定部19は、変更判断部17によってタイムシフト時刻を変更する場合に、変更する前のタイムシフト時刻(第1のタイムシフト時刻)において電気機器を運転するときの電気代と、タイムシフト時刻演算部14で再度演算したタイムシフト時刻(第2のタイムシフト時刻)において電気機器を運転するときの電気代とを比較して、第2のタイムシフト時刻の電気代が第1のタイムシフト時刻の電気代よりも高くなる時に
、第2のタイムシフト時刻を報知部によってユーザに報知する。
この方法によれば、タイムシフト時刻を変更するときに、変更する第2タイムシフト時刻で電気機器を運転するときの電気代が、変更前の第1タイムシフト時刻で電気機器を運転するときの電気代と比較して、高い場合と安い場合とで報知のしかたを異ならせるので、ユーザが必要とする内容に応じて報知を行うことができる。
(方法d)タイムシフト時刻を再度演算して変更するときに、そのタイムシフト時刻を常にユーザに報知する。
(方法e)タイムシフト時刻を再度演算して変更するときに、そのタイムシフト時刻を常にユーザに報知しない。
なお、上記の(方法a)〜(方法c)において、報知方法決定部19は、再度演算したタイムシフト時刻を報知部18によってユーザに報知するときの異ならせる報知の方法は、上記に限らない。
なお、上記の(方法a)〜(方法c)において、報知方法決定部19は、再度演算した第2のタイムシフト時刻を報知部18によってユーザに報知するときに、変更する前の第1のタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの電気代と、タイムシフト時刻演算部14で再度演算した第2のタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの電気代とをあわせてユーザに報知してもよい。またはその電気代の差額をユーザに報知してもよい。
これによって、一度演算したタイムシフト時刻を変更するときに、再度演算したタイムシフト時刻とともに、電気機器を運転するときの電気代またはその差額を報知するのでユーザはタイムシフト時刻の変更とそれによって変化する電気代を併せて知ることができる。
とくに、上記(方法a)、(方法b)においては、第2のタイムシフト時刻を遅くしたり、所定期間を超えて前後させるときに、電気機器の運転に要する電気代を報知してユーザにそれを把握させ、比較可能とすることで、変更する第2のタイムシフト時刻に対して納得できるかどうかをユーザが判断することが可能となる。
また、上記(方法c)においては、電気機器の運転に要する電気代が高くなるときにその差額を報知してユーザにそれを把握させ、比較可能とすることで、変更する第2のタイムシフト時刻に対して納得できるかどうかをユーザが判断することが可能となる。
ここで、もし、ユーザの納得が得られないような第2のタイムシフト時刻については、ユーザはタイムシフトの変更を拒否可能なように設計してもよい。たとえば、電気代の差額が小さくてタイムシフト時刻を変更するメリットがない場合は、たとえば機器制御装置10に備えた入力設定部20や家電機器30に備えた入力操作部31を操作することタイムシフト時刻の変更を拒否し、タイムシフト時刻演算部14はタイムシフトの変更をせず、第1のタイムシフト時刻で運転開始する。詳細は実施の形態3に記載する。
以上のように、タイムシフト時刻演算部14によって第2のタイムシフト時刻を再度演算し、報知方法決定部19で決定された報知方法で報知部18によってユーザに報知した後、演算されたタイムシフト時刻を変更することを表す報知信号を送信部16へ出力する。送信部16は、報知部18によって作成された報知信号を家電機器30へ送信する。
次に、本実施の形態1における機器制御システムの動作について説明する。
図3は、本実施の形態1における機器制御システムの動作について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS1において、家電機器30の入力操作部31は、ユーザが希望する家電機器30の希望運転メニューと、希望運転終了時刻を示す希望時刻情報、家電機器30が希望する運転に要する期間を示す運転期間情報及び家電機器30が希望する運転に要する電力を示す電力情報の入力を受け付ける。ここで、希望運転終了時刻は、ユーザが希望する家電機器30の運転終了時刻を表す。
例えば、ユーザは、家電機器30の希望運転終了時刻を入力するときに、例えば「18:00」等の実際の希望運転終了時刻を入力する。あるいは、ユーザは、例えば「8時間後」等の現在の時刻から何時間後に運転を終了するかを入力する。
入力操作部31は、実際の希望運転終了時刻を送信部32へ出力する。入力操作部31は、現在の時刻から何時間後に運転を終了するかが入力された場合、現在の時刻にその時間を加えることで実際の希望運転終了時刻を算出して送信部32へ出力する。
また、ユーザが入力操作部31によって入力する情報は、希望運転メニュー、希望運転終了時刻、家電機器30が運転に要する運転期間情報、家電機器30が運転に要する電力情報である。しかしながら、入力操作部31が、ユーザにより運転条件(希望運転メニュー)の入力を受け付けるとともに、受け付けた運転条件に基づいて希望運転終了時刻、運転期間情報及び電力情報を特定することが可能である場合、ユーザが、希望運転終了時刻、運転期間情報及び電力情報を入力する必要はない。
