JP2012078628A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】従来より高速な電子写真プロセスにおいても、現像耐久性、定着器汚染に優れ、かつ、保存安定性、低温定着性の優れたトナーを提供すること。
【解決手段】結着樹脂、エステルワックス、およびカルボキシル基含有ビニル系樹脂を少なくとも含有し、水系媒体中で造粒することによって得られるトナー粒子を有するトナーであって、前記トナーは、含有する結着樹脂のSP値、ビニル系極性樹脂のSP値、分子量およびトナー中の含有量、エステルワックスのトナー中の含有量および加熱脱着/GC/MS分析において検出される揮発成分の濃度を一定が範囲内にあることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法の如き記録方法に用いられるトナーに関する。
近年、電子写真方式を用いたレーザープリンターや複写機においては急速に高速化が進んでいる。そのため、耐久性及び低温定着性により優れたトナーが求められている。特に、低温定着性に関しては消費電力の低減にもつながることから、環境対応が強く求められる近年のトナー開発においては必須の要件となってきている。
また、レーザープリンター及び複写機市場の拡大に伴い、高温環境下での保管時においても、トナーが安定してその性能を発揮することが求められている。また、機器の小型化及び静音化に伴う機器内部のファンレス化などにより機器内の昇温も大きくなる傾向にある。そのため、トナーにはより高温の条件においても高い保存安定性を保つことが求められてきている。
一方、画像ムラや画像のテカリ低減及び画像への記載性の観点から、定着時に定着ローラーにオイルを塗布しないオイルレス定着が求められている。
上記背景より、オイルレス定着及び低温定着性を満たすためにワックスを内包した結着樹脂をコアとし、高現像耐久性及び高保存安定性を満たすために、高いガラス転移点を有する樹脂、あるいは、高分子量の樹脂をシェルとした所謂コアシェル構造をもつトナーが検討されている。
特許文献1にはオイルレス定着の達成とOHT画像の透過性向上を目的としてエステルワックスを内包した懸濁重合トナーが開示されている。特許文献2にはトナーの現像性、転写性、定着性の向上を達成することを目的として、ワックスを内包し、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体のコアをスチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチルの共重合体のシェルで覆ったトナーが開示されている。
特開平08−050367号公報 国際公開/2008/126865号パンフレット
上記従来例のトナーは優れた特性をもつ。しかし、従来より高速の電子写真プロセスに展開した場合には、低極性のワックスを用いた場合、定着工程において定着器が汚染される弊害が確認された。一方、同様のプロセスで高極性のワックスを用いた場合には、トナーの可塑化により、現像耐久性が悪化する弊害が確認された。また、従来より高温の環境においては保存安定性にも弊害が確認された。
すなわち本発明は、上記弊害である、定着器汚染及び現像耐久性を解決しながら、より高速のプロセスにおいても低温で定着可能なトナーを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、水系媒体中で造粒することによって得られるトナー粒子を含有するトナーにおいて、トナー中に結着樹脂、エステルワックス及びカルボキシル基を含有するビニル系樹脂(以下ビニル系極性樹脂とも言う)を含有し、含有する結着樹脂の溶解度パラメータ(以下SP値とも言う)、ビニル系極性樹脂のSP値、分子量及びトナー中の含有量、エステルワックスのトナー中の含有量およびエステルワックスの加熱脱着/GC/MS分析において検出される揮発成分の濃度を一定の範囲内にすることによって上記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、結着樹脂、エステルワックス、およびカルボキシル基含有ビニル系樹脂を少なくとも含有し、水系媒体中で造粒することによって得られるトナー粒子を有するトナーであって、
前記結着樹脂のSP値をδB(cal/cm31/2、前記カルボキシル基含有ビニル系樹脂のSP値をδP(cal/cm31/2とした時、δBが8.70以上9.50以下であり、δPが8.80以上10.00以下であり、前記カルボキシル基含有ビニル系樹脂の重量平均分子量をMw、個数平均分子量をMnとした時、Mwが1.0×104以上3.0×104以下であり、Mw/Mnが2.3以上3.0以下であり、
前記結着樹脂100.0質量部に対する前記エステルワックスの含有量が1.0質量部以上15.0質量部以下であり、前記結着樹脂100.0質量部に対する前記カルボキシル基含有ビニル系樹脂の含有量が5.0質量部以上25.0質量部以下であり、
前記エステルワックスの加熱脱着/GC/MS分析において、加熱温度200℃加熱時間10分におけるヘキサデカンのピーク検出時間以降に検出される揮発成分について、前記エステルワックス質量を基準としたヘキサデカン換算の濃度が1500(ppm)以下であるトナーであることを特徴とする。
本発明によれば、現像耐久性の低下および定着器の汚染を解決しながら、低温定着性と高温下での保存安定性を同時に満たすトナーを提供することができる。
本発明は、結着樹脂、エステルワックス、およびビニル系極性樹脂を少なくとも含有し、水系媒体中で造粒することによって得られるトナー粒子を有するトナーに係るものである。
本発明のトナーは、含有する結着樹脂のSP値、ビニル系極性樹脂のSP値、分子量およびトナー中の含有量、エステルワックスのトナー中の含有量および加熱脱着/GC/MS分析において検出される揮発成分の濃度を一定が範囲内にあることを特徴とする。そして、上記パラメータを一定の範囲内とすることで、従来より高速の電子写真プロセスにおいても現像耐久性の低下および定着器の汚染を抑制し、さらに、低温定着性と高保存安定性を同時に満たすことが可能となる。以下にその理由を説明する。
メカニズムは明らかではないが、本発明において上記課題が解決された理由を本発明者らは以下のように推定している。
一般的に、エステルワックスに代表される極性ワックスと炭化水素ワックスに代表される非極性ワックスを比較すると、結着樹脂への相溶性の観点からは、極性ワックスはトナー中で結着樹脂と相溶しやすく、非極性ワックスは相溶しにくい。そのため、極性ワックスの方がトナーを可塑化させやすく、トナーの現像耐久性および保存安定性に弊害を生じやすい。一方、ワックスの揮発性の観点からは、極性ワックスは定着工程において揮発しにくく、非極性ワックスは揮発しやすい。そのため、非極性ワックスの方が定着工程において定着器汚染の弊害を生じやすい。上記二つの現象は、いずれもワックスの分子間力の強さと相関していると考えられる。すなわち、極性ワックスでは分子間力が強いため、同じく分子間力の強い結着樹脂と相溶しやすい一方で、ワックス分子間に働く力が強いために加熱時に気化しにくく、揮発性は低い。逆に、非極性ワックスでは分子間力が弱いため、結着樹脂と相溶しにくい一方で、揮発性が高いと考えられる。
すなわち、上記二つの弊害は互いに相補的な関係にあると考えられる。そのため、従来の技術では解決することが難しかった。
本発明では、極性ワックスであるエステルワックスとビニル系極性樹脂を併用し、水系媒体中で造粒することによってトナーを製造している。このことにより、トナー内層からトナー表層に向かって、エステルワックス、結着樹脂、ビニル系極性樹脂が存在し、エステルワックスと結着樹脂が一部相溶したコアシェル構造をとることができる。また、結着樹脂とビニル系極性樹脂のSP値をコントロールすることにより、ビニル系極性樹脂がトナー表層からトナー内層に向かって濃度勾配を持って存在する相溶型のコアシェル構造とすることが可能となる。ここで、エステル結合は極性基ではあるものの、カルボキシル基等の他の極性基と比較するとその極性は高くはない。そのため、このようにトナー表層近傍により高極性のカルボキシル基を持つビニル系極性樹脂が濃度勾配を持って存在することで、結着樹脂と相溶したエステルワックスがトナー表層近傍に存在することを抑制することが可能となる。そのため、トナー表層近傍が可塑化しにくくなる。よって、現像耐久性および保存安定性の低下を抑制することができると考えられる。逆に、極性樹脂と結着樹脂が相分離して存在する場合には、極性樹脂層が薄くなるため、結着樹脂と相溶したエステルワックスがトナー表層近傍に存在することを抑制しにくい。そのため、トナー表層近傍が可塑化し、現像耐久性および保存安定性の低下を抑制するのに充分ではないと考えられる。
一方、定着器汚染はエステルワックスでは起こりにくい。しかし、揮発分のより少ないワックスを使用することで、さらに高速の系においても定着器汚染を抑制することが可能となる。そして、このことはワックスとして加熱脱着/GC/MS分析において検出される揮発成分の濃度が一定値以下のワックスを用いることで可能となると考えられる。
