JP2012078431A - 液晶パネル及びこれを備えた液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】視野角特性やコントラストの優れた液晶パネル及びこれを用いた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶セル10と、液晶セル10の背面側に貼合された第1の偏光板20と、液晶セル10の視認側に貼合された第2の偏光板30とを備えた液晶パネル2である。液晶セル10は、対向する一対の光透過性基板11と、液晶層13と、電極12と、第1の位相差層16と、を備えた位相差層インセルタイプの液晶セルである。第1の偏光板20は、第1の外側樹脂フィルム25と、第1の偏光フィルム21と、第1の粘着剤層27と、がこの順に積層され、第2の偏光板30は、第2の外側樹脂フィルム35と、第2の偏光フィルム31と、第2の粘着剤層37と、がこの順に積層されている。第1の偏光板20と第2の偏光板30のいずれか少なくとも一方は、偏光フィルムと粘着剤層との間に配置された第2の位相差層23を更に備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶パネル及びこれを備えた液晶表示装置に関し、特に、位相差層インセルタイプの液晶セルを用いた液晶パネル及びこれを備えた液晶表示装置に関する。
携帯電話,携帯情報端末,コンピュータ用のモニター,テレビなどの情報用表示デバイスとして、液晶表示装置(LCD)が使用されている。近年、消費電力が少なく、低電圧で駆動し、軽量かつ薄型の液晶表示装置が急速に普及してきている。液晶技術の進展に伴い、さまざまなモードの液晶表示装置が提案されており、応答速度やコントラスト、狭視野角といった液晶表示装置に特有の問題点が解消されつつある。しかしながら、液晶表示装置は、依然として陰極線管(CRT)に比べて視野角が狭いことが指摘されており、視野角拡大のための各種試みがなされている。
液晶表示装置は、画像表示手段としての液晶パネルを備えている。一般に、液晶パネルは、主として基板ガラス内に液晶材料を封入した液晶セルと、この液晶セルの基板ガラス表面に貼合された偏光板により構成されている。そして、液晶セル内の液晶材料に電圧を印加することで液晶分子の配向を電気的に制御し、画像の表示制御を行っている。
このような液晶セルの一つに、正又は負の誘電率異方性を有する棒状の液晶分子を基板に対して垂直に配向させた、垂直配向(VA)モードの液晶セルがある。この垂直配向モードは、非駆動状態においては、液晶セルの液晶分子が基板に対して垂直に配向しているため、光は偏光の変化を伴わずに液晶層を通過する。このため、液晶パネルの上下に互いに吸収軸が直交するように直線偏光板を配置することで、正面から見た場合にほぼ完全な黒表示を得ることができ、高いコントラスト比を得ることができる。
しかしながら、液晶セルに偏光板のみを備えたVAモードの液晶表示装置では、それを斜めから見た場合に、配置された偏光板の軸角度が90°からずれてしまうことと、セル内の棒状の液晶分子が複屈折を発現することに起因して光漏れが生じてしまう。その結果、見る角度によってコントラスト比の著しい変動や大きな色調変化を引き起こすという不具合があった。なお、このような液晶表示装置を斜めから見た場合のコントラスト比と色変化を「視野角特性」と呼ぶ。
この視野角特性の不具合を解消するためには、液晶セルと直線偏光板の間に光学補償フィルムを配置する必要がある。従来は、光学補償フィルムとして二軸性の位相差フィルムを液晶セルと上下の偏光板の間にそれぞれ1枚ずつ配置する仕様や、一軸性の位相差フィルムと完全二軸性の位相差フィルムを、それぞれ1枚ずつ液晶セルの上下に配置する仕様、2枚とも液晶セルの片側に配置する仕様などが採用されてきた。例えば、特許文献1には、垂直配向モードの液晶表示装置において、上下の偏光板と液晶セルの間に、それぞれAプレート(すなわち、正の一軸性位相差フィルム)とCプレート(すなわち、完全二軸性位相差フィルム)を配置することが記載されている。このように、液晶セルのモード等に応じて種々の位相差フィルムを適宜選択して配置することで、最適な視野角特性やコントラスト比を実現している。
従来、位相差フィルムとしては、特許文献1のように、液晶セルの外側に配置する、いわゆる位相差層「アウトセル」タイプのものが多かった。しかしながら、近年、液晶セルの内部に位相差層を形成する、いわゆる位相差層「インセル」タイプの液晶パネルが開発されている。
例えば、特許文献2には、主としてIPSモードの液晶表示装置において、ホメオトロピック配向した位相差層としての「+Cプレート(正のCプレート:ポジティブCプレートともいう)」を備えた位相差層インセルタイプの液晶セルが開示されている。また、特許文献3には、液晶セル内の基盤と液晶層との間に設けられ、負の屈折率異方性を有する位相差板(すなわち、負のCプレート:ネガティブCプレートともいう)が設けられた液晶表示装置が開示されている。
このように、位相差層を液晶セル内に設けることで、厚みのある位相差フィルムを液晶セルの表面に貼合する必要がなくなるため、液晶パネルのさらなる薄型化・軽量化を図ることができる。また、位相差フィルムの厚みに起因する視差(パララックス)も低減することができるなど、メリットが多い。
特開2001−109009号公報(請求項15、段落0036) 特開2009−40984号公報(請求項1,段落0082,0131) 特開2000−221506号公報(請求項2,3、段落0037)
このように、通常、インセルの位相差層は、Cプレートの位相差層が多く、このCプレートとしての位相差層だけでは、光学補償機能は不十分である。例えば、VAモードの液晶セルに対し、Cプレートとしての位相差層は液晶層自体が有する複屈折を補償することが可能であるが、液晶セルの両面にクロス二コルに配置された偏光板の偏光軸直交性に視野角依存性があり、VAモードの液晶セルを斜め方向から見たときに光漏れが生じるなど、視野角特性やコントラスト比が劣ることがある。
本発明の目的は、視野角特性やコントラストの優れた液晶パネル及びこれを用いた液晶表示装置を提供することである。
上記課題は、本発明の液晶パネルによれば、液晶セルと、前記液晶セルの背面側に貼合された第1の偏光板と、前記液晶セルの視認側に貼合された第2の偏光板とを備えた液晶パネルであって、前記液晶セルは、対向する一対の光透過性基板と、前記一対の光透過性基板の間に封入された液晶層と、前記一対の光透過性基板の間に形成され、電圧の印加により前記液晶層の配向状態を変化させる電極と、前記一対の光透過性基板の間に形成された第1の位相差層と、を備えた位相差層インセルタイプの液晶セルであり、前記第1の偏光板は、第1の外側樹脂フィルムと、ポリビニルアルコール系樹脂からなる第1の偏光フィルムと、第1の粘着剤層と、がこの順に積層され、前記第2の偏光板は、第2の外側樹脂フィルムと、ポリビニルアルコール系樹脂からなる第2の偏光フィルムと、第2の粘着剤層と、がこの順に積層され、前記第1の偏光板と前記第2の偏光板のいずれか少なくとも一方は、偏光フィルムと粘着剤層との間に配置された第2の位相差層を更に備えることにより解決される。
この場合、前記第1の位相差層は、波長590nmにおける面内位相差値が10nm以下であり、かつ厚み方向位相差値が20〜400nm又は−400〜−20nmの範囲にあるCプレートであると好適である。
また、前記第2の位相差層は、ポリプロピレン系樹脂からなる位相差フィルムであることが好ましい。
さらに、前記第2の位相差層は、以下のいずれかであることが好ましい。
波長590nmにおける面内位相差値が40〜500nmの範囲にあるポジティブAプレート;
波長590nmにおける面内位相差値が40〜500nmの範囲にあり、厚み方向位相差値が20〜500nmの範囲にあるポジティブBプレート;
波長590nmにおける面内位相差値が10〜300nmの範囲にある1/4波長板;
波長590nmにおける面内位相差値が10〜300nmの範囲にある1/4波長板と、波長590nmにおける面内位相差値が240〜400nmの範囲にある1/2波長板とが積層された複合位相差板。
さらにまた、前記第2の位相差層は、前記第1の偏光板と前記第2の偏光板のいずれか一方にのみ設けられ、前記第1の偏光板と前記第2の偏光板のうち前記第2の位相差層と反対側の偏光板には、偏光フィルムと粘着剤層との間に無配向性フィルムが配置されると好適である。
また、前記液晶セルは、VAモードの液晶セル又はIPSモードの液晶セルであることが好ましい。
また、上記課題は、本発明の液晶パネルによれば、上記のいずれかに記載の液晶パネルを備えることにより解決される。
本発明の偏光パネル及び液晶表示装置によれば、第1の位相差層を備えた位相差層インセルタイプの液晶セルに加えて、第1の偏光板又は第2の偏光板のいずれか少なくとも一方に第2の位相差層を備えている。このため、第1の位相差層のみを備えた従来の位相差層インセルタイプの液晶パネルや液晶表示装置に比べて、視野角特性やコントラスト比がより向上したものとなる。
透過型VAモードの液晶パネル及び液晶表示装置の断面模式図である。 半透過型VAモードの液晶パネル及び液晶表示装置の断面模式図である。 IPSモードの液晶パネル及び液晶表示装置の断面模式図である。 透過型VA直線偏光モードの液晶パネルの具体例である。 透過型VA直線偏光モードの液晶パネルの具体例である。 透過型VA直線偏光モードの液晶パネルの具体例である。 半透過型VA円偏光モードの液晶パネルの具体例である。 半透過型VA円偏光モードの液晶パネルの具体例である。 透過型IPS直線偏光モードの液晶パネルの具体例である。 透過型IPS直線偏光モードの液晶パネルの具体例である。
以下、本発明のいくつかの実施形態について、図を参照して説明する。なお、本発明は以下に説明する部材や配置等によって限定されず、これらの部材等は本発明の趣旨に沿って適宜改変することができる。
本発明の液晶パネルは、第1の位相差層を内部に有する位相差層インセルタイプの液晶セルの背面側と視認側にそれぞれ偏光板を備えており、これら偏光板のいずれか少なくとも一方に第2の位相差層を備える点を特徴とする。液晶セル内に設けられる第1の位相差層と、偏光板に設けられる第2の位相差層は、液晶セルのモードなどに応じて適宜最適なものを選択して用いることができる。液晶セルのモードは特には限定されず、例えばVAモード、IPSモード、TNモード、STNモード、OCBモード、ASMモードなどを使用することができる。以下の実施形態では、液晶セルのモードとして透過型VAモード、半透過型VAモード、IPSモードの3種についてそれぞれ具体的に説明する。
<透過型VAモード:第1の実施形態>
(液晶パネル10及び液晶表示装置1)
図1は、本発明の第1の実施形態における液晶パネルと液晶表示装置の断面模式図を示している。この実施形態では、液晶セルとして透過型VAモード(Vertical Alignmentモード:垂直配向モード)を用いた例について説明する。この図に示した液晶表示装置1は、液晶パネル2と、バックライト41と、光拡散板43と、を備えている。液晶パネル2は、液晶セル10と、液晶セル10の背面側の面に貼合された背面側偏光板としての第1の偏光板20と、液晶セル10の視認側の面に貼合された視認側偏光板としての第2の偏光板30と、から構成されている。
