JP2012082401A - グリップ用材料およびグリップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記要件(a)、(b)および(c)を満たす4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)を少なくとも含有することを特徴とするグリップ用材料。
(a)15〜75モル%の4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)と、25〜85モル%のプロピレンから導かれる構成単位(ii)とからなる。
(b)デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]が0.1〜5.0dL/gの範囲にある。
(c)分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にある。
【選択図】なし
Description
本発明は、上述したような従来技術における問題点を解決することを目的としており、具体的には、べたつかず、凹凸追従性、応力吸収性、柔軟性に優れたグリップを製造するためのグリップ用材料、およびこのような特性を有するグリップを提供することを目的としている。
(a)15〜75モル%の4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)と、25〜85モル%のプロピレンから導かれる構成単位(ii)(ただし、構成単位(i)の割合と構成単位(ii)の割合との合計は100モル%である。)とからなる。
(b)デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]が0.1〜5.0dL/gの範囲にある。
(c)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(分子量分布;Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にある。
(x)押針接触開始から15秒後におけるショアーA硬度(JIS K6253に準拠、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定)の値が5〜90である。
(y)下式で定義されるショアーA硬度(JIS K6253に準拠、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定)の値の変化ΔHSが、10〜60である。
ΔHS=(押針接触開始直後のショアーA硬度値 − 押針接触開始から15秒後のショアーA硬度値)
[グリップ用材料]
本発明のグリップ用材料は、特定の物性を有する4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)を少なくとも含有することを特徴としている。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)は、以下の要件(a)、(b)および(c)を満たす。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)は、15〜75モル%の4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)と、25〜85モル%のプロピレンから導かれる構成単位(ii)(ただし、構成単位(i)の割合と構成単位(ii)の割合との合計は100モル%である。)とからなる。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の、デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]は、0.1〜5.0dL/gの範囲にある。なお、測定条件等の詳細は、後述する実施例の欄に記載のとおりである。
後述するように重合中に水素を併用すると分子量を制御でき、低分子量体から高分子量体まで自在に得て極限粘度[η]を調整することが出来る。
前記極限粘度[η]が0.1dL/gよりも過小、または5.0dL/gよりも過大であると、グリップ材の成形加工性が損なわれる。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(分子量分布;Mw/Mn)は、1.0〜3.5の範囲にある。なお、測定条件等の詳細は、後述する実施例の欄に記載のとおりである。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の密度(ASTM D 1505にて測定)は、好ましくは880〜810kg/m3、より好ましくは870〜820kg/m3、さらに好ましくは860〜820kg/m3、特に好ましくは855〜830kg/m3である。なお、測定条件等の詳細は、後述する実施例の欄に記載のとおりである。
さらに、前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)は、好ましくは、下記要件(e)および(f)を満たす。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の、押針接触開始から15秒後におけるショアーA硬度(JIS K6253に準拠、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定)の値が、5〜90、好ましくは10〜80、さらに好ましくは15〜70、特に好ましくは15〜65である。なお、前記プレスシートの作成方法等の詳細は、後述する実施例の欄に記載のとおりである。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の、下式で定義されるショアーA硬度(JIS K6253に準拠、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定)の値の変化ΔHSが、10〜60、好ましくは10〜50、さらに好ましくは10〜45である。
