JP2012078147A - 車載カメラの光軸検査方法及び光軸検査装置 - Google Patents

車載カメラの光軸検査方法及び光軸検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より小型な空間で実施でき、検査中でも車両周囲で作業を実施できる車載カメラの光軸検査技術を提供することを課題とする。
【解決手段】(b)にて車載カメラ光軸検査は、開状態のフード21と車載カメラ20の間にターゲット120を位置決めし、ターゲット120に設けた赤色発光ダイオード121を用いて実施する。
【効果】カメラ光軸検査中に車両11前方でエンジンルーム235内の検査を実施できるため、車両周囲での作業員の動線が制限されない。加えて、フード21の開状態高さとターゲット120の移動距離を含んだ空間があればよく、車両前方に大型の鏡を設けて検査する場合に比べ、検査空間は小型で済む。よって、より小型な空間で実施でき、検査中でも車両周囲で作業を実施できる車載カメラの光軸検査技術を提供できる。
【選択図】図9

Description

本発明は、車両の前方を撮像する車載カメラの光軸を検査する車載カメラの光軸検査技術に関する。
車載カメラを搭載した乗用車が実用化されている。この種の乗用車では、車載カメラで前方を撮像して、前方の道路状況を把握する。車載カメラを確実に機能させるためには、車載カメラを規定の取付角度内に収まるように乗用車に取付ける必要がある。
そこで、車載カメラの光軸の角度が、所定の範囲に収まっているか否かを検査する車載カメラの光軸検査技術が知られている(例えば、特許文献1(図1)参照。)。
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図14は従来の技術の基本原理を説明する図であり、水平台301に鏡302が立てられ、この鏡302から所定距離だけ離れた位置に車両300が配置されている。また、車両300に車載カメラ303が設けられている。
車載カメラ303で、鏡302に映った自車(車両)300の姿を撮像する。撮像された画像にて、画像の垂直方向中心線と車載カメラ303の光軸とが一致しているか否かを確認することで、車載カメラ303の光軸の検査が実施される。
上記従来方式では、車両300の前方に大型の鏡302などの装置が必要であり、検査を実施するための広い空間(検査空間)が必要になる。このような検査空間は、検査場における空間の有効利用を妨げる。さらに、光軸検査中、作業員が車載カメラ303と鏡302との間に立入ることはできない。作業員の動線が制限されるため、検査作業の効率低下に繋がる。
そこで、より小型な検査空間で実施できると共に、検査中でも車両周囲で作業を実施できる車載カメラの光軸検査技術が求められる。
特開2005−140508公報
本発明は、より小型な検査空間で実施できると共に、検査中でも車両周囲で作業を実施できる車載カメラの光軸検査技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車両の前方を撮像する車載カメラの光軸検査を実施する車載カメラの光軸検査方法において、
前記車載カメラの前方に位置する前記車両のフードを上方に開いて、前記フードを保持するフード開保持工程と、
前記車載カメラの光軸に直交する直線上に中心が位置するターゲットを、前記フードと前記車載カメラとの間に位置決めするターゲット配置工程と、
前記ターゲットに設けた光源を、前記車載カメラで撮像する光源撮像工程と、
撮像された前記光源の位置と前記車載カメラの基準位置とのずれ量を求め、前記車載カメラの光軸のずれを判定する光軸ずれ判定工程と、
からなることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、光源は、フードに施した塗装色と輝度で区別できる発光ダイオードであることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、ターゲット配置工程は、車両の車幅方向中心位置と高さ方向位置を、各々特定するための車両位置調整工程を有することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、車両に設けられ前記車両の前方を撮像する車載カメラを対象とし、この車載カメラの光軸検査に用いられる車載カメラの光軸検査装置において、
前記光軸検査装置は、
前記車載カメラよりも前方の車両前部に開閉可能に設けられ、開状態を保持できるフードと、
前記車両周囲に設けた支持部に取付けられ、前記車載カメラの光軸に直交する直線上に中心が位置するターゲットを先端に備えると共に、前記ターゲットを前記車載カメラと前記開状態のフードとの間に位置決めさせるターゲット配置機構と、
前記ターゲットに設けられ、前記車載カメラに光を与える光源と、
前記光源の光を撮像し、この光の位置と前記車載カメラの基準位置とのずれ量を求め、前記車載カメラの光軸のずれを判定する前記車載カメラと、
からなることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、光源は、フードに施した塗装色と輝度で区別できる発光ダイオードであることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、車両は、車載カメラの光軸検査を実施するために検査場に搬入され、前記検査場に、前記車両の車幅方向中心位置を特定するアライメントテスターが設けられていると共に、前記車両の高さ方向位置を特定する高さ計測機構が設けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、開状態にしたフードと車載カメラとの間にターゲットを位置決めし、このターゲットに設けた光源を用いて、車載カメラの光軸検査を実施する。つまり、検査中にフードの前方、すなわち車両前方に作業員が立入ることは差し支えない。また、仮に車両前方に照明が配置されていても、照明の光はフードで遮られるので、車載カメラに到達しない。したがって、車載カメラの光軸検査を実施しながら、例えばエンジンルーム内の検査等を実施できるため、車両周囲での作業員の動線が制限されない。
前述のとおり、車載カメラの光軸検査を実施するとき、開状態のフードと車載カメラとの間にターゲットを位置決めさせる。つまり、本発明では、フードの開状態での高さとターゲットの移動距離を含んだ検査空間があればよいので、車両前方に大型の鏡を配置して検査する場合に比べ、検査空間は小型で済む。
よって、より小型な検査空間で実施できると共に、検査中でも車両周囲で作業を実施できる車載カメラの光軸検査方法を提供できる。
請求項2に係る発明では、光源は、フードに施した塗装色と輝度で区別できる発光ダイオードである。発光ダイオードは、蛍光灯に比べて高い輝度を有するので、視認性に優れる光源である。塗装色を施したフードを蛍光灯で照らし、フードの手前で発光ダイオードを発光させ、フードと発光ダイオードをカメラで撮像する。撮像された画像では、発光ダイオードの光と、蛍光灯の光がフードに当たって反射した反射光とを、輝度差で区別することができる。光源に発光ダイオードを用いれば、フードに施した塗装色に関係なく車載カメラの光軸検査方法を実施できる。
請求項3に係る発明では、ターゲット配置工程は、車両の車幅方向中心位置と高さ方向位置を、各々特定するための車両位置調整工程を有する。すなわち、車両位置調整工程で、車両の車幅方向中心位置と高さ方向位置を各々特定してから、ターゲットの位置決めを実施できる。車両の車幅方向中心位置と高さ方向位置の特定を実施しない場合に比べ、ターゲットの位置決めが確実になるため、検査精度を向上させることができる車載カメラの光軸検査方法を提供できる。
請求項4に係る発明では、ターゲットを、車載カメラと開状態のフードとの間にターゲット配置機構で位置決めさせ、車載カメラで、ターゲットに設けた光源の光を撮像する。つまり、車載カメラの光軸検査中にフードの前方、すなわち車両前方に作業員が立入ることは差し支えない。また、仮に車両前方に照明が配置されていても、照明の光はフードで遮られるので、車載カメラに到達しない。したがって、車載カメラの光軸検査を実施しながら、例えばエンジンルーム内の検査等を実施できるため、車両周囲での作業員の動線が制限されない。
前述のとおり、車載カメラの光軸検査を実施するとき、開状態のフードと車載カメラとの間にターゲットを位置決めさせる。つまり、本発明では、フードの開状態での高さとターゲットの移動距離を含んだ検査空間があればよいので、車両前方に大型の鏡を配置して検査する場合に比べ、検査空間は小型で済む。
よって、検査空間をより小型にできると共に、検査中でも車両周囲で作業を実施できる車載カメラの光軸検査装置を提供できる。
請求項5に係る発明では、光源は、フードに施した塗装色と輝度で区別できる発光ダイオードである。発光ダイオードは、蛍光灯に比べて高い輝度を有するので、視認性に優れる光源である。塗装色を施したフードを蛍光灯で照らし、フードの手前で発光ダイオードを発光させ、フードと発光ダイオードをカメラで撮像する。撮像された画像では、発光ダイオードの光と、蛍光灯の光がフードに当たって反射した反射光とを、輝度差で区別することができる。光源に発光ダイオードを用いれば、フードに施した塗装色に関係なくカメラ光軸検査を実施することができる車載カメラの光軸検査装置を提供できる。
請求項6に係る発明では、車両が搬入される検査場に、車両の車幅方向中心位置を特定するアライメントテスターが設けられていると共に、車両の高さ方向位置を特定する高さ計測機構が設けられている。すなわち、アライメントテスターで車両の車幅方向中心位置を特定し、高さ計測機構で車両の高さ方向位置を特定してから、ターゲット配置機構でターゲットの位置決めを実施できる。アライメントテスターと高さ計測機構がない場合に比べ、ターゲットの位置決めが確実になるため、検査精度を向上させることができる車載カメラの光軸検査装置を提供できる。
本発明に係る検査場の断面図である。 車幅調整機構及びアライメントテスターの平面図である。 図1の3矢視図である。 車載カメラの取付構造を説明する図である。 図4の5−5線断面図である。 車両の車幅中心を調整するまでの作用を説明する図である。 ホイールハウスの高さを計測するまでの作用を説明する図である。 車載カメラの中心高さを演算するまでの作用を説明する図である。 車載カメラと開状態のフードとの間にターゲットを位置決めするまでの作用を説明する図である。 車載カメラの光軸のずれを判定するまでの作用を説明する図である。 フードに施した赤色塗装色と赤色の発光ダイオードの輝度差を説明するグラフである。 本発明に係る車載カメラの光軸検査方法のフロー図である。 ヘッドライトの光軸検査工程を説明する図である。 従来の技術の基本原理を説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。車両は乗用車、ターゲット配置機構は昇降シリンダ、光源は赤色発光ダイオードを例にして説明する。また、以下の説明で用いる前後、左右、上下は乗用車の運転席に座った運転者を基準に定める。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、乗用車11は、フロントガラス12の車内側に設けられ前方を撮像する車載カメラ20(詳細後述)を備える。また、乗用車11は、車載カメラ20の光軸検査を実施するために検査場150に搬入されている。車載カメラ20の光軸検査を実施するために用いられる車載カメラ光軸検査装置の構成を次に説明する。
