JP2018060150A - Ipsモード用の偏光板のセット及びそれを用いたipsモード液晶表示装置 - Google Patents

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寿和 松本
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寿和 松本
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Abstract

【課題】外光が強い環境下でも良好な視認性を確保できる特定のIPSモード液晶セル用の偏光板のセット及びそれを用いたIPSモード液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】視認側偏光板の吸収軸と背面側偏光板の吸収軸とは直交しており、視認側偏光板は、第1の偏光子とλ/4板を有し、λ/4板は第1の偏光子と液晶セルとの間に配置され、視認側偏光板の吸収軸とλ/4板の遅相軸とのなす角が略45°であり、背面側偏光板は、第2の偏光子とλ/2板を有し、λ/2板は第2の偏光子と液晶セルとの間に配置され、背面側偏光板の吸収軸とλ/2板の遅相軸とのなす角が略45°であり、λ/4板の遅相軸とλ/2板の遅相軸とが略平行であり、λ/4板の遅相軸が前記IPSモード液晶セルの初期配向方向に対して略平行の関係に配置される偏光板のセット。
【選択図】図2

Description

本発明は、IPSモード用の偏光板のセット及びそれを用いたIPSモード液晶表示装置に関するものである。
近年、消費電力が低く、低電圧で動作し、軽量でかつ薄型の液晶ディスプレイが、携帯電話、携帯情報端末、コンピュータ用のモニター、テレビなど、情報用表示デバイスとして急速に普及してきている。液晶技術の発展に伴い、さまざまなモードの液晶ディスプレイが提案され、応答速度やコントラスト、狭視野角といった液晶ディスプレイの問題点が解消されつつある。
携帯電話や携帯情報端末は屋外で使用される機会が増加するに従い太陽光などの外光が強い場合には、従来の液晶セル及び従来の偏光板のセットを備えた液晶表示装置では外光の反射が強く、液晶画面が視認しづらいという問題が出てきた。
この問題に対する対策として、視認側偏光板の表面に低反射層を設けて外光反射を低減したり、視認側偏光板に円偏光板を用いたりすることで外光反射を低減する対策がなされるのが通例である。
しかしながら、前記の低反射層だけでは外光の照度が5000luxを超えるような環境下では視認性が著しく低下する。また、IPSモード液晶では、通常、面内位相差値が250nm〜380nmであり、視認側偏光板として円偏光板を配置することが困難である。
特開2005−128498号公報
本発明の目的は、外光の照度が5000luxを超えるような環境下でも良好な視認性を確保できる特定のIPSモード液晶セル用の偏光板のセット及びそれを用いたIPSモード液晶表示装置を提供することにある。
[1]視認側偏光板及び背面側偏光板からなる、面内位相差値が400nm〜500nmであるIPSモード液晶セルの両面にそれぞれ貼合するための偏光板のセットであって、
前記視認側偏光板の吸収軸と前記背面側偏光板の吸収軸とは略直交しており、
前記視認側偏光板は、第1の偏光子とλ/4板を有し、
前記λ/4板は、前記第1の偏光子と前記液晶セルとの間に配置され、
前記視認側偏光板の吸収軸と前記λ/4板の遅相軸とのなす角が略45°であり、
前記背面側偏光板は、第2の偏光子とλ/2板を有し、
前記λ/2板は、前記第2の偏光子と前記液晶セルとの間に配置され、
前記背面側偏光板の吸収軸と前記λ/2板の遅相軸とのなす角が略45°であり、
前記λ/4板の遅相軸と前記λ/2板の遅相軸とが略平行であり、
前記λ/4板の遅相軸が前記IPSモード液晶セルの初期配向方向に対して略平行の関係に配置される偏光板のセット。
[2]前記視認側偏光板は、前記第1の偏光子と前記λ/4板との間に配置されるポジティブCプレートを含み、
前記背面側偏光板は、前記第2の偏光子と前記λ/2板との間に配置されるポジティブCプレートを含む[1]に記載の偏光板のセット。
[3]前記視認側偏光板は、前記液晶セルと前記λ/4板との間に配置されるポジティブCプレートを含み、
前記背面側偏光板は、前記第2の偏光子と前記λ/2板との間に配置されるポジティブCプレートを含む[1]に記載の偏光板のセット。
[4]前記視認側偏光板は、前記第1の偏光子と前記λ/4板との間に配置されるポジティブCプレートを含み、
前記背面側偏光板は、前記液晶セルと前記λ/2板との間に配置されるポジティブCプレートを含む[1]に記載の偏光板のセット。
[5]前記視認側偏光板は、前記液晶セルと前記λ/4板との間に配置されるポジティブCプレートを含み、
前記背面側偏光板は、前記液晶セルと前記λ/2板との間に配置されるポジティブCプレートを含む[1]に記載の偏光板のセット。
[6]前記視認側偏光板が有するポジティブCプレート及び前記背面側偏光板が有するポジティブCプレートは、厚み方向の位相差値が略等しい[2]〜[5]のいずれかに記載の偏光板のセット。
[7]前記ポジティブCプレートの厚み方向の位相差値が−150nm〜−250nmである[2]〜[6]のいずれかに記載の偏光板のセット。
[8]面内位相差値が400nm〜500nmのIPSモード液晶セルに、[1]〜[7]のいずれかに記載の偏光板のセットが配置されてなるIPSモード液晶表示装置。
[9]IPSモード液晶表示装置の大きさが、対角15インチ以下である[8]に記載のIPSモード液晶表示装置。
本発明の偏光板のセットによれば、外光の反射を抑制することができ、屋外のような外光の強い環境下でも良好な視認性が確保された液晶表示装置を提供することができる。
本発明に係る偏光板のセットにおける好ましい層構成の例を示す概略断面図である。 本発明に係るIPS液晶表示装置における好ましい軸構成の例を示す概略図である。
以下、本発明に係る偏光板のセット及びこれを用いた液晶パネルについて適宜図を用いて説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
図1(a)〜(d)は、本発明に係る偏光板における好ましい層構成の例の概略断面図を示したものである。図1(a)〜(d)を参照して、本発明の偏光板を説明する。図1(a)〜(d)に示す偏光板のセットは、視認側偏光板10として、偏光板30の片面にポジティブCプレート34及びλ/4板35を積層したもの、及び背面側偏光板20として、偏光板50の片面にポジティブCプレート54及びλ/2板55を積層し、偏光板50の他方の面に輝度向上フィルム61が積層されているものを含む。
[視認側偏光板および背面側偏光板を構成する各部材]
本発明の視認側偏光板及び背面側偏光板は偏光板30及び偏光板50を含む。
[偏光子]
第1の偏光子32および第2の偏光子52は、通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、およびホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造されるものである。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他に、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、およびアンモニウム基を有するアクリルアミド類等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常、85〜100mol%程度であり、98mol%以上が好ましい。このポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールおよびポリビニルアセタール等も用いることができる。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常、1,000〜10,000程度であり、1,500〜5,000程度が好ましい。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、第1の偏光子32および第2の偏光子52の原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものでなく、公知の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系原反フィルムの膜厚は、特に制限されるものではないが、例えば、10μm〜150μm程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、または染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合には、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前またはホウ酸処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。