ここで、「背面側偏光板」とは、液晶パネル2を液晶表示装置1に搭載した際にバックライト41側に位置する偏光板を意味する。また、「視認側偏光板」とは、液晶パネル2を液晶表示装置1に搭載した際に観測者が視認する側(バックライト41とは反対側)に位置する偏光板を意味する。
(液晶セル10)
液晶セル10は、ガラスなどの光透過性基板の間に液晶物質を封入した表示素子である。液晶セル10は、図示しない表示制御装置からの電気的制御により液晶物質の分子配向を変化させることで、液晶セル10の背面側に配置した偏光板により偏光されたバックライト41の光の偏光状態を変化させ、液晶セル10の視認側に配置した偏光板を透過する光量を制御することによって画像を表示させる。本実施形態の液晶セル10は、VAモード(垂直配向モード)であり、正又は負の誘電率異方性を有する棒状の液晶分子を光透過性基板に対して垂直に配向させている。以下、液晶セル10の具体的構成について説明する。
図に示すように、液晶セル10は、互いに対向した一対の光透過性基板11と、この光透過性基板11の間に封入された液晶層13と、光透過性基板11の間に形成された一対の電極12と、一方の光透過性基板11の側に配置されたカラーフィルタ14と、電極12の表面全体に積層された配向膜15と、を備えている。光透過性基板11は、ガラス基板などの光を透過させる材料で形成された基板である。電極12としては、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が用いられる。薄膜トランジスタのうち、電圧が印加される電極部分としては、ITO(Indium Tin Oxide)などの金属材料をスパッタリングなどにより光透過性基板11上にパターニングした透明導電膜が用いられる。一対の電極12のうち、背面側(バックライト41側)の電極は画素電極であり、視認側の電極は共通電極であり、これらは互いに対向して配置されている。なお、電極12側のカラーフィルタ14の表面には、通常、図示しないオーバーコート層が設けられている。
液晶層13は、上述した液晶分子を光透過性基板11の間に封止材を用いて封止したものである。液晶分子としては、ネマティック液晶分子が好ましく用いられる。カラーフィルタ14は、特定の波長域の光を透過又は遮断するフィルタであり、赤(R)、緑(G)、青(B)やブラックマトリックス(BM)などの画素を基板上に配置したものである。配向膜15は、電極12の表面全体を被覆しており、電極12に電圧を印加していない状態で、液晶分子の配向を光透過性基板11に対して垂直に配向した状態に保持する機能を有している。
VAモードの液晶セル10では、電極12に電圧を印加していないとき(非駆動時)には、液晶層13の液晶分子は光透過性基板11に対して垂直に配向する。一方、電極12に電圧を印加したとき(駆動時)には、液晶層13の液晶分子は光透過性基板11に対して水平に配向する。これにより、特に黒表示の際に正面から見たときの光漏れなどが少なく、高いコントラスト比を得ることができる。
本発明の液晶セル10は、一対の光透過性基板11で挟まれた内側に第1の位相差層16を備えた、いわゆる「位相差層インセルタイプ」のセルである点を特徴としている。図中では、第1の位相差層16は、視認側の電極12(共通電極)とカラーフィルタ14との間に設けられている。
第1の位相差層16は、公知の材料や方法で作製することができる。例えば、第1の位相差層16の材料として架橋性液晶化合物や重合性液晶化合物などを含有する液晶組成物を用い、ラビング法、光配向法、放射線硬化法、レーザー配向法などの方法により、光透過性基板11の表面に直接コーティングするか、あるいは他の基材の表面に位相差層を形成して光透過性基板11の上に移設する方法などが挙げられる。第1の位相差層16の材料や製造方法の詳細は、例えば、上述した特許文献1や特許文献2のほか、特開2007−279705号公報、特開2007−279477号公報、特開2007−279688号公報、特開2007−332195号公報、特開2009−58610号公報、特開2009−157334号公報、特開2010−078971号公報などを参照することができる。
なお、図では、電極12とカラーフィルタ14の間に第1の位相差層16を配置した例について説明しているが、第1の位相差層16が設けられる位置としてはこれに限定されない。例えば、背面側の光透過性基板11と背面側の電極12(画素電極)との間、背面側の電極12(画素電極)と背面側の配向膜15との間、視認側の光透過性基板11とカラーフィルタ14との間、視認側の電極12(共通電極)と視認側の配向膜15との間など、所望の位置に第1の位相差層16を設けるようにしてもよい。
光学補償機能の観点から、液晶セル10の内部に形成される第1の位相差層16としては、Cプレート(完全二軸性位相差層)が好ましい。本発明の第1の位相差層16としては、波長590nmにおける面内位相差値が10nm以下であり、かつ厚み方向位相差値が20〜400nm又は−400〜−20nmの範囲にあるCプレートが好適である。特に、本実施形態のVAモードの液晶セル10では、液晶分子自体の複屈折を打ち消すために、第1の位相差層16としては負の屈折率異方性を有する、いわゆるネガティブCプレート(負の完全二軸性位相差層)が好適である。ここで、ネガティブCプレートは、位相差層の面内遅相軸方向の屈折率をn、位相差層の面内進相軸方向の屈折率をn、位相差層の厚み方向の屈折率をnとしたときに、「n=n>n」の関係となる位相差層である。ネガティブCプレートの厚み方向位相差値は20〜400nmの範囲が好ましい。
なお、厚み方向の屈折率異方性は、式(2)により定義される厚み方向位相差値Rthで表される。厚み方向位相差値Rthは、面内位相差値R、遅相軸を傾斜軸として40°傾斜して測定した位相差値R40、フィルムの厚みd、フィルムの平均屈折率nを用いて、式(1)と次式(4)〜(7)から数値計算によりn、n、nを求め、これらを式(2)に代入して算出することができる。また、Nz係数=は、式(3)から算出することができる。以下、本明細書の他の記載において同様である。
0=(nx−ny)×d (1)
th=〔(nx+ny)/2−nz〕×d (2)
z係数=(nx−nz)/(nx−ny) (3)
40=(n−ny′)×d/cos(φ) (4)
(n+n+n)/3=n (5)
ここで、
φ=sin−1[sin(40°)/n] (6)
y′=n×n/[n ×sin(φ)+n ×cos(φ)]1/2 (7)
市販の位相差測定装置では、ここに示した数値計算を装置内で自動的に行い、面内位相差値Rや厚み方向位相差値Rthなどを自動的に表示するようになっているものが多い。このような測定装置としては、例えば、KOBRA−WR(王子計測機器(株)製)を挙げることができる。
ネガティブCプレートの材料や製造方法については、上述したように公知技術を用いることができる。例えば、ネガティブCプレートを構成する液晶材料としては、ディスコチック液晶、コレステリック液晶、ねじれネマティック液晶などが好ましく用いられる。また、液晶セル10内にネガティブCプレートを製膜する方法としては、液晶セル10の他の層(例えば、カラーフィルタ14)の表面に直接塗布するなどの方法で行うことができる。
(バックライト41)
バックライト41は、液晶セル10を照明する装置である。バックライト41としては、エッジライト式や直下型方式などの種類が挙げられる。エッジライト式は、側面に配置した冷陰極管などの光源から導光板を通じて液晶セル10に光を照射する。また、直下型方式では、液晶セル10の背面側に光源を配置して液晶セル10に光を照射する。バックライト41の種類は、画像表示装置1の用途等に応じたものを適宜採用することができる。
(光拡散板43)
光拡散板43は、バックライト41からの光を拡散させる機能を有する光学部材であって、例えば、熱可塑性樹脂に光拡散剤である粒子を分散させて光拡散性を付与したもの、熱可塑性樹脂フィルムの表面に凹凸を形成して光拡散性を付与したもの、熱可塑性樹脂フィルムの表面に粒子が分散された樹脂組成物の塗布層を設け、光拡散性を付与したものなどであり得る。その厚みは、0.1〜5mm程度とすることができる。
光拡散板43と液晶パネル2との間には、輝度向上シート(反射型偏光フィルムである「DBEF」など)、光拡散シートなど、他の光学機能性を示すシート又はフィルムを配置することもできる。他の光学機能性を示すシート又はフィルムは、必要に応じて2枚以上、複数種類配置することも可能である。
(第1の偏光板20)
第1の偏光板20は、液晶セル10の背面側に配置される偏光板である。図1に示すように、第1の偏光板20は、第1の外側樹脂フィルム25と、第1の偏光フィルム21と、第1の粘着剤層27と、をこの順に積層した層構成を有している。さらに、本実施形態では、第1の偏光フィルム21と第1の粘着剤層27との間に第2の位相差層23を備えている。以下、第1の偏光板20を構成する各層について説明する。
(1)第1の偏光フィルム21
第1の偏光フィルム21は、自然光を直線偏光に変換する機能を有する部材である。第1の偏光フィルム21としては、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものを用いることができる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができ、ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%程度であり、好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用することができる。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000程度であり、好ましくは1,500〜5,000程度である。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、第1の偏光フィルム21の原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系原反フィルムの厚みは特に限定されないが、例えば10〜150μm程度である。
