JP2012080059A - 熱電発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の熱電発電装置に比べて、発電能力を高めた熱電発電装置を提供する。
【解決手段】各々が、板状または膜状の外形を有する熱電発電部20は、厚さ方向に積層され、熱電発電部の各々は厚さ方向に温度差が生じると発電を行う。積層方向に隣り合う2つの熱電発電部の間、及び積層方向の両端の2つの熱電発電部の外側の表面上に伝熱部材21が配置され、第1の熱結合部材22が、積層方向に並ぶ伝熱部材同士を、一つおきに接続し、熱的に結合させる。第2の熱結合部材23が、第1の熱結合部材に接続されていない伝熱部材同士を接続し、熱的に結合させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度差を利用して熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電発電装置に関する。
環境問題への関心の高まりから、様々なクリーンエネルギが注目されている。クリーンエネルギの一つとして、温度差を利用して、熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電発電が挙げられる。
柔軟性を有する絶縁性のフィルムに熱電変換材料を形成した薄膜状の熱電発電素子が知られている。絶縁性のフィルムの両面に、面内方向にずらして熱伝導率の高い材料を取り付けることにより、厚さ方向の温度差から、面内方向の温度差を生じさせる。この面内方向の温度差を利用して、熱電変換が行われる。
また、熱電変換材料が、フィルムの一方の表面から他方の表面まで接続する構造を持つ熱電発電素子が知られている。この熱電発電素子では、厚さ方向の温度差によって、熱電変換が行われる。
膜状の熱電変換素子と、断熱板とを交互に積層した熱電変換素子が知られている。積層方向と直交する方向の温度差を利用して、熱電発電が行われる。断熱板が挟まれていることにより、高温部から低温部への熱の伝導を抑制することができる。
特開2006−186255号公報 特開平8−153898号公報
J. Micromech. Microeng. Vol. 15 (2005) S233-S238
従来の熱電発電装置に比べて、発電能力を高めることが可能な熱電発電装置を提供することを課題とする。
本発明の一観点によると、
板状または膜状の外形を有し、厚さ方向に積層され、厚さ方向に温度差が生じると発電を行う複数の熱電発電部と、
積層方向に隣り合う2つの前記熱電発電部の間、及び積層方向の両端の2つの前記熱電発電部の外側の表面上に配置された複数の伝熱部材と、
積層方向に並ぶ前記伝熱部材同士を、一つおきに接続し、熱的に結合させる第1の熱結合部材と、
前記第1の熱結合部材に接続されていない前記伝熱部材同士を接続し、熱的に結合させる第2の熱結合部材と
を有する熱電発電装置が提供される。
積層された熱電発電部の各々が発電を行うため、単位面積当たりの発電効率を高めることができる。
実施例1による熱電発電装置の断面図である。 実施例2による熱電発電装置の断面図である。 実施例2による熱電発電装置の製造途中段階における平面図及び断面図である。 実施例2による熱電発電装置の製造途中段階における平面図及び断面図である。 実施例2による熱電発電装置の製造途中段階における平面図及び断面図である。 実施例2による熱電発電装置の製造途中段階における平面図及び断面図である。 実施例2による熱電発電装置の製造途中段階における平面図及び断面図である。 実施例2による熱電発電装置の製造途中段階における断面図である。 実施例3による熱電発電装置の断面図である。 実施例3による熱電発電装置の可撓膜の展開平面図及び温度分布を示すグラフである。 実施例4による熱電発電装置の分解斜視図及び断面図である。 実施例5による熱電発電装置の分解斜視図及び断面図である。 実施例6による熱電発電装置の可撓膜の展開平面図である。 実施例6による熱電発電装置の分解斜視図である。 実施例7による熱電発電装置の断面図である。 実施例8による熱電発電装置の製造途中段階における断面図である。 実施例8による熱電発電装置の断面図である。 実施例9による熱電発電装置の断面図である。 実施例9による熱電発電装置の可撓膜の展開斜視図及び温度分布を示すグラフである。 実施例10による熱電発電装置の可撓膜の展開平面図である。 実施例11による熱電発電装置の製造途中段階における斜視図である。 実施例11による熱電発電装置の断面図である。 実施例12による熱発電装置の断面図である。 実施例13による熱発電装置の断面図である。 温度分布のシミュレーションを行った試料を断面図である。 温度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。 実施例14による熱電発電装置の製造途中段階における断面図である。 実施例14による熱発電装置の断面図である。 (24A)は、実施例15による熱電発電装置の製造途中段階における断面図であり、(24B)は、実施例15による熱発電装置の断面図である。 (25A)は、実施例15の変形例による熱電発電装置の製造途中段階における断面図であり、(25B)は、実施例15の変形例による熱発電装置の断面図である。 実施例17による熱電発電装置の製造途中段階における平面図及び断面図である。 実施例17による熱電発電装置の製造途中段階における斜視図である。 実施例17による熱電発電装置の断面図である。 (29A)及び(29B)は、それぞれ実施例17による熱電発電装置の温度分布のシミュレーションに用いた試料の平面図及び断面図であり、(29C)は、比較例による熱電発電装置の断面図である。 実施例17及び比較例による熱電発電装置の温度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。 (31A)は、実施例18による熱電発電装置の製造途中段階における断面図であり、(31B)は、実施例18による熱電発電装置の断面図である。 実施例19による熱電発電装置の製造途中段階における断面図である。 実施例19による熱電発電装置の断面図である。 実施例20による熱電発電装置の製造途中段階における断面図である。 実施例20による熱電発電装置の製造途中段階における断面図である。 実施例20による熱電発電装置の製造途中段階における断面図である。 実施例20による熱電発電装置の断面図である。
以下、図面を参照しながら、実施例1〜実施例20について説明する。
図1に、実施例1による熱電発電装置の断面図を示す。板状または膜状の複数の熱電発電素子20と、板状または膜状の複数の伝熱部材21とが、交互に積層されている。熱電発電素子20は、少なくとも3枚積層される。積層方向の両端には、伝熱部材21が配置される。熱電発電素子20の各々は、熱電発電素子20の厚さ方向に温度差が生じると、発電を行う。
第1の熱結合部材22が、積層方向に並ぶ伝熱部材21同士を、一つおきに接続する。第2の熱結合部材23が、第1の熱結合部材22に接続されていない伝熱部材21同士を接続する。第1の熱結合部材22は、それに接続されている伝熱部材21に熱的に結合し、第2の熱結合部材23は、それに接続されている伝熱部材21に熱的に結合している。
層間配線24が、積層方向に相互に隣り合う熱電発電素子20を電気的に接続する。例えば、複数の熱電発電素子20が直列に接続される。両端の熱電発電素子20の一方が、端子25に接続され、他方が端子26に接続されている。発電された電力が、端子25、26から取り出される。
熱電発電素子20の積層枚数は奇数であり、伝熱部材21の積層枚数は偶数である。このため、両端の伝熱部材21の一方は第1の熱結合部材22に接続され、他方は第2の熱結合部材23に接続される。第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23、及び伝熱部材21は、熱電発電素子20に比べて熱伝導率が高い材料で形成されている。
両端の伝熱部材21の一方、例えば第1の熱結合部材22に接続された伝熱部材21が高温になり、他方、例えば第2の熱結合部材23に接続された伝熱部材21が低温になる。このような温度差が生じると、第1の熱結合部材22に接続されたすべての伝熱部材21の温度が、第2の熱結合部材23に接続された伝熱部材21の温度よりも高くなる。これにより、熱電発電素子20の各々に、厚さ方向の温度差が発生する。この温度差により発電が行われる。積層方向に隣り合う熱電発電素子20に与えられる厚さ方向の温度勾配は、相互に逆向きになる。熱電発電素子20の各々に与えられる温度差は、積層構造の最下面と最上面との温度差よりやや小さくなるものの、最下面と最上面との温度差が複数の熱電発電素子20に均等に分割される場合よりも十分大きい。このため、熱電発電素子20を積層することにより、単位面積当たりの発電能力を高くすることができる。
図2に、実施例2による熱電発電装置の断面図を示す。帯状の第1の可撓膜30と第2の可撓膜31とが貼り合わせられて、長手方向に5層に折り畳まれている。折り畳まれた第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31のうち、厚さ方向に重なっている平板状の部分の各々が、1つの熱電発電素子20(図1)に対応する。折り返し部分33の第1の可撓膜30と第2の可撓膜31との間に、層間配線24が配置されている。
熱電発電素子20の各々は、第1の可撓膜30の外側の表面に設けられた第1の熱良導体37、第2の可撓膜31の外側の表面に設けられた第2の熱良導体38、及び第1の可撓膜30と第2の可撓膜31との間に挟みこまれた熱電変換パターン32を含む。第1の熱良導体37及び第2の熱良導体38は、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31よりも熱伝導率の高い材料で形成される。一例として、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31には、ポリイミド、カプトン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルエチルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイト(PPS)等の絶縁性の材料を用いることができる。これらの材料から、熱電変換材料の成膜条件、熱電発電装置の使用条件等を吟味して、適切なものが選択される。第1の熱良導体37及び第2の熱良導体38には、例えば銅等の金属を用いることができる。
第1の熱良導体37と第2の熱良導体38とは、面内方向にずれた位置に配置されている。例えば、図2においては、第1の熱良導体37と第2の熱良導体38とが、図の左右方向、すなわち、折り畳む前の第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の長手方向にずれている。