ΔHS=(押針接触開始直後のショアーA硬度値 − 押針接触開始から15秒後のショアーA硬度値)
前記ΔHSの値は、前記共重合体(A)のコモノマー組成により制御することができ、たとえば4−メチル−1−ペンテン含量を45〜70モル%にすることで、これらの値を大きくすることができる。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の、酢酸メチルによる抽出量は、好ましくは0〜1.5重量%、より好ましくは0〜1.0重量%、さらに好ましくは0〜0.8重量%、特に好ましくは0〜0.7重量%である。酢酸メチル抽出量は成形時のべたつきの指標となり、この値が大きいと、得られたポリマーは組成分布が大きく低分子量ポリマーを含み、成形時に不具合を生じる。酢酸メチル抽出量が上記範囲内であると、成形時のべたつきによる不具合は生じない。また後述する触媒を用いることで、立体規則性の低いアタクチック成分が少ない共重合体(A)が合成でき、得られた共重合体(A)を少なくとも含むグリップ用材料を成形することで、べたつきがなく、良好なグリップが得られる。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の下式で定義される40℃での反発弾性率は、好ましくは0〜40%、より好ましくは0〜30%、さらに好ましくは0〜25%の範囲にある。
反発弾性率(%)=L(mm)/460×100
〔Lは、前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)から作成した厚さ6mmのプレスシートの上に、JIS K6400に準拠して、23℃で、460mmの高さから落下させた16.310gの剛体球の、跳ね返り高さである。〕
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の、学振磨耗前後での下式で表わされるグロス変化率(%)(測定方法等の詳細は、後述する実施例の欄に記載のとおりである。)は、好ましくは、0〜70%、より好ましくは、0〜60%、さらに好ましくは、0〜55%である。
ΔG={(磨耗前のグロス − 磨耗後のグロス)/磨耗前のグロス}×100
次に、4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の製造方法について説明する。
Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、
Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、
Yは炭素またはケイ素であり、
Qはハロゲン、炭化水素基、およびアニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一のまたは異なる組合せで選ばれ、
jは1〜4の整数である。)
上記一般式(1)または(2)のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14は、水素、炭化水素基およびケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Qはハロゲン、炭素原子数1〜20の炭化水素基、およびアニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一のまたは異なる組み合わせで選ばれる。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられ、炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシ等のアルコキシ基、アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、およびメシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、およびテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。これらのうち、Qは同一でも異なった組み合わせでもよいが、少なくとも一つはハロゲンまたはアルキル基であることが好ましい。
(a)メタロセン化合物(たとえば、上記一般式(1)または(2)で表されるメタロセン化合物)と、
(b)(b−1)有機アルミニウムオキシ化合物、
(b−2)メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および
(b−3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
さらに必要に応じて、
(c)微粒子状担体と
から構成される。製造方法としては、たとえば国際公開第01/27124号パンフレットに記載の方法を採用することが出来る。
液相重合法においては、不活性炭化水素溶媒を用いてもよく、不活性炭化水素の具体例としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;およびエチレンクロリド、クロロベンゼン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、ならびにこれらの混合物などを挙げることができる。
また、4−メチル−1−ペンテンの単独重合と4−メチル−1−ペンテンとプロピレンとの共重合を段階的に行うことにより、組成分布が制御された4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)を得ることも可能である。
重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
本発明のグリップ用材料は、前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)に加えて、他の成分(B)を本発明の目的を損なわない範囲で含む組成物であってもよい。
