JP2012081964A - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非正規状態での適切な衝撃緩和作用の確保と、正規状態での迅速なエアバッグ展開性能の確保とを両立することが可能な車両用エアバッグ装置を提供する。
【解決手段】エアバッグハウジング3内に折り畳み状態で収納され、導入されるインフレータガスで展開膨張されるエアバッグ4と、エアバッグハウジングにヒンジを介して回動自在に連結され、エアバッグの展開膨張力で開放されるエアバッグドア9aと、折り畳んだエアバッグの上にエアバッグドアに面して、車両前方から車両後方へ向かって重ねられ、エアバッグハウジングに固定された車両前方の固定端12aおよびエアバッグの展開膨張開始でエアバッグドアのヒンジ周辺と摩擦接触可能に押し出される車両後方の自由端12bを有する展開規制部材12とを備え、展開規制部材には、自由端と固定端との間に、畳み込まれ破断可能な縫製s2で縫合されて、オーバーラップ部12kが形成される。
【選択図】図20

Description

本発明は、概して車両用エアバッグ装置に関し、特にエアバッグの初期の展開方向を制限、抑制または変更する機能を有するエアバッグ装置に関する。
従来、エアバッグの展開膨張を適宜に制御するようにしたものが種々知られている。
特許文献1は、エアバッグの展開状態を簡単に制御でき、かつ製作も容易なエアバッグ装置を提供することを目的として、リテーナケース内にエアバッグとインフレータが内装され、車両衝突時にインフレータが点火されてエアバッグ内にガスが噴き出し、このエアバッグの膨出によって扉部が開いてエアバッグが展開するエアバッグ装置であって、エアバッグの展開状態を制御するため、エアバッグの展開に干渉する干渉部、および、前記干渉を受けたエアバッグが逃げる逃げ部とをエアバッグの外部に形成し、エアバッグの展開が進むと、干渉部によるエアバッグへの干渉が解かれるようにしている。当該特許文献1では、干渉部である吊り紐の両端が固定端とされている。
特許文献2は、車両に装備したエアバッグが展開する際の内装部材との接触摩擦の均一化を図ることを目的とし、車両のインストルメントパネルに装備されたエアバッグモジュール内には、折り畳まれた状態のエアバッグが格納され、エアバッグのエアバッグモジュールへの取付部には介在布の一端部が固定されており、介在布の他端部は自由端となっている。インフレータが作動してエアバッグがドアを押し開いて展開する際に、エアバッグがドアやフロントガラスに接触して摩擦を受けても、介在布が間に挟まるので、一定の摩擦力により、スムーズな展開が確保されるようになっている。当該特許文献2では、介在布の固定端がドアのヒンジ近傍に設定されている。
特許文献3は、エアバッグが膨張する初期の方向を変更する改善されたシステムであって、エアバッグが膨張する際に、車両の乗客へ伝わる力の量を低減するシステムを提供することを目的として、エアバッグ組立品は、エアバッグと第1部材及び第2部材を含むシステムとを含んでおり、システムはエアバッグの少なくとも一部分と接触して設けられ、第2部材は、少なくとも部分的に第1部材と重なり、第1部材及び第2部材間の摩擦力により、エアバッグが初期展開時に、第1部材と接触した状態で保持され、システムは、摩擦力がエアバッグの膨張を抑えきれなくなるまで、エアバッグを車両の乗員に対して横方向に膨張させるように構成されている。
特許文献4は、展開初期に高速で膨張するエアバッグが乗員やチャイルドシートと干渉し難くすることを目的として、ステアリングホイールのモジュールカバーの内部に折り畳んだエアバッグを収納し、インフレータを支持するリテーナにエアバッグの開口部周縁を固定し、一端がリテーナに固定されてモジュールカバーの内面に沿って配置された展開規制シートで、折り畳んだエアバッグを車体後方側から車体前方側に覆う。展開規制シートの長さは、車体前後方向に沿うモジュールカバーの内周長よりも大きく形成される。展開初期のエアバッグが車体後方に向けて膨張するのを展開規制シートで規制し、展開初期のエアバッグが乗員と早期に干渉するのを回避することができるようにしている。特許文献4は特許文献2と同様に、展開規制シートの固定端がリッドのヒンジ近傍に設定されている。
特開2001−30863号公報 特開平8−108816号公報 特開2007−22523号公報 特開2001−334900号公報
エアバッグ装置に関する問題の一つとして、乗員が正規の着座状態にない、例えば、乗員の頭部または胸部がエアバッグドアに接触もしくは近傍に位置している非正規状態において、頭部等にエアバッグドアが衝撃的に衝突し、乗員に対するエアバッグの衝撃が望ましい程度を越えることがある。他方、エアバッグ性能として、乗員が正規の着座状態にある正規状態での乗員拘束力を適正に確保する必要がある。従って、これら両者を満足するエアバッグ装置の案出が望まれている。
特許文献1では、両端が固定端となる吊り紐のため、非正規状態での衝撃緩和作用は期待できるが、エアバッグの展開膨張作用に遅れを生じることは否めず、正規状態に対する適正なエアバッグ性能の確保が難しい。