一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また、一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤を用い、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常、3〜8倍程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色する方法としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素が含有された水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素として、具体的には、ヨウ素や二色性染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は、通常、ヨウ素およびヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は、通常、水100重量部あたり0.01〜1重量部程度である。また、ヨウ化カリウムの含有量は、通常、水100重量部あたり0.5〜20重量部程度である。染色に用いる水溶液の温度は、通常、20〜40℃程度である。また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常、20〜1,800秒程度である。
一方、二色性色素として二色性染料を用いる場合は、通常、水溶性二色性染料を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液における二色性染料の含有量は、通常、水100重量部あたり1×10-4〜10重量部程度であり、1×10-3〜1重量部程度が好ましい。この水溶液は、硫酸ナトリウム等の無機塩を染色助剤として含有していてもよい。染色に用いる二色性染料水溶液の温度は、通常、20〜80℃程度である。また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常、10〜1,800秒程度である。
二色性色素による染色後のホウ酸処理は、通常、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬することにより行うことができる。
ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の量は、通常、水100重量部あたり、2〜15重量部程度であり、5〜12重量部が好ましい。二色性色素としてヨウ素を用いる場合には、このホウ酸含有水溶液はヨウ化カリウムを含有することが好ましい。ホウ酸含有水溶液におけるヨウ化カリウムの量は、通常、水100重量部あたり、0.1〜15重量部程度であり、5〜12重量部程度が好ましい。ホウ酸含有水溶液への浸漬時間は、通常、60〜1,200秒程度であり、150〜600秒程度が好ましく、200〜400秒程度がより好ましい。ホウ酸含有水溶液の温度は、通常、50℃以上であり、50〜85℃が好ましく、60〜80℃がより好ましい。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬することにより行うことができる。水洗処理における水の温度は、通常、5〜40℃程度である。また、浸漬時間は、通常、1〜120秒程度である。
水洗後は乾燥処理が施されて、第1の偏光子32および第2の偏光子52が得られる。乾燥処理は、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行うことができる。乾燥処理の温度は、通常、30〜100℃程度であり、50〜80℃が好ましい。乾燥処理の時間は、通常、60〜600秒程度であり、120〜600秒が好ましい。
乾燥処理によって、第1の偏光子32および第2の偏光子52の水分率は実用程度にまで低減される。その水分率は、通常、5〜20重量%であり、8〜15重量%が好ましい。水分率が5重量%を下回ると、第1の偏光子32および第2の偏光子52の可撓性が失われ、第1の偏光子32および第2の偏光子52がその乾燥後に損傷したり、破断したりする場合がある。また、水分率が20重量%を上回ると、第1の偏光子32および第2の偏光子52の熱安定性に劣る場合がある。
以上のようにして、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向した偏光子を製造することができる。
また、偏光子の製造工程におけるポリビニルアルコール系樹脂フィルムの延伸、染色、ホウ酸処理、水洗工程、乾燥工程は、例えば、特開2012−159778号に記載されている方法に準じて行ってもよい。この文献記載の方法のように、基材フィルムへのポリビニルアルコール系樹脂のコーティングにより、偏光子となるポリビニルアルコール系樹脂層を形成する方法を用いることも有用である。
高温環境下における偏光子の収縮力を低く抑えるためには、偏光子の厚さを15μm以下とすることが好ましく、12μm以下とすることがより好ましい。良好な光学特性を付与できるという点で、偏光子の厚みは通常3μm以上である。
高温環境下における収縮力を抑えた偏光子を用いることで、偏光子の収縮に伴うλ/2板やλ/4板のゆがみによる位相差変化をも抑えることができ、液晶表示装置に用いたときに表示ムラの小さい偏光板とすることができる。
偏光子は、80℃の温度で240分間保持したときの、その吸収軸方向の幅2mmあたりの収縮力が、2N/2mm以下であることが好ましい。この収縮力が、2N/2mmより大きいと高温環境下での寸法変化量が大きくなり、且つ、偏光子の収縮力が大きくなるために、λ/2板やλ/4板がゆがみやすく、さらには偏光子に割れが発生しやすくなる傾向にある。偏光子の収縮力は、延伸倍率を下げると、また偏光子の厚さを薄くすると2N/2mm以下となる傾向にある。収縮力の測定方法は、後述の実施例の方法に従う。
偏光子の少なくとも一方の面には保護フィルムが積層されることが好ましく、両面に保護フィルムを有していてもよい。保護フィルム31a,31b,51a,51bは、透明な樹脂フィルムで構成することができる。特に、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れる材料で構成することが好ましい。本明細書において、透明な樹脂フィルムとは可視光域において単体透過率が80%以上である樹脂フィルムのことをいう。
保護フィルム31b,51bは、ポジティブCプレート34、ポジティブCプレート54、λ/4板35、λ/2板55に保護フィルムとしての役割を持たせることにより、省略することも、偏光板の薄膜化のために有効な手段である。また、同様に保護フィルム51aについても、輝度向上フィルム61に保護フィルムとしての役割を持たせることにより、省略することも、偏光板の薄膜化のために有効な手段となる。
保護フィルム31a,31b,51a,51bとしては、セルロース系樹脂、鎖状ポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂など、当分野において従来保護フィルムの形成材料として広く用いられている材料から形成されたフィルムを使用することができる。
これらの樹脂は、透明性を損なわない範囲で、適宜の添加物が配合されていてもよい。添加物として例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、位相差低減剤、安定剤、加工助剤、可塑剤、耐衝撃助剤、艶消し剤、抗菌剤、防かび剤などを挙げることができる。これらの添加物は、複数種が併用されてもよい。
以上のような樹脂からフィルムを製膜する方法としては、任意の最適な方法を適宜選択すればよい。例えば、溶剤に溶解させた樹脂を、金属製のバンド又はドラムに流延し、溶剤を乾燥除去してフィルムを得る溶剤キャスト法、樹脂をその溶融温度以上に加熱し、混練してダイから押し出し、冷却することによりフィルムを得る溶融押出法などが使用できる。溶融押出法では、単層フィルムを押し出すこともできるし、多層フィルムを同時押出することもできる。
また、保護フィルム31aに、偏光サングラス越しに画面を見たときの視認性を改善するための前記フィルムに延伸処理を行った位相差板を用いてもよい。位相差板としてλ/4板の遅相軸を偏光フィルムの吸収軸とのなす角が略45°となるように配置することが視認性向上の観点から望ましい。また、長尺上の偏光フィルムと積層する際に、長尺の長辺方向に対してのなす角が略45°もしくは135°に延伸されているとロールツーロールで偏光板作製できるため好ましい。
[保護フィルム31aの表面処理層36]
保護フィルム31aは、第1の偏光子32に貼合される面とは反対側の面に、表面処理層36を有してもよい。この表面処理層36としては、例えば、微細な表面凹凸形状を有するハードコート層が挙げられる。ハードコート層は、鉛筆硬度がHより硬いことが好ましい。その鉛筆硬度がH又はそれより小さいと、表面に傷が付きやすくなり、傷が付くと液晶表示装置の視認性が悪くなる。鉛筆硬度は、JIS K 5600−5−4:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法)」に準じて求められ、各硬度の鉛筆を用いて引っかいたときに傷が生じない最も硬い鉛筆の硬度で表される。