熱電発電素子20の間に、板状の伝熱部材21が配置されている。第1の熱結合部材22が、伝熱部材21を、一つおきに接続する。図2においては、最も下の伝熱部材21、及び最も下の伝熱部材21から数えて奇数番目の伝熱部材21に、第1の熱結合部材22が接続されている。第2の熱結合部材23は、偶数番目の伝熱部材21に接続されている。
折り畳まれた積層構造の折り返し部分33は、相互に反対側を向く2つの側面(図2において左側及び右側の側面)に現れる。第1の熱結合部材22は、折り返し部分が現れる一方の側面(図2において左側の側面)に沿って配置され、第2の熱結合部材23は、他方の側面(図2において右側の側面)に沿って配置される。
次に、実施例2による熱電発電装置の製造方法について説明する。
図3Aaに示すように、帯状の第1の可撓膜30に、5個の熱電発電部34が画定されている。熱電発電部34は、第1の可撓膜30の長手方向に1列に配列する。熱電発電部34の間に、折り返し部分33が画定される。図3Abに、図3Aaの一点鎖線3Ab−3Abにおける断面図を示す。第1の可撓膜30には、例えば厚さ50μm、幅10mmのポリイミド膜が用いられる。第1の可撓膜30の長手方向に関する熱電発電部34の各々の寸法は、例えば3mm〜100mmである。熱電発電部34の個数は、5個以外の奇数としてもよい。
第1の可撓膜30の熱電発電部34の一方の表面に、それぞれ1枚の第1の熱良導体37を組み込む。第1の熱良導体37には、例えば厚さ25μmの銅箔が用いられる。第1の熱良導体37は、第1の可撓膜30の表層部を削って形成された凹部内に埋め込むことにより、第1の可撓膜30に組み込まれる。第1の熱良導体37は、熱電発電部34の各々の内部領域の、長手方向に偏った位置に配置される。実施例2においては、すべての熱電発電部34内において、第1の熱良導体37が同一の側(図3Aa及び図3Abにおいて左側)に偏った位置に配置されている。
なお、複数の銅箔を載置した作業台の上にポリイミド前駆体溶液を塗布した後、イミド化することによって、第1の熱良導体37が組み込まれた第1の可撓膜30を作製してもよい。
図3Baに示すように、第1の可撓膜30の、第1の熱良導体37が組み込まれた表面とは反対側の表面に、複数のP型熱電変換パターン32Pを形成する。図3Bbに、図3Baの一点鎖線3Bb−3Bbにおける断面図を示す。P型熱電変換パターン32Pの各々は、熱電発電部34内に配置され、第1の可撓膜30の長手方向に長い平面形状を有する。第1の可撓膜30の幅方向に、複数(図3Baにおいて3個)のP型熱電変換パターン32Pが配列する。
P型熱電変換パターン32Pには、例えばクロメルが用いられ、その膜厚は約1μmであり、幅は1mmである。P型熱電変換パターン32Pは、P型熱電変換パターン32Pを形成すべき領域に開口を持つメタルマスク40を用いたスパッタリングにより形成することができる。
図3Caに示すように、第1の可撓膜30の表面に、複数のN型熱電変換パターン32Nを形成する。図3Cbに、図3Caの一点鎖線3Cb−3Cbにおける断面図を示す。N型熱電変換パターン32Nの各々は、P型熱電変換パターン32Pとほぼ同一の平面形状を有し、P型熱電変換パターン32Pの間に配置される。
N型熱電変換パターン32Nには、例えばコンスタンタンが用いられ、その膜厚は約1μmである。N型熱電変換パターン32Nは、N型熱電変換パターン32Nを形成すべき領域に開口を持つメタルマスク41を用いたスパッタリングにより形成することができる。
図3Daに示すように、第1の可撓膜30の表面に、複数の層内配線27及び層間配線24を形成する。図3Dbに、図3Daの一点鎖線3Db−3Dbにおける断面図を示す。層内配線27は、相互に幅方向に隣り合うN型熱電変換パターン32NとP型熱電変換パターン32Pとの端部同士を接続する。1つの熱電発電部34内において、N型熱電変換パターン32NとP型熱電変換パターン32Pとが交互に接続された1つの直列回路が形成される。
層間配線24は、相互に隣り合う熱電発電部34内の直列回路の端部同士を接続する。図3Daにおいては、P型熱電発電パターン32Pの端部同士が、層間配線24によって接続される。層間配線24により、複数の熱電発電部34内に形成された直列回路が、直列に接続される。
層間配線24及び層内配線27には、例えば銅(Cu)が用いられ、その厚さは例えば0.3μmである。なお、銅以外に、銀(Ag)やアルミニウム(Al)を用いてもよい。層間配線24及び層内配線27は、層間配線24及び層内配線27に対応する開口が形成されたメタルマスク42を用いたスパッタリングにより形成することができる。
図3Ea及び図3Ebに示すように、第1の可撓膜30に、第2の可撓膜31を、接着剤等を用いて貼り付ける。図3Ebは、図3Eaの一点鎖線3Eb−3Ebにおける断面図を示す。第2の可撓膜31は、第1の可撓膜30とほぼ同一の平面形状を有する。P型熱電変換パターン32P、N型熱電変換パターン32N、層内配線27、及び層間配線24は、第1の可撓膜30と第2の可撓膜31との間に挟まれる。
第2の可撓膜31の外側の表面に、第2の熱良導体38が組み込まれている。第2の熱良導体38は、第1の熱良導体37を第1の可撓膜30に組み込む方法と同様の方法により、第2の可撓膜31に組み込むことができる。第2の可撓膜31には、例えば厚さ50μmのポリイミド膜が用いられ、第2の熱良導体38には、例えば厚さ25μmの銅箔が用いられる。
第2の熱良導体38は、熱電発電部34内において、第1の熱良導体37に対して、第2の可撓膜31の長手方向にずれた位置(図3Ea及び図3Ebにおいて右側にずれた位置)に配置される。P型熱電変換パターン32P及びN型熱電変換パターン32Nの各々は、第1の熱良導体37に重なる位置から、第2の熱良導体38に重なる位置まで延在する。
図3Fに示すように、折り返し部分33で屈曲させることにより、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31を折り畳む。折り畳むことにより、熱電発電部34が重なり、5層の積層構造が得られる。一つの側面(図3Fにおいて左側の側面)に折り返し部分33が現れ、反対側の側面(図3Fにおいて右側の側面)に、他の折り返し部分33が現れる。複数の熱電発電部34内に、それぞれ熱電変換素子20が形成されている。
図2に示したように、第1の熱結合部材22に、3枚の伝熱部材21を接合し、第2の熱結合部材23に、3枚の伝熱部材21を接合する。これらの接合には、熱伝導を妨げない方法、例えば溶接等が用いられる。伝熱部材21には、例えば厚さ100μmの銅板が用いられる。なお、銅板に代えて、アルミニウム板、銀板等を用いてもよい。第1の熱結合部材22に接合された伝熱部材21を、折り返し部分33が現れた一方の側面(図2において左側の側面)から、熱電発電素子20の間に挿入する。第2の熱結合部材23に接合された伝熱部材21を、折り返し部分33が現れた他方の側面(図2において右側の側面)から、熱電発電素子20の間に挿入する。
第1の熱良導体37は、第2の熱結合部材23に接合された伝熱部材21に接触し、第2の熱良導体38は、第1の熱結合部材22に接合された伝熱部材21に接触する。例えば、第1の熱結合部材22に接合された最も外側(図2において最も下)の伝熱部材21を、高温部に密着させ、第2の熱結合部材23に接合された最も外側(図2において最も上)の伝熱部材21を、低温部に密着させる。
第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23、及び伝熱部材21の熱伝導率は、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の熱伝導率よりも高い。このため、第1の熱結合部材22に接合された伝熱部材21が、第2の熱結合部材23に接合された伝熱部材21よりも高温になる。また、第1の熱良導体37及び第2の熱良導体38の熱伝導率が、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の熱伝導率よりも高い。このため、高温の伝熱部材21から、第2の熱良導体38、第2の可撓膜31、第1の可撓膜30、及び第1の熱良導体37を経由して、低温の伝熱部材21に至るまでの熱経路が形成される。これにより、熱電発電素子20の各々において、第2の熱良導体38から第1の熱良導体37に向かって温度が低下する向きの温度勾配が発生する。このように、第1の熱良導体37及び第2の熱良導体38は、熱電発電素子20の厚さ方向の温度差から、面内方向の温度差を生じさせる。
面内方向の温度差が生じることにより、P型熱電変換パターン32P及びN型熱電変換パターン32Nの各々に、長手方向の温度差が発生する。この温度差に起因して、熱電効果による熱起電力が発生する。実施例2による熱電発電装置も、実施例1と同様に、単位面積当たりの発電能力を高めることができる。
第1の熱良導体37と第2の熱良導体38との面内方向のずれ量は、効率的に面内方向の温度差を発生させるように設定されている。一例として、積層方向に直交する仮想平面への、第1の熱良導体37の垂直投影像と、第2の熱良導体38の垂直投影像とが重ならないように配置される。第1の熱良導体37の垂直投影像と、第2の熱良導体38の垂直投影像との、相互に対向する縁の位置が一致するように配置してもよい。
実施例2による熱電発電装置は、複数の熱電発電素子20が積層された多層構造を有する。熱電発電素子20同士を電気的に接続する層間配線24は、図3Da及び図3Dbに示した工程において、1つの熱電発電素子20内の層内配線27と同時に形成される。このため、複数の熱電発電素子20を積層した後に、熱電発電素子20同士を接続する方法に比べて、製造工程を簡略化することができる。
次に、折り返し部分33の信頼性について説明する。折り返し部分33の曲率を小さくすると、信頼性の低下が懸念される。実施例2では、フレキシブルプリント基板の規格であるJIS C5016の耐折性試験に準ずるR=0.38を基準に設計を行った。可撓膜の素材として、折り曲げ角135°、折り曲げ速度170回/分の条件で、折り曲げ回数70回以上の基準を満たす性能のものを採用した。実施例2の熱電発電装置においては、製造時に折り曲げた後は、使用中に繰り返して折り曲げることはない。このため、上記基準を満たす可撓膜を用いることにより、十分な信頼性を確保することができる。
さらに、折り返し部分33の外側に、第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23が配置されているため、折り返し部分33に外力が直接作用することを防止できる。このため、外力による折り返し部分33の磨耗等を抑制することができる。