特許文献2および4では、エアバッグと内装部材もしくはエアバッグと乗員との間に、介在布や展開規制シートを送り込む技術であり、介在布等を円滑に送り出せるようにドアのヒンジ近傍やリッドのヒンジ近傍に介在布等の固定端を配設している。このため、ドア等の瞬時の開放を抑制することは難しく、非正規状態における衝撃緩和作用を期待することはできないと考えられる。
特許文献3は、乗員に伝わる力を低減するためにエアバッグの初期展開方向を制御するものであるが、第1部材と第2部材が擦れで破断するおそれがあるとともに、非正規状態での衝撃緩和作用は期待できるが、正規状態でもその制御力が働くため正規状態で展開遅れが生じるおそれがある。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、非正規状態での適切な衝撃緩和作用の確保と、正規状態での迅速なエアバッグ展開性能の確保とを両立することが可能な車両用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる車両用エアバッグ装置は、エアバッグハウジング内に折り畳み状態で収納され、導入されるインフレータガスで展開膨張されるエアバッグと、該エアバッグハウジングにヒンジを介して回動自在に連結され、該エアバッグの展開膨張力で開放されるエアバッグドアと、折り畳んだ該エアバッグの上に該エアバッグドアに面して、車両前方から車両後方へ向かって重ねられ、該エアバッグハウジングに固定された車両前方の固定端および該エアバッグの展開膨張開始で該エアバッグドアの該ヒンジ周辺と摩擦接触可能に押し出される車両後方の自由端を有する展開規制部材とを備え、上記展開規制部材には、上記自由端と上記固定端との間に、畳み込まれ破断可能な縫製で縫合されて、オーバーラップ部が形成されることを特徴とする。該ヒンジは、車両後方のヒンジであって、該展開規制部材の車両後方の該自由端は、車両後方の該ヒンジを超えて車両後方側へ延出されて、該エアバッグの展開膨張開始により該ヒンジ周辺と摩擦接触可能であることが好ましい。
該展開規制部材の車幅方向に沿う寸法は、該エアバッグドアの車幅方向に沿う寸法よりも狭く設定されることが好ましい。
該展開規制部材の該固定端と該自由端は、折り畳んだ該エアバッグを、車両前方の下部および車両後方の上部の二点間で挟む位置に設定されることが望ましい。
該展開規制部材の該自由端は、該エアバッグの展開膨張力で離脱可能な離脱予定部を介して該エアバッグハウジングに係止されることが好ましい。
該展開規制部材の該自由端には、該エアバッグドアとの摩擦力を増大させる摩擦増大部が設けられることが望ましい。
該エアバッグドアには、該展開規制部材の該自由端との摩擦力を増加させる摩擦増加部が設けられることが好ましい。
該展開規制部材は、該エアバッグハウジング内で該エアバッグの折り畳み状態を維持するパッキン材を兼ねることが望ましい。
該エアバッグハウジング内で該エアバッグの折り畳み状態を維持するパッキン材が該展開規制部材の上に重ねて設けられ、該パッキン材は、該エアバッグの展開膨張力で破断可能な破断予定部を介して該エアバッグハウジングに係止されることが好ましい。
該破断予定部は、該エアバッグハウジング内の車両後方位置に設定されることが望ましい。
また、本発明にかかる車両用エアバッグ装置は、インストルメントパネルのエアバッグドア内方で、車両前方部が固定端とされかつ車両後方部が離脱可能な固定端もしくは自由端とされて、車両前方から車両後方にかけてエアバッグに沿って巻かれて設けられ、該エアバッグの膨張時に該車両後方部が該エアバッグドアとオーバーラップして当該エアバッグの初期の展開方向を規制する展開規制部材を備え、上記展開規制部材には、車両前方部の上記固定端と車両後方部の離脱可能な上記固定端もしくは自由端との間に、畳み込まれ破断可能な縫製で縫合されて、オーバーラップ部が形成されることを特徴とする。該エアバッグドアは、車両後方のヒンジを介して回動自在に設けられ、該展開規制部材の該車両後方部は、該ヒンジを超えて車両後方側へ延出されて、該エアバッグの膨張時に該ヒンジ周辺と摩擦接触可能であることが好ましい。
該展開規制部材は、車両前後方向にストラップ状もしくは帯状に形成されることが望ましい。
本発明にかかる車両用エアバッグ装置にあっては、非正規状態での適切な衝撃緩和作用の確保と、正規状態での迅速なエアバッグ展開性能の確保とを両立することができる。
