JP2012079902A - 太陽電池モジュール用積層部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のシート状基材を、主剤と硬化剤からなる2液タイプの接着剤を介して積層させた太陽電池モジュール用シート積層部材であって、上記接着剤の主剤は、特定のポリウレタンジオール(A)と、脂肪族ポリカーボネートジオール(B)との混合物を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
ポリウレタンジオール(A):少なくとも脂肪族ポリカーボネートジオール(C)と、
1,6へキサンジオール(D)と、イソホロンジイソシアネート(E)と、を反応させて得られる数平均分子量が7000から13000のポリウレタンジオール
脂肪族ポリカーボネートジオール(C)100質量部に対し、1,6へキサンジオール(D)の5から15質量部と、イソホロンジイソシアネート(E)と、を反応させて得られる数平均分子量が7000から13000のポリウレタンジオール、である(1)記載の太陽電池モジュール用積層部材。
脂肪族ポリカーボネートジオール(C)100質量部に対し、1,6へキサンジオール(D)の2から8質量部と、数平均分子量が3000から4000ポリエステルジオール(H)の50から100質量部と、イソホロンジイソシアネート(E)と、を反応させて得られる数平均分子量が7000から13000のポリウレタンジオール、である(1)記載の太陽電池モジュール用積層部材。
ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能ポリウレタンジイソシアネート(G)との混合物を含み、これらの質量比率が(F):(G)=30:70〜50:50、である(1)から(5)いずれか記載の太陽電池モジュール用積層部材。
上記接着剤層5及び接着剤層6(以下、「接着剤層」ということがある)は、上記耐候性基材2、中間層基材3及び内層基材4を接合するために設けられる層である。接着剤層は、耐候性基材2、中間層基材3及び内層基材4に塗布された主剤と硬化剤からなる2液
タイプの接着剤が硬化することにより形成される。
上記接着剤の主剤成分は、ポリウレタンジオール(A)と脂肪族ポリカーボネートジオール(B)との混合物を含むことを特徴とする。主剤を構成するポリウレタンジオール(A)及び脂肪族ポリカーボネートジオール(B)は、ともに水酸基を有するポリオールであり、イソシアネート基を有する硬化剤と反応して、接着剤層を構成するものである。本発明においては、主剤を特定のポリウレタンジオール(A)と脂肪族ポリカーボネートジオール(B)を所定量配合した混合物とすることによって、接着剤層の接着性及び耐候性を向上させている。
上記接着剤の硬化剤は、ポリイソシアネート化合物を主成分とするものである。ポリイソシアネート化合物は、1分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物であり、このイソシアネート基が上記主剤のポリウレタンジオール化合物中の水酸基と反応することにより、ポリウレタンジオール化合物を架橋する。このようなポリイソシアネート化合物としては、上記主剤のポリウレタンジオール化合物を架橋することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリウレタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」)、イソシアヌレート変性のイソホロンジイソシアネート(以下、「ヌレート変性IPDI」)等を例示することができる。これらのポリイソシアネート化合物の中でも、HDIとヌレート変性IPDIとを組み合わせた混合物が水酸基に対する反応性を向上させる観点より好ましい。なお、硬化剤をHDIとヌレート変性IPDIとの混合物とする場合、HDIとヌレート変性IPDIは、70:30〜50:50(質量比)の範囲で使用することが好ましい。
上記接着剤成分である主剤及び硬化剤には、良好な塗布性及びハンドリング適正を得るために、溶剤成分を添加することが好ましい。このような溶剤成分としては、上記酢酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等のカルボン酸エステルを挙げることができるがこれに限定されない。なお、既に述べたように上記接着剤は、主剤と硬化剤の2液剤として構成されるが、主剤で使用される溶剤成分と硬化剤で使用される溶剤成分はそれぞれ独立に選択され、同一でも異なっていてもよい。
接着剤成分には、主剤、硬化剤及び溶剤の他、必要に応じてシランカップリング剤、粘着付与剤、安定化剤、充填剤、可塑剤、軟化点向上剤、触媒等を添加剤として混合することができる。シランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシラン、メチルトリエトキシシラン等のシランモノマー、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン、3−メタクリロキシプロピルエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメトキシシラン等のメタクリルシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシランを挙げることができる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等が挙げられる。安定化剤としては、酸化防止剤、紫外線防止剤等が挙げられる。充填剤としては、無機フィラー等が挙げられる。
接着剤成分は、主剤と硬化剤を主成分とするものであるが、主剤と硬化剤の配合比率は、(ポリイソシアネート化合物由来のイソシアネート基)/(ポリウレタンジオール化合物由来の水酸基)の比が1.0〜3.5の範囲であることが好ましく、さらに、1.2 〜3.0の範囲にあることが好ましい。主剤成分のポリウレタンジオール化合物と硬化剤成分のポリイソシアネート化合物との配合比率が上記範囲にあることにより、各基材を強固に接合することができる接着剤を得ることができるため好ましい。
