JP2012077127A - 導電性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性樹脂組成物において、良好な保存安定性を得ることができるとともに、形成される導電パターンにおいて、良好な導電性を有し、低コスト化を図ることが可能な導電性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】導電性樹脂組成物において、Al粒子の表面に第1の樹脂からなる被覆層が形成されたAlコア樹脂被覆粒子を含む導電粉末と、第1の樹脂と異なる第2の樹脂からなる有機バインダーと、を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、基板に導電パターンを形成するために用いられる導電性樹脂組成物に関する。
一般に、電極などの導電パターンを有するプリント配線板やPDP用基板などの電子回路基板は、有機バインダーなどに導電粉末を混合した導電性樹脂組成物を用い、基板上にスクリーン印刷法やフォトリソグラフィー法などによりパターン形成した後、通常、大気中、500℃以上で焼成することにより形成される。
このとき用いられる導電性樹脂組成物には、導電粉末として、微細な導電パターンにおいても抵抗値が低く空気中焼成が可能なAg粉が好適に用いられる。しかしながら、Ag粉は比較的高価であり、価格変動リスクが大きいという問題がある。そのため、導電性樹脂組成物の低コスト化を図るために、より安価な他の導電粉末への代替が種々検討されている。
例えば、Al粉を用いることが検討されている。Al粉はAg粉より安価ではあるが、導電性がAg粉に劣る。そこで、Al粉をフレーク状とすることにより、導電性を向上させることが考えられる(例えば特許文献1など参照)。
特開2006−210214号公報(段落[0002]など)
Al粉をフレーク化することにより、導電性を向上させることが可能である。しかしながら、Al粉は酸化されやすく、表面酸化膜の形成により導電性の低下が生じるとともに、フレーク化によりAl粉の活性が高くなることから、ペースト化したとき、保存安定性が得られないという問題がある。
そこで、本発明は、導電性樹脂組成物において、良好な保存安定性を得ることができるとともに、形成される微細な導電パターンにおいて、良好な導電性を有し、低コスト化を図ることが可能な導電性樹脂組成物を提供するものである。
このような課題を解決するために、本発明の一態様の導電性樹脂組成物は、Al粒子の表面に第1の樹脂からなる被覆層が形成されたAlコア樹脂被覆粒子を含む導電粉末と、第1の樹脂と異なる第2の樹脂からなる有機バインダーと、を含有することを特徴とする。
このような構成により、導電性樹脂組成物において、良好な保存安定性を得ることができるとともに、これを用いて形成される導電パターンにおいて、良好な導電性を有し、低コスト化を図ることが可能となる。
また、本発明の一態様の導電性樹脂組成物において、コア材は、フレーク状であることが好ましい。このような構成により、導電パターンの導電率を向上させることが可能となる。
また、本発明の一態様の導電性樹脂組成物において、第1の樹脂が不溶で、第2の樹脂が可溶である有機溶剤を含有することができる。このような構成により、保存安定性を保持することが可能となる。
さらに、本発明の一態様の電子回路基板の形成方法は、基材上に、このような導電性樹脂組成物のパターンを形成し、このパターンを焼成して、基材上に導電パターンを形成する、ことを特徴とする。このような構成により、導電パターンの良好な導電性を得ることができるとともに、低コスト化を図ることが可能となる。
また、本発明の一態様の電子回路基板は、このような導電性樹脂組成物のパターンを焼成して得られた導電パターンを備えることを特徴とする。このような構成により、導電パターンの良好な導電性を得ることができるとともに、低コスト化を図ることが可能となる。
本発明の導電性樹脂組成物によれば、良好な保存安定性を得ることができるとともに、これを用いて形成される導電パターンにおいて、良好な導電性を有し、低コスト化を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施態様について説明する。
本実施態様の導電性樹脂組成物は、Al粒子の表面に第1の樹脂からなる被覆層が形成されたAlコア樹脂被覆粒子を含む導電粉末と、第1の樹脂と異なる第2の樹脂からなる有機バインダーと、を含有ものである。