本発明にかかる車両用エアバッグ装置の好適な一実施形態を示す側断面図である。 図1に示した車両用エアバッグ装置に適用される展開規制部材の一例を示す平面図である。 図1に示した車両用エアバッグ装置の作用を説明する説明図である。 図1に示した車両用エアバッグ装置の作用を説明する、乗員の背中側から見た概略説明図である。 本実施形態にかかる車両用エアバッグ装置の頭部障害値の測定データの一例を示すグラフ図である。 本実施形態にかかる車両用エアバッグ装置の首部障害値の測定データの一例を示すグラフ図である。 図2の展開規制部材の変形例を示す平面図である。 図1のエアバッグドアおよび展開規制部材の固定端位置の変形例を示す車両用エアバッグ装置の概略側断面図である。 図2の展開規制部材に対し、摩擦増大部を設けた様子を示す平面図である。 図9の展開規制部材の変形例を示す平面図である。 図9の展開規制部材の変形例を示す斜視図である。 図9の展開規制部材の変形例を示す斜視図である。 図9の展開規制部材の変形例を示す斜視図である。 図9の展開規制部材の変形例を示す斜視図である。 図9の展開規制部材の変形例を示す斜視図である。 図9の展開規制部材の変形例を示す斜視図である。 図1のエアバッグドアの変形例を示す側断面図である。 図1の展開規制部材をパッキン材として兼用する場合を示す平面図である。 図18の展開規制部材の側面図である。 図18の展開規制部材を組み込んだ例を示す車両用エアバッグ装置の概略側断面図である。 図1の展開規制部材をパッキン材として兼用する場合の他の例を示す車両用エアバッグ装置の概略側断面図である。 図1の展開規制部材をパッキン材として兼用する場合の他の例を示す車両用エアバッグ装置の概略側断面図である。 図1の車両用エアバッグ装置にパッキン材を別途組み込んだ場合の例を示す概略側断面図である。 図23のパッキン材の破断予定部および固定個所と、展開規制部材の固定端および自由端との位置関係を説明する車両用エアバッグ装置の概略側断面図である。 図1の車両用エアバッグ装置にパッキン材を別途組み込んだ場合の他の例を示す概略側断面図である。 図1の車両用エアバッグ装置にパッキン材を別途組み込んだ場合の他の例を示す概略側断面図である。
以下に、本発明にかかる車両用エアバッグ装置の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態にかかる車両用エアバッグ装置の側断面図、図2は図1に示した車両用エアバッグ装置に適用される展開規制部材の一例を示す平面図、図3は図1に示した車両用エアバッグ装置の作用を説明する説明図、図4は図1に示した車両用エアバッグ装置の作用を説明する、乗員の背中側から見た概略説明図、図5は頭部障害値の測定データの一例を示すグラフ図、図6は首部障害値の測定データの一例を示すグラフ図である。
本実施形態にあっては、助手席用のエアバッグ装置1が例示されている。図1に示すように、助手席前方には、車両前方側がフロントウインドウに向かい、車両後方側が助手席シートに面して、インストルメントパネル2が設けられる。
インストルメントパネル2の裏面側には、エアバッグハウジング3が設けられる。エアバッグハウジング3は、インストルメントパネル2に向かって、上方を開放したボックス状に形成される。エアバッグハウジング3内方には、エアバッグ4が折り畳み状態で収納される。
エアバッグハウジング3の底面には、インフレータ5が設けられる。インフレータ5は、インフレータガスを噴出するガス噴出部5aと、インフレータ5をエアバッグハウジング3に固定するためのスタッドボルト6を有するリテーナ5bを備える。
エアバッグハウジング3の底面およびエアバッグ4には、インフレータ5およびスタッドボルト6がそれぞれ貫通するインフレータ挿入穴およびボルト挿通孔が形成される。エアバッグ4内部に、ガス噴出部5aおよびスタッドボルト6付きリテーナ5bが配置され、インフレータ5の下部およびスタッドボルト6は、エアバッグ4外方へ突出してエアバッグハウジング3の底面に貫通される。
エアバッグハウジング3の底面には下方から、インフレータ5の下部を囲繞するリング状取付プレート7が当接されるとともに、取付プレート7にスタッドボルト6が貫通される。スタッドボルト6にナット8が締結され、取付プレート7とリテーナ5bの間にエアバッグ4とエアバッグハウジング3が挟み込まれることで、インフレータ5およびエアバッグ4がエアバッグハウジング3に固定される。
エアバッグ4は、インフレータ5のガス噴出部5aから噴出されるインフレータガスにより、展開膨張される。
インストルメントパネル2の裏面には、エアバッグドア9a,9bを備えたドア構造体10が取り付けられる。エアバッグハウジング3には係止フック3aが設けられ、係止フック3aをドア構造体10に形成した係止孔10aに係止することで、エアバッグハウジング3は、ドア構造体10を介して、インストルメントパネル2に取り付けられる。
ドア構造体10は、係止孔10aが形成されるとともに、インストルメントパネル2の裏面に上端フランジが接合される周側壁部10bと、周側壁部10bに、車両前方側および車両後方側に位置させて、一体的に形成した前後一対のヒンジ11a,11bと、これらヒンジ11a,11bを介して周側壁部10bにそれぞれ回動自在に一体的に連結され、車両前後方向に観音開きされる一対のエアバッグドア9a,9bとから構成される。
エアバッグドア9a,9bは、インストルメントパネル2の裏面に接合される。ドア構造体10にエアバッグハウジング3が取り付けられることで、これらエアバッグドア9a,9bは、エアバッグハウジング3に対し、ヒンジ11a,11bを介して回動自在に連結されて構成される。