表面処理層36を有する保護フィルム31aは、そのヘイズ値が0.1〜45%の範囲、さらには5〜40%の範囲となるようにすることが好ましい。ヘイズ値が45%より大きな領域になると、外光の映り込みは低減できるものの、黒表示の画面のしまりが低下してしまう。また、ヘイズ値が0.1%を下回ると、十分な防眩性能が得られず、外光が画面に映り込むので、好ましくない。ここで、ヘイズ値は、JIS K 7136:2000「プラスチック−透明材料のヘイズの求め方」に従って求められる。
微細な表面凹凸形状を有するハードコート層は、樹脂フィルムの表面に、有機微粒子又は無機微粒子を含有する塗膜を形成する方法や、有機微粒子又は無機微粒子を含有するか又は含有しない塗膜を形成した後、凹凸形状を付与したロールに押し当てる方法、例えばエンボス法などによって、形成することができる。このような塗膜は、例えば、樹脂フィルムの表面に、硬化性樹脂からなるバインダー成分と有機微粒子又は無機微粒子とを含有する塗布液(硬化性樹脂組成物)を塗布する方法などによって、形成できる。
保護フィルム31aには、ハードコート層を兼ねる前記の防眩処理(ヘイズ付与処理)のほか反射防止層、帯電防止処理や、防汚処理、又は抗菌処理のような、各種の追加の表面処理が施されていてもよく、液晶性化合物やその高分子量化合物などからなるコート層が形成されていてもよい。特に、反射率3%以下の反射防止層が形成されている場合、10000Lux以上でも視認性を損なわないようにできるため好ましく用いられる。なお、帯電防止機能は、表面処理以外でも、例えば粘着剤層など、偏光板の他の部分に付与してもよい。
[保護フィルム31b,51b]
保護フィルム31b,51bとしては、レターデーション値の制御が容易で、入手も容易であることから、セルロース系樹脂もしくは環状ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
セルロース系樹脂は、セルロースの水酸基における水素原子の一部又は全部が、アセチル基、プロピオニル基及び/又はブチリル基で置換された、セルロースの有機酸エステル又は混合有機酸エステルでありうる。例えば、セルロースの酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、それらの混合エステルなどからなるものが挙げられる。なかでも、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどが好ましい。
環状ポリオレフィン系樹脂は、例えば、ノルボルネン及び他のシクロペンタジエン誘導体のような環状オレフィンモノマーを、触媒の存在下に重合して得られるものである。このような環状ポリオレフィン系樹脂を用いると、後述する所定のレターデーション値を有する保護フィルムが得られやすい。
環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、シクロペンタジエンとオレフィン類又は(メタ)アクリル酸若しくはそのエステル類とから、ディールス・アルダー反応によって得られるノルボルネン又はその誘導体をモノマーとして開環メタセシス重合を行い、それに続く水添によって得られる樹脂;ジシクロペンタジエンとオレフィン類又は(メタ)アクリル酸若しくはそのエステル類とからディールス・アルダー反応によって得られるテトラシクロドデセン又はその誘導体をモノマーとして開環メタセシス重合を行い、それに続く水添によって得られる樹脂;ノルボルネン、テトラシクロドデセン、それらの誘導体、及びその他の環状オレフィンモノマーから選ばれる少なくとも2種のモノマーを同様に開環メタセシス共重合し、それに続く水添によって得られる樹脂;ノルボルネン、テトラシクロドデセン、又はそれらの誘導体のような環状オレフィンに、鎖状オレフィン及び/又はビニル基を有する芳香族化合物を付加共重合させて得られる樹脂などが挙げられる。
以上のような樹脂からフィルムを製膜する方法としては、任意の最適な方法を適宜選択すればよい。例えば、溶剤に溶解させた樹脂を、金属製のバンド又はドラムに流延し、溶剤を乾燥除去してフィルムを得る溶剤キャスト法、樹脂をその溶融温度以上に加熱し、混練してダイから押し出し、冷却することによりフィルムを得る溶融押出法などが使用できる。溶融押出法では、単層フィルムを押し出すこともできるし、多層フィルムを同時押出することもできる。
保護フィルム31b,51bは、偏光解消による偏光度低下を抑制するために、厚み方向の位相差値Rthが10nm以下であることが好ましい。厚み方向の位相差値Rthは、面内の平均屈折率から厚み方向の屈折率を差し引いた値にフィルムの厚みを乗じて得られる値であって、下記式(a)で定義される。また、面内の位相差値Reは、10nm以下であることが好ましい。面内の位相差値Reは、面内の屈折率差にフィルムの厚みを乗じて得られる値であって、下記式(b)で定義される。
Rth=〔(nx+ny)/2−nz〕×d (a)
Re=(nx−ny)×d (b)
式中、nxはフィルム面内のx軸方向(面内遅相軸方向)の屈折率であり、nyはフィルム面内のy軸方向(面内進相軸方向であって、面内でx軸に直交する方向)の屈折率であり、nz はフィルム面に垂直なz軸方向(厚み方向)の屈折率であり、そしてdはフィルムの厚さである。
ここで、位相差値は、可視光の中心付近である500〜650nm程度の範囲で任意の波長における値でありうるが、本明細書では波長590nmにおける位相差値を標準とする。厚み方向の位相差値Rth及び面内の位相差値Reは、市販の各種位相差計を用いて測定することができる。
樹脂フィルムの面内及び厚み方向の位相差値Rthを10nm以下の範囲内に制御する方法としては、フィルムを作製するときに、面内及び厚み方向に残留するゆがみを極力小さくする方法が挙げられる。例えば、上記溶剤キャスト法においては、その流延樹脂溶液を乾燥するときに生じる面内及び厚み方向の残留収縮歪みを、熱処理によって緩和させる方法などが採用できる。一方、上記溶融押出法においては、樹脂フィルムをダイから押し出し、冷却するまでの間に延伸されることを防ぐため、ダイから冷却ドラムまでの距離を極力縮めるとともに、押出し量と冷却ドラムの回転速度をフィルムが延伸されないよう制御する方法などが採用できる。また、溶剤キャスト法と同様に、得られたフィルムに残留する歪みを熱処理によって緩和させる方法も採用できる。
[λ/4板35]
λ/4板35としては、特に、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れる材料で構成することが好ましい。例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;セルローストリアセテート、セルロースジアセテートのようなセルロースエステル系樹脂等のセルロース系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;液晶組成物;又はこれらの混合物、共重合物等を挙げることができる。この中でも、ポリカーボネート系樹脂及び液晶組成物からなるフィルムが正の波長分散性を持つことから好ましく用いられる。
ここで、正の波長分散性とは、下記式(c)を満たすことをいう。()内の数字は、位相差値の測定波長(単位nm)である。

Re(450)>Re(590)>Re(650) (c)
また、本発明でλ/4板の位相差値としては、測定波長590nmにおいて、位相差値Reが120nm〜160nmであることを意味する。本発明において、λ/4板は、下記式(d)で定義されるNz係数が、0.8〜1.2の範囲であることが好ましい。より好ましくは、0.95〜1.05の範囲である。

Nz=Re/Rth+0.5 (d)
λ/4板には、透明性を損なわない範囲で、適宜の添加物が配合されていてもよい。添加物として例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、位相差低減剤、安定剤、加工助剤、可塑剤、耐衝撃助剤、艶消し剤、抗菌剤、防かび剤などを挙げることができる。これらの添加物は、複数種が併用されてもよい。
ポリカーボネート系樹脂としては、芳香族ポリカーボネートを指す。ポリカーボネート系樹脂は、たとえば、二価フェノールとカーボネート前駆体とを界面重縮合法または溶融エステル交換法により反応させる方法;カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法により重合させる方法;および、環状カーボネート化合物の開環重合法により重合させる方法などで得ることができる。
二価フェノールとしては、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれた少なくとも1種の二価フェノールより得られる単独重合体または共重合体が好ましく、特に、ビスフェノールAの単独重合体、ならびに、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンから選択される少なくとも1種の二価フェノールとの共重合体が好ましく使用される。
上記カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
以上のような樹脂からフィルムを製膜する方法としては、任意の最適な方法を適宜選択すればよい。例えば、溶剤に溶解させた樹脂を、金属製のバンド又はドラムに流延し、溶剤を乾燥除去してフィルムを得る溶剤キャスト法、樹脂をその溶融温度以上に加熱し、混練してダイから押し出し、冷却することによりフィルムを得る溶融押出法などが使用できる。溶融押出法では、単層フィルムを押し出すこともできるし、多層フィルムを同時押出することもできる。