車載カメラ光軸検査装置10は、車載カメラ20よりも前方の乗用車11前部に開閉可能に設けられ開状態を保持できるフード21と、乗用車11の上方(周囲上方)に設けた支持部111に取付けられ下端にターゲット120を備えると共に、ターゲット120を車載カメラ20と開状態のフード21との間に位置決めさせる昇降シリンダ130と、ターゲット120の上下方向中心位置に設けられ後方に向けて発光することで車載カメラ20に光を与える赤色発光ダイオード121と、この赤色発光ダイオード121で発光させた光を撮像し、この光の位置と車載カメラ20の基準位置(後述)とのずれ量(後述)を求め、車載カメラ20の光軸のずれを判定する車載カメラ20とからなる。
加えて、昇降シリンダ130の中心軸は、車載カメラ20の光軸220(詳細後述)に直交する直線133上に一致している。また、直線133に、ターゲット120の前後方向中心が一致している。なお、赤色発光ダイオード121は、検査中発光させたままとする。
さらに、前側床下部22に、検査場150へ搬入された乗用車11の前部を車幅方向に移動させる前側車幅調整機構30(詳細後述)が設けられ、後側床下部31に、乗用車11の後部を車幅方向に移動させる後側車幅調整機構50(詳細後述)が設けられている。
そして、前側車幅調整機構30の右前部32に、乗用車11の右前車輪33のアライメントを確認する右前アライメントテスター70が取付けられ、後側車幅調整機構50の右後部51に、右後車輪52のアライメントを確認する右後アライメントテスター80が取付けられている。
サスペンション等による車両の高さ位置特定のため、右前アライメントテスター70の右側面に、乗用車11の右前ホイールハウス82の高さを計測する右前高さ計測機構90(詳細後述)が右前支持部材81を介して取付けられ、右後アライメントテスター80の右側面に、右後ホイールハウス92の高さを計測する右後高さ計測機構100が右後支持部材91を介して取付けられている。
右前高さ計測機構90及び右後高さ計測機構100に演算装置110が接続されている。演算装置110は、計測で得た情報から車載カメラ20の中心高さを演算する。演算された中心高さは演算装置110から制御装置140へ送られる。
制御装置140は、演算装置110から受け取った高さデータに基づき、昇降シリンダ130にターゲット120を下降させる下降指令を出す。また、制御装置140は、昇降シリンダ130に、下降したターゲット120を上昇させる上昇指令を出す。
加えて、乗用車11の前上方に、支持部111で支持した複数の照明器具151が配置されている。これらの照明器具151は、乗用車11のフード21を開いたとき、エンジンルーム内を検査するのに用いられる。
さらに、乗用車11の前方に、ヘッドライト152の光軸検査に用いるヘッドライト光軸検査装置160が配置されている。次に車幅調整機構及びアライメントテスターの構成を説明する。
図2に示されるように、前側車幅調整機構30は、想像線で示す乗用車11の右前車輪33の下方に配置される右前部32と、左前車輪161の下方に配置される左前部34とからなる。
右前部32は、前側床下部22に乗用車11の車幅方向に沿って設けられている一対の右前レール35と、これらの右前レール35に沿って移動自在に設けられている右前スライダ36と、前側床下部22に設けられ制御装置(図1、符号140)からの指令に基づき正転又は逆転する右前モータ37と、この右前モータ37の出力軸に取付けられている右前ピニオン38と、この右前ピニオン38に噛合っていると共に右前スライダ36に連結されている右前ラック39とからなる。なお、左前部34の構成は、右前部32と同様である。
後側車幅調整機構50は、乗用車11の右後車輪52の下方に配置される右後部51と、左後車輪162の下方に配置される左後部53とからなる。右後部51は、一対の右後レール54と、これらの右後レール54に移動自在に設けられている右後スライダ55と、制御装置(図1、符号140)からの指令に基づき正転又は逆転する右後モータ56と、右後モータ56の出力軸に取付けられている右後ピニオン57と、右後ピニオン57に噛合い右後スライダ55に連結されている右後ラック58とからなる。なお、左後部53の構成は、右後部51と同様である。
右前モータ37、左前モータ43、右後モータ56、左後モータ62は、制御装置(図1、符号140)で制御される。なお、前側車幅調整機構30の移動機構は、実施例ではモータ37、43を2台使用したが、モータを1台にしギヤ列を設け、このギヤ列でラックを駆動させるようにしてもよい。後側車幅調整機構50も、上記と同様にモータ1台とギヤ列とラックの組合わせにしてもよい。
また、ラック及びピニオン及びモータの代わりに、左右のスライダをリンク機構で繋ぎ、このリンク機構で、検査場150の中心線221に乗用車11の車幅中心を一致させるようにしてもよい。