前記の熱可塑性樹脂またはゴム(以下「熱可塑性樹脂またはゴム(B1)」または「樹脂またはゴム(B1)」ともいう。)としては、特に制限はなく、例えば、以下の樹脂、ゴムが挙げられる。
熱可塑性ポリアミド系樹脂、具体的には、脂肪族ポリアミド(ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612);
熱可塑性ポリエステル樹脂、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル系エラストマー;
熱可塑性ビニル芳香族系樹脂、具体的には、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、スチレン系エラストマー(スチレン・ブタジエン・スチレンブロックポリマー、スチレン・イソプレン・スチレンブロックポリマー、スチレン・イソブチレン・スチレンブロックポリマー、および前述の水素添加物);
熱可塑性ポリウレタン;塩化ビニル樹脂;塩化ビニリデン樹脂;アクリル樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体;エチレン・メタクリル酸アクリレート共重合体;アイオノマー;エチレン・ビニルアルコール共重合体;ポリビニルアルコール;フッ素系樹脂ポリカーボネート;ポリアセタール;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンサルファイドポリイミド;ポリアリレート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ロジン系樹脂;テルペン系樹脂;石油樹脂;
共重合体ゴム、具体的には、エチレン・α−オレフィン(プロピレンなど)・ジエン共重合体、プロピレン・α−オレフィン・ジエン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン(プロピレンなど)・ジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ネオプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴム等が例示される。
これらの中でも、低密度、中密度、高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ3−メチル−1−ブテン、エチレン・α−オレフィン(プロピレンなど)共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン(プロピレンなど)共重合体、ポリスチレン、スチレン系エラストマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸アクリレート共重合体、アイオノマー、フッ素系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂および石油樹脂、エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体、プロピレン・α−オレフィン・ジエン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン・ジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ネオプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、シリコーンゴムが好ましく、より好ましい形態としてはアイソタクティックポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、スチレン系エラストマー、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、エチレン・α−オレフィン(プロピレンなど)・ジエン共重合体、プロピレン・α−オレフィン・ジエン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン(プロピレンなど)・ジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ネオプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、シリコーンゴムが挙げられる。
前記組成物が前記樹脂またはゴム(B1)を含有する場合には、前記共重合体(A)と前記樹脂またはゴム(B1)との合計量を100重量部とすると、グリップの凹凸追従性、応力吸収性、柔軟性の観点からは、前記組成物中の共重合体(A)含量の下限値は、好ましくは50重量部、さらに好ましくは55重量部、特に好ましくは60重量部であり、成形加工性、耐熱性の観点からは、共重合体(A)含量の上限値は、好ましくは98重量部、さらに好ましくは95重量部、特に好ましくは90重量部である。また、前記組成物中の共重合体(A)含量は10〜90重量部であってもよく、共重合体(A)含量の下限値は、15重量部、20重量部または25重量部であってもよく、前記組成物中の共重合体(A)含量の上限値は、85重量部、80重量部または75重量部であってもよい。
前記軟化剤としては、従来公知の軟化剤を用いることができる。具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、石油アスファルトおよびワセリンなどの石油系物質;コールタールおよびコールタールピッチなどのコールタール類;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油および椰子油などの脂肪油;トール油、蜜ロウ、カルナウバロウおよびラノリンなどのロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、12−水酸化ステアリン酸、モンタン酸、オレイン酸およびエルカ酸などの脂肪酸またはその金属塩;石油樹脂、クマロンインデン樹脂およびアタクチックポリプロピレンなどの合成高分子;ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペートおよびジオクチルセバケートなどのエステル系可塑剤;その他マイクロクリスタリンワックス、および液状ポリブタジエンまたはその変性物もしくは水添物;液状チオコールなどが挙げられる。