さらに、本発明においてビニル系極性樹脂とエステルワックスを併用することにより、ビニル系極性樹脂がトナー内層にまで相溶することを抑制することが可能となる。そのため、トナー内層は充分に軟らかく設計することが可能となる。このことにより、本発明のトナーは低温での定着が可能なトナーとなると考えられる。
本発明において、結着樹脂のSP値δB[(cal/cm31/2]は8.70以上9.50以下である。より好ましくは8.90以上9.30以下であり、さらに好ましくは9.00以上9.20以下である。
上記δBが8.70以上9.50以下である場合、その他の要件との相乗効果により、現像耐久性向上、低温定着性向上、定着器汚染の低減および保存安定性向上が達成される。特にδBは結着樹脂のSP値であることから、トナー中のコアシェル構造の形成、エステルワックスの結着樹脂への相溶性およびビニル系極性樹脂の結着樹脂への相溶性に関連する。具体的には、δBの数値により、エステルワックスおよびビニル系極性樹脂の結着樹脂との相溶性、定着工程におけるワックスの揮発性および結着樹脂のトナー内層への局在性が影響を受けると考えられる。それにより、現像耐久性向上、低温定着性向上、定着器汚染の低減および保存安定性向上への寄与が大きい。また、8.90以上9.30以下である場合には前記効果はより向上し、9.00以上9.20以下である場合には前記効果はさらに向上する。
上記δBが8.70未満の場合、結着樹脂とエステルワックスとの相溶性が高まりすぎるため、現像耐久性および保存安定性に弊害を生じる。
上記δBが9.50より大きい場合、結着樹脂とエステルワックスの相溶性が低くなりすぎるため、定着器汚染および低温定着性に弊害を生じる。また結着樹脂がトナー表層近傍に存在しやすくなるため、現像耐久性および保存安定性に弊害が生じる。
本発明において、ビニル系極性樹脂のSP値δP[(cal/cm31/2]は8.80以上10.00以下である。より好ましくは8.90以上9.50以下であり、さらに好ましくは9.00以上9.30以下である。
上記δPが8.80以上10.00以下である場合、その他の要件との相乗効果により、現像耐久性、低温定着性向上、定着器汚染の低減および保存安定性向上が達成される。特にδPはビニル系極性樹脂のSP値であることから、トナー表層近傍におけるビニル系極性樹脂の存在状態に関連する。具体的には、δPおよびδBの数値により、ビニル系極性樹脂がトナー表層近傍にどの程度結着樹脂と相溶して存在するかが影響を受けると考えられる。それにより、現像耐久性向上、保存安定性向上および低温定着性向上への寄与が大きい。また、8.90以上9.30以下である場合には前記効果はより向上し、9.00以上9.20以下である場合には前記効果はさらに向上する。
上記δPが8.80未満の場合、結着樹脂およびエステルワックスがトナー表層近傍に存在することを抑制しにくくなるため、現像耐久性や保存安定性に弊害を生じる。
上記δPが10.00より大きい場合、ビニル系極性樹脂と結着樹脂の相溶性が低下するため、ビニル系極性樹脂がトナー表層に結着樹脂と相分離して存在するようになる。そのため、エステルワックスがトナー表層近傍に存在することを抑制しにくくなることにより、現像耐久性や保存安定性に弊害を生じる。
上記各樹脂のSP値は樹脂のモノマー組成を変更すること等により制御することが可能である。
本発明において、ビニル系極性樹脂の重量平均分子量Mwは1.0×104以上3.0×104以下である。より好ましくは1.0×104以上2.0×104以下であり、さらに好ましくは1.2×104以上1.7×104以下である。
上記Mwが1.0×104以上3.0×104以下である場合、その他の要件との相乗効果により、現像耐久性、低温定着性向上、定着器汚染の低減および保存安定性向上が達成される。特にMwはビニル系極性樹脂の重量平均分子量であることから、トナー表層近傍におけるビニル系極性樹脂の存在状態に関連する。具体的にはMwの数値はδPの数値と併せてビニル系極性樹脂がトナー表層近傍において結着樹脂とどの程度相溶して存在するかに影響すると考えられる。それにより、現像耐久性向上、保存安定性向上および低温定着性向上への寄与が大きい。また、1.0×104以上2.0×104以下である場合には前記効果はより向上し、1.2×104以上1.7×104以下である場合には前記効果はさらに向上する。
上記Mwが1.0×104未満の場合、ビニル系極性樹脂が結着樹脂に相溶しすぎるため、コアシェル構造が形成されにくく、現像耐久性や保存安定性に弊害を生じる。
上記Mwが3.0×104より大きい場合、ビニル系極性樹脂と結着樹脂の相溶性が低下するため、ビニル系極性樹脂がトナー表層に相分離して存在するようになる。そのため、エステルワックスがトナー表層近傍に存在することを抑制しにくくなることにより、現像耐久性や保存安定性に弊害を生じる。
本発明において、ビニル系極性樹脂のMw/Mnは2.3以上3.0以下である。より好ましくは2.3以上2.8以下であり、さらに好ましくは2.3以上2.6以下である。
上記Mw/Mnが2.3以上3.0以下である場合、その他の要件との相乗効果により、現像耐久性向上、低温定着性向上、定着器汚染の低減および保存安定性向上が達成される。特にMwはビニル系極性樹脂の分子量分布であることから、トナー表層の状態に関連する。具体的にはMw/Mnの数値はトナー表層近傍に存在する高分子量成分と低分子量成分の量に影響すると考えられる。それにより、現像耐久性向上および低温定着性向上への寄与が大きい。また、2.3以上2.8以下である場合には前記効果はより向上し、2.3以上2.6以下である場合には前記効果はさらに向上する。
上記Mw/Mnが2.3未満の場合、表層近傍に存在する低分子量成分及び高分子量成分が少なすぎるため、現像耐久性、低温定着性に弊害を生じる。
上記Mw/Mnが3.0より大きい場合、表層近傍に存在する低分子量成分及び高分子量成分が多すぎるため、現像耐久性、低温定着性に弊害を生じる。
上記ビニル系極性樹脂のMwおよびMw/Mnはビニル系極性樹脂合成時の反応条件を変えること等により制御することが可能である。
本発明において、エステルワックスの含有量は、結着樹脂100.0質量部に対し1.0質量部以上15.0質量部以下である。より好ましくは、5.0質量部以上13.0質量部以下である。
上記エステルワックスの含有量が1.0質量部以上15.0質量部以下である場合、その他の要件との相乗効果により、現像耐久性、低温定着性向上、定着器汚染の低減および保存安定性向上が達成される。特にエステルワックスの含有量は、トナー中でのワックスの内包性に関連する。具体的には、エステルワックスの含有量により、エステルワックスの結着樹脂への相溶量が影響を受けると考えられる。それにより、現像耐久性向上、保存安定性向上、定着器汚染抑制および低温定着性向上への寄与が大きい。また、5.0質量部以上13.0質量部以下である場合には前記効果はより向上する。
上記エステルワックスの含有量が1.0質量部未満の場合、結着樹脂中に相溶しているワックスの量が少なくなりすぎるため、低温定着性に弊害が生じる。
上記エステルワックスの含有量が15.0質量部より大きい場合、結着樹脂中に相溶しているワックスの量が多くなりすぎるため、現像耐久性、定着器汚染および保存安定性に弊害が生じる。
本発明において、ビニル系極性樹脂の含有量は、結着樹脂100.0質量部に対し、5.0質量部以上25.0質量部以下である。より好ましくは8.0質量部以上20.0質量部以下であり、さらに好ましくは8.0質量部以上18.0質量部以下である。
上記ビニル系極性樹脂の含有量が5.0質量部以上25.0質量部以下である場合、その他の要件との相乗効果により、現像耐久性、低温定着性向上、定着器汚染の低減および保存安定性向上が達成される。特にビニル系極性樹脂の含有量は、トナー中のコアシェル構造に関連する。具体的には、ビニル系極性樹脂の含有量により、トナー表層の厚みが影響を受けると考えられる。それにより、現像耐久性向上、保存安定性向上、および低温定着性向上への寄与が大きい。また、8.0質量部以上20.0質量部以下である場合には前記効果はより向上し、8.0質量部以上18.0質量部以下である場合には前記効果はさらに向上する。
上記ビニル系極性樹脂の含有量が5.0質量部未満の場合、トナー表層の厚みが薄すぎるため、現像耐久性および保存安定性に弊害が生じる。
上記ビニル系極性樹脂の含有量が25.0質量部より大きい場合、トナー表層の厚みが厚くなりすぎるため、低温定着性に弊害が生じる。