加えて、前側車幅調整機構30の左前部34に、乗用車11の左前車輪161のアライメントを確認する左前アライメントテスター180が取付けられ、後側車幅調整機構50の左後部53に、左後車輪162のアライメントを確認する左後アライメントテスター190が取付けられている。
乗用車11がアライメントテスター70、180、80、190に載る前、検査場150の中心線221に、車幅調整機構30、50の車幅方向中心が一致している。また、検査場150の中心線221に、アライメントテスター70とアライメントテスター180間の車幅方向中心並びにアライメントテスター80とアライメントテスター190間の車幅方向中心が一致している。
アライメントテスター70、180、80、190の各々は、乗用車11を載せた状態で、接触片(図3、符号75、77)を車輪の外側面に接触させて車輪所定距離に対する変位量を計測する変位量計測機構(図3、符号74、76)を有する。
なお、変位量計測機構は、待機位置にある接触片を押出して変位量を計測する機構であり、計測後は接触片を待機位置に戻すことができる。また、車輪所定距離とは、アライメントテスター70、180、80、190上に載った乗用車11の車幅中心から、各車輪の外側面までの距離を指す。
乗用車11をアライメントテスター70、180、80、190上に載せる。次に変位量計測機構の接触片を押出し、接触片で車輪33、161、52、162の外側面をクランプして、乗用車11の車幅方向のずれ量を計測する。仮にずれ量があった場合、乗用車11の車幅中心線を検査場150の中心線221に一致させるために、車幅調整機構30、50を作動させる。車幅調整機構30、50の作動により、乗用車11を移動させ、乗用車11の車幅中心線を検査場150の中心線221に一致させる。
つまり、変位量計測機構で乗用車11の車幅方向のずれ量を計測することにより、乗用車11の車幅方向中心位置を特定することができる。また、車幅調整機構30、50は、乗用車11をヘッドライト光軸検査装置(図1、符号160)側に向ける正対機能を発揮する。
そして、左前アライメントテスター180の左側面に、乗用車11の左前ホイールハウスの高さを計測する左前高さ計測機構200が取付けられている。また、左後アライメントテスター190の左側面に、左後ホイールハウスの高さを計測する左後高さ計測機構210が取付けられている。左前高さ計測機構200及び左後高さ計測機構210は、右前高さ計測機構90及び右後高さ計測機構100と同様に、演算装置(図1、符号110)に接続されている。なお、距離L1は乗用車11のホイールベースである。
上記説明を纏めると、検査場150に、乗用車11の車幅方向中心位置を特定するアライメントテスター70、80、180、190の変位量計測機構(図3、符号74、76)が設けられていると共に、乗用車11の高さ方向位置を特定する高さ計測機構90、100、200、210が設けられている。
すなわち、アライメントテスター70、80、180、190の変位量計測機構で乗用車11の車幅方向中心位置を特定し、高さ計測機構90、100、200、210で乗用車11の高さ方向位置を特定してから、昇降シリンダ(図1、符号130)でターゲット(図1、符号120)の位置決めを実施できる。アライメントテスターと高さ計測機構がない場合に比べ、ターゲットの位置決めが確実になるため、検査精度を向上させることができる車載カメラ光軸検査装置を提供できる。次に高さ計測機構及びヘッドライト光軸検査装置の構成を説明する。
図3に示されるように、右前高さ計測機構90は、右前アライメントテスター(図1、符号70)の右側面に取付けられている右前支持部材81と、この右前支持部材81の上端に取付けられている右前シリンダ93と、この右前シリンダ93のシリンダロッド94の先端に取付けられている右前高さ計測センサ95とからなる。
右前高さ計測センサ95にレーザ変位計を用いるのが好適であるが、他の非接触式センサを適用してもよい。
なお、左前高さ計測機構200の構成は、右前高さ計測機構90と同様である。
ヘッドライト光軸検査装置160は、乗用車11よりも右に配置されている右ヘッドライト検査装置163と、乗用車11よりも左に配置されている左ヘッドライト検査装置164とからなる。
右ヘッドライト検査装置163は、床165に設けたレール166に移動自在に取付けられている右側本体部167と、この右側本体部167に取付けられ右ヘッドライト152の光軸を検査する右側検査部168とからなる。なお、左ヘッドライト検査装置164の構成は、右ヘッドライト検査装置163と同様である。加えて、右ヘッドライト検査装置163と左ヘッドライト検査装置164の移動は、制御装置140で制御される。
加えて、昇降シリンダ130は、ブラケット(図1、符号132)で支持部(図1、符号111)に取付けられている。さらに、ターゲット120の車幅方向中心は、直線133上に配置されていると共に、検査場150の中心線221に一致している。直線134は、車載カメラ20の光軸(図1、220)に直交する線である。次に車載カメラの取付構造を説明する。
図4に示されるように、車載カメラ20は、乗用車(図1、符号11)の天井内張り部211に、連結部材212を介して取付けられている。また、車載カメラ20の後端に、防眩ミラー213が設けられている。車載カメラ20は、レンズと、フィルタと、撮像素子とを備えたカメラである。θ1は、カメラの光軸220に対するカメラの上下方向視野角である。なお、車載カメラ20は、実施例では天井内張り部211に取付けたが、インストルメントパネル上に取付けてもよい。
