JP2012085720A - 内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感度ムラ補正の補正パラメータとして、複数の照度領域の、それぞれに対応する補正パラメータを有し、画像の照度に応じて、対応する補正パラメータを用いて感度ムラ補正を行なうことにより、前記課題を解決する。
【選択図】図5
Description
内視鏡では、生体の一部に光を照射して、反射してくる光をCCDセンサ等の撮像素子で撮影して、撮影した画像をディスプレイに表示することにより、生体表面の色、明るさ、構造等の変化を観察し、その観察によって医師が病変部の状態を判断する。
ここで、撮像素子の各画素は、完全に均一な特性を有するものではなく、例えば、画素毎に、感度のムラ(感度バラツキ)等を有する。また、各画素の感度ムラは、撮像素子の特性のみならず、レンズの特性(周辺の光量低下など)、撮像素子の受光面の状態、レンズ面の状態等によっても生じる。
そのため、特許文献1や特許文献2に示されるように、内視鏡では、撮像素子で撮影した画像に、感度ムラ補正を行って、個々の画素の個体ムラ等に起因する画質劣化の無い、適正な画像を出力できるようにしている。
そのため、特許文献1や特許文献2に記載されるように、感度ムラ補正用の補正パラメータは、一例として、内視鏡によって白色被写体等の全面的に均一な濃度を有する被写体を撮影して、この画像を解析し、全画面で均一な画像が出力できるような補正パラメータを、各画素毎に生成する。
この際において、前記補正用画像を作成するための撮影おいて、観察光の強度を変更することにより、前記各照度領域に応じた画像を作成するのが好ましく、もしくは、前記補正用画像を作成するための撮影において、撮像素子の露光時間を変更することにより、前記各照度領域に応じた画像を作成するのが好ましく、もしくは、前記補正用画像を作成するために、異なる濃度の画像を撮影することにより、前記各照度領域に応じた画像を作成するのが好ましい。
さらに、前記補正用画像を作成するために撮像素子が撮影した画像を、所定数ずつ間引いて選択し、選択した所定数の画像を用いて、前記補正用画像を作成するのが好ましい。この際において、前記選択した画像の所定領域の平均画像データが規定範囲を外れる場合には、この画像は前記補正用画像の作成に使用しないのが好ましく、さらに、選択した画像が、所定の判定画像に対して、所定の閾値以上変動していない場合には、この画像は補正用画像の作成に使用しないのが好ましい。
そのため、本発明によれば、CCDセンサ等の撮像素子の出力特性が直線状ではない場合であっても、各照度領域に対応じて、精度よく感度ムラ補正を行なうことができ、適正な診断を可能にする画像を、安定して出力することができる。
図1に示す内視鏡装置10は、一例として、内視鏡12と、内視鏡12が撮影した画像の処理等を行なうプロセッサ装置14と、内視鏡での撮影(観察)を行なうための照明光を供給する光源装置16と、内視鏡が撮影した画像を表示する表示装置18と、各種の指示等を入力するための入力装置20とを有する。
図2(A)に示すように、スコープ部42には、撮像レンズ46、CCDセンサ((固体)撮像素子)48、照明用レンズ50、および、光ガイド52が配置される。
なお、図示は省略するが、スコープ部42には、鉗子等の各種の処置具を挿通するための鉗子チャンネルおよび鉗子口、吸引、送気、送水等を行うための送気/送水チャンネルおよび送気/送水口等も設けられる。鉗子チャンネルは、湾曲部40および軟性部38を通って操作部28に設けられる鉗子挿入口に連通し、送気/送水チャンネルは、湾曲部40、軟性部38、操作部28、およびユニバーサルコード30を通って、コネクタ32の吸引手段、送気手段、送水手段との接続部に連通する。
後述する光源装置16が照射した照明光は、コネクタ32から光ガイド52に入射して、光ガイド52によって伝搬されて、スコープ部42において、光ガイド52の先端部から照明用レンズ50に入射して、照明用レンズ50によって観察部位に照射される。
