JP2012087095A - オイルシート及びそのセット - Google Patents
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Abstract
【課題】肌用成分を肌へ適切に浸透させるオイルシート及びそのセットを提供する。
【解決手段】肌用成分剤を配する肌用オイルと、肌用オイルを含有するオイルシート本体1とを備えるオイルシートであって、オイルシート本体1は、肌用オイル中の肌用成分剤を保持し且つ肌に追従して密着するゲルである。
【選択図】図1
【解決手段】肌用成分剤を配する肌用オイルと、肌用オイルを含有するオイルシート本体1とを備えるオイルシートであって、オイルシート本体1は、肌用オイル中の肌用成分剤を保持し且つ肌に追従して密着するゲルである。
【選択図】図1
Description
本発明は、肌に使用するオイルシートと、該オイルシートを収納するオイルシールセットとに関するものである。
従来、肌用成分を含むオイルを肌に塗布する際には、不識布のパッド等を用いてオイルを皮膚に塗布したり、オイルを手に取って肌に直接塗布したりしている。
ここで本発明に関連する技術の一般的水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
しかしながら、不識布のパッド等を用いてオイルを皮膚に塗布したり、オイルを手に取って肌に直接塗布したりする場合には、オイルが皮膚に十分に残存しないため、オイル中の肌用成分を肌へ適切に浸透させることができないという問題があった。
また近年、特許文献1のごとくシートを肌に密着させるようにゲルシートを用いることが考えられているが、ゲルシートは、肌に密着する際の安定性に欠け、オイル中の肌用成分等を肌へ適切に浸透させることができない可能性があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、肌用成分を肌へ適切に浸透させるオイルシート及びそのセットを提供することを目的としている。
本発明は、肌用成分剤を配する肌用オイルと、肌用オイルを含有するオイルシート本体とを備えるオイルシートであって、前記オイルシート本体は、肌用オイル中の肌用成分剤を保持し且つ肌に追従して密着するゲルであることを特徴とするオイルシート、に係るものである。
本発明のオイルシートにおいて、肌用オイル中の肌用成分剤は、不飽和脂肪酸を含む脂肪酸と、多価アルコールとのエステルからなる親油性界面活性剤の溶媒に、親水性薬物の水溶液を乳化・分散させてO/W型エマルションにし、該O/W型エマルションを凍結乾燥して界面活性剤−薬物複合体を取得し、更に界面活性剤−薬物複合体を油性成分に分散・溶解させて当該油相を水相中に乳化・分散させたO/W型エマルション製剤であることが好ましい。
本発明のオイルシートにおいて、オイルシート本体は、シート用オイルをブロック共重合体で固めた厚さ100μm以上800μm以下のシートであると共に、シート用オイルをオイルシートの全重量に対して50w%以上80w%以下にすることが好ましい。
本発明は、上記のオイルシートと、該オイルシートを支持する剥離体と、前記オイルシート及び剥離体を収容する容器と、前記オイルシート及び剥離体を容器内に封入するように容器の上面を塞ぐシール体とを備えるオイルシートセットであって、
前記剥離体は、オイルシートを平面に広げた状態で支持する支持面と、該支持面と共にオイルシートを容器から取り出し得るように支持面から延在する摘み部とを備え、
前記容器は、剥離体の支持面を介してオイルシートを載置し得る凹部と、剥離体の摘み部を上方へ向ける凸部を備えることを特徴とするオイルシートセット、に係るものである。
前記剥離体は、オイルシートを平面に広げた状態で支持する支持面と、該支持面と共にオイルシートを容器から取り出し得るように支持面から延在する摘み部とを備え、
前記容器は、剥離体の支持面を介してオイルシートを載置し得る凹部と、剥離体の摘み部を上方へ向ける凸部を備えることを特徴とするオイルシートセット、に係るものである。