こうして製膜したフィルムに所定の位相差値を付与するために延伸処理を行うことが好ましい。延伸は、一軸延伸/逐次二軸延伸/同時二軸延伸など任意の最適な延伸方法を採用できる。
液晶組成物は、好ましくは、その液晶相がネマチック相である(ネマチック液晶)。液晶材料の液晶性の発現機構は、リオトロピックであってもよいし、サーモトロピックであってもよい。液晶材料の配向状態は、好ましくは、ホモジニアス配向である。液晶材料としては、例えば、液晶ポリマーや液晶モノマーが使用可能である。液晶ポリマーおよび液晶モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。
本発明でλ/4板として用いる場合は、好ましくは、液晶組成物の硬化層である。具体的には、液晶組成物が液晶性モノマーを含む場合、当該液晶性モノマーは重合性モノマーおよび/または架橋性モノマーを含むことが好ましい。液晶性モノマーを重合または架橋させることで、液晶性モノマーの配向状態を固定できる。液晶性モノマーを配向させた後に、例えば、液晶性モノマー同士を重合または架橋させれば、それによって上記配向状態を固定することができる。ここで、重合によりポリマーが形成され、架橋により3次元網目構造が形成されることとなるが、これらは非液晶性である。したがって、形成された位相差層は、例えば、液晶性化合物に特有の温度変化による液晶相、ガラス相、結晶相への転移が起きることはない。その結果、位相差層は、温度変化に影響されない、極めて安定性に優れた層となり得る。
上記液晶性モノマーとしては、BASF社の商品名LC242、Merck社の商品名E7、Wacker−Chem社の商品名LC−Sillicon−CC3767が挙げられる。これらの液晶性モノマーは、単独で、または2つ以上を組み合わせて用いられ得る。
上記液晶性モノマーが液晶性を示す温度範囲は、その種類に応じて異なる。具体的には、当該温度範囲は、好ましくは40〜120℃であり、さらに好ましくは50〜100℃であり、最も好ましくは60〜90℃である。
液晶硬化層は、λ/4板として最も適切に機能し得るように設定され得る。言い換えれば、厚みは、所望の光学特性が得られるように設定され得る。位相差層の厚みは、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは0.5〜8μm、特に好ましくは0.5〜5μmである。
液晶組成物の塗布・配向によって光学異方性を発現させたフィルムを作製する方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの基材フィルムの表面に配向処理を施し、当該表面に上記液晶組成物を含む塗工液を塗工して液晶硬化層を形成する方法が挙げられる。塗工液は重合開始剤、架橋剤、界面活性剤、溶剤等を含んでいてもよい。配向処理としては、任意の適切な配向処理を採用し得る。具体的には、機械的な配向処理、物理的な配向処理、化学的な配向処理が挙げられる。機械的な配向処理の具体例としては、ラビング処理、延伸処理が挙げられる。物理的な配向処理の具体例としては、磁場配向処理、電場配向処理が挙げられる。化学的な配向処理の具体例としては、斜方蒸着法、光配向処理が挙げられる。好ましくはラビング処理である。配向処理は、基材フィルム表面に直接施してもよく、基材フィルム上に任意の適切な配向膜(代表的には、シランカップリング剤層、ポリビニルアルコール層またはポリイミド層)を形成して当該配向膜に施してもよい。ラビング処理を施す場合、基材フィルム表面に直接施すのが好ましい。
上記配向処理の配向方向は、上記所望の角度に応じて設定し得る。配向処理を行うことにより、基材フィルムの配向方向に応じて液晶材料が配向し得るので、形成された液晶硬化層の遅相軸は、基材フィルムの配向方向と実質的に同一となる。したがって、例えば、第1の偏光子32(長尺状)が、その長手方向に吸収軸を有する場合、基板(長尺状)の長手方向に対して角度が略45°の方向に配向処理を施す。このようにして液晶硬化層を形成することにより、第1の偏光子32(偏光板)とλ/4板35とをロールツーロールで連続的に積層し得る。その結果、製造工程を格段に短縮することができる。
[λ/2板55]
λ/2板55としては、λ/4板35と同様の材料で作られた位相差フィルムを用いることができる。λ/2板とλ/4板は、同様の材料で作られた位相差フィルムを用いてもよいし異なる材料で作られた位相差フィルムを用いてもよい。
正の波長分散性、薄肉化や位相差値の調整の容易さから、λ/4板と同様にポリカーボネート系樹脂フィルムや液晶性化合物の塗布・配向によって光学異方性を発現させたフィルムを用いることが好ましい。
また、本発明でλ/2板の位相差値としては、測定波長590nmにおいて、位相差値Reが200nm〜300nmであることを意味する。また、λ/2板のNz係数は、0.8〜1.2の範囲であることが好ましい。より好ましくは、0.95〜1.05の範囲である。
液晶性化合物の塗布・配向によって光学異方性を発現させたフィルムをλ/2板に用いる場合に、位相差層の厚みは、好ましくは0.5〜20μm、さらに好ましくは0.5〜16μm、特に好ましくは0.5〜8μmである。
液晶組成物の塗布・配向によって光学異方性を発現させたフィルムとしては、例えば、第2の偏光子52(長尺状)が、その長手方向に吸収軸を有する場合、基板(長尺状)の長手方向に対して角度が略45°の方向に配向処理を施す。このようにして液晶硬化層を形成することにより、第2の偏光子52(偏光板)とλ/2板55とをロールツーロールで連続的に積層し得る。その結果、製造工程を格段に短縮することができる。
[ポジティブCプレート34、54]
本発明で用いるポジティブCプレートとは、nxとnyが実質的に等しい正の一軸性でフィルム法線方向に光学軸を有する位相差フィルムをいう。屈折率で表すと、nx≒ny<nzの関係性を持つ位相差フィルムである。
ポジティブCプレート34、54は、面内のレターデーションReが20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。また厚み方向の位相差値Rthについては、−150nm〜−250nmであることが好ましく。より好ましくは、−190nm〜−220nmである。
ポジティブCプレート34、54は、前記光学特性を有する限り、その材料及び形態については特に制限されない。例えば、複屈折ポリマーフイルムからなる位相差膜、及び透明支持体上に低分子あるいは高分子液晶性化合物を塗布もしくは転写することによって形成された位相差層を有する位相差膜など、いずれも使用することができる。また、それぞれを積層して使用することもできる。
上記光学特性を有する複屈折ポリマーフイルムからなる位相差フィルムは、熱収縮性のフィルムを貼り合わせて加熱しながら所定の張力を加え高分子フィルムを膜の厚さ方向に延伸する方法や、ビニルカルバゾール系高分子を塗布して乾燥させる方法で容易に形成できる。また、上記光学特性を有する液晶性化合物から形成された位相差層としては、キラル構造単位を含んだコレステリックディスコチック液晶化合物や組成物を、その螺旋軸を基板に略垂直に配向させたのち固定化して形成した層、屈折率異方性が正の棒状液晶化合物や組成物を基板に略垂直に配向させたのち固定化して形成した層などを例示することができる。棒状液晶化合物は低分子化合物であってもよく、高分子化合物であってもよい。さらに、一の位相差層のみならず複数の位相差層を積層して、上記光学特性を示す位相差層を構成することもできる。また、支持体と位相差層との積層体全体で上記光学特性を満たすようにして、位相差層を構成してもよい。用いる棒状液晶化合物としては、配向固定させる温度範囲で、ネマチック液晶相、スメクチック液晶相、リオトロピック液晶相状態をとるものが好適に用いられる。揺らぎの無い均一な垂直配向が得られるスメクチックA相、B相を示す液晶が好ましい。これらの相は複屈折がネマチック液晶相に比べて大きく、膜の厚みを薄く出来る点でも好ましい。特にまた、添加剤の存在下において、適切な配向温度範囲で、上記液晶状態となる棒状液晶性化合物については、該添加剤と棒状液晶性化合物を含有する組成物を用いて層を形成するのも好ましい。
前記棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。以上のような低分子液晶性分子だけではなく、高分子液晶性分子も用いることができる。液晶分子には活性光線や電子線、熱などによって重合や架橋反応を起こしうる部分構造を有するものが好適に用いられる。その部分構造の個数は1〜6個、好ましくは1〜3個である。
棒状液晶性化合物を配向状態に固定して形成された位相差層を含む場合は、棒状液晶性化合物を実質的に垂直配向させて、その状態に固定して形成した位相差層を用いるのが好ましい。実質的に垂直とは、フィルム面と棒状液晶性化合物のダイレクターとのなす角度が70°〜90°の範囲内であることを意味する。これらの液晶性化合物は斜め配向させてもよいし、傾斜角が徐々に変化するように(ハイブリッド配向)させてもよい。斜め配向又はハイブリッド配向の場合でも、平均傾斜角は70°〜90°であることが好ましく、80°〜90°がより好ましく、85°〜90°が最も好ましい。