本実施形態の導電性樹脂組成物における導電粉末として用いられるAlコア樹脂被覆粒子は、Al粒子の表面が樹脂で被覆された粒子であり、形成される導電パターンにおける導電性を付与するために用いられる。
Alコア樹脂被覆粒子は、平均粒径が1.0〜10.0μmであることが好ましい。平均粒径が1.0μm未満であると、導電粉末同士の接触が起こりにくくなり、十分な導電性を得ることが困難となる。一方、平均粒径が10.0μmを超えると、形成される導電パターンの緻密性を得ることが困難となる。より好ましくは2.0〜8.0μmである。なお、平均粒径は、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて10,000倍にて観察したランダムな10個の導電粉末の長手方向を測定した平均粒径で求められる。
コア材となるAl粒子は、Alを主成分とした粒子であり、その強度、耐食性などを向上させるために、Mn、Si、Mg、Znなどを含有してもよい。
このようなAl粒子の形状は、略球状、フレーク状など、特に限定されるものではないが、導電性の観点では、フレーク状であることが好ましい。表面酸化を抑制するために、大気雰囲気と接触しない湿式で、粉砕、偏平化されて形成されることが好ましい。
Al粒子を被覆する第1の樹脂からなる被覆層は、Alを被覆し、酸化を抑制するために形成される。このような被覆層としては、焼成時、被覆層の樹脂が完全にバーンアウトし、導電性に影響を及ぼさないものが好ましく、アクリル系ポリオール、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、スチレン−アリルアルコール樹脂、フェノール樹脂等のオレフィン系水酸基含有ポリマー、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロールなどのセルロール誘導体や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、アルキドフェノール樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などの重合物を用いることができる。特にアクリル重合物が好適に用いられる。例えば、コア材とアクリル系樹脂、有機溶剤を混合しながら加熱乾燥により重合させることにより形成される。
アクリル系重合物としては、例えば1分子中にエチレン性不飽和結合を1ないし2個以上有している化合物、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ラウリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどのメタクリル酸エステル、ならびにアクリル酸エステル類、その他スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ポリブタジエン、エポキシ化ポリブタジエンなどが挙げられ、これらの1種または2種以上を混合重合したものを用いることができる。
なお、このような被覆層は、有機バインダーや、後述する有機溶剤に溶解されない樹脂から構成され、後述する有機バインダーとは、異なる樹脂が用いられる。
被覆層の膜厚は、1〜500nmであることが好ましい。膜厚が1nm未満では、均一な被覆が困難となり、コア材が露出し、保存安定性が低下する。一方、膜厚が500nmを超えると、分散性が低下する。より好ましくは、5〜200nmである。
導電粉末としては、上述したAlコアAg被覆粒子以外のものが含有されていてもよい。このような導電粉末としては、Ag、Au、Pt、Pd、Ni、Cu、Al、Sn、Pb、Zn、Fe、Ir、Os、Rh、W、Mo、Ruなどの金属、或いはこれらを含む合金や、酸化錫(SnO)、酸化インジウム(In)、ITO(Indium Tin Oxide)などの導電性酸化物、導電性カーボンなどを用いることもできる。これらのうち、特にAgが好適に用いられる。
このような導電粉末は、後述する有機バインダー100質量部に対し、20〜1000質量部で配合されることが好ましい。20質量部未満では導体回路の線幅収縮や断線が生じやすくなる。一方、1000質量部を超えると、分散性が低下し、ペースト化が困難となる。より好ましくは、40〜700質量部である。
本実施態様における有機バインダーを構成する樹脂としては、乾燥性樹脂、光硬化性樹脂、アルカリ可溶性樹脂などを用いることができる。
このうち、乾燥性樹脂は、後述する有機溶剤とともに用いられ、加熱乾燥によって有機溶剤が除去されることにより、乾燥塗膜を形成する。
