JP2012074254A - ランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
ランプ1は、グローブ7と口金11とを含む外囲器内に、LEDモジュール3と、回路ユニット9とが格納されている。LEDモジュール3が、光の出射方向を口金11と反対方向に向けた姿勢で配され、回路ユニット9が、LEDモジュール3に対して口金11と反対側に配される。グローブ7が拡散反射性を具備し、その拡散反射率が、グローブ7の基端部7bから先端部7aに向うにつれて低くなる。
【選択図】図1
Description
当該LEDランプは、一般的に、一の実装基板に多数のLEDを実装し、当該実装基板の裏側、口金との間に存する筐体空間内にLEDを点灯するための回路ユニットが収納され、LEDから発せられる光を、グローブを介して外部に出射する構成を有している(特許文献1)。
当該筐体に熱が蓄積しないようにしているものもある(非特許文献1(第12頁)参照)。
そこで、本発明は、グローブ内に回路ユニットを配した構成を有するランプにおいて、当該回路ユニットによる光出射方向の光量の低減を可能な限り抑制したランプを提供することを目的とする。
<第1の実施の形態>
本発明を実施するための第1の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
1.全体構成
図1は、第1の実施の形態に係るLEDランプの構造を示す断面図であり、図2は、LEDランプを口金と反対側(グローブ側)から見た平面図である。
(1)LEDモジュール
LEDモジュール3は、実装基板13と、実装基板13の表面に実装された複数のLED15と、実装基板13上において複数のLED15を被覆する封止体17とを備える。封止体17は、主に、透光性材料からなり、LED15から発せられた光の波長を所定の波長へと変換する必要がある場合は、光の波長を変換する変換材料が混入されてなる。
ここでは、LED15は青色光を発光色とするものであり、変換材料として青色光を黄色光に変換する蛍光体粒子が利用されている。これにより、LED15から出射された青色光と、蛍光体粒子により波長変換された黄色光とにより混色された白色光がLEDモジュール3(LEDランプ1)から発せられることとなる。
(2)台座
台座5は、他端(回路ユニット9側であり、口金11と反対側である。)が閉塞した筒状をした部材からなり、筒状の筒部19と、筒部19の他端を塞ぐ蓋部21とからなる。
台座5は、その他端の周縁部に段差部23を有し、後述のグローブ7の基端部7bの端面が段差部23に当接するように、グローブ7が台座5に被せられ、この状態で接着剤25により固着されている。
(3)グローブ
グローブ7は、ここでは、基端部7bが台座5に装着され、台座5の筒部19の一部と、口金11とで外囲器を構成する。グローブ7の形状(タイプ)は特に限定するものではないが、ここでは、一般白熱電球に似た形状のAタイプが利用されている。
また、グローブ7は、二層構造になっており、透光性の基体7cと、基体7cの内面に形成された光拡散膜7dとを含む。LEDモジュール3の出射光のうち光拡散膜7dに到達した光は、一部が拡散反射され残部が拡散透過される。拡散反射された光は、さらに、光拡散膜7dの別の領域に到達し、そこで一部が拡散反射され残部が拡散透過される。このような過程が繰り返されることにより、回路ユニット9の背後までLEDモジュールの出射光を回り込ませることができる。
(4)回路ユニット
回路ユニット9は、円板状の回路基板31と、回路基板31に実装された各種の電子部品33,35とから構成され、グローブ7内、特に球状部29内に収納されている。なお、電子部品は、便宜上「33」、「35」の2個の符号だけを用いているが、電子部品は「33」、「35」以外にもある。
(5)口金
口金11は、LEDランプ1が照明器具に取着されて点灯された際に、照明器具のソケットから電力を受けるためのものである。
2.グローブの詳細
図3は、第1の実施の形態に係るLEDランプに備えられたグローブの構造を示す断面図である。