棒状液晶性化合物から形成された位相差層は、棒状液晶性化合物、所望により、下記の重合性開始剤や空気界面垂直配向剤や他の添加剤を含む塗布液を、支持体の上に形成された垂直配向膜の上に塗布して、垂直配向させ、該配向状態を固定することで形成することができる。仮支持体上に形成した場合は、該位相差層を支持体上に転写することで作製することもできる。さらに、1層の位相差層のみならず複数の位相差層を積層して、上記光学特性を示す相差層を構成することもできる。また、支持体と位相差層との積層体全体で上記光学特性を満たすようにして、位相差層を構成してもよい。
本発明では、液晶性化合物から形成されたポジティブCプレート層を、λ/4板35またはλ/2板55上に重ねて形成してもよい。
本発明で用いる2枚のポジティブCプレート34、54については、その厚み方向の位相差値が略等しいことが好ましい。本発明で略等しいとは、厚み方向の位相差値の差が20nm以下であることをいう。
[輝度向上フィルム61]
輝度向上フィルム61は、反射型偏光子とも呼ばれるものであり、光源(バックライト)からの出射光を透過偏光と反射偏光又は散乱偏光に分離するような機能を有する偏光変換素子が用いられる。上述のように、輝度向上フィルム61を偏光板50上に配置することにより、反射偏光又は散乱偏光である再帰光を利用して、偏光板50から出射される直線偏光の出射効率を向上させることができる。
輝度向上フィルム61は、例えば異方性反射偏光子であることができる。異方性反射偏光子の一例は、一方の振動方向の直線偏光を透過し、他方の振動方向の直線偏光を反射する異方性多重薄膜であり、その具体例は3M製のDBEFである(特開平4−268505号公報等)。異方性反射偏光子の他の一例は、コレステリック液晶層とλ/4板との複合体であり、その具体例は日東電工製のPCFである(特開平11−231130号公報等)。異方性反射偏光子のさらに他の一例は、反射グリッド偏光子であり、その具体例は、金属に微細加工を施して可視光領域でも反射偏光を出射するような金属格子反射偏光子(米国特許第6288840号明細書等)、金属微粒子を高分子マトリックス中に添加して延伸したフィルム(特開平8−184701号公報)である。
輝度向上フィルム61における偏光板50とは反対側の面に、ハードコート層、防眩層、光拡散層、1/4波長の位相差値を持つ位相差層のような光学層を設けてもよい。光学層の形成により、バックライトテープとの密着性や表示画像の均一性を向上させ得る。輝度向上フィルム61の厚みは、10〜100μm程度であることができるが、偏光板の薄膜化の観点から、好ましくは10〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。
[各層の接着]
本発明の偏光板を構成する各部材間には、任意の適切な粘着剤層または接着剤層が設けられることが好ましい。例えば、液晶セルに偏光板を貼合するために偏光板の表面には粘着剤層が設けられることが好ましい。本実施形態においては、例えばλ/4板35の外側に粘着剤層を設け、λ/2板55の外側に粘着剤層を設けることができる。
接着剤層を形成する接着剤としては、水系接着剤、紫外線や電子線の照射により硬化する活性エネルギー線硬化型接着剤が挙げられる。活性エネルギー線硬化型接着剤としては、例えばアクリル系化合物のようなラジカル重合性の化合物を含む組成物やエポキシ系化合物のようなカチオン重合性の化合物を含む組成物が挙げられる。これらの組成物はそれぞれラジカル重合開始剤、またはカチオン重合開始剤を含有することが好ましい。粘着剤としては、アクリル系樹脂を含有する粘着剤(アクリル系粘着剤)が好ましい。
[液晶セル60]
液晶セルは、一対の基板と、基板の間に挟持された表示媒体としての液晶層とを有する。一方の基板(カラーフィルター基板)には、カラーフィルターおよびブラックマトリクスが設けられている。他方の基板(アクティブマトリクス基板)には、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子(代表的にはTFT)と、このスイッチング素子にゲート信号を与える走査線およびソース信号を与える信号線と、画素電極とが設けられている。なお、カラーフィルターは、アクティブマトリクス基板側に設けてもよい。上記基板の間隔(セルギャップ)は、スペーサーによって制御されている。上記基板間の液晶層と接する側には、例えば、ポリイミドからなる配向膜が設けられている。
本発明の偏光板のセットを配置するための、上記液晶セルの駆動モードとしては、波長590nmにおいて面内位相差値が400〜500nmであるIPS(In−Plane Switching)モードが採用される。このように液晶セル自体が3λ/4波長に近しい面内位相差値を有することで、視認側偏光板として円偏光板を配置することが可能となり、外光の反射を大幅に低下させることができるようになる。
液晶セルの面内位相差を波長590nmにおいて400nm〜500nmにする方法としては、液晶セルの液晶の厚みを調整することで作製することが可能である。例えば、液晶セルの液晶の厚みを1〜6μm程度に調整することで所望の面内位相差値を持つ液晶セルを作製することができる。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、本発明の偏光板のセット及び上記液晶セルを備える。本発明の液晶表示装置は、特に、外光が強い屋外でも視認性に優れることから中小型用の液晶表示装置に好適に用いられる。例えば、液晶表示装置の大きさが対角15インチ以下の場合に好適である。
図2を参照して本発明の液晶表示装置における各部材の軸構成について説明する。
説明の便宜上、本発明で用いる液晶セルの初期配向方向を0°として定義し、視認側偏光板から背面側偏光板を見たときに反時計回りの方向の角度を正と定義して説明する。λ/4板35及びλ/2板55の遅相軸は、前記初期配向方向に対して略0°に配置する。さらに視認側偏光板の吸収軸は前記初期配向方向に対して略135°に配置し、背面側偏光板の吸収軸は前記初期配向方向に対して略45°に配置する。ここで略何°と記載した場合には、その値±5°の範囲内にあることを表し、好ましくは±2°の範囲内にあることを表す。
なお本発明において、液晶セルの初期配向方向とは、液晶セルに駆動電圧をかけない初期状態での液晶分子の配向方向を意味する。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す部及び%は、特記ないかぎり重量基準である。また、角度については、反時計回りを正とする。なお、以下の例における各物性の測定は、次の方法で行った。
(1)厚さの測定:
株式会社ニコン製のデジタルマイクロメーター“MH-15M”を用いて測定した。
(2)面内レターデーション及び厚み方向レターデーションの測定:
王子計測機器株式会社製の平行ニコル回転法を原理とする位相差計“KOBRA(登録商標)-WPR”を用い、23℃の温度において、各波長での面内レターデーション及び厚み方向レターデーションを測定した。
(3)偏光板の偏光度及び単体透過率の測定:
積分球付き分光光度計〔日本分光株式会社製の「V7100」、2度視野;C光源〕を用いて測定した。
(4)偏光子の収縮力の測定
偏光子に対し、収縮力を測定する方向(偏光子の吸収軸方向)が長辺となるように幅2mm、長さ50mmにスーパーカッター(株式会社荻野精機製作所製)でカットした。得られた短冊状のチップを試験片とした。試験片の収縮力を熱機械分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、型式TMA/6100)を用いて測定した。この測定は、寸法一定モードにおいて実施し、チャック間距離を10mmとした。試験片を23℃55%の室内に24時間以上放置した後、サンプル室内の温度設定を23℃から80℃まで1分間で昇温させ、昇温後はサンプル室内の温度を80℃で維持するように設定した。昇温後さらに4時間放置した後、80℃の環境下で試験片の長辺方向の収縮力を測定した。この測定において静荷重は0mNとし、治具にはSUS製のプローブを使用した。
[製造例1]偏光子の作製
厚み30μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に40秒間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.052/5.7/100の水溶液に28℃で30秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が11.0/6.2/100の水溶液に70℃で120秒間浸漬した。引き続き、8℃の純水で15秒間洗浄した後、300Nの張力で保持した状態で、60℃で50秒間、次いで75℃で20秒間乾燥して、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚み12μmの吸収型偏光子を得た。得られた偏光子の収縮力を測定したところ、2.0N/2mmであった。
[製造例2]水系接着剤の作製
水100重量部に対し、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール〔株式会社クラレから入手した商品名「KL−318」〕を3重量部溶解し、その水溶液に水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤〔田岡化学工業株式会社から入手した商品名「スミレーズレジン(登録商標) 650(30)」、固形分濃度30重量%の水溶液〕を1.5重量部添加して、水系接着剤を調製した。