このような乾燥性樹脂としては、アクリル系ポリオール、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、スチレン−アリルアルコール樹脂、フェノール樹脂等のオレフィン系水酸基含有ポリマー、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロールなどのセルロール誘導体や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、アルキドフェノール樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂を用いることができる。
また、光硬化性樹脂は、紫外線、電子線などの活性エネルギー線により、分子間架橋して、硬化塗膜を形成する。
このような光硬化性有機バインダーとしては、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などのエチレン性不飽和結合やプロパルギル基などの感光性基を有する樹脂、例えば側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体、不飽和カルボン酸変性エポキシ樹脂、或いは、これらに多塩基酸無水物を付加した樹脂など、各種感光性樹脂(感光性プレポリマー)を用いることができる。
また、アルカリ可溶性樹脂はアルカリ現像によって目的とするパターン以外の部分を除去することにより、塗膜を形成する。このようなアルカリ可溶性樹脂は目的とする現像処理が可能な程度にアルカリ現像液に溶解すれば良く、カルボキシル基を有する樹脂、具体的にはそれ自体がエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂およびエチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂を用いることができる。
このような有機バインダーは、ペースト組成物全量の10〜80質量%の割合で配合することが好ましい。10質量%未満の場合、形成する塗膜中の分布が不均一になり易くなり、充分な光硬化性、光硬化深度が得られにくくなるため、選択的露光、現像によるパターニングが困難となる。一方、80質量%を超えると、焼成時のパターンのよれや、線幅収縮を生じてしまう。
これらの光硬化性樹脂、アルカリ可溶性樹脂は、分子中に1個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物、即ち光重合性モノマーもしくはオリゴマーと併用して用いることができる。また、光重合をより効率的に進行させるために、光重合開始剤や光重合促進剤を併用することが好ましい。
また、本実施形態の有機バインダーとして、これら乾燥性樹脂、光硬化性樹脂、アルカリ可溶性樹脂は、必ずしもそれぞれ単体で用いる必要はなく、2種以上併用することも可能である。
本実施態様の導電性樹脂組成物において、必要に応じて有機溶剤を用いることができる。有機バインダーが固体状の場合には、溶剤に有機バインダーを溶解、或いは分散させることにより、所定の粘度で、基体への塗布が可能となる。また、有機バインダーが液状の場合には、その粘度を調整することができる。
このような有機溶剤は、導電性樹脂組成物に含まれる有機成分に対して、80質量%未満となるように配合されることが好ましい。有機溶剤の配合量が有機成分に対して80質量%以上では、粘度が低くなり、塗布性が悪化する。また、沈降等が発生し、保存安定性が低下するという問題を生じる。
本実施態様の導電性樹脂組成物において、導電パターンの強度や基板との密着性向上のために、低融点ガラス粉末を導電粉末100質量部あたり1〜50質量部の割合で配合することが好ましい。
このような低融点ガラス粉末としては、ガラス点移転(Tg)が300〜500℃で、ガラス軟化点(Ts)が400〜600℃であるガラス粉末、例えば酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛又は酸化リチウムを主成分とするガラス粉末が好適に用いられる。また、その平均粒径は、解像度の点からは、0.1〜10μmであることが好ましい。より好ましくは0.5〜3μmである。
本実施態様の導電性樹脂組成物において、有機バインダーとして光硬化性樹脂、アルカリ可溶性樹脂を用いる場合、ゲル化や増粘を防ぐために、保存安定剤を用いることが好ましい。保存安定剤としては、具体的には、有機酸や無機酸、リン含有化合物などを挙げることができる。