上記した本発明のオイルシート及びそのセットによれば、オイルシートを肌に貼付した際には、不識布のパッド等を用いてオイルを皮膚に塗布する場合に比べて、オイルが皮膚に十分に残存するので、肌用オイル中の肌用成分を肌へ適切に浸透させることができる。またオイルシートならば、ゲルシートを単純に用いる場合と異なり、肌用オイル中の肌用成分剤を十分に保持し且つ肌に追従して密着するゲルであるので、オイル中の肌用成分等を肌に適切に浸透させることができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態例を図1〜図6を参照して説明する。
実施の形態例のオイルシートは、肌用成分剤を配する肌用オイルと、肌用オイルを含浸するオイルシート本体1とを備え、オイルシールセットは、オイルシート2と、オイルシート2を支持する剥離体3と、オイルシート2及び剥離体3を収容する容器4と、オイルシート2及び剥離体3を容器4内に封入するように容器4の上面を塞ぐシール体5とを備えている。
肌用成分剤は、肌への浸透効果を高めたO/W型エマルション製剤であり、O/W型エマルション製剤は、不飽和脂肪酸を含む脂肪酸と、多価アルコールとのエステルからなる親油性界面活性剤の溶媒に、親水性薬物の水溶液を乳化・分散させてO/W型エマルションにし、O/W型エマルションを凍結乾燥して界面活性剤−薬物複合体を取得し、更に界面活性剤−薬物複合体を油性成分に分散して当該油相を水相中に乳化・分散させて固形粒状に製造されたものである。
O/W型エマルション製剤を更に詳細に説明すると、O/W型エマルション製剤を製造する過程における親油性界面活性剤のエステルは、疎水部の不飽和脂肪酸と親水部の多価アルコールとからなっている。不飽和脂肪酸は、30w%以上、好ましくは50w%以上、更に好ましくは70w%以上含む炭素数16〜22のパルミトオレイン酸、オレイン酸、エルカ酸等の脂肪酸であり、特にエルカ酸が好ましい。また多価アルコールは、炭素数4以上のアルコールであって、ショ糖、乳糖、ブドウ糖、ポリグリセリン、ソルビトール、ソルビタン等であり、ポリグリセリンの場合には重合度を4〜20とすることが好ましい。更に親油性界面活性剤のエステルは、油性成分に溶け易く、且つO/W型エマルションからの水溶性薬物の漏洩を抑制できるような、HLB3以下のショ糖脂肪酸エステル、HLB10以下のポリグリセリン脂肪酸エステル、置換度が1〜3のソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。
親水性薬物の水溶液は、親水性のセラミド類、親水性のビタミン類及びその誘導体、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩、チューベロース多糖体、アミノ酸及びその誘導体や蛋白分解物、ヒドロキシ酸等の有機酸類、ラクトフェリン等の糖蛋白質、動植物抽出液、尿素等であり、特に美白効果の高いビタミンCや、保湿効果を高めるヒアルロン酸が好ましいが、肌に作用するものならば特に制限されるものではない。また肌用オイル中には、O/W型エマルション製剤のみならず、ビタミンE等の脂溶性の物質を含んでも良い。
界面活性剤−薬物複合体は、薬物の水溶液を、親油性界面活性剤を含有する有機溶媒に投入し、撹拌機により乳化・分散してW/O型エマルションを調製し、凍結乾燥することにより得られる。有機溶媒としては、エタノール等の低級アルコールやヘキサン等の低沸点の炭化水素を使用するが、親油性界面活性剤を溶解することができ、凍結乾燥により揮散して除去できるものであれば特に限定されるものではない。また親水性薬物に対する親油性界面活性剤の割合は、重量比で、通常1:10〜10:1、好ましくは1:2〜2:1の範囲である。有機溶媒に含有させる親油性界面活性剤の濃度は、通常1〜10w%の範囲である。更に分散滴の粒径は、撹拌強度を調節することにより、0.1〜50μmの間で制御している。