第1の偏光フィルム21は、通常、このようなポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、ホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程、を経て製造される。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素による染色の前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合には、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。また、複数の段階で一軸延伸を行うこともできる。一軸延伸には、周速度の異なるロール間で一軸に延伸する方法や、熱ロールを用いて一軸に延伸する方法などが採用できる。また、一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、水等の溶剤を用いてポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常3〜8倍程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの二色性色素による染色は、例えば、二色性色素を含有する水溶液にポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法により行うことができる。二色性色素として、具体的にはヨウ素や二色性染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水に浸漬して膨潤させる処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は、通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は、水100重量部あたり、通常0.01〜1重量部程度であり、ヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部あたり、通常0.5〜20重量部程度である。染色に用いる水溶液の温度は、通常20〜40℃程度である。また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常20〜1,800秒程度である。
一方、二色性色素として二色性染料を用いる場合は、通常、水溶性二色性染料を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液における二色性染料の含有量は、水100重量部あたり、通常1×10−4〜10重量部程度であり、好ましくは1×10−3〜1重量部程度である。この水溶液は、硫酸ナトリウムなどの無機塩を染色助剤として含有していてもよい。染色に用いる二色性染料水溶液の温度は、通常20〜80℃程度である。また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常10〜1,800秒程度である。
二色性色素による染色後のホウ酸処理は、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬することにより行うことができる。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の含有量は、水100重量部あたり、通常2〜15重量部程度であり、好ましくは5〜12重量部程度である。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、このホウ酸含有水溶液はヨウ化カリウムを含有することが好ましい。ホウ酸含有水溶液におけるヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部あたり、通常0.1〜15重量部程度であり、好ましくは5〜12重量部程度である。ホウ酸含有水溶液への浸漬時間は、通常60〜1,200秒程度であり、好ましくは150〜600秒程度、更に好ましくは200〜400秒程度である。ホウ酸含有水溶液の温度は、通常50℃以上であり、好ましくは50〜85℃、より好ましくは60〜80℃である。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬することにより行うことができる。水洗処理における水の温度は、通常5〜40℃程度であり、浸漬時間は、通常1〜120秒程度である。
水洗後は乾燥処理が施されて、第1の偏光フィルム21が得られる。乾燥処理は、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行うことができる。乾燥処理の温度は、通常30〜100℃程度であり、好ましくは50〜80℃である。乾燥処理の時間は、通常60〜600秒程度であり、好ましくは120〜600秒である。
こうしてポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、一軸延伸、二色性色素による染色とホウ酸処理が施され、第1の偏光フィルム21が得られる。第1の偏光フィルム21の厚みは、例えば2〜40μm程度とすることができる。
(2)第2の位相差層23
第2の位相差層23は、面内位相差値が10〜500nmの範囲にあり、光学異方性を有する樹脂フィルムである。本実施形態の第2の位相差層23は、第1の偏光フィルム21の内側(液晶セル10側)に積層されている。第2の位相差層23としては、光学補償機能を有する光学補償フィルムや、直交する偏光成分に位相差を生じさせる波長板などを用いることができる。
ここで、光学補償フィルムとしては、以下の位相差フィルムを例示することができる。
(a)波長590nmにおける面内位相差値が40〜500nmの範囲にあるポジティブAプレート;
(b)波長590nmにおける面内位相差値が40〜500nmの範囲にあり、厚み方向位相差値が20〜500nmの範囲にあるポジティブBプレー
また、波長板としては、以下の位相差フィルムを例示することができる。
(c)波長590nmにおける面内位相差値が10〜300nmの範囲にある1/4波長板;
(d)波長590nmにおける面内位相差値が10〜300nmの範囲にある1/4波長板と、波長590nmにおける面内位相差値が240〜400nmの範囲にある1/2波長板とが積層された複合位相差板。
(a)ポジティブAプレート
ポジティブAプレートは、樹脂フィルムを一軸延伸した正の一軸延伸位相差フィルムであり、液晶セル10に貼合したときに偏光軸直交性の視野角依存を補償して視野角を広げる光学補償機能を有している。ポジティブAプレートは、樹脂を製膜した未延伸フィルムを一軸方向に延伸することで作製することができる。ポジティブAプレートは、フィルムの面内遅相軸方向の屈折率をn、フィルムの面内進相軸方向の屈折率をn、フィルムの厚み方向の屈折率をnとしたときに、「n>n=n」の関係となる位相差フィルムである。ポジティブAプレートとしては、波長590nmにおける面内位相差値が40〜500nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50〜300nmの範囲内である。また、厚み方向位相差値は特に限定されない。N係数は、0.9〜1.1の範囲が好ましい。
第1の偏光フィルム21と第2の位相差層23(ポジティブAプレート)を積層する際の光軸は、第1の偏光フィルム21の吸収軸に対してポジティブAプレートの遅相軸が0±0.5°、好ましくは0°であるか、あるいは90±0.5°、好ましくは90°である。
(b)ポジティブBプレート
ポジティブBプレートは、樹脂フィルムを二軸延伸した正の二軸延伸位相差フィルムであり、液晶セル10に貼合したときに偏光軸直交性の視野角依存を補償して視野角を広げる光学補償機能を有している。ポジティブBプレートは、樹脂を製膜した未延伸フィルムを二軸方向に延伸することで作製することができる。ポジティブBプレートは、フィルムの面内遅相軸方向の屈折率をn、フィルムの面内進相軸方向の屈折率をn、フィルムの厚み方向の屈折率をnとしたときに、「n>n>n」の関係となる位相差フィルムである。ポジティブBプレートとしては、波長590nmにおける面内位相差値が40〜500nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは100nm以下(0〜100nmの範囲)である。また、厚み方向位相差値は20〜500nmの範囲が好ましく、より好適には80〜300nmの範囲である。N係数は、2.0〜3.0の範囲が好ましく、より好ましくは2.3〜2.7の範囲内である。
第1の偏光フィルム21と第2の位相差層23(ポジティブBプレート)を積層する際の光軸は、第1の偏光フィルム21の吸収軸に対してポジティブBプレートの遅相軸が0±0.5°、好ましくは0°であるか、あるいは90±0.5°、好ましくは90°である。
(c)1/4波長板
1/4波長板は、可視光の波長領域(380〜780nm)のいずれかの光に対してほぼ1/4波長(90°)の位相差を示す位相差板であり、直線偏光と円偏光を相互に変換する機能を有している。1/4波長板は、樹脂を製膜した未延伸フィルムを一軸又は二軸方向に延伸したり、斜め延伸したりすることで作製することができる。1/4波長板としては、波長590nmにおける面内位相差値が10〜300nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは70〜160nmの範囲、更に好ましくは80〜150nmの範囲である。また、厚み方向位相差値は特に限定されない。N係数は、0.9〜1.1の範囲が好ましい。
第1の偏光板20を円偏光板とする場合、第1の偏光フィルム21と第2の位相差層23(1/4波長板)を積層する際の光軸は、第1の偏光フィルム21の吸収軸を基準に反時計回りを正として第1の偏光フィルム21の吸収軸を回転させたときに、1/4波長板の遅相軸に至る角度が35〜55°、好ましくは45°である。あるいは、上記と同じように第1の偏光フィルム21の吸収軸を回転させたときに、1/4波長板の遅相軸に至る角度が125〜145°、好ましくは135°である。なお、これらの角度は、第1の偏光フィルム21側から1/4波長板の方向を見たときの回転角度を基準としている。
(d)1/4波長板と1/2波長板とが積層された複合位相差板
第2の位相差層23としては、1/4波長板と1/2波長板とが積層された複合位相差板であってもよい。1/4波長板の光学特性等については、上述した(c)と同様である。偏光板においては、通常、1/2波長板が偏光フィルム側に、1/4波長板が液晶セル10側に位置するように配置される。
1/2波長板は、可視光の波長領域(380〜780nm)のいずれかの光に対してほぼ1/2波長(180°)の位相差を示す位相差板であり、直線偏光の向きを180°回転させる機能を有している。1/2波長板は、樹脂を製膜した未延伸フィルムを一軸又は二軸方向に延伸したり、斜め延伸したりすることで作製することができる。1/2波長板としては、波長590nmにおける面内位相差値が240〜400nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは200〜300nmの範囲である。また、厚み方向位相差値は特に限定されない。N係数は、0.9〜1.1の範囲が好ましい。
第1の偏光板20を円偏光板とする場合、第1の偏光フィルム21と第2の位相差層23(1/4波長板と1/2波長板の複合位相差板)を積層する際の光軸は、第1の偏光フィルム21の吸収軸を基準に反時計回りを正として第1の偏光フィルム21の吸収軸を回転させたときに、1/2波長板の遅相軸に至る角度が5〜25°、好ましくは15°であり、1/4波長板の遅相軸に至る角度が65〜85°、好ましくは75°である。あるいは、上記と同じように第1の偏光フィルム21の吸収軸を回転させたときに、1/2波長板の遅相軸に至る角度が155〜175°、好ましくは165°であり、1/4波長板の遅相軸に至る角度が95〜115°、好ましくは105°である。なお、これらの角度は、第1の偏光フィルム21側から1/4波長板や1/2波長板の方向を見たときの回転角度を基準としている。
以上が第2の位相差層23の具体的な種類ごとの説明である。なお、第2の位相差層23は、JIS L 1096に準処して測定されるガーレ法剛軟度が350mgf以下であることが好ましく、200mgf以下であることがより好ましく、更には150mgf以下であることが一層好ましい。このように、剛軟度が小さいフィルムを使用することにより、液晶セル10に貼合する際のハンドリング性を向上させることができる。