例えば、家電機器30が洗濯乾燥機であれば、入力操作部31によって希望運転メニューで洗濯コース(標準コース、省エネコース及び時短コースなど)が選ばれることにより、その洗濯コースに対応した運転期間情報及び電力情報が特定できるので、ユーザが運転期間情報及び電力情報を入力する必要はない。要は、何らかの入力情報によって希望運転終了時刻、運転期間情報及び電力情報が特定できる場合は、ユーザが個々の情報を入力する必要はない。
また、家電機器30は、入力操作部31で入力された各情報を内部のメモリに記憶してもよい。ここで、入力操作部31で入力された情報が洗濯コースなどの運転条件からの変換を要する情報であれば、入力操作部31は、その洗濯コースに対応した希望運転終了時刻、運転期間情報及び電力情報が定められた変換対応テーブルを予め記憶しておく。
特に、家電機器30が洗濯乾燥機であれば、運転の最中に複数の工程(例えば、洗濯工程、脱水工程及び乾燥工程など)が順次行われるので、運転期間情報及び電力情報は複雑なものとなる。入力操作部31は、洗濯コース、洗濯衣類の重量、及び外気温等のセンサ結果ごとに複数の工程における電力情報を記憶する。
次に、ステップS2において、送信部32は、希望時刻情報、運転期間情報及び電力情報を機器制御装置10に送信する。
次に、ステップS3において、機器制御装置10の受信部11は、家電機器30の送信部32によって送信された希望時刻情報、運転期間情報及び電力情報を受信する。受信部11は、受信した希望時刻情報、運転期間情報及び電力情報をタイムシフト時刻演算部14へ出力する。
次に、ステップS4において、入力設定部20は、受信部11によって受信された希望時刻情報を含む時間幅を有するタイムシフト期間を設定する。例えば、入力設定部20は、希望運転終了時刻を基準として前後2時間の時間幅を有するタイムシフト期間を設定する。タイムシフト期間の時間幅は、予め定められており、機器制御装置10の内部のメモリに記憶されたタイムシフト期間が入力設定部20によって読み出される。
なお、本実施の形態では、タイムシフト期間は、希望運転終了時刻の前後2時間の時間幅を有しているが、本発明は特にこれに限定されず、家電機器30の種類に応じて最適な時間幅を設定してもよい。
次に、ステップS5において、電力料金情報取得部12は、時間毎に変化する電力料金を示す電力料金情報を取得して電力料金情報記憶部13に記憶する。なお、電力料金情報取得部12は、内部のメモリに予め記憶している電力料金情報を読み出すが、本発明は特にこれに限定されず、電力料金情報取得部12は、受信部11によって希望運転終了時刻を受信したときや入力設定部20によってタイムシフト期間が設定された場合に、電力会社が運営する外部サーバにアクセスし、当該外部サーバから電力料金情報を取得してもよい。
次に、ステップS6において、タイムシフト時刻演算部14は、受信部11によって受信された希望時刻情報、運転期間情報及び電力情報と、電力料金情報取得部12によって取得された電力料金情報とに基づいて、入力設定部20によって設定されたタイムシフト期間内において家電機器30が運転された場合に課金される電気代が所定料金以下となる運転開始時刻(タイムシフト時刻)を演算する。
より具体的には、タイムシフト時刻演算部14は、希望時刻情報、運転期間情報、電力情報及び電力料金情報に基づいて、タイムシフト期間内において家電機器30が運転された場合に課金される電気代が最も安くなる運転開始時刻を演算する。たとえば、タイムシフト期間を10分毎の単位時間に切り分け、運転開始時刻を10分ずつずらしながら家電機器30を運転した場合の電気代を演算し、そうして得られた複数の演算結果をソートして電気代が最も安くなる運転開始時刻を求める。
タイムシフト時刻演算部14は、演算した電気代が最も安くなる運転開始時刻を送信部16へ出力する。また、演算した電気代が最も安くなる運転開始時刻をタイムシフト時刻記憶部15に記憶する。
次に、ステップS7において、送信部16は、タイムシフト時刻演算部14によって演算された運転開始時刻を家電機器30へ送信する。また、演算した電気代が最も安くなる運転開始時刻を報知部18へ出力してユーザに報知する。ユーザに報知したその運転開始時刻をタイムシフト時刻記憶部15に記憶する。
次に、ステップS8において、家電機器30の受信部33は、機器制御装置10の送信部16によって送信された運転開始時刻を受信する。受信部33は、受信した運転開始時刻を記憶部34へ出力する。また、受信した運転開始時刻を表示部36へ出力してユーザに報知する。
次に、ステップS9において、記憶部34は、受信部33によって受信された運転開始時刻を記憶する。
次に、ステップS10において、運転制御部35は、現在の時刻が記憶部34に記憶さ
れている運転開始時刻になったか否かを判断する。
現在の時刻が記憶部34に記憶されている運転開始時刻になっていないと判断された場合(ステップS10でNO)、待機状態となり、現在の時刻が記憶部34に記憶されている運転開始時刻になるまで所定のタイミングでステップS10の判断処理を繰り返す。
一方、現在の時刻が記憶部34に記憶されている運転開始時刻になったと判断された場合(ステップS10でYES)、ステップS11において、運転制御部35は、家電機器30の運転を開始する。なお、運転制御部35は、入力操作部31によって運転条件が入力されたり変更された場合は、当該運転条件に従って家電機器30を運転する。
以上で家電機器30の運転は終了であるが、機器制御装置10は運転開始時刻を送信した(ステップS7)以降も、ステップS12、S13において、家電機器30が運転するまでのあいだ、電力料金情報取得部12から取得される電力料金情報の更新を監視する。
そして、図示しないが機器制御装置10は現在時刻をカウントしおり、現在時刻が家電機器30に送信した運転開始時刻を超えた時点でステップS12、S13の電力料金情報の監視を終了してS3に戻って家電機器30からの受信を待機する。