更にO/W型エマルション製剤を製造する際には、界面活性剤−薬物複合体を油性成分に添加し、超音波照射などにより分散・溶解させて得られた油相を、所定の水相液中に滴下し、撹拌機を使用して乳化・分散させることにより製造する。また、必要に応じて親水性SPG(Shirasu Porous Glass)膜を使用した膜乳化装置に、得られたO/W型エマルションを圧入して均一な粒径のO/W型エマルション製剤を得るようにしても良い。O/Wの比率は、容積比率で、通常99:1〜50:50の範囲である。油相中の薬物の量は、目的に応じた有効量以上であれば特に制限されるものではない。
ここで油相に使用される油性成分としては、大豆油、コーン油、ピーナッツ油、オリーブ油、ヒマワリ油、サフラワー油、ホホバ油等の植物油、魚油、オレンジラフィー油等の動物油、軽質流動パラフィン、スクアレン、スクアラン(スクワラン)等の炭化水素、カプリル酸、カプリン酸等の中鎖飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の長鎖不飽和脂肪酸類、中鎖または長鎖の脂肪族アルコール類、シリコーン系油剤等である。一方、水相は、所望のpHに調節する目的で、適宜、緩衝液を使用する。また水相中にNaClを添加して浸透圧を調節しても良く、更にO/W型エマルションの安定性向上のために、親水性界面活性剤を添加しても良い。また水相に添加する界面活性剤としては、構成ポリグリセリンの重合度が4〜20で、HLBが10以上のポリグリセリンステアリン酸エステルが好ましい。親水性のポリグリセリンステアリン酸エステルの水相全体に対する割合は、通常0.05〜10w%、好ましくは0.1〜5w%である。
一方、O/W型エマルション製剤を配する肌用オイルは、油相に使用される油性成分、またはオイルシート2を構成するシート用オイルから選択されており、肌に対して悪影響を与えることなく、O/W型エマルション製剤を均一に保持するならば特に制限されるものではない。
オイルシート本体1は、流動パラフィンやスクワラン等のシート用オイルを、スチレン及び水添イソプレンからなるトリブロック共重合体で固めたゲルであり、オイルシート本体1を製造する際には、トリブロック共重合体を100部、流動パラフィンを100部、スクワラン50部をニーダーに投入し、110℃で溶融混練してホットメルト粘着剤組成物を取得し、当該ホットメルト粘着剤組成物をポリエチレンテレフタレート離型フィルムの間にはさみ込み、90℃に加熱したホットプレスで加圧して製造している。またオイルシート本体1は、厚さを100μm以上800μm以下、好ましくは400μmにしていると共に、シート用オイルの含有量をオイルシート本体1の全重量に対して50w%以上80w%以下、好ましくは70w%前後にしている。またオイルシート本体1は、顔の凹凸面や目尻の周囲へ好適に貼付し得るように、平面形状で凹状に湾曲した楕円形状で構成されている。ここでオイルシート本体1の厚さを100μmより小さくした場合には、オイルシート本体1が破損しやすく、オイルシート本体1の厚さを800μmより大きくした場合には、肌への密着性が大幅に低下するという問題があり、シート用オイルの含有量をオイルシート本体1の全重量に対して50w%より小さくした場合には、肌への密着性が低下すると共にオイルシート本体1が破損しやすくなるという問題があり、シート用オイルの含有量をオイルシート本体1の全重量に対して80w%より大きくした場合には、肌用成分剤を配する肌用オイルを十分に保持できず、液だれするという問題がある。
オイルシート2を支持する剥離体3は、PETフィルムやOPPフィルム等の部材で形成され、オイルシート2を平面に広げた状態で支持する支持面3aと、支持面3aと共にオイルシート2を容器4から取り出し得るように支持面3aの角から延在する摘み部3bとを備えている。また剥離体3は、オイルシート2を製造する際の台座となっている。