第2の位相差層23を構成する樹脂材料は特に限定されない。このような樹脂材料の例としては、メタクリル酸メチル系樹脂等の(メタ)アクリル系樹脂〔(メタ)アクリル系樹脂とは、メタクリル系樹脂又はアクリル系樹脂を意味する〕、オレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン系共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等)、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂を挙げることができる。これらの樹脂は、透明性や偏光フィルムとの接着性を阻害しない範囲で、添加物を含有することができる。
上記(メタ)アクリル系樹脂は、必要に応じてゴム微粒子を配合した材料でもよい。ゴム粒子が配合された(メタ)アクリル系樹脂は、靭性が高くなり、フィルムの薄肉化を可能にする。
上記ポリエチレンテレフタレート系樹脂は、繰り返し単位の80モル%以上がエチレンテレフタレートで構成される樹脂を意味し、他の共重合成分に由来する構成単位を含んでいてもよい。他の共重合成分としては、イソフタル酸、4,4´−ジカルボキシジフェニール、4,4´−ジカルボキシベンゾフェノン、ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、アジピン酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、1,4−ジカルボキシシクロヘキサン等のジカルボン酸成分;プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール成分が挙げられる。これらのジカルボン酸成分やジオール成分は、必要により2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、上記カルボン酸成分やジオール成分と共に、p−ヒドロキシ安息香酸やp−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸を併用することも可能である。他の共重合成分として、少量のアミド結合、ウレタン結合、エーテル結合、カーボネート結合等を含有するジカルボン酸成分及び/又はジオール成分が用いられてもよい。
上記セルロース系樹脂とは、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)等の原料セルロースから得られるセルロースの水酸基における水素原子の一部又は全部がアセチル基、プロピオニル基及び/又はブチリル基で置換された、セルロース有機酸エステル又はセルロース混合有機酸エステルをいう。例えば、セルロースの酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、及びそれらの混合エステル等からなるものが挙げられる。中でも、第1の偏光フィルム21との接着性が良好なトリアセチルセルロースが好ましく用いられる。このようなセルロース系樹脂を用いた透明保護フィルムの市販品としては、コニカミノルタオプト(株)製のコニカミノルタタックフィルムシリーズ、富士フイルム(株)製のフジタックシリーズなどがある。
上記オレフィン系樹脂としては、例えば、ノルボルネン又は他のシクロペンタジエン誘導体等の環状オレフィンモノマーを、重合用触媒を用いて重合した環状オレフィン系樹脂や、エチレン又はプロピレン等の鎖状オレフィンモノマーを、重合用触媒を用いて重合した鎖状オレフィン系樹脂が挙げられる。
ここで、環状オレフィン系樹脂としては、例えば、シクロペンタジエンとオレフィン類とからディールス・アルダー反応によって得られるノルボルネン又はその誘導体をモノマーとして開環メタセシス重合を行い、それに続く水添によって得られる樹脂;ジシクロペンタジエンとオレフィン類又はメタクリル酸エステル類とからディールス・アルダー反応によって得られるテトラシクロドデセン又はその誘導体をモノマーとして開環メタセシス重合を行い、それに続く水添よって得られる樹脂;ノルボルネン、テトラシクロドデセン及びそれらの誘導体類並びにその他の環状オレフィンモノマーから選択される2種以上を用いて同様に開環メタセシス共重合を行い、それに続く水添によって得られる樹脂;ノルボルネン、テトラシクロドデセン又はそれらの誘導体に、ビニル基を有する芳香族化合物等を付加共重合させて得られる樹脂等が挙げられる。
また、鎖状オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂が例示される。
ポリプロピレン系樹脂を第2の位相差層23の構成樹脂として選択した場合、以下のような優位点がある。すなわち、ポリプロピレン系樹脂は、光弾性係数が2×10−13cm/dyne前後と小さく、また、透湿度が低いため、それを液晶セル10に適用することにより、湿熱条件での耐久性に優れた液晶表示装置1とすることができる。さらに、ポリプロピレン系樹脂フィルムの偏光フィルムに対する接着性は、トリアセチルセルロースフィルムほどではないにしても良好であり、公知の各種接着剤を用いた場合に、ポリプロピレン系樹脂フィルムを十分な強度でポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムに接着することができる。また、ポリプロピレン系樹脂は、柔軟性に優れ、膜厚を薄くすることが可能である。
ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体で構成することができるほか、プロピレンを主体とし、それと共重合可能なコモノマーを少量共重合させたものであってもよい。共重合体からなるポリプロピレン系樹脂は、コモノマーユニットを、例えば20重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは7重量%以下の範囲で含有する樹脂であってもよい。また、共重合体におけるコモノマーユニットの含有量は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上である。コモノマーユニットの含有量を1重量%以上とすることにより、加工性や透明性を有意に向上させ得る。一方、コモノマーユニットの含有量が20重量%を超えると、ポリプロピレン系樹脂の融点が下がり、耐熱性が低下する傾向にある。なお、2種以上のコモノマーとプロピレンとの共重合体とする場合には、その共重合体に含まれる全てのコモノマーに由来するユニットの合計含有量が、上記範囲であることが好ましい。
プロピレンに共重合されるコモノマーは、例えば、エチレンや、炭素原子数4〜20のα−オレフィンであってもよい。α−オレフィンとして具体的には、次のようなものを挙げることができる。
1−ブテン、2−メチル−1−プロペン(以上C);
1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン(以上C);
1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン(以上C);
1−ヘプテン、2−メチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ペンテン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン(以上C);
1−オクテン、5−メチル−1−ヘプテン、2−エチル−1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、2−メチル−3−エチル−1−ペンテン、2,3,4−トリメチル−1−ペンテン、2−プロピル−1−ペンテン、2,3−ジエチル−1−ブテン(以上C);
1−ノネン(C);1−デセン(C10);1−ウンデセン(C11);
1−ドデセン(C12);1−トリデセン(C13);1−テトラデセン(C14);
1−ペンタデセン(C15);1−ヘキサデセン(C16);1−ヘプタデセン(C17);
1−オクタデセン(C18);1−ノナデセン(C19)など。
上記α−オレフィンの中でも、炭素原子数4〜12のα−オレフィンが好ましく、具体的には、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン;1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン;1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン;1−ヘプテン、2−メチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ペンテン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン;1−オクテン、5−メチル−1−ヘプテン、2−エチル−1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、2−メチル−3−エチル−1−ペンテン、2,3,4−トリメチル−1−ペンテン、2−プロピル−1−ペンテン、2,3−ジエチル−1−ブテン;1−ノネン;1−デセン;1−ウンデセン;1−ドデセンなどを挙げることができる。共重合性の観点からは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンが好ましく、とりわけ1−ブテン及び1−ヘキセンがより好ましい。
共重合体は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。好ましい共重合体として、プロピレン/エチレン共重合体やプロピレン/1−ブテン共重合体を挙げることができる。プロピレン/エチレン共重合体やプロピレン/1−ブテン共重合体において、エチレンユニットの含有量や1−ブテンユニットの含有量は、例えば、「高分子分析ハンドブック」(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法により赤外線(IR)スペクトル測定を行い、求めることができる。
第2の位相差層23の透明度や加工性を上げる観点から、共重合体は、プロピレンを主体とするプロピレンとエチレン又は上記α−オレフィンとのランダム共重合体であることが好ましく、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体であることがより好ましい。プロピレン/エチレンランダム共重合体におけるエチレンユニットの含有量は、上述のとおり、1〜20重量%であることが好ましく、1〜10重量%であることがより好ましく、3〜7重量%であることが更に好ましい。
ポリプロピレン系樹脂の立体規則性は、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチックのいずれであってもよい。本発明においては、耐熱性の点から、シンジオタクチックあるいはアイソタクチックのポリプロピレン系樹脂が好ましく用いられる。