本実施態様において、主剤と硬化剤からなる2液タイプの接着剤は接合する基材の表面に塗布され、続いて塗布された接着剤から溶剤成分が蒸発することによって、基材の表面に接着剤層を形成させる。この接着剤膜は、被接合基材の表面と接合された状態で硬化し、接着剤層となる。基材の表面に接着剤を塗布する方法は、特に制限されるものではないが、グラビアコーター法、ロールコータ法、はけ塗り法等を挙げることができる。なお、そのコーティング量としては、1.0〜10.0g/m2(乾燥状態)が望ましい。
本実施態様の裏面保護シート1は、耐候性基材2、中間層基材3及び内層基材4が接着剤層5及び接着剤層6を介して接合されてなる3層からなる積層体である。以下、各基材について説明する。
耐候性基材2は、裏面保護シート1に求められる物性を十分に満たし、且つ太陽電池モジュール用積層部材に使用される材料の中でも非常に優れた耐加水分解性を有するものである。本発明の裏面保護シート1は、裏面保護シートとして好適な物性を有する材料を使用することにより優れた耐久性を有する。なお、耐候性基材2は、シート状に成形された樹脂(「樹脂シート」)であり、フィルム等を含む概念である。
中間層基材3は、耐候性基材2と後述する内層基材4の中間層としての役割を有する基材である。この中間層基材3は、絶縁性、強度確保、水蒸気バリア性等の観点から配置される層である。
内層基材4は、太陽電池モジュールを構成する充填材と接する。このため、内層基材4に使用する材料の選択は、例えば充填材との密着性を考慮して行うことができる。充填材としてポリオレフィン系の充填材を用い、内層基材4としてポリエチレンを使用することが好ましい。ポリエチレンは、ポリオレフィン系の充填材との密着性も高く、またこれらの材料の組み合わせは太陽電池モジュール用積層部材の耐久性向上に寄与する。内層基材4に使用する材料には、他の材料を含有させてもよい。また、内層基材4には、耐候性基材2に含有されるような各種添加剤を含有させてもよい。
本発明の裏面保護シートの製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば各基材間の間に接着剤層を設けて、ドライラミネート加工により製造することができる。なお、接着剤層は、上記説明した主剤と硬化剤からなる2液タイプの接着剤を使用する。
さらに、本発明の太陽電池モジュール用積層部材は、裏面保護シートのみならず、他の太陽電池部材、例えば、太陽電池モジュールを構成するバスラインシートにも適応可能である。太陽電池素子は、太陽光を受光する受光面と、その裏側に位置する非受光面とを含むが、受光面における太陽光線の受光効率を高めるために、受光面には電極を配置せず、非受光面に異なる極性を有する複数の電極を配置したバックコンタクト型の太陽電池素子が知られている。バックコンタクト形の太陽電池素子には種々の方式がある。受光面と非受光面とを貫通する複数のスルーホールを有する半導体基板を備え、非受光面に極性が異なる複数の電極が設けられたメタルラップスルー(MWT)方式、或いはエミッタラップスルー(EWT)方式の太陽電池素子がある他、スルーホールを有しない構造の太陽電池素子もある。バックコンタクト型の太陽電池素子を備える太陽電池モジュールにおいては、バックコンタクト形の太陽電池素子から電気を取り出すにために、通常、回路になる金属箔を基材である樹脂シートの表面に積層させたバスラインシートが使用される。
複数のシート状基材を主剤と硬化剤からなる2液タイプの接着剤を介して接合して積層し、本発明の太陽電池モジュール用部材を製造した。なお、接着剤は、以下に示す主剤と硬化剤を特定の割合にて配合して製造した。
(主剤成分「ポリウレタンジオール(A)」の製造)
ポリウレタンジオール(A)を以下のように製造した。ポリウレタンジオールA−1〜A−10における各モノマー成分及びその割合を表1に示す。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコに数平均分子量1000の脂肪族ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラノールT5651」(以下、「PDC1000」と略す。)100質量部、1、6−ヘキサンジオール(5質量部)、イソホロンジイソシアネート(27.5質量部)、酢酸エチル(132.5質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−1の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC1000を(50質量部)、数平均分子量2000の脂肪族ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラノールT5662」(以下、「PDC2000」と略す。)50質量部、1、6−ヘキサンジオール(10質量部)、イソホロンジイソシアネート(31.5質量部)、酢酸エチル(141.3質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−2の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC2000を100質量部、1、6−ヘキサンジオール(15質量部)、イソホロンジイソシアネート(35.1質量部)、酢酸エチル(150.1質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−3の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機、窒素導入管を備えたフラスコに、エチレングリコール(32.3質量部)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(270.8質量部)、1、6−ヘキサンジオール(122.9質量部)、アジピン酸(228.1質量部)、イソフタル酸(664質量部)を加え、