本発明において、前記エステルワックスの加熱脱着/GC/MS分析において、加熱温度200℃加熱時間10分におけるヘキサデカンのピーク検出時間以降に検出される揮発成分について、前記エステルワックス質量を基準としたヘキサデカン換算の濃度は1500ppm以下である。より好ましくは1000ppm以下であり、さらに好ましくは500ppm以下である。なお、本発明において上記条件にて揮発成分の測定を行う理由としては、一つには、多くの場合定着工程が200℃前後の温度で行われることが挙げられる。また、もう一つには、10分間加熱することで、定着工程において揮発成分として発生する成分がほぼ揮発することが挙げられる。
上記エステルワックスの揮発成分濃度が1500ppm以下である場合、その他の要件との相乗効果により、現像耐久性、低温定着性向上、定着器汚染の低減および保存安定性向上が達成される。特にエステルワックスの揮発成分濃度は、定着時の揮発成分量に関連する。それにより、定着器汚染抑制への寄与が大きい。また、1000ppm以下である場合には前記効果はより向上し、500ppm以下である場合には前記効果はさらに向上する。
上記エステルワックスの揮発成分濃度が1500ppmより大きい場合、定着時の揮発成分量が多くなりすぎるため、定着器汚染の弊害を生じる。
上記エステルワックスの揮発成分濃度はエステルワックス中のアルコール成分量、酸成分量を調整すること等によって制御することが可能である。
本発明においてはさらに、結着樹脂の酸価をAvB[mgKOH/g]、エステルワックスの酸価をAvW[mgKOH/g]、ビニル系極性樹脂樹脂の酸価をAvP[mgKOH/g])とした時、AvBが2.0以下であり、AvWが1.5以下であり、AvPが8.0以上25.0以下であるとよい。
より好ましくはAvBは1.5以下、AvWは1.0以下、AvPは10.0以上20.0以下であるとよい。
上記AvB、AvWおよびAvPが上記数値範囲にある場合、ビニル系極性樹脂によるエステルワックスの遮蔽性がより良好になるとともに、ビニル系極性樹脂のトナー内層への相溶がより抑制される。それによって、現像耐久性、保存安定性および低温定着性がさらに良好となる。AvBが1.5以下、AvWが1.0以下、AvPが10.0以上20.0以下の場合には上記効果はさらに向上する。
上記各樹脂の酸価は、樹脂のモノマー組成を変更すること等により制御することが可能である。また、上記エステルワックスの酸価は、ワックス合成時の酸成分とアルカリ成分の比を調整すること等で制御することが可能である。
本発明においてはさらに、エステルワックスのSP値をδW[(cal/cm31/2]とした時、
0.20≦δB−δW≦1.00
8.20≦δW≦9.30
であるとよい。
より好ましくは
0.40≦δB−δW≦0.80
8.20≦δW≦8.80
であるとよい。
上記δBとδWの関係およびδWが上記数値範囲にある場合、結着樹脂とエステルワックスとの相溶性が最適となる。それによって、現像耐久性、低温定着性および定着器汚染がさらに向上する。加えて、ワックスの相分離状態が最適となることで離型性が向上する。また、
0.40≦δB−δW≦0.80
8.20≦δW≦8.80
を満たす場合には上記効果はさらに向上する。
上記エステルワックスのSP値はエステルワックス中のエステル結合の数や炭化水素鎖の長さを変えることにより制御することが可能である。
本発明においてはさらに、ビニル系極性樹脂のピーク分子量をMpとした時、Mpが1.0×104以上3.0×104以下であり、低分子量成分(分子量がピーク分子量MpP未満の領域)の酸価をα[mgKOH/g]、高分子量成分(分子量がピーク分子量MpP以上の領域)の酸価をβ[mgKOH/g]としたとき、0.80≦α/β≦1.20を満たすとよい。
より好ましくはMpが1.2×104以上2.0×104以下であり、0.90≦α/β≦1.10であるとよい。
上記Mpおよびα/βが上記数値範囲にある場合、トナー表層近傍においてカルボキシル基の分布が均一になる。それによって、エステルワックスがトナー表層近傍により近づきにくくなる。よって、現像耐久性および保存安定性がさらに向上する。また、Mpが1.2×104以上2.0×104以下であり、0.90≦α/β≦1.10である場合には上記効果はより向上する。
上記ビニル系極性樹脂のMpはビニル系極性樹脂合成時の反応条件を変えること等によって制御することが可能である。また、上記ビニル系極性樹脂のα/βはビニル系極性樹脂合成時の反応圧力やモノマーの添加条件を変えること等によって制御することが可能である。
続いて、以下に本発明のトナーに用いられる材料に関して説明する。
本発明のトナーに用いられるエステルワックスとしては、加熱脱着/GC/MS分析において、加熱温度200℃加熱時間10分におけるヘキサデカンのピーク検出時間以降に検出される揮発成分について、前記エステルワックス質量を基準としたヘキサデカン換算の濃度が1500ppm以下のものであれば特段の制限なく公知のワックスを用いることができる。
具体的には、以下の;ベヘン酸ベヘニル、ステアリン酸ステアリル、パルミチン酸パルミチル等に代表される単官能エステルワックス類;セバシン酸ジベヘニル、ヘキサンジオールジベヘネート等に代表される二官能エステルワックス類;グリセリントリベヘネート等に代表される三官能エステルワックス類;ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート等に代表される四官能エステルワックス類;ジペンタエリスリトールヘキサステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート等に代表される六官能エステルワックス類;ポリグリセリンベヘネート等に代表される多官能エステルワックス類;カルナバワックス、ライスワックス等に代表される天然エステルワックス類;等が挙げられる。なお、本発明においてエステルワックスとはエステル単体あるいはエステルと遊離脂肪酸、遊離アルコール、炭化水素等との混合物においてエステルの割合が75(質量%)以上のものとする。すなわち、カルナバワックス(エステルの割合80ないし85質量%)やライスワックス(エステルの割合93ないし97質量%)もエステルワックスとする。
上記エステルワックスは特段の制限なく用いることができる。とりわけ、融点60℃以上100℃未満のものが現像耐久性、保存安定性、定着器汚染と低温定着性を同時に満たすという観点から好ましく用いられる。
本発明のトナーに用いられるビニル系極性樹脂としては、カルボキシル基を含有し、SP値が8.80以上10.00以下であり、重量平均分子量が1.0×104以上3.0×104以下であり、重量平均分子量/個数平均分子量が2.3以上3.0以下のものであれば特段の制限なく公知の樹脂を用いることができる。
具体的には、以下の;アクリル酸、メタクリル酸等に代表される不飽和カルボン酸;マレイン酸等に代表される不飽和ジカルボン酸;等に代表されるカルボキシル基含有モノマーの単重合体、および、上記カルボキシル基含有モノマーと;スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等に代表されるスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等に代表される不飽和カルボン酸エステル;マレイン酸無水物等に代表される不飽和ジカルボン酸無水物;アクリロニトリル等に代表されるニトリル系ビニル単量体;塩化ビニル等に代表される含ハロゲン系ビニル単量体;ニトロスチレン等に代表されるニトロ系ビニル単量体;等との共重合体に代表されるカルボキシル基含有ビニル系樹脂が挙げられる。
上記ビニル系極性樹脂は特段の制限なく用いることができる。とりわけ、ガラス転移点が75℃以上110℃以下のものが現像耐久性、保存安定性と低温定着性を同時に満たすという観点から好ましく用いられる。
本発明のトナーに用いられる結着樹脂としては、SP値が8.70以上9.50以下のものであれば特段の制限なく公知の樹脂を用いることができる。
具体的には、以下の;ビニル系樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は混合して使用できる。なお、ビニル系樹脂としてはビニル系極性樹脂の項に示したビニル系単量体の単重合体または共重合体を用いることができる。
本発明のトナーにはさらに着色剤を含有してもよい。本発明のトナーに用いられる着色剤としては、特段の制限なく、従来公知の黒、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各色および他の色の顔料および染料、磁性体等を用いることができる。
黒色着色剤としては、具体的にはカーボンブラック等に代表される黒色顔料等が用いられる。
イエロー着色剤としては、具体的には以下の、モノアゾ化合物、ジスアゾ化合物、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、ベンズイミダゾロン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物等に代表されるイエロー顔料およびイエロー染料等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、具体的には以下の、モノアゾ化合物、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物等に代表されるマゼンタ顔料およびマゼンタ染料等が挙げられる。