ポリプロピレン系樹脂は、JIS K 7210に準拠して、温度230℃、荷重21.18Nで測定されるメルトフローレイト(MFR)が0.1〜200g/10分の範囲内であることが好ましく、0.5〜50g/10分の範囲内であることがより好ましい。MFRがこの範囲内にあるポリプロピレン系樹脂を用いることにより、押出機に大きな負荷をかけることなく、均一なポリプロピレン系樹脂フィルムを得ることができる。
ポリプロピレン系樹脂は、公知の重合用触媒を用いて、プロピレンを単独重合する方法や、プロピレンと他の共重合性コモノマーとを共重合する方法によって、製造することができる。公知の重合用触媒としては、例えば、次のようなものを挙げることができる。
(1)マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分からなるTi−Mg系触媒、
(2)マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分に、有機アルミニウム化合物と、必要に応じて電子供与性化合物等の第三成分とを組み合わせた触媒系、
(3)メタロセン系触媒など。
これら触媒系の中でも、ポリプロピレン系樹脂の製造においては、上記(2)の触媒系が最も一般的に使用できる。上記(2)の触媒系における有機アルミニウム化合物の好ましい例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドとの混合物、テトラエチルジアルモキサンなどが挙げられ、電子供与性化合物の好ましい例としては、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、tert−ブチルプロピルジメトキシシラン、tert−ブチルエチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシランなどが挙げられる。
上記(1)及び(2)の固体触媒成分としては、例えば、特開昭61−218606号公報、特開昭61−287904号公報、特開平7−216017号公報などに記載の触媒系が挙げられる。また、上記(3)のメタロセン系触媒としては、例えば、特許第2587251号公報、特許第2627669号公報、特許第2668732号公報などに記載の触媒系が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂は、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンのような炭化水素化合物に代表される不活性溶剤を用いる溶液重合法、液状のモノマーを溶剤として用いる塊状重合法、気体のモノマーをそのまま重合させる気相重合法などによって製造することができる。これらの方法による重合は、バッチ式で行ってもよいし、連続式で行ってもよい。
ポリプロピレン系樹脂には、公知の添加物が配合されていてもよい。添加物としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、防曇剤、アンチブロッキング剤などを挙げることができる。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられ、また、1分子中に例えば、フェノール系の酸化防止機構とリン系の酸化防止機構とを併せ持つユニットを有する複合型の酸化防止剤も用いることができる。紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン系やヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、ベンゾエート系の紫外線遮断剤などが挙げられる。帯電防止剤は、ポリマー型、オリゴマー型、モノマー型のいずれであってもよい。滑剤としては、エルカ酸アミドやオレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ステアリン酸等の高級脂肪酸及びその塩などが挙げられる。造核剤としては、例えば、ソルビトール系造核剤、有機リン酸塩系造核剤、ポリビニルシクロアルカン等の高分子系造核剤などが挙げられる。アンチブロッキング剤としては、球状あるいはそれに近い形状の微粒子が、無機系、有機系を問わず使用できる。上記の添加物は、複数種が併用されてもよい。
上述した樹脂材料は、任意の方法で製膜し、これを延伸することで第2の位相差層23を作製することができる。未延伸フィルムを製膜する方法としては、例えば、溶融樹脂からの押出成形法や、有機溶剤に溶解させた樹脂を平板上に流延し、溶剤を除去して製膜する溶剤キャスト法などが挙げられる。
また、第2の位相差層23は、未延伸フィルムに対して縦一軸延伸、横一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸などの公知の方法で延伸処理することで、製造することができる。延伸方法としては、テンター延伸機を用いたテンター法を挙げることができる。延伸方向としては、未延伸フィルムの機械流れ方向(MD)、これに直交する方向(TD)、機械流れ方向に斜交する方向などが挙げられる。特に、第2の位相差層23が1/4波長板の場合、第1の偏光フィルム21と第2の位相差層23をロール・トゥ・ロール貼合方式により偏光板を作製するためには、第2の位相差層23の分子を斜め配向させる必要があり、このため第2の位相差層23を斜め延伸して製造することが好ましい。さらに、このように斜め配向した第2の位相差層23としては、光照射により液晶配向能を生じさせた光配向による斜め配向コーティング法なども採用することができる。
(3)第1の外側樹脂フィルム25
第1の外側樹脂フィルム25は、第1の偏光フィルム21の外側に積層される樹脂フィルムである。第1の外側樹脂フィルム25としては、例えば保護フィルムを採用することができる。第1の外側樹脂フィルム25としては、透明樹脂から構成されるものが好ましい。この透明樹脂の例としては、メタクリル酸メチル系樹脂等の(メタ)アクリル系樹脂〔(メタ)アクリル系樹脂とは、メタクリル系樹脂又はアクリル系樹脂を意味する〕、オレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン系共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等)、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂を挙げることができる。これらの樹脂は、透明性や偏光フィルムとの接着性を阻害しない範囲で、添加物を含有することができる。
これらの透明樹脂をフィルム状に成形し、延伸処理を施して、第1の外側樹脂フィルム25としてもよい。このとき、延伸は、機械流れ方向(MD)又はこれに垂直な方向(TD)に延伸する一軸延伸、MD及びTDの双方に延伸する二軸延伸、MDでもTDでもない方向に延伸する斜め延伸など、いずれの方法で行ってもよい。
(4)第1の粘着剤層27
第1の粘着剤層27は、粘着性を有する層であり、第1の偏光板20を液晶セル10に貼合するために用いられる。第1の粘着剤層27を形成する粘着剤としては、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルなどをベースポリマーとするものが挙げられる。なかでも、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤は、光学的な透明性に優れ、適度の濡れ性や凝集力を保持し、更に耐候性や耐熱性などに優れ、加熱や加湿の条件下でも、浮きや剥がれなどのセパレート問題が生じにくいため、好ましく用いられる。
アクリル系粘着剤を構成するアクリル系ベースポリマーには、エステル部分が、メチル基、エチル基、ブチル基、又は2−エチルヘキシル基のような炭素数20以下のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルのような官能基含有(メタ)アクリル系モノマーとのアクリル系共重合体が好ましく用いられる。このようなアクリル系共重合体を含む粘着剤層は、液晶セル10に貼合した後で何らかの不具合があって剥離する必要が生じた場合に、ガラス基板に糊残りなどを生じさせることなく、比較的容易に剥離することができる。粘着剤に用いるアクリル系共重合体は、そのガラス転移温度が25℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましい。また、このアクリル系共重合体は、通常10万以上の重量平均分子量を有する。
第1の粘着剤層27を形成する粘着剤として、光拡散剤が分散された拡散粘着剤を用いることもできる。光拡散剤は、粘着剤層に光拡散性を付与するためのものである。光拡散剤は、粘着剤層を構成するベースポリマーと異なる屈折率を有する微粒子であればよく、無機化合物からなる微粒子や有機化合物(ポリマー)からなる微粒子を用いることができる。上記したようなアクリル系ベースポリマーを含めて、粘着剤層を構成するベースポリマーは1.4前後の屈折率を示すことが多いので、光拡散剤は、その屈折率が1〜2程度のものから適宜選択すればよい。粘着剤層を構成するベースポリマーと光拡散剤との屈折率差は、通常0.01以上であり、適用される液晶表示装置1の明るさや視認性を確保する観点からは、0.01以上0.5以下であることが好ましい。光拡散剤として用いる微粒子は、球形のもの、それも単分散に近いものが好ましく、平均粒径が2〜6μm程度の微粒子が好適に用いられる。
無機化合物からなる微粒子としては、例えば、酸化アルミニウム(屈折率1.76)、酸化ケイ素(屈折率1.45)などを挙げることができる。また、有機化合物(ポリマー)からなる微粒子としては、例えば、メラミン樹脂ビーズ(屈折率1.57)、ポリメタクリル酸メチルビーズ(屈折率1.49)、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体樹脂ビーズ(屈折率1.50〜1.59)、ポリカーボネートビーズ(屈折率1.55)、ポリエチレンビーズ(屈折率1.53)、ポリスチレンビーズ(屈折率1.6)、ポリ塩化ビニルビーズ(屈折率1.46)、シリコーン樹脂ビーズ(屈折率1.46)などが挙げられる。
光拡散剤の配合量は、それが分散される粘着剤層に必要とされるヘイズ値や、それが適用される液晶表示装置1の明るさなどを考慮して適宜決められるが、通常、粘着剤層を構成するベースポリマー100重量部に対して3〜30重量部程度である。
光拡散剤が分散された粘着剤層のJIS K 7361に従って測定されるヘイズ値は、適用される液晶表示装置1の明るさを確保するとともに、表示像のにじみやボケを生じにくくする観点から、20〜80%の範囲とすることが好ましい。
透明な粘着剤又は拡散粘着剤を構成する各成分(ベースポリマー、光拡散剤、架橋剤など)は、酢酸エチルなどの適当な溶剤に溶かして粘着剤組成物とされる。ただし、光拡散剤などの溶剤に溶けない成分は、分散された状態となる。この粘着剤組成物を第2の位相差層23や離型フィルム(不図示)上に塗布し、乾燥させることにより、第1の粘着剤層27を形成することができる。
第1の粘着剤層27は、第1の偏光板20に帯電する静電気を除電するために、帯電防止性を有することが好ましい。第1の偏光板20は、第1の粘着剤層27上に積層された離型フィルムを剥離して液晶セル10に貼合するときなどに、静電気を帯びることがある。このとき、第1の粘着剤層27が帯電防止性を有していると、その静電気が速やかに除電され、液晶セル10の表示回路が破壊されたり、液晶分子が配向を乱されたりすることが抑制される。