図5に示されるように、車載カメラ20の光軸220に対して、カメラの車幅方向視野角θ2が設定されている。
以上に述べた車載カメラ光軸検査装置の作用を次に述べる。
図6(a)に示されるように、乗用車11を、矢印(1)のように検査場150内に搬入させる。
(b)に示されるように、乗用車11がアライメントテスター70、80の上に載っている。
(c)は(b)のc矢視図であり、検査場150の中心線221に対して、乗用車11の車幅中心線222が角度θ3だけずれている。点P1は、ホイールベースの中間位置を表す中間線219と車幅中心線222の交点である。乗用車11の車幅中心線222が検査場150の中心線221に一致するように、乗用車11を、車幅調整機構(図2、符号30、50)で想像線で示す位置に移動させる。次にホイールハウスの高さを計測するまでの作用を説明する。
図7(a)に示されるように、乗用車11の右前ホイールハウス82の右側に、右前高さ計測機構90が配置されている。また、左前ホイールハウス223の左側に左前高さ計測機構200が配置されている。
(b)に示されるように、右前高さ計測機構90の右前高さ計測センサ95で、右前ホイールハウス82の上縁224の位置を検出する。
結果、(c)に示されるような点P2を検出できる。なお、点P2は、右前ホイールハウス82の上縁224を通るように引いた鉛直線236上に配置されている。次に車載カメラの中心高さを演算するまでの作用を説明する。
図8(a)に示されるように、先ず右前高さ計測センサ95で検出した計測情報を演算装置110へ送る。演算装置110に、実際の検出で得られた検出点を入力されると、演算装置110は実際の検出点と予め決定した基準点との差を演算する。
上記の差がゼロであれば、(b)に示されるように右前ホイールハウス82の上縁224の高さH1は、設計上の高さのままとする。一方、差がある場合、演算装置110で上縁224の高さH1に差分を足すか、又は高さH1から差分を引く。さらに、右前ホイールハウス82の上縁224から車載カメラ20の光軸220までの高さH2は、予め決定しているため、演算装置110で床165から車載カメラ20の光軸220までの高さH3を算出することができる。次にフードを開状態にし、フードと車載カメラとの間にターゲットを位置決めするまでの作用を説明する。
図9(a)に示されるように、フード21を矢印(2)のように持上げる。
次に(b)に示されるように、フード21をフードステー225で支持させ、フード21の開状態を保持する。
演算装置110から制御装置140にターゲット120の移動要求距離が送られる。制御装置140からの指令に基づき、昇降シリンダ130の押し動作で、ターゲット120を上から矢印(3)のように下ろす。結果、演算された車載カメラ20の中心高さ(光軸)に、ターゲット120の中心線226が一致するようにフード21と車載カメラ20との間にターゲット120が位置決めされる。
なお、ターゲット120は、実施例では支持部(図1、符号111)に設けた昇降シリンダ130で下ろしたが、シリンダを床165に設けて車幅方向からフード21と車載カメラ20との間に位置決めさせてもよい。また、ターゲット120の位置決め手段にロボットアームを用いてもよい。次に車載カメラの光軸のずれを判定するまでの作用を説明する。
図10(a)に示されるように、ターゲット120の中心線226に沿って設けた赤色発光ダイオード121を、車載カメラ20で撮像する。
(b)に示されるように、赤色発光ダイオード121の光227は、レンズ228に入射した後、撮像素子の結像面229に映し出される。
結果、(c)に示されるように、撮像素子の結像面229が複数の画素232で区切られ、中央の画素232に赤色発光ダイオード121の光227が映し出されている。結像面229では、車載カメラ20の機能を確実に発揮させるために、車幅方向に引いた軸線233に対して上下方向に規定する規定角度θ4、軸線233に直交した軸線234に対して車幅方向(左右方向)に規定する規定角度θ5が設定されている。
赤色発光ダイオード121の光227のように、光が規定角度θ4、θ5内に収まっている場合には、結像面229上での基準点P3に対する光のずれ量は所定値以内であると判定する。一方、別の赤色発光ダイオードの光231のように、光が規定角度θ4、θ5外に映し出される場合には、基準点P3に対する光のずれ量が所定値を超えていると判定する。
上記のように車載カメラ20の撮像素子を用いることで、撮像された赤色発光ダイオード121の光の位置と結像面229上での基準点P3とのずれ量を求め、このずれ量が所定値以内であるか若しくは所定値を超えているかを判定できる。すなわち、撮像素子の結像面229上で、車載カメラ20の光軸220のずれを判定する。なお、ずれ量が所定値を超えていた場合、乗用車(図1、符号11)を上流工程へ戻す。
図9(b)において、車載カメラ光軸検査装置10では、ターゲット120を、車載カメラ20と開状態のフード21との間に昇降シリンダ130で位置決めさせ、車載カメラ20で、ターゲット120の中心に設けた赤色発光ダイオード121の光227を撮像する。つまり、車載カメラ20の光軸検査中にフード21の前方、すなわち乗用車11の前方に作業員が立入ることは差し支えない。