シアン着色剤としては、具体的には以下の銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レ−キ化合物等に代表されるシアン顔料およびシアン染料等が挙げられる。
さらに本発明のトナーは、着色剤として磁性材料を含有させ磁性トナーとすることも可能である。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。磁性材料としては、以下の、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等に代表される酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル等に代表される金属あるいはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金及びその混合物等が挙げられる。
着色剤の好ましい配合量は結着樹脂100質量部に対して1乃至20質量部である。
本発明のトナーにはさらに荷電制御剤を含有してもよい。本発明のトナーに用いられる荷電制御剤としては、特段の制限なく従来公知の荷電制御剤を用いることができる。具体的には、負帯電制御剤として以下の、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸等に代表される芳香族カルボン酸の金属化合物;スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体または共重合体;アゾ染料あるいはアゾ顔料の金属塩または金属錯体;ホウ素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン等が挙げられる。また、正帯電制御剤として以下の、四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;ニグロシン系化合物;イミダゾール化合物等が挙げられる。なお、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体または共重合体としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸等に代表されるスルホン酸基含有ビニル系モノマーの単重合体あるいはビニル系極性樹脂の項に示したビニル系モノマーと上記スルホン酸基含有ビニル系モノマーの共重合体等を用いることができる。
本発明のトナーにはさらに流動性向上剤を含有してもよい。本発明のトナーに用いられる流動性向上剤としては、特段の制限なく従来公知の流動性向上剤を用いることができる。具体的には以下の;フッ化ビニリデン微粉未、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等に代表されるフッ素系樹脂粉末;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛等に代表される脂肪酸金属塩;酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化亜鉛粉末等に代表される金属酸化物または上記金属酸化物を疎水化処理した粉末;及び湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等に代表されるシリカ微粉末またはそれらシリカにシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルに代表される処理剤により表面処理を施した表面処理シリカ微粉末等が挙げられる。
続いて、以下に本発明のトナーの製造方法に関して説明する。
本発明のトナーの製造方法としては水系媒体中において造粒する工程を含む製造方法であれば特段の制限なく用いることができる。具体的には以下の;有機溶媒中にトナー構成成分を溶解あるいは分散させた後、水系媒体中で造粒後有機溶媒を揮発させる懸濁造粒法;トナー構成成分を溶解あるいは分散させた重合性単量体組成物を直接水系媒体中で造粒、重合する懸濁重合法;その後シード重合を利用しトナーに外層を設ける方法;界面重縮合や液中乾燥に代表されるマイクロカプセル法;等が例示できる。
上記製造方法の中でも、本発明のトナーの製造方法としては特に懸濁重合法が好ましい。懸濁重合法において本発明のトナーを得る場合には、重合性単量体にエステルワックス、ビニル系極性樹脂(および着色剤、荷電制御剤等その他材料)を均一に溶解または分散して重合性単量体組成物とする。その後、この重合性単量体組成物を必要に応じて分散安定剤を含有させた水系媒体中に適当な撹拌器を用いて分散する。その後重合反応を行わせることにより、所望の粒径を有するトナー粒子を得るものである。上記トナー粒子は重合終了後、公知の方法によって濾過、洗浄、乾燥を行い、必要により流動性向上剤を混合し表面に付着させることで、本発明のトナーを得ることができる。
本発明のトナーを得るにあたって懸濁重合法を用いた場合、エステルワックスが結着樹脂に均一に内包されること、およびビニル系極性樹脂がトナー表層に均一に存在することにより、現像耐久性、保存安定性、定着器汚染および低温定着性の更なる向上が達成される。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合の重合性単量体としては、極性樹脂の項に示したビニル系単量体が挙げられる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合、さらに重合開始剤を用いてもよい。本発明のトナーの製造に用いられる重合開始剤としては、特段の制限なく公知の重合開始剤を用いることができる。具体的には以下の、;2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等に代表されるアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ブチルパーオキシイソブチレ−ト、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等に代表される過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合、さらに公知の連鎖移動剤、重合禁止剤等を用いることができる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合、さらに水系媒体に無機または有機の分散安定剤を含有してもよい。分散安定剤としては特段の制限なく公知の分散安定剤を用いることができる。具体的には無機の分散安定剤として以下の、ヒドロキシアパタイト、第三リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛等に代表されるリン酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等に代表される炭酸塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等に代表される金属水酸化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等に代表される硫酸塩、メタケイ酸カルシウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。また、有機の分散安定剤としては以下の、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デンプン等が挙げられる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合、さらに水系媒体に界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては特段の制限なく公知の界面活性剤を用いることができる。具体的には以下の、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等に代表されるアニオン性界面活性剤;カチオン性界面活性剤;両性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;等が挙げられる。
分散安定剤として、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、より細かい粒子を得るために、水系媒体中にて上記無機化合物を生成させて用いてもよい。
例えばヒドロキシアパタイトや第三リン酸カルシウムなどのリン酸カルシウム類の場合、高撹拌下において、リン酸塩水溶液とカルシウム塩水溶液を混合するとよい。