ステップS13において、変更判断部17は、電力料金情報取得部12が取得した新たな電力料金情報と、電力料金情報記憶部13で記憶している前の電力料金情報とを比較し、運転開始時刻を再度演算する必要があるかを判断する。
電力料金情報を比較して変更が無ければ、再度演算する必要がないのでステップS12に戻って電力料金情報の更新を監視する。
電力料金情報を比較して変更が有れば、ステップS14において、タイムシフト時刻演算部14は電力料金情報取得部12で取得した新たな電力料金情報を用いて、運転開始時刻を再度演算する。
このとき、タイムシフト時刻演算部14は、タイムシフト時刻記憶部15に記憶されている運転期間情報及び電力情報と、電力料金情報取得部12で取得した新たな電力料金情報とに基づいて、家電機器30が運転された場合に課金される電気代が最も安くなる運転開始時刻を演算する。なお、ステップS14におけるタイムシフト時刻演算方法は、ステップS6におけるタイムシフト時刻演算方法と同じである。
ステップS15において、再度演算した運転開始時刻と電気代について報知方法決定部19によって、報知部18で報知するか(方法A)、報知しないか(方法B)かを決定する。
方法Bは、ステップS16において、再度演算した運転開始時刻はユーザに報知しない旨の非報知フラグを生成して再度演算した運転開始時刻情報に付与する。
方法Aは、報知するときは非報知フラグは生成せず、運転開始時刻情報には付与しない。
その後、ステップS7、S8に戻って、再度演算した運転開始時刻情報は機器制御装置10の送信部16から家電機器30の受信部33に送信される。
ステップS9において、再度演算した運転開始時刻情報を記憶して、ステップS10、
S11においてその運転開始時刻になると家電機器30を運転する。
この点については、初回のタイムシフト時刻演算(ステップS6)の運転開始時刻のときと変わらない。
しかしながら、ステップS16において再度演算した運転開始時刻情報に非報知フラグが付与されているときは、機器制御装置10はステップS7にて報知部18で報知することはしない。また受信した運転時刻開始情報に非報知フラグが付与されているときは、家電機器30はステップS8において表示部36で報知することはしない。
報知方法決定部19で決定する報知方法は前述のように下記の5通りの中からユーザが入力設定部20を用いて予め設定する。
(方法a)運転開始時刻(タイムシフト時刻)を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(タイムシフト時刻記憶部15に保存した第1のタイムシフト時刻)よりも遅くなる時に報知し、運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)が前回に報知した時刻(第1のタイムシフト時刻)よりも遅くならない時は報知しないとする。
(方法b)運転開始時刻(タイムシフト時刻)を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(第1のタイムシフト時刻)よりも所定期間を超えて前後に変更するときに報知し、運転開始時時刻(第2のタイムシフト時刻)の変更が前回にユーザに報知した時刻(第1のタイムシフト時刻)よりも所定期間以内である時は報知しないとする。
(方法c)運転開始時刻(タイムシフト時刻)を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)で電気機器を運転するときの電気代が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(第1のタイムシフト時刻)で電気機器を運転するときの電気代に比較して高くなる時に報知し、電気機器を運転するときの電気代が高くならない時は報知しないとする。
(方法d)運転開始時刻(タイムシフト時刻)を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)を常にユーザに報知するとする。
(方法e)運転開始時刻(タイムシフト時刻)を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)を常にユーザに報知しないとする。
上記(方法c)にて、電気機器を運転するときの電気代は、タイムシフト時刻演算部14において、受信部11によって家電機器30から受信した運転期間情報及び電力情報と、電力料金情報取得部12および電力料金情報記憶部13の電力料金情報とに基づいて、運転開始時刻から運転終了までのあいだに要する電力を演算して求めることができるので、再度演算する前の電力料金情報で計算した電気代と再度演算するときに使った電力料金情報で掲載した電気代とで比較することができる。
また、上記(方法c)に限らず、(方法a)、(方法b)、(方法d)においても、運転開始時刻を再度演算して報知するときに、変更する前の第1のタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの電気代と、再度演算した第2のタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの電気代とをユーザに報知してもよい。あるいは、その差額をユーザに報知してもよい。
ここで図4は、本発明の実施の形態1におけるタイムシフト期間及び運転期間を説明するための模式図である。
図4(a)、図4(b)において、横軸は時間を表し、縦軸は電力料金Y(t)(円/kWh)を表している。