容器4は、オイルシート本体1の平面形状よりやや大きい凹部4aと、凹部4aと隣接する隅に形成される凸部4bとを備え、凹部4aには、剥離体3の支持面3aを介してオイルシート2が載置されていると共に、凸部4bには、図3に示す如く剥離体3の摘み部3bを配置し、摘み部3bが上を向くようにしている。またシール体5は、容器4の上面に対して熱圧着され、オイルシート2及び剥離体3を容器4内に封入するようにしている。
またオイルシート2を使用する際には、図2に示す如く容器4からシール体5を剥がし、剥離体3の摘み部3bを摘んで剥離体3及びオイルシート2を容器4から取り出し、そしてオイルシート2を肌に貼付する際に剥離体3をオイルシート2から剥がしている。
[試験1]
以下、実施の形態例におけるO/W型エマルション製剤を配する肌用オイルの作用効果を、比較例とを試験して対比したものを示す。O/W型エマルション製剤では、親水性薬物としてビタミンC及びヒアルロン酸を用い、更に脂溶性薬物としてビタミンEを用い、肌用オイルでは、オクチルドデカノール、スクワラン、ホホバ油の混合物を用いた。一方、比較例では、オイル中にビタミンC、ヒアルロン酸、ビタミンEを添加し、同成分、同含有量の化粧水を作成した。
形態例の使用方法では、肌用オイルを添加した不織布のパッドを入浴後の肌に約30分貼付し、更に1週間ごとに同じ使用を繰り返した。また比較例の使用方法では、同様に化粧水を添加した不織布のパッドを入浴後の肌に約30分貼付し、更に1週間ごとに同じ使用を繰り返した。
その結果、化粧水の比較例は短時間において図5に示す如く肌用オイルの形態例より水分量が増加した。一方、肌用オイルの形態例は長時間において図4に示す如く化粧水の比較例より水分量が増加し、更に経過時間600時間前後に形態例の水分量が初期値より約40%増加した。また形態例を使用した複数名のモニタによれば1ヶ月程度の使用により肌が柔らかくなり、キメが整ってきたという報告を得ることができた。このことから、肌用オイルを用いる形態例は、比較例に比べて保湿等の肌への効果が極めて高いことが明らかである。
以下、実施の形態例におけるO/W型エマルション製剤を配する肌用オイルの作用効果を、比較例とを試験して対比したものを示す。O/W型エマルション製剤では、親水性薬物としてビタミンC及びヒアルロン酸を用い、更に脂溶性薬物としてビタミンEを用い、肌用オイルでは、オクチルドデカノール、スクワラン、ホホバ油の混合物を用いた。一方、比較例では、オイル中にビタミンC、ヒアルロン酸、ビタミンEを添加し、同成分、同含有量の化粧水を作成した。
形態例の使用方法では、肌用オイルを添加した不織布のパッドを入浴後の肌に約30分貼付し、更に1週間ごとに同じ使用を繰り返した。また比較例の使用方法では、同様に化粧水を添加した不織布のパッドを入浴後の肌に約30分貼付し、更に1週間ごとに同じ使用を繰り返した。
その結果、化粧水の比較例は短時間において図5に示す如く肌用オイルの形態例より水分量が増加した。一方、肌用オイルの形態例は長時間において図4に示す如く化粧水の比較例より水分量が増加し、更に経過時間600時間前後に形態例の水分量が初期値より約40%増加した。また形態例を使用した複数名のモニタによれば1ヶ月程度の使用により肌が柔らかくなり、キメが整ってきたという報告を得ることができた。このことから、肌用オイルを用いる形態例は、比較例に比べて保湿等の肌への効果が極めて高いことが明らかである。
[試験2]
更に試験1で用いた形態例と比較例で、ヒアルロン酸の経皮浸透試験を行うと、形態例は、比較例よりも皮膚内に深く浸透し、具体的には、角質層のみならず、表皮層、真皮層に浸透していた。よって肌用オイルを用いる形態例は、比較例に比べて浸透力に優れていることが明らかである。
更に試験1で用いた形態例と比較例で、ヒアルロン酸の経皮浸透試験を行うと、形態例は、比較例よりも皮膚内に深く浸透し、具体的には、角質層のみならず、表皮層、真皮層に浸透していた。よって肌用オイルを用いる形態例は、比較例に比べて浸透力に優れていることが明らかである。