続いて、以下に本発明の物性値の測定方法に関して説明する。
(結着樹脂、ビニル系極性樹脂およびエステルワックスのSP値)
結着樹脂、ビニル系極性樹脂およびエステルワックスの溶解度パラメータ(SP値)は、濁度滴定法により以下のように求めた。
まず、樹脂またはワックス約0.5gを100mlビーカー中に秤量した。続いて樹脂またはワックスの良溶媒としてテトラヒドロフラン(SP値 δg=9.10(cal/cm31/2)を10mlホールピペットで加え、マグネチックスターラーを用いて撹拌し、樹脂またはワックスを溶解させてサンプルとした。
続いてSP値の低い貧溶媒としてヘキサン(SP値 δpl=7.24(cal/cm31/2)を50mlのビュレットを用いてサンプルに滴下し、濁りが生じた点のヘキサンの滴下量からその時のヘキサンの体積分率φplを求めた。
一方、SP値の高い貧溶媒としてメタノール(SP値 δph=14.50(cal/cm31/2)を50mlのビュレットを用いて同様に調製したサンプルに滴下し、濁りが生じた点のメタノールの滴下量からその時のメタノールの体積分率φphを求めた。
ヘキサンを滴下して生じた濁点における樹脂のSP値δml、およびメタノールを滴下して生じた濁点における樹脂のSP値δmhは、それぞれ、以下の式(1)および式(2)から求めることができ、δmlおよびδmhの平均値が樹脂またはワックスのSP値δであり、以下の式(3)から求めることができる。
δml=φpl×δpl+(1−φpl)δg 式(1)
δmh=φph×δph+(1−φph)δg 式(2)
δ=(δml+δmh)/2 式(3)
なお、今回は良溶媒としてテトラヒドロフラン、低SP値の貧溶媒としてヘキサン、高SP値の貧溶媒としてメタノールをそれぞれ用いたが、樹脂またはワックスが溶解しにくい場合や、濁りが生じにくい場合には適宜SP値が既知の他種の溶媒を用いてもよい。
(ビニル系極性樹脂の重量平均分子量、個数平均分子量)
ビニル系極性樹脂の分子量および分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定した。
まず、室温で24時間かけて、極性樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解した。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得た。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整した。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定した。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用した。
(ビニル系極性樹脂、結着樹脂およびエステルワックスの酸価)
ビニル系極性樹脂、結着樹脂およびエステルワックスの酸価は以下の方法により測定した。
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。極性樹脂の酸価はJIS K 0070−1992に準じて測定される。具体的には、以下の手順に従って測定した。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、イオン交換水を加えて100mlとし、フェノールフタレイン溶液を得た。
特級水酸化カリウム7gを5mlの水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1lとした。炭酸ガス等に触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得た。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管した。前記水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1モル/l塩酸25mlを三角フラスコに取り、前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウム溶液の量から求めた。前記0.1モル/l塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作成されたものを用いた。
(2)操作
(A)本試験
粉砕した極性樹脂および結着樹脂の試料2.0gを200mlの三角フラスコに精秤し、トルエン:エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間かけて溶解した。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定した。尚、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとした。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン:エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行った。
(3)得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出した。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。
(ビニル系極性樹脂の分子量による分取と酸価測定)
極性樹脂Lの分子量による分取は以下の通り行った。
[装置構成]
LC−908(日本分析工業株式会社製)
JRS−86(同社製:リピートインジェクタ)
JAR−2(同社製:オートサンプラー)
FC−201(ギルソン社製:フラクションコレクタ)
[カラム構成]
JAIGEL−1H〜5H(20φ×600mm:分取カラム)
[測定条件]
温度:40℃
溶媒:THF
流量:5ml/min.
検出器:RI
分取方法は、極性樹脂のピーク分子量Mpとなる溶出時間をあらかじめ測定し、その前後で低分子量成分及び高分子量成分を分取した。分取したサンプルから溶剤を除去し酸価測定用試料とした。
酸価の測定は上述した酸価測定の方法に従い行った。
(加熱脱着装置を用いたエステルワックスの揮発成分濃度の測定)
加熱脱着装置を用いたエステルワックスの揮発成分濃度の測定は以下の通り行った。
[装置構成]
加熱脱着装置:TurboMatrixATD(パーキンエルマー社製)
GC/MS:TRACE DSQ(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)
[加熱脱着装置条件]
チューブ温度:200℃
トランスファー温度:300℃
バルブ温度:300℃
カラム圧力:150kPa
入口スプリット:25ml/min
出口スプリット:10ml/min
2次吸着管材質:TenaxTA
保持時間:10min
脱着時2次吸着管温度:−30℃
2次吸着管脱着温度:300℃
[GC/MS条件]
カラム:ウルトラアロイ(金属製カラム)UT−5(内径0.25mm、液相0.25μm、長さ30m)
カラム昇温条件:60℃(3min),350℃(20.0℃/min),350℃(10min)
なお、加熱脱着装置のトランスファーラインとGCカラムは直結させ、GC注入口は使用しない。
[内部標準入りガラスチューブの作製]
あらかじめ10mgのTenaxTA吸着剤をガラスウールで挟んだ加熱脱着装置用のガラスチューブを作製し、不活性雰囲気ガスを流した状態下で、300℃において3時間コンディショニングを行ったものを用意した。その後、重水素化ヘキサデカン(ヘキサデカンD34)100ppmのメタノール溶液5μLをTenaxTAに吸着させ、内部標準入りガラスチューブとした。
[エステルワックスの測定]
ワックス約1mgをあらかじめ300℃で焼き出ししたアルミホイルに包み、[内部標準入りガラスチューブの作製]で準備した、専用チューブに入れる。このサンプルを加熱脱着装置用のフッ素樹脂製キャップでフタをし、装置へセットした。
このサンプルを上記条件で測定し、内部標準ピークおよび、重水素化ヘキサデカン以降のピークの全ピーク面積を算出した。
[解析]
上記操作で得られたピークのうち、内部標準である重水素化ヘキサデカンのリテンションタイム以降のピークをすべて積分し、下式に従い全ピークの合計値を算出した。この際、ピークとは異なるノイズピーク等を積分値に加えないよう注意が必要である。
ワックスの揮発性分濃度(ppm)=(A1/B1×0.0005*1×0.77*2)/C1×1000000
*1・・・スタンダード溶液5μL中の重水素化ヘキサデカンの体積(μL)
*2・・・ヘキサデカンの密度(mg/μL)
A1・・・重水素化ヘキサデカン以降の全ピーク面積
B1・・・重水素化ヘキサデカン(内部標準)のピーク面積
C1・・・秤量したワックスの質量(mg)
続いて、以下に本発明のトナーを用いることができる画像形成方法に関して説明する。