[粘着剤A,B]
以下の2種類の粘着剤を用意した。
粘着剤A:厚み25μmのシート状粘着剤〔リンテック株式会社製の「P−3132」〕
粘着剤B:厚み5μmのシート状粘着剤〔リンテック株式会社製の「NCF #L2」〕
[保護フィルムA、B、C、D]
以下の3種類の保護フィルムを用意した。
保護フィルムA:コニカミノルタ株式会社製のハードコート付きトリアセチルセルロースフィルム;25KCHCN−TC(厚み32μm)
保護フィルムB:コニカミノルタ株式会社製のトリアセチルセルロースフィルム;KC2UA(厚み25μm)
保護フィルムC:日本ゼオン株式会社製の環状ポリオレフィン系樹脂フィルム;ZF14−013(厚み13μm、波長590nmでの面内位相差値=0.8nm、波長590nmでの厚み方向位相差=3.4nm)
保護フィルムD:株式会社トッパンTOMOEGAWAオプティカルプロダクツ製のトリアセチルセルロース系樹脂からなる反射防止フィルム;40KSPLR(厚み44μm、JIS−Z8701−1982準拠によるY値1.1%)
[輝度向上フィルムA]
以下の輝度向上フィルムを用意した。
輝度向上フィルムA:26μm厚の輝度向上フィルム(3M製の商品名”Advanced Polarized Film, Version 3)
[λ/4板1の作製]
基材フィルム(トリアセチルセルロースフィルム、厚み80μm)の表面にポリビニルアルコール膜(厚み0.1μm)を形成した後、ラビング布を用いて、基板の長手方向に対して45°の方向にポリビニルアルコール膜表面をラビング処理して配向膜を備えた基材フィルムを作製した。
次に、ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製、商品名PaliocolorLC242)10gと、当該重合性液晶化合物に対する光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名イルガキュア(登録商標)907、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤1%含有)0.5gとを、トルエン40gに溶解して、塗工液を調製した。そして、上記で得られた配向基板の表面に、当該塗工液をバーコーターにより塗工した後、90℃で2分間加熱乾燥することによって液晶を配向させた。このようにして形成された液晶層に、メタルハライドランプを用いて20mJ/cmの光を照射し、当該液晶層を硬化させることによって、基板上に位相差層を形成した。得られた位相差層の厚みは1μmであり、面内位相差値は波長590nmにおいて139.8nmであった。
[λ/4板2の作製]
ノルボルネン系モノマーの開環重合体に水素添加された樹脂フィルム〔日本ゼオン株式会社製の“ゼオノアフィルム(登録商標)”〕を縦一軸延伸した。得られた位相差フィルムの厚みは18μm であり、面内位相差値は波長590nmにおいて137.2nmであった。
[λ/2板1の作製]
基材フィルム(トリアセチルセルロースフィルム、厚み80μm)の表面にポリビニルアルコール膜(厚み0.1μm)を形成した後、ラビング布を用いて、基板の長手方向に対して135°の方向にポリビニルアルコール膜表面をラビング処理して配向膜を備えた基材フィルムを作製した。
次に、ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製、商品名PaliocolorLC242)10gと、当該重合性液晶化合物に対する光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名イルガキュア(登録商標)907、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤1%含有)0.5gとを、トルエン40gに溶解して、塗工液を調製した。そして、上記で得られた配向基板の表面に、当該塗工液をバーコーターにより塗工した後、90℃で2分間加熱乾燥することによって液晶を配向させた。このようにして形成された液晶層に、メタルハライドランプを用いて20mJ/cmの光を照射し、当該液晶層を硬化させることによって、基板上に位相差層を形成した。得られた位相差層の厚みは2μmであり、面内位相差値は波長590nmにおいて258.6nmであった。
[λ/2板2の作製]
ノルボルネン系モノマーの開環重合体に水素添加された樹脂フィルム〔日本ゼオン株式会社製の“ゼオノアフィルム(登録商標)”〕を縦一軸延伸した。得られた位相差フィルムの厚みは39μm であり、面内位相差値は波長590nmにおいて265.4nmであった。
[ポジティブCプレート1の作製]
基材フィルム(トリアセチルセルロースフィルム、厚み80μm)の表面に市販の垂直配向膜(JALS−204R、日本合成ゴム株式会社製)をメチルエチルケトンで1:1に希釈したのち、ワイヤーバーコーターで塗布した(塗布量2.4ml/m2)。直ちに、120℃の温風で120秒乾燥した。
次に、下記の棒状液晶化合物3.8g、光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)907、チバガイギー社製)0.06g、増感剤(カヤキュア(登録商標)DETX、日本化薬株式会社製)0.02g、下記の空気界面側垂直配向剤0.002gを9.2gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を調製した。前記配向膜を形成したフィルムの配向膜側に、この溶液をワイヤーバーで塗布し、100℃で2分間加熱し、棒状液晶化合物を配向させた。次に、80℃で120W/cm高圧水銀灯により、20秒間UV 照射し棒状液晶化合物を架橋して、その後、室温まで放冷してポジティブCプレートの特性を持つ位相差層を作製した。得られた位相差層の厚みは1μmであり、波長590nmにおいて厚み方向の位相差値は−194.3nmであった。
棒状液晶化合物
Figure 2018060150
空気界面側垂直配向剤:
特願2003−119959号記載の例示化合物(II−4)
Figure 2018060150
[ポジティブCプレート2〜4の作製]
ポジティブCプレート1と同様にポジティブCプレート2〜4を作製した。位相差値は、厚みを調整することで所望の位相差値とした。

ポジティブCプレート2の厚み方向の位相差値Rth(590)=−219.6nm、
ポジティブCプレート3の厚み方向の位相差値Rth(590)=−247.2nm、
ポジティブCプレート4の厚み方向の位相差値Rth(590)=−266.1nm、
[偏光板Aの作製]
保護フィルムAにケン化処理を行い、保護フィルムCの偏光子との貼合面にコロナ処理を行った。保護フィルムAのトリアセチルセルロース面及び保護フィルムCのコロナ処理をした面が偏光子との貼合面となるように、保護フィルムAと偏光子及び保護フィルムCを水系接着剤で接着し偏光板Aを得た。
[偏光板Bの作製]
保護フィルムBにケン化処理を行い、保護フィルムCの偏光子との貼合面にコロナ処理を行った。保護フィルムB及び保護フィルムCのコロナ処理をした面が偏光子との貼合面となるように、保護フィルムB、偏光子及び保護フィルムCを水系接着剤で接着し偏光板を得た。偏光板Bの保護フィルムB側に粘着剤Bを貼合した。この際、保護フィルムBおよび粘着剤Bの貼合面にコロナ処理を行った。最後に、偏光板の粘着剤B面に輝度向上フィルムAを貼合し偏光板Bを得た。
[疑似液晶セルの作製]
コーニング社製の無アルカリガラス:イーグルXG(厚み0.7mm、縦157mm×横98mmの大きさ)に粘着剤Bを貼合したものを2枚準備した。この際、ガラス及び粘着剤の貼合面にコロナ処理を行った。次いで、2枚のガラスの粘着剤B面に、先に作製したλ/4板1を貼合した、この際λ/4板1及び粘着剤B面にコロナ処理を行った。さらに、2枚のガラスのλ/4板1面に粘着剤Bを貼合した。この際にもλ/4板1及び粘着剤B面にコロナ処理を行った。1枚のガラスには、さらにλ/4板1を粘着剤B面に貼合した。この際にもλ/4板1及び粘着剤B面にコロナ処理を行った。
最後に、1枚のガラスのλ/4板1面ともう1枚のガラスの粘着剤B面を貼合して疑似液晶セルを作製した。この際、λ/4板1面及び粘着剤Bの貼合面にコロナ処理を行った。すべてのλ/4板1の遅相軸方向は、ガラスの長辺方向に平行となるように作製を行った。
前記疑似液晶セルの初期配向方向はガラスの短辺方向に平行であると仮定しており、前記疑似液晶セルは、駆動電圧をかけた場合(白表示の場合)の液晶セルを想定している。
さらに、作製した疑似液晶セルの一方のガラス面に、ゼブラ株式会社製のハイマッキー青色(MO−150−MC−BL)を用いて、ドラえもん(藤子・F・不二雄著の「ドラえもん」に登場する猫型ロボット、小学館刊行)の似顔絵を描いた。
[バックライト]
Google Inc.製のNexus7(登録商標)から液晶パネルを取り出し、バックライトのみ点灯することでバックライトを得た。
[実施例1]
(視認側偏光板1の作製)