図4(a)で、現在時刻taにおいて、入力操作部31によって、希望運転終了時刻tbを示す希望時刻情報の入力が受け付けられた場合、タイムシフト時刻演算部14は、希望運転終了時刻tbを基準として前後2時間の時間幅を有するタイムシフト期間Tzを設定する。
そして、タイムシフト時刻演算部14は、希望時刻情報、運転期間情報、電力情報及び電力料金情報(電力料金Y(t))に基づいて、タイムシフト期間Tz内において家電機器30が運転された場合に課金される電気代が最も安くなる運転期間Txを演算し、当該運転期間Txに基づいて第1の運転開始時刻t1を演算する。
タイムシフト時刻演算部14は、下記の(1)式を用いて、家電機器30が運転された場合に課金される電気代を算出する。すなわち、タイムシフト時刻演算部14は、時間帯別の電力料金Y(t)に家電機器30が運転に要する電力P(t)を乗算した値を、タイムシフト期間内の運転開始時刻t1から運転終了時刻t2までの運転期間で積分することにより、課金される電気代を算出することができる。
なお、電力P(t)は、特定期間のピーク電力で電力料金が決まる場合等、時間以外の要因で決定されることもある。また、電気代が最も安くなる複数の運転期間Txが抽出された場合、タイムシフト時刻演算部14は、複数の運転期間Txのうち、運転終了時刻が希望運転終了時刻に最も近い運転期間Txを選択する。
その後、図4(b)のように、電力料金Y(t)が電力料金Y’(t)に更新された場合、タイムシフト時刻演算部14は、タイムシフト時刻記憶部15に記憶されている運転期間情報及び電力情報と、電力料金情報取得部12で取得した電力料金情報(電力料金Y’(t))とに基づいて、家電機器30が運転された場合に課金される電気代が最も安くなる運転予定期間Tyを演算し、当該運転予定期間Tyに基づいて第2の運転開始時刻t3を演算する。
以上のように図4(a)に示すような電力料金Y(t)が図4(b)に示すような電力料金Y’(t)に更新された場合、タイムシフト時刻が再度演算され、運転開始時刻は図4(a)のt1から図4(b)のt3に遅くなる。
上記の報知方法決定部19で決定する報知方法によれば、運転開始時刻が遅くなっているので(方法a)であればユーザに報知する。
また、(方法b)であれば、t1からt3の時間遅れが所定期間を超えている場合にユーザに報知される。たとえば、所定期間を1時間として、t1からt3の時間遅れが1時間以上であればユーザに報知する。
また、(方法c)では、変更後のt3からt4の運転の電気代(電力料金)が変更前のt1からt2の電気代(電力料金)よりも高いときにユーザに報知される。
この図4のように、タイムシフトを行う場合、ユーザは運転開始時刻を遅らせることと電気代を安くすることのトレードオフを経験する。
電力料金Y(t)がどのように変化して更新されるかによるが、電力料金情報が更新されることにより運転開始時刻が速くなり、電気代も安くなるような運転開始時刻が新たに可能となった場合はユーザにとって喜ばしい。
逆に、電力料金情報が更新されることにより運転開始時刻が遅くなり、電気代も高くなるような運転開始時刻しか存在しない場合はユーザにそれを報知して了承してもらう方法が考えられる。
ユーザにとって悩ましい選択になるのは、電力料金情報が更新されることにより運転開始時刻が遅くなるが、その代わりに電気代が安くなるような運転開始時刻が新たに可能となった場合である。あるいはまた、運転開始時刻が速くなるが、その代わりに電気代が高くなる(それでも今現在から運転するよりも電気代は安い)場合である。
本実施の形態1では、このようなユーザにとって悩ましく選択が困難な場合にユーザに報知することが可能となる。
すなわち、報知方法決定部で上記の報知方法(a)〜(d)を決定することで、運転開始時刻を重要視するユーザには運転開始時刻が遅くなる場合や運転開始時刻が所定期間よりも大きく前後する場合を報知することができる。また電気代を重視するユーザには電気代が高くなる場合を報知することができる。
なお、本実施の形態1では主に、機器制御装置10の備える報知部18においてユーザに報知したが、報知信号を家電機器30へ送信した後に家電機器30が備える表示部36や音による報知部でユーザに報知する構成でもよい。
この構成でも、家電機器30が備える表示部36や音による報知部によってユーザに報知するか否かの報知方法を報知方法決定部19にて決定し、この報知するか否かの報知方法(非報知フラグ)を上記報知信号に含めて家電機器30へ送信することで、家電機器30の備える表示部36や音による報知部でユーザに報知するときも報知方法(a)〜(d)の報知動作を実現できる。
なお、報知方法を異ならせる点については、幾つかの方法が考えられる。
たとえば、報知方法決定部19で決定した報知方法によって、報知手段で表示する色を異ならせたり、報知する音色や音の大きさを異ならせてもよい。
また、複数の報知手段を備えて、どの報知手段で報知するかを切り換えることで報知を異ならせてもよい。たとえば、報知手段によって表示および音によって報知する報知方法と、表示または音のいずれか一方によって報知する報知方法とを切り換える等である。
あるいは、機器制御装置10と家電機器30とで報知手段を使い分けて、機器制御装置10では報知方法決定部19で決定した報知方法によって表示または音によって報知する一方で、家電機器30においては表示による報知を常に行い、タイムシフト時刻が変更する度に音や音声で報知する方法が考えられる。
このように報知のしかたについては様々な形態が考えられるが、本発明では、少なくとも1つの報知において、報知方法決定部19で決定した報知方法によって報知のしかたを異ならせる形態を含む。