また、仮に乗用車11の前方に照明が配置されていても、照明の光はフード21で遮られるので、車載カメラ20に到達しない。したがって、車載カメラ20の光軸検査を実施しながら、例えばエンジンルーム235内の検査等を実施できるため、乗用車11の周囲での作業員の動線が制限されない。
前述のとおり、車載カメラ20の光軸検査を実施するとき、開状態のフード21と車載カメラ20との間にターゲット120を位置決めさせる。つまり、本発明では、フード21の開状態での高さとターゲット120の移動距離を含んだ検査空間があればよいので、乗用車11の前方に大型の鏡を配置して検査する場合に比べ、検査空間は小型で済む。
よって、検査空間をより小型にできると共に、検査中でも乗用車11の周囲で作業を実施できる車載カメラの光軸検査装置10を提供できる。
ところで、車載カメラ光軸検査装置10では、光源に、赤色発光ダイオード121を採用した。赤色発光ダイオード121の採用理由を以下に説明する。
赤色発光ダイオード121は、蛍光灯に比べて高い輝度を有するので、視認性に優れる光源である。例えば白色塗装色を施したフード21を蛍光灯で照らし、フード21の手前で赤色発光ダイオード121を発光させ、フード21と赤色発光ダイオード121を車載カメラ20で撮像する。撮像された画像では、発光ダイオード121の赤色と、蛍光灯の光がフード21に当たって反射した反射光の色とを区別することができる。この効果は、塗装色が銀、青などであっても同様に発揮される。次にフードの塗装色が赤色の例を説明する。
図11(a)は赤色発光ダイオードの発光時の輝度指標を示すグラフであり、赤色に相当する波長値の輝度指標を100%とする。
(b)は赤色塗装色のフードに照明を当てたときの反射光の輝度指標を示すグラフである。反射光の輝度を比較したところ、赤色発光ダイオードの輝度指標の5分の2であった。
すなわち、(c)に示されるように赤色発光ダイオードの輝度と、赤色塗装色を施したフードからの反射光の輝度には、差が生じる。そこで、輝度指標50%をしきい値とすれば、赤色発光ダイオードが有する輝度と、赤色塗装色を施したフードからの反射光が有する輝度を区別することができる。
赤色の発光ダイオードを採用した場合、フードの塗装色が赤色であると、識別の可否が心配される。しかし、赤色発光ダイオードは高い輝度を有するから、赤色発光ダイオードで発生される光と反射光の輝度差を用いて、赤色発光ダイオードの光と赤色の反射光とを区別することができる。
したがって、赤色の発光ダイオードであれば、赤、白、銀、青など全ての塗装色に影響を受けないため、車載カメラ光軸検査装置にあらゆる塗装色の車両を適用できる。
これまでに述べた車載カメラ光軸検査装置を用いて実施される車載カメラの光軸検査方法を次に述べる。
図12に示されるように、車載カメラの光軸検査方法は、ステップ(以下STと記す。)01のフード開保持工程と、ST02のターゲット配置工程と、ST03の光源撮像工程と、ST04の光軸ずれ判定工程と、からなる。次に各工程を詳細に説明する。
ST01において、車載カメラの前方に位置する車両のフードを上方に開いて、フードを保持する。具体的には図9(a)に示されるように、フード21を矢印(2)のように持上げる。次に(b)に示されるように、フード21をフードステー225で支持させ、フード21の開状態を保持する。
ST02において、車載カメラの光軸に直交する直線上に中心が位置するターゲットを、フードと車載カメラとの間に位置決めする。具体的には図9(b)に示されるように、制御装置140からの指令に基づき、昇降シリンダ130の押し動作で、ターゲット120を上から矢印(3)のように下ろす。結果、ターゲット120は、演算された車載カメラ20の中心高さ(光軸)に、ターゲット120の中心線226が一致するようにフード21と車載カメラ20との間に位置決めされる。なお、図12において、ST02のターゲット配置工程は、ST01のフード開保持工程の前に実施してもよい。
図9(b)において、ターゲット配置工程で、ターゲット120を上から下ろすようにした。ターゲット120は、車載カメラ20の光軸検査時に車両上方から下降させる。検査終了後にターゲット120を車両上方へ戻す。ターゲット120を検査時のみ下降させればよいので、ターゲットの位置を固定した場合に比べ、検査終了後に車両を円滑に移動させることができる。したがって、検査効率を向上させることができる。
ST03において、ターゲットに設けた光源を、車載カメラで撮像する。具体的には図10(a)に示されるように、ターゲット120の中心線226に沿って設けた赤色発光ダイオード121を、車載カメラ20で撮像する。
ST04において、撮像された光源の位置と車載カメラの基準位置とのずれ量を求め、車載カメラの光軸のずれを判定する。具体的には図10(c)に示されるように、車載カメラ20の撮像素子を用いて、赤色発光ダイオード121の光227のように、光が規定角度θ4、θ5内に収まっている場合には、結像面229上での基準点P3に対する光のずれ量は所定値以内であると判定する。一方、別の赤色発光ダイオードの光231のように、光が規定角度θ4、θ5外に映し出される場合には、基準点P3に対する光のずれ量が所定値を超えていると判定する。したがって、撮像された赤色発光ダイオード121の光の位置と結像面229上での基準点P3とのずれ量を求め、このずれ量が所定値以内であるか若しくは所定値を超えているかを判定できる。すなわち、撮像素子の結像面229上で、車載カメラ20の光軸220のずれを判定する。