CCDセンサ48の出力信号は、信号線によって、スコープ部42から湾曲部40、軟性部38、操作部28、ユニバーサルコード30、およびコネクタ32を通ってビデオコネクタ36(後述する信号処理部54)に送られる。
なお、コネクタ32には、通常の内視鏡と同様、さらに、観察部位の吸引や送気を行なう吸引手段や送気手段、観察部位に水を噴射するための吸水手段等が接続される。
図示例の内視鏡装置10においては、好ましい態様として、内視鏡12のビデオコネクタ36(ビデオコネクタ36が有する電子回路基板)に、信号処理部54、画像補正部56、およびメモリ58が配置されており、ビデオコネクタ36において、CCDセンサ48の出力信号に対して、所定の処理を行う。
信号処理部54で処理された画像は、次いで、画像補正部56において、所定の画像補正が行なわれ、接続部14aからプロセッサ装置14に供給される。画像補正部56には、感度ムラ補正を行なう感度ムラ補正部56aが設けられる。
一例として、感度ムラ補正部56aで行なう感度ムラ補正(感度バラツキ補正(ゲインムラ補正))以外に、オフセット補正、欠陥画素補正、ホワイトバランス調整、色相彩度補正、および、ガンマ補正(階調補正)等が例示される。
さらに、実施する画像補正の種類によっては、必要に応じて、メモリ54に、特殊光観察と白色光観察とで、それぞれに対応する補正パラメータを記憶しておき、画像補正部52が、観察光に応じた補正パラメータを用いて、画像補正を行なうようにしてもよい。
この点に関しては、後に詳述する。
ここで、図2(B)に概念的に示すように、メモリ58は、感度ムラ補正パラメータを記憶する領域60が設けられている。この領域60において、領域60Hには高照度領域に対応する感度ムラ補正パラメータHが、領域60Mには中照度領域に対応する感度ムラ補正パラメータMが、領域60Lには低照度領域に対応する感度ムラ補正パラメータLが、それぞれ、記憶される。
画像補正部56における各補正は、いずれも、予め生成してメモリ58に記憶しておいた補正パラメータ等を用いて、画像データを処理する、公知の方法で行えばよい。感度ムラ補正も、感度ムラ補正パラメータを用いた感度ムラ補正の処理自体は、基本的に、公知の感度ムラ補正と同様に行なえばよい。
しかしながら、本発明は、これに限定はされない。例えば、内視鏡12およびプロセッサ装置14が補正パラメータの生成手段を有さず、後述するような、画像補正部52における補正パラメータを生成する、専用の装置を用いる構成であれば、工場出荷時などに、この専用の装置によって補正パラメータを生成して、内視鏡12のビデオコネクタ36のメモリ54等に供給/記憶するようにしてもよい。
また、補正パラメータの更新は、必ずしも、上記のように定期的に行なう必要はなく、任意のタイミングで、補正パラメータの更新を行なえばよい。
例えば、内視鏡12のビデオコネクタ36以外の部位、一例として、可能であれば、信号処理部54をスコープ部42に配置して、画像補正部56およびメモリ58をビデオコネクタ36に配置にもよく、もしくは、スコープ部42に、信号処理部54、画像補正部56およびメモリ58が配置してもよい。
また、信号処理部54、画像補正部56、および、メモリ58は、ビデオコネクタ38ではなく、コネクタ32が有してもよい。あるいは、信号処理部54、画像補正部56、および、メモリ58を、操作部28が有してもよい。
もしくは、信号処理部54をコネクタ32に配置し、画像補正部56およびメモリ58をビデオコネクタ36に配置する構成、信号処理部54を操作部28に配置し、画像補正部56およびメモリ58をコネクタ32に配置する構成など、操作部28、コネクタ32およびビデオコネクタ38に、各部位を分割して配置してもよい。
また、信号処理部54の一部の処理機能が、ビデオコネクタ36(同前)に配置され、信号処理部54の残りの処理機能、ならびに、画像補正部56およびメモリ58が、プロセッサ装置14に配置される構成でもよい。さらに、信号処理部54と、画像補正部56の一部の補正機能とがビデオコネクタ36(同前)に配置され、画像補正部56の残りの補正機能が、プロセッサ装置14に配置される構成でもよい。