(実施の形態2)
上記の実施の形態1では、機器制御装置10は、時間毎に変化する電力料金を示す電力料金情報を取得する電力料金情報取得部12で取得し、タイムシフト時刻演算部14において、電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示すタイムシフト時刻を演算した。
そして、ステップS13において、変更判断部17は、電力料金情報取得部12が取得した新たな電力料金情報と、電力料金情報記憶部13で記憶している前の電力料金情報とを比較し、運転開始時刻を再度演算する必要があるかを判断している。
しかしながら、変更判断部17による判断は電力料金情報の更新に限らない。
図5は、本発明の実施の形態2における機器制御システムの構成の一例を示す図である。また図6は、本発明の実施の形態2における機器制御システムの動作の一例を示すフローチャートである。なお、本実施の形態2において、実施の形態1(図2、図3)と同じ構成については説明を省略する。
実施の形態1と異なるのは、電力料金情報に代えて環境負荷量を示す情報を用いるところである。環境負荷量を示す情報とは、電力を発電するのに必要なCO2排出量など電気機器が運転に要する電力に係わる環境負荷量の情報である。これは電力料金情報と同じように時間毎に変化する。
例えば、環境負荷量の小さい発電装置として、風力発電装置によって発電する電力は天候(風の強さ)によって発電量が変化する。また、太陽光発電装置によって発電する電力は晴天の日の日中の発電量が多くなり、夜間や雨天の日の発電量は少なくなる。
電力需要に対して、これらの環境負荷量の小さい電力で賄うことができればその電力の環境負荷量は小さくなるが、環境負荷量の小さい電力だけでは発電量が不足する場合は火力発電装置や水力発電装置、原子力発電装置などの他の発電装置によって発電する必要がある。
その結果、電力需要に対して賄った電力のそれぞれの発電装置によってCO2排出量が異なるので、たとえば1kWhあたりの電力を発電させる発電装置の構成によって環境負荷量は変動する。
このような時間毎に変化する環境負荷量を示す環境負荷量を示す情報を環境負荷量を示す情報取得部21によって取得する(図6のステップS51)。環境負荷量を示す情報は、例えば電力会社から提供される。住宅に備えた太陽光発電装置で発電した電力を家電機器で使用する時は、電力会社から提供される環境負荷量を示す情報とは別に、自宅で発電した電力の環境負荷量を示す情報を取得する。
環境負荷量を示す情報取得部21は、例えば前日に当日の環境負荷量を示す情報を取得し、環境負荷量を示す情報記憶部22に記憶する。環境負荷量を示す情報は、当日の24時間分の1kWh当たりのCO2排出量の変動を表し、環境負荷量はたとえば1時間毎に、時間に応じて変動している。
タイムシフト時刻演算部14は、家電機器30aが運転された場合に使用する電力の環境負荷量が所定値以下となる運転開始時刻をタイムシフト時刻として演算する。タイムシフト時刻演算部14は、受信部11によって受信された運転期間情報及び電力情報と、環境負荷量を示す情報記憶部22に記憶されている環境負荷量を示す情報とに基づいて、家電機器30aが運転された場合の環境負荷量が最も小さくなる運転開始時刻(第1のタイムシフト時刻)を演算する(ステップS6)。
たとえば、タイムシフト期間を10分毎の単位時間に切り分け、運転開始時刻を10分ずつずらしながら家電機器30aを運転した場合の環境負荷量を演算し、そうして得られた複数の演算結果をソートして環境負荷量が最も安くなる運転開始時刻を求める。
なお、タイムシフト時刻演算部14は、タイムシフト時の家電機器30aの運転開始時刻のみを演算するのではなく、運転終了時刻のみを演算してもよく、また、運転開始時刻及び運転終了時刻の両方を演算してもよい。ここでは運転開始時刻を演算するとして説明する。
タイムシフト時刻記憶部15は、タイムシフト時刻演算部14によって演算された運転開始時刻、当該運転開始時刻を演算する際に用いた運転期間情報、及び当該運転開始時刻を演算する際に用いた電力情報を、受信部11によって受信された識別情報に対応付けて記憶する。タイムシフト時刻記憶部15は、家電機器毎にタイムシフト時刻、運転期間情報及び電力情報を記憶する。
次に、ステップS7において、送信部16は、タイムシフト時刻演算部14によって演算された運転開始時刻を家電機器30aへ送信する。また、演算した運転開始時刻を報知部18へ出力してユーザに報知する。ユーザに報知した運転開始時刻をタイムシフト時刻記憶部15に記憶する。
そして、機器制御装置10aはステップS121において、運転開始時刻を家電機器30aに送信した後も引き続いて、運転開始時刻になるまでのあいだ、環境負荷量を示す情報取得部21において環境負荷量を示す情報の更新を監視する。
そのため、図示しないが、機器制御装置10aは現在時刻をカウントしおり、現在時刻が家電機器30aに送信した運転開始時刻を超えた時点でステップS121の環境負荷量を示す情報の監視を終了してS3に戻って受信を待機する。
そして、ステップS131において、変更判断部17は、環境負荷量を示す情報取得部21が取得した新たな環境負荷量を示す情報と、環境負荷量を示す情報記憶部22で記憶している前の環境負荷量を示す情報とを比較し、運転開始時刻を再度演算する必要があるかを判断する。
環境負荷量を示す情報を比較して変更が無ければ、再度演算する必要がないのでステップS121に戻って環境負荷量を示す情報の更新を監視する。