インストルメントパネル2には、車両前後方向に一対のエアバッグドア9a,9bの突き当て位置に、開裂用の溝部2aが形成される。従って、溝部2aが開裂することで、インストルメントパネル2は、エアバッグドア9a,9bの開放とともに、押し開かれるようになっている。
車両前方のエアバッグドア9bは、ヒンジ11bにより、上方から車両前方、すなわちフロントウインドウに向かって回動される。車両後方のエアバッグドア9aは、ヒンジ11aにより、上方から車両後方、すなわち助手席シートに向かって回動される。これらエアバッグドア9a,9bは、エアバッグハウジング3内のエアバッグ4の展開膨張力で開放される。
本実施形態にあっては図1および図2に示すように、シート状の展開規制部材12が設けられる。展開規制部材12は、エアバッグ4の展開膨張を過度に規制しないよう展開膨張作用の余地を稼ぐため、その車幅方向に沿う寸法がエアバッグドア9a,9bもしくはエアバッグ4の車幅方向に沿う寸法よりも狭い、帯状もしくはストラップ状に形成される。
展開規制部材12は、折り畳んだエアバッグ4の上に重ねて、エアバッグドア9a,9bに面して設けられる。また、帯状の展開規制部材12は、長さ方向が車両前方から車両後方へ向かうように一方向に設けられる。展開規制部材12は、長さ方向一端(図2中、左端部)が固定端12aとされ、長さ方向他端(図2中、右端部)が自由端12bとされる。
固定端12aには、インフレータ5やスタッドボルト6を貫通させるために、エアバッグ4等と同様に、インフレータ挿入穴12cおよびボルト挿通孔12dが形成される。固定端12aは、縫製sなどによって、エアバッグ4に一体的に接合される。固定端12aは、インフレータ挿入穴12cおよびボルト挿通孔12dにインフレータ5やスタッドボルト6が貫通されて、エアバッグ4およびインフレータ5とともに、エアバッグハウジング3に固定される。
展開規制部材12の長さ方向に沿って、固定端12aと自由端12bとの間の中央部には、弧状に切除して、エアバッグ4の展開膨張を過度に規制しないよう展開膨張作用の余地を稼ぐための括れ部12eが形成される。固定端12aは、エアバッグ4にその車両前方側から下方へ掛け回されて固定されることにより、車両前方の固定端として設定される。
他方、自由端12bは、エアバッグ4上で車両後方側へ、後方のヒンジ11aを超えて延出され、これによりエアバッグドア9aとオーバラップする車両後方の自由端として設定される。自由端12bは、エアバッグドア9aに面するエアバッグ4上で、車両後方のヒンジ11aを超えて延出されることにより、エアバッグ4の展開膨張開始により、エアバッグ4で上方へ押し出されて、エアバッグドア9aのヒンジ11a周辺と摩擦接触Fが可能となっている(図3参照)。
展開規制部材12は、少なくとも自由端12bが、合成樹脂製などのエアバッグドア9aやヒンジ11aに対して摩擦力を生じる織物などの布製等の素材で形成される。展開規制部材12の固定端12aおよび自由端12bは図中矢印Xで示すように、折り畳んだエアバッグ4を、車両前方の下部および車両後方の上部の二点を挟む位置に設定される。
従って、展開規制部材12の長さ寸法は、規制作用が発揮されるときに、エアバッグ4を車両前後方向に沿って確実に包囲しその展開膨張作用を確実に抑制するために、これら二点を超える長さであってかつ自由端12bが車両後方のヒンジ11a近傍を越える長さよりも長く設定される。
展開規制部材12の形状は、機能を阻害しなければ、曲線形状、直線的な形状のどちらでも良い。展開規制部材12の長手方向の長さは、傷害値及びエアバッグ4の収納高さも考慮して設定される。
固定端12aの固定方法に関しては、上述したようにリテーナ5bやエアバッグハウジング3を利用して固定する、あるいはエアバッグ4と一体化させるなど、展開規制部材12の機能およびエアバッグ4の機能を阻害しない方法であればどのような取り付け方法でもよい。
自由端12bを、エアバッグハウジング3やリテーナ5bに締結する一方、離脱可能なスリットを入れるなどして、離脱可能に固定しても良い。
自由端12bは、エアバッグ4の展開に追従し特定の状況でエアバッグドア9aとオーバーラップするような形状に設定すればよい。
要約すると、エアバッグドア9a,9b内部で、車両前方が固定端12aとされかつ車両後方が離脱可能な固定端もしくは自由端12bとされて、車両前方から車両後方にかけて一方向に、エアバッグ4に沿って巻かれて設けられ、エアバッグ4の膨張時に離脱可能な固定端もしくは自由端12bがエアバッグドア9aとオーバーラップして当該エアバッグ4の初期の展開方向を規制する展開規制部材12を備えたものである。
要するに、展開規制部材12は、車両前方から車両後方にかけて、巻かれている。展開規制部材12の形状は直線及び曲線で構成されており、どちらかのみでの形状作製も可能である。展開規制部材12の長さは車両レイアウトにより変化するが、50mmから500mmである。また幅も、それぞれの車両レイアウトにより異なる。展開規制部材12の材料は、基布もしくは同等以上の強度をもつ材料であれば良い。展開規制部材12の基布枚数はそれぞれの車両に合わせ、適度な枚数とする。