第1の粘着剤層27に帯電防止性を付与する方法としては、例えば、粘着剤組成物に、金属微粒子、金属酸化物微粒子、又は金属等をコーティングした微粒子等を含有させる方法;電解質塩とオルガノポリシロキサンとからなるイオン導電性組成物を含有させる方法;有機塩系の帯電防止剤を配合する方法などが挙げられる。求められる帯電防止性の保持時間は、一般的な偏光板の製造、流通及び保管期間の観点から、最低6ヶ月程度である。
第1の粘着剤層27は、接着剤層を硬化させるため、活性エネルギー線を通す場合がある。そのため、活性エネルギー線の該当スペクトル領域に高透過率を有することが好ましい。なお、活性エネルギー線の照射により粘着剤としての諸特性が変化しないことが好ましい。
第1の粘着剤層27は、例えば、温度23℃、相対湿度65%の環境下で3〜20日程度熟成され、架橋剤の反応を十分に進行させた後、液晶セル10への貼合に供される。
第1の粘着剤層27の厚みは、その接着力などに応じて適宜決定されるが、通常、1〜40μm程度である。加工性や耐久性などの特性を損なうことなく、薄型の偏光板を得るためには、粘着剤層の厚みは3〜25μm程度とすることが好ましい。また、光拡散剤が分散された粘着剤層を用いる場合、第1の粘着剤層27の厚みをこの範囲とすることにより、液晶表示装置1を正面から見た場合や斜めから見た場合の明るさを保ち、表示像のにじみやボケを生じにくくすることができる。
(5)接着剤層(不図示)
第1の偏光フィルム21への第2の位相差層23と第1の外側樹脂フィルム25の貼合は、通常、接着剤層を介してなされる。第1の偏光フィルム21の両面に設けられる接着剤層を形成する接着剤は、同種であってもよく、異種であってもよい。
接着剤としては、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シアノアクリレート系樹脂、アクリルアミド系樹脂などを接着剤成分とする接着剤を用いることができる。好ましく用いられる接着剤の1つは、無溶剤型の接着剤である。無溶剤型の接着剤は、有意量の溶剤を含まず、加熱や活性エネルギー線(例えば、紫外線、可視光、電子線、X線等)の照射により反応硬化する硬化性化合物(モノマー又はオリゴマーなど)を含み、当該硬化性化合物の硬化により接着剤層を形成するものであり、典型的には、加熱や活性エネルギー線の照射により反応硬化する硬化性化合物と、重合開始剤とを含む。特に、第2の位相差層23や第1の外側樹脂フィルム25がポリプロピレン系樹脂からなる場合、ポリプロピレン系樹脂フィルムは透湿度が低いため、水系接着剤を使用した場合に水抜けが悪く、接着剤の水分によって第1の偏光フィルム21の損傷や偏光性能の劣化などを引き起こす場合がある。したがって、このような透湿度の低い樹脂フィルムを接着する場合には、無溶剤系の接着剤が好ましい。
速硬化性及びこれに伴う第1の偏光板20の生産性向上の観点から、接着剤層を形成する好ましい接着剤の例として、活性エネルギー線の照射で硬化する活性エネルギー線硬化性接着剤を挙げることができる。このような活性エネルギー線硬化性接着剤の例として、例えば、紫外線や可視光などの光エネルギーで硬化する光硬化性接着剤が挙げられる。光硬化性接着剤としては、反応性の観点から、カチオン重合で硬化するものが好ましく、特に、エポキシ化合物を硬化性化合物とする無溶剤型のエポキシ系接着剤は、第1の偏光フィルム21と第2の位相差層23や第1の外側樹脂フィルム25との接着性に優れているためより好ましい。
上記無溶剤型のエポキシ系接着剤に含有される硬化性化合物であるエポキシ化合物としては、特に制限されないが、カチオン重合により硬化するものが好ましい。特に、耐候性や屈折率などの観点から、分子内に芳香環を含まないエポキシ化合物を用いることがより好ましい。このような分子内に芳香環を含まないエポキシ化合物として、芳香族エポキシ化合物の水素化物、脂環式エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物などが例示できる。なお、硬化性化合物であるエポキシ化合物は、通常、分子内に2個以上のエポキシ基を有する。
未硬化のエポキシ系接着剤からなる接着剤層を介して第1の偏光フィルム21に第2の位相差層23や第1の外側樹脂フィルム25を貼合した後は、活性エネルギー線を照射するか、又は加熱することにより、接着剤層を硬化させ、第1の偏光フィルム21上に第2の位相差層23や第1の外側樹脂フィルム25を固着させる。活性エネルギー線の照射により硬化させる場合、好ましくは紫外線が用いられる。具体的な紫外線光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、ブラックライトランプ、メタルハライドランプなどを挙げることができる。活性エネルギー線、例えば紫外線の照射強度や照射量は、カチオン重合開始剤を十分に活性化させ、かつ硬化後の接着剤層や第1の偏光フィルム21などのフィルムに悪影響を与えないように適宜選択される。また、加熱により硬化させる場合は、一般的に知られた方法で加熱することができ、そのときの温度や時間も、カチオン重合開始剤を十分に活性化させ、かつ硬化後の接着剤層や第1の偏光フィルム21などのフィルムに悪影響を与えないように適宜選択される。
以上のようにして得られる、硬化後のエポキシ系接着剤からなる接着剤層の厚みは、通常50μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下であり、また通常は1μm以上である。
また、接着剤として、接着剤層を薄くする観点から、水系接着剤、すなわち、接着剤成分を水に溶解した、又は接着剤成分を水に分散させた接着剤を用いることもできる。例えば、主成分としてポリビニルアルコール系樹脂又はウレタン樹脂を用いた水系組成物が、好ましい水系接着剤として挙げられる。
第1の偏光フィルム21の表面に、接着剤を用いて第2の位相差層23と第1の外側樹脂フィルム25を貼合する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、流延法、マイヤーバーコート法、グラビアコート法、カンマコーター法、ドクターブレード法、ダイコート法、ディップコート法、噴霧法などにより、第1の偏光フィルム21及び/又はこれに貼合されるフィルムの接着面に接着剤を塗布し、両者を重ね合わせる方法が挙げられる。流延法とは、被塗布物であるフィルムを、概ね垂直方向、概ね水平方向、又は両者の間の斜め方向に移動させながら、その表面に接着剤を流下して拡布させる方法である。
第1の偏光フィルム21及び/又はそれに貼合されるフィルムの接着表面には、接着性を向上させるために、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を適宜施してもよい。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が挙げられる。
水系接着剤を介して接合された積層体は、通常、乾燥処理が施され、接着剤層の乾燥、硬化が行われる。乾燥処理は、例えば熱風を吹き付けることにより行うことができる。乾燥温度は、通常40〜100℃程度の範囲から選択され、好ましくは60〜100℃である。乾燥時間は、例えば20〜1,200秒程度である。乾燥後の接着剤層の厚みは、通常0.001〜5μm程度であり、好ましくは0.01μm以上、また好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下である。接着剤層の厚みが大きくなりすぎると、第1の偏光板20の外観不良となりやすい。
(第2の偏光板30)
次に、第2の偏光板30について説明する。第2の偏光板30は、液晶パネル2の視認側(前面側)に配置される偏光板である。第2の偏光板30は、第2の外側樹脂フィルム35と、第2の偏光フィルム31と、第2の粘着剤層37と、をこの順に積層した層構成を有している。以下、第2の偏光板30を構成する各層について説明する。
(1)第2の偏光フィルム31
第2の偏光フィルム31としては、上述した第1の偏光フィルム21と同様に、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものを用いることができる。第1の偏光フィルム21と第2の偏光フィルム31とは、外形(厚み等)、材質及び製造方法などに関し、同じであっても異なっていてもよい。
(2)第2の外側樹脂フィルム35
第2の外側樹脂フィルム35は、第2の偏光フィルム31の外側に積層される樹脂フィルムである。第2の外側樹脂フィルム35としては、例えば保護フィルムを採用することができる。この保護フィルムとしては、上述した第1の外側樹脂フィルム25で説明したものと同様の構成を採用することができる。
また、第2の外側樹脂フィルム35として防眩フィルムを採用することもできる。防眩フィルムとしては、微細な凹凸形状を表面に有するハードコート層が形成されたものを挙げることができる。このようなハードコート層は、基材フィルムの表面に有機微粒子又は無機微粒子を含有した塗膜を形成する方法や、有機微粒子又は無機微粒子を含有する、又は含有しない塗膜を形成後、該塗膜を、凹凸形状を付与したロールの凹凸表面に押し当てる方法(例えばエンボス法等)などによって製造することができる。
さらに、第2の外側樹脂フィルム35としては、上述した保護フィルムや防眩フィルムに限定されず、他の機能性フィルムであってもよい。例えば、反射防止、低反射、防汚、帯電防止などの機能を有するフィルムであってもよい。
[反射防止・低反射性の付与(反射防止・低反射フィルム)]
反射防止膜は、一般に、防汚性層でもある低屈折率層、及び低屈折率層より高い屈折率を有する少なくとも一つの層(すなわち、高屈折率層又は中屈折率層)を、延伸又は未延伸セルロースアセテート系等の樹脂フィルム上に設けることで形成される。
屈折率の異なる無機化合物(金属酸化物等)の透明薄膜を積層させた多層膜として、化学蒸着(CVD)法、物理蒸着(PVD)法、金属アルコキシド等の金属化合物のゾル/ゲル方法でコロイド状金属酸化物粒子皮膜を形成後に後処理(紫外線照射:特開平9−157855号公報、プラズマ処理:特開2002−327310号公報)して薄膜を形成する方法などが挙げられる。
一方、生産性が高い反射防止膜として、無機粒子をマトリックスに分散されてなる薄膜を積層塗設してなる反射防止膜が各種提案されている。またこのような、塗布による反射防止フィルムの最上層表面に微細な凹凸の形状を付与した防眩性反射防止層からなる反射防止フィルムも挙げられる。
[防汚性等の付与]
防汚性、耐水性、耐薬品性、滑り性等の特性を付与する目的で、セルロースアセテート系等の樹脂フィルムに公知のシリコーン系あるいはフッ素系の防汚剤、滑り剤等を適宜添加することもできる。これらの添加剤を添加する場合には低n層全固形分の0.01〜20質量%の範囲で添加されることが好ましく、より好ましくは0.05〜10質量%の範囲で添加される場合であり、特に好ましくは0.1〜5質量%の場合である。
[防塵性・帯電防止層の付与]
防塵性、帯電防止の特性を付与する目的で、セルロースアセテート等の樹脂フィルムに公知のカチオン系界面活性剤あるいはポリオキシアルキレン系化合物のような防塵剤、帯電防止剤等を適宜添加することもできる。これら防塵剤、帯電防止剤は前述したシリコーン系化合物やフッ素系化合物にその構造単位が機能の一部として含まれていてもよい。これらを添加剤として添加する場合には低n層全固形分の0.01〜20質量%の範囲で添加されることが好ましく、より好ましくは0.05〜10質量%の範囲で添加される場合であり、特に好ましくは0.1〜5質量%の場合である。