偏光板Aの保護フィルムC面に粘着剤Bを貼合した。この際、保護フィルムC面および粘着剤Bの貼合面にコロナ処理を行った。次いで、作製した偏光板Aの粘着剤B面にポジティブCプレート1を積層した。この際、粘着剤B及びポジティブCプレート1の貼合面にコロナ処理を行った。さらに偏光板AのポジティブCプレート1面に粘着剤Bを貼合した。この際にも、偏光板AのポジティブCプレート1及び粘着剤Bの貼合面にはコロナ処理を行った。次に、偏光板Aの粘着剤B面にλ/4板1を貼合した。この際にも、粘着剤B面およびλ/4板1の貼合面にコロナ処理を実施した。偏光板の吸収軸とλ/4板1のなす角は45°(保護フィルムAから保護フィルムCを見た時に、偏光板の吸収軸に対して反時計回りに45°となるようにλ/4板1の遅相軸を配置した。)となるように貼合した。最後に、偏光板Aのλ/4板1面に粘着剤Aを貼合した。この際にも、λ/4板1面及び粘着剤Aの貼合面にコロナ処理を行った。こうして、視認側偏光板1を作製した。
(背面側偏光板1の作製)
偏光板Aを偏光板Bに変更し、さらにλ/4板1をλ/2板1に変更した以外は視認側偏光板1と同様にして背面側偏光板1を作製した。すなわち、粘着剤Bを介して偏光板Bにおける保護フィルムC上にポジティブCプレート1を貼合し、次いで粘着剤Bを介してポジティブCプレート上にλ/2板1を貼合し、最後にλ/2板1上に粘着剤Aを積層した。偏光板の吸収軸とλ/2板1のなす角は−45°(保護フィルムCから保護フィルムBを見た時に、偏光板の吸収軸に対して時計回りに45°となるようにλ/2板1の遅相軸を配置した。)となるようにλ/2板1を保護フィルムC上に、粘着剤Bを介して貼合した。波長590nmにおける厚み方向の位相差値は、視認側偏光板が有するポジティブCプレートと背面側偏光板が有するポジティブCプレートとで同一であった。
作製した視認側偏光板1および背面側偏光板1を縦155mm×横96mmの大きさに裁断した。この際、視認側偏光板1の保護フィルムAもしくは背面側偏光板1の保護フィルムB面を上面として見た際に各偏光板の吸収軸が、長辺方向に対して45°となるようにそれぞれ裁断した。
疑似液晶セルのドラえもんの似顔絵が描かれているガラス面に視認側偏光板1を、その逆面のガラス面に背面側偏光板1を貼合し疑似液晶パネルを作製した。このとき軸構成は図2(b)に示すとおりであった。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例2]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート2に変更した以外は、実施例1と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例3]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート3に変更した以外は、実施例1と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例4]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート4に変更した以外は、実施例1と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例5]
視認側偏光板1の保護フィルムAを保護フィルムDに変更した以外は、実施例1と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例6]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート2に変更した以外は、実施例5と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例7]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート3に変更した以外は、実施例5と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例8]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート4に変更した以外は、実施例5と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例9]
(視認側偏光板2の作製)
偏光板Aの保護フィルムC面に粘着剤Bを貼合した。この際、保護フィルムC面および粘着剤Bの貼合面にコロナ処理を行った。次いで、作製した偏光板Aの粘着剤B面にλ/4板1を積層した。この際、粘着剤B及びλ/4板1の貼合面にコロナ処理を行った。偏光板の吸収軸とλ/4板1のなす角は45°(保護フィルムAから保護フィルムCを見た時に、偏光板の吸収軸に対して反時計回りに45°となるようにλ/4板1の遅相軸を配置した。)となるように貼合した。さらに偏光板Aのλ/4板1面に粘着剤Bを貼合した。この際にも、偏光板Aのλ/4板1及び粘着剤Bの貼合面にはコロナ処理を行った。次に、偏光板Aの粘着剤B面にポジティブCプレート1を貼合した。この際にも、粘着剤B面およびポジティブCプレート1の貼合面にコロナ処理を実施した。最後に、偏光板AのポジティブCプレート1面に粘着剤Aを貼合した。この際にも、ポジティブCプレート1面及び粘着剤Aの貼合面にコロナ処理を行った。こうして、視認側偏光板2を作製した。
作製した視認側偏光板2および背面側偏光板1を縦155mm×横96mmの大きさに裁断した。この際、視認側偏光板2の保護フィルムAもしくは背面側偏光板1の保護フィルムB面を上面として見た際に各偏光板の吸収軸が、長辺方向に対して45°となるようにそれぞれ裁断した。
疑似液晶セルのドラえもんの似顔絵が描かれているガラス面に視認側偏光板1を、その逆面のガラス面に背面側偏光板1を貼合し疑似液晶パネルを作製した。このとき軸構成は図2(b)に示すとおりであった。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例10]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート2に変更した以外は、実施例9と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例11]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート3に変更した以外は、実施例9と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例12]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート4に変更した以外は、実施例9と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例13]
視認側偏光板2の保護フィルムAを保護フィルムDに変更した以外は、実施例9と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例14]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート2に変更した以外は、実施例13と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例15]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート3に変更した以外は、実施例13と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例16]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート4に変更した以外は、実施例13と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例17]
(背面側偏光板2の作製)
偏光板Aを偏光板Bに変更し、さらにλ/4板1をλ/2板1に変更した以外は視認側偏光板2と同様にして背面側偏光板2を作製した。すなわち、粘着剤Bを介して偏光板Bにおける保護フィルムC上にλ/2板1を貼合し、次いで粘着剤Bを介してλ/2板1上にポジティブCプレート1を貼合し、最後にポジティブCプレート1上に粘着剤Aを積層した。偏光板の吸収軸とλ/2板1のなす角は−45°(保護フィルムCから保護フィルムBを見た時に、偏光板の吸収軸に対して時計回りに45°となるようにλ/2板1の遅相軸を配置した。)となるようにλ/2板1を保護フィルムC上に、粘着剤Bを介して貼合した。波長590nmにおける厚み方向の位相差値は、視認側偏光板が有するポジティブCプレートと背面側偏光板が有するポジティブCプレートとで同一であった。
作製した視認側偏光板1および背面側偏光板2を縦155mm×横96mmの大きさに裁断した。この際、視認側偏光板1の保護フィルムAもしくは背面側偏光板2の保護フィルムB面を上面として見た際に各偏光板の吸収軸が、長辺方向に対して45°となるようにそれぞれ裁断した。