次に、本実施形態にかかる車両用エアバッグ装置1の作用について説明する。乗員が正規の着座状態にない、例えば、乗員の頭部Hまたは胸部がエアバッグドア9a,9bに接触もしくは近傍に位置している非正規状態と、乗員が正規の着座状態にある正規状態とに分けて説明する。
非正規状態の場合、エアバッグ4の展開超初期(図5および図6参照:例えば、数msec)において、エアバッグ4の展開膨張力でエアバッグドア9a,9bが押されると、例えば図3に示すように、車両後方のエアバッグドア9aは、乗員の頭部Hなどに押し当てられる。他方、車両前方のエアバッグドア9bは、エアバッグ4の展開膨張作用に応じて、押し開かれていく。
乗員の頭部Hにエアバッグドア9aが当接すると、エアバッグ4上でエアバッグドア9aに面して配置されている展開規制部材12は、頭部Hによって開放動作が妨げられる車両後方のエアバッグドア9aと、展開膨張を続けようとするエアバッグ4との間に挟まれて、エアバッグドア9aと接触する。
車両後方のエアバッグドア9aは、エアバッグ4の展開膨張力で継続的に開く方向へ押される一方で、固定端12aで固定されている展開規制部材12の自由端12bは、エアバッグ4の膨らみによって車両前方側へ引張され、これにより自由端12bがエアバッグドア9aに対して相対移動して接触距離Dの範囲で摩擦Fが生じる。
この摩擦力の作用により、展開規制部材12がエアバッグドア9aとエアバッグ4との間から抜け出しが規制され、エアバッグ4は、車両後方の助手席シートへの飛び出し動作が弱められるとともに、図4に示すように固定端12aと自由端12bの間で引張力が作用する展開規制部材12により、エアバッグ4の展開方向が展開規制部材12両側の車幅方向へ制御される。
展開規制部材12の幅寸法が狭いことにより、エアバッグ4は、当該車幅方向へスムーズに展開膨張することができる。これにより、展開超初期のエアバッグ4からの乗員への入力は、図5および図6にM領域で示すように、展開規制部材12がない場合に比べて緩和され、かつ乗員を車幅方向両側から包囲する展開膨張作用が促進される。
このエアバッグ4の展開超初期を経過した後のエアバッグ4の展開初期(図5および図6参照:数10msec)では、エアバッグ4の膨らみにより、展開規制部材12の自由端12bがエアバッグドア9aとエアバッグ4との間から抜け出すと、展開規制部材12によるエアバッグ4の展開膨張規制作用が喪失され、エアバッグ4は通常通りエアバッグドア9aを押し開けて助手席乗員に向かって飛び出していく。
これにより、図5および図6にN領域で示すように、エアバッグ4からの乗員への入力を、展開規制部材12がない場合に比べて、望ましい程度の衝撃に低減して十分な乗員拘束作用を発揮し、乗員を保護することができる。
すなわち非正規状態などの特定の状況において、展開規制部材12の自由端12bとエアバッグドア9aがラップしているため、エアバッグ4が膨張してくると展開規制部材12がエアバッグドア9aとエアバッグ4に挟まれ、エアバッグ4の超初期の展開方向を乗員方向ではなく横方向へと規制し、その後乗員方向へと展開させるものである。
正規状態の場合は、車両後方のエアバッグドア9aと助手席乗員の頭部H等が当接することがないので、エアバッグ4の膨らみにより展開規制部材12の自由端12bが車両前方へ向かって引き出され、エアバッグドア9aは展開規制部材12と干渉することなく押し開かれていくので、エアバッグ4は迅速かつ円滑に展開膨張し、またエアバッグドア9aはスムーズに開放して、展開規制部材12を備えていないエアバッグ装置と同様に、エアバッグ4による通常の乗員拘束作用が得られ、早期にかつ確実に乗員を保護することができる。
以上説明にしたように、本実施形態に掛かる車両用エアバッグ装置1にあっては、折り畳んだエアバッグ4の上にエアバッグドア9aに面して、車両前方から車両後方へ向かって重ねられ、エアバッグハウジング3に固定された車両前方の固定端12aおよびエアバッグ4の展開膨張開始でエアバッグドア9aのヒンジ11a周辺と摩擦接触可能に押し出される車両後方の自由端12bを有する展開規制部材12を備えたので、非正規状態での適切な衝撃緩和作用の確保と、正規状態での迅速なエアバッグ展開性能の確保とを両立することができる。
また、上記特定の非正規状態で乗員の頭部H等にかかるエアバッグ4の衝撃を望ましい程度にするために展開規制部材12を採用していて、エアバッグ4の超初期の展開方向を規制することで頭部H等への衝撃を低減することができる。
エアバッグ4の当りによる傷害は、様々な形で存在しているが、エアバッグドア9aによる傷害を対策する装置は少ない。それは、エアバッグ4の当りによる傷害はエアバッグ4側で対応できるが、エアバッグドア9aによる傷害の場合エアバッグ4側での対応が難しいためである。そこで案出されたのが、本実施形態にかかる展開規制部材12である。