180℃から220℃にて窒素にてバブリングさせ、酸価2mgKOH/gまで反応させ、酢酸エチル(860質量部)を加え、ポリエステルジオールHの50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、32mgKOH/gであり、数平均分子量は約3500であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC1000を100質量部、ポリエステルジオールH(50質量部)、1、6−ヘキサンジオール(2質量部)、イソホロンジイソシアネート(23.8質量部)、酢酸エチル(175.8質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−4の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC1000を100質量部、ポリエステルジオールH(100質量部)、1、6−ヘキサンジオール(8質量部)、イソホロンジイソシアネート(36.4質量部)、酢酸エチル(244.4質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−4の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC1000を100質量部、イソホロンジイソシアネート(18.5質量部)、酢酸エチル(118.5質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−6の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC1000を100質量部、1、6−ヘキサンジオール(20質量部)、イソホロンジイソシアネート(54.5質量部)、酢酸エチル(174.5質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−7の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC1000を100質量部、2、2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(10質量部)、イソホロンジイソシアネート(39質量部)、酢酸エチル(149質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−8の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC1000を100質量部、エチレングリコール(10質量部)、イソホロンジイソシアネート(53質量部)、酢酸エチル(163質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−9の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコにPDC1000を100質量部、ポリエステルジオールH(150質量部)、1、6−ヘキサンジオール(8質量部)、イソホロンジイソシアネート(38.1質量部)、酢酸エチル(296.1質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールA−10の50%溶液を得た。得られた樹脂の水酸基価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
主剤成分である脂肪族ポリカーボネートジオール(B)として、下記表2に示す脂肪族ポリカーボネートジオールB−1〜B−4を準備した。なお、脂肪族ポリカーボネートジオールB−1は、数平均分子量1000の脂肪族ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラノールT5651」)、脂肪族ポリカーボネートジオールB−2は、数平均分子量2000の脂肪族ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラノールT5662」、脂肪族ポリカーボネートジオールB−3は、数平均分子量500の脂肪族ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラノールT5650」であり、脂肪族ポリカーボネートジオールB−4は、エチレングリコール(57.1質量部)、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール(220.3質量部)、1、6−ヘキサンジオール(184.7質量部)、アジピン酸(537.9質量部)から得られる数平均分子量1000の脂肪族ポリエステルジオールである。
上記で製造した主剤成分であるポリウレタンジオールA−1と脂肪族ポリカーボネートジオールB−1〜B−4を使用して、下記表3に示す主剤1〜12を調製した。また、同様に主剤成分であるポリウレタンジオールA−2〜A−10と脂肪族ポリカーボネートジオールB−1を使用して、下記表4に示す主剤13〜21を調製した。
接着剤を構成する硬化剤として、表5に示す成分組成により、硬化剤1〜6を以下のように製造した。なお、硬化剤の材料としては、イソホロンジイソシアネートのヌレート体(F)と、ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能ポリウレタンジイソシアネート(G)(旭化成ケミカルズ社製「デュラネートD101」)並びにイソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト(IPDI−TMP)、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体を用いた。なお、表5に示す数値は、溶剤を含まない固形質量であるが、製造に際しては固形分50%に調製をした。