また、実施例2による熱電発電装置は、折り返し部分33が現れた一方の側面から他方の側面に向かう方向(図2において左右方向)に関して、熱電発電装置の湾曲を阻害する構造を持たない。このため、図2の左右方向(湾曲容易方向)に関して高い柔軟性を有する。発熱体の表面が柱面である場合に、湾曲容易方向と柱面の湾曲方向とを揃えることにより、柱面の表面に沿うように熱電発電装置を容易に湾曲させることができる。
実施例2では、熱電変換材料としてクロメルとコンスタンタンとを用いたが、その他の材料を用いてもよい。例えば、BiTe系材料、PbTe系材料、Si−Ge系材料、シリサイド系材料、スクッテルダイト系材料、遷移金属酸化物系材料、亜鉛アンチモン系材料、ホウ素化合物、クラスタ固体、酸化亜鉛系材料、カーボンナノチューブ等を用いてもよい。
BiTe系材料の例として、BiTe、SbTe、BiSe、及びこれらの化合物が挙げられる。PbTe系材料の例として、PbTe、SnTe、AgSbTe、GeTe、及びこれらの化合物が挙げられる。Si−Ge系材料の例として、Si、Ge、SiGe等が挙げられる。シリサイド系材料の例として、FeSi、MnSi、CrSi等が挙げられる。スクッテルダイト系材料は、一般式MX3またはRM4X12で表される。ここで、Mは、Co、Rh、またはIrを表し、Xは、As、P、またはSbを表し、Rは、La、Yb、またはCeを表す。遷移金属酸化物系材料の例として、NaCoO、CaCoO、ZnInO、SrTiO、BiSrCoO、PbSrCoO、CaBiCoO、BaBiCoO等が挙げられる。亜鉛アンチモン系材料の例として、ZnSbが挙げられる。ホウ素化合物の例として、CeB、BaB、SrB、CaB、MgB、VB、NiB、CuB、LiB等が挙げられる。クラスタ固体の例として、Bクラスタ、Siクラスタ、Cクラスタ、AlRe、AlReSi等が挙げられる。酸化亜鉛系材料の例として、ZnOが挙げられる。
図4に、実施例3による熱電発電装置の断面図を示す。以下、図2に示した実施例2による熱電発電装置との相違点に着目して説明し、同一の構成については説明を省略する。
実施例2では、図3Ebに示したように、すべての熱電発電部34において、第2の熱良導体38が第1の熱良導体37に対して同一の向きにずれて配置されている。このため、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31を折り畳んだ状態では、第1の熱良導体37から第2の熱良導体38に向かう向きが、隣り合う熱電発電素子20の間で反転することになる。
実施例3においては、図4に示すように、折り畳んだ状態で、すべての熱電発電素子20において、第1の熱良導体37に対して第2の熱良導体38が、同一方向(図4において左向き)にずれて配置される。具体的には、熱電発電素子20内において、第1の熱良導体37は、第2の熱結合部材23側に偏った位置に配置され、第2の熱良導体38は、第1の熱結合部材22側に偏った位置に配置されている。
第1の熱結合部材22に接合された伝熱部材21は、第2の熱良導体38に接触するのに十分な位置まで挿入すればよい。同様に、第2の熱結合部材23に接合された伝熱部材21は、第1の熱良導体37に接触するのに十分な位置まで挿入すればよい。
図5に、第1の可撓膜30の展開平面図を示す。実施例2では、図3Daに示したように、層間配線24がP型熱電変換パターン32P同士を接続していた。実施例3では、層間配線24は、一方の熱電発電部34内のP型熱電変換パターン32Pと、他方の熱電発電部34内のN型熱電発電パターン32Nとを接続する。
図5の下側に、温度分布の一例を示す。相互に隣り合う折り返し部分33の一方が高温部となり、他方が低温部となる。熱電発電部34内においては、高温部の折り返し部分33から低温部の折り返し部分33に向かって、温度が徐々に低下する。
実施例3においては、図4に示したように、伝熱部材21の挿入の深さを、実施例2の構造に比べて浅くすることができる。このため、使用材料の削減、装置の軽量化を図ることができる。さらに、実施例3の構造は、実施例2の構造に比べて、面内方向の温度差をより効率的に発生させることができる。
図6A及び図6Bに、それぞれ実施例4による熱電発電装置の分解斜視図及び断面図を示す。以下、図2に示した実施例2による熱電発電装置との相違点に着目して説明し、同一の構成については説明を省略する。
実施例2では、折り返し部分33が現れている側面から、熱電発電素子20の間に伝熱部材21が挿入される。実施例4では、折り返し部分33が現れている側面に隣接する側面から、熱電発電素子20の間に伝熱部材21が挿入される。実施例4においても、実施例2と同様に、単位面積当たりの発電能力を高めることができる。
実施例2による熱電発電装置は、折り返し部分33が現れた側面の一方から他方に向かう方向に関して、高い柔軟性を有していた。その反面、それに直交する方向に関しては、折り返し部分33、第1の熱結合部材22、及び第2の熱結合部材23が、積層構造の湾曲を阻害するため、柔軟性は低くなる。実施例4では、折り返し部分33が現れる側面と、第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23が配置される側面とが異なる。このため、湾曲し易さの方向依存性が少ない。
図7A及び図7Bに、それぞれ実施例5による熱電発電装置の分解斜視図及び断面図を示す。以下、図6に示した実施例4による熱電発電装置との相違点に着目して説明し、同一の構成については説明を省略する。
実施例4では、実施例2と同様に、熱電発電素子20内の面内方向の温度勾配の向きが、積層方向に隣り合う2つの熱電発電素子20の間で反転している。実施例5においては、実施例3と同様に、すべての熱電発電素子20において、面内方向の温度勾配の向きが揃っている。具体的には、図7Bに示すように、第1の熱良導体37から第2の熱良導体38に向かう面内方向の向きが、すべての熱電発電素子20で同一(図7Bにおいて左向き)である。
第1の熱結合部材22に接合された伝熱部材21は、第2の熱良導体38に接触するのに必要な大きさにされており、熱電発電素子20の面内全域には配置されない。同様に、第2の熱結合部材23に接合された伝熱部材21は、第1の熱良導体37に接触するのに必要な大きさにされており、熱電発電素子20の面内全域には配置されない。このため、実施例4の熱電発電装置に比べて、第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23、及び伝熱部材21を小さくすることができる。また、実施例3の場合と同様に、面内方向の温度差効率的に発生させることができる。
図8に、実施例6による熱電発電装置に用いられる第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の展開平面図を示す。以下、図2に示した実施例2による熱電発電装置との相違点に着目して説明し、同一の構成については説明を省略する。
実施例6では、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の折り返し部分33のうち、層間配線24が形成されていない領域に切り込み(スリット)45が形成されている。熱電発電部34内の構成は、実施例2のものと同一である。すなわち、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の、折り返し部分33の幅が、熱電発電部34の幅よりも狭くなっている。切り込み45は、第1の可撓膜30と第2の可撓膜31とを貼り合わせた後に形成してもよいし、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31として、予め切り込み45が形成されたものを用いてもよい。
図9に、実施例6による熱電発電装置の分解斜視図を示す。第1の熱結合部材22は、折り返し部分33が現れた側面の一方(図9において左側奥)に沿って配置され、第2の熱結合部材23は、折り返し部分33が現れた側面の他方(図9において右側手前)に沿って配置される。第1の熱結合部材22の少なくとも一部、及び第2の熱結合部材23の少なくとも一部は、熱電発電部34の幅の範囲内に配置される。ただし、第1の熱結合部材22は、対応する側面に現れている折り返し部分33の幅の範囲内には配置されない。すなわち、第1の熱結合部材22は、折り返し部分33を避ける位置に配置される。同様に、第2の熱結合部材23は、対応する側面に現れている折り返し部分33の幅の範囲内には配置されない。
実施例6では、折り返し部分33が現れた側面において、折り返し部分33と第1の熱結合部材22とが重ならず、折り返し部分33と第2の熱結合部材23とが重ならない。このため、折り返し部分33が現れている側面の柔軟性が高まり、折り返し部分33が現れている一方の側面から他方の側面に向かう方向に直交する方向にも湾曲しやすくなる。また、装置の軽量化を図ることが可能になる。
図10に、実施例7による熱電発電装置の断面図を示す。以下、図2に示した実施例2による熱電発電装置との相違点に着目して説明し、同一の構成については説明を省略する。
実施例2では、折り返し部分33が積層方向に重なり、面内方向に関して同じ位置に配置されていた。実施例7では、積層方向に隣り合う2つの折り返し部分33が面内方向(図10において横方向)にずれている。このように、折り返し部分33を面内方向にずらすことにより、折り返し部分33の曲率半径を大きくすることができる。
実施例2では、第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23、及び伝熱部材21に金属板を用いた。実施例7では、導電ペースト、例えば銀(Ag)ペースト等を固化させた材料が用いられる。以下、熱電発電装置の製造方法について説明する。
第1の可撓膜30に第2の可撓膜31を貼り合わせた状態(図3Ebに示した状態)で、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の外側の表面にAgペーストを塗布する。塗布されたAgペーストを固化させる前に、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31を折り畳む。折り畳むと、熱電発電素子20の間にAgペーストが充填された状態になる。積層方向の両端に位置する熱電発電素子20の外側の表面、及び折り返し部分33の外側の表面は、Agペーストで覆われた状態になる。
この状態で、例えば200℃で30分程度の熱処理を行うことにより、Agペーストを固化させる。Agペーストが固化されることにより、第1の可撓膜30の表面を覆う熱伝導膜51、及び第2の可撓膜31の表面を覆う熱伝導膜50が形成される。Agペーストが固化して得られる熱伝導膜50、51は、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31よりも高い熱伝導率を持つ。このため、熱伝導膜50、51のうち、熱電発電素子20の間に充填された部分が、図2に示した実施例2の伝熱部材21として作用する。折り返し部分33の表面を覆う部分が、第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23として作用する。