基体7cの材料としては、透光性を具備していればよく、例えば、ガラスおよび樹脂が挙げられる。基体7cの厚みは、領域に応じて異ならせてもよいし、どの領域でも一律としてもよい。例えば、基体7cがガラス製の場合には、先端部が閉塞され基端部が開口されたガラス管を軟化させ、基端部からガスを吹き込むことにより先端部付近を膨出させることにより作製されることが想定される。この場合、基体7cの球状部29に相当する領域では、筒状部27に相当する領域よりも厚みが薄くなる。また、例えば、基体7cが樹脂製の場合には、基体7cを2分割したパーツをそれぞれ樹脂成型し、それらを溶着することにより作製されることが想定される。この場合、基体7cの厚みを領域に応じて異ならせることもできるし、どの領域でも一律にすることもできる。
次に、厚みが連続的に変化する光拡散膜7dの形成方法を説明する。図4は、光拡散膜の形成工程の一例を説明するための図である。
これにより、厚みが連続的に変化する光拡散膜7dを形成することができる。
3.放熱経路
実施の形態に係るLEDランプ1は、上記構成を有するため、例えば、LED15への投入電流を高めることができる。つまり、本LEDランプ1では、LED15に発生した熱は、台座5から口金11へと伝熱し、口金11から照明器具のソケットを経由して照明器具や壁・天井へと放熱される。
4.その他
本実施の形態では、回路ユニット9をグローブ7内に格納しているため、台座5と口金11との間に回路ユニット9を格納するスペースが不要となり、LEDモジュール3を口金11に近い位置に搭載することが可能となり、白熱電球のバルブに近い形状・大きさのグローブ7を利用することができる。これにより、白熱電球を利用していた従来の照明器具へのLEDランプ1の装着適合率を略100[%]にすることができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、グローブが二層構造であるが、第2の実施形態ではグローブが単層構造である。第2の実施の形態では、グローブの構造以外の点は第1の実施形態と同様なので説明を省略する。
グローブ67は、粒子状のフィラー71を含む透光性樹脂69からなる。グローブ67の厚みは、グローブ67の基端部67bから先端部67aに向うにつれて薄くなるように形成されている。即ち、厚みt4、t5、t6は、t4<t5<t6の関係にある。これにより、第1の実施の形態と同様、グローブ67が、拡散反射性を具備し、しかも、拡散反射率がグローブ67の基端部67bから先端部67aに向かうにつれて低くなる。グローブ67の形成方法としては、例えば、グローブ67を2分割したパーツをそれぞれ樹脂成型し、それらを溶着すればよい。
<第3の実施の形態>
第1の実施の形態では、光拡散膜の厚みが連続的に変化しているが、第3の実施形態では光拡散膜の厚みが段階的に変化している。第3の実施の形態では、グローブの構造以外の点は第1の実施形態と同様なので説明を省略する。
グローブ73は、先端部73aが閉塞し基端部73bが開口した円筒状であり、透光性の基体73cと光拡散膜73dとを含む。透光性の基体73cの材料および厚みは、第1の実施の形態と同様である。光拡散膜73dは、厚みの異なる光拡散シート73d1〜73d5からなる。光拡散シート73d1〜73d5の厚みが薄いほど拡散反射率が低くなる。第3の実施の形態では、グローブ73の基端部73bから先端部73aに向うにつれて光拡散シートの厚みが薄くなるように、光拡散シート73d1〜73d5が配されている。これにより、第1の実施の形態と同様、グローブ73が、拡散反射性を具備し、しかも、拡散反射率がグローブ73の基端部73bから先端部73aに向かうにつれて低くなる。グローブ73の形成方法としては、例えば、円筒状の基体73cの内面に、光拡散シート73d1から73d5まで順番に貼着すればよい。
<第4の実施の形態>
第1の実施の形態では、グローブが光透過性および拡散反射性を具備することとしているが、第4の実施の形態では、グローブがさらに光の波長を変換する機能を具備することとしている。第4の実施の形態では、グローブの構造以外の点は第1の実施の形態と同様なので説明を省略する。
グローブ75は、透光性の基体75cと光拡散膜75dとを含む。透光性の基体75cの材料および厚みは、第1の実施の形態と同様である。光拡散膜75dは、粒子状のフィラー79および粒子状の蛍光体物質81を含む透光性樹脂77からなる。蛍光体物質81は、例えば、青色光を黄色光に変換するものである。蛍光体物質81は、入射された光を吸収し、その光の波長を変換し、変換後の光を等方的に出射するため、波長変換機能だけでなく光拡散機能も発揮する。即ち、光拡散膜75dに光拡散性を持たせるためのフィラーの一部として含まれていると言える。