環境負荷量を示す情報を比較して変更が有れば、ステップS14において、タイムシフト時刻演算部14は新たな環境負荷量を示す情報を用いて、運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)を再度演算する。
このとき、タイムシフト時刻演算部14は、タイムシフト時刻記憶部15に記憶されている運転期間情報及び電力情報と、環境負荷量を示す情報記憶部22に記憶されている更
新された環境負荷量を示す情報とに基づいて、家電機器30aが運転された場合の環境負荷量が最も小さくなる運転開始時刻を演算する。
そして、ステップS7、S8に戻って、機器制御装置10aが備える報知部18や家電機器が備える表示部36によって演算した運転開始時刻を表示する。
このとき、報知方法決定部19は、変更判断部17によって運転開始時刻を変更すると判断された場合、運転開始時刻を変更することをユーザに報知するときの報知方法を決定する。
報知方法決定部19に予め設定する報知方法は実施の形態1と同じように、下記の5通りからユーザが入力設定部20を用いて予め設定する。
(方法a)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(第1のタイムシフト時刻)よりも遅くなる時に報知し、運転開始時刻が前回に報知した時刻よりも遅くならない時は報知しない。
(方法b)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(第1のタイムシフト時刻)よりも所定期間を超えて前後に変更するときに報知し、運転開始時時刻の変更が前回にユーザに報知した時刻よりも所定期間以内である時は報知しない。
(方法c)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)で電気機器を運転するときの環境負荷量が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(第1のタイムシフト時刻)で電気機器を運転するときの環境負荷に比較して大きくなる時に報知し、電気機器を運転するときの環境負荷量が大きくならない時は報知しない。
(方法d)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻を常にユーザに報知する。
(方法e)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻を常にユーザに報知しない。
なお、上記の(方法a)〜(方法c)において、報知方法決定部19は、再度演算したタイムシフト時刻を報知部18によってユーザに報知するときに、変更する前のタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの環境負荷量と、タイムシフト時刻演算部14で再度演算したタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの環境負荷量とをユーザに報知してもよい。またはその差をユーザに報知してもよい。
なお、前回にユーザに報知したタイムシフト時刻(第1のタイムシフト時刻)とそのタイムシフト時刻において電気機器を運転するときの環境負荷量を報知するため、報知方法決定部19は第1のタイムシフト時刻と環境負荷量を記憶する。
以上のように、本実施の形態2では、報知方法決定部によって、運転開始時刻を重要視するユーザには運転開始時刻が遅くなる場合や運転開始時刻が所定期間よりも大きく前後する場合を報知することができる。また、環境負荷量を重視するユーザには環境負荷が大きくなる場合を報知することができる。
なお、実施の形態1で説明したような電力料金情報や、実施の形態2で説明したような環境負荷量を示す情報の他に、変更判断部は天気予報情報を用いても良い。
機器制御装置10aは天気予報情報を取得する天気予報情報取得部(図示しない)を備えて、変更判断部17は、天気予報情報取得部が取得した新たな天気予報情報と、天気予報情報記憶部(図示しない)で記憶している前の天気予報情報とを比較し、天気予報情報が所定以上変化したときに(たとえば晴れの予報が曇りや雨になったときや、降水確率が80%を超えたとき)運転開始時刻を再度演算するように判断してもよい。
(実施の形態3)
上記の実施の形態1では、報知方法決定部19は、変更判断部17によってタイムシフト時刻を変更すると判断された場合、タイムシフト時刻を変更することをユーザに報知するときの報知方法を説明したが、実施の形態3ではこれに関連する発明を説明する。
実施の形態1との差異を明確にするために、実施の形態31の報知方法決定部に代えて実施の形態3では確認方法決定部23を備えるとした。しかしながら、この確認方法決定部を実施形態1の報知方法決定部の機能の一つとして発明を捉えてもよい。
確認方法決定部23は、変更判断部17によってタイムシフト時刻を変更すると判断された場合、タイムシフト時刻を変更することをユーザに報知して、ユーザに確認操作を行わせるときの確認方法を決定する。
すなわち、タイムシフト時刻を再度演算し、運転開始時刻を変更する場合、ユーザに対して運転開始時刻を報知して、その運転開始時刻に変更してもよいかをユーザに確認させる。
ユーザが運転開始時刻の変更に了承するときは機器制御装置10bの入力設定部20または家電機器30bの入力操作部31によってユーザは了承を入力する。これによってタイムシフト時刻の変更が実行される。ユーザの了承が得られなければタイムシフト時刻の変更は行わない。