上記で製造した主剤1〜21と硬化剤1〜6を使用し、製造例1〜20及び比較製造例1〜14に示す接着剤を製造した。なお、上記実施例及び比較例における主剤と硬化剤の組合せ及びその配合割合を表6に示した。また、主剤と硬化剤の配合は、主剤、硬化剤を溶剤に溶解させて、それぞれ50質量%(酢酸エチル溶液)とし行った。なお、上記接着剤には、主剤と硬化剤の合計100質量部に対して1〜3質量部のシランカップリング剤を添加した。使用したシランカップリング剤は、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(「Si1」)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(「Si2」)である。
(製造例1〜18及び比較製造例1〜14)
上記製造例及び比較製造例において製造した主剤と硬化剤からなる2液タイプの接着剤を使用して、シート状基材を接合して積層した太陽電池モジュール用積層部材を製造した。なお、シート状基材の接合は、公知のドライラミネート法により行った。
製造例1〜18で製造した太陽電池モジュール用積層部材について、その接着性及び耐久性を以下の評価方法によって評価を行った。評価結果を表6に示す。
○ 実使用上、問題ない
× 実使用が難しい
<接着強度の評価>
接着強度は、JIS K6854−3に準じて行い。下記基準で評価した。
○ 接着強度 5N/15mm幅以上
× 接着強度 5N/15mm幅以上
耐久性の評価は、プレッシャークッカー試験(温度120℃ 、湿度85%、圧力1.6 気圧下、168時間)後の接着強度維持率を算出し、下記基準によって評価した。
接着強度維持率=(プレッシャークッカー試験後の接着強度/初期接着強度)×100[%]
○ 接着強度維持率70%以上
× 接着強度維持率70%以下
(実施例1〜20及び比較例1〜20)
製造例14及び製造例17で製造した主剤と硬化剤からなる2液タイプの接着剤を使用して、シート状基材を接合して積層した太陽電池モジュール用積層部材の一例として裏面保護シートを製造した。表7に裏面保護シートの構成を示す。表7における使用フィルムは下記であり、積層は接着剤を溶剤酢酸エチルに溶解し、固形分塗布量2〜15g/m2(硬化後膜厚2〜15μm)となるようにグラビアコートし、30〜50℃、70〜200時間のエージング処理をして硬化させた。なお、実施例1から20について、下記公知の接着剤を実施例と同様の塗布条件で用いた積層体をそれぞれ比較例1から20とした。
ETFE:25μm、商品面 25PW、旭硝子製 社製
PET:50〜250μm、商品面 ルミラーS10、東レ 社製
シリカ蒸着PET:12μm、商品面 テックバリアLX、三菱樹脂社製
耐候性PET:50〜250μm、商品面 ルミラーX10S、東レ 社製
ポリオレフィン: HDPE
比較例接着剤(公知の接着剤):商品名 タケラック1143(登録商標)/タケネートA50(登録商標)、 三井化学 社製
2 耐候性基材
3 中間層基材
4 内層基材
5 接着剤層
6 接着剤層
Claims (10)
- 複数のシート状基材を、主剤と硬化剤からなる2液タイプの接着剤を介して積層させた太陽電池モジュール用積層部材であって、前記接着剤の主剤は、下記のポリウレタンジオール(A)と、脂肪族ポリカーボネートジオール(B)との混合物を含むことを特徴とする太陽電池モジュール用積層部材。
ポリウレタンジオール(A):少なくとも脂肪族ポリカーボネートジオール(C)と、
1,6へキサンジオール(D)と、イソホロンジイソシアネート(E)と、を反応させて得られる数平均分子量が7000から13000のポリウレタンジオール。 - 前記ポリウレタンジオール(A)が、数平均分子量が1000から2000の脂肪族ポリカーボネートジオール(C)100質量部に対し、1,6へキサンジオール(D)の5から15質量部と、イソホロンジイソシアネート(E)と、を反応させて得られる数平均分子量が7000から13000のポリウレタンジオール、である請求項1記載の太陽電池モジュール用積層部材。
- 前記ポリウレタンジオール(A)が、数平均分子量が1000から2000の脂肪族ポリカーボネートジオール(C)100質量部に対し、1,6へキサンジオール(D)の2から8質量部と、数平均分子量が3000から4000ポリエステルジオール(H)の50から100質量部と、イソホロンジイソシアネート(E)と、を反応させて得られる数平均分子量が7000から13000のポリウレタンジオール、である請求項1記載の太陽電池モジュール用積層部材。
- 前記脂肪族ポリカーボネートジオール(B)が数平均分子量1000から2000の脂肪族ポリカーボネートジオールである、請求項1から請求項3いずれか記載の太陽電池モジュール用積層部材。
- 前記ポリウレタンジオール(A)と、脂肪族ポリカーボネートジオール(B)との質量比率が、ポリウレタンジオール(A)100質量部に対して、脂肪族ポリカーボネートジオール(B)が10から20質量部、である請求項1から請求項4いずれか記載の太陽電池モジュール用積層部材。
- 前記接着剤の硬化剤は、イソホロンジイソシアネートのヌレート体(F)と、
ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能ポリウレタンジイソシアネート(G)との混合物を含み、これらの質量比率が(F):(G)=30:70〜50:50、である請求項1から請求項5いずれか記載の太陽電池モジュール用積層部材。 - 前記接着剤の主剤と硬化剤との合計100質量部に対し、1から3質量%のシランカップリング剤を含む、請求項1から請求項6いずれか記載の太陽電池モジュール用積層部材。
- 太陽電池モジュール用の裏面保護シートである請求項1から請求項7いずれか記載の太陽電池モジュール用積層部材。
- 前記裏面保護シートは、耐候性樹脂からなる最外層と、一又は複数の中間層と、最内層と、順次備え、それぞれの層間接着剤として前記接着剤を用いる請求項8記載の太陽電池モジュール用積層部材。
- 請求項1から請求項9のいずれかに記載の太陽電池モジュール用積層部材が使用された太陽電池モジュール。
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