さらに、本実施態様の導電性樹脂組成物において、必要に応じて、シリコーン系、アクリル系などの消泡・レベリング剤、分散剤、皮膜の密着性向上のためのシランカップリング剤、酸化防止剤などの各種添加剤を配合することができる。
このように構成される本実施態様の導電性樹脂組成物は、各成分を所定の組成となるように調合した後、3本ロールミルや混錬機で混合分散するか、或いは自転公転撹拌機で高速撹拌して分散することにより調製される。
このようにして調製された導電性樹脂組成物を用いて、以下のようにしてパターンを形成する。
有機バインダーとして乾燥性樹脂を用いた場合、基材上にスクリーン印刷などによりパターン印刷された後、例えば、熱風式乾燥炉を用いて100℃〜150℃で5〜60分間の加熱乾燥を行い、溶剤を除去する。
また、光硬化性樹脂を用いた場合、基材上に、スクリーン印刷などでパターン印刷した後、活性エネルギー線にて光硬化させる。
アルカリ可溶性樹脂を用いた場合、リソグラフィ法により導電パターンを形成する。基材上にスクリーン印刷などで全面印刷した後、熱風循環式乾燥炉や遠赤外線乾燥炉などで、例えば60〜120℃で5〜40分間乾燥して有機溶剤を蒸発させ、タックフリーの塗膜を得る。さらに、選択的露光を行い、現像する。
アルカリ可溶性樹脂は、予めフィルム上に成膜されたドライフィルムの状態で用いることもできる。その場合には基材上にドライフィルムをラミネートし、同様に、選択的露光を行い、現像する。
さらに、このようにして形成されたパターンを例えば400〜600℃で焼成し、導電性粒子の被覆層及び有機バインダーを焼成分解することにより、基材上に導電パターンが形成される。得られた導電パターンは、電気回路基板などとして用いられる。
以下、実施例及び比較例を示して本実施形態について具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものでない。なお、「部」及び「%」とは、特に断りがない限り全て質量基準である。
[導電粉末A]
導電粉末Aとして平均粒径が7μmのフレーク状Alコア樹脂被覆粒子(CS420EA 固形分55% 昭和アルミパウダー社製)を用いた。
[導電粉末B]
導電粉末Bとして平均粒径が7μmのフレーク状Alコア樹脂被覆粒子(CS420EU 固形分50% 昭和アルミパウダー社製)を用いた。
[導電粉末C]
導電粉末Cとして平均粒径が7μmのフレーク状Alコア樹脂被覆粒子(CS420EZA 固形分49% 昭和アルミパウダー製)を用いた。
[導電粉末D]
導電粉末Dとして平均粒径が7μmのフレーク状Al粒子(CS420 固形分65% 昭和アルミパウダー製)を用いた。
[導電粉末E]
導電粉末Eとして平均粒径が2μmの球状Al粒子を用いた。
[有機バインダーの調製]
温度計、攪拌機、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、溶媒としてジエチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、触媒としてアゾビスイソブチロニトリル
をいれ窒素雰囲気下、80℃に加熱し、メタクリル酸及びメチルメタアクリレートを、メタクリル酸:0.4mol、メチルメタアクリレート:0.6molのモル比で混合したモノマーを約2時間かけて滴下し、さらに1時間攪拌後、温度を115℃まで上げて失活させ、樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を冷却後、触媒として臭化テトラブチルアンモニウムを用い95〜115℃、30時間の条件で、ブチルグリジルエーテル:0.4molを、得られた樹脂のカルボキシル基の等量と付加反応させ、冷却した。さらに、得られた樹脂のOH基に対して95〜105℃、8時間の条件で、無水テトラヒドロフタル酸0.26molを付加反応させ、冷却後取り出して固形分の55%の有機バインダーを得た。
[ガラススラリーの調製]
ガラス粉末としては、Bi:50%、B:16%、ZnO:14%、SiO:2%、BaO:18%、熱膨張係数α300=86×10−7/℃、ガラス軟化点501℃のものを用いた。このガラス粉末を粗粉砕した後、300メッシュのスクリーンにてフィルタリングを行ない、得られたガラス粉末70質量部と2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノブチレートを29.16質量部、それに分散剤として、BYK−410を0.14質量部、BYK−182を0.7質量部加えた。