[試験3]
次に、肌用オイルを含浸したオイルシート本体を肌に貼付した場合の形態例と、肌用オイルを肌に塗布した場合の比較例と試験して対比したものを示す。肌用オイル中のO/W型エマルション製剤では、親水性薬物としてビタミンC及びヒアルロン酸を用い、更に脂溶性薬物としてビタミンEを用い、肌用オイルでは、オクチルドデカノール、スクワラン、ホホバ油の混合物を用いた。またオイルシート本体は、流動パラフィンやスクワラン等のシート用オイルを、スチレン及び水添イソプレンからなるトリブロック共重合体で固めたゲルであって厚さ約400μmのものを使用した。
形態例の使用方法では、肌用オイルを添加したオイルシートを入浴後の肌に約30分貼付し、更に1週間ごとに同じ使用を繰り返した。また比較例の使用方法では、肌用オイルを入浴後の肌に約30分塗布し、更に1週間ごとに同じ使用を繰り返した。
その結果、60分後の状態において、形態例は肌上に肌用オイルが残り、比較例は肌上に肌用オイルが残らなかった。また形態例は経過時間600時間前後において図6に示す如く比較例より水分量が約22%増加した。
このことから、肌用オイルを含浸したオイルシート本体を肌に貼付する形態例は、比較例に比べて保湿等の肌への効果が高いことが明らかである。
次に、肌用オイルを含浸したオイルシート本体を肌に貼付した場合の形態例と、肌用オイルを肌に塗布した場合の比較例と試験して対比したものを示す。肌用オイル中のO/W型エマルション製剤では、親水性薬物としてビタミンC及びヒアルロン酸を用い、更に脂溶性薬物としてビタミンEを用い、肌用オイルでは、オクチルドデカノール、スクワラン、ホホバ油の混合物を用いた。またオイルシート本体は、流動パラフィンやスクワラン等のシート用オイルを、スチレン及び水添イソプレンからなるトリブロック共重合体で固めたゲルであって厚さ約400μmのものを使用した。
形態例の使用方法では、肌用オイルを添加したオイルシートを入浴後の肌に約30分貼付し、更に1週間ごとに同じ使用を繰り返した。また比較例の使用方法では、肌用オイルを入浴後の肌に約30分塗布し、更に1週間ごとに同じ使用を繰り返した。
その結果、60分後の状態において、形態例は肌上に肌用オイルが残り、比較例は肌上に肌用オイルが残らなかった。また形態例は経過時間600時間前後において図6に示す如く比較例より水分量が約22%増加した。
このことから、肌用オイルを含浸したオイルシート本体を肌に貼付する形態例は、比較例に比べて保湿等の肌への効果が高いことが明らかである。
而して、実施の形態例によれば、オイルシート2を肌に貼付した際には、不識布のパッド等を用いてオイルを皮膚に塗布したり、オイルを手に取って肌に直接塗布したりする場合に比べて、オイルが皮膚に十分に残存するので、肌用オイル中の肌用成分等を肌へ適切に浸透させることができる。またオイルシート2ならば、一般的なゲルシートを単純に用いる場合と異なり、肌用オイル中の肌用成分剤を保持し且つ肌に追従して密着するゲルであるので、肌用オイル中の肌用成分等を肌に適切に浸透させることができる。
実施の形態例のオイルシート2において、肌用オイル中の肌用成分剤は、不飽和脂肪酸を含む脂肪酸と、多価アルコールとのエステルからなる親油性界面活性剤の溶媒に、親水性薬物の水溶液を乳化・分散させてO/W型エマルションにし、該O/W型エマルションを凍結乾燥して界面活性剤−薬物複合体を取得し、更に界面活性剤−薬物複合体を油性成分に分散・溶解させて当該油相を水相中に乳化・分散させたO/W型エマルション製剤であると、親水性薬物の水溶液を肌の内部へ深く浸透させるので、親水性薬物による肌への作用効果を高めることができる。