光源装置16は、内視鏡12による観察を行なうための照明光を照射する、公知の照明装置である。図3に示すように、図示例の光源装置16は、通常観察を行なうための白色光発生部62に加えて、狭帯域観察を行なうための狭帯域光発生部64を有する。
なお、本発明において、光源装置16は、この構成に限定はされず、白色光発生部62のみを有するものであってもよく、狭帯域光発生部64に変えて、あるいは狭帯域光発生部64に加えて、赤外光を発生する赤外光発生部など、狭帯域光観察以外の特殊光観察を行なうための観察光の発生部を有してもよい。
両観察光は、共に、接続部16aに内視鏡12のコネクタ32が接続されることによって、接続部16aから、内視鏡12の光ガイド52に伝搬され、さらに光ガイド52によってスコープ部42まで伝搬されて、観察光レンズ50から観察部位に照射される。
内視鏡12が撮影した画像(画像データ)は、ビデオコネクタ36からプロセッサ装置14に供給され、プロセッサ装置14(画像処理部68)において、各種の画像処理を施された後、表示装置18に表示される。
なお、プロセッサ装置14および光源装置16は、図示した部位以外にも、記憶装置や電源装置など、公知の内視鏡装置のプロセッサ装置および光源装置が有する各種の部位を有してもよいのは、もちろんである。
なお、画像処理部68で行なう画像処理には、特に限定はなく、ノイズ除去、輪郭強調(シャープネス処理)等の公知の画像処理が、各種、利用可能である。また、これらの画像処理は、いずれも、内視鏡装置で行なわれている公知の方法で行なえばよい。
なお、本発明において、感度ムラ補正以外の、画像処理部68における画像処理条件の設定や、画像補正部56における補正パラメータの生成、欠陥画素の検出等は、実施する処理に応じて、公知の方法で行なえばよい。
なお、図示例のように、画像補正部56がビデオコネクタ36(内視鏡12)、に配置される場合には、画像補正部56における補正パラメータの生成手段も、ビデオコネクタ36(ビデオコネクタ36やコネクタ32等の内視鏡12内部)に設けてもよい。あるいは、内視鏡12もプロセッサ装置14も、画像補正部56における補正パラメータの生成手段を有さず、画像補正部56における補正パラメータの生成を行なう、パーソナルコンピュータ等で構成される専用の装置を有してもよい。
感度ムラ補正パラメータ生成部72は、ビデオコネクタ36の画像補正部56の感度ムラ補正部56aで行なう感度ムラ補正の補正パラメータを生成するものである。
ここで、本発明の内視鏡装置10において、感度ムラ補正は、CCDセンサ48((固体)撮像素子)の各画素毎に生成された1つの感度ムラ補正パラメータで行なうのではなく、各画素毎に、画像の照度(CCDセンサが受けた光量(出力強度/画像濃度))に応じて、高照度領域、中照度領域および低照度領域のそれぞれに対応して生成された感度ムラ補正パラメータを用いて、感度ムラ補正を行なう。
図4に、補正用画像の作成方法の一例のフローチャートを示す。
補正用画像は、一例として、内視鏡12によって、白色の被写体等の一様濃度の被写体等を撮影することで作成される。あるいは、専用の一様濃度の被写体を用いずに、内視鏡12による観察中に撮影した画像(通常画像)を用いて、補正用画像を作成してもよい。
以下に示す補正用画像の作成方法は、特に、通常画像を用いて補正用画像を作成する際に、特に好適な方法である。従って、一様濃度の被写体等を撮影して補正用画像を作成する場合には、単純に、複数枚の撮影画像の平均画像を、補正用画像とする方法も、好適に利用可能である。
補正用画像の作成のために撮影された画像は、条件設定部70に供給され、後述する処理が行なわれる。なお、この際には、ビデオコネクタ36の信号処理部54で処理された画像(画像データ)は、画像補正部56では何の処理もされることなく、信号処理手段50でのみ処理された状態の画像が、プロセッサ装置14の条件設定部70に供給される。
生成したオフセット補正パラメータは、ビデオコネクタ36のメモリ58に供給され、所定の領域に記憶される。