第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31に塗布されたAgペーストは、可撓膜の変形に応じて容易に変形する。このため、折り返し部分33の面内方向の位置をずらせた複雑な形状の熱電発電装置でも、容易に製造することができる。さらに、複雑な形状になっても、第1の熱良導体37と熱伝導膜51との間の高い密着性、及び第2の熱良導体38と熱伝導膜50との間の高い密着性を維持することができる。
図11に、実施例8による熱電発電装置の製造途中段階における断面図を示す。以下、図2に示した実施例2による熱電発電装置との相違点に着目して説明し、同一の構成については説明を省略する。
第1の可撓膜30に第2の可撓膜31を貼り合わせた(実施例2の図3Ebの状態)後、第1の可撓膜30の外側の表面に、両面粘着シート55を用いて銅等の熱伝導率の高い材料で形成された熱伝導膜56を貼り付ける。同様に、第2の可撓膜31の外側の表面に、両面粘着シート57を用いて熱伝導膜58を貼り付ける。熱伝導膜56、58の貼り付けには、例えば一対のロール60、61を用いた圧着法を適用することができる。その他に、加熱接着用の接着剤を用いた加熱接着法を適用することも可能である。熱伝導膜56、58は、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の変形に応じて、変形することができる。
図12に示すように、熱伝導膜56、58を貼り付けた第1の可撓膜31及び第2の可撓膜31を折り畳む。第1の可撓膜30が向き合う部分において、熱伝導膜56同士が密着する。同様に、第2の可撓膜31が向き合う部分において、熱伝導膜58同士が密着する。熱伝導膜56同士、及び熱伝導膜58同士の密着性を高めるために、接着剤を用いてもよい。
熱伝導膜56、58のうち、熱電発電素子20の間に挟まれた部分が、図2に示した伝熱部材21として作用する。折り返し部分33の外側の表面を覆う熱伝導膜56及び熱伝導膜58が、それぞれ第2の熱結合部材23及び第1の熱結合部材22として作用する。
実施例8による熱電発電装置は、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31を折り畳んだ後、伝熱部材21等を装着する工程を実施する必要がない。
図13に、実施例9による熱電発電装置の断面図を示す。以下、図2に示した実施例2による熱電発電装置との相違点に着目して説明し、同一の構成については説明を省略する。
実施例2では、図3Da等に示した複数のP型熱電変換パターン32Pは、すべて同一の熱電変換材料で形成し、複数のN型熱電変換パターン32Nも、すべて同一の熱電変換材料で形成した。実施例9では、P型熱電変換パターン32P及びN型熱電変換パターン32Nの材料または組成を、熱電発電素子20ごとに異ならせている。
一例として、図13の積層構造の最も下側の伝熱部材21が最も高温になり、最も上側の伝熱部材21が最も低温になる場合について考察する。第1の熱結合部材22及び伝熱部材21は、熱良導体で形成されているが、熱伝導率は無限大ではない。このため、第1の熱結合部材22に接合されている伝熱部材21の温度は同一ではなく、下方から上方に向かって、温度が低くなる。第1の熱結合部材22に接合されている伝熱部材21の温度を、下側から順番にTH、TH、THとすると、不等式TH>TH>THが成り立つ。同様に、第2の熱結合部材23に接合されている伝熱部材21の温度を、上側から順番にTL、TL、TLとすると、不等式TL>TL>TLが成り立つ。なお、温度THは、温度TLよりも十分高い。
図14に、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31の展開平面図を示す。展開平面図の下に、温度分布の一例を示す。図14において、最も左側の熱発電領域34内に形成されているP型熱電変換パターン32P及びN型熱電変換パターン32Nの両端には、厚さ方向の温度差TH−TLに起因する温度差が発生する。左から2番目〜5番目の熱電発電部34内に形成されているP型熱電変換パターン32P及びN型熱電変換パターン32Nの両端には、それぞれTH−TL、TH−TL、TH−TL、及びTH−TLに起因する温度差が発生する。
熱電変換材料の熱電変換効率は、一般に動作温度に依存する。図14に示したように、積層された複数の熱電発電素子20の動作温度は、それぞれ異なる。実施例9では、熱電発電素子20を構成するP型熱電変換パターン32P及びN型熱電変換パターン32Nの材料として、その動作温度に最も適したものが用いられる。このような構成にするためには、熱電発電部34ごとに異なる成膜工程で、P型熱電変換パターン32P及びN型熱電変換パターン32Nを形成すればよい。
一例として、SeをドーピングしたN型熱電変換材料(BiTe0.95(BiSe0.05の最適動作温度は、約300Kである。SbをドーピングしたN型熱電変換材料(Bi0.7Te0.3Teの最適動作温度は、約220Kである。SbをドーピングしたP型熱電変換材料(BiTe0.25(SbTe0.75の最適動作温度は、340K以上である。SbとSeをドーピングしたP型熱電変換材料Bi0.8Sb1.2Te+7%BiSeの最適動作温度は、約240Kである。このように、熱電変換材料の組成、ドーパント、ドーパントの濃度等を調節することにより、最適動作温度を調節することができる。ここで、最適動作温度は、高温端と低温端との平均温度を意味する。
実施例9では、各層の動作温度に応じて好適な熱電変換材料が選択される。このため、発電効率を高めることができる。
図15に、実施例10による熱電発電装置の第1の可撓膜30の展開平面図を示す。以下、図2に示した実施例2による熱電発電装置との相違点に着目して説明し、同一の構成については説明を省略する。
実施例2による熱電発電装置では、図3Eaに示したように、相互に隣り合う熱電発電部34内の回路を、層間配線24が接続していた。実施例10では、熱電発電部34内の回路の各々が、引き出し配線28により、外部端子29まで引き出される。
実施例10においては、外部端子29同士を接続することにより、熱電発電部34内の回路を、直列に接続することもできるし、並列に接続することもできる。また、一つの熱電発電部34内の回路が断線した場合、断線が発生した熱電発電部34内の回路を避けて、他の良好な熱電発電部34内の回路のみを接続することもできる。
図16に、実施例11による熱電発電装置の展開斜視図を示す。実施例11による熱電発電装置は、複数の熱電発電素子20を含む。熱電発電素子20の各々は、いわゆるπ型熱電変換素子が集合したものであり、厚さ方向に温度差が生じると発電を行う。層間配線24が、複数の熱電変換素子20を直列に接続する。層間配線24には、例えば柔軟性を有するフレキシブルプリント基板(FPC)が用いられる。
図17に、実施例11による熱電発電装置の断面図を示す。板状の熱電発電素子20が重ねられている。積層方向に隣り合う熱電発電素子20同士は、層間配線24で接続されている。熱電発電素子20の間に、伝熱部材21が挿入されている。さらに、積層方向の両端の熱電発電装置20の外側の表面にも、伝熱部材21が接している。
第1の熱結合部材22が、伝熱部材21を、一つおきに接続する。第2の熱結合部材23が、第1の熱結合部材22に接続されていない伝熱部材21を接続する。
実施例11においても、実施例1〜実施例10の場合と同様に、単位面積当たりの発電効率を高めることができる。
図18に、実施例12による熱発電装置の断面図を示す。以下の説明では、図1に示した実施例1による熱発電装置との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
実施例1では、伝熱部材21、第1の熱結合部材22、及び第2の熱結合部材23の厚さが均一であった。実施例12では、第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23のいずれも、最も外側の伝熱部材21に接触している端部から遠ざかるに従って、徐々に厚くなっている。例えば、図18において、最も下の伝熱部材21が熱発生源に結合している場合、第1の熱結合部材22は、熱発生源から遠ざかるに従って徐々に厚くなっている。第2の熱結合部材23は、ヒートシンク等の熱吸収源から遠ざかるに従って徐々に厚くなっている。
すなわち、第1の熱結合部材22で構成される熱経路の断面積が、積層方向の第1の向き(図18において上向き)に向かって大きくなっている。第2の熱結合部材23で構成される熱経路の断面積は、第1の向きとは反対向き(図18において下向き)に向かって大きくなっている。
第1の熱良導体37及び第2の熱良導体38の配置は、図2に示した実施例2の配置と同一である。
第1の熱結合部材22の温度は、熱発生源に直接結合している最も下の伝熱部材21との接続箇所において最も高く、この接続箇所から遠ざかるに従って徐々に低くなる。また、第2の熱結合部材23の温度は、熱吸収源に直接結合している最も上の伝熱部材21との接続箇所において最も低く、この接続箇所から遠ざかるに従って徐々に高くなる。
実施例12では、第1の熱結合部材22が構成する熱経路の断面が、熱発生源から遠ざかるに従って大きくなっている。断面積が大きくなると、熱抵抗が低下する。このため、特に熱発生源から遠く、熱発生源からの熱が伝わり難い部分において、第1の熱結合部材22の温度分布の傾きを小さくすることができる。同様に、熱吸収源から遠く、冷却効果が伝わり難い部分において、第2の熱結合部材23の温度分布の傾きを小さくすることができる。
これにより、熱発生源に最も近い熱電発電素子20の動作温度と、熱吸収源に最も近い熱電発電素子20の動作温度との差を小さくすることができる。
さらに、実施例12においては、最も外側の伝熱部材21以外の内側の伝熱部材21の各々は、第1の熱結合部材22または第2の熱結合部材23に接続された端部から先端に向かって徐々に厚くなっている。このため、内側の伝熱部材21の先端近傍の温度の傾きを、緩やかにすることができる。これにより、面内方向の温度差が小さくなってしまうことを抑制することができる。
また、第1の熱結合部材22に接続されている伝熱部材21の各々の平均の厚さは、熱発生源からの距離が遠いほど厚い。同様に、第2の熱結合部材23に接続されている伝熱部材21の各々の平均の厚さは、熱吸収源からの距離が遠いほど厚い。