本発明のグリップ用材料は、前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)を少なくとも含有し、べたつかず、凹凸追従性、応力吸収性、柔軟性に優れている。
(x):押針接触開始から15秒後におけるショアーA硬度(JIS K6253に準拠、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定)の値が、5〜90、好ましくは10〜80、さらに好ましくは20〜70、特に好ましくは25〜65である。
ΔHS=(押針接触開始直後のショアーA硬度値 − 押針接触開始から15秒後のショアーA硬度値)
本発明のグリップ用材料は、学振磨耗前後での下式で表わされるグロス変化率ΔG(%)(測定方法等の詳細は、後述する実施例の欄に記載のとおりである。)は、好ましくは0〜70%、より好ましくは0〜60%、さらに好ましくは0〜55%である。
本発明のグリップ用材料は、テーバー磨耗試験での磨耗損失量(測定方法等の詳細は、後述する実施例の欄に記載のとおりである。)は、好ましくは0〜40mg、より好ましくは0〜35mg、さらに好ましくは0〜25mgである。
本発明の目的を損なわない範囲で、前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)の一部または全部はグラフト変性されていてもよく、前記他の成分(B)である熱可塑性樹脂の一部または全部はグラフト変性されていてもよい。グラフト変性に使用される極性化合物、グラフト変性の方法としては、従来公知の化合物、方法が挙げられ、たとえば特開2008−127440に記載された化合物、方法を採用することができる。
前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)または前記熱可塑性樹脂がグラフト変性されていると、組成物の相溶性または接着性の点で優位である。
前記グリップ用材料の少なくとも一部または全部は、架橋剤により架橋されていても良い。
本発明のグリップは、本発明のグリップ用材料を少なくとも一部に含んでなる。本発明のグリップは、その材料が本発明のグリップ用材料である点を除けば、従来のグリップと同様であり、押出成形、射出成形、中空成形、圧縮成形、カレンダー成形、二色成形、インサート成形などの従来の樹脂製グリップの製造方法と同様の方法により製造することができる。
工具(たとえば、ドライバー、千枚通し、錐、ドリル、スケール)のグリップ;
運動用具(たとえば、スキーストック、釣竿、テニスラケット、野球バット、ゴルフクラブ)のグリップ;
乗り物(たとえば、自転車、オートバイ、自動車)のハンドルのグリップ;
日用品(たとえば、歯ブラシ、剃刀、鞄)のグリップ;
電気器具の、スイッチ、コントロールスイッチ等のグリップ;
家具の、取っ手、手すり等のグリップ
などが挙げられる。
・前記共重合体(A)のショアーA硬度(JIS A硬度)が適度に低いため、グリップは、柔軟性に優れ、該硬度が高過ぎることによるソフトな触感の欠如や、該硬度が低過ぎることによるべとつき感を伴うことがない。
・前記共重合体(A)の酢酸メチル抽出量が低く、低分子量成分の存在によるべとつき感を伴うことがない。
・前記共重合体(A)のΔHSが大きいため、凹凸追従性に優れ、握った際のフィット感に優れる。
・反発弾性率が低く、かつ損失正接tanδの値が高い共重合体(A)を含有するので、凹凸追従性に優れ、グリップを長時間握っていても疲労しにくい。
・損失正接tanδの値が最大となる際の温度(tanδピーク温度)が室温付近にある共重合体(A)を含有するので、特に室温付近での凹凸追従性に優れ、握った際の応力を吸収する応力吸収性に優れる。
・密度が低いため、軽量である。
・シリコーンゴム、スチレン系エラストマーを含む従来のグリップと異なり、臭気がない。
・耐摩耗性が高いため、耐久性に優れている。
[測定条件等]
実施例における物性の測定条件等は、以下のとおりである。
ポリマー中の4−メチル−1−ペンテンおよびプロピレン含量は、13C−NMRにより以下の装置および条件により測定した。日本電子(株)製ECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルトジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20容量%)混合溶媒,試料濃度55mg/0.6mL、測定温度120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上、27.50ppmをケミカルシフトの基準値として測定した。
共重合体(A)の密度は、ASTM D 1505(水中置換法)に従って、ALFA MIRAGE社電子比重計MD−300Sを用い、水中と空気中で測定された各試料の重量から算出した。
ポリマーの融点(Tm)は,セイコーインスツルメンツ社製DSC220C装置で示差走査熱量計(DSC)により測定した。重合から得られた試料7〜12mgをアルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/分で200℃まで加熱した。その試料を、完全融解させるために200℃で5分間保持し、次いで10℃/分で−50℃まで冷却した。−50℃で5分間置いた後、その試料を10℃/分で200℃まで再度加熱した。この再度の(2度目の)加熱でのピーク温度を、融点(Tm)として採用した。
極限粘度[η]は,デカリン溶媒を用いて135℃で測定した。
〔分子量(Mw、Mn)・分子量分布(Mw/Mn)〕