展開規制部材12の大きな役割は、エアバッグドア9aとエアバッグ4の傷害を切り離すことにより、頭部傷害を低減するということである。
非正規状態の低危険度展開性能発揮時には作用し、乗員拘束時には、早期に自由端12bが開放され拘束への影響は極めて低い。低危険度展開性能発揮時に頭部Hとエアバッグドア9aとがオーバーラップすることで機能するが、それが胸部であってもよい。
従って、非正規状態など特定の状況時に効果があるように展開規制部材12とエアバッグドア9aをオーバーラップさせることで、エアバッグ4の膨張時に展開規制部材12がエアバッグドア9aとラップしエアバッグ4の初期の展開方向を横方向へ規制することが可能となり、この展開規制部材12の作用によりエアバッグ4による入力を抑えて、頭部傷害値を低減することができる。
展開規制部材12の車幅方向に沿う寸法を、エアバッグドア9aの車幅方向に沿う寸法よりも狭く設定したので、エアバッグ4の展開膨張を過度に規制せず、迅速な展開膨張作用の余地を確保することができる。
展開規制部材12の固定端12aと自由端12bを、折り畳んだエアバッグ4を、車両前方の下部および車両後方の上部の二点間で挟む位置に設定したので、展開規制部材12による規制作用が発揮されるときに、エアバッグ4を車両前後方向に沿って確実に包囲しその展開膨張作用を確実に抑制することができる。
展開規制部材12を使用し、エアバッグドア9aと展開規制部材12をオーバーラップさせることで、非正規状態などの特定の状況(子供が車両内で正しい位置にいない場合など)でエアバッグ4からの頭部への衝撃を低減し、かつ乗員拘束時に乗員拘束性能へ影響を与えない。また、展開の遅れが無い。
特定の状況で乗員の頭部にかかるエアバッグ4の衝撃を望ましい程度にするために、展開規制部材12を用いエアバッグ4の初期の展開方向を規制することで頭部への衝撃を低減しようという考えから、特定の状況でのみ展開規制部材12が効果を果たすよう形状および位置を検討している。
特定の状況時に効果があるように展開規制部材12とエアバッグドア9aをオーバーラップさせることで、エアバッグ4の膨張時に展開規制部材12がエアバッグドア9aとラップし、エアバッグ4の初期の展開方向を横方向へ規制することが可能となり、頭部傷害値が低減する。
展開規制部材12の効果の大小は、車両レイアウト(子供の頭部位置)や展開規制部材12の形状に依存すると考えられる。よって、車両により展開規制部材12の形状等を変化させ、最適な形状にすることが好ましい。
図7には、図2に示した展開規制部材12の変形例が示されている。図7のように、括れ部12eは、直線的な形態で切除して形成しても良い。
図8に示すように、展開規制部材12を、エアバッグ4の車両前後方向に掛け回すことができれば、展開規制部材12の固定端12aは例えば、エアバッグハウジング4の開口部上端縁に設定するようにしても良い。また、エアバッグドア9a,9bは、車両前後方向に一対の観音開きの形式ではなく、車両後方の一つのヒンジ11aで車両後方の助手席シート側へ回動する片開き形式であっても良い。
図9〜図16は、展開規制部材12の自由端12bに、エアバッグドア9aとの摩擦力を増大させる摩擦増大部を形成した例を示している。
図9は、自由端12bの面積を拡張した場合を示している。図10は、自由端12bを、シリコンなどの高摩擦材料でコーティング12fした場合を示している。エアバッグドア9aにコーティングを施すようにしても良い。
図11は、自由端12bに、縫製s1で凸凹を形成した場合を示している。図12および図13はともに、自由端12bに、折り返しで重ね合わせた段部12gを縫製s1して、凹凸を形成した場合を示していて、それぞれ折り返しの向きを反対にしたものを示している。
図14は、自由端12bを山折り12hして縫製s1することで凹凸を形成した場合を示している。図15は、自由端12bを折り返して縫製s1し、その折り返し12iで厚みを持たせることによりエアバッグドア9aへの押し付けを強めるようにした場合を示している。図16は、自由端12bに熱処理等で皺12jを形成した場合を示している。
図17は、エアバッグドア9aに、展開規制部材12の自由端12bとの摩擦力を増加させる摩擦増加部を形成した例を示している。図示例にあっては、エアバッグドア9aに、自由端12bに面して、凹凸9cを一体形成した様子が示されている。
要するに、自由端12bに、エアバッグドア9aとラップし摩擦係数が上がるよう追加的な手段を採用すればよい。追加的な手段としては、上述したように縫製s1により、エアバッグドア9aとの接触面に抵抗を持たせる。シリコン等をコーティング12fして、エアバッグドア9aとの接触面に抵抗を持たせる。エアバッグドア9a裏面(意匠面の裏側で展開規制部材12と接触する面)にエンボス加工等を施す等、種々の手段を適用することができる。
図18〜図20には、展開規制部材12が、エアバッグハウジング3内でエアバッグ4の折り畳み状態を維持するパッキン材を兼ねるようにした場合が示されている。パッキン材は、折り畳まれたエアバッグ4の回りに掛け回されて、エアバッグハウジング3内への取り付けからエアバッグ4作動時までの間、折り畳み状態を保持するものである。