実施例12では、内側の伝熱部材21の厚さを変化させたが、第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23のみ、厚さを変化させ、内側の伝熱部材21の厚さは均一にしてもよい。また、実施例12では、第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23の厚さ(熱経路の断面積)を、徐々に連続的に変化させたが、階段状に変化させてもよい。厚さを階段状に変化させる場合には、変化させる段数を2段にしてもよいし、それ以上の段数にしてもよい。
図19に、実施例13による熱発電装置の断面図を示す。以下の説明では、図2に示した実施例2との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
熱発生源70からヒートシンク等の熱吸収源71に向かって、6枚の伝熱部材21A〜21Fが配置されている。隣り合う伝熱部材の間に、熱電発電素子20が挟まれている。1番目、3番目、及び5番目の伝熱部材21A、21C、21Eが第1の熱結合部材22に接続され、2番目、4番目、及び6番目の伝熱部材21B、21D、21Fが第2の熱結合部材23に接続されている。
実施例13では、第1の熱結合部材22が、相互に連続する相対的に薄い部分22Aと相対的に厚い部分22Bとを含む。薄い部分22Aは、1番目の伝熱部材21Aと3番目の伝熱部材21Cとを接続し、厚い部分22Bは、3番目の伝熱部材21Cと5番目の伝熱部材21Eとを接続する。
第2の熱結合部材23も、相互に連続する相対的に薄い部分23Aと相対的に厚い部分23Bとを含む。薄い部分23Aは、6番目の伝熱部材21Fと4番目の伝熱部材21Dとを接続し、厚い部分23Bは、4番目の伝熱部材21Dと2番目の伝熱部材21Bとを接続する。
実施例13の第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23は、それぞれ図18に示した実施例12の第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23の厚さを、階段状に変化させた場合に相当する。
5番目の伝熱部材21Eは、第1の熱結合部材22に接続されている他の1番目及び3番目の伝熱部材21A、21Cよりも厚い。2番目の伝熱部材21Bは、第2の熱結合部材23に接続されている他の4番目及び6番目の伝熱部材21D、21Fよりも厚い。
一例として、第1の熱結合部材22の薄い部分22A、第2の熱結合部材23の薄い部分23A、1番目、3番目、4番目、6番目の伝熱部材21A、21C、21D、21Fの厚さは100μmである。第1の熱結合部材22の厚い部分22B、第2の熱結合部材23の厚い部分23B、2番目、5番目の伝熱部材21B、21Eの厚さは180μmである。
第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23の各々は、例えば薄い部分となる薄い銅板と、厚い部分となる厚い銅板とを、圧着または溶接することにより作製される。
図20A〜図20Cに、温度分布のシミュレーションを行った試料の断面図を示す。図20A及び図20Cに示す試料では、第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23、1番目〜6番目の伝熱部材21A〜21Fの厚さが等しい。ただし、図20Cの試料の各部分は、図20Aの試料の対応する部分よりも厚い。図20Bの試料は、図19に示した実施例13による熱発電装置の構造に対応する。
図20Aの試料の伝熱部材21A〜21F、第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23の厚さをtとする。図20Bの1番目、3番目、4番目、6番目の伝熱部材21A、21C、21D、21F、第1の熱結合部材22の薄い部分22A、第2の熱結合部部材23の薄い部分23Aの厚さをtとした。2番目、5番目の伝熱部材21B、21E、第1の熱結合部材22の厚い部分22B、第2の熱結合部部材23の厚い部分23Bの厚さは、厚さtよりも厚くktとした。ここで、kは厚さの倍率を表す定数である。図20Cの試料では、伝熱部材21A〜21F、第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23の厚さをktとした。
いずれの試料においても、4番目の伝熱部材21Dと5番目の伝熱部材21Eとの間の熱電発電素子の中心P1、3番目の伝熱部材21Cと4番目の伝熱部材21Dとの間の熱電発電素子の中心P2、2番目の伝熱部材21Bと3番目の伝熱部材21Cとの間の熱電発電素子の中心P3の温度をシミュレーションにより求めた。電熱部材21A〜21F、第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23の部分にはアルミニウムが配置され、伝熱部材21A〜21Fの間の熱電発電素子の部分にはポリイミドが配置されているという条件でシミュレーションを行った。また、温度の境界条件として、1番目の伝熱部材21Aの外側の表面温度を100℃とし、6番目の熱電発電素子21Fの外側の表面温度を0℃とした。
図21に、シミュレーション結果を示す。図21の横軸は、熱発電装置内の場所P1、P2、P3に対応する。縦軸は、温度を単位「℃」で表す。中実の四角記号は図20Aの試料、中実の丸記号は図20Cの試料の温度を示す。中抜きの四角記号、三角記号、丸記号は、それぞれ図20Bの構造において、k=1.2、k=1.5、k=1.8の試料の温度を示す。
図20Bの試料では、図20Aの試料よりも、温度のばらつきが小さいことがわかる。温度のばらつきの観点のみに着目すると、図20Cの試料が最も優れている。ただし、図20Cの試料は、全ての伝熱部材21A〜21Fが厚いため、図20Bの試料に比べて柔軟性の点で劣る。図20Bの構造にすることにより、柔軟性を損ねることなく、温度のばらつきを軽減することができる。また、図20Bの構造は、材料費の点でも、図20Cの構造より優れている。
実施例13では、第1の熱結合部材22に接続されている伝熱部材に着目したとき、1番目の伝熱部材21Aと3番目の伝熱部材21Cとの厚さを同一にし、5番目の伝熱部材21Eのみを厚くしたが、3番目の伝熱部材21Cを、1番目の伝熱部材21Aの厚さと5番目の伝熱部材21Eの厚さとの中間の厚さとしてもよい。
より一般的には、第1の熱結合部材22に接続された伝熱部材21A、21C、21Eに着目すると、熱電発電素子20の積層方向の一方の第1の端に配置された伝熱部材が最も薄く、端の伝熱部材からの距離が遠いほど厚くなる。第2の熱結合部材23に接続された伝熱部材21B、21D、21Fに着目すると、積層方向の第1の端とは反対側の第2の端に配置された伝熱部材が最も薄く、端の伝熱部材からの距離が遠いほど厚くなる。
図22に、実施例14による熱発電装置の製造途中段階における断面図を示す。以下の説明では、図11に示した実施例8との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
実施例8では、熱伝導膜56、58の厚さが均一であった。実施例14で用いられる熱伝導膜56、58は、熱電発電部34と折り返し部分33とが交互に配列する方向(折り畳み方向)に関して、厚さが単調に変化している。一方の熱伝導膜56は、一端(図22において左端)から他端(図22において右端)に向かって徐々に厚くなっており、他方の熱伝導膜58は、その逆に、一端(図22において左端)から他端(図22において右端)に向かって徐々に薄くなっている。熱伝導膜56、58には、例えば銅、アルミニウム等が用いられる。厚さを徐々に変化させた構造は、例えば圧延圧力を調整することによって形成することができる。
図23に、実施例14による熱発電装置の概略断面図を示す。熱伝導膜56、58の薄い方の端部が、最も外側に配置されるように、熱電発電素子20が折り畳まれている。図23では、熱電発電素子20の詳細な構造の表示を省略している。また、両面粘着シート55、57(図22)の表示も省略している。
熱伝導膜58のうち、最も外側の熱電発電素子20の外側の表面に密着している部分が1番目の伝熱部材21Aとして作用する。熱伝導膜58のうち、熱電発電素子20の間に挟まれた部分は、3番目及び5番目の伝熱部材21C、21Eとして作用する。もう一方の熱伝導膜56のうち、最も外側の熱電発電素子20の外側の表面に密着している部分が6番目の伝熱部材21Fとして作用する。熱伝導膜56のうち、熱電発電素子20の間に挟まれた部分は、2番目及び4番目の伝熱部材21B、21Dとして作用する。
熱伝導膜58、56のうち、折り返し部分33(図22)の表面に密着する部分が、それぞれ第1の熱結合部材22、第2の熱結合部材23として作用する。熱伝導膜58の厚さが単調に変化しているため、熱伝導膜58のうち、1番目の伝熱部材21Aと3番目の伝熱部材21Cとを接続する部分22Aは、1番目の伝熱部材21Aとの接続点から3番目の伝熱部材21Cとの接続点に向かって、徐々に厚くなる。同様に、熱伝導膜58のうち、3番目の伝熱部材21Cと5番目の伝熱部材21Eとを接続する部分22Bは、3番目の伝熱部材21Cとの接続点から5番目の伝熱部材21Eとの接続点に向かって、徐々に厚くなる。
実施例14による熱発電装置の第1の熱接続部材22及び第2の熱接続部材23は、図18に示した実施例12の第1の熱接続部材22及び第2の熱接続部材23と同様の厚さ分布の傾向を示す。
また、第1の熱接続部材22に接続された1番目、3番目、5番目の伝熱部材21A、21C、21Eに着目すると、熱発生源に接する1番目の伝熱部材21Aが最も薄く、1番目の伝熱部材21Aから遠いほど、伝熱部材が厚くなっている。同様に、第2の伝熱部材23に接続された2番目、4番目、6番目の伝熱部材21B、21D、21Fに着目すると、熱吸収源に接する6番目の伝熱部材21Fが最も薄く、6番目の伝熱部材21Fから遠いほど、伝熱部材が厚くなっている。
図24Aに、実施例15による熱発電装置の、製造途中段階の断面図を示す。以下の説明では、図11に示した実施例8との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。実施例8では、第1の可撓成膜30の表面に、1枚の熱伝導膜56を貼り付け、第2の可撓性膜31の表面にも、1枚の熱伝導膜58を貼り付けた。
実施例15では、第1の可撓膜30の表面に3枚の熱伝導膜56A、56B、56Cが、両面粘着シート55によって貼り付けられている。1枚目の熱伝導膜56Aは、図24Aにおいて一方の端部(図24Aにおいて左端)の熱電発電部34から、他方の端部(図24Aにおいて右端)の熱電発電部34までの領域に貼り付けられている。2枚目の熱伝導膜56Bは、図24Aにおいて、左から2番目の熱電発電部34から5番目の熱電発電部34までの領域に貼り付けられている。3枚目の熱伝導膜56Cは、図24Aにおいて、左から4番目の熱電発電部34から5番目の熱電発電部34までの領域に貼り付けられている。すなわち、左から1番目〜5番目の熱電発電部34の第1の可撓膜30には、それぞれ1枚、2枚、2枚、3枚、3枚の熱伝導膜が貼り付けられている。