本発明のトナーは特段の制限なく従来公知の画像形成方法に対して用いることが可能である。具体的には非磁性一成分接触現像方式、磁性一成分ジャンピング現像方式、二成分ジャンピング現像方式等が挙げられる。
中でも本発明のトナーは現像耐久性に優れることから、トナーへの負荷の大きい非磁性一成分接触現像方式において従来より高速の電子写真プロセスに用いても良好な特性を示す。
本発明を以下に示す実施例により具体的に説明する。しかし、これは本発明をなんら限定するものではない。以下にトナーの製造方法について記載する。実施例中及び比較例中の部は特に断りがない場合、全て質量基準である。
<ワックスの製造例>
ワックス1からワックス10として以下の表1および表2に示したワックスを用いた。ワックスの製造例を以下に示す。
(ワックス1)
スターラー、温度計および還流管を備えた1リットルの丸底三ツ首フラスコにトルエン300部を入れ、120℃にて還流させた。
・ベヘン酸 100.0部
・ベヘニルアルコール 96.0部
・p−トルエンスルホン酸 0.5部
還流下にて上記材料を加え、6時間120℃にてエステル化反応を進行させた。この間、生成する水はトルエン/水共沸にて系中より除いた。反応終了後にp−トルエンスルホン酸を炭酸水素ナトリウムを用いて中和した。得られた溶液をエバポレーションすることでトルエンを除去した。生成物を90℃に加熱後セライトろ過することによりp−トルエンスルホン酸ナトリウムを除去し、ワックス1を得た。
(ワックス2乃至9)
ワックス1の製造例において使用する材料を表1に記載のものに変える以外はワックス1の製造例と同様にしてワックス2乃至ワックス9を合成した。
Figure 2012078628
Figure 2012078628
<極性樹脂の製造例>
極性樹脂1から極性樹脂21として以下の表3および表4に示した極性樹脂を用いた。極性樹脂の製造例を以下に示す。
(極性樹脂1)
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレーブ中にキシレン(沸点144℃)300部を投入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、昇温して還流させた。
この還流下で、
・スチレン 95.10部
・メタクリル酸メチル 2.50部
・メタクリル酸 2.40部
・開始剤 ジ−tert−ブチルパーオキサイド 2.00部
の混合液を添加した後、重合温度を170℃、反応時の圧力を0.150MPaにて重合を5時間行った。その後、減圧下にて脱溶剤工程を3時間行い、キシレンを除去して、粉砕することで極性樹脂1を得た。極性樹脂1の物性を表4に示す。
(極性樹脂2乃至20)
極性樹脂1の製造例において、モノマー組成、開始剤量、反応時圧力および反応温度を表2に記載のものに変更する以外は極性樹脂1の製造例と同様にして極性樹脂2乃至極性樹脂20を合成した。極性樹脂2乃至極性樹脂20の物性を表4に示す。なお、反応時圧力に関して、大気圧と表示してある場合、還流下において反応系を開放して合成を行った。
(極性樹脂21)
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレーブ中に、
・フマル酸 48.00部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物 64.00部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド3モル付加物 64.00部
・触媒 シュウ酸チタン酸K 0.035部
上記ポリエステルモノマーおよび触媒を仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で220℃で20時間反応を行い、更に10乃至20mmHgの減圧下で1時間反応させた。その後、170℃に降温し、無水トリメリット酸を0.15部添加して、170℃で1.0時間反応させ、降温後粉砕し、極性樹脂21を得た。極性樹脂21の物性を表4に示す。
Figure 2012078628
Figure 2012078628
<着色剤分散液の製造例>
下記材料を混合し、アトライター(三井鉱山社製)にてジルコニアビーズ(3/16in)とともに200rpmで3時間撹拌し、ビーズを分離して着色剤分散液を得た。
・スチレン 36.0部
・着色剤 C.I.Pigment Blue 15:3 6.0部
<トナーの製造例>
(トナー1)
下記の方法により懸濁重合トナーを製造した。
・スチレン 44.0部
・アクリル酸n−ブチル 20.0部
・極性樹脂1 15.0部
・帯電制御剤 ボントロンE−88(オリエント化学社製) 1.0部
上記材料を混合し、2時間撹拌して極性樹脂を溶解させ、極性樹脂含有単量体組成物を得た。
・極性樹脂含有単量体組成物 80.0部
・着色剤分散液 42.0部
上記材料を混合した。続いて混合物を60℃に加温し、10.0部のワックス1を加えた。次いで、重合開始剤 パーブチルO(日油社製)5.0部を添加し、5分間撹拌した。
一方、高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850部および10%塩酸8.0部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68部を添加し、微少な難水溶性分散剤Ca3(PO42を含む水系媒体を調製した。重合性単量体組成物に重合開始剤投入後、5分たった後に、60℃の重合性単量体組成物を温度60℃に加温した水系媒体に投入し、クレアミックスを15000rpmで回転させながら15分間造粒した。その後高速撹拌機からプロペラ撹拌翼に撹拌機を変え、還流しながら60℃で5時間反応させた後、液温80℃とし、さらに5時間反応させた。重合終了後、液温を約20℃に降温し、希塩酸を加えて水系媒体のpHを3.0以下として難水溶性分散剤を溶解した。さらに洗浄、乾燥を行ってトナー粒子を得た。
その後、トナー粒子100.0部に対して、流動性向上剤として、ジメチルシリコーンオイル(20質量%)で処理され、トナー粒子と同極性(負極性)に摩擦帯電する疎水性シリカ微粉体(1次粒子径:10nm、BET比表面積:170m2/g)2.0部を加えてヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で3000rpmで15分間混合してトナー1を得た。トナー1の物性を表6に示す。
また、スラリーをろ過したろ液中の重合性単量体量を測定した結果、添加した重合性単量体の100.0質量%が結着樹脂となっていることが確認された。
さらに、上記トナー製造時と同様の単量体組成にて、着色剤、極性樹脂、帯電制御剤、ワックスを含有しない系において同様に重合反応を行い、樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子のSP値を結着樹脂のSP値δBとした。
(トナー2乃至トナー33、トナー35乃至トナー49)
トナー1の製造例において、モノマー組成、ワックス種、極性樹脂種、ワックス添加部数、極性樹脂添加部数を表5に記載のものに変更する以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー2乃至トナー33およびトナー35乃至トナー49を合成した。トナー2乃至トナー33およびトナー35乃至トナー49の物性値を表5に示す。
(トナー34)
下記の方法により、溶解懸濁トナーを製造した。
(ワックス分散剤の製造例)
・キシレン 300.0部
・ワックス1 100.0部
を温度計及び撹拌機の付いたオートクレーブ中に入れ、窒素雰囲気下、150℃に昇温した。
・スチレン 100.0部
・アクリロニトリル 84.0部
・マレイン酸モノブチル 120.0部
・ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート 5.0部
・キシレン 200.0部
の混合溶液を3時間かけて滴下し、さらに150℃で60分間保持して重合を行った。これをメタノール2000部に投入した後、ろ過、乾燥して、ワックス分散剤を得た。
(ワックス分散液の製造例)
平均粒子径20μmに解砕したワックス1:100.0部を、メタノール:100.0部に入れ、回転数150rpmで10分間撹拌して洗浄した後、濾別した。これを3回繰り返した後、濾別し、乾燥してワックスを回収した。
得られたワックス:90.0部、前記ワックス分散剤10.0部、酢酸エチル:100.0部を、直径20mmのジルコニアビーズを入れたアトライター(三井鉱山社製)に入れ、150rpmで2時間分散させた。ジルコニアビーズを分離して、ワックス分散液を得た。
(着色剤分散液の製造例)
直径20mmのジルコニアビーズを入れたアトライター(三井金属社製)に、着色剤 C.I.Pigment Blue:20.0部、酢酸エチル:80.0部を入れ、回転数300回転/分で8時間回転させた。ジルコニアビーズを分離して顔料分散液を得た。