特に、補正用画像に被写体の構造が取り込まれるのを防止して、内視鏡12が有する感度ムラ(バラツキ)を適正に反映した画像を得るために、連続する画像から所定数を間引いて画像を選択し、選択した所定枚数の画像から、補正画像を作成するのが好ましい。また、被写体の構造の影響を、より好適に排除するために、表示装置18に、被写体の異なる部位を撮影する旨の表示をしてもよい。
例えば、2画像を間引くとすれば、1枚目および2枚目の画像を間引いて3枚目を選択し、4枚目および5枚目を間引いて6枚目を選択し、以下、同様に、9枚目、12枚目、15枚目……と、2画像を間引いた後の画像を選択する。なお、間引きの数は、2に限定はされず、適宜、設定すればよく、また、間引き0(全画像選択)でもよいが、少なくとも1枚は間引くのが好ましい。
輝度レベルは、一例として、画像を3×3で9分割して、中央領域の平均輝度(平均信号強度/平均濃度)を算出して、この平均輝度が所定の範囲に入っている場合はOK、所定範囲外の場合にはNGとし、NGの場合には、この画像は、補正用画像の作成には用いない。
例えば、上記2枚間引きの例で、選択した6枚目の画像がNGであって場合には、7枚目を選択して、それ以降、同様に、2枚ずつの間引きを行なって選択(すなわち、10枚目、13枚目……を選択)するようにしてもよく、もしくは、選択する画像を変更することなく、先と同様に9枚目、12枚目…を選択してもよい。
この点に関しては、次の画像移動量の検出でも、同様である。
画像移動量とは、すなわち、画像の変化量である。図示例においては、ある程度、異なる画像(変化の有る画像)を選択して、補正用画像を作成することにより、先の間引きと同様に、補正用画像に、被写体の構造が取り込まれるのを防止して、感度ムラ等を適正に反映した補正用画像を作成している。
|(選択画像)−(判定画像)|>T
ならばOK、
|(選択画像)−(判定画像)|<T
ならばNGとし、NGの場合には、この画像は、補正用画像の作成には用いない。
なお、判定画像は、一例として、選択画像の1つ前(1フレーム前)の画像等が例示される。また、画像の比較は、平均輝度、全画素値の平均等で行なえばよい。
所定枚数の画像を取り込んだら、条件設定部70は、次いで、取り込んだ画像の加算平均画像を作成し、これを補正用画像とする。なお、補正用画像を作成するための画像の取り込み枚数には、特に限定は無いが、100〜10000程度が好ましい。なお、以上の例では、輝度レベルと画像移動量の両方を判定して、画像を取り込んでいるが、本発明は、これに限定はされず、何れか一方のみの判定を行なうものでもよく、あるいは、両者共に判定を行なわなくてもよい。
高照度の補正用画像とは、CCDセンサ48に高い照度の光(高光量の光)が入射するようにして作成した補正用画像である。すなわち、この際には、CCDセンサ48の各画素からの出力信号は大きく(強く)なり、画像濃度としては低濃度となる。
中照度(中間照度)の補正用画像とは、CCDセンサ48に中間程度の照度の光(中光量の光)が入射するようにして作成した補正用画像である。すなわち、この際には、CCDセンサ48の各画素からの出力信号は、ダイナミックレンジの中央領域となり、画像濃度としては中程度の濃度となる。
低照度の補正用画像とは、CCDセンサ48に低照度の光(低光量の光)が入射するようにして作成した補正用画像である。すなわち、この際には、CCDセンサ48の各画素からの出力信号は小さくなり、画像濃度として高濃度となる。
一例として、CCDセンサ48(撮像素子)での露光時間(電子シャッタスピード)を調整することにより、高照度、中照度、および、低照度の補正用画像を作成する方法が例示される。
別の方法として、光源装置16から照射する観察光の強度を調整することにより、高照度、中照度、および、低照度の補正用画像を作成する方法が例示される。
さらに別の方法として、補正用画像を作成するために内視鏡12によって画像を撮影する被写体として、異なる濃度の3種の一様濃度画像(濃度の異なる3つの被写体でも可)を有する被写体を用いることにより、高照度、中照度、および、低照度の補正用画像を作成する方法が例示される。