共重合体(A)の分子量は、液体クロマトグラフ:Waters製ALC/GPC 150−C plus型(示唆屈折計検出器一体型)を用い、カラムとして東ソー株式会社製GMH6−HT×2本およびGMH6−HTL×2本を直列接続し、移動相媒体としてo−ジクロロベンゼンを用い、流速1.0ml/分、140℃で測定した。
ポリマーをソックスレー抽出器に採取し、酢酸メチル下で加熱還流を行い、還流前後のポリマー量を秤量して抽出量(%)として採用した。
実施例および比較例の各グリップ用材料(すなわち、ポリマーのみからなるグリップ用材料、または樹脂組成物からなるグリップ用材料)を、190℃に設定した神藤金属工業社製油圧式熱プレス機を用い、10MPaの圧力でシート成形した。1〜3mm厚のシート(スペーサー形状;240×240×2mm厚の板に80×80×0.5〜3mm、4個取り)の場合、余熱を5〜7分程度し、10MPaで1〜2分間加圧した後、20℃に設定した別の神藤金属工業社製油圧式熱プレス機を用い、10MPaで圧縮し、5分程度冷却して測定用試料を作成した。熱板として5mm厚の真鍮板を用いた。上記方法により作製したサンプルを各種物性評価試料に供した。
ショアーA硬度(JIS K6253に準拠)の測定では、厚さ3mmのプレスシートを測定試料として用い、押針接触開始直後、および押針接触後15秒後の目盛りを読み取った。
厚さ3mmのプレスシートを作成し、さらに動的粘弾性測定に必要な45mm×10mm×3mmの短冊片を切り出した。ANTONPaar社製MCR301を用いて、10rad/sの周波数で−40〜150℃までの動的粘弾性の温度依存性を測定し、ガラス転移温度に起因する損失正接(tanδ)がピーク値(最大値)となる際の温度(以下「tanδピーク温度」ともいう。)、およびその際の損失正接(tanδ)の値を測定した。
厚さ6mmのプレスシートを作成し、JIS K6400に準拠して、このプレスシート上に460mmの高さから16.310gの剛体球を落下させた際の跳ね返り高さL(mm)を測定し、下記式により定義される反発弾性率を求めた。
反発弾性率(%)=L(mm)/460×100
耐摩耗性は、学振磨耗前後でのグロス変化率(%)にて評価した。東洋精機製、学振磨耗装置を用い、厚さ2mmのプレスシートを用いて、45R,SUS製の磨耗圧子1000gの先端を綿帆布#10に覆い、これを23℃、往復回数100回、往復速度33回/min、ストローク100mmで往復させてシートを磨耗させた。摩耗前後でJIS K7105に準拠して測定した入射角20°におけるシートのグロスの値(%)を求め、下式で表わされるグロス変化率ΔGを求めた。
ΔG={(磨耗前のグロス − 磨耗後のグロス)/磨耗前のグロス}×100
充分窒素置換した容量1.5リットルの攪拌翼付SUS製オートクレーブに、23℃で4−メチル−1−ペンテンを750ml装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)の1.0ミリモル/mlトルエン溶液を0.75ml装入し攪拌機を回した。次に、オートクレーブを内温30℃まで加熱し、全圧が0.74MPaGとなるようにプロピレンで加圧した。続いて、予め調製しておいた、メチルアルミノキサンをAl換算で1ミリモル、ジフェニルメチレン(1−メチル−3−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.005ミリモルの量で含むトルエン溶液0.34mlのトルエン溶液を窒素でオートクレーブに圧入し、重合を開始した。その後60分間、オートクレーブを内温60℃になるように温度調整した。重合開始60分後、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入し重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液にアセトンを攪拌しながら注いだ。得られた溶媒を含むゴム状の重合体を130℃、減圧下で12時間乾燥した。得られたポリマーは56.3gで、ポリマー中のプロピレン含量は、75.3mol%であった。ポリマーのTmは観察されず、極限粘度[η]は1.5dl/gであった。GPCから得られた分子量分布は、Mw=287000、Mn=144000、Mw/Mn=2.0であった。得られたポリマー(グリップ用材料)の物性を表1に示す。
重合器内の全圧が0.68MPaGになるようにプロピレンで加圧した以外は、実施例1と同様に重合を行った。得られたポリマーは45.9gで、ポリマー中のプロピレン含量は、68.9mol%であった。ポリマーのTmは観察されず、極限粘度[η]は1.5dl/gであった。GPCから得られた分子量分布は、Mw=267000、Mn=134000、Mw/Mn=2.0であった。得られたポリマー(グリップ用材料)の物性を表1に示す。
重合器内の全圧が0.35MPaGになるようにプロピレンで加圧した以外は、実施例1と同様に重合を行った。得られたポリマーは46.9gで、ポリマー中のプロピレン含量は、52.7mol%であった。ポリマーのTmは観察されず、極限粘度[η]=1.4dl/gであった。GPCから得られた分子量分布は、Mw=277000、Mn=132000、Mw/Mn=2.1であった。得られたポリマー(グリップ用材料)の物性を表1に示す。
重合器内の全圧が0.20MPaGになるようにプロピレンで加圧した以外は、実施例1と同様に重合を行った。得られたポリマーは35.5gで、ポリマー中のプロピレン含量は、40.0mol%であった。ポリマーのTmは観察されず、極限粘度[η]=1.4dl/gであった。GPCから得られた分子量は、Mw=272000、Mn=131000、Mw/Mn=2.1であった。得られたポリマー(グリップ用材料)の物性を表1に示す。
重合器内の全圧が0.15MPaGになるようにプロピレンで加圧した以外は、実施例1と同様に重合を行った。得られたポリマーは46.9gで、ポリマー中のプロピレン含量は、38.0mol%であった。ポリマーのTmは観察されず、極限粘度[η]=1.4dl/gであった。GPCから得られた分子量分布は、Mw=295000、Mn=142000、Mw/Mn=2.1であった。得られたポリマー(グリップ用材料)の物性を表1に示す。