(3)第2の粘着剤層37
第2の粘着剤層37も、上記第1の粘着剤層27において説明したものを同様に用いることができる。第1の粘着剤層27と第2の粘着剤層37は、外形(厚み等)、材質及び製造方法などに関し、同じであっても異なっていてもよい。
第2の偏光フィルム31への第2の外側樹脂フィルム35の貼合、積層は、第1の偏光板20について記述した方法と同様であってよい。第2の偏光フィルム31の両面に設けられる接着剤層を形成する接着剤は、同種であってもよく、異種であってもよい。また、第1の偏光板20の作製に使用される接着剤と第2の偏光板30の作製に使用される接着剤は、同種であってもよく、異種であってもよい。
以上が第1の偏光板20と第2の偏光板30を構成する各フィルムの説明である。第1の偏光板20と第2の偏光板30は、互いの偏光フィルムの吸収軸が直交するようにクロスニコルの配置で液晶セル10に貼合される。第1の偏光板20と第2の偏光板30は、各フィルムを積層したロール状に巻いた偏光板を枚葉に切り出してシート・トゥ・セル方式で貼合してもよく、あるいはロール状に巻いた偏光板を枚葉に切り出すことなくロール・トゥ・セル方式で貼合してもよい。
<第1の実施形態の変形例>
上述した第1の実施形態の第2の偏光板30は、第2の偏光フィルム31と第2の粘着剤層37との間に他の樹脂フィルムを備えていない構成であった。しかしながら、本発明の液晶パネル2としては、第2の位相差層23が設けられる偏光板とは反対側の偏光板において、偏光フィルムと粘着剤層との間に無配向性フィルムを設けるようにしてもよい。以下、無配向性フィルムについて詳細に説明する。
(1)無配向性フィルム
無配向性フィルムは、面内や厚み方向に実質的に位相差がない樹脂フィルムであり、第2の偏光フィルム31を保護するための保護フィルムとしての機能を有している。無配向性フィルムとしては、透明性を有しており面内位相差値が小さいものが好ましく、具体的には、例えばヘイズ値が0.5%以下であり、かつ面内位相差値Rが30nm未満のものが好適である。無配向性フィルムは、樹脂材料を膜状に製膜した、延伸されていない樹脂フィルム(未延伸フィルム)から作製することができる。
無配向性フィルムは、実質的に位相差を有していないため、一軸又は二軸性の位相差フィルムのように液晶表示装置1の視野角を広げる機能はないが、これらの位相差フィルムのように延伸処理などにより分子を配向させる必要がないため製造コストが低い。したがって、液晶表示装置1の製造コストをより低減することができる。また、無配向性フィルムは、延伸処理を行わないため、膜厚が厚くなり内側フィルム23のハンドリング性が良好になる。
無配向性フィルムを構成する樹脂材料は特に限定されず、例えば(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン系共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等)、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂を挙げることができる。これらの樹脂は、透明性や第2の偏光フィルム31との接着性を阻害しない範囲で、添加物を含有することができる。
上述した樹脂材料は、任意の方法で製膜して未延伸フィルムとすることで、無配向性フィルムを作製することができる。この未延伸フィルムは、透明で実質的に面内位相差がないものが好ましい。製膜方法としては、例えば、溶融樹脂を膜状に押し出して製膜する押出成形法、有機溶剤に溶解させた樹脂を平板上に流延した後で溶剤を除去して製膜する溶剤キャスト法などを採用することができる。
なお、厚み方向の位相差値Rthの観点では、無配向性フィルムの厚みが薄いほうが、位相差値を低減できるため好ましい。具体的には、無配向性フィルムの厚みは15〜45μmが好ましい。特に、第2の偏光板30のハンドリング性だけでなく、無配向性フィルム自体のハンドリング性も考慮すると、35〜45μmがより好ましい。
<半透過型VAモード:第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図2は、本発明の第2の実施形態における液晶パネルと液晶表示装置の断面模式図を示している。この実施形態では、液晶セル10として半透過型VAモード(半透過型垂直配向モード)を用いた例について説明する。この図に示される液晶表示装置1は、第1の実施形態と同様に、液晶パネル2と、バックライト41と、光拡散板43と、を備えている。液晶セル10と、液晶セル10の背面側の面に貼合された第1の偏光板20と、液晶セル10の視認側の面に貼合された第2の偏光板30と、から構成されている。
(液晶セル10)
本実施形態の液晶セル10は、第1の実施形態と同様に、VAモード(垂直配向モード)の液晶セルであるが、半透過型(半反射型)の液晶セルである点で第1の実施形態とは相違する。以下、この実施形態の液晶セル10の具体的構成について説明する。
図に示すように、液晶セル10は、互いに対向した一対の光透過性基板11と、この光透過性基板11の間に形成された一対の電極12と、一対の光透過性基板11の間に封入された液晶層13と、一方の光透過性基板11の側に配置されたカラーフィルタ14と、電極12の表面全体に積層された配向膜15と、を備えている。これらの部材の基本的構成は第1の実施形態とほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態の液晶セル10は、反射層17とスペーサ層18とを備えている点を特徴としている。反射層17は、電極12とその下地材との間に所定の間隔を空けて配設されている。また、スペーサ層18は、セルギャップを所定の間隔にするための部材である。これらの構成により、視認側からの外光は反射層17が設けられた反射領域で反射し、バックライト41からの光は反射層17が設けられていない透過領域を透過することが可能となっている。このような構成を備えることで、半透過型の液晶セル10は、明所では外光が反射層17で反射することで反射型液晶セルとして機能し、一方で暗所ではバックライト41からの光が透過することで透過型液晶セルとして機能する。
本実施形態でも、一対の光透過性基板11で挟まれた内側に第1の位相差層16を備えている。後述するように、第1の偏光板20と第2の偏光板30が円偏光板である場合、第1の位相差層16は液晶層13を挟んで背面側と視認側の両側にそれぞれ設けられる。例えば、図中では、第1の位相差層16は、背面側の光透過性基板11と反射層17との間、視認側の電極12(共通電極)とカラーフィルタ14との間に、それぞれ1層ずつ設けられている。これら2層の第1の位相差層16は、同じ液晶材料や製膜方法で製造した、同じ光学特性を有するものが好ましい。
なお、第1の位相差層16が設けられる位置としてはこれに限定されない。例えば、背面側の光透過性基板11と反射層17との間、背面側の電極12(画素電極)と背面側の配向膜15との間、背面側の電極12(画素電極)と反射層17との間、視認側の光透過性基板11とカラーフィルタ14との間、視認側の電極12(共通電極)と視認側の配向膜15との間など、所望の位置に第1の位相差層16を設けるようにしてもよい。なお、第1の偏光板20と第2の偏光板30については、第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
<透過型IPSモード:第3の実施形態>
図3は、本発明の第3の実施形態における液晶パネルと液晶表示装置の断面模式図を示している。この実施形態では、液晶セル10として透過型IPSモード(In−Plane Switchingモード)を用いた例について説明する。この図に示される液晶表示装置1は、第1の実施形態と同様に、液晶パネル2と、バックライト41と、光拡散板43と、を備えている。液晶パネル2は、液晶セル10と、液晶セル10の背面側の面に貼合された第1の偏光板20と、液晶セル10の視認側の面に貼合された第2の偏光板30と、から構成されている。
(液晶セル10)
本実施形態の液晶セル10は、IPSモードの液晶セルである。以下、この実施形態の液晶セル10の具体的構成について説明する。
この図に示すように、液晶セル10は、互いに対向した一対の光透過性基板11と、この光透過性基板11の間に形成された一対の電極12と、一対の光透過性基板11の間に封入された液晶層13と、一方の光透過性基板11の側に配置されたカラーフィルタ14と、電極12の表面全体に積層された配向膜15と、を備えている。
本実施形態では、電極12は光透過性基板11のうち一方の側に配置されており、液晶層13側に配置された画素電極と、下地材を挟んで画素電極の下に配置された共通電極から構成されている。画素電極は、プラスとマイナスが交互に配置されており、電圧の印加によって両電極間に電界を発生させるように構成されている。
IPSモードの液晶セル10では、電極12に電圧を印加していないとき(非駆動時)には、液晶層13の液晶分子は光透過性基板11に対して水平に配向する。一方、電極12に電圧を印加したとき(駆動時)には、液晶層13の液晶分子は光透過性基板11に対して水平に配向した状態で水平面に垂直な軸で回転する。これにより、特に液晶表示装置1を斜め方向から見たときの視野角が広いという特性がある。
本発明の液晶セル10は、上述の実施形態と同様に、一対の光透過性基板11で挟まれた内側に第1の位相差層16を備えた位相差層インセルタイプのセルである。図中では、第1の位相差層16は、カラーフィルタ14と液晶層13の間に設けられている。
なお、図では、カラーフィルタ14と液晶層13の間に第1の位相差層16を配置した例について説明しているが、第1の位相差層16が設けられる位置としてはこれに限定されない。例えば、背面側の光透過性基板11と背面側の電極12(共通電極)との間、背面側の電極12(画素電極)とその下地材や背面側の配向膜15との間、視認側の光透過性基板11とカラーフィルタ14との間など、所望の位置に第1の位相差層16を設けるようにしてもよい。
一対の光透過性基板11で挟まれた内側には、第1の位相差層16が設けられている。図中では、第1の位相差層16は、視認側の電極12(共通電極)とカラーフィルタ14との間に設けられている。しかしながら、第1の位相差層16が設けられる位置としてはこれに限定されない。例えば、背面側の光透過性基板11と反射層17との間、背面側の電極12(画素電極)と背面側の配向膜15との間、背面側の電極12(画素電極)と反射層17との間、視認側の光透過性基板11とカラーフィルタ14との間、視認側の電極12(共通電極)と視認側の配向膜15との間など、所望の位置に第1の位相差層16を設けるようにしてもよい。なお、第1の偏光板20と第2の偏光板30については、第1の実施形態とほぼ同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