この実施形態の展開規制部材12は、自由端12bに、エアバッグ4の展開膨張力で離脱可能な離脱予定部が設けられ、自由端12bは、この離脱予定部13を介してエアバッグハウジング3に係止される。離脱予定部13は、掛け止め孔13aを有し、自由端12bに破断用のスリット13bを介して連結されタブ13cで構成される。掛け止め孔13aには、スタッドボルト6が貫通される。
従ってこの実施形態では、エアバッグ4に巻き掛けた展開規制部材12は、自由端12bおよび固定端12aがともに、エアバッグハウジング3に固定され、自由端12bは、エアバッグハウジング3から離脱可能となっている。
図示例にあっては、展開規制部材12には、自由端12bと固定端12aとの間に、展開規制部材12の必要長さを確保するために、部分的に畳み込まれたオーバーラップ部12kが形成される。オーバーラップ部12kは、破断可能な縫製s2で縫合されている。
エアバッグ4が展開膨張を開始すると、即座に、オーバーラップ部12kの縫製s2が破断され、その直後にスリット13bが破断される。これにより、上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。オーバーラップ部12kは、設けなくても良い。
タブ13cは、展開規制部材12の自由端12bに一体に形成しても、また図18に仮想線で示すように、スリット13b付きの別部材として取り付けても良い。
このように展開規制部材12でパッキン材を兼ねるようにすれば、展開規制部材12とパッキン材とを別々に用意して取り付ける場合に比べて、取り付け操作性を向上することができ、組み付け作業性を改善できて、生産性を向上することができる。
図21には、タブ13cの掛け止め孔13aを、エアバッグハウジング3の係止フック3aに係止する場合が示されている。図22は、離脱予定部13を自由端12bそのもので構成した場合であって、エアバッグハウジング3の係止フック3aに一対の係止スリットを形成し、展開規制部材12の自由端12bを、一方のスリットから他方のスリットへ掛け回し、これにより離脱可能な離脱予定部13を構成しつつ、展開規制部材12でパッキン材を兼ねるようにしたものである。
図23および図24には、エアバッグハウジング3内でエアバッグ4の折り畳み状態を維持するパッキン材14が展開規制部材12の上に重ねて設けられ、パッキン材14は、エアバッグ4の展開膨張力で破断可能な破断予定部14aを介してエアバッグハウジング3に係止される場合が示されている。
パッキン材14と展開規制部材12とは、縫製s等により一体化される。従って、パッキン材14も展開規制部材12とともに、エアバッグハウジング3に固定される。図示例にあっては、展開規制部材12の上に重ねられるパッキン材14は、エアバッグ4全体を包むように掛け回して設けられる。パッキン材14は、スリット等の破断予定部14aを介して、エアバッグハウジング3に係止される。
特に、破断予定部14aは図24に示すように、展開規制部材12の固定端12aおよび自由端12bとの関係で、エアバッグハウジング3内の車両後方位置に設定される。従ってパッキン材14を固定する位置14bは、車両前方位置に設定される。
破断予定部14aを車両前方に設定すると、パッキン材14は、車両後方の固定位置14bを基点として常にエアバッグドア9aと展開規制部材12との間に介在することとなり、的確に自由端12bとエアバッグドア9aとの摩擦作用を得ることが難しい。
これに対し、破断予定部14aを車両後方に設定すれば、エアバッグ4の展開膨張作用でパッキン材14は車両前方へ引き込まれ、車両後方の助手席シート側へ回動するエアバッグドア9aと展開規制部材12との間から迅速に抜け出し、これにより確実に自由端12bとエアバッグドア9aの摩擦作用を得ることができる。
このようにパッキン材14を別途備えるようにしても、展開規制部材12の機能を確保することができる。展開規制部材12にパッキン材14を一体的設けることにより、展開規制部材12を備えることによる作業性の低下を防止することができる。
図25には、パッキン材14の破断予定部14aを掛け止め孔とし、この掛け止め孔をエアバッグハウジング3の係止フック3aに係止した場合が示されている。図26は、図25の構成に加えて、パッキン材14の固定位置14bを、エアバッグハウジング3の車両前方の係止フック3aに設定し、この係止フック3aにパッキン材14に形成した掛け止め孔を係止して、パッキン材14を固定するようにしたものである。
上記いずれの実施形態にあっても、図1〜図6に示した実施形態と同様な作用効果を奏することはもちろんである。
以上に述べた車両用エアバッグ装置は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施形態例も、各種の方法で実施または遂行できる。特に、本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさおよび構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