<第5の実施の形態>
第1の実施の形態では、回路ユニット9の回路基板31がグローブ7の中心軸に対して直交する状態でグローブ内に設けられ、また、LEDモジュール3から発せられる光色が白色であった。第5の実施の形態では、回路ユニットの回路基板がランプ軸に対して平行な状態でグローブ内に設けられ、また、LEDモジュールから発せられる光色が青色の場合について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構成のものについては、そのまま第1の実施の形態と同じ符号を用いる。
第5の実施の形態に係るLEDランプ101は、LEDモジュール103、台座105、グローブ107、回路ユニット108及び口金11を備える他、回路支持具109を備える。
回路ユニット108は、回路基板31と電子部品33,35とからなる点は第1の実施の形態と同じである。回路基板31は、その主面がグローブの中心軸と平行な状態でグローブ107内に配され、また、電子部品33,35が回路基板31の両面に実装されている点で、第1の実施の形態と異なる。
<第6の実施の形態>
第1から第5までの実施の形態に係るLEDランプ1,101は、LED15の発光層がランプ軸と直交している。つまり、LED15が回路ユニット9,108と対向している。しかしながら、LEDの発光層の向きは特に限定するものでなく、第6の実施の形態では、LEDの発光層がランプ軸に対して傾斜しているLEDランプについて説明する。
第6の実施の形態に係るLEDランプ201は、LEDモジュール203、台座5、グローブ7、回路ユニット9及び口金11を備え、第1の実施の形態に係るLEDランプ1とはLEDモジュールが異なる。
実装基板205は、図9に示すように、ベース部211と、ベース部211の中央部分に設けられた裁頭四角錐状の実装部213とからなり、図9において、ベース部211上であって実装部213を挟む2箇所には、配線37,39が電気的に接続される端子部215,217が形成されている。
<変形例>
以上、本発明の構成を第1から第6の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態等に限られない。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
1.グローブ
(1)グローブの形状
実施の形態等では、所謂、Aタイプのグローブを利用したが、他のタイプ、例えば、B、Gタイプであっても良い。
(2)グローブの構造
第1の実施の形態では、基体7cの内面に光拡散膜7dが形成されているが、本発明は、これに限らない。例えば、基体7cの外面に光拡散膜7dを形成してもよいし、基体7cの内面および外面の両方に光拡散膜7dを形成してもよい。第1の実施の形態以外でも、グローブが二層構造であれば同様である。
2.口金
実施の形態等では,エジソンタイプの口金を利用したが、他のタイプ、例えば、ピンタイプ(具体的にはGY、GX等のGタイプである。)を利用しても良い。
3.LEDモジュール
(1)実装基板
実装基板は、樹脂基板、セラミック基板、樹脂板と金属板とから成る金属ベース基板等、既存の実装基板を利用することができる。
(2)LED
実施の形態等では、青色発光のLEDと、青色光を黄色光に変換する変換部材について説明したが、他の発光色のLEDを用いても良い。その場合、LEDランプに要求されている所望の光色に変換する変換材料を用いる必要がある。
(3)封止体
実施の形態等では、封止体は、実装基板上に実装されたすべてのLEDを被覆していたが、例えば、一つのLEDに対して1つの封止体で被覆しても良いし、複数のLEDをグループ分けして、所定数のLEDに対して1つの封止体で被覆しても良い。
4.支持具
第1の実施の形態では、ガラス製等の透明チューブ38,40,46,48内に配線37,39,45,47を通して、支持具として利用したが、他に、回路ユニット9の保持が可能な剛性・硬さのあるチューブや支持棒等を用いても良い。
5.回路ユニット