重合器内の全圧が0.10MPaGになるようにプロピレンで加圧した以外は、実施例1と同様に重合を行った。得られたポリマーは29.7gで、ポリマー中のプロピレン含量は、28.1mol%であった。ポリマーのTmは観察されず、極限粘度[η]=1.4dl/gであった。GPCから得られた分子量分布は、Mw=289000、Mn=138000、Mw/Mn=2.1であった。得られたポリマー(グリップ用材料)の物性を表1に示す。
重合器内の4−メチル−1−ペンテンを100ml、重合溶媒としてヘキサンを650ml加え、全圧が0.68MPaGになるようにプロピレンで加圧した以外は、実施例1と同様に重合を行った。得られたポリマーは21.2gで、ポリマー中のプロピレン含量は、90.0mol%であった。ポリマーのTmは69.1℃、極限粘度[η]は1.31dl/gであった。GPCから得られた分子量分布は、Mw=262000、Mn=133000、Mw/Mn=2.0であった。得られたポリマー(グリップ用材料)の物性を表1に示す。
重合器内の4−メチル−1−ペンテンを750ml、全圧が0.05MPaGになるようにプロピレンで加圧し、重合温度を60℃とした以外は、実施例1と同様に重合を行った。得られたポリマーは21.2gで、ポリマー中のプロピレン含量は、9.8mol%であった。ポリマーのTmは144.1℃、極限粘度[η]は1.45dl/gであった。GPCから得られた分子量分布は、Mw=296000、Mn=148000、Mw/Mn=2.1であった。得られたポリマー(グリップ用材料)の物性を表1に示す。
市販されている水素添加スチレン・イソプレン・スチレン共重合体(株式会社クラレ社製、ハイブラー5127)を用いた。比較例の物性を表1に示す。密度の値から軽量性に劣っていることが分かる。
市販されている水素添加スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(旭化成株式会社社製、タフテックH1062)を用いた。比較例の物性を表1に示す。密度の値から軽量性に、ショアーA硬度値の時間依存性から(ΔHSが小さいことから)凹凸追従性に劣っていることが分かる。
市販されているエチレン・α−オレフィン共重合体(三井化学社製、タフマーP0680)を用いた。比較例の物性を表1に示す。反発弾性率、tanδのピーク値、tanδピーク温度値から応力吸収性に、ショアーA硬度値の時間依存性から(ΔHSが小さいことから)凹凸追従性に劣っていることが分かる。
市販されているエチレン・α−オレフィン共重合体(三井化学社製、タフマーA4070)を用いた。比較例の物性を表1に示す。反発弾性率、tanδのピーク値、tanδピーク温度値から応力吸収性に、ショアーA硬度値の時間依存性から(ΔHSが小さいことから)凹凸追従性に劣っていることが分かる。
実施例2で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体80重量部と、(株)プライムポリマー社製ポリプロピレンF107 20重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ用材料)を得た。
実施例5で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体80重量部と、(株)プライムポリマー社製ポリプロピレンF107 20重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ用材料)を得た。
実施例2で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体70重量部と、(株)プライムポリマー社製ポリプロピレンF107 20重量部と、三井化学(株)社製エチレン・α−オレフィン共重合体タフマーA4070 10重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ用材料)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表2に示す。
(株)プライムポリマー社製ポリプロピレンF107 70重量部と、三井化学(株)社製エチレン・α−オレフィン共重合体 タフマーH130 30重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ用材料)を得た。
実施例1で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体75重量部と、三井化学(株)社製ミラストマー5030N 25重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ材)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表3に示す。
実施例1で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体50重量部と、三井化学(株)社製ミラストマー5030N 50重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ材)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表3に示す。
実施例5で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体50重量部と、三井化学(株)社製ミラストマー5030N 50重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ材)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表3に示す。