1 車両用エアバッグ装置
2 インストルメントパネル
3 エアバッグハウジング
4 エアバッグ
9a エアバッグドア
11a ヒンジ
12 展開規制部材
12a 車両前方の固定端
12b 車両後方の自由端
13 離脱予定部
14 パッキン材
14a 破断予定部

Claims (13)

  1. エアバッグハウジング内に折り畳み状態で収納され、導入されるインフレータガスで展開膨張されるエアバッグと、
    該エアバッグハウジングにヒンジを介して回動自在に連結され、該エアバッグの展開膨張力で開放されるエアバッグドアと、
    折り畳んだ該エアバッグの上に該エアバッグドアに面して、車両前方から車両後方へ向かって重ねられ、該エアバッグハウジングに固定された車両前方の固定端および該エアバッグの展開膨張開始で該エアバッグドアの該ヒンジ周辺と摩擦接触可能に押し出される車両後方の自由端を有する展開規制部材とを備え、
    上記展開規制部材には、上記自由端と上記固定端との間に、畳み込まれ破断可能な縫製で縫合されて、オーバーラップ部が形成されることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  2. 該ヒンジは、車両後方のヒンジであって、該展開規制部材の車両後方の該自由端は、車両後方の該ヒンジを超えて車両後方側へ延出されて、該エアバッグの展開膨張開始により該ヒンジ周辺と摩擦接触可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ装置。
  3. 該展開規制部材の車幅方向に沿う寸法は、該エアバッグドアの車幅方向に沿う寸法よりも狭く設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用エアバッグ装置。
  4. 該展開規制部材の該固定端と該自由端は、折り畳んだ該エアバッグを、車両前方の下部および車両後方の上部の二点間で挟む位置に設定されることを特徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載の車両用エアバッグ装置。
  5. 該展開規制部材の該自由端は、該エアバッグの展開膨張力で離脱可能な離脱予定部を介して該エアバッグハウジングに係止されることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の車両用エアバッグ装置。
  6. 該展開規制部材の該自由端には、該エアバッグドアとの摩擦力を増大させる摩擦増大部が設けられることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の車両用エアバッグ装置。
  7. 該エアバッグドアには、該展開規制部材の該自由端との摩擦力を増加させる摩擦増加部が設けられることを特徴とする請求項1〜6いずれかの項に記載の車両用エアバッグ装置。
  8. 該展開規制部材は、該エアバッグハウジング内で該エアバッグの折り畳み状態を維持するパッキン材を兼ねることを特徴とする請求項1〜7いずれかの項に記載の車両用エアバッグ装置。
  9. 該エアバッグハウジング内で該エアバッグの折り畳み状態を維持するパッキン材が該展開規制部材の上に重ねて設けられ、該パッキン材は、該エアバッグの展開膨張力で破断可能な破断予定部を介して該エアバッグハウジングに係止されることを特徴とする請求項1〜7いずれかの項に記載の車両用エアバッグ装置。
  10. 該破断予定部は、該エアバッグハウジング内の車両後方位置に設定されることを特徴とする請求項9に記載の車両用エアバッグ装置。
  11. インストルメントパネルのエアバッグドア内方で、車両前方部が固定端とされかつ車両後方部が離脱可能な固定端もしくは自由端とされて、車両前方から車両後方にかけてエアバッグに沿って巻かれて設けられ、該エアバッグの膨張時に該車両後方部が該エアバッグドアとオーバーラップして当該エアバッグの初期の展開方向を規制する展開規制部材を備え、
    上記展開規制部材には、車両前方部の上記固定端と車両後方部の離脱可能な上記固定端もしくは自由端との間に、畳み込まれ破断可能な縫製で縫合されて、オーバーラップ部が形成されることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  12. 該エアバッグドアは、車両後方のヒンジを介して回動自在に設けられ、該展開規制部材の該車両後方部は、該ヒンジを超えて車両後方側へ延出されて、該エアバッグの膨張時に該ヒンジ周辺と摩擦接触可能であることを特徴とする請求項11に記載の車両用エアバッグ装置。
  13. 該展開規制部材は、車両前後方向にストラップ状もしくは帯状に形成されることを特徴とする請求項11または12に記載の車両用エアバッグ装置。
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