疑似液晶セルのドラえもんの似顔絵が描かれているガラス面に視認側偏光板1を、その逆面のガラス面に背面側偏光板2を貼合し疑似液晶パネルを作製した。このとき軸構成は図2(b)に示すとおりであった。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例18]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート2に変更した以外は、実施例17と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例19]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート3に変更した以外は、実施例17と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例20]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート4に変更した以外は、実施例17と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例21]
視認側偏光板1の保護フィルムAを保護フィルムDに変更した以外は、実施例17と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例22]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート2に変更した以外は、実施例21と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例23]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート3に変更した以外は、実施例21と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例24]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート4に変更した以外は、実施例21と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例25]
作製した視認側偏光板2および背面側偏光板2を縦155mm×横96mmの大きさに裁断した。この際、視認側偏光板2の保護フィルムAもしくは背面側偏光板2の保護フィルムB面を上面として見た際に各偏光板の吸収軸が、長辺方向に対して45°となるようにそれぞれ裁断した。
疑似液晶セルのドラえもんの似顔絵が描かれているガラス面に視認側偏光板2を、その逆面のガラス面に背面側偏光板2を貼合し疑似液晶パネルを作製した。このとき軸構成は図2(b)に示すとおりであった。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例26]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート2に変更した以外は、実施例25と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例27]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート3に変更した以外は、実施例25と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例28]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート4に変更した以外は、実施例25と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、7500Luxでも視認性は良好であった。
[実施例29]
視認側偏光板2の保護フィルムAを保護フィルムDに変更した以外は、実施例25と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例30]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート2に変更した以外は、実施例29と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例31]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート3に変更した以外は、実施例29と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例32]
ポジティブCプレート1をポジティブCプレート4に変更した以外は、実施例29と同様に疑似液晶パネルを作製した。
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、10000Luxでも視認性は良好であった。
[実施例33〜64]
実施例1〜32におけるλ/4板1をλ/4板2に、λ/2板1をλ/2板2に変更した以外は同様にそれぞれ疑似液晶パネルを作製した。各実施例の番号の対応関係は以下の表に示すとおりである。
Figure 2018060150
こうして作製した疑似液晶パネルを作製したバックライト上に配置し、ドラえもんが視認できるか確認した。外光下で視認性を確認したところ、すべての疑似液晶パネルにおいて10000Luxでも視認性は良好であった。
[比較例1]
Google Inc.製のNexus7(登録商標)の液晶パネルから上下の偏光板を剥離し液晶セルの面内位相差値を波長590nmにおいて測定したところ355nmであった。次いで、取り出した液晶セルの視認側に、粘着剤Aを介して偏光板Aを貼合し、粘着剤Aを介して背面側に偏光板Bを貼合し液晶パネルを作製した。こうして作製した液晶パネルをNexus7に実装し、画面にドラえもんの画像を表示させ外光下で視認できるか確認した。結果は、照度5000Luxにおいて視認性が著しく低下し画像の識別が困難となった。
本発明の偏光板のセットによれば、外光の反射を抑制することができ、屋外のような外光の強い環境下でも良好な視認性が確保された液晶表示装置を提供することができるので有用である。
10 視認側偏光板
20 背面側偏光板
30、50 偏光板
31a、31b、51a、51b 保護フィルム
36 表面処理層
32 第1の偏光子
52 第2の偏光子
34、54 ポジティブCプレート
35 λ/4板
55 λ/2板
61 輝度向上フィルム
60 液晶セル
1 偏光板の吸収軸
2 λ/4板の遅相軸
3 液晶セルの初期配向方向
4 λ/2の遅相軸
5 偏光板の吸収軸

Claims (9)

  1. 視認側偏光板及び背面側偏光板からなる、面内位相差値が400nm〜500nmであるIPSモード液晶セルの両面にそれぞれ貼合するための偏光板のセットであって、
    前記視認側偏光板の吸収軸と前記背面側偏光板の吸収軸とは略直交しており、
    前記視認側偏光板は、第1の偏光子とλ/4板を有し、
    前記λ/4板は、前記第1の偏光子と前記液晶セルとの間に配置され、
    前記視認側偏光板の吸収軸と前記λ/4板の遅相軸とのなす角が略45°であり、
    前記背面側偏光板は、第2の偏光子とλ/2板を有し、
    前記λ/2板は、前記第2の偏光子と前記液晶セルとの間に配置され、
    前記背面側偏光板の吸収軸と前記λ/2板の遅相軸とのなす角が略45°であり、
    前記λ/4板の遅相軸と前記λ/2板の遅相軸とが略平行であり、
    前記λ/4板の遅相軸が前記IPSモード液晶セルの初期配向方向に対して略平行の関係に配置される偏光板のセット。
  2. 前記視認側偏光板は、前記第1の偏光子と前記λ/4板との間に配置されるポジティブCプレートを含み、
    前記背面側偏光板は、前記第2の偏光子と前記λ/2板との間に配置されるポジティブCプレートを含む請求項1に記載の偏光板のセット。
  3. 前記視認側偏光板は、前記液晶セルと前記λ/4板との間に配置されるポジティブCプレートを含み、
    前記背面側偏光板は、前記第2の偏光子と前記λ/2板との間に配置されるポジティブCプレートを含む請求項1に記載の偏光板のセット。
  4. 前記視認側偏光板は、前記第1の偏光子と前記λ/4板との間に配置されるポジティブCプレートを含み、
    前記背面側偏光板は、前記液晶セルと前記λ/2板との間に配置されるポジティブCプレートを含む請求項1に記載の偏光板のセット。
  5. 前記視認側偏光板は、前記液晶セルと前記λ/4板との間に配置されるポジティブCプレートを含み、
    前記背面側偏光板は、前記液晶セルと前記λ/2板との間に配置されるポジティブCプレートを含む請求項1に記載の偏光板のセット。
  6. 前記視認側偏光板が有するポジティブCプレート及び前記背面側偏光板が有するポジティブCプレートは、厚み方向の位相差値が略等しい請求項2〜5のいずれかに記載の偏光板のセット。
  7. 前記ポジティブCプレートの厚み方向の位相差値が−150nm〜−250nmである請求項2〜6のいずれかに記載の偏光板のセット。
  8. 面内位相差値が400nm〜500nmのIPSモード液晶セルに、請求項1〜7のいずれかに記載の偏光板のセットが配置されてなるIPSモード液晶表示装置。
  9. IPSモード液晶表示装置の大きさが、対角15インチ以下である請求項8に記載のIPSモード液晶表示装置。
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