実施の形態における回路ユニットは、複数の電子部品が1つの回路基板に実装されていたが、複数の回路基板、例えば、2つの回路基板に、複数の電子部品を分けて実装するようにしても良い。この場合、すべての電子部品がグローブ内に配される必要はなく、例えば、熱に強い電子部品を台座におけるLEDモジュールの裏側に配しても良いし、口金の内部に配しても良い。なお、ここでの熱に強いとは、点灯時のLEDモジュールの温度よりも高い耐熱温度を有することをいう。
3 LEDモジュール
5 台座
7 グローブ
7a 先端部
7b 基端部
7c 基体
7d 光拡散膜
9 回路ユニット
11 口金
13 実装基板
15 LED
17 封止体
19 筒部
21 蓋部
23 段差部
25 接着剤
27 筒状部
29 球状部
31 回路基板
33,35 電子部品
37,39,45,47 配線
41,43 貫通孔
49 シェル部
51 絶縁材料
53 アイレット部
55 透光性樹脂
57 フィラー
59 透光性樹脂
61 容器
63 加熱炉
65 網
67 グローブ
67a 先端部
67b 基端部
69 透光性樹脂
71 フィラー
73 グローブ
73a 先端部
73b 基端部
73c 基体
73d 光拡散膜
73d1,73d2,73d3,73d4,73d5 光拡散シート
75 グローブ
75c 基体
75d 光拡散膜
77 透光性樹脂
79 フィラー
81 蛍光体物質
101 LEDランプ
103 LEDモジュール
105 台座
107 グローブ
107d 光拡散膜
108 回路ユニット
109 回路支持具
111 封止体
113 蓋部
115,117,119 装着穴
125 段差部
127 接着剤
131,133,135 ロッド
201 LEDランプ
203 LEDモジュール
205 実装基板
207 LED
209 封止体
211 ベース部
213 実装部
215,217 端子部
229,231,233,235 貫通孔
Claims (9)
- グローブと口金とを含む外囲器内に、半導体発光素子と、前記口金から受電された電力を変換して前記半導体発光素子を発光させる回路ユニットとが格納されたランプにおいて、
前記半導体発光素子が光の出射方向を前記口金と反対方向に向けた姿勢で配され、
前記回路ユニットが前記半導体発光素子に対して前記口金と反対側に配され、
前記グローブが拡散反射性を具備し、その拡散反射率が、前記グローブの口金側の端部から前記グローブの口金と反対側の端部に向うにつれて低くなること
を特徴とするランプ。 - 前記グローブが、透光性の基体と、前記基体の内面または外面の少なくとも一方に形成された光拡散膜とを含み、前記光拡散膜の厚みが、前記グローブの口金側の端部から前記グローブの口金と反対側の端部に向うにつれて薄くなること
を特徴とする請求項1に記載のランプ。 - 前記光拡散膜が、光拡散性を持たせるためのフィラーを含む透光性材料からなること
を特徴とする請求項2に記載のランプ。 - 前記フィラーの一部に、前記半導体発光素子から出射された光の波長を変換する波長変換材料を含むこと
を特徴とする請求項3に記載のランプ。 - 前記グローブが、光拡散性のフィラーを含む透光性材料からなり、
前記グローブの厚みが、前記グローブの口金側の端部から前記グローブの口金と反対側の端部に向うにつれて薄くなること
を特徴とする請求項1に記載のランプ。 - 前記グローブが、透光性の基体と、前記基体の内面または外面の少なくとも一方に貼着された拡散反射率の異なる複数の光拡散シートとを含み、
前記複数の光拡散シートが、前記グローブの口金側の端部から前記グローブの口金と反対側の端部に向うにつれて拡散反射率が低くなる順番に並んでいること
を特徴とする請求項1に記載のランプ。 - 前記半導体発光素子および前記回路ユニットが、前記グローブの口金側の端部と前記グローブの口金と反対側の端部とを結ぶ中心軸上に配されていること
を特徴とする請求項1に記載のランプ。 - 前記半導体発光素子が、熱伝導性部材を介して前記外囲器に取り付けられていること
を特徴とする請求項1に記載のランプ。 - 前記回路ユニットが、支持具に支持された状態で前記外囲器に取り付けられていること
を特徴とする請求項1に記載のランプ。
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