第2の可撓膜31にも、3枚の熱伝導膜58A、58B、58Cが、両面粘着シート57により貼り付けられている。ただし、各熱電発電部34に貼り付けられている熱伝導膜の枚数の並びと、第1の可撓膜30に貼り付けられている熱伝導膜の枚数の並びとは、相互に反転させた関係を有する。
より一般的には、第1の可撓膜30に貼り付けられた熱伝導膜の枚数は、折り畳み方向の一方の端(図24Aにおいて左端)から他方の端(右端)に向かって多くなっており、第2の可撓膜31に貼り付けられた熱伝導膜の枚数は、折り畳み方向の一方の端(左端)から他方の端(右端)に向かって少なくなっている。
図24Bに、実施例15による熱発電装置の概略断面図を示す。図24Bにおいては、熱電発電素子20の詳細な構造の表示、両面粘着シート55、57の表示は省略している。図24Aにおいて熱伝導膜56Aが1枚だけ貼り付けられた面、及び熱伝導膜58Aが1枚だけ貼り付けられた面が最も外側に配置されるように、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31が折り畳まれている。
1番目の伝熱部材21Aは、1枚の熱伝導膜56Aで構成される。2番目の伝熱部材21Bは、3枚の熱伝導膜58A、58B、58Cで構成され、折り畳まれることによって合計6枚の熱伝導膜が積層された構造を有する。同様に、3番目及び4番目の伝熱部材21C、21Dは、4枚の熱伝導膜が積層された構造を有する。5番目の伝熱部材21Eは、6枚の熱伝導膜が積層された構造を有する。6番目の伝熱部材21Fは、1枚の熱伝導膜58Aで構成される。
このため、1番目、3番目、5番目の伝熱部材21A、21C、21Eに着目すると、1番目の伝熱部材21Aに接触する熱発生源からの距離が遠いほど、伝熱部材が厚くなる。同様に、2番目、4番目、6番目の伝熱部材21B、21D、21Fに着目すると、6番目の伝熱部材21Fに接する熱吸収源からの距離が遠いほど、伝熱部材が厚くなる。
実施例15においては、実施例14で用いた厚さが徐々に変化する熱伝導膜を準備する必要はなく、均一な厚さの熱伝導膜を準備すればよい。
図25Aに、実施例16による熱発電装置の製造途中段階の断面図を示す。以下の説明では、図24Aに示した実施例15との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。実施例16では、図25Aの左から2番目の熱電発電部34の第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31に貼り付けられた熱伝導膜の枚数が、実施例15の場合より、それぞれ1枚少ない。さらに、左から4番目の熱電発電部34の第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31に貼り付けられた熱伝導膜の枚数も、実施例15の場合より、それぞれ1枚少ない。
図25Bに、実施例16による熱発電装置の断面図を示す。以下の説明では、図24Bに示した実施例15との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
実施例16では、2番目の伝熱部材21B及び5番目の伝熱部材21Eが、5枚の熱伝導膜で構成されている。また、3番目の伝熱部材21C及び4番目の伝熱部材21Dが、3枚の熱伝導膜で構成されている。
実施例16においても、1番目、3番目、5番目の伝熱部材21A、21C、21Eに着目すると、熱発生源からの距離が遠いほど、伝熱部材が厚くなる。同様に、2番目、4番目、6番目の伝熱部材21B、21D、21Fに着目すると、熱吸収源からの距離が遠いほど、伝熱部材が厚くなる。
実施例15と同様に、実施例14で用いた厚さが徐々に変化する熱伝導膜を準備する必要はなく、均一な厚さの熱伝導膜を準備すればよい。
次に、実施例17による熱電発電装置について、図6に示した実施例4による熱電発電装置との相違点に着目して説明する。実施例4による熱電発電装置と同一の構成については説明を省略する。
実施例4による熱電発電装置の図3Aa、図3Ab〜図3Ea、図3Ebに示した製造工程は、実施例17による熱電発電装置の製造工程と共通である。以下、図3Ea、図3Ebに示した状態以降の工程について説明する。
図26Aに、折り畳み前の熱電発電素子20の平面図を示す。図26Bに、図26Aの一点鎖線26B−26Bにおける断面図を示す。第1の可撓膜30、第2の可撓膜31、第1の熱良導体37、及び第2の熱良導体38に、複数の貫通孔80を形成する。貫通孔80は、熱電発電部34内に配置され、層間配線24、層内配線27、P型熱電変換パターン32P、及びN型熱電変換パターン32Nのいずれとも重ならない位置に配置される。熱電発電素子20を折り畳んだとき、複数の貫通孔80が厚さ方向に重なる。
図27に、折り畳んだ状態の熱電発電素子20及び伝熱部材21の斜視図を示す。実施例4と同様に、第1の熱結合部材22に、3枚の第1の伝熱部材21Aが接続されており、第2の熱結合部材23に、3枚の第2の伝熱部材21Bが接続されている。
3枚の第1の伝熱部材21Aのうち最も外側の伝熱部材21Aの内側の表面に、第1の伝熱柱(第1の伝熱構造)81Aが取り付けられている。同様に、3枚の第2の伝熱部材21Bのうち最も外側の伝熱部材21Bの内側の表面に、第2の伝熱柱(第2の伝熱構造)81Bが取り付けられている。第1及び第2の伝熱柱81A、81Bには、伝熱部材21と同様に、熱伝導率の高い材料、例えば銅、アルミニウム等が用いられる。
第1の伝熱部材21A及び第2の伝熱部材21Bに、それぞれ第1の貫通孔82A及び第2の貫通孔82Bが形成されている。第1の伝熱部材21Aを熱電発電部34の間に挿入したとき、第1の貫通孔82Aと、熱電発電領域34に形成されている貫通孔80とが、厚さ方向に重なる。同様に、第2の伝熱部材21Bを熱電発電部34の間に挿入したとき、第2の貫通孔82Bと貫通孔80とが、厚さ方向に重なる。第1の貫通孔82Aと第2の貫通孔82Bとは重ならない。
熱発電装置の組み立て時に、第2の伝熱柱81Bは、貫通孔80、第1の貫通孔82Aを通過して、中央の第2の伝熱部材21Bまで到達する。第1の伝熱柱81Aは、貫通孔80、第2の貫通孔82Bを通過して、中央の第1の伝熱部材21Aまで到達する。
図28A及び図28Bに、組み立て後の熱電発電装置の断面図を示す。図28Bは、図28Aの一点鎖線28B−28Bにおける断面図に対応し、図28Aは、図28Bの一点鎖線28A−28Aにおける断面図に対応する。
第1の伝熱柱81Aが、貫通孔80、第2の貫通孔82B、及び貫通孔80を順番に通過して、中央の第1の伝熱部材21Aまで達する。第1の伝熱柱81Aは、中央の第1の伝熱部材21Aに、例えば半田85により固定され、熱的に結合されている。同様に、第2の伝熱柱81Bが、貫通孔80、第1の貫通孔82A、及び貫通孔80を順番に通過して、中央の第2の伝熱部材21Bまで達する。第2の伝熱柱81Bは、中央の第2の伝熱部材21Bに、例えば半田85により固定され、熱的に結合されている。
半田85は、組み立て前に、予め第1の伝熱柱81A及び第2の伝熱柱81Bの先端に盛られている。組み立て後に、第1の伝熱部材21A及び第2の伝熱部材21Bを、半田の融点以上まで加熱した後、降温させることにより、第1の伝熱柱81Aを、半田85を介して第1の伝熱部材21Aに固定し、第2の伝熱柱81Bを、半田85を介して第2の伝熱部材21Bに固定することができる。
第1の伝熱柱81Aは、第2の貫通孔82Bを通過する位置において、第2の伝熱部材21Bに接触しておらず、第2の伝熱部材21Bから熱的に切り離されている。同様に、第2の伝熱柱81Bも、第1の伝熱部材21Aから熱的に切り離されている。なお、ここで「熱的に切り離されている」とは、完全な断熱状態を意味するのではなく、第1の可撓膜30及び第2の可撓膜31よりも熱伝導率の高い材料を介して接続されていないことを意味する。
第1の熱結合部材22から第1の伝熱柱81Aまでの距離は、第1の熱結合部材22から第2の伝熱柱81Bまでの距離よりも長い。同様に、第2の熱結合部材23から第2の伝熱柱81Bまでの距離は、第2の熱結合部材23から第1の伝熱柱81Aまでの距離よりも長い。
最も外側の第1の伝熱部材21Aを熱発生源に接触させ、最も外側の第2の伝熱部材21Bを熱吸収源に接触させた場合について考察する。最も外側の第1の伝熱部材21Aから、第1の熱結合部材22及び第1の伝熱柱81Aを通って、内側の第1の伝熱部材21Aに熱が伝達される。また、内側の第2の伝熱部材21Bから、第2の熱結合部材23及び第2の伝熱柱81Bを通して、最も外側の第2の伝熱部材21Bまで熱が伝達される。
このため、第1及び第2の伝熱柱81A、81Bが設けられていない場合に比べて、内側の第1の伝熱部材21Aを効率的に加熱し、内側の第2の伝熱部材21Bを効率的に冷却することができる。これにより、発電効率を高めることが可能になる。
特に、第1の伝熱部材21Aのうち第1の熱結合部材22から遠い領域ほど熱が伝わり難い。この熱が伝わり難い領域に、第1の伝熱柱81Aを配置することが好ましい。一例として、第1の熱結合部材22から見て、第1の伝熱部材21Aの中間点よりも先端側の領域に、第1の伝熱柱81Aを配置することが好ましい。第2の伝熱部材21Bを配置する好ましい位置も、第1の伝熱部材21Aと同様である。
図29A〜図30を参照して、第1及び第2の伝熱柱81A、81Bの効果を確認するために行ったシミュレーションの結果について説明する。
図29Aに、シミュレーションの対象となる試料の平面図を示す。第1及び第2の伝熱部材21A、21Bの平面形状は、一辺の長さが2.5mmの正方形とした。この正方形の隣り合う2つの頂点よりもやや内側の対角線上に、第1の伝熱柱81Aを配置し、他の隣り合う2つの頂点よりもやや内側の対角線上に、第2の伝熱柱81Bを配置した。第1及び第2の伝熱柱81A、81Bの断面は、直径が0.25mmの円形とした。各辺から第1及び第2の伝熱柱81A、81Bの中心までの距離は0.625mmとした。
図29Bに、シミュレーションの対象となる試料の断面図を示す。第1の貫通孔82A及び第2の貫通孔82Bの平面形状は、直径0.4mmの円形とした。熱電発電素子20は、ポリイミドを主体とする厚さ0.1mmのシートとし、第1及び第2の伝熱部材21A、21B、及び第1及び第2の熱結合部材22、23は、アルミニウムを主体とした厚さ0.1mmのシートとした。第1及び第2の伝熱柱81A、81Bの材料は、第1及び第2の伝熱部材21A、21Bの材料と同一とした。
図29Cに、第1及び第2の伝熱柱を配置していない比較例の試料の断面図を示す。比較例においては、熱電発電素子20、第1及び第2の伝熱部材21A、21Bに貫通孔が形成されていない。