(トナーの製造例)
・結着樹脂 スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体 100.0部
(スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合比=80:20、Mp=22000、Mw=35000、Mw/Mn=2.4、Tg=54℃)
・極性樹脂1 15.0部
・ワックス分散液 20.0部
・着色剤分散液 30.0部
・帯電制御剤 ボントロンE−88(オリエント化学社製) 1.0部
を均一に混合してトナー組成物を形成した。
一方、高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850部および10%塩酸8.0部を添加し、回転数を15000rpsに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68部を添加し、微少な難水溶性分散剤Ca3(PO42を含む水系媒体を調製した。
水系媒体を30乃至35℃に保持し、回転数15000rpsを維持しつつ、上記トナー組成物を水系媒体に投入し、2分間造粒した。その後、イオン交換水500部を投入した。通常のプロペラ撹拌装置に変更し、水系媒体を30乃至35℃に保持し、撹拌装置の回転数を150rpmとして、容器内を52kPaに減圧して酢酸エチルの残留量が200ppmになるまで留去した。
次いで、水系媒体を70℃に昇温し、70℃で30分間加熱処理した。これを冷却速度0.15℃/分で25℃まで冷却した。内温を20.0乃至25.0℃に保持しつつ、水系分散媒体中に希塩酸を添加し、難水溶性分散剤を溶解した。さらに洗浄、乾燥を行ってトナー粒子を得た。得られたトナー粒子に対してトナー1の製造例と同様に流動性向上剤を添加し、トナー34を得た。なお、スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体のSP値を結着樹脂のSP値δBとした。
(トナー50)
下記の方法により、乳化凝集トナーを製造した。
(樹脂微粒子分散液の調製)
フラスコ中で下記の材料を混合し、水系媒体を調製した。
・イオン交換水 500.0部
・非イオン性界面活性剤 ノニポール400(花王製) 6.0部
・アニオン性界面活性剤 ネオゲンSC(第一工業製薬製) 10.0部
また、下記の材料を混合し、混合溶液を得た。
・スチレン 80.0部
・アクリル酸n−ブチル 20.0部
・帯電制御剤 ボントロンE−88(オリエント化学社製) 1.0部
上記の混合溶液を上記水系媒体中に分散・乳化して、10分間ゆっくりと撹拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水溶液50部を投入した。次いで、系内を十分に窒素で置換した後、フラスコを撹拌しながらオイルバスで系内が温度70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これによりアニオン性樹脂微粒子分散液を得た。
(着色剤粒子分散液の調製)
・イオン交換水 100.0部
・着色剤 C.I.Pigment Blue15:3 6.0部
・非イオン性界面活性剤 ノニポール400(花王製) 1.0部
上記成分を混合溶解し、ウルトラタラックスT50(IKA社製)により10分間分散し、着色剤粒子分散液を得た。
(離型剤粒子分散液の調製)
・イオン交換水 100.0部
・ワックス2 10.0部
・カチオン性界面活性剤 サニゾールB50(花王製) 5.0部
上記成分を温度95℃に加熱して、ウルトラタラックスT50で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、離型剤粒子分散液を得た。
(シェル形成用微粒子分散液の調製)
・イオン交換水 100.0部
・酢酸エチル 50.0部
・極性樹脂14 15.0部
上記成分を混合撹拌した。その溶解液をウルトラタラックスT50で乳化させながら、温度80℃で加熱して6時間保持することで脱溶剤を行い、シェル形成用微粒子分散液を得た。
(トナー粒子の作製)
上記樹脂微粒子分散液、上記着色剤粒子分散液、上記離型剤粒子分散液、及びポリ塩化アルミニウム1.2部を混合して、丸型ステンレス製フラスコ中でウルトラタラックスT50を用い十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら温度51℃まで加熱した。温度51℃で60分保持した後、ここに上記シェル形成用微粒子分散液を添加した。その後、濃度0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて系内のpHを6.5に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、撹拌軸のシールを磁力シールして撹拌を継続しながら温度97℃まで加熱して3時間保持した。
反応終了後、冷却し、濾過、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引ろ過により固液分離を行った。これをさらに温度40℃のイオン交換水3Lを用いて再分散し、15分間300rpmで撹拌・洗浄した。この洗浄操作をさらに5回繰り返した後、ヌッチェ式吸引ろ過によりNo.5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してトナー粒子を得た。得られたトナー粒子に対してトナー1の製造例と同様にして流動性向上剤を添加し、トナー51を得た。なお、樹脂微粒子のSP値を結着樹脂のSP値δBとした。
(トナー51)
下記の方法により粉砕法トナーを製造した。
・結着樹脂 スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体 100.0部
(スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合比=80:20、Mp=22000、Mw=35000、Mw/Mn=2.4、Tg=54℃)
・着色剤 C.I.Pigment Blue15:3 6.0部
・帯電制御剤 ボントロンE−88(オリエント化学社製) 1.0部
・ワックス2 10.0部
上記材料を溶解混練して粉砕した。さらに、極性樹脂15の樹脂微粒子(個数平均粒子径:300nm)15.0部を添加して、ハイブリダイゼーション・システム(奈良機械製)で処理することにより、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子に対してトナー1の製造例と同様にして流動性向上剤を添加し、トナー52を得た。
Figure 2012078628
<実施例1乃至35、比較例1乃至16>
上記トナー1乃至トナー51を表6に記載の組み合わせにて評価を行った。
Figure 2012078628
続いて、以下に本発明の評価方法および評価基準について説明する。
なお、画像形成装置としては市販のレーザープリンターであるLBP−5400(キヤノン製)の改造機を用いた。
この評価機の改造点は以下のとおりである。
(1)評価機本体のギアおよびソフトウエアを変更することにより、プロセススピードが mm/secから240mm/secとなるようにした。
(2)評価に用いるカートリッジはシアンカートリッジを用いた。すなわち、市販のシアンカートリッジから製品トナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、本発明によるトナーを200g充填して評価を行った。なお、イエロー、マゼンタ、ブラックの各ステーションにはそれぞれ製品トナーを抜き取り、トナー残量検知機構を無効としたイエロー、マゼンタ、およびブラックカートリッジを挿入して評価を行った。
(3)定着器は、加熱温度を190℃±20℃に制御できるようにソフトウエアを変更した。
常温常湿環境(23℃/50%RH)下、および低温低湿環境(10℃/5%RH)下に、トナーを充填したプロセスカートリッジおよびキヤノンカラーレーザーコピー用紙(81.4g/m2)を48時間放置した。その後、両環境において濃度検知補正をした。続いて1%の印字比率の画像を2000枚まで出力した。そこで、現像ローラー融着/現像スジの評価を行った。その後さらに連続して総出力枚数6000枚まで出力した。出力には前述したキャノンカラーレーザーコピー用紙(81.4g/m2)を用いた。6000枚出力後に、現像ローラー融着/現像スジの評価を行った。また、同時に定着器汚染の評価も行った。
〔1〕現像耐久性
〔1−1〕現像スジ
2000枚出力時および6000枚出力後に、ベタ画像(M/S=0.45mg/cm2)を出力した。また、同時にカートリッジ内の現像ローラー表面を目視にて観察した。以下に判定基準を示す。
A:6000枚出力時においてもベタ画像上および現像ローラー表面にスジが確認されない。実使用上全く問題ないレベル。