感度ムラ補正パラメータ生成部72は、高照度の補正用画像を用いて、CCDセンサ48の各画素に対応して、高照度領域の画像の感度ムラ補正を行なうための感度ムラ補正パラメータHを生成する。高光量領域の画像とは、前述のように、CCDセンサ48の画素が受けた光量が高い領域であり、すなわち、画素の出力強度が高い領域(低濃度領域)である。
また、中照度の補正用画像を用いて、CCDセンサ48の各画素に対応して、中照度領域の画像の感度ムラ補正を行なうための感度ムラ補正パラメータMを生成する。中光量領域の画像とは、前述のように、CCDセンサ48の画素が受けた光量が中程度の領域であり、すなわち、画素の出力強度が中程度の領域(中濃度領域)である。
さらに、低照度の補正用画像を用いて、CCDセンサ48の各画素に対応して、低照度領域の画像の感度ムラ補正を行なうための感度ムラ補正パラメータLを生成する。低光量領域の画像とは、前述のように、CCDセンサ48の画素が受けた光量が低い領域であり、すなわち、画素の出力強度が低い領域(高濃度領域)である。
観察時(診断時)には、ビデオコネクタ36の画像補正部56は、撮影された画像の照度に応じて、メモリ58から、対応する照度領域の感度ムラ補正パラメータを読み出して感度ムラ補正を行なう。
このような感度ムラ補正方法では、CCDセンサ48の出力強度が、光量に対して直線状(リニア)である場合には、問題なく、適正な感度ムラ補正を行なうことができる。しかしながら、CCDセンサ48の出力強度が、光量に対して非直線状である場合には、画像の照度によっては、適正な補正が出来ず、逆に、補正によって画像のムラ(バラツキ)が大きくなってしまう場合が有る。
そのため、本発明によれば、CCDセンサ48((固体)撮像素子)の出力特性が直線状ではない場合であっても、各照度領域に対応じて、精度よく感度ムラ補正を行なうことができ、適正な診断を可能にする画像を、安定て出力することができる。また、CCDセンサ48の直線性が悪い場合でも、ダイナミックレンジを適正に改善し、良好なS/N比でCCDセンサ48を使用することができる。
一例として、高照度領域は、CCDセンサ48の飽和出力レベルの信号強度80%超の領域が、中照度領域は、同80%以下20%超の領域が、低照度領域は、同20%以下の領域が、それぞれ、例示される。
前述の高照度、中照度、および低照度の補正用画像は、補正用画像を作成する際にCCDセンサ48に入射する光が、各照度領域の中間程度(好ましくは中央の飽和出力レベルの±5%の範囲)の照度(光量)となるように、前述の露光時間、観察光強度、画像濃度などを調整/設定して、作成すればよい。
例えば、低照度領域と高照度領域のように、照度領域を2つに分けてもよく、あるいは、4つ以上に照度領域を分けて、それぞれで、感度ムラ補正パラメータを有してもよい。
一例として、高照度、中照度および低照度の各補正用画像において、全ての画素(好ましくは、欠陥画素を除く全画素)の平均値を算出する。次いで、全ての画素に対して、補正用画像の画素値に乗算することによって、各画素の画素値が前記平均値となる感度ムラ補正パラメータを算出する方法が、例示される。あるいは、平均値ではなく、全画素中の最高値や、最低値に合わせるように、感度ムラ補正パラメータを算出してもよい。
欠陥画素の検出方法は、公知の方法が、各種、利用可能である。一例として、全画素の平均値を算出し、着目画素(欠陥画素か否かを判定する画素)の画素値を、算出した平均値で除して、この値が所定の範囲に入っている画素を適正な画素、所定の範囲外である画素を欠陥画素として、検出する。
なお、欠陥画素補正は、後述するような周辺画素を用いる補完等、公知の方法で行なえばよいのは、前述のとおりである。
ビデオコネクタ36に供給された各感度ムラ補正パラメータは、メモリ58の所定領域に記憶される。すなわち、図2(B)に示すように、高照度領域に対応する感度ムラ補正パラメータHはメモリ58の領域60Hに、中照度領域に対応する感度ムラ補正パラメータMはメモリ58の領域Mに、低照度領域に対応する感度ムラ補正パラメータLはメモリ58の領域60Lに、それぞれ、記憶される。