このような確認方法決定部23に実施の形態1の報知方法(a)〜(d)と同様の方法を設定することで、タイムシフト時刻を変更するときに、タイムシフト時刻が前回に報知した時刻よりも遅くなる時にユーザに確認を求めることができる。
また、タイムシフト時刻(第2のタイムシフト時刻)が前回に報知した第1のタイムシフト時刻よりも遅くならない時はユーザに確認を求めないので、ユーザは再度演算した第2のタイムシフト時刻が遅くなるときのみを確認することができ、ユーザが必要とする以上に確認を求めることを無くすことができる。
図7は、本発明の実施の形態3における機器制御システムの構成の一例を示す図である。また、図8は、本発明の実施の形態3における機器制御システムの動作の一例を示すフローチャートである。なお、本実施の形態3において、実施の形態1と同じ構成については説明を省略する。
図8において、ステップS151において、再度演算した運転開始時刻と電気代について確認方法決定部23によって、報知部18で確認するか(方法A)、確認しないか(方法B)かを決定する。
方法Bは、ステップS161において、再度演算した運転開始時刻をユーザに確認しな
い旨の非確認フラグを生成して再度演算した運転開始時刻情報に付与する。
方法Aで、確認するときは非確認フラグは生成せず、運転開始時刻情報には付与しない。
ステップS71、S81に戻って、再度演算した運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)は機器制御装置10bの送信部16から家電機器30bの受信部33に送信される。
ステップS9において、再度演算した運転開始時刻を記憶して、ステップS10、S11においてその運転開始時刻になると家電機器30bを運転する。
そして、ステップS161において、再度演算した運転開始時刻に非確認フラグが付与されているときは、ステップS71にて報知部18で報知してユーザに確認させることをしない。またステップS81において表示部36で報知してユーザに確認させることをしない。
報知された運転開始時刻の変更をユーザが見て、これを了承するときは機器制御装置10bの入力設定部20または家電機器30bの入力操作部31によってユーザは了承を入力する。
家電機器30bの入力操作部31によってユーザの了承が入力された場合は、運転制御部35はステップS9、S10以降を実行開始する。
機器制御装置10bの入力設定部20によってユーザの了承が入力された場合は、送信部16から家電機器30bの受信部33に了承信号(図示しない)が送信され、運転制御部35においてステップS9、S10以降を実行開始する。
また、機器制御装置10bの入力設定部20または家電機器30bの入力操作部31によってユーザは拒否を入力してもよい。
機器制御装置10bの入力設定部20および家電機器30bの入力操作部31のいずれによっても所定時間以内にユーザの了承が無い場合やユーザが変更を拒否した場合は、運転開始時刻の変更は無かったものとし、S9を実行しない。
また、変更されなかった運転開始時刻は、機器制御装置10bにおいて、タイムシフト時刻記憶部15のユーザに報知した運転開始時刻から外される。
以上のようにして、運転開始時刻を変更する場合、ユーザに対して運転開始時刻を報知して、その運転開始時刻に変更してもよいかをユーザに確認させる。
なお、運転開始時刻の変更をユーザに確認させない場合に、確認はさせないが運転開始時刻を報知部18や表示部36で報知するのみもしてもよい。あるいはまた、運転開始時刻をユーザに報知しない設計としてもよい。つまり、機器制御装置10bの入力設定部20または家電機器30bの入力操作部31によるユーザの了承は求めず報知するのみとする。
ここで、確認方法決定部23に予め設定する確認方法は実施の形態1と同じように、下記の5通りからユーザが入力設定部20を用いて予め設定する。
(方法a)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタ
イムシフト時刻)が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(第1のタイムシフト時刻)よりも遅くなる時に第2のタイムシフト時刻を報知してユーザに確認させ、運転開始時刻が前回に報知した時刻よりも遅くならない時は確認しない(報知のみでもよい)。
(方法b)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(第1のタイムシフト時刻)よりも所定期間を超えて前後に変更するときに(第2のタイムシフト時刻)を報知してユーザに確認させ、運転開始時時刻の変更が前回にユーザに報知した時刻よりも所定期間以内である時は確認しない(報知のみでもよい)。
(方法c)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻(第2のタイムシフト時刻)で電気機器を運転するときの電気代が前回にユーザに報知した運転開始時時刻(第1のタイムシフト時刻)で電気機器を運転するときの電気代に比較して高くなる時に第2のタイムシフト時刻を報知してユーザに確認させ、電気機器を運転するときの電気代が高くならない時は確認しない(報知のみでもよい)。
(方法d)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻を常にユーザに報知して確認させる。
(方法e)運転開始時刻を再度演算して変更するときに、その運転開始時刻を常にユーザに確認させない(報知のみでもよい)。
以上のように、本実施の形態3では、確認方法決定部によって、運転開始時刻を重要視するユーザには運転開始時刻が遅くなる場合や運転開始時刻が所定期間よりも大きく前後する場合を報知してユーザの確認を得ることができる。