最も外側の第1の伝熱部材21Aの外側の表面の温度を100℃とし、最も外側の第2の伝熱部材21Bの外側の表面の温度を0℃とした。この条件の下で、熱電発電装置内の各位置の温度を3次元モデルシミュレーションにより求めた。
図30に、第1の伝熱部材21Aの中心に対応する位置の、厚さ方向の温度分布のシミュレーション結果を示す。横軸は、温度を単位「℃」で表し、縦軸は、厚さ方向の位置に対応する。図30の太い実線は、図29A、図29Bに示した実施例17に対応する試料のシミュレーション結果を示し、細い破線は、図29Cに示した比較例の試料のシミュレーション結果を示す。熱電発電素子20の各層の両面の温度差は、実施例17に対応する試料の方が、比較例の試料より大きいことがわかる。
このように、第1及び第2の伝熱柱81A、81Bを配置することにより、大きな温度差を生じさせることができる。このため、発電効率を高くすることが可能になる。一般的に、発電電力は、温度差の2乗に比例する。実施例17に対応する試料の発電電力は、図29Cに示した比較例の試料の発電電力の約1.5倍になる。
実施例17では、実施例4による熱電発電装置に第1及び第2の伝熱柱81A、81Bを設けたが、図2に示した実施例2、図5に示した実施例3、図7に示した実施例5、図9に示した実施例6、図13に示した実施例9、図18に示した実施例12、及び図19に示した実施例13による熱電発電装置に、第1及び第2の伝熱柱81A、81Bを設けてもよい。
図31Aに、実施例18による熱電発電装置の製造途中段階における断面図を示す。以下、図28A、図28Bに示した実施例17による熱電発電装置との相違点に着目して説明する。実施例17による熱電発電装置と同一の構成については説明を省略する。
実施例17の熱電発電装置と同様に、熱電発電素子20に貫通孔80が形成されており、第1の伝熱部材21Aに第1の貫通孔82Aが形成されており、第2の伝熱部材21Bに第2の貫通孔82Bが形成されている。第1及び第2の伝熱柱81A、81Bは設けられていない。実施例18においては、第1及び第2の伝熱柱81A、81Bの代わりに、第1の伝熱ピン90A及び第2の伝熱ピン90Bが準備される。第1及び第2の伝熱ピン90A、90Bは、熱伝導性の高い材料、例えば銅、アルミニウム等で形成される。
実施例17では、図28Aに示したように、第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23が、熱電発電素子20の折り返し部分33が現れていない縁に沿って配置されていたが、実施例18では、折り返し部分33が現れている縁に沿って配置されている。なお、実施例17と同様に、折り返し部分33が現れていない縁に沿うように、第1の熱結合部材22及び第2の熱結合部材23を配置してもよい。
図31Bに示すように、第1の伝熱ピン90Aが、最も外側の第1の伝熱部材21Aを突き破り、貫通孔80及び第2の貫通孔82B内に挿入される。さらに、中央の第1の伝熱部材21Aを突き破り、貫通孔80及び第2の貫通孔82B内に挿入され、反対側の第1の伝熱部材21Aまで達する。第2の伝熱ピン90Bも、同様に、最も外側の第2の伝熱部材21B及び中央の第2の伝熱部材21Bを突き破るとともに、貫通孔80及び第1の貫通孔82Aを通過して、反対側の第2の伝熱部材21Bまで達する。
第1の伝熱ピン90Aと第1の伝熱部材21Aとが接触することにより、両者が熱的に結合される。第1の伝熱ピン90Aの側面を半田で覆っておき、挿入後に、半田を溶融及び固化させることによって、第1の伝熱ピン90Aと第1の伝熱部材21Aとの熱伝達効率を高めてもよい。第2の伝熱ピン90Bについても同様に、側面を半田で覆っておいてもよい。
第1の伝熱ピン90Aは、第2の伝熱部材21Bに接触しておらず、第2の伝熱ピン90Bは、第1の伝熱部材21Aに接触していない。
第1の伝熱ピン90A及び第2の伝熱ピン90Bが、それぞれ実施例17の第1の伝熱柱(第1の伝熱構造)81A及び第2の伝熱柱(第2の伝熱構造)81Bと同じ機能を有する。このため、実施例18においても、実施例17と同様に、発電効率を高めることができる。
実施例18においては、熱電発電部34、第1の伝熱部材21A、及び第2の伝熱部材21Bを積層構造に組み立てた後に、第1及び第2の伝熱ピン90A、90Bが挿入される。このため、実施例17に比べて、組み立て作業が容易である。
図32に、実施例19による熱電発電装置の製造途中段階における断面図を示す。以下、図28A、図28Bに示した実施例17による熱電発電装置との相違点に着目して説明する。実施例17による熱電発電装置と同一の構成については説明を省略する。
熱電発電素子20に、実施例17と同様の貫通孔80が形成されている。両端の第1の伝熱部材21Aの内側の表面に、第1の凸型伝熱柱(嵌合部)93Aが形成されており、中央の第1の伝熱部材21Aの対応する位置に、第1の凹型伝熱柱(嵌合部)94Aが形成されている。第1の凸型伝熱柱93Aの先端、及び第1の凹型伝熱柱94Bの先端は、相互に嵌合する幾何学的形状にされている。第1の凸型伝熱柱93Aの先端を、第1の凹型伝熱柱94Aに嵌合させることにより、第1の凸型伝熱柱93Aを第1の凹型伝熱柱94Aに固定することができる。
第2の伝熱部材21Bにも、同様に、第2の凸型伝熱柱(嵌合部)93B及び第2の凹型伝熱柱(嵌合部)94Bが形成されている。第1の伝熱部材82A及び第2の伝熱部材82Bには、実施例17と同様に、それぞれ第1の貫通孔82A及び第2の貫通孔82Bが形成されている。
図33に示すように、組み立てられた状態では、第1の凸型伝熱柱93Aと第1の凹型伝熱柱94Aとが、貫通孔80及び第2の貫通孔82B内を経由して、相互に嵌合している。第2の凸型伝熱柱93Bと第2の凹型伝熱柱94Bも、同様に、貫通孔80及び第1の貫通孔82A内を経由して、相互に嵌合している。
相互に嵌合した第1の凸型伝熱柱93Aと第1の凹型伝熱柱94Aとが、図28Aに示した実施例17の第1の伝熱柱(第1の伝熱構造)81Aと同じ機能を有する。同様に、相互に嵌合した第2の凸型伝熱柱93Bと第2の凹型伝熱柱94Bとが、図28Aに示した実施例17の第2の伝熱柱(第2の伝熱構造)81Bと同じ機能を有する。このため、実施例17と同様に、発電効率を高めることができる。
実施例19においては、組み立て時に半田を溶融させるための加熱処理が不要である。
図34〜図37を参照して、実施例20による熱電発電装置の製造方法について説明する。以下、図28A、図28Bに示した実施例17による熱電発電装置との相違点に着目して説明する。実施例17による熱電発電装置と同一の構成については説明を省略する。
図34に示すように、最も外側に配置すべき第1の伝熱部材21A及び第2の伝熱部材21Bを除いて、2枚の第1の伝熱部材21A及び2枚の第2の伝熱部材21Bを、熱電発電部34を介して交互に積層する。熱電発電部34には、実施例17と同様の貫通孔80が形成されている。第1の伝熱部材21A及び第2の伝熱部材21Bには、それぞれ実施例17と同様の第1の貫通孔82A及び第2の貫通孔82Bが形成されている。
2枚の第1の伝熱部材21Aの一部分が、貫通孔80及び第2の貫通孔82Bを介して相互に対向する。この両者が対向する部分を、圧着器具100を用いて圧着する。同様に、2枚の第2の伝熱部材21Bのうち、貫通孔80及び第1の貫通孔82Aを介して対向する部分を、圧着器具100を用いて圧着する。
図35に、圧着後の熱電発電装置の部分断面図を示す。2枚の第1の伝熱部材21Aのうち少なくとも一方が変形し、第1の窪み95Aが形成される。一方の第1の伝熱部材21Aの変形した部分が、貫通孔80及び第2の貫通孔82B内を経由して、他方の第1の伝熱部材21Aに接続される。この変形した部分は、第2の伝熱部材21Bに接触していない。これにより、第1の伝熱部材21A同士の良好な熱的結合が確保されるとともに、第2の伝熱部材21Bからは熱的に切り離される。同様に、2枚の第2の伝熱部材21Bのうち少なくとも一方が変形し、両者が相互に接続される。第2の伝熱部材21Bの表面に第2の窪み95Bが形成される。
図36に示すように、第1の窪み95A及び第2の窪み95B内を、伝熱充填部材96で埋め込む。伝熱充填部材96には、例えば半田や、熱伝導率の高い接着剤等を用いることができる。最も外側の第1の伝熱部材21Aを、最も外側の熱電発電部34を介して第2の伝熱部材21Bに重ね、最も外側の第2の伝熱部材21Bを、最も外側の熱電発電部34を介して第1の伝熱部材21Aに重ねる。
最も外側の第1の伝熱部材21Aの一部が、貫通孔80及び第2の貫通孔82Bを介して、中央の第1の伝熱部材21Aに対向する。この対向する部分を、圧着器具100を用いて相互に圧着する。同様に、最も外側の第2の伝熱部材21Bの一部が、貫通孔80及び第1の貫通孔82Aを介して、中央の第2の伝熱部材21Bに対向する。この対向する部分を、圧着器具100を用いて相互に圧着する。
図37に示すように、最も外側の第1の伝熱部材21Aの一部が変形し、変形した部分が、貫通孔80及び第2の貫通孔82B内を経由して、中央の第1の伝熱部材21Aに接続される。同様に、最も外側の第2の伝熱部材21Bの一部が変形し、変形した部分が、貫通孔80及び第1の貫通孔82A内を経由して、中央の第2の伝熱部材21Bに接続される。最も外側の第1及び第2の伝熱部材21A、21Bの外側の表面に窪みが形成される。この窪みの内部を、伝熱充填部材96で埋め込む。
第1の伝熱部材21A同士が圧着された部分が、図28Aに示した実施例17の第1の伝熱柱(第1の伝熱構造)81Aと同じ機能を有し、第2の伝熱部材21B同士が圧着された部分が、図28Aに示した実施例17の第2の伝熱柱(第2の伝熱構造)81Bと同じ機能を有する。このため、実施例17と同様に、発電効率を高めることができる。第1の伝熱部材21A同士が圧着された部分は、面内方向に関して同じ位置に配置することが好ましい。同様に、第2の伝熱部材21B同士を圧着した部分も、面内方向に関して同じ位置に配置することが好ましい。
また、実施例20では、伝熱柱を用いないため、部品点数を削減し、低コスト化を図ることができる。また、圧着によって、伝熱部材が強固に接続されるため、熱電発電装置の信頼性を高めることができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
以上の実施例1〜実施例20を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
板状または膜状の外形を有し、厚さ方向に積層され、厚さ方向に温度差が生じると発電を行う複数の熱電発電部と、
積層方向に隣り合う2つの前記熱電発電部の間、及び積層方向の両端の2つの前記熱電発電部の外側の表面上に配置された複数の伝熱部材と、
積層方向に並ぶ前記伝熱部材同士を、一つおきに接続し、熱的に結合させる第1の熱結合部材と、