ここで、画像補正部56の感度ムラ補正部56aは、撮影した画像の照度に応じて、各画素毎に、対応する照度領域の感度ムラ補正パラメータを用いて感度ムラ補正を行なう。すなわち、補正する画像の照度領域が高照度領域である場合には、メモリ58の領域60Hから対応する感度ムラ補正パラメータHを読み出し、補正する画像の照度領域が中照度領域である場合には、メモリ58の領域60Mから対応する感度ムラ補正パラメータMを読み出し、補正する画像の照度領域が低照度領域である場合には、メモリ58の領域60Lから対応する感度ムラ補正パラメータLを読み出して、各画素毎に感度ムラ補正を行なう。
感度ムラ補正は、一例として、各画素の画像(画像データ)に、対応する感度ムラ補正パラメータを乗算することにより行なう。好ましくは、画像補正部56は、CCDセンサのオフセットを考慮して、感度ムラ補正前の画像データをG、感度ムラ補正パラメータをP、感度ムラ補正後の画像データをG’として、暗時補正パラメータ(offset)を用いて、下記式によって感度ムラ補正を行なう。
G’=(G−offset)P+offset
ここで、この画像は、照度領域に応じた感度補正パラメータによる感度補正を行なわれている画像であるので、CCDセンサ48の出力特性によらず、低照度から高照度(高濃度から低濃度)まで、高精度に感度ムラ補正がおこなわれた、高画質な画像である。
12 内視鏡
14 プロセッサ装置
16 光源装置
18 表示装置
20 入力装置
26 挿入部
28 操作部
30 ユニバーサルコード
32 コネクタ
36 ビデオコネクタ
38 軟性部
40 湾曲部
42 スコープ部
46 撮像レンズ
48 CCDセンサ
50 照明用レンズ
52 光ガイド
54 信号処理部
56 画像補正部
58 メモリ
60 領域
62 白色光発生部
64 狭帯域光発生部
68 画像処理部
70 条件設定部
72 感度ムラ補正パラメータ生成部
Claims (9)
- 撮像素子によって画像を撮影する内視鏡装置であって、
感度ムラ補正パラメータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された感度ムラ補正パラメータを用いて前記撮像素子の感度ムラ補正を行なう感度ムラ補正手段とを有し、
かつ、前記記憶手段は、異なる複数の照度領域のそれぞれに応じて、前記感度ムラ補正パラメータを記憶するものであり、また、前記感度ムラ補正手段は、補正する画像の照度に応じた前記感度ムラ補正パラメータを用いて、前記感度ムラ補正を行なうことを特徴とする内視鏡装置。 - 前記感度ムラ補正パラメータは、前記撮像素子が撮影した画像を用いて補正用画像を作成し、この補正用画像のムラを補正するように生成されたものであり、
前記補正用画像として、各照度領域に応じた画像を作成して、各画像を用いて、前記各照度領域のそれぞれに応じた感度ムラ補正パラメータを生成する請求項1に記載の内視鏡装置。 - 前記補正用画像を作成するための撮影おいて、観察光の強度を変更することにより、前記各照度領域に応じた画像を作成する請求項2に記載の内視鏡装置。
- 前記補正用画像を作成するための撮影において、撮像素子の露光時間を変更することにより、前記各照度領域に応じた画像を作成する請求項2に記載の内視鏡装置。
- 前記補正用画像を作成するために、異なる濃度の画像を撮影することにより、前記各照度領域に応じた画像を作成する請求項2に記載の内視鏡装置。
- 特殊光観察の機能を有する請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡装置。
- 前記補正用画像を作成するために撮像素子が撮影した画像を、所定数ずつ間引いて選択し、選択した所定数の画像を用いて、前記補正用画像を作成する請求項1〜6のいずれかに記載の内視鏡装置。
- 前記選択した画像の所定領域の平均画像データが規定範囲を外れる場合には、この画像は前記補正用画像の作成に使用しない請求項7に記載の内視鏡装置。
- 選択した画像が、所定の判定画像に対して、所定の閾値以上変動していない場合には、この画像は補正用画像の作成に使用しない請求項7または8に記載の内視鏡装置。
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