実施の形態例のオイルシート2において、オイルシート本体1は、シート用オイルをブロック共重合体で固めた厚さ100μm以上800μm以下のシートであると共に、シート用オイルをオイルシート2の全重量に対して50w%以上80w%以下にすると、オイルシート2は、肌に密着する際の安定性を備えるので、オイル中の肌用成分等を肌へ適切に浸透させることができる。またオイルシート2は、100μm以上800μm以下の厚さにより肌への密着性を備えると共に、オイルシート2の貼付時における破損を防止することができる。更にオイルシート2は、50w%以上80w%以下のオイルの含有量により、O/W型エマルション製剤を配する肌用オイルを十分に保持することができる。
実施の形態例のオイルシートセットによれば、剥離体3の摘み部3bによりオイルシート2を破損させることなく、容器4から取り出して貼付し得るので、肌用オイル中の肌用成分等を肌へ適切に浸透させることができる。
尚、本発明のオイルシート及びオイルシートセットは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 オイルシート本体
2 オイルシート
3 剥離体
3a 支持面
3b 摘み部
4 容器
4b 凸部
5 シール体
2 オイルシート
3 剥離体
3a 支持面
3b 摘み部
4 容器
4b 凸部
5 シール体
Claims (4)
- 肌用成分剤を配する肌用オイルと、肌用オイルを含有するオイルシート本体とを備えるオイルシートであって、前記オイルシート本体は、肌用オイル中の肌用成分剤を保持し且つ肌に追従して密着するゲルであることを特徴とするオイルシート。
- 肌用オイル中の肌用成分剤は、不飽和脂肪酸を含む脂肪酸と、多価アルコールとのエステルからなる親油性界面活性剤の溶媒に、親水性薬物の水溶液を乳化・分散させてO/W型エマルションにし、該O/W型エマルションを凍結乾燥して界面活性剤−薬物複合体を取得し、更に界面活性剤−薬物複合体を油性成分に分散・溶解させて当該油相を水相中に乳化・分散させたO/W型エマルション製剤であることを特徴とする請求項1に記載のオイルシート。
- オイルシート本体は、シート用オイルをブロック共重合体で固めた厚さ100μm以上800μm以下のシートであると共に、シート用オイルをオイルシートの全重量に対して50w%以上80w%以下にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のオイルシート。
- 請求項1〜3に記載のオイルシートと、該オイルシートを支持する剥離体と、前記オイルシート及び剥離体を収容する容器と、前記オイルシート及び剥離体を容器内に封入するように容器の上面を塞ぐシール体とを備えるオイルシートセットであって、
前記剥離体は、オイルシートを平面に広げた状態で支持する支持面と、該支持面と共にオイルシートを容器から取り出し得るように支持面から延在する摘み部とを備え、
前記容器は、剥離体の支持面を介してオイルシートを載置し得る凹部と、剥離体の摘み部を上方へ向ける凸部を備えることを特徴とするオイルシートセット。
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---|---|---|---|---|
JP2009066061A (ja) * | 2007-09-11 | 2009-04-02 | Spc:Kk | ゲル状組成物包装体及びその製造方法 |
JP2009091317A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Kao Corp | シート状化粧料 |
WO2009139506A1 (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-19 | Aspion株式会社 | 異なる物性の薬物の一剤形化 |
JP2010163398A (ja) * | 2009-01-16 | 2010-07-29 | Hisamitsu Pharmaceut Co Inc | シート状貼付剤 |
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2010
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