前記第1の熱結合部材に接続されていない前記伝熱部材同士を接続し、熱的に結合させる第2の熱結合部材と
を有する熱電発電装置。
(付記2)
さらに、積層方向に隣り合う2つの前記熱電発電部同士を接続する層間配線を有する付記1に記載の熱電発電装置。
(付記3)
前記熱電発電部の各々は、可撓膜、及び該可撓膜に形成された熱電変換材料からなる熱電変換パターンを含む熱電発電素子の一部の領域で構成され、該熱電発電素子を折り畳むことによって前記熱電発電部が積層されている付記1または2に記載の熱電発電装置。
(付記4)
前記第1の熱結合部材、及び該第1の熱結合部材に接続された前記伝熱部材は、前記可撓膜の一方の表面に形成され、該可撓膜の変形に応じて変形するた第1の熱伝導膜で形成され、
前記第2の熱結合部材、及び該第2の熱結合部材に接続された前記伝熱部材は、前記可撓膜の他方の表面に形成され、該可撓膜の変形に応じて変形するた第2の熱伝導膜で形成されている付記3に記載の熱電発電装置。
(付記5)
前記熱電発電素子の複数の折り返し部分は、前記積層方向に垂直な仮想平面の面内方向にずれている付記3または4に記載の熱電発電装置。
(付記6)
前記熱電発電部の各々は、前記第1の熱結合部材に接続された前記伝熱部材に熱的に結合し、前記可撓膜よりも熱伝導率が高い材料で形成された第1の熱良導体と、前記第2の熱結合部材に接続された前記伝熱部材に熱的に結合し、前記可撓膜よりも熱伝導率が高い材料で形成された第2の熱良導体とを含み、
前記第1の熱良導体と前記第2の熱良導体とは、前記熱電発電部の積層方向に垂直な仮想平面の面内方向にずれた位置に配置されており、
前記熱電変換パターンは、前記第1の熱良導体に重なる位置から前記第2の熱良導体に重なる位置まで延在している付記3乃至5のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
(付記7)
前記熱電発電部のすべてにおいて、前記第1の熱良導体に対して前記第2の熱良導体が、前記仮想平面の面内の同一の方向にずれている付記6に記載の熱電発電装置。
(付記8)
前記熱電発電素子の折り返し部分の幅は、前記熱電発電部の幅よりも狭く、
前記第1の熱結合部材は、前記熱電発電素子の折り返し部分が現れる第1の側面に沿って配置されており、前記熱電発電部の幅の範囲内に少なくとも一部が配置され、前記第1の側面に現れている折り返し部分の幅の範囲内には配置されていない付記3に記載の熱電発電装置。
(付記9)
前記第1の熱結合部材で構成される熱経路の断面積が、前記積層方向の第1の向きに向かって大きくなっており、前記第2の熱結合部材で構成される熱経路の断面積が、前記第1の向きと反対の向きに向かって大きくなっている付記1に記載の熱電発電装置。
(付記10)
前記第1の熱結合部材に接続された複数の前記伝熱部材においては、前記積層方向の一方の端に配置された前記伝熱部材が最も薄く、端の伝熱部材からの距離が遠いほど厚く、前記第2の熱結合部材に接続された複数の前記伝熱部材においては、前記積層方向の前記一方の端とは反対側の端に配置された前記伝熱部材が最も薄く、その端の伝熱部材からの距離が遠いほど厚い付記1に記載の熱電発電装置。
(付記11)
前記第1の熱伝導膜は、前記可撓膜の折り畳み方向の一方の端から他方の端に向かって薄くなっており、前記第2の熱伝導膜は、前記一方の端から他方の端に向かって厚くなっている付記4に記載の熱電発電装置。
(付記12)
前記第1の熱伝導膜及び前記第2の熱伝導膜の各々は、積層された複数の膜を含み、
前記第1の熱伝導膜は、前記可撓膜の折り畳み方向の一方の端から他方の端に向かって積層枚数が多くなっており、前記第2の熱伝導膜は、前記一方の端から他方の端に向かって積層枚数が少なくなっている付記4に記載の熱電発電装置。
(付記13)
さらに、前記伝熱部材のうち前記第1の熱結合部材に接続された第1の伝熱部材同士を、前記熱電発電部を貫通して熱的に結合させる第1の伝熱構造を有する付記1乃至3のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
(付記14)
さらに、前記伝熱部材のうち前記第2の熱結合部材に接続された第2の伝熱部材同士を、前記熱電発電部を貫通して熱的に結合させる第2の伝熱構造を有する付記13に記載の熱電発電装置。
(付記15)
前記第1の伝熱構造は、前記第2の伝熱部材に接触することなく、該第2の伝熱部材を厚さ方向に貫通し、前記第2の伝熱構造は、前記第1の伝熱部材に接触することなく、該第1の伝熱部材を厚さ方向に貫通している付記14に記載の熱電発電装置。
(付記16)
前記第1の伝熱構造は、2枚の前記第1の伝熱部材の相互に対向する表面に両端が固定された第1の伝熱柱を含む付記13乃至15のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
(付記17)
前記第1の伝熱構造は、
2枚の前記第1の伝熱部材の相互に対向する表面のそれぞれに形成された嵌合部を含み、一方の嵌合部と他方の嵌合部とは、相互に嵌合する幾何学的形状を有する付記13乃至16のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
(付記18)
前記第1の伝熱構造は、
少なくとも2枚の前記第1の伝熱部材を貫通し、該第1の伝熱部材に接触する伝熱ピンを含む付記13乃至16のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
(付記19)
前記第1の伝熱構造は、
相互に隣り合う2枚の前記第1の伝熱部材の一部の領域が圧着により相互に接続された構造を有する付記13乃至16のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
20 熱電発電素子
21 伝熱部材
21A 第1の伝熱部材
21B 第2の伝熱部材
22 第1の熱結合部材
23 第2の熱結合部材
24 層間配線
25、26 端子
27 層内配線
28 引き出し配線
29 外部端子
30 第1の可撓膜
31 第2の可撓膜
32 熱電変換パターン
32P P型熱電変換パターン
32N N型熱電変換パターン
33 折り返し部分
34 熱電発電部
37 第1の熱良導体
38 第2の熱良導体
40、41 メタルマスク
45 スリット
50、51 熱伝導膜
55、57 両面粘着シート
56、58 熱伝導膜
60、61 ロール
70 熱発生源
71 熱吸収源
80 貫通孔
81A 第1の伝熱柱(第1の伝熱構造)
81B 第2の伝熱柱(第2の伝熱構造)
82A 第1の貫通孔
82B 第2の貫通孔
85 半田
90A 第1の伝熱ピン(第1の伝熱構造)
90B 第2の伝熱ピン(第2の伝熱構造)
93A 第1の凸型伝熱柱(嵌合部)
93B 第2の凸型伝熱柱(嵌合部)
94A 第1の凹型伝熱柱(嵌合部)
94B 第2の凹型伝熱柱(嵌合部)
95A 第1の窪み
95B 第2の窪み
96 伝熱充填部材
100 圧着器具

Claims (10)

  1. 板状または膜状の外形を有し、厚さ方向に積層され、厚さ方向に温度差が生じると発電を行う複数の熱電発電部と、
    積層方向に隣り合う2つの前記熱電発電部の間、及び積層方向の両端の2つの前記熱電発電部の外側の表面上に配置された複数の伝熱部材と、
    積層方向に並ぶ前記伝熱部材同士を、一つおきに接続し、熱的に結合させる第1の熱結合部材と、
    前記第1の熱結合部材に接続されていない前記伝熱部材同士を接続し、熱的に結合させる第2の熱結合部材と
    を有する熱電発電装置。
  2. さらに、積層方向に隣り合う2つの前記熱電発電部同士を接続する層間配線を有する請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記熱電発電部の各々は、可撓膜、及び該可撓膜に形成された熱電変換材料からなる熱電変換パターンを含む熱電発電素子の一部の領域で構成され、該熱電発電素子を折り畳むことによって前記熱電発電部が積層されている請求項1または2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記第1の熱結合部材、及び該第1の熱結合部材に接続された前記伝熱部材は、前記可撓膜の一方の表面に形成され、該可撓膜の変形に応じて変形するた第1の熱伝導膜で形成され、
    前記第2の熱結合部材、及び該第2の熱結合部材に接続された前記伝熱部材は、前記可撓膜の他方の表面に形成され、該可撓膜の変形に応じて変形するた第2の熱伝導膜で形成されている請求項3に記載の熱電発電装置。
  5. 前記熱電発電部の各々は、前記第1の熱結合部材に接続された前記伝熱部材に熱的に結合し、前記可撓膜よりも熱伝導率が高い材料で形成された第1の熱良導体と、前記第2の熱結合部材に接続された前記伝熱部材に熱的に結合し、前記可撓膜よりも熱伝導率が高い材料で形成された第2の熱良導体とを含み、
    前記第1の熱良導体と前記第2の熱良導体とは、前記熱電発電部の積層方向に垂直な仮想平面の面内方向にずれた位置に配置されており、
    前記熱電変換パターンは、前記第1の熱良導体に重なる位置から前記第2の熱良導体に重なる位置まで延在している請求項3または4に記載の熱電発電装置。
  6. 前記熱電発電素子の折り返し部分の幅は、前記熱電発電部の幅よりも狭く、
    前記第1の熱結合部材は、前記熱電発電素子の折り返し部分が現れる第1の側面に沿って配置されており、前記熱電発電部の幅の範囲内に少なくとも一部が配置され、前記第1の側面に現れている折り返し部分の幅の範囲内には配置されていない請求項3に記載の熱電発電装置。
  7. 前記第1の熱結合部材で構成される熱経路の断面積が、前記積層方向の第1の向きに向かって大きくなっており、前記第2の熱結合部材で構成される熱経路の断面積が、前記第1の向きと反対の向きに向かって大きくなっている請求項1に記載の熱電発電装置。
  8. 前記第1の熱結合部材に接続された複数の前記伝熱部材においては、前記積層方向の一方の端に配置された前記伝熱部材が最も薄く、端の伝熱部材からの距離が遠いほど厚く、前記第2の熱結合部材に接続された複数の前記伝熱部材においては、前記積層方向の前記一方の端とは反対側の端に配置された前記伝熱部材が最も薄く、その端の伝熱部材からの距離が遠いほど厚い請求項1に記載の熱電発電装置。
  9. さらに、前記伝熱部材のうち前記第1の熱結合部材に接続された第1の伝熱部材同士を、前記熱電発電部を貫通して熱的に結合させる第1の伝熱構造を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  10. さらに、前記伝熱部材のうち前記第2の熱結合部材に接続された第2の伝熱部材同士を、前記熱電発電部を貫通して熱的に結合させる第2の伝熱構造を有する請求項9に記載の熱電発電装置。
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