図9(b)において、開状態にしたフード21と車載カメラ20との間にターゲット120を位置決めし、このターゲット120の中心に設けた赤色発光ダイオード121を用いて、車載カメラ20の光軸検査を実施する。つまり、検査中にフード21の前方、すなわち乗用車11の前方に作業員が立入ることは差し支えない。また、仮に乗用車11の前方に照明が配置されていても、照明の光はフード21で遮られるので、車載カメラ20に到達しない。したがって、車載カメラ20の光軸検査を実施しながら、例えばエンジンルーム235内の検査等を実施できるため、乗用車11の周囲での作業員の動線が制限されない。
前述のとおり、車載カメラ20の光軸検査を実施するとき、開状態のフード21と車載カメラ20との間にターゲット120を位置決めさせる。つまり、本発明では、フード21の開状態での高さとターゲット120の移動距離を含んだ検査空間があればよいので、乗用車11の前方に大型の鏡を配置して検査する場合に比べ、検査空間は小型で済む。
よって、より小型な検査空間で実施できると共に、検査中でも車両周囲で作業を実施できる車載カメラの光軸検査方法を提供できる。
ところで、車載カメラの光軸検査方法では、光源に、赤色発光ダイオード121を採用した。赤色発光ダイオード121の採用理由を以下に説明する。
赤色発光ダイオード121は、蛍光灯に比べて高い輝度を有するので、視認性に優れる光源である。例えば白色塗装色を施したフード21を蛍光灯で照らし、フード21の手前で赤色発光ダイオード121を発光させ、フード21と発光ダイオード121をカメラ20で撮像する。撮像された画像では、発光ダイオード121の赤色と、蛍光灯の光がフード21に当たって反射した反射光の色とを区別することができる。この効果は、塗装色が銀、青などであっても同様に発揮される。次にフードの塗装色が赤色の例を説明する。
図11(a)において、赤色発光ダイオードの赤色発光色に相当する波長値の輝度指標を100%とする。
(b)において、赤色発光色の輝度と反射光の輝度を比較したところ、反射光の輝度指標は、赤色発光ダイオードの輝度指標の5分の2であった。
すなわち、(c)に示されるように赤色発光ダイオードの輝度と、赤色塗装色を施したフードからの反射光の輝度には、差が生じる。そこで、輝度指標50%をしきい値とすれば、赤色発光ダイオードが有する輝度と、赤色塗装色を施したフードからの反射光が有する輝度を区別することができる。
赤色の発光ダイオードを採用した場合、フードの塗装色が赤色であると、識別の可否が心配される。しかし、赤色発光ダイオードは高い輝度を有するから、赤色発光ダイオードで発生される光と反射光の輝度差を用いて、赤色発光ダイオードの光と赤色の反射光とを区別することができる。
したがって、赤色の発光ダイオードであれば、赤、白、銀、青など全ての塗装色に影響を受けないため、あらゆる塗装色の車両において車載カメラの光軸検査方法を実施できる。
加えて、図12において、ST02のターゲット配置工程は、車両の車幅方向中心位置と高さ方向位置を、各々特定するための車両位置調整工程を有する。すなわち、車両位置調整工程で、車両の車幅方向中心位置と高さ方向位置を各々特定してから、ターゲットの位置決めを実施できる。
図3において、アライメントテスター70の変位量計測機構74で乗用車11の車幅方向中心位置を特定し、アライメントテスター180の変位量計測機構76で乗用車11の車幅方向中心位置を特定し、高さ計測機構90、200で乗用車11の高さ方向位置を特定する。乗用車11の車幅方向中心位置及び高さ方向位置を各々特定してから、昇降シリンダ130でターゲット120の位置決めを実施できる。アライメントテスターと高さ計測機構がない場合に比べ、ターゲットの位置決めが確実になるため、検査精度を向上させることができる車載カメラの光軸検査方法を提供できる。
さらに、図1において、右前アライメントテスター70に、右前高さ計測機構90が付属され、右後アライメントテスター80に、右後高さ計測機構100が付属されている。右前高さ計測機構90を右前アライメントテスター70とは別の場所に取付け、右後高さ計測機構100を右後アライメントテスター80とは別の場所に取付ける場合、高さ計測機構を支持する部材が別途に必要になる。
仮に高さ計測機構の支持部材を別途用意し、新たな部材を検査場150の床165や支持部111に設置する。結果、新たな部材は、作業員がエンジンルーム内の検査や下降状態にある赤色発光ダイオードの発光確認等を実施するときに邪魔になることがある。そこで本発明では、アライメントテスターに高さ計測機構が付属されるので、乗用車11周りでの作業性を確保できる。したがって、作業性を向上させることができる車載カメラの光軸検査方法を提供できる。
これまでに車載カメラの光軸検査方法を説明してきた。車載カメラの光軸検査と同時に他の検査を実施できれば、2つの検査を別々に実施する場合に比べて完成車検査時間を短縮することができる。車載カメラの光軸検査とヘッドライトの光軸検査を同時に実施する例を次に説明する。
図13(a)に示されるように、車載カメラの光軸検査を実施している状態で、右ヘッドライト検査装置163を矢印(4)のように移動させ、左ヘッドライト検査装置164を矢印(5)のように移動させる。