IPSモードの液晶セル10では、液晶分子自体の複屈折を打ち消すために、第1の位相差層16としては正の屈折率異方性を有する、いわゆるポジティブCプレート(正の完全二軸性位相差層)が好ましい。ここで、ポジティブCプレートは、位相差層の面内遅相軸方向の屈折率をn、位相差層の面内進相軸方向の屈折率をn、位相差層の厚み方向の屈折率をnとしたときに、「n>n=n」の関係となる位相差層である。ポジティブCプレートの厚み方向位相差値は−400〜−20nmの範囲が好ましい。
ポジティブCプレートの材料や製造方法については、上述したように公知技術を用いることができる。例えば、ポジティブCプレートを構成する液晶材料としては、ネマティック液晶などが好ましく用いられる。また、液晶セル10内にポジティブCプレートを製膜する方法としては、液晶セル10の他の層(例えば、カラーフィルタ14)の表面に直接塗布するなどの方法で行うことができる。
第1の偏光板20と第2の偏光板30のいずれか少なくとも一方には、第2の位相差層23が設けられる。IPSモードの液晶セル10の場合、液晶セル10自体の光学異方性の影響を取り除くために、第1の位相差層16と第2の位相差層23は液晶セル10の液晶層13を挟んで同じ側に設ける必要がある。
<液晶パネル及び液晶表示装置の具体例>
次に、液晶パネル2及び液晶表示装置1の具体例について説明する。本発明では、液晶セル10の両側に貼合される偏光板20,30のいずれか一方の偏光板に、第2の位相差層23を1枚備えている。
上述したように、液晶セル10の駆動モードとしては、例えばVAモードやIPSモードなどを採用することができる。偏光板20,30についても、直線偏光板、円偏光板などを適宜採用することができる。また、第1の位相差層16としては、ポジティブCプレート、ネガティブCプレートなどを採用することができ、第2の位相差層23としては、ポジティブAプレート、ポジティブBプレート、1/4波長板、1/2波長板と1/4波長板の複合位相差板などを採用することができる。以下に、これらの構成の具体例をいくつか例示する。
<透過型VA:直線偏光モード>
図1に示した透過型VAモードで、偏光板として直線偏光板を用いた例である。このモードでは、液晶セル10の内側に配置される第1の位相差層16としてネガティブCプレートを備え、偏光板の少なくともいずれか一方にポジティブAプレート又はポジティブBプレートを備えている。液晶セル10の内部において、第1の位相差層16の位置は限定されず、任意の位置に配置することができる。
(i)具体例1
本具体例は、図4(a)に示すように、透過型VAモードの液晶セル10に第1の位相差層16としてのネガティブCプレート(−Cプレート)を備え、背面側に配置される第1の偏光板20にポジティブAプレート(+Aプレート)又はポジティブBプレート(+Bプレート)としての第2の位相差層23を備えている。
なお、図4(b)に示すように、背面側ではなく視認側に配置される第2の偏光板30にポジティブAプレート(+Aプレート)又はポジティブBプレート(+Bプレート)である第2の位相差層23を備えてもよい。
(ii)具体例2
本具体例は、図5(a)に示すように、液晶セル10に第1の位相差層16としてのネガティブCプレートを備え、第1の偏光板20にポジティブAプレート又はポジティブBプレートとしての第2の位相差層23を備えている。一方、第2の偏光板30には、無配向性フィルム33を備えている。
なお、図5(b)に示すように、第2の偏光板30にポジティブAプレート又はポジティブBプレートとしての第2の位相差層23を備え、第1の偏光板20に無配向性フィルム33を備えてもよい。
(iii)具体例3
本具体例は、図6に示すように、液晶セル10に第1の位相差層16としてのネガティブCプレートを備え、第1の偏光板20と第2の偏光板30の両方に、ポジティブAプレート又はポジティブBプレートである第2の位相差層23を備えている。
<半透過型VA:円偏光モード>
図2に示した半透過型VAモードで、偏光板として円偏光板を用いた例である。このモードでは、液晶セル10の内側に配置される第1の位相差層16としてネガティブCプレートを備え、第1の位相差板20と第2の位相差板30の両方に第2の位相差層23である1/4波長板23aを備えている。液晶セル10の内部において、第1の位相差層16の位置は液晶層13を挟んで背面側と視認側の両側に配置される。
(iv)具体例4
本具体例は、図7に示すように、液晶層13を挟んで液晶セル10の背面側と視認側の両側に第1の位相差層16としてのネガティブCプレートを1層ずつ備えている。また、第1の偏光板20と第2の偏光板30の両方に1/4波長板23aとしての第2の位相差層23をそれぞれ備えている。
(v)具体例5
本具体例は、図8に示すように、液晶層13を挟んで液晶セル10の背面側と視認側の両側に第1の位相差層16としてのネガティブCプレートを1層ずつ備えている。また、第1の偏光板20と第2の偏光板30の両方に1/4波長板23aと1/2波長板23bの複合位相差板としての第2の位相差層23をそれぞれ備えている。
<透過型IPS:直線偏光モード>
図3に示した透過型IPSモードで、偏光板として直線偏光板を用いた例である。このモードでは、液晶セル10の内側に配置される第1の位相差層16としてポジティブCプレートを備え、偏光板の少なくともいずれか一方にポジティブAプレート又はポジティブBプレートを備えている。液晶セル10の内部において、第1の位相差層16の位置は限定されないが、液晶層13を挟んで第1の位相差層16と第2の位相差層23は同じ側に配置される。
(vi)具体例6
本具体例は、図9(a)に示すように、液晶層13を挟んで液晶セル10の背面側に第1の位相差層16としてのポジティブCプレートを備え、第1の偏光板20にポジティブAプレート又はポジティブBプレートである第2の位相差層23を備えている。
なお、図9(b)に示すように、液晶層13を挟んで液晶セル10の視認側に第1の位相差層16としてのポジティブCプレートを備え、第2の偏光板30にポジティブAプレート又はポジティブBプレートとしての第2の位相差層23を備えてもよい。
(vii)具体例7
本具体例は、図10(a)に示すように、液晶層13を挟んで液晶セル10の背面側に第1の位相差層16としてのポジティブCプレートを備え、第1の偏光板20にポジティブAプレート又はポジティブBプレートである第2の位相差層23を備えている。一方、第2の偏光板30には、無配向性フィルム33を備えている。
なお、図10(b)に示すように、液晶層13を挟んで液晶セル10の背面側に第1の位相差層16としてのポジティブCプレートを備えてもよい。この場合、第2の偏光板30にポジティブAプレート又はポジティブBプレートとしての第2の位相差層23を備え、第1の偏光板20に無配向性フィルムを備えている。
以上で説明したように、本発明では液晶セル10の内側に第1の位相差層16を備え、第1の偏光板20と第2の偏光板30のいずれか少なくとも一方に第2の位相差層23を備えている。このため、液晶セル10の内側に位相差層のみを配置した従来の液晶パネルに比べて、視野角特性やコントラスト比が向上するという利点がある。
また、上述した実施形態のように、第1の位相差層16として液晶セル10内にCプレートを配置することによる利点もある。すなわち、従来のアウトセルタイプの液晶パネルでは、液晶セルの外側にCプレートとしての位相差層を配置していたが、Cプレートは厚み方向に複屈折を有するため、フィルムの延伸による製造が困難である。そこで、本実施形態のように、液晶セル10の内部に塗工などの方法で第1の位相差層16(Cプレート)を製膜し、液晶セル10の外側ではフィルムの延伸により第2の位相差層23を製膜することで、液晶パネル2の製造が容易になるとともに液晶パネル2の総厚みを薄くすることができ、更に位相差値の設計も位相差層ごとに独立して行うことができるという利点がある。
1 液晶表示装置、2 液晶パネル、10 液晶セル、11 光透過性基板、12 電極、13 液晶層、14 カラーフィルタ、15 配向膜、16 第1の位相差層、17 反射層、18 スペーサ層、20 第1の偏光板、21 第1の偏光フィルム、23 第2の位相差層、23a 1/4波長板、23b 1/2波長板、25 第1の外側樹脂フィルム、27 第1の粘着剤層、30 第2の偏光板、31 第2の偏光フィルム、35 第2の外側樹脂フィルム、37 第2の粘着剤層、41 バックライト、43 光拡散板

Claims (7)

  1. 液晶セルと、前記液晶セルの背面側に貼合された第1の偏光板と、前記液晶セルの視認側に貼合された第2の偏光板とを備えた液晶パネルであって、
    前記液晶セルは、
    対向する一対の光透過性基板と、
    前記一対の光透過性基板の間に封入された液晶層と、
    前記一対の光透過性基板の間に形成され、電圧の印加により前記液晶層の配向状態を変化させる電極と、
    前記一対の光透過性基板の間に形成された第1の位相差層と、を備えた位相差層インセルタイプの液晶セルであり、
    前記第1の偏光板は、
    第1の外側樹脂フィルムと、
    ポリビニルアルコール系樹脂からなる第1の偏光フィルムと、
    第1の粘着剤層と、がこの順に積層され、
    前記第2の偏光板は、
    第2の外側樹脂フィルムと、
    ポリビニルアルコール系樹脂からなる第2の偏光フィルムと、
    第2の粘着剤層と、がこの順に積層され、
    前記第1の偏光板と前記第2の偏光板のいずれか少なくとも一方は、偏光フィルムと粘着剤層との間に配置された第2の位相差層を更に備えることを特徴とする液晶パネル。
  2. 前記第1の位相差層は、波長590nmにおける面内位相差値が10nm以下であり、かつ厚み方向位相差値が20〜400nm又は−400〜−20nmの範囲にあるCプレートである、請求項1に記載の液晶パネル。
  3. 前記第2の位相差層は、ポリプロピレン系樹脂からなる位相差フィルムである、請求項1又は2に記載の液晶パネル。
  4. 前記第2の位相差層は、以下のいずれかである、請求項1〜3のいずれかに記載の液晶パネル。
    波長590nmにおける面内位相差値が40〜500nmの範囲にあるポジティブAプレート;
    波長590nmにおける面内位相差値が40〜500nmの範囲にあり、厚み方向位相差値が20〜500nmの範囲にあるポジティブBプレート;
    波長590nmにおける面内位相差値が10〜300nmの範囲にある1/4波長板;
    波長590nmにおける面内位相差値が10〜300nmの範囲にある1/4波長板と、波長590nmにおける面内位相差値が240〜400nmの範囲にある1/2波長板とが積層された複合位相差板。
  5. 前記第2の位相差層は、前記第1の偏光板と前記第2の偏光板のいずれか一方にのみ設けられ、
    前記第1の偏光板と前記第2の偏光板のうち前記第2の位相差層と反対側の偏光板には、偏光フィルムと粘着剤層との間に無配向性フィルムが配置される、請求項1〜4のいずれかに記載の液晶パネル。
  6. 前記液晶セルは、VAモードの液晶セル又はIPSモードの液晶セルである、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶パネル。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の液晶パネルを備えることを特徴とする液晶表示装置。
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