実施例6で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体50重量部と、三井化学(株)社製ミラストマー5030NS 50重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ材)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表3に示す。
実施例6で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体50重量部と、三井化学(株)社製ミラストマー9070NS 50重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ材)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表3に示す。
実施例6で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体75重量部と、三井化学(株)社製ミラストマー9070NS 25重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ材)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表3に示す。
実施例6で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体75重量部と、三井化学(株)社製ミラストマー9070NS 15重量部、特開2010−229391明細書の実施例1を参照して合成したシンジオタクティックポリプロピレン・α−オレフィン共重合体組成物(sEL) 10重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ材)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表3に示す。
実施例6で得られた4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体75重量部と、特開2010−229391明細書の実施例1を参照して合成したシンジオタクティックポリプロピレン・α−オレフィン共重合体樹脂組成物(sEL) 25重量部を配合した。さらに、得られた混合物に対してチバ・ジャパン(株)社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を1000ppm、リン系加工熱安定剤Irgafos168を1000ppm、日油(株)社製カルシウムステアレートを500ppm配合した。これらを、東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間の条件下で溶融混練した後、取り出し20℃設定の冷却プレスで冷却し、シート状の樹脂組成物(グリップ材)を得た。
これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料を作成した。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性の測定結果を表3に示す。
市販されている三井化学(株)製オレフィン系熱可塑性エラストマー ミラストマー5030Nの物性を表3に示す。
市販されている三井化学(株)製オレフィン系熱可塑性エラストマー ミラストマー9070NSの物性を表3に示す。
Claims (5)
- 下記要件(a)、(b)および(c)を満たす4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)を少なくとも含有することを特徴とするグリップ用材料。
(a)15〜75モル%の4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)と、25〜85モル%のプロピレンから導かれる構成単位(ii)(ただし、構成単位(i)の割合と構成単位(ii)の割合との合計は100モル%である。)とからなる。
(b)デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]が0.1〜5.0dL/gの範囲にある。
(c)ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(分子量分布;Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にある。 - 前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)が下記要件(d)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のグリップ用材料。
(d)密度が860〜820kg/m3の範囲にある。 - 前記4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A)を10〜90重量部、および熱可塑性樹脂またはゴム(B1)を10〜90重量部(ただし(A)と(B1)との合計量は100重量部である。)含むことを特徴とする請求項1または2に記載のグリップ用材料。
- 下記要件(x)および(y)を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のグリップ用材料。
(x)押針接触開始から15秒後におけるショアーA硬度(JIS K6253に準拠、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定)の値が5〜90である。
(y)下式で定義されるショアーA硬度(JIS K6253に準拠、厚さ3mmのプレスシートの状態で測定)の値の変化ΔHSが、10〜60である。
ΔHS=(押針接触開始直後のショアーA硬度値 − 押針接触開始から15秒後のショアーA硬度値) - 請求項1〜4のいずれかに記載のグリップ用材料を少なくとも一部に含んでなるグリップ。
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