(b)に示されるように、右ヘッドライト検査装置163の右側検査部168を乗用車11の右ヘッドライト152に重ね、左ヘッドライト検査装置164の左側検査部173を左ヘッドライト169に重ねる。上記状態のままで、ヘッドライトの光軸検査を実施する。ヘッドライト光軸検査終了後、フードステー225を乗用車11から取外し、フード21を閉じる。
車載カメラの光軸検査方法で、車載カメラの光軸検査を実施しながら、ヘッドライト152、169の光軸検査工程を並行して実施する。上記2つの検査を並行して実施するので、車載カメラの光軸検査ラインとヘッドライトの光軸検査ラインを別々に実施する場合に比べて、完成車検査時間の短縮化を図ることができる。
尚、本発明に係る車両は、実施の形態では乗用車に適用したが、フードを備える車両であれば適用可能である。加えて、実施の形態では、フロントガラスを有しない車両であっても適用可能である。
さらに、本発明に係るターゲット配置機構は、実施の形態では昇降シリンダを適用したが、この他にギヤ機構(ラック及びピニオン)や送りねじ機構等の適用が可能であるため、一般の伝動装置を適用することは差し支えない。
加えて、本発明に係る光源は、実施の形態では赤色発光ダイオードを適用し、本発明に係る塗装色は、実施の形態では赤色を適用した。発光ダイオードは、蛍光灯に比べて高い輝度を有するので、視認性に優れる光源である。塗装色を施したフードを蛍光灯で照らし、フードの手前で発光ダイオードを発光させ、フードと発光ダイオードをカメラで撮像する。撮像された画像では、発光ダイオードの光と、蛍光灯の光がフードに当たって反射した反射光とを、輝度差で区別することができる。光源に発光ダイオードを用いれば、フードに施した塗装色に関係なく車載カメラの光軸を検査できる車載カメラの光軸検査技術を提供できる。したがって、実施の形態で述べた赤色発光ダイオードの他に、塗装色を問わずに白色や青色等の発光ダイオードを適用してもよい。
そして、本発明に係る車両の高さ方向位置は、実施の形態では乗用車のホイールハウス高さに適用したが、この他にサイドシル高さ寸法等を適用できるため、車体各部の高さを適用して差し支えない。
本発明の車載カメラの光軸検査技術は、車両の前方を撮像する車載カメラの光軸検査に好適である。
10…車載カメラ光軸検査装置、11…車両(乗用車)、20…車載カメラ、21…フード、70、80、180、190…アライメントテスター、90、100、200、210…高さ計測機構、111…支持部、120…ターゲット、121…発光ダイオード(赤色発光ダイオード)、130…ターゲット配置機構(昇降シリンダ)、133…直線、150…検査場、220…光軸、222…車幅方向中心位置(車幅中心線)、226…中心(ターゲットの中心線)、227、231…光、H1…高さ方向位置(右前ホイールハウス上縁の高さ)、P3…基準位置(基準点)。

Claims (6)

  1. 車両の前方を撮像する車載カメラの光軸検査を実施する車載カメラの光軸検査方法において、
    前記車載カメラの前方に位置する前記車両のフードを上方に開いて、前記フードを保持するフード開保持工程と、
    前記車載カメラの光軸に直交する直線上に中心が位置するターゲットを、前記フードと前記車載カメラとの間に位置決めするターゲット配置工程と、
    前記ターゲットに設けた光源を、前記車載カメラで撮像する光源撮像工程と、
    撮像された前記光源の位置と前記車載カメラの基準位置とのずれ量を求め、前記車載カメラの光軸のずれを判定する光軸ずれ判定工程と、
    からなることを特徴とする車載カメラの光軸検査方法。
  2. 前記光源は、前記フードに施した塗装色と輝度で区別できる発光ダイオードであることを特徴とする請求項1記載の車載カメラの光軸検査方法。
  3. 前記ターゲット配置工程は、前記車両の車幅方向中心位置と高さ方向位置を、各々特定するための車両位置調整工程を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車載カメラの光軸検査方法。
  4. 車両に設けられ前記車両の前方を撮像する車載カメラを対象とし、この車載カメラの光軸検査に用いられる車載カメラの光軸検査装置において、
    前記光軸検査装置は、
    前記車載カメラよりも前方の車両前部に開閉可能に設けられ、開状態を保持できるフードと、
    前記車両周囲に設けた支持部に取付けられ、前記車載カメラの光軸に直交する直線上に中心が位置するターゲットを先端に備えると共に、前記ターゲットを前記車載カメラと前記開状態のフードとの間に位置決めさせるターゲット配置機構と、
    前記ターゲットに設けられ、前記車載カメラに光を与える光源と、
    前記光源の光を撮像し、この光の位置と前記車載カメラの基準位置とのずれ量を求め、前記車載カメラの光軸のずれを判定する前記車載カメラと、
    からなることを特徴とする車載カメラの光軸検査装置。
  5. 前記光源は、前記フードに施した塗装色と輝度で区別できる発光ダイオードであることを特徴とする請求項4記載の車載カメラの光軸検査装置。
  6. 前記車両は、前記車載カメラの光軸検査を実施するために検査場に搬入され、
    前記検査場に、前記車両の車幅方向中心位置を特定するアライメントテスターが設けられていると共に、前記車両の高さ方向位置を特定する高さ計測機構が設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の車載カメラの光軸検査装置。
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