B:6000枚出力時において現像ローラー表面にスジが1ないし4本程度確認されるがベタ画像上には確認されない。実使用上問題ないレベル。
C:6000枚出力時においてベタ画像上にスジが確認される。2000枚出力時においては現像ローラー表面にスジが1ないし4本程度確認されるがベタ画像上には確認されない。実使用上問題となる可能性が低いレベル。
D:2000枚出力時において。ベタ画像上にスジが確認される。実使用上問題となる可能性が高いレベル。
〔1−2〕現像ローラー融着
2000枚出力時および6000枚出力後に、ハーフトーン画像(M/S=0.10mg/cm2)を出力した。また、同時にカートリッジ内の現像ローラー上のトナーを除去し、現像ローラ表面を目視にて観察した。以下に判定基準を示す。
A:2000枚出力時および6000枚出力時においてハーフトーン画像上にトナーの現像ローラー融着による濃度ムラが見られず、また、現像ローラー上の目視でもトナー融着が確認されない。
B:6000枚出力時においてハーフトーン画像上に現像ローラー融着による濃度ムラは見られないが、現像ローラー上の目視では現像ローラー端部に融着が確認される。しかし、実使用上の問題はないレベル。
C:6000枚出力時においてハーフトーン画像上に現像ローラー融着による濃度ムラが端部に確認され、現像ローラー上の目視では現像ローラー全面に融着が確認される。2000枚出力時においてはハーフトーン画像上に濃度ムラは見られないが、現像ローラー上の目視では端部に融着が確認される。しかし、実使用上問題となる可能性は低いレベル。
D:6000枚出力時においてハーフトーン画像上に現像ローラー融着による濃度ムラが全面に確認される。2000枚出力時においてはハーフトーン画像上に現像ローラー融着による濃度ムラが端部に確認され、現像ローラー上の目視では現像ローラー全面に融着が確認される。実使用上問題となる可能性が高いレベル。
〔2〕定着器汚染
〔2−1〕定着器汚染
常温常湿環境(23℃/50%RH)下に、トナーを充填したプロセスカートリッジおよび転写紙PB PAPER GF−500(64g/m2)を48時間放置した。
常温常湿環境下での上記トナーを用いた現像耐久性評価後の評価機を用い、同環境下において上記プロセスカートリッジおよび上記転写紙を用いてトナー載り量0.45(mg/cm2)のベタ画像を100枚出力し、画像濃度ムラを目視にて評価した。また、紙詰まりの発生の有無を評価した。
A:定着器汚染に起因する画像濃度ムラは確認されず、また、周辺部材汚染に起因する紙詰まりの不具合は発生しない。
B:定着器汚染に起因する画像濃度ムラが僅かに確認されるが、周辺部材汚染に起因する紙詰まりの不具合は発生しない。実使用上問題ないレベル。
C:定着器汚染に起因する画像濃度ムラが確認されるが、周辺部材汚染に起因する紙詰まりの不具合は発生しない。実使用上問題になる可能性は低いレベル。
D:定着器汚染に起因する画像濃度ムラが確認される。また、周辺部材汚染に起因する紙詰まりの不具合が発生する。実使用上問題になる可能性が高いレベル。
〔3〕保存安定性
高温環境(60℃/10%RH)に50mlポリカップに秤量したトナー(5g)を入れ、3日間放置した。
〔3−1〕耐ブロッキング性
放置後のトナー凝集状態を観察し、保存安定性を評価した。判断基準を以下に示す。
A:トナーの流動性は高く、実使用上全く問題はない。
B:やや凝集しているが、実使用上問題はない。
C:やや凝集が目立つが、実使用上の問題は小さい。
D:凝集しており、実使用上の問題が大きい。
〔4〕定着性
〔4−1〕こすり試験
トナーが充填されたプロセスカートリッジを常温常湿環境下(23℃/50%RH)にて48時間放置する。その後、10mm×10mmの四角画像が転写紙全体に均等に9ポイント配列された画像パターンの未定着画像を出力する。転写紙上のトナー乗り量は、0.45(mg/cm2)とし、定着開始温度を評価した。尚、転写紙は、Fox River Bond(90g/m2)を使用した。定着器は、LBP−5400(キヤノン製)の定着器を外部へ取り外し、レーザービームプリンター外でも動作するようにした外部定着器を用いた。尚、外部定着器は、定着温度を任意に設定可能にし、プロセススピードを240mm/secの定着条件で測定した。
なお、定着開始の判断は、定着画像(低温オフセットした画像も含む)を50g/cm2 の荷重をかけシルボン紙〔Lenz Cleaning Paper “dasper(R)”(Ozu Paper Co.Ltd)〕で擦り、擦り前後の濃度低下率が20%未満になる温度を定着開始点と定義した。以下に判定基準を示す。
A:定着開始点が150℃以下
B:定着開始点が150℃を超えて170℃以下
C:定着開始点が170℃を超えて190℃以下
D:定着開始点が190℃を超える
〔3−2〕火脹れ
こすり試験の評価方法において、転写紙上のトナー載り量を0.90(mg/cm2)に変更する以外はこすり試験の評価方法と同様にして未定着画像を出力した。その後、こすり試験と同様の条件にて定着を行い、定着開始温度を評価した。
なお、定着開始の判断は、紙中央の四角画像に気泡状の画像剥がれが発生しなくなる温度を定着開始点と定義した。
A:定着開始点が150℃以下
B:定着開始点が150℃を超えて170℃以下
C:定着開始点が170℃を超えて190℃以下
D:定着開始点が190℃を超える
〔3−3〕高温時耐巻きつき性
高温時耐巻きつき性については、こすり試験の評価方法において転写紙をPB PAPER GF−500(64g/m2)に変更する以外はこすり試験と同様の条件で定着評価を行った。
巻きつき無く通紙できた温度の最大温度を「高温時耐巻きつき性」を評価するための温度とした。以下に判定基準を示す。
A:巻きつきなく通紙できた温度の最大温度が230℃以上
B:巻きつきなく通紙できた温度の最大温度が210℃以上230℃未満
C:巻きつきなく通紙できた温度の最大温度が190℃以上210℃未満
D:巻きつきなく通紙できた温度の最大温度が190℃未満

Claims (5)

  1. 結着樹脂、エステルワックス、およびカルボキシル基含有ビニル系樹脂を少なくとも含有し、水系媒体中で造粒することによって得られるトナー粒子を有するトナーであって、
    前記結着樹脂のSP値をδB(cal/cm31/2、前記カルボキシル基含有ビニル系樹脂のSP値をδP(cal/cm31/2とした時、δBが8.70以上9.50以下であり、δPが8.80以上10.00以下であり、前記カルボキシル基含有ビニル系樹脂の重量平均分子量をMw、個数平均分子量をMnとした時、Mwが1.0×104以上3.0×104以下であり、Mw/Mnが2.3以上3.0以下であり、
    前記結着樹脂100.0質量部に対する前記エステルワックスの含有量が1.0質量部以上15.0質量部以下であり、前記結着樹脂100.0質量部に対する前記カルボキシル基含有ビニル系樹脂の含有量が5.0質量部以上25.0質量部以下であり、
    前記エステルワックスの加熱脱着/GC/MS分析において、加熱温度200℃加熱時間10分におけるヘキサデカンのピーク検出時間以降に検出される揮発成分について、前記エステルワックス質量を基準としたヘキサデカン換算の濃度が1500(ppm)以下であることを特徴とするトナー。
  2. 前記結着樹脂の酸価をAvB(mgKOH/g)、前記エステルワックスの酸価をAvW(mgKOH/g)、前記カルボキシル基含有ビニル系樹脂の酸価をAvP(mgKOH/g)とした時、AvBが2.0以下であり、AvWが1.5以下であり、AvPが8.0以上25.0以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記エステルワックスのSP値をδW(cal/cm31/2とした時、
    0.20≦δB−δW≦1.00
    8.20≦δW≦9.30
    を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記カルボキシル基含有ビニル系樹脂のピーク分子量をMpとした時、Mpが1.0×104以上3.0×104以下であり、低分子量成分(分子量がピーク分子量MpP未満の領域)の酸価をα(mgKOH/g)、高分子量成分(分子量がピーク分子量MpP以上の領域)の酸価をβ(mgKOH/g)としたとき、0.80≦α/β≦1.20を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記トナー粒子が重合性単量体及び着色剤を少なくとも含有する重合性単量体組成物を水系媒体に加え、前記水系媒体中で前記重合性単量体組成物を造粒して該重合性単量体組成物の粒子を形成し、前記重合性単量体組成物の前記粒子に含まれる前記重合性単量体を重合して得られることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナー。
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