また、電気代を重視するユーザには電気代が高くなる場合を報知してユーザの確認を得ることができる。
ユーザの確認が得られない場合はタイムシフト時刻の変更を行わないとすることで、ユーザが確認していないような変更を回避することができる。
なお、本実施の形態1、2、3では、家電機器30bの運転制御部35がタイマを内蔵しており、現在時刻が記憶部34に記憶されている運転開始時刻(タイムシフト時刻)になったか否かを判断しているが、本発明は特にこれに限定されない。
運転制御部35がタイマを内蔵していない場合は、現在時刻がタイムシフト時刻記憶部15に記憶されている運転開始時刻(タイムシフト時刻)になった場合に、機器制御装置10bの送信部16が、家電機器30bの運転を開始するための起動信号を家電機器30bに送信してもよい。このとき、受信部33によって起動信号が受信されると、運転制御部35は、家電機器30bの運転を開始する。
また、変更判断部17は、家電機器30bの運転開始時刻をユーザに報知した後、電力料金情報や環境負荷量を示す情報が更新されたとしても、現在時刻から運転開始時刻までの期間が所定時間(たとえば5分)以内である場合は、タイムシフト時刻演算部14に対し、運転開始時刻を再度演算するよう指示せず、現在時刻から運転開始時刻までの期間が所定時間より長い場合は、タイムシフト時刻演算部14に対し、タイムシフト時刻を再度演算するよう指示してもよい。
ところで、本実施の形態1、2、3では、タイムシフト時刻演算部14は、変更判断部
17によってタイムシフト時刻を再度演算すると判断された場合、タイムシフト時刻を再度演算しているが、本発明は特にこれに限定されない。
電力需要管理(DSM:Demand Side Management)システムでは電力会社からの指示により、タイムシフト時刻演算部14によって最初に演算されたタイムシフト時刻が直接変更される場合でも、報知部18は、最初に演算されたタイムシフト時刻を変更することを報知方法決定部に決定された報知方法に基づいてユーザに報知してもよい。
このように、本発明の機器制御装置、機器制御方法、及び機器制御プログラムは、ユーザの利便性を向上させることができ、電気機器の運転開始時刻又は運転終了時刻を制御する機器制御装置及び機器制御方法に有用である。
なお、上記本実施の形態1、2、3において、第1タイムシフト時刻は、タイムシフト時刻演算部によって電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示すタイムシフト時刻を演算して報知部でユーザに報知した最後のタイムシフト時刻として説明した。
すなわち、タイムシフト時刻演算部によって演算し報知部でユーザに報知した最後のタイムシフト時刻、つまり最後にユーザに報知したタイムシフト時刻を第1タイムシフト時刻とするので、ユーザは第1のタイムシフト時刻(一番最近に報知されたタイムシフト時刻)を基準にして第2タイムシフト時刻(変更したタイムシフト時刻)を判断することができる。
タイムシフトの再演算が3回以上となると、上記とは別に、第1タイムシフト時刻は、タイムシフト時刻演算部によって電気機器を運転する場合の電気代が所定料金以下となる運転開始時刻又は運転終了時刻を示すタイムシフト時刻を演算して報知部でユーザに報知した最初のタイムシフト時刻としてもよい。
すなわち、タイムシフト時刻演算部によって演算し報知部でユーザに報知した最初のタイムシフト時刻、つまりタイムシフト時刻を変更する前の最初にユーザに報知したタイムシフト時刻を第1タイムシフト時刻とするので、ユーザは第1のタイムシフト時刻(最初に報知されたタイムシフト時刻)を基準にして第2タイムシフト時刻(変更したタイムシフト時刻)を判断することができる。
たとえば、最初のタイムシフト時刻を午前10時、1回目の再演算のタイムシフト時刻を午前11時、2回目のタイムシフト時刻を午前10時30分と仮定する。
報知方法は上記の(方法a)を用いて、1回目の再演算によりタイムシフト時刻が1時間遅くなるので午前11時のタイムシフト時刻をユーザに報知する。
報知部でユーザに報知した最後のタイムシフト時刻を第1タイムシフト時刻とする考えによれば、第1のタイムシフト時刻は午前11時となる。2回目の再演算にて、これよりも30分速くなるので、午前10時30分のタイムシフト時刻はユーザに報知しない。
一方、報知部でユーザに報知した最初のタイムシフト時刻を第1タイムシフト時刻とする考えによれば、第1のタイムシフト時刻は午前10時となる。2回目の再演算にて、これよりも30分遅くなるので、午前10時30分のタイムシフト時刻はユーザに報知する。
以上のように、ユーザが第1のタイムシフト時刻をどちらにするかを報知方法決定部にて選択可能としてもよい。
なお、図1において、機器制御装置10と家電機器30とを一体とする構成でもよい。たとえば、機器制御装置10を含んだ家電機器30から家電機器40、50を制御することができる。
また、図2、図5、図7においても、機器制御装置10と家電機器30とを一体として、機器制御装置10を家電機器30内蔵の制御装置とし、送信部と受信部とを省く構成でもよい。
また、本実施の形態では、電気機器の例として家庭にある家電機器で説明したが、これに限らず、事務所、工場及び施設などで扱われる電気機器においても同様の効果が得られる。
また、本発明をプログラムとして記憶媒体や通信媒体によって配布し、サーバやパーソナルコンピュータ、電気機器のマイクロコンピュータにインストールして機器制御装置として実行させてもよい。