これをビーズミル(三井鉱山株式会社製SC50)により、メディア径:φ0.3〜0.8mmのZrO製のビーズを用い、回転数2,000〜3,300rpmで、3〜9時間にて微粉砕して、粒度がD50:1.0μm、Dmax:3.9μmで、ガラス粉末含有量が70質量%のガラススラリーを調製した。
なお、粒度測定は、堀場レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて行った。
[導電性樹脂組成物の調製]
表1に配合量を示すように、各成分を1200mlのポリ容器にて配合し、ディゾルバーにて500rpm、10分間攪拌を行なった。その後、7インチサイズセラミック製3本ロールにて2回混練してペースト化し、実施例1〜3、及び比較例1、2の導電性樹脂組成物を得た。
Figure 2012077127
*1:アルキルナフタレン系溶剤(ソルベッソ200 エクソンモービル社製)
*2:アクリル系レベリング・消泡剤(モダフロー モンサント社製)
*3:次亜リン酸
得られた各導電性樹脂組成物を、それぞれ以下のように評価した。
[保存安定性評価]
得られた各導電性樹脂組成物の初期粘度を測定し、40℃で3日間保存した後、初期粘度と同様に、保存後粘度を測定した。なお、粘度は、コーンプレート型粘度計を用い、25℃で測定した。
測定された初期粘度、保存後粘度より、以下のように粘度増加率を求めた。
粘度増加率=(保存後粘度−初期粘度)×100/初期粘度(%)
評価結果を表2に示す。評価基準は以下の通りである。
○:粘度増加率が30%以下である。
×:粘度増加率が30%を超え、ゲル化している。
[導電性評価]
(試験基板の作製)
得られた各導電性樹脂組成物を用いて、それぞれ試験基板を作製した。
実施例1〜3、比較例1、2の導電性樹脂組成物を、ガラス基板上に、200メッシュのポリエステルスクリーンによりパターン印刷し、90℃で30分間乾燥させて、0.1cm×5cmのラインパターンを得た。
これを、20℃/minで昇温させ、600℃で10分間焼成させることにより、実施例1〜3、及び比較例1、2となる導電パターンを有する試験基板を得た。
得られた導電パターンのライン抵抗値と比抵抗値を以下のとおり評価した。
(抵抗値の測定)
このようにして作製した0.1cm×5cmの導電パターンを有する評価基板について、HIOKI社製:HIOKI3540mΩハイテスタを用い、導電パターンのライン抵抗値を測定した。そして、ライン抵抗値から以下のようにして比抵抗値を算出した。
比抵抗値(Ω・cm)
=ライン抵抗値(Ω)×膜厚(cm)×ライン幅(cm)/ライン長さ(cm)
評価結果を表2に示す。
Figure 2012077127
表2に示すように、実施例1〜3の導電性樹脂組成物によれば、樹脂被覆されていないAlフレーク粉を用いた比較例1と同等の比抵抗値が得られるとともに、良好な保存安定性を得ることができる。
比較例1では充分な比抵抗値は得られているものの、満足する保存安定性は得られなかった。比較例2では保存安定性はあるものの、満足する比抵抗値は得られなかった。

Claims (5)

  1. Al粒子の表面に第1の樹脂からなる被覆層が形成されたAlコア樹脂被覆粒子を含む導電粉末と、
    前記第1の樹脂と異なる第2の樹脂からなる有機バインダーと、
    を含有することを特徴とする導電性樹脂組成物。
  2. 前記コア材は、フレーク状であることを特徴とする請求項1に記載の導電性樹脂組成物。
  3. 前記第1の樹脂が不溶で、前記第2の樹脂が可溶である有機溶剤を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の導電性樹脂組成物。
  4. 基材上に、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の導電性樹脂組成物のパターンを形成し、
    前記パターンを焼成して、基材上に導電パターンを形成する、
    ことを特徴とする電子回路基板の形成方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の導電性樹脂組成物のパターンを焼成して得られた導電パターンを備えることを特徴とする電子回路基板。
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